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JP2018099850A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

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JP2018099850A JP2016248085A JP2016248085A JP2018099850A JP 2018099850 A JP2018099850 A JP 2018099850A JP 2016248085 A JP2016248085 A JP 2016248085A JP 2016248085 A JP2016248085 A JP 2016248085A JP 2018099850 A JP2018099850 A JP 2018099850A
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和正 細見
Kazumasa Hosomi
和正 細見
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Toyo Tire Corp
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Abstract

【課題】サイド補強層の変形を抑制する。【解決手段】成形ドラム30の外周にカーカスプライ18を巻き付ける工程と、巻き付けたカーカスプライ18の外周にビードコア12とビードフィラー14を備える一対のビード部材16を載置する工程と、ビードフィラー14をドラム軸方向内側に押し曲げる工程と、カーカスプライ18の側部部分18Bをドラム軸方向内側に折り返す工程とを含む空気入りタイヤの製造方法である。カーカスプライ18の折返し部18Aとビードフィラー14との間に設けられるサイド補強層20を、カーカスプライ18の側部部分18Bの外周面に貼り付けておき、側部部分18Bをドラム軸方向内側に折り返すことでサイド補強層20をビードフィラー14の側面に沿わせる。【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤの製造方法に関する。
空気入りタイヤは、一般に、成形ドラムでグリーンタイヤ(未加硫タイヤ)を成形し、得られたグリーンタイヤを加硫モールドで加硫することにより製造される。グリーンタイヤの成形工程では、成形ドラムの外周にカーカスプライを巻き付け、巻き付けたカーカスプライの外周にビードコア及びビードフィラーを備えるビード部材を載置し、次いで、ビードフィラーをカーカスプライに沿わせるようにステッチャーローラを用いてドラム軸方向内側に押し曲げてから、ビード部材を包み込むようにカーカスプライの側部部分をドラム軸方向内側に折り返す。その後、サイドウォールゴムを積層し、カーカスプライの中央部を膨らませてタイヤ形状に沿った変形を行わせた後、クラウン部にベルトとトレッドゴムを積層することでグリーンタイヤが成形される(例えば、特許文献1参照)。
ところで、従来、ビード部からサイドウォール部にかけてタイヤ径方向に延びるサイド補強層を埋設する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。サイド補強層は、所定間隔で平行に引き揃えて配列された複数本のスチールコードなどの補強コードと、該補強コードを被覆するトッピングゴムからなるものであり、補強コードをタイヤ径方向及びタイヤ周方向に対して傾斜させた状態でタイヤに埋設される。
特開2006−247933号公報 特開2015−077884号公報
上記のようなサイド補強層を持つ空気入りタイヤを製造する場合、グリーンタイヤは一般に次のようにして成形される。すなわち、図8(a)に示すように、成形ドラム100の外周にカーカスプライ102を巻き付け、その両端部にビードコア104とビードフィラー106を備える一対のビード部材108を載置する。サイド補強層110は、この段階でビードフィラー106の側面に貼り付けられ、その後、図8(b)に示すように、不図示のステッチャーローラを用いて、ビードフィラー106とともにドラム軸方向内側に押し曲げられる。その後、カーカスプライ102の側部部分102Aをドラム軸方向内側に折り返す。
上記のビードフィラー106の押し曲げは、成形ドラム100を一方向に回転させながら、左右一対のビードフィラー106をステッチャーローラにより押圧するものであるため、サイド補強層110の補強コードが不所望に変形することで、ラテラルフォースバリエーション(LFV)やコニシティなどのタイヤのユニフォーミティに悪影響を与えることがある。
