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JP2017518856A - 認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによって認知能力を増強するためのプロセッサ実装システムおよび方法 - Google Patents

認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによって認知能力を増強するためのプロセッサ実装システムおよび方法 Download PDF

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Abstract

個人向けにカスタマイズされた認知訓練の実施のためのシステムおよび方法が提示されている。一例として、難度進行を通じて認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによってユーザの認知能力を増強するためのプロセッサ実装方法が提供される。方法は、一組の評価課題を使用してユーザの認知機能評価を実行するステップと、一組の評価課題に関係するユーザの最高パフォーマンスを推定するステップと、ユーザの最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、パフォーマンス範囲を決定するステップと、パフォーマンス範囲を複数のプログレスゲートに分割するステップであって、複数のプログレスゲートは複数の課題難易度レベルに対応する、ステップと、パフォーマンス範囲内で第1のプログレスゲートを選択するステップと、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題を生成するステップと、第1の一組の訓練課題に対するユーザの第1の訓練応答を収集するステップとを含む。

Description

関連出願の相互参照
本開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている、2014年5月21日に出願した米国仮特許出願第62/001,141号の優先権および利益を主張するものである。
認識機能障害は、認知障害が疾患の大きな特徴である人口集団から正常な老化の人口集団に至る広範な人口集団において大きな問題として認識されている。子供から高齢者まで、認知障害は生活の質に著しい影響を及ぼす可能性がある。患者および健康人集団における認識力をターゲットとして多くの薬理学的、医療デバイス、および行動療法アプローチが開発されてきている。
認知を改善するか、または認知低下を防止することを目指す特に有望なアプローチとして認知訓練が登場した。認知訓練方法は、非侵襲的であること、複数のフォーマットで配信可能であること、一定範囲の参加者層全体に適用可能であることという利点を有する。それに加えて、新たに出現した証拠から、きわめて特有の認知訓練パラダイムが特定の患者集団における確実な認知改善を有し得ることが示唆されている(Anguera JAら、2013 Nature、501:97-101)。しかしながら、認知訓練アプローチの一般的適用性は、効率が低いという技術的問題によって制限されている(本質的に、訓練計画に従事するのに費やされる時間は、認知訓練計画全体において個人にとって実際に認知に関してチャレンジングになっていない)。認知訓練は、神経可塑性および認知改善を引き起こすために個人にとってチャレンジングになり得ることが理解される。しかしながら、現在、訓練手順に制限があるため、認知訓練計画のいくつかの事例は不効率であり、個人が自分の能力に適している難易度をはるかに上回る、またははるかに下回る難易度で訓練手順を実施するのに長い一定の時間を繰り返し費やすことがあり得る。
米国特許出願公開第20070299319A1号 米国特許出願公開第20050175972A1号 米国特許第8,343,012B2号 米国特許第6,585,518B1号 米国特許出願公開20130091453A1号 国際公開第WO2012/064999A1号
Anguera JAら、2013 Nature、501:97-101 Hastie、T.ら「The Elements of Statistical Learning, 2nd Edition」、Springer:2009年
本開示は、個人向けにカスタマイズされた認知訓練(personalized cognitive training)の実施のためのシステムおよび方法を説明する。一例として、認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによってユーザの認知能力を増強するためのプロセッサ実装方法が提供される。一組の評価課題を使用してユーザの認知機能評価が実行される。一組の評価課題に関係するユーザの最高パフォーマンス(performance)が推定される。ユーザの最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、パフォーマンス範囲(performance range)が決定される。パフォーマンス範囲は、認知訓練計画を個人向けにカスタマイズするために複数の課題難易度レベルに対応する複数のプログレスゲート(progress gate)に分割される。
別の例として、難易度進行を通じて認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによってユーザの認知能力を増強するためのプロセッサ実装方法が提供される。ユーザに対する個人向けにカスタマイズされたパフォーマンス範囲内で特定の課題難易度レベルに対応するプログレスゲートが選択される(たとえば、認知機能評価によって決定される)。プログレスゲートに関連付けられている一組の訓練課題が生成される。一組の訓練課題に対するユーザの訓練応答が収集される。ユーザがプログレスゲートに成功したかどうかは、ユーザの訓練応答に少なくとも一部は基づき決定される。ユーザがプログレスゲートに成功したことに応答して、ユーザのさらなる認知訓練のためにパフォーマンス範囲内の別のプログレスゲート(たとえば、より高い課題難易度レベルに対応する)が選択される。
一実施形態において、難易度進行を通じて認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによってユーザの認知能力を増強するためのプロセッサ実装方法が提供される。方法は、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、一組の評価課題を使用してユーザの認知機能評価を実行するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、一組の評価課題に関係するユーザの最高パフォーマンスを推定するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、ユーザの最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、パフォーマンス範囲を決定するステップとを含む。さらに、方法は、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、パフォーマンス範囲を複数のプログレスゲートに分割するステップであって、複数のプログレスゲートは複数の課題難易度レベルに対応し、パフォーマンス範囲に関係するデータは非一時的機械可読記憶媒体内にデータ構造体で記憶される、ステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、パフォーマンス範囲内の第1のプログレスゲートを選択するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題を生成するステップとを含む。方法は、また、第1の一組の訓練課題に対するユーザの第1の訓練応答を収集するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したかどうかを、ユーザの第1の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定するステップとを含む。方法は、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、パフォーマンス範囲内の第2のプログレスゲートを選択するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第2のプログレスゲートに関連付けられている第2の一組の訓練課題を生成するステップと、ユーザが第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために第2の一組の訓練課題へのユーザの第2の訓練応答を収集するステップとをさらに含む。
別の実施形態において、難易度進行を通じて認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによってユーザの認知能力を増強するためのプロセッサ実装方法が提供される。方法は、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第1の一組の評価課題を使用してユーザの初期認知機能評価を実行するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第1の一組の評価課題に関係するユーザの初期最高パフォーマンスを推定するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、ユーザの初期最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、初期パフォーマンス範囲を決定するステップとを含む。方法は、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、初期パフォーマンス範囲を第1の複数のプログレスゲートに分割するステップであって、第1の複数のプログレスゲートは第1の複数の課題難易度レベルに対応し、初期パフォーマンス範囲に関係するデータは非一時的機械可読記憶媒体内に第1のデータ構造体で記憶される、ステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、初期パフォーマンス範囲内の第1のプログレスゲートを選択するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題を生成するステップとをさらに含む。それに加えて、方法は、第1の一組の訓練課題に対するユーザの第1の訓練応答を収集するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したかどうかを、ユーザの第1の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定するステップとを含む。さらに、方法は、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第2の一組の評価課題を使用してユーザの認知機能評価を実行するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第2の一組の評価課題に関係するユーザの更新された最高パフォーマンスを推定するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、ユーザの更新された最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、更新されたパフォーマンス範囲を決定するステップであって、更新されたパフォーマンス範囲に関係するデータは非一時的機械可読記憶媒体内に第2のデータ構造体で記憶される、ステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、更新されたパフォーマンス範囲を第2の複数のプログレスゲートに分割するステップであって、第2の複数のプログレスゲートは第2の複数の課題難易度レベルに対応する、ステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、更新されたパフォーマンス範囲内の第2のプログレスゲートを選択するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第2のプログレスゲートに関連付けられている第2の一組の訓練課題を生成するステップと、ユーザが第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために第2の一組の訓練課題へのユーザの第2の訓練応答を収集するステップとを含む。
いくつかの実施形態において、プロセッサ実装方法は、複数の訓練課題を実行するステップと、訓練課題に関するパフォーマンスによって決定されてから、新規評価がトリガーされる前に複数のプログレスゲートに成功するステップとを含む。たとえば、上で説明されているような第1のプログレスゲートの選択の前に、初期パフォーマンス範囲内で第3のプログレスゲートが選択される。第3のプログレスゲートに関連付けられている第3の一組の訓練課題が生成される。第3の一組の訓練課題に対するユーザの第3の訓練応答が収集される。ユーザが第3のプログレスゲートに成功したかどうかは、ユーザの第3の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定される。初期パフォーマンス範囲内の第1のプログレスゲートは、ユーザが第3のプログレスゲートに成功したことに応答して選択され、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題のパフォーマンスは、新規評価のトリガーとなる。
さらに別の実施形態において、難易度進行を通じて認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによってユーザの認知能力を増強するためのプロセッサ実装システムが実現される。システムは、1つまたは複数のプロセッサと1つまたは複数の非一時的機械可読記憶媒体とを備える。1つまたは複数のプロセッサは、一組の評価課題を使用してユーザの認知機能評価を実行し、一組の評価課題に関係するユーザの最高パフォーマンスを推定し、ユーザの最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、パフォーマンス範囲を決定し、パフォーマンス範囲を複数のプログレスゲートに分割し、複数のプログレスゲートは複数の課題難易度レベルに対応し、パフォーマンス範囲内で第1のプログレスゲートを選択し、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題を生成し、第1の一組の訓練課題に対するユーザの第1の訓練応答を収集し、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したかどうかを、ユーザの第1の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定するように構成される。1つまたは複数のプロセッサは、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、パフォーマンス範囲内の第2のプログレスゲートを選択し、第2のプログレスゲートに関連付けられている第2の一組の訓練課題を生成し、ユーザが第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために第2の一組の訓練課題へのユーザの第2の訓練応答を収集するようにさらに構成される。1つまたは複数の非一時的機械可読記憶媒体は、第1の一組の訓練課題に関係するデータ、第2の一組の訓練課題に関係するデータ、およびパフォーマンス範囲に関係するデータを記憶するように構成される。
さらに別の実施形態において、難易度進行を通じて認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによってユーザの認知能力を増強するためのプロセッサ実装システムが実現される。システムは、1つまたは複数のプロセッサと1つまたは複数の非一時的機械可読記憶媒体とを備える。1つまたは複数のプロセッサは、第1の一組の評価課題を使用してユーザの初期認知機能評価を実行し、第1の一組の評価課題に関係するユーザの初期最高パフォーマンスを推定し、ユーザの初期最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、初期パフォーマンス範囲を決定し、初期パフォーマンス範囲を第1の複数のプログレスゲートに分割し、第1の複数のプログレスゲートは第1の複数の課題難易度レベルに対応し、初期パフォーマンス範囲内で第1のプログレスゲートを選択し、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題を生成し、第1の一組の訓練課題に対するユーザの第1の訓練応答を収集し、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したかどうかを、ユーザの第1の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定するように構成される。1つまたは複数のプロセッサは、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、第2の一組の評価課題を使用してユーザの認知機能評価を実行し、第2の一組の評価課題に関係するユーザの更新された最高パフォーマンスを推定し、ユーザの更新された最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、更新されたパフォーマンス範囲を決定し、更新されたパフォーマンス範囲を第2の複数のプログレスゲートに分割し、第2の複数のプログレスゲートは第2の複数の課題難易度レベルに対応し、更新されたパフォーマンス範囲内で第2のプログレスゲートを選択し、第2のプログレスゲートに関連付けられている第2の一組の訓練課題を生成し、ユーザが第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために第2の一組の訓練課題へのユーザの第2の訓練応答を収集するようにさらに構成される。1つまたは複数の非一時的機械可読記憶媒体は、第1の一組の訓練課題に関係するデータ、第2の一組の訓練課題に関係するデータ、初期パフォーマンス範囲に関係するデータ、および更新されたパフォーマンス範囲に関係するデータを記憶するように構成される。
いくつかの実施形態では、プロセッサ実装システムは、複数の訓練課題を実行し、訓練課題に関するパフォーマンスによって決定されてから、新規評価がトリガーされる前に複数のプログレスゲートに成功するように構成される。たとえば、1つまたは複数のプロセッサは、第1のプログレスゲートの選択の前に、初期パフォーマンス範囲内で第3のプログレスゲートを選択し、第3のプログレスゲートに関連付けられている第3の一組の訓練課題を生成し、第3の一組の訓練課題に対するユーザの第3の訓練応答を収集し、ユーザが第3のプログレスゲートに成功したかどうかを、ユーザの第3の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定し、ユーザが第3のプログレスゲートに成功したことに応答して初期パフォーマンス範囲内の第1のプログレスゲートを選択するようにさらに構成される。第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題のパフォーマンスは、新規評価のトリガーとなる。
一実施形態によれば、コンピュータ可読媒体は、難易度進行を通じて認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによってユーザの認知能力を増強するための方法の動作を1つまたは複数のプロセッサに実行させるための命令をエンコードされる。方法は、一組の評価課題を使用してユーザの認知機能評価を実行するステップと、一組の評価課題に関係するユーザの最高パフォーマンスを推定するステップと、ユーザの最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、パフォーマンス範囲を決定するステップと、パフォーマンス範囲を複数のプログレスゲートに分割するステップであって、複数のプログレスゲートは複数の課題難易度レベルに対応する、ステップと、パフォーマンス範囲内で第1のプログレスゲートを選択するステップと、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題を生成するステップと、第1の一組の訓練課題に対するユーザの第1の訓練応答を収集するステップと、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したかどうかを、ユーザの第1の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定するステップとを含む。方法は、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、パフォーマンス範囲内の第2のプログレスゲートを選択するステップと、第2のプログレスゲートに関連付けられている第2の一組の訓練課題を生成するステップと、ユーザが第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために第2の一組の訓練課題へのユーザの第2の訓練応答を収集するステップとをさらに含む。
別の実施形態によれば、コンピュータ可読媒体は、難易度進行を通じて認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによってユーザの認知能力を増強するための方法の動作を1つまたは複数のプロセッサに実行させるための命令をエンコードされる。方法は、第1の一組の評価課題を使用してユーザの初期認知機能評価を実行するステップと、第1の一組の評価課題に関係するユーザの初期最高パフォーマンスを推定するステップと、ユーザの初期最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、初期パフォーマンス範囲を決定するステップと、初期パフォーマンス範囲を第1の複数のプログレスゲートに分割するステップであって、第1の複数のプログレスゲートは第1の複数の課題難易度レベルに対応する、ステップと、初期パフォーマンス範囲内で第1のプログレスゲートを選択するステップと、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題を生成するステップと、第1の一組の訓練課題に対するユーザの第1の訓練応答を収集するステップと、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したかどうかを、ユーザの第1の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定するステップとを含む。方法は、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、第2の一組の評価課題を使用してユーザの認知機能評価を実行するステップと、第2の一組の評価課題に関係するユーザの更新された最高パフォーマンスを推定するステップと、ユーザの更新された最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、更新されたパフォーマンス範囲を決定するステップと、更新されたパフォーマンス範囲を第2の複数のプログレスゲートに分割するステップであって、第2の複数のプログレスゲートは第2の複数の課題難易度レベルに対応する、ステップと、更新されたパフォーマンス範囲内で第2のプログレスゲートを選択するステップと、第2のプログレスゲートに関連付けられている第2の一組の訓練課題を生成するステップと、ユーザが第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために第2の一組の訓練課題へのユーザの第2の訓練応答を収集するステップとをさらに含む。
いくつかの実施形態において、プロセッサ実装方法は、複数の訓練課題を実行するステップと、訓練課題に関するパフォーマンスによって決定されてから、新規評価がトリガーされる前に複数のプログレスゲートに成功するステップとを含む。たとえば、上で説明されているような第1のプログレスゲートの選択の前に、初期パフォーマンス範囲内で第3のプログレスゲートが選択される。第3のプログレスゲートに関連付けられている第3の一組の訓練課題が生成される。第3の一組の訓練課題に対するユーザの第3の訓練応答が収集される。ユーザが第3のプログレスゲートに成功したかどうかは、ユーザの第3の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定される。初期パフォーマンス範囲内の第1のプログレスゲートは、ユーザが第3のプログレスゲートに成功したことに応答して選択され、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題のパフォーマンスは、新規評価のトリガーとなる。
さらに別の実施形態によれば、認知能力を必要とする被験者の認知能力を増強するための方法が提供され、前記方法は、本開示における任意の実施形態によるプロセッサ実装方法を被験者によって実行するステップを含む。たとえば、被験者の認知能力は、認知能力試験によって評価され、認知能力試験は、ミニメンタルステート検査(Mini Mental State Exam)、CANTAB認知バッテリー(CANTAB cognitive battery)、神経心理学的状況の評価のための再現可能なバッテリー(Repeatable Battery for the Assessment of Neuropsychological Status)、臨床総合所見尺度(Clinical Global Impression scales)、臨床家の問診に基づく変化の所見(Clinician's interview-Based Impression of Change)、重篤障害バッテリー(Severe Impairment Battery)、アルツハイマー病評価尺度(Alzheimer's Disease Assessment Scale)、陽性および陰性症候群尺度(Positive and Negative Syndrome Scale)、統合失調症認知評価尺度(Schizophrenia Cognition Rating Scale)、コナーズ成人期ADHD評価尺度(Conners Adult ADHD Rating Scales)、ハミルトンうつ病評価尺度(Hamilton Rating Scale for Depression)、ハミルトン不安尺度(Hamilton Anxiety Scale)、モントゴメリー-アスベルグうつ病評価尺度(Montgomery-Asberg Depressing Rating scale)、ヤング躁病評価尺度(Young Mania Rating Scale)、小児うつ病評価尺度(Children's Depression Rating Scale)、ペンシルバニア州心配の自己評定式質問紙(Penn State Worry Questionnaire)、病院不安およびうつ病尺度(Hospital Anxiety and Depression Scale)、異常行動チェックリスト(Aberrant Behavior Checklist)、および日常生活動作尺度、一般開業医認知評価(General Practitioner Assessment of Cognition)、エリクセンフランカー課題(Eriksen Flanker Task)、ストループ課題(Stroop Task)、知能指数、レーヴン漸進的マトリックス(Raven's Progressive Matrices)、実行機能の行動評価目録(Behavior Rating Inventory of Executive Function)(BRIEF)、日常生活注意テスト(Test of Everyday Attention)(および子供の日常生活注意テスト(Test of Everyday Attention for Children))、記憶および学習検査(Test of Memory and Learning)、ウィスコンシンカード分類課題(Wisconsin Card Scoring Test)、およびデリスカプラン実行機能システム(Delis Kaplan Executive Function System)からなる群から選択される。
