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JP2018090655A - 剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シート - Google Patents

剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シート Download PDF

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JP2018090655A
JP2018090655A JP2016232457A JP2016232457A JP2018090655A JP 2018090655 A JP2018090655 A JP 2018090655A JP 2016232457 A JP2016232457 A JP 2016232457A JP 2016232457 A JP2016232457 A JP 2016232457A JP 2018090655 A JP2018090655 A JP 2018090655A
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Kyoichi Suzuki
教一 鈴木
朱加 新村
Ayaka Niimura
朱加 新村
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Fuji Kagakushi Kogyo Co Ltd
Fujicopian Co Ltd
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Abstract

【課題】少なくとも養生フィルム、ハードコート層、フィルム基材、吸着層の順で構成され、前記養生フィルムの端部の上に、粘着剤層を介して養生フィルム剥離用タブを設置した剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートであって、従来のディスプレイ表面のみならず、フッ素処理等の表面処理加工されたディスプレイ表面に対しても、前記剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートをディスプレイ表面に貼合した後に、養生フィルムのみを剥がすことができる剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートを提供する。【解決手段】吸着層とディスプレイ表面との密着力が70〜2500mN/25mmの条件下において、ヤング率が1.5〜5.0GPa、厚みが20〜70μmの剥離タブを使用して養生フィルムを剥離する。【選択図】 なし

Description

本発明は、タッチパネルなどのディスプレイ画面の表面に貼合して、前記表面を保護するために使用されるディスプレイ用表面保護シートにおいて、前記ディスプレイ用表面保護シートを保護対象とするディスプレイ表面に貼合した後に、ディスプレイ用表面保護シートの最表面に設けられた養生フィルムのみを剥離することができる剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートに関する。
スマートフォン等のディスプレイ製造工程において、工程途中で外部にさらされる表面への汚れ、傷付きを防止する為に、前記表面に保護シートを貼合することが広く行われている。これは製造工程内で保護すべき表面に貼合され、不要になると取り外されている。
しかしながら、スマートフォン等のディスプレイを持った機器が一般に普及してくると、入手した機器のディスプレイ表面の傷付き、汚損を防止するために最終ユーザーにおいてディスプレイ用表面保護シートを貼合する需要が生じてきた。この場合、前記ディスプレイ用表面保護シートは、最終ユーザーにおいて、ディスプレイ表面に貼合されたままで使用されるために、ディスプレイ表面と貼合する面には接着層、粘着剤層又は吸着層が設けられる。ディスプレイ表面への貼合を失敗した場合の貼り直しや、ディスプレイ用表面保護シートが不要になった場合の取り外しを考慮すると、着脱可能な吸着層を設けることが好ましい。
また、前記吸着層と反対側の面にはディスプレイ用表面保護シート自体の傷付きや汚損を防止するためにハードコート層が設けられる場合があるが、このようなハードコート層は、製造工程中や、最終ユーザーが使用する以前に自身の硬度を超える物体と接触擦過したりすると傷付いてしまい、ディスプレイ用表面保護シートとしての商品価値が低下してしまう。そのような傷付きを防止するために、前記ディスプレイ用表面保護シートにおいては、最終ユーザーが入手して保護すべきディスプレイ表面に貼合して使用するまで、前記ハードコート層表面に養生フィルムが設置される場合がある。
前記の養生フィルムを設置したディスプレイ用表面保護シートをディスプレイ表面に貼合した後に養生フィルムを剥離しようとする場合、シートを曲げたり、貼合した一部を剥離したりする事が困難である為、剥離フィルムのみを引っ掛けて摘み上げることは困難である。このような場合には、養生フィルム上に摘み上げるためのきっかけとなる紙製の剥離タブが設けられる事がある。
