[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2017222036A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ Download PDF

Info

Publication number
JP2017222036A
JP2017222036A JP2016116926A JP2016116926A JP2017222036A JP 2017222036 A JP2017222036 A JP 2017222036A JP 2016116926 A JP2016116926 A JP 2016116926A JP 2016116926 A JP2016116926 A JP 2016116926A JP 2017222036 A JP2017222036 A JP 2017222036A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording medium
density
image
transport
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016116926A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6852288B2 (ja
Inventor
和成 松浦
Kazunari Matsuura
和成 松浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2016116926A priority Critical patent/JP6852288B2/ja
Publication of JP2017222036A publication Critical patent/JP2017222036A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6852288B2 publication Critical patent/JP6852288B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

【課題】画像濃度が低い部分における色材の表面定着を促進して濃度を高め、画像の濃度ムラを効果的に抑制すること。【解決手段】プリンタは、色材を含む印刷用インクを吐出する印刷ノズル13と、色材の記録用紙100に対する表面定着性を高める処理液を吐出する処理液ノズル17と、を有するインク吐出装置と、印刷用インクによって記録用紙100に形成される、画像の濃度ムラに関する情報を記憶するメモリと、インク吐出装置を制御する制御部と、を備えている。制御部は、メモリに記憶された濃度ムラに関する情報に基づき、記録用紙100の画像濃度が低くなる部位ほど、処理液の着弾量が多くなるように、インク吐出装置を制御する。【選択図】図6