一例として、被験者の認知能力は、認知能力試験におけるスコア改善によって指示されるとおりに増強され、認知能力試験は、ミニメンタルステート検査、CANTAB認知バッテリー、神経心理学的状況の評価のための再現可能なバッテリー、臨床総合所見尺度、臨床家の問診に基づく変化の所見、重篤障害バッテリー、アルツハイマー病評価尺度、陽性および陰性症候群尺度、統合失調症認知評価尺度、コナーズ成人期ADHD評価尺度、ハミルトンうつ病評価尺度、ハミルトン不安尺度、モントゴメリー-アスベルグうつ病評価尺度、ヤング躁病評価尺度、小児うつ病評価尺度、ペンシルバニア州心配の自己評定式質問紙、病院不安およびうつ病尺度、異常行動チェックリスト、日常生活動作尺度、一般開業医認知評価、エリクセンフランカー課題、ストループ課題、知能指数、レーヴン漸進的マトリックス、実行機能の行動評価目録(BRIEF)、日常生活注意テスト(および子供の日常生活注意テスト)、記憶および学習検査、ウィスコンシンカード分類課題、およびデリスカプラン実行機能システムからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、本明細書において提供されるプロセッサ実装方法を実行する被験者は、プロセッサ実装方法を少なくとも10分、20分、30分、40分、50分、または少なくとも1時間の間、1日2回、毎日、2日ごと、3日ごと、4日ごと、5日ごと、6日ごと、または毎週合計1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、1カ月、2カ月、3カ月、4カ月、5カ月、または少なくとも6カ月の期間の頻度で実行した後に認知に改善を見る。被験者の改善された認知力は、認知能力試験(たとえば、Table 1(表1)およびTable 2(表2)に列挙されている認知能力試験のうちの1つ)におけるパフォーマンスの改善として測定され得る。いくつかの実施形態において、この改善は、本明細書で提供されているプロセッサ実装方法の被験者による実行の前の認知能力試験の被験者のパフォーマンスに関するTable 1(表1)またはTable 2(表2)に列挙されている認知能力試験のうちの1つのパフォーマンスにおける少なくとも2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、50%、または少なくとも75%の改善であるものとしてよい。この改善は、得点の改善および/または適時性の改善とすることができる。
さらに別の例として、被験者の認知能力は、アミロイドベータ、コルチゾール、および他のストレス反応マーカーの検出などの、病気または健康の内部マーカーを測定する事前訓練および事後訓練生理学的試験、ならびに特定の神経信号の存在に基づき状態を評価する脳画像研究によって評価される。たとえば、被験者は、加齢に関係する認知低下、軽度認知障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、うつ病、統合失調症、認知症、ピック病、疲労に関連する認知障害、多発性硬化症、外傷後ストレス障害、強迫性障害、脳損傷、不安神経症、ストレス、パニック、うつ、不快、イライラ、注意力欠如障害、自閉スペクトラム症、慢性神経疾患、または慢性精神疾患を患っている。
さらに別の実施形態によれば、結果として被験者に認知障害を引き起こす疾患の治療を監視する方法が提供される。方法は、(i)本開示における任意の実施形態によるプロセッサ実装方法を被験者によって実行して第1の一組のパフォーマンスデータを取得するステップと、(ii)被験者に一定期間にわたって前記疾患の治療を施すステップと、(iii)一定期間後、本開示における任意の実施形態によるプロセッサ実装方法を被験者によって実行して第2の一組のパフォーマンスデータを取得するステップと、(iv)第1の一組のパフォーマンスデータと第2の一組のパフォーマンスデータとを比較するステップと、(v)被験者の前記疾患に対する治療を調整するステップとを含む。いくつかの実施形態において、被験者の前記疾患に対する治療を調整するステップは、前記治療を施す頻度を増減するステップ、および/または治療の適用量を増減するステップ、および/または前記疾患に対する新しい治療法を施すステップを含む。
難易度レベル、パフォーマンス範囲、プログレスゲート、および個人のパフォーマンス値の定義を示す例示的な図である。 図1Aに示されている図にマップされているユーザの単一および二重課題「パフォーマンス事例(performance case)」を示す例示的な図である。 本開示の一実施形態による、認知訓練プログラムからの単一訓練フェーズを示す例示的な図である。 本開示の実施形態による認知訓練方法を説明する例示的なフローチャートである。 本開示の一実施形態による認知訓練方法を説明する例示的なフローチャートである。 本開示の実施形態を実施するために使用され得る例示的なコンピュータデバイスを示す図である。 認知訓練プログラムの例示的なスクリーンショットを示す図である。 認知訓練プログラムの例示的なスクリーンショットを示す図である。 認知訓練プログラムの例示的なスクリーンショットを示す図である。 認知訓練プログラムの例示的なスクリーンショットを示す図である。 認知訓練プログラムの例示的なスクリーンショットを示す図である。 認知訓練プログラムの例示的なスクリーンショットを示す図である。 本開示の一実施形態による、認知訓練プログラムにおける難易度レベルにリンクされている報酬の例示的な画像を示す図である。 課題ごとに1つの評価および1つの適応訓練フェーズを有する認知訓練プログラムの一バージョンを通じての例示的な個別の研究参加者の例示的な進行データを示す図である。 本開示の一実施形態による、複数のサイクルの評価および適応訓練フェーズを含む認知訓練プログラムの別のバージョンを通じての例示的な個別の研究参加者の例示的な進行データを示す図である。 ユーザの現在のパフォーマンス範囲とターゲットパフォーマンス範囲との間のプレイを保証するために下限または上限の制約条件を有しない認知訓練プログラムの一バージョンからの例示的な個別の研究参加者の例示的なプレイパターンの図である。 本開示の一実施形態による、ユーザの現在のパフォーマンス範囲とターゲットパフォーマンス範囲との間のプレイを保証するために下限および上限の制約条件を含む認知訓練プログラムの別のバージョンからの例示的な個別の研究参加者の例示的なプレイパターンの図である。 本開示の一実施形態による、下限または上限の制約条件を有しない認知訓練プログラムの一バージョンと下限および上限の制約条件を含む認知訓練プログラムの別のバージョンとの対比でピークパフォーマンスに関して訓練セッションにおける例示的な一組の研究参加者によるパフォーマンス値のサンプルがどれだけ近い、または遠い(RMSDとして表される)かを示す例示的な図である。 本開示の一実施形態により開発された認知訓練プログラムで訓練したADHD研究の参加者からの例示的な結果要約である。
図1は、本開示のシステムおよび方法により、適応訓練計画において個人向けにカスタマイズされた難易度および報酬を設定するためのフレームワークのグラフ表現である。図1Aは、課題に対するパフォーマンスの、時間に関するプロットである。パフォーマンス軸(101)は、均一な離散的間隔に分割され、各間隔は単位難易度レベル(102)に対応する。単位難易度レベルは、課題複雑度に関係するパラメータの特定の増分、たとえば、ターゲット弁別課題に対する応答時間ウィンドウ内の50sの増分に対応する。訓練中、被験者は、パフォーマンス軸上のすべての難易度レベルを際限なくサンプリングすることを許されるものとしてよいか、または一実施形態において、被験者は、難易度レベルの特定の部分集合を経験することを許される。訓練中に被験者がサンプリングすることを許される難易度レベルのこの事前決定された範囲は、被験者のパフォーマンス範囲として定義され、これは103で示されている。個人のパフォーマンス範囲は、課題に対するその個人の現在のベースラインパフォーマンス、および最近の評価から決定されたその個人のターゲット最大能力に基づき個人向けにカスタマイズされる。被験者のパフォーマンス範囲は、本開示において概要が説明されている多くの好適な方法のうちの1つによって定義され得る。一実施形態において、パフォーマンス範囲は、単一課題に対する被験者のパフォーマンス(より高いパフォーマンス)に対応する難易度レベルと、別の課題と同時に実行されたときの同じ単一課題に対する被験者のパフォーマンス、すなわち、二重課題状況における被験者のパフォーマンス(より低いパフォーマンス)に対応する難易度レベルとの間に収まるように設定される。これは、図1Bに示されている。さらに、パフォーマンス範囲は、被験者が訓練を進行させるために行うことができる範囲内の特定の難易度レベルに結び付けられた「プログレスゲート」に分割される。プログレスゲートは、パフォーマンス範囲全体を通して連続的に分配され得るか、またはこの範囲内の離散的難易度レベルに設定され得る。本開示の一実施形態により、プログレスゲートはパフォーマンス範囲内の離散的間隔で分配され、開始プログレスゲート(104)は被験者のパフォーマンス範囲の下限に設定され、終了プログレスゲート(105)は被験者のパフォーマンス範囲の上限に設定され、中間プログレスゲート(106)は開始プログレスゲートと終了プログレスゲートとの間に均等に分配される。各プログレスゲートは、報酬(107)によって表され、これは被験者がプログレスゲートにおいてパフォーマンスを達成したときに被験者に対して提示される。
図1Bは、本開示の一実施形態による図1Aにおいて説明されているパフォーマンスおよび難易度フレームワーク上にマップされる、評価時の被験者のパフォーマンスを例示している。この実施形態では、評価(108)時の単一課題に対する被験者のパフォーマンスの収束値の中央値は、訓練に対する被験者のパフォーマンス範囲の上限として設定される。上限は、被験者の終了プログレスゲート(109)に対応する。別の課題と同時に実行されるときの同じ課題に対する被験者のパフォーマンス、すなわち、二重課題条件(110)における被験者のパフォーマンスの収束値の中央値は、訓練に対する被験者のパフォーマンス範囲の下限として設定される。これは、被験者の開始プログレスゲート(111)に対応する。したがって、訓練に対する被験者のパフォーマンス範囲(112)は、二重課題(よりチャレンジング)状況で実行される課題に対する被験者の現在の能力に対応する難易度レベルと単一課題(すなわち、あまりチャレンジングでない)状況での被験者のパフォーマンスとの間に入る。
図1Cは、認知訓練ゲーム(たとえば、Project:EVO)における単一の被験者のパフォーマンスのスクリーンショットである。被験者のパフォーマンス範囲(115)が示されており、これは、単一課題(113)に対する被験者のパフォーマンスの収束値の中央値と二重課題条件(114)において実行されたときの課題に対する被験者のパフォーマンスの収束値の中央値との間の難易度レベルの範囲として定義され、これは図1Bにおいて詳細に説明されている。評価時の単一および二重課題状況における時間に関する課題に対する被験者のパフォーマンス軌跡は図示されていない。114および113は、それぞれ被験者の開始および終了プログレスゲートに対応する。開始プログレスゲートと終了プログレスゲートとの間の中間プログレスゲートは、図示されていない。116は、単一訓練セッションにおける時間に関する課題に対する被験者のパフォーマンスを示している。本開示の一実施形態によれば、被験者は、開始プログレスゲートに対応する難易度レベルで訓練を開始し、訓練中にパフォーマンス範囲の所定の増分の範囲内の一定範囲の難易度レベルをサンプリングすることに留意されたい。
図2は、本開示において説明されているような個人向けにカスタマイズされた適応訓練のための方法およびシステムの一実施形態の高レベルフローチャートである。システムは、3つのモジュール、初期化モジュール201と評価モジュール202と訓練モジュール203とを備える。最初に、ステップ204からセッションを開始する。被験者に関する人口学的情報を収集し、新しい被験者プロファイル(図示せず)を作成することにより、初期化モジュール201によって、新しい被験者が開始され、システムに入る。既存の被験者は、保存されている被験者プロファイルならびに過去の訓練およびパフォーマンスに関するデータを復元することにより、システムによって初期化され新しいセッションに入るものとしてよい。開始された被験者は、次に、評価モジュール202に誘導され、ステップ205で、特定の課題を実行するための命令を与えられる。ステップ206で、被験者は適切な刺激を与えられ、その応答が記録される。ステップ207で、被験者の応答が評価され、それにより、提示されている課題に関する現在のベースラインパフォーマンスを決定する。システムは、適宜、ターゲットの最大技能レベルを評価して、その後の訓練モジュール203に向けて被験者を訓練するものとしてよい。訓練モジュール203は、被験者が評価モジュール202を成功裏に完了した後にアクティベートされる。このモジュールでは、ステップ208で、最初に、訓練に参加する被験者に対する訓練難易度および報酬の個人向けカスタマイズを行うための動作を実行する。最近の評価において測定された被験者のベースラインパフォーマンスは、被験者の訓練パフォーマンス範囲、すなわち、訓練ステップ209〜216で被験者がサンプリングすることを許される課題難易度レベルの範囲を定義するために使用される。それに加えて、被験者の個人向けにカスタマイズされたプログレスゲートおよび報酬が定義され、開始および終了プログレスゲートはそれぞれ被験者の訓練パフォーマンス範囲の下限および上限に設定され、中間プログレスゲートおよび報酬は被験者が訓練を進行させるために行うことができるパフォーマンス範囲内の特定の難易度レベルに設定される。
システムが参加する被験者に対するパフォーマンス範囲、課題難易度レベル、および報酬レベルを決定した後、ステップ209で被験者は初期化され訓練に入る。新しい被験者に対する訓練は、被験者の開始プログレスゲートに対応する難易度レベルで開始される。既存の被験者に対する訓練は、被験者が以前の訓練セッションで実行して成功した最高のプログレスゲートに対応する難易度レベルで開始される。ステップ209で認知訓練プロセスを開始した後、訓練は、ステップ210でセッションの所定の持続時間の長さだけ続けることができる。所望のセッション長に達した後、訓練セッションはステップ216で終了する。現在の持続時間が、所望の持続時間よりも短い場合、システムは、訓練に対して完了されるべき課題に関係する好適な刺激を被験者に与え続け、ステップ211で被験者の応答を収集する。
ステップ211で被験者に与えられる課題の難易度は、ブロック適応、最尤法、単一階段化アルゴリズム、または当技術分野で知られている他の好適なアプローチなどの適応的手段によりシステムによって調整され得る。被験者が211で正しい応答をサブミットしたときに、課題の難易度は、現在の課題難易度レベルがプログレスゲートによって指定された所定の難易度レベルとマッチするまで増分され得る。この条件が満たされた後、被験者のパフォーマンスが評価され、それにより、プログレスゲートの成功裏の完了に対する基準を満たしているかを決定する(212)。システムは、プログレスゲートでの成功したパフォーマンスを定義するために様々な基準のうちの1つまたは複数を採用し得る。いくつかの例は、プログレスゲートに対応する課題難易度レベルを達成する時間、プログレスゲートに対応する難易度レベルでのパフォーマンスの持続時間、または所定の難易度レベルでの二重もしくは多重課題に対する組合せパフォーマンスである。被験者のパフォーマンスが成功であるとみなされ、プログレスゲートが達成された場合、システムはステップ213で被験者に適切な報酬を与え、進行を指示する。次いで、システムは、ステップ214で次の増分プログレスゲートをアクティブ化し、一番最近に達成されたプログレスゲートによって指定された難易度レベルよりも高い課題難易度レベルを被験者に経験させることができる。システムは、被験者に繰り返し刺激を与え、課題難易度レベルを調整し、増分プログレスゲートをアクティブ化し(ステップ211〜214)、被験者が終了プログレスゲートに対応する難易度レベルでパフォーマンスを達成するようにする。セッションは、被験者が終了プログレスゲートを達成したときにステップ216で終了する。
図3は、本開示において説明されている繰り返し評価訓練サイクルを例示する、個人向けにカスタマイズされた適応訓練のための方法およびシステムの一実施形態のフローチャートである。
本開示の一態様は、時間を増やし認知訓練システムと相互にやり取りすることで被験者が経験する練習効果を最小にすることである。システムによって個人に用意される認知訓練は、連続的にチャレンジングであり、被験者の本当の現在の認知能力に合わされる。したがって、システムは、訓練計画全体を通して複数の評価を実施し、各評価はその後の訓練に対する難易度および報酬パラメータを再設定する。図3に例示されているように、新しいセッションをステップ301で開始し、その後、図2に詳しく説明されているように被験者の初期化(302)、評価(303)、および訓練(304)が続く。被験者が自分の個人向けにカスタマイズされた終了プログレスゲートに対応する難易度レベルで実行することによって設定された課題に対する訓練を成功裏に完了したときに、システムは、被験者を、最近完了した課題のより複雑なもしくは困難なバリエーションまたは新しい一組の課題を含み得る、新しいチャレンジ(305)に向かうよう指示する。新しいチャレンジは、新たな評価(306)によって開始され、以前の訓練セッションの後の被験者のベースライン認知能力を決定し、その後、新しい一組の課題(307)での訓練が続く。評価-訓練-新しいチャレンジ評価-訓練のこのサイクルは、際限なく、またはシステムが、設定された回数のチャレンジの完了もしくは所定の訓練持続時間、たとえば、1週間もしくは1カ月に達することなど、事前定義された終点(308)に達するまで継続し得る。
図4は、本開示の実施形態が実践される際に使用され得る2種類のコンピュータシステム400および401を例示している。コンピュータシステム400は、CPU、メモリ、ハードディスク、およびCD ROMドライブ(図示せず)を有し、モニタ403に接続されている、コンピュータ402を含む。モニタ403は、コンピュータプログラムの実行中に視覚的プロンプトおよびフィードバックを被験者に供給する。コンピュータ402には、キーボード404、スピーカー405、ジョイスティック406、マウス407、およびヘッドフォン408が取り付けられている。いくつかの実施形態では、スピーカー405およびヘッドフォン408は、コンピュータプログラムの実行中に聴覚的プロンプト、刺激、およびフィードバックを被験者に供給し得る。ジョイスティック406およびマウス407は、被験者がコンピュータプログラムをナビゲートし、コンピュータプログラムによる視覚的または聴覚的プロンプトの後に特定の応答を選択することを可能にする。キーボード404は、被験者またはインストラクタが被験者に関する英数字情報をコンピュータ402に入力することを可能にする。本開示の実施形態は、多数の異なるコンピュータプラットフォーム、たとえば、IBMまたはMacintoshまたは他の類似のもしくは互換性を有するコンピュータシステム、ゲーム機、もしくはラップトップ上にデプロイされ得る。
401は、好適なモバイルコンピューティング環境、たとえば、タブレットパーソナルコンピュータまたは携帯電話またはスマートフォンを例示しており、これらの上に本開示のいくつかの実施形態がデプロイされ得る。基本構成では、モバイルコンピューティングデバイスは、入力要素と出力要素の両方を有するハンドヘルドコンピュータである。入力要素は、タッチスクリーンディスプレイ409および入力ボタン(図示せず)を備えてもよく、これらにより、ユーザは情報をモバイルコンピューティングデバイスに入力することができる。スクリーンディスプレイ409は、コンピュータプログラムの実行中に視覚的プロンプト、刺激、およびフィードバックをユーザに供給する。出力要素は、いくつかの実施形態においてコンピュータプログラムの実行中に聴覚的プロンプト、刺激、およびフィードバックをユーザに供給し得る内蔵スピーカー(図示せず)を備える。代替的実施形態において、モバイルコンピューティングデバイスは、英数字情報を入力するための物理的キーパッドまたはヘッドフォンジャック(図示せず)などの追加の入力もしくは出力要素を組み込み得る。それに加えて、モバイルコンピューティングデバイスは振動モジュール(図示せず)を組み込んでいてもよく、これにより、コンピュータプログラムの実行中にモバイルコンピューティングデバイスが振動して刺激またはフィードバックをユーザに供給する。
図5A〜図5Fは、本開示において説明されている方法を使用して個人向けにカスタマイズされた認知訓練経験を個人に与える認知訓練ゲーム(たとえば、Project:EVO)の図的表現を含む。図5A〜図5Fは、図2に詳しく説明されている開始、評価、および訓練ステップを含む1つのゲームセッションからの例示的なスクリーンショットを示している。セッションは、ユーザログイン画面(501)から始まり、新規ユーザはユーザプロファイルを最初に設定し、人口学的情報を入力する。次いで、新規ユーザおよび既存のユーザに対して初期画面(502)が表示され、ユーザは画面にタッチして新規課題チャレンジを開始することを求められる。ユーザは、次のステップでどの課題チャレンジ(「ワールド」)に着手すべきか選択することができる(503)。Project:EVOは、課題複雑度が漸進的である複数のワールドを備える。新規ユーザは、初期セッションに対する第1のワールドを選択することができる。その後のワールドは、ユーザが前のワールドで実行し成功できるときにロック解除される。ユーザがワールドを選択した後、システムは、評価(ゲーム内では「チャレンジ」セッションと呼ばれる)または訓練セッションを開始するオプションを与える(504)。新規ユーザは評価から開始することができ、既存のユーザは、評価を再度してもらうか、または訓練を続行するオプションを提供される。Project:EVOは、タッピングと呼ばれる知覚反応課題およびナビゲーションと呼ばれる視覚運動課題の2種類の課題について個人を評価し、訓練する。評価は、タッピング課題から始まり、ユーザは視覚的ターゲットで刺激され、ユーザの応答が収集される(505、506)。この後、孤立して実行されるナビゲーション課題(507)に関するユーザの能力、および同時に実行されるタッピングとナビゲーションの両方の課題(図示せず)に関するユーザのパフォーマンスの評価が続く。評価においてユーザのベースラインパフォーマンスレベルが決定され、訓練セッションに対する個人向けにカスタマイズされたパフォーマンス範囲および難易度進行が計算された後、ユーザは訓練セッションを開始するように指示される(508)。訓練中、ユーザはタッピングおよびナビゲーション課題を同時に実行しなければならず、両方の課題に関するパフォーマン
ス(すなわち、マルチタスキングパフォーマンス)が記録される(509)。ユーザがプログレスゲートに対応する難易度レベルで実行したときに、ユーザは星の形態で報酬を与えられる(510)。訓練セッションの終わりに、ユーザは、訓練における全体的進行状況を報告される(511)。ユーザは、完了した評価または訓練セッションの数などのパフォーマンスまたは他の測定基準に結び付けられ得る他の報酬も与えられる(512)。セッションは終了し、ユーザは画面503に再度向けられ、同じワールド内で評価および訓練を続けるか、または次のワールドに進行する。
図6は、ユーザの取り組みおよび順守を動機付けするための認知ゲームProject:EVOでユーザに与えられる報酬の図的表現である。3つの例示的な報酬が示されており、これらは、本開示の一実施形態により、ゲームにおけるユーザのパフォーマンスおよび個人向けにカスタマイズされた難易度進行に結び付けられている。601は、評価時にユーザによって獲得される「スーパーコイン」の数を報告する、評価セッション後にユーザに与えられる要約画面のスクリーンショットである。スーパーコインは、評価時に特定の難易度レベルで実行するためにユーザに提供される報酬を表し、評価時にユーザの最大の現在の能力でユーザが実行することを動機付けすることを意図されている。602は、ユーザの星レベルを報告するゲームからのスクリーンショットである。星は、訓練に対するユーザの個人向けにカスタマイズされたパフォーマンス範囲およびプログレスゲートに結び付けられている報酬を表す。ユーザは、プログレスゲートに対応する難易度レベルでユーザが実行して成功するごとに星1つ獲得する。Project:EVOでは、訓練に対するユーザのパフォーマンス範囲は、5個のプログレスゲートに分割され、それにより、ユーザは訓練セッションにおいて最大星5個を獲得することができる。星5個を獲得した後、ユーザは、ユーザの新しいベースラインパフォーマンスレベルを評価し、その後の訓練セッションに対するパフォーマンス範囲を再設定するために再評価を提示される。Project:EVOでは、ユーザは、複数の再評価および訓練サイクルを受け、次のワールドに進行するのを許される前に星15個を獲得しなければならない。603は、Project:EVOにおける複数のワールドのスクリーンショットである。ユーザが1つのワールドにおいて訓練を成功裏に完了すると、ユーザは、最近完了したワールドよりも複雑度の高い課題を含むその後のワールドへのアクセスを報酬として与えられる。
図7は、認知訓練プログラム(たとえば、Project:EVO)における例示的な個別の研究参加者のパフォーマンスデータを例示している。データは、本開示の方法で説明されている複数の再評価および訓練サイクルを組み込んでいないProject:EVOの以前のバージョンで取得された。したがって、ゲームのこのバージョンでは、評価(図7Aの矢印で指示されている)は、各課題チャレンジの開始および終了時に実施された。その後の訓練に対するパフォーマンス範囲および難易度進行を再較正し練習効果を最小にするため妥当な訓練期間の後に個人のベースラインパフォーマンスを再評価する中間評価はなかった。図7Aからわかるように、個人は、訓練で急速な進展を示し、現在の課題チャレンジを完了する星(星5個)を達成し、次のワールドに進行するのに9回の訓練セッションを必要とする。
図7Bは、課題チャレンジの開始および終了時に実施される評価時に、孤立して実行される(破線)、および同時に実行される(実線)、タッピングおよびナビゲーションの課題に関する個人のパフォーマンスを例示している。パーセンテージは、タッピングおよびナビゲーションの両方の課題を同時に実行するときに各評価で個人が受ける干渉コストを指示する。
個人は、ナビゲーション課題に関する個人の一般的な能力(後者の評価における単一課題条件でのパフォーマンスの向上によって指示される)の改善、さらには訓練の結果としてタッピングおよびナビゲーションの両方の課題に関する個人のマルチタスキング能力(後者の評価における干渉コストの減少によって指示される)の改善を示している。
図8は、本開示の一実施形態による、複数の再評価および訓練サイクルを組み込んだ認知訓練プログラムの高度バージョン(たとえば、ゲームProject:EVO)における例示的な個別の研究参加者のパフォーマンスデータを例示している。このバージョンでは、評価(図8Cの矢印で指示されている)は、各課題チャレンジの開始および終了時に、また訓練の間に、星が5個増えるごとに(すなわち、個人が星5個および星10個を達成したときに)実施された。本開示における方法によって説明されているように、各再評価は、個人のベースラインパフォーマンスを再較正し、その後の訓練に対する個人向けにカスタマイズされた訓練パフォーマンス範囲および難易度進行を再設定して練習効果を最小にするために使用された。
