[第1実施形態]
本発明に係るスロットマシンを実施するための第1実施形態を実施例に基づいて以下に説明する。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリーa」、「チェリーb」、「ベル」、「リプレイa」、「リプレイb」、「プラム」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される一方で、各リール2L、2C、2Rの回転が停止されることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51(表示手段)は、各種演出表示を行う。例えば、液晶表示器51は演出表示として、後述するナビ演出や、ボーナス確定演出等を行う。また、液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例では後述するRT0〜4の規定数として3、RBの規定数として2が定められている)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いられる演出用スイッチ56、各種選択操作を受け付ける十字キー57が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施例では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、演出用スイッチ56を長押しすることで液晶表示器51に配当表示が表示される旨を知らせる説明表示71が表示されている。説明表示71の詳細については後述する。また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード、後述のナビ報知によるリールの停止順を識別可能な情報等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられており、演出用スイッチ56の内部には、演出用スイッチ56の操作が有効である旨を点灯により報知する演出用LED56a(図4参照)が設けられている。
前面扉1bの内側には、図2に示すように、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1aの内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31、投入メダルセンサ31の上流側で異物の挿入を検出する投入口センサ26を有するメダルセレクタ29、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1aの内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留されたメダルが満タン状態となったことを検出する満タンセンサ35a(図4参照)が設けられている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
尚、電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、後述するRT0〜4における規定数の賭数として3枚が定められ、後述するRBにおける規定数の賭数として2枚が定められており、これら遊技状態に応じた規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
本実施例では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
また、本実施例では、入賞役として、入賞ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せ(例えば、「ベル−スイカ−チェリーb」)が揃ったときに入賞するとともに、かつ所定の図柄組合せが揃うことにより無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄組合せよりも認識しやすい指標となる図柄の組合せ(例えば、「スイカ−スイカ−スイカ」)が揃うことにより、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃った図柄の組合せによって入賞したように見せることが可能な役を含む。以下では、所定の図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったときに無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う図柄の組合せを、指標となる図柄の組合せと呼び、指標となる図柄の組合せを構成する図柄を指標図柄と呼ぶ。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役ともいう)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
また、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施例では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
以下では、特に区別する必要がない場合にはリール2L、2C、2Rを単にリールという場合がある。また、リール2Lを左リール、リール2Cを中リール、リール2Rを右リールという場合がある。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によりリール2L、2C、2Rを停止させる操作を停止操作という場合がある。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び演出制御基板90に供給されるようになっている。また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、遊技の進行に関する処理を行うととともに遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御するメイン制御部41と、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する制御用クロック生成回路42と、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する乱数用クロック生成回路43と、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送するスイッチ検出回路44と、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号(ステッピングモータの位相信号)をリールモータ32L、32C、32Rに伝送するモータ駆動回路45と、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送するソレノイド駆動回路46と、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送するLED駆動回路47と、スロットマシン1に供給される電源の電圧を監視して電圧の低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48と、電源投入時または電源遮断時等の電力供給が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49と、が搭載されている。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインターフェイス501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込コントローラ506と、CPU(Central Processing Unit)41aと、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random Access Memory)41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割込コントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成される。
リセット/割込コントローラ506は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込要求を制御するためのものである。リセット/割込コントローラ506は、指定エリア外走行禁止(IAT)回路506aとウォッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。IAT回路506aは、ユーザプログラムが指定エリア内で正しく実行されているか否かを監視する回路であり、指定エリア外でユーザプログラムが実行されたことを検出するとIAT発生信号を出力する機能を備える。また、ウォッチドッグタイマ506bは、設定期間ごとにタイムアウト信号を発生させる機能を備える。
外部バスインターフェイス501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインターフェイス機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインターフェイスである。クロック回路502は、制御用クロックCCLKを2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。照合用ブロック503は、外部の照合機と接続し、チップの照合を行う機能を備える。固有情報記憶回路504は、メイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。演算回路505は、乗算及び除算を行う回路である。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリア等を提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。
フリーランカウンタ回路507として、8ビットのフリーランカウンタを搭載している。乱数回路508a、508bは、8ビット乱数や16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施例では、乱数回路508a、508bのうち16ビット乱数回路508bが生成するハードウェア乱数は、後述する内部抽選用の乱数として用いられる。タイマ回路509は、16ビットプログラマブルタイマであり、設定されたタイマ値を制御用クロックCCLKの入力に基づいてダウンカウントし、0000Hに達したときに割込コントローラへの割込要求信号を出力する。本実施例では、タイマ回路509を用いて定期的な割込要求や時間計測を行うことが可能である。
割込コントローラ510は、割込端子からの外部割込要求や、内蔵の周辺回路(例えば、シリアル通信回路512、乱数回路508a、508b、タイマ回路509)からの割込要求を制御する回路である。パラレル入力ポート511は、8ビット幅の入力専用ポートを内蔵する。また、図4に示すメイン制御部41が備えるパラレル出力ポート513は、11ビット幅の出力専用ポートを内蔵する。シリアル通信回路512は、外部に対する入出力において非同期シリアル通信を行う回路である。
アドレスデコード回路514は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU41aからのアクセスが可能となる。
メイン制御部41は、例えば、ROM41bの記憶領域のうちプログラム等が格納されていない領域へのアクセスがあったとき、RAM41cの記憶領域のうちアクセス禁止が設定された領域へのアクセスがあったとき、すなわち正常な動作ではアクセスすることのないメモリ領域へのアクセスがあったときにイリーガルアクセスリセットを発生させることで、遊技の進行を不能化させるようになっており、ROM41bの未使用領域や動作とは関係しない領域、RAM41cの未使用領域等に不正なプログラムが格納された場合であっても、不正なプログラムが実行されてしまうことを防止できる。
また、メイン制御部41は、内部または外部によるリセットが発生することで起動することとなるが、この際、ROM41bに割り当てられ、割込処理の先頭アドレスが設定されるベクタテーブルに設定された値が、未使用を示す値であるか、プログラム等が実際に格納された領域を示す値であるか、を判定し、いずれの値でもない場合には起動しないようになっており、割込の発生等により本来意図していない処理が実行されてしまうことを事前に防止できる。
メイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施例では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としても良い。
また、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がパラレル入力ポート511から入力される。そしてメイン制御部41は、これらパラレル入力ポート511から入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行するメイン処理を実行する。また、メイン制御部41は、割込の発生によりメイン処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を自動的に禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、割込処理が終了した時点で割込禁止が自動的に解除され、その時点で新たな割込が発生することとなる。尚、割込処理の実行中に他の割込を自動的に禁止するように設定され、割込処理が終了した時点で割込禁止が自動的に解除されるのではなく、割込処理の開始時にプログラムによって他の割込を禁止し、割込処理の終了時にプログラムによって割込禁止を解除するようにしても良い。
メイン制御部41は、メイン処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、メイン処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。また、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90は、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにより構成されて演出の制御を行うサブ制御部91と、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92と、演出効果LED52と、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93と、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94と、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95と、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96と、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98と、その他の回路等、が搭載されている。
サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(約2ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、ナビストック抽選、上乗せ抽選等の遊技者に対する有利度に影響する抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
尚、設定キースイッチ37がon状態で電源投入された場合に、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定変更状態に移行する構成としても良く、このような構成とすることで、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定変更がされてしまうことを防止できる。また、前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定変更状態に移行する構成においては、設定変更状態に移行後、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされなくなっても、設定変更状態を維持することが好ましく、これにより、設定変更中に前面扉1bが一時的に閉じてしまっても、再度、設定変更状態に移行させるための操作を必要とせず、設定変更操作が煩雑となってしまうことがない。また、設定変更状態に移行後、スタートスイッチ7が操作されて設定値が確定した後、設定キースイッチ37がoffとなったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定変更状態を終了して遊技の進行が可能な状態に移行する構成としても良く、このような構成においても、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定変更がされてしまうことを防止できる。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
尚、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37がon状態となったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定確認状態に移行する構成としても良く、このような構成とすることで、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定値が確認されてしまうことを防止できる。また、前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定確認状態に移行する構成においては、設定確認状態に移行後、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされなくなっても、設定確認状態を維持することが好ましく、これにより、設定確認中に前面扉1bが一時的に閉じてしまっても、再度、設定確認状態に移行させるための操作を必要とせず、設定確認操作が煩雑となってしまうことがない。また、設定確認状態に移行後、スタートスイッチ7が操作されて設定値が確定した後、設定キースイッチ37がoffとなったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定確認状態を終了して遊技の進行が可能な状態に復帰する構成としても良く、このような構成においても、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定値が確認されてしまうことを防止できる。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
エラー状態は、リセット操作(リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23の操作)により解除される通常エラー状態と、前述した設定変更状態に移行し、新たな設定値が設定されるまで解除されることがない特殊エラー状態と、を含み、RAM異常エラー状態は、特殊エラー状態であり、一度RAM異常エラー状態に制御されると、設定変更状態に移行し、新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域のうちの使用可能領域は、遊技RAM領域、未使用領域4、非遊技RAM領域に区分されている。さらに遊技RAM領域は、特別ワーク、重要ワーク、一般ワーク、未使用領域3、遊技スタック領域に区分されている。特別ワークは、設定値が変更されても初期化されないデータが格納されるワークであり、ソフトウェア乱数、設定値、遊技状態を示すデータ等が格納される。重要ワークは、特定の遊技状態(RB、BB)の終了時に初期化すると不都合のあるデータが格納されるワークであり、LEDの表示用データ、入力ポート、出力ポートの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等が格納される。一般ワークは、特定の遊技状態の終了時に初期化可能なデータが格納されるワークであり、停止図柄、メダルの払出枚数等が格納される。未使用領域3は、いずれのプログラムでも使用されないワークである。遊技スタック領域は、後述する遊技プログラムの実行中にメイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域である。
本実施例においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されているとき、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、設定変更状態が終了されたとき、特定の遊技状態(RB、BB)の終了時、1ゲームの終了時、の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行う。
初期化0は、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されているときに行う初期化であり、初期化0では、使用可能領域全ての領域が初期化される。初期化1は、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないときに行う初期化であり、初期化1では、遊技RAM領域の特別ワーク以外の領域、非遊技RAM領域の全ての領域が初期化される。初期化2は、設定キースイッチ37がONの状態での起動で設定変更状態が終了された後に行う初期化であり、初期化2では、遊技RAM領域のうち特別ワーク及び遊技スタック領域(使用中)以外の領域が初期化される。初期化3は、特定の遊技状態の終了時に行う初期化であり、初期化3では、遊技RAM領域のうち一般ワーク、未使用領域3及び遊技スタック領域(未使用)が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、遊技RAM領域の未使用領域3及び遊技スタック領域(未使用)が初期化される。尚、設定値や遊技状態を示すデータの格納領域は、特別ワークに割り当てられており、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、すなわちRAM41cのデータが正常で設定変更される場合には、設定値や遊技状態を示すデータが保持されることとなる。また、後述のタイマカウンタの格納領域は、重要ワークに割り当てられており、ゲームの終了時や特定の遊技状態の終了時には初期化されることなく保持されることとなる。
また、本実施例のメイン制御部41は、上述の初期化実行する際には、初期化対象のRAMアドレスとして開始アドレスと終了アドレスが指定されることで、指定された開始アドレスから1バイト分のデータを0で上書きした後、当該1バイトのデータの論理和を計算し、計算結果が0であれば、次のアドレスに移動する処理を、指定された終了アドレスに達するまで繰り返し行うことで、指定されたアドレスの範囲のRAM領域を初期化する。
本実施例におけるメイン制御部41は、リセットの発生により起動すると、起動時設定を行う。起動時設定では、メイン制御部41が備えるステータスフラグを初期化する。ステータスフラグは、命令の演算結果や実行結果の状態を保持するデータであり、特に割込の禁止/許可を設定する割込マスタ許可フラグを含む。割込マスタ許可フラグの初期値は割込の禁止を示す値であるため、メイン制御部41は、割込が禁止された状態で起動することとなる。その後、後述のHWパラメータを参照して各種機能を設定した後、プログラム/データ領域に格納されたプログラムに従って、リセットが発生したときに、割込禁止の状態で起動するとともに、その後、最初に実行する初期設定処理を開始する。
メイン制御部41は、初期設定処理において、まず、割込を禁止に設定した後、起動時に設定キースイッチ37がONの状態であるか否かを判定し、起動時に設定キースイッチ37がONの状態であると判定された場合に、設定変更処理に移行し、設定変更処理の開始時にRAM41cの初期化を行う。この際、RAM41cのデータが正常であれば、特別ワークを保持してそれ以外の領域を初期化することで、設定変更後も変更前の制御状態(設定値や遊技状態等)の一部を保持することができる一方で、RAM41cのデータが正常でない場合には、特別ワークを含む使用可能領域の全ての領域を初期化することで、RAM41cのデータに異常を確実に解消することができるようになっている。
RAM41cを初期化した後、割込を許可に設定し、リセット/設定スイッチ38が操作れる毎に設定値を1〜6の範囲で1ずつ更新し、スタートスイッチ7のONが検出された後、設定キースイッチ37のONが検出されたときの設定値をRAM41cに格納して、設定変更処理を終了させる。
このように、メイン制御部41は、割込マスタ許可フラグの初期値が割込の禁止を示す値であり、割込が禁止された状態で起動し、起動後の初期設定処理においても、まず、割込を禁止に設定したうえで、その後の初期設定処理を実行するようになっているので、意図しない割込が発生することを防止できる。
また、メイン制御部41は、設定変更処理の終了後、遊技単位毎にゲームの進行に応じて段階的に処理を行うメイン処理を実行する。また、メイン処理では、遊技単位毎にRAM41cの初期化を行うとともに、設定変更処理の終了時にもRAM41cの初期化を行う。そして、設定変更処理の終了後、メイン処理においてRAM41cの初期化を行う処理の前の段階からメイン処理を開始するようになっており、設定変更処理の終了後のRAM41cの初期化と、遊技単位毎のRAM41cの初期化と、を共通の処理にて行うことが可能となる。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態(RT0〜RT4、RB)に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施例では、RT0〜4においては3、RBにおいては2)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
そして、本実施例では、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインという)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、メイン制御部41が、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、スタートスイッチ7の検出時)に決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態(RT0〜4、RB)に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて入賞を許容するか否かの判定が行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、内部抽選の結果を示す当選番号をRAM41cに設定する。当選番号は、内部当選フラグの設定、ナビ報知、コマンド作成、リール2L、2C、2Rの停止制御等に用いられる。
また、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選番号に基づいて当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、特別役格納ワーク及び一般役格納ワークをクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、当選番号及びROM41bに格納されているテーブルインデックス、テーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
また、本実施例では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御を行う。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
尚、本実施例では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良い。
本実施例においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させる毎にその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間(本実施例では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していれば、ウェイトを発生させず、その時点で当該ゲームにおける遊技のためのリールの回転を開始させる。一方、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していなければ、ウェイトを発生させて、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間に到達するまで待機し、規定時間に到達した時点でリールの回転を開始させる。
本実施例においてメイン制御部41は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す外部出力信号を出力する制御を行う。これら外部出力信号は、外部出力基板1000、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板を介してホールコンピュータなどのホール機器に出力されるようになっている。
メイン制御部41は、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示すメダルOUT信号、遊技状態がRB(レギュラーボーナス)中の旨を示すRB中信号、遊技状態がBB(ビッグボーナス)中の旨を示すBB中信号、後述するARTの開始を示すART信号、前面扉1bが開放中の旨を示すドア開放信号、後述する設定変更モードに移行している旨を示す設定変更信号、メダルセレクタの異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号をそれぞれ出力する。