Description

本発明は、インクジェットプリンタに関する。
インクジェットプリンタは、一般に、複数のノズルを備えたインクジェットヘッドを有する。インクジェットプリンタは、上記のインクジェットヘッドの各ノズルからインクを吐出させることにより、被記録媒体上に所望の画像を印刷する。
上記のインクジェットプリンタにおいては、印刷画像に濃度ムラが生じ、画品質が低下することがしばしば問題となる。濃度ムラの発生要因は様々であるが、例えば、複数のノズル間でのインク吐出特性のばらつきが挙げられる。この場合、被記録媒体に形成されるドットの大きさや位置がばらつく。そのばらつきは、印刷された画像において濃度ムラとなって現れる。
一方で、上記の濃度ムラの問題とは別に、画品質の向上等の目的で、別の特殊なインク(画質向上用インク)を被記録媒体に吐出させる技術も知られている。この画質向上用インクには、例えば、印刷用インクの滲みを抑制する成分が含まれている。画質向上用インクが印刷用インクとともに被記録媒体に吐出されると、被記録媒体上での印刷用インクの滲みが抑えられるため、色の違いが鮮明なくっきりとした画像が形成される。
さらに、特許文献1,2には、上記の画質向上用インクの吐出を調整することにより、被記録媒体に形成される画像の濃度ムラを抑制することが開示されている。具体的には、画像に濃度ムラが生じる部分においては、それ以外の部分と比べて、画質向上用インクの着弾量を少なくする。画質向上用インクは、印刷用インクの滲みを抑制するものであるから、画質向上用インクの着弾量が少ないと印刷用インクは滲みやすくなる。つまり、濃度ムラが生じる部分に対して画質向上用インクの着弾量を減らし、印刷用インクのドットを意図的に滲ませることで、濃度ムラを目立たなくさせている。
特開2006−056167号 特開2002−067296号
本来、画質向上の観点からは、被記録媒体上での画像濃度をほぼ均一に揃えることが理想である。しかし、上記特許文献1,2では、濃度ムラが生じる部分において意図的に印刷用インクを滲ませて、濃度ムラを目立たなくさせているだけである。また、ドットを滲ませることによって画質は逆に劣化する場合もある。画像濃度の均一化の観点から、特許文献1,2の技術は、濃度ムラの根本的な解消方法とは言い難い。
本発明の目的は、画像濃度が低い部分における色材の表面定着を促進して濃度を高め、画像の濃度ムラを効果的に抑制することである。
第1の発明のインクジェットプリンタは、被記録媒体に対して色材を含む第1インクを吐出する第1ノズルと、前記第1インクの色材の前記被記録媒体に対する表面定着性を高める第2インクを吐出する第2ノズルと、を有するインク吐出装置と、前記第1ノズルから吐出された前記第1インクによって前記被記録媒体に形成される、画像の濃度ムラに関する情報を記憶する記憶部と、前記インク吐出装置を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記濃度ムラに関する情報に基づき、前記被記録媒体の画像濃度が低くなる部位ほど、前記第2インクの着弾量が多くなるように、前記インク吐出装置を制御することを特徴とするものである。
本発明のインクジェットプリンタは、被記録媒体に対して、色材が含まれた第1インクの他に、第2インクを吐出する構成である。第1インクとともに第2インクが被記録媒体に吐出されることによって、第1インク中に含まれる色材の被記録媒体の内部への浸透が抑制され、被記録媒体の表面に色材が定着しやすくなる。これにより、被記録媒体の表面に形成される個々のドットの濃度が高まって画像が鮮明なものとなり、画品質が向上する。
これに加えて、本発明では、記憶部に予め記憶された、第1インクに関する濃度ムラの情報に基づき、被記録媒体の画像濃度が低くなる部位に対して第2インクの着弾量を多くする。つまり、画像濃度が低くなる部位において色材の表面定着が促進されることにより、この部位における画像濃度が高められる。これにより、被記録媒体の個々の部位の画像濃度が、濃度が高い側に揃えられることとなり、濃度ムラが解消される。
本発明は、画像濃度が薄いところに第2インクを多く着弾させ、色材の定着を促して濃度を高めるという、新しい技術思想に基づいたものである。即ち、上述した先行文献における「ドットを意図的に滲ませることにより濃度ムラを目立たなくさせる」という思想とは全く異なる。
第2の発明のインクジェットプリンタは、前記第1の発明において、前記記憶部は、前記濃度ムラに関する情報として、前記第1ノズルの各々について、その第1ノズルから吐出された前記第1インクによって形成される画像の濃度情報を記憶することを特徴とするものである。
複数の第1ノズルの間で吐出特性(インクの吐出量や吐出速度)がばらついていると、それぞれの第1ノズルによって形成されたドットの大きさや着弾位置が異なることになって、画像に濃度ムラが生じる。本発明では、記憶部に、第1ノズル毎に、その第1ノズルで形成される画像部分の濃度情報が記憶されている。従って、制御部は、上記の濃度情報を参照して、被記録媒体に着弾させる第2インクの量を調整することにより、第1ノズルの吐出特性ばらつきに起因する濃度ムラを抑制できる。
第3の発明のインクジェットプリンタは、前記第1の発明において、前記被記録媒体を、所定の搬送方向に搬送する搬送部を有し、前記記憶部は、前記濃度ムラに関する情報として、前記搬送部における前記被記録媒体の搬送速度の変動に関連する情報を記憶し、
前記制御部は、前記搬送部による前記被記録媒体の搬送中に、前記インク吐出装置から前記被記録媒体へ向けてインクを吐出させ、さらに、前記記憶部に記憶された前記搬送速度の変動に関する情報に基づき、前記被記録媒体のうちの、前記第1インクが着弾するときの前記第1ノズルに対する搬送速度が大きくなる部位ほど、前記第2インクの着弾量が多くなるように、前記インク吐出装置を制御することを特徴とするものである。
搬送部においては、搬送ローラの偏心や、搬送ローラ上での被記録媒体のスリップなどの要因によって、被記録媒体の搬送速度が変動することがある。この場合、搬送速度が大きいときに第1インクが着弾した部位では、搬送速度が小さいときと比べて、搬送方向におけるドット間隔が大きくなって画像濃度が低くなる。これについて、本発明では、記憶部には、搬送部の搬送速度の変動に関連する情報が記憶されている。そして、制御部は、記憶部に記憶されている情報に基づき、第1インクが着弾するときの搬送速度が大きくなる部位ほど、第2インクの着弾量を多くする。これにより、搬送速度の変動に起因する濃度ムラを抑制できる。
第4の発明のインクジェットプリンタは、前記第1の発明において、前記被記録媒体を、所定の搬送方向に搬送する搬送部と、前記インク吐出装置を前記搬送方向と直交する走査方向に移動させる走査駆動部と、を備え、
前記制御部は、前記走査駆動部を制御して前記インク吐出装置を前記走査方向に移動させながら前記インク吐出装置から前記被記録媒体に向けてインクを吐出させる走査処理と、前記搬送部を制御して前記被記録媒体を前記搬送方向へ所定量搬送させる搬送処理とを、交互に実行し、
前記記憶部は、1回の前記搬送処理の前後に行われる2回の前記走査処理によって前記被記録媒体に形成される画像のうちの、繋ぎ目部分についての濃度ムラの情報を記憶することを特徴とするものである。
