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JP2018068863A - ガーゼ検出システム - Google Patents

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JP2018068863A JP2016214867A JP2016214867A JP2018068863A JP 2018068863 A JP2018068863 A JP 2018068863A JP 2016214867 A JP2016214867 A JP 2016214867A JP 2016214867 A JP2016214867 A JP 2016214867A JP 2018068863 A JP2018068863 A JP 2018068863A
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Abstract

【課題】ガーゼに特殊な加工をすることなく、手術時のガーゼの置き忘れを防止できるガーゼ検出システムを提供する。【解決手段】ガーゼ検出システム100は、撮影された術野の画像を入力する画像入力部1と、入力画像内の所定の大きさの領域を判断対象領域として、当該領域がガーゼ画像の特徴を含むか否かを画像処理によって判断する判断部2と、前記判断部2によりガーゼ画像の特徴を含むと判断された判断対象領域があった場合、入力画像内でガーゼを検出したことを報知する判断結果出力部3とを備える。判断部2は、例えば、入力画像を二値化して白画像と黒画像とに分類し、所定の面積以下の黒画像のブロックとして表されるガーゼの網目部分が検出することにより、ガーゼ領域の有無を検出する。【選択図】図1

Description

本発明は、外科手術の状況を撮影した画像からガーゼ画像の特徴を検出することにより、患者体内へのガーゼの置き忘れを防止するためのガーゼ検出システムに関する。
外科手術の際に手術用器具やガーゼ等を患者の体内に置き忘れるという事態は、あってはならない医療ミスである。このようなガーゼの置き忘れを防止するために、従来、使用前のガーゼの数と、使用済みとして回収されたガーゼの数とが合っているか否かを確認するガーゼ計数システムが提案されている(下記の特許文献1)。
この特許文献1に開示されている従来のガーゼ計数システムでは、手術用のガーゼに、ガーゼ識別情報を記憶したICタグをガーゼ1枚毎に付けて、タグリーダによって、これから使用するガーゼの数と使用後に回収されたガーゼの数とをそれぞれ計数する。そして、使用前のガーゼの数と回収されたガーゼの数とが一致するか否かを確認することにより、ガーゼの置き忘れがないかを確認する。
特開2014−217547号公報
しかし、上述した従来のガーゼ計数システムでは、ガーゼ1枚ずつにICタグを装着する必要があり、ガーゼの価格が高額になると共に、ガーゼの管理の手間もかかるという課題がある。
そこで、本発明は、ガーゼに特殊な加工をすることなく、ガーゼの置き忘れを効果的に防止できるガーゼ検出システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係るガーゼ検出システムは、
撮影された画像を入力する画像入力部と、
入力画像内の所定の大きさの領域を対象として、当該領域がガーゼ画像の特徴を含むか否かを画像処理によって判断する判断部と、
前記判断部によりガーゼ画像の特徴を含むと判断された領域があった場合、入力画像内でガーゼを検出したことを報知する判断結果出力部とを備えている。
上記の構成によれば、ガーゼに特殊な加工をすることなく、ガーゼの置き忘れを効果的に防止できるガーゼ検出システムを提供することができる。
図1は、第1実施形態に係るガーゼ検出システムの機能的な概略構成を示すブロック図である。 図2は、図1に示す判断部における画像処理の流れを示すフローチャートである。 図3は、二値化された場合のガーゼ画像の一例を示す模式図である。 図4は、モニタへの出力例を示す模式図である。 図5は、第1の変形例に係るガーゼ検出システム101の機能的な概略構成を示すブロック図である。 図6は、第2の変形例に係るガーゼ検出システム102の機能的な概略構成を示すブロック図である。 図7は、第3の変形例に係るガーゼ検出システム103の機能的な概略構成を示すブロック図である。 図8は、第4の変形例に係るガーゼ検出システム104の機能的な概略構成を示すブロック図である。 図9は、二値化された場合のガーゼ画像ではない画像の一例を示す模式図である。 図10は、第5の変形例に係るガーゼ検出システム105の機能的な概略構成を示すブロック図である。 図11は、第5の変形例において生成されるガーゼ画像のヒストグラムの一例である。 図12は、第2実施形態に係るガーゼ検出システム200の機能的な概略構成を示すブロック図である。 図13は、第3実施形態に係るガーゼ検出システム300の機能的な概略構成を示すブロック図である。 図14は、ガーゼ検出システム300におけるガーゼの出入りの検出処理の流れを示すフローチャートである。
本発明のガーゼ検出システムの第1の構成は、
撮影された画像を入力する画像入力部と、
入力画像内の所定の大きさの領域を判断対象領域として、当該領域がガーゼ画像の特徴を含むか否かを画像処理によって判断する判断部と、
