JP2018075195A - 椅子の背もたれ - Google Patents
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Abstract
【課題】背面にカバー類が取り付かない背枠であっても、ゲート跡を手間無しで隠すことができるようにする。【解決手段】背枠10は、サイドメンバー13とアッパメンバー14とロアメンバー15とを有して前後に開口している。背枠10には、メッシュ材を取り付けたループ構造のメッシュ保持枠11が装着されている。背枠10の成形に際してできたゲート跡31aは、アッパメンバー14の凹所31の底部に位置しており、ゲート跡31aは、メッシュ保持枠11に形成された突起32で覆われている。従って、ゲート跡31aは、見た目を考慮することなく簡単に処理できる。ゲートは左右横長であるため、樹脂は左右に正確に分かれて隅々まで行きわたる。【選択図】図3
Description
本願発明は、合成樹脂製のアウター部材を有する椅子の背もたれに関するものである。
椅子の背もたれは様々な構造になっているが、例えばオフィス用椅子の場合、大まかには、クッションタイプとメッシュタイプとに大別される。クッションタイプは、樹脂製の背インナーシェル(背板)の前面にクッションを張って、背インナーシェルはその後ろに配置されたアウター部材に取り付けたものであり、この場合のアウター部材は、背もたれの背面の外観の略全体を構成するシェル形状になっていることが殆どである。
他方、メッシュタイプは、前後に開口した背枠(バックフレーム)にメッシュ材を張った構造であり、メッシュ材をアウター部材に張る方法としては、メッシュ材の周縁にテープ状で可撓性の縁部材を縫着して、この縁部材を、背枠の外周に形成した溝穴に差し込むことが多いが、本願出願人の出願に係る特許文献1には、背枠の前面に枠状のメッシュ保持枠を取り付けて、このメッシュ保持枠にメッシュ材を取り付けることが開示されている。
背もたれを構成する背枠は、合成樹脂を材料にした射出成形法で製造されていることが多い。この射出成形法は、金型に形成された空洞に溶融した合成樹脂をゲートから注入して固まらせるものであり、金型は、一般にキャビと呼ばれている固定型と、コアと呼ばれている可動型との対を基準にしており、ゲートは固定型に設けていることが多い。また、背枠が複雑な形状である場合は、固定型又は可動型若しくは両方にスライド型を装着している。
樹脂の成形品において、ゲートの位置は製品の品質に影響する重要な要素であり、樹脂の流れ等を考慮して位置が決定される。そして、前後に開口した背枠の場合は、上端部にゲートを位置させていることが多いが、ゲート内で固まった樹脂が背枠と一体に繋がっているため、型抜きして背枠を金型から取り出した後に、ゲート跡が突出した状態で残っている。
そして、ゲート跡が人目に触れる状態で残っていると、美観を悪化させるのみでなく、人が手で触れたときに怪我をするおそれがある。そこで従来は、人手を掛けてゲート跡を除去しているが、見た目良く処理する必要があるため手間がかかっており、さらに手作業であるため加工精度にバラつきが伴うことも否めないものであった。
そこで、本願出願人は、特許文献1において、ゲート跡を、ハンガー等の付属品の取り付け部に配置して、付属品を使用しているときにはゲート跡を付属品で隠して、付属品を使用していな状態では、取り付け部を覆うカバーでゲート跡を隠すように設定して、これにより、ゲート跡の処理の手間を削減する技術を開示した。
但し、背枠に付属品の取り付け部を設けていない場合は、特許文献1は適用対象外になる。例えば、アッパメンバーを上下からクランプ材で挟むことによってハンガー等の付属品(オプション品)を取り付ける場合は、付属品を使用しないときのカバーは不要であるため、ゲート跡を露出しない状態に保持することはできない。
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