走査方向に移動しながらインクを吐出するシリアルタイプのインク吐出装置においては、2回の走査処理によってそれぞれ形成される画像の繋ぎ目部分に濃度ムラが生じやすい。本発明では、記憶部には、上記繋ぎ目部分についての濃度ムラの情報が記憶され、制御部は、記憶部の情報に基づいて第2インクの着弾量を調整する。これにより、上記繋ぎ目部分の濃度ムラが抑制される。
第5の発明のインクジェットプリンタは、前記第1の発明において、前記被記録媒体を、所定の搬送方向に搬送する搬送部を有し、前記インク吐出装置は、前記搬送方向と直交するユニット並び方向に並ぶ複数の吐出ユニットを有し、前記記憶部は、前記ユニット並び方向に並ぶ2つの前記吐出ユニットによって前記被記録媒体に形成される画像のうちの、繋ぎ目部分についての濃度ムラの情報を記憶することを特徴とするものである。
ユニット並び方向に並ぶ複数の吐出ユニットを有するインク吐出装置において、隣接する2つの吐出ユニットによって形成される画像の繋ぎ目部分には、2つの吐出ユニット間での吐出特性の差や組付位置のズレ等の要因によって濃度ムラが生じやすい。本発明では、記憶部には、上記繋ぎ目部分についての濃度ムラの情報が記憶され、制御部は、上記の情報に基づいて第2インクの着弾量を変化させる。これにより、繋ぎ目部分の濃度ムラが抑制される。
第6の発明のインクジェットプリンタは、前記第1〜第5の何れかの発明において、前記第2インクの着弾量が多いほど、前記第1インクによって形成される画像の濃度が高くなることを特徴とするものである。
画品質の評価要素としてはいくつか存在するが、その1つとして画像濃度の高さがある。画像を印刷したときに、画像濃度が高いほど鮮明な画像となるが、画像濃度が低いと画像がぼけた感じとなる。つまり、画像濃度が高いほど、印刷画像の品質は高くなる。
この観点からは、画像の濃度ムラが存在する場合に、濃度が低い部分に対して、濃度が高くなる部分に近づくように濃度を高めることによって、濃度ムラを抑制することが好ましい。この点、第2インクは、第1インクの色材の表面定着性を高めるインクである。そのため、第2インクの着弾量が多くなるほど色材が被記録媒体の表面に定着しやすくなり、画像の濃度が高まる。つまり、本発明では、被記録媒体の画像濃度が低い部位に対して、第2インクの着弾量を多くすることによって画像濃度を高めることができる。
尚、上記の第1〜第6の発明において、前記第2インクは、前記第1インクに含まれる色材を凝集させて、前記被記録媒体の内部への浸透を抑制するインクであってもよい(第7の発明)。あるいは、前記第2インクは、前記第1インクに含まれる色材を析出させて、前記被記録媒体の内部への浸透を抑制するインクであってもよい(第8の発明)。
本実施形態に係るプリンタの概略的な平面図である。 プリンタの電気的構成を概略的に示すブロック図である。 搬送速度の変動時における、記録用紙への印刷用インクの着弾を示す図である。 搬送速度変動の情報を示す図である。 処理液の着弾量の調整を示す図である。 搬送速度の変動時における、記録用紙への処理液の着弾を示す図である。 第2実施形態における、記録用紙への印刷用インクの着弾を示す図である。 各印刷ノズルにより形成される画像濃度の情報を示す図である。 記録用紙への処理液の着弾を示す図である。 第3実施形態のインク吐出装置を示す図である。 第4実施形態のプリンタの概略的な平面図である。 記録用紙への画像印刷を示す図である。
(第1実施形態)
次に、本発明の第1実施形態について説明する。尚、図1に示す前後左右の各方向をプリンタの「前」「後」「左」「右」と定義する。また、図1の紙面手前側を「上」、紙面向こう側を「下」とそれぞれ定義する。以下では、前後左右上下の各方向語を適宜使用して説明する。
(プリンタの概略構成)
図1に示すように、プリンタ1は、搬送部4、インク吐出装置5、及び、制御部6等を備えている。
搬送部4は、2つの搬送ローラ7,8と、搬送モータ9を有する。図1に示すように、2つの搬送ローラ7,8は、プラテン3に対して、後側と前側にそれぞれ配置されている。搬送ローラ7,8は、搬送モータ9によって回転駆動される。本実施の形態では、ロータリーエンコーダ10が搬送ローラ7に取り付けられており、回転軸の機械的変位量を検出する。ロータリーエンコーダ10の出力信号により、記録用紙100のプラテン3上での位置が把握され、用紙搬送に同期した吐出駆動(画像形成)が行われる。
インク吐出装置5は、プラテン3の上方に配置され、4つの印刷ヘッド11と1つの処理液ヘッド12を備える。搬送方向上流側から、処理液ヘッド12、4つの印刷ヘッド11の順で配列されている。
4つの印刷ヘッド11は、記録用紙100の幅方向(左右方向)に長い、ラインタイプのインクジェットヘッドである。図1、図2に示すように、各印刷ヘッド11は、左右方向に並ぶ複数の印刷ノズル13(本発明の第1ノズル)と、複数の印刷ノズル13からインクを吐出させるアクチュエータ14と、アクチュエータ14を駆動する駆動装置15とを備えている。尚、図2では、図面の簡単のため、1つの印刷ヘッド11についてのみ、アクチュエータ14と駆動装置15を示し、他の印刷ヘッド11においてはそれらの図示を省略している。
4つの印刷ヘッド11には、図示しないインクタンクから、互いに異なる色の印刷用インク(本発明の第1インク)が供給される。具体的には、インクの色は、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの4色で、各々の印刷用インクには色に対応した色材が含まれている。印刷ノズル13から吐出された印刷用インクは、記録用紙100に着弾してドット(画素)を形成する。
アクチュエータ14は、複数の印刷ノズル13からインクを吐出させる複数の駆動素子を有する。アクチュエータ14は特定の構成のものには限られないが、例えば、圧電アクチュエータを好適に採用できる。圧電アクチュエータは、駆動素子として圧電素子を備え、逆圧電効果で変形してインクを加圧する。
駆動装置15は、制御部6からの制御信号に基づいてアクチュエータ14の複数の駆動素子を個別に駆動し、複数の印刷ノズル13から選択的にインクを吐出させる。例えば、制御部6は、外部装置16から入力された画像データに基づき、駆動装置15に吐出データを送信し、選択される印刷ノズル13を指示する。この吐出データに基づき、駆動装置15は、対応する駆動素子を駆動するための駆動信号を生成し、アクチュエータ14へ出力する。
処理液ヘッド12は、印刷ヘッド11と同様の構成を有するラインタイプのインクジェットヘッドである。即ち、処理液ヘッド12は、左右方向に並ぶ複数の処理液ノズル17(本発明の第2ノズル)と、複数の処理液ノズル17からそれぞれインクを吐出させるアクチュエータ18と、アクチュエータ18を駆動する駆動装置19とを備えている。
処理液ヘッド12には、図示しないインクタンクから、処理液(本発明の第2インク)が供給される。処理液は、無色透明のインクであり、印刷用インクとは違って記録用紙100に画素を形成するインクではない。処理液が印刷用インクと共に使用されると、より多くの色材が記録用紙100の表面に定着するようになる。
