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JP2018062505A - 新規なカルバゾール化合物及びその用途 - Google Patents

新規なカルバゾール化合物及びその用途 Download PDF

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JP2018062505A
JP2018062505A JP2017184581A JP2017184581A JP2018062505A JP 2018062505 A JP2018062505 A JP 2018062505A JP 2017184581 A JP2017184581 A JP 2017184581A JP 2017184581 A JP2017184581 A JP 2017184581A JP 2018062505 A JP2018062505 A JP 2018062505A
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Abstract

【課題】結晶性が低く、且つ低い昇華温度を有する化合物の提供。【解決手段】一般式(1)で表されるカルバゾール化合物。(R1及びR2は各々独立してH又はジアリール基置換アミノ基、R1及びR2のうち少なくとも一つは2アリール基置換アミノ基;R3はフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基又はフェナントリル基、これらの基はメチル基又はメトキシ基で置換されていても良い)【選択図】なし

Description

本発明は、特定位置にフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基又はフェナントリル基を有するオルト置換構造を特徴とするカルバゾール化合物及びそれを用いた有機EL素子に関するものである。
自発光を特徴とする有機EL素子は、液晶パネルで使用されるバックライトが不要であることから薄型化が可能であり、また画面を曲面にできるフレキシブル性能の利点を有するため、次世代の薄型ディスプレイや照明として近年盛んに研究が進み、既に携帯電話のディスプレイやテレビ等へ実用化されている。
一般に有機EL素子は、陽極と陰極との間に、正孔輸送材料、発光材料及び電子輸送材料を積層させた構造であるが、現在では低消費電力化、さらには長寿命化を達成させるため、正孔注入材料、電子注入材料及び正孔阻止材料等を挿入した多層積層構造が主流となっている。正孔輸送材料には、適当なイオン化ポテンシャルと正孔輸送能を有するアミン化合物が用いられ、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(以下、NPDと略す)が知られているが、NPDを正孔輸送層に用いた素子の駆動電圧、発光効率及び耐久性は十分とは言い難い。さらに、発光層に燐光発光材料を用いた有機EL素子の開発も進められており、燐光発光を用いた素子では、三重項準位が高い正孔輸送材料が要求されている。三重項準位という点からもNPDは十分ではなく、例えば、緑色の発光を有する燐光発光材料とNPDを組み合わせた有機EL素子では、発光効率が低下することが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。このような背景から、カルバゾール化合物が報告されている(例えば、特許文献1及び2参照)。しかしながら、特許文献1及び2に記載のピレン環やアントラセン環の芳香族縮合環は三重項準位が低いことから、緑色の燐光材料を用いた素子では高い発光効率を得ることが難しいことが知られている。また、最近ではナフチルフェニル基を有するカルバゾール化合物が報告されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2008−078362公報 特開2008−195841公報 特開2015−078158公報
Journal of Applied Physics,2004年,95巻,7798頁
背景技術で示したNPDやカルバゾール化合物は高融点を有する化合物が多く、有機EL素子製造時の真空蒸着工程において、チャンバー内で結晶化しやすいという性質が見出されてきた。また、芳香族縮合環や複素環を含有した化合物は高分子量化に伴い高昇華温度になりやすいため、有機EL素子製造時の材料の熱劣化の懸念が高まり、生産性に影響するという課題が生じてきた。そのため、有機EL素子製造時の材料の結晶化を抑制したアモルファス材料かつ低昇華温度の材料が望まれている。さらに有機EL素子の低駆動電圧化、高発光効率化、長寿命化を可能にする正孔輸送材料の開発が望まれている。
即ち、本発明は、結晶性が低く、且つ低い昇華温度を有する化合物を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、特定位置にフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基又はフェナントリル基を特徴とする下記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物が前記課題を解決することを見出し、本願発明を完成させるに至った。
Figure 2018062505
(式中、R及びRは、各々独立して、水素原子、又は下記一般式(2)で表される基を表し、R及びRのうち少なくとも一つは下記一般式(2)で表される基である。Rはフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基又はフェナントリル基[これらの基は、各々独立して、メチル基又はメトキシ基を有していてもよい]を表す。)
Figure 2018062505
(式中、Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜30の連結若しくは縮合していてもよい芳香族炭化水素基、又は炭素数3〜20の連結若しくは縮合していてもよいヘテロ芳香族基[これらの基は、各々独立して、メチル基、9−カルバゾリル基、ジベンゾチエニル基、及びジベンゾフラニル基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい]を表す。)
本発明のカルバゾール化合物は、前記一般式(1)に示したように特定位置にフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基又はフェナントリル基を有するという構成要件に基づいて、カルバゾール環との分子構造の二面角ひずみ又は立体ひずみが大きなものとなり、その結果、化合物の昇華物がアモルファス化(ガラス状)し、化合物の昇華温度を引き下げられるという効果を奏する。当該アモルファス化かつ低昇華温度の効果を奏する本願発明のカルバゾール化合物は、従来公知のカルバゾール化合物に比べて有機EL素子製造時の歩留まりを改善し、且つ結晶化を抑制できることで有機EL素子製造チャンバー内部の結晶堆積が抑制されるために生産性が向上するという効果を奏する。尚且つ、本発明のカルバゾール化合物は、正孔輸送性や励起三重項状態に優れるという効果を奏する。このため、本発明のカルバゾール化合物を用いた有機EL素子は、従来公知のカルバゾール化合物を用いた有機EL素子と比較して、発光効率及び寿命に優れるという効果を奏する。
以下、本発明を詳細に説明する。
上記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物において、Rはフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基又はフェナントリル基[これらの基は、各々独立して、メチル基又はメトキシ基を有していてもよい]を表す。
上記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物において、Rは原料入手の容易性の点で、フェニル基、2−ビフェニリル基、3−ビフェニリル基、4−ビフェニリル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、又は9−フェナントリル基[これらの基は、各々独立して、メチル基又はメトキシ基を有していてもよい]であることが好ましく、フェニル基、2−ビフェニリル基、3−ビフェニリル基、4−ビフェニリル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、又は9−フェナントリル基であることがより好ましく、フェニル基、3−ビフェニリル基、4−ビフェニリル基、2−ナフチル基、又は9−フェナントリル基であることがより好ましい。
上記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物において、R及びRは、各々独立して、水素原子、又は上記一般式(2)で表される基を表し、R及びRのうち少なくとも一つは上記一般式(2)で表される基である。なお、正孔輸送特性及び原料入手の容易性の点において、R及びRのうち一つが上記一般式(2)で表される基であるもの(必然的に他方が水素原子である)が好ましく、Rが上記一般式(2)で表される基であり尚且つRが水素原子であることがより好ましい。
上記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物において、Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜30の連結若しくは縮合していてもよい芳香族炭化水素基、又は炭素数3〜20の連結若しくは縮合していてもよいヘテロ芳香族基[これらの基は、各々独立して、メチル基、9−カルバゾリル基、ジベンゾチエニル基、及びジベンゾフラニル基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい]を表す。
Ar及びArで示される炭素数6〜30の連結又は縮合していてもよい芳香族炭化水素基としては、特に限定するものではないが、例えば、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フルオレニル基、フェナントリル基、ベンゾフルオレニル基、又はトリフェニレニル基等が挙げられる。なお、ここに示した基については、上述の通り、各々独立して、メチル基、9−カルバゾリル基、ジベンゾチエニル基、又はジベンゾフラニル基を有していてもよく、置換基の数については特に限定されない。