外部出力基板1000には、リレー回路、パラレル・シリアル変換回路、出力信号毎の端子が設けられ、情報提供端子板の回路と電気的に接続するための接続されるコネクタが設けられている。遊技制御基板40から出力された信号のうち、メダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、ART信号は、リレー回路を介して、そのままパルス信号として情報提供端子板に出力される。これに対してドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、パラレル・シリアル変換回路にて、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換されて情報提供端子板に出力される。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、遊技状態コマンド、ART状態コマンド、内部当選コマンド、押し順コマンド、フリーズコマンド、ART抽選結果コマンド、リール加速情報コマンド、停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンド、遊技終了コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
遊技状態コマンドは、当該ゲームの遊技状態(RT0〜4、RB)を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
ART状態コマンドは、AT中か否か、ART中か否か、後述する規定ゲーム数に到達するまでの残りゲーム数、前兆期間の残りゲーム数、ARTの残りゲーム数を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、遊技状態コマンドの後に送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときであって、ART状態コマンドの後に送信される。内部当選コマンドは、特別役が当選しているか否かを特定可能な第1の内部当選コマンドと、一般役が当選しているか否かを特定可能な第2の内部当選コマンドと、を含み、第1の内部当選コマンドが送信された後に、第2の内部当選コマンドが送信される。
押し順コマンドは、停止順を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されたときであって、内部当選コマンドが送信された後、及び各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、停止コマンドが送信された後に送信される。尚、後述のナビ報知が実行されるゲームにおいては、ゲーム開始時から遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドが送信され、後述のナビ報知が実行されないゲームにおいては、有利な停止順が確定するまでは遊技者にとって有利な停止順を特定不能な押し順コマンドが送信され、有利な停止順が確定したときから遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドが送信される。
遊技状態コマンド、ART状態コマンド、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したことを特定可能である。
フリーズコマンドは、当該ゲームにおいて遊技の進行を所定期間にわたり遅延させるフリーズ状態に制御されるか否か、フリーズ状態に制御される場合にはその種類を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、内部当選コマンドの送信後に送信される。
ART抽選結果コマンドは、後述のART抽選または上乗せ抽選に当選したか否か、当選したARTのゲーム数または上乗せされるゲーム数を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、ART抽選または上乗せ抽選が行われたゲームにおいて内部当選コマンドの送信後に送信される。
リール加速情報コマンドは、遊技の進行に伴いリールの回転が開始する旨を特定可能なコマンドであり、遊技の進行に伴いリールの回転を開始するときに送信する。尚、フリーズ状態の終了に伴ってリールの回転を開始するときにも送信されるため、フリーズコマンドによりフリーズ状態の開始が特定された後、リール加速情報コマンドを受信することで遊技の進行に伴いリールの回転が開始する旨だけではなく、フリーズ状態の終了も特定可能となる。
停止操作時コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。
滑りコマ数コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作がされてから停止するまでに移動する滑りコマ数を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、対応する停止操作時コマンドが送信された後に送信される。
停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、対応する滑りコマ数コマンドが送信された後に送信される。
停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンドは、いずれも停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、を特定可能であり、かつ各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信されるので、これらコマンドを受信することで、いずれかのリールの停止操作がされたこと及び停止するリールを特定可能である。
遊技終了コマンドは、遊技が終了された旨を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せ、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときであり、遊技終了コマンドの送信後に送信される。
遊技終了コマンド、入賞判定コマンドは、いずれも遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、1ゲームを進行させるのに必要な全ての操作が終了したことを特定可能である。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに終了推定時間(本実施例では60秒)経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドであり、一定時間毎に送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、メイン処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理が10回実行される毎に、スイッチの検出状態に基づいて生成されるとともに、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
本実施例におけるスロットマシン1では、メイン制御部41により、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となる停止順を遊技補助表示器12の点灯態様により報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に制御可能となっている。
メイン制御部41は、ATに制御している場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ報知を実行して、当選したナビ報知役の当選番号に基づいて遊技者にとって有利となる停止順を報知するとともに、当該当選番号に基づいて遊技者にとって有利となる停止順を特定可能な押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信することで、液晶表示器51等を用いたナビ演出を実行させる。また、本実施例においてメイン制御部41は、ATに制御していない通常状態であっても、一定の条件を満たすことにより、ナビ報知を実行し、ナビ演出を実行させることが可能である。
次に、本実施例のメイン制御部41がコマンドを送信するための処理について、図6〜図10に基づいて説明する。
本実施例のメイン制御部41は、ゲームの開始時においては、当該ゲームの開始に伴い各種の制御状態(例えば、遊技状態やナビ報知が実行される状態か否か等)を更新し、更新された制御状態に基づいてゲームに関する制御(例えば、内部抽選やナビ報知、遊技者にとって有利な有利状態に関する抽選等)を行い、当該ゲームの終了時においては、当該ゲームの結果(例えば、各リールに停止した図柄の組合せ、有利状態に関する抽選の結果)に応じて各種の制御状態を維持または更新する。また、ゲームの開始時及び終了時に、その時点における各種の制御状態を特定可能な制御状態コマンドをサブ制御部91に対して送信する。尚、制御状態には、スロットマシン1の機種毎の遊技性や設計思想等に応じて固有に設定される複数種類の状態が含まれており、制御状態コマンドの個数は、当該制御状態の種類数に応じて設定されるようになっている。
図6に示すように、制御状態を特定可能な制御状態コマンドは、制御状態のうち、一単位のゲームの開始時とゲームの終了時とで内容が変化し得る制御状態を特定可能な制御状態コマンド1と、当該ゲームに固有であり、ゲームの開始時とゲームの終了時とで内容が変化することのない制御状態を特定可能な制御状態コマンド2と、を含む。
制御状態コマンド1には、メイン制御部41での遊技状態に関連する制御状態を特定可能な複数の遊技状態関連コマンドと、AT中すなわち遊技者にとって有利な有利状態としてATの制御が行われていることに関連する制御状態を特定可能な複数のAT関連コマンドAと、非AT中すなわちATの制御が行われていないことに関連する制御状態を特定可能な複数のAT関連コマンドBと、が含まれ、制御状態コマンド2には、当該ゲームに固有な制御状態を特定可能な複数のゲーム内固有情報コマンドが、含まれる。
また、遊技状態関連コマンドには、例えば、メイン制御部41での遊技状態を特定可能なコマンド、遊技状態が所定数のゲームが行われることに伴い移行されるものである場合に、当該ゲームで制御されている遊技状態が終了するまでの残りのゲーム数を特定可能なコマンド、遊技状態が所定の枚数のメダルが払出されることで移行されるものである場合に、当該ゲームで制御されている遊技状態が終了するまでの残りのメダルの枚数を特定可能なコマンド等が、含まれる。
また、AT関連コマンドAには、例えば、遊技者にとって有利な有利状態としてATに制御される権利の数を特定可能なコマンド、当該ゲームで制御されているATの制御が継続される残りのゲーム数を特定可能なコマンド等が、含まれる。
AT関連コマンドBには、例えば、前のATの制御が終了された後からATの制御が行われていない通常状態で行われる通常ゲームの累積数を特定可能なコマンド、通常状態行われた通常ゲーム数が所定ゲーム数に達することで遊技者にとって有利な有利状態に制御される場合に、有利状態に制御されるまでの残りのゲーム数を特定可能なコマンド、ATに制御される権利が付与され当該ATの制御が開始されるまでの残りゲーム数の等が、含まれる。
ゲーム内固有情報コマンド群には、例えば、遊技者にとって有利な有利状態としてATに制御される権利を付与するか否かを決定するAT抽選の当選状況を特定可能なコマンド、ATに制御されるゲーム数の上乗せ状況を特定可能なコマンド、ゲームの開始時に内部抽選の結果に応じて決定される遊技者にとって有利な停止順を特定可能なコマンド、ゲームの開始時に内部抽選結果に応じて決定される演出(例えば、遊技の進行を所定期間にわたり遅延させるフリーズ状態、当該フリーズ状態においてリールを用いて行うリール演出、内部抽選結果を示唆する演出等)の種類を特定可能なコマンド、含まれる。
本実施例のメイン制御部41がサブ制御部91に対して送信する一のコマンドは、2バイト(1バイトの通信データ2つで1組)で構成され、1バイト目(MODE)はコマンドの分類を表し、2バイト目(EXT)はコマンドの内容を表すようになっている。制御状態コマンドに含まれる各コマンドについても、他のコマンドと同様に2バイトで構成されており、特に、図6に示すように、制御状態コマンドに含まれる一連の各コマンドのMODEは、送信される順番に対応する連続した数値(本実施例では、B0〜CF)に設定されている。
尚、本実施例で示すコマンドの形態(1バイトの通信データ2つで1組のコマンドをなす形態)は一例であって、他のデータ形態、例えば、一の通信データを2バイト以上とする形態、1つまたは3つ以上の通信データで一のコマンドを構成する形態、これらの形態の組合せた形態等、を用いても良い。また、本実施例では、制御状態コマンドに含まれる各コマンドのMODEは、初期値(B0)から順次加算処理(1を加算する処理)により得られる連続した数値であるが、加算処理以外の他の演算処理(四則演算等)により得られる数値であっても良い。
また、制御状態コマンドに含まれる各コマンドにおいてEXTとしてサブ制御部91に送信されることとなる具体的なコマンドの内容を示すデータは、上述のメイン処理及びタイマ割込処理(メイン)において実行される各種処理により、各データに対応するRAM41cの所定のデータアドレスの領域に設定されるようになっており、各データのデータアドレスは、MODEの値と同様に、送信される順番に対応する連続する数値となるように設定されており、初期値(制御状態コマンドのうち最初に送信されるコマンドのデータアドレス)から順次加算処理(1を加算する処理)を行うことにより得られるようになっている。尚、制御状態コマンドに含まれる各コマンドのデータアドレスにより特定されるRAM41cの所定領域には、コマンドの内容を示すデータが記憶され、当該データアドレスの領域を参照することで該当するデータを直接的に読み出すことができる構成であっても良いし、当該データアドレスを参照することで間接的に該当するデータを読み出せる構成、例えば、当該データアドレスにRAM41cの所定領域を示す第2のアドレスが記憶されており、第2のアドレスに従って所定領域をさらに参照することで、該当するデータを読み出すことができるような構成や、当該データアドレスを参照することで、該当するデータを演算することが可能となっており、演算の結果として当該データが得られる構成等であっても良い。当該データアドレスを参照することで間接的に該当するデータを読み出せる構成とすることで、例えば、連続する数値のデータアドレスの領域に当該データが記憶されない構成であっても、初期値に対する所定の演算処理(例えば、加算処理)により該当するデータを読み出すことが可能である。
次に、本実施例のメイン制御部41が実行するコマンドを送信するための処理であって、ゲームの開始時に実行するゲーム開始時送信コマンド設定処理について、図7〜図9に基づいて説明する。
メイン制御部41は、ゲームのスタート操作が行われたときに、当選番号設定処理を実行し、内部抽選の結果に応じて内部抽選の当選状況を特定可能な当選番号をRAM41cの所定領域に設定した後、停止順データ設定処理を実行して、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利な停止順を特定できる停止順データまたは遊技者にとって有利な停止順を特定できないが標準押し順(例えば、左第1停止)を特定できる停止順データをRAM91cの所定領域に設定する。その後、ゲーム開始時送信コマンド設定処理を実行して、当該ゲームの開始時における制御状態を特定可能な制御状態コマンド、内部抽選結果を特定可能な当選番号を含む内部当選コマンドを、サブ制御部91に対して送信するためにコマンドキューに設定する。
図7に示すように、ゲーム開始時送信コマンド設定処理では、まず、ゲームが開始されることに伴って複数の制御状態のうち該当する制御状態を更新する制御状態更新処理を実行する(Sa1)。制御状態更新処理では、制御状態のうち、例えば、遊技状態、所定の遊技状態が終了するまでの残りのゲーム数、所定の遊技状態が終了するまでの残りのメダルの枚数、通常ゲームの累積数等、前回のゲームの結果により定められている制御状態については、更新することなく維持する。また、例えば、ATに制御される権利の数、ATに制御される残りゲーム数等、ゲームの開始に伴って所定の条件が成立することで変化し得る制御状態については、所定の条件の成立状況に応じて更新する。また、例えば、AT抽選の当選状況、遊技者にとって有利な停止順、演出の種類等、ゲームの開始に伴って新たに決定される制御状態については、新たに設定する。
Sa1のステップにおいて制御状態更新処理を実行した後には、各制御状態を特定可能な制御状態コマンドに含まれる上述のコマンド群を一括してコマンドキューに設定する制御状態コマンド一括設定処理を実行する(Sa2)。
図8に示すように、制御状態コマンド一括設定処理では、RAM41cの所定領域に設定されているMODEの値を、初期値(本実施例では、制御状態コマンドに含まれる遊技状態関連コマンドのMODEであるB0)に設定する(Sb1)。また、RAM41cの所定領域に設定されているデータアドレスの値を、初期値(遊技状態関連コマンドのデータが記憶されている領域のアドレスの値)に設定する(Sb2)。また、RAM41cの所定領域に設定されている処理回数の値を、制御状態コマンド群に含まれるコマンドの個数に設定する(Sb3)。
その後、タイマ割込を禁止に設定して(Sb4)、タイマ割込を禁止した状態で、RAM41cの所定領域のMODEをコマンドキューに設定する(Sb5)。そして、データアドレスの値に対応するアドレスのRAM41cの領域に記憶されているデータを取得し、RAM41cの所定領域にEXTとして設定して(Sb6)、当該EXTをコマンドキューに設定する(Sb7)。
その後、タイマ割込待ち処理を実行する(Sb8)。タイマ割込待ち処理では、タイマ割込を許可に設定して、タイマ割込処理(メイン)が行われるまで待機し、タイマ割込処理(メイン)が終了した後に呼び出し元の処理に戻る。タイマ割込処理(メイン)では、後述するように、スロットマシン1への電力供給が停止することが検出されない場合に、当該タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に通常時コマンド送信処理を実行して、コマンドキューに設定されているデータ(コマンドを構成するMODE及びEXT)を1バイトずつサブ制御部91に対して送信するようになっている。よって、Sb8のステップにおいてタイマ割込待ち処理が実行されることで、通常コマンド送信処理が実行されることとなり、Sb5及びSb7のステップにおいてコマンドキューに設定されたMODE及びEXTのうち先に設定されたMODEが、コマンドの1バイト目としてサブ制御部91に対して送信されることとなる。
Sb8のステップにおけるタイマ割込待ち処理が終了した後には、再びタイマ割込待ち処理を実行する(Sb9)。これにより、タイマ割込処理(メイン)において実行される通常コマンド送信処理により、Sb5及びSb7のステップにおいてコマンドキューに設定されたMODE及びEXTのうち後に設定されたEXTが、コマンドの2バイト目としてサブ制御部91に対して送信されることとなり、Sb8及びSb9のステップによる2回のタイマ割込待ち処理が実行されることにより、一のコマンドを構成する1組のMODE及びEXTがサブ制御部91に対して送信されることとなる。
その後、RAM41cの所定領域のMODEの値に1加算し(Sb10)、RAM41cの所定領域のデータアドレスの値に1加算する(Sb11)。そして、RAM41cの所定領域の処理回数の値を1減算し(Sb12)、減算後の残りの処理回数の値が0であるか否かを判定して(Sb13)、制御状態コマンド群の全てのコマンドについてMODE及びEXTをコマンドキューに設定したか否かを判定する。
Sb13のステップにおいて残りの処理回数の値が0でないと判定した場合、すなわち制御状態コマンド群の全てのコマンドについてMODE及びEXTをコマンドキューに設定しておらず、未だコマンドキューに設定していないコマンドが残っている場合には、Sb4のステップに戻り、再びタイマ割込を禁止に設定した状態で、Sb5〜Sb7のステップの処理を行った後にSb10及びSb11のステップの処理を実行することで、未だコマンドキューに設定していないコマンドのMODE及びEXTをコマンドキューに順次設定する処理を繰り返し行う。
そして、Sb13のステップにおいて残りの処理回数が0であると判定した場合、すなわち制御状態コマンド群に含まれる全てのコマンドについてMODE及びEXTをコマンドキューに設定した場合には、制御状態コマンド一括設定処理を終了させて、呼び出し元のゲーム開始時コマンド送信処理に戻る。
ゲーム開始時コマンド送信処理では、Sa2のステップにおける制御状態コマンド一括設定処理が終了した後に、内部当選コマンド設定処理(第1の内部当選コマンド)を実行して(Sa3)、内部抽選結果に基づいて特別役の当選状況を特定可能な第1の内部当選コマンドのMODE及びEXTをRAM41cの所定領域に設定する。その後、RAM41cの所定領域のMODE及びEXTをコマンドキューに設定するコマンド送信処理を実行する(Sa4)。
コマンド設定処理では、図9に示すように、タイマ割込を禁止に設定し(Sc1)、RAM41cの所定領域のMODEをコマンドキューに設定した後、RAM41cの所定領域のEXTをコマンドキューに設定する(Sc2)。そして、Sc1のステップにおいて設定したタイマ割込の禁止を解除し(Sc3)、当該コマンド設定処理を終了して、ゲーム開始時送信コマンド設定処理に戻る。コマンド設定処理では、制御状態コマンド一括設定処理のように、一のコマンドを構成するMODE及びEXTをコマンドキューに設定した後にタイマ割込待ち処理を実行しないが、Sc3のステップにおいてタイマ割込の禁止が解除されることで、その後割込の行われる所定のタイミングでタイマ割込処理(メイン)が行われるので、コマンド設定処理のSc2のステップにおいてコマンドキューに設定されたMODE及びEXTは、Sc3のステップ後の所定のタイミングのタイマ割込処理(メイン)において通常コマンド送信処理が実行されることで、サブ制御部91に対して送信されることとなる。
Sa4のステップにおけるコマンド設定処理が終了した後、ゲーム開始時送信コマンド設定処理では、内部当選コマンド設定処理(第2の内部当選コマンド)を実行して(Sa5)、内部抽選結果に基づいて一般役の当選状況を特定可能な第2の内部当選コマンドのMODE及びEXTをRAM41cの所定領域に設定する。その後、コマンド送信処理を実行し(Sa6)、RAM41cの所定領域のMODE及びEXTをコマンドキューに設定する。Sa6のステップのコマンド設定処理においてコマンドキューに設定された第2の内部当選コマンドのMODE及びEXTは、Sa4におけるコマンド設定処理の場合と同様に、その後割込の行われる所定のタイミングでタイマ割込処理(メイン)において通常コマンド送信処理が実行されることで、サブ制御部91に対して送信されることとなる。
Sa6のステップにおいて内部当選コマンド設定処理(第2の内部当選コマンド)に対応するコマンド設定処理を実行した後、当該コマンド設定処理を終了させ、ゲーム開始時送信コマンド設定処理を終了させる。その後は、スタート操作が行われたことに伴いリール2L、2C、2Rの回転制御を行うなどゲームの進行状況に応じた制御を行う。
このように、本実施例のメイン制御部41は、第1のタイミングとしてスタートスイッチ7の操作がされたとき、すなわちゲームの開始時に、制御状態コマンド一括設定処理を実行して、制御状態コマンドに含まれる複数のコマンドをサブ制御部91に対して送信させるようになっている。
また、メイン制御部41は、制御状態コマンド一括設定処理において、制御状態コマンドに含まれる複数のコマンドを送信させる際には、割込み禁止した状態で一のコマンドを構成する1組のMODE及びEXTをコマンドキューに設定した後、タイマ割込処理(メイン)が1回行われるまで待機するタイマ割込待ち処理を2回連続して実行することで、2回続けてタイマ割込み処理(メイン)を実行させて、コマンドキューのMODE及びEXTをサブ制御部91に対して送信させることで、一のコマンドを構成する1組の単位データ(各1バイトのMODE及びEXT)を2つ続けて送信させるようになっている。
また、メイン制御部41は、制御状態コマンド一括設定処理において、制御状態コマンドに含まれる複数のコマンドを送信させる際には、一のコマンドについてMODE及びEXTをコマンドキューに設定した後にタイマ割込待ち処理を2回実行して、1組の単位データを送信させた後に、他の一のコマンドについて同様にMODE及びEXTをコマンドキューに設定してタイマ割込待ち処理を2回の実行する処理を行うことで、制御状態コマンドに含まれる複数のコマンドを送信させる際には、一のコマンドずつコマンドキューに設定して送信させるようになっている。
また、制御状態コマンドに含まれる複数のコマンドの各MODEは、初期値から1ずつ加算処理することで得られる連続する数値に設定されている。そして、メイン制御部41は、制御状態コマンド一括設定処理において、制御状態コマンドに含まれる複数のコマンドを送信させる際に、初期値から1ずつ加算処理した値を制御状態コマンドの各コマンドのMODEとしてコマンドキューに設定することで、制御状態コマンドに含まれる複数のコマンドは、MODEとして設定されている連続する数値の順番で、サブ制御部91に対して送信されるようになっている。
また、メイン制御部41は、ゲーム開始時送信コマンド設定処理において、制御状態コマンド一括設定処理を実行してスロットマシン1の機種毎に固有に設定され得る制御状態コマンドを全て送信させた後に、内部当選コマンド設定処理を実行してスロットマシン1の機種に関わらず共通して送信される内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信させ、その後、ゲームの進行状況に応じた制御を行うようになっているので、共通の内部当選コマンドが送信されたことに基づいてゲームの進行状況に応じた制御が開始されることを特定させることができるようになっている。これに対して、サブ制御部91は、共通の内部当選コマンドを受信することで、メイン制御部41側において、その後、ゲームの進行状況に応じた制御が行なわれることを特定し、その制御に応じた演出等の制御を開始させることができるようになっている。
次に、本実施例のメイン制御部41がゲームの終了時に所定のコマンドを送信するための処理について、図10に基づいて説明する。
メイン制御部41は、ゲームのスタート操作に伴い回転制御が開始されたリール2L、2C、2Rについて第3停止の操作が終了されたとき(第3停止の操作のストップスイッチが離されたとき)、すなわちゲームの終了時に、上述の制御状態コマンド及びゲームの結果に関連するコマンドをサブ制御部91に対して送信するためにコマンドキューに設定するゲーム終了時送信コマンド設定処理を実行する。
図10に示すように、ゲーム終了時送信コマンド設定処理では、まず、ドア開放検出スイッチ25の出力状態に基づいてドアコマンドのMODE及びEXTをRAM41cの所定領域に設定した後(Sd1)、コマンド送信処理を実行して(Sd2)、RAM41cの所定領域のMODE及びEXTをコマンドキューに設定する。
その後、制御状態更新処理を実行して(Sd3)、ゲームが終了すること及びゲームの結果に基づいて該当する制御状態を更新する。制御状態更新処理では、制御状態のうち、リール2L、2C、2Rに停止した図柄の組合せ、すなわちゲームの結果に応じて変化し得る制御状態、例えば、遊技状態、所定の遊技状態が終了するまでの残りのゲーム数、ATに制御される権利の数等については、当該ゲームの結果に応じて更新または維持し、所定の状態においてゲームが行われたことに伴い変化する制御状態、例えば、所定の遊技状態が終了するまでの残りのメダルの枚数、通常ゲームの累積数、ATに制御される残りゲーム数等については、該当する状態でゲームが行われたことに応じて1減算させるように更新または減算させることなく維持し、ゲームの結果や所定の状態でゲームが行われたことに関わらず変化することがない制御状態、例えば、AT抽選の当選状況、遊技者にとって有利な停止順、演出の種類等については変更することなく維持するように制御する。
Sd3のステップにおいて制御状態更新処理を行った後は、上述の制御状態コマンド一括設定処理を行い(Sd4)、Sd3のステップにおいて更新または維持された制御状態を特定可能な制御状態コマンド1及び制御状態コマンド2をサブ制御部91に対して送信させる。
その後、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せに基づいてRAM41cの所定領域に設定された入賞番号を取得し、当該入賞番号に基づいて入賞番号コマンドのMODE及びEXTをRAM41cの所定領域に設定した後(Sd5)、コマンド送信処理を実行して(Sd6)、RAM41cの所定領域のMODE及びEXTをコマンドキューに設定する。その後、Sd5及びSd6のステップにおいて入賞番号コマンドをコマンドキューに設定するのと同様にして、ゲームの終了に伴い送信する所定のコマンド(例えば、払出枚数コマンド、遊技終了コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、エラーコマンド等)について、MODE及びEXTをRAM41cの所定領域に設定した後に、コマンド送信処理を実行して、MODE及びEXTをコマンドキューに設定する。そして、ゲームの終了に伴い送信する全てのコマンドについてMODE及びEXTをコマンドキューに設定した後には、当該ゲーム終了時送信コマンド設定処理を終了させる。その後は、ゲームの結果に応じてメダルの払出しや再遊技の設定を行うなどゲームの進行状況に応じた制御を行う。
このように、本実施例のメイン制御部41は、第2のタイミングとしてリール2L、2C、2Rについて第3停止の操作が終了されたとき、すなわちゲームの終了時に、制御状態コマンド一括設定処理を実行して、制御状態コマンドに含まれる複数のコマンドをサブ制御部91に対して送信させるようになっている。
また、本実施例のメイン制御部41は、ゲーム終了時送信コマンド設定処理において、制御状態更新処理を実行して、ゲームの終了に伴い変化し得る制御状態を更新または維持する制御を行った後に、制御状態コマンド一括設定処理を実行することで、制御状態コマンド一括設定処理では制御状態更新処理により更新または維持された制御状態を特定可能な制御状態コマンドを送信させるようになっている。
また、メイン制御部41は、ゲーム終了時送信コマンド設定処理において、制御状態コマンド一括設定処理を実行してスロットマシン1の機種毎に固有に設定され得る制御状態コマンドを全て送信させた後に、入賞番号コマンド等のスロットマシン1の機種に関わらず共通して送信されるコマンドをサブ制御部91に対して送信させ、その後、ゲームの進行状況に応じた制御を行うようになっているので、入賞番号コマンド等の共通のコマンドが送信されたことに基づいてゲームの進行状況に応じた制御が開始されることを特定させることができるようになっている。これに対して、サブ制御部91は、共通のコマンドを受信することで、メイン制御部41側において、その後、ゲームの進行状況に応じた制御が行なわれることを特定し、その制御に応じた演出等の制御を開始させることができるようになっている。
図11〜図13は、本実施例のスロットマシン1における役の種類、図柄組合せ、及び役に関連する技術事項について説明するための図である。図14は、本実施例のスロットマシン1における移行出目の図柄組合せ、及び移行出目に関連する技術事項について説明するための図である。また、図15は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図16は、遊技状態の概要を示す図である。
