JP2017208287A - 面光源装置、透過型表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
面光源装置は、大きく分けて、各種光学シート等の光学部材の直下に光源を配置する直下型のものと、光学部材の側面側に光源が配置されるエッジライト型のものがある。このうち、エッジライト型の面光源装置は、光源を導光板等の光学部材の側面側に配置することから、直下型のものに比べて面光源装置をより薄型化できるという利点を有し、近年広く用いられている。
例えば、LCDパネル側に三角柱状の単位プリズムが配列されたプリズム形状を有するプリズムシート2枚を、単位プリズムの稜線方向が直交するように配置した面光源装置(特許文献1,2参照)や、導光板側にプリズム形状を有するプリズムシートを用いた面光源装置(特許文献3,4参照)等が知られている。
また、このような面光源装置では、導光板等を、導光板側にプリズム形状が形成されたプリズムシートを組み合わせて用いる形態専用に設計する必要があり、設計等が複雑であり、生産コストがかさむという問題があった。
このような面光源装置では、前述のような導光板の傷つきや光学密着等の問題は低減されるが、正面輝度に関しては、所望する輝度が得られているとは言い難く、さらなる正面輝度の向上が望まれている。
請求項1の発明は、面光源装置であって、面状に光を出射する面状光源部(20)と、前記面状光源部よりも出光側に配置され、出光側の面に柱状の単位プリズム形状(132)が複数配列されたプリズム形状を有する第1プリズムシート(13)と、前記第1プリズムシートよりも出光側に配置され、出光側の面に柱状の単位プリズム形状(142)が複数配列されたプリズム形状を有する第2プリズムシート(14)と、を備え、前記面状光源部は、略板状であって、光が入射する入光面(22a)と、前記入光面に交差し光が出射する出光面(22c)と、前記出光面に対向する背面(22d)と、前記入光面に対向する対向面(22b)とを有し、前記入光面から入射した光を、前記入光面から前記対向面へ向かう方向を導光方向として、前記導光方向へ導光しながら前記出光面から出射する導光板(22)と、前記導光板の前記入光面に対面する位置に、前記入光面に沿って延在する発光部(21)と、を備え、前記第1プリズムシートの前記単位プリズム形状の稜線方向を方向R1とし、前記第2プリズムシートの前記単位プリズム形状の稜線方向を方向R2とし、前記発光部の延在方向を方向R0とするとき、該面光源装置の出光面の法線方向から見て、前記方向R1と前記方向R2とは直交し、かつ、いずれも前記方向R0に対して傾斜し、前記導光方向及び該面光源装置の厚み方向に平行な面において、前記面状光源部からの出射光の輝度がピークとなる出射角度φ1は、40°以上55°以下であること、を特徴とする面光源装置(10)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の面光源装置において、前記面状光源部(20)は、前記導光板(22)よりも出光側に光を拡散する作用を有する面状光源部側光拡散シート(23)を備えること、を特徴とする面光源装置(10)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の面光源装置において、前記方向R1と前記方向R2とは、該面光源装置の厚み方向から見て、前記方向R0に対して、一方が45°をなし、他方が135°をなすこと、を特徴とする面光源装置(10)である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の面光源装置において、前記出射角度φ1は、43°以上55°以下であること、を特徴とする面光源装置(10)である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の面光源装置において、前記プリズム形状(132,142)は、その頂角(γ)が90°であること、を特徴とする面光源装置(10)である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の面光源装置において、前記面状光源部(20)は、前記導光板(22)よりも背面側に、光を反射する反射シート(24)を備え、前記反射シートでの反射光は、拡散反射成分よりも鏡面反射成分が多いこと、を特徴とする面光源装置(10)である。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の面光源装置(10)と、前記面光源装置によって背面側から照明される透過型表示部(11)と、を備える透過型表示装置(1)である。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