前記判断部によりガーゼ画像の特徴を含むと判断された判断対象領域があった場合、入力画像内でガーゼを検出したことを報知する判断結果出力部とを備えている。
上記の第1の構成によれば、撮影された術野の画像内に、ガーゼ画像の特徴を含むか否かを画像処理によって判断することができるので、ガーゼにICタグ等を付ける等の特殊な加工をすることなく、ガーゼの置き忘れを効果的に防止することができる。
第2の構成は、前記第1の構成において、
前記判断結果出力部が、撮影された画像において、ガーゼ画像の特徴を含むと判断された判断対象領域を強調表示させる表示制御部を備えている。
第2の構成によれば、例えば手術室のモニタにおいて、術野の画像中でガーゼ領域を強調表示させることができる。これにより、執刀医および補助者に対して、術野にガーゼが存在することを、分かりやすく注意喚起することが可能となる。
第3の構成は、前記第1または第2の構成において、
前記判断部が、
前記判断対象領域に二値化処理を行って各画素を白画素と黒画素とに分類する二値化処理部と、
前記判断対象領域内で所定の面積以下の黒画素ブロックを検出するブロック検出部とを備え、
前記判断対象領域において前記ブロック検出部により検出された黒画素ブロックの個数が閾値以上である場合に、当該判断対象領域がガーゼ画像の特徴を含むと判断する。
第3の構成によれば、二値化処理を行った場合に黒画素ブロックとして表れるガーゼの網目(開口部分)を検出することにより、術野の画像内にガーゼ領域があるか否かを精度良く判断することができる。
第4の構成は、前記第1〜第3のいずれかの構成において、
前記判断対象領域において少なくとも一の方向において連続する隣接画素間の輝度差を求める輝度差検出部を備え、
前記輝度差検出部で求められた輝度差に周期的な変化が見られる場合に、当該判断対象領域がガーゼ画像の特徴を含むと判断する。
ガーゼ画像では、繊維と網目(開口部分)が規則的に並んでいるので、第4の構成によれば、術野の画像において、少なくとも一の方向において連続する隣接画素間の輝度差を求め、求められた輝度差に周期的な変化が見られる場合に、その領域がガーゼ領域であると判断することができる。これにより、術野の画像内にガーゼ領域があるか否かを精度良く判断することができる。
第5の構成は、前記第1〜第4のいずれかの構成において、
前記判断部が、
前記判断対象領域の境界線と連続しない白画素の閉領域を検出する白領域検出部を備え、
前記白領域検出部が前記閉領域を検出した場合は、当該判断対象領域はガーゼ画像の特徴を含まないと判断する。
ガーゼ画像では、二値化した際に白画素の集合として表れる繊維部分は、判断対象領域の境界線の少なくともいずれかと連続した領域であって、かつ、周囲を黒画素で囲まれた閉領域ではないと考えられる。したがって、第5の構成では、判断対象領域の境界線と連続しない白画素の閉領域を検出した場合は、その閉領域はガーゼ画像の特徴ではないと判断する。これにより、術野の画像内にガーゼ領域があるか否かを精度良く判断することができる。
第6の構成は、前記第1〜第5のいずれかの構成において、
前記判断対象領域内の画素の輝度について正規化されたヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、
前記ヒストグラムが所定の均等性をもって分布している場合に、当該判断対象領域がガーゼ画像の特徴を含むと判断する均一性判断部とを備える。
ガーゼ画像では、繊維部分と網目部分とが規則的に並んでいるので、画素の輝度について正規化されたヒストグラムを生成すると、その分布が所定の均等性を示すことが想定される。したがって、第6の構成によれば、術野の画像内にガーゼ領域があるか否かを精度良く判断することができる。
第7の構成は、前記第1または第2の構成において、
前記判断部が、
ガーゼ画像の特徴パターンを学習するニューラルネットワークを備え、
入力画像内の所定の大きさの領域を判断対象領域として、当該領域の画像が、前記ニューラルネットワークで学習された特徴パターンと一致する場合に、当該判断対象領域がガーゼ画像の特徴を含むと判断する。
この第7の構成によれば、適切な学習素材を利用して、ガーゼ画像の特徴パターンを十分に学習させれば、術野の画像内にガーゼ領域があるか否かを精度良く判断することが可能となる。
第8の構成は、前記第1〜第7のいずれかの構成において、
時間的に連続する複数の入力画像を対象として、前記判断部によってガーゼ画像の特徴を含むと判断された領域の移動方向を検出する動き検出部と、
前記動き検出部の検出結果に基づいて、入力画像の範囲外から範囲内へ移動したガーゼの数と、入力画像の範囲内から範囲外へ移動したガーゼの数とをカウントする計数部とをさらに備え、
入力画像の範囲外から範囲内へ移動したガーゼの数よりも、入力画像の範囲内から範囲外へ移動したガーゼの数の方が少ない場合、前記判断結果出力部がガーゼの残存を報知する。
第8の構成によれば、ガーゼ画像と判断される領域の移動方向を検出することで、術野に対するガーゼの出入りをカウントすることにより、術野にガーゼが残存している蓋然性(確からしさ)を画像処理によって判断することが可能となる。
本発明の一形態としてのコンピュータプログラムは、
コンピュータのプロセッサにガーゼ検出処理を実行させるコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、
