本発明は通信技術分野に関し、詳細には、通信方法、装置及びシステムに関する。
現在、FTTx(例えば、FTTh,ファイバ・トゥ・ザ・ホーム、及びFTTB,ファイバ・トゥ・ザ・ビルディング等のFiber To The X,ファイバ・トゥ・ザ・エックス)が、その高帯域幅及び長距離等の利点により、アクセス分野で支持されている。特に、ポイント・トゥ・マルチポイント伝送を特徴とする光アクセス技術PON(Passive Optical Network,受動光ネットワーク)が業界では注目されている。ポイント・トゥ・ポイント光アクセスと比較して、PON中央局では、1つのフィーダ・ファイバを数十の、さらにはより多くの光ファイバに分割してユーザを連結することができる。これは、ネットワーク構築費用を大幅に低減させ、FTTxの最も費用対効果が大きい技術的手段になっている。
現在、PON技術には、主に、EPON(Ethernet Passive Optical Network,イーサネット受動光ネットワーク)、GPON(Gigabit-capable Gigabit Passive Optical Network,ギガビット対応受動光ネットワーク)等が含まれる。EPONは、1.25Gbpsの対称速度をサポートすることができ、この速度はさらに、将来は10Gbpsまで高めることができる。EPON製品は、商業的に大いに使用されている。EPONは、イーサネット技術とPON技術の理想的な組合せであり、したがって、インターネットプロトコル(Internet Protocol,IP)サービスに非常によく適合する広帯域アクセス技術になっている。次世代EPONは、2つのタイプを含む。すなわち、1つは、10Gb/sのダウンストリーム速度及び1.25Gb/sのアップストリーム速度を有する非対称10G‐EPONであり、もう1つは、アップストリーム速度もダウンストリーム速度も10Gb/sという対称10G‐EPONである。現在10G‐EPON標準が策定されており、最初の局用途に使用され始めている。
ファースト・マイル・アライアンスのイーサネットEFMAがEPONの概念を提唱したとき、フル・サービス・アクセス・ネットワーク(Full Service Access Networks,FSAN)がGPONの概念を提唱した。GPONは、FSAN及び国際電気通信連合ITUによって標準化されている。GPONの技術的特徴は、以下の通りである。すなわち、ITU−Tによって定義されるジェネリック・フレーミング・プロシージャGFPは、レイヤ2で使用され、イーサネットEthernet及びTDM(Time Division Multiplexing,時分割多重)等の様々なサービスに対するカプセル化及びマッピングを実行し、2.5Gb/sのダウンストリーム速度及び1.25Gb/sのアップストリーム速度を提供することができ、また、強力なOAM(Operation Administration Management,操作、運営及び管理)機能を提供することができる。高速及びマルチサービス・サポートの点で、GPONには明白な利点があるが、その費用はEPONよりもわずかに高い。
次世代GPONも、また、次の2つのタイプを含む。すなわち、1つは、NG‐PON1(Next Generation Passive Optical Network,次世代受動光ネットワーク)、つまり、10Gb/sのダウンストリーム速度及び2.5Gb/sのアップストリーム速度を有する10G‐GPONであり、もう1つは、NG‐PON2であり、NG‐PON2で使用されるTWDM‐PON(Time Wavelength Division Multiplexing Passive Optical Network,時間波長分割多重伝送受動光ネットワーク)解決策は、より高速度、より長距離、及びより多くのユーザのサポートを目標とする。
しかしながら、上記の従来のPONシステムは、すべて、固有の欠点がある。それらのPHY(Physical Layer,物理層)変調フォーマット及びMAC(Media Access Control,媒体アクセス制御)プロトコルは、依然として変わっていない。例えば、EPONについては、PHY層変調方式は、(On-Off Keying,2値振幅シフト・キーイング2ASKとも称される)OOKとすることのみが可能であり、MAC層プロトコルは相変わらずイーサネット・フレームベースのプロトコルである。GPONについては、PHY層変調フォーマットは、OOKとすることのみが可能であり、MAC層プロトコルは、相変わらずGEM(GPON Encapsulation Method,ギガビット対応受動光ネットワークカプセル化法)フレームベースのプロトコルである。複数の異なるチップ及びシステムが複数の異なる用途に使用され、結果として柔軟性が乏しく、また維持及び管理が困難になる。
本発明の実施形態は、PONシステムのPHY変調フォーマット及びMACプロトコルの双方が依然として変わっていないことにより、柔軟性が乏しく、また維持及び管理が困難であるという、従来技術の問題を解決するための受動光ネットワークPONシステムを提供する。
上記の目的を達成するために、以下の技術的解決策が本発明の複数の実施形態で使用される。
第1の態様によれば、通信方法が提供され、当該通信方法は、ユーザ命令によって示される技術仕様を、前記ユーザ命令に従ってサーバからダウンロードするステップと、帯域外管理チャネルを使用することにより前記技術仕様を光ネットワーク・ユニットONUに送信するステップと、前記技術仕様に従って構成を行うステップと、前記帯域外管理チャネルを使用することにより制御メッセージを前記ONUに配信して、前記技術仕様を構成するように前記ONUに指示するステップと、前記技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することにより前記ONUと通信するステップとを含む。
第1の態様に関連して、第1の態様の第1の可能な実現方式において、当該通信方法は、さらに、前記帯域内データ・チャネルを使用することにより変調信号を前記ONUに送信するステップと、前記ONUによって報告された信号対雑音比SNRを、前記帯域外管理チャネルを使用することにより受信するステップとを含む。
第1の態様、又は第1の態様の第1の可能な実現方式に関連して、第1の態様の第2の可能な実現方式において、当該通信方法は、さらに、前記ONUが前記技術仕様をサポートしているか否かを、前記帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせるステップと、前記ONUが技術仕様をサポートしていないというプロンプトを受信した場合に、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記技術仕様を前記ONUへ送信するステップとを含む。
第1の態様、又は第1の態様の第1の可能な実現方式に関連して、第1の態様の第3の可能な実現方式において、当該通信方法は、さらに、前記ONUが前記技術仕様をサポートしているか否かを、前記帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせるステップと、前記ONUによってフィードバックされるサポートを示すメッセージを受信するステップとを含む。
第1の態様又はいずれか可能な実現方式に関連して、第1の態様の第4の可能な実現方式では、当該通信方法は、さらに、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記ONUの登録要求を受信するステップと、前記ONUに割り当てられたONU識別子を、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記ONUに送信するステップとを含む。
第1の態様又はいずれか可能な実現方式に関連して、第1の態様の第5の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネルの帯域幅は前記帯域内データ・チャネルの帯域幅よりも小さい。
第1の態様又はいずれか可能な実現方式に関連して、第1の態様の第6の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネル及び前記帯域内データ・チャネルのスペクトルの範囲は、オペレータの要求にしたがって任意に設定されてもよい。
第2の態様によれば、通信方法が提供され、当該通信方法は、光線路端末OLTによって送信される制御メッセージを、帯域外管理チャネルを使用することにより光ネットワーク・ユニットONUによって受信するステップであって、前記制御メッセージは、前記OLTの技術仕様と同一の技術仕様を構成するように前記ONUに指示するのに使用される、受信するステップと、
前記技術仕様にしたがって前記ONUによって構成を行うステップと、
帯域内データ・チャネルを使用することにより、構成された前記技術仕様に基づいて前記ONUによって前記OLTと通信するステップとを含む。
第2の態様に関連して、第2の態様の第1の可能な実現方式において、当該通信方法は、さらに、前記帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせメッセージを受信するステップであって、前記問い合わせメッセージは、前記ONUが前記OLTの技術仕様と同一の技術仕様をサポートしているか否かを問い合わせるのに使用される、受信するステップと、
前記ONUが前記技術仕様をサポートしていない場合には、サポートしていないことを示すプロンプトを前記OLTにフィードバックするステップと、
前記OLTによって送信された技術仕様を受信し及び保管するステップとを含む。
第2の態様、又は第2の態様の第1の可能な実現方式に関連して、第2の態様の第2の可能な実現方式において、当該通信方法は、さらに、前記帯域内データ・チャネルを使用することにより変調信号を受信するステップと、受信信号から復元された配置図にしたがってダウンストリーム・リンク全体の信号対雑音比を評価するステップと、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記信号対雑音比を前記OLTにフィードバックするステップとを含む。
第2の態様、又は第2の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第2の態様の第3の可能な実現方式では、当該通信方法は、さらに、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記ONUの登録要求を送信するステップと、前記OLTによって前記ONUに割り当てられたONU識別子を、前記帯域外管理チャネルを使用することにより受信するステップとを含む。
第2の態様、又は第2の態様のいずれか可能な実現方式に関連して、第2の態様の第4の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネルの帯域幅は、前記帯域内データ・チャネルの帯域幅よりも小さい。
第2の態様、又は第2の態様のいずれか可能な実現方式に関連して、第2の態様の第5の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネル及び前記帯域内データ・チャネルのスペクトルの範囲は、オペレータの要求にしたがって任意に設定されてもよい。
第3の態様によれば、再構成のための装置が提供され、当該装置は、ユーザ命令によって示される技術仕様を、前記ユーザ命令にしたがってサーバからダウンロードし、帯域外管理チャネルを使用することにより光ネットワーク・ユニットONUに前記技術仕様をロードし、データ・ユニットに前記技術仕様を構成し、そして、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記ONUに制御メッセージを配信して、前記技術仕様を構成するように前記ONUに指示するように構成される制御ユニットと、前記技術仕様を構成し、そして、前記技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することにより前記ONUと通信するように構成されるデータ・ユニットとを含む。
第3の態様に関連して、第3の態様の第1の可能な実現方式において、当該装置は、さらに、前記技術仕様を記憶するように構成される記憶ユニットを含む。
第3の態様、又は第3の態様の第1の可能な実現方式に関連して、第3の態様の第2の可能な実現方式において、前記制御ユニットは、さらに、前記帯域内データ・チャネルを使用することにより前記ONUに変調信号を送信し、そして、前記ONUによって報告された信号対雑音比SNRを、前記帯域外管理チャネルを使用することにより受信するように構成される。
第3の態様、又は第3の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第3の態様の第3の可能な実現方式において、制御ユニットは、さらに、前記技術仕様を構成し、そして、前記ONUが前記技術仕様をサポートしているか否かを、前記帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせるように構成される。
第3の態様、又は第3の態様のいずれか可能な実現方式に関連して、第3の態様の第4の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネルの帯域幅は、前記帯域内データ・チャネルの帯域幅よりも小さい。
第3の態様、又は第3の態様のいずれか可能な実現方式に関連して、第3の態様の第5の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネル及び前記帯域内データ・チャネルのスペクトルの範囲は、オペレータの要求にしたがって任意に設定されてもよい。
第3の態様、又は第3の態様のいずれか可能な実現方式に関連して、第3の態様の第6の可能な実現方式において、制御ユニットは、さらに、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記ONUの登録を完了するように構成される。
第4の態様によれば、再構成のための装置が提供され、当該装置は、光線路端末OLTによって送信される制御メッセージを、帯域外管理チャネルを使用することにより受信し、そして、前記OLTの技術仕様と同一の技術仕様を、前記制御メッセージの命令にしたがってデータ・ユニットに構成するように構成される制御ユニットと、
前記技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することにより前記OLTと通信するように構成されるデータ・ユニットとを含む。
第4の態様に関連して、第4の態様の第1の可能な実現方式において、当該装置は、さらに、前記技術仕様を記憶するように構成される記憶ユニットを含む。
第4の態様、又は第4の態様の第1の可能な実現方式に関連して、第4の態様の第2の可能な実現方式において、前記制御ユニットは、さらに、前記帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせメッセージを受信し、前記光ネットワーク・ユニットONUが前記OLTの技術仕様と同一の技術仕様をサポートしているか否かを問い合わせ、そして、前記ONUが前記技術仕様をサポートしている場合には、前記OLTに応答メッセージを送信するように構成される。
第4の態様、又は第4の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第4の態様の第3の可能な実現方式において、前記制御ユニットは、さらに、前記帯域内データ・チャネルを使用することにより変調信号を受信し、変調方式についての理想的な配置図と受信された前記変調信号から復元された配置図とを比較し、ダウンストリーム・リンク全体の信号対雑音比を評価し、そして、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記信号対雑音比を前記OLTにフィードバックするように構成される。
第4の態様、又は第4の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第4の態様の第4の可能な実現方式において、前記制御ユニットは、さらに、前記帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせメッセージを受信し、光ネットワーク・ユニットONUが前記OLTの技術仕様と同一の技術仕様をサポートしているか否かを問い合わせ、前記ONUが前記技術仕様をサポートしていない場合には、サポートしていないことを示すプロンプトを前記OLTにフィードバックし、前記OLTによって送信された前記技術仕様を受信し、そして、前記技術仕様を前記記憶ユニットに記憶するか又は前記技術仕様を前記データ・ユニットに構成するように構成される。
第4の態様、又は第4の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第4の態様の第5の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネルの帯域幅は、前記帯域内データ・チャネルの帯域幅よりも小さい。
第4の態様、又は第4の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第4の態様の第6の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネル及び前記帯域内データ・チャネルのスペクトルの範囲は、オペレータの要求にしたがって任意に設定されてもよい。
第5の態様によれば、PONシステムが提供され、当該PONシステムは、ユーザ命令によって示される技術仕様を、前記ユーザ命令にしたがってサーバからダウンロードし、帯域外管理チャネルを使用することにより光ネットワーク・ユニットONUに前記技術仕様をロードし、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記ONUに制御メッセージを配信して、前記技術仕様を構成するように前記ONUに指示し、そして、前記技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することにより前記ONUと通信し、ダウンストリーム・チャネルは、前記帯域外管理チャネルと前記帯域内データ・チャネルとにスペクトルに応じて分けられる、ように構成される光線路端末OLTと、
前記OLTによって配信された制御メッセージを、前記帯域外管理チャネルを使用することにより受信し、前記技術仕様を構成し、そして、前記技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、前記帯域内データ・チャネルを使用することにより前記OLTと通信するように構成される前記ONUとを含む。