図11に示すように、入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス(以下、ビッグボーナスをBBと称する)、レギュラーボーナス(以下、レギュラーボーナスをRBと称する)の2種類のボーナスが含まれる。BBは、RT0〜4において入賞ラインLNに「青7−青7−青7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BBに入賞すると、後述のレギュラーボーナス(以下、RBと称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに移行する。そして、ビッグボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。RBは、RT0〜4において入賞ラインLNに「青7−赤7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となる。RBに入賞すると、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)に移行される。そして、レギュラーボーナスは、いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了する。図15に示すように、BB、RBのいずれかに当選してから入賞するまでは、RT4に制御され、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(まとめてボーナスと呼ぶ)が終了した後は、RT3に制御されることとなる。
図12に示すように、入賞役のうち小役には、上段ベル1、上段ベル2、上段ベル3、上段ベル4、上段ベル5、上段ベル6、上段ベル7、上段ベル8、中段ベル、右下がりベル、中段スイカ、右下がりスイカ、中段チェリー、角チェリーが含まれる。尚、以下、上段ベル1、上段ベル2、上段ベル3、上段ベル4、上段ベル5、上段ベル6、上段ベル7、上段ベル8を区別する必要がない場合には、単に上段ベルと呼ぶ。
上段ベル1は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−チェリーa−チェリーa」、「リプレイa−チェリーa−白7」、「リプレイa−チェリーa−BAR」、「リプレイa−チェリーb−チェリーa」、「リプレイa−チェリーb−白7」、「リプレイa−チェリーb−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル1が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル2は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−チェリーa−プラム」、「リプレイa−チェリーb−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル2が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル3は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−プラム−チェリーa」、「リプレイa−プラム−白7」、「リプレイa−プラム−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル3が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル4は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−プラム−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル4が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル5は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイb−チェリーa−チェリーa」、「リプレイb−チェリーa−白7」、「リプレイb−チェリーa−BAR」、「リプレイb−チェリーb−チェリーa」、「リプレイb−チェリーb−白7」、「リプレイb−チェリーb−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル5が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル6は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイb−チェリーa−プラム」、「リプレイb−チェリーb−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル6が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル7は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイb−プラム−チェリーa」、「リプレイb−プラム−白7」、「リプレイb−プラム−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル7が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル8は、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−プラム−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても上段ベル8が入賞したときには8枚のメダルが払い出される。上段ベル1〜上段ベル8を構成する図柄の組合せが入賞ラインLNに揃うことで、「ベル−ベル−ベル」の組合せが無効ラインLM1に揃い得る。
中段ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても中段ベルが入賞したときには8枚のメダルが払い出される。右下がりベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイa−ベル−赤7」、「リプレイa−ベル−リプレイa」、「リプレイb−ベル−赤7」、「リプレイb−ベル−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても右下がりベルが入賞したときには8枚のメダルが払い出される。
中段スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても中段スイカが入賞したときには5枚のメダルが払い出される。右下がりスイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「ベル−スイカ−チェリーb」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても右下がりスイカが入賞したときには5枚のメダルが払い出される。右下がりスイカを構成する図柄の組合せが入賞ラインLNに揃うことで、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが無効ラインLM3に揃い得る。
中段チェリーは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「チェリーa−ベル−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても中段チェリーが入賞したときには1枚のメダルが払い出される。角チェリーは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「赤7−ベル−リプレイa」、「BAR−ベル−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても角チェリーが入賞したときには1枚のメダルが払い出される。
図13に示すように、入賞役のうち再遊技役には、中段リプレイ、右上がりリプレイ、昇格リプレイ、特殊リプレイ、転落リプレイ、赤7揃いリプレイ、赤7取りこぼしリプレイ、青7揃いリプレイ、青7取りこぼしリプレイが含まれる。
中段リプレイは、RT0〜RT4において入賞ラインLNに「リプレイa−リプレイa−リプレイa」、「リプレイb−リプレイa−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。右上がりリプレイは、RT1〜RT4において入賞ラインLNに「ベル−リプレイa−赤7」または「ベル−リプレイa−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。昇格リプレイは、RT1において入賞ラインLNに「ベル−リプレイa−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。特殊リプレイは、RT0において入賞ラインLNに「リプレイa−リプレイa−ベル」「リプレイb−リプレイa−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。転落リプレイは、RT0、RT2において入賞ラインLNに「ベル−赤7−チェリーa」、「ベル−赤7−スイカ」、「ベル−赤7−プラム」、「ベル−スイカ−チェリーa」、「ベル−スイカ−スイカ」、「ベル−スイカ−プラム」、「ベル−チェリーa−チェリーa」、「ベル−チェリーa−スイカ」、「ベル−チェリーa−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。赤7揃いリプレイは、RT2において入賞ラインLNに「リプレイb−青7−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。赤7取りこぼしリプレイは、RT2において入賞ラインLNに「リプレイa−青7−リプレイa」、「リプレイa−スイカ−リプレイa」、「リプレイa−チェリーa−リプレイa」、「リプレイb−スイカ−リプレイa」、「リプレイb−チェリーa−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。青7揃いリプレイは、RT2において入賞ラインLNに「スイカ−青7−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。青7取りこぼしリプレイは、RT2において入賞ラインLNに「スイカ−スイカ−リプレイa」、「スイカ−チェリーa−リプレイa」、「ベル−青7−リプレイa」、「ベル−スイカ−リプレイa」または「ベル−チェリーa−リプレイa」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
赤7揃いリプレイを構成する「リプレイb−青7−リプレイa」の組合せが入賞ラインLNに揃うことで、「赤7−赤7−赤7」の組合せが無効ラインLM2に揃い得る。また、青7揃いリプレイを構成する「チェリーa−青7−リプレイa」の組合せが入賞ラインLNに揃うことで、「青7−青7−青7」の組合せが無効ラインLM4に揃い得る。
図14に示すように、移行出目は、「リプレイa−チェリーa−ベル」、「リプレイa−チェリーb−ベル」、「リプレイa−プラム−ベル」、「リプレイb−チェリーa−ベル」、「リプレイb−チェリーb−ベル」、「リプレイb−プラム−ベル」、「リプレイa−ベル−チェリーa」、「リプレイa−ベル−白7」、「リプレイa−ベル−BAR」、「リプレイa−ベル−プラム」、「リプレイb−ベル−チェリーa」、「リプレイb−ベル−白7」、「リプレイb−ベル−BAR」、「リプレイb−ベル−プラム」、「ベル−チェリーa−チェリーa」、「ベル−チェリーa−白7」、「ベル−チェリーa−BAR」、「ベル−チェリーa−プラム」、「ベル−チェリーb−チェリーa」、「ベル−チェリーb−白7」、「ベル−チェリーb−BAR」、「ベル−チェリーb−プラム」、「ベル−プラム−チェリーa」、「ベル−プラム−白7」、「ベル−プラム−BAR」、「ベル−プラム−プラム」の組合せであり、RT0、RT2、RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃うとRT1に移行する。本実施例では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、移行出目が入賞ラインLNに揃う。
次に、図17〜図21を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明する。本実施例では、遊技状態が、RT1であるか、RT2であるか、RT3であるか、RT4であるか、RB(BB中RB含む)であるか、によって内部抽選の対象となる役またはその当選確率の少なくとも一方が異なる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図17〜図21においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。図17〜図19においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときの抽選対象役となる旨を示し、×印は、当該遊技状態であるときの抽選対象役とならない旨を示している。また、○印の下に示す数値は、所定の設定値の判定値数(本実施例では設定値に関わらず共通)を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「300」が設定されている抽選対象役の当選確率は、300/65536となる。また、図17は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される特別役の組合せを示し、図18は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される小役の組合せを示し、図19は、抽選対象役として読み出される再遊技役の組合せを示している。
遊技状態がRT0であるときには、BB、BB+強チェリー、BB+弱チェリー、BB+スイカ、BB+共通ベル、RB、RB+弱チェリー、RB+スイカ、RB+共通ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、通常リプレイ、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13、リプレイGR14、リプレイGR15、リプレイGR16が内部抽選の対象役となる。遊技状態がRT1であるときには、BB、BB+強チェリー、BB+弱チェリー、BB+スイカ、BB+共通ベル、RB、RB+弱チェリー、RB+スイカ、RB+共通ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、通常リプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。遊技状態がRT2であるときには、BB、BB+強チェリー、BB+弱チェリー、BB+スイカ、BB+共通ベル、RB、RB+弱チェリー、RB+スイカ、RB+共通ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、通常リプレイ、リプレイGR21、リプレイGR22、リプレイGR23、リプレイGR24、リプレイGR25、リプレイGR26が内部抽選の対象役となる。遊技状態がRT3であるときには、BB、BB+強チェリー、BB+弱チェリー、BB+スイカ、BB+共通ベル、RB、RB+弱チェリー、RB+スイカ、RB+共通ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。遊技状態がRT4であるときには、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。遊技状態がRBであるときには、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベルが内部抽選の対象役となる。
左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4、共通ベル、強チェリー、弱チェリー、スイカは、それぞれ図20に示す役または役の組合せである。尚、以下、特に区別する必要のない場合には、左ベル1〜4を単に左ベルと呼び、中ベル1〜4を単に中ベルと呼び、右ベル1〜4を単に右ベルと呼ぶ場合がある。また、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4をいずれも区別する必要のない場合には、単に押し順ベルと呼ぶ場合がある。
通常リプレイ、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜16、リプレイGR21〜26は、それぞれ図21に示す役の組合せである。尚、以下、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜16、リプレイGR21〜26をいずれも区別する必要のない場合には、単に押し順リプレイと呼ぶ場合がある。
本実施例では、押し順ベルが当選している場合には、図22に示すように、押し順ベルの種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。例えば、左ベル1(中段ベル+上段ベル1+上段ベル8)が当選し、左リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、中段ベルの組合せが入賞ラインLNに停止し、中リールを第1停止とする停止順または右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、上段ベル1、上段ベル8の組合せまたは移行出目のいずれかが入賞ラインLNに停止する。左ベル2〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4についても、同様であり、図22に示すように、押し順ベルの種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
詳しくは、押し順ベルが当選し、第1停止として中段ベルが入賞することとなるリールの停止操作が行われた場合には、リールの中段にベルの図柄を停止させて、その後、残りのリールの停止操作が行われることで、残りのリールの中段にも「ベル」を停止させ、中段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃える。
一方、押し順ベルが当選し、第1停止として中段ベルが入賞することとなるリール以外のリールの停止操作がされた場合には、第1停止リール及び第2停止リールにおいては、当選している上段ベルの構成図柄(左ベル1であれば、左リールにおいては「リプレイa」または「リプレイb」、中リールにおいては「チェリーa」、「チェリーb」または「プラム」、右リールにおいては「チェリーa」、「白7」、「BAR」または「プラム」)のいずれかを中段に停止させるとともに、2つのリールが停止した段階で、当選している上段ベルを入賞ラインLNに停止可能な状況(左ベル1であれば、「リプレイa−チェリーa/チェリーb−回転中」、「リプレイa−回転中−チェリーa/白7/BAR」、「リプレイb−プラム−回転中」、「リプレイb−回転中−プラム」)であり、当選している上段ベルの構成図柄を引込可能なタイミングで第3停止リールの停止操作がされた場合であれば、第3停止リールの中段に当選している上段ベルの構成図柄を停止させ、当選している上段ベルの組合せを入賞ラインLNに揃え、当選している上段ベルの構成図柄を引込可能なタイミング以外で第3停止リールの停止操作がされた場合であれば、第3停止リールの中段に「ベル」を停止させ、移行出目の組合せ(左ベル1であれば、「リプレイa−チェリーa/チェリーb−ベル」、「リプレイa−ベル−チェリーa/白7/BAR」、「リプレイb−プラム−ベル」、「リプレイb−ベル−プラム」)を入賞ラインLNに揃える。また、2つのリールが停止した段階で、当選している上段ベルを入賞ラインLに停止不可能な状況(左ベル1であれば、「リプレイb−チェリーa/チェリーb−回転中」、「リプレイb−回転中−チェリーa/白7/BAR」、「リプレイa−プラム−回転中」、「リプレイa−回転中−プラム」)であれば、第3停止リールの停止操作がされたタイミングに関わらず、第3停止リールの中段に「ベル」を停止させ、移行出目の組合せ(左ベル1であれば、「リプレイb−チェリーa/チェリーb−ベル」、「リプレイb−ベル−チェリーa/白7/BAR」、「リプレイa−プラム−ベル」、「リプレイa−ベル−プラム」)を入賞ラインLに揃える。また、移行出目が入賞ラインLNに揃うと、無効ラインLM1に「ベル−ベル−ベル以外」、「ベル−ベル以外−ベル」、「ベル以外−ベル−ベル」の組合せが揃う。
このため、押し順ベルの当選時には、押し順ベルの種類に応じた停止順で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、停止順が一致すれば、中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、停止順が一致しなければ一定の割合でしかメダルを獲得することができない。また、特にRT0やRT2では、停止順が一致しない場合に移行出目が停止することから、停止順が一致しなければ一定の割合でRT1へ移行してしまうこととなる。尚、本実施例では、どの停止順で停止操作を行った場合にも均等な割合で中段ベルが入賞して8枚のメダルを獲得できるため、遊技者がどの停止順で停止操作を行っても、極端に不利となってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、いずれの停止順で停止操作が行われた場合にも、移行出目が停止し得る構成であり、さらにいずれのタイミングで停止操作がされた場合にも、確実に移行出目を回避するタイミングが存在しない構成となっており、押し順ベルの種類が分からなければ、意図的に、移行出目の停止を回避することができないようになっている。
尚、本実施例では、押し順ベルの当選時に、中段ベルまたは上段ベルを入賞させることができる操作態様以外の操作態様で停止操作が行われた場合には、必ず移行出目を停止させる構成であるが、押し順ベルの当選時に、中段ベルまたは上段ベルを入賞させることができない操作態様で停止操作が行われた場合に、移行出目またははずれ目、すなわちいずれの入賞も発生しない図柄の組合せであり、かつ移行出目を構成する図柄の組合せでない図柄の組合せを停止させる構成であっても良い。
本実施例では、リプレイGR1〜6が当選している場合には、図23に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。例えば、リプレイGR1(中段リプレイ+昇格リプレイ)が当選し、左中右の停止順で停止操作を行った場合には、昇格リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、左中右以外の停止順で停止操作を行った場合には、中段リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。リプレイGR2〜6についても、同様であり、図23に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。このため、RT1においてリプレイGR1〜6当選時には、その種類に応じた停止順で操作されることで昇格リプレイが入賞するが、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、停止順が一致すれば、昇格リプレイを入賞させることによりRT0へ移行させることができるものの、停止順が一致しなければRT1が維持されることとなる。尚、本実施例では、どの停止順で停止操作を行った場合にも均等な割合で昇格リプレイが入賞してRT0へ移行するため、遊技者がどの停止順で停止操作を行っても、極端に不利となってしまうことを防止できる。
本実施例では、リプレイGR11〜16が当選している場合には、図24に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。例えば、リプレイGR11(特殊リプレイ+中段リプレイ+転落リプレイ)が当選し、左リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、中段リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、中リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、特殊リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、転落リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。リプレイGR12(特殊リプレイ+中段リプレイ+転落リプレイ+右上がりリプレイ)が当選し、左リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、中段リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、中リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、転落リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、特殊リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。リプレイGR13(特殊リプレイ+中段リプレイ+転落リプレイ+赤7揃いリプレイ)が当選し、左リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、転落リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、中リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、中段リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、特殊リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。リプレイGR14(特殊リプレイ+中段リプレイ+転落リプレイ+赤7揃いリプレイ+右上がりリプレイ)が当選し、左リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、特殊リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、中リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、中段リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、転落リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。リプレイGR15(特殊リプレイ+中段リプレイ+転落リプレイ+青7揃いリプレイ)が当選し、左リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、特殊リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、中リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、転落リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、中段リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。リプレイGR16(特殊リプレイ+中段リプレイ+転落リプレイ+青7揃いリプレイ+右上がりリプレイ)が当選し、左リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、転落リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、中リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、特殊リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、中段リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。
このため、RT0においてリプレイGR11〜16が当選した時には、その種類に応じた停止順で操作されることで特殊リプレイが入賞するが、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、操作された停止順が中段リプレイに対応する停止順と一致すれば、中段リプレイを入賞させることによりRT0を維持させることができ、特殊リプレイに対応する停止順と一致すれば、特殊リプレイを入賞させることによりRT2へ移行させることができるものの、中段リプレイに対応する停止順にも特殊リプレイに対応する停止順にも一致しなければ転落リプレイが入賞してRT1へ移行してしまうことがある。尚、本実施例では、どの停止順で停止操作を行った場合にも均等な割合で中段リプレイが入賞してRT0が維持され、特殊リプレイが入賞してRT2へ移行し、転落リプレイが入賞してRT1へ移行するため、遊技者がどの停止順で停止操作を行っても、極端に不利となってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、RT0においてリプレイGR11、12が当選した場合と、RT0においてリプレイGR13、14が当選した場合と、RT0においてリプレイGR15、16が当選した場合と、でRT0が維持される中段リプレイを入賞させる停止順(第1停止リール)及びRT2へ移行する特殊リプレイを入賞させる停止順(第1停止リール)が異なる。また、RT0においてリプレイGR11、12が当選した場合に、いずれもRT0が維持される中段リプレイを入賞させる停止順(第1停止リール)は同じであるが、リプレイGR11が当選した場合と、リプレイGR12が当選した場合と、でRT2へ移行する特殊リプレイを入賞させる停止順(第1停止リール)が異なる。RT0においてリプレイGR13、14が当選した場合、RT0においてリプレイGR15、16が当選した場合も同様である。このため、RT0が維持される中段リプレイを入賞させる停止順が特定された場合であっても、その停止順からRT2へ移行する特殊リプレイを入賞させる停止順が特定できないようになっている。