前記画像検出処理が、
撮影された画像を入力する画像入力処理と、
入力画像内の所定の大きさの領域を判断対象領域として、当該判断対象領域がガーゼ画像の特徴を含むか否かを画像処理によって判断する判断処理と、
前記判断処理によりガーゼ画像の特徴を含むと判断された領域があった場合、入力画像内でガーゼを検出したことを報知する判断結果出力処理とを含む。
[実施形態]
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
[第1実施形態]
(1.第1実施形態の概要)
第1実施形態に係るガーゼ検出システムは、術野を撮影するカメラから画像を読み込んで、1フレーム毎に画像処理を行って、撮影画像からガーゼ画像の特徴を検出する。この特徴検出の結果、ガーゼ画像の特徴が含まれている蓋然性が高いと判断される場合は、撮影画像内でガーゼ画像の特徴を示す領域を強調表示すること等により、執刀医や補助者に対して、術野内にガーゼが存在することを注意喚起する。
このガーゼ検出システムは、例えば、手術映像の記録・配信システムの一機能として実装することができる。すなわち、内視鏡に取り付けられたカメラや手術室に固定の術野カメラ等と、手術室外に設置されたサーバと、手術室内に設置されたモニタとをネットワークで接続してなる手術映像記録・配信システムにこのガーゼ検出システムを導入することにより、手術中のガーゼ置き忘れを効果的に防止することができる。
(2.概略構成の説明)
図1は、第1実施形態に係るガーゼ検出システム100の機能的な概略構成を示すブロック図である。なお、図1に示すブロック図は、ガーゼ検出システム100の機能をブロックに分類して概念的に示したものであって、実際にそれぞれのブロックが個別のハードウエアとして実装されていることを要するものではない。それぞれのブロックは、サーバやコンピュータのCPUが所定のプログラムを実行することによって実現することができる。他のブロック図についても同様である。
図1に示すように、第1実施形態に係るガーゼ検出システム100は、カメラで撮影された術野の画像を入力する画像入力部1と、入力画像内の所定の大きさの領域を対象として、当該領域がガーゼ画像の特徴を含むか否かを判断する判断部2と、判断部2によりガーゼ画像の特徴を含むと判断された領域があった場合、術野内にガーゼが存在することを注意喚起する判断結果出力部3とを備えている。
画像入力部1は、内視鏡に取り付けられたカメラや、手術室内において例えば無影灯等に取り付けられた固定カメラ等から、術野の画像を入力する。術野の画像は、一般的には動画として入力されるが、コマ送りの静止画であっても良い。画像入力部1は、入力された画像から1フレーム分の画像を取り出して、判断部2へ送る。
判断部2は、画像入力部1から受け取った1フレーム分の画像を小領域に分割して画像処理を行い、当該領域内にガーゼ画像の特徴が含まれているか否かを判断する。このため、本実施形態の判断部2は、図1に示すように、画像分割部20と二値化処理部21とブロック検出部22とを備えている。
画像分割部20は、画像入力部1から受け取った1フレーム分の画像を、以降の二値化処理とブロック検出処理の処理単位となる小領域に分割する。二値化処理部21は、画像分割部20で分割された1つの小領域に対して二値化処理を行って、各画素を白画素と黒画素とに分類する。ブロック検出部22は、二値化された小領域内に、所定の面積以下の黒画素ブロックが存在するか否かを検出する。判断部2は、ブロック検出部22により検出された黒画素ブロックの個数に基づいて、当該領域がガーゼ画像の特徴を含むか否かを判断する。
(3.判断部による処理の説明)
ここで、図2を参照しながら、判断部2による画像処理の流れを説明する。
まず、画像分割部20が、画像入力部1から受け取った1フレーム分の画像を前述の小領域に分割する。言い換えると、画像分割部20は、画像入力部1から受け取った1フレーム分の画像のうち、所定の大きさの領域(一般的には矩形)を、以降の判断処理の対象領域(判断対象領域)に設定する(ステップS1)。
次に、二値化処理部21は、ステップS1で設定された判断対象領域に含まれる全画素について、判別分析法を用いて、それぞれの画素を白画素と黒画素とに分類するための閾値を設定する(ステップS2)。
判別分析法による二値化とは、一般的には「大津の二値化」とも呼ばれており、分離度(クラス間分散とクラス内分散との比)が最大となるような閾値を求め、求められた閾値によって分類を行う手法である。
ここで、判断対象領域の画素を、ある輝度tを閾値として黒画素と白画素との2つのクラスに分類する場合、黒クラスの画素数をn1、平均をm1、分散をσ1とし、白クラスの画素数をn2、平均をm2、分散をσ2とすると、クラス内分散σ 2は、以下の式(1)で表すことができる。
σ 2=(n1σ1 2+n2σ2 2)/(n1+n2) ・・・(1)
また、クラス間分散σ 2は、画像全体の輝度値の平均をMとすると、以下の式(2)で表すことができる。
σ 2={n1(m1−M)2+n2(m2−M)2}/(n1+n2) ・・・(2)
そして、このクラス内分散σ 2とクラス間分散σ 2との比である分離度Sが最大となるような輝度tの値を求めて、閾値として決定する。
