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JP2018091547A - 給気器の制御装置および換気システム - Google Patents

給気器の制御装置および換気システム Download PDF

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JP2018091547A
JP2018091547A JP2016235076A JP2016235076A JP2018091547A JP 2018091547 A JP2018091547 A JP 2018091547A JP 2016235076 A JP2016235076 A JP 2016235076A JP 2016235076 A JP2016235076 A JP 2016235076A JP 2018091547 A JP2018091547 A JP 2018091547A
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Abstract

【課題】従来に比べ、ショーケースの冷却負荷を低減しながら、ショーケースの扉に結露が発生する可能性を低減できる給気器の制御装置および換気システムを提供する。
【解決手段】給気器400の制御装置200であって、収納庫101内に収納した商品を冷却し、収納庫101の開口を開閉する扉102を備えるショーケース100の表面における結露の発生に関係する情報を取得する取得器210と、取得器210で取得された情報からショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が上昇したと判定すると、ショーケース100が設けられた室内の空間と連続している空間を有する厨房室に設けられた排気器300及び給気器400のうち給気器400の出力を増加させる制御器220とを備える。
【選択図】図3

Description

本開示は、給気器の制御装置および換気システムに関する。
特許文献1は、冷蔵用または冷凍用のショーケースにおいて、透明ガラス板の表面に防露ヒータを設け、透明ガラス板の表面における結露の発生を防止できるショーケース用扉体を開示している。
特開2012−13304号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、防露ヒータの熱によりショーケースの冷却負荷が増加する。
上記事情を鑑み、例示的な実施の形態は、従来に比べ、ショーケースの冷却負荷を低減しながら、ショーケースの扉に結露が発生する可能性を低減できる給気器の制御装置および換気システムを提供する。
本開示の一態様に係る給気器の制御装置は、収納庫内に収納した商品を冷却し、前記収納庫の開口を開閉する扉を備えるショーケースの表面における結露の発生に関係する情報を取得する取得器と、前記取得器で取得された前記情報から前記ショーケースの扉の表面に結露が発生する可能性が上昇したと判定すると、前記ショーケースが設けられた室内の空間と連続している空間を有する厨房室に設けられた排気器及び給気器のうち前記給気器の出力を増加させる制御器とを備える。
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一態様に係る給気器の制御装置などを用いることにより、従来に比べ、ショーケースの冷却負荷を低減しながら、ショーケースの扉に結露が発生する可能性を低減できる。
図1は、実施の形態に係る換気システムが備える排気器および給気器と、ショーケースとの設置例を示す外観斜視図である。 図2は、実施の形態に係る換気システムの各構成要素、および、ショーケースの設置の一例を示す平面図である。 図3は、実施の形態に係る換気システムの構成の一例を示すブロック図である。 図4は、制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図5は、実施の形態に係る換気システムにおける出力増加制御の効果について説明するための図である。
(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した、ショーケース用扉体に関し、以下の問題が生じることを見出した。
特許文献1に記載のショーケース用扉体では、防露ヒータで透明ガラス板を温めることにより結露の発生を防止しているため、防露ヒータがショーケースの冷却作用に対して負荷になる。このため、ショーケースの消費エネルギーが増加してしまうという課題があった。
このように、特許文献1に記載のショーケース用扉体では、ショーケースの扉への結露の発生を効果的に抑制できていなかった。