図8Aは、タッピングおよびナビゲーションの課題に関する参加者のベースライン評価データを示している。各課題に対する単一課題(801および804)ならびに二重課題(802および803)フェーズの平均難易度レベルは、y軸を横切る水平線によって視覚的に示されている。本開示の一実施形態によれば、これらのレベルは、個人向けにカスタマイズされた訓練パフォーマンス範囲ならびにその後の訓練モジュールにおける個人に対する開始(805および808)および終了(806および809)プログレスゲートを設定するために使用される。
図8Bは、個人によって実行される1回目の訓練実施からのパフォーマンスデータを示している。軌跡807および810は、それぞれ、訓練中に両方の課題が同時に実行されるときの、タッピングおよびナビゲーションの課題に関するパフォーマンスを指示している。
図8Cは、課題チャレンジを通じての個人の進行を示している。Project:EVOのこの高度バージョンにおいて、個人は、連続的にチャレンジングであり、課題に関する現在の自分の本当の能力に適している訓練計画を経験する。結果として、個人は、それらの課題に関する自分のパフォーマンスを改善するためにさらに訓練を必要とし得る。図に示されているように、個人は、10回訓練を受けて星5個を達成し、15回訓練を受けて星10個を達成し、さらに25回訓練を受けて最終的な星15個レベルを達成し、課題チャレンジを成功裏に完了する。さらに、個人の改善されたベースライン能力の再評価および星5個増分ごとの個人の訓練パフォーマンス範囲の再設定で、その全認知範囲にわたる個人の訓練が可能になる。他の認知訓練システムおよび再評価訓練サイクルを組み込んでいなかったProject:EVOの前のバージョンでは、個人は10回の訓練で最高パフォーマンスを達成している(すなわち、星5個レベルにある)とみなしているが、Project:EVOのこの高度バージョンでは、星15個レベルまで個人の訓練をさらに行うことによって認知の追加の改善をもたらすことができた。
図8Dは、現在の課題チャレンジ時に実施された4つの評価セッションにおいて孤立して実行される(破線)、および同時に実行される(実線)、タッピングおよびナビゲーションの課題に関する個人のパフォーマンスを例示している。パーセンテージは、タッピングおよびナビゲーションの両方の課題を同時に実行するときに各評価で個人が受ける干渉コストを指示する。
再評価-訓練サイクルなしの、Project:EVOの以前のバージョンで訓練した、図7に例示されている個人と比較すると、現在の個人は、タッピングおよびナビゲーションの両方の課題に関して個人の一般的能力の改善がより大きいことを示している(初期評価と比較したときに最後の評価において単一課題条件のパフォーマンスがより高いことによって指示される)。それに加えて、この個人は、タッピング課題では干渉コストについて〜3倍の改善を、そして訓練の終了時のナビゲーション課題では干渉について2倍の改善を達成している。
図9は、訓練中に個人のパフォーマンス範囲への下限および上限の制約条件の組み込みの点で異なっていた認知ゲームProject:EVOの異なるバージョンで訓練した2人の例示的な個人からのパフォーマンスデータを例示している。本開示の一実施形態は、個人の現在のパフォーマンスレベルとターゲットパフォーマンスレベルとの間の遊びを保証し、訓練計画が、ユーザの現在の能力に基づきユーザにとって易しすぎることも難しすぎることなく個人にとって連続的にかつ最適にチャレンジングであることを確実にするように、ユーザの訓練パフォーマンス範囲が下限および上限によって制約されるようにすることである。
図9Aは、上/下限の制約条件なしでProject:EVOの以前のバージョンで訓練した個人からのデータを示している。パフォーマンス軌跡からわかるように(903)、個人は開始難易度レベル(901)と終了難易度レベル(902)との間の個人の意図されたパフォーマンス範囲をはるかに下回るか、またはるかに上回る偏差で逸脱し、これはそれぞれ訓練を易しすぎるものにするか、または難しすぎるものにする。
図9Bは、上限および下限の制約条件を組み込んだProject:EVOの高度バージョンで訓練した個人からのデータを示している。個人の全体的パフォーマンス(906)は、開始訓練難易度レベル(904)よりも著しく下回る、また終了訓練難易度レベル(905)よりも著しく上回る偏差で逸脱せず、最適にチャレンジングである訓練であることを指示している。
図10は、本開示の一実施形態による、パフォーマンスに対して下限もしくは上限の制約条件を有していなかったProject:EVOの以前のバージョンとパフォーマンスに対して上限および下限を組み込んだProject:EVOの高度バージョンとを対比して、訓練セッションにおいて例示的な一組の研究参加者のパフォーマンスのピークパフォーマンスからの偏差を例示している。ピークパフォーマンスからのパフォーマンスの偏差の大きさは、時間に関する個人のパフォーマンス軌跡上の2つの値の間の二乗平均平方根差(RMSD)として計算される(図10Bに示されている)。RMSD値は大きいほど、参加者のピークパフォーマンスレベルよりも著しく高い、または著しく低い難易度レベルに対する参加者のパフォーマンスの偏差が大きいことを示し、これはチャレンジングでありすぎるかまたは易しすぎるかのいずれかである次善最適の訓練であることを示す。図10Aに示されているように、個人がサンプリングすることを許されるパフォーマンスレベルに対する上下限の組み込みは、Project:EVOの高度バージョンにおけるナビゲーション課題におけるピークパフォーマンスからの偏差を著しく低減する。これは、参加者が訓練の一貫した、チャレンジングであるペースを維持することを確実にする。訓練の適切にチャレンジングであるペースは、また、参加者にとって易しすぎる難易度レベルに合わせて開始するか、またはパフォーマンスをそこまで下げるあまりチャレンジングでない訓練計画と比較して、参加者のピークパフォーマンス(図10Cに例示されている)に近いパフォーマンス値の急速で頻繁な転回/反転として明らかになっている。後者の結果、個人がパフォーマンスを自分の現在の能力により適しているより高い難易度レベルに急速に上げるときに少ない反転でパフォーマンスの大きい正の加速が得られる。パフォーマンス値の反転は、パフォーマンスの時間微分における負の値への「ディップ」として識別され得る(図10Cに示されている)。以前のバージョンと比較して、Project:EVOの高度バージョンで訓練した参加者に対するナビゲーション課題でのパフォーマンスの時間微分に関して負のディップのより高いパーセンテージが観察される(図10Aで表にされている)。したがって、本開示の方法によりパフォーマンスに対する上限
および下限を組み込むと、その結果、訓練はよりチャレンジングなものとなる。
図11は、本開示の一実施形態により開発された認知訓練ゲーム「Project:EVO」で訓練した小児ADHD集団において実施された試験的研究の結果を要約したものである。参加者の認知能力は、EVOシステムならびに認知および実行機能に対する臨床的な確立した基準評価に基づき、Project:EVOでの4週間訓練セッションの前と後の両方において、測定された。図11A〜図11Bは、ADHD群および対照群が両方とも孤立して(11A)または同時に(11B)実行されたときにタッピングおよびナビゲーションの課題に関して一般的能力の著しい改善を示したことを表している。図11Cは、初期評価の際、および4週間訓練の期間の後に両群が被った干渉処理コストにおいて観察された改善を例示している。図11Dは、ADHD群に対する認知のTOVAおよびCANTAB臨床的評価スケールに基づく測定結果の表にしたものである。この群は、Project:EVOでの4週間訓練期間の後、注意(TOVAに基づく反応時間の標準偏差によって測定される)、記憶(空間作業記憶、すなわち、CANTABに基づくSWM測定によって評価される)、および衝動性(TOVAに基づく衝動性指数によって評価される)の著しい改善を示した。これらの結果は、Project:EVOが認知およびマルチタスキング能力を著しく改善することを示しており、より広い現実世界の認知尺度に転移可能である。
本明細書で説明されているシステムおよび方法は、いかなる形でも、認知訓練計画に制限されるものとして解釈されるべきでない。認知訓練は、本開示において例示されている一実施形態として理解されるべきであり、適応訓練プロトコルの個人向けカスタマイズおよび改善のために本明細書で開示されているシステムおよび方法を採用することを当業者に教示することを表している。
定義
本開示の方法およびシステムを説明する際に、次の用語は、断りのない限り以下の意味を含むが、それらの用語は、付随する意味に限定されると理解されるべきでなく、むしろ、本開示の教示および説明による意味を包含するものとして理解されるべきである。
本明細書で使用されているような「課題」という用語は、刺激を個人に与え、目標を達成するために提示された刺激に対する反応を受け取る方法またはプロセスを指す。課題の機能は、課題によって表される特定のまたは関係する認知もしくは非認知領域における個人の一般的能力または技能レベルを測定するか、または改善することである。
本明細書で使用されているような「訓練」という用語は、課題によって表される特定のまたは関係する認知もしくは非認知領域における個人の機能もしくは能力を改善することを目標として個人が達成することを指令される1つまたは複数の特定の課題の一連のモジュールまたは時間ベースのセグメントを指す。
本明細書で使用されているような「個人向けにカスタマイズする」という言い回しは、特定の認知もしくは非認知領域における個人の現在のベースラインおよび所望の技能レベルに合わせて個人に与えられる訓練をカスタマイズする方法もしくはプロセスを指す。個人向けにカスタマイズするステップは、難易度レベルの範囲および難易度進行、または訓練中に個人が受ける報酬を調整することによって達成され得る。個人向けにカスタマイズする機能は、訓練中に、または訓練の結果として、個人が経験する技能レベルおよび取り組みの改善を最大化することである。
本明細書で使用されているような「難易度」という用語は、課題においてユーザに与えられる刺激または成功する結果を達成することに関連付けられている複雑度またはチャレンジに相関するユーザ応答に関係するパラメータを指す。
本明細書で使用されているような「レベル」という用語は、特定の課題に関連付けられている離散的難易度値を指す。各難易度レベルは、課題難易度または複雑度に関係するパラメータの特定の増分に対応する。
本明細書で使用されているような「パフォーマンス」という用語は、与えられた課題に関する個人の現在の能力または技能レベルの尺度となる、本開示の方法およびシステムによる課題に関して与えられる刺激への個人から受け取った応答を指す。
本明細書で使用されているような「パフォーマンス範囲」という用語は、本開示の方法およびシステムに従って提示される訓練計画において個人がサンプリングすることを許される課題難易度レベルの個人向けにカスタマイズされた範囲を指す。
本明細書で使用されているような「報酬」という用語は、評価または訓練中に割り当てられた課題を完了するために進行を指示し、パフォーマンスを認識し、または動議付けを行うための、本開示のシステムおよび方法によって個人に与えられる正のフィードバックを指す。報酬は、聴覚、視覚、触覚、または他の好適な知覚形態で与えられ得る。
方法
本開示は、個人自身の能力およびパフォーマンスに基づき個人向けにカスタマイズされた難易度および報酬進行を採用する、個人の効率的な認知訓練の実装のための新しいシステムを特徴とする。本開示のいくつかの実施形態において、難易度レベルの範囲は、ユーザの能力の一番最近のプログラム内評価に基づき調節され、計算システムによって設定された特定の範囲内の進行は、ユーザが様々な難易度レベルに到達したときにユーザが受ける報酬によってマークされる。さらに、本開示のいくつかの実施形態は、個人が訓練計画を進めて行く中で繰り返される評価-訓練サイクルを含み、これにより、訓練難易度レベル、進行、および報酬を個人の一番最近の認知能力に合わせてカスタマイズする。それに加えて、訓練中に個人がサンプリングすることを許される難易度レベルは、下限および上限の制約条件によって束縛され、継続的なチャレンジングで、効率的な訓練計画を確実にする。以下の節で詳しく説明されている、これら方法の各々は、適応訓練計画を個人向けにカスタマイズし、効率を改善するために独立して実装され得ることが理解される。代替的に、説明されている特徴を1つの包括的な統合プラットフォームに組み合わせて、効率的な認知訓練を実行することができる。
評価
本開示において説明されているような評価は、個人のパフォーマンスの測定を行い、訓練計画として意図されていない、システムの一フェーズを指す。評価フェーズは、本開示の一コンポーネントであり、評価は、個人の認知パフォーマンスまたは能力の決定を可能にする認知訓練方法およびシステムの一部分を指すために本明細書で使用されている一般的な用語である。これは、本開示により、個人の認知関連の訓練部分における難易度レベルを個人向けにカスタマイズし、設定するために使用される、測定、または代替的に、複数のそのような測定の組合せまたは操作である。評価は、本開示のいくつかの実施形態において認知方法およびシステムによって与えられる刺激への応答である認知課題に関する個人のパフォーマンスを測定するための当業者に知られている様々な方法のうちのどれかを指すものとしてよい。測定は、パフォーマンスの単純な静的測定によって行われ得るか(たとえば、所定の期間にわたって正しく応答がなされた刺激のパーセンテージ)、またはより複雑であり得る(たとえば、適応アルゴリズムを使用して最尤推定方法から導出されるような信号検出パフォーマンスの収束値)。単純な認知機能評価においてそのような認知課題を測定する方法は、参照により本明細書に組み込まれている、米国特許出願公開第20070299319A1号、Chan SCおよびHardy JLならびに米国特許出願公開第20050175972A1号、Goldman Dら、などの文献に記載がある。本開示の一実施形態において、特定の例により、認知課題の測定は、刺激ごとの階段方法からの収束値によって決定されるような、個人が視覚的刺激に応答する反応時間を伴い、たとえば、不正応答後のステップサイズ:不正応答後のステップサイズは2:1、3:1、または4:1である。評価は、訓練とは完全に別のフェーズ(すなわち、異なる時間)であってよいか、またはいくつかの場合において、評価は、個人が訓練計画を実行しているのと同じ時間で行われ得ることが理解される。
上で述べられ、以下で詳しく説明されているように、本開示の一態様は、個人の訓練難易度が、個人の評価に結び付けられているか、または個人の評価に基づき個人向けにカスタマイズされることである。個人の訓練難易度を個人向けにカスタマイズするために個人の評価を使用できる方法は多数あることが理解される。いくつかの一般的な例および特定のガイドラインについては、以下の「パフォーマンス範囲」、「難易度レベルおよびプログレスゲート」、および「難易度進行」において概要が述べられている。
パフォーマンスは、当技術分野で知られている様々な方法および認知文献によって測定されるものとしてよく、これにより、認知課題に関する個人の能力または技能レベルを決定することができる。パフォーマンスは、ピークパフォーマンス、平均、中央値もしくはモードパフォーマンス、または低パフォーマンスなどの課題に対するパフォーマンスの単一の測定によって計算され得る。それに加えて、パフォーマンスは、複数のデータ点もしくはセッション、たとえば、前のセッションの平均もしくは中央値もしくはモード、平均よりも高い、または低い標準偏差もしくは標準偏差比、などについて計算され得る。それに加えて、パフォーマンスは、認知課題に対する個人のパフォーマンスの評価によって完全には直接測定され得ない。たとえば、パフォーマンスの評価は、類似の基盤となる認知システムの同じもしくは類似の認知課題または測定に関して他の個人によるパフォーマンスの基準データもしくは集計データに基づくパフォーマンスレベルとの比較およびその調節を含み得る。
本開示の一実施形態は、個人の認知訓練計画の難易度が、最近の評価に基づく、すなわち、認知訓練を効率的なものにするために、認知訓練難易度が訓練に近い、したがって一般的に、訓練を開始したときに個人の能力を表す評価によって通知されるべきである、というものである。「最近の」評価は、訓練を開始したときに個人の能力を近似する様々な方法で定義され得ることが理解される。本開示の一実施形態において、訓練における難易度レベルは、個人が訓練を開始する前に個人に対して行われた最新の、および最も近い評価によって測定されたとおりに個人のパフォーマンスに基づき設定される。代替的に、最近の評価は、最近の、ただし一番最近でない、評価、たとえば、第2または第3の一番最近の評価で測定されたパフォーマンスを意味し得る。最近の評価は、単一ではなく複数の評価を含むように行われ得ることが理解される。たとえば、本開示の一実施形態において、訓練難易度を設定するために使用される個人のパフォーマンスは、3つの一番最近の評価の加重平均である。複数の時点における評価からのデータを考慮する様々な平均化または複合方法が使用され得る。それに加えて、いくつかの実施形態において、評価は、訓練と別のものでなくてもよい。たとえば、本開示の一実施形態において、実行する訓練の初期の定義済み部分における個人のパフォーマンスは、訓練の残り部分に対する訓練難易度を設定するための評価として使用され得る。
認知課題に対する個人のベースラインパフォーマンスを測定するために評価が実行される。本質的に、個人のベースラインパフォーマンスは、測定される課題に関する個人の現在のパフォーマンスの推定を与えることができる。ベースラインパフォーマンスは、一般的に評価によって直接測定され、上で説明されているような様々な方法によって計算され得る。ベースラインパフォーマンスは、1回の評価によって、または複数の評価(たとえば、2もしくは3回の一番最近の評価)によって計算されるものとしてよく、単純な平均化、加重平均化、または他の数学的操作によって行われ得る。
個人の最高パフォーマンスも測定される。本質的に、個人の最高パフォーマンスは、認知訓練の妥当な期間、たとえば、1週間もしくは1カ月の後に個人が課題に関して達成することが可能であると思われるトップパフォーマンスの推定である。個人の最高パフォーマンスは、個人を訓練に向かって進めるターゲット能力である。いくつかの実施形態において、最高パフォーマンスは、個人が到達できている絶対的な最高の難易度レベルであるが、ベースラインパフォーマンスは、より低いレベルのパフォーマンスであった(たとえば、単一階段などの適応アルゴリズムの平均または収束値)。そのようなパフォーマンスレベルは、単一の評価で、または複数の評価にまたがって計算されていてもよい。いくつかの場合において、個人の最高パフォーマンスは、より難易度の高い状況にありながら適切な訓練により個人が最終的にその最高パフォーマンスにマッチすることができるということを目標として別の状況よりも容易であるとみなされる特定の状況において課題をどれだけうまくこなせるかによって決定される。一実施形態において、最高パフォーマンスは、孤立した環境にありながら課題に対する個人のパフォーマンスによって決定されるが、個人のベースラインパフォーマンスは、注意散漫になる(たとえば、視覚的刺激のあるやかましい音)環境内で個人のパフォーマンスによって決定される。一実施形態において、課題に対する最高パフォーマンスは、その単一の課題を実行するときに決定されるが、ベースラインパフォーマンスは、個人が第2の課題でそれを実行するときに同じ課題をどのように実行するか(二重課題状況)である。
個人の最高パフォーマンスは、個人のパフォーマンスによって直接計算されない場合に個人のベースラインパフォーマンスに比べて決定が難しくなり得る。たとえば、最高パフォーマンスは、個人が到達したことのあるパフォーマンスレベルでなくてよいが、むしろ、個人が訓練で到達することができるものとしてよいレベルであってよい。たとえば、最高パフォーマンスは、個人のパフォーマンスデータの拡張または外挿、たとえば、線形外挿として計算され得る。代替的に、最高パフォーマンスは、基準データ曲線からのデータ分布または同じもしくは類似の課題を実行する個人の比較データを使用することによって、全面的に間接的に決定され得る。たとえば、ADHDを患っている45歳の個人では、単一の検出課題における平均応答時間が600msであるものとしよい。その個人に対する最高またはターゲットパフォーマンスは、妥当な期間の訓練の後の、神経学的機能が正常である(すなわち、非ADHD)集団におけるその認知課題に対する平均45歳のパフォーマンス、またはADHD集団における課題の平均35または25歳のパフォーマンス、または類似のベースラインパフォーマンスを有する他の45歳のADHD個人によって達成される平均最高パフォーマンスとして選択され得る。
評価が実行される訓練計画に関する正確なタイミングは、様々な潜在的選択肢のうちの1つであり得ることが理解される。たとえば、評価は、訓練計画を開始する1週間または1カ月前に行われ得る。代替的に、本開示の一実施形態において、個人の評価は、個人が自分の訓練計画を開始したときから即座に(すなわち、数分以内に)行われる。上で説明されているように、訓練をプログラムする評価値は、1つまたは複数の評価からのものであってよい。
また、個人が評価を実行する場所は、様々潜在的オプションを取り得ることも理解される。たとえば、個人は、自分が訓練を実行する同じ物理的場所で評価を実行し得る。代替的に、個人は、非常に異なる環境で評価および訓練を実行してもよい。コンピュータシステムに関して、個人は、訓練計画と同じコンピュータプログラムで評価を実行し得る。いくつかの実施形態において、システムは、実際に、訓練フェーズそれ自体において評価を個人のパフォーマンスデータの一部の計算にすることもあり得ることが理解される。そのような例では、本質的に、訓練フェーズと評価フェーズとの間に違いはなく、違いは使用されるデータである。代替的に、個人は、全く異なるコンピュータプログラムで評価を実行するか、または実際にコンピュータプログラムで全く実行しないということもあり得る。
本開示では、いくつかの実施形態において、評価は、訓練において実行される課題と事実上類似している認知課題に対する個人の測定であるべきであることが企図される。この評価は、訓練に関するパフォーマンスレベルの代表的な決定をもたらす。したがって、課題は訓練課題と正確に同じであり得るか、訓練課題の代替的バージョンであり得るか、または訓練課題と全く異なるが、それが測定する認知機能に関しては類似している課題であり得る。代替的に、いくつかの実施形態において、評価は、非常に異なる認知領域であってよく、したがって、個人または医療従事者に、訓練の利点の一般化可能性もしくは移転を知らせることができる。
評価サイクル
認知課題の多くの場合において、前の評価から後の評価までの間に練習効果がある。練習効果は、一般的に、より深い認知神経可塑性を通じての改善とは反対に、個人が課題の熟知および学習(たとえば、規則を心地よく思う、メカニックの取り扱いがうまくなる、など)を通じて課題に上達するときの事例を含み得る。その練習効果は、個人の認知進行または認知低下(たとえば、一定期間の後、または疾患の増悪後、または訓練計画の後)の測定を解釈困難にし得るが、それは、後者の評価が、もっぱら個人が課題を反復することおよび個人の認知状態の本当の尺度でないことにより、人為的に高いパフォーマンスを示し得るからである。この効果は技術分野において理解されており、1)「有効な」評価をカウントするか、または認知訓練計画を開始する前に複数の評価を行うことを個人に義務付けること、または2)訓練計画または休息期間の前に1つまたはいくつかの評価を施すが、ただしその後、実行される次の評価から知られている練習効果集団平均を差し引くことによって通常は対処される。これらの方法は両方とも、評価と評価との間で個人のパフォーマンスの値を比較することを可能にし得る。
しかしながら、これらの既存の方法は、評価期間の間の認知測定の信頼性を扱うが、残念なことに、練習効果が認知訓練に対して有している影響を扱わない、すなわち、特定の難易度レベルまたはさらには適応難易度レベルに設定されている認知訓練が個人の認知進行ではなくむしろ練習効果により時間の経過とともにチャレンジングでなくなってゆく。いくつかの場合において、個人は、個人が認知課題をマスターしたと認知訓練システムが(誤って)識別したときに新規認知課題に移らされることすらあり得る。したがって、認知訓練は、実質的な練習効果があると予想される場合に認知課題を実行したときに個人に対してチャレンジングであり効率的であるとは限らない。
これらの場合において、練習効果が問題になる場合、より一般的に、開業医が常時チャレンジングな認知訓練計画(本開示の方法およびシステムなどにおける)を個人が受け取っていることを確実にしたいときに、個人が課題を学習するとともに個人に対するチャレンジの低下を最小にすることができるシステムに頼ることは有利であり得る。
したがって、本開示の一態様は、複数の評価が認知訓練計画全体を通して行われ、各評価でその後の認知訓練フェーズに対する難易度進行およびパフォーマンス範囲を再設定することである。したがって、効率的な認知訓練経験は、訓練の難易度進行レベルを評価が知らせる繰り返しサイクルを伴うことが企図され、再評価は頻繁に行われるか、またはあまり頻繁には行われず、次いで再評価の結果は訓練難易度範囲および進行レベルを設定するなどのために使用される。このプロセスは、達成される特定の認知機能能力または認知訓練計画に費やされる特定の時間などの、個人に対する最終目標に到達するのに必要な回数だけ実行され得る。そのようなサイクルの終了時の最終評価は、評価フェーズによって測定されるように、認知訓練の開始から認知訓練計画の終了までの進行全体を決定する際に役立ち得る。
本開示の一実施形態において、評価サイクルの正確なスケジュール(訓練計画において個人に再評価が提示されるとき)は、訓練フェーズの個人の個人向けにカスタマイズされた難易度進行レベルに直接結び付けられ、個人が個人の訓練フェーズにおいて終了難易度レベルで訓練を実行した後に個人に提示される。特に好ましい一実施形態において、評価-訓練サイクルの数は、個人に新しい認知訓練課題に対する評価が提示される前に特定のサイクル数(たとえば、3または5)となるように事前定義される。そのようなその後の認知訓練課題は、以前の認知課題のより複雑なバリエーションであるか、または新しいチャレンジを個人に提供することを意図されている全く新規の認知課題であってよく、そのような変えられた、または新規の課題はまた本明細書で説明されているように評価-訓練サイクルのシステムにより提示される。
パフォーマンス範囲
本開示の一態様は、個人の訓練難易度進行がその個人に基づく個人向けにカスタマイズされた様式で設定されるプロセスを伴う。難易度進行(すなわち、個人の快適レベルに継続的にストレスを加える、すなわち、個人にとってチャレンジングであることを意図されている、訓練中にユーザに与えられる認知課題の難易度の増大)は、潜在的に、人間の能力の上下限内で際限なく進行するように設計されるものとしてよいが、しかしながら、より実用的なアプローチは、難易度進行が働くパフォーマンスレベルの範囲を有することである。たとえば、難易度進行は、各50ms以上速い応答時間ウィンドウで個人が成功するときに3000msから400msまで変化する応答時間ウィンドウを持つターゲット弁別課題を時間の経過とともに徐々に個人に与えるものとしてよい。この事前定義された範囲は、個人に対する「パフォーマンス範囲」と称される。パフォーマンス範囲は、個人が訓練計画においてサンプリングすることを許されている開始難易度レベルから終了難易度レベルまでの難易度レベルの範囲である。本開示の一実施形態において、個人のパフォーマンス範囲は、評価フェーズにおいて決定され、次いで、個人の難易度進行の上下限を定義するため類似のパフォーマンス範囲またはパフォーマンス範囲の置換が自動的に訓練内にプログラムされる。