第5の態様に関連して、第5の態様の第1の可能な実現方式において、前記OLTは、さらに、前記帯域内データ・チャネルを使用することにより前記ONUに変調信号を送信し、そして、前記ONUによって報告された信号対雑音比を、前記帯域外管理チャネルを使用することにより受信するように構成される。
第5の態様、又は第5の態様の第1の可能な実現方式に関連して、第5の態様の第2の可能な実現方式において、前記OLTは、さらに、前記ONUが前記技術仕様をサポートしているか否かを、前記帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせ、そして、前記ONUが前記技術仕様をサポートしていない場合には、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記ONUに前記技術仕様をロードするように構成される。
第5の態様、又は第5の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第5の態様の第3の可能な実現方式において、前記OLTは、さらに、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記ONUの登録要求を受信するように構成される。
第5の態様、又は第5の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第5の態様の第4の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネルの帯域幅は、前記帯域内データ・チャネルの帯域幅よりも小さい。
第5の態様、又は第5の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第5の態様の第5の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネル及び前記帯域内データ・チャネルのスペクトルの範囲は、オペレータの要求にしたがって任意に設定されてもよい。
第6の態様によれば、光線路端末OLTが提供され、当該光回線端末OLTはプロセッサを含み、前記プロセッサは、第1の態様、又は第1の態様のいずれかの可能な実現方式による方法を実行するように構成される。
第7の態様によれば、光ネットワーク・ユニットONUが提供され、当該光ネットワーク・ユニットはプロセッサを含み、前記プロセッサは、第2の態様、又は第2の態様のいずれかの可能な実現方式による方法を実行するように構成される。
ユーザ命令によって示される技術仕様は、ユーザ命令にしたがってダウンロードされ、その技術仕様は、構成され実行される。したがって、ハードウェアを置き換えることを必要とせずに、物理層及びMAC層を動的に再構成することが可能であり、複数の異なる規格のPONシステムをユーザの要求及び適用シナリオにしたがって定義することが可能である。これにより、PONの展開の間の柔軟性が大幅に増加し、展開及び維持のコストを低減することができる。
本発明の複数の実施形態又は従来技術の複数の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施形態を説明するために必要とされる添付図面を簡潔に説明する。明らかに、以下の説明の中で添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態を単に示すにすぎず、当業者であれば、なお、創造的な努力なくしてこれら添付の図面から別の図面を導き出すことが可能である。
受動光ネットワークPONのシステム構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった光線路端末OLTの概略構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった光線路端末OLTの概略構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった他の光線路端末OLTの概略構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった光ネットワーク・ユニットONUの概略構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった光ネットワーク・ユニットONUの概略構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった他の光ネットワーク・ユニットONUの概略構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった帯域外管理チャネル及び帯域内データ・チャネルのスペクトル分割の概略図である。
本発明の1つの実施形態にしたがったネットワークを使用することによる受動光ネットワーク・システムと外部サーバの間の対話の構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがったPONシステムの構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがったOLT及びONUにおいて再構成を実施するプロセスの対話の概略図である。
本発明の1つの実施形態にしたがったOLTの概略構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがったONUの概略構成図である。
以下では、本発明の実施形態に関する添付の図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決策を明確かつ完全に説明する。明らかに、説明される実施形態は、本発明の複数の実施形態のすべてではなく、それらのいくつかにすぎない。本発明の実施形態に基づいて、創造的な努力なしに当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲に入るものとする。
加えて、「システム」及び「ネットワーク」という用語は、本明細書では交換可能に用いられることがある。本明細書における「及び/又は」という用語は、関連する複数の対象を記載するための結合関係を記載しているにすぎず、3つの関係が存在してもよいことを表す。例えば、A及び/又はBは、次の3つの場合、すなわち、Aだけが存在する、A及びBが存在する、及びBだけが存在する、を表してもよい。加えて、文字「/」は、本明細書では、一般に、複数の関連する対象の間の「又は」の関係を示す。
受動光ネットワーク(Passive Optical Network,PON)は、中央局の光線路端末(Optical Line Terminal,OLT)と、ユーザ側の光ネットワーク・ユニット(Optical Network Unit,ONU)又は光ネットワーク端末(Optical Network Terminal,ONT)と、光分配ネットワーク(Optical Distribute Network,ODN)とを含む。現在、代表的なPON技術には、GPON(Gigabit-capable Passive Optical Network,ギガビット対応受動光ネットワーク)、EPON(Ethernet Passive Optical Network,イーサネット受動光ネットワーク)、(XG-PONとも称される)10G-GPON、及び10G-EPONが含まれる。
OLTは、PONシステムのネットワーク側インターフェイスを提供し、1つ又は複数のODNに接続される。ONUは、PONシステムのユーザ側インターフェイスを提供し、ODNに接続される。ONUが直接ユーザ・ポート機能を提供する場合、例えば、パーソナル・コンピュータ(Personal Computer,PC)によるインターネットアクセスのためのイーサネット・ユーザ・ポートを提供する場合、ONUは、ONTと称される。特に明記されていない限り、以下で言及されるONUは、ONUとONTの両方を指す。ODNは、光ファイバ及び受動光分波デバイスを含むネットワークであり、OLTデバイスとONUデバイスを接続してOLTとONUの間でデータ信号を分配又は多重伝送するように構成される。PONシステムでは、OLTからONUへの方向がダウンストリームと称される。逆に、ONUからOLTへの方向は、アップストリームと称される。
図1は、PON100の実施形態を示す。PON100は、1つのOLT110、複数のONU120、及び1つのODN130を含んでもよい。ODN130は、OLT110及び各々のONU120に結合されてもよい。PON100は、データをOLT110と各々のONU120の間で配分するための能動構成要素が必要とされない通信ネットワークであってもよい。それよりむしろ、PON100では、受動光構成要素をODN130の中で使用して、データをOLT110と各ONU120の間で配分してもよい。PON100は、NGA(Next Generation Access,次世代アクセス)システム、例えば、約10Gbpsのダウンストリーム帯域幅、及び少なくとも約2.5Gbpsのアップストリーム帯域幅を提供できるXG-PON(X Gigabit PON,10ギガビット受動光ネットワークとも称される)であってもよく、或いは、10G-EPON(10 Gigabit Ethernet PON,10ギガビット・イーサネット受動光ネットワーク)であってもよい。PON100の他の適切な例には、国際電気通信連合電気通信標準化セクタ(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector,ITU-T)G.983標準に規定されている非対称転送モードPON(Asynchronous Transfer Mode PON,APON)及び広帯域PON(Broadband PON,BPON)、ITU−T G.984標準に規定されているGPON、電気電子技術者協会(Institute of Electrical and Electronics Engineers,IEEE)802.3ah標準に規定されているEPON、IEEE 802.3av標準に記載されている10G−EPON、及び波長分割多重伝送PON(Wavelength Division Multiplexing-PON,WDM-PON)が含まれる。加えて、PON100は、さらに、多波長機能を有してもよい。複数のダウンストリーム及び/又はアップストリーム波長(又は複数の波長チャネル)を使用してデータを搬送してもよく、例えば、複数の異なるONU120又は顧客向けのデータを搬送してもよい。したがって、PONプロトコルを使用して、上記の多波長技術/システムのうちの任意の1つをサポートしてもよい。
OLT110は、各々のONU120、及び(図示されていない)別のネットワークと通信するように構成された任意のデバイスであってもよい。OLT110は、その別のネットワークと各々のONU120との間の仲介物として機能してもよい。例えば、OLT110は、各々のONU120まで、ネットワークから受信したデータを転送し、また、別のネットワークまで、各々のONU120から受信したデータを転送してもよい。OLT110の特定の構成は、PON100のタイプによって変化してもよいが、1つの実施形態では、OLT110は、送信器及び受信器を含んでもよい。別のネットワークが、あるネットワーク・プロトコルを使用している場合、例えば、PON100に使用されているPONプロトコルとは異なるイーサネット又は同期光ネットワーク(Ethernet or Synchronous Optical Network,SONET)/同期ディジタル・ヒエラルキー(Synchronous Digital Hierarchy,SDH)を使用している場合、OLT110は、そのネットワーク・プロトコルをPONプロトコルに変換する変換器を含んでもよい。OLT110の変換器は、さらに、PONプロトコルをネットワーク・プロトコルに変換してもよい。OLT110は、通常、中心の場所に、例えば、中央局に配置されてもよい。或いは、OLT110は、別の場所に配置されてもよい。
各々のONU120は、OLT110、及び(図示されていない)顧客又はユーザと通信するように構成されたいずれかのデバイスであってもよい。各々のONU120は、OLT110と顧客との間の仲介物として機能してもよい。例えば、各々のONU120は、顧客へ、OLT110から受信したデータを転送し、また、OLT110へ、顧客から受信したデータを転送してもよい。各々のONU120の特定の構成は、PON100のタイプによって変化してもよいが、1つの実施形態では、各々のONU120は、光信号をOLT110へ送信するように構成された光送信機と、OLT110から光信号を受信するように構成された光受信器とを含んでもよい。複数の異なるONU120の送信器及び受信器は、データを搬送する光信号を送受信するのに複数の異なる波長を使用してもよく、1つのONU120の送信機と受信器は、1つの波長を使用してもよく、又は複数の異なる波長を使用してもよい。加えて、各々のONU120は、光信号を、例えば、イーサネット・プロトコルの信号を顧客向けの電気信号に変換する変換器と、電気信号を顧客デバイスとの間で送信及び/又は受信できる第2の送信器及び/又は第2の受信器とを含んでもよい。いくつかの実施形態では、各々のONU120と各々の光ネットワーク端末(Optical Network Terminal,ONT)は類似しており、したがって、これらの用語は、本明細書では交換可能に用いられてもよい。各々のONUは、通常、割り当てられた場所、例えば、顧客の構内に配置されてもよい。或いは、各々のONUは、別の場所に配置されてもよい。
ODN130は、データ分配システムであってもよく、光ファイバ・ケーブル、結合器、分波器、分配器、及び/又は他のデバイスを含んでもよい。光ファイバ・ケーブル、結合器、分波器、分配器、及び/又は他のデバイスは、受動光構成要素であってもよい。受動光構成要素は、OLT110と各々のONU120の間でデータ信号を配分するための電気エネルギーが全く不要であってもよい。或いは、ODN130は、1つ又は複数の処理デバイス、例えば、光増幅器を含んでもよい。一般に、ODN130は、OLT110及びONU120に、図1に示された一対多数で接続してもよい。或いは、ODN130は、別のポイント・トゥ・マルチポイント方式で構成されてもよい。
実施例1
本発明のこの実施形態は光線路端末OLTを提供する。図2aに示されるように、OLTは、具体的には、
信号プロセッサ201であって、高性能DSP(Digital Signal Processor,ディジタル信号プロセッサ)、高性能FPGA(Field-Programmable Gate Array,フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)、デュアル・コア、4コア及び8コア等のマルチ・コアを有する高性能CPU、であってもよい信号プロセッサ、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、システム・オン・チップ(System on Chip,SoC)、中央処理装置(Central Processing Unit,CPU)、ネットワーク・プロセッサ(Network Processor,NP)、マイクロコントローラ(Micro Controller Unit,MCU)、プログラマブル・コントローラ(Programmable Logic Device,PLD)、又は他の集積チップを使用してもよい、信号プロセッサ201と、
ディジタル-アナログ変換器(Digital-to-Analog Convert,DAC)202であって、ディジタルアナログ変換器の一端が、バス・インターフェイス205を使用することにより信号プロセッサ201に結合され、他端が、光トランシーバ203に結合されており、信号プロセッサ201によって送信されるデータをアナログ信号に変換し、このアナログ信号を光トランシーバ203へ送るように構成される、ディジタルアナログ変換器と、
ディジタル-アナログ変換器(Analog Digital Convert,ADC)204であって、ディジタル-アナログ変換器の一端が、バス・インターフェイス205を使用することにより信号プロセッサ201に結合され、他端が、光トランシーバ203に結合されており、光トランシーバ203によって送信されるアナログ信号をディジタル信号に変換し、このディジタル信号を信号プロセッサ201へ送るように構成される、ディジタル-アナログ変換器と、
光モジュールとも称される、光送信器及び光受信器を含む光トランシーバ203であって、光送信器が、ディジタル-アナログ変換器202から受信されるアナログ信号に電気-光変換を行い、得られた光信号を光分配ネットワークODNへ送信するように構成され、光受信器が、光分配ネットワークODNから受信される光信号に光-電気変換をしてアナログ信号を取得し、このアナログ信号をディジタル-アナログ変換器204に送って処理するように構成されている、光トランシーバ203と、
上記の複数の構成要素の間の情報伝送のために使用されるチャネルであるバス・インターフェイス205とを含む。
ダウンストリームでは、信号プロセッサ201の中の信号は、変調処理を受けた後にバス・インターフェイス205を使用することによりDACに入って、電気アナログ信号が得られる。光トランシーバ203は、電気-光変換を電気アナログ信号に対して行う。光信号は、ODNを使用することによりONUに送信される。
アップストリームでは、光トランシーバ203は、ONUのアップストリーム光信号に対して光-電気変換を行って電気アナログ信号を得る。この電気アナログ信号は、ADCを通過し、信号プロセッサ201に入って復調処理及び他の処理がされる。
図2bに示されるように、信号プロセッサ201は、制御ユニット及びデータ・ユニットを含む。
制御ユニットは、帯域外管理チャネルを使用することによって、各々のONUを集中的に管理し及び登録する等の機能を実行して、OLTにおける様々なPHYインスタンス及びMACインスタンスの生成及び登録取消しをするとともに、ONUの変調フォーマット及びMACプロトコルを再構成する。制御ユニットは、具体的には、構成モジュール、PON構成要素管理モジュール、及びONU登録モジュールを含む。
具体的には、制御ユニットは、ユーザ命令によって示される技術仕様をそのユーザ命令にしたがってサーバからダウンロードし、帯域外管理チャネルを使用することによりその技術仕様を光ネットワーク・ユニットONUにロードし、技術仕様をデータ・ユニットに構成し、そして、帯域外管理チャネルを使用することにより制御メッセージをONUに配信して、技術仕様を構成するようにONUに指示するように構成される。