そこで、本開示の一態様に係る給気器の制御装置は、収納庫内に収納した商品を冷却し、前記収納庫の開口を開閉する扉を備えるショーケースの表面における結露の発生に関係する情報を取得する取得器と、前記取得器で取得された前記情報から前記ショーケースの扉の表面に結露が発生する可能性が上昇したと判定すると、前記ショーケースが設けられた室内の空間と連続している空間を有する厨房室に設けられた排気器及び給気器のうち前記給気器の出力を増加させる制御器とを備える。
このため、ショーケースが配置されている空間への外気の流入が低減されるので、ショーケースの扉の表面に結露が発生する可能性が低減する。また、上記制御装置により、従来の防露ヒータを設ける必要がない、または結露抑制のための防露ヒータの加熱量が低減されるので、ショーケースの冷却負荷を従来よりも低減しながら、ショーケースの扉の表面に結露が発生する可能性を低減できる。
ここで、ショーケースの扉の表面における結露の発生に関係する情報とは、例えば、ショーケースの扉の表面に結露が発生する可能性を示す情報であるとも言える。
また、前記制御器は、前記取得器で取得された前記情報が示す前記結露が発生する可能性が高いほど、前記給気器の出力を増加させてもよい。
これによれば、結露が発生する可能性が高いほど、ショーケースが配置されている空間への外気の流入を低減できる。よって、ショーケースの扉の表面に結露が発生することを効果的に抑制することができる。
また、前記制御器は、前記給気器の出力を増加させた後、前記取得器で取得された前記情報から前記ショーケースの扉の表面に結露が発生する可能性が低下したと判定すると、前記給気器の出力を低下させてもよい。
このため、厨房室の臭気がショーケースが配置されている空間に流入することを低減するという効果を元に戻すことができる。
また、前記制御器は、第1の時期において、前記取得器で取得された前記情報から前記ショーケースの扉の表面に結露が発生する可能性が上昇したと判定すると、前記給気器の出力を増加させ、前記第1の時期と異なる第2の時期において、前記取得器で取得された前記情報から前記ショーケースの扉の表面に結露が発生する可能性が上昇したと判定しても、前記給気器の出力を増加させなくてもよい。
このため、時期によっては、給気器の出力を増加させずに、厨房室の臭気が売場に流出することを優先して低減できる。
また、前記第2の時期は、前記第1の時期よりも前記ショーケースが設けられた室内に流入した臭気レベルが高い時期であってもよい。
このため、臭気レベルが高い時期においては、給気器の出力を増加させずに、厨房室の臭気が売場に流出することを優先して低減できる。
また、前記第2の時期は、前記第1の時期よりも外気温が高い時期であってもよい。
このため、外気温が高い時期において、給気器による厨房室への外気の供給を抑制できるため、厨房室の温度が高くなり、不快な環境になることを低減できる。
また、前記第2の時期は、前記第1の時期よりも外気温が低い時期であってもよい。
このため、外気温が低い時期において、給気器による厨房室への外気の供給を抑制できるため、厨房室の温度が低くなり、不快な環境になることを低減できる。
また、前記情報は、前記ショーケースの扉の外の空気の相対湿度を示す情報であってもよい。
また、前記情報は、前記ショーケースの扉の表面温度と、前記ショーケースの扉の外の空気の温度との温度差を示す情報であってもよい。
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、本発明の一態様に係る給気器の制御装置および換気システムについて、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態)
[1.構成]
図1は、実施の形態に係る換気システムが備える排気器および給気器と、ショーケースとの設置例を示す外観斜視図である。具体的には、図1の(a)は、店舗内の厨房室に配置される排気器300および給気器400の設置例を示す外観図であり、図1の(b)は、店舗内の売場に配置されるショーケース100の設置例を示す外観図である。図2は、実施の形態に係る換気システムの各構成要素、および、ショーケースの設置の一例を示す平面図である。図3は、実施の形態に係る換気システムの構成の一例を示すブロック図である。具体的には、図1〜図3において、ショーケース100、結露検知器110、制御装置200、排気器300、給気器400、および、調理器500が示されている。例えば、換気システム1は、これらの構成要素のうち、制御装置200、排気器300および給気器400を備える。