Ar及びArにおける炭素数3〜20の連結又は縮合していてもよいヘテロ芳香族基は、特に限定するものではないが、例えば、少なくとも一つの酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子を含有する炭素数3〜20の連結又は縮合していてもよいヘテロ芳香族基を挙げることができ、より好ましくは、酸素原子、窒素原子、及び硫黄原子からなる群より選ばれる原子を少なくとも一つ芳香環上に含有する炭素数3〜20の連結又は縮合していてもよいヘテロ芳香族基を挙げることができ、特に限定するものではないが、例えば、ピロリル基、チエニル基、フリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、1,3,5−トリアジル基、インドリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾイミダゾリル基、インダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、2,1,3−ベンゾチアジアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、2,1,3−ベンゾオキサジアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリル基、キナゾリル基、カルバゾリル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基、フェナジン基、又はチアントレニル基等が挙げられる。なお、これらの基については、上述の通り、各々独立して、メチル基、9−カルバゾリル基、ジベンゾチエニル基、又はジベンゾフラニル基を有していてもよく、置換基の数については特に限定されない。
Ar及びArの具体例としては、フェニル基、4−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、4−ビフェニル基、3−ビフェニル基、2−ビフェニル基、2−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、3−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、3’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、4’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,6−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,2’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,3’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,4’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、3,2’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,3’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,4’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,5’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,6’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、4−フェニルビフェニル基、2−フェニルビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチルナフタレン−1−イル基、4−メチルナフタレン−1−イル基、6−メチルナフタレン−2−イル基、4−(1−ナフチル)フェニル基、4−(2−ナフチル)フェニル基、3−(1−ナフチル)フェニル基、3−(2−ナフチル)フェニル基、3−メチル−4−(1−ナフチル)フェニル基、3−メチル−4−(2−ナフチル)フェニル基、4−(2−メチルナフタレン−1−イル)フェニル基、3−(2−メチルナフタレン−1−イル)フェニル基、4−フェニルナフタレン−1−イル基、4−(2−メチルフェニル)ナフタレン−1−イル基、4−(3−メチルフェニル)ナフタレン−1−イル基、4−(4−メチルフェニル)ナフタレン−1−イル基、6−フェニルナフタレン−2−イル基、4−(2−メチルフェニル)ナフタレン−2−イル基、4−(3−メチルフェニル)ナフタレン−2−イル基、4−(4−メチルフェニル)ナフタレン−2−イル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、9,9’−スピロビフルオレニル基、9−フェナントリル基、2−フェナントリル基、11,11’−ジメチルベンゾ[a]フルオレン−9−イル基、11,11’−ジメチルベンゾ[a]フルオレン−3−イル基、11,11’−ジメチルベンゾ[b]フルオレン−9−イル基、11,11’−ジメチルベンゾ[b]フルオレン−3−イル基、11,11’−ジメチルベンゾ[c]フルオレン−9−イル基、11,11’−ジメチルベンゾ[c]フルオレン−2−イル基、3−フルオランテニル基、8−フルオランテニル基、1−イミダゾリル基、2−フェニル−1−イミダゾリル基、2−フェニル−3,4−ジメチル−1−イミダゾリル基、2,3,4−トリフェニル−1−イミダゾリル基、2−(2−ナフチル)−3,4−ジメチル−1−イミダゾリル基、2−(2−ナフチル)−3,4−ジフェニル−1−イミダゾリル基、1−メチル−2−イミダゾリル基、1−エチル−2−イミダゾリル基、1−フェニル−2−イミダゾリル基、1−メチル−4−フェニル−2−イミダゾリル基、1−メチル−4,5−ジメチル−2−イミダゾリル基、1−メチル−4,5−ジフェニル−2−イミダゾリル基、1−フェニル−4,5−ジメチル−2−イミダゾリル基、1−フェニル−4,5−ジフェニル−2−イミダゾリル基、1−フェニル−4,5−ジビフェニリル−2−イミダゾリル基、1−メチル−3−ピラゾリル基、1−フェニル−3−ピラゾリル基、1−メチル−4−ピラゾリル基、1−フェニル−4−ピラゾリル基、1−メチル−5−ピラゾリル基、1−フェニル−5−ピラゾリル基、2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、5−イソチアゾリル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、3−イソオキサゾリル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾリル基、2−ピリジル基、3−メチル−2−ピリジル基、4−メチル−2−ピリジル基、5−メチル−2−ピリジル基、6−メチル−2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−メチル−3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピリミジル基、2,2’−ビピリジン−3−イル基、2,2’−ビピリジン−4−イル基、2,2’−ビピリジン−5−イル基、2,3’−ビピリジン−3−イル基、2,3’−ビピリジン−4−イル基、2,3’−ビピリジン−5−イル基、5−ピリミジル基、ピラジル基、1,3,5−トリアジル基、4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル基、1−ベンゾイミダゾリル基、2−メチル−1−ベンゾイミダゾリル基、2−フェニル−1−ベンゾイミダゾリル基、1−メチル−2−ベンゾイミダゾリル基、1−フェニル−2−ベンゾイミダゾリル基、1−メチル−5−ベンゾイミダゾリル基、1,2−ジメチル−5−ベンゾイミダゾリル基、1−メチル−2−フェニル−5−ベンゾイミダゾリル基、1−フェニル−5−ベンゾイミダゾリル基、1,2−ジフェニル−5−ベンゾイミダゾリル基、1−メチル−6−ベンゾイミダゾリル基、1,2−ジメチル−6−ベンゾイミダゾリル基、1−メチル−2−フェニル−6−ベンゾイミダゾリル基、1−フェニル−6−ベンゾイミダゾリル基、1,2−ジフェニル−6−ベンゾイミダゾリル基、1−メチル−3−インダゾリル基、1−フェニル−3−インダゾリル基、2−ベンゾチアゾリル基、4−ベンゾチアゾリル基、5−ベンゾチアゾリル基、6−ベンゾチアゾリル基、7−ベンゾチアゾリル基、3−ベンゾイソチアゾリル基、4−ベンゾイソチアゾリル基、5−ベンゾイソチアゾリル基、6−ベンゾイソチアゾリル基、7−ベンゾイソチアゾリル基、2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4−イル基、2,1,3−ベンゾチアジアゾール−5−イル基、2−ベンゾオキサゾリル基、4−ベンゾオキサゾリル基、5−ベンゾオキサゾリル基、6−ベンゾオキサゾリル基、7−ベンゾオキサゾリル基、3−ベンゾイソオキサゾリル基、4−ベンゾイソオキサゾリル基、5−ベンゾイソオキサゾリル基、6−ベンゾイソオキサゾリル基、7−ベンゾイソオキサゾリル基、2,1,3−ベンゾオキサジアゾリル−4−イル基、2,1,3−ベンゾオキサジアゾリル−5−イル基、2−キノリル基、3−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、1−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、2−キノキサリル基、3−フェニル−2−キノキサリル基、6−キノキサリル基、2,3−ジメチル−6−キノキサリル基、2,3−ジフェニル−6−キノキサリル基、2−キナゾリル基、4−キナゾリル基、2−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1,10−フェナントロリン−3−イル基、1,10−フェナントロリン−5−イル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−ベンゾチエニル基、3−ベンゾチエニル基、2−ジベンゾチエニル基、4−ジベンゾチエニル基、2−フラニル基、3−フラニル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、2−ジベンゾフラニル基、4−ジベンゾフラニル基、9