詳細には、例えば、タイヤの左右のサイド補強層110において補強コードのタイヤ径方向に対する傾斜方向が逆向きの場合、成形ドラム100を一方向に回転させながら、ステッチャーローラでビードフィラー106とともにサイド補強層110を押圧すると、図9に示すように、サイド補強層110の補強コード112は、本来の傾斜角度とは異なる方向に曲げられてしまう。
本発明の実施形態は、上記の点に鑑み、サイド補強層の変形を抑制することができる空気入りタイヤの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法は、成形ドラムの外周にカーカスプライを巻き付ける工程と、巻き付けたカーカスプライの外周にビードコアとビードフィラーを備える一対のビード部材を載置する工程と、前記ビードフィラーをドラム軸方向内側に押し曲げる工程と、前記カーカスプライの側部部分をドラム軸方向内側に折り返す工程とを含む、空気入りタイヤの製造方法において、前記カーカスプライの折返し部と前記ビードフィラーとの間に設けられる補強コードを備えたサイド補強層を、前記カーカスプライの前記側部部分の外周面に貼り付けておき、前記側部部分をドラム軸方向内側に折り返すことで前記サイド補強層を前記ビードフィラーの側面に沿わせるものである。
本実施形態によれば、カーカスプライの折返し部となる側部部分にサイド補強層を貼り付けておくことにより、サイド補強層の変形を抑制することができ、タイヤのユニフォーミティの悪化を低減することができる。
第1実施形態に係る空気入りタイヤのビード部周りを示す拡大断面図 第1実施形態に係る製造工程の一部を示す成形ドラムの半断面概略図 図2(c)の要部拡大図 第2実施形態に係る空気入りタイヤのビード部周りを示す拡大断面図 第2実施形態に係る製造方法の一工程を示す概略図 第3実施形態に係る空気入りタイヤのビード部周りを示す拡大断面図 第3実施形態に係る製造方法の一工程を示す概略図 従来の空気入りタイヤの製造工程の一部を示す概略図 図8(b)の上面視概略図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係る空気入りタイヤのビード部10を含むその周りの構造を示した断面図である。図示は省略するが、空気入りタイヤは、左右一対のビード部10と、ビード部からタイヤ径方向外方に延びる一対のサイドウォール部8と、左右のサイドウォール部8間に設けられたトレッド部とを備える。本実施形態に係る空気入りタイヤは、サイド補強層を備えるビード部周りの成形方法に特徴があり、それ以外のタイヤ構成及び製法については一般的な空気入りタイヤの構成及び製法を採用することができる。
図1に示すように、ビード部10には、鋼線等の収束体をゴム被覆してなるビードコア12と、断面略三角形状をなす硬質ゴム製のビードフィラー14と、が一体化された環状のビード部材16が埋設されている。
タイヤ内部には、一対のビード部10間にまたがって延びる少なくとも1枚のカーカスプライ18が埋設されており、この例ではカーカスプライ18は1枚である。カーカスプライ18は、平行配列された複数本のカーカスコードを、トッピングゴムで被覆してなるものである。カーカスプライ18は、トレッド部からサイドウォール部8を通りビード部10に至り、ビード部10においてカーカスプライ18の両端部がビード部材16の周りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返されることで折返し部18Aが形成されている。
図1に示すように、ビード部10からサイドウォール部8までの領域内に、タイヤ径方向に延びるサイド補強層20が設けられている。サイド補強層20は、所定間隔で平行に配列された複数本の補強コードと、該補強コードを被覆するトッピングゴムからなるものである。補強コードとしては、スチールコードが好ましく用いられる。補強コードは、この例では、タイヤ径方向及びタイヤ周方向に対して傾斜させて配設されている。タイヤ径方向に対する傾斜角度は、特に限定されず、例えば20°〜70°でもよい。一実施形態として、サイド補強層20の補強コードの傾斜は、左右のビード部においてタイヤ径方向に対する傾斜方向が逆向きに設定される。
サイド補強層20は、ビードフィラー14のタイヤ軸方向外側面14Bに沿ってタイヤ周方向の全周にわたって設けられており、ビードフィラー14とカーカスプライ18の折返し部18Aとの間に設けられている。