換気システム1は、店舗内の売場に設けられたショーケース100が備える扉102の表面への結露の発生を抑制するためのシステムである。店舗は、例えば、コンビニエンスストア、スーパーマーケットなどである。図1および図2に示すように、ショーケース100および結露検知器110は、店舗の売場内の空間に配置されており、排気器300および給気器400は、当該店舗の厨房室内に配置されている。厨房室は、図2に示すように、ショーケース100が設けられた売場内の空間と連続している空間を有する。なお、図2では、制御装置200が売場内に配置されているが、売場内に配置されていなくてもよい。
ショーケース100は、商品を収納する収納庫101と、収納庫101に設けられた開口を開閉する扉102とを備える。ショーケース100は、収納庫101内の空間を冷却することで、収納庫101内に収納した商品を冷却する。収納庫101は、例えば、内部空間が略直方体形状であり、複数段の棚板が配置されている。
扉102は、例えば、矩形状の透明板からなり、上下方向に延びる一辺が回転可能に支持されている。透明板は、例えば、ガラス、アクリルなどの材料により構成される。
扉102は、回転可能に支持されている部位、取っ手が取り付けられている部位、当該扉が閉じた状態を保持するための留め具(マグネット、ラッチなど)が取り付けられている部位など、特定の部位以外には他の部材が取り付けられていなくてもよい。この構成の扉102は、透明板の4辺の全体に亘って、不透明な部材が取り付けられていない構成であるため、扉の端部においても人の視線を極力遮らない構成とすることができ、ショーケース内部に並べられた商品の視認性を向上することができる。
なお、扉102は、回転可能に支持されているドア状の扉としたが、対向する2辺がスライドすることで収納庫101の開口を開閉する引き戸型の扉であってもよいし、扉の中央が折れ曲がることで収納庫101の開口を開閉する折れ戸型の扉であってもよい。また、扉102は、引き出しの前面に配置された前板であってもよい。
ショーケース100は、例えば、冷蔵用ショーケース、冷凍用ショーケースなどである。
結露検知器110は、扉102の表面への結露に関する指標を検知する。結露検知器110は、検知した指標を示す情報を、扉102の表面における結露の発生に関係する情報として制御装置200に送信する。結露検知器110は、例えば、扉102の外表面に配置され、配置された位置の雰囲気(つまり扉102の外の空気)の相対湿度を検知する湿度センサを含む。なお、結露検知器110は、ショーケース100付近の空間の相対湿度が検知できる位置に配置されれば、扉102の外表面に配置されていなくてもよく、ショーケース100付近の売場の壁に配置されていてもよい。
制御装置200は、排気器300および給気器400の動作を制御する装置であり、取得器210と、制御器220とを備える。
取得器210は、ショーケース100の扉102の表面における結露の発生に関係する情報(以下、「結露情報」と言う。)を取得する。具体的には、取得器210は、結露検知器110が検知した相対湿度を示す情報(以下、「湿度情報」と言う。)を、結露情報として結露検知器110から取得する。取得器210は、例えば、湿度センサの出力形式に対応した通信インタフェースと、プログラムを実行するプロセッサ、および、当該プログラムを格納しているメモリとにより実現される。また、取得器210は、上記の構成に限らずに、上記通信インタフェースと、専用回路とにより実現されてもよい。
制御器220は、取得器210で取得された結露情報から扉102の表面に結露が発生する可能性が上昇したと判定すると、厨房室に設けられた排気器300および給気器400のうち給気器400の出力を増加させる出力増加制御を行う。具体的には、制御器220は、取得器210で取得された湿度情報が示す相対湿度Hscが第1の閾値Hthを超えていれば、扉102の表面に結露が発生する可能性が上昇したと判定する。制御器220は、例えば、制御信号を給気器400に出力することで、給気器400に出力増加制御を行わせる。つまり、結露情報の値が、所定の閾値を超えると、制御器220は、給気器400に出力増加制御を行わせる。換言すると、扉102の表面に結露が発生する可能性を示す情報の値が所定の閾値を超えると、制御器220は、給気器400に出力増加制御を行わせる。
また、制御器220は、取得器210で取得された結露情報が示す結露が発生する可能性が高いほど、給気器400の出力を増加させる出力増加制御を行わせてもよい。具体的には、制御器220は、取得器210で取得された湿度情報が示す相対湿度が高いほど、給気器400の風量を増加させる。つまり、結露情報の値が高いほど、制御器220は、給気器400の出力を増加させてもよい。換言すると、扉102の表面に結露が発生する可能性を示す情報の値が高いほど、制御器220は、給気器400の出力を増加させてもよい。