パフォーマンス範囲の開始難易度レベルは、評価からの様々なパラメータに基づき設定され得る。開始値は、最近の評価フェーズにおいて課題に対する個人のベースラインパフォーマンスに実質的に類似しているものとしてよい。代替的に、開始難易度レベルは、最近の評価フェーズからのベースライン値の何らかの数学的関数、たとえば、ベースライン評価値の90%、85%、または80%などのパーセンテージであってよい。非個人的データと適宜組み合わされた個人の評価の様々な数学的操作は、本開示の目的に適しているものとしてよいことが理解される。
パフォーマンス範囲の終了難易度レベルは、評価からの様々なパラメータに基づき設定され得る。終了値は、最近の評価フェーズにおいて課題に対する個人の最高またはターゲットパフォーマンスに実質的に類似しているものとしてよい。代替的に、終了難易度レベルは、最近の評価フェーズからの最高またはターゲットパフォーマンス値の何らかの数学的関数、たとえば、最高またはターゲット評価値の120%、110%、90%、85%、または80%などのパーセンテージであってよい。非個人的データと適宜組み合わされた個人の評価の様々な数学的操作は、本開示の目的に適しているものとしてよいことが理解される。
パフォーマンス範囲が、評価され、訓練を受ける、個人に特有のものであり/個人向けにカスタマイズされている限り、またパフォーマンス範囲が、個人の現在のまたは妥当に予想される能力の何らかの部分を含む限り、評価で受けられる個人の様々な潜在的パフォーマンス値は、範囲を定義するのに役立ち得る。本開示の一実施形態において、評価で定義され、その後の訓練フェーズで使用される、好適なパフォーマンス範囲は、個人のベースラインパフォーマンスと与えられた認知課題に関する最高またはターゲットパフォーマンスとを含む範囲である。
パフォーマンス範囲の他の例は、2つの異なる条件(たとえば、孤立した静粛な条件対騒音のある注意散漫になる条件)における個人のパフォーマンス、異なる複雑度を有する同じ課題の2つのバージョンに対する個人のパフォーマンス、個人が単一課題を実行することと第2の課題を実行しながらその同じ単一課題を実行すること(すなわち、二重または多重課題)との間の差、個人の現在のパフォーマンス対その個人に対する過去最高のパフォーマンス、および個人の平均パフォーマンス対同じもしくはターゲット集団の個人に対する集団平均を含む。
すべての例において、より容易な1つの条件があり(個人のパフォーマンスはより良好である)、目標がより難しい条件(個人のベースラインパフォーマンスはより悪い)で個人のパフォーマンスを高めることである場合に、「より容易な」状況は、開始難易度レベルに対応するものとしてよく、「より難しい」状況は、個人のパフォーマンス範囲の終了難易度レベルに対応するものとしてよい。
難易度レベルおよびプログレスゲート
個人の能力の評価の結果は、個人が自分の認知訓練プログラムを開始する難易度レベル、さらには個人が到達することを動機付けされる認知訓練プログラムにおける難易度レベルを設定するために使用される。難易度は、与えられる刺激およびユーザ応答(「刺激」の節を参照)に関係する様々なパラメータのうちの1つとして認知訓練モジュールにおいて定義され得る。
本開示の一態様は、個人の個人向けにカスタマイズされたパフォーマンス範囲が、訓練モジュールにおいて進行するために個人が実行できる難易度レベルによって識別される離散的プログレス「ゲート」に分割されることである。プログレスゲートは、パフォーマンス範囲の離散的間隔で分配され得るか、または連続的であってよい。本開示の一実施形態において、個人の個人向けにカスタマイズされたパフォーマンス範囲は、一組の離散的プログレスゲートに分割される。開始プログレスゲートは、個人の現在のベースラインパフォーマンスに対応する難易度レベルに設定され、終了プログレスゲートは、個人のターゲット最大能力に対応する難易度レベルに設定される。開始ゲートと終了ゲートとの間の中間プログレスゲートは、離散的パフォーマンスレベルに設定され、難易度の大きさは、個人の評価およびパフォーマンス範囲の関数となる各ゲート間で増大する。たとえば、被験者Aは、本開示のシステムによって、1000msから600msの弁別課題への応答ウィンドウに対する個人向けにカスタマイズされたパフォーマンス範囲を与えられるものとしてよく、プログレスゲートは難易度の増分増加100msに設定される。したがって、被験者Aは5個のプログレスゲート、すなわち、訓練を成功裏に完了するために個人が実行できる、開始難易度レベルでの開始プログレスゲート(1000ms)、終了難易度レベルでの終了プログレスゲート(600ms)、および間にある難易度レベルでの3個の中間プログレスゲート(900ms、800ms、および700ms)を有する。被験者Bは、同じ課題を、かなり低い全体的能力で実行し、システムによって、2000msから1000msの個人向けにカスタマイズされた難易度進行範囲を与えられるものとしてよく、開始プログレスゲートは2000msであり、終了プログレスゲートは1000msであり、3個の間にあるプログレスゲートは1750ms、1500ms、および1250msの難易度レベルである。被験者Cは、被験者Aと同じ開始能力(1000ms)を有するが、より低いターゲット最大能力(700ms)を有し、システムによって1000msから700msの個人向けにカスタマイズされたパフォーマンス範囲を与えられ得る。この個人に対するプログレスゲートは、次の方法のうちの1つで設定され得る。(
i)パフォーマンス範囲は、各100msの難易度増分増大に設定された4個のプログレスゲートに分割され得る。したがって、被験者Cは、1000msの開始プログレスゲート、700msの終了プログレスゲート、ならびに900msおよび800msの難易度レベルの2つの間にあるプログレスゲートを与えられる。(ii)代替的に、システムは、被験者Cに対して、被験者Aと同じ数のプログレスゲートを与えるが、ゲート間で難易度増分を変えることができる。この場合、被験者Cに対するパフォーマンス範囲は、各75msの難易度増分増加に設定された5個のプログレスゲートに分割され、開始ゲートは1000ms、終了ゲートは700ms、ならびに3個の間にあるゲートは925ms、850ms、および775msの難易度レベルである。したがって、前の認知訓練システムが類似のベースライン認知能力に基づき同一の訓練計画を被験者AおよびCに与える場合に、本開示のシステムは、訓練難易度レベルおよび進行を個別の最大能力に合わせて手直しすることによって動的範囲全体にわたって各被験者のより効率的な認知訓練を可能にする。
開始難易度レベルと最終難易度レベルとの間のプログレスゲートに対応する増分難易度は、本開示に適している様々な方法によって得られるものとしてよい。一実施形態において、増分プログレスゲートは、評価の際に個人が実行した様々なパフォーマンスレベルに直接基づき設定される。たとえば、個人は、ベースラインパフォーマンスレベルに比べて次第に頻繁でなくなる形で、開始レベルと終了レベルとの間にあり、難易度が論理的に連続する限り、増分プログレスゲートに使用され得る様々な難易度レベルをサンプリングしているものとしてよい。
代替的に、増分プログレスゲートは、開始難易度レベルと終了難易度レベルとの間の分配となるように計算され得る。連続する増分プログレスゲートが分配される正確な方法は、値の範囲を分割するための方法として当技術分野で知られている様々な数学的操作を含み得ることが理解される。たとえば、本開示の場合にパフォーマンス範囲となり得る、範囲は、パフォーマンス範囲の上下限の間、たとえば、開始難易度レベルと終了難易度レベルとの間で均等に分配された(すなわち、線形)増分に分割され得る。双曲線、放物線、指数関数、シグモイド関数、および同様のものなどの、範囲の他の非線形分割方法も適しており、いくつかの認知課題またはいくつかの個人に対して有益であり得る。システムは、また、大きなデータセットを分析するために当技術分野で知られている方法を使用し(Hastie、T.ら「The Elements of Statistical Learning, 2nd Edition」、Springer:2009年)、同じもしくは類似の課題に関して他の個人もしくは個人のグループの認知訓練進行および成功からの進行中のまたは以前に収集されたデータを活用して、個人に対して最も有益なコース増分方法を決定し、その方法を個人の個人向けにカスタマイズされたパフォーマンス範囲に適用することもできる。教師ありおよび教師なしの学習アプローチ、因子分析または主成分分析などの不偏データ成分分析、およびグループ分類のためのデータ中に出現するパターンおよび予測変数を記述する他のアプローチを含む、標準的なデータマイニング手順は、すべて、本開示に適しているものとしてよい。
本開示の一態様は、開始、増分間隔、および終了難易度レベルが、すべて、1つまたは複数の最近の評価に関する個人のパフォーマンスの関数であることによって個人に対して個人向けにカスタマイズされることである。本開示の一実施形態において、プログレスゲートは、評価において決定されるように、個人の最後のベースラインとターゲットレベルとの間の、個人のパフォーマンス範囲上に分配される。たとえば、前の評価で個人が800msの平均応答時間で実行していると決定したが、個人の達成可能な最大またはターゲットレベル応答時間が500msであった場合、訓練における応答間隔の難易度に対応するプログレスゲートは、たとえば、800ms(最低難易度レベル)と500ms(最大難易度レベル)との間に分配された平均応答時間の増分5個または10個分として設定され得る。一実施形態において、評価され訓練される課題は、二重課題であり、プログレスゲートの分配される範囲は、開始ゲートが最近の評価で二重課題パフォーマンスに設定され、終了ゲートが最近の評価からの単一課題パフォーマンスに設定され、1つまたは複数の間のプログレスゲートが開始難易度レベルと終了難易度レベルとの間の難易度レベルで均等に分配される範囲である。
それに加えて、二重課題または多重課題を採用する訓練計画において、訓練計画の難易度進行に対する難易度レベルおよびプログレスゲートは、個別の課題に関する難易度の組合せ尺度によって定義され得る。個別の課題難易度の様々な複合方法および数学的操作は、プログレスゲートを表す特定の訓練難易度レベルに結び付けられた組合せ課題難易度を定義するために採用され得ることが理解されるべきである。一実施形態において、二重課題状況では、ユーザは、対応するプログレスゲートを完了するために両方の課題に対して進行目標を同時にヒットする必要があり得る。別の実施形態において、二重課題状況では、ユーザは、対応するプログレスゲートを完了するために両方の課題に対してそれぞれの閾値を同時にヒットする必要があり得る。たとえば、ユーザは、一方の課題の閾値を超えることがあっても、他の課題の閾値を依然としてヒットし得ない。したがって、プログレスゲートは完了し得ない。
難易度進行
一般に、本開示の認知訓練システムおよび方法における難易度レベル進行は、個人が成功し得る開始難易度レベルから始まり、個人が先に進むために実行し得る難易度レベル(ゲート)における増分増加に続き、個人が訓練モジュールを完了し、および/または訓練プログラムのさらなるモジュールもしくはフェーズもしくは認知課題に進むために実行できる最終難易度レベルで終了する。本開示の一実施形態において、終了難易度は、この後個人が再評価を受け、その後の訓練のために訓練パフォーマンス範囲および難易度プログレスゲートを再設定されることになるパフォーマンスのレベルとして使用され、それにより、時間の経過とともに訓練難易度を個人の変化するベースラインに合わせてより細かく調整し、練習効果を克服する解決策を提供する効果を有する。
上記の説明から明らかなように、個人は、自分の現在のパフォーマンスに最も近いプログレスゲートに対応する難易度レベルで実行するまで訓練課題においてより高い難易度レベル(刺激の提示)を受けないことが企図されている。本開示のシステムおよび方法が、プログレスゲートをトリガーするのに十分許容可能な所定の難易度レベルで個人が実行するのに成功したかどうかを判定する方法は、様々な形態をとることができ、認知試験の種類および所望の成功基準に依存し得る。たとえば、各刺激に関する明確なパフォーマンス測定基準を有する従来の試験である課題(反応時間課題またはフランカー課題など)について、個人は、単一の、もしくはごく少数の刺激事象に対するゲートに対応する難易度レベルに到達することによって、複数の事象について、もしくは所定の時間の間、もしくは適応アルゴリズムがそのレベルで収束を感知するまで所定の難易度レベルを保持することによって、または短期間もしくは長期間の刺激もしくは時間についてある増分だけゲート難易度レベルを超えることによって所定のゲートで成功し得る。より複雑な、連続してパフォーマンスによって判断される課題について、成功は、一連の課題で完了すること、またはほぼ完了することを意味し得る。いくつかの場合において、所定のプログレスゲートでの成功は、システムが数時間もしくは数日などの1つまたは複数の期間にわたって複数回、または複数の条件の下で、その難易度レベル(上で説明されているようなものを含む)でパフォーマンスを観察し、個人が所定の難易度レベルで確実に実行できることを保証するようにし得る。
下限。いくつかの場合において、個人は、一番最近に達成したレベルよりも著しく低い難易度レベルをサンプリングすることを許され得ない。本質的に、訓練プログラムは、下限または「フロア」を訓練中に個人がサンプリングする難易度レベルに適用することができる。システムまたは方法によるそのような動作は、従来の適応アルゴリズムアプローチにおいて観察されているように、パフォーマンスの低下に特徴のない個人(注意をそらされる、または訓練デバイスを落とす、または非常によくない日であるなど)が、易しすぎ、適切にチャレンジングでないレベルにある、次のセッションでは不適切に遅い訓練ペースにしてしまう、その後のパフォーマンスを受けないことを確実にするものとしてよい。一実施形態において、いったん個人が指定された難易度レベルで実行できると、認知訓練プログラムは、その後の訓練において、もはや著しく低い難易度レベルを与えることはあり得ない。そのような難易度「フロア」は、個人が現在到達している難易度レベルの95%、90%、85%、または80%などの難易度のパーセンテージに設定され得る。たとえば、いったんユーザが、認知訓練課題において20のレベルに対応する、500msの平均反応時間でターゲット弁別課題を実行できると、認知訓練アルゴリズムは、ユーザがその後の訓練において19、18、17、または16よりも低いレベルをサンプリングすることを許し得ない。
上限。いくつかの場合において、個人は、一番最近に達成したレベルよりも著しく高い難易度レベルをサンプリングすることを許され得ない。本質的に、訓練プログラムは、上限または「キャップ」を訓練中に個人がサンプリングする難易度レベルに適用することができる。システムまたは方法によるそのような動作は、パフォーマンスの向上に特徴のない個人(向知性薬を摂取した、または異常に静かな滅菌環境にいる、多くの理由のうちのどれかにより過剰に認知的に興奮しているなど)が、難しすぎる、また不適切に速められた訓練ペースを有するその後のパフォーマンスを受けないことを確実にし得る。一実施形態において、認知プログラムは、最近の訓練計画で個人が経験したレベルよりも著しく高い難易度レベルを与えることはあり得ない。そのような難易度キャップは、個人が現在到達している難易度レベルの110%、115%、120%、または125%などの難易度のパーセンテージに設定され得る。たとえば、いったんユーザが、認知訓練課題において20のレベルに対応する、500msの平均反応時間でターゲット弁別課題を実行できると、認知訓練アルゴリズムは、ユーザがその後の訓練において23、24、25、または26よりも高いレベルをサンプリングすることを許し得ない。
進歩停止。難易度進行は、多くの訓練事例において同じままであることが企図される。しかしながら、いくつかの場合において、難易度進行が、たとえば、訓練経験に変動性をもたらすことによって個人による順守低下に対抗するため、個人の行動パターンに応答して自動的に調整するか、または動的に変化することが好ましいことがある。代替的に、難易度進行のそのような変化は、進歩が止まった、明らかにもはやその認知機能を改善できない個人へのシステムの応答としてアクティブ化され得る。これらの場合において、個人が残りの増分の難易度レベルおよび終了難易度レベルを変更することによって完全な終了難易度レベルに合格することを可能にすることは有益であり得る。一実施得形態において、システムがパフォーマンスに改善が見られることなく連続して10またはそれ以上のセッションがプレイされるなど、進歩停止行動の事前定義パターンを登録するごとに、システムは、次の難易度レベル増分を、ユーザが現在実行しているレベルと正確にマッチするように変更することができる。この場合、システムはそのユーザに順応し、訓練を易しすぎると感じさせることなく、それでも個人をチャレンジングで効率的な訓練ゾーンに保ちながら計画を進行させることができる。
再評価の回数およびタイミング、開始および終了難易度レベルを含む訓練パフォーマンス範囲、プログレスゲートの数および配置を含む訓練難易度進行、ならびに個人の訓練パフォーマンスに対する上限および下限の制約条件などの、認知訓練計画の様々なパラメータが、様々な代替的方法のうちの1つによって本開示のシステムにより実装され得ることが理解される。いくつかの実施形態において、これらのパラメータは、個人の最近の評価およびパフォーマンスに基づき計算システムによって自動的にプログラムされ得る。いくつかの実施形態において、これらのパラメータは、訓練を実行している個人のインストラクタまたは介護人によってインタラクティブに割り当てられ得る。他の実施形態においても、上記の方法の組合せが利用されるものとしてよく、訓練パラメータは、計算システムによって自動的に割り当てられるが、その値は進行中の訓練計画においてインストラクタまたは介護人によって動的に更新されるか、もしくは修正され得る。
いくつかの場合において、個人が自分のパフォーマンスおよび進行の実際の値に関するフィードバックを受けることは有益であり得る。これは、個人によって達成される難易度レベルもしくはプログレスゲートの実際の値、または異なる数値表現を含むことが可能である。本開示の一実施形態において、進行は、単純な数値で表され、整数が個人によって達成される認知課題の難易度に対応する。たとえば、反応課題において、レベルは、1から30の間の単純な数で表されるものとしてよく、各連続する整数は、個人が与えられる刺激に対する正しい応答を登録できる応答間隔、たとえば、50msの間隔で低下を表す。別の例として、与えられる刺激に対する平均応答間隔は、レベル数=6000/(刺激の現在の平均反応時間)などのかなり高い高分解能のレベルに変換されるものとしてよく、レベル数は、最近整数に丸められるか、または小数点以下第数十位または第数百位で最近値に丸められる。
しかしながら、個人が自分のパフォーマンスを数値的に理解することは必要ない。個人が経験した難易度レベルおよび進行は、数値、画像、聴覚、または個人がどれだけうまく実行しているかを個人に示す他の方式を含む、様々なモダリティによって表され得る。これは、どのような大きさかではなく、個人に自分が前進していることを示す、単純な図または画像またはチャートによって表され得る。本開示のいくつかの実施形態において、難易度レベルは、図5Fのパネル511に示されているような星などの、一般的に肯定的な含意を含む単純な画像によって表される。いくつかの場合において、進行は画像を異なるプログレスゲートで異なる形で強調することによって区別される。たとえば、星は、個人が実行することを目指せる各次のゲートについて、より明るくする、またはより大きくする、またはよりカラフルにすることを含む、より強い強調を与えられ得る。
報酬
報酬は、訓練計画の一部であるものとしてよく、これらは計画に携わる熱意を高め、その結果、順守が向上し、完了の確率が高くなり得る。それに加えて、個人が本気でゲームをする(課題を実際に試みずに完了しようとすることとは反対に)よう動機付けする報酬は、訓練に対して著しい影響を有し得る。個人が努力しようとしない場合、課題に関して時間にのみ基づき個人に訓練を進めさせる適応システムは、個人に、チャレンジングでなく、したがって個人の中核の認知能力をターゲットとしない難易度の課題を与えていることがあり得る。それに加えて、一般的にやる気を起こさせると認識されているが、個人のパフォーマンスおよび処方された難易度レベルに結び付けられていない報酬(たとえば、プログレスバー、または訓練に費やされる設定時間を完了した後の報酬)は、ユーザが自分にとってチャレンジングであるレベルで訓練を完了していることを保証し得ず、実際に、個人が報酬(たとえば、「大きいな仕事」というほめ言葉)がなされた努力にマッチせず、したがって訓練のメカニックに対して不誠実さを感じることになる。残念なことに、多くの現行のシステムは、これらの問題に対する解決策を用意できていない。
したがって、本開示の一態様は、個人に個人向けにカスタマイズされた難易度進行を与えるための認知訓練アルゴリズムが、それに加えて、そのような個人向けにカスタマイズされたプログレスゲートに直接結び付けられる報酬を含むことができることである。個人向けにカスタマイズされることで、異なる個人がすべての報酬を経験することが可能になるが、それは、個人の個人的難易度進行レベルに基づき設定され、絶対スケールではないからである。したがって、難易度進行増分に対して設定され、したがって、課題に対する能力が異なっていても関係なくすべての個人によって達成可能である、標準的な一組の報酬があり得る。たとえば、被験者Aは、システムによって、1000msから600msの弁別課題への応答ウィンドウに対する個人向けにカスタマイズされた難易度進行範囲を与えられるものとしてよく、増分難易度プログレスゲートは各100msに設定される(すなわち、1000ms、900ms、800ms、700ms、および600ms)。被験者Bは、同じ課題を、かなり低い全体的能力で実行し、システムによって、2000msから1000msの個人向けにカスタマイズされた難易度進行範囲を与えられるものとしてよく、5つのプログレスゲートは2000ms、1750ms、1500ms、1250ms、および1000msに設定される。システムが、各増分プログレスゲート1から5を通過したことに対して被験者に報酬を与える、たとえば、視覚的な星をコンピュータ画面上に表示した場合、各被験者は、非常に異なる機能レベルにもかかわらず、同様の動機付けをされ、個人自身の個人向けにカスタマイズされた難易度進行に関する自分の完了に基づき同じ報酬を獲得することができる。したがって、システムは、各ユーザが動機付けされ、進歩し、それらに適用され得ない標準との比較とは対照的に自分の能力に関するパフォーマンスに基づき報酬を受け取ることを可能にする。本開示の一実施形態において、方法およびシステムは、自分のパフォーマンス範囲内でプログレスゲートとして指定されている増分難易度レベルを達成する個人に直接結び付けられている報酬を与え、特に好ましい一実施形態において、報酬は、個人のベースラインパフォーマンスおよび最高またはターゲットパフォーマンスを包含する範囲にわたるパフォーマンス分配について与
えられる。
いくつかの認知訓練状況において、報酬が個人の認知能力の測定基準としての機能を果たすことが好ましく、それにより、個人は報酬を獲得することにのみ集中することができる。本開示の一実施形態において、システムは個人に対して、個人が成功する難易度レベルに対応する報酬を与え、個人の認知機能に関係する数値またはより具体的なデータを受け取らない。本開示における報酬は、どれくらいまで達成できたかを個人が感じ取れるように強調され区別され得る。たとえば、星などの視覚的報酬は、各その後の増大するプログレスゲートにおいて個人には異なって見え、たとえば、形状もしくはサイズもしくは明るさが異なり得る。強調は、事実上視覚的、聴覚的、触覚的、臭覚的、味覚的であり得る。それに加えて、強調は、報酬のタイミング、達成される難易度レベルへの近さ、または類似のパラメータの数に基づき変化し得る。
当技術分野で知られている多くの種類の報酬は、本開示に適している可能性があることが理解される。報酬の性質は、難しいが、動機付けを必要とし得る課題において一般的に使用されるように、視覚的、聴覚的、または別の感覚モダリティであってよい。ビデオまたはコンピュータゲーム、教育ソフトウェア、運動競技、または動機付けを使用して課題を完了する他の類似の技術などの一般的な活動において使用される報酬が適している。好適な報酬の例は、参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第8,343,012B2号、Redmann WG、米国特許第6,585,518B1号、Jenkins WMら、および米国特許出願公開20130091453A1号、Kotler MJら、においてすでに詳述されている。
訓練計画において個人に報酬を与える正確な基準およびタイミングは、様々な潜在的選択肢のうちの1つであり得ることが理解される。報酬は、訓練計画を通じて個人のパフォーマンスおよび進行に結び付けられている設定されたスケジュールに基づき送られるものとしてよい。たとえば、報酬は、プログレスゲートが達成されたときに送られるものとしてよい(すなわち、個人がプログレスゲートによって指定された難易度レベルで実行する)。本開示の一実施形態は、個人がパフォーマンスを所定の期間にプログレスゲートによって指定された難易度レベルに維持するときに報酬が送られることである。次の増分プログレスゲートに進む時間、プログレスゲートでのパフォーマンスの総持続時間、訓練計画に携わるのに費やされた時間、完了した課題の数、または完了した訓練モジュールの数はすべて、報酬の個人向けにカスタマイズされた送達に適した基準であるものとしてよい。さらに、報酬は、計算システムに事前プログラムされ得るか、または訓練計画においてインタラクティブに、動的に割り当てられ、修正され得る。
刺激
本開示は、個人の認知を向上させるための方法およびシステムを特徴とし、これは認知機能評価および認知訓練を個人に提供することを伴う。評価および訓練は、個人の認知機能または一般能力を、それぞれ、測定し、改善することを意図されている。本開示の認知機能評価および訓練は、両方とも、ユーザに認知課題を与えることを伴う。目標を達成するために刺激を個人に与え、その刺激への個人の応答を受け取る認知課題は、認知課題として分類され得る。本開示は、特定の認知訓練課題および知覚モダリティから独立して個人に効率的な認知訓練を行うための方法を広く開示しているので、様々な種類の認知課題が本開示の方法およびシステムに使用されるものとしてよいことに留意されたい。したがって、当技術分野で知られている認知課題の多くの定義はどれも、本開示における使用に適している。
認知課題は好ましくはユーザへの刺激を有しており、様々な種類の刺激が当技術分野においてすでに特徴付けられている。米国特許出願公開第20070299319A1号、Chan SCおよびHardyなどの技術は、ユーザに対する認知課題および応答、さらには個人に与えられる刺激が様々な状況に対して変化するか、または適応し得るという事実に適した刺激を説明している。当技術分野のこれらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
それに加えて、本開示の方法およびシステムは、感情的および社会的知性、身体能力、および教材の知識などの、非認知領域における個人の評価および訓練に適している。これらの場合において、ユーザは非認知課題を与えられるものとしてよく、評価対象の領域内のユーザの技能に基づきユーザから応答を受け取る刺激を含む。たとえば、身体的訓練において、ユーザは、筋肉運動の形態で応答を受け取る刺激を与えられ得る。感情的および社会的知性の評価および訓練は、社会的環境を表すシーンをユーザに与える課題を含むものとしてよく、目標は、シーンによって伝えられる感情または社会的に適切な行動方針を識別し、報告することである。したがって、本開示のシステムおよび方法は、課題が評価対象の領域を表している限り、任意の領域において任意の一組の課題に適用されるものとしてよく、その領域内の被験者の技能の改善は、個人向けにカスタマイズされた適応訓練アプローチを必要とする。