−メチルカルバゾール−2−イル基、9−メチルカルバゾール−3−イル基、9−メチルカルバゾール−4−イル基、9−フェニルカルバゾール−2−イル基、9−フェニルカルバゾール−3−イル基、9−フェニルカルバゾール−4−イル基、9−ビフェニルカルバゾール−2−イル基、9−ビフェニルカルバゾール−3−イル基、9−ビフェニルカルバゾール−4−イル基、2−チアントリル基、10−フェニルフェノチアジン−3−イル基、10−フェニルフェノチアジン−2−イル基、10−フェニルフェノキサジン−3−イル基、10−フェニルフェノキサジン−2−イル基、1−メチルインドール−2−イル基、1−フェニルインドール−2−イル基、9−フェニルカルバゾール−4−イル基、1−メチルインドール−2−イル基、1−フェニルインドール−2−イル基、4−(2−ピリジル)フェニル基、4−(3−ピリジル)フェニル基、4−(4−ピリジル)フェニル基、3−(2−ピリジル)フェニル基、3−(3−ピリジル)フェニル基、3−(4−ピリジル)フェニル基、4−(2−フェニルイミダゾール−1−イル)フェニル基、4−(1−フェニルイミダゾール−2−イル)フェニル基、4−(2,3,4−トリフェニルイミダゾール−1−イル)フェニル基、4−(1−メチル−4,5−ジフェニルイミダゾール−2−イル)フェニル基、4−(2−メチルベンゾイミダゾール−1−イル)フェニル基、4−(2−フェニルベンゾイミダゾール−1−イル)フェニル基、4−(1−メチルベンゾイミダゾール−2−イル)フェニル基、4−(2−フェニルベンゾイミダゾール−1−イル)フェニル基、3−(2−メチルベンゾイミダゾール−1−イル)フェニル基、3−(2−フェニルベンゾイミダゾール−1−イル)フェニル基、3−(1−メチルベンゾイミダゾール−2−イル)フェニル基、3−(2−フェニルベンゾイミダゾール−1−イル)フェニル基、4−(3,5−ジフェニルトリアジン−1−イル)フェニル基、4−(2−チエニル)フェニル基、4−(2−フラニル)フェニル基、5−フェニルチオフェン−2−イル基、5−フェニルフラン−2−イル基、4−(5−フェニルチオフェン−2−イル)フェニル基、4−(5−フェニルフラン−2−イル)フェニル基、3−(5−フェニルチオフェン−2−イル)フェニル基、3−(5−フェニルフラン−2−イル)フェニル基、4−(2−ベンゾチエニル)フェニル基、4−(3−ベンゾチエニル)フェニル基、3−(2−ベンゾチエニル)フェニル基、3−(3−ベンゾチエニル)フェニル基、4−(2−ジベンゾチエニル)フェニル基、4−(4−ジベンゾチエニル)フェニル基、3−(2−ジベンゾチエニル)フェニル基、3−(4−ジベンゾチエニル)フェニル基、4−(2−ジベンゾフラニル)フェニル基、4−(4−ジベンゾフラニル)フェニル基、3−(2−ジベンゾフラニル)フェニル基、3−(4−ジベンゾフラニル)フェニル基、5−フェニルピリジン−2−イル基、4−フェニルピリジン−2−イル基、5−フェニルピリジン−3−イル基、4−(9−カルバゾリル)フェニル基、又は3−(9−カルバゾリル)フェニル基等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
前記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物において、正孔輸送性に優れる点で、Ar及びArは、各々独立して、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フルオレニル基、又はフェナントリル基[これらの基は、各々独立して、メチル基、9−カルバゾリル基、ジベンゾチエニル基、及びジベンゾフラニル基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい]であることが好ましい。
また、前記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物において、正孔輸送性に優れる点で、Ar及びArは、各々独立して、メチル基、9−カルバゾリル基、ジベンゾチエニル基又はジベンゾフラニル基からなる群より選ばれる置換基を有していてもよいフェニル基、メチル基を有していても良いビフェニリル基、メチル基を有していても良いターフェニリル基、メチル基を有していても良いナフチル基、メチル基を有していても良いフルオレニル基、又はメチル基を有していても良いフェナントリル基であることがより好ましい。
さらに、前記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物において、Ar及びArは、正孔輸送性に優れる点で、各々独立して、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−(9−カルバゾリル)フェニル基、4−(4−ジベンゾチエニル)フェニル基、4−(4−ジベンゾフラニル)フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、又はフェナントリル基であることがさらに好ましい。
なお、前記一般式(1)で表される化合物については、下記の一般式(1’)又は一般式(1’’)で表すことができる。
Figure 2018062505
(式中、R、Ar及びArは、一般式(1)と同じ定義である。)
一般式(1’)及び一般式(1’’)における各置換基の好ましい範囲については一般式(1)と同じである。
以下に、一般式(1)で表されるカルバゾール化合物について、好ましい化合物を例示するが、本願発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
Figure 2018062505
Figure 2018062505
Figure 2018062505
Figure 2018062505
Figure 2018062505
Figure 2018062505
Figure 2018062505
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Figure 2018062505
Figure 2018062505
Figure 2018062505
Figure 2018062505
Figure 2018062505
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前記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物は、ハロゲン化9H−カルバゾール化合物を原料として用い、公知の方法(Tetrahedron Letters,1998年,第39巻,2367頁)によって合成することができる。例えば、カルバゾール環の2位がハロゲン化された9H−カルバゾール化合物を用いる場合、下記のルートにより合成することができる。
一般式(3)で表される2位がハロゲン化された9H−カルバゾール化合物と、一般式(4)で表されるハロゲン原子を有するアリール化合物とを、塩基の存在下、必要に応じて銅触媒又はパラジウム触媒を用いて反応させ、一般式(5)で表される2−ハロゲン化−9−置換カルバゾール化合物を得る。更に、得られた一般式(5)で表される2−ハロゲン化−9−置換カルバゾール化合物と、一般式(6)で表される2級アミン化合物とを、塩基の存在下、銅触媒又はパラジウム触媒を用いて反応させる。
Figure 2018062505
[式中、R〜R、Ar及びArは前記一般式(1)と同じ定義を表わす。A及びBは各々独立してハロゲン原子(ヨウ素、臭素、塩素、又はフッ素)を表す。]
一般式(3)、(4)及び(6)で表される化合物は、一般公知の方法に基づいて合成することができるし、市販されている化合物を用いることもできる。
本発明の前記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物は、有機EL素子用材料として使用することができ、より具体的には、有機EL素子の発光層、正孔輸送層又は正孔注入層として使用することができる。なお、前記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物は、正孔輸送特性や素子寿命の点で、高純度であることが好ましい。具体的には、ハロゲン原子や遷移金属元素による不純物や、製造原料や副生成物等の不純物が極力少ないものが好ましい。
前記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物を有機EL素子の正孔注入層又は正孔輸送層として使用する際の発光層には、従来から使用されている公知の蛍光又は燐光発光材料を使用することができる。発光層は1種類の発光材料のみで形成されていても、ホスト材料中に1種類以上の発光材料がドープされていてもよい。
前記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物からなる正孔注入層及び/又は正孔輸送層を形成する際には、必要に応じて2種類以上の材料を含有又は積層させてもよく、例えば、酸化モリブデン等の酸化物、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、ヘキサシアノヘキサアザトリフェニレン等の公知の電子受容性材料を含有又は積層させてもよい。
また、本発明の前記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物は、有機EL素子の発光層としても使用することができる。前記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物を有機EL素子の発光層として使用する場合には、カルバゾール化合物を単独で使用、公知の発光ホスト材料にドープして使用、又は公知の発光ドーパントをドープして使用することができる。
前記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物を含有する正孔注入層、正孔輸送層又は発光層を形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法等の公知の方法を適用することができる。
本発明の効果が得られる有機EL素子の基本的な構造としては、基板、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、及び陰極を含むものが好ましく、一部の層が省略されていても、また逆に追加されていてもよい。