本実施例では、リプレイGR21〜23が当選している場合には、図24に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。例えば、リプレイGR21(赤7揃いリプレイ+赤7取りこぼしリプレイ+昇格リプレイ)が当選し、左リールまたは中リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、赤7揃いリプレイまたは赤7取りこぼしリプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、昇格リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。リプレイGR22、23についても、同様であり、図24に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。このため、RT2においてリプレイGR21〜23当選時には、その種類に応じた停止順で操作されることで赤7揃いリプレイまたは赤7取りこぼしリプレイが入賞するが、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、停止順が一致すれば、赤7揃いリプレイまたは赤7取りこぼしリプレイを入賞させることによりRT2を維持することができるものの、停止順が一致しなければ昇格リプレイが入賞してRT0へ移行してしまうことがある。尚、本実施例では、どの停止順で停止操作を行った場合にも均等な割合で赤7揃いリプレイまたは赤7取りこぼしリプレイが入賞してRT2を維持するため、遊技者がどの停止順で停止操作を行っても、極端に不利となってしまうことを防止できる。
本実施例では、リプレイGR24〜26が当選している場合には、図24に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。例えば、リプレイGR24(青7揃いリプレイ+青7取りこぼしリプレイ+昇格リプレイ)が当選し、左リールまたは中リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、青7揃いリプレイまたは青7取りこぼしリプレイの組合せが入賞ラインLNに停止し、右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、昇格リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止する。リプレイGR25、26についても、同様であり、図24に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。このため、RT2においてリプレイGR24〜26当選時には、その種類に応じた停止順で操作されることで青7揃いリプレイまたは青7取りこぼしリプレイが入賞するが、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、停止順が一致すれば、青7揃いリプレイまたは青7取りこぼしリプレイを入賞させることによりRT2を維持することができるものの、停止順が一致しなければ昇格リプレイが入賞してRT0へ移行してしまうことがある。尚、本実施例では、どの停止順で停止操作を行った場合にも均等な割合で青7揃いリプレイまたは青7取りこぼしリプレイが入賞してRT2を維持するため、遊技者がどの停止順で停止操作を行っても、極端に不利となってしまうことを防止できる。
本実施例では、図15及び図16に示すように、RT0〜4、ボーナス(RB、BB中のRB)のいずれかに制御される。RT0は、RT1、RT2において昇格リプレイの入賞により移行する。そして、RT0は、RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特殊リプレイの入賞によりRT2に移行するか、特別役が当選してRT4に移行することで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率は、ナビ報知に従った停止順で停止操作が行われることで100%を超える一方で、ナビ報知が実行されないことで100%以下となる。RT1は、RT0、RT2、RT3において転落リプレイの入賞または移行出目の停止により移行する。そして、RT1は、RT1に移行してからのゲーム数に関わらず、昇格リプレイの入賞によりRT0に移行するか、特別役の当選によりRT4に移行することで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率は100%未満となる。RT2は、RT0において特殊リプレイの入賞により移行する。そして、RT2は、RT2に移行してからのゲーム数に関わらず、昇格リプレイの入賞によりRT0に移行するか、移行出目の停止によりRT1に移行するか、特別役の当選によりRT4に移行することで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率は、ナビ報知に従った停止順で停止操作が行われることで100%を超える一方で、ナビ報知が実行されないことで100%以下となる。RT3は、ボーナス(BB、RB)の終了時に移行する。そして、RT3は、RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目の停止によりRT1に移行するか、特別役の当選によりRT4に移行することで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率は100%未満となる。RT4は、RT0〜3において特別役(BB、RB)の当選により移行する。そして、RT4は、RT4に移行してからのゲーム数に関わらず、RT4に移行する契機となった特別役が入賞してボーナス(BBまたはRB)に移行することで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率は、ナビ報知に従った停止順で停止操作が行われる場合も、ナビ報知が実行されない場合も、100%未満となる。RBは、RT4においてRBの入賞により移行する。そして、RBは、12ゲームが消化されるか、6回入賞されることで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率は100%を超える。BBは、RT4においてBBの入賞により移行する。そして、BBは、BBに移行してからのゲーム数に関わらず、BB中に払い出されたメダルの総数が規定数(本実施例では、316枚)を超えることで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率は100%を超える。
RT0〜4、RB、BB(RB)のうち、RB及びBBが1ゲームあたりのメダルの払出率がもっとも高く、最も有利な遊技状態である。また、RT0〜4のうちRT0、2、4は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。また、RT0、2、4のうちRT0、2は、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT4に比較して高い点において、RT4よりも遊技者にとって有利な状態といえる。また、RT2は、後述のARTのゲーム数が上乗せされる可能性が高い点においてRT0よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
また、本実施例におけるスロットマシンでは、遊技状態がRT0〜2であるときに、メイン制御部41により、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となる停止順を報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に制御可能となっている。
メイン制御部41は、ATに制御している場合には、遊技状態に応じた報知対象役に当選することにより、ナビ報知を実行するとともに、サブ制御部91に対して第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンド、押し順コマンドを送信することで、サブ制御部91によるナビ演出を実行させる。遊技状態に応じた報知対象役とは、RT1であるときにはリプレイGR1〜6、押し順ベルであり、RT0であるときにはリプレイGR11〜16、押し順ベルであり、RT2であるときにはリプレイGR21〜26、押し順ベルである。また、本実施例においてメイン制御部41は、ATにもARTにも制御していない通常状態(RT1かつ非ATの状態)であっても、一定の条件を満たすことにより、ナビ報知を実行し、ナビ演出を実行させることが可能である。本実施例のナビ報知は、遊技補助表示器12の点灯態様を変化させることにより遊技者にとって有利な停止順を識別可能に報知する。ナビ報知の態様については後に詳述する。
本実施例のナビ演出は、ナビ報知により報知された遊技者にとって有利な停止順を、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって報知する。例えば、左中右の停止順を報知する場合には、「123」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順を示す停止順画像を表示する。また、ナビ音声として、例えば、「左中右!」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチの停止順を示す音声を出力する。また、左リールを第1停止とする停止順を報知する場合には、「1−−」(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順を示す停止順画像を表示する。また、ナビ音声としては、例えば、「左!」(左リールが第1停止であることを示す)(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチの停止順を示す音声を出力する。また、特に、RT2においてリプレイGR21〜26が当選し、赤7揃いリプレイ、赤7取りこぼしリプレイまたは青7揃いリプレイ、青7取りこぼしリプレイが入賞する停止順を報知する場合には、上述の停止順画像に加え、各リールに赤7及び青7を狙ったタイミングでの停止操作を促す画像も表示され、そのタイミングでの停止操作が促されるようになっている。尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51、スピーカ53、54を用いたものに限らず、演出効果LED52、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
ナビ報知及びナビ演出では、RT1においてリプレイGR1〜6のいずれかが当選したときには、昇格リプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT0においてリプレイGR11〜16のいずれかが当選したときには、中段リプレイまたは特殊リプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT2においてリプレイGR21〜23のいずれかが当選しており、かつ後述する保証ゲーム数が残っているときには、赤7揃いリプレイ、赤7取りこぼしリプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT2においてリプレイGR24〜26のいずれかが当選し、かつ後述する保証ゲーム数が残っているときには、青7揃いリプレイ、青7取りこぼしリプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。
以上のように、ナビ報知及びナビ演出では、遊技者にとって有利となる停止順が識別可能に報知される。このため、遊技者は、ナビ演出に従った停止順で停止操作を行うことにより、意図的にRT1において昇格リプレイを入賞させてRT0へ移行させること、中段ベルを入賞させることができ、RT0において中段リプレイを入賞させてRT0を維持すること、特殊リプレイを入賞させてRT2へ移行させること、転落リプレイの入賞を回避すること、中段ベルを入賞させること、移行出目の停止を回避することができ、RT2において赤7揃いリプレイ、赤7取りこぼしリプレイ、青7揃いリプレイ、青7取りこぼしリプレイを入賞させてRT2を維持すること、中段ベルを入賞させること、移行出目の停止を回避することができる。
本実施例においてメイン制御部41は、抽選条件が成立した場合(本実施例では、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベルの当選)にART(RT0でATに制御される状態)に制御するか否かを決定するART抽選を行う。そして、メイン制御部41は、ART抽選に当選し、前兆期間が終了することでARTに制御する。
ARTに制御する場合には、まずATに制御する。ATの制御を開始した後、RT0へ移行するまでの状態を準備状態とも呼ぶ。メイン制御部41は、準備状態において、対象役の当選時にナビ報知を実行する。この際、RT1においては、リプレイGR1〜6の当選時にナビ報知の対象となり、リプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順がナビ報知により報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより昇格リプレイを入賞させてRT1からRT0に移行させることが可能となる。また、準備状態に移行後は、押し順ベルの当選時に中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となる。
メイン制御部41は、RT1において昇格リプレイが入賞することで準備状態を終了し、ARTの制御を開始する。これに伴いメイン制御部41は、所定ゲーム数を、RAM91cに割り当てられたARTの残りゲーム数として設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。ART開始後は、押し順ベルの当選時に中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となるとともに、移行出目の停止及び転落リプレイの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。また、後述の上乗せ状態抽選に当選していない場合には、リプレイGR11〜16の当選時に中段リプレイを入賞させる停止順がナビ報知により報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより中段リプレイを入賞させてRT0を維持することが可能となる。
また、ARTの開始後、1ゲーム消化する毎に残りゲーム数が1減算されるとともに、残りゲーム数が0となった場合には、ATの制御を終了する。これに伴いナビ報知が実行されなくなるので、押し順ベルの当選時に移行出目の停止を回避すること、リプレイGR11〜16の当選時に転落リプレイの入賞を回避することが不可能となり、移行出目の停止または転落リプレイの入賞によりRT1に移行することで一連のAT及びARTの制御が終了することとなる。
また、ARTの開始後、残りゲーム数が0となる前に抽選条件(スイカ、弱チェリー、強チェリー、共通ベルの当選)が成立した場合にARTのゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。そして、上乗せ抽選に当選した場合には、ARTのゲーム数を決定するARTゲーム数抽選を行い、ARTゲーム数抽選で当選したゲーム数をARTの残りゲーム数に加算する。
また、ARTの開始後、残りゲーム数が0となる前に抽選条件(強チェリーの当選)が成立した場合に、ART中よりもARTのゲーム数が上乗せされる確率が高まる上乗せ状態に移行するか否かを決定する上乗せ状態抽選を行う。そして、上乗せ状態抽選に当選した場合には、その後、リプレイGR11〜16の当選時に特殊リプレイを入賞させる停止順がナビ報知により報知されることで、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより特殊リプレイを入賞させてRT2へ移行させることが可能となる。
上乗せ状態抽選に当選したことに伴いRT2へ移行した場合には、ARTを中断し、これに伴いARTのゲーム数の計数も中断するとともに、上乗せ状態に移行する。上乗せ状態は、昇格リプレイが入賞するか、移行出目が停止するまで継続し、その間にいずれかの役が入賞する毎にARTゲーム数抽選を行い、ARTゲーム数抽選で当選したゲーム数を、ARTの残りゲーム数に加算する。特に、赤7リプレイまたは赤7取りこぼしリプレイが入賞したときには、他の役が入賞したときよりもARTゲーム数抽選で当選する平均ゲーム数が高くなるように設定されており、青7リプレイまたは青7取りこぼしリプレイが入賞したときには、赤7リプレイまたは赤7取りこぼしリプレイが入賞したときよりもARTゲーム数抽選で当選する平均ゲーム数がさらに高くなるように設定されている。
上乗せ状態では、保証ゲーム数に到達するまではリプレイGR21〜23の当選時に赤7リプレイまたは赤7取りこぼしリプレイを入賞させる停止順がナビ報知により報知され、リプレイGR24〜26の当選時に青7リプレイまたは青7取りこぼしリプレイを入賞させる停止順がナビ報知により報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより昇格リプレイの入賞によるRT2の終了、すなわち上乗せ状態の終了を回避するとともに、赤7リプレイ、赤7取りこぼしリプレイ、青7リプレイまたは青7取りこぼしリプレイを入賞させて他の役の入賞時よりも多くのゲーム数をARTの残りゲーム数に上乗せすることができる。また、保証ゲーム数に到達した後は、リプレイGR21〜26の当選時にナビ報知が実行されなくなるので、リプレイGR21〜26の当選時に昇格リプレイの入賞を回避することが不可能となり、昇格リプレイの入賞によりRT0に移行することで上乗せ状態が終了し、ART及びARTのゲーム数の計数を再開する。
また、上乗せ状態では、保証ゲーム数に到達したか否かに関わらず、押し順ベルの当選時に中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となるとともに、移行出目の停止を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
また、ARTの開始後、残りゲーム数が0となる前に特別役が当選した場合にはRT2の終了によりARTを中断し、これに伴いARTのゲーム数の計数も中断する。ART中に特別役が当選したときには、特別役が入賞するまで押し順ベルが当選してもナビ報知がされないようになっている。
ART中に特別役が当選し、ARTが中断した場合には、その後、当選した特別役の入賞を経て対応するボーナスに制御し、当該ボーナス終了後に移行するRT3において移行出目が停止してRT1に移行した時点でATの制御を再開し、これに伴い準備状態を経てRT0に再度移行することでARTを再開し、ARTの残りゲーム数の計数も再開する。
また、メイン制御部41は、ART中または上乗せ状態中の押し順ベルの当選時に、中段ベルが入賞する停止順をナビ報知により報知するようになっており、報知された停止順を無視して停止操作を行った場合には、上段ベルが入賞してRT0またはRT2が維持される場合もあるが、移行出目が停止してRT1へ移行してしまう場合もある。ART中または上乗せ状態中に、RT0またはRT2からRT1に移行した場合には、上乗せ状態は終了するもののARTは継続し、1ゲーム消化する毎にARTの残りゲーム数を1減算させつつ、準備状態と同様に、RT1におけるリプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順をナビ報知により報知し、報知された停止順に従って停止操作が行われることにより昇格リプレイを入賞させてRT1からRT0に移行させることが可能である。
本実施例では、RT0においてRT0を維持する中段リプレイとRT0よりも遊技者にとって有利なRT2へ移行する特殊リプレイが同時に当選したときに、中段リプレイが入賞する停止順と、特殊リプレイが入賞する停止順と、を異なる停止順とし、上乗せ状態抽選に当選していない場合には、中段リプレイが入賞する停止順をナビ報知により報知することで、報知された停止順での停止操作を促し、RT0を維持させるようになっている。
このような構成においては、RT0を維持する停止順をナビ報知により報知しても、その報知された停止順からRT2へ移行する停止順が特定できてしまう可能性があり、RT0を維持させる停止順を報知したにも関わらず、意図的にRT2へ移行する停止順で操作されてしまう虞があった。
これに対して本実施例では、RT0においてリプレイGR11、12が当選した場合と、RT0においてリプレイGR13、14が当選した場合と、RT0においてリプレイGR15、16が当選した場合と、でRT0が維持される中段リプレイを入賞させる停止順及びRT2へ移行する特殊リプレイを入賞させる停止順が異なり、さらに、RT0においてリプレイGR11、12が当選した場合に、いずれもRT0が維持される中段リプレイを入賞させる停止順は同じであるが、リプレイGR11が当選した場合と、リプレイGR12が当選した場合と、でRT2へ移行する特殊リプレイを入賞させる停止順が異なり、RT0においてリプレイGR13、14が当選した場合、RT0においてリプレイGR15、16が当選した場合も同様となっている。このため、ナビ報知によりRT0が維持される中段リプレイを入賞させる停止順が特定された場合であっても、その停止順からRT2へ移行する特殊リプレイを入賞させる停止順が特定できないようになっており、RT0を維持する停止順を報知したときに、RT2へ移行させる停止順が特定できてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、RT0においてリプレイGR11、12が当選した場合に、いずれもRT0が維持される中段リプレイを入賞させる停止順は同じであるが、リプレイGR11が当選した場合と、リプレイGR12が当選した場合と、でRT2へ移行する特殊リプレイを入賞させる停止順が異なるだけでなく、特殊リプレイを入賞させる停止順と一致しない場合には、転落リプレイが入賞してRT0よりも遊技者にとって不利なRT1へ移行してしまうこととなり、RT0においてリプレイGR13、14が当選した場合、RT0においてリプレイGR15、16が当選した場合も同様となっている。このため、ナビ報知によりRT0が維持される中段リプレイを入賞させる停止順が特定されることで、特殊リプレイを入賞させる停止順が絞り込まれたとしても、報知された停止順以外で停止操作を行うことで遊技者に不利益が生じる可能性があるので、報知された停止順での停止操作を遊技者に対して促すことができる。
尚、本実施例では、リプレイGR11〜16の当選時にRT0が維持される中段リプレイを入賞させる操作態様、RT2へ移行する特殊リプレイを入賞させる操作態様として、リールの停止順を適用しているが、停止操作のタイミングを適用しても良いし、停止順及び停止操作のタイミングの組合せを適用しても良い。
また、本実施例では、リプレイGR11〜16の当選時にRT0が維持される中段リプレイを入賞させる操作態様、RT2へ移行する特殊リプレイを入賞させる操作態様とは異なる操作態様で停止操作がされた場合に、転落リプレイが入賞してRT0よりも遊技者にとって不利なRT1へ移行する構成であるが、リプレイGR11〜16の当選時にRT0が維持される中段リプレイを入賞させる操作態様、RT2へ移行する特殊リプレイを入賞させる操作態様とは異なる操作態様で停止操作がされた場合に、少なくともRT2へ移行する特殊リプレイが入賞する表示結果以外の表示結果が停止する構成であれば良く、例えば中段リプレイが入賞する表示結果が停止する構成でも良い。
また、本実施例では、中段リプレイを入賞させる操作態様が同じリプレイGR11、12の当選時に、特殊リプレイを入賞させる操作態様が、リプレイGR11、12の当選時とは中段リプレイを入賞させる操作態様が異なるリプレイGR13〜16において特殊リプレイを入賞させる操作態様の一部と同じであるが、リプレイGR11、12の当選時とは中段リプレイを入賞させる操作態様が異なるリプレイGR13〜16において特殊リプレイを入賞させる操作態様と異なる構成であっても良い。また、中段リプレイを入賞させる操作態様が同じリプレイGR13、14の当選時に、特殊リプレイを入賞させる操作態様が、リプレイGR13、14の当選時とは中段リプレイを入賞させる操作態様が異なるリプレイGR11、12、15、16において特殊リプレイを入賞させる操作態様の一部と同じであるが、リプレイGR13、14の当選時とは中段リプレイを入賞させる操作態様が異なるリプレイGR11、12、15、16において特殊リプレイを入賞させる操作態様と異なる構成であっても良い。また、中段リプレイを入賞させる操作態様が同じリプレイGR15、16の当選時に、特殊リプレイを入賞させる操作態様が、リプレイGR15、16の当選時とは中段リプレイを入賞させる操作態様が異なるリプレイGR11〜14において特殊リプレイを入賞させる操作態様の一部と同じであるが、リプレイGR15、16の当選時とは中段リプレイを入賞させる操作態様が異なるリプレイGR11〜14において特殊リプレイを入賞させる操作態様と異なる構成であっても良い。
また、RT2は、ARTのゲーム数が上乗せされる可能性が高い点においてRT0よりも遊技者にとって有利な構成、すなわち遊技者にとって有利な特典が付与される可能性が高い点において遊技者にとって有利な構成であるが、例えば、特定の役の当選確率が高い点、特定の役の入賞確率が高い点、メダルの払出率が高い点において遊技者にとって有利な構成でも良い。
ここで遊技者にとって有利な特典とは、遊技者にとって有利な有利状態へ移行させることが可能となる権利(有利状態を発生するか否かを決定する抽選に当選すること、有利状態へ移行する入賞が許容されることなど)、遊技者にとって有利な操作態様が報知される権利、遊技用価値が付与される期待値が高い遊技状態に制御される権利、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態か否かが報知される権利、有利状態に制御される期間(固定ゲーム数、終了条件によって変動するゲーム数の平均値等)など、遊技者にとって直接的な有利な特典であっても良いし、遊技者にとって直接的に有利ではないが、例えば、インターネット上で特典を得るための条件となる等、遊技者にとって間接的に有利な特典であっても良い。
また、本実施例では、RT0において、RT0を維持する表示結果、RT2へ移行する表示結果、RT1へ移行する表示結果としていずれも再遊技役が入賞する表示結果を適用しているが、これらの表示結果は、小役が入賞する表示結果でも良いし、いずれの役も入賞しない表示結果でも良い。
次に、メイン制御部41が行う内部当選コマンド送信処理の制御内容について、図25〜34に基づいて説明する。
本実施例では、抽選対象役の種類毎に当選番号が予め割り当てられており、持ち越されることがある抽選対象役、すなわち特別役の種類毎の当選番号が設定された特別役当選番号テーブルと、持ち越されることがない抽選対象役、すなわち一般役の種類毎の当選番号が設定された一般役当選番号テーブルとがROM41bの所定領域に格納されている。
図25に示すように、特別役当選番号テーブルでは、いずれの特別役も当選していない場合すなわち、はずれの当選番号は、「0」が、BBの当選番号は、「1」が、RBの当選番号は、「2」が割り当てられている。
また、図26に示すように、一般役当選番号テーブルでは、いずれの一般役も当選していない場合、すなわちはずれの当選番号は、「0」が、通常リプレイの当選番号は、「1」が、リプレイGR1の当選番号は、「2」が、リプレイGR2の当選番号は、「3」が、リプレイGR3の当選番号は、「4」が、リプレイGR4の当選番号は、「5」が、リプレイGR5の当選番号は、「6」が、リプレイGR6の当選番号は、「7」が、リプレイGR11の当選番号は、「8」が、リプレイGR12の当選番号は、「9」が、リプレイGR13の当選番号は、「10」が、リプレイGR14の当選番号は、「11」が、リプレイGR15の当選番号は、「12」が、リプレイGR16の当選番号は、「13」が、リプレイGR21の当選番号は、「14」が、リプレイGR22の当選番号は、「15」が、リプレイGR23の当選番号は、「16」が、リプレイGR24の当選番号は、「17」が、リプレイGR25の当選番号は、「18」が、リプレイGR26の当選番号は、「19」が割り当てられている。また、強チェリーの当選番号は、「20」が、強チェリーの当選番号は、「21」が、スイカの当選番号は、「22」が、割り当てられている。また、左ベル1の当選番号は、「23」が、左ベル2の当選番号は、「24」が、左ベル3の当選番号は、「25」が、左ベル4の当選番号は、「26」が、中ベル1の当選番号は、「27」が、中ベル2の当選番号は、「28」が、中ベル3の当選番号は、「29」が、中ベル4の当選番号は、「30」が、右ベル1の当選番号は、「31」が、右ベル2の当選番号は、「32」が、右ベル3の当選番号は、「33」が、右ベル4の当選番号は、「34」が、共通ベルの当選番号は、「35」が割り当てられている。
このように、特別役当選番号テーブル及び一般役当選番号テーブルでは、内部抽選の抽選対象役と当選番号とが対応して設定されている。
本実施例では、メイン制御部41は、スタート操作が行われたときに、内部抽選処理を実行し、内部抽選にて特別役及び一般役のうちいずれかの役が当選している場合には、当選が判定された抽選対象役に対応する当選番号をRAM41cの所定領域に設定し、いずれの役も当選していない場合には、はずれに対応する当選番号をRAM41cの所定領域に設定する。一般役の当選を示す当選番号は1ゲーム終了毎にクリアされる一方で、特別役の当選を示す当選番号は当選した特別役が入賞されるまで維持され、当選した特別役が入賞することでクリアされる。
メイン制御部41は、当選番号を設定した後、内部当選コマンド設定処理を実行して、RAM41cの所定領域に設定されている内部当選番号に基づいて第1の内部当選コマンド及び第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定し、その後のタイマ割込処理(メイン)により、第1の内部当選コマンド及び第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
具体的には、図27に示すように、内部当選コマンド設定処理では、まず、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された特別役の当選番号を取得し(Sf1)、取得した当選番号を、サブ制御部91に対して送信する送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定し(Sf2)、当該送信用当選番号に基づいて第1の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する。メイン制御部41が送信するコマンドは、2バイトで構成され、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの内容)を表すようになっており、メイン制御部41は、第1の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に第1の内部当選コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに特別役の送信用当選番号を格納する。
