JP2017127875A - 超純水製造装置及び超純水製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】要求水質を充分に満足した高純度の超純水を、フットプリントを軽減させて、かつ、安価に製造することができる超純水製造装置及び超純水製造方法を提供すること。【解決手段】前処理システムと、一次純水システムと、サブシステムとを備え、一次純水システムが、高圧型逆浸透膜分離装置と、脱気装置と、紫外線酸化装置と、イオン交換装置とをこの順で備える、超純水製造装置を提供する。【選択図】なし
Description
本発明は、超純水製造装置及び超純水製造方法に関する。
電子デバイス、特には半導体の製造工程にて洗浄水として多量に用いられる超純水は、前処理システム、一次純水システム、及びサブシステムから構成される超純水製造システムにて原水(工業用水、水道水、井水、電子デバイス製造工程から排出される使用済みの超純水等)を処理することにより製造される。
例えば、特許文献1では、一次純水システムと、該一次純水システムの処理水を処理するサブシステムとを備え、少なくとも該一次純水システムに逆浸透膜分離装置が設けられている超純水製造装置において、該一次純水システムに設置された逆浸透膜分離装置が高圧型逆浸透膜分離装置であり、且つ単段にて設置されていることを特徴とする超純水製造装置が提案されている。特許文献2では、前処理システムと、該前処理システムによって処理された前処理水を処理して一次純水とする一次純水システムと、一次純水を処理するサブシステムとを有する超純水製造装置において、該一次純水システムが、逆浸透膜分離装置、脱ガス装置、電気脱イオン装置、紫外線酸化装置、及び非再生型イオン交換装置の順で接続された構成とされていることを特徴とする超純水製造装置が提案されている。
また、特許文献3では、一次純水システムと二次純水システムからなる超純水製造装置において、前記一次純水システムは、2床3塔型イオン交換装置と逆浸透膜装置と180〜190nmの波長を含む紫外線を照射する低圧紫外線ランプを備えた紫外線照射装置と混床式イオン交換装置の組合せを流路に沿って設けてなり、前記二次純水システムは、180〜190nmの波長を含む紫外線を照射する低圧紫外線ランプを備えた紫外線照射装置と混床式イオン交換装置の組み合わせを流路に沿って少なくとも1組設けてなることを特徴とする超純水製造装置が提案されている。
さらに、特許文献4では、前処理システム、一次純水システムと二次純水システムからなる超純水製造装置において、前記一次純水システムと二次純水システムに、それぞれ、180〜190nmの波長を含む紫外線を照射する低圧紫外線ランプを備えた紫外線照射装置と混床式イオン交換装置の組み合わせを流路に沿って、少なくとも1組設けたことを特徴とする超純水製造装置が提案されている。
しかしながら、近年、半導体等の電子デバイスの高集積化、回路パターンの微細化に伴い、洗浄水として用いられる超純水の水質に対する水質向上の要求が更に高まっているのが現状である。超純水製造装置又は超純水製造システムにおいて、ユースポイントにおける到達水質及び水質安定性を決定づけるのは一次純水システムである。逆浸透膜分離装置、脱気装置及びイオン交換装置のそれぞれが単段に設置されるのが一次純水システムの一般的な態様である。ところが、この水質向上の要求が高まる中で、上記の一次純水システムの一般的な態様では水質向上の要求に応えられない問題がある。このため、近年の最先端の半導体工場等において、下記の(A)〜(C)の一次純水システムのように逆浸透膜分離装置及び/又はイオン交換装置(塔)を複数段に設置し、超純水の高純度化を図っている。
(A)複数の逆浸透膜(RO膜)分離装置からなる多段ROシステム