サイド補強層20は、この例では、ビード部10からサイドウォール部8に跨がるように、ビードコア12の近傍からビードフィラー14の先端14Aを越えてタイヤ径方向外方に延びており、タイヤ最大幅位置までは達しないように、当該最大幅位置よりもタイヤ径方向内側で終端している。また、サイド補強層20の外周端20Aは、カーカスプライ18の折返し部18Aでタイヤ軸方向外側から覆われるように、折返し部18Aのタイヤ径方向外端よりもタイヤ径方向内側に位置している。なお、サイド補強層20は、ビード部10内だけで設けられてもよく、すなわち、ビードフィラー14の先端14Aよりもタイヤ径方向内側で終端していてもよい。
なお、符号22は、カーカスプライ18のタイヤ内面側に設けられた空気圧保持のためのインナーライナー層を示す。インナーライナー層22は、タイヤ内面の全体にわたって設けられる。
次に、第1実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法について、図2に基づき説明する。図2は、グリーンタイヤの成形工程を示す成形ドラム30の半断面図である。
成形ドラム30は、ドラム軸方向(タイヤ軸方向と同じ)に三分割されており、中央部に位置する中央ドラム32と、その両側に位置する端部ドラム34,34とが、各々独立して拡縮可能に構成されている。端部ドラム34には、ターンアップブラダー36が設けられている。符号Xは、ドラム軸、即ち成形ドラムの回転軸を示す。
グリーンタイヤの成形工程においては、まず、成形ドラム30の外周に、未加硫のインナーライナー層(不図示)を巻き付け、次いで、その外周に未加硫のカーカスプライ18を円筒状に巻き付ける。
次いで、巻き付けたカーカスプライ18の幅方向両端部における外周面に、それぞれ環状をなす未加硫のビード部材16,16を載置する。ビード部材16を装着する際には、図2(a)に示されるように、端部ドラム34は中央ドラム32に対して縮径されており、従って、中央ドラム32の外周面と端部ドラム34の外周面との間には段差が形成されている。ビード部材16は、この段差部の外側に沿わせて装着される。
本実施形態では、図2(a)に示すように、未加硫のサイド補強層20は、この段階で、カーカスプライ18のドラム軸方向両側の側部部分18B,18Bの外周面にそれぞれ全周にわたって貼り付けられている。ここで、カーカスプライ18の側部部分18Bとは、カーカスプライ18のうち、ビード部材16が載置された位置よりもドラム軸方向外側の部分であり、図1に示すようにターンアップ後には折返し部18Aとなる。なお、サイド補強層20の側部部分18Bへの貼り付け時期は、ビード部材16を載置する前でもよく載置した後でもよく、載置後の場合、ターンアップする段階で貼り付けられていれば、後述する押圧部材によるビードフィラー14の押し曲げ後でもよい。この例では、ビード部材16の載置後にサイド補強層20を貼り付ける。
次いで、ステッチャーローラ等の不図示の押圧部材を用いて、左右一対のビードフィラー14,14を、図2(b)に示すように、それぞれカーカスプライ18の外周面に沿わせるようにドラム軸方向内側に押し曲げる。詳細には、中央ドラム32の両端の湾曲面に沿って配されたカーカスプライ18に対してビードフィラー14を押し付けて、ビードフィラー14の先端側をドラム軸方向内側に湾曲状に曲げる。
その後、図2(c)に示すように、左右のビード部材16,16をそれぞれ包み込むように、カーカスプライ18の両側の側部部分18B,18Bをドラム軸方向内側に折り返す(即ち、ターンアップする)。この例では、端部ドラム34に設けられたターンアップブラダー36の内部に気体が充填されることで、ターンアップブラダー36が膨張し、これにより、カーカスプライ18の側部部分18Bが、ドラム周方向の全周にわたって同時に折り返され、ビード部材16がカーカスプライ18に挟み込まれる。
このとき、側部部分18Bには上記のようにサイド補強層20が予め取り付けられているので、側部部分18Bをドラム軸方向内側に折り返すことで、サイド補強層20をビードフィラー14の側面14Bに沿わせることができ、サイド補強層20は、ビードフィラー14とカーカスプライ18の側部部分18B(即ち、折返し部18A)との間で挟み込まれた状態となる。
ターンアップ後の工程は従来の製造方法と同様であり、例えば、サイドウォール部となる未加硫のサイドウォールゴムが所定位置に配設された後、中央部を膨らませてタイヤ形状に沿った変形が行われ、踏面部にベルト層となる未加硫のベルトプライおよびトレッド部材が配設されることで、グリーンタイヤが成形される。得られたグリーンタイヤを、加硫モールドにセットし、加硫成型することにより空気入りタイヤが得られる。