例えば、顔料インクのように、色材がインク溶媒に分散している場合には、処理液として、色材の凝集を促進する成分を含むものが用いられる。また、染料インクのように、色材がインク溶媒に溶け込んでいる場合には、処理液として、色材の析出を促進する成分を含むものが用いられる。記録用紙100上で、印刷用インクが処理液と重なると、上述した色材の凝集促進、あるいは、析出促進の作用により、色材が記録用紙100の内部に浸透しにくくなる。つまり、色材の定着性が向上する。これにより、記録用紙100に形成される個々のドットの濃度が高くなり、より鮮明な画像が得られることになる。
上記の処理液としては、例えば、次のようなものが挙げられる。顔料インク用の処理液には、顔料と反応する多価金属イオン(多価陽イオン)、あるいは、その塩を含むものを好適に使用できる。また、染料インク用の処理液には、カチオン性(陽イオン性)界面活性剤、オリゴマー、ポリマー等、カチオン性物質を含むものを好適に使用できる。
制御部6は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種制御回路を含むASIC(Application Specific Integrated Circuit)などを備えている。また、図2に示すように、制御部6は、様々な制御パラメータを記憶する不揮発性メモリ20(本発明の記憶部)を備えている。制御部6は、メモリ20に記憶された制御パラメータを用いて、4つの印刷ヘッド11、処理液ヘッド12、搬送モータ9など、プリンタ1の各部を制御する。
また、制御部6は、PC等の外部装置16とデータ通信可能である。外部装置16から画像データを受信すると、制御部6は、4つの印刷ヘッド11、処理液ヘッド12及び搬送モータ9を制御して、記録用紙100への画像印刷を行わせる。即ち、制御部6は、搬送モータ9を制御し、2つの搬送ローラ7,8に記録用紙100を搬送させる。また、その搬送中に、ロータリーエンコーダ10の出力信号に基づいて、4つの印刷ヘッド11及び処理液ヘッド12に記録用紙100へのインク吐出を行わせる。これにより、記録用紙100に所望の画像が印刷される。
(搬送速度変動に起因する画像の濃度ムラ)
ところで、記録用紙100に形成される画像には、様々な要因によって濃度ムラが生じうる。その中でも、本実施形態では、搬送ローラ7,8による搬送速度の変動に起因する濃度ムラに着目する。
例えば、ローラの寸法公差や組付誤差によって、搬送ローラ7,8が少し偏心した状態で組み付けられる場合がある。また、記録用紙100の搬送中に、搬送ローラ7,8が記録用紙100に対してスリップする場合もある。このような場合、搬送ローラ7,8が一定速度で回転するように搬送モータ9を制御しても、記録用紙100の実際の搬送速度に変動が生じる。
搬送ローラ7に、回転軸の偏心がある場合について考えてみる。ロータリーエンコーダ10は、搬送ローラ7と同軸に取り付けられている。ローラ表面の移動速度は、半径(軸中心から表面までの距離)で決まる。ローラ表面の接線方向(搬送方向)について、回転軸が角速度一定で回転しても、移動速度は表面の位置で異なる。つまり、搬送速度にムラが生じる。一方、回転軸が角速度一定で回転すれば、ロータリーエンコーダ10は、一定周期の信号を出力する。画像形成に際して、インクは一定周期で吐出されるのに対して、記録用紙100は速度ムラのある状態で搬送される。速度ムラは、平均速度に対して、大小の速度が繰り返される。印刷結果の一例が、図3に示されている。
また、搬送ローラ7、8と記録用紙100との間に、スリップがある場合について考えてみる。回転軸の偏心は無いとする。この場合、記録用紙100は、ローラ表面の移動に追従できない。画像形成に際しては、インクが一定周期で吐出されるのに対して、記録用紙100は一時的に移動速度が下がる。印刷結果としては、図3において、部位Aの状態がこれに相当する。
図3の例では、記録用紙100の部位Aに印刷用インクが着弾するタイミングで、搬送速度が小さくなっている。このとき、記録用紙100の搬送量が、通常(搬送量の平均)よりも小さくなる。そのため、搬送方向においてインクの着弾位置が互いに近づき、ドットD同士の間隔が狭くなる。これにより、部位Aでは、単位面積当たりのインク着弾量が多くなり、画像の濃度は高くなる。搬送ローラ7,8と記録用紙100との間でスリップがある場合も、これと同様の状態となる。
一方、図3において、記録用紙100の部位Bに印刷用インクが着弾するタイミングでは、搬送速度が大きくなっている。このとき、記録用紙100の搬送量は、通常よりも大きくなる。そのため、インクの着弾位置が互いに離れることになり、ドットD同士の間隔が大きくなる。これにより、部位Bでは、単位面積当たりのインク着弾量が少なくなって、画像の濃度は低くなる。
以上より、記録用紙100の部位Aでは画像濃度が高く、部位Bでは画像濃度が低くなる。搬送速度が小さい期間と大きい期間が周期的に繰り返される場合には、濃度の高い帯状部分と濃度の低い帯状部分とが、搬送方向に交互に並んだ濃度ムラが発生することになる。
(処理液の吐出制御による濃度ムラの抑制)
上記の搬送速度変動に起因する濃度ムラを抑制するため、本実施形態では、処理液ヘッド12から吐出される処理液の、記録用紙100上での着弾量を調整する。
上述したように、処理液は、印刷用インクに含まれる色材と反応して、記録用紙100の表面における色材の定着性を高めるものである。処理液の着弾量が多い部位ほど、処理液が形成するドットサイズは大きくなり、より多くの色材が、表面に留まるようになる。そのため、印刷用インクによる画像濃度が高くなる。従って、図3の部位Bのように、印刷用インクのドット密度が小さい部位(画像濃度が低い部位)に対して、処理液の着弾量を多くすれば、画像濃度を他の部位に近づけることが可能となる。
尚、先に説明したように、濃度ムラの要因となる搬送速度変動は、主に搬送ローラ7,8の寸法公差や組付誤差によるものであり、これは、各々のプリンタ1に固有の変動である。そこで、工場での検査工程で、各々のプリンタ1について、用紙搬送に関する検査を事前に行い、上記の搬送速度の変動に関する情報を取得する。この情報は、制御部6のメモリ20に記憶される。
例えば、図4に示すように、メモリ20には、搬送ローラ7,8を回転駆動する搬送モータの回転角度位置(即ち、ロータリーエンコーダのカウント値)に応じて、搬送速度の情報が記憶される。図4では、搬送速度の制御値V0に対して、一定カウント毎に、搬送速度が周期的に増減する例が示されている。
その上で、印刷ヘッド11による画像印刷時には、制御部6は、メモリ20に記憶された搬送速度の変動に関する情報に基づいて、処理液ヘッド12による処理液の吐出量を変動させる。
尚、記録用紙100に等間隔で記されたマーカーがあれば、スリップがある場合にも、処理液の着弾量調整で速度ムラに対処可能となる。但し、プリンタ1側に、マーカーを検出するセンサが必要になる。このセンサからの信号と、ロータリーエンコーダ10からの信号とを比較する。双方の検出タイミングのズレの変化量から、処理液の吐出タイミングを遅延させる。変化量がゼロとなれば、処理液の吐出は、ロータリーエンコーダ10からの信号に同期して行われることになる。