また、制御器220は、給気器400の出力を増加させた後、取得器210で取得された結露情報からショーケース100の扉の表面に結露が発生する可能性が低下したと判定すると、給気器400の出力を低下させてもよい。具体的には、制御器220は、取得器210で取得された湿度情報が示す相対湿度Hscが第1の閾値Hth以下となれば、給気器400の風量を低下させる。例えば、制御器220は、給気器400の風量を出力増加制御前の風量に戻す。つまり、結露情報の値が、所定の閾値以下であると、制御器220は、給気器400の出力を低下させてもよい。換言すると、扉102の表面に結露が発生する可能性を示す情報の値が所定の閾値以下であると、制御器220は、給気器400の出力を低下させてもよい。
制御器220は、例えば、排気器300および給気器400のうちの少なくとも給気器400に対して制御信号を送信するための通信インタフェースと、プログラムを実行するプロセッサ、および、当該プログラムを格納しているメモリとにより実現される。また、制御器220は、上記の構成に限らずに、上記通信インタフェースと、専用回路とにより実現されてもよい。
排気器300は、厨房室内に配置され、厨房室内の空気を厨房室外(屋外)に排出する。排気器300は、具体的には、屋外と厨房室とを接続する排気用ダクトの厨房室側に接続され、厨房室内の空気を屋外に向けて送風することで、厨房室内の空気を屋外に排出する。排気器300は、少なくとも厨房室内で調理が行われている場合に、厨房室内の空気を厨房室外に排気する。このため、厨房室内は、負圧の状態となる。本実施の形態では、排気器300は、固定の風量で制御されてもよい。これにより、厨房室から売場へ向かって空気が流れることが抑制され、調理による臭気が売場に流入することが低減される。排気器300は、例えば、ファンと、ファンを回転させるモータとにより実現される。
給気器400は、厨房室内に外気を供給する。給気器400は、具体的には、屋外と厨房室とを接続する給気用ダクトに接続され、外気を厨房室内に向けて送風することで、厨房室内に外気を供給する。給気器400は、外気を厨房室内に供給することで、厨房室の換気を促進する。給気器400は、例えば、ファンと、ファンを回転させるモータとにより実現される。
本実施の形態では、給気器400は、制御装置200からの制御信号に応じて、可変の風量で制御される。つまり、給気器400は、制御装置200から出力を増加させるための制御信号を受信すれば、モータの回転数を上げることで風量を増加させる。反対に、給気器400は、制御装置200から出力を低下させるための制御信号を受信すれば、モータの回転数を下げることで風量を低下させる。
また、給気器400は、厨房室内を負圧の状態で維持させるために、排気器300の風量よりも小さい風量で制御される。つまり、給気器400は、排気器300の風量よりも小さい範囲における可変の風量で制御される。
調理器500は、食材を調理するための機器であり、具体的には、食材を加熱調理するための機器である。調理器500は、例えば、図1の(a)に示すようなフライヤーである。また、調理器500は、フライヤーに限らずに、ガスコンロ、IHクッキングヒータ、オーブン、電子レンジ、トースターなどであってもよい。
[2.動作]
次に、換気システム1の制御装置200の動作について説明する。図4は、制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、制御装置200の取得器210は、結露検知器110が検知した、ショーケース100周辺の相対湿度Hscを示す湿度情報を結露検知器110から取得する(S101)。
次に、制御装置200の制御器220は、取得器210で取得された湿度情報が示す相対湿度Hscが第1の閾値Hthを超えているか否かを判定する(S102)。
制御器220は、相対湿度Hscが第1の閾値Hthを超えていると判定すれば(S102でYes)、厨房室に設けられた排気器300および給気器400のうち給気器400の出力を増加させる(S103)。具体的には、制御器220は、給気器400の出力を増加させるための制御信号を給気器400へ出力する。
取得器210は、再び、結露検知器110が検知した、ショーケース100周辺の相対湿度Hscを示す湿度情報を結露検知器110から取得する(S104)。
制御器220は、取得器210で取得された湿度情報が示す相対湿度Hscが第1の閾値Hth以下であるか否かを判定する(S105)。
制御器220は、取得器210で取得された湿度情報が示す相対湿度Hscが第1の閾値Hth以下であると判定すれば(S105でYes)、給気器400の出力を低下させる(S106)。具体的には、制御器220は、給気器400の出力を低下させるための制御信号を給気器400へ出力する。