一方近年ディスプレイ側においても、ディスプレイ表面の防汚性や対指紋性向上のために、フッ素処理などの離型効果を持つ表面処理が行われるようになっている。このような処理済ディスプレイ表面に対して前記ディスプレイ用表面保護シートを貼合した後に養生フィルムを剥離しようとする場合、ディスプレイ表面と前記吸着層との密着力が低くなってしまう。このような場合、従来の紙製タブを用いると養生フィルムとハードコート層の間ではなく、吸着層とディスプレイ表面との間で剥離が起きる場合があることがわかった。
このような場合において、養生フィルムを剥離しやすくする別の方法としては、例えば特許文献1のように、養生フィルムの面積をそのほかの部分より広く設定して端面に段差を設けて、これをきっかけとして養生フィルムを剥離する方法がある。しかしながら、この方法ではディスプレイ用表面保護シートを使用する大きさに切り分けてから養生フィルムをディスプレイ用表面保護シート全面に貼り付けるか、またはディスプレイ用表面保護シートに養生フィルムを貼り付けた状態でハーフカットの手法で養生フィルム以外の部分を切って除去する必要があり、生産工程上余計な作業が発生してコスト上不利であったり、除去部分が無駄になったりする。
特開2013−057056号公報
本発明は、従来のディスプレイ表面のみならず、前記表面加工されたディスプレイ表面に対しても、前記ディスプレイ用表面保護シートを保護対象とするディスプレイ表面に貼合した後に、ディスプレイ用表面保護シートの最表面に設置された養生フィルムのみを剥がすことができる剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートを提供することである。
第1発明は、少なくとも養生フィルム、ハードコート層、フィルム基材、吸着層の順で構成されたディスプレイ用表面保護シートの前記養生フィルムの端部の上に、フィルム基材の片面に粘着剤層を積層した養生フィルム剥離用の剥離タブが前記養生フィルムと前記粘着剤層により貼合されている剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートであって、前記吸着層とディスプレイ表面との密着力が70〜2,500mN/25mmであり、かつ前記剥離タブのヤング率が1.5〜5.0GPa、前記剥離タブの厚みが20〜70μmである、剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートである。
第2発明は、前記養生フィルム剥離用の剥離タブと前記養生フィルムの接着力が3,000mN/25mm以上である、第1発明に記載の剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートである。
第3発明は、前記養生フィルム剥離用の剥離タブと前記養生フィルムの貼合面積が0.5〜5.0cmである第2発明に記載の剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートである。
本発明の剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートによれば、従来のディスプレイ表面のみならず、前記フッ素処理等の表面加工されたディスプレイ表面に対しても、前記剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートを保護対象とするディスプレイ表面に貼合した後に、剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートの最表面に設置された養生フィルムのみを剥がすことができる。
以下に本発明の剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートをさらに詳しく説明する。
本発明においては、前記剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートの吸着層をディスプレイ表面に貼合した後、養生フィルムを剥離タブを用いて剥離するために、吸着層−ディスプレイ表面間の密着力は、養生フィルム−ハードコート層間の粘着力より高く、かつ養生フィルム−剥離タブ間の接着力が養生フィルム−ハードコート層間の粘着力より高い必要がある。
(剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シート)
本発明における剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートは、少なくとも養生フィルム、ハードコート層、フィルム基材、吸着層の順で構成され、養生フィルム上に剥離タブが設置されている。
(剥離タブ)
本発明における剥離タブは、短冊状のプラスチックフィルム基材の片面の一部、又は全部に粘着剤層を設けた構成となっている。なお、剥離タブを用いて養生フィルムを剥離する際に摘み上げる部分は、摘み上げやすくする為に、端部をラウンド形状や鋭角な角ができるように加工を施しても良い。また、摘み上げやすくする為に前記の摘み上げる部分の粘着剤層表面にフィルム等でカバーを設置したり、前記の摘み上げる部分に粘着剤層を設けなくしても良い。
また、前記剥離タブの摘み上げる部分は、養生フィルムを剥離する際に摘み上げやすくする為に、養生フィルムの外側にはみ出す状態で設置するか、折り曲げ加工などを施して、養生フィルム表面から離れるようにする等、養生フィルム表面と接触しない状態にすることが好適である。