有機EL素子の陽極及び陰極は、電気的な導体を介して電源に接続されている。陽極と陰極との間に電位を加えることにより、有機EL素子は作動、発光する。
正孔は陽極から有機EL素子内に注入され、電子は陰極で有機EL素子内に注入される。
有機EL素子は典型的には基板に被せられ、陽極又は陰極は基板と接触することができる。基板と接触する電極は便宜上、下側電極と呼ばれる。一般的には、下側電極は陽極であるが、本発明の有機EL素子においては、そのような形態に限定されるものではない。
基板は、意図される発光方向に応じて、光透過性又は不透明であってもよい。光透過特性は、基板を通してエレクトロルミネッセンス発光により確認できる。一般的には、透明ガラス又はプラスチックがこのような場合に基板として採用される。基板は、多重の材料層を含む複合構造であってもよい。
エレクトロルミネッセンス発光を、陽極を通して確認する場合、陽極は当該発光を通すか又は実質的に通すもので形成される。
本発明において使用される一般的な透明アノード(陽極)材料は、特に限定するものではないが、インジウム−錫酸化物(ITO)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)、又は酸化錫等が挙げられる。その他の金属酸化物、例えばアルミニウム又はインジウム・ドープ型酸化錫、マグネシウム−インジウム酸化物、又はニッケル−タングステン酸化物も使用可能である。これらの酸化物に加えて、金属窒化物である、例えば窒化ガリウム、金属セレン化物である、例えばセレン化亜鉛、又は金属硫化物である、例えば硫化亜鉛を陽極として使用することができる。
陽極は、プラズマ蒸着されたフルオロカーボンで改質することができる。陰極を通してだけエレクトロルミネッセンス発光が確認される場合、陽極の透過特性は重要ではなく、透明、不透明又は反射性の任意の導電性材料を使用することができる。この用途のための導体の一例としては、金、イリジウム、モリブデン、パラジウム、白金等が挙げられる。
陽極と発光層の間には、正孔注入層や正孔輸送層といった正孔輸送性の層を複数層設けることができる。正孔注入層や正孔輸送層は、陽極より注入された正孔を発光層に伝達する機能を有し、これらの層を陽極と発光層の間に介在させることにより、より低い電界で多くの正孔を発光層に注入することができる。
本発明の有機EL素子において、正孔輸送層及び/又は正孔注入層は、前記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物を含むものである。
正孔輸送層及び/又は正孔注入層には、前記一般式(1)で表されるカルバゾール化合物と共に、公知の正孔輸送材料及び/又は正孔注入材料の中から任意のものを選択して組み合わせて用いることができる。
公知の正孔注入材料、正孔輸送材料としては、例えばトリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、又、導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマーなどが挙げられる。正孔注入材料、正孔輸送材料としては、上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第三級アミン化合物を用いることが好ましい。
上記芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノフェニル、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミン(TPD)、2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラ−p−トリル−4,4’−ジアミノビフェニル、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン、ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル、N,N,N−トリ(p−トリル)アミン、4−(ジ−p−トリルアミノ)−4’−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン、4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン、3−メトキシ−4’−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン、N−フェニルカルバゾール、4,4’−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、4,4’,4’’−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)などがあげられる。
又、p型−Si、p型−SiCなどの無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することができる。正孔注入層、正孔輸送層は、上記材料の一種又は二種以上からなる一層構造であってもよく、同一組成又は異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
有機EL素子の発光層は、燐光材料又は蛍光材料を含み、この領域で電子・正孔対が再結合された結果として発光を生ずる。
発光層は、低分子及びポリマー双方を含む単一材料から成っていてもよいが、より一般的には、ゲスト化合物でドーピングされたホスト材料から成っており、発光は主としてドーパントから生じ、任意の色を有することができる。
発光層のホスト材料としては、例えば、ビフェニル基、フルオレニル基、トリフェニルシリル基、カルバゾール基、ピレニル基、又はアントラニル基を有する化合物が挙げられる。例えば、DPVBi(4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)−1,1’−ビフェニル)、BCzVBi(4,4’−ビス(9−エチル−3−カルバゾビニレン)1,1’−ビフェニル)、TBADN(2−ターシャルブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン)、ADN(9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン)、CBP(4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル)、CDBP(4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)−2,2’−ジメチルビフェニル)、又は9,10−ビス(ビフェニル)アントラセン等が挙げられる。
発光層内のホスト材料としては、下記に定義する電子輸送材料、上記に定義する正孔輸送材料、正孔・電子再結合を助ける(サポート)別の材料、又はこれら材料の組み合わせであってもよい。
蛍光ドーパントの一例としては、アントラセン、ピレン、テトラセン、キサンテン、ペリレン、ルブレン、クマリン、ローダミン、キナクリドン、ジシアノメチレンピラン化合物、チオピラン化合物、ポリメチン化合物、ピリリウム又はチアピリリウム化合物、フルオレン誘導体、ペリフランテン誘導体、インデノペリレン誘導体、ビス(アジニル)アミンホウ素化合物、ビス(アジニル)メタン化合物、カルボスチリル化合物等が挙げられる。
燐光ドーパントの一例としては、イリジウム、白金、パラジウム、オスミウム等の遷移金属の有機金属錯体が挙げられる。
ドーパントの一例として、Alq(トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム))、DPAVBi(4,4’−ビス[4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル]ビフェニル)、ペリレン、Ir(PPy)(トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)、又はFlrPic(ビス(3,5−ジフルオロ−2−(2−ピリジル)フェニル−(2−カルボキシピリジル)イリジウム(III)等が挙げられる。
電子輸送性材料としては、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、土類金属錯体等が挙げられる。アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、又は土類金属錯体としては、例えば、8−ヒドロキシキノリナートリチウム(Liq)、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)マンガン、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリナート)クロロガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)−1−ナフトラートアルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)−2−ナフトラートガリウム等が挙げられる。
発光層と電子輸送層との間に、キャリアバランスを改善させる目的で、正孔阻止層を設けてもよい。正孔素子層として望ましい化合物は、BCP(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)、Bphen(4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)、BAlq(ビス(2−メチル−8−キノリノラート)−4−(フェニルフェノラート)アルミニウム)、又はビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム)等が挙げられる。
本発明の有機EL素子においては、電子注入性を向上させ、素子特性(例えば、発光効率、定電圧駆動、又は高耐久性)を向上させる目的で、電子注入層を設けてもよい。
電子注入層として望ましい化合物としては、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、アントロン等が挙げられる。また、上記に記した金属錯体やアルカリ金属酸化物、アルカリ土類酸化物、希土類酸化物、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類ハロゲン化物、希土類ハロゲン化物、SiO、AlO、SiN、SiON、AlON、GeO、LiO、LiON、TiO、TiON、TaO、TaON、TaN、Cなどの各種酸化物、窒化物、及び酸化窒化物のような無機化合物等も使用できる。