制御器220は、取得器210で取得された湿度情報が示す相対湿度Hscが第1の閾値Hthを超えていると判定すれば(S105でNo)、ステップS104の処理を繰り返す。
制御器220は、相対湿度Hscが第1の閾値Hth以下であると判定する(S102でNo)、または、給気器400の出力を低下させる(S106)と、ステップS101の処理に戻る。
なお、ステップS104〜S106の処理は、必ずしも、行われなくてもよい。
[3.効果など]
本実施の形態に係る制御装置200によれば、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が上昇したと判定すると、給気器400の出力を増加させる。このため、ショーケース100が配置されている空間(売場)への外気の流入が低減されるので、扉102の表面に結露が発生する可能性が低減する。また、上記制御装置200により、従来の防露ヒータを設ける必要がない、または結露抑制のための防露ヒータの加熱量が低減されるので、ショーケース100の冷却負荷を従来よりも低減しながら、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性を低減できる。
ショーケース100が配置されている空間(売場)への外気の流入を抑制することができる効果について、図5を用いて詳細に説明する。
図5は、実施の形態に係る換気システムにおける出力増加制御の効果について説明するための図である。図5の(a)は、出力増加制御が行われる前の厨房室および売場の空気の流れを示す図であり、図5の(b)は、出力増加制御が行われた後の厨房室および売場の空気の流れを示す図である。
図5の(a)に示すように、出力増加制御が行われる前においては、排気器300の風量に対して給気器400の風量が十分に小さいため、厨房室の負圧の程度が大きい。このため、厨房室には、売場から多くの空気が流入し、厨房室から売場へ向かって空気が流れることが抑制され、厨房室の臭気が売場に流入することを低減できる。一方で、厨房室の負圧の程度が大きいため、ショーケース100が設けられている売場には、屋外から売場への入口から、多くの外気が流入する。よって、外気が湿気を多く含む場合には、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が高くなる。
出力増加制御を行うと、図5の(b)に示すように、給気器400の風量が増加するため、排気器300の風量と給気器400の風量との差が小さくなる。このため、出力増加制御前と比較して、厨房室の負圧の程度が小さくなり、売場から厨房室に流入する空気の量が少なくなる。これにより、ショーケース100が設けられている売場には、出力増加制御前と比較して、屋外から売場への入口からの外気の流入を少なくすることができる。よって、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性を低減することができる。
出力増加制御を行うと、厨房室の臭気が売場に流入することを低減するという効果は小さくなるが、本実施の形態の換気システム1では、結露が発生する可能性を低減するためにあえて出力増加制御を行う。ただし、換気システム1では、排気器300の風量よりも小さい範囲で給気器400の風量を増加させる制御を行うことで、排気器300の風量を超える範囲で給気両400の風量を増加させる場合に比べ、厨房室の臭気が売場に流入する量を低減しつつ、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性を低減することができる。
また、本実施の形態に係る制御装置200において、制御器220は、取得器210で取得された結露情報が示す結露が発生する可能性が高いほど、給気器400の出力を増加させる。つまり、結露が発生する可能性が高いほど、売場への外気の流入を低減できる。よって、扉102の表面に結露が発生することを効果的に抑制することができる。
また、本実施の形態に係る制御装置200において、制御器220は、給気器400の出力を増加させた後、取得器210で取得された結露情報からショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が低下したと判定すると、給気器400の出力を低下させる。このため、厨房室の臭気が売場に流入することを低減するという効果を元に戻すことができる。
[4.変形例]
[4−1.変形例1]
上記実施の形態では、制御器220は、扉102の表面に結露が発生する可能性が上昇したと判定すると、厨房室に設けられた排気器300および給気器400のうち給気器400の出力を増加させるとしたが、時期によっては、給気器400の出力を増加させる制御を行わなくてもよい。