(剥離タブ基材)
本発明における剥離タブの基材は、ヤング率が1.5〜5.0GPaであることが好ましい。より好ましくは1.6〜4.8GPaであり、更に好ましくは1.8〜4.5GPaである。ヤング率が5.0GPaを超えると、剥離タブのコシが強くなり、曲げづらくなるために、前記剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートを特に前記表面処理済みディスプレイ表面に貼合した後、養生フィルムを剥離する際に、吸着層−ディスプレイ表面間の密着力が養生フィルム−ハードコート層間の粘着力より高い場合であっても、前記吸着層がディスプレイ表面から剥がれてしまう場合がある。ヤング率が1.5GPa未満では剥離タブが摘み難く、取り扱いが困難になる。
また、前記の剥離タブの摘み上げる部分を折り曲げ加工して設ける場合、ヤング率が1.5GPa未満の基材では折り曲げた状態の形状を保つことが困難な場合がある。
本発明における剥離タブの基材の厚みは20〜70μmであることが好ましい。より好ましくは25〜60μmであり、更に好ましくは25〜50μmである。厚みが20μm未満では、剥離タブを摘み上げにくくなり、取り扱いが困難になる。厚みが70μmを超えると、ヤング率が前記の好ましい値に入っていても剥離タブが曲げづらくなるために、前記剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートを特に前記表面処理済みディスプレイ表面に貼合した後、養生フィルムを剥離する際に、吸着層−ディスプレイ表面間の密着力が養生フィルム−ハードコート層間の粘着力より高い場合であっても、前記吸着層がディスプレイ表面から剥がれてしまう場合がある。
本発明における剥離タブの基材としては、前記ヤング率および前記厚みをみたす各種のプラスチックからなるフィルムであれば、特に限定されない。例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリアミドイミド、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル等よりなるフィルムが例示されるが、これらに限定されるものではない。中でも二軸延伸したポリエチレンテレフタレートやポリプロピレンのフィルムが、前記ヤング率の値が得やすい為に好適である。
(剥離タブ粘着剤層)
本発明における剥離タブの粘着剤層は、剥離タブと養生フィルムを接着し、養生フィルム剥離時に剥離タブのみが剥がれることの無いものであれば、特に限定されず通常の粘着剤によって構成する事ができる。たとえばアクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、シリコーン系、ゴム系等の各種粘着剤を使用することができる。
例えばアクリル系粘着剤としては、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジルなどのアクリル酸アルキルエステルや、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジルなどのメタクリル酸アルキルエステルと、これらのアクリル酸アルキルエステル又は、メタクリル酸アルキルエステルに、酢酸ビニル、ビニルエーテル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのビニル基含有化合物や、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリル酸ヒドロキシルエチル、メタクリル酸ヒドロキシルエチル、アクリル酸プロピレングリコール、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸−tert−ブチルアミノエチルなどを共重合したものが用いられる。
本発明における剥離タブの粘着剤層と養生フィルムとの接着力は3,000mN/25cm以上が好ましく、4,000mN/25cm以上がより好ましい。更に好ましくは5,000mN/25cm以上である。粘着剤層と養生フィルムとの接着力が3,000mN/25cm未満の場合は、剥離タブを用いて養生フィルムを剥離する際に、剥離タブのみが剥がれる恐れがある。
(剥離タブ貼合面積)
本発明における剥離タブと養生フィルムの貼合面積は0.5〜5.0cmが好適である。より好ましくは1.0〜4.0cmである。貼合面積が0.5cm未満では養生フィルム剥離時に剥離タブのみが取れてしまう恐れがある。貼合面積が5.0cmを超えると無駄であり、コスト上不利になる。
(養生フィルム基材)
本発明における養生フィルムは、前記剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートを前記ディスプレイ表面に貼合するまで、前記剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートが汚れたり傷付いたりすることを防げるものであれば特に限定されないが、各種のプラスチックフィルムであることが好ましい。例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリアミドイミド、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル等よりなるフィルムが例示されるが、これらに限定されるものではない。プラスチックフィルムの厚さとしては、25〜200μmが好ましく用いられる。25μmより薄いとフィルム強度が不足し、十分な保護性能が得られなかったり、剥離時にフィルムが破れる等の問題が発生する。200μmより厚いとフィルム自体が高価になる等の問題が発生する。また、前記剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートを前記ディスプレイ表面に貼合するまで養生フィルムをディスプレイ用表面保護シート表面に仮貼合させておくために、養生フィルム表面に粘着剤層を設けても良い。