データ・ユニットは、プログラミング・インターフェイスを使用することにより制御ユニットと通信し、技術仕様を構成し、技術仕様を実行する。データ・ユニットは、特定のサービスを実行するように構成されるMAC処理モジュール及びPHY処理モジュール等の様々な処理モジュールを含む。
データ・ユニットは、さらに、技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することによりONUと通信するように構成される。
信号プロセッサ201は、さらに、技術仕様を記憶するように構成される記憶ユニットを含む。
選択的に、制御ユニットは、さらに、帯域内データ・チャネルを使用することにより変調信号をONUへ送信し、そして、ONUによって報告された信号対雑音比SNRを帯域外管理チャネルを使用することにより受信するように構成される。
選択的に、制御ユニットは、さらに、ONUが技術仕様をサポートしているか否かを、帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせるように構成される。
帯域外管理チャネルの帯域幅は、帯域内データ・チャネルの帯域幅よりも小さい。
帯域外管理チャネルのスペクトル及び帯域内データ・チャネルのスペクトルは、独立しており、これらのスペクトルの範囲は、オペレータの要求にしたがって任意に設定されてもよい。
選択的に、制御ユニットは、さらに、帯域外管理チャネルを使用することによりONUの登録を完成するように構成される。
OLTについては、さらに、具体的適用シナリオ及び実施例3にしたがって以下で説明される。
実施例2
本発明のこの実施形態は、さらに、光ネットワーク・ユニットONU22を提供する。図3aに示されるように、ONU22は、具体的には、
信号プロセッサ221であって、高性能DSP(Digital Signal Processor,信号プロセッサ)、高性能FPGA(Field−Programmable Gate Array,フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)、デュアル・コア、4コア及び8コア等のマルチ・コアを有する高性能CPUであってもよい信号プロセッサ、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、システム・オン・チップ(System on Chip,SoC)、中央処理装置(Central Processor Unit,CPU)、ネットワーク・プロセッサ(Network Processor,NP)、マイクロコントローラ(Micro Controller Unit,MCU)、プログラマブル・コントローラ(Programmable Logic Device,PLD)、又は他の集積チップを使用してもよい、信号プロセッサ221と、
ディジタル-アナログ変換器DAC222であって、ディジタル-アナログ変換器の一端が、バス・インターフェイス225を使用することにより信号プロセッサ221に結合され、他端が、光トランシーバ203に結合され、ディジタル-アナログ変換器は、信号プロセッサ221によって送信されるデータをアナログ信号に変換し、このアナログ信号を光トランシーバ223へ送るように構成される、ディジタル-アナログ変換器と、
ディジタル-アナログ変換器ADC224であって、ディジタル-アナログ変換器の一端が、バス・インターフェイス225を使用することにより信号プロセッサ221に結合され、他端が、光トランシーバ223に結合されており、光トランシーバ223によって送信されるアナログ信号をディジタル信号に変換し、このディジタル信号を信号プロセッサ221へ送るように構成される、ディジタル-アナログ変換器ADC224と、
光モジュールとも称される、光送信器及び光受信器を含む光トランシーバ223であって、光受信器が、光分配ネットワークODNから受信される光信号に対して光-電気変換を行って、アナログ信号を取得し、このアナログ信号をディジタル-アナログ変換器ADC224に送って処理するように構成され、光送信器が、ディジタル-アナログ変換器DAC222から受信されるアナログ信号に対して電気-光変換を行い、OLT20にその光信号をさらに送信して処理するODNに、得られた光信号を送信するように構成される光トランシーバと、
上記の複数の構成要素の間の情報伝送のために使用されるチャネルである、バス・インターフェイス225とを含む。
アップストリームでは、信号プロセッサ221の中の信号は、変調処理を受けた後にバス・インターフェイス225を使用することによりディジタル-アナログ変換器222に入って、電気アナログ信号が得られる。光トランシーバ223は、電気-光変換を行う。光信号は、ODN21を使用することによりOLT20に送信される。
ダウンストリームでは、光トランシーバ223は、光-電気変換をOLT20のダウンストリーム光信号に対して行って電気アナログ信号を得る。この電気アナログ信号は、ADC224を通過し、信号プロセッサ221に入って復調処理及び他の処理がされる。
図3bに示されるように、信号プロセッサ221は、制御ユニット及びデータ・ユニットを含む。
制御ユニットは、ONUに対して管理機能を実施するように構成され、具体的には、構成モジュール、PON構成要素管理モジュール、及びONU登録モジュールを含む。
データ・ユニットは、プログラミング・インターフェイスを使用することにより制御ユニットと通信し、具体的には、様々な特定のサービスを処理するように構成されるMAC処理モジュール及びPHY処理モジュール等のモジュールを含む。
具体的には、制御ユニットは、光線路端末OLTによって送信される制御メッセージを、帯域外管理チャネルを使用することにより受信し、OLTの技術仕様と同一の技術仕様を、この制御メッセージの命令にしたがってデータ・ユニットに構成するように構成される。
データ・ユニットは、プログラミング・インターフェイスを使用することにより制御ユニットと通信し、技術仕様を構成し、技術仕様を実行し、そして、技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することによりOLTと通信するように構成される。
選択的に、信号プロセッサ221は、さらに、技術仕様を記憶するように構成される記憶ユニットを含む。
選択的に、制御ユニットは、さらに、帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせメッセージを受信し、光ネットワーク・ユニットONUがOLTの技術仕様と同一の技術仕様をサポートしているか否かを問い合わせ、そして、ONUがその技術仕様をサポートしている場合には、応答メッセージをOLTに送信するように構成される。
選択的に、制御ユニットは、さらに、OLTによって送信される変調信号を、帯域内データ・チャネルを使用することにより受信し、変調方式の理想的な配置図と受信信号から復元された配置図とを比較し、ダウンストリーム・リンク全体の信号対雑音比を評価し、そして、帯域外管理チャネルを使用することによりその信号対雑音比をOLTにフィードバックするように構成される。
選択的に、制御ユニットは、さらに、帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせメッセージを受信し、光ネットワーク・ユニットONUがOLTの技術仕様と同一の技術仕様をサポートしているか否かを問い合わせ、ONUがその技術仕様をサポートしていない場合には、サポートしていないことを示すプロンプトをOLTにフィードバックし、OLTによって送信される技術仕様を受信し、そして、その技術仕様を記憶ユニットに記憶するか又はその技術仕様をデータ・ユニットに構成するように構成される。
帯域外管理チャネルの帯域幅は、帯域内データ・チャネルの帯域幅よりも小さい。帯域外管理チャネル及び帯域内データ・チャネルのスペクトルの範囲は、オペレータの要求にしたがって任意に設定されてもよい。
ONUについては、具体的適用シナリオ及び実施例3にしたがって以下でさらに説明される。
実施例3
本発明のこの実施形態では、ダウンストリーム・チャネル全体が、スペクトルに応じて管理チャネルとデータ・チャネルとに分割される。図4に示されているように、管理チャネル及びデータ・チャネルのスペクトルは以下のように計画される。
例として、FsはD/A及びA/Dのサンプリング・レートである。DCからFs/2までは、第1のナイキスト領域である。管理スペクトル(Management spectra)及びデータ・スペクトル(Data Spectra)は、第1のナイキスト領域内にあり、これらのスペクトルは互いに独立している。もちろん、管理スペクトル及びデータ・スペクトルは、代替的に、第1のナイキスト領域だけでなく、Fs領域全体にあってもよい。一般に、管理チャネルの帯域はデータ・チャネルの帯域よりも小さい。管理チャネル及びデータ・チャネルのスペクトルの範囲及び比は、オペレータによって任意に設定されてもよく又は任意に計画されてもよい。例えば、1つの実施態様において、ダウンストリーム・チャネルの総帯域幅は、10GHz(ギガヘルツ)であり、管理チャネルの帯域が100MHz(メガヘルツ)で、データ・チャネルの帯域幅が9GHzである。OLTの制御ユニットとONUの制御ユニットとは、帯域外管理チャネルを使用することにより互いに通信する。ONUは、帯域外管理チャネルを使用することにより登録される。これは、帯域外に軽量小規模システムを形成する。その小規模システムの機能は、OLTがONUを管理できるようにすることである。この小規模システムに基づいて、PHY層又はMAC層の機能再構成が、帯域内データ・チャネルに対して実行されてもよい。
OLTの信号プロセッサ及びONUの信号プロセッサの双方は、プログラム可能ハードウェアであり、また汎用プロセッサであることに留意すべきである。したがって、ハードウェアは、機能再構成時に置き換えられる必要がない。PHY層及びMAC層の機能再構成は、単にユーザの要求にしたがってソフトウェア・ロード又はアップグレード方式で元のPONシステムに対して実施される必要がある。
PHY層再構成は、PHY層のいくつかの変調フォーマットを変更している可能性がある。変調フォーマットは、QAM(Quadrature Amplitude Modulation,直交振幅変調)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying,直交位相シフト・キーイング)、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing,直交周波数分割多重)、ASK(Amplitude Shift Keying,振幅シフト・キーイング)、FSK(Frequency-shift keying,周波数シフト・キーイング)等であってもよい。従来技術で知られている他の変調技術を使用してもよく、これらの変調技術は、本明細書では1つずつ列挙されていない。例として、PHY層における変調フォーマットは、OOK変調フォーマットからPAM-4(Pulse Amplitude Modulation 4,4レベルパルス振幅変調)変調フォーマットに変更される。
MAC層再構成は、MAC層におけるワーキング・プロトコルを変更している可能性がある。MACプロトコルは、GPON MACプロトコル、EPON MACプロトコル、10G-GPON MACプロトコル、10G-EPON MACプロトコル、Wireless MACプロトコル、より高い送信速度を提供する40G-PON、100G-PON等のMACプロトコル、又は、イーサネット・プロトコル、CPRI(Common Public Radio Interface,共通公衆無線インターフェイス)、若しくはOBSAI(Open Base Station Architecture Initiative,オープン基地局アーキテクチャ・イニシアチブ)等のMACプロトコルのいずれか1つを含む。例えば、MACプロトコルは、ユーザ命令にしたがってGPON MACプロトコルから10G-GPON MACプロトコルへ変更される。加えて、ユーザは、さらに、その必要に応じてMACプロトコルを自己定義してもよい。
図5は、ネットワークを使用することにより受動光ネットワーク・システムとリモート・サーバとの間の対話の構成図である。図5に示されているように、1つ又は複数の(例えば、PON等の)有線の技術仕様又は(例えば、CPRI等の)無線の技術仕様がサーバのデータベースの中に記憶される。この技術仕様は、対応する標準の実行可能なコード及び/又はパラメータを指す。OLT及びONUは、ネットワークを使用することによりサーバから自身のメモリに要求される技術仕様をダウンロードする。ONUは、(PONシステムのPHY機能及びMAC機能が完全に構成されていない場合に)帯域外管理チャネルを使用することによりOLTと通信してもよく、或いは、(PONシステムのPHY機能及びMAC機能が完全に構成されている場合に)帯域内データ・チャネルを使用することによりOLTと通信してもよい。
本発明では、技術仕様は、ある標準に準拠するソフトウェア・プログラム・コードを集めたものとして使用されてもよい。OLT又はONUは、その技術仕様の中で指定される変調フォーマット又はMACプロトコルにしたがって通信を実行してもよい。例えば、OOK変調フォーマットをPAM変調フォーマットへと調整するために、OLTは、PAM変調フォーマットをサポートする技術仕様を、リモート・サーバからローカルメモリにダウンロードする必要がある。技術仕様を成功裏に構成した後に、帯域外管理チャネルを使用することによりその技術仕様をONUに構成し、そして、その技術仕様を実行し、OLTは、PAM変調フォーマットに基づいてONUと通信することができる。
図2c及び図3cは、受動光ネットワーク・システム内のそれぞれOLT及びONUの概略構成図である。OLT及びONUの構成は、実施例1及び実施例2で説明されており、ここでは詳細についてさらに説明されない。図2c及び図3cでは、OLTの信号プロセッサ及びONUの信号プロセッサの双方が、論理的に分割される。各信号プロセッサは、記憶ユニット、制御ユニット、及びデータ・ユニットを含む。図6に示されているように、OLTの制御ユニットは、帯域外管理チャネルを使用することによりONUの制御ユニットと通信する。OLTのデータ・ユニットは、帯域内データ・チャネルを使用することによりONUのデータ・ユニットと通信する。帯域外管理チャネル及び帯域内データ・チャネルは、スペクトルに関して独立している(図示せず)。
OLTのデータ・ユニット及びONUのデータ・ユニットは、特定のサービス処理に関連するPHY処理モジュール及びMAC処理モジュール等のいくつかのモジュールを含む。これらのモジュールの機能は、制御ユニットを使用することにより再構成又は再定義されてもよい。2つのモジュールの双方は、対応するプログラミング・インターフェイスを有する。これらのインターフェイスは、公開されているインターフェイス、例えば、OpenFlowであってもよく、或いは、専用に開発されたインターフェイスであってもよい。制御ユニットの構成モジュールは、これらのプログラミング・インターフェイスと情報を交換する役割を担う。
OLT及びONUの信号プロセッサは、各々、様々なPON技術仕様を記憶するように構成される1つ又は複数の記憶ユニットを含む。OLTの技術仕様は、サーバからダウンロードされてもよく、或いは、別の方法で取得されてもよく、例えば、データカードを使用することにより局所的にロードされてもよい。ONUの技術仕様は、(PONシステムのデータ・ユニットが完全に構成されていない場合には)帯域外管理チャネルを使用することによるOLTとの通信によりサーバからダウンロードされてもよく、(PONシステムのデータ・ユニットが構成されている場合には)帯域内データ・チャネルを使用することによりダウンロードされてもよく、又は別の方法で取得されてもよく、例えば、データカードを使用することにより局所的にロードされてもよい。記憶ユニットは、物理的に、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュ・メモリ)、光ファイバ、携帯用読み出し専用メモリ(CD-ROM)、高速RAMメモリ、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えば、フラッシュ・メモリflash、又は少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置であってもよい。
本発明のこの実施形態は、再構成用の装置を開示する。この装置は、物理的に、高性能DSP(Digital Signal Processor,信号プロセッサ)、高性能FPGA(Field-Programmable Gate Array,フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)、デュアル・コア、4コア及び8コア等のマルチ・コアを有する高性能CPUであってもよく、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、システム・オン・チップ(System on Chip,SoC)、中央処理装置(Central Processor Unit,CPU)、ネットワーク・プロセッサ(Network Processor,NP)、マイクロコントローラ(Micro Controller Unit,MCU)、プログラマブル・コントローラ(Programmable Logic Device,PLD)、又は他の集積チップであってもよい。この装置はOLT側に適用される。
装置は、記憶ユニット、制御ユニット、及びデータ・ユニットを含む。
制御ユニットは、ユーザ命令によって示される技術仕様を、ユーザ命令にしたがってサーバからダウンロードし、帯域外管理チャネルを使用することによりその技術仕様を光ネットワーク・ユニットONUの記憶ユニットにロードし、
技術仕様をデータ・ユニットに構成し、そして、
帯域外管理チャネルを使用することにより制御メッセージをONUに配信するように構成され、制御メッセージは、ONUのデータ・ユニットに技術仕様と同じ技術仕様を構成するようにONUに指示するのに使用される。
データ・ユニットは、技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することによりONUと通信するように構成される。
選択的に、ユーザ命令は、コマンド・ライン又はネットワーク管理システムを使用することにより入力されてもよい。
具体的には、制御ユニットは、ユーザ命令を受信し、ユーザ命令を構文解析し、そのユーザ命令によって示される技術仕様を、そのユーザ命令の指示にしたがって外部サーバから記憶ユニットにダウンロードし、DAC及び光モジュールを使用することによりその技術仕様を光信号へ変換し、帯域外管理チャネルに対応するスペクトル範囲を使用することにより光信号をONUに送信する。