Sf3のステップにおいて、第1の内部当選コマンドを格納した後には、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された一般役の当選番号を取得し(Sf4)、取得した当選番号が、2未満であるか否か(Sf5)、20未満であるか否か(Sf6)、23未満であるか否か(Sf7)、35未満であるか否か(Sf8)、を順次判定して、取得した当選番号が予め定められた複数の所定範囲のいずれの範囲にあるかを判定する。
そして、Sf5のステップにおいて当選番号が2未満であると判定した場合、すなわち当選番号が0または1である場合には、当該取得した当選番号を、サブ制御部91に対して送信する送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sf9)。また、Sf5のステップにおいて当選番号が2未満でないと判定し、Sf6のステップにおいて20未満であると判定した場合、すなわち当選番号が2〜19のいずれかである場合には、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に2を設定する(Sf10)。また、Sf6のステップにおいて当選番号が20未満でないと判定し、Sf7のステップにおいて23未満であると判定した場合、すなわち当選番号が20〜22のいずれかである場合には、当該当選番号を、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sf9)。また、Sf7のステップにおいて当選番号が23未満でないと判定し、Sf8のステップにおいて35未満であると判定した場合、すなわち当選番号が23〜34のいずれかである場合には、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に23を設定する(Sf10)。また、Sf8のステップにおいて当選番号が35未満でないと判定した場合、すなわち当選番号が35である場合には、当該当選番号を、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sf9)。
そして、Sf9、Sf10、Sf11のステップにおいて一般役の送信用当選番号をRAM41cの所定領域に設定した後は、当該送信用当選番号に基づいて第2の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する。メイン制御部41は、第2の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に第2の内部当選コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに一般役の送信用当選番号を格納する。
Sf10のステップにおいて第2の内部当選コマンドをコマンドキューに格納した後は、内部当選コマンド設定処理を終了してメイン処理(メイン)に戻る。
このように、本実施例の内部当選コマンド設定処理では、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された特別役の当選番号を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第1の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。
また、本実施例の内部当選コマンド設定処理では、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された一般役の当選番号が第1の所定範囲(0〜1、20〜22、35)内にある場合には、当該当選番号を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。これにより、内部当選において第1の所定範囲(0〜1、20〜22、35)内にある当選番号が設定された場合に送信されることとなる第2の内部当選コマンドでは、当該コマンドに含まれる送信用当選番号に基づいて内部抽選による当選番号を特定できるようになっている。
一方、当選番号が第2の所定範囲(2〜19)内にある場合には、第2の所定範囲に含まれる一の当選番号(2)を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。これにより、内部当選において第2の所定範囲(2〜19)内にある当選番号が設定された場合に送信されることとなる第2の内部当選コマンドでは、当該コマンドに含まれる送信用当選番号に基づいて、当選番号が第2の所定範囲(2〜19)の番号のいずれであるかは特定できないようになっている一方で、当選番号が第2の所定範囲(2〜19)内にあることを特定できるようになっている。
また、当選番号が第3の所定範囲(23〜34)内にある場合には、第3の所定範囲に含まれる一の当選番号(23)を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。これにより、内部当選において第3の所定範囲(23〜34)内にある当選番号が設定された場合に送信されることとなる第2の内部当選コマンドでは、当該コマンドに含まれる送信用当選番号に基づいて、当選番号が第3の所定範囲(23〜34)の番号のいずれであるかは特定できないようになっている一方で、当選番号が第3の所定範囲(23〜34)内にあることを特定できるようになっている。
本実施例の内部当選コマンド設定処理において設定された第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドは、その後、タイマ割込処理(メイン)が実行されることで、サブ制御部91に対して順次送信されることとなる。
尚、本実施例のメイン制御部41は、2バイトで構成されるコマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であるが、本実施例で示すコマンドの形態は一例であって他のデータ形態を用いても良い。また、本実施例では、コマンドを2バイトの信号で構成しているが、これらコマンドを1バイトの信号または3バイト以上の信号で構成しても良い。
また、本実施例のメイン制御部41は、2バイトで構成される第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であり、当該各コマンドの2バイト目に送信用当選番号を含む構成であるが、本実施例で示すコマンドの形態は一例であって他のデータ形態を用いても良く、例えば、第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドをそれぞれ3バイトの信号で構成し、3バイト目に特別役の送信用当選番号または一般役の送信用当選番号を含める構成や、第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドを3バイトからなる一の信号で構成し、2バイト目に特別役の送信用当選番号を含み、3バイト目に一般役の送信用当選番号を含める構成としても良い。
尚、本実施例では、特別役及び一般役の当選番号を別々に分けて割り当てる構成、すなわち特別役当選番号テーブルにおいて特別役(BB、RB)の種類及びはずれに対応する特別役の当選番号を設定し、一般役役当選番号テーブルにおいて一般役の種類及びはずれに応じた一般役の当選番号を設定する構成であり、メイン制御部41は、内部抽選の結果に応じて特別役の当選番号及び一般役の当選番号をRAM41cの所定領域に各々設定する構成であるが、特別役と一般役とに分けずに当選番号を割り当てる構成、例えば、BB、小役、「BB+同時に当選する小役(例えば、図17に示すBB+強チェリー等)」を夫々一の抽選対象役として当選番号を割り当てる構成であっても良い。このような構成では、メイン制御部41は、内部抽選の結果に応じて一の当選番号をRAM41cの所定領域に設定することで、当該一の当選番号のみに基づいて特別役及び小役が当選しているか否かを判定して、所定制御(内部当選フラグの設定、ナビ報知、コマンド作成、リール2L、2C、2Rの停止制御等)を行うことができる。
次に、メイン制御部41が行う押し順コマンド送信処理の制御内容について、図26、図28及び図29に基づいて説明する。
本実施例では、ナビ報知によるリールの停止順を識別可能なナビ番号(0〜9)が予め割り当てられ、抽選対象役のうち報知対象役は、その種類毎にナビ番号が予め割り当てられており、抽選対象役の種類毎のナビ番号が設定されたナビ番号テーブルがROM41bの所定領域に格納されている。
図28に示すように、ナビ番号として、標準押し順(本実施例では、左リール2Lを第1停止とする停止順)を示す0、左リール2Lを第1停止とする停止順すなわち左第1停止を示す1、中リール2Cを第1停止とする停止順すなわち中第1停止を示す2、右リール2Rを第1停止とする停止順すなわち右第1停止を示す3、第1停止を左リール2L、第2停止を中リール2C、第3停止を右リール2Rとする停止順を示す4、第1停止を左リール2L、第2停止を右リール2R、第3停止を中リール2Cとする停止順を示す5、第1停止を中リール2C、第2停止を左リール2L、第3停止を右リール2Rとする停止順を示す6、第1停止を中リール2C、第2停止を右リール2R、第3停止を左リール2Lとする停止順を示す7、第1停止を右リール2L、第2停止を左リール2L、第3停止を中リール2Cとする停止順を示す8、第1停止を右リール2R、第2停止を中リール2C、第3停止を左リール2Lとする停止順を示す9、が設定されている。
尚、本実施例では、ナビ番号0により特定される標準押し順として、左リール2Lを第1停止とする停止順を適用しているが、標準押し順は、遊技者にとって不利にも有利にも標準的な押し順であれば、他の停止順であっても良い。
図26に示すように、ナビ番号テーブルでは、抽選対象役のうち報知対象役について、その種類毎にナビ番号が設定されており、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4については、「1」が、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4については、「2」が、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4については、「3」が設定され、リプレイGR1については、「4」が、リプレイGR2については、「5」が、リプレイGR3については、「6」が、リプレイGR4については、「7」が、リプレイGR5については、「8」が、リプレイGR6については、「9」が設定されている。
また、リプレイGR11〜16については、上述の上乗せ抽選の当選状況に応じてナビ番号が設定されており、上乗せ抽選に当選していない場合には、リプレイGR11及びリプレイGR12については、ナビ番号1が、リプレイGR13及びリプレイGR14については、ナビ番号2が、リプレイGR15及びリプレイGR16については、ナビ番号3が設定され、上乗せ抽選に当選している場合には、リプレイGR11及びリプレイGR16については、ナビ番号2が、リプレイGR12及びリプレイGR13については、ナビ番号3が、リプレイGR14及びリプレイGR15については、ナビ番号1が設定されている。また、リプレイGR21及びリプレイGR24については、ナビ番号1及び2が、リプレイGR22及びリプレイGR25については、ナビ番号1及び3が、リプレイGR23及びリプレイGR26については、ナビ番号2及び3が設定されている。
尚、抽選対象役のうち報知対象役ではない、通常リプレイ、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベルについては、ナビ番号が設定されていない。
本実施例では、メイン制御部41は、スタート操作が行われたとき、及び各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われたときに、RAM41cの所定領域に設定されている一般役の当選番号に応じた押し順コマンドをコマンドキューに設定する押し順コマンド設定処理を実行し、その後のタイマ割込処理(メイン)により、押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
具体的には、図29に示すように、押し順コマンド設定処理では、まず、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された一般役の当選番号を取得した後(Sg1)、RAM41cの所定領域に設定されているナビ報知中であるか否かを示す所定のフラグを参照して、ナビ報知が行われる状態(AT中、または非AT中でナビ報知が行われる場合)であるか否かを判定する(Sg2)。Sg2のステップにおいて、ナビ報知が行われる状態でないと判定した場合は、リール2L、2C、2Rの停止状況及び内部抽選の結果に基づいて、入賞ラインLNに停止する役が確定しているか否かを判定し(Sg5)、入賞ラインLNに停止する役が確定していない場合は、標準ナビ番号(本実施例では、0)を送信用ナビ番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sg6)
一方、Sg2のステップにおいてナビ報知が行われる状態であると判定した場合、Sg5のステップで入賞ラインLNに停止する役が確定していると判定した場合は、ROM41bの所定領域に記憶されているナビ番号テーブル(図26参照)を参照して、Sg1のステップで取得した一般役の当選番号に対応するナビ番号を送信用ナビ番号としてRAM41cの所定領域に設定する。
この際、内部当選番号に基づいてリプレイGR1〜6が当選していることが特定される場合には、その当選役の種類に応じて昇格リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止される停止順を示すナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。また、リプレイGR11〜16が当選していることが特定され、かつ上乗せ抽選に当選していないことが特定される場合には、その当選役の種類に応じて中段リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止される停止順を示すナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。また、リプレイGR11〜16が当選していることが特定され、かつ上乗せ抽選に当選していることが特定される場合には、その当選役の種類に応じて特殊リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止される停止順を示すナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。
また、リプレイGR21〜26が当選していることが特定される場合には、その当選役の種類に応じて赤7揃いリプレイ、赤7取りこぼしリプレイ、青7揃いリプレイ、青7取りこぼしリプレイのいずれかの組合せを入賞ラインLNに停止可能な停止順を示すナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。尚、本実施例では、ナビ番号テーブルにおいて、リプレイGR21〜26に対応するナビ番号は、それぞれ2つのナビ番号が設定されているが、メイン制御部41は、抽選により選択したいずれかの一方のナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。
また、内部当選番号に基づいて左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選していることが特定される場合には、その当選役の種類に応じて中段ベルの組合せが入賞ラインLNに停止される停止順を示すナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。
Sg3のステップまたはSg6のステップにおいて送信用ナビ番号をRAM41cの所定領域に設定した後は、当該送信用ナビ番号に基づいて押し順コマンドをコマンドキューに格納する(Sg4)。メイン制御部41は、押し順コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に押し順コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに送信用ナビ番号を格納する。
Sg4のステップにおいて押し順コマンドをコマンドキューに格納した後は、押し順コマンド設定処理を終了してメイン処理(メイン)に戻る。
このように、本実施例のメイン制御部41は、スタート操作が行われたときに、押し順コマンド設定処理を実行することで、ナビ報知の実行中である場合には、遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドをコマンドキューに設定し、ナビ報知の実行中でない場合には、遊技者にとって有利な停止順を特定不可能であり、遊技者にとって不利にも有利にも標準的な押し順を特定可能な押し順コマンドをコマンドキューに設定する。
また、本実施例のメイン制御部41は、停止操作が行われる毎に、押し順コマンド設定処理を実行することで、ナビ報知の実行中でない場合であっても、入賞ラインLNに停止する役が確定している場合には、遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドをコマンドキューに設定する。
また、本実施例のメイン制御部41は、押し順コマンド設定処理が実行されることにより、例えば、遊技状態がRT1であり、ナビ報知が行われない状態で、リプレイGR1が当選した場合であり、いずれのリール2L、2C、2Rも停止していないときには、昇格リプレイ、中段リプレイが停止可能であるが、いずれの役が停止するかは確定していないので、標準ナビ番号(「0」)が送信用ナビ番号として設定され、当該送信用ナビ番号を含む押し順コマンドが設定されることとなる。また、第1停止として左リール2Lが停止されたときには、未だ昇格リプレイ、中段リプレイが停止可能であり、いずれの役が停止するか確定していないので、送信用ナビ番号として標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定される。そして、第1停止として左リール2Lが停止された後、第2停止として中リール2Cが停止されたときには、その後の右リール2Rの停止により昇格リプレイのみが停止可能であり、停止する役が確定するので、ナビ報知が行われない状態であっても、遊技者にとって有利な停止順(昇格リプレイを入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号(「4」)が送信用ナビ番号として設定される。また、第1停止において左リール2L以外のリールが停止されたとき、第1停止として左リール2Lが停止された後、第2停止として中リール2C以外のリールが停止されたときには、その後の停止順に関わらず、中段リプレイのみが停止可能であり、停止する役が確定するので、ナビ報知が行われない状態であっても、遊技者にとって有利な停止順を特定することができるナビ番号(「4」)が送信用ナビ番号として設定される。
また、遊技状態がRT1であり、ナビ報知が行われない状態で、リプレイGR2〜6が当選した場合にも、リプレイGR1が当選した場合と同様にして、昇格リプレイ、中段リプレイのいずれの役が停止するかは確定していないときには、標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定され、昇格リプレイ、中段リプレイのいずれの役が停止するかが確定したときに、遊技者にとって有利な停止順を特定することができるナビ番号を含む押し順コマンドが設定されるようになっている。
また、例えば、遊技状態がRT0であり、ナビ報知が行われない状態で、リプレイGR11が当選した場合であり、いずれのリール2L、2C、2Rも停止していないときには、中段リプレイ、特殊リプレイ、転落リプレイが停止可能であるが、いずれの役が停止するかは確定していないので、リプレイGR11の停止順を特定することができない標準ナビ番号(「0」)が送信用ナビ番号として設定され、当該送信用ナビ番号を含む押し順コマンドが設定されることとなる。そして、第1停止として左リール2Lが停止されたときには、中段リプレイのみが停止可能であり、停止する役が確定するので、ナビ報知が行われない状態であっても、遊技者にとって有利な停止順(特殊リプレイを入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号(「2」)が送信用ナビ番号として設定される。また、第1停止として中リール2Cが停止されたときには、特殊リプレイのみが停止することが確定するので、遊技者にとって有利な停止順を特定することができるナビ番号(「2」)が送信用ナビ番号として設定され、第1停止として右リール2Rが停止されたときには、転落リプレイのみが停止することが確定するので、遊技者にとって有利な停止順を特定することができるナビ番号(「2」)が送信用ナビ番号として設定される。
また、遊技状態がRT0であり、ナビ報知が行われない状態で、リプレイGR12〜16が当選した場合にも、リプレイGR11が当選した場合と同様にして、中段リプレイ、特殊リプレイ、転落リプレイのいずれの役が停止するかが確定していないときには、標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定され、中段リプレイ、特殊リプレイ、転落リプレイのいずれの役が停止するかが確定したときに、遊技者にとって有利な停止順(特殊リプレイを入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号を含む押し順コマンドが設定されるようになっている。
また、遊技状態がRT2であり、ナビ報知が行われない状態で、リプレイGR21〜26が当選した場合にも、リプレイGR1〜6が当選した場合と同様にして、赤7揃いリプレイ、赤7取りこぼしリプレイ、青7揃いリプレイ、青7取りこぼしリプレイ、昇格リプレイのいずれの役が停止するかが確定していないときには、標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定され、いずれの役が停止するかが確定したときに、遊技者にとって有利な停止順(赤7揃いリプレイ、赤7取りこぼしリプレイ、青7揃いリプレイ、青7取りこぼしリプレイを入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号を含む押し順コマンドが設定されるようになっている。
また、ナビ報知が行われない状態で、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選した場合にも、リプレイGR1〜6やリプレイGR21〜26が当選した場合と同様にして、中段ベル、上段ベル1〜8のいずれの役が停止するかが確定していないときには、標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定され、いずれの役が停止するかが確定したときに、遊技者にとって有利な停止順(中段ベルを入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号を含む押し順コマンドが設定されるようになっている。
このように、本実施例では、メイン制御部41は、ATの制御を行っていない状態で、報知対象役が当選した場合に、遊技者にとって有利な停止順が確定するタイミングで、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なナビ番号を含む押し順コマンドを設定してサブ制御部91に対して送信するようになっている。有利な停止順が確定するタイミングとは、3択の役(押し順リプレイのうちリプレイGR11〜16、リプレイGR21〜26)では、第1停止操作が行われたタイミングであり、6択の役(リプレイGR1〜6)では、第1停止操作が行われて、遊技者にとって有利な役が停止しないことが確定したタイミング、または第2停止操作が行われたタイミングである。
本実施例の押し順コマンド設定処理において設定された押し順コマンドは、その後、タイマ割込処理(メイン)が実行されることで、サブ制御部91に対して順次送信されることとなる。
そして、サブ制御部91は、押し順コマンド、上述の第1の内部当選コマンド及び第2の内部当選コマンドに基づいて、メイン制御部41側でナビ報知が行われていることが特定される場合に、ナビ演出を行う。サブ制御部91は、ナビ演出を行う際には、第2の内部当選コマンドに基づいて報知対象役の当選が特定されるとともに、押し順コマンドに基づいてナビ番号が「0」以外であること、すなわち遊技者にとって有利な押し順が標準押し順以外であることが特定される場合に、押し順コマンドに基づいて特定されるナビ番号に応じた停止順を示す停止順画像を液晶表示器51に表示させる。また、ナビ演出では、第2の内部当選コマンドに基づいて入賞する可能性がある役を示唆する画像を液晶表示器51に表示する。このとき、例えば、報知対象役として押し順ベルが当選している場合は、「ベル」の画像を表示することで、押し順ベルの入賞の可能性を示唆し、押し順リプレイが当選している場合には、遊技状態コマンド等に基づいて特定されるメイン制御部41側での遊技状態(RT0〜RT3)に基づいて、入賞する可能性があるリプレイGRの種類を特定し、特定したリプレイGRに含まれる役(例えば、リプレイGR1〜6では、昇格リプレイ、リプレイGR11〜16では、特殊リプレイ、リプレイGR21〜26では、赤7リプレイまたは青7リプレイ)に応じた演出を行うことで、遊技者にとって有利な役の入賞の可能性を示唆することができるようになっている。
また、ナビ演出においてリプレイGRに含まれる役に応じた演出として、例えば、内部抽選においてリプレイGR21〜26が当選した場合でも、メイン制御部41側での内部当選コマンド送信処理において、第2の内部当選コマンドの送信用当選番号としてリプレイGR1〜6、11〜16、21〜26のいずれかの当選を示す「2」が一律に設定されることとなるが、サブ制御部91は、第2の内部当選コマンドに基づいて送信用当選番号が「2」であること、及び遊技状態コマンド等に基づいて遊技状態がRT2であることが特定されることで、リプレイGR21〜26が当選していることを特定して、押し順コマンドに基づいて特定さえるナビ番号に応じた停止順を示す画像とともに、当該停止順による操作によって赤7リプレイ又は青7リプレイが入賞する可能性を示唆する画像(本実施例では、各リールに赤7及び青7を狙ったタイミングでの停止操作を促す画像)を表示することで、リプレイGR21〜26に含まれる役のうち遊技者にとって有利な役(本実施例では、ARTゲーム数抽選で当選する平均ゲーム数が高い役)に応じた演出を行うことができるようになっている。
次に、メイン制御部41が行う入賞判定コマンド送信処理の制御内容について、図11〜図13及び図30に基づいて説明する。
本実施例では、特別役及び一般役について入賞役の種類毎に入賞番号(0〜64)が予め割り当てられており、入賞役の種類毎に入賞番号が設定された入賞番号テーブルがROM41bの所定領域に格納されている。
図12に示すように、入賞番号は、入賞役の種類毎すなわち入賞ラインLNに停止した図柄の組合せ毎に割り当てられており、上段ベル1の「リプレイa−チェリーa−チェリーa」は、「1」が、「リプレイa−チェリーa−白7」は、「2」が、「リプレイa−チェリーa−BAR」は、「3」が、「リプレイa−チェリーb−チェリーa」は、「4」が、「リプレイa−チェリーb−白7」は、「5」が、「リプレイa−チェリーb−BAR」は、「6」が割り当てられ、上段ベル2の「リプレイa−チェリーa−プラム」は、「7」が、「リプレイa−チェリーb−プラム」は、「8」が割り当てられ、上段ベル3の「リプレイa−プラム−チェリーa」は、「9」が、「リプレイa−プラム−白7」は、「10」が、「リプレイa−プラム−BAR」は、「11」が割り当てられ、上段ベル4の「リプレイa−プラム−プラム」は、「12」が割り当てられ、上段ベル5の「リプレイb−チェリーa−チェリーa」は、「13」が、「リプレイb−チェリーa−白7」は、「14」が、「リプレイb−チェリーa−BAR」は、「15」が、「リプレイb−チェリーb−チェリーa」は、「16」が、「リプレイb−チェリーb−白7」は、「17」が、「リプレイb−チェリーb−BAR」は、「18」が割り当てられ、上段ベル6の「リプレイb−チェリーa−プラム」は、「19」が、「リプレイb−チェリーb−プラム」は、「20」が割り当てられ、上段ベル7の「リプレイb−プラム−チェリーa」は、「21」が、「リプレイb−プラム−白7」は、「22」が、「リプレイb−プラム−BAR」は、「23」が割り当てられ、上段ベル8の「リプレイa−プラム−プラム」は、「24」が割り当てられている。
また、中段ベルの「ベル−ベル−ベル」は、「25」が割り当てられ、右下がりベルの「リプレイa−ベル−赤7」は、「26」が、「リプレイa−ベル−リプレイa」は、「27」が、「リプレイb−ベル−赤7」は、「28」が、「リプレイb−ベル−リプレイa」は、「29」が割り当てられている。
また、中段スイカの「スイカ−スイカ−スイカ」は、「30」が割り当てられ、右下がりスイカの「ベル−スイカ−チェリーb」は、「31」が割り当てられている。また、中段チェリーの「チェリーa−ベル−リプレイa」は、「32」が割り当てられ、角チェリーの「赤7−ベル−リプレイa」は、「33」が、「BAR−ベル−リプレイa」は、「34」が割り当てられている。
図13に示すように、中段リプレイの「リプレイa−リプレイa−リプレイa」は、「35」が、「リプレイb−リプレイa−リプレイa」は、「36」が割り当てられ、右上がりリプレイの「ベル−リプレイa−赤7」は、「37」が、「ベル−リプレイa−ベル」は、「38」が割り当てられ、昇格リプレイの「ベル−リプレイa−リプレイa」は、「39」が割り当てられ、転落リプレイの「ベル−赤7−チェリーa」は、「40」が、「ベル−赤7−スイカ」は、「41」が、「ベル−赤7−プラム」は、「42」が、「ベル−スイカ−チェリーa」は、「43」が、「ベル−スイカ−スイカ」は、「44」が、「ベル−スイカ−プラム」は、「45」が、「ベル−チェリーa−チェリーa」は、「46」が、「ベル−チェリーa−スイカ」は、「47」が、「ベル−チェリーa−プラム」は、「48」が割り当てられ、特殊リプレイの「リプレイa−リプレイa−ベル」は、「49」が、「リプレイb−リプレイa−ベル」は、「50」が割り当てられている。