二値化処理部21は、このように決定された輝度tを閾値として用いて、判断対象領域内の画素を白画素と黒画素とに二分類する(ステップS3)。
次に、ブロック検出部22は、判断対象領域内で、ガーゼ画像の一つの特徴である「網目の部分」に相当する黒画素ブロックを検出する(ステップS4)。黒画素ブロックとは、複数の黒画素から構成される領域である。このステップS4において検出される黒画素ブロックは、所定の面積以下のものに限定される。つまり、ここでは、ガーゼの網目の面積以下の面積を持つ黒画素ブロックのみが検出される。判断部2は、ブロック検出部22によって検出された黒画素ブロックの個数に応じて、その判断対象領域がガーゼ画像であるか否かを判断する(ステップS5)。
ガーゼ画像は、白黒の2値画像にした場合、図3に模式的に示すように、白い部分wの中に、ガーゼの網目の部分(開口部分)bが、黒いブロック状に複数点在する。このため、判断部2は、例えば、ステップS1において、水平方向にX1画素分、垂直方向にY1画素分の領域を判断対象領域とし、ステップS4において、判断対象領域内から、所定の面積以下の黒画素ブロックを検出し、ステップS5において、判断対象領域内に所定数以上の黒画素ブロックが検出された場合に、その判断対象領域がガーゼ画像であると判断する。
なお、患者体内に置かれたガーゼは、平面上に伸ばして置かれた状態とは異なり、折れ曲がったり皺になったりしているので、網目は必ずしも図3に示したような矩形状ではない。このため、ガーゼの網目に相当する特徴として検出する黒画素ブロックを、所定の面積以下のブロックとすることにより、ガーゼの網目がつぶれている場合であっても、精度よく網目を検出することができる。
例えば、判断対象領域内で5個以上の黒画素ブロックが検出された場合に、その判断対象領域がガーゼ画像であると判断するようにすれば、図3に示した例では、判断対象領域内に6個の黒画素ブロックが検出され、ガーゼ画像であると判断される蓋然性が高い。
なお、判断部2による判断結果は、「ガーゼ画像である」または「ガーゼ画像ではない」の二者択一であっても良いし、ガーゼ画像である蓋然性を表す数値(連続値または離散値)であっても良い。後者の場合、例えば、ブロック検出部22によって検出された黒画素ブロックの個数に対して複数段階の閾値を設け、検出個数がより多くなるほど、ガーゼ画像である蓋然性の値がより大きくなるようにすれば良い。さらに、後に説明するが、黒画素ブロックの個数以外の他の要素を利用して、ガーゼ画像か否かの最終判断をするようにしても良い。
また、判断対象領域の大きさについてのX1,Y1の値は、処理効率等を考慮して任意に決定すれば良い。また、ガーゼの網目の部分に相当するとしてステップS4で検出する黒画素ブロックの面積閾値も、使用されるガーゼの網目の大きさや、検出精度等を考慮して、任意に決定すれば良い。
以上のステップS2〜S5の処理を一つの判断対象領域に対して行った後、判断部2は、入力画像の全体について、判断処理が完了するまで、ステップS1に戻って新たな判断対象領域を設定しなおして、ステップS2〜S5の処理を繰り返す(ステップS6)。
そして、入力画像の全体について処理が完了すると(ステップS6にてYes)、判断部2は、処理の結果を判断結果出力部3へ出力する(ステップS7)。すなわち、判断部2から判断結果出力部3へは、入力画像中のX1画素×Y1画素の大きさの判断対象領域のそれぞれについて、ガーゼ画像であるか否かの判断結果を表すデータが渡される。
判断結果出力部3は、ステップS7で渡された判断結果データに基づいて、術野の画像において、ガーゼ画像であると判断された箇所を強調表示するための表示データを生成し、手術室内等のモニタへ出力する(ステップS8)。
図4は、モニタへの出力例を示す模式図である。図4の例では、モニタの画面が上下に二分割され、上の画面に術野の実際の画像が表示され、下の画面に術野の画像内でガーゼ画像であると判断された箇所が強調表示されている。強調表示の方法は任意であるが、ガーゼ画像であると判断された箇所を相対的に明るく、その他の箇所が相対的に暗くなるように、画像の輝度が調整すること等が考えられる。なお、図4においては、ガーゼ画像以外の臓器等の画像であって、相対的に暗く表示される部分の形状を模式的に破線で示している。このように、ガーゼ画像であると判断された箇所を強調表示することにより、執刀医および補助者に対して、術野にガーゼが存在することを、分かりやすく注意喚起することができる。なお、ガーゼ部分の強調表示の態様は、図4に示した例に限らず、様々な態様をとることができる。
(5.第1実施形態の効果)
以上のように、第1実施形態に係るガーゼ検出システム100は、撮影された画像を二値化画像に変換し、黒画素のブロックとして表れるガーゼの網目が、判断対象領域内で所定個数以上検出されるか否かによって、術野内にガーゼが存在するか否かを判断する。そして、ガーゼ画像であると判断された箇所をモニタ上で強調表示することにより、執刀医および補助者に対してガーゼの存在を注意喚起する。
これにより、ガーゼにICタグを付けるなどの特殊な加工をすることなく、画像処理のみによって、患者体内へのガーゼの置き忘れを効果的に防止することができる。
(6.変形例)
以下、本実施形態に係るガーゼ検出システム100の変形例をいくつか開示する。以下の変形例は、二値化画像に黒画素ブロックとして表れるガーゼの網目の検出によってガーゼの有無を判定する機能の他に、ガーゼの有無をより正確に判定するために、補助的な判定機能を有するものである。