先に説明したように、印刷用インクが着弾するときの、記録用紙100の搬送速度が平均と比べて小さいと、ドットDの密度が大きくなり、画像濃度は高くなる(図3の部位A)。逆に、搬送速度が大きいと、ドットDの密度が小さくなり、画像濃度は低くなる(図3の部位B)。そこで、制御部6は、記録用紙100のうちの、印刷用インクが着弾するときの搬送速度が大きい部位ほど、処理液の着弾量が大きくなるように処理液ヘッド12を制御する。
上記制御について具体的に説明する。まず、制御部6は、駆動装置19(図2参照)を制御して、処理液ノズル17の各々から、液滴サイズが異なる3種類の液滴Va,Vb,Vc(Va<Vb<Vc)の何れかを選択的に吐出させる。1つのノズルから、液滴量の異なる複数種類の液滴を吐出させる手法としては、一般的な液滴階調制御で用いられている技術を流用できる。
例えば、駆動装置19は、上記3種類の液滴サイズに対応して、駆動波形や駆動電圧が互いに異なる3種類の駆動信号を生成可能とする。駆動波形を異ならせる場合であれば、液滴サイズが大きいほど1波形内のパルス数を多くすればよい。また、駆動電圧を異ならせる場合には、液滴サイズが大きいほど駆動電圧を高くすればよい。その上で、駆動装置19は、個々の処理液ノズル17について、上記3種類の駆動信号のうちから1つを選択して生成する。
図4のように搬送速度が周期的に変動している場合には、図5に示すように、変動が生じているエンコーダカウント値において、処理液の吐出量を変化させる。即ち、速度変動がほとんどない、つまり、搬送速度が制御値V0でほぼ一定である場合には、処理液ヘッド12に標準サイズの液滴Vbを吐出させる。これに対して、搬送速度が制御値V0と比べて、所定の速度差ΔV以上大きくなったときには、処理液ノズル17から大きな液滴Vcを吐出させる。搬送速度が制御値V0と比べて、所定の速度差ΔV以上小さくなったときには、処理液ノズル17から小さな液滴Vaを吐出させる。
図3の例において上記制御を行うと、図6に示すように、ドットDの間隔が小さい部位Aには、処理液の小さな液滴Vaが着弾する。つまり、部位Aでは、処理液の着弾量が少ないため、一部の色材は記録用紙100の内部へ浸透してしまい、色材の表面定着効果は低い。一方、ドットDの間隔が大きい部位Bには、処理液の大きな液滴Vcが着弾する。つまり、部位Bでは処理液の着弾量が多いために、色材の表面定着が促進されて画像濃度が高くなる。これにより、印刷用インクのドットDの間隔差によって生じる画像の濃度ムラが抑制される。
尚、上の説明では、各処理液ノズル17から吐出させる液滴量を変化させることによって、記録用紙100に着弾する処理液の量(ドットサイズ)を変化させているが、処理液の着弾量調整はこれには限られない。例えば、各処理液ノズル17から吐出させる液滴の量は変えずに、各処理液ノズル17の吐出周期(駆動周波数)を異ならせてもよい。即ち、画像濃度が低くなる部位ほど、処理液の着弾回数(ドット密度)が多くなるように、処理液ヘッド12の各処理液ノズル17の吐出周期を小さく(駆動周波数を高く)する。
以上説明したように、第1実施形態では、制御部6は、メモリ20に予め記憶された、印刷用インクに関する濃度ムラの情報に基づき、記録用紙100の画像濃度が低くなる部位に対して第2インクの着弾量を多くする。つまり、画像濃度が低くなる部位において色材の表面定着が他の部位と比べて促進されることにより、この部位における画像濃度が高められる。これにより、記録用紙100の個々の部位の画像濃度が、濃度が高い側に揃えられることで、画像の濃度ムラが抑えられる。
また、本実施形態においては、メモリ20に、搬送速度の変動に関する情報が記憶されている。そして、制御部6は、メモリ20に記憶されている搬送速度の変動に関する情報に基づき、印刷用インクが着弾するときの搬送速度が大きくなる部位ほど、処理液の着弾量を多くする。これにより、搬送速度の変動に起因する濃度ムラを抑制できる。
尚、画品質の評価要素としてはいくつか存在するが、その1つとして画像濃度の高さがある。画像を印刷したときに、画像濃度が高いと鮮明な画像となるが、画像濃度が低いと画像がぼけた感じとなる。つまり、画像濃度が高いほど、印刷画像の品質は高いと言える。この観点からは、画像の濃度ムラが存在する場合に、濃度が低い部分に対して、濃度が高くなる部分に近づくように濃度を高めることによって、濃度ムラを抑制することが好ましい。この点、本実施形態において、処理液は、印刷用インクの色材の表面定着性を高めるインクである。そのため、処理液の着弾量が多くなるほど色材が記録用紙100の表面に定着しやすくなり、画像の濃度が高まる。つまり、画像濃度が低い領域に対して、処理液の着弾量を増やすことにより、画像濃度を高めることができる。
尚、画像濃度の均一化の観点から、処理液の着弾量の増加だけでは濃度が不足する場合、それ以外の部位(例えば、平均的な搬送速度に対応する領域)の画像濃度を少し下げて、搬送速度が速い部位との調和をとれば良い。これでも、処理液による調整が無い場合に比べて、画像濃度を高めに揃えることができる。
以上説明した第1実施形態は、搬送速度の変動に起因する濃度ムラの抑制に本発明を適用した例であるが、上記以外の濃度ムラの抑制にも本発明を適用できる。以下、他の要因に起因する濃度ムラを抑制する場合に本発明を適用した形態について、いくつか例を挙げて説明する。尚、前記第1実施形態とほぼ同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
(第2実施形態)
印刷用インクを吐出する複数の印刷ノズルの間で、吐出特性(インク吐出量や吐出速度)がばらついていると、個々のノズルによって形成されたドットの大きさや着弾位置がばらつく。これにより、記録用紙100に形成される画像に濃度ムラが生じる。
第2実施形態では、上記要因による濃度ムラを抑制可能なプリンタについて説明する。尚、ここでは、第1実施形態(図1)と同じラインプリンタで説明するが、印刷ノズル間での吐出特性の違いによる濃度ムラは、シリアルプリンタ(図11参照)でも同様に起こり得る。
図7に示すように、1つの印刷ヘッド11の複数の印刷ノズル13間で吐出特性が異なっていると、記録用紙100に形成されるドットDの大きさや着弾位置がずれる。図7では、一例として、ドットDの大きさが異なる場合が示されている。この場合、記録用紙100上において、大きいドットDが搬送方向に連続して形成されることによって、搬送方向に延びる、濃度の高い帯状部分が生じる。また、小さいドットDが搬送方向に連続して形成されることによって、同じく搬送方向に延びる、濃度の低い帯状部分が生じる。
このような濃度ムラを抑制するために、図8に示すように、制御部26のメモリ27には、印刷ノズル13の各々について、同じ駆動条件下での画像濃度に関する情報が記憶されている。尚、図8のノズル番号とは、個々の印刷ノズル13に便宜的に付けられた、特定用の番号のことである。
図8に示される情報は、次のようにして取得できる。まず、複数の印刷ノズル13を用いて所定のテストパターンを印刷する。そのテストパターンをスキャナで読み取る。この読み取りで得られた画像データから、各印刷ノズル13について、対応する画像部分の濃度情報を個別に取得する。