また、赤7揃いリプレイの「リプレイb−青7−リプレイa」は、「51」が割り当てられ、赤7取りこぼしリプレイの「リプレイa−青7−リプレイa」は、「52」が、「リプレイa−スイカ−リプレイa」は、「53」が、「リプレイa−チェリーa−リプレイa」は、「54」が、「リプレイb−スイカ−リプレイa」は、「55」が、「リプレイb−チェリーa−リプレイa」は、「56」が割り当てられ、青7揃いリプレイの「スイカ−青7−リプレイa」は、「57」が割り当てられ、青7取りこぼしリプレイの「スイカ−スイカ−リプレイa」は、「58」が、「スイカ−チェリーa−リプレイa」は、「59」が、「ベル−青7−リプレイa」は、「60」が、「ベル−スイカ−リプレイa」は、「61」が、「ベル−チェリーa−リプレイa」は、「62」が割り当てられている。
また、図11に示すように、BBの「青7−青7−青7」は、「63」が割り当てられ、RBの「青7−赤7−赤7」は、「64」が割り当てられている。
本実施例では、メイン制御部41は、スタート操作が行われた後、全てのリール2L、2C、2Rが停止したときに、各リール2L、2C、2Rに停止された図柄の組合せに応じて入賞が発生したか否かを判定する入賞判定処理を実行する。入賞判定処理では、各リール2L、2C、2Rについて、入賞ラインLNに入賞役を構成する図柄の組合せが停止しているか否かを判定し、入賞役を構成する図柄の組合せが停止していると判定した場合には、入賞番号テーブルを参照して、停止している入賞役を構成する図柄の組合せに対応する入賞番号をRAM41cの所定領域に設定する一方、入賞役を構成する図柄の組合せが停止していないと判定した場合には、はずれを示す「0」を入賞番号としてRAM41cの所定領域に設定して、入賞判定処理を終了する。
そして、メイン制御部41は、入賞判定処理を実行した後、入賞番号を特定可能な入賞判定コマンドをコマンドキューに設定する入賞判定コマンド設定処理を実行する。
図30に示すように、入賞判定コマンド設定処理では、入賞判定処理における入賞判定結果に基づいてRAM41cの所定領域に設定された入賞番号を取得し(Sh1)、当該入賞番号に基づいて入賞判定コマンドをコマンドキューに格納して(Sh2)、入賞判定コマンド設定処理を終了する。メイン制御部41は、入賞判定コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に入賞判定コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに入賞番号を格納する。
入賞判定コマンド設定処理において設定された入賞判定コマンドは、その後、タイマ割込処理(メイン)が実行されることで、サブ制御部91に対して順次送信されることとなる。
このように、本実施例のメイン制御部41は、全てのリール2L、2C、2Rが停止されたときに、入賞判定コマンド設定処理を実行して、入賞番号を含む入賞判定コマンドを設定し、入賞判定コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
また、本実施例の入賞判定コマンド設定処理では、入賞判定処理においてRAM41cに設定された入賞番号を、そのまま含む入賞判定コマンドをコマンドキューに設定するので、入賞番号を特定可能な特殊なコマンド等に変換する処理を行うことなく、処理負荷を削減することができる。
また、本実施例では、入賞役の種類毎に入賞番号が割り当てられてROM41bの所定領域に格納されているので、入賞番号を含む入賞判定コマンドを受信したサブ制御部91では、入賞番号に基づいて各リール2L、2C、2Rに停止している図柄の組合せを特定して、演出を実行することが可能となっている。
従来のスロットマシンは、遊技の制御を行う遊技制御部と、演出の制御を行う演出制御部とを含む構成であり、遊技制御部は、所定の報知対象役が当選した場合に内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となるストップスイッチの操作手順を報知するナビ報知が実行されるATに制御するか否かを決定し、ATに制御する場合に、ナビ報知を実行するとともに、内部抽選結果を特定可能な内部当選コマンドを、ATに制御しているか否かに関わらず、演出制御部に対して送信し、演出制御部は、内部当選コマンドに基づいて内部抽選結果を特定し、遊技制御部においてATに制御されている場合には、特定した内部抽選結果に基づいて遊技者にとって有利な操作手順を報知するナビ演出を実行する構成である。
このような構成では、演出制御部は、ATに制御しているか否かに関わらず、内部当選コマンドに基づいて遊技者にとって有利となる操作手順を特定可能であるので、演出制御部側に不正がなされることで、遊技制御部においてATに制御する旨が決定されていないにも関わらず、内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な操作手順が特定され、当該操作手順が演出制御部により報知されてしまう可能性がある。
これに対して、本実施例のメイン制御部41は、内部抽選結果を特定可能な内部当選コマンドとして、内部抽選結果として特別役の当選状況を特定可能な第1の内部当選コマンド及び一般役の当選状況を特定可能な第2の内部当選コマンドを内部当選コマンド設定処理において設定し、設定された当該コマンドをサブ制御部91に対して送信可能であり、内部当選コマンド設定処理では、ATに制御されているか否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないように一般役に係る第2の内部当選コマンドを設定するので、メイン制御部41側でATに制御しているか否かに関わらず、第2の内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な停止順が特定されることなく、ATに制御されているか否かに関わらず、共通の第2の内部当選コマンドを送信するので、第2の内部当選コマンドの送信に係る処理を簡素化できるとともに、サブ制御部91側に不正がなされてもATに制御されていない状態で遊技者にとって有利な停止順がナビ演出により報知されてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、内部当選により当選した報知対象役に応じて遊技者にとって有利なリール2L、2C、2Rの停止順をナビ報知により報知する構成であるが、メイン制御部41は、ナビ報知により、複数の異なる操作タイミングのうちいずれかの操作タイミングで操作する操作態様、複数の操作順のうちいずれかの操作順で操作する操作態様、これらの組合せによる操作態様を報知する構成であっても良く、このような構成においても、メイン制御部41は、メイン制御部41側でATに制御しているか否かに関わらず、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な操作態様を特定することができないように第2の内部当選コマンドを設定することで、サブ制御部91側で、第2の内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な操作態様が特定されることがない。
また、本実施例では、メイン制御部41がナビ報知を実行する報知対象役として、押し順リプレイと、押し順ベルと、を含み、メイン制御部41は、内部当選コマンド設定処理において、内部抽選結果が報知対象役となったときに、当該報知対象役が押し順リプレイであるか押し順ベルであるかを特定できるように第2の内部当選コマンドを設定して、サブ制御部91に対して送信するので、内部抽選結果が報知対象役となったときに、サブ制御部91側で報知対象役が押し順リプレイであるか押し順ベルであるかを特定でき、サブ制御部91は、報知対象役の種類に応じて異なる演出を行うことも可能となる。
また、本実施例のメイン制御部41は、ATに制御しており、ナビ報知が実行される状態において、内部抽選結果が報知対象役となったときに、遊技者にとって有利な停止順を特定できる押し順コマンドを設定する押し順コマンド設定処理を実行し、設定した押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信するので、ナビ報知が実行される状態においてサブ制御部91側で遊技者にとって有利な停止順を報知するナビ演出を行うことができる。
また、本実施例では、メイン制御部41がナビ報知を実行する報知対象役として、押し順リプレイと押し順ベルとを含み、メイン制御部41は、押し順コマンド設定処理において、ナビ報知が実行される状態で内部抽選結果が押し順リプレイとなったときと、押し順ベルとなったときと、すなわちナビ報知が実行される状態において内部抽選にて当選した報知対象役が異なる種類であっても、遊技者にとって有利な停止順が共通の場合に、該遊技者にとって有利な停止順を特定できる共通のナビ番号を含む押し順コマンドを設定するので、押し順コマンドの種類を削減することができる。
また、本実施例のメイン制御部41は、押し順コマンド設定処理において、ナビ報知が実行される状態では、内部抽選結果が報知対象役となったときに、遊技者にとって有利な停止順を特定できるナビ番号を含む押し順コマンドを設定する一方で、ナビ報知が実行される状態以外の状態では、内部抽選結果が報知対象役となったときに、遊技者にとって有利な停止順を特定できないが標準押し順(左第1停止)を特定できるナビ番号を含む押し順コマンドを設定するので、ナビ報知が実行される状態であるか否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、ナビ番号を含む押し順コマンドを設定する処理を共通化することができる。
また、本実施例のメイン制御部41は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が行われる毎に該当するリール2L、2C、2Rを段階的に停止させる構成であり、遊技者にとって有利な停止順は、全てのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作、すなわち第3停止の操作が完了するよりも前に確定するようになっており、例えば、押し順ベルの当選時には、第1停止操作が行われることで、中段ベルが入賞させられるか否かが確定し、リプレイGR11〜16の当選時には、第1停止操作が行われることで、特殊リプレイが入賞させられるか否かが確定し、リプレイGR21〜26の当選時には、第1停止操作が行われることで、赤7揃いリプレイ、赤7取りこぼしリプレイまたは青7揃いリプレイ、青7取りこぼしリプレイが入賞させられるか否かが確定し、リプレイGR1〜6の当選時には、第2停止操作が行われることで、昇格リプレイが入賞させられるか否かが確定するようになっており、メイン制御部41は、押し順コマンド設定処理では、ナビ報知が実行される状態以外の状態において内部抽選結果が報知対象役となったときに、遊技者にとって有利な停止順が確定した段階、すなわち第1停止、第2停止の操作が行われたとき以降に、内部当選結果に応じた遊技者にとって有利な停止順を特定できるナビ番号を含む押し順コマンドを設定して送信するので、サブ制御部91に不正が施されても遊技者にとって有利な停止順が特定されることを防止しつつ、内部抽選結果が報知対象役となったときにサブ制御部91側で遊技者にとって有利な停止順で操作されたか否かに応じた演出を行うことができる。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、押し順コマンド設定処理において、ナビ報知が実行される状態以外の状態において、報知対象役が当選した場合に、リール2L、2C、2Rの停止操作が行われて停止する役が確定したと判定されたときに、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なナビ番号を含む押し順コマンドを設定し、当該押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であるが、リール2L、2C、2Rの停止操作が行われて停止する役が確定した後に、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なコマンドは、押し順コマンドとは別のコマンドでもあっても良く、例えば、内部抽選にて当選した報知対象役の当選番号を含む別のコマンドを送信することで、当選した報知対象役の種類に基づいて遊技者にとって有利な停止順を特定可能とする構成であっても良いし、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なナビ番号を含む別途コマンドを設ける構成であっても良い。このような構成においては、メイン制御部41は、内部抽選が行われたときにのみ、押し順コマンド設定処理を実行し、その後、停止する役が確定したときに、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なコマンドを設定する処理を行う構成とすることで、メイン制御部41による押し順コマンドの送信に係る負荷を削減することができる。
また、本実施例では、メイン制御部41は、内部抽選が行われたとき、各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われたときに、押し順コマンド設定処理を実行する構成であり、停止する役が確定した後には、押し順コマンド設定処理が行われる毎に、遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であるが、停止する役が確定した後に遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドは、少なくとも停止する役が確定したときに1度送信される構成であれば良く、停止する役が確定して、遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドを送信した後には、押し順コマンド設定処理を実行しない構成であっても良い。このような構成とすることで、メイン制御部41による押し順コマンドの送信に係る負荷を削減することができる。
また、本実施例では、メイン制御部41は、ナビ報知を行う状態において、内部抽選が行われたとき、各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われたときに、押し順コマンド設定処理を実行する構成であるが、ナビ報知を行う状態である場合には、内部抽選が行われたときにのみ、押し順コマンド設定処理を実行する構成であっても良い。このような構成とすることで、ナビ報知を行う状態である場合に、メイン制御部41による押し順コマンドの送信に係る負荷を削減することができる。
本実施例のメイン制御部41は、スタート操作が行われたときに、内部抽選を行い、内部抽選結果に応じて内部抽選結果毎に各々異なる当選番号をRAM41cに設定し、設定された当選番号に応じて内部当選フラグの設定、ナビ報知、コマンド作成、リール2L、2C、2Rの停止制御等を行う構成であるとともに、内部抽選結果を特定可能な内部当選コマンドとして、特別役の当選状況を特定可能な第1の内部当選コマンド及び一般役の当選状況を特定可能な第2の内部当選コマンドを内部当選コマンド設定処理において設定し、設定された当該コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であり、内部当選結果として報知対象役が当選したときの当選番号は、所定の数値範囲(報知対象役として押し順リプレイの当選番号は、2〜19であり、押し順ベルの当選番号は、23〜34である。)からなる連続する数値が割り当てられており、内部当選コマンド設定処理では、ATに制御されていてナビ報知が実行される状態以外の状態において、RAM41cに設定された当選番号が、当該所定の数値範囲(2〜19、23〜34)であるときに、報知対象役となった旨は特定できるが遊技者にとって有利な停止順を特定できない第2の内部当選コマンドを設定し、設定された第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信するので、メイン制御部41側でATに制御しているか否かに関わらず、第2の内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な停止順が特定されることはないため、サブ制御部91側に不正がなされてもATに制御されていない状態で遊技者にとって有利な停止順がナビ演出により報知されてしまうことを防止できる。
また、内部抽選結果が報知対象役となったときに設定される当選番号として、所定の数値範囲からなる連続する数値が割り当てられているとともに、メイン制御部41は、内部抽選結果が報知対象役であるか否かを、所定制御を行う際に用いられる当選番号が報知対象役に対して割り当てられた所定の数値範囲内にあるか否かにより判定できるため、第2の内部当選コマンドを送信する際の処理を簡素化できる。
また、本実施例では、メイン制御部41がナビ報知を実行する報知対象役として、押し順リプレイと、押し順ベルと、を含み、内部抽選結果が押し順リプレイとなったときの当選番号、すなわち内部抽選結果がリプレイGR1〜6、リプレイGR11〜16、リプレイGR21〜26の各抽選対象役の当選願号として、第1の数値範囲(2〜19)の連続する数値が割り当てられ、内部抽選結果が押し順ベルとなったときの当選番号、すなわち内部抽選結果が左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の各抽選対象役の当選番号として、第2の数値範囲(23〜34)の連続する数値が割り当てられているので、メイン制御部41は、内部抽選結果が報知対象役となったときに、当選番号が第1の数値範囲であるか、第2の数値範囲であるかに応じて、内部抽選結果が押し順リプレイであるか、押し順ベルであるかを判定できるため、内部当選コマンド設定処理において第2の内部当選コマンドを設定する処理を簡素化できる。
また、本実施例のメイン制御部41は、第1の状態(RT0、RT1、RT2)及び第2の状態(例えば、第1の状態としてのRT0に対してRT1又はRT2、第1の状態としてのRT1に対してRT0又はRT2、第1の状態としてのRT2に対してRT0又はRT1)を含む複数の遊技状態(RT0〜4、RB)に制御することが可能であり、各遊技状態では、内部抽選において決定される報知対象役としての押し順リプレイの種類が異なる(本実施例では、例えば、RT0では、リプレイGR11〜16が抽選対象役である一方で、リプレイGR1〜6、リプレイGR21〜26が抽選対象役でなく、RT1では、リプレイGR1〜6が抽選対象役である一方で、リプレイGR11〜16、リプレイGR21〜26が抽選対象役でなく、RT2では、リプレイGR21〜26が抽選対象役である一方で、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜16が抽選対象役でなく、遊技状態RT0〜2で、内部当選の対象となる報知対象役の種類が異なる)構成であり、遊技状態が第1の状態において内部抽選結果が押し順リプレイとなったときの当選番号、及び遊技状態が第2の状態において内部抽選結果が押し順リプレイとなったときの当選番号は、いずれも第1の数値範囲(2〜19)に割り当てられているため、内部当選コマンド設定処理において、第1の状態においても第2の状態においても内部抽選結果が押し順リプレイであるか否かを判定するための処理を共通化できる。
また、本実施例のメイン制御部41は、内部当選コマンド設定処理において、ATに制御していない状態において内部抽選結果が、報知対象役以外の役またははずれであるときには、該内部抽選結果に応じた当選番号(本実施例では、0〜1、20〜22、35)を含む第2の内部当選コマンドを設定し、内部抽選結果が報知対象役である押し順リプレイであるときには、第1の数値範囲(2〜19)に含まれる一の当選番号(本実施例では、2)を含み、内部抽選結果が報知対象役である押し順ベルであるときには、第2の数値範囲(23〜34)に含まれる一の当選番号(本実施例では、23)を含む第2の内部当選コマンドを設定することで、ATに制御していない状態において、内部抽選結果が、報知対象役であっても報知対象役以外の役またははずれであっても、内部抽選結果に対応する当選番号を含む第2の内部当選コマンドを送信するので、内部抽選結果が報知対象役であるか否かかかわらず、第2の内部当選コマンドを作成して送信する処理を共通化することができる。
尚、本実施例のメイン制御部41は、内部当選コマンド設定処理において、ATに制御されている状態か否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないように一般役に係る第2の内部当選コマンドを設定する構成であるが、ATに制御されている状態でないときには、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないように一般役に係る第2の内部当選コマンドを設定する一方で、ATに制御されている状態であるときには、内部抽選結果が報知対象役となったときに、当選した報知対象役の種類に応じた当選番号、例えば、押し順リプレイとしてリプレイGR11が当選したときには、当選番号「8」、押し順ベルとして中ベル1が当選したときには、当選番号「27」を含む第2の内部当選コマンドを設定することで、ATに制御されている状態であるときには、当選した報知対象役の種類を特定可能な第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であっても良い。このような構成では、ATに制御されている状態においては、第2の内部当選コマンドに含まれる当選番号から、報知対象役の種類に応じた遊技者にとって有利な停止順を特定できるので、サブ制御部91側で遊技者にとって有利な停止順をナビ演出により報知することができる。また、このような構成では、ATに制御されている状態においては、第2の内部当選コマンドに含まれる当選番号から内部抽選における抽選対象役の当選番号を特定できるので、内部当選した抽選対象役に含まれる入賞役の種類に応じた演出、例えば、リプレイGR21が当選している場合に、リプレイGR21に含まれる赤7リプレイが当選する可能性を示唆する演出を行うことができる。
また、このような構成では、メイン制御部41は、押し順コマンド設定処理を実行せず、押し順コマンドを送信しない構成としても良く、このような構成とすることで、ATに制御されている状態においては、第2の内部当選コマンドに含まれる当選番号から、報知対象役の種類に応じた遊技者にとって有利な停止順を特定でき、サブ制御部91側で遊技者にとって有利な停止順をナビ演出により報知することができるとともに、メイン制御部41による押し順コマンドの送信に係る負荷を削減することができる。
尚、押し順リプレイの当選番号と押し順ベルの当選番号とは、それぞれが連続する数値範囲に設定されていれば良く、押し順リプレイの当選番号が設定される第1の数値範囲と押し順ベルの当選番号が設定される第2の数値範囲とが連続する構成であっても良い。このような構成であっても、本実施例と同様に、メイン制御部41は、内部抽選結果が報知対象役であるか否かを、所定制御を行う際に用いられる当選番号が報知対象役に対して割り当てられた所定の数値範囲内にあるか否かにより判定できるため、第2の内部当選コマンドを送信する際の処理を簡素化できる。
また、本実施例では、一般役の当選番号として1〜35が割り当てられており、第1の数値範囲(2〜19)に報知対象役である押し順リプレイの当選番号が連続して設定され、第2の数値範囲(23〜34)に報知対象役である押し順ベルの当選番号が連続して設定され、非報知対象役の当選番号が、第1の数値範囲、第2の数値範囲の前後の数値範囲に分散されて設定される構成であるが、第3の数値範囲に全ての非報知対象役の当選番号が連続して設定される構成であっても良い。このような構成とすることで、内部抽選結果が報知対象役であるか否かを、所定制御を行う際に用いられる当選番号が報知対象役に対して割り当てられた所定の数値範囲内にあるか否かにより判定できるため、第2の内部当選コマンドを送信する際の処理を簡素化できるとともに、非報知対象役に対して割り当てられた当選番号が所定の数値範囲にあるか否かを判定する処理を簡素化することができる。
また、本実施例では、メイン制御部41は、内部当選コマンド送信処理において、遊技状態に関わらず、同じ種類の報知対象役のグループ(本実施例では、押し順リプレイのグループ、押し順ベルのグループ)毎に一律に同じ送信用当選番号(本実施例では、押し順リプレイのグループに対して「2」、押し順ベルのグループに対して一律に「23」)を設定して、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であるが、内部当選コマンド送信処理において、同じ送信用当選番号が設定される報知対象役のグループは、少なくとも、ATに制御されているか否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないようにすれば良く、一の遊技状態において抽選対象となる同じ種類の報知対象役のグループについては、一のグループ毎に遊技者にとって有利な役が一づつ含まれるように複数のグループに分けて、分けられたグループ毎に異なる送信用当選番号を設定する構成としても良い。これにより、サブ制御部91側で複数のグループのうちいずれかのグループに属する報知対象役が当選したかを特定し、特定したグループに応じた演出を実行することが可能となる。このような構成として、例えば、本実施例の押し順リプレイについて、遊技状態がRT2において抽選対象となるリプレイGR21〜26を、遊技者にとって有利な役(本実施例では、赤7リプレイ及び青7リプレイ)が一づつ含まれるように、第1のグループ(リプレイGR21〜23)と第2のグループ(リプレイGR24〜26)とに分けて、第1のグループと第2のグループとにそれぞれ異なる送信用当選番号(例えば、2A、2B)を設定する構成とすることで、サブ制御部91は、遊技状態がRT2において、第1のグループを示す送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドを受信することで、第1のグループが当選していることを特定し、赤7リプレイが入賞する可能性を示唆する演出を実行することが可能となる一方で、第2のグループを示す送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドを受信することで、第2のグループが当選していることを特定し、青7リプレイが入賞する可能性を示唆する演出を実行すること、すなわち遊技者にとって有利な役をより特定した演出を実行することが可能となる。
次に、本実施例における配当表示の表示方法について説明する。配当表示は、入賞となる図柄の組合せと、図柄の組合せが入賞ラインLNに揃って入賞となったときに付与される価値とを示す表示である。本実施例では、サブ制御部91は、演出用スイッチ56が長押し(例えば、3秒以上の押下)されたことを検出すると、演出表示を行う液晶表示器51(表示手段)に配当表示を表示させる。このように、本実施例では、演出用スイッチ56が長押しされた場合、液晶表示器51は、配当表示を表示する。すなわち、配当表示は、演出用スイッチ56が長押しされることにより、液晶表示器51に表示される。
また、本実施例では、所定表示部に、演出用スイッチ56を長押しすることで液晶表示器51に配当表示が表示される旨を知らせる説明表示を行う。図31は、本実施形態における説明表示71の例を示した図である。図示する例では、説明表示71として「演出用スイッチ長押しで配当表示」と記載されている。また、本実施形態では、説明表示71は、スロットマシン1の前面側(所定表示部)に表示されている(図1参照)。
なお、説明表示71は、どのような方法で行ってもよい。例えば、説明表示71を印刷したシールをスロットマシン1の前面側(例えば前面扉1b)に貼付することで、説明表示71を行うようにしてもよい。また、例えば、説明表示71をスロットマシン1の前面側に直接印刷することで、説明表示71を行うようにしてもよい。また、例えば、説明表示71を液晶表示器51に表示させることで、説明表示71を行うようにしてもよい。
また、説明表示71を行う所定表示部は、遊技者が遊技を行うためにスロットマシン1に対面したときに視認可能な位置に設けられることが望ましい。これにより、遊技者は、視線の移動のみで説明表示71を見ることができるため、遊技をしながら配当表示の表示方法を確認することができる。
なお、本実施例のスロットマシン1における役の種類、図柄組合せ、配当は、図11〜図13に示した通りである。また、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される特別役、小役、再遊技役の組合せは、図17〜図19に示した通りであり、遊技状態がボーナス(BB、RB)であるときと、ボーナス(BB、RB)以外であるときとで抽選対象役が異なる。すなわち、遊技状態に応じて導出が許容される表示結果が変化する。また、本実施例のスロットマシン1における入賞ラインは、入賞ラインLN(中段ライン、図1参照)1本のみである。
図32〜図34は、本実施形態において、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における配当表示を示した図である。図32は、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における入賞役のうち、特別役の配当表示を示した図である。図示する例では、BIG BONUS(ビッグボーナス、BB)は、入賞ラインLNに「青7−青7−青7」の組合せが揃ったときに入賞となることが示されている。また、BIG BONUSは、316枚を超える払い出しで終了(316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了)することが示されている(付与される価値が示されている)。また、REGULAR BONUS(レギュラーボーナス、RR)は、入賞ラインLNに「青7−赤7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となることが示されている。また、REGULAR BONUSは、6回入賞もしくは12Gで終了(いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了)することが示されている(付与される価値が示されている)。
また、本実施例では、入賞役のうち特別役の配当表示(所定の画面)より、十字キー57の左側の操作(第1の操作)で小役1の配当表示(第1の画面)に切り替えることができ、十字キー57の右側の操作(第2の操作)でリプレイ1(再遊技役1)の配当表示(第2の画面)に切り替えることができる。これにより、遊技者は、任意に配当表示を確認することができる。なお、図示する例では、配当表示の切り替え方法として、配当表示画面の右上に、十字キー57の左側を押下することで小役1の配当表示に切り替えることができ、十字キー57の右側を押下することでリプレイ1(再遊技役1)の配当表示に切り替えることができることが示されている。
図33は、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における入賞役のうち、小役の配当表示を示した図である。なお、本実施例における小役の図柄組合せは多数あるため、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における入賞役のうち、小役の配当表示は、小役1〜小役7の7つの配当表示に分割して表示される。