発光が陽極を通してのみ確認される場合、本発明において使用される陰極は、任意の導電性材料から形成することができる。望ましい陰極材料としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されて解釈されるものではない。
なお、本実施例で用いた分析機器及び測定方法を以下に列記する。
[材料純度測定(HPLC分析)]
測定装置:東ソー製 マルチステーションLC−8020
測定条件:カラム Inertsil ODS−3V(4.6mmΦ×250mm)
検出器 UV検出(波長 254nm)
溶離液 メタノール/テトラヒドロフラン=9/1(v/v比)
[NMR測定]
測定装置:バリアン社製 Gemini200
[質量分析]
質量分析装置:日立製作所 M−80B
測定方法:FD−MS分析
[有機EL素子の発光特性]
測定装置:TOPCON社製LUMINANCEMETER(BM−9)
合成例1 2−クロロ−9−(2−ビフェニリル)カルバゾールの合成
Figure 2018062505
窒素気流下、1000mLの三口フラスコに、2−クロロ−9H−カルバゾール 15.1g(75.0mmol)、2−フルオロビフェニル 15.5g(90.0mmol)、炭酸セシウム 48.9g(150.0mmol)、及びジメチルスルホキシド 280mLを加え、180℃で24時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を200mL、トルエンを200mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣を再結晶(トルエン/ブタノール)することにより、2−クロロ−9−(2−ビフェニリル)カルバゾールの薄茶色粉末を16.2g(45.7mmol)単離した(収率61%、HPLC純度98.8%)。
化合物の同定はFDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS(m/z); 353(M+)
H−NMR(CDCl);7.99(d,1H),7.92(d,1H),7.68−7.54(m,4H),7.49(d,1H),7.29(d,1H),7.19(t,1H),7.13(d,1H),7.08−7.00(m,6H)
13C−NMR(CDCl);141.63,141.49,141.05,138.35,134.18,131.64,131.38,129.57,129.12,128.87,128.13,127.70,127.39,125.94,122.44,121.63,120.89,120.00,119.98,119.96,110.16,110.08
合成例2 2−クロロ−9−[1,1’:3’1’’−テルフェニル−6−イル]−カルバゾールの合成
Figure 2018062505
窒素気流下、1000mLの三口フラスコに、2−クロロ−9H−カルバゾール 12.9g(64.0mmol)、6−フルオロ−1,1’:3’1’’−テルフェニル 19.1g(76.8mmol)、炭酸セシウム 41.7g(128.0mmol)、及びジメチルスルホキシド 250mLを加え、180℃で20時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を50mL、トルエンを50mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣を再結晶(トルエン/ブタノール)することにより、2−クロロ−9−[1,1’:3’1’’−テルフェニル−6−イル]−カルバゾールの薄茶色粉末を16.9g(39.0mmol)単離した(収率61%、HPLC純度99.3%)。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.00(d,1H),7.91(d,1H),7.71−7.59(m,4H),7.31(t,1H),7.23−7.06(m,11H),6.89(d,2H)
13C−NMR(CDCl);141.78,141.72,141.31,140.80,140.51,138.62,134.24,131.48,129.80,129.29,129.03,128.59,128.48,127.07,126.89,126.64,126.54,126.14,126.09,122.44,121.56,120.90,120.06,120.03,120.00,110.16,110.09
合成例3 2−クロロ−9−[1,1’:4’1’’−テルフェニル−6−イル]−カルバゾールの合成
Figure 2018062505
窒素気流下、1000mLの三口フラスコに、2−クロロ−9H−カルバゾール 15.1g(75.0mmol)、6−フルオロ−1,1’:4’1’’−テルフェニル 22.3g(96.0mmol)、炭酸セシウム 48.9g(150.0mmol)、及びジメチルスルホキシド 280mLを加え、180℃で24時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を300mL添加し攪拌し、有機層に析出した生成物をろ取し、水及びメタノールで洗浄した。さらに再結晶(トルエン)することにより、2−クロロ−9−[1,1’:4’1’’−テルフェニル−6−イル]−カルバゾールの白色粉末を14.9g(34.5mmol)単離した(収率46%、HPLC純度99.0%)。
化合物の同定はFDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);7.99(d,1H),7.93(d,1H),7.73−7.55(m,4H),7.49(d,1H),7.41−7.29(m,5H),7.23−7.07(m,8H)
13C−NMR(CDCl);141.69,141.57,140.67,140.28,139.96,137.35,134.24,131.60,131.44,129.67,129.17,128.93,128.60,128.11,127.22,126.84,126.80,126.02,122.51,121.69,120.93,120.05,110.17,110.09
FDMS(m/z); 429(M+)
合成例4 2−クロロ−9−(2−(2−ナフチル)フェニル)カルバゾールの合成
Figure 2018062505
窒素気流下、1000mLの三口フラスコに、2−クロロ−9H−カルバゾール 18.9g(94.0mmol)、2−(2−フルオロフェニル)ナフタレン 25.1g(112.8mmol)、炭酸セシウム 61.3g(188.0mmol)、及びジメチルスルホキシド 350mLを加え、180℃で24時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を200mL、トルエンを200mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣を再結晶(トルエン/ブタノール)することにより、2−クロロ−9−(2−(2−ナフチル)フェニル)カルバゾールの白色粉末を23.3g(57.3mmol)単離した(収率61%、HPLC純度98.7%)。
化合物の同定はFDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS(m/z); 403(M+)
H−NMR(CDCl);7.95(d,1H),7.89(d,1H),7.78(d,1H),7.68−7.49(m,6H),7.40−7.22(m,4H),7.17−7.09(m,4H),7.02(d,1H)
13C−NMR(CDCl);141.80,141.61,141.07,136.01,134.42,133.14,132.35,132.00,131.42,129.75,129.23,129.02,127.96,127.70,127.37,127.03,126.00,125.88,125.59,122.47,121.70,120.92,120.05,120.03,120.00,110.19,110.02
合成例5 2−クロロ−9−(2−(9−フェナントリル)フェニル)カルバゾールの合成
Figure 2018062505
窒素気流下、200mLの三口フラスコに、2−クロロ−9H−カルバゾール 3.0g(14.9mmol)、9−(2−フルオロフェニル)フェナントレン 6.1g(122.3mmol)、リン酸三カリウム 6.3g(29.8mmol)、及びジメチルスルホキシド 30mLを加え、180℃で30時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を50mL添加し攪拌し、有機層に析出した生成物をろ取し、水及びメタノールで洗浄した。残渣を再結晶(トルエン/ブタノール)することにより、2−クロロ−9−(2−(9−フェナントリル)フェニル)カルバゾールの茶色粉末を2.3g(5.1mmol)単離した(収率34%、HPLC純度99.0%)。
化合物の同定はFDMSにより行った。
FDMS(m/z); 453(M+)
合成例6 4−クロロ−9−(2−ビフェニリル)カルバゾールの合成
Figure 2018062505
窒素気流下、300mLの三口フラスコに、4−クロロ−9H−カルバゾール 5.0g(24.8mmol)、2−フルオロビフェニル 5.1g(29.8mmol)、炭酸セシウム 16.2g(49.6mmol)、及びジメチルスルホキシド 100mLを加え、180℃で48時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を100mL添加し攪拌し、有機層に析出した生成物をろ取し、水及びメタノールで洗浄した。さらに再結晶(トルエン/ブタノール)することにより、4−クロロ−9−(2−ビフェニリル)カルバゾールの白色粉末を4.6g(12.9mmol)単離した(収率54%、HPLC純度99.0%)。
化合物の同定はH−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.56(d,1H),7.69−7.53(m,4H),7.46(d,1H),7.34(t,1H),7.26−7.08(m,3H),7.00−6.94(m,6H)
13C−NMR(CDCl);142.18,141.33,141.21,138.32,134.31,131.61,129.77,129.15,128.83,128.40,128.16,127.69,127.39,126.22,125.84,122.83,122.00,120.31,119.89,109.78,108.35