本実施形態であると、カーカスプライ18の折返し部18Aとなる側部部分18Bにサイド補強層20を予め貼り付けておくことにより、サイド補強層20の変形を抑制することができる。詳細には、サイド補強層20をカーカスプライ18の側部部分18Bに貼り付けたことにより、ターンアップブラダー36を用いてカーカスプライ18の側部部分18Bを折り返す際にサイド補強層20をビードフィラー14の側面14Bに沿わせることができ、成形ドラム30の一方向での回転に起因する補強コードの不所望な変形を抑制することができる。そのため、LFVやコニシティなどのタイヤユニフォーミティの悪化を低減することができる。
図3に示すように、本実施形態では、カーカスプライ18の側部部分18Bを折り返してサイド補強層20をビードフィラー14の側面14Bに沿わせたときに、サイド補強層20の内周端20Bがビードコア12の外周端12Aに対してタイヤ径方向外側に隙間Gを有して位置するように設定されている。詳細には、サイド補強層20の内周端(即ち、下端)20Bは、ビードコア12の外周端(即ち、上端)12Aよりも、ドラム軸方向外側(即ち、上方)に位置しており、両者の隙間Gが3〜11mmに設定されている。ビードコア12の外周端12Aは、中央ドラム32の外周面よりも下方に位置しており、サイド補強層20の内周端20Bは、中央ドラム32の外周面と同じ位置か、これよりも上方(即ち、ドラム軸方向外方)に位置している。そのため、図1に示すように、加硫後のタイヤにおいても、サイド補強層20の内周端20Bはビードコア12の外周端12Aよりもタイヤ径方向外方に位置している。
このようにサイド補強層20の内周端20Bとビードコア12の外周端12Aとの間に隙間Gを設けることにより、次の作用効果が奏される。すなわち、サイド補強層20の内周端20Bの位置が低くビードコア12の外周端12Aと同等の位置にあると、カーカスプライ18の折り返し時に、サイド補強層20の内周端20Bがカーカスプライ18を突き破る可能性がある。とりわけサイド補強層20の補強コードがスチールコードの場合、剛性が高いことから、その端部がカーカスプライ18を突き破る可能性が高くなる。これに対し、サイド補強層20の内周端20Bの位置を高く設定することにより、サイド補強層20の曲げ変形を抑制してカーカスプライ18を突き破るおそれを低減することができる。
一実施形態において、サイド補強層20のトッピングゴムは、その100%引張応力がカーカスプライ18のトッピングゴムの100%引張応力の1倍〜5倍であることが好ましい。一般に、サイド補強層20のトッピングゴムの100%引張応力は、カーカスプライ18のトッピングゴムの100%引張応力よりもかなり高い。しかしながら、両者のトッピングゴムのモジュラス差が大きくなりすぎると、補強コードが露出する可能性が高くなる。これに対し、サイド補強層20のトッピングゴムの100%引張応力をカーカスプライ18のトッピングゴムの100%引張応力の5倍以下にして、前者の100%引張応力を一般的なサイド補強層よりも低く設定することにより、補強コードの露出を抑制することができる。また、両部材のトッピングゴムの100%引張応力を近づけることにより、両部材の接着性を向上させることができるため、グリーンタイヤ成形時におけるエア入り(即ち、不所望な空気溜まり)の発生も抑制することができ、エア溜まりに起因するタイヤ成型不良を抑制することができる。
なお、本明細書において、100%引張応力は、JIS K6251(ダンベル3号)に準拠した引張試験により測定される加硫ゴム物性である。
一実施形態において、サイド補強層20の補強コードを被覆するトッピングゴムの厚みは0.6mm以上であることが好ましい。0.6mm以上であることにより、補強コードの露出を抑制することができる。
一実施形態において、サイド補強層20における補強コードのエンド数(打ち込み本数)は、19本/25.4mm以下であることが好ましい。19本/25.4mm以下とすることにより、サイド補強層20の剛性を下げてターンアップブラダー36による折り返し時にサイド補強層20が伸びやすくなり、サイド補強層20内でのエア入りを抑制することができる。
図4は、第2実施形態に係る空気入りタイヤのビード部周りの構造を示した断面図であり、図5は、その製造方法の一工程を拡大して示す図である。第2実施形態では、サイド補強層20のビードコア12側に高硬度のゴムストリップ24を設けた点で第1実施形態とは異なる。
