図1は、本実施形態による混雑度予測情報配信システムのブロック図である。図1を参照すると、混雑度予測情報配信システム100は、一例として複数の計算機がネットワーク接続する情報集配信システムであって、混雑度予測サーバ101、座席予約システム102、IC乗車券システム103、イベント入力端末104、乗客集計サーバ105、運行管理システム106、車両情報システム107、および情報配信システム108を含む。
混雑度予測サーバ101は、乗降駅予測演算部111、駅混雑度予測演算部112、および列車混雑度予測演算部113を備える。また、混雑度予測サーバ101は、不図示の管理データベースを備え、座席予約情報114、乗車券情報115、乗降駅予測情報116、イベント情報117、駅混雑情報118、予測ダイヤ119、駅混雑度予測情報120、車内人数情報121、および列車混雑度予測情報122を管理データベースに格納して管理する。
イベント入力端末104は、CPU、ディスク、および入出力装置を有し、イベント情報117を入力する。イベント情報117として、ユーザにより、イベントの施行日、駅名、入場時刻(予定)、および入場人数(予定)等の情報を登録することが可能である。入場人数はイベント終了時に駅に入場する利用者の数の予測値である。入力された情報は、イベント情報テーブルに登録され、管理される。
図2は、座席予約情報テーブルの一例を示す図である。座席予約情報114は、座席予約システム102から取得される座席予約に関する情報であり、図2に例示された、乗降駅予測演算部111から参照可能な座席予約情報テーブル210に格納される。座席予約がされた場合、座席を予約していない区間を含む乗車券の乗車駅および降車駅と、座席が予約された列車に乗車する乗車駅および降車駅とは異なってもよい。そのため、座席予約情報114には、エントリごとに、座席予約情報テーブル210に格納された順番に付与されるID211、座席を予約した当該列車の施行日212、乗車券の乗車駅213、乗車券の降車駅214、当該列車のダイヤを含む列車情報215、座席を予約した当該列車乗車駅216、および当該列車降車駅217が含まれる。
図3Aは、乗車件情報テーブルの一例を示す図である。図3Bは、定期券情報テーブルの一例を示す図である。図3Cは、利用実績テーブルの一例を示す図である。
乗車券情報115には、IC乗車券システム103から配信される乗車券情報および定期券情報とIC乗車券の利用実績の情報とを含む。乗車券情報は、IC乗車券により自動改札機を通過して駅に入場した利用者の入場に関する情報である。利用実績は、IC乗車券により入場駅に入場し、出場駅から出場した実績に関する情報である。定期券情報は、利用者が利用の開始駅、終了駅、および期間を指定して購入した定期券に関する情報である。
乗車券情報は図3Aに例示された乗車券情報テーブル310に格納され、定期券情報は図3Bに例示された定期券情報テーブル320に格納され、IC乗車券の利用実績は図3Cに例示された利用実績情報テーブル330に格納される。これらのテーブルは乗降駅予測演算部111から参照可能である。
乗車券情報は、IC乗車券固有のIDと乗車券情報テーブル310に格納された順番に付与されるIDとを組み合わせた検索ID311、利用者が自動改札機を通過した際に記録される施行日312、入場駅313、入場時刻314、および入場フラグ315を含むする。入場フラグ315は、利用者が自動改札機を通過して駅構内に入場した際に0から1に変更され、出場した際に1から0に変更される。
定期券情報は、IC乗車券固有のIDと定期券情報テーブルに格納された順番に付与されるIDとを組み合わせた検索ID321、定期券の利用開始日(定期券開始日)322、終了日(定期券終了日)323、定期券の開始駅(1)324、終了駅(1)325、開始駅(2)326、終了駅(2)327、およびフラグ328を含む。ここでは1つの定期券に、(1)と(2)の2つの区間が登録可能となっている。
利用実績情報は、IC乗車券固有のIDと利用実績テーブルに格納された順番に付与されるIDとを組み合わせた検索ID331、IC乗車券を利用して入場および出場をした施行日332、入場駅(実績)333、入場時刻(実績)334、出場駅(実績)335、出場時刻(実績)336、および推定乗換駅337を含む。1回の入場および出場で複数線区を利用した場合に、予め登録されている推定乗換駅337が記録される。
図4は、乗降駅予測演算部111の処理を示すフローチャートである。図5は、乗降駅予測演算部111が情報を格納する乗降駅予測情報テーブル510の一例を示す図である。