(6.1 第1の変形例:輝度累積差分値による判定)
図5は、第1の変形例に係るガーゼ検出システム101の機能的な概略構成を示すブロック図である。図5に示すように、ガーゼ検出システム101は、判断部2において、ブロック検出部22の後段に、輝度差検出部23をさらに備えている。
輝度差検出部23は、ブロック検出部22によってガーゼ画像の特徴を含むと判断された判断対象領域に対して、判断の正確性を高めるために、その判断対象領域における輝度差を検出し、ガーゼ画像ではないものを除外する。すなわち、二値化処理部21は判断対象領域において、判別分析法によって設定された閾値に基づいて全画素を白画素と黒画素とに分類する。このとき、輝度差の少ない(いわゆるのっぺりした)画像では、偶発的に網目模様が浮かび上がることがある。このため、輝度差検出部23は、このようなのっぺりした画像の部分がガーゼ画像として検出されないように、輝度差の少ない判断対象領域を除外するために設けられている。
輝度差検出部23は、判断対象領域のグレースケール画像に基づき、水平方向(X方向)および垂直方向(Y方向)の少なくとも一方の方向で連続する隣接画素の輝度差を求める。輝度差検出部23はさらに、水平方向(X方向)および垂直方向(Y方向)の少なくとも一方の方向で、所定の閾値以上の輝度変化が周期的に観測されるか否かを検出する。
すなわち、ガーゼ画像は、繊維の部分と網目の部分が画像平面内で周期的に表れるので、隣接画素の輝度差が、繊維と網目の境界部分において比較的大きく表れる。したがって、ガーゼ画像を含む判断対象領域では、水平方向(X方向)および垂直方向(Y方向)の少なくとも一方の方向で見た場合に、隣接画素の輝度差が閾値よりも大きくなる箇所が周期的に観測される。この反対に、隣接画素の輝度差が閾値よりも大きくなる箇所が存在しない判断対象領域は、ガーゼ画像を含まない蓋然性が高いものとして、除外することができる。
このように、輝度差検出部23を補助的に備え、二値化画像内の黒画素ブロックによるガーゼの網目の検出による判断部2の処理結果と併せて総合的にガーゼ画像の有無を判断することにより、術野におけるガーゼの有無をより確実に判定することが可能となる。
なお、図5の例では、輝度差検出部23をブロック検出部22の後に設けたが、輝度差検出部23を二値化処理部21の前に設け、輝度差検出部23によってガーゼ画像を含む蓋然性が高いと判断された判断対象領域のみを、以降の処理の対象としても良い。また、輝度差検出部23の検出結果のみに基づいて、ガーゼの有無を判定する構成とすることも可能である。すなわち、二値化処理部21およびブロック検出部22を省略し、隣接画素間の輝度差が周期的に変化する判断対象領域を、ガーゼ画像であると判断するようにしても良い。
(6.2 第2の変形例:てかり抑制)
図6は、第2の変形例に係るガーゼ検出システム102の機能的な概略構成を示すブロック図である。図6に示すように、ガーゼ検出システム102は、判断部2において、二値化処理部21の前段に、てかり抑制処理部24をさらに備えている。
術野の画像において、臓器表面等にてかりが見られることがある。てかりとは、光の直接反射によって、部分的に輝度が高くなった状態である。このようなてかりがあると、その部分を二値化処理した際に、偶発的に網目模様が浮かび上がることがある。なお、ガーゼ画像にてかりが見られることはほとんどない。したがって、てかりが見られる領域は、ガーゼ領域ではないものとして、ガーゼ画像の検出処理の対象から除外することが望ましい。
また、判断対象領域の画像内にてかりがあると、その部分の輝度の高さがノイズとなって、判断対象領域の全体の画像処理に悪影響を及ぼすおそれがある。例えば、判断対象領域全体の輝度の平均値を求める際に、てかり領域の輝度が高いことに起因して、平均値が本来よりも高い値として算出されてしまうことがある。そこで、この変形例では、てかり抑制処理部24が、てかり領域を検出し、てかり領域を含む判断対象領域を後の画像処理の対象から外すことにより、てかりの影響を抑制する。
てかり抑制処理部24は、判断対象領域のグレースケール画像に基づき、所定の閾値よりも輝度が高い画素が一定数以上存在する領域を、てかり領域と判断する。あるいは、てかり抑制処理部24は、領域の平均輝度よりも閾値以上高い輝度を持つ画素を検出し、そのような画素が一定数以上存在する領域を、てかり領域と判断しても良い。
このように、第2の変形例では、てかり抑制処理部24をさらに備えたことにより、てかり領域をガーゼ画像の判断対象領域から除外する。これにより、ガーゼ画像の検出処理を高速化することができる。また、てかり領域の画素の輝度がノイズとなって全体の画像処理に及ぼす悪影響を排除することができる。これにより、ガーゼ画像をより確実にかつより高速に検出することが可能となる。
なお、てかり抑制処理部24を、ブロック検出部22の後に設けることも可能である。ただし、てかり抑制処理部24のような比較的計算量の少ない処理部を前段に配置することにより、てかり抑制処理部24においてガーゼではないと判断された判断対象領域を後段の処理対象から除外して以降の計算を省略することができる。これにより、判断部2における処理を高速化できるという利点がある。