また、本明細書中において、シート面(板面,フィルム面)とは、各シート(板,フィルム)において、そのシート(板,フィルム)全体として見たときにおける、シート(板,フィルム)の平面方向となる面を示すものであるとする。
図1は、本実施形態の透過型表示装置1を説明する図である。
本実施形態の透過型表示装置1は、LCDパネル11と面光源装置10とを備えている。透過型表示装置1は、LCDパネル11を背面側から面光源装置10で照明し、LCDパネル11に形成される映像情報を表示する。
なお、図1を含め以下の図中及び以下の説明において、理解を容易にするために、透過型表示装置1の使用状態において、透過型表示装置1の画面に平行であって互いに直交する2方向をX方向(X1−X2方向)、Y方向(Y1−Y2方向)とし、透過型表示装置1の画面に直交する方向をZ方向(Z1−Z2方向、厚み方向)とする。なお、Z方向においてZ1側が背面側であり、Z2側は観察者側である。
本実施形態の透過型表示装置1の画面は、LCDパネル11の最も観察者側の面(以下、表示面という)11aに相当し、透過型表示装置1の「正面方向」とは、この表示面11aの法線方向であり、Z方向に平行であり、後述する第1プリズムシート13等のシート面への法線方向や導光板22の板面等への法線方向と一致するものとする。
このLCDパネル11は、略平板状である。LCDパネル11の外形及び表示面11aは、Z方向から見て矩形形状であり、X方向に平行な対向する2辺と、Y方向に平行な対向する2辺とを有している。
この面光源装置10を構成するプリズムシート群12(第1プリズムシート13、第2プリズムシート14)、光拡散シート15、及び、面状光源部20を構成する導光板22、光拡散シート23、反射シート24等は、正面方向(Z方向)から見て矩形形状であり、X方向に平行な対向する2辺と、Y方向に平行な対向する2辺とを有している。
発光部21は、点光源211がY方向に所定の間隔で複数配列されて形成されている。この点光源211は、LED光源を用いている。なお、発光部21は、例えば、冷陰極管等の線光源としてもよいし、Y方向に延在するライトガイドの端面に光源を配置した形態としてもよい。また、発光部21の発する光の利用効率を向上させる観点から、発光部21の外側を覆うように不図示の反射板を設けてもよい。
本実施形態では、入光面22a及び対向面22bは、導光板22のX方向の両端部(X1側端部、X2側端部)に位置し、板面の法線方向(Z方向)から見てY方向に平行に延在する2辺である。
また、導光板22の板面は、XY面に平行である。
この導光板22は、発光部21が発する光を入光面22aから入射させ、出光面22cと背面22dとで全反射させながら、入光面22aに対向する対向面22b側(X2側)へ、主としてX方向に導光しながら、出光面22cからLCDパネル側(Z2側)へ適宜出射させる。
以下、導光板22の各部について説明する。
第2単位光学形状225は、図1及び図2(a)に示すように、出光側(LCDパネル11側、Z2側)に凸となる柱状であり、長手方向(稜線方向)をX方向とし、Y方向に複数配列されている。
第2単位光学形状225は、図2(a)に示すように、その配列方向(Y方向)及び導光板22の板面に直交する方向(厚み方向、Z方向)での断面(YZ面)での断面形状が円の一部形状である。
また、第2単位光学形状225の配列ピッチは、P2である。本実施形態では、第2単位光学形状225の配列ピッチP1は、その配列方向の幅W2に等しい(P2=W2)形態となっている。
配列ピッチP2がこの範囲よりも小さいと、第2単位光学形状225の製造が困難となり、設計通りの形状が得られなくなる。また、配列ピッチP2がこの範囲よりも大きいと、LCDパネル11の画素とのモアレが生じやすくなったり、面光源装置10等としての使用状態において、第2単位光学形状225のピッチが認識されやすくなったりする。従って、配列ピッチP2は、上記範囲とすることが好ましい。