本願発明は、各請求項で特定されている。このうち請求項1の発明は、前後に開口した合成樹脂製の背枠と、前記背枠の前面に重なる部分を有するフロントサポートとを備えており、着座した人の体圧が前記フロントサポートで支えられる構成であって、前記背枠を射出成形法にて製造した跡に残ったゲート跡を、前記フロントサポートで覆われた部位に配置している。
請求項2の発明は、請求項1において、前記ゲート跡は、前記背枠に形成した凹所の底部に残るように設定している。請求項2の好適な展開例として、請求項3では、前記フロントサポートには、前記ゲート跡に当接しない状態で前記凹所に嵌まる突起が形成されており、前記突起が凹所に嵌まることにより、又は、前記突起を挟んで両側に形成した係合部が前記凹所を挟んだ両側に形成された係止部に嵌まることにより、前記フロントサポートの位置決めが行われている。
請求項4の発明は、請求項1〜3のうちのいずれかにおいて、前記背枠は、上下長手の左右サイドメンバーと、前記サイドメンバーの上端に繋がった左右長手のアッパメンバーと、前記サイドメンバーの下端に繋がったロアメンバーとを有しており、前記アッパメンバーの左右中間部に、前記ゲート跡が左右横長の姿勢で残っている。
請求項4の好適な展開例として、請求項5では、前記アッパメンバーは前向きに開口した溝形になっており、前記アッパメンバーの下端縁に前記凹所を形成し、前記凹所の底部にゲート跡が残るように設定されている一方、前記アッパメンバーには、前記凹所に左右ずれ不能に嵌まる下向きの突起を形成している。
フロントサポートは様々な構造を採用できるが、請求項6では、前記フロントサポートは、前記背枠に手前から重ねて装着されるメッシュ保持枠と、このメッシュ保持枠に張ったメッシュ材とで構成されている。
本願発明では、ゲート跡は手前に突出していてこれをフロントサポートで隠すことができるため、背枠の背面が平滑面になっている場合であっても、ゲート跡を除去する作業を不要にできるか、又は、除去作業を簡素化できる。従って、背枠の製造に要する手間を軽減できる。また、専用のカバーを設けるものではなく、背もたれの構成部材としてのフロントサポートをゲート跡のカバーとして利用するものであるため、構造が複雑化することはなく、コストアップを防止できる。
請求項2のようにゲート跡が凹所の底部に残るように設定すると、ゲート跡が背枠の表面から突出することを防止して、フロントサポートを背枠に重ねた状態で的確に隠すことができる。また、フロントサポートを取り付ける前に人の指先がゲート跡に触れることを防止できるため、安全性も確保できる。
請求項3の構成を採用すると、ゲート跡を隠す突起又はその近傍に設けた係合部を利用してフロントサポートの位置決めを行うことができる。従って、それだけ構造を簡単化することができる。なお、凹所はフロントサポートの位置決めだけでなく、ハンガーやヘッドレスト等のオプション品を取り付ける場合の位置決めとすることも可能である。
背枠は左右対称形状であるのが普通であるので、請求項4のようにアッパメンバーの左右中間部の箇所にゲートを位置させると、射出成形するにおいて、溶融樹脂の流れを均等化することができる。このため、背枠を高い精度で成形することができる。また、請求項4のようにゲート跡が左右横長の姿勢になっていることは、金型のゲートが左右横長形状であることを意味するが、このようなゲートが左右横長であると、溶融樹脂を左右に分流させて隅々まで行きわたらせる機能が強化されるため、樹脂を金型のキョビティに速やかに充満させて、高い精度で成形することができる。
また、請求項5のようにアッパメンバーを溝型に形成すると、アッパメンバーは曲げに対する断面係数が高くなるため、樹脂の使用量を抑制しつつ必要な強度を確保できる。そして、アッパメンバーの溝内にゲート跡を配置すると、フロント部材をアッパメンバーの溝に嵌め込みつつ、フロント部材でゲート跡を覆うことができる。従って、フロントサポートの周囲部をガタ付きのない状態で背枠に嵌め込みつつ、ゲート跡を確実に隠すことができる。