(6.3 第3の変形例:色相による判定)
図7は、第3の変形例に係るガーゼ検出システム103の機能的な概略構成を示すブロック図である。図7に示すように、ガーゼ検出システム103は、判断部2において、二値化処理部21の前段に、色相判断部25をさらに備えている。なお、色相判断部25についても、ブロック検出部22の後に配置することも可能である。ただし、処理の高速化の観点からは、二値化処理部21の前段にあることが望ましい。
色相判断部25は、判断対象領域のカラー画像に基づいて、ガーゼとは明らかに異なる色味の領域を、ガーゼ画像の判断対象領域から除外する。例えば、体内の脂肪は黄色がかっているので、黄色の領域は脂肪であってガーゼの画像ではないとして、ガーゼ画像の判断対象領域から除外することができる。
このように、第3の変形例では、色相判断部25をさらに備えたことにより、ガーゼとは異なる色の領域をガーゼ画像の判断対象領域から除外する。これにより、ガーゼ画像の検出処理を高速化することができる。また、ガーゼ以外の領域の画素の輝度がノイズとなって全体の画像処理に及ぼす悪影響を排除することができる。これにより、ガーゼ画像をより確実にかつより高速に検出することが可能となる。
(6.4 第4の変形例:白領域による判定)
図8は、第4の変形例に係るガーゼ検出システム104の機能的な概略構成を示すブロック図である。
ガーゼ検出システム104は、図8に示すように、ブロック検出部22の後段に白領域検出部26を備えた構成である。白領域検出部26は、二値化された入力画像内の所定の大きさの領域を対象として、その領域内にガーゼの繊維部分に相当する白領域があるか否かを判断する。ここで、ガーゼの繊維部分に相当する白領域は、白画素の連続性に基づいて判断される。
すなわち、図3に示したように、二値化された入力画像におけるガーゼ画像は、ガーゼ繊維に相当する部分が白領域wとして表れる。ガーゼの網目部分(開口部分)は、黒領域bとして表れる。そして、ガーゼ繊維に相当する白領域wは、判断対象領域の境界線の少なくともいずれかと連続した領域であって、かつ、周囲を黒画素で囲まれた閉領域ではない。すなわち、判断対象領域内に、その判断対象領域の境界線と連続しない白画素の閉領域が存在する場合は、その判断対象領域の画像はガーゼ画像ではない、と判断することができる。例えば、図9に示した例では、白い画素で形成された白領域w1,w2のうち、白領域w2は、判断対象領域の境界線のいずれにも連続しない白画素の閉領域である。このような閉領域を含む場合は、その判断対象領域の画像はガーゼ画像ではない、と判断することができる。
一方で、図3に示した例のように、白領域wが、判断対象の一つの境界線から、他の境界線へ連続して到達している場合には、その白領域wはガーゼの繊維部分の画像である蓋然性が高い。
以上のとおり、白領域検出部25は、二値化画像において、判断対象領域の境界線と連続しない白画素の閉領域が検出されるか否かによって、判断対象領域の画像がガーゼ画像であるか否かを判断することができる。これにより、ブロック検出部22によってガーゼ画像を含むと判断された判断対象領域に対して、白領域検出部25による処理を追加的に行うことにより、それぞれの判断対象領域がガーゼ画像を含むか否かの判断の精度を高めることができる。なお、白領域検出部25を二値化処理部21の後に配置し、白領域検出部25によってガーゼ画像ではないと判断された判断対象領域以外の判断対象領域のみについて、後段の処理を行うようにしても良い。
(6.5 第5の変形例:白領域による判定)
図10は、第5の変形例に係るガーゼ検出システム105の機能的な概略構成を示すブロック図である。
図10に示すように、ガーゼ検出システム105においては、判断部2が、ブロック検出部22の後に、判断対象領域のグレースケール画像に基づいて、判断対象領域内の画素の輝度について正規化されたヒストグラムを生成するヒストグラム生成部27と、均一性判断部28とを備えた構成である。ヒストグラム生成部27および均一性判断部28は、ブロック検出部22によってガーゼ画像の特徴を含むと判断した判断対象領域について処理を行い、ヒストグラム生成部27で生成されたヒストグラムが所定の均等性をもって分布している場合に、当該判断対象領域がガーゼ画像の特徴を含むと判断する。なお、ヒストグラム生成部27および均一性判断部28を、二値化処理部21の前段に配置しても良い。
すなわち、ガーゼ画像は、ガーゼ繊維と網目(開口部分)とが規則的に配置されているので、輝度ヒストグラムを正規化した場合、理想的には、図11に示すようなヒストグラムが得られると想定される。なお、図11のヒストグラムでは、判断対象領域に含まれる画素のうち、最大輝度を1とし、最小輝度を0としている。
なお、「所定の均等性をもって分布している」か否かは、均一性判断部28が、例えば、図11に示すように正規化されたヒストグラムを例えば4つの領域に分割し、それぞれの領域に含まれる画素の数(度数)が所定の数値内にあるか否かによって、判断することができる。
以上のとおり、ガーゼ検出システム105では、正規化された輝度ヒストグラムを用いて、判断対象領域の画像がガーゼ画像であるか否かを判断することができる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について説明する。図12は、第2実施形態に係るガーゼ検出システム200の機能的な概略構成を示すブロック図である。