(養生フィルム粘着剤層)
本発明における養生フィルム粘着剤層に用いられる粘着剤としては、前記剥離タブの粘着剤層で挙げたような粘着剤が使用可能であるが、養生フィルムが、剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートがディスプレイ表面に貼合された後に剥離される事を考慮すると、なるべく粘着力が低いほうが好ましく、その値としては20〜65mN/25mmが好適であり、より好ましくは30〜60mN/25mmである。養生フィルムの粘着力が20mN/25mm未満になると、取り扱い中に養生フィルムが剥がれてしまう恐れがある。粘着力が65mN/25mmを超えると、前記ディスプレイ表面に剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートを貼合したのちに養生フィルムのみを剥離することが、本発明の剥離タブを用いても困難になる場合がある。
(保護シート基材)
本発明で使用する剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートの基材フィルムは、各種のプラスチックからなるフィルムであれば、特に限定されない。例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリアミドイミド、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル等よりなるフィルムが例示されるが、これらに限定されるものではない。コストや透明性の面からポリエステルフィルム、特にポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。基材の厚みは、用途に応じて適宜選択すればよいが、通常5〜400μm、特に20〜250μmの範囲であるのが好ましい。基材フィルムは、その表面をコロナ放電処理、紫外線照射処理、プラズマ処理、火炎処理したり、必要に応じてアンカー層等を設けてもよい。アンカー層等を積層する方法としては、製膜時に積層するいわゆるインライン法、または製膜したフィルムに積層するいわゆるオフライン法のいずれでもよい。
(保護シートハードコート層)
本発明におけるハードコート層は、一般的にディスプレイ表面の保護に用いられているハードコート層を特に制限無く用いることができ、化合物を熱や電離放射線等で重合させて硬化したものが好適に用いられる。
例えば電離放射線により重合する化合物としてはラジカル重合反応を形成する(メタ)アクリロイル基を有する化合物や、カチオン重合反応を形成する化合物であることが好ましい。(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては分子内に(メタ)アクリロイル基を1以上有する化合物を意味し、モノマーであっても、オリゴマーであってもよく、またその両方を含んでもよい。
本発明では、アクリロイル基とメタアクリロイル基を総称して、(メタ)アクリロイル基という。すなわち、(メタ)アクリロイル基を有する化合物とは、アクリロイル基のみを有する化合物であってもよく、メタアクリロイル基のみを有する化合物であってもよく、アクリロイル基とメタアクリロイル基との両方を有するものであってもよい。また、以下に記載する(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸エステルについても同様である。
本発明に係る(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、以下に記載する多官能(メタ)アクリレートや単官能(メタ)アクリレートのモノマー又はオリゴマーが挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エチレングルコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングルコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングルコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングルコールジ(メタ)アクリレート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、及びこれらの出発アルコール類へのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のポリ(メタ)アクリレート類、分子内に2以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴエステル(メタ)アクリレート類、オリゴエーテル(メタ)アクリレート類、オリゴウレタン(メタ)アクリレート類、及びオリゴエポキシ(メタ)アクリレート類等を挙げることができる。