また、アッパメンバーの下端縁に凹所を形成してこの凹所の底部にゲート跡を配置しているが、アッパメンバーの下端縁は人目に触れないため、ゲート跡は下方に露出しているため、ゲート跡が長く残っている場合に、工具で千切る処理を簡単に行える。また、ゲート跡は凹所の底部に位置しているため、長く残っているゲート跡をペンチ等で千切って短くするに際して、千切りによる傷が左右に広がることはなくて、ゲート跡のみを処理できる。従って、ゲート跡の処理を容易に行える。
凹所はアッパメンバーの突起で隠れているため、美観に優れている。また、ゲート跡を残す凹所を利用してアッパメンバーの位置決めが行われるため、位置決め手段を無くしたり減らしたりすることができ、それだけ構造を簡単化できる。
フロントサポートは様々なタイプを採用できるが、請求項6のようにメッシュ保持枠とメッシュ材とからなるものを使用すると、背もたれを通気性に優れたものとすることができる。
(1).椅子の概要
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、椅子の概要を説明する。本実施形態は、オフィスで多用されているロッキング式回転椅子に適用している。図1,2のとおり、椅子は、座1と背もたれ2、及び脚装置3を備えている。脚装置3は、脚支柱4と放射方向に延びる複数本の枝杆5とを有しており、各枝杆5の先端にはキャスター6を設けている。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、椅子の概要を説明する。本実施形態は、オフィスで多用されているロッキング式回転椅子に適用している。図1,2のとおり、椅子は、座1と背もたれ2、及び脚装置3を備えている。脚装置3は、脚支柱4と放射方向に延びる複数本の枝杆5とを有しており、各枝杆5の先端にはキャスター6を設けている。
図2(A)に示すように、座1は、座板(座インナーシェル)7に座クッション8を張った構造である。座板7は座アウターシェル9に支持されていて、座アウターシェル9は、脚支柱4の上端に設けたベース部材(図示せず)に取り付けられている。
背もたれ2はメッシュタイプであり、前後に開口した背枠10と、この背枠10の前面に装着したループ構造のメッシュ保持枠11とを有しており、メッシュ保持枠11に、織地や編地からなるメッシュ材12が張られている。本実施形態では、メッシュ保持枠11とメッシュ材12とでフロントサポートが構成されている。図3(A)や図4(B)に明示するように、メッシュ保持枠11は、上下に分離した第1部分11aと第2部分11bとで構成されており、第2部分11bは、第1部分11aの下端部に前後回動自在に連結されている。
背枠10は樹脂の成形品であり、図3(A)に示すように、上下長手の左右サイドメンバー13と、左右サイドメンバー13の上端に繋がった左右横長のアッパメンバー14と、左右サイドメンバー13の下端に繋がった左右横長のロアメンバー15とを有している。ロアメンバー15の上下幅はサイドメンバー13やアッパメンバー14の幅よりも大きくなっており、更に、ロアメンバー15の左右両側部からアーム部16が前向きに突出している。
左右のアーム部16は、既述のベース部材に左右横長のピンで連結されている。この場合、ピンが嵌まる穴を前後に長い長穴とすることにより、背もたれ2の後傾動によってピンが前進するように設定されており、座1は、背もたれ2の後傾動に連動して前進するように設定されている。ロアメンバー15とアーム部16とには、補強ためのリブや他の部材を固定したり連結したりするためのリブなどが多数形成されており、複雑な形状になっている。
図2(B)(C)に示すように、アッパメンバー14にはハンガー17を取り付けることができる。すなわち、上クランプ18と下クランプ19とでアッパメンバー14を上下から挟持し、上下クランプ18,19に対して、T型のハンガー17が高さ調節可能に取り付けられている。ハンガー17は(付属品)オプション品の一例であるが、ヘッドレストなどの他のオプション品も取り付け可能である。
