JP2018076211A - セラミックドット付きガラス専用フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス表面にセラミックがドット状に転写されたセラミックドットが設けられたガラス表面にフィルムをきれいに密着させて貼り付けることが可能なセラミックドット付きガラス専用フィルムの提供。【解決手段】粘着層2の厚さB1が、セラミックドット11の凸凹の高さH1以上であり、セラミックドット11が設けられたガラス10表面に貼り付けた際、セラミックドット11の凸凹の高さH1以上の厚さB1を有する粘着層2が、セラミックドット11の隙間に入り込み、セラミックドット11の凸凹を吸収してガラス10表面に密着するセラミックドット付きガラス専用フィルム1。【選択図】図1
Description
本発明は、ガラス表面にセラミックがドット状に転写されたセラミックドットが設けられたセラミックドット付きガラス専用フィルムに関する。
自動車の窓ガラスに、眩しさ軽減、暑さ軽減、ガラスが割れた際のガラス屑の飛散防止やイメージアップなどを目的として自動車窓用フィルム(以下、単に「フィルム」と称することもある。)が貼られることがある。この種のフィルムは、通常、車内側からガラスに貼り付けられる。このため、フィルムには予めガラスに貼り付けるための粘着剤が付されている。この粘着剤の厚みは、例えば、特許文献1〜4に記載のように0.5μm〜100μmと様々なものが検討されているが、粘着剤はフィルムをガラスに貼り付けることのみが目的であるため、実際には10μm〜25μmと非常に薄く形成されている。
また、この粘着剤の厚みを25μm以上とした場合、フィルムをガラスに貼り付けた後、粘着剤の厚みによる歪みが生じ、フィルムを貼った車内側から外を見ると揺らいだように見えてしまうという問題がある。さらに、粘着剤はある程度弾力があるため、フィルムの製造時にロール状にした場合、その端面から粘着剤がはみ出てしまい、ロール状にしたフィルム同士が固着してしまうという問題がある。そのため、自動車窓用フィルムの粘着剤は25μm以下にするというのが自動車窓用フィルムの製造業界では常識となっている。
ところで、近年、自動車ガラスのガラス内側の端部分に、セラミックをガラス内側に熱によりドット状に転写した黒色セラミック層(セラミックドット)が設けられていることがある(例えば、特許文献5,6参照。)。これはガラスを車体に接着するための接着部位がガラスを通して外部から見えてしまうのを防止したり、ガラス内側に設けられるカーテンレールなどが外部から見えてしまうのを防止したりということを目的としたものである。
ところが、このようなセラミックドットが設けられたガラスの内側に自動車窓用フィルムを貼り付ける際、セラミックドットの凸凹によりフィルムの粘着剤がきれいに付かないという問題が発生している(図4参照。)。このようにセラミックドットの凸凹によりフィルムの密着が悪い場合、ガラス外部から見ると斑にフィルムが貼り付いたように見えるため、フィルム施工のクレームの対象となることがある。
そこで、本発明においては、ガラス表面にセラミックがドット状に転写されたセラミックドットが設けられたガラス表面にフィルムをきれいに密着させて貼り付けることが可能なセラミックドット付きガラス専用フィルムを提供することを目的とする。
本発明のセラミックドット付きガラス専用フィルムは、ガラス表面にセラミックがドット状に転写されたセラミックドットが設けられたセラミックドット付きガラス専用フィルムであって、粘着層の厚さが、セラミックドットの凸凹の高さ以上であることを特徴とする。
本発明のセラミックドット付きガラス専用フィルムによれば、セラミックドットが設けられたガラス表面に貼り付けた際、セラミックドットの凸凹の高さ以上の厚さを有する粘着層が、セラミックドットの隙間に入り込み、セラミックドットの凸凹を吸収してガラス表面に密着するようになる。
ここで、粘着層の厚さは、セラミックドットの凸凹の高さよりも10μm以上厚いことが望ましい。これにより、粘着層がセラミックドットの隙間に入り込んだ際、セラミックドットの凸凹の高さよりも10μm以上の厚さの余裕が生まれるため、セラミックドットの凸凹を吸収したうえでフィルム表面がより滑らかとなる。
(1)粘着層の厚さが、セラミックドットの凸凹の高さ以上であることにより、粘着層が、セラミックドットの隙間に入り込み、セラミックドットの凸凹を吸収してガラス表面に密着するようになるため、セラミックドットが設けられたガラス表面にフィルムをきれいに密着させて貼り付けることが可能となる。
(2)粘着層の厚さが、セラミックドットの凸凹の高さよりも10μm以上厚いことにより、ガラス表面に密着させて貼り付けたフィルム表面がより滑らかとなり、仕上がりがよりきれいになる。
図1は本発明の実施の形態における自動車窓用フィルムを、セラミックドット付きガラス表面に貼り付けた状態の断面図である。
図1に示すように、本発明の実施の形態における自動車窓用フィルム1は、ガラス表面にセラミックがドット状に転写されたセラミックドット11が設けられたガラス10の表面に貼り付けて使用されるセラミックドット付きガラス専用のフィルムである。自動車窓用フィルム1の裏面側(ガラス10側)には、ガラス10に接着するための粘着層2を有する。
ガラス10に設けられるセラミックドット11は、凸凹の高さH1が10μm〜70μm、直径D1が0.5mm〜1.0mm、間隔G1が0.5mm〜2.0mmである。一方、このセラミックドット11に適する粘着層2の厚さB1は、セラミックドット11の凸凹の高さH1以上、すなわち、10μm〜70μmである。なお、この粘着層2の厚さB1は、好ましくは凸凹の高さH1よりも10μm以上厚くする。