単官能(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(n=2)(メタ)アクリレート、ノニルフェノールプロピレンオキサイド変性(n=2.5)(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート等のフタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートモノエステル、シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−グリシジルオキシブチルアクリレート、ダイアセトンアクリルアミド、N-ビニルホルムアミド、アクリロイルモルホリン、フェノキシ基含有アクリレート等が挙げられる。
これらの(メタ)アクリロイル基を有する化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。
電離放射線重合反応に用いられる光重合開始剤としては、ラジカル重合型の化合物に対しては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロプル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4'−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリ−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメチルアミン安息香酸エステルなどが挙げられる。
さらに、必要に応じて、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、界面活性剤、有機系潤滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料、顔料、帯電防止剤などを含有していてもよい。また、ハードコ−ト層自体に防眩性を付与する場合には、有機系微粒子、無機系微粒子を含有してもよい。これらは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(保護シート吸着層)
本発明の剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートをディスプレイ表面へ貼合するために、ディスプレイ用表面に対して着脱可能な吸着層を、ハードコート層を設けた側とは反対側の面に設ける。着脱可能な代表的な吸着層としてはシリコーン樹脂からなるシリコーン吸着層が挙げられる。
(ディスプレイ表面との密着力)
本発明における保護対象となるディスプレイ表面と、前記吸着層との密着力は、70〜2,500mN/25mmが適当であり、100〜2,000mN/25mmがより好ましい。更に好ましくは150〜1,800mN/25mmである。密着力が70mN/25mm未満では、密着力が低すぎて前記剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートを貼合しても、普段の取り扱いにおいて指等が保護シート端面に引っかかる様に接触した事等がきっかけで保護シートが剥がれてしまう恐れがある。密着力が2,500mN/25mmより大きい場合は、貼り直しする場合に、保護シート吸着層をディスプレイ表面から剥がし難い場合がある。
(シリコーン吸着層)
本発明の剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートに設置可能なシリコーン吸着層に用いるシリコーンの性状としては、透明性が高く、ゴムのような柔軟性を持っていていることが求められる。そして、シリコーン吸着層の性能としては、表面が被着体表面に追従して貼合できて、被着体からの剥離の際には小さい剥離力で被着体表面から容易に剥離できることが求められる。また、シリコーン吸着層に用いるシリコーンの加工上の性能としては、少なくとも膜厚10μm以上で、目付け加工の方法を用いることなく塗工及び加熱処理だけで、架橋したシリコーン吸着層を設けられることが求められる。このようなシリコーンとしては、架橋反応に際して150℃以下の低温短時間で深部まで架橋し、透明で耐熱性、圧縮永久歪み特性に優れかつ低粘度で液状タイプのものである付加型液状シリコーン樹脂の使用が好ましい。付加型液状シリコーン樹脂は、白金触媒等のもと、ビニル基を有するポリオルガノシロキサンと架橋剤としてSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンとのヒドロキシル反応により熱架橋することができる。
このようなシリコーンとしては、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、両末端及び側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、末端にのみビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、末端及び側鎖にビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンとから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを架橋させてなるものを用いると良い。