また、例えば、第2単位光学形状225は、断面形状が三角形形状等である場合に、その頂角が90°としてもよい。
なお、このようなY方向における光線制御作用を必要としない場合には、出光面22cに第2単位光学形状225を形成しない形態としてもよい。
第1単位光学形状221は、図2(b)に示すように、その配列方向(X方向)に平行であって導光板22の板面に直交する方向(厚み方向、Z方向)における断面(XZ面)における断面形状が略台形形状である。第1単位光学形状221は、入光面側(X1側)に位置する第1斜面部222と、対向面側(X2側)に位置し、入射する光の少なくとも一部を全反射する第2斜面部223と、第1斜面部222及び第2斜面部223との間に位置する頂面部224とを有している。
第1斜面部222は、入光面側端部よりも対向面側(頂面部側)端部が背面側となるように傾斜しており、出光面22c(XY面に平行な面)における導光板22と空気との臨界角をδとするとき、(90°−δ)<βを満たしている。従って、入光面22aから対向面22b側へ(X1側からX2側へ)導光する光のうち、出光面22cで全反射して背面側へ進む光は、第1斜面部222には入射せず、その多くが頂面部224及び第2斜面部223に入射する。
第2斜面部223は、導光板22内を導光する光の一部が入射し、かつ、その入射した光の少なくとも一部を全反射する。第2斜面部223で全反射した光は、出光面22c(XY面に平行な面)に対する入射角度が小さくなる方向に、その進行方向が変化する。そして、出光面22cに臨界角未満で入射した光は、出光面22cから出射する。本実施形態の角度αは、5°≦α≦30°を満たすことが好ましい。
また、α>30°であると、導光方向(X方向)に進む光が、第2斜面部223で全反射したとき、全反射前後での出光面22c(XY面に平行な面)となす角度の変化量が大きく、出光面22cから出射する光の出射角度が小さくなりすぎる。そのため、導光効率が低下したり、プリズムシート群12での正面方向への光の偏向作用が不十分となり、正面輝度が低下したりするため好ましくない。
以上のことから、角度αは、上記の範囲内とすることが好ましい。
配列ピッチP1は、P1=30〜300μm程度とすることが好ましい。
配列ピッチP1がこの範囲よりも小さいと、第1単位光学形状221の形成が困難となる。また、配列ピッチP1がこの範囲よりも大きいと、面光源装置10の使用状態において、第1単位光学形状221が筋状に視認されたり、LCDパネル11の画素とのモアレが生じたりする可能性がある。従って、配列ピッチP1は、上記範囲とすることが好ましい。
本実施形態の配列ピッチP1は、第1単位光学形状221の配列方向の幅W1に等しい(P1=W1)形態となっている。
第1単位光学形状221の配列方向において、第1単位光学形状221の幅W1とし、頂面部224の寸法Wb、第2斜面部223が占める寸法Waとする。
第1単位光学形状221は、その配列方向(X方向)において、配列ピッチP1、幅W1、角度α,βは一定である。しかし、第1単位光学形状221の幅W1に対する第2斜面部223の寸法Waの比Wa/W1は、配列方向に沿って入光面22aから離れるにつれて大きくなっている。これに伴い、第1単位光学形状221の幅W1に対する頂面部224の寸法Wbの比Wb/W1は、配列方向に沿って入光面22aから離れるにつれて小さくなっている。
そして、対向面側(X2側)へ進むにつれて、次第に比Wa/W1が大きく、比Wb/W1が小さくなり、対向面22b近傍では、図3(b)に示すように、比Wa/W1が大きく、比Wb/W1が小さい。
このように、対向面側へ向かうにつれて、第2斜面部223が占める比率を大きくすることにより、効率よく光を出光させることができ、導光方向における明るさの均一性も向上する。
なお、これに限らず、押出成形等により成形したシート状の部材の両面に、紫外線成形法によって、第1単位光学形状221及び第2単位光学形状225を一体に形成して、導光板22としてもよい。
光拡散シート23は、各種汎用の光拡散性を有するシート状の部材を、導光板22の光学特性や所望する拡散の大きさ等に合わせて、適宜選択して用いてよい。
光拡散シート23としては、拡散材を含有する樹脂製のシート状の部材や、基材となる樹脂製のシート状の部材の少なくとも片面等に拡散材を含有するバインダをコートした部材や、基材となる樹脂製のシート状の部材の片面等にマイクロレンズアレイが形成されたマイクロレンズシート等を用いることができる。