実施例1 (化合物(A13)の合成)
Figure 2018062505
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、合成例1で得た2−クロロ−9−(2−ビフェニリル)カルバゾール 3.2g(9.0mmol)、N−(4−ビフェニル)−4−p−ターフェニルアミン 3.6g(9.0mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.2g(12.6mmol)、及びo−キシレン 25mLを加え、得られたスラリー状の反応液に酢酸パラジウム 10.1mg(0.045mmol)、及びトリ−tert−ブチルホスフィン 109.0mg(0.135mmol)を添加して140℃で12時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を25mL添加し攪拌した。有機層に析出した生成物をろ取し、水及びメタノールで洗浄した。さらに再結晶(トルエン/ブタノール)することにより、化合物(A13)の灰白色粉末を5.6g(2.8mmol)単離した(収率88%、HPLC純度99.4%)。A13の昇華温度は、315℃であり、昇華品のA13はガラス状であることを確認した。
化合物の同定はFDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.02(d,1H),7.93(d,1H),7.66−7.40(m,20H),7.38−7.17(m,5H),7.11−6.92(m,10H),6.78(s,1H)
13C−NMR(CDCl);147.32,147.19,145.25,142.23,141.79,140.91,140.72,140.67,139.58,139.52,138.57,134.74,134.42,134.04,131.64,129.73,128.92,128.79,128.75,128.17,127.78,127.63,127.49,127.45,127.24,127.18,126.96,126.89,126.76,126.60,125.37,123.45,123.33,123.00,120.87,119.85,119.77,119.69,118.78,109.80,107.53
FDMS(m/z); 714(M+)
実施例2 (化合物(A20)の合成)
Figure 2018062505
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、合成例1で得た2−クロロ−9−(2−ビフェニリル)カルバゾール 4.3g(12.2mmol)、N−[4−(カルバゾール−9−イル)フェニル]−4−ビフェニルアミン 5.0g(12.2mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.6g(17.1mmol)、及びo−キシレン 25mLを加え、得られたスラリー状の反応液に酢酸パラジウム 13.7mg(0.061mmol)、及びトリ−tert−ブチルホスフィン 37.0mg(0.183mmol)を添加して140℃で8時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を30mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣を再結晶(トルエン/ヘキサン)することにより、化合物(A20)の白色粉末を6.2g(8.5mmol)単離した(収率69%、HPLC純度99.7%)。A20の昇華温度は、300℃であり、昇華品のA20はガラス状であることを確認した。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.14(d,2H),8.03(d,1H),7.97(d,1H),7.59(d,4H),7.55−7.47(m,4H),7.42(d,6H),7.36−7.19(m,8H),7.10(dd,4H),7.10−6.94(m,6H),6.81(d,1H)
13C−NMR(CDCl);147.21,147.01,145.13,142.27,141.81,141.14,140.95,140.61,138.52,135.23,134.44,131.65,131.04,129.79,128.97,128.77,128.20,127.79,127.77,127.75,127.21,126.87,126.65,125.82,125.50,123.76,123.62,123.18,122.96,121.02,120.27,119.93,119.84,119.70,118.78,109.84,109.80,107.66
実施例3 (化合物(A71)の合成)
Figure 2018062505
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例3で得た2−クロロ−9−[1,1’:4’1’’−テルフェニル−6−イル]−カルバゾール 3.9g(9.0mmol)、N,N−ビスビフェニルアミン 2.9g(9.0mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.2g(12.6mmol)、及びo−キシレン 25mLを加え、得られたスラリー状の反応液に酢酸パラジウム 10.1mg(0.045mmol)、及びトリ−tert−ブチルホスフィン 109.0mg(0.135mmol)を添加して140℃で12時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を10mL添加し攪拌した。有機層に析出した生成物をろ取し、水及びメタノールで洗浄した。さらに再結晶(トルエン)することにより、化合物(A71)の白色粉末を4.7g(6.6mmol)単離した(収率73%、HPLC純度99.6%)。A71の昇華温度は、295℃であり、昇華品のA71はガラス状であることを確認した。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.05(d,1H),7.93(d,1H),7.61(d,1H),7.52−7.45(m,9H),7.40−7.23(m,18H),6.99−6.88(m,7H),6.73(d,1H)
13C−NMR(CDCl);147.18,145.19,142.23,141.46,140.50,140.24,140.08,139.68,137.62,134.44,134.35,131.58,129.73,128.90,128.79,128.67,128.18,127.48,127.35,126.88,126.82,126.66,126.48,125.50,123.08,120.90,120.00,119.89,119.85,119.19,109.82,108.16
実施例6 (化合物(A75)の合成)
Figure 2018062505
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例3で得た2−クロロ−9−[1,1’:4’1’’−テルフェニル−6−イル]−カルバゾール 1.3g(3.0mmol)、2−(4−ビフェニリル)アミノ−9,9−ジメチルフルオレン 1.1g(3.0mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 0.40g(4.2mmol)、及びo−キシレン 12mLを加え、得られたスラリー状の反応液に酢酸パラジウム 7mg(0.03mmol)、及びトリ−tert−ブチルホスフィン 18mg(0.09mmol)を添加して140℃で24時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を12mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン/ヘキサンの体積比=1/1)で精製することにより、化合物(A75)の白色粉末を1.4g(1.8mmol)単離した(収率60%、HPLC純度99.6%)。A75の昇華温度は、285℃であり、昇華品のA75はガラス状であることを確認した。
化合物の同定はFDMSにより行った。
FDMS(m/z); 754(M+)
実施例7 (化合物(A76)の合成)
Figure 2018062505
2−(4−ビフェニリル)アミノ−9,9−ジメチルフルオレン 1.1g(3.0mmol)の代わりに、N−フェニル−4−(1−ナフチル)フェニルアミン 0.89g(3.0mmol)を用いた以外は実施例6と同様の操作を行って、化合物(A76)の白色粉末を1.2g(1.7mmol)単離した(収率58%、HPLC純度99.3%)。A76の昇華温度は、295℃であり、昇華品のA76はガラス状であることを確認した。
化合物の同定はFDMSにより行った。
FDMS(m/z); 688(M+)
実施例8 (化合物(A311)の合成)
Figure 2018062505
2−(4−ビフェニリル)アミノ−9,9−ジメチルフルオレン 1.1g(3.0mmol)の代わりに、2−アニリノジベンゾチオフェン 0.83g(3.0mmol)を用いた以外は実施例6と同様の操作を行って、化合物(A311)の白色粉末を1.1g(1.6mmol)単離した(収率53%、HPLC純度99.2%)。A311の昇華温度は、290℃であり、昇華品のA311はガラス状であることを確認した。
化合物の同定はFDMSにより行った。
FDMS(m/z); 668(M+)
実施例9 (化合物(A318)の合成)
Figure 2018062505
2−(4−ビフェニリル)アミノ−9,9−ジメチルフルオレン 1.1g(3.0mmol)の代わりに、N−フェニル−4−(4−ジベンゾフラニル)フェニルアミン 1.0g(3.0mmol)を用いた以外は実施例6と同様の操作を行って、化合物(A318)の白色粉末を1.3g(1.8mmol)単離した(収率60%、HPLC純度99.4%)。A318の昇華温度は、300℃であり、昇華品のA318はガラス状であることを確認した。
化合物の同定はFDMSにより行った。
FDMS(m/z); 728(M+)
実施例10 (化合物(A19)の合成)
Figure 2018062505