制御部26は、メモリ27に記憶された濃度情報に基づいて、処理液ヘッド12を制御する。具体的には、図9に示すように、記録用紙100の、画像濃度が低くなる印刷ノズル13に対しては、対応する処理液ノズル17による処理液の着弾量を多くする。一方で、画像濃度が高くなる印刷ノズル13に対しては、処理液の着弾量を少なくする。これにより、印刷ノズル13の吐出特性に起因する濃度ムラを抑制できる。
(第3実施形態)
図10に示すように、第3実施形態に係るインク吐出装置35においては、印刷ヘッド41は、用紙幅方向に沿って千鳥状に並ぶ4つの吐出ユニット45を備えている。各吐出ユニット45は、用紙幅方向に並ぶ複数の印刷ノズル43を有する。尚、図10では、用紙幅方向(ユニット並び方向)に隣接する2つの吐出ユニット45は、搬送方向に端部同士が重なっている。同様に、処理液ヘッド42も、用紙幅方向に沿って千鳥状に並ぶ4つの吐出ユニット46を備えている。各吐出ユニット46は、用紙幅方向に並ぶ複数の処理液ノズル47を有する。
上記構成において、印刷ヘッド41の、用紙幅方向に隣接する2つの吐出ユニット45によって形成される画像40の繋ぎ目部分Xには、濃度ムラが生じやすくなる。この濃度ムラの主な要因としては、上記2つの吐出ユニット45の間における吐出特性の差や、各吐出ユニット45の所定の組付位置に対する位置ズレが挙げられる。
この点、この第3実施形態では、制御部36のメモリ37に、上記繋ぎ目部分Xについての濃度ムラに関する情報が記憶されている。この繋ぎ目部分Xの濃度ムラは、プリンタによって異なることから、事前検査によって濃度ムラの情報を取得する。具体的には、まず、印刷ヘッド41の4つの吐出ユニット45によって、記録用紙100にテストパターンを印刷する。次に、このテストパターンをスキャナで読み取ることにより、画像(特に、継ぎ目部分X)の濃度ムラの情報を取得する。
その上で、制御部36は、メモリ37に記憶された濃度ムラの情報に基づいて処理液ヘッド42を制御し、処理液の着弾量を変化させる。画像濃度が高くなる繋ぎ目部分Xに対しては、対応する処理液ノズル47からの着弾量を、所望の画像濃度を与える部位に比べて絞る。一方、画像濃度が低くなる繋ぎ目部分Xに対しては、その着弾量を多くする。これにより、繋ぎ目部分Xの濃度ムラが抑制される。尚、繋ぎ目部分Xの画像濃度は、他の部分と比べて高くなる場合もあるし、低くなる場合もある。これは、個々のプリンタの特性や繋ぎ目部分Xを形成する際の制御手法などの様々な条件に依存する。
尚、図10において、印刷ヘッド41の2つの吐出ユニット45は、両者の印刷ノズル43が用紙幅方向に等間隔で連続して配置されればよく、2つの吐出ユニット45の端部同士が重なっていることは必ずしも必要ではない。ただ、2つの吐出ユニット45が重なっていると、重なっている部分においては両方の吐出ユニット45からインクをそれぞれ吐出させるなど、繋ぎ目を目立たなくさせる制御が可能となる。
(第4実施形態)
第4実施形態のプリンタ51は、シリアルプリンタである。図11に示すように、プリンタ51は、プラテン52と、搬送部53と、キャリッジ54と、インク吐出装置55と、キャリッジ駆動モータ57と、制御部56等を備えている。
搬送部53は、プラテン52を挟んで前後に配置された2つの搬送ローラ58,59を備えている。2つの搬送ローラ58,59は、搬送モータ62によって駆動されて、プラテン52によって支持される記録用紙100を前方に搬送する。
キャリッジ54は、プラテン52の上方においてガイドレール60,61に沿って左右方向(走査方向)に移動可能である。キャリッジ駆動モータ57(本発明の走査駆動部)は、キャリッジ54を走査方向に往復移動させる。
インク吐出装置55はキャリッジ54に搭載され、キャリッジ54とともに走査方向に移動する、いわゆるシリアルタイプのヘッドである。インク吐出装置55は、4色の印刷用インクを吐出する印刷ノズル73を有する印刷ヘッド71と、処理液を吐出する処理液ノズル77を有する2つの処理液ヘッド72を備えている。2つの処理液ヘッド72は、印刷ヘッド71に対して左右両側に分かれて配置されている。
印刷ヘッド71には、4つのインクカートリッジ67にそれぞれ貯留された4色の印刷用インクが供給される。2つの処理液ヘッド72には、処理液カートリッジ68に貯留された処理液が供給される。インク吐出装置55は走査方向に移動しながら、プラテン52上の記録用紙100に向けて印刷用インクと処理液を吐出する。
制御部56は、キャリッジ駆動モータ57、インク吐出装置55、搬送モータ62等を制御して、記録用紙100に画像を印刷させる。より詳細には、制御部56は、キャリッジ駆動モータ57を制御して、インク吐出装置55を走査方向に移動させながらインク吐出装置55から記録用紙100に向けてインクを吐出させる走査処理と、搬送モータ62を制御して記録用紙100を搬送方向へ所定量搬送させる搬送処理とを、交互に実行する。
即ち、図12に示すように、(a)キャリッジ54の走査による画像80の印刷、(b)記録用紙100の搬送、(c)次のキャリッジ54の走査による画像80の印刷、のようにして、記録用紙100に画像が形成されていく。
尚、インク吐出装置55は2つの処理液ヘッド72を有するが、キャリッジ54の走査の際には、印刷ヘッド71に対してキャリッジ54の移動方向の下流側に位置する処理液ヘッド72から処理液が吐出される。即ち、(a)のように、キャリッジ54が右方へ移動するときには、右側の処理液ヘッド72が使用され、(b)のように、キャリッジ54が左方へ移動するときには、左側の処理液ヘッド72が使用される。これにより、キャリッジ54の移動方向に関係なく、処理液→印刷用インクの順に記録用紙100に着弾する。
ところで、シリアルプリンタにおいては、1回の搬送処理の前後の2回の走査処理によって形成される、2つの画像80の繋ぎ目部分Yには濃度ムラが生じやすい。例えば、以下のような場合に濃度ムラが発生する。繋ぎ目部分Yでは、先の走査処理(図12(a))において搬送方向上流側の印刷ノズル73によって形成された画像部分と、後の走査処理(図12(c))において搬送方向下流側の印刷ノズル73によって形成された画像部分とが隣接する。このとき、上流側の印刷ノズル73と下流側の印刷ノズル73との間で、吐出特性に差がある場合には、その吐出特性差に起因する濃度ムラが繋ぎ目部分Yに生じる。
そこで、この第4実施形態においては、制御部56のメモリ70に、上記画像80の繋ぎ目部分Yについての濃度ムラの情報が記憶されている。この濃度ムラも、先の第3実施形態で説明したのと同様、事前検査で形成したテストパターンをスキャナで読み取ることによって取得できる。その上で、制御部56は、上記の繋ぎ目部分Yについての濃度ムラの情報に基づいて処理液ヘッド72を制御し、処理液の着弾量を変化させる。これにより、繋ぎ目部分Yの濃度ムラが抑制される。
1 プリンタ
4 搬送部
5 インク吐出装置
6 制御部
13 印刷ノズル
17 処理液ノズル
20 メモリ
26 制御部
27 メモリ
35 インク吐出装置
36 制御部
37 メモリ
43 印刷ノズル
45 吐出ユニット
47 印刷ノズル
51 プリンタ
55 インク吐出装置
56 制御部
57 キャリッジ駆動モータ
70 メモリ
73 印刷ノズル
77 処理液ノズル