つまり、制御器220は、第1の時期において、取得器210で取得された結露情報からショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が上昇したと判定すると、給気器400の出力を増加させ、第1の時期と異なる第2の時期において、取得器210で取得された結露情報からショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が上昇したと判定しても、給気器400の出力を増加させなくてもよい。具体的には、制御器220は、第1の時期において、取得器210で取得された湿度情報が示す相対湿度Hscが第1の閾値Hthを超えていれば、給気器400の風量を増加させ、第2の時期において、取得器210で取得された湿度情報が示す相対湿度Hscが第1の閾値Hthを超えていても、給気器400の風量を増加させない。
例えば、第2の時期は、第1の時期よりもショーケース100が設けられた室内に流入した臭気レベルが高い時期であってもよい。臭気レベルが高い時期は、臭気センサにより検知された臭気レベルが所定レベルよりも高い時期であってもよいし、臭気レベルが所定レベルよりも高い時期を臭気センサを用いて予め特定し、特定した時期であってもよい。つまり、臭気レベルが高い時期においては、出力増加制御を行わないため、厨房室の臭気が売場に流出することを優先して低減できる。
また、例えば、第2の時期は、第1の時期よりも外気温が高い時期であってもよい。第1の時期は、例えば、春期および秋期を含む中間期であり、第2の時期は、例えば、夏期である。このため、例えば夏期などのように外気温が高い時期において、給気器400による厨房室への外気の供給を抑制できるため、厨房室の温度が高くなり、不快な環境になることを低減できる。
また、例えば、第2の時期は、第1の時期よりも外気温が低い時期であってもよい。第1の時期は、例えば、春期および秋期を含む中間期であり、第2の時期は、例えば、冬期である。このため、例えば冬期などのように外気温が低い時期において、給気器400による厨房室への外気の供給を抑制できるため、厨房室の温度が低くなり、不快な環境になることを低減できる。
[4−2.変形例2]
上記実施の形態では、制御器220は、ショーケース100の周辺の空気の相対湿度に応じて、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が高いか否かを判定するとしたが、結露情報として上記相対湿度を用いることに限らない。
例えば、制御器220は、ショーケース100の開口に冷気によるエアカーテンを発生させている場合、結露情報として当該エアカーテンの吸込口での相対湿度を用いて、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が高いか否かを判定してもよい。この場合、結露検知器110は、エアカーテンの吸込口に配置された湿度センサにより実現される。
例えば、制御器220は、結露情報としてショーケース100の内部空間の温度と、ショーケース100の外部空間の温度との温度差を用いて、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が高いか否かを判定してもよい。
この場合、結露検知器110は、ショーケース100の内部空間の温度を検知する第1温度センサと、ショーケース100の外部空間の温度を検知する第2温度センサとにより実現される。なお、ショーケース100の扉102の外部空間の温度(つまり、売場の温度)は、外気温と相関性が高いため、外部の機器(サーバなど)から外気温を示す情報を取得することで扉102の外部空間の温度を検知してもよい。
また、例えば、制御器220は、結露情報として相対湿度および温度差を用いずに、結露センサの検知結果を用いることにより、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が高いか否かを判定してもよい。つまり、制御器220は、結露センサの検知レベルが所定レベルを超えると、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が高いか否かを判定する。この場合、結露検知器110は、結露センサで実現される。
また、例えば、制御器220は、結露情報として外気温を用いて、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が高いか否かを判定してもよい。つまり、制御器220は、外気温が所定の温度を超えると、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が高いか否かを判定する。この場合、結露検知器110は、屋外に設けられた温度センサ、または、外部の機器(サーバ)から外気温を示す情報を取得する通信装置で実現される。