(2).背枠とメッシュ保持枠の構造
図3(B)及び図7(A)に明示するように、背枠10のサイドメンバー13とアッパメンバー14とは、それぞれ前向きに開口した略V型の断面形状であり、溝の内部に設けた係合部を利用して、メッシュ保持枠11の第1部分11aが取り付けられている。
図3(B)及び図7(A)に明示するように、背枠10のサイドメンバー13とアッパメンバー14とは、それぞれ前向きに開口した略V型の断面形状であり、溝の内部に設けた係合部を利用して、メッシュ保持枠11の第1部分11aが取り付けられている。
すなわち、図4から容易に理解できるように、背枠10の溝内に門型の雌型係合部21を上下に複数個形成している一方、メッシュ保持枠11における第1部分11aの縦長部分には、雌型係合部21に上から嵌まり込む鉤型の雄型係合部22を設けており、これら係合部21,22により、第1部分11aはサイドメンバー13に対して前向き離脱不能に保持されている。
また、サイドメンバー13の溝内には、左右のリブから成る雌型位置決め部24を形成している一方、メッシュ保持枠11の第1部分11aには、雌型位置決め部24に嵌まる板状の雄型位置決め部25を形成しており、これらの位置決め部24,25により、第1部分11aを左右ずれ不能に保持している。図3(B)のとおり、メッシュ保持枠11の第1部分は、背枠10のサイドメンバー13の内部(溝内)に入り込んでいる。
図7(A)に示すように、メッシュ保持枠11における第1部分11aの上部は、アッパメンバー14の溝内に入り込んでいるが、第1部分11aの入り込み深さを規定するため、アッパメンバー14の内部には、溝を仕切るような側面視三角形状のリブ26が左右方向に並んで複数個形成されている。このリブ26は、アッパメンバー14の補強の役割も果たしている。左右中間部に位置した左右リブ26は、センターリブ27で繋がっている。
メッシュ保持枠11の第2部分11bは、ロアメンバー15にビス(図示せず)で固定されている。また、図5に示すように、第2部分11bには位置決めの突起28を設けている。なお、メッシュ保持枠11の取り付けは、第2部分11bは手前に回動させた状態にして、まず、第1部分11aを背枠10に取り付け、次いで、第2部分11bを回動させてロアメンバー15に重ね合わせる、という手順で行われる。
図3(B)や図7に示すように、メッシュ材12の縁部にはテープ状の縁部材29が逢着等で固定されている。縁部材29には多数の穴(図示せず)が空いており、この穴が、メッシュ保持枠11に設けたボス30(図5参照)に嵌め込まれている。
例えば図5や図6に示すように、アッパメンバー14の左右中間部の下端縁に、若干の深さで斜め前向き(下向き及び前向き)に開口した凹所(切り開き部)31を形成しており、凹所31の底面に成形後のゲート跡31aが残るように設定している。ゲート跡31aは凹所31の左右幅一杯には広がっておらず、ゲート跡31aと凹所31の左右内側面との間に若干の間隔で空いている。
凹所31は2段階の深さになっており、浅い部分に左右一対の前向きリブ31bを設けることにより、凹所31の左右両側部に補助溝31cを形成している。また、例えば図7に明示するように、左右補助溝31cのやや左右外側に、請求項に記載した係合部の例として、後ろ側に落ちた段落ち部31dを形成している。
他方、メッシュ保持枠11における第1部分11aの上部には、凹所31に嵌まる下向きの突起32を設けている。突起32は舌状に形成されており、左右の前向きリブ31bの間において、凹所31の開口縁の箇所に配置されている。突起32の左右両側には、請求項に記載した係止部の例として、背枠10の段落ち部31dと嵌合する凹部31aが形成されている。