前述のごとく、シリコーン吸着層の性状としては、ゴムのような柔軟性を持っていて被着体への貼合時に被着体の表面の凹凸に追従して密着力を確保することが求められる。タッチパネルの保護シートとして使用する場合、シリコーン吸着層の膜厚は、被着体に対するシリコーン吸着層の吸着面方向の剪断力を確保するために少なくとも10μm以上、通常は20〜50μmが必要となる。10μm以下であると被着体に対する保護シートの吸着面方向の剪断力が確保できず、特に長期間の貼合時には、保護シートが被着体から剥がれ易い。
本発明において着脱可能な吸着層を設ける場合には、前記基材と前記着脱可能な吸着層との接着力の向上、および前記吸着層を各種被着体への貼合後再剥離する際に前記吸着層と前記基材間で剥離することなく、被着体や積層構造体からスムーズに剥離できることを目的として、前記基材と前記着脱可能な吸着層との間にアンカー層を設けることが好ましい。
前記アンカー層の材料としては、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂等が挙げられる。中でもアクリル系樹脂が好ましく、特にアクリルポリオール樹脂が、帯電防止性や被膜特性の観点から好ましい。また、その他配合材料として帯電防止剤を添加し帯電防止機能を付与することができる。
アンカー層塗工液、シリコーン吸着層塗工液の塗工方法としては、3本オフセットグラビアコーターや5本ロールコーターに代表される多段ロールコーター、ダイレクトグラビアコーター、バーコーター、エアナイフコーター等公知の方法が適宜使用される。
(吸着層セパレーター)
本発明においては、吸着層の表面の汚れや異物付着を防いだり、剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートのハンドリングを向上させるためにセパレーターを吸着層の表面に貼り合わせてもよい。吸着層のセパレーターとしては、ポリエチレンテレフタレートや、ポリエチレン、ポリプロピレン等よりなる剥離性の高い樹脂フィルムよりなり、所望により、表面に剥離剤を塗工したものが使用される。中でもコストや入手の容易性の点で、ポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。
以下、実施例と比較例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、各実施例、比較例中の「部」は特に断ることのない限り重量部を示したものである。
(実施例1〜3、比較例1〜4に用いる剥離タブ付きディスプレイ用表面保護フィルムの作製)
(基材、ハードコート層)
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に下記ハードコート層塗工液を塗工乾燥した後、積算光量500mJ/cmの紫外線を照射し、塗膜を硬化させて厚み2.0μmのハードコート層を形成して、ハードコ−ト層付き基材を作製した。
(ハードコート層塗工液)
ジペンタエリスルトールヘキサアクリレート 29部
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 1部
シリカ粒子(平均粒径2μm) 4部
メチルエチルケトン 80部
(アンカー層)
前記ハードコート層付き基材のハードコート層を塗工した反対側の面に下記アンカー層塗工液をグラビアコーターで塗工、乾燥して、厚み2.0μmのアンカー層を形成した。
(アンカー層塗工液)
アクリルポリオール樹脂 20部
(東レファインケミカル製、コータックスLH455、固形分:50%)
ポリチオフェン 27部
(信越ポリマー製、セプルジーダOC−SC100、固形分:3%)
MEK 40部
トルエン 13部
合 計 100部
(シリコーン吸着層)
前記アンカー層の上に、25℃85%RHの環境下で、下記シリコーン吸着層塗工液の成分を塗工厚み30μm(乾燥後)で塗工後、オーブンにて150℃、100秒で架橋させて、シリコーン吸着層を得た。
(シリコーン吸着層塗工液)
両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサン(無溶剤型)/(Mw:80,000) 68.30部
オルガノハイドロジェンポリシロキサン (無溶剤型)/(Mw:2,000)
0.41部
白金触媒(信越化学工業製 PL−56) 1.00部
反応制御剤(3-メチル-1-ブチン-3-オール) 0.10部
トルエン 30.19部
合 計 100.00部
(セパレーター)
前記シリコーン吸着層に対して、吸着層表面を保護するために厚みが50μmの透明PETフィルムをセパレーターとして貼り合わせて実施例1〜3、比較例1〜4で用いるハードコート層、吸着層、セパレーター付きの基材を得た。
(養生フィルム粘着剤層)
厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片側の面に、下記粘着剤層塗工液をダイコーターで塗工し、100℃で2分間加熱・乾燥して、粘着力が20〜65mN/25mmに入る様に、粘着剤層の厚みをコントロールして厚み1.0μmの粘着剤層を形成し、実施例1〜3、比較例1〜4で用いる養生フィルムを作製した。