図33(A)は、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における小役1の配当表示を示した図である。図示する例では、入賞ラインLNに「リプレイa−チェリーa−チェリーa」、「リプレイa−チェリーa−白7」、「リプレイa−チェリーa−BAR」、「リプレイa−チェリーb−チェリーa」、「リプレイa−チェリーb−白7」のいずれかの組合せが揃ったときに小役の入賞となり、8枚のメダルが払い出されること(付与される価値)が示されている。図33(B)は、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における小役7の配当表示を示した図である。図示する例では、入賞ラインLNに「スイカ−スイカ−スイカ」、「ベル−スイカ−チェリーb」のいずれかの組合せが揃ったときに小役の入賞となり、5枚のメダルが払い出されること(付与される価値)が示されている。なお、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における小役2〜6の配当表示についても同様に、図12に示した図柄組合せに基づいて液晶表示器51に表示される。
また、本実施例では、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における入賞役のうち小役の配当表示(所定の画面)から、十字キー57の左側の操作(第1の操作)でボーナスの配当表示(第1の画面)に切り替えることができ、十字キー57の右側の操作(第2の操作)でリプレイ1(再遊技役1)の配当表示(第2の画面)に切り替えることができる。これにより、遊技者は、任意に配当表示を確認することができる。
また、本実施例では、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における小役の配当表示は、小役1〜小役7の7つの画面に分割して表示されるため、十字キー57の下側の操作で次番号の小役の配当表示に切り替えることができ、十字キー57の上側の操作で前番号の小役の配当表示に切り替えることができる。例えば、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における小役1の配当表示が表示されているときには、十字キー57の下側の操作で次番号の小役の配当表示である小役2の配当表示に切り替えることができ、十字キー57の上側の操作で前番号の小役の配当表示である小役7の配当表示に切り替えることができる。同様に、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における小役2の配当表示が表示されているときには、十字キー57の下側の操作で次番号の小役の配当表示である小役3の配当表示に切り替えることができ、十字キー57の上側の操作で前番号の小役の配当表示である小役1の配当表示に切り替えることができる。
図34は、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における入賞役のうち、リプレイ(再遊技役)の配当表示を示した図である。なお、本実施例における再遊技役の図柄組合せは多数あるため、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における入賞役のうち、リプレイ(再遊技役)の配当表示は、リプレイ1(再遊技役1)〜リプレイ6(再遊技役6)の6つの配当表示に分割して表示される。
図34(A)は、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外におけるリプレイ1(再遊技役1)の配当表示を示した図である。図示する例では、入賞ラインLNに「リプレイa−リプレイa−リプレイa」、「リプレイb−リプレイa−リプレイa」、「ベル−リプレイa−赤7」、「ベル−リプレイa−ベル」、「ベル−リプレイa−リプレイa」のいずれかの組合せが揃ったときにリプレイ(再遊技役)の入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与されること(付与される価値)が示されている。図34(B)は、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外におけるリプレイ6(再遊技役6)の配当表示を示した図である。図示する例では、入賞ラインLNに「ベル−青7−リプレイa」、「ベル−スイカ−リプレイa」または「ベル−チェリーa−リプレイa」のいずれかの組合せが揃ったときにリプレイ(再遊技役)の入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与されること(付与される価値)が示されている。なお、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外におけるリプレイ2(再遊技役2)〜リプレイ6(再遊技役6)の配当表示についても同様に、図13に示した図柄組合せに基づいて液晶表示器51に表示される。
また、本実施例では、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における入賞役のうちリプレイ(再遊技役)の配当表示(所定の画面)から、十字キー57の左側の操作(第1の操作)でボーナスの配当表示(第1の画面)に切り替えることができ、十字キー57の右側の操作(第2の操作)で小役1の配当表示(第2の画面)に切り替えることができる。これにより、遊技者は、任意に配当表示を確認することができる。
また、本実施例では、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外におけるリプレイ(再遊技役)の配当表示は、リプレイ1(再遊技役1)〜リプレイ6(再遊技役6)の6つの画面に分割して表示されるため、十字キー57の下側の操作で次番号のリプレイ(再遊技役)の配当表示に切り替えることができ、十字キー57の上側の操作で前番号のリプレイ(再遊技役)の配当表示に切り替えることができる。例えば、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外におけるリプレイ1(再遊技役1)の配当表示が表示されているときには、十字キー57の下側の操作で次番号のリプレイ(再遊技役)の配当表示であるリプレイ2(再遊技役2)の配当表示に切り替えることができ、十字キー57の上側の操作で前番号のリプレイ(再遊技役)の配当表示であるリプレイ6(再遊技役6)の配当表示に切り替えることができる。同様に、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外におけるリプレイ2(再遊技役2)の配当表示が表示されているときには、十字キー57の下側の操作で次番号のリプレイ(再遊技役)の配当表示であるリプレイ3(再遊技役3)の配当表示に切り替えることができ、十字キー57の上側の操作で前番号のリプレイ(再遊技役)の配当表示であるリプレイ1(再遊技役1)の配当表示に切り替えることができる。
なお、本実施例では、図32〜図34に示すように、入賞役のうち、特別役と、小役と、リプレイ(再遊技役)とを、それぞれまとめて配当表示している。例えば、図32に示すように、入賞役のうち特別役のみを特別役の配当表示(ボーナスの配当表示)としてまとめて表示している。また、図33に示すように、入賞役のうち小役のみを小役の配当表示(小役1の配当表示〜小役7の配当表示)としてまとめて表示している。また、図34に示すように、入賞役のうちリプレイ(再遊技役)のみをリプレイ(再遊技役)の配当表示(リプレイ1(再遊技役1)の配当表示〜リプレイ6(再遊技役6)の配当表示)としてまとめて表示している。これにより、遊技者は、一目で特別役の配当表示であるか、小役の配当表示であるか、リプレイ(再遊技役)の配当表示であるかを認識することができる。よって、入賞役のうち、特別役と、小役と、リプレイ(再遊技役)とをそれぞれまとめて配当表示する(入賞の種類毎にまとめて表示する)ことで、配当の内容を区別し易くすることができる。
また、本実施例では入賞となる図柄の組合せが多数あるため、図30〜図33に示すように、配当表示は複数の画面に分割して表示されている。また、配当表示は複数の画面に分割して表示されているが、上述したとおり十字キー57を操作することで他の配当表示の画面に切り替えることができるため、遊技者は全ての配当表示を確認することができる。
なお、本実施例では、サブ制御部91は、液晶表示器51に配当表示を表示させてから時間が経過しても、他の配当表示に切り替えない。すなわち、複数の画面に分割して表示される配当表示の画面は、時間が経過しても内容が変化しない。例えば、配当表示が表示されてから所定時間が経過する毎に他の配当表示に切り替わってしまうと、切り替わる前の配当表示を遊技者が確認する前に、他の配当表示に切り替わるおそれがある。この場合、遊技者は、切り替わる前の配当表示を確認することができない。しかしながら、本実施例では、複数の画面に分割して表示される配当表示の画面は、時間が経過しても内容が変化しない。さらに、遊技者は、十字キー57を操作することで他の配当表示の画面に切り替えることができる。よって、遊技者は配当表示を適切に確認でき、遊技者の利便性を高めることができる。
図35は、遊技状態がボーナス(BB、RB)における入賞役である小役の配当表示を示した図である。なお、本実施例では、遊技状態がボーナス(BB、RB)における入賞役は小役のみである。また、本実施例における小役の図柄組合せは多数あるため、遊技状態がボーナス(BB、RB)における入賞役である小役の配当表示は、小役1、小役2の2つの配当表示に分割して表示される。
図35(A)は、遊技状態がボーナス(BB、RB)における小役1の配当表示を示した図である。図示する例では、遊技状態がボーナス(BB、RB)における小役1の配当表示であることを示すために、配当表示上部に「BONUS中」と表示されている。また、図示する例では、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」、「リプレイa−ベル−赤7」、「リプレイa−ベル−リプレイa」、「リプレイb−ベル−赤7」、「リプレイb−ベル−リプレイa」のいずれかの組合せが揃ったときに小役の入賞となり、8枚のメダルが払い出されること(付与される価値)が示されている。図35(B)は、遊技状態がボーナス(BB、RB)における小役2の配当表示を示した図である。図示する例では、遊技状態がボーナス(BB、RB)における小役2の配当表示であることを示すために、配当表示上部に「BONUS中」と表示されている。また、図示する例では、入賞ラインLNに「スイカ−スイカ−スイカ」、「ベル−スイカ−チェリーb」のいずれかの組合せが揃ったときに小役の入賞となり、5枚のメダルが払い出されること(付与される価値)が示されている。
また、本実施例では、遊技状態がボーナス(BB、RB)における小役の配当表示は、小役1、小役2の2つの画面に分割して表示されるため、十字キー57の下側の操作で次番号の小役の配当表示に切り替えることができる。例えば、遊技状態がボーナス(BB、RB)における小役1の配当表示が表示されているときには、十字キー57の下側の操作で次番号の小役の配当表示である小役2の配当表示に切り替えることができる。同様に、小役2の配当表示が表示されているときには、十字キー57の下側の操作で次番号の小役の配当表示である小役1の配当表示に切り替えることができる。
次に、本実施例におけるボーナス確定演出について説明する。本実施例のサブ制御部91は、例えば所定の小役が当選した場合、所定の確率でボーナス確定演出を実行する。図36は、本実施例におけるボーナス確定演出の演出例を示した図である。サブ制御部91は、ボーナス確定演出を実行する場合には、図36(A)に示すように液晶表示器51に「ボタンを押せ!」と表示させる。その後、演出用スイッチ56が短押しされた場合、サブ制御部91は、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスが当選しているか否かに応じて、液晶表示器51に異なる画像を表示させる(特定演出を実行する)。
具体的には、サブ制御部91は、図36(A)に示すように液晶表示器51に「ボタンを押せ!」と表示させた後、演出用スイッチ56が短押し(例えば、2秒以内の押下)された場合、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスのいずれかに当選しているときには、図36(B)に示すように液晶表示器51に「BONUS確定!」と表示させる。また、サブ制御部91は、図36(A)に示すように液晶表示器51に「ボタンを押せ!」と表示させた後、演出用スイッチ56が短押しされた場合、ビッグボーナスとレギュラーボーナスのいずれにも当選していないときには、図36(C)に示すように液晶表示器51に「残念」と表示させる。
すなわち、図36(A)に示すように液晶表示器51に「ボタンを押せ!」と表示された場合に遊技者が演出用スイッチ56(操作手段)を短押しする(所定態様で操作する)と、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスのいずれかに当選しているときには、図36(B)に示すように液晶表示器51に「BONUS確定!」と表示される(特定演出が行われる)。また、図36(A)に示すように液晶表示器51に「ボタンを押せ!」と表示された場合に遊技者が演出用スイッチ56(操作手段)を短押しする(所定態様で操作する)と、ビッグボーナスとレギュラーボーナスのいずれにも当選していないときには、図36(C)に示すように液晶表示器51に「残念」と表示される(特定演出が行われる)。
これにより、遊技者は、ビッグボーナスもしくはレギュラーボーナスに当選しているか、ビッグボーナスとレギュラーボーナスのいずれにも当選していないかを認識することができる。従って、ボーナス確定演出を実行することで遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上述したとおり、本実施例では、演出用スイッチ56が長押しされることにより、液晶表示器51に配当表示が表示される。また、液晶表示器51に「ボタンを押せ!」と表示された場合に演出用スイッチ56が短押しされることにより、液晶表示器51に「BONUS確定!」または「残念」のいずれかの特定演出が表示される。このように、配当表示を表示させるための操作(特定態様の操作)と、特定演出を表示させるための操作(所定態様の操作)とは異なるため、誤って配当表示がなされてしまうことを防止することができる。
また、サブ制御部91は、液晶表示器51に配当表示を表示させているときに、スタートスイッチ7が操作されると配当表示を終了させる。なお、配当表示を終了させるための操作は、スタートスイッチ7の操作に限らず、任意の操作としてもよい。例えば、サブ制御部91は、液晶表示器51に配当表示を表示させているときに、MAXBETスイッチ6が操作されると配当表示を終了させるようにしてもよい。このように、液晶表示器51に配当表示を表示させるための操作(演出用スイッチ56の長押し)と、配当表示を終了させるための操作(スタートスイッチ7の操作)とを異なる操作とすることで、誤って配当表示が終了してしまうことを防止することができる。
また、サブ制御部91は、液晶表示器51に配当表示を表示させてから所定時間(例えば5分)が経過した場合には配当表示を終了させる。なお、所定時間は5分に限らず、任意の時間としてもよい。また、サブ制御部91は、配当表示を終了させた後、液晶表示器51にデモ画面を表示させるようにしてもよい。図37は、本実施例におけるデモ画面の例を示した図である。図示する例では、デモ画面にはキャラクタが表示されている。
なお、サブ制御部91は、液晶表示器51に配当表示を表示させているときに演出用スイッチ56(操作手段)や十字キー57(操作手段)が操作された場合、所定時間を延長する。例えば、サブ制御部91は、液晶表示器51に配当表示を表示させているときに演出用スイッチ56や十字キー57が操作された場合、所定時間を5分延長する。なお、延長時間は5分に限らず、任意の時間としてもよい。これにより、意図せず配当表示が終了してしまうことがないように、表示時間が担保される。
また、上述したとおり、本実施例では、遊技状態がボーナス(BB、RB)であるときと、ボーナス(BB、RB)以外であるときとで抽選対象役が異なる。よって、サブ制御部91は、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外であるときに演出用スイッチ56が長押しされたことを検出すると、演出表示を行う液晶表示器51(表示手段)に、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における配当表示(例えば、図32〜図34に示した配当表示)のいずれかを初期画面として表示させる。また、サブ制御部91は、遊技状態がボーナス(BB、RB)であるときに演出用スイッチ56が長押しされたことを検出すると、演出表示を行う液晶表示器51(表示手段)に、遊技状態がボーナス(BB、RB)における配当表示(例えば、図35に示した配当表示)のいずれかを初期画面として表示させる。すなわち、遊技状態に応じて配当表示画面の初期画面が異なるようにする。
例えば、サブ制御部91は、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外であるときに演出用スイッチ56が長押しされたことを検出すると、演出表示を行う液晶表示器51(表示手段)に、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における配当表示のうち、特別役の配当表示(図32)を初期画面として表示させる。なお、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外であるときに初期画面として表示させる配当表示は、特別役の配当表示(図32)に限らず、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における配当表示であればどのような配当表示であってもよい。
また、例えば、サブ制御部91は、遊技状態がボーナス(BB、RB)であるときに演出用スイッチ56が長押しされたことを検出すると、演出表示を行う液晶表示器51(表示手段)に、遊技状態がボーナス(BB、RB)における配当表示のうち、小役1の配当表示(図35(A))を初期画面として表示させる。なお、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外であるときに初期画面として表示させる配当表示は、小役1の配当表示(図35(A))に限らず、遊技状態がボーナス(BB、RB)における配当表示であればどのような配当表示であってもよい。
これにより、遊技者は遊技状態に応じた配当表示を適切に確認することができ、遊技者の利便性を高めることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、演出表示を行う液晶表示器51(表示手段)を備える。また、液晶表示器51は、表示結果に応じて付与される価値(例えば、BIG BONUS、REGULAR BONUS、メダルの払い出し、再遊技)を示す配当表示を表示する。また、配当表示はスロットマシン1に設けられた演出用スイッチ56(操作手段)が長押し(特定態様)で操作されたことにより表示される。また、スロットマシン1の前面側(所定表示部)に、演出用スイッチ56を長押しすることで配当表示が表示される旨を示す説明表示71を行う。
これにより、配当表示を行うための方法が確認でき、利便性を高めることができる。
(2) また、本実施の形態におけるスロットマシン1では、遊技において演出用スイッチ56を短押し(所定態様で操作)することで「BONUS確定!」や「残念」の表示(特定演出)が行われるとともに、特定態様(短押し)は所定態様(長押し)と異なるようにしてもよい。
これにより、誤って配当表示がなされてしまうことを防止することができる。
(3) また、本実施の形態におけるスロットマシン1において、所定表示部は、遊技者が遊技を行うためにスロットマシンに対面したときに視認可能な位置に設けられていてもよい。
これにより、遊技をしながら配当表示の表示方法を確認することができる。
(4) また、本実施の形態におけるスロットマシン1では、配当表示を終了させるための操作(例えば、スタートスイッチ7の操作、MAXBETスイッチ6の操作)は、特定態様での操作(例えば、演出用スイッチ56の長押し)と異なる操作であってもよい。
このような構成によれば、誤って配当表示が終了してしまうことを防止することができる。
(5) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、演出表示を行う液晶表示器51(表示手段)を備える。また、液晶表示器51は、表示結果に応じて付与される価値(例えば、BIG BONUS、REGULAR BONUS、メダルの払い出し、再遊技)を示す配当表示を表示する。また、配当表示は、特別役の配当表示、小役1〜小役7の配当表示、リプレイ1(再遊技役1)〜リプレイ6(再遊技役6)の配当表示(複数の画面)に分割して表示される。また、特別役の配当表示、小役1〜小役7の配当表示、リプレイ1(再遊技役1)〜リプレイ6(再遊技役6)の配当表示は、各々時間経過によって確認可能な内容が変化することなく、スロットマシン1に設けられた十字キー57(操作手段)の操作を条件に切り替え可能である。
これにより、配当表示を適切に確認でき、利便性を高めることができる。
(6) また、本実施の形態におけるスロットマシン1では、液晶表示器51が配当表示を表示したまま所定時間(例えば、5分)が経過した場合には配当表示を終了する。また、演出用スイッチ56や十字キー57が操作された場合には所定時間を延長(例えば、5分延長)するようにしてもよい。
これにより、意図せず配当表示が終了してしまうことがないように、表示時間が担保される。
(7) また、本実施の形態におけるスロットマシン1において、特別役の配当表示、小役1〜小役7の配当表示、リプレイ1(再遊技役1)〜リプレイ6(再遊技役6)の配当表示は、小役1の配当表示(第1の画面)とリプレイ1(再遊技役1)の配当表示(第2の画面)とを含む。また、十字キー57の左側の操作(操作手段を第1の操作で操作)をすることで特別役の配当表示(所定の画面)から小役1の配当表示に切り替え可能であり、十字キー57の右側の操作(操作手段を第2の操作で操作)をすることで特別役の配当表示からリプレイ1(再遊技役1)の配当表示に切り替え可能であってもよい。
これにより、任意に配当表示画面を確認することができる。
(8) また、本実施の形態におけるスロットマシン1は、内部抽選を行う(表示結果が導出される前に、導出が許容される表示結果を決定する)メイン制御部41(事前決定手段)を備える。また、遊技状態がボーナス(BB、RB)であるときと、ボーナス(BB、RB)以外であるときとで抽選対象役が異なる(遊技状態に応じて導出が許容される表示結果が変化する。また、遊技状態がボーナス(BB、RB)であるときには、遊技状態がボーナス(BB、RB)における配当表示のうち、小役1の配当表示を初期画面として表示させる。また、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外であるときには、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における配当表示のうち、特別役の配当表示を初期画面として表示させる(遊技状態に応じて前記配当表示画面の初期画面が異なる)ようにしてもよい。
これにより、配当表示を適切に確認でき、利便性を高めることができる。
(9) また、本実施の形態におけるスロットマシン1において、入賞には小役の入賞(第1種類の入賞)と、リプレイ(再遊技役)(第2種類の入賞)とがある。また、配当表示では、入賞の種類毎にまとめて表示するようにしてもよい。
このような構成によれば、配当の内容を区別し易くすることができる。
(10) また、本実施例では、スロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能なリール2L、2C、2R(可変表示部)を備え、リール2L、2C、2Rを変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能である。
またメイン制御部41(遊技制御手段)は、遊技の制御を行う。また、サブ制御部91(演出制御手段)は、メイン制御部41(遊技制御手段)から送信されたコマンド(制御情報)に基づいて演出を行う。また、ストップスイッチ8L、8C、8R(導出操作手段)は、遊技者が表示結果を導出させるために操作される。また、メイン制御部41とサブ制御部91とのいずれか一方もしくは両方(操作態様報知手段)は、ストップスイッチ8L、8C、8R(導出操作手段)の停止順(操作態様)を識別可能に報知することが可能である。
また、メイン制御部41(遊技制御手段)は、表示結果が導出される前に、導出が許容される表示結果を決定する事前決定手段(内部抽選)と、事前決定手段(内部抽選)の決定結果がナビ報知の対象となる報知対象役(報知対象結果)となったときに遊技者にとって有利な停止順(有利操作態様)が報知される報知状態(ナビ報知が実行される状態)に制御する報知状態制御手段と、事前決定手段(内部抽選)の決定結果に関する特定制御情報(第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンド)をサブ制御部91(演出制御手段)に対して送信する特定制御情報送信手段(内部当選コマンド設定処理)とを含む。
また、特定制御情報送信手段は、報知状態(ナビ報知が実行される状態)に制御されているか否かに関わらず、事前決定手段(内部抽選)の決定結果が報知対象役(報知対象結果)となったときに、報知対象役(報知対象結果)となった旨は特定できるが遊技者にとって有利な停止順(有利操作態様)を特定できない特定制御情報(第2の内部当選コマンド)をサブ制御部91(演出制御手段)に対して送信するようにしてもよい。
これにより、メイン制御部41(遊技制御手段)とサブ制御部91(演出制御手段)とを備えるものにおいて、サブ制御部91(演出制御手段)側に不正がなされることで生じる問題を回避することができる。
(11)また、本実施例では、スロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能なリール2L、2C、2R(可変表示部)を備え、リール2L、2C、2Rを変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能である。
またメイン制御部41(遊技制御手段)は、遊技の制御を行う。また、サブ制御部91(演出制御手段)は、メイン制御部41(遊技制御手段)から送信されたコマンド(制御情報)に基づいて演出を行う。また、ストップスイッチ8L、8C、8R(導出操作手段)は、遊技者が表示結果を導出させるために操作される。また、メイン制御部41とサブ制御部91とのいずれか一方もしくは両方(操作態様報知手段)は、トップスイッチ8L、8C、8R(導出操作手段)の停止順(操作態様)を識別可能に報知することが可能である。
また、メイン制御部41(遊技制御手段)は、表示結果が導出される前に、導出が許容される表示結果を決定する事前決定手段(内部抽選)と、事前決定手段(内部抽選)の決定結果毎に各々異なる当選番号(数値)を設定する数値設定手段と、数値設定手段により設定された当選番号(数値)に応じて内部当選フラグの設定、ナビ報知、コマンド作成、リール2L、2C、2Rの停止制御等(所定制御)を行う所定制御手段と、事前決定手段(内部抽選)の決定結果がナビ報知(報知)の対象となる報知対象役(報知対象結果)となったときに遊技者にとって有利な停止順(遊技者にとって有利な有利操作態様)が報知される報知状態(ナビ報知が実行される状態)に制御する報知状態制御手段と、事前決定手段(内部抽選)の決定結果に関する特定制御情報(第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンド)をサブ制御部91(演出制御手段)に対して送信する特定制御情報送信手段とを含む。
また、報知対象役(報知対象結果)となったときに数値設定手段により設定される当選番号(数値)として、所定の数値範囲(2〜19、23〜34)からなる連続する数値が割り当てられており、特定制御情報送信手段は、少なくとも報知状態(ナビ報知が実行される状態)以外の状態において、数値設定手段により設定された当選番号(数値)が、所定の数値範囲(2〜19、23〜34)であるときに、報知対象役(報知対象結果)となった旨は特定できるが遊技者にとって有利な停止順(有利操作態様)を特定できない特定制御情報(第2の内部当選コマンド)をサブ制御部91(演出制御手段)に対して送信するようにしてもよい。
これにより、メイン制御部41(遊技制御手段)とサブ制御部91(演出制御手段)とを備えるものにおいて、サブ制御部91(演出制御手段)側に不正がなされることで生じる問題を回避することができる。
(12)また、本実施例では、スロットマシン1は、メイン制御部41(第1の制御手段)と、メイン制御部41から受信した制御情報に応じて制御を行うサブ制御部91(第2の制御手段とを備える。また、メイン制御部41は、1単位の遊技(ゲーム)における第1のタイミング(ゲームの開始時)と第2のタイミング(ゲームの終了時)を含む複数のタイミング毎にメイン制御部41の制御状態を特定可能な複数種類の制御状態コマンド(状態制御情報)をサブ制御部91に対して送信する状態制御情報送信手段を含む。
また、状態制御情報送信手段が一のタイミングにおいて送信する複数種類の制御状態コマンドは、第1のタイミング(ゲームの開始時)と第2のタイミング(ゲームの終了時)で変化しない制御状態(例えば、遊技者にとって有利な停止順等)を特定可能な制御状態コマンド2(第1の状態制御情報)と、第1のタイミング(ゲームの開始時)と第2のタイミング(ゲームの終了時)で変化し得る制御状態(例えば、遊技状態等)を特定可能な制御状態コマンド1(第2の状態制御情報)とを含む。
また、状態制御情報送信手段は、複数のタイミングのうちいずれのタイミングにおいても制御状態コマンド一括設定処理(共通の制御)にて複数種類の制御状態コマンドを送信するようにしてもよい。
これにより、複数のタイミングのうちいずれのタイミングにおいても共通の制御にてこれら複数種類の状態制御情報を送信するので、サブ制御部91側でメイン制御部41の制御状態を詳細に把握しつつ、メイン制御部41が状態制御情報を送信する際のプログラム容量を削減することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