訓練
本開示では、個人の認知を向上させるシステムおよび方法を詳述し、これは個人に認知訓練を与えるステップを含む。認知訓練は、一般的に、個人が訓練した認知課題におけるまたは関係する認知能力における個人への一般的改善が課題を達成することと釣り合う目標の下で、遂行するよう個人が指示される1つまたは複数の特定の課題(すなわち、処方された計画)の一連のモジュールまたは時間ベースのセグメントを指す。本開示のいくつかの実施形態において、認知訓練計画は、コンピュータ化された一組の課題として与えられ、特に好ましい実施形態において、認知訓練計画は、興味をそそるインタラクティブな形態でユーザに与えられる。
上で述べたように、本開示は、特定の認知訓練課題および知覚モダリティから独立して個人に効率的な認知訓練を行うための方法を広く開示しているので、様々な種類の認知課題が本開示の方法およびシステムに使用されるものとしてよい。したがって、本発明の方法およびシステムは、既存の認知訓練システムの有効性の個人向けカスタマイズおよび改善に向けて適用することもできる。
本開示の一態様は、個人に、認知訓練課題を与え、初期難易度レベルおよび増大難易度進行がその個人自身の能力に基づくことである。本開示の方法およびシステムについて、個人は、効率的な認知訓練計画を確実にするためにそのパフォーマンス能力に近づけられる。難易度進行および報酬進行に関係する本開示のいくつかの態様は、本明細書において上で詳述されている。しかしながら、訓練過程において難易度を変更するか、または改めるか、または適応させることができる特定のアルゴリズムまたは方法は、訓練中に難易度を適応させる当技術分野で知られている様々な方法のうちの1つであり得る。たとえば、ブロック適応、最尤推定方法、単一または多重階段法、および当技術分野で知られている他のそのような方法などの方法である。これは、本開示のいくつかの態様を含む本明細書で説明されている個人向けにカスタマイズされた認知訓練方法およびシステムにおけるそのようなアルゴリズムの適用である。
ターゲット集団
本開示の方法およびツールを使用することができる個人は、誰でもよく、特に、認知能力を増強することに関心を持つ人々であるものとしてよい。以下で説明されているターゲット集団のうちのどれかについて、誰か1人の認知能力(たとえば、障害、または干渉への脆弱性)および訓練を評価する診断は、本開示の方法の特に有用な応用である。認知機能への干渉が知覚、注意、および記憶を含む、ある範囲の機能にわたる認知パフォーマンスに重大な影響を及ぼすことが認知分野において認識されている。したがって、特に干渉を処理する能力を増強することを目指している新しい訓練方法の恩恵を受け得る潜在的集団が多数ある。
主題の方法およびツールの恩恵を受け得る個人は、限定はしないが、高齢の成人などの成人を含む。たとえば、主題の方法およびツールは、どの年齢の成人に対しても有用であり得る。健康な高齢の成人は、認知干渉の処理において著しい欠陥を有することがよく知られている。それに加えて、最近の研究成果から、若い成人であっても、そのような欠陥の兆候を示し得ることが知られている(国際公開第WO2012/064999A1号、Gazzaley、A.)。したがって、約30歳以上の成人は、本開示の方法の恩恵を受け得る。個人が老化するにつれ、個人の認知能力の測定可能な劣化がある。認知低下のこの経験は、様々な日常動作でときおり見落としを生じる、および/または集中の困難が増すという形で現れ得る。老化とともに衰えが進行して度忘れが頻繁になり、多重課題をこなしながら、または注意散漫を回避しながら視覚的または聴覚的情報の抽出を必要とする課題を実行することが一時的に困難になる。車を運転しているときに危険を回避すること、雑踏の中で見知った顔を探すこと、および速読は、そのような例のうちのいくつかである。したがって、本開示は、認知能力を改善するか、または認知機能の確定した低下または低下速度を改善することを望んでいるいかなる年齢の個人にも特に有用である。
そのような低下は、典型的には、50歳から始まって加速し、その後数10年にわたって悪化し、これらの度忘れが目立って頻繁になるが、これは「加齢関連認知低下」と臨床的に称される現象である。多くの場合に良性であるが、そのような予測可能な加齢関連認知低下は、日常の課題をこなして行くのを難しくすることによって生活の質をひどく変える可能性がある。
加齢関連認知低下は、軽度認知障害(MCI)として現在知られているより重大な状態に至る可能性があり、患者は、症状が認知症の公式の臨床基準を満たしていないとしてもこれまでの生涯能力に関して認知機能の特有の急激な低下を示す。主題の方法およびツールは、MCIを患っているか、またはその危険性のある人々などの、人間の破壊的な神経疾患の始まりを逆転し、および/または防止する潜在的な可能性を有する。
加齢関連認知低下はさておき、認知障害を経験しているか、またはその危険性があるすべての年齢の人々は、本開示の恩恵を受けることができる。たとえば、本開示は、認知機能喪失が怪我(たとえば、外傷性脳損傷)、薬物療法、慢性神経疾患、精神病、または未知の原因の結果として生じている個人を訓練するために有用である。そのような認知障害は、加齢関連であろうとなかろうと、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、うつ病、統合失調症、認知症(限定はしないが、AIDS関連認知症、血管性認知症、加齢関連認知症、レビー小体に関連する認知症、および突発性認知症を含む)、ピック病、疲労に関連する認知障害、多発性硬化症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、強迫性障害(OCD)、およびその他の障害を含む、様々な状態の寄与要因または顕性症状であり得る。他の認知機能喪失は、感染性病原体、医学的介入、アルコール、または薬物などに起因する脳損傷を含み得る。したがって、認知低下または障害は、様々な悪条件に対する寄与要因または負の影響因子であり得、したがって本開示は、不安、ストレス、パニック、うつ病、情動不安、または倦怠と闘う、または診断するうえで有用であり得る。それに加えて、認知低下は、表面上認知には無関係であるが、上述の認知プロセスに著しい悪影響を及ぼす様々な病状からの二次的症状の結果として生じ得る。したがって、著しい痛み要素、不眠症、または化学療法もしくは放射線療法などの疾患治療の悪影響を有する痛みまたは疾患を経験している個人も、本開示の方法を使用できる。
一実施形態において、本開示において説明されている適応アルゴリズムによる認知機能増強訓練の進行は、認知機能の診断手段となり得る。認知訓練プログラムの進行は、限定はしないが、どのような段階でユーザが進歩停止するか、ユーザが1回の評価から一組のプログレスゲートにおいて何回進歩停止するか、ユーザが複数回の認知機能評価から複数の組のプログレスゲートにおいて何回進歩停止するかなどを含む、多くの異なる仕方で測定され得る。認知機能増強システムが認知機能の診断手段として使用されるときに、これは、疾患の増悪を追跡し、療法の進行を監視するためにターゲット集団のどれかで使用され得る。認知機能増強システムが、疾患の増悪を追跡するために使用されるときに、認知訓練は、毎日、毎週、および毎月などの定期的スケジュールで開始され得る。認知機能増強システムが、療法を監視するために使用されるときに、これは療法の前に、その後、毎日、毎週、および毎月などの定期的スケジュールで施され得る。一実施形態において、認知機能増強システムの認知診断出力に基づき、療法の終了を含む、療法の適用量または頻度を調節する決定を下すことができる。
本発明の方法から恩恵を受け得る集団は、注意欠陥障害(たとえば、注意欠陥過活動性障害(ADHD))を患っている人々をさらに包含する。一般的な、または診断未確定の発育遅延および自閉スペクトラム症(ASD)を包含する、発達障害の子供および成人の集団の認知機能喪失も、主題の方法によって潜在的に逆転され得る。
慢性神経疾患および精神病を患っている個人について、抑制性ニューロン集団の変化、髄鞘形成、応答遅延、緊急応答非協調、空間、スペクトル、および時間の詳細における応答選択性の低下、および背景刺激とターゲット刺激との間の区別の低下は、加齢関連認知低下の効果に非常によく似ている。したがって、加齢における障害と平行する認知障害のプロファイルを有する任意の年齢の個人は、本開示の方法およびツールに対するターゲット集団である。個人は、主題の方法によって訓練された場合に実質的な「矯正」神経学的変化を経験し得る。
それに加えて、多くの個人が、認知機能の知覚可能な低下を経験していないが、現在の認知能力を高めたいと考えている。一例は、日常の課題のパフォーマンスを改善することである(たとえば、多重課題、集中、記憶、会話技術、意志決定能力、創造性、または特定の課題への反応時間などのソーシャルスキル)。別の例は、認知能力の一般的測定基準を改善することである(たとえば、「IQを高くする」)。人々は、日常生活において干渉を受けやすいか、または干渉に曝されているので、本発明の方法は、必ずしも認知低下または認定障害を経験していない人々でも認知能力を訓練するために有用である。上述の訓練された認知能力に依存する二次的効果も、本開示を使用する訓練のターゲットとなり得る。したがって、活動が多重課題の実行を伴う集団は、本明細書で説明されているような干渉訓練により専門的な職務または趣味を実施する際のパフォーマンスを向上させることが可能である。そのような集団の例は、限定はしないが、運動選手、航空パイロット、軍人、医者、コールセンター職員、教師、および車両の運転手を含む。
他の例は、特定の主題領域(たとえば、数学または読書)における学習、干渉の存在下での一般的学習能力、社会的相互作用の強化などの学習を含む。本開示は、干渉訓練から独立した教材に基づく直接的な訓練にも適用され得る。たとえば、本明細書で説明されている方法は、数学または科学などの特定の教育領域における訓練のために個人向けにカスタマイズされた、効率的な、動機付けのある知的個別指導システムに組み込まれ得る。したがって、パフォーマンスレベルに関係なく、就学前および学齢児童、ならびに十代の若者および若い成人、すなわち、5歳より上のすべての個人は、本開示から恩恵を受ける集団となるであろう。
認知訓練における直接的応用に加えて、明細書で説明されているシステムおよびメカニックは、感情処理および社会的知性などの他の領域における個人向けにカスタマイズされた訓練に直接的に適している。就学前および学齢児童に個人的に有効であり、社会的に適切な方式で感情刺激を知覚し、処理し、応答するのに必要なツールを備えさせるように設計された早期教育における発達プログラムは、本開示から恩恵を受け得る。十代の若者および若い成人は、そのような訓練を利用して、ソーシャルスキルを最大化して意味のある関係を構築し、社会的隔離を最小にし、注目する誤解および紛争を効率的で建設的な方法で処理することができる。コラボレーション、コミュニケーション、紛争解決、および交渉術を教えるように考案された企業訓練プログラムは、個別の従業員の技能および能力に合わせて訓練プログラムをカスタマイズするために本開示から恩恵を受けることができる。上記のグループに加えて、社会的および感情的障害の危険性が増大している個人およびこれらの領域において処理できない問題を抱える集団(たとえば、社会的に無視されている個人および既決重罪犯)、または自分の社会的および感情的知性を改善したいと考えている個人は、本開示から恩恵を受けることができる。
本開示の他の応用は、理学療法、運動、または競技訓練のためのインタラクティブプラットフォームなどの身体的訓練および運動リハビリテーションプログラムを含む。これらのプログラムは、本明細書で説明されている方法を利用することによって訓練計画を実行する個人の現在のパフォーマンスおよび望む技能レベルに合わせて手直しされ得る。個人向けにカスタマイズされた、適応身体的訓練計画から恩恵を受けることができる集団は、すべての年齢および身体能力を有する人々、運動選手、健康な個人、さらには怪我、脳卒中、変形性関節症、または他の原因による筋骨格系疼痛および障害から回復しようとしている患者を包含する。
有効性の実証
個人の認知および関係する効果を診断または増強することを目的として、訓練セッションまたはプログラムの有効性を実験的に決定することが望ましいものとしてよい。実験の好適な方法は、人間試験的研究および臨床試験を含む、認知、行動、または薬理学的介入の有効性を試験するための当技術分野で知られている種類の研究を含む。これらの種類の実験は、個人のグループで実施されるものとしてよく、好ましくは、最終的な訓練セッションまたは市場製品のターゲット集団を表す個人のグループで実施され得る。好ましくは、これらの研究は、プラセボ/シャム/ビークル比較対照群、被験者および実験者の盲検化、被験者の様々な群への無作為化、および同様のものなどの当技術分野で知られている方法を含む、結論に強力な統計的検出力を与えるような仕方で実施される。
上の節で述べられているように、本開示に適している一効力試験方法は、評価を構成する機能に訓練が測定可能な変化を引き起こしているかどうかの決定を可能にする訓練前および訓練後評価の実施である。一実施形態において、訓練前および訓練後評価は、一般的な認知機能からなり、これは健康な個人および臨床患者集団を含む、認知障害を経験した、または経験する危険性のある個人の両方に関係する。そのような好適な試験は、知覚能力、反応、および他の運動機能、視力、長期記憶、作業記憶、短期記憶、論理、意志決定、および同様のものに対する試験を含む、認知または行動研究における一定範囲の認知の特定の機能を試験する当技術分野で知られている試験を含む。
別の実施形態において、訓練前および訓練後評価は、日常生活の実際の機能的活動に関する改善を測定する試験からなる。例は、高齢者集団の臨床試験で使用される日常生活動作などの、そのような結果を測定するように特に構成されるか、妥当性確認されている試験、または指令された課題を実行する能力、読書または会話理解、作業場環境の有効性、および同様のものなどの類似の単純な測定を含み得る。
別の実施形態において、訓練前および訓練後評価は、特定の疾患もしくは病状に関連する状態もしくは機能に関する改善を測定する試験(たとえば、認知能力試験)からなる。好適な種類の試験は、疾患もしくは状態の症状重症度またはバイオマーカーを客観的に測定する試験、症状重症度の主観的臨床医または観察者測定を使用する試験、および病状と相関することが知られている認知機能を測定する試験を含む。そのような試験の例は、限定はしないが、ミニメンタルステート検査、注意変数試験、CANTAB認知バッテリー、神経心理学的状況の評価のための再現可能なバッテリー、特定の病状に関連する臨床総合所見尺度、臨床家の問診に基づく変化の所見、重篤障害バッテリー、アルツハイマー病評価尺度、陽性および陰性症候群尺度、統合失調症認知評価尺度、コナーズ成人期ADHD評価尺度、ハミルトンうつ病評価尺度、ハミルトン不安尺度、モントゴメリー-アスベルグうつ病評価尺度、ヤング躁病評価尺度、小児うつ病評価尺度、ペンシルバニア州心配の自己評定式質問紙、病院不安およびうつ病尺度、異常行動チェックリスト、日常生活動作尺度、一般開業医認知評価、エリクセンフランカー課題、ストループ課題、知能指数、レーヴン漸進的マトリックス、実行機能の行動評価目録(BRIEF)、日常生活注意テスト(および子供の日常生活注意テスト)、記憶および学習検査、ウィスコンシンカード分類課題、およびデリスカプラン実行機能システムなどの評価尺度または調査、アミロイドベータ、コルチゾール、および他のストレス反応マーカーの検出などの疾患または健康の内部マーカーを測定する生理学的試験、ならびに特定の神経信号の存在に基づき状態を評価する脳画像研究(たとえば、fMRI、PETなど)を含む。いくつかの実施形態において、特定の試験の一部(たとえば、サブセクションまたは特定のインデックススコア)が実装され得る。Table 1(表1)およびTable 2(表2)は、いくつかの例示的な試験に関係する情報を含む。
別の実施形態において、訓練前および訓練後評価は、被験者の本人の自己報告知覚を測定する調査または質問紙スタイルの試験からなる。これらは、健全な機能もしくはフィーリング、または疾患機能もしくは症状の自己報告尺度を含み得る。好適な自己報告試験の例は、限定はしないが、ADHD自己報告尺度、陽性および陰性影響スケジュール、うつ病不安ストレス尺度、簡易抑うつ症状尺度、PTSDチェックリスト、および被験者に対して実施され病状の一般的フィーリングまたは現実世界の機能的状態または改善に対する満足度に関して報告することができる他の任意の種類の調査を含む。
本明細書で説明されている実施例および実施形態は、例示することのみを目的としており、このことを考慮して様々な修正形態または変更形態が、当業者によって示唆され、また本出願の主旨および範囲ならびに付属の請求項の範囲の中に含まれるものであることが理解される。本明細書で引用されているすべての刊行物、特許、および特許出願は、全体がすべての目的に関して参照により本明細書に組み込まれる。
PROJECT:EVO-計算認知訓練システム
われわれは、モバイルタブレットまたはスマートフォン上で個人によって操作される、「Project:EVO」と称する臨床的プロトタイプ認知介入における基本的なソフトウェアメカニックとして適応型認知訓練システムを設計し、構築した。Project:EVOの動力となる適応型認知訓練システムは、本開示の方法を使用して、個人に、個人向けにカスタマイズされた認知訓練経験を提供する。
Project:EVOの背景
Project:EVOは、携わっているコンピュータ環境内で、個人によって同時に実行される2つの課題(多重課題)の負荷および複雑度を適応的に高めることによって個人の実行機能を改善する一手段としてモバイルビデオゲームとして構築されている。今まで、ゲームは、標準的な介入プロトコルならびに標準的な訓練前および訓練後評価を使用して製品が認知、行動、および症状測定に対して有する効果を決定する複数の臨床研究でデプロイされてきた。Project:EVOの機能的臨床的バージョンからの例示的なスクリーンショットが、図5A〜図5Fに示されている。
Project:EVOは、個人に2種類の課題、すなわち、知覚反応課題(ゲームでは「タッピング」と呼ばれる)と視覚運動追跡課題(ゲームでは「ナビゲーション」と呼ばれる)を与える。知覚反応課題では、個人が注目する視覚的ターゲットが現れたときに(たとえば、緑色の円形の魚)モバイルタブレット/スマートフォンの画面上をタップすることによって応答するが、注目するターゲットでないターゲットが現れたときには(たとえば、緑色の正方形の魚または赤色の円形の魚)その応答を抑制し、画面をタップしないことを要求するものとしてよい。視覚運動課題は、個人がモバイルタブレット/スマートフォンの画面を微妙に傾けることによって視覚的フィギュア/アバターに川を下らせアバターを常に川の真ん中に来るように「操縦する」ことを要求するものとしてよい。個人は、成功させるためにアバターの通り道に生成される障害物を回避し得る。これら2つの課題は、以前の刊行物および特許技術(Anguera JAら、2013 Nature、501:97-101、国際公開第WO2012/064999A1号、Gazzaley A)において個人に対して認知的訓練を行うために使用される多重課題パラダイムの基本フレームワークに基づいている。したがって、個人向けにカスタマイズされた認知訓練システムは、本開示の「背景技術」で説明されているように、そのような課題の標準的なデプロイの問題によって妨げられない手直しされた認知訓練経験を個人に提供するため個人向けにカスタマイズされたフォーマットですでに報告されている認知課題をデプロイする能力を有する。
Project:EVOにおける難易度レベル
反応課題の難易度レベルは、ユーザパフォーマンスに基づき修正される。難易度レベルは、適切な長さの時間の間個人がタッピング課題を適切に実行すると上げられる。難易度レベルは、個人が非ターゲットに応答すること、または注目するターゲットに適切な長さの時間の間に応答しないことのいずれかによって、タッピング課題を実行することに失敗すると下げられる。同様に、ナビゲーション課題の難易度レベルは、個人がアバターの通り道にある障害物を回避することによってナビゲーション課題を適切に実行すると上げられる。この難易度レベルは、個人がユーザの通り道にある障害物またはコースの壁のいずれかに激突することによってナビゲーション課題を適切に実行することに失敗すると下げられる。個人が達成することができる難易度レベルは、ゲーム環境内の様々な報酬としてユーザに対して表される(図6)。たとえば、評価の後、個人が取得した難易度レベルは評価後要約画面に特定のレベルの「スーパーコイン」の達成として表される(図6A)。別の例として、訓練実施中または訓練実施後に、個人が実行することができる難易度レベルは、個人が特定のレベルで実行することによって獲得することができる星で表される(図6B)。以下の節でさらに説明する。
課題の適応性
Project:EVOは、認知課題の難易度レベルをリアルタイムで適応させ、ユーザが認知課題を実行するときにユーザをチャレンジングな状態に適切に保つ。したがって、ゲームプレイの最後の事象における個人のパフォーマンスは、次の事象の正確な難易度を決定し、延長期間における総パフォーマンスは、一般的に、どの時点においても個人が経験している可能性のある平均難易度レベルを決定する。図1Cは、訓練計画における特定の被験者からのデータを示しており、訓練実施全体を通して難易度の上方および下方適応をリアルタイムで強調する。
二重課題評価および訓練モジュール(以下で説明される)において、各課題は、2つの課題が同時に実行されているときに上述の方法を独立して使用することで適応する。Project:EVOは、個人が現在の課題バージョンをマスターしているとシステムによって決定された後、課題の複雑度を適応させる(すなわち、認知課題の、新しい規則セットを含む、全く新しい変更規則を個人に与える)。Project:EVOの現在のバージョンでは、ユーザが複数の再評価サイクルを通じて進行を測定した後に課題をマスターしたとシステム側でみなした後、システムは、Project:EVOにおいて新しいワールドとして表されている、次の課題チャレンジ(より高い複雑度)を「ロック解除」する(図6Cを参照)。
Project:EVOにおける評価および訓練
Project:EVOは、個人向けにカスタマイズされた評価、再評価、および訓練システムを採用する。個人がProject:EVOで訓練計画を開始したときに、システムは、初期「ベースライン評価」をトリガーし、単一課題タッピング、単一課題ナビゲーション、および二重課題(タッピングおよびナビゲーションが各々測定され、それと同時に両方の課題を実施する)に対する個人のパフォーマンスは、各々連続するフェーズで測定される。Project:EVO評価に対するパフォーマンスレベルは、本開示において上で説明されている方法によって計算される。
ベースライン評価も、個人の第1のパフォーマンス範囲を確立する。Project:EVOでは、多重課題実施時の能力増大は、訓練計画の意図された目標であり、各評価/訓練フェーズの範囲内で、目標は、個人が多重課題を、個別の課題を孤立して実行できるのとほぼ同じくらいにこなせるレベルまで個人の実行能力を高めることである。個人の動的パフォーマンス範囲は、訓練モジュールにおいて目標を設定するために使用され、その際に、単一課題実施時および多重課題実施時に得られるいくつかの値を使用し、これらのパフォーマンス値を含む、これらのパフォーマンス値の間の範囲として定義される。
チャレンジを終了した後、個人は、自分のパフォーマンススコアを示され、次いで、「訓練」モジュールに進行する。Project:EVOの訓練モジュールは、複数の連続する実施に対して適応二重課題を実行することを伴う。訓練の目標は、同時に実行されたときに課題(タッピングおよびナビゲーション)に対する能力を改善することである。改善目標は、システムによって設定され、ユーザに対して、ユーザが取得する必要のある5個の「星」を表示し、各星は二重課題パフォーマンスのより高い難易度レベルに設定される。各星が表す難易度レベルは、最近の評価において取得されたいくつかのプログレスゲートに対応する。星を取得した後、個人は、各残りの星について、両方の課題などに対してパフォーマンス難易度レベルのより高い範囲をサンプリングすることができる。
図8A〜図8Dは、参加者がEVOゲームプレイの単一のワールド内で評価、再評価、および訓練と進んだときの最近の研究参加者のデータからの非識別データを示している。図8Aは、参加者のベースライン評価データを示している。単一課題および二重課題フェーズの平均難易度レベルは、y軸を横切る水平線によって視覚的に示されており、それらのレベルは訓練モジュールに対するプログレスゲートを設定するために使用される。図8Bは、個人によって実行される1回目の訓練実施からのデータを示している。図8Cは、複数回の訓練実施における同じ個人の進行を示している。個人が訓練を10回実施して、最初に5個の星を取得し、訓練を15回実施して次の5個の星を獲得し、訓練を25回実施して最終の5個の星を獲得しているが、それにより、プレーヤーに継続的にチャレンジする際に再評価の重要性を実証している。
評価および訓練における他の報酬
上で説明されている報酬(たとえば、スーパーコインおよび星)に加えて、Project:EVOは、個人がその瞬間その瞬間で、また長期間にわたって、最大能力でプレイするよう奨励し、動機付けすることを意図されている様々な報酬を含む。すべてのタッピング事象は、ユーザが視覚的刺激に適切に応答している場合にユーザに信号として送る視覚的および聴覚的フィードバックを含む。それに加えて、ナビゲーション事象も、ユーザが順調に進められるように視覚的および聴覚的刺激を有する。成功裏に実行された事象、訓練中に星を獲得すること、および多数の日常プレイを完了することのためにポイントが割り当てられる。これらのポイントは、ユーザのホームベースマップ画面に表示され、その後のユーザゲームプレイにおいてそれ自体を示すアバターおよびコスチュームを購入するために「費やされ得る」。最先端の視覚的グラフィックおよび現在のオーディオサウンドトラックは、全体的なユーザエクスペリエンスを高める。
効率的な認知訓練の妥当性確認
複数のパイロット研究が、製品開発の様々なフェーズでProject:EVOのいくつかのバージョンにより実施されている。以前の研究からのデータおよびフィードバックは、製品繰り返しで様々な被験者集団において経験される機械的または関与問題に直接対処することができる。これらの試験サイクルで、われわれは、適応フォーマットで中核認知課題を有していたが、個人向けにカスタマイズされた難易度および再評価システムを適所に有していなかったProject:EVOシステムの以前のバージョンを、完全な個人向けにカスタマイズされたシステムを構成したProject:EVOの現在のバージョンと直接比較する機会を得た。
われわれは、様々な臨床的カテゴリ、すなわち、神経学的機能正常、自閉症、および注意/感覚問題から、8〜12歳の子供で自宅認知訓練研究を実施した。この研究は、健康なおよび診断された小児科集団の認知研究で訓練された学術的医療研究センターにおいて実施された。子供は、各々、臨床部門コーディネータの指示でProject:EVOへの〜30分間の導入を受け、ゲームを収納したモバイルデバイスと一緒に家に帰され、その際に、1週間、1日〜30分間、週5日間ゲームに携わる指示を与えられた。Project:EVOメカニックは、自己適応的である、すなわち、デバイスを扱うのに臨床医のインタラクティブな操作を必要とせず、子供は自宅で自分だけでプレイすることが可能であった。ゲームにおける各研究被験者の認知およびプレイデータは、ワイヤレス方式で安全なデータベースにアップロードされ、それにより個別の進行の高分解能解析が可能であった。