乗降駅予測情報テーブル510には、入場時刻に入場駅に入場した利用者が出場する予定の出場駅および出場時刻が記録される。図5を参照すると、乗降駅予測情報テーブル510は、IC乗車券固有のIDと乗降駅予測情報テーブル510に格納された順番に付与されるIDとを組み合わせた検索ID511、鉄道利用の施行日512、IC乗車券の入場駅513、入場時刻514、出場駅(予定)515、出場時刻(予定)516、推定乗換駅517を乗降駅予測情報116として格納される。入場駅513及び入場時刻514には、乗車券情報テーブル310に含まれる、実際にIC乗車券が自動改札機を通った実績だけでなく、座席の予約が行われた座席予約情報テーブル210の乗車駅213と推定される駅への入場時刻も登録される。この乗降駅予測情報テーブル510は、乗降駅予測演算部111、駅混雑度予測演算部112、および列車混雑度予測演算部113から参照可能である。
乗降駅予測演算部111は、座席予約システム102にアクセスして列車情報215を取得し、列車情報215が示す列車のダイヤ(不図示)を取得し、ダイヤに示された列車の到着時刻および出発時刻に所定時間を加算あるいは減算することで、利用者が乗車駅でその列車へ乗車するために乗車駅すなわち入場駅に入場する入場時刻、および降車駅でその列車から降車して降車駅すなわち出場駅から出場する出場時刻を推定する。そして、乗降駅予測演算部111は、乗降駅予測情報テーブル510に乗降駅予測情報を登録する。
また、乗降駅予測演算部111は、図4の処理フロー400に示すように、乗車券情報テーブル310、定期券情報テーブル320、および利用実績情報テーブル330の情報に基づいて、乗降駅予測情報116を生成し、乗降駅予測情報テーブル510に登録する。以下、図4の処理フロー400を詳しく説明する。
乗降駅予測演算部111は、まず、ステップ401において、乗車券情報テーブル310を取得する。続いて、乗降駅予測演算部111は、ステップ402において、定期券情報テーブル320を取得する。更に、乗降駅予測演算部111は、ステップ403において、利用実績情報テーブル330を取得する。
ステップ404において、乗降駅予測演算部111は、乗車券情報テーブル310を1レコード単位で検索し、取得する。更に、乗降駅予測演算部111は、ステップ405において、取得したレコードの入場フラグ315が1の場合、ステップ406以降の処理を行い、入場フラグ315が0の場合、ステップ404に戻り、次の乗車券情報を検索する。
ステップ406において、乗降駅予測演算部111は、取得したレコードの当該IC乗車券の定期券情報を、定期券情報320から検索し、取得する。続いて、乗降駅予測演算部111は、ステップ407において、乗車券情報テーブル310の取得したレコードにおける入場駅313が、取得した定期券情報テーブル320の定期券開始駅(1)324、定期券終了駅(1)325、定期券開始駅(2)326、定期券終了駅(2)327のいずれかに該当するか判定し、一致する場合、フラグ328に1を設定する。往復を考慮すると、定期券開始駅(1)324、定期券終了駅(1)325、定期券開始駅(2)326、および定期券終了駅(2)327は、いずれも入場駅となりうる。
続いて、乗降駅予測演算部111は、ステップ408において、取得したレコードの当該IC乗車券の利用実績情報を、利用実績情報テーブル330から検索し、全て取得する。
ステップ409において、乗降駅予測演算部111は、フラグ328が1であれば定期券による鉄道の利用と判断してステップ411の処理を行い、フラグ328が0であれば定期券でない鉄道の利用と判断してステップ410の処理を行う。
乗降駅予測演算部111は、利用者ごとに過去に鉄道を利用した際の入場駅と出場駅の対応関係の情報を蓄積しており、定期券でない鉄道の利用の場合、ステップ410において、その対応関係情報において、取得したレコードにおける入場駅に対して特出した頻度を持つ出場駅を決定し、その出場駅を乗降駅予測情報テーブル510の出場駅(予定)515として決定し、その出場駅までに要する時間を入場時刻514に加算した時刻を出場時刻(予定)516として決定する。
定期券による鉄道の利用の場合、乗降駅予測演算部111は、ステップ411において、定期券情報テーブル320の定期券開始駅(1)324または定期券終了駅(2)327のいずれかを出場駅(予定)515として決定する。