図38〜図39は、本実施例において、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における配当表示を示した図である。図38は、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における入賞役のうち、特別役の配当表示を示した図である。図示する例では、BIG BONUS(ビッグボーナス、BB)は、入賞ラインLNに「青7−青7−青7」の組合せが揃ったときに入賞となることが示されている。また、BIG BONUSは、316枚を超える払い出しで終了(316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了)することが示されている(付与される価値が示されている)。また、REGULAR BONUS(レギュラーボーナス、RR)は、入賞ラインLNに「青7−赤7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となることが示されている。また、REGULAR BONUSは、6回入賞もしくは12Gで終了(いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了)することが示されている(付与される価値が示されている)。
また、本実施例では、入賞役のうち特別役の配当表示(所定の画面)より、十字キー57の左側の操作(第1の操作)で小役1の配当表示(第1の画面)に切り替えることができ、十字キー57の右側の操作(第2の操作)でリプレイ1(再遊技役1)の配当表示(第2の画面)に切り替えることができる。これにより、遊技者は、任意に配当表示を確認することができる。なお、図示する例では、配当表示の切り替え方法として、配当表示画面の右上に、十字キー57の左側を押下することで小役1の配当表示に切り替えることができ、十字キー57の右側を押下することでリプレイ1(再遊技役1)の配当表示に切り替えることができることが示されている。
図39は、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における入賞役のうち、小役の配当表示を示した図である。なお、本実施例における小役の図柄組合せは多数あるため、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における入賞役のうち、小役の配当表示は、小役1〜小役7の7つの配当表示に分割して表示される。
図39(A)は、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における小役1の配当表示を示した図である。図示する例では、入賞ラインLNに「リプレイa−チェリーa−チェリーa」、「リプレイa−チェリーa−白7」、「リプレイa−チェリーa−BAR」、「リプレイa−チェリーb−チェリーa」、「リプレイa−チェリーb−白7」、「リプレイa−チェリーb−BAR」のいずれかの組合せが揃ったときに小役の入賞となり、8枚のメダルが払い出されること(付与される価値)が示されている。このように、8枚のメダルが払い出される小役(以下、本実施例では「8枚役」と称することもある)では、リール2Lとリール2Cとに「リプレイa−チェリーa」と揃えば、リール2Rの図柄が「白7」または「チェリーa」または「BAR」の3種類の特定図柄のうちのいずれが停止しても小役が入賞する。同様に、リール2Lとリール2Cとに「リプレイa−チェリーb」と揃えば、リール2Rの図柄が「白7」または「チェリーa」または「BAR」の3種類の特定図柄のうちのいずれが停止しても小役が入賞する。そして、図示する例では、2種類の特定図柄の一部を組合せた組合せ図柄表示(図中のリール2Rにおける白7の一部とチェリーaの一部の組合せ)と、単独で図柄を表示する通常図柄表示(図中のリール2Lとリール2Cにおけるリプレイa、チェリーa、チェリーb、リール2RにおけるBAR)とを用いて入賞が発生する図柄組合せを表示している。組合せ図柄表示は、2種類の特定図柄である「白7」と「チェリーa」を斜線(スラッシュ)で仕切ることによって、それぞれの一部を組み合せている。
図39(B)は、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における小役7の配当表示を示した図である。図示する例では、入賞ラインLNに「スイカ−スイカ−スイカ」、「ベル−スイカ−チェリーb」のいずれかの組合せが揃ったときに小役の入賞となり、5枚のメダルが払い出されること(付与される価値)が示されている。また、入賞ラインLNに「チェリーa−ベル−リプレイa」、「赤7−ベル−リプレイa」、「BAR−ベル−リプレイa」のいずれかの組合せが揃ったときに小役の入賞となり、1枚のメダルが払い出されること(付与される価値)が示されている。このように、1枚のメダルが払い出される小役(以下、本実施例では「1枚役」と称することもある)では、リール2Cとリール2Rとに「ベル−リプレイa」と揃えば、リール2Lの図柄が「チェリーa」または「赤7」または「BAR」の3種類の特定図柄のうちのいずれが停止しても小役が入賞する。そして、図示する例では、2種類の特定図柄の一部を組合せた組合せ図柄表示(図中のリール2Lにおける赤7の一部とBARの一部の組合せ)と、単独で図柄を表示する通常図柄表示(図中のリール2Lにおけるチェリーa、リール2Cとリール2Rにおけるベル、リプレイa)とを用いて入賞が発生する図柄組合せを表示している。組合せ図柄表示は、2種類の特定図柄である「白7」と「チェリーa」を斜線(スラッシュ)で仕切ることによって、それぞれの一部を組み合せている。
なお、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における小役2〜6の配当表示についても同様に、図12に示した図柄組合せに基づいて液晶表示器51に表示される。
また、本実施例では、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における入賞役のうち小役の配当表示(所定の画面)から、十字キー57の左側の操作(第1の操作)でボーナスの配当表示(第1の画面)に切り替えることができ、十字キー57の右側の操作(第2の操作)でリプレイ1(再遊技役1)の配当表示(第2の画面)に切り替えることができる。これにより、遊技者は、任意に配当表示を確認することができる。
また、本実施例では、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における小役の配当表示は、小役1〜小役7の7つの画面に分割して表示されるため、十字キー57の下側の操作で次番号の小役の配当表示に切り替えることができ、十字キー57の上側の操作で前番号の小役の配当表示に切り替えることができる。例えば、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における小役1の配当表示が表示されているときには、十字キー57の下側の操作で次番号の小役の配当表示である小役2の配当表示に切り替えることができ、十字キー57の上側の操作で前番号の小役の配当表示である小役7の配当表示に切り替えることができる。同様に、遊技状態がボーナス(BB、RB)以外における小役2の配当表示が表示されているときには、十字キー57の下側の操作で次番号の小役の配当表示である小役3の配当表示に切り替えることができ、十字キー57の上側の操作で前番号の小役の配当表示である小役1の配当表示に切り替えることができる。
図39の配当表示では、8枚役および1枚役ともに、組合せ図柄表示の大きさが通常図柄表示の大きさよりも大きくなっている。これにより、配当表示に用いる領域の大きさを程々にしつつ、配当表示における図柄組合せの視認性を高めることができる。
また、図39の配当表示では、8枚役の組合せ図柄表示では「白7」と「チェリーa」との2種類の特定図柄の一部を組合せ、1枚役の組合せ図柄表示では「赤7」と「BAR」との2種類の特定図柄の一部を組合せている。そして、これら組合せ図柄表示における特定図柄の一部の大きさは、一の特定図柄を液晶表示器51での配当表示において単独で表示したときの大きさの1/2の大きさより大きくなっている。これにより、配当表示に用いる領域の大きさを程々にしつつ、配当表示における図柄組合せの視認性を高めることができる。
また、図39の配当表示では、8枚役の組合せ図柄表示の「白7」は他色の7と異なり白色で着色されている特徴部位を有し、「チェリーa」はチェリーbと異なり葉っぱの枚数が2枚になっている特徴部位を有する。そして、組合せ図柄表示では各特徴部位を含むように各特定図柄の一部を組み合せている。同様に、1枚役の組合せ図柄表示の「赤7」は他の7と異なり赤色で着色されている特徴部位を有し、「BAR」は他の図柄と異なりBARという文字が付されている特徴部位を有する。そして、組合せ図柄表示では各特徴部位を含むように各特定図柄の一部を組み合せている。これにより、配当表示に用いる領域の大きさを程々にしつつ、配当表示における図柄組合せの視認性を高めることができる。
また、図39の配当表示では、横線による網掛けの背景に図柄表示(組合せ図柄表示、通常図柄表示の両方を含む)を重畳して表示している。そして、配当表示における各図柄表示には背景と区別可能な白色による縁取りが付されている。さらに、組合せ図柄表示の斜線にも図柄表示と同様の白色による縁取りが付されている。これにより、図柄の一部同士を識別しやくすることができる。
また、図39の配当表示では、組合せ図柄表示と、組合せ図柄表示を用いてリール以外の図柄表示とが重畳しないように図柄組合せを表示している。これにより、組合せ図柄表示の視認性を担保することができる。
なお、図39の配当表示において、縦軸または横軸で図柄の一部を組み合せて組合せ図柄表示を用いることも可能である。この場合に、組み合せる図柄の一部を全幅表示とすることが可能である。例えば、赤7とBARとを横軸で仕切ってそれぞれの一部を表示するとともに、それぞれを全幅表示する。これにより、組合せ図柄表示の視認性を担保することができる。
また、図38および図39の配当表示では、各リールの図柄表示同士が重畳しないように図柄組合せを表示している。これにより、図柄組合せの識別性が高まり、入賞の種類を特定する図柄組合せを認識しやすくすることができる。
また、図38および図39の配当表示では、配当表示における「赤7」、「青7」「白7」、「リプレイa」、「チェリーa」、「チェリーb」、「BAR」は、図3に示す各リールの図柄と同一形状になっている。このため、各図柄表示は各リールの図柄と縦軸および横軸における大きさの比率が同一になっている。これにより、図柄組合せ表示の識別性が高まり、図柄組合せ表示を認識しやすくすることができる。なお、配当表示における図柄はリールの図柄と同一形状でなくてもよく、図柄の識別性を損なわない範囲で相似形(略同一形状)としてもよい。
また、図38および図39の配当表示では、入賞の種類によって配当表示における「赤7」、「青7」、「白7」、「リプレイa」、「チェリーa」、「チェリーb」、「BAR」の大きさが異なっている。具体的には、「赤7」、「青7」、「白7」が最も大きく、次に「BAR」が大きく、次に「リプレイa」が大きく、「チェリーa」、「チェリーb」が最も小さくなっている。これにより、入賞の種類を適切に区別することができる。
また、図38および図39の配当表示では、横線による網掛けの背景に図柄表示(組合せ図柄表示、通常図柄表示の両方を含む)を重畳して表示している。そして、配当表示における各図柄表示には背景と区別可能な白色による縁取りが付されている。これにより、図柄組合せの識別性が高まり、入賞の種類を特定する図柄組合せを認識しやすくすることができる。
また、図38および図39の配当表示では、横線による網掛けの背景に図柄表示(組合せ図柄表示、通常図柄表示の両方を含む)を重畳して表示している。そして、本実施例では、液晶表示器51により配当表示を表示しているが、配当表示の背景は静止画像としている。これにより、図柄組合せの識別性が高まり、入賞の種類を特定する図柄組合せを認識しやすくすることができる。
また、図38および図39の配当表示では、横線による網掛けの背景に図柄表示(組合せ図柄表示、通常図柄表示の両方を含む)を重畳して表示している。そして、リール2L,2C,2Rにおいては、図柄の背景は無地である。よって、配当表示の背景とリールの背景とは異なる模様となっている。これにより、配当表示のデザイン性を高めることができる。
また、図38および図39の配当表示では、横線による網掛けの背景に図柄表示(組合せ図柄表示、通常図柄表示の両方を含む)を重畳して表示している。そして、配当表示における各図柄表示には背景と区別可能な白色による縁取りが付されている。さらに、配当枚数(図39における「8枚」、「5枚」、「1枚」)や十字キー57の操作態様を示す文字(図38における「小役1」、「リプレイ1」、図39における「小役1」,「小役2」,「小役6」,「小役7」、「ボーナス」、「リプレイ1」)、役の種類を示す文字(図38における「ボーナス」、図39における「小役1」、「小役7」)、その他の文字(「切替」「BIG BONUS 316枚を超える払い出しで終了」「REGULAR BONUSは、6回入賞もしくは12Gで終了」)も白色による縁取りが付されている。これにより、配当枚数、その他の情報を識別しやすくすることができる。
また、図38および図39の配当表示では、配当表示を切り替えても、各配当表示の背景は横線による網掛けの背景となっており、共通の背景である。これにより、遊技者が入賞の種類を適切に区別することができる。
また、図39に示すように、8枚役においては、リール2Rの図柄が「白7」または「チェリーa」または「BAR」の3種類の特定図柄のうちのいずれが停止しても小役が入賞する。しかし、リール2Rの「白7」、「チェリーa」、「BAR」を組合せ図柄表示とすると、図柄組合せの視認性が低下する。よって、3種類の図柄を全て組合せ図柄表示とせず、「白7」、「チェリーa」、「BAR」のうち「白7」と「チェリーa」とを用いて8枚役の入賞となる図柄組合せを表示する第1表示と、「白7」と「チェリーa」以外の「BAR」を用いて8枚役の入賞となる図柄組合せを表示する第2表示とによって、8枚役の入賞が発生する図柄組合せを表示している。なお、8枚役の入賞が発生する図柄組合せである「リプレイa−チェリーb−チェリーa」、「リプレイa−チェリーb−白7」、「リプレイa−チェリーb−BAR」に関しても同様である。また、1枚役の入賞が発生する図柄組合せに関しても同様である。これにより、配当表示に用いる領域の大きさを程々にしつつ、図柄組合せの視認性を高めることができる。
さらに、これら第1表示と第2表示とに対して共通の配当表示(図39(A)では「8枚」、図39(B)では「1枚」)を行っている。これにより、図柄組合せに対する配当表示を簡素化することができる。
なお、第1表示と第2表示とで分ける図柄の種類を同一数にすることも可能である。例えば、8枚のメダルが払い出される小役の入賞が発生する図柄組合せが第1リールと第2リールは共通図柄で第3リールの図柄が4種類である場合(例えば「リプレイa−チェリーb−チェリーa」、「リプレイa−チェリーb−白7」、「リプレイa−チェリーb−BAR」、「リプレイa−チェリーb−ベル」のような場合)に、2種類ずつ(例えば「リプレイa−チェリーb−チェリーa/白7」の第1表示と、「リプレイa−チェリーb−BAR/ベル」の第2表示との2種類)に分けることが可能である。これにより、図柄の組合せや文字の識別性が高まり、図柄の組合せを認識しやすくすることができる。
[第2実施形態の変形例1]
なお、本実施例の変形例として、配当表示における図柄表示を第1〜第3リールの図柄よりも大きくすることも可能である。さらに、配当表示における図柄表示を第1〜第3リールの最も小さい図柄よりも大きくすることも可能である。
図40における配当表示では、例えば、BIG BONUS(ビッグボーナス、BB)は、入賞ラインLNに「青7−青7−青7」の組合せが揃ったときに入賞となることが示されている。また、REGULAR BONUS(レギュラーボーナス、RR)は、入賞ラインLNに「青7−赤7−赤7」の組合せが揃ったときに入賞となることが示されている。そして、これら配当表示における図柄は、リール2L,2C,2Rに配列された図柄のうち最も大きい図柄である「青7」および「赤7」および「白7」よりも大きくなっている。すなわち、リール2L,2C,2Rのいずれの図柄よりも大きくなっている。かつリール2L,2C,2Rの最も小さい図柄(「チェリーa」「チェリーb」)よりも大きくなっている。これにより、図柄の組合せや文字の識別性が高まり、図柄の組合せを認識しやすくすることができる。
また、本実施例の変形例として、配当表示における背景の色彩と、リール2L,2C,2Rの背景の色彩とを同系色にすることが可能である。
図40における配当表示では、配当表示における背景の色彩と、リール2L,2C,2Rの背景の色彩とが同一色(例えば、白色)になっている。また、両背景はともに無地である。これにより、図柄組合せの識別性が高まり、入賞の種類を特定する図柄組合せを認識しやすくすることができる。
配当表示における背景の色彩と、リール2L,2C,2Rの背景の色彩とを同一色に限らず、同系色にしても同様の効果が得られる。同系色として、例えば、ひとつの色彩で明度と彩度を異ならせた色を挙げることができる。
[第2実施形態の変形例2]
また、本実施例の変形例として、配当表示における図柄を液晶表示器51で表示される演出用の演出図柄よりも大きくすることも可能である。
図41に示すように、例えば、液晶表示器51において、キャラクタが演出図柄である「青7」を把持している演出を実行して、BBの入賞が発生したことを報知するとする。そして、図38や図40の配当表示における「青7」は、液晶表示器51に演出図柄として表示される「青7」よりも大きくなっている。これにより、図柄の組合せや文字の識別性が高まり、図柄の組合せを認識しやすくすることができる。
[第2実施形態の変形例2]
また、本実施例の変形例として、組合せ図柄表示を構成する特定図柄同士を重畳させないように構成することも可能である。
図42における配当表示では、8枚役および1枚役における組合せ図柄表示を重畳させないで、それぞれ別個に表示している。図42の例では、8枚役においては、リール2Rの「白7」と「チェリーa」が重畳しないように離間して表示され、1役においては、リール2Lの「赤7」と「BAR」が重畳しないように離間して表示されている。これにより、図柄の組合せや文字の識別性が高まり、図柄の組合せを認識しやすくすることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、液晶表示器51において、複数種類の特定図柄のうち少なくとも2以上の特定図柄の一部を組み合せて表示する組合せ図柄表示と、図柄を単独で表示する通常図柄表示とを用いて、8枚役や1枚役の入賞(特定入賞)が発生する図柄の組合せを表示し、組合せ図柄表示の大きさは通常図柄表示の大きさよりも大きい。
これにより、図柄の組合せと図柄の組合せにより発生する入賞の種類を特定可能な表示に用いる領域の大きさをほどほどにしつつ、該表示における図柄の組合せの視認性を高めることができる。
(2) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、液晶表示器51において、3種類の特定図柄のうち2種類の特定図柄の一部を組み合せて表示する組合せ図柄表示を用いて、8枚役や1枚役の入賞(特定入賞)が発生する図柄の組合せを表示し、組合せ図柄表示として組み合せた特定図柄の一部の表示の大きさは、一の特定図柄を液晶表示器51において表示したときの表示の大きさの1/2よりも大きい。
これにより、図柄の組合せと図柄の組合せにより発生する入賞の種類を特定可能な表示に用いる領域の大きさをほどほどにしつつ、該表示における図柄の組合せの視認性を高めることができる。
(3) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、組合せ図柄表示として組み合せた特定図柄の一部は特徴部位を含む。
これにより、図柄の組合せと図柄の組合せにより発生する入賞の種類を特定可能な表示に用いる領域の大きさをほどほどにしつつ、該表示における図柄の組合せの視認性を高めることができる。
(4) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、図柄表示に白色による縁取りを付し、組合せ図柄表示は、組合せ図柄表示として組み合せる特定図柄同士を仕切る斜線を含み、斜線に白色による縁取りを付した。
これにより、組合せ図柄表示として組み合せた特定図柄の一部同士を区別しやすくすることができる。
(5) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、組合せ図柄表示と前記図柄表示とが重畳しないように図柄の組合せを表示する。
これにより、組合せ図柄表示の視認性を担保することができる。
(6) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、組合せ図柄表示として組み合せた特定図柄の一部は、少なくとも縦軸と横軸のいずれかにおいて全幅表示されている。
これにより、組合せ図柄表示の視認性を担保することができる。
(7) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、液晶表示器51において図柄を示す図柄表示の大きさは、リール2L,2C,2Rにおいて変動表示する図柄の大きさよりも大きい。
これにより、液晶表示器51における図柄の組合せの識別性が高まり、入賞の種類を特定するための図柄の組合せを認識しやすくすることができる。
(8) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、液晶表示器51において図柄を示す図柄表示の大きさは、リール2L,2C,2Rにおいて変動表示する最も小さい図柄(例えば、「チェリーa」、「チェリーb」)の大きさよりも大きい。
これにより、液晶表示器51における図柄の組合せの識別性が高まり、入賞の種類を特定するための図柄の組合せを認識しやすくすることができる。
(9) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、液晶表示器51において演出表示において表示される図柄の大きさよりも大きい。
これにより、液晶表示器51における図柄の組合せの識別性が高まり、入賞の種類を特定するための図柄の組合せを認識しやすくすることができる。
(10) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、液晶表示器51において図柄表示同士が重畳しないように図柄の組合せを表示する。
これにより、液晶表示器51における図柄の組合せの識別性が高まり、入賞の種類を特定するための図柄の組合せを認識しやすくすることができる。
(11) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、図柄表示の形は、リール2L,2C,2Rで変動表示を行う図柄の相似形である。
これにより、液晶表示器51における図柄の組合せの識別性が高まり、入賞の種類を特定するための図柄の組合せを認識しやすくすることができる。
(12) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、図柄表示の大きさは、図柄表示の示す図柄の組合せにより発生する入賞の種類によって大きさが異なる。
これにより、入賞の種類を適切に区別させることができる。
(13) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、液晶表示器51における配当表示では図柄を示す図柄表示を所定背景(例えば、網掛け)に重畳して表示し、所定背景に用いる色彩がリール2L,2C,2Rにおける図柄の背景の色と同一色または同系色である。
これにより、液晶表示器51における図柄の組合せの識別性が高まり、入賞の種類を特定するための図柄の組合せを認識しやすくすることができる。
(14) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、液晶表示器51における配当表示では図柄を示す図柄表示を所定背景(例えば、網掛け)に重畳して表示し、所定背景と図柄表示とが区別可能な縁取りを図柄表示に付した。
これにより、液晶表示器51における図柄の組合せの識別性が高まり、入賞の種類を特定するための図柄の組合せを認識しやすくすることができる。
(15) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、液晶表示器51における配当表示では図柄を示す図柄表示を所定背景(例えば、網掛け)に重畳して表示し、所定背景を静止画像とした。
これにより、液晶表示器51における図柄の組合せの識別性が高まり、入賞の種類を特定するための図柄の組合せを認識しやすくすることができる。
(16) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、液晶表示器51における該当表示の所定背景と可変表示部における図柄の背景とに異なる模様を付した。
これにより、各背景のデザイン性を高めることができる。
(17) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、図柄表示に白色の縁取りを付し、入賞が発生する図柄の組合せに対応して付与されるメダルの枚数を示す配当表示を白色によって行う。
これにより、配当表示により示されるメダルの枚数を識別しやすくすることができる。
(18) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、入賞の種類を特定可能な表示を複数の領域で分割して表示し、各々の前記領域における背景を共通にした。
これにより、遊技者が入賞の種類を適切に区別することができる。
(16) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、液晶表示器51において、複数種類の特定図柄の各々を示す特定図柄表示のうち少なくとも第1の特定図柄(例えば、「白7」)を示す第1の特定図柄表示と第2の特定図柄(例えば、「チェリーa」)を示す第2の特定図柄表示とを用いて、8枚役の入賞が発生する図柄の組合せを表示する第1表示を行うとともに、第1の特定図柄表示と第2の特定図柄表示以外の特定図柄表示(例えば、例えば、「BAR」を示す図柄表示)を用いて、8枚役の入賞が発生する図柄の組合せを表示する第2表示を行う。
これにより、図柄の組合せと該図柄の組合せにより発生する入賞の種類を特定可能な表示に用いる領域の大きさをほどほどにしつつ、該表示における図柄の組合せの視認性を高めることができる。
(17) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、入賞が発生する図柄の組合せに対応して付与されるメダルの枚数を示す配当表示を行うとともに、第1表示と第2表示とに対して共通の配当表示を行う。
これにより、入賞が発生する図柄の組合せに対応する配当表示を簡素化することができる。
(18) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、液晶表示器51において、特定図柄表示同士(例えば、図42に示す白7とチェリーa、赤7とBAR)が重畳しないように特定入賞が発生する図柄の組合せを表示する。
これにより、液晶表示器51における図柄の組合せの識別性が高まり、入賞の種類を特定するための図柄の組合せを認識しやすくすることができる。
(19) 本実施の形態におけるスロットマシン1は、第1表示において表示する図柄の組合せの数と、第2表示において表示する図柄の組合せの数とは同一であってもよい。
これにより、液晶表示器51における図柄の組合せの識別性が高まり、入賞の種類を特定するための図柄の組合せを認識しやすくすることができる。
[第2実施形態のその他の変形例]
上記第2実施形態では、液晶表示器51を用いて配当表示を表示する例を挙げたが、例えば、前面扉1bに設けた樹脂製のパネル(例えば、前面扉1bにおいて透視窓3の下方に配置した下パネルなど)に配当表を印刷するなど、他の態様により配当表示を表示してもよい。
上記第2実施形態では、2種類の図柄の一部を組合せて組合せ図柄表示としたが、2種類に限らず3種類以上の図柄の一部を組合せ図柄表示としてもよい。
上記第2実施形態では、配当表示の背景を横線による網掛けとしたが、例えば、単色の背景とするなど、上記実施形態と異なる態様の背景としてもよい。
上記第2実施形態では、液晶表示器51の表示を切り替えることにより、配当表示を複数の領域に分割して表示する例を挙げたが、例えば、1つの画面内を複数の領域に区画して配当表示を複数の領域に分割して表示する、あるいは、1枚の樹脂パネルに複数の配当表示を区別して表示するなど、配当表示を複数の領域に分割して表示する態様は上記実施形態と異なる態様でもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
上記の実施例では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを例に挙げて説明したが、これに限定されることなく、例えば、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに上記の実施の形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させた場合に、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、本発明のスロットマシン1は、メダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちのいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものでなく、例えばメダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンも本発明のスロットマシンに含まれるものである。
また、本実施の形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、すべてのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。また、本実施の形態では、リール2L、2C、2Rは縦方向に回転するリールであるが、リール2L、2C、2Rは横方向や斜め方向など、どの方向に回転するリールであってもよい。
また、本実施の形態に係るスロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な複数の可変表示領域(透視窓3)のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、複数の可変表示領域のすべてに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として複数の可変表示領域のそれぞれに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであってもよい。
また、本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとをスロットマシンと称する。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。