すなわち、第2実施形態は、グリーンタイヤの成形時に、サイド補強層20のビードコア12側に未加硫のゴムストリップ24を、サイド補強層20とともにカーカスプライ18の側部部分18Bの外周面に貼り付けることを特徴とする。ゴムストリップ24は、その加硫ゴム物性として、ビードフィラー14と同等のモジュラスを持つものであり、詳細には、ゴムストリップ24はビードフィラー14の100%引張応力に対して1.0〜1.2倍の100%引張応力を持つことが好ましい。
ゴムストリップ24は、サイド補強層20の厚みに起因する段差を埋めるように断面三角形状をなして、ドラム周方向の全周にわたって延びるゴム部材であり、サイド補強層20と一体に設けられている。図5に示すように、ゴムストリップ24は、側部部分18Bの外周面に貼り付けられたサイド補強層20に対して、そのドラム軸方向内側端からドラム軸方向内側に繋げて設けられており、ドラム軸方向内側ほど漸次厚みが薄く形成されている。なお、ゴムストップ24のドラム軸方向内側端は、この例では、図4に示すように加硫後のタイヤにおいて、ゴムストリップ24の内周端24Aがビードコア12の外周端12Aよりもタイヤ径方向内側に位置するように設定されている。
このようなゴムストリップ24を設けることにより、カーカスプライ18の側部部分18Bの折り返し時に発生し得るシワを抑制してエア入りを抑制することができる。第2実施形態について、その他の構成及び作用効果については第1実施形態と同様であり、説明は省略する。
図6は、第3実施形態に係る空気入りタイヤのビード部周りの構造を示した断面図であり、図7は、その製造方法の一工程を拡大して示す図である。第3実施形態では、サイド補強層20のビードフィラー14側にゴム層26を設けた点で第2実施形態とは異なる。
すなわち、第3実施形態では、図7に示すように、グリーンタイヤの成形時に、カーカスプライ18の側部部分18Bの外周面に貼り付けられたサイド補強層20の外周面に、未加硫のゴム層26を設けている。ゴム層26は、その加硫ゴム物性として、ビードフィラー14に近いモジュラスを持つものであり、詳細には、ゴム層26はビードフィラーの100%引張応力に対して1.0〜1.2倍の100%引張応力を持つことが好ましい。
ゴム層26は、サイド補強層20の外周面全体を覆うようにサイド補強層20と同じ幅を持ち、ドラム周方向の全周にわたって設けられている。ゴム層26は、サイド補強層20の外周面に積層一体してもよい。ゴム層26の厚みは、特に限定されないが、図6に示すように、サイド補強層20よりも薄く形成してもよい。
このようなゴム層26を設けることにより、ビードフィラー14とサイド補強層20との間での接着性を高めて、グリーンタイヤ成形時におけるエア入りを抑制することができる。第3実施形態について、その他の構成及び作用効果については第2実施形態と同様であり、説明は省略する。
本実施形態の効果を確認するために、以下の実施例1〜3及び比較例1を行った。
タイヤサイズ215/55R17の空気入りラジアルタイヤを製造した。実施例1,2は上記の第1実施形態に相当し、実施例3は上記の第3実施形態に相当する。比較例1は実施例1と同等のサイド補強層20を図8に示すようにビードフィラー14側に貼り付けて成形した例である。左右のサイド補強層20の補強コードのタイヤ径方向に対する傾斜角度は、各実施例及び比較例共通で、左右ともに25°で逆向きに設定した。各実施例について、サイド補強層20の内周端20Bとビードコア12の外周端12Aとの隙間Gの大きさ、カーカスプライ18のトッピングゴムの100%引張応力(Sp)に対するサイド補強層20のトッピングゴムの100%引張応力(Ss)の比(Ss/Sp)、サイド補強層20のトッピングゴム厚み、サイド補強層20の補強コード打ち込み本数、ビードフィラー14の100%引張応力(Sb)に対するゴムストリップ24の100%引張応力(St)の比(St/Sb)、及び、ビードフィラー14の100%引張応力(Sb)に対するゴム層26の100%引張応力(Sr)の比(Sr/Sb)は、表1に示す通りである。なお、100%引張応力は、160℃×30分間加硫した試験片について測定した値である。
実施例1〜3及び比較例1について、生産したタイヤのユニフォーミティを評価するとともに、補強コードの露出による製品不良率と、エア入りに起因する製品不良率を評価した。評価方法は以下の通りである。