(粘着剤層塗工液)
アクリル系粘着剤溶液(綜研化学製SK−1811L 固形分:23%)100.00部
イソシアネート系架橋剤(綜研化学製TD−75) 0.20部
シランカップリング剤(綜研化学製A−50) 0.10部
MEK 10.00部
トルエン 10.00部
合計 120.30部
前記の粘着剤層を塗工した養生フィルムと前記ハードコート層、吸着層、セパレーター付きの基材を、養生フィルム粘着剤層とハードコート層が向かい合わせになるようにして2本のロール(ゴムロールとメタルロール)にて挟み込み、空気を逃がしながら両者を貼合して養生フィルムを設置し、本発明に用いるディスプレイ用表面保護シートを作製した。なお、養生フィルムとハードコート層の粘着力は50mN/25mmであった。
(実施例1〜3、比較例1〜4)
(剥離タブ粘着剤層)
表1に示す素材を幅8mm、長さ3cmの短冊状に加工し、表1に示す長さ分、前記養生フィルムで提示した粘着剤層塗工液をアプリケーターを使用して塗工し、100℃で2分間加熱・乾燥して、粘着力が3,000mN/25mmを超える様に、粘着剤層の厚みをコントロールして厚み25μmの粘着剤層を形成し、実施例1〜3、比較例1〜4の剥離タブを作製した。実施例1〜3、比較例1〜4で用いた各剥離タブのヤング率を表1に示す。
(剥離タブ設置)
前記養生フィルムの端面上に、作製した各剥離タブの粘着剤層の無い部分を養生フィルムの外側に出るような位置にして、粘着剤層を養生フィルムに接触させ、重さ2Kgのゴムローラーを1往復させる方式で押し付けて、貼合する方法で剥離タブを設置し、実施例1〜3、比較例1〜4の剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートを作製した。剥離タブ粘着剤層と養生フィルムの接着力は8,000mN/25mmであった。
各剥離タブの養生フィルムとの貼合面積を表1に示す。
各実施例、比較例の評価結果を表1に、各評価方法を下記に示す。
実施例1〜3、比較例1〜4で作製した剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートのセパレーターを剥離して吸着層を市販のスマートフォン表面に貼合し、剥離タブを用いて養生フィルムを剥離して評価を行った。なお、使用した各スマートフォンと、そのディスプレイ表面と実施例1〜3、比較例1〜4の剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シート吸着層との密着力は以下の通りである。
ソニー社製XPERIA(登録商標)SO−04H 100mN/25cm
米国Apple社製iPhone(登録商標)6 1800mN/25cm
(養生フィルム剥離性評価)
前記実施例1〜3、比較例1〜4の剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートの吸着層を前記市販スマートフォンのディスプレイ表面に接触させて重さ2Kgのゴムローラーを1往復させる方式で押し付けて、室温で10分放置後、剥離タブを摘み上げて養生フィルムを剥離した結果を下記内容にて評価した。
(剥離タブ取扱性)
○:剥離タブを指で摘み上げる事ができる。
×:剥離タブを指で摘み上げる事ができない。
(剥離タブ − 養生フィルム接着性)
○:剥離タブと養生フィルムが接着した状態で剥離できる。
×:剥離タブを摘み上げると剥離タブが養生フィルムから剥がれて、養生フィルムを剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートから剥離できない。
(養生フィルム剥離性)
○:養生フィルムのみが剥離する。
×:剥離タブ付きディスプレイ用表面保護フィルムの吸着層とディスプレイ表面の間で剥離する。
Figure 2018090655

PET:ポリエチレンテレフタレート
PP:ポリプロピレン
普通紙:坪量約90g/mの中性紙

Claims (3)

  1. 少なくとも養生フィルム、ハードコート層、フィルム基材、吸着層の順で構成されたディスプレイ用表面保護シートの前記養生フィルムの端部の上に、フィルム基材の片面に粘着剤層を積層した養生フィルム剥離用の剥離タブが前記養生フィルムと前記粘着剤層により貼合されている剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シートであって、前記吸着層とディスプレイ表面との密着力が70〜2,500mN/25mmであり、かつ前記剥離タブのヤング率が1.5〜5.0GPa、前記剥離タブの厚みが20〜70μmである、剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シート。
  2. 前記養生フィルム剥離用タブと前記養生フィルムの接着力が3,000mN/25mm以上である、請求項1に記載の剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シート。
  3. 前記養生フィルム剥離用タブと前記養生フィルムの貼合面積が0.5〜5.0cmである請求項2に記載の剥離タブ付きディスプレイ用表面保護シート。
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