図12に示すように、ガーゼ検出システム200において、判断部2は、ガーゼ画像の特徴パターンを学習するニューラルネットワーク29を備えている。ガーゼ画像の特徴パターンの学習手法としては、任意の学習手法を採用することができるが、例えば、ディープラーニング(Deep Learning)による学習であることが好ましい。
ディープラーニングによってガーゼ画像の特徴パターンをニューラルネットワーク29に学習させる場合、手術中に体内に置かれたガーゼ画像を多数用いる。十分に学習が進んだニューラルネットワーク29を用いれば、判断部2は、入力画像内の所定の大きさの領域を対象として、当該領域の画像が、ニューラルネットワーク29で学習された特徴パターンと一致する場合に、当該領域がガーゼ画像の特徴を含むと判断することができる。
以上のとおり、第2実施形態では、ガーゼ画像の特徴パターンを学習するニューラルネットワークを用いて、判断対象領域の画像がガーゼ画像であるか否かを判断することができる。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態について説明する。図13は、第3実施形態に係るガーゼ検出システム300の機能的な概略構成を示すブロック図である。
図13に示すように、ガーゼ検出システム300は、第1実施形態で説明した構成に加えて、動き検出部5と計数部6とをさらに備えて、術野に対するガーゼの出入りを検出する点において、第1実施形態と異なっている。
動き検出部5は、連続する複数のフレームの画像間で、判断部2によってガーゼ画像の特徴を含むと判断された領域(ガーゼ領域)の移動方向を検出する。計数部6は、動き検出部5の検出結果に基づいて、術野の画像の範囲外から範囲内へ移動したガーゼの数と、術野の画像の範囲内から範囲外へ移動したガーゼの数とをカウントする。
図14は、ガーゼ検出システム300におけるガーゼの出入りの検出処理の流れを示すフローチャートである。
図14におけるステップS11は、第1の実施形態において説明したステップS1〜S6の処理(判断部2による判断処理)に相当する。すなわち、1フレームの入力画像内が所定の大きさの判断対象領域に分割され、すべての判断対象領域に対して、それぞれの領域がガーゼ画像の特徴を含むか否かを判断することにより、入力画像内のガーゼ領域を検出する。その後、動き検出部5が、術野の画像において、ガーゼ画像の特徴を含むと判断された領域の重心の位置を求める(ステップS12)。
次のフレームの画像が入力されると、ステップS11に戻って、入力された次のフレームの画像に対して、ガーゼ画像の特徴を含むか否かが判断され、上記と同様に、このフレームの画像についても、ガーゼ画像の特徴を含むと判断された領域の重心の位置が求められる(ステップS12)。
上記のステップS11とS12の処理を繰り返すことにより、連続する複数のフレームにわたって、ガーゼ画像の特徴を含むと判断された領域の重心の位置が移動する方向が判明する。
そして、あるフレームにおいて、術野の画像の四辺のいずれかの近傍にガーゼ領域の重心位置が表れて、その後のフレームで画像の内部へ向かって移動した場合は(ステップS13でYes)、新しいガーゼが投入されたものとして、ガーゼのカウント数を1だけ増やす(ステップS14)。
反対に、連続する複数のフレームにわたって、ガーゼ領域の重心位置が、術野の画像の内部から画像の四辺へ向かって移動した後に消失した場合は(ステップS15でYes)、ガーゼが術野から取り出されたものとして、ガーゼのカウント数を1だけ減らす(ステップS16)。
重心の位置が画像の四辺へ向けて移動することなく、ガーゼ画像の特徴を含む領域が急に消失した場合は、ガーゼが臓器や手術器具の陰に隠れたり、血液中に埋没したりした状態である蓋然性が高い。
したがって、連続する複数のフレームにわたってのガーゼ領域の重心位置の移動方向と、重心位置と画像の四辺との関係との両方を検出することにより、術野に対するガーゼの出入りを正確に把握することができる。
そして、手術が終了した時点で、術野の画像の範囲外から範囲内へ移動したガーゼの数よりも、術野の画像の範囲内から範囲外へ移動したガーゼの数の方が少ない場合、すなわち、手術が終了した時点でのガーゼのカウント数が1以上である場合は(ステップS17でYes)、判断結果出力部3が、術野にガーゼが残存していることを報知する(ステップS18)。
以上のとおり、第3実施形態では、ガーゼ領域の重心位置と複数フレームにわたる重心位置の移動方向とを求めることにより、術野に入ったガーゼの数と、術野から取り出されたガーゼの数とをカウントする。そして、術野に入ったガーゼの数と、術野から取り出されたガーゼの数とが合わない場合は、例えばモニタにその旨を表示する等して、執刀医および補助者に対して注意喚起を行う。これにより、ガーゼにICタグ等の特殊な加工を施すことなく、ガーゼの置き忘れを効果的に防止することができる。
なお、図13においては、第1実施形態の構成(ガーゼ検出システム100)に動き検出部5と計数部6とを追加した構成を例示した。しかし、第1実施形態の変形例として説明した構成(ガーゼ検出システム101〜105)または第2実施形態の構成(ガーゼ検出システム200)に、動き検出部5と計数部6とを追加した構成としても良い。