反射シート24は、光を反射可能であり、第1プリズムシート13や第2プリズムシート14等により導光板22側へ反射される等して導光板22よりも背面側へ向かった光を、反射して導光板22側へ向ける部材である。
反射シート24は、光の利用効率や後述する第1プリズムシート13等による集光作用等を高める観点等から、主として鏡面反射性(正反射性)を有するものが好ましい。反射シート24は、例えば、少なくとも反射面(導光板22側の面)が金属等の高い反射率を有する材料により形成されたシート状の部材、高い反射率を有する材料により形成された薄膜(例えば金属薄膜)を表面層として備えるシート状の部材等を用いることができる。
なお、これに限らず、反射シート24は、例えば、高屈折率膜と低屈折率膜とが交互に複数積層された誘電体多層膜を表面層として備えるシート状の部材等を用いてもよい。また、反射シート24は、例えば、主として拡散反射性を有し、反射率の高い白色の樹脂製のシート状部材等としてもよい。
そして、導光板22から出射した光は、光拡散シート23によって指向性を失わない程度の拡散作用を受ける。光拡散シート23からの出射光、即ち、面状光源部20からの出射光は、所定の出射角度に輝度のピークを有し、所定の角度範囲内にその多くが進む指向性を有している。このとき、面状光源部20からの出射光の輝度のピークとなる出射角度やその輝度の大きさは、導光板22からの出射光とは変化している。
プリズムシート群12は、面状光源部20よりもLCDパネル11側(Z2側)に配置されている(図1参照)。
プリズムシート群12は、面状光源部20のLCDパネル側(Z2側)に配置される第1プリズムシート13と、そのLCDパネル側に配置される第2プリズムシート14を備えている。
プリズムシート群12は、面状光源部20から出射した光の進行方向を、正面方向(Z方向)又は、Z方向となす角度が小さい方向へ偏向(集光)する作用を有している。
第1プリズムシート13は、基材層131と、基材層131のLCDパネル11側(Z2側)に単位プリズム132が複数配列されて形成されたプリズム形状を有するシート状の部材である。
基材層131は、第1プリズムシート13のベース(基材)となる部分である。基材層131は、光透過性を有する樹脂製のシート状の部材が用いられている。
本実施形態の単位プリズム132は、その配列方向及びシート面に直交する方向(Z方向)に平行な断面での断面形状が、頂角γとする二等辺三角形形状である。この頂角γは、γ=90°である。なお、頂角γは、厳密に90°ではなく、±5°程度の幅を有していてもよいし、90°とみなせる程度の多少の誤差を有する角度としてもよい。
単位プリズム132は、配列ピッチがP3、配列方向の幅がW3である。本実施形態の単位プリズム132は、その配列方向において配列ピッチと配列方向のレンズ幅が等しい(P3=W3)形状となっている。
なお、これに限らず、例えば、第1プリズムシート13は、PC樹脂、MBS(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体)樹脂、MS(メチルメタクリレート・スチレン共重合体)樹脂、PET樹脂、PS(ポリスチレン)樹脂等の熱可塑性樹脂を押し出し成形することにより形成してもよい。
図4(b)に示すように、単位プリズム132の稜線方向を方向R2とするとき、この方向R2は、正面方向(Z方向)から見て、方向R0に対しては、角度θ2をなす。本実施形態では、この角度θ2=135°である。また、方向R1と方向R2とは、直交する。
また、本実施形態では、θ1=45°、θ2=135°としたが、θ1=135°、θ2=45°としてもよい。
このような光拡散シート15を設けることにより、視野角を適度に広げたり、LCDパネル11の不図示の画素と単位プリズム132,142等とによって生じるモアレや、LCDパネル11の画素と導光板22の第1単位光学形状221,第2単位光学形状225とのモアレ等を低減したりする効果が得られる。
光拡散シート15は、各種汎用の光拡散性を有するシート状の部材を、面光源装置10及び透過型表示装置1として所望される光学性能等に合わせて、適宜選択して用いてよい。
なお、光拡散シート15は、上述の形状に限らず、レンチキュラーレンズシート等の各種レンズシート等としてもよい。