また、例えば、制御器220は、結露情報として外気の相対湿度を用いて、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が高いか否かを判定してもよい。つまり、制御器220は、外気の湿度が所定の湿度を超えると、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が高いか否かを判定する。この場合、結露検知器110は、屋外に設けられた湿度センサ、または、外部の機器(サーバ)から外気の相対湿度を示す情報を取得する通信装置で実現される。
また、例えば、制御器220は、結露情報として店舗のドアの単位時間あたりの開閉数 を用いて、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が高いか否かを判定してもよい。つまり、制御器220は、ドアの単位時間あたりの開閉数が所定数を超えると、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が高いと判定する。この場合、結露検知器110は、ドアの開閉をカウントするカウンターにより実現される。
[4−3.変形例3]
上記実施の形態およびその変形例1、2において、制御器220は、結露検知器110が連続している所定期間において検知した複数の値の平均値を用いて、ショーケース100の扉102の表面に結露が発生する可能性が高いか否かを判定してもよい。
以上、本発明の一つまたは複数の態様に係る給気器400の制御装置200について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
本開示は、従来に比べ、ショーケースの冷却負荷を低減しながら、ショーケースの扉に結露が発生する可能性を低減できる給気器の制御装置などとして有用である。
1 換気システム
100 ショーケース
101 収納庫
102 扉
110 結露検知器
200 制御装置
210 取得器
220 制御器
300 排気器
400 給気器
500 調理器

Claims (10)

  1. 収納庫内に収納した商品を冷却し、前記収納庫の開口を開閉する扉を備えるショーケースの表面における結露の発生に関係する情報を取得する取得器と、
    前記取得器で取得された前記情報から前記ショーケースの扉の表面に結露が発生する可能性が上昇したと判定すると、前記ショーケースが設けられた室内の空間と連続している空間を有する厨房室に設けられた排気器及び給気器のうち前記給気器の出力を増加させる制御器とを備える、給気器の制御装置。
  2. 前記制御器は、前記取得器で取得された前記情報が示す前記結露が発生する可能性が高いほど、前記給気器の出力を増加させる、請求項1記載の給気器の制御装置。
  3. 前記制御器は、前記給気器の出力を増加させた後、前記取得器で取得された前記情報から前記ショーケースの扉の表面に結露が発生する可能性が低下したと判定すると、前記給気器の出力を低下させる、請求項1または2記載の給気器の制御装置。
  4. 前記制御器は、第1の時期において、前記取得器で取得された前記情報から前記ショーケースの扉の表面に結露が発生する可能性が上昇したと判定すると、前記給気器の出力を増加させ、前記第1の時期と異なる第2の時期において、前記取得器で取得された前記情報から前記ショーケースの扉の表面に結露が発生する可能性が上昇したと判定しても、前記給気器の出力を増加させない、請求項1−3のいずれか1項に記載の給気器の制御装置。
  5. 前記第2の時期は、前記第1の時期よりも前記ショーケースが設けられた室内に流入した臭気レベルが高い時期である、請求項4記載の給気器の制御装置。
  6. 前記第2の時期は、前記第1の時期よりも外気温が高い時期である、請求項4記載の給気器の制御装置。
  7. 前記第2の時期は、前記第1の時期よりも外気温が低い時期である、請求項4記載の給気器の制御装置。
  8. 前記情報は、前記ショーケースの扉の外の空気の相対湿度を示す情報である、請求項1−7のいずれか1項に記載の給気器の制御装置。
  9. 前記情報は、前記ショーケースの扉の表面温度と、前記ショーケースの扉の外の空気の温度との温度差を示す情報である、請求項1−7のいずれか1項に記載の給気器の制御装置。
  10. 厨房室に設けられた排気器及び給気器と、
    請求項1−9のいずれか1項に記載の制御装置とを備える、換気システム。
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