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、合成例1で得た2−クロロ−9−(2−ビフェニリル)カルバゾール 3.5g(10.0mmol)、4’−(カルバゾール−9−イル)−N−フェニル−[1,1’−ビフェニル]−4−アミン 4.1g(10.0mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.3g(13.0mmol)、及びo−キシレン 30mLを加え、得られたスラリー状の反応液に酢酸パラジウム 11.2mg(0.050mmol)、及びトリ−tert−ブチルホスフィン 30.3mg(0.150mmol)を添加して140℃で10時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を30mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣を再結晶(トルエン/ブタノール)することにより、化合物(A19)の白色粉末を7.0g(9.6mmol)単離した(収率96%、HPLC純度99.8%)。A19の昇華温度は、310℃であり、昇華品のA19はガラス状であることを確認した。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.16(d,2H),8.01(d,1H),7.93(d,1H),7.78(d,2H),7.62−7.39(m,12H),7.36−7.17(m,7H),7.14−6.91(m,11H),6.76(d,1H)
13C−NMR(CDCl);147.84,147.78,145.38,142.21,141.81,140.96,140.90,139.84,138.57,136.22,134.46,133.19,131.62,129.74,129.13,128.90,128.76,128.16,127.81,127.79,127.54,127.30,127.18,125.92,125.34,123.87,123.39,123.00,122.90,122.50,120.84,120.29,119.90,119.85,119.75,119.61,118.70,109.84,109.79,107.43
実施例11 (化合物(A51)の合成)
Figure 2018062505
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、合成例2で得た2−クロロ−9−[1,1’:3’1’’−テルフェニル−6−イル]−カルバゾール 3.9g(9.0mmol)、N,N−ビスビフェニルアミン 2.9g(9.0mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.2g(12.6mmol)、及びo−キシレン 25mLを加え、得られたスラリー状の反応液に酢酸パラジウム 10.1mg(0.045mmol)、及びトリ−tert−ブチルホスフィン 109.0mg(0.135mmol)を添加して140℃で12時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を25mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣を再結晶(トルエン/ブタノール)することにより、化合物(A51)の白色粉末を6.1g(8.5mmol)単離した(収率95%、HPLC純度99.8%)。A51の昇華温度は、290℃であり、昇華品のA51はガラス状であることを確認した。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.04(d,1H),7.95(d,1H),7.65−7.52(m,8H),7.43−7.16(m,18H),7.08−6.84(m,10H)
13C−NMR(CDCl);147.20,145.54,142.35,142.13,141.15,140.74,140.64,140.56,138.81,134.70,134.45,131.49,130.02,129.13,128.96,128.71,128.53,127.58,127.08,126.97,126.72,126.64,126.59,125.93,125.51,123.42,122.96,120.94,119.87,119.75,119.59,118.78,109.84,107.17
実施例12 (化合物(A103)の合成)
Figure 2018062505
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例4で得た2−クロロ−9−(2−(2−ナフチル)フェニル)カルバゾール 1.2g(3.0mmol)、9−アニリノフェナントレン 0.81g(3.0mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 0.40g(4.2mmol)、及びo−キシレン 12mLを加え、得られたスラリー状の反応液に酢酸パラジウム 7mg(0.03mmol)、及びトリ−tert−ブチルホスフィン 18mg(0.09mmol)を添加して140℃で24時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を12mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン/ヘキサンの体積比=1/1)で精製することにより、化合物(A103)の白色粉末を1.2g(1.9mmol)単離した(収率63%、HPLC純度99.6%)。A103の昇華温度は、300℃であり、昇華品のA103はガラス状であることを確認した。
化合物の同定はFDMSにより行った。
FDMS(m/z); 636(M+)
実施例13 (化合物(A109)の合成)
Figure 2018062505
9−アニリノフェナントレン 0.81g(3.0mmol)の代わりに、N−(4−ビフェニリル)−1−ナフチルアミン 0.89g(3.0mmol)を用いた以外は実施例12と同様の操作を行って、化合物(A109)の白色粉末を1.4g(2.1mmol)単離した(収率70%、HPLC純度99.4%)。A109の昇華温度は、300℃であり、昇華品のA109はガラス状であることを確認した。
化合物の同定はFDMSにより行った。
FDMS(m/z); 662(M+)
実施例14 (化合物(A112)の合成)
Figure 2018062505
9−アニリノフェナントレン 0.81g(3.0mmol)の代わりに、4−アニリノ−1,1’:4’,1’’−テルフェニル 0.96g(3.0mmol)を用いた以外は実施例12と同様の操作を行って、化合物(A112)の白色粉末を1.4g(2.1mmol)単離した(収率70%、HPLC純度99.5%)。A112の昇華温度は、305℃であり、昇華品のA112はガラス状であることを確認した。
化合物の同定はFDMSにより行った。
FDMS(m/z); 688(M+)
実施例15 (化合物(A337)の合成)
Figure 2018062505
9−アニリノフェナントレン 0.81g(3.0mmol)の代わりに、N−フェニル−4−(4−ジベンゾチエニル)フェニルアミン 1.1g(3.0mmol)を用いた以外は実施例12と同様の操作を行って、化合物(A337)の白色粉末を1.1g(1.6mmol)単離した(収率52%、HPLC純度99.5%)。A337の昇華温度は、305℃であり、昇華品のA337はガラス状であることを確認した。
化合物の同定はFDMSにより行った。
FDMS(m/z); 718(M+)
実施例16 (化合物(A126)の合成)
Figure 2018062505
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例5で得た2−クロロ−9−(2−(9−フェナントリル)フェニル)カルバゾール 1.4g(3.0mmol)、N−フェニル−4−ビフェニリルアミン 0.74g(3.0mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 0.40g(4.2mmol)、及びo−キシレン 12mLを加え、得られたスラリー状の反応液に酢酸パラジウム 7mg(0.03mmol)、及びトリ−tert−ブチルホスフィン 18mg(0.09mmol)を添加して140℃で24時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を12mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン/ヘキサンの体積比=1/1)で精製することにより、化合物(A126)の白色粉末を1.5g(2.3mmol)単離した(収率76%、HPLC純度99.3%)。A126の昇華温度は、305℃であり、昇華品のA126はガラス状であることを確認した。
化合物の同定はFDMSにより行った。
FDMS(m/z); 662(M+)
実施例17 (化合物(A160)の合成)
Figure 2018062505
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例6で得た4−クロロ−9−(2−ビフェニリル)カルバゾール 1.1g(3.0mmol)、N−[4−(カルバゾール−9−イル)フェニル]−4−ビフェニルアミン 1.2g(3.0mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 0.40g(4.2mmol)、及びo−キシレン 12mLを加え、得られたスラリー状の反応液に酢酸パラジウム 7mg(0.03mmol)、及びトリ−tert−ブチルホスフィン 18mg(0.09mmol)を添加して140℃で24時間攪拌した。室温まで冷却後、純水を12mL添加し攪拌した。水層と有機層を分液し、得られた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン/ヘキサンの体積比=1/1)で精製することにより、化合物(A160)の白色粉末を1.6g(2.2mmol)単離した(収率73%、HPLC純度99.6%)。A160の昇華温度は、290℃であり、昇華品のA160はガラス状であることを確認した。
化合物の同定はFDMSにより行った。
FDMS(m/z); 727(M+)
実施例4 (化合物(A20)の素子評価)