研究が完了した後、個別の進行曲線が分析され、研究参加者がプロトコルを進める際のダイナミクス、順守、および出現した興味深い行動パターンを決定した。この研究からの例示的な個人(この場合、神経医学的機能が正常な子供)の進行データは図7Aに示されている。このデータは、被験者が9回の実施で訓練目標を完遂することができ、ゲームの第1のワールドを通過し、別のワールドに移行したことを示している。ゲームで行われた認知測定は、訓練前および訓練後にも行われた。図7Bに示されているように、被験者は、ワールド1における訓練の過程で、ナビゲーション課題に対する認知パフォーマンスをレベル11.9からレベル15.7まで改善し、干渉処理コストを、タッピングに関しては-23.7%から-9.3%に、ナビゲーションに関しては-0.8%から-0.6%に改善した。平均すると、この研究の被験者はワールドを完了するのに〜s回実施して、0.43±1.50(平均±標準偏差)レベルだけ、すなわち、タッピング課題では2.6sの平均反応時間、ナビゲーション課題では1.03±1.55レベルだけ、多重課題パフォーマンスを改善した。
個人向けにカスタマイズされた訓練システムの構成の後、プログレスゲートの設定および再診断をそのままにして、われわれは、上記の研究を再実施し、新しい認知訓練バージョンの実現可能性を判定し、被験者に対するチャレンジングな訓練時間を高めることに対するわれわれの新しいシステムの効果を調べた。この追跡研究は、同じ臨床部門コーディネータを用い、同じ年齢範囲内の類似の患者および健康な参加者を得る同じ包含基準を使用し、同じ学術的医療研究センターで実施され、それにより、直接比較を行い、確認される効果が研究場所の地形、研究要員、または被験者プロファイルの間の相違によるものである確率を低減した。すべての被験者は、同じプロトコルに通され、これは、来院とその後の1週間の自宅訓練モジュールを伴った。データは、すでに説明されているように収集された。
この追跡研究からの例示的な個人(この場合、神経医学的機能が正常な子供)の進行データは図8Cに示されている。このデータは、被験者が50回の実施で訓練目標を完遂することができ、ゲームの第1のワールドを通過し、別のワールドに移行したことを示している。前の研究(図7C)からの被験者と比較すると、新しい研究からのこの被験者の訓練進行曲線は、個人がワールドをやり終えるのにはるかに長い時間を訓練に費やすことを示している。曲線は、引き延ばされる。それに加えて、各5星増分を見ると(新しいシステムで再評価が行われる)、単一の評価は、個人が10回の実施で最高限度に到達すると最小訓練ベースラインを与えていることになることが明らかである。各再診断(星5個および星10個)の後に、被験者の訓練はより難しくなり、より引き延ばされ、被験者が自分の改善最高限度に近づくにつれシステムはユーザにチャレンジし、タップして増分認知機会に入ることを続けることを信号で知らせる。
より引き延ばされた訓練モジュールの効果は、訓練前および訓練後に行われる認知成果測定に見られ得る(図8D)。新規に構成された個人向けにカスタマイズされたバージョンにおけるこの被験者は、自分の認知パフォーマンスをタッピングではレベル11.2から12.5に、ナビゲーションではレベル10.7から15.4に改善し、訓練の過程にわたって干渉処理コストをタッピングに関して3倍に改善した。ナビゲーションは、一般に、様々な推定される理由からこの集団における逆のコスト(多重課題が孤立した課題よりもよい)を示しており、したがって、われわれは、それを予想して、これらの研究に認知機能の信頼できる測定基準としてナビゲーションコストを含めない。特に、このグラフから、再評価が有していた利点を見ることができ、訓練の第2のフェーズ(最初の星5個が獲得された後)は第1の訓練プログレスゲートの改善で拡張され、個人がタッピングで自分の干渉コストを-15.4%から-11.4%にさらに改善することがわかる。
全体として、ゲームの新しいバージョンにおける被験者はワールドを完了するのに平均して13回実施して、2.10±1.85(平均±標準偏差)レベルだけ、すなわち、タッピング課題では12.6sの平均反応時間だけ、多重課題パフォーマンスを改善した。これは、個人向けカスタマイズシステムなしで簡略化された以前のバージョンを使用する第1の研究にきわめて有利に匹敵する。
効果的な認知訓練の妥当性確認
認知訓練システムが認知機能促進という利点を有し得ることを確認することへの第1歩として、パイロット臨床研究が実施され、4週間の自宅認知訓練プロトコルを実行するために小児ADH患者が採用され、Project:EVOプレイだけでなく被験者が訓練を受けなかった認知/実行機能の最も基準になる臨床測定基準でも個人を測定した4週間の前および後に臨床訪問を行った。これらの試験は、認知訓練環境における訓練進行が認知のより広い測定基準に「移され」、または「一般化され」、訓練ソフトウェアにおける測定にもっぱら特有であるということでなかったかどうかを知るための受け入れられている測定基準を表す。
図11は、研究参加者からの結果要約であり、認知改善がEVO測定だけでなく注意、衝動性、および作業記憶の最も基準になる試験で刺激的に行われたことを示している。ADHD群では、EVO測定(図11A〜図11C)上の、さらには臨床標準(図11D)上の確実な改善が見られ、Project:EVO上の訓練の結果、現実世界に移すことが可能な著しい認知的利点が得られたことを示唆している。対照群は、また、臨床尺度に関する改善を実証しており、最大の利点は記憶測定基準に関して観察された(データは図示せず)。これは、本開示のシステムおよび方法に従って構築された認知訓練システムが、患者集団と神経学的機能が正常な集団の両方を効率的かつ効果的に訓練することができ、個人向けのカスタマイズが、個人をそのベースラインに適切に置き、確実な認知的利点を利用するようにシステムをその個人に合わせて適応させる。
本開示は、効率的な認知訓練の実施のためのシステムおよび方法を特徴とする。たとえば、本開示は、固有の一組のアルゴリズムおよび個人自身の能力に基づき難易度および報酬を設定する統合インタラクティブ計算システムを設計するために認知訓練の有効性の欠如が難易度および報酬レベルの個人向けカスタマイズの問題になるという洞察を利用している。有効性問題に対処することは以前には実現不可能に見えたが、この洞察は、魅力あるユーザエクスペリエンスに適しているフォーマットで、広範な能力レベルの個人に対する効率的な訓練を可能にする難易度および報酬進行の個人向けカスタマイズのためのシームレスな計算プラットフォームの構築に向けての全体的アプローチを可能にしている。
個人の認知訓練プロトコルの個人向けにカスタマイズされた適応難易度進行を設定するための方法およびシステムの様々な実施形態が本明細書において開示されており、そこでは訓練難易度レベル、進行、および報酬が設定され、個人自身の現在の、および最高の認知能力の評価に基づき調節される。いくつかの実施形態によれば、方法は、認知課題に対する個人のパフォーマンスの評価とその後に続くそのような認知課題に対するその後の訓練計画を個人に与えるステップとを含み、その難易度および難易度進行はその以前の評価によって決定される。したがって、方法は、標準の、事前定義された、非個人化された難易度スケジュールとは対照的に、難易度に適応し、難易度を高くするために個人のパフォーマンス範囲に特有の情報を利用する特定の方法をもたらす。いくつかの実施形態において、評価とその後に続く訓練のプロセスは、1サイクルで行われるものとしてよく、新しい評価および訓練フェーズは、訓練中の個人のパフォーマンスがシステムによって定義されているような個人の個人向けにカスタマイズされた難易度目標に到達した場合に個人に与えられ得る。
いくつかの実施形態において、認知課題の難易度レベルは、個人の現在の能力と個人の最高能力との間の、個人のパフォーマンス範囲上に分配される。たとえば、訓練フェーズの前の単一の評価フェーズは、個人の現在の能力およびターゲットの最高能力の両方を決定するために使用される。一実施形態において、認知課題は、二重または多重課題であり、個人の範囲は、多重課題に対する個人のパフォーマンスと単一課題に対する個人のパフォーマンスとの間の範囲として定義される。
いくつかの実施形態において、難易度レベルは、認知訓練プロトコルをやり遂げて完了するために個人が実行することができるプログレスゲートに結び付けられ、これによって表される。一例として、プログレスゲートは、個人がそれらの難易度レベルとマッチしたときに経験する報酬に結び付けられ、報酬は、様々なモダリティであってよい。一実施形態において、難易度レベルに結び付けられた報酬は、インタラクティブ環境に適した視覚的および聴覚的フィードバックを含む。いくつかの実施形態において、報酬は、個人がいくつかの難易度レベルを超えることができないときに個人の進行を保証するために、それらが結び付けられている元のレベルと異なる難易度レベルに動的にシフトされる。
いくつかの実施形態において、個人向けにカスタマイズされた下限が、訓練中に個人がサンプリングすることができる難易度レベルに置かれ、これにより、低下に特徴のないパフォーマンスが訓練を易しすぎるものにしないこと、および訓練が継続的にチャレンジングであり、効率的であることを確実にする。一実施形態において、下限は、最も最近の評価フェーズにおいて計算されるような個人の現在のパフォーマンスレベルに関する増分に設定される。
いくつかの実施形態において、個人向けにカスタマイズされた上限が、訓練中に個人がサンプリングすることができる難易度レベルに置かれ、これにより、高いことに特徴のないパフォーマンスが訓練ペースを著しく速めず、その後の訓練が難しすぎないことを確実にする。一実施形態において、上限は、最も最近の評価フェーズにおいて計算されるような個人のターゲットまたは最高のパフォーマンスレベルに関する増分に設定される。
いくつかの実施形態において、適応認知訓練計画の難易度および報酬を設定する上記の方法の各々は、訓練効率を個人向けにカスタマイズし、改善するために各々独立して実装され得るシステムコンポーネントを構成する。代替的に、他の実施形態において説明されているように、本明細書で説明されている方法は、個人向けにカスタマイズされた効率的な認知訓練のために単一の統合プラットフォームに組み合わされ得る。
本明細書では、いくつかの実施例を使用して、最良の態様を含む本発明を開示し、また当業者が本発明の製作を行い、本発明を利用できるようにしている。本発明の特許性のある範囲は、他の例を含み得る。一例として、本明細書において開示されているプロセッサ実装システムおよび方法は、ユーザの本当の能力に基づき難易度の適切な個人向けカスタマイズおよび調整を行い、ユーザの能力の範囲内にあるがチャレンジングである難易度レベルでユーザが課題に取り組み、認知訓練がユーザにとって有益なものとなるように構成され得る。特に、プロセッサ実装システムおよび方法は、計画を遂行する(任意でも群の平均能力に基づくものでもなく)特定の個人に対する難易度レベルおよび達成目標を設定するように構成されるものとしてよく、これは、個人向けにカスタマイズされたペースで訓練計画を進め、ユーザがもはや進行できなくなったときに進歩停止効果を低減するのに役立つ。一例として、本明細書で開示されているプロセッサ実装システムおよび方法は、患者集団にとって有益であり得、能力レベルの変動は高く、平均難易度レベルよりも著しく低い患者集団の中のいくつかの小集団は、従来の認知訓練方式の範囲内では効果的な認知訓練に参加することができない場合がある。
別の例として、本明細書で開示されているプロセッサ実装システムおよび方法は、特定の個人の最高能力に対して正確なターゲットを定義し、時間の経過による難易度レベルの適切な増大を設定し、個人がその完全な認知範囲にわたって訓練されることを確実にするアルゴリズムを提供するように構成され得る。たとえば、本明細書で開示されているプロセッサ実装システムおよび方法は、ブロック(複数の刺激の集まり、各々個人からの応答を必要とする)の後に課題難易度を適応させ、1つのブロックの間に個人がはるかに易しすぎる訓練レベルにある(外部の事象によって注意散漫になったなど、様々な理由のうちの1つで特徴なく下手に実行した後)、またははるかに難しすぎるレベルにある(たとえば、高まった覚醒状態において、特徴なく上手に実行した後)有意な期間の潜在的可能性をもたらす従来の認知訓練システムに関係する問題を是正することができる。さらに、本明細書で開示されているプロセッサ実装システムおよび方法は、従来のリアルタイムの閾値法(米国特許出願公開第20070299319A1号、Chan SCおよびHardy JLによって教示されている単一事象階段法および最尤法など)に関係する問題を是正することができる。
たとえば、本明細書で開示されているプロセッサ実装システムおよび方法は、「練習効果」(慣れて課題を上手にこなせる)から個人の実際の認知改善を区別することを通じて効果的な認知訓練をデプロイし、それにより、個人に対する訓練計画をチャレンジングな状態に保ち、個人の完全な動的範囲内で個人を訓練する十分な機会を与えるように構成され得る。一例として、本明細書において開示されているプロセッサ実装システムおよび方法は、個人向けにカスタマイズされた難易度チューニング、正確なターゲット設定、およびパフォーマンス改善の正確な測定を実現して、ユーザエクスペリエンスを改善し、熱心に認知訓練課題に取り組むようユーザを動機付けするように構成され得る。特に、本明細書で開示されているプロセッサ実装システムおよび方法は、いくつかの従来のアプローチ(米国特許第6,585,518B1号、Jenkins WMらによって教示されているものなど)と比較して、報酬が獲得するのに易しすぎず、または難しすぎないように適切な個人向けにカスタマイズされた難易度に結び付けられたより優れた報酬構造を実現するように構成され得る。
一例として、本明細書で開示されているプロセッサ実装システムおよび方法は、効率的な訓練に必要な様々な要素をプラットフォームにシームレスに組み込み、動機付けされた取り組みに適したインタラクティブ環境を整え、真に効果的な、個人向けにカスタマイズされた認知訓練を提供するように構成され得る。特に、本明細書で開示されているプロセッサ実装システムおよび方法は、個人の最近のベースラインパフォーマンスレベルの評価に基づき難易度および報酬サイクルをカスタマイズすることによって効率的な個人向けにカスタマイズされた訓練経験をもたらし得るインタラクティブフレームワークにおいて設定された独自の計算システムおよび関連する一組のアルゴリズムを実現するように構成され得る。
たとえば、本明細書で開示されているプロセッサ実装システムおよび方法は、適応訓練計画の効率の個人向けカスタマイズおよび改善のための一般的な方式を利用可能にするように構成され得る。したがって、本明細書で説明されているシステムおよび方法は、認知訓練に制限されず、限定はしないが、感情処理および社会的知性の訓練、身体訓練および運動リハビリテーション、ならびに教材のマスターを含む、他の領域における個人向けにカスタマイズされた効率的な学習に向けて効果的に適用され得る。本明細書で説明されているシステムおよび方法は、コンピュータおよびビデオゲームなどの、インタラクティブゲーム環境にも適用されるものとしてよく、ゲームの難易度および上達は、個人の能力および技能レベルに合わせて個人向けにカスタマイズされる。
さらなる実施形態は、次の例の助けを借りて説明される。

1.1つまたは複数のデータプロセッサおよび非一時的機械可読記憶媒体を備えるデータ処理システムを動作させる方法であって、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、一組の評価課題を使用してユーザの認知機能評価を実行するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、一組の評価課題に関係するユーザの最高パフォーマンスを推定するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、ユーザの最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、パフォーマンス範囲を決定するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、パフォーマンス範囲を複数のプログレスゲートに分割するステップであって、複数のプログレスゲートは複数の課題難易度レベルに対応し、パフォーマンス範囲に関係するデータは非一時的機械可読記憶媒体内にデータ構造体で記憶される、ステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、パフォーマンス範囲内の第1のプログレスゲートを選択するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題を生成するステップと、第1の一組の訓練課題に対するユーザの第1の訓練応答を収集するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したかどうかを、ユーザの第1の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定するステップとを含む方法。方法は、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、パフォーマンス範囲内の第2のプログレスゲートを選択するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第2のプログレスゲートに関連付けられている第2の一組の訓練課題を生成するステップと、ユーザが第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために第2の一組の訓練課題へのユーザの第2の訓練応答を収集するステップとをさらに含む。
2.複数の報酬を決定するステップと、複数の報酬を複数のプログレスゲートに関連付けるステップとをさらに含む例1に記載の方法。
3.ユーザが第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の報酬をユーザに与えるステップをさらに含む例1または例2に記載の方法。
4.ユーザがユーザの第2の訓練応答に少なくとも一部は基づき第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するステップと、ユーザが第2のプログレスゲートに成功したことに応答して、第2のプログレスゲートに関連付けられている第2の報酬をユーザに与えるステップとをさらに含む例1から3のいずれか1つの例に記載の方法。
5.複数の報酬は、視覚的報酬、聴覚的報酬、触覚的報酬、臭覚的報酬、および味覚的報酬のうちの1つまたは複数を含む例1から4のいずれか1つの例に記載の方法。
6.複数の報酬は、動的に決定され修正される例1から5のいずれか1つの例に記載の方法。
7.ユーザが第1のプログレスゲートに関連付けられている所定の数の訓練課題を実行したことに応答して、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の報酬をユーザに与えるステップをさらに含む例1から6のいずれか1つの例に記載の方法。
8.ユーザが所定の持続時間において第1の一組の訓練課題を実行したことに応答して、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の報酬をユーザに与えるステップをさらに含む例1から7のいずれか1つの例に記載の方法。
9.ユーザが所定の期間内に第1のプログレスゲートから第2のプログレスゲートに進んだことに応答して、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の報酬をユーザに与えるステップをさらに含む例1から8のいずれか1つの例に記載の方法。
10.ユーザが所定の持続時間に複数のプログレスゲートに関連付けられている課題を実行したことに応答して、複数の報酬をユーザに与えるステップをさらに含む例1から9のいずれか1つの例に記載の方法。
11.複数の報酬は、複数のプログレスゲートに関連付けられている指示を含む例1から10のいずれか1つの例に記載の方法。
12.第1のプログレスゲートは、第1の課題難易度レベルに対応し、第2のプログレスゲートは、第2の課題難易度レベルに対応し、第2の課題難易度レベルは、第1の課題難易度レベルよりも高い例1から11のいずれか1つの例に記載の方法。
13.ユーザが所定の持続時間に第1のプログレスゲートに成功しなかったことに応答して、第2のプログレスゲートに関連付けられるべき第3の課題難易度レベルを決定するステップであって、第3の課題難易度レベルは第2の課題難易度レベルよりも低い、ステップと、第3の課題難易度レベルに従って第3の一組の訓練課題を生成するステップと、ユーザが第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために第3の一組の訓練課題へのユーザの第3の訓練応答を収集するステップとをさらに含む例1から12のいずれか1つの例に記載の方法。
14.ユーザが第1のプログレスゲートに成功しなかったことに応答して、第1のプログレスゲートに関連付けられている第3の一組の訓練課題を生成するステップと、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したかどうかをさらに決定するために第3の一組の訓練課題へのユーザの第3の訓練応答を収集するステップとをさらに含む例1から13のいずれか1つの例に記載の方法。
15.ユーザがユーザの第2の訓練応答に少なくとも一部は基づき第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するステップと、ユーザが第2のプログレスゲートに成功したことに応答して、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、パフォーマンス範囲内の第3のプログレスゲートを選択するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第3のプログレスゲートに関連付けられている第3の一組の訓練課題を生成するステップと、ユーザが第3のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために第3の一組の訓練課題へのユーザの第3の訓練応答を収集するステップとをさらに含む例1から14のいずれか1つの例に記載の方法。
16.第2のプログレスゲートは、第2の課題難易度レベルに対応し、第3のプログレスゲートは、第3の課題難易度レベルに対応し、第3の課題難易度レベルは、第2の課題難易度レベルよりも高い例1から15のいずれか1つの例に記載の方法。
17.一組の評価課題に関係するユーザのベースラインパフォーマンスを決定するステップをさらに含み、パフォーマンス範囲は、ベースラインパフォーマンスおよびユーザの最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定される例1から16のいずれか1つの例に記載の方法。
18.ベースラインパフォーマンスは、注意散漫になる環境で一組の評価課題のユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定され、最高パフォーマンスは、孤立した環境で一組の評価課題のユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定される例1から17のいずれか1つの例に記載の方法。
19.ベースラインパフォーマンスは、二重課題状況または多重課題状況で一組の評価課題のユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定され、最高パフォーマンスは、単一課題状況で一組の評価課題のユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定される例1から18のいずれか1つの例に記載の方法。
20.最高パフォーマンスは、一組の評価課題のユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき拡張または外挿によって決定される例1から19のいずれか1つの例に記載の方法。
21.最高パフォーマンスは、一組の評価課題を実行するターゲット集団の個人の基準データ曲線または比較データからのデータ分布を使用することによって決定される例1から20のいずれか1つの例に記載の方法。
22.一組の評価課題を使用してユーザの認知機能評価を実行するステップは、ユーザインターフェースを通じて、一組の評価課題をユーザに与えるステップと、ユーザインターフェースを通じて、一組の評価課題へのユーザの評価応答を収集するステップとを含む例1から21のいずれか1つの例に記載の方法。
23.第1の一組の訓練課題は、ユーザインターフェースを通じてユーザに与えられ、第1の一組の訓練課題に対するユーザの第1の訓練応答は、ユーザインターフェースを通じて収集され、第2の一組の訓練課題は、ユーザインターフェースを通じてユーザに与えられ、第2の一組の訓練課題に対するユーザの第2の訓練応答は、ユーザインターフェースを通じて収集される例1から22のいずれか1つの例に記載の方法。
24.ユーザインターフェースは、タッチスクリーンディスプレイを含む例1から23のいずれか1つの例に記載の方法。
25.一組の評価課題は、ユーザによって同時に実行される例1から24のいずれか1つの例に記載の方法。
26.一組の評価課題は、ユーザによって順次実行される例1から25のいずれか1つの例に記載の方法。
27.第1の一組の訓練課題は、ユーザによって同時に実行され、第2の一組の訓練課題は、ユーザによって同時に実行される例1から26のいずれか1つの例に記載の方法。
28.第1の一組の訓練課題は、ユーザによって順次実行され、第2の一組の訓練課題は、ユーザによって順次実行される例1から27のいずれか1つの例に記載の方法。
29.1つまたは複数のデータプロセッサおよび非一時的機械可読記憶媒体を備えるデータ処理システムを動作させる方法であって、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第1の一組の評価課題を使用してユーザの初期認知機能評価を実行するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第1の一組の評価課題に関係するユーザの初期最高パフォーマンスを推定するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、ユーザの初期最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、初期パフォーマンス範囲を決定するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、初期パフォーマンス範囲を第1の複数のプログレスゲートに分割するステップであって、第1の複数のプログレスゲートは第1の複数の課題難易度レベルに対応し、初期パフォーマンス範囲に関係するデータは非一時的機械可読記憶媒体内に第1のデータ構造体で記憶される、ステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、初期パフォーマンス範囲内の第1のプログレスゲートを選択するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題を生成するステップと、第1の一組の訓練課題に対するユーザの第1の訓練応答を収集するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したかどうかを、ユーザの第1の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定するステップとを含む方法。方法は、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第2の一組の評価課題を使用してユーザの認知機能評価を実行するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第2の一組の評価課題に関係するユーザの更新された最高パフォーマンスを推定するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、ユーザの更新された最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、更新されたパフォーマンス範囲を決定するステップであって、更新されたパフォーマンス範囲に関係するデータは非一時的機械可読記憶媒体内に第2のデータ構造体で記憶される、ステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、更新されたパフォーマンス範囲を第2の複数のプログレスゲートに分割するステップであって、第2の複数のプログレスゲートは第2の複数の課題難易度レベルに対応する、ステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、更新されたパフォーマンス範囲内の第2のプログレスゲートを選択するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第2のプログレスゲートに関連付けられている第2の一組の訓練課題を生成するステップと、ユーザが第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために第2の一組の訓練課題へのユーザの第2の訓練応答を収集するステップとをさらに含む。