具体的には、制御ユニットは、PON構成要素管理モジュール52、及び構成モジュール54を含む。PON構成要素管理モジュールは、記憶ユニット53が対応する技術仕様を有しているか否かをユーザ命令にしたがって判定し、記憶ユニット53が対応する技術仕様を有している場合には、ONUもまた対応する技術仕様をサポートしているか否かを、帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせるようにONU登録モジュール51に指示するように、或いは、記憶ユニット53が対応する技術仕様を有していない場合には、サポートしていないことを示すプロンプト情報をフィードバックするように構成される。
具体的な実施態様では、PON構成要素管理モジュール52は、さらに、ONUが技術仕様をサポートしているという、ONUからフィードバックされるメッセージを受信した場合に、対応する技術仕様を記憶ユニット53から選択し、その技術仕様を構成モジュール54へ送信するように構成される。
構成モジュール54は、データ・ユニットのプログラミング・インターフェイスと対話し、そして、技術仕様をサポートしている各々の層の構成要素をデータ・ユニットのサービス・モジュールへ配信するように構成される。
以下では、具体的な適用シナリオ及び図7を参照して、本発明のこの実施形態においてPHY層再構成及びMAC層再構成をどのようにして行うかについて詳細に説明する。適用シナリオ1では、OLT及びONUは工場から最近配送されており、帯域内データ・チャネルの変調フォーマットが決定されておらず、代わりに、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying,直交位相シフト・キーイング)変調又はOOK(On-Off Keying,オンオフキーイング)変調等のデフォルトの変調フォーマットが設定されていてもよい。プロセスは具体的に以下のステップを含む。
ステップS500:OLTの制御ユニットのONU登録モジュール51は、最近オンラインになっているONUのSN(ONUのシリアル番号)を、帯域外管理チャネルを使用することにより取得し、そのONUの登録をOLTの中で完了し、距離を測定してOLTとONUとの間の距離を取得する。
具体的には、ONU登録モジュール51は、帯域外管理チャネルを使用することによりONU登録要求メッセージを配信する。
帯域外管理チャネルを使用することにより登録要求メッセージを受信した後、最近オンラインになっているONUが、帯域外管理チャネルを使用することによりシリアル番号SNを報告する。
ONU登録モジュール51は、最近オンラインになっているONUによって報告されたSNを受信し、そのSNが有効であるかどうかを検証し、SNが有効である場合には、ONUの登録を完了し、距離を測定する。
SNは、そのSNがOLT側で構成されたSNと同じである場合に有効であり、そうでなければ、SNは無効である。有効なONUのみが成功裏に登録することができる。OLTは、無効のONUを強制的にオフラインにする。
帯域外管理チャネルの変調フォーマットは変化しないままであることに留意すべきである。例えば、QPSK変調又はOOK変調が使用されてもよい。或いは、従来技術で開示されている別の変調方式が使用されてもよい。
選択的に、OLT及びONUは、アップストリーム及びダウンストリームの帯域内データ・チャネルの信号対雑音比(Signal-to-Noise Ratio,SNR)を測定する。
ダウンストリーム・データ・チャネルのSNRは、以下の方法を使用して測定されてもよい。すなわち、OLTは、帯域内データ・チャネルを使用することにより固定変調フォーマットで信号をONUに送信し、例えば、QPSK変調方式が使用される(もちろん、従来技術で知られている別の変調方式が代替的に使用されてもよい)。ONUは、理想的なQPSK配置図と、受信信号から復元されたQPSK配置図とを比較して、ダウンストリームの帯域内データ・チャネル全体のSNRを評価する。結果は、帯域外管理チャネル又は帯域内データ・チャネルを使用することによりOLTにフィードバックされてもよい。
アップストリーム・データ・チャネルのSNRは、以下の方法を使用して測定されてもよい。すなわち、ONUは、データ・チャネルを使用することにより固定変調フォーマットで信号をOLTに送信し、例えば、QPSK変調方式が使用される(もちろん、従来技術で知られている別の変調方式が代替的に使用されてもよい)。OLTは、理想的なQPSK配置図と、受信から復元されたQPSK配置図とを比較して、アップストリーム帯域内データ・チャネルのSNRを評価する。結果は、帯域外管理チャネル又は帯域内データ・チャネルを使用することによりONUにフィードバックされてもよい。
登録及びONUの進行中のオンライン処理が完了した後、OLTは、帯域外管理チャネルを使用することによりONUを制御し、ONUと通信してもよい。
ステップS502:OLTのPON構成要素管理モジュール52は、記憶ユニット53が対応する技術仕様を有しているか否かを、ユーザ命令にしたがって(例えば、1つ又は複数の技術要素を選択して)判定し(或いは、OLTのデータ・ユニットの中に現在存在する技術仕様が、構成モジュール54を使用することにより取得されてもよい)、記憶ユニット53が対応する技術仕様を有している場合には、ONUもまた対応する技術仕様を記憶しているか否かを、帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせるようにONU登録モジュール51に指示し、或いは、記憶ユニット53が対応する技術仕様を有していない場合には、ユーザ命令によって示される技術仕様を外部サーバからダウンロードし、ONUが対応する技術仕様を記憶しているか否かを、帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせる。
ステップS504:ONUもまた対応する技術仕様をサポートしているか否かを問い合わせるために使用される上記のメッセージを受信した後、ONUのONU登録モジュール61は、そのメッセージをPON構成要素管理モジュール62に送信する。PON構成要素管理モジュール62は、記憶ユニット63が対応する技術仕様を有しているか否かを判定する(或いは、ONUのデータ・ユニット内に現在存在する技術仕様が、構成モジュール64を使用することにより取得されてもよい)。記憶ユニット63が対応する技術仕様を有している場合には、ONU登録モジュール61は、帯域外管理チャネルを使用することにより、サポートを示す応答メッセージをOLTにフィードバックし、或いは、記憶ユニット63が対応する技術仕様を有していない場合には、ONU登録モジュール61は、サポートしていないことを指示するプロンプトをOLTにフィードバックする。
ステップS506:メッセージをONUから受信した後、OLTは対応する処理を行う。ONUが技術仕様をサポートしていない場合には、OLTは、サーバから対応する技術仕様をONU用にダウンロードする必要があり、或いは、ONUがその技術仕様をサポートしている場合には、OLTのPON構成要素管理モジュール52は、記憶ユニット53から対応する技術仕様を選択し、次に、その対応する技術仕様を構成モジュール54に送信する。構成モジュール54は、データ・ユニットのプログラミング・インターフェイスと対話し、技術仕様をサポートしている各々の層の構想要素を(PHY処理モジュール及びMAC処理モジュール等の)サービス・モジュールに配信する。ユーザ命令がPHY層再構成を示す命令である場合には、技術仕様は、ユーザ命令によって示されるPHY層に関連するコードであってもよいことに留意すべきである。この場合、ステップS506で、構成モジュール54は、技術仕様をサポートする各々の層の構成要素をPHY処理モジュールに配信する。同様に、ユーザ命令がMAC層再構成を示す命令である場合には、構成モジュール54は、技術仕様をサポートする各々の層の構成要素をMAC処理モジュールに配信することを理解することができる。OLTは、帯域外管理チャネルを使用することにより制御メッセージをONUに配信し、それにより、ONUは対応する構成を行う。メッセージを受信した後、ONUのPON構成要素管理モジュールは、記憶ユニット63から対応する技術仕様を選択し、次に、その対応する技術仕様を構成モジュール64に送る。構成モジュール64は、データ・ユニットの中のプログラミング・インターフェイスと対話し、技術仕様をサポートしている各々の層の構想要素を(PHY処理モジュール及びMAC処理モジュール等の)サービス・モジュールに配信し、次に、帯域外管理チャネルを使用することにより応答メッセージをOLTに報告する。
正常動作状態では、OLTは、新たに電源を投入されるONUが存在するか否かを、帯域外管理チャネルを使用することにより周期的にスキャンし、登録及びオンライン状況の一元化制御を行い、データ・ユニットの再構成パラメータを協議し構成する。
適用シナリオ2では、正常動作状態で、OLT及びONUのPHY層及びMAC層は、ユーザの要求にしたがって動的に再構成される。例えば、元のシングルキャリア・システムは、マルチキャリア・システムになるように再構成されてもよい。再構成のプロセスは、第1の適用シナリオの中のステップS502からステップS506のみを含んでもよい。
1つの実施方法では、上記の技術仕様は、OLT及びONUのローカルメモリに直接保管されてもよいことに留意すべきである。OLT及びONUは、OLTとONUが技術仕様によってサポートされるモードに基づいて互いに通信するように、別々に、技術仕様を構成し、その技術仕様を実行する。このようにして、OLTとONUとの間の対話のプロセスが、ステップS502からステップS506までと同じになる。ステップS506には、OLTがONUから送信されるサポートしていないことを示す命令を受け取った場合に、OLTは、記憶ユニットにローカルに保管された技術仕様をONUに直接送信することに違いがある。
上記の解決策によれば、PHY層及びMAC層は、動的に再構成されてもよい。ハードウェアを置き換える必要がなく、異なるソフトウェアを使用することにより、ユーザの要求及び適用シナリオに応じて、一般的なPONシステムを複数の異なる標準のPONシステムとして定義することができる。これにより、PONの展開時の柔軟性が大幅に向上するとともに、展開及び維持の費用を低減することができる。
実施例4
本発明のこの実施形態は、さらに、受動光ネットワークPONシステムを開示する。図6に示されているように、PONシステムは、OLT及びONUを含む。OLTは、ODNを使用することにより少なくとも1つのONUに接続される。OLTは、ユーザ命令によって示される技術仕様を、ユーザ命令にしたがってサーバからダウンロードし、帯域外管理チャネルを使用することによりその技術仕様を光ネットワーク・ユニットONUにロードし、その技術仕様を構成し、帯域外管理チャネルを使用することにより制御メッセージをONUに配信して、技術仕様を構成するようにONUに指示し、そして、技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することによりONUと通信するように構成される。ダウンストリーム・チャネルは、帯域外管理チャネル及び帯域内データ・チャネルにスペクトルに応じて分けられる。
ONUは、帯域外管理チャネルを使用することにより、OLTによって配信された制御メッセージを受信し、技術仕様を構成し、そして、技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することによりOLTと通信するように構成される。
選択的に、OLTは、さらに、帯域内データ・チャネル使用することにより変調信号をONUに送信し、ONUによって報告された信号対雑音比を、帯域外管理チャネルを使用することにより受信するように構成される。
選択的に、OLTは、さらに、ONUが技術仕様をサポートしているか否かを、帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせ、ONUが技術仕様をサポートしていない場合には、帯域外管理チャネルを使用することにより技術仕様をONUにロードするように構成される。
選択的に、OLTは、さらに、帯域外管理チャネルを使用することによりONUの登録要求を受信するように構成される。
帯域外管理チャネルの帯域幅は、帯域内データ・チャネルの帯域幅よりも小さい。帯域外管理チャネル及び帯域内データ・チャネルのスペクトルの範囲は、オペレータの要求にしたがって任意に設定されてもよい。
OLTとONUとの間の対話の具体的なプロセスについては、実施例3の説明を参照してもよい。ここでは詳細についてさらに説明されない。
上記の技術的解決策によれば、PONシステムの物理層又はMAC層は、動的に再構成されてもよく、ハードウェアを置き換える必要なく、ユーザの要求及び適用シナリオに応じて複数の異なる標準のPONシステムを定義することができる。これにより、PONの展開時の柔軟性が大幅に向上するとともに、展開及び維持の費用を低減することができる。
実施例5
本発明のこの実施形態は、光線路端末OLTを開示する。図8に示されているように、OLTは、プロセッサ801、メモリ802、通信バス803、及び通信インターフェイス804を含む。プロセッサ801と、メモリ802と、通信インターフェイス804とは接続され、通信バス803を使用することにより互いに通信する。
プロセッサ801は、シングル・コアの中央処理装置若しくはマルチ・コアの中央処理装置であってもよく、又は特定用途向け集積回路であってもよく、或いは、本開示の実施形態を実現する1つ又は複数の集積回路として構成されてもよい。
メモリ802は、高速RAMメモリ、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えば、フラッシュ・メモリflash、又は少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置であってもよい。
メモリ802は、コンピュータ実行命令805を記憶するように構成される。具体的には、コンピュータ実行命令805は、プログラム・コードを含んでもよい。
コンピュータが動作するとき、プロセッサ801は、コンピュータ実行命令805を実行し、実施例3でOLTによって実行される方法プロセスを実行してもよい。
実施例6
本発明のこの実施形態は、光ネットワーク・ユニットONUを開示する。図9に示されているように、ONUは、プロセッサ901、メモリ902、通信バス903、及び通信インターフェイス904を含む。CPU901と、メモリ902と、通信インターフェイス904とは接続され、通信バス903を使用することにより互いに通信する。
プロセッサ901は、シングル・コアの中央処理装置若しくはマルチ・コアの中央処理装置、又は特定用途向け集積回路であってもよく、或いは、本開示の実施形態を実現する1つ又は複数の集積回路として構成されてもよい。
メモリ902は、高速RAMメモリ、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えば、フラッシュ・メモリflash、又は少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置であってもよい。
メモリ902は、コンピュータ実行命令905を記憶するように構成される。具体的には、コンピュータ実行命令905は、プログラム・コードを含んでもよい。
コンピュータが動作するとき、プロセッサ901は、コンピュータ実行命令905を実行し、実施例3でONUによって実行される方法プロセスを実行してもよい。
上記の実施形態についての説明によって、当業者は、本発明がハードウェア、ファームウェア、又はこれらの組合せによって実現されてもよいことを明確に理解することができる。本発明がソフトウェアによって実現される場合、上記の機能は、コンピュータ可読媒体に記憶されてもよく、又はコンピュータ可読媒体中で1つ又は複数の命令又はコードとして送信されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含み、通信媒体は、コンピュータ・プログラムが1つの場所から別の場所へ送信されることを可能にするあらゆる媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータにアクセスできる任意の利用可能な媒体であってもよい。以下は、1つの例として解釈されるべきであり、限定的に解釈されるべきではない。コンピュータ可読媒体は、RAM(Random Access Memory,ランダム・アクセス・メモリ)、ROM(Read-Only Memory,読み出し専用メモリ)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory,電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ)、CD-ROM(Compact Disc Read-Only Memory,コンパクト・ディスク読み出し専用メモリ)若しくは他の光ディスク記憶装置、又はディスク記憶媒体若しくは他のディスク記憶装置、又は予想されるプログラム・コードを命令若しくはデータ構造の形で搬送し若しくは記憶するのに使用することができ、またコンピュータによってアクセスできる他のいずれかの媒体を含んでもよい。加えて、いずれの接続も、コンピュータ可読媒体として適切に定義されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイストペア、DSL(Digital Subscriber Line,ディジタル加入者線)、又は赤外線、無線及びマイクロ波等の無線技術を使用することによって、ウェブサイト、サーバ又は別の遠隔情報源から送信される場合に、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術は、これらが属する媒体の固定に含まれる。例えば、本発明で使用されるディスク及びディスクは、CD(Compact Disc,コンパクト・ディスク)、レーザ・ディスク、光ディスク、DVDディスク(Digital Versatile Disc,ディジタル多用途ディスク)、フロッピー・ディスク、及びブルーレイ・ディスクを含む。ディスクは、一般に、磁気手段によってデータを複写し、ディスクは、レーザ手段によって光学的にデータを複写する。上記の組合せも、また、コンピュータ可読媒体の保護範囲に含まれるべきである。
上記の説明は、本発明のある特定の実現方式に過ぎず、本発明の保護範囲を限定することを意図したものではない。本発明に関して開示された技術的範囲内で当業者によって容易に考え出されるいずれの変形又は置換も、本発明の保護範囲内に入るものとする。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の保護範囲に従うものとする。