厚さ200nmのITO透明電極(陽極)を積層したガラス基板を、アセトン及び純水による超音波洗浄、イソプロピルアルコールによる沸騰洗浄を行なった。さらに、紫外線/オゾン洗浄を行ない、真空蒸着装置へ設置後、1×10−4Paになるまで真空ポンプにて排気した。まず、ITO透明電極上に銅フタロシアニンを蒸着速度0.1nm/秒で蒸着し、10nmの正孔注入層とし、引続き、化合物(A20)を蒸着速度0.3nm/秒で30nm蒸着して正孔輸送層とした。続いて、燐光ドーパント材料であるトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy))とホスト材料である4,4’−ビス(N−カルバゾリル)ビフェニル(CBP)を重量比が1:11.5になるように蒸着速度0.25nm/秒で共蒸着し、30nmの発光層とした。次に、BAlq(ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(p−フェニルフェノラート)アルミニウム)を蒸着速度0.3nm/秒で蒸着し、5nmのエキシトンブロック層とした後、さらにAlq(トリス(8−キノリノラト)アルミニウム)を0.3nm/秒で蒸着し、45nmの電子輸送層とした。引続き、電子注入層として沸化リチウムを蒸着速度0.01nm/秒で1nm蒸着し、さらにアルミニウムを蒸着速度0.25nm/秒で100nm蒸着して陰極を形成した。窒素雰囲気下、封止用のガラス板をUV硬化樹脂で接着し、評価用の有機EL素子とした。このように作製した素子に20mA/cmの電流を印加し、駆動電圧及び電流効率を測定した。また、素子に6.25mA/cmの電流を印加して輝度の経時変化を測定し、輝度が初期の半分になる時間(輝度半減期)を調べた。当該輝度半減期を素子寿命として評価した。結果を表1に示した。なお、素子寿命については、後述する比較例1の素子寿命(輝度半減期)を100とした相対値で表した。
実施例5 (化合物(A71)の素子評価)
化合物(A20)の代わりに、化合物(A71)を用いた以外は実施例4と同じ方法で有機EL素子を作製した。前記有機EL素子について、実施例4と同じ方法で測定した駆動電圧、電流効率、及び素子寿命を表1に示した。
実施例18 (化合物(A13)の素子評価)
化合物(A20)の代わりに、化合物(A13)を用いた以外は実施例4と同じ方法で有機EL素子を作製した。前記有機EL素子について、実施例4と同じ方法で測定した駆動電圧、電流効率、及び素子寿命を表1に示した。
実施例19 (化合物(A75)の素子評価)
化合物(A20)の代わりに、化合物(A75)を用いた以外は実施例4と同じ方法で有機EL素子を作製した。前記有機EL素子について、実施例4と同じ方法で測定した駆動電圧、電流効率、及び素子寿命を表1に示した。
実施例20 (化合物(A76)の素子評価)
化合物(A20)の代わりに、化合物(A76)を用いた以外は実施例4と同じ方法で有機EL素子を作製した。前記有機EL素子について、実施例4と同じ方法で測定した駆動電圧、電流効率、及び素子寿命を表1に示した。
実施例21 (化合物(A311)の素子評価)
化合物(A20)の代わりに、化合物(A311)を用いた以外は実施例4と同じ方法で有機EL素子を作製した。前記有機EL素子について、実施例4と同じ方法で測定した駆動電圧、電流効率、及び素子寿命を表1に示した。
実施例22 (化合物(A318)の素子評価)
化合物(A20)の代わりに、化合物(A318)を用いた以外は実施例4と同じ方法で有機EL素子を作製した。前記有機EL素子について、実施例4と同じ方法で測定した駆動電圧、電流効率、及び素子寿命を表1に示した。
実施例23 (化合物(A19)の素子評価)
化合物(A20)の代わりに、化合物(A19)を用いた以外は実施例4と同じ方法で有機EL素子を作製した。前記有機EL素子について、実施例4と同じ方法で測定した駆動電圧、電流効率、及び素子寿命を表1に示した。
実施例24 (化合物(A51)の素子評価)
化合物(A20)の代わりに、化合物(A51)を用いた以外は実施例4と同じ方法で有機EL素子を作製した。前記有機EL素子について、実施例4と同じ方法で測定した駆動電圧、電流効率、及び素子寿命を表1に示した。
実施例25 (化合物(A103)の素子評価)
化合物(A20)の代わりに、化合物(A103)を用いた以外は実施例4と同じ方法で有機EL素子を作製した。前記有機EL素子について、実施例4と同じ方法で測定した駆動電圧、電流効率、及び素子寿命を表1に示した。
実施例26 (化合物(A109)の素子評価)
化合物(A20)の代わりに、化合物(A109)を用いた以外は実施例4と同じ方法で有機EL素子を作製した。前記有機EL素子について、実施例4と同じ方法で測定した駆動電圧、電流効率、及び素子寿命を表1に示した。
実施例27 (化合物(A112)の素子評価)
化合物(A20)の代わりに、化合物(A112)を用いた以外は実施例4と同じ方法で有機EL素子を作製した。前記有機EL素子について、実施例4と同じ方法で測定した駆動電圧、電流効率、及び素子寿命を表1に示した。
実施例28 (化合物(A337)の素子評価)
化合物(A20)の代わりに、化合物(A337)を用いた以外は実施例4と同じ方法で有機EL素子を作製した。前記有機EL素子について、実施例4と同じ方法で測定した駆動電圧、電流効率、及び素子寿命を表1に示した。
実施例29 (化合物(A126)の素子評価)
化合物(A20)の代わりに、化合物(A126)を用いた以外は実施例4と同じ方法で有機EL素子を作製した。前記有機EL素子について、実施例4と同じ方法で測定した駆動電圧、電流効率、及び素子寿命を表1に示した。
実施例30 (化合物(A160)の素子評価)
化合物(A20)の代わりに、化合物(A160)を用いた以外は実施例4と同じ方法で有機EL素子を作製した。前記有機EL素子について、実施例4と同じ方法で測定した駆動電圧、電流効率、及び素子寿命を表1に示した。
比較例1 (NPDの素子評価)
市販品のNPD(4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル)を昇華精製した。NPDの昇華温度は、290℃であり、昇華品のNPDは結晶性粉末状であることを確認した。
化合物(A20)の代わりに、NPD(4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル)を用いた以外は実施例4と同じ方法で有機EL素子を作製した。前記有機EL素子について、実施例7と同じ方法で測定した駆動電圧、電流効率、及び素子寿命を表1に示した。
参考例1 (化合物(a)の素子評価)
国際公開第2011−049123パンフレットの記載に基づいて、下記化合物(a)を合成し、昇華精製した。化合物(a)の昇華温度は、335℃であり、昇華品の化合物(a)は結晶性粉末状であることを確認した。
化合物(A20)の代わりに、下記化合物(a)を用いた以外は実施例4と同じ方法で有機EL素子を作製した。前記有機EL素子について、実施例4と同じ方法で測定した駆動電圧、電流効率、及び素子寿命を表1に示した。
Figure 2018062505
Figure 2018062505
本発明のカルバゾール化合物は、有機EL素子用材料として、例えば、正孔注入材料、正孔輸送材料又は発光層のホスト材料として利用可能であり、従来公知材料を用いた有機EL素子と比較して、素子効率及び寿命に優れる。さらには、有機EL素子又は電子写真感光体の正孔注入材料、正孔輸送材料又は発光材料としてのみでなく、光電変換素子、太陽電池、又はイメージセンサー等の有機光導電材料への分野にも応用可能である。

Claims (6)

  1. 一般式(1)で表されるカルバゾール化合物。
    Figure 2018062505
    (式中、R及びRは、各々独立して、水素原子、又は下記一般式(2)で表される基を表し、R及びRのうち少なくとも一つは下記一般式(2)で表される基である。Rはフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基又はフェナントリル基[これらの基は、各々独立して、メチル基又はメトキシ基を有していてもよい]を表す。)
    Figure 2018062505
    (式中、Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜30の連結若しくは縮合していてもよい芳香族炭化水素基、又は炭素数3〜20の連結若しくは縮合していてもよいヘテロ芳香族基[これらの基は、各々独立して、メチル基、9−カルバゾリル基、ジベンゾチエニル基、及びジベンゾフラニル基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい]を表す。)
  2. がフェニル基、2−ビフェニリル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基又は9−フェナントリル基[これらの基は、各々独立して、メチル基又はメトキシ基を有していてもよい]で表される、請求項1に記載のカルバゾール化合物。
  3. が前記一般式(2)で表される基であり尚且つRが水素原子である、又はRが前記一般式(2)で表される基であり尚且つRが水素原子であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のカルバゾール化合物。
  4. Ar及びArが、各々独立して、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フルオレニル基、又はフェナントリル基[これらの基は、各々独立して、メチル基、9−カルバゾリル基、ジベンゾチエニル基、及びジベンゾフラニル基からなる群より選ばれる置換基を1種以上有していてもよい]であることを特徴とする請求項1に記載のカルバゾール化合物。
  5. Ar及びArが、各々独立して、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−(9−カルバゾリル)フェニル基、4−(4−ジベンゾチエニル)フェニル基、4−(4−ジベンゾフラニル)フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、又はフェナントリル基であることを特徴とする請求項1に記載のカルバゾール化合物
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のカルバゾール化合物を含むことを特徴とする、有機EL素子用材料。
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