30.複数の報酬を決定するステップと、複数の報酬を複数のプログレスゲートに関連付けるステップとをさらに含む例1から29のいずれか1つの例に記載の方法。
31.ユーザが第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の報酬をユーザに与えるステップをさらに含む例1から30のいずれか1つの例に記載の方法。
32.ユーザがユーザの第2の訓練応答に少なくとも一部は基づき第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するステップと、ユーザが第2のプログレスゲートに成功したことに応答して、第2のプログレスゲートに関連付けられている第2の報酬をユーザに与えるステップとをさらに含む例1から31のいずれか1つの例に記載の方法。
33.複数の報酬は、動的に決定され修正される例1から32のいずれか1つの例に記載の方法。
34.ユーザが第1のプログレスゲートに関連付けられている所定の数の訓練課題を実行したことに応答して、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の報酬をユーザに与えるステップをさらに含む例1から33のいずれか1つの例に記載の方法。
35.ユーザが所定の持続時間において第1の一組の訓練課題を実行したことに応答して、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の報酬をユーザに与えるステップをさらに含む例1から34のいずれか1つの例に記載の方法。
36.ユーザが所定の期間内に第1のプログレスゲートから第2のプログレスゲートに進んだことに応答して、第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の報酬をユーザに与えるステップをさらに含む例1から35のいずれか1つの例に記載の方法。
37.複数の報酬は、複数のプログレスゲートに関連付けられている指示を含む例1から36のいずれか1つの例に記載の方法。
38.複数の報酬を決定するステップと、複数の報酬を第2の複数のプログレスゲートに関連付けるステップとをさらに含む例1から37のいずれか1つの例に記載の方法。
39.第1のプログレスゲートは、第1の課題難易度レベルに対応し、第2のプログレスゲートは、第2の課題難易度レベルに対応し、第2の課題難易度レベルは、第1の課題難易度レベルよりも高い例1から38のいずれか1つの例に記載の方法。
40.ユーザが第1のプログレスゲートに成功しなかったことに応答して、第1のプログレスゲートに関連付けられている第3の一組の訓練課題を生成するステップと、ユーザが第1のプログレスゲートに成功したかどうかをさらに決定するために第3の一組の訓練課題へのユーザの第3の訓練応答を収集するステップとをさらに含む例1から39のいずれか1つの例に記載の方法。
41.ユーザがユーザの第2の訓練応答に少なくとも一部は基づき第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するステップと、ユーザが第2のプログレスゲートに成功したことに応答して、第3の一組の評価課題を使用してユーザの認知機能評価を実行するステップと、第3の一組の評価課題に関係するユーザの第3の最高パフォーマンスを推定するステップと、ユーザの更新された最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、第3のパフォーマンス範囲を決定するステップと、第3のパフォーマンス範囲を第3の複数のプログレスゲートに分割するステップであって、第3の複数のプログレスゲートは第3の複数の課題難易度レベルに対応する、ステップと、第3のパフォーマンス範囲内で第3のプログレスゲートを選択するステップと、第3のプログレスゲートに関連付けられている第3の一組の訓練課題を生成するステップと、ユーザが第3のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために第3の一組の訓練課題へのユーザの第3の訓練応答を収集するステップとをさらに含む例1から40のいずれか1つの例に記載の方法。
42.第2のプログレスゲートは、第2の課題難易度レベルに対応し、第3のプログレスゲートは、第3の課題難易度レベルに対応し、第3の課題難易度レベルは、第2の課題難易度レベルよりも高い例1から41のいずれか1つの例に記載の方法。
43.第1の一組の評価課題に関係するユーザの初期ベースラインパフォーマンスを決定するステップをさらに含み、初期パフォーマンス範囲は、初期ベースラインパフォーマンスおよびユーザの初期最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定される例1から42のいずれか1つの例に記載の方法。
44.初期ベースラインパフォーマンスは、注意散漫になる環境で第1の一組の評価課題のユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定され、初期最高パフォーマンスは、孤立した環境で第1の一組の評価課題のユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定される例1から43のいずれか1つの例に記載の方法。
45.初期ベースラインパフォーマンスは、二重課題状況または多重課題状況で第1の一組の評価課題のユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定され、初期最高パフォーマンスは、単一課題状況で第1の一組の評価課題のユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定される例1から44のいずれか1つの例に記載の方法。
46.初期最高パフォーマンスは、第1の一組の評価課題のユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき拡張または外挿によって決定される例1から45のいずれか1つの例に記載の方法。
47.初期最高パフォーマンスは、第1の一組の評価課題を実行するターゲット集団の個人の基準データ曲線または比較データからのデータ分布を使用することによって決定される例1から46のいずれか1つの例に記載の方法。
48.第2の一組の評価課題に関係するユーザの更新されたベースラインパフォーマンスを決定するステップをさらに含み、更新されたパフォーマンス範囲は、更新されたベースラインパフォーマンスおよびユーザの更新された最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定される例1から47のいずれか1つの例に記載の方法。
49.更新されたベースラインパフォーマンスは、初期ベースラインパフォーマンスと同じである例1から48のいずれか1つの例に記載の方法。
50.更新された最高パフォーマンスは、初期最高パフォーマンスと同じである例1から49のいずれか1つの例に記載の方法。
51.第1の一組の評価課題を使用してユーザの初期認知機能評価を実行するステップは、ユーザインターフェースを通じて、第1の一組の評価課題をユーザに与えるステップと、ユーザインターフェースを通じて、第1の一組の評価課題へのユーザの評価応答を収集するステップとを含む例1から50のいずれか1つの例に記載の方法。
52.第1の一組の訓練課題は、ユーザインターフェースを通じてユーザに与えられ、第1の一組の訓練課題に対するユーザの第1の訓練応答は、ユーザインターフェースを通じて収集され、第2の一組の訓練課題は、ユーザインターフェースを通じてユーザに与えられ、第2の一組の訓練課題に対するユーザの第2の訓練応答は、ユーザインターフェースを通じて収集される例1から51のいずれか1つの例に記載の方法。
53.第1の一組の訓練課題は、ユーザによって同時に実行され、第2の一組の訓練課題は、ユーザによって同時に実行される例1から52のいずれか1つの例に記載の方法。
54.第1の一組の訓練課題は、ユーザによって順次実行され、第2の一組の訓練課題は、ユーザによって順次実行される例1から53のいずれか1つの例に記載の方法。
55.1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第1のプログレスゲートの選択の前に、初期パフォーマンス範囲内の第3のプログレスゲートを選択するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第3のプログレスゲートに関連付けられている第3の一組の訓練課題を生成するステップと、
第3の一組の訓練課題に対するユーザの第3の訓練応答を収集するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、ユーザが第3のプログレスゲートに成功したかどうかを、ユーザの第3の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定するステップとをさらに含み、初期パフォーマンス範囲内の第1のプログレスゲートは、ユーザが第3のプログレスゲートに成功したことに応答して選択される例1から54のいずれか1つの例に記載の方法。
56.1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第1のプログレスゲートの選択の前に、初期パフォーマンス範囲内の第3のプログレスゲートを選択するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第3のプログレスゲートに関連付けられている第3の一組の訓練課題を生成するステップと、
第3の一組の訓練課題に対するユーザの第3の訓練応答を収集するステップと、1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、ユーザが第3のプログレスゲートに成功したかどうかを、ユーザの第3の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定するステップとをさらに含み、初期パフォーマンス範囲内の第1のプログレスゲートは、ユーザが第3のプログレスゲートに成功したことに応答して選択される例1から55のいずれか1つの例に記載の方法。
57.認知能力を必要とする被験者の認知能力を増強するための診断システムのためのデバイスであって、前記デバイスは例1から56のいずれか1つの例に記載の方法を実行するように構成されているデバイス。
58.被験者の認知能力は、認知能力試験によって評価され、認知能力試験は、ミニメンタルステート検査、CANTAB認知バッテリー、神経心理学的状況の評価のための再現可能なバッテリー、臨床総合所見尺度、臨床家の問診に基づく変化の所見、重篤障害バッテリー、アルツハイマー病評価尺度、陽性および陰性症候群尺度、統合失調症認知評価尺度、コナーズ成人期ADHD評価尺度、ハミルトンうつ病評価尺度、ハミルトン不安尺度、モントゴメリー-アスベルグうつ病評価尺度、ヤング躁病評価尺度、小児うつ病評価尺度、ペンシルバニア州心配の自己評定式質問紙、病院不安およびうつ病尺度、異常行動チェックリスト、日常生活動作尺度、一般開業医認知評価、エリクセンフランカー課題、ストループ課題、知能指数、レーヴン漸進的マトリックス、実行機能の行動評価目録(BRIEF)、日常生活注意テスト(および子供の日常生活注意テスト)、記憶および学習検査、ウィスコンシンカード分類課題、およびデリスカプラン実行機能システムからなる群から選択される例57に記載のデバイス。
59.被験者の認知能力は、認知能力試験におけるスコア改善によって指示されるとおりに増強され、認知能力試験は、ミニメンタルステート検査、CANTAB認知バッテリー、神経心理学的状況の評価のための再現可能なバッテリー、臨床総合所見尺度、臨床家の問診に基づく変化の所見、重篤障害バッテリー、アルツハイマー病評価尺度、陽性および陰性症候群尺度、統合失調症認知評価尺度、コナーズ成人期ADHD評価尺度、ハミルトンうつ病評価尺度、ハミルトン不安尺度、モントゴメリー-アスベルグうつ病評価尺度、ヤング躁病評価尺度、小児うつ病評価尺度、ペンシルバニア州心配の自己評定式質問紙、病院不安およびうつ病尺度、異常行動チェックリスト、日常生活動作尺度、一般開業医認知評価、エリクセンフランカー課題、ストループ課題、知能指数、レーヴン漸進的マトリックス、実行機能の行動評価目録(BRIEF)、日常生活注意テスト(および子供の日常生活注意テスト)、記憶および学習検査、ウィスコンシンカード分類課題、およびデリスカプラン実行機能システムからなる群から選択される例1から58のいずれか1つの例に記載のデバイス。
60.被験者の認知能力は、アミロイドベータ、コルチゾール、および他のストレス反応マーカーの検出などの、病気または健康の内部マーカーを測定する事前訓練および事後訓練生理学的試験、ならびに特定の神経信号の存在に基づき状態を評価する脳画像研究によって評価される例1から59のいずれか1つの例に記載のデバイス。
61.被験者は、加齢に関係する認知低下、軽度認知障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、うつ病、統合失調症、認知症、ピック病、疲労に関連する認知障害、多発性硬化症、外傷後ストレス障害、強迫性障害、脳損傷、不安神経症、ストレス、パニック、うつ、不快、イライラ、注意力欠如障害、自閉スペクトラム症、慢性神経疾患、または慢性精神疾患を患っている例1から60のいずれか1つの例に記載のデバイス。
62.結果として被験者に認知障害を引き起こす疾患の治療を監視するための診断システムのためのデバイスであって、前記デバイスは、(i)例1から61のいずれか1つの例に記載の方法を実行して第1の一組のパフォーマンスデータを取得し、(ii)被験者に一定期間にわたって前記疾患の治療を施し、(iii)その期間の後に、例1から61のいずれか1つの例に記載の方法を実行して第2の一組のパフォーマンスデータを取得し、(iv)第1の一組のパフォーマンスデータと第2の一組のパフォーマンスデータとを比較し、(v)被験者の前記疾患に対する治療を調整するように構成されるデバイス。
上記は、本発明によって提示されるいくつかのシナリオを説明しているだけであり、説明は、比較的具体的で詳細であるが、そのため本発明の特許の範囲を制限するものとして理解され得ない。当業者も、本発明の概念的前提から逸脱することなく、多数の変更および修正を加えることができ、これらは、すべて本発明の範囲内にあることに留意されたい。その結果、保護に関して、特許請求項が優先するものとする。
たとえば、本開示の様々な実施形態もしくは実施例の一部のまたは全部のコンポーネントは各々、個別におよび/または少なくとも別のコンポーネントと組み合わせて、1つまたは複数のソフトウェアコンポーネント、1つまたは複数のハードウェアコンポーネント、および/またはソフトウェアとハードウェアのコンポーネントの1つまたは複数の組合せを使用して実装される。別の例では、本開示の様々な実施形態もしくは実施例の一部のまたは全部のコンポーネントは各々、個別におよび/または少なくとも別のコンポーネントと組み合わせて、1つまたは複数のアナログ回路および/または1つまたは複数のデジタル回路などの、1つまたは複数の回路で実装される。さらに別の例では、本開示の様々な実施形態または実施例は、組み合わされ得る。
それに加えて、本明細書で説明されている方法およびシステムは、デバイス処理サブシステムによって実行可能なプログラム命令を含むプログラムコードによって多くの異なる種類の処理デバイス上に実装され得る。ソフトウェアプログラム命令は、処理システムに本明細書で説明されている方法および動作を実行させるように動作可能であるソースコード、オブジェクトコード、マシンコード、または他の記憶されているデータを含むものとしてよい。しかしながら、本明細書で説明されている方法およびシステムを実行するように構成されているファームウェアさらには適切に設計されたハードウェアなどの他の実装も使用され得る。
システムおよび方法のデータ(たとえば、関連、マッピング、データ入力、データ出力、中間データ結果、最終データ結果など)は、異なる種類の記憶デバイスおよびプログラミング構成要素(たとえば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、フラットファイル、データベース、プログラミングデータ構造体、プログラミング変数、IF-THEN(または類似の種類の)ステートメント構成要素など)などの、1つまたは複数の異なる種類のコンピュータ実装データストア内に記憶され、実装され得る。データ構造体は、コンピュータプログラムによる使用のため、データベース、プログラム、メモリ、または他のコンピュータ可読媒体にデータを編成し、記憶する際に使用するためのフォーマットを記述することに留意されたい。システムおよび方法は、方法の動作を実行し、本明細書で説明されているシステムを実装するためにプロセッサによる実行で使用するための命令(たとえば、ソフトウェア)を収容するコンピュータ記憶メカニズム(たとえば、CD-ROM、ディスケット、RAM、フラッシュメモリ、コンピュータのハードドライブなど)を含む、多くの異なる種類のコンピュータ可読媒体(たとえば、非一時的記憶媒体)上で実現され得る。
本明細書で説明されているコンピュータコンポーネント、ソフトウェアモジュール、機能、データストア、およびデータ構造体は、それらの動作に必要なデータの流れを可能にするために互いに直接的にまたは間接的に接続され得る。また、モジュールまたはプロセッサは、限定はしないが、ソフトウェア動作を実行するコードのユニットを含み、たとえば、コードのサブルーチンユニットとして、またはコードのソフトウェア機能ユニットとして、またはオブジェクト(オブジェクト指向パラダイムにおけるような)として、またはアプレットとして、またはコンピュータスクリプト言語により、または別の種類のコンピュータコードとして実装され得ることにも留意されたい。ソフトウェアコンポーネントおよび/または機能は、手元の状況に応じて単一のコンピュータ上に配置されるか、または複数のコンピュータにまたがって分散され得る。コンピューティングシステムは、クライアントデバイスおよびサーバを含み得る。クライアントデバイスおよびサーバは、一般に、互いに隔てられており、典型的には、通信ネットワークを通じてインタラクティブな動作を行う。クライアントデバイスとサーバとの関係は、コンピュータプログラムが各コンピュータ上で実行され、互いとの間にクライアントデバイス-サーバ関係を有することによって発生する。
本明細書は、多くの詳細事項を含んでいるが、これらは、範囲に対する制限または請求内容の制限として解釈すべきではなく、むしろ特定の実施形態に特有の特徴の説明として解釈されるべきである。背景状況または別の実施形態において本明細書で説明されているいくつかの特徴も、単一の実施形態において組合せで実装され得る。逆に、単一の実施形態の背景状況において説明されている様々な特徴は、複数の実施形態で別々に、または好適な部分的組合せで、実装されることもあり得る。さらに、特徴は、いくつかの組合せで働くものとして上記で説明され、初めにそのように請求されることさえあるが、請求される組合せからの1つまたは複数の特徴は、場合によってはその組合せから削除され得、請求される組合せは、部分組合せ、または部分組合せの変形形態を対象とし得る。
同様に、動作は特定の順序で図面に示されているが、そのような動作は、望ましい結果を達成するために、示される特定の順序でもしくは順番に実行される必要がないことを、またはすべての図示の動作が実行される必要があるとは限らないことを、理解されたい。ある状況では、マルチタスキングおよび並列処理が有利である場合がある。さらに、上述の実施形態において様々なシステム構成要素が分離しているが、すべての実施形態においてそのような分離が必要とされていると理解されるべきではなく、また説明されているプログラム構成要素およびシステムは、一般的に、単一のソフトウェア製品に一体化され得るか、または複数のソフトウェア製品にパッケージングされ得ることが理解されるであろう。
本発明の特定の実施形態が説明されているが、当業者には、説明されている実施形態と同等である他の実施形態があることが理解されるであろう。したがって、本発明は、特定の図解されている実施形態によって制限されるべきではなく、付属の請求項の範囲によってのみ制限されることが理解されるであろう。
101 パフォーマンス軸
102 単位難易度
104 開始プログレスゲート
105 終了プログレスゲート
106 中間プログレスゲート
107 報酬
108 評価
109 終了プログレスゲート
110 二重課題条件
111 開始プログレスゲート
112 パフォーマンス範囲
113 単一課題
114 二重課題条件
115 パフォーマンス範囲
201 初期化モジュール
202 評価モジュール
203 訓練モジュール
302 初期化
303 評価
304 訓練
305 チャレンジ
306 新たな評価
307 新しい一組の課題
308 終点
400、401 コンピュータシステム
402 コンピュータ
403 モニタ
404 キーボード
405 スピーカー
406 ジョイスティック
407 マウス
408 ヘッドフォン
409 スクリーンディスプレイ
501 ユーザログイン画面
502 初期画面
503 画面
504 訓練セッション
807、810 軌跡
901 開始難易度
902 終了難易度
904 開始訓練難易度
905 終了訓練難易度
906 個人の全体的パフォーマンス

Claims (40)

  1. 難易度進行を通じて認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによってユーザの認知能力を増強するためのプロセッサ実装方法であって、
    1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、一組の評価課題を使用してユーザの認知機能評価を実行するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記一組の評価課題に関係する前記ユーザの最高パフォーマンスを推定するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記ユーザの前記最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、パフォーマンス範囲を決定するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記パフォーマンス範囲を複数のプログレスゲートに分割するステップであって、前記複数のプログレスゲートは複数の課題難易度レベルに対応し、前記パフォーマンス範囲に関係するデータは非一時的機械可読記憶媒体内にデータ構造体で記憶される、ステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記パフォーマンス範囲内の第1のプログレスゲートを選択するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題を生成するステップと、
    前記第1の一組の訓練課題に対する前記ユーザの第1の訓練応答を収集するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功したかどうかを、前記ユーザの第1の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定するステップと、
    前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記パフォーマンス範囲内の第2のプログレスゲートを選択するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記第2のプログレスゲートに関連付けられている第2の一組の訓練課題を生成するステップと、
    前記ユーザが前記第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために前記第2の一組の訓練課題への前記ユーザの第2の訓練応答を収集するステップとを含むプロセッサ実装方法。
  2. 複数の報酬を決定するステップと、
    前記複数の報酬を前記複数のプログレスゲートに関連付けるステップとをさらに含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、前記第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の報酬を前記ユーザに与えるステップをさらに含む請求項2に記載の方法。
  4. 前記ユーザが所定の持続時間に前記第1の一組の訓練課題を実行したことに応答して、前記第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の報酬を前記ユーザに与えるステップをさらに含む請求項2に記載の方法。
  5. 前記第1のプログレスゲートは、第1の課題難易度レベルに対応し、
    前記第2のプログレスゲートは、第2の課題難易度レベルに対応し、
    前記第2の課題難易度レベルは、前記第1の課題難易度レベルよりも高い請求項1に記載の方法。
  6. 前記ユーザが所定の持続時間に前記第1のプログレスゲートに成功しなかったことに応答して、
    前記第2のプログレスゲートに関連付けられるべき第3の課題難易度レベルを決定するステップであって、前記第3の課題難易度レベルは前記第2の課題難易度レベルよりも低い、ステップと、
    前記第3の課題難易度レベルに従って第3の一組の訓練課題を生成するステップと、
    前記ユーザが前記第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために前記第3の一組の訓練課題への前記ユーザの第3の訓練応答を収集するステップとをさらに含む請求項5に記載の方法。
  7. 前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功しなかったことに応答して、
    前記第1のプログレスゲートに関連付けられている第3の一組の訓練課題を生成するステップと、
    前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功したかどうかをさらに決定するために前記第3の一組の訓練課題への前記ユーザの第3の訓練応答を収集するステップとをさらに含む請求項1に記載の方法。
  8. 前記ユーザが前記ユーザの第2の訓練応答に少なくとも一部は基づき前記第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するステップと、