本発明は通信技術分野に関し、詳細には、通信方法、装置及びシステムに関する。
現在、FTTx(例えば、FTTh,ファイバ・トゥ・ザ・ホーム、及びFTTB,ファイバ・トゥ・ザ・ビルディング等のFiber To The X,ファイバ・トゥ・ザ・エックス)が、その高帯域幅及び長距離等の利点により、アクセス分野で支持されている。特に、ポイント・トゥ・マルチポイント伝送を特徴とする光アクセス技術PON(Passive Optical Network,受動光ネットワーク)が業界では注目されている。ポイント・トゥ・ポイント光アクセスと比較して、PON中央局では、1つのフィーダ・ファイバを数十の、さらにはより多くの光ファイバに分割してユーザを連結することができる。これは、ネットワーク構築費用を大幅に低減させ、FTTxの最も費用対効果が大きい技術的手段になっている。
現在、PON技術には、主に、EPON(Ethernet Passive Optical Network,イーサネット受動光ネットワーク)、GPON(Gigabit-Capable Passive Optical Network,ギガビット対応受動光ネットワーク)等が含まれる。EPONは、1.25Gbpsの対称速度をサポートすることができ、この速度はさらに、将来は10Gbpsまで高めることができる。EPON製品は、商業的に大いに使用されている。EPONは、イーサネット技術とPON技術の理想的な組合せであり、したがって、インターネットプロトコル(Internet Protocol,IP)サービスに非常によく適合する広帯域アクセス技術になっている。次世代EPONは、2つのタイプを含む。すなわち、1つは、10Gb/sのダウンストリーム速度及び1.25Gb/sのアップストリーム速度を有する非対称10G‐EPONであり、もう1つは、アップストリーム速度もダウンストリーム速度も10Gb/sという対称10G‐EPONである。現在10G‐EPON標準が策定されており、最初の局用途に使用され始めている。
ファースト・マイル・アライアンスのイーサネット(EFMA)がEPONの概念を提唱したとき、フル・サービス・アクセス・ネットワーク(Full Service Access Networks,FSAN)がGPONの概念を提唱した。GPONは、FSAN及び国際電気通信連合(ITU)によって標準化されている。GPONの技術的特徴は、以下の通りである。すなわち、ITU−Tによって定義されるジェネリック・フレーミング・プロシージャ(GFP)は、レイヤ2で使用され、イーサネットEthernet及びTDM(Time Division Multiplexing,時分割多重)等の様々なサービスに対するカプセル化及びマッピングを実行し、2.5Gb/sのダウンストリーム速度及び1.25Gb/sのアップストリーム速度を提供することができ、また、強力なOAM(Operation Administration Management,操作、運営及び管理)機能を提供することができる。高速及びマルチサービス・サポートの点で、GPONには明白な利点があるが、その費用はEPONよりもわずかに高い。
次世代GPONも、また、次の2つのタイプを含む。すなわち、1つは、NG‐PON1(Next Generation Passive Optical Network,次世代受動光ネットワーク)、つまり、10Gb/sのダウンストリーム速度及び2.5Gb/sのアップストリーム速度を有する10G‐GPONであり、もう1つは、NG‐PON2であり、NG‐PON2で使用されるTWDM‐PON(Time Wavelength Division Multiplexing Passive Optical Network,時間波長分割多重伝送受動光ネットワーク)解決策は、より高速度、より長距離、及びより多くのユーザのサポートを目標とする。
しかしながら、上記の従来のPONシステムは、すべて、固有の欠点がある。それらのPHY(Physical Layer,物理層)変調フォーマット及びMAC(Media Access Control,媒体アクセス制御)プロトコルは、依然として変わっていない。例えば、EPONについては、PHY層変調方式は、(On-Off Keying,2値振幅シフト・キーイング2ASKとも称される)OOKとすることのみが可能であり、MAC層プロトコルは相変わらずイーサネット・フレームベースのプロトコルである。GPONについては、PHY層変調フォーマットは、OOKとすることのみが可能であり、MAC層プロトコルは、相変わらずGEM(GPON Encapsulation Method,ギガビット対応受動光ネットワークカプセル化法)フレームベースのプロトコルである。複数の異なるチップ及びシステムが複数の異なる用途に使用され、結果として柔軟性が乏しく、また維持及び管理が困難になる。
本発明の実施形態は、PONシステムのPHY変調フォーマット及びMACプロトコルの双方が依然として変わっていないことにより、柔軟性が乏しく、また維持及び管理が困難であるという、従来技術の問題を解決するための受動光ネットワーク(PON)システムを提供する。
上記の目的を達成するために、以下の技術的解決策が本発明の複数の実施形態で使用される。
第1の態様によれば、通信方法が提供され、当該通信方法は、ユーザ命令によって示される技術仕様を、前記ユーザ命令に従ってサーバからダウンロードするステップと、帯域外管理チャネルを使用することにより前記技術仕様を光ネットワーク・ユニット(ONU)に送信するステップと、前記技術仕様に従って構成を行うステップと、前記帯域外管理チャネルを使用することにより制御メッセージを前記ONUに配信して、前記技術仕様を構成するように前記ONUに指示するステップと、前記技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することにより前記ONUと通信するステップとを含む。
第1の態様に関連して、第1の態様の第1の可能な実現方式において、当該通信方法は、さらに、前記帯域内データ・チャネルを使用することにより変調信号を前記ONUに送信するステップと、前記ONUによって報告された信号対雑音比(SNR)を、前記帯域外管理チャネルを使用することにより受信するステップとを含む。
第1の態様、又は第1の態様の第1の可能な実現方式に関連して、第1の態様の第2の可能な実現方式において、当該通信方法は、さらに、前記ONUが前記技術仕様をサポートしているか否かを、前記帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせるステップと、前記ONUが技術仕様をサポートしていないというプロンプトを受信した場合に、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記技術仕様を前記ONUへ送信するステップとを含む。
第1の態様、又は第1の態様の第1の可能な実現方式に関連して、第1の態様の第3の可能な実現方式において、当該通信方法は、さらに、前記ONUが前記技術仕様をサポートしているか否かを、前記帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせるステップと、前記ONUによってフィードバックされるサポートを示すメッセージを受信するステップとを含む。
第1の態様又はいずれか可能な実現方式に関連して、第1の態様の第4の可能な実現方式では、当該通信方法は、さらに、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記ONUの登録要求を受信するステップと、前記ONUに割り当てられたONU識別子を、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記ONUに送信するステップとを含む。
第1の態様又はいずれか可能な実現方式に関連して、第1の態様の第5の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネルの帯域幅は前記帯域内データ・チャネルの帯域幅よりも小さい。
第1の態様又はいずれか可能な実現方式に関連して、第1の態様の第6の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネル及び前記帯域内データ・チャネルのスペクトルの範囲は、オペレータの要求にしたがって任意に設定されてもよい。
第2の態様によれば、通信方法が提供され、当該通信方法は、光線路端末(OLT)によって送信される制御メッセージを、帯域外管理チャネルを使用することにより光ネットワーク・ユニット(ONU)によって受信するステップであって、前記制御メッセージは、前記OLTの技術仕様と同一の技術仕様を構成するように前記ONUに指示するのに使用される、受信するステップと、
前記技術仕様にしたがって前記ONUによって構成を行うステップと、
帯域内データ・チャネルを使用することにより、構成された前記技術仕様に基づいて前記ONUによって前記OLTと通信するステップとを含む。
第2の態様に関連して、第2の態様の第1の可能な実現方式において、当該通信方法は、さらに、前記帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせメッセージを受信するステップであって、前記問い合わせメッセージは、前記ONUが前記OLTの技術仕様と同一の技術仕様をサポートしているか否かを問い合わせるのに使用される、受信するステップと、
前記ONUが前記技術仕様をサポートしていない場合には、サポートしていないことを示すプロンプトを前記OLTにフィードバックするステップと、
前記OLTによって送信された技術仕様を受信し及び保管するステップとを含む。
第2の態様、又は第2の態様の第1の可能な実現方式に関連して、第2の態様の第2の可能な実現方式において、当該通信方法は、さらに、前記帯域内データ・チャネルを使用することにより変調信号を受信するステップと、受信信号から復元された配置図にしたがってダウンストリーム・リンク全体の信号対雑音比を評価するステップと、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記信号対雑音比を前記OLTにフィードバックするステップとを含む。
第2の態様、又は第2の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第2の態様の第3の可能な実現方式では、当該通信方法は、さらに、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記ONUの登録要求を送信するステップと、前記OLTによって前記ONUに割り当てられたONU識別子を、前記帯域外管理チャネルを使用することにより受信するステップとを含む。
第2の態様、又は第2の態様のいずれか可能な実現方式に関連して、第2の態様の第4の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネルの帯域幅は、前記帯域内データ・チャネルの帯域幅よりも小さい。
第2の態様、又は第2の態様のいずれか可能な実現方式に関連して、第2の態様の第5の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネル及び前記帯域内データ・チャネルのスペクトルの範囲は、オペレータの要求にしたがって任意に設定されてもよい。
第3の態様によれば、再構成のための装置が提供され、当該装置は、ユーザ命令によって示される技術仕様を、前記ユーザ命令にしたがってサーバからダウンロードし、帯域外管理チャネルを使用することにより光ネットワーク・ユニット(ONU)に前記技術仕様をロードし、データ・ユニットに前記技術仕様を構成し、そして、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記ONUに制御メッセージを配信して、前記技術仕様を構成するように前記ONUに指示するように構成される制御ユニットと、前記技術仕様を構成し、そして、前記技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することにより前記ONUと通信するように構成されるデータ・ユニットとを含む。
第3の態様に関連して、第3の態様の第1の可能な実現方式において、当該装置は、さらに、前記技術仕様を記憶するように構成される記憶ユニットを含む。
第3の態様、又は第3の態様の第1の可能な実現方式に関連して、第3の態様の第2の可能な実現方式において、前記制御ユニットは、さらに、前記帯域内データ・チャネルを使用することにより前記ONUに変調信号を送信し、そして、前記ONUによって報告された信号対雑音比SNRを、前記帯域外管理チャネルを使用することにより受信するように構成される。
第3の態様、又は第3の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第3の態様の第3の可能な実現方式において、制御ユニットは、さらに、前記技術仕様を構成し、そして、前記ONUが前記技術仕様をサポートしているか否かを、前記帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせるように構成される。
第3の態様、又は第3の態様のいずれか可能な実現方式に関連して、第3の態様の第4の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネルの帯域幅は、前記帯域内データ・チャネルの帯域幅よりも小さい。
第3の態様、又は第3の態様のいずれか可能な実現方式に関連して、第3の態様の第5の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネル及び前記帯域内データ・チャネルのスペクトルの範囲は、オペレータの要求にしたがって任意に設定されてもよい。
第3の態様、又は第3の態様のいずれか可能な実現方式に関連して、第3の態様の第6の可能な実現方式において、制御ユニットは、さらに、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記ONUの登録を完了するように構成される。
第4の態様によれば、再構成のための装置が提供され、当該装置は、光線路端末(OLT)によって送信される制御メッセージを、帯域外管理チャネルを使用することにより受信し、そして、前記OLTの技術仕様と同一の技術仕様を、前記制御メッセージの命令にしたがってデータ・ユニットに構成するように構成される制御ユニットと、
前記技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することにより前記OLTと通信するように構成されるデータ・ユニットとを含む。
第4の態様に関連して、第4の態様の第1の可能な実現方式において、当該装置は、さらに、前記技術仕様を記憶するように構成される記憶ユニットを含む。
第4の態様、又は第4の態様の第1の可能な実現方式に関連して、第4の態様の第2の可能な実現方式において、前記制御ユニットは、さらに、前記帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせメッセージを受信し、前記光ネットワーク・ユニット(ONU)が前記OLTの技術仕様と同一の技術仕様をサポートしているか否かを問い合わせ、そして、前記ONUが前記技術仕様をサポートしている場合には、前記OLTに応答メッセージを送信するように構成される。
第4の態様、又は第4の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第4の態様の第3の可能な実現方式において、前記制御ユニットは、さらに、前記帯域内データ・チャネルを使用することにより変調信号を受信し、変調方式についての理想的な配置図と受信された前記変調信号から復元された配置図とを比較し、ダウンストリーム・リンク全体の信号対雑音比を評価し、そして、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記信号対雑音比を前記OLTにフィードバックするように構成される。
第4の態様、又は第4の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第4の態様の第4の可能な実現方式において、前記制御ユニットは、さらに、前記帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせメッセージを受信し、光ネットワーク・ユニット(ONU)が前記OLTの技術仕様と同一の技術仕様をサポートしているか否かを問い合わせ、前記ONUが前記技術仕様をサポートしていない場合には、サポートしていないことを示すプロンプトを前記OLTにフィードバックし、前記OLTによって送信された前記技術仕様を受信し、そして、前記技術仕様を前記記憶ユニットに記憶するか又は前記技術仕様を前記データ・ユニットに構成するように構成される。
第4の態様、又は第4の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第4の態様の第5の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネルの帯域幅は、前記帯域内データ・チャネルの帯域幅よりも小さい。
第4の態様、又は第4の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第4の態様の第6の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネル及び前記帯域内データ・チャネルのスペクトルの範囲は、オペレータの要求にしたがって任意に設定されてもよい。
第5の態様によれば、PONシステムが提供され、当該PONシステムは、ユーザ命令によって示される技術仕様を、前記ユーザ命令にしたがってサーバからダウンロードし、帯域外管理チャネルを使用することにより光ネットワーク・ユニット(ONU)に前記技術仕様をロードし、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記ONUに制御メッセージを配信して、前記技術仕様を構成するように前記ONUに指示し、そして、前記技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することにより前記ONUと通信し、ダウンストリーム・チャネルは、前記帯域外管理チャネルと前記帯域内データ・チャネルとにスペクトルに応じて分けられる、ように構成される光線路端末(OLT)と、
前記OLTによって配信された制御メッセージを、前記帯域外管理チャネルを使用することにより受信し、前記技術仕様を構成し、そして、前記技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、前記帯域内データ・チャネルを使用することにより前記OLTと通信するように構成される前記ONUとを含む。