このような偏光選択反射シートを用いる場合には、偏光選択反射シートの透過軸が、LCDパネル11の入光側(Z1側)に位置する不図示の偏光板の透過軸と平行となるように配置することが、輝度向上や光の利用効率向上の観点から好ましい。このような偏光選択反射シートとしては、例えば、DBEFシリーズ(住友スリーエム株式会社製)を使用することができる。
さらに、光拡散シート15のLCDパネル11側に、さらに、上述のような偏光選択反射シートや各種光学シート等を配置してもよい。
このとき、面状光源部20からの出射光について、その輝度がピークとなる出射角度をφ1とすると、φ1=40〜55°とすることが、面光源装置10及び透過型表示装置1の正面輝度を向上させる観点から好ましい。また、面光源装置10及び透過型表示装置1の正面輝度を向上させるために、φ1=49±6°の範囲内、即ち、φ1=43〜55°とすることがより好ましい。
また、このとき、第1プリズムシート13の単位プリズム132の稜線方向である方向R1と及び第2プリズムシート14の単位プリズム142の稜線方向である方向R2とは、直交し、かつ、発光部21の延在方向(点光源211の配列方向)である方向R0に対して、面光源装置10の厚み方向(Z方向、正面方向)から見て、θ1=45°、θ2=135°(又は、θ1=135°、θ2=45°)をなすことが、面光源装置10及び透過型表示装置1の正面輝度を向上させるために好ましい。
出射角度φ1は、面状光源部20の出光面(面状光源部20の最も出光側の面、本実施形態では光拡散シート23のLCDパネル11側の面)からの出射角度であり、面状光源部20の出光面の法線方向(正面方向,Z方向)に対して面状光源部20からの出射光の進行方向がなす角度である。
評価に使用した面光源装置10は、面状光源部20と、プリズムシート群12(第1プリズムシート13、第2プリズムシート14)とを備えており、面状光源部20の出光面(最もLCDパネル側の面)は、完全拡散面となっている。
評価1では、θ1=45°、θ2=135°であるプリズムシート群12と、θ1=90°、θ2=0°であるプリズムシート群12とを用意し、光の導光方向(X方向)及び面光源装置10の厚み方向(Z方向)に平行な断面における面状光源部20からの出射角度φ1を+30〜+60°まで変化させ、その正面輝度をシミュレーションにより算出した。
正面輝度は、第2プリズムシート14をZ方向から見た場合の幾何学的中心点を正面方向からディテクターにより測定した場合を想定した。ディテクターの検知範囲は、XZ平面において、面光源装置10からの出射角度0°±5°(面光源装置10の出光面に対する法線方向に対して±5°)の角度範囲とした。また、面状光源部20からの出射角度φ1については、輝度がピークとなる出射角度φ1に対して±5°の角度範囲(φ1±5°)をその出射角度φ1とした。なお、理解を容易にするために、面状光源部20及び面光源装置10からの出射角度は、図5に示す断面において、それぞれの出光面に対する法線方向に対して対向面側を正、入光面側を負とする。
表1に示すように、θ1=45°、θ2=135°であるプリズムシート群12に対して、面状光源部20からの出射光の出射角度φ1=50°である測定例が最も正面輝度が高かった。
また、全体的に、θ1=45°、θ2=135°であるプリズムシート群12を用いた測定例の方が、θ1=90°、θ2=0°であるプリズムシート群12を用いた測定例よりも正面輝度が高かった。
また、θ1=45°、θ2=135°であるプリズムシート群12を用いた測定例において、面状光源部20からの出射光の出射角度φ1は、40〜55°の範囲である測定例は、出射角度φ1がその範囲外であるものよりも正面輝度が高かった。
以上のことから、θ1=45°、θ2=135°であるプリズムシート群12に対して、面状光源部20からの出射角度φ1をφ1=40〜55°とすることが、面光源装置10の正面輝度の向上に効果的であった。
評価2では、θ1=45°、θ2=135°であるプリズムシート群12に対して、面状光源部20からの出射角度φ1を、43°,49°,55°とした場合の主たる光線の出射角度φ2を調べた。
主たる光線のプリズムシート群12からの出射角度φ2(評価用の面光源装置10の出光面からの出射角度)は、0°±4.5°以内となることが、正面輝度の向上を図る観点から好ましい。