    前記ユーザが前記第2のプログレスゲートに成功したことに応答して、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記パフォーマンス範囲内の第3のプログレスゲートを選択するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記第3のプログレスゲートに関連付けられている第3の一組の訓練課題を生成するステップと、
    前記ユーザが前記第3のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために前記第3の一組の訓練課題への前記ユーザの第3の訓練応答を収集するステップとをさらに含む請求項1に記載の方法。
  9. 前記一組の評価課題に関係する前記ユーザのベースラインパフォーマンスを決定するステップをさらに含み、
    前記パフォーマンス範囲は、前記ベースラインパフォーマンスおよび前記ユーザの前記最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定される請求項1に記載の方法。
  10. 前記ベースラインパフォーマンスは、注意散漫になる環境で前記一組の評価課題の前記ユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定され、
    前記最高パフォーマンスは、孤立した環境で前記一組の評価課題の前記ユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定される請求項9に記載の方法。
  11. 前記ベースラインパフォーマンスは、二重課題状況または多重課題状況で前記一組の評価課題の前記ユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定され、
    前記最高パフォーマンスは、単一課題状況で前記一組の評価課題の前記ユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定される請求項9に記載の方法。
  12. 前記最高パフォーマンスは、前記一組の評価課題の前記ユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき拡張または外挿によって決定される請求項1に記載の方法。
  13. 前記最高パフォーマンスは、前記一組の評価課題を実行するターゲット集団の個人の基準データ曲線または比較データからのデータ分布を使用することによって決定される請求項1に記載の方法。
  14. 前記第1の一組の訓練課題は、ユーザインターフェースを通じて前記ユーザに与えられ、
    前記第1の一組の訓練課題に対する前記ユーザの第1の訓練応答は、前記ユーザインターフェースを通じて収集され、
    前記第2の一組の訓練課題は、前記ユーザインターフェースを通じて前記ユーザに与えられ、
    前記第2の一組の訓練課題に対する前記ユーザの第2の訓練応答は、前記ユーザインターフェースを通じて収集される請求項1に記載の方法。
  15. 難易度進行を通じて認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによってユーザの認知能力を増強するためのプロセッサ実装方法であって、
    1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第1の一組の評価課題を使用してユーザの初期認知機能評価を実行するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記第1の一組の評価課題に関係する前記ユーザの初期最高パフォーマンスを推定するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記ユーザの前記初期最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、前記初期パフォーマンス範囲を決定するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記初期パフォーマンス範囲を第1の複数のプログレスゲートに分割するステップであって、前記第1の複数のプログレスゲートは第1の複数の課題難易度レベルに対応し、前記初期パフォーマンス範囲に関係するデータは非一時的機械可読記憶媒体内に第1のデータ構造体で記憶される、ステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記初期パフォーマンス範囲内の第1のプログレスゲートを選択するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題を生成するステップと、
    前記第1の一組の訓練課題に対する前記ユーザの第1の訓練応答を収集するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功したかどうかを、前記ユーザの第1の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定するステップと、
    前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、第2の一組の評価課題を使用して前記ユーザの認知機能評価を実行するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記第2の一組の評価課題に関係する前記ユーザの更新された最高パフォーマンスを推定するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記ユーザの前記更新された最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、更新されたパフォーマンス範囲を決定するステップであって、前記更新されたパフォーマンス範囲に関係するデータは前記非一時的機械可読記憶媒体内に第2のデータ構造体で記憶される、ステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記更新されたパフォーマンス範囲を第2の複数のプログレスゲートに分割するステップであって、前記第2の複数のプログレスゲートは第2の複数の課題難易度レベルに対応する、ステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記更新されたパフォーマンス範囲内の第2のプログレスゲートを選択するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記第2のプログレスゲートに関連付けられている第2の一組の訓練課題を生成するステップと、
    前記ユーザが前記第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために前記第2の一組の訓練課題への前記ユーザの第2の訓練応答を収集するステップとを含むプロセッサ実装方法。
  16. 複数の報酬を決定するステップと、
    前記複数の報酬を前記第1の複数のプログレスゲートに関連付けるステップとをさらに含む請求項15に記載の方法。
  17. 前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、前記第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の報酬を前記ユーザに与えるステップをさらに含む請求項16に記載の方法。
  18. 前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに関連付けられている所定の数の訓練課題を実行したことに応答して、前記第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の報酬を前記ユーザに与えるステップをさらに含む請求項16に記載の方法。
  19. 前記ユーザが所定の持続時間に前記第1の一組の訓練課題を実行したことに応答して、前記第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の報酬を前記ユーザに与えるステップをさらに含む請求項16に記載の方法。
  20. 前記ユーザが所定の期間内に前記第1のプログレスゲートから前記第2のプログレスゲートに進んだことに応答して、前記第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の報酬を前記ユーザに与えるステップをさらに含む請求項16に記載の方法。
  21. 複数の報酬を決定するステップと、
    前記複数の報酬を前記第2の複数のプログレスゲートに関連付けるステップとをさらに含む請求項15に記載の方法。
  22. 前記第1のプログレスゲートは、第1の課題難易度レベルに対応し、
    前記第2のプログレスゲートは、第2の課題難易度レベルに対応し、
    前記第2の課題難易度レベルは、前記第1の課題難易度レベルよりも高い請求項15に記載の方法。
  23. 前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功しなかったことに応答して、
    前記第1のプログレスゲートに関連付けられている第3の一組の訓練課題を生成するステップと、
    前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功したかどうかをさらに決定するために前記第3の一組の訓練課題への前記ユーザの第3の訓練応答を収集するステップとをさらに含む請求項15に記載の方法。
  24. 前記ユーザが前記ユーザの第2の訓練応答に少なくとも一部は基づき前記第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するステップと、
    前記ユーザが前記第2のプログレスゲートに成功したことに応答して、
    第3の一組の評価課題を使用して前記ユーザの認知機能評価を実行するステップと、
    前記第3の一組の評価課題に関係する前記ユーザの第3の最高パフォーマンスを推定するステップと、
    前記ユーザの前記更新された最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、第3のパフォーマンス範囲を決定するステップと、
    前記第3のパフォーマンス範囲を第3の複数のプログレスゲートに分割するステップであって、前記第3の複数のプログレスゲートは第3の複数の課題難易度レベルに対応する、ステップと、
    前記第3のパフォーマンス範囲内で第3のプログレスゲートを選択するステップと、
    前記第3のプログレスゲートに関連付けられている第3の一組の訓練課題を生成するステップと、
    前記ユーザが前記第3のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために前記第3の一組の訓練課題への前記ユーザの第3の訓練応答を収集するステップとをさらに含む請求項15に記載の方法。
  25. 前記第1の一組の評価課題に関係する前記ユーザの初期ベースラインパフォーマンスを決定するステップをさらに含み、
    前記初期パフォーマンス範囲は、前記初期ベースラインパフォーマンスおよび前記ユーザの前記初期最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定される請求項15に記載の方法。
  26. 前記初期ベースラインパフォーマンスは、注意散漫になる環境で前記第1の一組の評価課題の前記ユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定され、
    前記初期最高パフォーマンスは、孤立した環境で前記第1の一組の評価課題の前記ユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定される請求項25に記載の方法。
  27. 前記初期ベースラインパフォーマンスは、二重課題状況または多重課題状況で前記第1の一組の評価課題の前記ユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定され、
    前記初期最高パフォーマンスは、単一課題状況で前記第1の一組の評価課題の前記ユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき決定される請求項25に記載の方法。
  28. 前記初期最高パフォーマンスは、前記第1の一組の評価課題の前記ユーザのパフォーマンスに少なくとも一部は基づき拡張または外挿によって決定される請求項15に記載の方法。
  29. 前記初期最高パフォーマンスは、前記第1の一組の評価課題を実行するターゲット集団の個人の基準データ曲線または比較データからのデータ分布を使用することによって決定される請求項15に記載の方法。
  30. 前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記第1のプログレスゲートの前記選択の前に、前記初期パフォーマンス範囲内の第3のプログレスゲートを選択するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記第3のプログレスゲートに関連付けられている第3の一組の訓練課題を生成するステップと、
    前記第3の一組の訓練課題に対する前記ユーザの第3の訓練応答を収集するステップと、
    前記1つまたは複数のデータプロセッサを使用することで、前記ユーザが前記第3のプログレスゲートに成功したかどうかを、前記ユーザの第3の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定するステップとをさらに含み、
    前記初期パフォーマンス範囲内の前記第1のプログレスゲートは、前記ユーザが前記第3のプログレスゲートに成功したことに応答して選択される請求項15に記載の方法。
  31. 難易度進行を通じて認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによってユーザの認知能力を増強するためのプロセッサ実装システムであって、
    1つまたは複数のプロセッサであって、
    一組の評価課題を使用してユーザの認知機能評価を実行し、
    前記一組の評価課題に関係する前記ユーザの最高パフォーマンスを推定し、
    前記ユーザの前記最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、パフォーマンス範囲を決定し、
    前記パフォーマンス範囲を複数のプログレスゲートに分割し、前記複数のプログレスゲートは複数の課題難易度レベルに対応し、
    前記パフォーマンス範囲内で第1のプログレスゲートを選択し、
    前記第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題を生成し、
    前記第1の一組の訓練課題に対する前記ユーザの第1の訓練応答を収集し、
    前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功したかどうかを、前記ユーザの第1の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定し、
    前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、
    前記パフォーマンス範囲内で第2のプログレスゲートを選択し、
    前記第2のプログレスゲートに関連付けられている第2の一組の訓練課題を生成し、
    前記ユーザが前記第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために前記第2の一組の訓練課題への前記ユーザの第2の訓練応答を収集するように構成されている1つまたは複数のプロセッサと、
    前記第1の一組の訓練課題に関係するデータ、前記第2の一組の訓練課題に関係するデータ、および前記パフォーマンス範囲に関係するデータを記憶するように構成されている1つまたは複数の非一時的機械可読記憶媒体とを備えるプロセッサ実装システム。
  32. 難易度進行を通じて認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによってユーザの認知能力を増強するためのプロセッサ実装システムであって、
    1つまたは複数のプロセッサであって、
    第1の一組の評価課題を使用してユーザの初期認知機能評価を実行し、
    前記第1の一組の評価課題に関係する前記ユーザの初期最高パフォーマンスを推定し、
    前記ユーザの前記初期最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、前記初期パフォーマンス範囲を決定し、
    前記初期パフォーマンス範囲を第1の複数のプログレスゲートに分割し、前記第1の複数のプログレスゲートは第1の複数の課題難易度レベルに対応し、
    前記初期パフォーマンス範囲内で第1のプログレスゲートを選択し、
    前記第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題を生成し、
    前記第1の一組の訓練課題に対する前記ユーザの第1の訓練応答を収集し、
    前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功したかどうかを、前記ユーザの第1の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定し、
    前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、
    第2の一組の評価課題を使用して前記ユーザの認知機能評価を実行し、
    前記第2の一組の評価課題に関係する前記ユーザの更新された最高パフォーマンスを推定し、
    前記ユーザの前記更新された最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、更新されたパフォーマンス範囲を決定し、
    前記更新されたパフォーマンス範囲を第2の複数のプログレスゲートに分割し、前記第2の複数のプログレスゲートは第2の複数の課題難易度レベルに対応し、
    前記更新されたパフォーマンス範囲内で第2のプログレスゲートを選択し、
    前記第2のプログレスゲートに関連付けられている第2の一組の訓練課題を生成し、
    前記ユーザが前記第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために前記第2の一組の訓練課題への前記ユーザの第2の訓練応答を収集するように構成されている1つまたは複数のプロセッサと、
    前記第1の一組の訓練課題に関係するデータ、前記第2の一組の訓練課題に関係するデータ、前記初期パフォーマンス範囲に関係するデータ、および前記更新されたパフォーマンス範囲に関係するデータを記憶するように構成されている1つまたは複数の非一時的機械可読記憶媒体とを備えるプロセッサ実装システム。
  33. 難易度進行を通じて認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによってユーザの認知能力を増強するための方法の動作を1つまたは複数のプロセッサに実行させるための命令をエンコードされたコンピュータ可読媒体であって、前記方法は
    一組の評価課題を使用してユーザの認知機能評価を実行するステップと、
    前記一組の評価課題に関係する前記ユーザの最高パフォーマンスを推定するステップと、
    前記ユーザの前記最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、パフォーマンス範囲を決定するステップと、
    前記パフォーマンス範囲を複数のプログレスゲートに分割するステップであって、前記複数のプログレスゲートは複数の課題難易度レベルに対応する、ステップと、
    前記パフォーマンス範囲内で第1のプログレスゲートを選択するステップと、
    前記第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題を生成するステップと、
    前記第1の一組の訓練課題に対する前記ユーザの第1の訓練応答を収集するステップと、
    前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功したかどうかを、前記ユーザの第1の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定するステップと、
    前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、
    前記パフォーマンス範囲内で第2のプログレスゲートを選択するステップと、
    前記第2のプログレスゲートに関連付けられている第2の一組の訓練課題を生成するステップと、
    前記ユーザが前記第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために前記第2の一組の訓練課題への前記ユーザの第2の訓練応答を収集するステップとを含むコンピュータ可読媒体。
  34. 難易度進行を通じて認知訓練計画を個人向けにカスタマイズすることによってユーザの認知能力を増強するための方法の動作を1つまたは複数のプロセッサに実行させるための命令をエンコードされたコンピュータ可読媒体であって、前記方法は
    第1の一組の評価課題を使用してユーザの初期認知機能評価を実行するステップと、
    前記第1の一組の評価課題に関係する前記ユーザの初期最高パフォーマンスを推定するステップと、
    前記ユーザの前記初期最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、前記初期パフォーマンス範囲を決定するステップと、
    前記初期パフォーマンス範囲を第1の複数のプログレスゲートに分割するステップであって、前記第1の複数のプログレスゲートは第1の複数の課題難易度レベルに対応する、ステップと、
    前記初期パフォーマンス範囲内で第1のプログレスゲートを選択するステップと、
    前記第1のプログレスゲートに関連付けられている第1の一組の訓練課題を生成するステップと、
    前記第1の一組の訓練課題に対する前記ユーザの第1の訓練応答を収集するステップと、
    前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功したかどうかを、前記ユーザの第1の訓練応答に少なくとも一部は基づき決定するステップと、
    前記ユーザが前記第1のプログレスゲートに成功したことに応答して、
    第2の一組の評価課題を使用して前記ユーザの認知機能評価を実行するステップと、
    前記第2の一組の評価課題に関係する前記ユーザの更新された最高パフォーマンスを推定するステップと、
    前記ユーザの前記更新された最高パフォーマンスに少なくとも一部は基づき、更新されたパフォーマンス範囲を決定するステップと、
    前記更新されたパフォーマンス範囲を第2の複数のプログレスゲートに分割するステップであって、前記第2の複数のプログレスゲートは第2の複数の課題難易度レベルに対応する、ステップと、
    前記更新されたパフォーマンス範囲内で第2のプログレスゲートを選択するステップと、
    前記第2のプログレスゲートに関連付けられている第2の一組の訓練課題を生成するステップと、
    前記ユーザが前記第2のプログレスゲートに成功したかどうかを決定するために前記第2の一組の訓練課題への前記ユーザの第2の訓練応答を収集するステップとを含むコンピュータ可読媒体。
  35. 認知能力を必要とする被験者の認知能力を増強するための方法であって、前記方法は、請求項1から30のいずれか一項に記載のプロセッサ実装方法を前記被験者によって実行するステップを含む方法。
  36. 前記被験者の認知能力は、認知能力試験によって評価され、前記認知能力試験は、ミニメンタルステート検査、CANTAB認知バッテリー、神経心理学的状況の評価のための再現可能なバッテリー、臨床総合所見尺度、臨床家の問診に基づく変化の所見、重篤障害バッテリー、アルツハイマー病評価尺度、陽性および陰性症候群尺度、統合失調症認知評価尺度、コナーズ成人期ADHD評価尺度、ハミルトンうつ病評価尺度、ハミルトン不安尺度、モントゴメリー-アスベルグうつ病評価尺度、ヤング躁病評価尺度、小児うつ病評価尺度、ペンシルバニア州心配の自己評定式質問紙、病院不安およびうつ病尺度、異常行動チェックリスト、日常生活動作尺度、一般開業医認知評価、エリクセンフランカー課題、ストループ課題、知能指数、レーヴン漸進的マトリックス、実行機能の行動評価目録(BRIEF)、日常生活注意テスト(および子供の日常生活注意テスト)、記憶および学習検査、ウィスコンシンカード分類課題、およびデリスカプラン実行機能システムからなる群から選択される請求項35に記載の方法。
  37. 前記被験者の認知能力は、認知能力試験におけるスコア改善によって指示されるとおりに増強され、前記認知能力試験は、ミニメンタルステート検査、CANTAB認知バッテリー、神経心理学的状況の評価のための再現可能なバッテリー、臨床総合所見尺度、臨床家の問診に基づく変化の所見、重篤障害バッテリー、アルツハイマー病評価尺度、陽性および陰性症候群尺度、統合失調症認知評価尺度、コナーズ成人期ADHD評価尺度、ハミルトンうつ病評価尺度、ハミルトン不安尺度、モントゴメリー-アスベルグうつ病評価尺度、ヤング躁病評価尺度、小児うつ病評価尺度、ペンシルバニア州心配の自己評定式質問紙、病院不安およびうつ病尺度、異常行動チェックリスト、日常生活動作尺度、一般開業医認知評価、エリクセンフランカー課題、ストループ課題、知能指数、レーヴン漸進的マトリックス、実行機能の行動評価目録(BRIEF)、日常生活注意テスト(および子供の日常生活注意テスト)、記憶および学習検査、ウィスコンシンカード分類課題、およびデリスカプラン実行機能システムからなる群から選択される請求項35に記載の方法。
  38. 前記被験者の認知能力は、アミロイドベータ、コルチゾール、および他のストレス反応マーカーの検出などの、病気または健康の内部マーカーを測定する事前訓練および事後訓練生理学的試験、ならびに特定の神経信号の存在に基づき状態を評価する脳画像研究によって評価される請求項35に記載の方法。
  39. 前記被験者は、加齢に関係する認知低下、軽度認知障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、うつ病、統合失調症、認知症、ピック病、疲労に関連する認知障害、多発性硬化症、外傷後ストレス障害、強迫性障害、脳損傷、不安神経症、ストレス、パニック、うつ、不快、イライラ、注意力欠如障害、自閉スペクトラム症、慢性神経疾患、または慢性精神疾患を患っている請求項35に記載の方法。
  40. 結果として被験者に認知障害を引き起こす疾患の治療を監視する方法であって、
    (i)請求項1から30のいずれか一項のプロセッサ実装方法を前記被験者によって実行して第1の一組のパフォーマンスデータを取得するステップと、
    (ii)前記被験者に一定期間にわたって前記疾患の治療を施すステップと、
    (iii)一定期間後、請求項1から30のいずれか一項のプロセッサ実装方法を前記被験者によって実行して第2の一組のパフォーマンスデータを取得するステップと、
    (iv)第1の一組のパフォーマンスデータと前記第2の一組のパフォーマンスデータとを比較するステップと、
    (v)前記被験者の前記疾患に対する前記治療を調整するステップとを含む方法。
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