Claims (8)

  1. 被記録媒体に対して色材を含む第1インクを吐出する第1ノズルと、前記第1インクの色材の前記被記録媒体に対する表面定着性を高める第2インクを吐出する第2ノズルと、を有するインク吐出装置と、
    前記第1ノズルから吐出された前記第1インクによって前記被記録媒体に形成される、画像の濃度ムラに関する情報を記憶する記憶部と、
    前記インク吐出装置を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記記憶部に記憶された前記濃度ムラに関する情報に基づき、前記被記録媒体の画像濃度が低くなる部位ほど、前記第2インクの着弾量が多くなるように、前記インク吐出装置を制御することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記記憶部は、前記濃度ムラに関する情報として、前記第1ノズルの各々について、その第1ノズルから吐出された前記第1インクによって形成される画像の濃度情報を記憶することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記被記録媒体を、所定の搬送方向に搬送する搬送部を有し、
    前記記憶部は、前記濃度ムラに関する情報として、前記搬送部における前記被記録媒体の搬送速度の変動に関連する情報を記憶し、
    前記制御部は、
    前記搬送部による前記被記録媒体の搬送中に、前記インク吐出装置から前記被記録媒体へ向けてインクを吐出させ、
    さらに、前記記憶部に記憶された前記搬送速度の変動に関する情報に基づき、前記被記録媒体のうちの、前記第1インクが着弾するときの前記第1ノズルに対する搬送速度が大きくなる部位ほど、前記第2インクの着弾量が多くなるように、前記インク吐出装置を制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記被記録媒体を、所定の搬送方向に搬送する搬送部と、
    前記インク吐出装置を前記搬送方向と直交する走査方向に移動させる走査駆動部と、を備え、
    前記制御部は、前記走査駆動部を制御して前記インク吐出装置を前記走査方向に移動させながら前記インク吐出装置から前記被記録媒体に向けてインクを吐出させる走査処理と、前記搬送部を制御して前記被記録媒体を前記搬送方向へ所定量搬送させる搬送処理とを、交互に実行し、
    前記記憶部は、1回の前記搬送処理の前後に行われる2回の前記走査処理によって前記被記録媒体に形成される画像のうちの、繋ぎ目部分についての濃度ムラの情報を記憶することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記被記録媒体を、所定の搬送方向に搬送する搬送部を有し、
    前記インク吐出装置は、前記搬送方向と直交するユニット並び方向に並ぶ複数の吐出ユニットを有し、
    前記記憶部は、前記ユニット並び方向に並ぶ2つの前記吐出ユニットによって前記被記録媒体に形成される画像のうちの、繋ぎ目部分についての濃度ムラの情報を記憶することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記第2インクの着弾量が多いほど、前記第1インクによって形成される画像の濃度が高くなることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記第2インクは、前記第1インクに含まれる色材を凝集させて、前記被記録媒体の内部への浸透を抑制するインクであることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のインクジェットプリンタ。
  8. 前記第2インクは、前記第1インクに含まれる色材を析出させて、前記被記録媒体の内部への浸透を抑制するインクであることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のインクジェットプリンタ。
JP2016116926A 2016-06-13 2016-06-13 インクジェットプリンタ Active JP6852288B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016116926A JP6852288B2 (ja) 2016-06-13 2016-06-13 インクジェットプリンタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016116926A JP6852288B2 (ja) 2016-06-13 2016-06-13 インクジェットプリンタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017222036A true JP2017222036A (ja) 2017-12-21
JP6852288B2 JP6852288B2 (ja) 2021-03-31