従って、突起32を凹所31に嵌め入れた状態で、突起32の後ろには空間が空いており、この空間の存在により、ゲート跡31aがある程度突出していても十分に隠すことができる。従って、ゲート跡31aは大まかに千切ったらよく、凹所31の底面と同一を成すように処理する必要はない。また、凹部32aが段落ち部31dに左右ずれ不能に嵌まることにより、メッシュ保持枠11の第1部分11aは背枠10に左右ずれ不能に保持される。これにより、メッシュ保持枠11の第1部分11aは左右動不能に位置決めされている。なお、突起32を凹所31に左右ずれ不能に嵌め込むことも可能である。
また、図6(A)(B)に明示するように、ハンガー17を取り付ける下クランプ19の前縁部19aには、凹所31の補助溝31cに下方から嵌まる後ろ向きリブ19bを形成している。従って、下クランプ19も、凹所31を利用して左右ずれ不能に保持されている。下クランプ19を取り付けた状態で、突起32は、下クランプ19における前縁部19aの後ろに位置している。従って、メッシュ保持枠11aを背枠10に取り付けた状態で、下クランプ19を下方から背枠14に嵌め込むことができる。このような態様は、本実施形態の特徴の一つである。
図8(B)に示すように、背枠10は、これに背面から重なる形態の固定型(キャビ)33と、背枠10に前から重なる可動型(コア)34とを中核とする金型装置を使用して、射出成形法で製造される。そして、ゲート35はコア34に設けており、アッパメンバー14の左右中間部に対応した位置に配置している。ゲート跡27の形状から理解できるように、ゲート35は断面が長方形の細い溝になっており、コア34の移動方向に長い姿勢になっている。
そして、ゲート35は左右方向に長い帯状の断面形状であるため、溶融した樹脂は固定型33に当たってから左右方向に正確に分かれて流れて行き、キャビティの隅々まで均等に行きわたる。従って、複雑な形状の背枠10でありながら、高い精度で製造できる。
また、ゲート35は、アッパメンバー14を形成するための空洞部のうち下端部に位置している。従って、溶融した樹脂は、矢印で示すように、固定型33に案内されて主に上向きに流れつつ、左右に分かれていく。そして、ゲート跡27はアッパメンバー14の下端縁に位置するため、工具で叩いて折損したり、ペンチで挟んでねじ切ったりして除去するにおいて、広い空間で除去作業を行うことができるため、除去作業が容易である。
樹脂が固まってからコア34を後退させると、背枠10もコア34と一緒に途中まで後退し、背枠10が固定型33から完全に離れると、コア34が後退しつつ突き出しピンがコア34から相対的に突出することにより、背枠10がコア34から離反し、これに伴って、ゲート35の内部に固まっていた樹脂板が千切れる。
そして、ゲート35で固まった樹脂板の一部がゲート跡27として背枠10に残るが、樹脂板の千切れ具合はショットごとにまちまちであり、ゲート跡27が大きく突出する場合もある。その場合は、メッシュ保持枠11の第1部分11aの取り付けの障害にならないように切除せねばならないが、ゲート跡27がメッシュ保持枠11で隠れていて人目に触れることはないので、例えばハンマーで叩いて除去したり、ペンチでねじ切ったり、ニッパーでカットしたりして、見た目に考慮することなく除去処理したらよい。従って、ゲート跡27の処理はごく簡単である。
上記の実施形態は、フロントサポートとして、メッシュ保持枠11にメッシュ材12が張られたものを使用したが、フロントサポートは、背枠10の開口を全体的に塞ぐ合成樹脂製等の背板であってもよい。このように背板を使用する場合は、前面にクッションを張ることも可能である。背板には、変形を容易にした通気性を高めたりするためのスリットの群や穴の群を形成することも可能である。背板は、網状構造に形成することも可能である。
フロントサポートとしては、背枠10に重なるループ構造の枠部に、多段に配置された左右横長の帯板群を一体に設けたものも使用できる。フロントサポートとしてメッシュタイプを使用する場合、メッシュ保持枠は上部分離方式である必要はなく、全体が単一構造であってもよい。逆に、3つ以上の部材で構成されていてもよい。