・ユニフォーミティ:1000本の生産タイヤについて、JIS D4233に準拠してLFVを測定し、その平均値の逆数について比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が大きいほど、LFVが小さく、ユニフォーミティが良好であることを示す。
・コード露出製品不良率:生産本数(1000本)に対する補強コードの露出による成形不良タイヤの本数の逆数について比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が大きいほど、成形不良が少ないことを示す。
・エア入り製品不良率:生産本数(1000本)に対するエア入り不良タイヤの本数の逆数について比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が大きいほど、成形不良が少ないことを示す。
Figure 2018099850
結果は表1に示す通りである。サイド補強層をビードフィラーに貼り付けて成形した比較例1に対し、実施例1〜3ではサイド補強層をカーカスプライの側部部分に貼り付けて成形したことにより、製品タイヤのユニフォーミティが改善していた。実施例1では隙間GがなくかつSs/Spが5倍を超えていたので、コード露出製品不良率に劣っていたが、実施例2,3では隙間Gを確保しかつSs/Spが5倍以下であったため、コード露出製品不良率が改善されていた。また、実施例3では、所定のゴムストリップ24及びゴム層26を設けたことにより、実施例2に対してエア入り製品不良率が改善されていた。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…ビード部、12…ビードコア、12A…ビードコアの外周端、14…ビードフィラー、16…ビード部材、18…カーカスプライ、18A…折返し部、18B…側部部分、20…サイド補強層、20A…外周端、20B…内周端、24…ゴムストリップ、26…ゴム層、30…成形ドラム、G…隙間

Claims (6)

  1. 成形ドラムの外周にカーカスプライを巻き付ける工程と、巻き付けたカーカスプライの外周にビードコアとビードフィラーを備える一対のビード部材を載置する工程と、前記ビードフィラーをドラム軸方向内側に押し曲げる工程と、前記カーカスプライの側部部分をドラム軸方向内側に折り返す工程とを含む、空気入りタイヤの製造方法において、
    前記カーカスプライの折返し部と前記ビードフィラーとの間に設けられる補強コードを備えたサイド補強層を、前記カーカスプライの前記側部部分の外周面に貼り付けておき、前記側部部分をドラム軸方向内側に折り返すことで前記サイド補強層を前記ビードフィラーの側面に沿わせる、ことを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記側部部分を折り返して前記サイド補強層を前記ビードフィラーの側面に沿わせたときに、前記サイド補強層の内周端が前記ビードコアの外周端に対してタイヤ径方向外側に隙間を有して位置している、請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記サイド補強層が、補強コードと前記補強コードを被覆するトッピングゴムとを備え、前記トッピングゴムの100%引張応力が前記カーカスプライのトッピングゴムの100%引張応力の1倍〜5倍である、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記補強コードがスチールコードである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 前記サイド補強層の前記ビードコア側に前記ビードフィラーの100%引張応力に対して1.0〜1.2倍の100%引張応力を持つゴムストリップを、前記サイド補強層とともに前記側部部分の外周面に貼り付けておく、請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. 前記側部部分の外周面に貼り付けられた前記サイド補強層の外周面に、前記ビードフィラーの100%引張応力に対して1.0〜1.2倍の100%引張応力を持つゴム層を設けておく、請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
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Cited By (4)

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