Family

ID=60686619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016116926A Active JP6852288B2 (ja) 2016-06-13 2016-06-13 インクジェットプリンタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6852288B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3882037A1 (en) * 2020-03-18 2021-09-22 Seiko Epson Corporation Recording device and recording method

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002067297A (ja) * 2000-09-01 2002-03-05 Canon Inc インクジェットプリント方法および装置
JP2002067296A (ja) * 2000-09-01 2002-03-05 Canon Inc インクジェットプリント方法および装置
JP2006056167A (ja) * 2004-08-20 2006-03-02 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及び画像記録装置
JP2006248041A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Fuji Photo Film Co Ltd インクジェット記録装置及び方法
JP2006264189A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002067297A (ja) * 2000-09-01 2002-03-05 Canon Inc インクジェットプリント方法および装置
JP2002067296A (ja) * 2000-09-01 2002-03-05 Canon Inc インクジェットプリント方法および装置
JP2006056167A (ja) * 2004-08-20 2006-03-02 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及び画像記録装置
JP2006248041A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Fuji Photo Film Co Ltd インクジェット記録装置及び方法
JP2006264189A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3882037A1 (en) * 2020-03-18 2021-09-22 Seiko Epson Corporation Recording device and recording method
US11400707B2 (en) 2020-03-18 2022-08-02 Seiko Epson Corporation Recording device and recording method
JP7439595B2 (ja) 2020-03-18 2024-02-28 セイコーエプソン株式会社 記録装置および記録方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6852288B2 (ja) 2021-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5288721B2 (ja) 記録装置および搬送制御方法
US8256862B2 (en) Formation of image by image forming apparatus with overlapping area
JP4966085B2 (ja) 記録装置および搬送制御方法
JP4966074B2 (ja) 記録装置および搬送誤差補正値取得方法
KR100962725B1 (ko) 용지 반송 장치, 기록 장치, 보정 정보 취득 장치, 기록시스템, 용지 반송 방법 및 보정 정보 취득 방법
EP1535740B1 (en) Liquid-discharging device and printing system
JP5304517B2 (ja) 流体噴射装置、及び、流体噴射方法
US8038246B2 (en) Liquid ejection control method and liquid ejection apparatus
JP5176846B2 (ja) 印刷装置および印刷方法
US9981468B2 (en) Ink jet printing apparatus and method for controlling inkjet printing apparatus
JP5304516B2 (ja) 流体噴射装置、及び、流体噴射方法
JP4978251B2 (ja) 流体噴射装置及び流体噴射装置における流体噴射方法
JP4895339B2 (ja) インクジェット記録装置、インクジェット記録方法
US8313158B2 (en) Printing apparatus and method of controlling printing apparatus
JP6852288B2 (ja) インクジェットプリンタ
US7806512B2 (en) Ink jet printing apparatus and ink jet printing method
JP4888239B2 (ja) 液体吐出装置
JP4948221B2 (ja) データ生成装置
JP4122886B2 (ja) 印刷装置、印刷方法、印刷物製造方法、プログラム及びコンピュータシステム
JP5328884B2 (ja) 記録装置
JP2019181893A (ja) インクジェット記録装置及び記録方法
JP2008260169A (ja) 記録装置および記録制御方法
WO2023175811A1 (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP2012125974A (ja) インクジェット記録装置
JP2010188542A (ja) 画像形成装置および画像形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200317

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200318

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200413

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201124

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20201124

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20201202

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20201208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6852288

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150