背枠は、アーム部を備えている必要はない。ロアメンバーを別部材で構成することも可能である。適用対象たる椅子は回転椅子には限らず、固定式の椅子やベンチタイプの多連式椅子などにも適用できる。また、本願発明は、特許文献1のようにアッパメンバーに付属品の取り付け部を有する背枠にも適用できる。
本願発明は、椅子に具体化できる。従って、産業上利用できる。
2 背もたれ
10 背枠
11 フロントサポートを構成するメッシュ保持枠
11a メッシュ保持枠の第1部分
11b メッシュ保持枠の第2部分
12 フロントサポートを構成するメッシュ材(布帛)
13 サイドメンバー
14 アッパメンバー
15 ロアメンバー
16 アーム部
17 オプション品の一例のハンガー
27 ゲート跡
31 凹所
31a ゲート跡
31b 前向きリブ
31c 補助溝
32 突起
33 固定型
34 可動型
35 ゲート
10 背枠
11 フロントサポートを構成するメッシュ保持枠
11a メッシュ保持枠の第1部分
11b メッシュ保持枠の第2部分
12 フロントサポートを構成するメッシュ材(布帛)
13 サイドメンバー
14 アッパメンバー
15 ロアメンバー
16 アーム部
17 オプション品の一例のハンガー
27 ゲート跡
31 凹所
31a ゲート跡
31b 前向きリブ
31c 補助溝
32 突起
33 固定型
34 可動型
35 ゲート
Claims (6)
- 前後に開口した合成樹脂製の背枠と、前記背枠の前面に重なる部分を有するフロントサポートとを備えており、着座した人の体圧が前記フロントサポートで支えられる構成であって、
前記背枠を射出成形法にて製造した跡に残ったゲート跡を、前記フロントサポートで覆われた部位に配置している、
椅子の背もたれ。 - 前記ゲート跡は、前記背枠に形成した凹所の底部に残るように設定している、
請求項1に記載した椅子の背もたれ。 - 前記フロントサポートには、前記ゲート跡に当接しない状態で前記凹所に嵌まる突起が形成されており、前記突起が凹所に嵌まることにより、又は、前記突起を挟んで両側に形成した係合部が前記凹所を挟んだ両側に形成された係止部に嵌まることにより、前記フロントサポートの位置決めが行われている、
請求項2に記載した椅子の背もたれ。 - 前記背枠は、上下長手の左右サイドメンバーと、前記サイドメンバーの上端に繋がった左右長手のアッパメンバーと、前記サイドメンバーの下端に繋がったロアメンバーとを有しており、前記アッパメンバーの左右中間部に、前記ゲート跡が左右横長の姿勢で残っている、
請求項1〜3のうちのいずれかに記載した椅子の背もたれ。 - 前記アッパメンバーは前向きに開口した溝形になっており、前記アッパメンバーの下端縁に前記凹所を形成し、前記凹所の底部にゲート跡が残るように設定されている一方、
前記アッパメンバーには、前記凹所に左右ずれ不能に嵌まる下向きの突起を形成している、
請求項4に記載した椅子の背もたれ。 - 前記フロントサポートは、前記背枠に手前から重ねて装着されるメッシュ保持枠と、このメッシュ保持枠に張ったメッシュ材とで構成されている、
請求項1〜5のうちのいずれかに記載した椅子の背もたれ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016219190A JP2018075195A (ja) | 2016-11-09 | 2016-11-09 | 椅子の背もたれ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021065622A (ja) * | 2019-10-28 | 2021-04-30 | 株式会社イトーキ | 椅子 |
-
2016
- 2016-11-09 JP JP2016219190A patent/JP2018075195A/ja active Pending
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