第5の態様に関連して、第5の態様の第1の可能な実現方式において、前記OLTは、さらに、前記帯域内データ・チャネルを使用することにより前記ONUに変調信号を送信し、そして、前記ONUによって報告された信号対雑音比を、前記帯域外管理チャネルを使用することにより受信するように構成される。
第5の態様、又は第5の態様の第1の可能な実現方式に関連して、第5の態様の第2の可能な実現方式において、前記OLTは、さらに、前記ONUが前記技術仕様をサポートしているか否かを、前記帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせ、そして、前記ONUが前記技術仕様をサポートしていない場合には、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記ONUに前記技術仕様をロードするように構成される。
第5の態様、又は第5の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第5の態様の第3の可能な実現方式において、前記OLTは、さらに、前記帯域外管理チャネルを使用することにより前記ONUの登録要求を受信するように構成される。
第5の態様、又は第5の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第5の態様の第4の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネルの帯域幅は、前記帯域内データ・チャネルの帯域幅よりも小さい。
第5の態様、又は第5の態様のいずれかの可能な実現方式に関連して、第5の態様の第5の可能な実現方式において、前記帯域外管理チャネル及び前記帯域内データ・チャネルのスペクトルの範囲は、オペレータの要求にしたがって任意に設定されてもよい。
第6の態様によれば、光線路端末(OLT)が提供され、当該光線路端末(OLT)はプロセッサを含み、前記プロセッサは、第1の態様、又は第1の態様のいずれかの可能な実現方式による方法を実行するように構成される。
第7の態様によれば、光ネットワーク・ユニット(ONU)が提供され、当該光ネットワーク・ユニットはプロセッサを含み、前記プロセッサは、第2の態様、又は第2の態様のいずれかの可能な実現方式による方法を実行するように構成される。
ユーザ命令によって示される技術仕様は、ユーザ命令にしたがってダウンロードされ、その技術仕様は、構成され実行される。したがって、ハードウェアを置き換えることを必要とせずに、物理層及びMAC層を動的に再構成することが可能であり、複数の異なる規格のPONシステムをユーザの要求及び適用シナリオにしたがって定義することが可能である。これにより、PONの展開の間の柔軟性が大幅に増加し、展開及び維持のコストを低減することができる。
本発明の複数の実施形態又は従来技術の複数の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施形態を説明するために必要とされる添付図面を簡潔に説明する。明らかに、以下の説明の中で添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態を単に示すにすぎず、当業者であれば、なお、創造的な努力なくしてこれら添付の図面から別の図面を導き出すことが可能である。
受動光ネットワーク(PON)のシステム構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった光線路端末(OLT)の概略構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった光線路端末(OLT)の概略構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった他の光線路端末(OLT)の概略構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった光ネットワーク・ユニット(ONU)の概略構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった光ネットワーク・ユニット(ONU)の概略構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった他の光ネットワーク・ユニット(ONU)の概略構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがった帯域外管理チャネル及び帯域内データ・チャネルのスペクトル分割の概略図である。
本発明の1つの実施形態にしたがったネットワークを使用することによる受動光ネットワーク・システムと外部サーバの間の対話の構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがったPONシステムの構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがったOLT及びONUにおいて再構成を実施するプロセスの対話の概略図である。
本発明の1つの実施形態にしたがったOLTの概略構成図である。
本発明の1つの実施形態にしたがったONUの概略構成図である。
以下では、本発明の実施形態に関する添付の図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決策を明確かつ完全に説明する。明らかに、説明される実施形態は、本発明の複数の実施形態のすべてではなく、それらのいくつかにすぎない。本発明の実施形態に基づいて、創造的な努力なしに当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲に入るものとする。
加えて、「システム」及び「ネットワーク」という用語は、本明細書では交換可能に用いられることがある。本明細書における「及び/又は」という用語は、関連する複数の対象を記載するための結合関係を記載しているにすぎず、3つの関係が存在してもよいことを表す。例えば、A及び/又はBは、次の3つの場合、すなわち、Aだけが存在する、A及びBが存在する、及びBだけが存在する、を表してもよい。加えて、文字「/」は、本明細書では、一般に、複数の関連する対象の間の「又は」の関係を示す。
受動光ネットワーク(Passive Optical Network,PON)は、中央局の光線路端末(Optical Line Terminal,OLT)と、ユーザ側の光ネットワーク・ユニット(Optical Network Unit,ONU)又は光ネットワーク端末(Optical Network Terminal,ONT)と、光分配ネットワーク(Optical Distribute Network,ODN)とを含む。現在、代表的なPON技術には、GPON(Gigabit-capable Passive Optical Network,ギガビット対応受動光ネットワーク)、EPON(Ethernet Passive Optical Network,イーサネット受動光ネットワーク)、(XG-PONとも称される)10G-GPON、及び10G-EPONが含まれる。
OLTは、PONシステムのネットワーク側インターフェイスを提供し、1つ又は複数のODNに接続される。ONUは、PONシステムのユーザ側インターフェイスを提供し、ODNに接続される。ONUが直接ユーザ・ポート機能を提供する場合、例えば、パーソナル・コンピュータ(Personal Computer,PC)によるインターネットアクセスのためのイーサネット・ユーザ・ポートを提供する場合、ONUは、ONTと称される。特に明記されていない限り、以下で言及されるONUは、ONUとONTの両方を指す。ODNは、光ファイバ及び受動光分波デバイスを含むネットワークであり、OLTデバイスとONUデバイスを接続してOLTとONUの間でデータ信号を分配又は多重伝送するように構成される。PONシステムでは、OLTからONUへの方向がダウンストリームと称される。逆に、ONUからOLTへの方向は、アップストリームと称される。
図1は、PON100の実施形態を示す。PON100は、1つのOLT110、複数のONU120、及び1つのODN130を含んでもよい。ODN130は、OLT110及び各々のONU120に結合されてもよい。PON100は、データをOLT110と各々のONU120の間で配分するための能動構成要素が必要とされない通信ネットワークであってもよい。それよりむしろ、PON100では、受動光構成要素をODN130の中で使用して、データをOLT110と各ONU120の間で配分してもよい。PON100は、NGA(Next Generation Access,次世代アクセス)システム、例えば、約10Gbpsのダウンストリーム帯域幅、及び少なくとも約2.5Gbpsのアップストリーム帯域幅を提供できるXG-PON(X Gigabit PON,10ギガビット受動光ネットワークとも称される)であってもよく、或いは、10G-EPON(10 Gigabit Ethernet PON,10ギガビット・イーサネット受動光ネットワーク)であってもよい。PON100の他の適切な例には、国際電気通信連合電気通信標準化セクタ(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector,ITU-T)G.983標準に規定されている非対称転送モードPON(Asynchronous Transfer Mode PON,APON)及び広帯域PON(Broadband PON,BPON)、ITU−T G.984標準に規定されているGPON、電気電子技術者協会(Institute of Electrical and Electronics Engineers,IEEE)802.3ah標準に規定されているEPON、IEEE 802.3av標準に記載されている10G−EPON、及び波長分割多重伝送PON(Wavelength Division Multiplexing-PON,WDM-PON)が含まれる。加えて、PON100は、さらに、多波長機能を有してもよい。複数のダウンストリーム及び/又はアップストリーム波長(又は複数の波長チャネル)を使用してデータを搬送してもよく、例えば、複数の異なるONU120又は顧客向けのデータを搬送してもよい。したがって、PONプロトコルを使用して、上記の多波長技術/システムのうちの任意の1つをサポートしてもよい。
OLT110は、各々のONU120、及び(図示されていない)別のネットワークと通信するように構成された任意のデバイスであってもよい。OLT110は、その別のネットワークと各々のONU120との間の仲介物として機能してもよい。例えば、OLT110は、各々のONU120まで、ネットワークから受信したデータを転送し、また、別のネットワークまで、各々のONU120から受信したデータを転送してもよい。OLT110の特定の構成は、PON100のタイプによって変化してもよいが、1つの実施形態では、OLT110は、送信器及び受信器を含んでもよい。別のネットワークが、あるネットワーク・プロトコルを使用している場合、例えば、PON100に使用されているPONプロトコルとは異なるイーサネット又は同期光ネットワーク(Ethernet or Synchronous Optical Network,SONET)/同期ディジタル・ヒエラルキー(Synchronous Digital Hierarchy,SDH)を使用している場合、OLT110は、そのネットワーク・プロトコルをPONプロトコルに変換する変換器を含んでもよい。OLT110の変換器は、さらに、PONプロトコルをネットワーク・プロトコルに変換してもよい。OLT110は、通常、中心の場所に、例えば、中央局に配置されてもよい。或いは、OLT110は、別の場所に配置されてもよい。
各々のONU120は、OLT110、及び(図示されていない)顧客又はユーザと通信するように構成されたいずれかのデバイスであってもよい。各々のONU120は、OLT110と顧客との間の仲介物として機能してもよい。例えば、各々のONU120は、顧客へ、OLT110から受信したデータを転送し、また、OLT110へ、顧客から受信したデータを転送してもよい。各々のONU120の特定の構成は、PON100のタイプによって変化してもよいが、1つの実施形態では、各々のONU120は、光信号をOLT110へ送信するように構成された光送信機と、OLT110から光信号を受信するように構成された光受信器とを含んでもよい。複数の異なるONU120の送信器及び受信器は、データを搬送する光信号を送受信するのに複数の異なる波長を使用してもよく、1つのONU120の送信機と受信器は、1つの波長を使用してもよく、又は複数の異なる波長を使用してもよい。加えて、各々のONU120は、光信号を、例えば、イーサネット・プロトコルの信号を顧客向けの電気信号に変換する変換器と、電気信号を顧客デバイスとの間で送信及び/又は受信できる第2の送信器及び/又は第2の受信器とを含んでもよい。いくつかの実施形態では、各々のONU120と各々の光ネットワーク端末(Optical Network Terminal,ONT)は類似しており、したがって、これらの用語は、本明細書では交換可能に用いられてもよい。各々のONUは、通常、割り当てられた場所、例えば、顧客の構内に配置されてもよい。或いは、各々のONUは、別の場所に配置されてもよい。
ODN130は、データ分配システムであってもよく、光ファイバ・ケーブル、結合器、分波器、分配器、及び/又は他のデバイスを含んでもよい。光ファイバ・ケーブル、結合器、分波器、分配器、及び/又は他のデバイスは、受動光構成要素であってもよい。受動光構成要素は、OLT110と各々のONU120の間でデータ信号を配分するための電気エネルギーが全く不要であってもよい。或いは、ODN130は、1つ又は複数の処理デバイス、例えば、光増幅器を含んでもよい。一般に、ODN130は、OLT110及びONU120に、図1に示された一対多数で接続してもよい。或いは、ODN130は、別のポイント・トゥ・マルチポイント方式で構成されてもよい。
実施例1
本発明のこの実施形態は光線路端末(OLT)を提供する。図2aに示されるように、OLTは、具体的には、
信号プロセッサ201であって、高性能DSP(Digital Signal Processor,ディジタル信号プロセッサ)、高性能FPGA(Field-Programmable Gate Array,フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)、デュアル・コア、4コア及び8コア等のマルチ・コアを有する高性能CPU、であってもよい信号プロセッサ、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、システム・オン・チップ(System on Chip,SoC)、中央処理装置(Central Processing Unit,CPU)、ネットワーク・プロセッサ(Network Processor,NP)、マイクロコントローラ(Micro Controller Unit,MCU)、プログラマブル論理デバイス(Programmable Logic Device,PLD)、又は他の集積チップを使用してもよい、信号プロセッサ201と、
ディジタル-アナログ変換器(Digital-to-Analog Convert,DAC)202であって、ディジタルアナログ変換器の一端が、バス・インターフェイス205を使用することにより信号プロセッサ201に結合され、他端が、光トランシーバ203に結合されており、信号プロセッサ201によって送信されるデータをアナログ信号に変換し、このアナログ信号を光トランシーバ203へ送るように構成される、ディジタルアナログ変換器と、
ディジタル-アナログ変換器(Analog Digital Convert,ADC)204であって、ディジタル-アナログ変換器の一端が、バス・インターフェイス205を使用することにより信号プロセッサ201に結合され、他端が、光トランシーバ203に結合されており、光トランシーバ203によって送信されるアナログ信号をディジタル信号に変換し、このディジタル信号を信号プロセッサ201へ送るように構成される、ディジタル-アナログ変換器と、
光モジュールとも称される、光送信器及び光受信器を含む光トランシーバ203であって、光送信器が、ディジタル-アナログ変換器202から受信されるアナログ信号に電気-光変換を行い、得られた光信号を光分配ネットワーク(ODN)へ送信するように構成され、光受信器が、光分配ネットワーク(ODN)から受信される光信号に光-電気変換をしてアナログ信号を取得し、このアナログ信号をディジタル-アナログ変換器204に送って処理するように構成されている、光トランシーバ203と、
上記の複数の構成要素の間の情報伝送のために使用されるチャネルであるバス・インターフェイス205とを含む。
ダウンストリームでは、信号プロセッサ201の中の信号は、変調処理を受けた後にバス・インターフェイス205を使用することによりDACに入って、電気アナログ信号が得られる。光トランシーバ203は、電気-光変換を電気アナログ信号に対して行う。光信号は、ODNを使用することによりONUに送信される。
アップストリームでは、光トランシーバ203は、ONUのアップストリーム光信号に対して光-電気変換を行って電気アナログ信号を得る。この電気アナログ信号は、ADCを通過し、信号プロセッサ201に入って復調処理及び他の処理がされる。
図2bに示されるように、信号プロセッサ201は、制御ユニット及びデータ・ユニットを含む。
制御ユニットは、帯域外管理チャネルを使用することによって、各々のONUを集中的に管理し及び登録する等の機能を実行して、OLTにおける様々なPHYインスタンス及びMACインスタンスの生成及び登録取消しをするとともに、ONUの変調フォーマット及びMACプロトコルを再構成する。制御ユニットは、具体的には、構成モジュール、PON構成要素管理モジュール、及びONU登録モジュールを含む。
具体的には、制御ユニットは、ユーザ命令によって示される技術仕様をそのユーザ命令にしたがってサーバからダウンロードし、帯域外管理チャネルを使用することによりその技術仕様を光ネットワーク・ユニット(ONU)にロードし、技術仕様をデータ・ユニットに構成し、そして、帯域外管理チャネルを使用することにより制御メッセージをONUに配信して、技術仕様を構成するようにONUに指示するように構成される。
データ・ユニットは、プログラミング・インターフェイスを使用することにより制御ユニットと通信し、技術仕様を構成し、技術仕様を実行する。データ・ユニットは、特定のサービスを実行するように構成されるMAC処理モジュール及びPHY処理モジュール等の様々な処理モジュールを含む。