このような自動車窓用フィルム1では、セラミックドット11が設けられたガラス10表面に貼り付けた際、セラミックドット11の凸凹の高さH1以上の厚さB1を有する粘着層2が、セラミックドット11の隙間12に入り込み、セラミックドット11の凸凹を吸収してガラス10表面に密着するようになるため、セラミックドット11が設けられたガラス10表面に自動車窓用フィルム1をきれいに密着させて貼り付けることが可能となる。
特に、粘着層2の厚さB1を、セラミックドット11の凸凹の高さH1よりも10μm以上厚くした場合には、粘着層2がセラミックドット11の隙間12に入り込んだ際、セラミックドット11の凸凹の高さH1よりも10μm以上の厚さの余裕が生まれるため、セラミックドット11の凸凹を吸収したうえで自動車窓用フィルム1の表面がより滑らかとなり、仕上がりがよりきれいになる。
なお、ガラス10に設けられるセラミックドット11の凸凹の高さH1は、一般的には40μm程度であり、このような一般的なセラミックドット11が設けられたガラス10に適した自動車窓用フィルム1の粘着層2の厚さB1は、50〜80μm、より好ましくは50〜70μm、さらに好ましくは50〜60μmである。なお、粘着層2の厚さB1は厚くなればなるほどガラス10に貼り付ける際に斑にならないように施工することが難しくなるため、セラミックドット11の凸凹の高さH1よりも10μm程度厚くすることが最も望ましい。
なお、本実施形態における自動車窓用フィルム1は、セラミックドット11の間隔G1が0.5mm〜2.0mmのガラス10に対して好適である。セラミックドット11の間隔G1が0.5mm〜2.0mmのガラス10の場合、特にセラミックドット11の隙間12に粘着層2が入り込みにくく、従来のフィルムでは粘着層2がガラス10表面に到達しない。なお、セラミックドット11の間隔G1が2.0mmを超える場合には、粘着層2の厚さB1がセラミックドット11の高さH1未満であっても隙間12に入り込むようになる。
図2は車内側に凸凹の高さH1が40μmのセラミックドット11が設けられたガラス10の表面(車内側)に上記本実施形態における自動車窓用フィルム1を貼り付けて車外側から撮影した写真である。このときの粘着層2の厚さB1は50μmである。一方、図3は同ガラス10に粘着層の厚さが25μmの従来の自動車窓用フィルムを貼り付けて車外側から撮影した写真である。
図2および図3を比較して分かるように、図3の比較例ではセラミックドットが設けられた部分に貼り付けられたフィルムが浮き上がり、ムラとなって現れているが、図2の実施例では自動車窓用フィルム1がきれいに密着しており、ムラは現れていない。
本発明のセラミックドット付きガラス専用フィルムは、自動車の窓ガラス等のガラス表面にセラミックがドット状に転写されたセラミックドットが設けられたセラミックドット付きガラス専用フィルムとして有用である。
1 自動車窓用フィルム
2 粘着層
10 ガラス
11 セラミックドット
12 隙間
2 粘着層
10 ガラス
11 セラミックドット
12 隙間
Claims (5)
- ガラス表面にセラミックがドット状に転写されたセラミックドットが設けられたセラミックドット付きガラス専用フィルムであって、
粘着層の厚さが、前記セラミックドットの凸凹の高さ以上であるセラミックドット付きガラス専用フィルム。 - 前記粘着層の厚さが前記セラミックドットの凸凹の高さよりも10μm以上厚い請求項1記載のセラミックドット付きガラス専用フィルム。
- 前記セラミックドットの凸凹の高さが10μm〜70μmであり、前記粘着層の厚さが10μm〜70μmである請求項1記載のセラミックドット付きガラス専用フィルム。
- 前記粘着層の厚さが50〜80μmである請求項1から3のいずれか1項に記載のセラミックドット付きガラス専用フィルム。
- 前記セラミックドットの隙間が0.5mm〜2.0mmである請求項1から4のいずれか1項に記載のセラミックドット付きガラス専用フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016220581A JP2018076211A (ja) | 2016-11-11 | 2016-11-11 | セラミックドット付きガラス専用フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016220581A JP2018076211A (ja) | 2016-11-11 | 2016-11-11 | セラミックドット付きガラス専用フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018076211A true JP2018076211A (ja) | 2018-05-17 |
Family
ID=62150146
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016220581A Pending JP2018076211A (ja) | 2016-11-11 | 2016-11-11 | セラミックドット付きガラス専用フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018076211A (ja) |
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2016
- 2016-11-11 JP JP2016220581A patent/JP2018076211A/ja active Pending
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