以上、本発明の実施形態をいくつか説明したが、本発明の実施形態は、以上の具体例にのみ限定されず、種々の変更が可能である。また、各実施形態および変形例で説明した機能を適宜組み合わせて本発明を実施することも可能である。
また、上記の説明においては、サーバまたはコンピュータに実装されるコンピュータシステムとして、ガーゼ検出システムの実施形態を説明した。ただし、汎用のサーバやコンピュータに上述した各ブロックの機能を実現させるためのコンピュータプログラムおよびそれを記録した記録媒体も、本発明の実施の一態様に含まれる。
1…画像入力部、2…判断部、3…判断結果出力部、5…動き検出部、6…計数部、20…画像分割部、21…二値化処理部、22…ブロック検出部、23…輝度差検出部、24…てかり抑制処理部、25…色相判断部、26…白領域検出部、27…ヒストグラム生成部、28…均一性判断部、29…ニューラルネットワーク、100〜105,200,300…ガーゼ検出システム

Claims (9)

  1. 撮影された画像を入力する画像入力部と、
    入力画像内の所定の大きさの領域を判断対象領域として、当該領域がガーゼ画像の特徴を含むか否かを画像処理によって判断する判断部と、
    前記判断部によりガーゼ画像の特徴を含むと判断された判断対象領域があった場合、入力画像内でガーゼを検出したことを報知する判断結果出力部とを備えた、ガーゼ検出システム。
  2. 前記判断結果出力部が、撮影された画像において、ガーゼ画像の特徴を含むと判断された判断対象領域を強調表示させる表示制御部を備えた、請求項1に記載のガーゼ検出システム。
  3. 前記判断部が、
    前記判断対象領域に二値化処理を行って各画素を白画素と黒画素とに分類する二値化処理部と、
    前記判断対象領域内で所定の面積以下の黒画素ブロックを検出するブロック検出部とを備え、
    前記判断対象領域において前記ブロック検出部により検出された黒画素ブロックの個数が閾値以上である場合に、当該判断対象領域がガーゼ画像の特徴を含むと判断する、請求項1または2に記載のガーゼ検出システム。
  4. 前記判断部が、
    前記判断対象領域において少なくとも一の方向において連続する隣接画素間の輝度差を求める輝度差検出部を備え、
    前記輝度差検出部で求められた輝度差に周期的な変化が見られる場合に、当該判断対象領域がガーゼ画像の特徴を含むと判断する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガーゼ検出システム。
  5. 前記判断部が、
    前記判断対象領域の境界線と連続しない白画素の閉領域を検出する白領域検出部を備え、
    前記白領域検出部が前記閉領域を検出した場合は、当該判断対象領域はガーゼ画像の特徴を含まないと判断する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のガーゼ検出システム。
  6. 前記判断部が、
    前記判断対象領域内の画素の輝度について正規化されたヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、
    前記ヒストグラムが所定の均等性をもって分布している場合に、当該判断対象領域がガーゼ画像の特徴を含むと判断する均一性判断部とを備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載のガーゼ検出システム。
  7. 前記判断部が、
    ガーゼ画像の特徴パターンを学習するニューラルネットワークを備え、
    入力画像内の所定の大きさの領域を判断対象領域として、当該領域の画像が、前記ニューラルネットワークで学習された特徴パターンと一致する場合に、当該判断対象領域がガーゼ画像の特徴を含むと判断する、請求項1または2に記載のガーゼ検出システム。
  8. 時間的に連続する複数の入力画像を対象として、前記判断部によってガーゼ画像の特徴を含むと判断された領域の移動方向を検出する動き検出部と、
    前記動き検出部の検出結果に基づいて、入力画像の範囲外から範囲内へ移動したガーゼの数と、入力画像の範囲内から範囲外へ移動したガーゼの数とをカウントする計数部とをさらに備え、
    入力画像の範囲外から範囲内へ移動したガーゼの数よりも、入力画像の範囲内から範囲外へ移動したガーゼの数の方が少ない場合、前記判断結果出力部がガーゼの残存を報知する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のガーゼ検出システム。
  9. コンピュータのプロセッサにガーゼ検出処理を実行させるコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、
    前記画像検出処理が、
    撮影された画像を入力する画像入力処理と、
    入力画像内の所定の大きさの領域を判断対象領域として、当該判断対象領域がガーゼ画像の特徴を含むか否かを画像処理によって判断する判断処理と、
    前記判断処理によりガーゼ画像の特徴を含むと判断された領域があった場合、入力画像内でガーゼを検出したことを報知する判断結果出力処理とを含む、プログラム。
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