図6は、面状光源部20からの出射角度φ1を43°,49°,55°とした場合の光線の様子を示す図である。図6では、第1プリズムシート13及び第2プリズムシート14は簡略化して示している。
φ1=43°のとき、φ2=−4.5°であり、φ1=49°のとき、φ2=0°であり、φ1=55°のとき、φ2=+4.5°である。
図6及び表2の結果から、面状光源部20からの出射角度φ1は、φ1=43〜55°の範囲、即ち、φ1=49±6°の範囲内とすることにより、プリズムシート群12からの出射角度φ2が0±4.5°の範囲内を満たすことがわかった。
(1)プリズムシート群の単位プリズム132,142の稜線方向である方向R1,R2は、互いに直交し、かつ、方向R1,R2が発光部21の延在方向(点光源211の配列方向)である方向R0に対してなす角度θ1,θ2は、θ1=45°、θ2=135°とする。
(2)面状光源部20からの出射光の出射角度φ1は、40〜55°とする。より好ましくは、この出射角度φ1は、43〜55°とする。
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)導光板22の第2単位光学形状225の形状は、所望する光学性能等に応じて適宜変更してもよい。
図7は、変形形態の第2単位光学形状225を説明する図である。図7では、変形形態の第2単位光学形状225の配列方向(Y方向)及び正面方向(Z方向)に平行な断面の一部を拡大して示している。
第2単位光学形状225は、凹状であってもよい。例えば、図7(a)に示すように、第2単位光学形状225は、その断面において、凹曲面225a及び傾斜面225bから構成されている形状としてもよい。
また、第2単位光学形状225をこのような形態にすることにより、導光板22の出光面に付着した塵等の異物をエアーブロー等によって容易に除去することが可能になる。
第2単位光学形状225は、図7(b)に示すように、円の一部形状に凹んだ形状としてもよいし、図示しないが、楕円の一部形状、多角形状等に凹んだ形状としてもよい。
第2単位光学形状225は、所望する光学性能等に応じて、適宜変更してよい。
このような形態とする場合、第1単位光学形状221及び第2単位光学形状225は、上述の実施形態の第1単位光学形状221及び第2単位光学形状225のZ方向の形状が逆になった形態としてもよいし、例えば、以下に示すような形状としてもよい。
図8(a)に示すように、変形形態の導光板42は、出光面42c側に凹状の第1単位光学形状421が形成され、図示しないが背面側に第2単位光学形状225が形成されている形態としてもよい。この第1単位光学形状421は、第1斜面部422、第2斜面部423、頂面部424を有している。
また、図8(b)に示すように、変形形態の導光板42は、出光面42c側に凸状の第1単位光学形状421が形成され、図示しないが背面側に第2単位光学形状225が形成されている形態としてもよい。この場合、第1単位光学形状421は、第1斜面部422、第2斜面部423を有し、第1単位光学形状421間には平面部425を有している。
このような形態とした場合にも、面状光源部20からの出射光が指向性を有し、輝度がピークとなる出射角度φ1=40〜55°(より好ましくはφ1=43〜55°)とすることができ、面光源装置10及び透過型表示装置1の正面輝度を向上させることができる。
図9は、変形形態の導光板22及び第1単位光学形状221を説明する図である。
図9(a)に示すように、例えば、第2単位光学形状225の頂点から第1単位光学形状221間の谷底となる点vまでの厚さdが一定であり、第1単位光学形状221の高さが配列方向(X方向)に沿って対向面側(X2側)へ向かうにつれて大きくなる形態としてもよい。
また、第1単位光学形状221は、図9(b)に示すように、頂面部224が第2斜面部223側へ向かうにつれて背面側となる階段状としてもよいし、図示しないが、導光板22の板面(XY面)に対して、第2斜面部223側が背面側となるように傾斜していてもよい。
例えば、第1単位光学形状221は、背面側に凸となる略四角台形状であり、導光方向及びこれに直交する方向(X方向及びY方向)に配列される形態としてもよい。
この場合、第1単位光学形状221は、その配列方向において、入光面22aから導光板22の中心点までは、上述の実施形態の形状であり、その中心点から対向面22bまでは、上述の実施形態の形状のX方向を逆転した形態となる。このとき、導光板22の背面22dは、XZ面に平行な断面において、X方向の中心を通りZ方向に平行な直線を軸として対称な形状となる。