データ・ユニットは、さらに、技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することによりONUと通信するように構成される。
信号プロセッサ201は、さらに、技術仕様を記憶するように構成される記憶ユニットを含む。
選択的に、制御ユニットは、さらに、帯域内データ・チャネルを使用することにより変調信号をONUへ送信し、そして、ONUによって報告された信号対雑音比(SNR)を帯域外管理チャネルを使用することにより受信するように構成される。
選択的に、制御ユニットは、さらに、ONUが技術仕様をサポートしているか否かを、帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせるように構成される。
帯域外管理チャネルの帯域幅は、帯域内データ・チャネルの帯域幅よりも小さい。
帯域外管理チャネルのスペクトル及び帯域内データ・チャネルのスペクトルは、独立しており、これらのスペクトルの範囲は、オペレータの要求にしたがって任意に設定されてもよい。
選択的に、制御ユニットは、さらに、帯域外管理チャネルを使用することによりONUの登録を完成するように構成される。
OLTについては、さらに、具体的適用シナリオ及び実施例3にしたがって以下で説明される。
実施例2
本発明のこの実施形態は、さらに、光ネットワーク・ユニット(ONU)22を提供する。図3aに示されるように、ONU22は、具体的には、
信号プロセッサ221であって、高性能DSP(Digital Signal Processor,信号プロセッサ)、高性能FPGA(Field−Programmable Gate Array,フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)、デュアル・コア、4コア及び8コア等のマルチ・コアを有する高性能CPUであってもよい信号プロセッサ、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、システム・オン・チップ(System on Chip,SoC)、中央処理装置(Central Processor Unit,CPU)、ネットワーク・プロセッサ(Network Processor,NP)、マイクロコントローラ(Micro Controller Unit,MCU)、プログラマブル論理デバイス(Programmable Logic Device,PLD)、又は他の集積チップを使用してもよい、信号プロセッサ221と、
ディジタル-アナログ変換器(DAC)222であって、ディジタル-アナログ変換器の一端が、バス・インターフェイス225を使用することにより信号プロセッサ221に結合され、他端が、光トランシーバ203に結合され、ディジタル-アナログ変換器は、信号プロセッサ221によって送信されるデータをアナログ信号に変換し、このアナログ信号を光トランシーバ223へ送るように構成される、ディジタル-アナログ変換器と、
ディジタル-アナログ変換器(ADC)224であって、ディジタル-アナログ変換器の一端が、バス・インターフェイス225を使用することにより信号プロセッサ221に結合され、他端が、光トランシーバ223に結合されており、光トランシーバ223によって送信されるアナログ信号をディジタル信号に変換し、このディジタル信号を信号プロセッサ221へ送るように構成される、ディジタル-アナログ変換器ADC224と、
光モジュールとも称される、光送信器及び光受信器を含む光トランシーバ223であって、光受信器が、光分配ネットワーク(ODN)から受信される光信号に対して光-電気変換を行って、アナログ信号を取得し、このアナログ信号をディジタル-アナログ変換器(ADC)224に送って処理するように構成され、光送信器が、ディジタル-アナログ変換器(DAC)222から受信されるアナログ信号に対して電気-光変換を行い、OLT20にその光信号をさらに送信して処理するODNに、得られた光信号を送信するように構成される光トランシーバと、
上記の複数の構成要素の間の情報伝送のために使用されるチャネルである、バス・インターフェイス225とを含む。
アップストリームでは、信号プロセッサ221の中の信号は、変調処理を受けた後にバス・インターフェイス225を使用することによりディジタル-アナログ変換器222に入って、電気アナログ信号が得られる。光トランシーバ223は、電気-光変換を行う。光信号は、ODN21を使用することによりOLT20に送信される。
ダウンストリームでは、光トランシーバ223は、光-電気変換をOLT20のダウンストリーム光信号に対して行って電気アナログ信号を得る。この電気アナログ信号は、ADC224を通過し、信号プロセッサ221に入って復調処理及び他の処理がされる。
図3bに示されるように、信号プロセッサ221は、制御ユニット及びデータ・ユニットを含む。
制御ユニットは、ONUに対して管理機能を実施するように構成され、具体的には、構成モジュール、PON構成要素管理モジュール、及びONU登録モジュールを含む。
データ・ユニットは、プログラミング・インターフェイスを使用することにより制御ユニットと通信し、具体的には、様々な特定のサービスを処理するように構成されるMAC処理モジュール及びPHY処理モジュール等のモジュールを含む。
具体的には、制御ユニットは、光線路端末(OLT)によって送信される制御メッセージを、帯域外管理チャネルを使用することにより受信し、OLTの技術仕様と同一の技術仕様を、この制御メッセージの命令にしたがってデータ・ユニットに構成するように構成される。
データ・ユニットは、プログラミング・インターフェイスを使用することにより制御ユニットと通信し、技術仕様を構成し、技術仕様を実行し、そして、技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することによりOLTと通信するように構成される。
選択的に、信号プロセッサ221は、さらに、技術仕様を記憶するように構成される記憶ユニットを含む。
選択的に、制御ユニットは、さらに、帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせメッセージを受信し、光ネットワーク・ユニット(ONU)がOLTの技術仕様と同一の技術仕様をサポートしているか否かを問い合わせ、そして、ONUがその技術仕様をサポートしている場合には、応答メッセージをOLTに送信するように構成される。
選択的に、制御ユニットは、さらに、OLTによって送信される変調信号を、帯域内データ・チャネルを使用することにより受信し、変調方式の理想的な配置図と受信信号から復元された配置図とを比較し、ダウンストリーム・リンク全体の信号対雑音比を評価し、そして、帯域外管理チャネルを使用することによりその信号対雑音比をOLTにフィードバックするように構成される。
選択的に、制御ユニットは、さらに、帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせメッセージを受信し、光ネットワーク・ユニット(ONU)がOLTの技術仕様と同一の技術仕様をサポートしているか否かを問い合わせ、ONUがその技術仕様をサポートしていない場合には、サポートしていないことを示すプロンプトをOLTにフィードバックし、OLTによって送信される技術仕様を受信し、そして、その技術仕様を記憶ユニットに記憶するか又はその技術仕様をデータ・ユニットに構成するように構成される。
帯域外管理チャネルの帯域幅は、帯域内データ・チャネルの帯域幅よりも小さい。帯域外管理チャネル及び帯域内データ・チャネルのスペクトルの範囲は、オペレータの要求にしたがって任意に設定されてもよい。
ONUについては、具体的適用シナリオ及び実施例3にしたがって以下でさらに説明される。
実施例3
本発明のこの実施形態では、ダウンストリーム・チャネル全体が、スペクトルに応じて管理チャネルとデータ・チャネルとに分割される。図4に示されているように、管理チャネル及びデータ・チャネルのスペクトルは以下のように計画される。
例として、FsはD/A及びA/Dのサンプリング・レートである。DCからFs/2までは、第1のナイキスト領域である。管理スペクトル(Management spectra)及びデータ・スペクトル(Data Spectra)は、第1のナイキスト領域内にあり、これらのスペクトルは互いに独立している。もちろん、管理スペクトル及びデータ・スペクトルは、代替的に、第1のナイキスト領域だけでなく、Fs領域全体にあってもよい。一般に、管理チャネルの帯域はデータ・チャネルの帯域よりも小さい。管理チャネル及びデータ・チャネルのスペクトルの範囲及び比は、オペレータによって任意に設定されてもよく又は任意に計画されてもよい。例えば、1つの実施態様において、ダウンストリーム・チャネルの総帯域幅は、10GHz(ギガヘルツ)であり、管理チャネルの帯域が100MHz(メガヘルツ)で、データ・チャネルの帯域幅が9GHzである。OLTの制御ユニットとONUの制御ユニットとは、帯域外管理チャネルを使用することにより互いに通信する。ONUは、帯域外管理チャネルを使用することにより登録される。これは、帯域外に軽量小規模システムを形成する。その小規模システムの機能は、OLTがONUを管理できるようにすることである。この小規模システムに基づいて、PHY層又はMAC層の機能再構成が、帯域内データ・チャネルに対して実行されてもよい。
OLTの信号プロセッサ及びONUの信号プロセッサの双方は、プログラム可能ハードウェアであり、また汎用プロセッサであることに留意すべきである。したがって、ハードウェアは、機能再構成時に置き換えられる必要がない。PHY層及びMAC層の機能再構成は、単にユーザの要求にしたがってソフトウェア・ロード又はアップグレード方式で元のPONシステムに対して実施される必要がある。
PHY層再構成は、PHY層のいくつかの変調フォーマットを変更している可能性がある。変調フォーマットは、QAM(Quadrature Amplitude Modulation,直交振幅変調)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying,直交位相シフト・キーイング)、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing,直交周波数分割多重)、ASK(Amplitude Shift Keying,振幅シフト・キーイング)、FSK(Frequency-shift keying,周波数シフト・キーイング)等であってもよい。従来技術で知られている他の変調技術を使用してもよく、これらの変調技術は、本明細書では1つずつ列挙されていない。例として、PHY層における変調フォーマットは、OOK変調フォーマットからPAM-4(Pulse Amplitude Modulation 4,4レベルパルス振幅変調)変調フォーマットに変更される。
MAC層再構成は、MAC層におけるワーキング・プロトコルを変更している可能性がある。MACプロトコルは、GPON MACプロトコル、EPON MACプロトコル、10G-GPON MACプロトコル、10G-EPON MACプロトコル、Wireless MACプロトコル、より高い送信速度を提供する40G-PON、100G-PON等のMACプロトコル、又は、イーサネット・プロトコル、CPRI(Common Public Radio Interface,共通公衆無線インターフェイス)、若しくはOBSAI(Open Base Station Architecture Initiative,オープン基地局アーキテクチャ・イニシアチブ)等のMACプロトコルのいずれか1つを含む。例えば、MACプロトコルは、ユーザ命令にしたがってGPON MACプロトコルから10G-GPON MACプロトコルへ変更される。加えて、ユーザは、さらに、その必要に応じてMACプロトコルを自己定義してもよい。
図5は、ネットワークを使用することにより受動光ネットワーク・システムとリモート・サーバとの間の対話の構成図である。図5に示されているように、1つ又は複数の(例えば、PON等の)有線の技術仕様又は(例えば、CPRI等の)無線の技術仕様がサーバのデータベースの中に記憶される。この技術仕様は、対応する標準の実行可能なコード及び/又はパラメータを指す。OLT及びONUは、ネットワークを使用することによりサーバから自身のメモリに要求される技術仕様をダウンロードする。ONUは、(PONシステムのPHY機能及びMAC機能が完全に構成されていない場合に)帯域外管理チャネルを使用することによりOLTと通信してもよく、或いは、(PONシステムのPHY機能及びMAC機能が完全に構成されている場合に)帯域内データ・チャネルを使用することによりOLTと通信してもよい。
本発明では、技術仕様は、ある標準に準拠するソフトウェア・プログラム・コードを集めたものとして使用されてもよい。OLT又はONUは、その技術仕様の中で指定される変調フォーマット又はMACプロトコルにしたがって通信を実行してもよい。例えば、OOK変調フォーマットをPAM変調フォーマットへと調整するために、OLTは、PAM変調フォーマットをサポートする技術仕様を、リモート・サーバからローカルメモリにダウンロードする必要がある。技術仕様を成功裏に構成した後に、帯域外管理チャネルを使用することによりその技術仕様をONUに構成し、そして、その技術仕様を実行し、OLTは、PAM変調フォーマットに基づいてONUと通信することができる。
図2c及び図3cは、受動光ネットワーク・システム内のそれぞれOLT及びONUの概略構成図である。OLT及びONUの構成は、実施例1及び実施例2で説明されており、ここでは詳細についてさらに説明されない。図2c及び図3cでは、OLTの信号プロセッサ及びONUの信号プロセッサの双方が、論理的に分割される。各信号プロセッサは、記憶ユニット、制御ユニット、及びデータ・ユニットを含む。図6に示されているように、OLTの制御ユニットは、帯域外管理チャネルを使用することによりONUの制御ユニットと通信する。OLTのデータ・ユニットは、帯域内データ・チャネルを使用することによりONUのデータ・ユニットと通信する。帯域外管理チャネル及び帯域内データ・チャネルは、スペクトルに関して独立している(図示せず)。
OLTのデータ・ユニット及びONUのデータ・ユニットは、特定のサービス処理に関連するPHY処理モジュール及びMAC処理モジュール等のいくつかのモジュールを含む。これらのモジュールの機能は、制御ユニットを使用することにより再構成又は再定義されてもよい。2つのモジュールの双方は、対応するプログラミング・インターフェイスを有する。これらのインターフェイスは、公開されているインターフェイス、例えば、OpenFlowであってもよく、或いは、専用に開発されたインターフェイスであってもよい。制御ユニットの構成モジュールは、これらのプログラミング・インターフェイスと情報を交換する役割を担う。
OLT及びONUの信号プロセッサは、各々、様々なPON技術仕様を記憶するように構成される1つ又は複数の記憶ユニットを含む。OLTの技術仕様は、サーバからダウンロードされてもよく、或いは、別の方法で取得されてもよく、例えば、データカードを使用することにより局所的にロードされてもよい。ONUの技術仕様は、(PONシステムのデータ・ユニットが完全に構成されていない場合には)帯域外管理チャネルを使用することによるOLTとの通信によりサーバからダウンロードされてもよく、(PONシステムのデータ・ユニットが構成されている場合には)帯域内データ・チャネルを使用することによりダウンロードされてもよく、又は別の方法で取得されてもよく、例えば、データカードを使用することにより局所的にロードされてもよい。記憶ユニットは、物理的に、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュ・メモリ)、光ファイバ、携帯用読み出し専用メモリ(CD-ROM)、高速RAMメモリ、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えば、フラッシュ・メモリflash、又は少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置であってもよい。
本発明のこの実施形態は、再構成用の装置を開示する。この装置は、物理的に、高性能DSP(Digital Signal Processor,信号プロセッサ)、高性能FPGA(Field-Programmable Gate Array,フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)、デュアル・コア、4コア及び8コア等のマルチ・コアを有する高性能CPUであってもよく、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、システム・オン・チップ(System on Chip,SoC)、中央処理装置(Central Processor Unit,CPU)、ネットワーク・プロセッサ(Network Processor,NP)、マイクロコントローラ(Micro Controller Unit,MCU)、プログラマブル論理デバイス(Programmable Logic Device,PLD)、又は他の集積チップであってもよい。この装置はOLT側に適用される。
装置は、記憶ユニット、制御ユニット、及びデータ・ユニットを含む。
制御ユニットは、ユーザ命令によって示される技術仕様を、ユーザ命令にしたがってサーバからダウンロードし、帯域外管理チャネルを使用することによりその技術仕様を光ネットワーク・ユニットONUの記憶ユニットにロードし、
技術仕様をデータ・ユニットに構成し、そして、
帯域外管理チャネルを使用することにより制御メッセージをONUに配信するように構成され、制御メッセージは、ONUのデータ・ユニットに光線路端末(OLT)の技術仕様と同じ技術仕様を構成するようにONUに指示するのに使用される。
データ・ユニットは、技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することによりONUと通信するように構成される。
選択的に、ユーザ命令は、コマンド・ライン又はネットワーク管理システムを使用することにより入力されてもよい。
具体的には、制御ユニットは、ユーザ命令を受信し、ユーザ命令を構文解析し、そのユーザ命令によって示される技術仕様を、そのユーザ命令の指示にしたがって外部サーバから記憶ユニットにダウンロードし、DAC及び光モジュールを使用することによりその技術仕様を光信号へ変換し、帯域外管理チャネルに対応するスペクトル範囲を使用することにより光信号をONUに送信する。