ステップ410あるいはステップ411の後、乗車券情報テーブル310に未処理のレコードが残っていれば、乗降駅予測演算部111は、ステップ404に戻り、次の乗車券情報を検索する。全てのレコードが処理済みであれば、乗降駅予測演算部111は、ステップ412において、施行日312、定期券情報の入場駅313及び入場時刻314、出場駅(予定)515及び出場時刻(予定)516、推定乗換駅517を乗降駅予測情報116として乗降駅予測情報テーブル510に登録する。乗降駅予測演算部111は、ステップ412の後、一旦処理を終了し、一定時間周期でステップ401から再び処理を開始する。
図6は、イベント情報テーブルの一例を示す図である。イベント情報テーブル610には、コンサートなど利用者が駅に集中するイベント終了時などに駅に入場する利用者の人数と入場する時刻が登録される。イベント情報テーブル610の情報は、イベントの開催前に例えばイベント入力端末104から予め設定される。イベント情報テーブル610には、イベント入力端末104から入力された順番に付与されるID611、イベントの施行日612、駅名613、入場時刻(予定)614、および入場人数(予定)が記録される。イベント情報テーブル610は、駅混雑度予測演算部112から参照可能である。
図7は、駅混雑情報テーブルの一例を示す図である。駅混雑情報テーブル710には、乗客集計サーバ105から通知された駅混雑情報118が格納される。乗客集計サーバ105は、プラットホームを含む駅構内に設置されたカメラから計測開始時刻から計測終了時刻までの間に得られる映像をリアルタイムで解析し、駅構内に入場する利用者の人数(入場人数)を集計する。サンプリング間隔は好ましくは数十秒から数分である。駅混雑情報テーブル710には、順番に付与されるID711、駅名712、計測開始時刻713、計測終了時刻714、入場人数715が記録される。駅混雑情報テーブル710は、駅混雑度予測演算部112から参照可能である。
図8は、予測ダイヤ情報テーブルの一例を示す図である。予測ダイヤ情報テーブル810には、運行管理システム106から通知される予測ダイヤ119の情報が列車単位に格納する。運行管理システム106は、計画ダイヤおよび予測ダイヤを管理し、それらに基づいて列車の運行を管理するシステムである。予測ダイヤ119には、列車ごとに、格納された順番に付与されるID811、ヘッダ情報812、ダイヤ情報813が格納される。ヘッダ情報812には、当該列車が運行される施行日814と列車番号815とが含まれる。ダイヤ情報813には、駅単位に格納される駅情報816が含まれる。駅情報816には、運行計画における当該駅に列車が到着する時刻である計画到着時刻817および当該駅を列車が出発する時刻である計画出発時刻819と、運行管理システム106による列車運行の予測シミュレーションにより得られる予測ダイヤにおける当該駅に列車が到着する時刻である予測到着時刻818および当該駅を列車が出発する時刻である予測出発時刻820とを含む。予測ダイヤ情報テーブル810は、駅混雑度予測演算部112から参照可能である。
図9は、駅混雑度予測演算部112の処理を示すフローチャートである。図10は、駅混雑度予測情報テーブルの一例を示す図である。駅混雑度予測演算部112は、乗降駅予測情報116、イベント情報117、駅混雑情報118、および予測ダイヤ119を用いて、駅混雑度予測情報120を作成する。駅混雑度予測情報テーブル1010には、駅混雑度予測演算部112が生成した駅混雑度予測情報120が記録される。
駅混雑度予測演算部112は、ステップ901において、乗降駅予測情報テーブル510を取得する。次に、駅混雑度予測演算部112は、ステップ902において、イベント情報テーブル610を取得する。更に、駅混雑度予測演算部112は、ステップ903において、駅混雑情報テーブル710を取得する。更に、駅混雑度予測演算部112は、ステップ904において、予測ダイヤ情報テーブル810を取得する。
図7に例示した駅混雑情報テーブル710には、各駅における、計測開始時刻から計測終了時刻までに集計したその駅の構内にいる利用者の人数をエントリとし、その情報が過去から現在にわたって示されている。駅混雑度予測演算部112は、ステップ905において、駅混雑情報テーブル710における直近の数サンプリング分の入場者数の増減率の平均値を駅単位に算出する。単純な例では、最新(直近)のエントリにおける入場人数を最新のひとつ前のエントリにおける入場人数で除算すれば、入場人数の増減率を算出することができる。
自動改札機から駅に入場した利用者は、平均すると一定時間内に列車に乗るなどして駅から出場するので、入場人数を一定時間分だけ積算すると駅構内にいる利用者の人数(構内人数)を算出することができる。