10 面光源装置
11 LCDパネル
12 プリズムシート群
13 第1プリズムシート
14 第2プリズムシート
132,142 単位プリズム
15 光拡散シート
20 面状光源部
21 発光部
22 導光板
221 第1単位光学形状
222 第1斜面部
223 第2斜面部
224 頂面部
225 第2単位光学形状
23 光拡散シート
24 反射シート
Claims (7)
- 面光源装置であって、
面状に光を出射する面状光源部と、
前記面状光源部よりも出光側に配置され、出光側の面に柱状の単位プリズム形状が複数配列されたプリズム形状を有する第1プリズムシートと、
前記第1プリズムシートよりも出光側に配置され、出光側の面に柱状の単位プリズム形状が複数配列されたプリズム形状を有する第2プリズムシートと、
を備え、
前記面状光源部は、
略板状であって、光が入射する入光面と、前記入光面に交差し光が出射する出光面と、前記出光面に対向する背面と、前記入光面に対向する対向面とを有し、前記入光面から入射した光を、前記入光面から前記対向面へ向かう方向を導光方向として、前記導光方向へ導光しながら前記出光面から出射する導光板と、
前記導光板の前記入光面に対面する位置に、前記入光面に沿って延在する発光部と、
を備え、
前記第1プリズムシートの前記単位プリズム形状の稜線方向を方向R1とし、前記第2プリズムシートの前記単位プリズム形状の稜線方向を方向R2とし、前記発光部の延在方向を方向R0とするとき、該面光源装置の出光面の法線方向から見て、前記方向R1と前記方向R2とは直交し、かつ、いずれも前記方向R0に対して傾斜し、
前記導光方向及び該面光源装置の厚み方向に平行な面において、前記面状光源部からの出射光の輝度がピークとなる出射角度φ1は、40°以上55°以下であること、
を特徴とする面光源装置。 - 請求項1に記載の面光源装置において、
前記面状光源部は、前記導光板よりも出光側に光を拡散する作用を有する面状光源部側光拡散シートを備えること、
を特徴とする面光源装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の面光源装置において、
前記方向R1と前記方向R2とは、該面光源装置の厚み方向から見て、前記方向R0に対して、一方が45°をなし、他方が135°をなすこと、
を特徴とする面光源装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の面光源装置において、
前記出射角度φ1は、43°以上55°以下であること、
を特徴とする面光源装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の面光源装置において、
前記プリズム形状は、その頂角が90°であること、
を特徴とする面光源装置。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の面光源装置において、
前記面状光源部は、前記導光板よりも背面側に、光を反射する反射シートを備え、
前記反射シートでの反射光は、拡散反射成分よりも鏡面反射成分が多いこと、
を特徴とする面光源装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の面光源装置と、
前記面光源装置によって背面側から照明される透過型表示部と、
を備える透過型表示装置。
Priority Applications (1)
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JP2016101325A JP2017208287A (ja) | 2016-05-20 | 2016-05-20 | 面光源装置、透過型表示装置 |
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-
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- 2016-05-20 JP JP2016101325A patent/JP2017208287A/ja active Pending
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