具体的には、制御ユニットは、PON構成要素管理モジュール52、及び構成モジュール54を含む。PON構成要素管理モジュールは、記憶ユニット53が対応する技術仕様を有しているか否かをユーザ命令にしたがって判定し、記憶ユニット53が対応する技術仕様を有している場合には、ONUもまた対応する技術仕様をサポートしているか否かを、帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせるようにONU登録モジュール51に指示するように、或いは、記憶ユニット53が対応する技術仕様を有していない場合には、サポートしていないことを示すプロンプト情報をフィードバックするように構成される。
具体的な実施態様では、PON構成要素管理モジュール52は、さらに、ONUが技術仕様をサポートしているという、ONUからフィードバックされるメッセージを受信した場合に、対応する技術仕様を記憶ユニット53から選択し、その技術仕様を構成モジュール54へ送信するように構成される。
構成モジュール54は、データ・ユニットのプログラミング・インターフェイスと対話し、そして、技術仕様をサポートしている各々の層の構成要素をデータ・ユニットのサービス・モジュールへ配信するように構成される。
以下では、具体的な適用シナリオ及び図7を参照して、本発明のこの実施形態においてPHY層再構成及びMAC層再構成をどのようにして行うかについて詳細に説明する。適用シナリオ1では、OLT及びONUは工場から最近配送されており、帯域内データ・チャネルの変調フォーマットが決定されておらず、代わりに、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying,直交位相シフト・キーイング)変調又はOOK(On-Off Keying,オンオフキーイング)変調等のデフォルトの変調フォーマットが設定されていてもよい。プロセスは具体的に以下のステップを含む。
ステップS500:OLTの制御ユニットのONU登録モジュール51は、最近オンラインになっているONUのSN(シリアル番号)(ONUのシリアル番号)を、帯域外管理チャネルを使用することにより取得し、そのONUの登録をOLTの中で完了し、距離を測定してOLTとONUとの間の距離を取得する。
具体的には、ONU登録モジュール51は、帯域外管理チャネルを使用することによりONU登録要求メッセージを配信する。
帯域外管理チャネルを使用することにより登録要求メッセージを受信した後、最近オンラインになっているONUが、帯域外管理チャネルを使用することによりシリアル番号SNを報告する。
ONU登録モジュール51は、最近オンラインになっているONUによって報告されたSNを受信し、そのSNが有効であるかどうかを検証し、SNが有効である場合には、ONUの登録を完了し、距離を測定する。
SNは、そのSNがOLT側で構成されたSNと同じである場合に有効であり、そうでなければ、SNは無効である。有効なONUのみが成功裏に登録することができる。OLTは、無効のONUを強制的にオフラインにする。
帯域外管理チャネルの変調フォーマットは変化しないままであることに留意すべきである。例えば、QPSK変調又はOOK変調が使用されてもよい。或いは、従来技術で開示されている別の変調方式が使用されてもよい。
選択的に、OLT及びONUは、アップストリーム及びダウンストリームの帯域内データ・チャネルの信号対雑音比(Signal-to-Noise Ratio,SNR)を測定する。
ダウンストリーム・データ・チャネルのSNRは、以下の方法を使用して測定されてもよい。すなわち、OLTは、帯域内データ・チャネルを使用することにより固定変調フォーマットで信号をONUに送信し、例えば、QPSK変調方式が使用される(もちろん、従来技術で知られている別の変調方式が代替的に使用されてもよい)。ONUは、理想的なQPSK配置図と、受信信号から復元されたQPSK配置図とを比較して、ダウンストリームの帯域内データ・チャネル全体のSNRを評価する。結果は、帯域外管理チャネル又は帯域内データ・チャネルを使用することによりOLTにフィードバックされてもよい。
アップストリーム・データ・チャネルのSNRは、以下の方法を使用して測定されてもよい。すなわち、ONUは、データ・チャネルを使用することにより固定変調フォーマットで信号をOLTに送信し、例えば、QPSK変調方式が使用される(もちろん、従来技術で知られている別の変調方式が代替的に使用されてもよい)。OLTは、理想的なQPSK配置図と、受信信号から復元されたQPSK配置図とを比較して、アップストリーム帯域内データ・チャネルのSNRを評価する。結果は、帯域外管理チャネル又は帯域内データ・チャネルを使用することによりONUにフィードバックされてもよい。
登録及びONUの進行中のオンライン処理が完了した後、OLTは、帯域外管理チャネルを使用することによりONUを制御し、ONUと通信してもよい。
ステップS502:OLTのPON構成要素管理モジュール52は、記憶ユニット53が対応する技術仕様を有しているか否かを、ユーザ命令にしたがって(例えば、1つ又は複数の技術要素を選択して)判定し(或いは、OLTのデータ・ユニットの中に現在存在する技術仕様が、構成モジュール54を使用することにより取得されてもよい)、記憶ユニット53が対応する技術仕様を有している場合には、ONUもまた対応する技術仕様を記憶しているか否かを、帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせるようにONU登録モジュール51に指示し、或いは、記憶ユニット53が対応する技術仕様を有していない場合には、ユーザ命令によって示される技術仕様を外部サーバからダウンロードし、ONUが対応する技術仕様を記憶しているか否かを、帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせる。
ステップS504:ONUもまた対応する技術仕様をサポートしているか否かを問い合わせるために使用される上記のメッセージを受信した後、ONUのONU登録モジュール61は、そのメッセージをPON構成要素管理モジュール62に送信する。PON構成要素管理モジュール62は、記憶ユニット63が対応する技術仕様を有しているか否かを判定する(或いは、ONUのデータ・ユニット内に現在存在する技術仕様が、構成モジュール64を使用することにより取得されてもよい)。記憶ユニット63が対応する技術仕様を有している場合には、ONU登録モジュール61は、帯域外管理チャネルを使用することにより、サポートを示す応答メッセージをOLTにフィードバックし、或いは、記憶ユニット63が対応する技術仕様を有していない場合には、ONU登録モジュール61は、サポートしていないことを指示するプロンプトをOLTにフィードバックする。
ステップS506:メッセージをONUから受信した後、OLTは対応する処理を行う。ONUが技術仕様をサポートしていない場合には、OLTは、サーバから対応する技術仕様をONU用にダウンロードする必要があり、或いは、ONUがその技術仕様をサポートしている場合には、OLTのPON構成要素管理モジュール52は、記憶ユニット53から対応する技術仕様を選択し、次に、その対応する技術仕様を構成モジュール54に送信する。構成モジュール54は、データ・ユニットのプログラミング・インターフェイスと対話し、技術仕様をサポートしている各々の層の構想要素を(PHY処理モジュール及びMAC処理モジュール等の)サービス・モジュールに配信する。ユーザ命令がPHY層再構成を示す命令である場合には、技術仕様は、ユーザ命令によって示されるPHY層に関連するコードであってもよいことに留意すべきである。この場合、ステップS506で、構成モジュール54は、技術仕様をサポートする各々の層の構成要素をPHY処理モジュールに配信する。同様に、ユーザ命令がMAC層再構成を示す命令である場合には、構成モジュール54は、技術仕様をサポートする各々の層の構成要素をMAC処理モジュールに配信することを理解することができる。OLTは、帯域外管理チャネルを使用することにより制御メッセージをONUに配信し、それにより、ONUは対応する構成を行う。メッセージを受信した後、ONUのPON構成要素管理モジュールは、記憶ユニット63から対応する技術仕様を選択し、次に、その対応する技術仕様を構成モジュール64に送る。構成モジュール64は、データ・ユニットの中のプログラミング・インターフェイスと対話し、技術仕様をサポートしている各々の層の構想要素を(PHY処理モジュール及びMAC処理モジュール等の)サービス・モジュールに配信し、次に、帯域外管理チャネルを使用することにより応答メッセージをOLTに報告する。
正常動作状態では、OLTは、新たに電源を投入されるONUが存在するか否かを、帯域外管理チャネルを使用することにより周期的にスキャンし、登録及びオンライン状況の一元化制御を行い、データ・ユニットの再構成パラメータを協議し構成する。
適用シナリオ2では、正常動作状態で、OLT及びONUのPHY層及びMAC層は、ユーザの要求にしたがって動的に再構成される。例えば、元のシングルキャリア・システムは、マルチキャリア・システムになるように再構成されてもよい。再構成のプロセスは、第1の適用シナリオの中のステップS502からステップS506のみを含んでもよい。
1つの実施方法では、上記の技術仕様は、OLT及びONUのローカルメモリに直接保管されてもよいことに留意すべきである。OLT及びONUは、OLTとONUが技術仕様によってサポートされるモードに基づいて互いに通信するように、別々に、技術仕様を構成し、その技術仕様を実行する。このようにして、OLTとONUとの間の対話のプロセスが、ステップS502からステップS506までと同じになる。ステップS506には、OLTがONUから送信されるサポートしていないことを示す命令を受け取った場合に、OLTは、記憶ユニットにローカルに保管された技術仕様をONUに直接送信することに違いがある。
上記の解決策によれば、PHY層及びMAC層は、動的に再構成されてもよい。ハードウェアを置き換える必要がなく、異なるソフトウェアを使用することにより、ユーザの要求及び適用シナリオに応じて、一般的なPONシステムを複数の異なる標準のPONシステムとして定義することができる。これにより、PONの展開時の柔軟性が大幅に向上するとともに、展開及び維持の費用を低減することができる。
実施例4
本発明のこの実施形態は、さらに、受動光ネットワーク(PON)システムを開示する。図6に示されているように、PONシステムは、OLT及びONUを含む。OLTは、ODNを使用することにより少なくとも1つのONUに接続される。OLTは、ユーザ命令によって示される技術仕様を、ユーザ命令にしたがってサーバからダウンロードし、帯域外管理チャネルを使用することによりその技術仕様を光ネットワーク・ユニット(ONU)にロードし、その技術仕様を構成し、帯域外管理チャネルを使用することにより制御メッセージをONUに配信して、技術仕様を構成するようにONUに指示し、そして、技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することによりONUと通信するように構成される。ダウンストリーム・チャネルは、帯域外管理チャネル及び帯域内データ・チャネルにスペクトルに応じて分けられる。
ONUは、帯域外管理チャネルを使用することにより、OLTによって配信された制御メッセージを受信し、技術仕様を構成し、そして、技術仕様によってサポートされるモードに基づいて、帯域内データ・チャネルを使用することによりOLTと通信するように構成される。
選択的に、OLTは、さらに、帯域内データ・チャネル使用することにより変調信号をONUに送信し、ONUによって報告された信号対雑音比を、帯域外管理チャネルを使用することにより受信するように構成される。
選択的に、OLTは、さらに、ONUが技術仕様をサポートしているか否かを、帯域外管理チャネルを使用することにより問い合わせ、ONUが技術仕様をサポートしていない場合には、帯域外管理チャネルを使用することにより技術仕様をONUにロードするように構成される。
選択的に、OLTは、さらに、帯域外管理チャネルを使用することによりONUの登録要求を受信するように構成される。
帯域外管理チャネルの帯域幅は、帯域内データ・チャネルの帯域幅よりも小さい。帯域外管理チャネル及び帯域内データ・チャネルのスペクトルの範囲は、オペレータの要求にしたがって任意に設定されてもよい。
OLTとONUとの間の対話の具体的なプロセスについては、実施例3の説明を参照してもよい。ここでは詳細についてさらに説明されない。
上記の技術的解決策によれば、PONシステムの物理層又はMAC層は、動的に再構成されてもよく、ハードウェアを置き換える必要なく、ユーザの要求及び適用シナリオに応じて複数の異なる標準のPONシステムを定義することができる。これにより、PONの展開時の柔軟性が大幅に向上するとともに、展開及び維持の費用を低減することができる。
実施例5
本発明のこの実施形態は、光線路端末(OLT)を開示する。図8に示されているように、OLTは、プロセッサ801、メモリ802、通信バス803、及び通信インターフェイス804を含む。プロセッサ801と、メモリ802と、通信インターフェイス804とは接続され、通信バス803を使用することにより互いに通信する。
プロセッサ801は、シングル・コアの中央処理装置若しくはマルチ・コアの中央処理装置であってもよく、又は特定用途向け集積回路であってもよく、或いは、本開示の実施形態を実現する1つ又は複数の集積回路として構成されてもよい。
メモリ802は、高速RAMメモリ、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えば、フラッシュ・メモリflash、又は少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置であってもよい。
メモリ802は、コンピュータ実行命令805を記憶するように構成される。具体的には、コンピュータ実行命令805は、プログラム・コードを含んでもよい。
コンピュータが動作するとき、プロセッサ801は、コンピュータ実行命令805を実行し、実施例3でOLTによって実行される方法プロセスを実行してもよい。
実施例6
本発明のこの実施形態は、光ネットワーク・ユニット(ONU)を開示する。図9に示されているように、ONUは、プロセッサ901、メモリ902、通信バス903、及び通信インターフェイス904を含む。CPU901と、メモリ902と、通信インターフェイス904とは接続され、通信バス903を使用することにより互いに通信する。
プロセッサ901は、シングル・コアの中央処理装置若しくはマルチ・コアの中央処理装置、又は特定用途向け集積回路であってもよく、或いは、本開示の実施形態を実現する1つ又は複数の集積回路として構成されてもよい。
メモリ902は、高速RAMメモリ、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えば、フラッシュ・メモリflash、又は少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置であってもよい。
メモリ902は、コンピュータ実行命令905を記憶するように構成される。具体的には、コンピュータ実行命令905は、プログラム・コードを含んでもよい。
コンピュータが動作するとき、プロセッサ901は、コンピュータ実行命令905を実行し、実施例3でONUによって実行される方法プロセスを実行してもよい。
上記の実施形態についての説明によって、当業者は、本発明がハードウェア、ファームウェア、又はこれらの組合せによって実現されてもよいことを明確に理解することができる。本発明がソフトウェアによって実現される場合、上記の機能は、コンピュータ可読媒体に記憶されてもよく、又はコンピュータ可読媒体中で1つ又は複数の命令又はコードとして送信されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含み、通信媒体は、コンピュータ・プログラムが1つの場所から別の場所へ送信されることを可能にするあらゆる媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータにアクセスできる任意の利用可能な媒体であってもよい。以下は、1つの例として解釈されるべきであり、限定的に解釈されるべきではない。コンピュータ可読媒体は、RAM(Random Access Memory,ランダム・アクセス・メモリ)、ROM(Read-Only Memory,読み出し専用メモリ)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory,電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ)、CD-ROM(Compact Disc Read-Only Memory,コンパクト・ディスク読み出し専用メモリ)若しくは他の光ディスク記憶装置、又はディスク記憶媒体若しくは他のディスク記憶装置、又は予想されるプログラム・コードを命令若しくはデータ構造の形で搬送し若しくは記憶するのに使用することができ、またコンピュータによってアクセスできる他のいずれかの媒体を含んでもよい。加えて、いずれの接続も、コンピュータ可読媒体として適切に定義されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイストペア、DSL(Digital Subscriber Line,ディジタル加入者線)、又は赤外線、無線及びマイクロ波等の無線技術を使用することによって、ウェブサイト、サーバ又は別の遠隔情報源から送信される場合に、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術は、これらが属する媒体の固定に含まれる。例えば、本発明で使用されるディスク及びディスクは、CD(Compact Disc,コンパクト・ディスク)、レーザ・ディスク、光ディスク、DVDディスク(Digital Versatile Disc,ディジタル多用途ディスク)、フロッピー・ディスク、及びブルーレイ・ディスクを含む。ディスクは、一般に、磁気手段によってデータを複写し、ディスクは、レーザ手段によって光学的にデータを複写する。上記の組合せも、また、コンピュータ可読媒体の保護範囲に含まれるべきである。
上記の説明は、本発明のある特定の実現方式に過ぎず、本発明の保護範囲を限定することを意図したものではない。本発明に関して開示された技術的範囲内で当業者によって容易に考え出されるいずれの変形又は置換も、本発明の保護範囲内に入るものとする。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の保護範囲に従うものとする。