駅混雑度予測演算部112は、ステップ906において、駅混雑情報テーブル710における入場人数715から算出した構内人数に対して、ステップ905にて算出された増減率を乗じた値を加算した値を算出し、未来の1サンプリング後の利用者の人数を予測した予測構内人数とする。次回以降は、予測構内人数に対して同様の演算を繰り返し行い、予め定められた未来の所定時間分の予測構内人数を算出する。
駅混雑度予測演算部112は、ステップ907において、乗降駅予測情報テーブル510における出場駅(予定)515および出場時刻(予定)516における人数を加算した値をステップ906にて算出された時刻の予測構内人数に加算する。これは、利用者が出場時刻(予定)516に列車から出場駅(予定)515に降りることを想定し、その分の利用者数を出場駅(予定)515)の将来の構内人数に加算するものである。
駅混雑度予測演算部112は、ステップ908において、イベント情報テーブル610に示された入場人数(予定)615を、ステップ907にて算出された、その入場人数(予定)615に対応する入場時刻(予定)614における予測構内人数に加算する。
さらに、駅混雑度予測演算部112は、ステップ909において、乗降駅予測情報テーブル510にける出場駅(予定)515に停車する列車が入場駅513に到着する予測到着時刻818を予測ダイヤ情報テーブル810から取得し、ステップ908にて算出された時刻の予測構内人数から減算する。
更に、駅混雑度予測演算部112は、ステップ910において、ステップ909にて算出された時刻の予測構内人数が、予め定義された各駅の構内人数限界値未満の場合、ステップ911の処理を行う。また、その予測構内人数が構内人数限界値以上の場合、駅混雑度予測演算部112は、ステップ912の処理を行う。
ステップ911において、駅混雑度予測演算部112は、ステップ909にて算出された予測時刻および予測構内人数を予測時刻1013および予測構内人数1014として、図10に例示した駅混雑度予測情報テーブル1010に登録する。一方、ステップ912においては、駅混雑度予測演算部112は、ステップ909にて算出された予測時刻および構内人数限界値を予測時刻1013および予測構内人数1014として、図10に例示した駅混雑度予測情報テーブル1010に登録する。
ステップ905からステップ912までの処理を、予測時刻1013が予め定められた未来の所定時間分に達するまで繰り返した後、一旦処理を終了し、一定時間周期でステップ901から再び処理を開始する。
上述の処理により、駅混雑度予測演算部112にて算出された駅混雑度予測情報120は駅混雑度予測情報テーブル1010に格納される。図10を参照すると、駅混雑度予測情報テーブル1010には、順番に付与されるID1011、駅名1012、駅混雑度予測演算部112にて算出された予測時刻1013、予測構内人数1014が登録され、管理される。駅混雑度予測情報テーブル1010は列車混雑度予測演算部113から参照可能である。駅混雑度予測情報120は、外部にネットワーク接続された情報配信システム108を介して、駅構内にいる利用者や列車に乗っている利用者を含むエンドユーザに配信される。
図11は、車内人数情報テーブルの一例を示す図である。外部にネットワーク接続された車両情報システム107から通知される車内人数情報121は、車内人数情報テーブル1110に格納される。車内人数情報テーブル1110は、各列車に何人の利用者が乗っているかを示すテーブルである。列車に乗っている利用者の人数は、車両情報システム107にて、取得した列車の各車両の荷重に基づいて算出される。車内人数情報テーブル1110には、順番に付与されるID1111、列車番号1112、計測開始時刻1113、計測終了時刻1114、走行区間1115、および車両に応加重装置等から得られる車内人数1116が登録され、管理される。車内人数情報テーブル1110は、列車混雑度予測演算部113から参照可能である。
図12は、列車混雑度予測演算部の処理を示すフローチャートである。列車混雑度予測演算部113は、乗降駅予測情報116、駅混雑度予測情報120、および車内人数情報121を用いて、列車混雑度予測情報122を作成する。
列車混雑度予測演算部113は、ステップ1201において、乗降駅予測情報テーブル510を取得する。また、列車混雑度予測演算部113は、ステップ1202において、駅混雑度予測情報テーブル1010を取得する。さらに、列車混雑度予測演算部113は、ステップ1203において、車内人数情報テーブル1110を取得する。
その後、列車混雑度予測演算部113は、ステップ1204において、車内人数情報テーブル1110における列車番号1112で示される列車のうち後述する列車の車内人数1116に対して、駅混雑度予測情報テーブル1010における予測構内人数1014を加算する。車内人数1116に対して予測構内人数1014を加算するのは、駅構内にいる利用者が列車に乗車することにより車内人数が増加するとしたものである。
予測構内人数1014を加算する対象の列車は、車内人数情報テーブル1110における計測開始時刻1113、計測終了時刻1114、および走行区間1115から判断する。具体的には、それらの情報からどの時刻にどこを走行していた列車であるかが分かり、その列車が駅に到着する時刻を予測できる。予測された到着時刻に対応する予測時刻1013の、予測された到着駅の予測構内人数1014を、到着する列車の車内人数1116に加算すればよい。
なお、この予測構内人数1014を加算する対象の列車の決定方法は一例であり、他の方法であってもよい。例えば、予測構内人数1014を加算する対象の列車は、予測ダイヤ119に基づいて判断してもよい。予測ダイヤ119からどの列車がどの駅にどの時刻に到着するかが分かるので、その到着時刻に対応する予測時刻の予測構内人数を車内人数1116に加算してもよい。また、ここでは、予測構内人数1014を全て1つの列車の車内人数116に加算することとしたが、これに限定されることは無い。他の例として、所定の条件により複数の列車の車内人数1116に振り分けることにしてもよい。振り分けの条件は、例えば、ターミナル駅など複数の路線が乗り入れる駅では、予測構内人数1014を予め設定しておいた割合で複数の路線に割り振ることにしてもよい。
次に、列車混雑度予測演算部113は、ステップ1205において、車内人数情報テーブル1110における列車番号1112で示される列車の車内人数1116から、その列車が到着する駅および時刻の近傍時刻に、乗降駅予測情報テーブル510における出場駅(予定)510および出場時刻(予定)511が対応する利用者の合計人数を減算する。
更に、列車混雑度予測演算部113は、ステップ1206において、ステップ1205で算出された車内人数が、予め定義された乗車限界値未満であるか否か判断する。車内人数が乗車限界値未満の場合、列車混雑度予測演算部113は、ステップ1207の処理を行う。車内人数が乗車限界値以上の場合、列車混雑度予測演算部113はステップ1208の処理を行う。
ステップ1207において、列車混雑度予測演算部113は、車内人数情報テーブル1110における列車番号1112に示された列車番号と、その列車番号が示す列車について、駅混雑度予測情報テーブル1010における駅名1012から求められる走行区間および駅混雑度予測情報テーブル1010の予測時刻1013に示される時刻と、その走行区間をその時刻に走行する列車のステップ1204からステップ1205の処理にて算出された車内人数とを互いに対応付けて、列車混雑度予測情報テーブル1310に、列車番号1312と走行区間1314および予測時刻1313と予測車内人数1315として登録する。
一方、ステップ1208においては、列車混雑度予測演算部113は、ステップ1207の処理において列車番号、走行区間、および時刻に対応づけて、乗車限界値を予測車内人数1315として列車混雑度予測情報テーブル1310に登録する。
ステップ1207またはステップ1208の後、列車混雑度予測演算部113は、車内人数情報テーブル1110において列車番号1112と計測開始時刻1113から計測終了時刻1114までの計測時間とに示されるレコードの数の分だけステップ1204からステップ1208までを繰り返した後、一旦処理を終了し、一定時間周期でステップ1201から再び処理を開始する。
列車混雑度予測情報テーブル1310には、順番に付与されるID1311、列車番号1312、予測時刻1313、走行区間1314、および予測車内人数1315が列車混雑度予測情報122として登録され、管理される。列車混雑度予測情報122は、外部にネットワーク接続された情報配信システム108を介してエンドユーザに配信される。また、列車混雑度予測情報122は外部にネットワーク接続された運行管理システム106にも通知され、運行管理システム106が実行する列車運行予測シミュレーションのパラメータとして使用しても良い。
上述した本発明の実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。