・逆浸透膜(RO膜)分離装置⇒混床式イオン交換装置(塔)(MB)⇒紫外線殺菌装置(UVst)⇒逆浸透膜(RO膜)分離装置⇒紫外線酸化装置(UVox)⇒非再生型イオン交換装置(塔)⇒脱気装置(MDG)、
構成ユニット数は7である。
(B)カチオン及びアニオン交換塔を複数段組み合わせた多段イオン交換システム
・陽イオン交換樹脂(H1)装置(塔)⇒脱炭酸塔 ⇒陰イオン交換樹脂(OH1)装置(塔)⇒陽イオン交換樹脂(H2)装置(塔)⇒陰イオン交換樹脂(OH2)装置(塔)⇒紫外線殺菌装置(UVst)⇒逆浸透膜(RO膜)分離装置⇒脱気装置(MDG)⇒紫外線酸化装置(UVox)⇒非再生型イオン交換装置(塔)、
構成ユニット数は10である。
・陽イオン交換樹脂(H1)装置(塔)⇒脱炭酸塔⇒陰イオン交換樹脂(OH1)装置(塔)⇒紫外線殺菌装置(UVst)⇒逆浸透膜(RO膜)分離装置⇒紫外線酸化装置(UVox)⇒混床式イオン交換装置(塔)(MB)⇒非再生型イオン交換装置(塔)、
構成ユニット数は8である。
(C)複数の電気再生型イオン交換装置からなる多段電気再生式イオン交換純水装置(CDI)システム
・逆浸透膜(RO膜)分離装置⇒逆浸透膜(RO膜)分離装置⇒脱気装置(MDG)⇒紫外線酸化装置(UVox)⇒多段電気再生式イオン交換純水装置(CDI)⇒多段電気再生式イオン交換純水装置(CDI)、
構成ユニット数は6である。
上記の(A)〜(C)の一次純水システムに用いられている逆浸透膜(RO膜)分離装置において、超低圧型逆浸透膜(RO膜)分離装置(標準運転圧:0.75MPa)が使用されるのが一般的である。
・逆浸透膜(RO膜)分離装置⇒混床式イオン交換装置(塔)(MB)⇒紫外線殺菌装置(UVst)⇒逆浸透膜(RO膜)分離装置⇒紫外線酸化装置(UVox)⇒非再生型イオン交換装置(塔)⇒脱気装置(MDG)、
構成ユニット数は7である。
(B)カチオン及びアニオン交換塔を複数段組み合わせた多段イオン交換システム
・陽イオン交換樹脂(H1)装置(塔)⇒脱炭酸塔 ⇒陰イオン交換樹脂(OH1)装置(塔)⇒陽イオン交換樹脂(H2)装置(塔)⇒陰イオン交換樹脂(OH2)装置(塔)⇒紫外線殺菌装置(UVst)⇒逆浸透膜(RO膜)分離装置⇒脱気装置(MDG)⇒紫外線酸化装置(UVox)⇒非再生型イオン交換装置(塔)、
構成ユニット数は10である。
・陽イオン交換樹脂(H1)装置(塔)⇒脱炭酸塔⇒陰イオン交換樹脂(OH1)装置(塔)⇒紫外線殺菌装置(UVst)⇒逆浸透膜(RO膜)分離装置⇒紫外線酸化装置(UVox)⇒混床式イオン交換装置(塔)(MB)⇒非再生型イオン交換装置(塔)、
構成ユニット数は8である。
(C)複数の電気再生型イオン交換装置からなる多段電気再生式イオン交換純水装置(CDI)システム
・逆浸透膜(RO膜)分離装置⇒逆浸透膜(RO膜)分離装置⇒脱気装置(MDG)⇒紫外線酸化装置(UVox)⇒多段電気再生式イオン交換純水装置(CDI)⇒多段電気再生式イオン交換純水装置(CDI)、
構成ユニット数は6である。
上記の(A)〜(C)の一次純水システムに用いられている逆浸透膜(RO膜)分離装置において、超低圧型逆浸透膜(RO膜)分離装置(標準運転圧:0.75MPa)が使用されるのが一般的である。
ここで、本明細書における、ユニットとは、一次純水システムでの除去の主目的である脱塩、脱気、有機物除去の何れか或いは複数の処理が可能な装置を意味し、構成ユニット数とは、システム、例えば一次純水システムに備えられるユニットの数を意味する。
例えば、原水(工業用水、水道水、井水、電子デバイス製造工程から排出される使用済みの超純水等)を前処理システムによって処理した被処理水は、上記の(A)〜(C)の一次純水システムで処理することで、被処理水の水質(一次純水システムの出口における水質)を、比抵抗18MΩcm以上、TOC濃度2μg/L以下、ホウ素(B)濃度1ng/L以下、シリカ(SiO2)濃度0.1μg/L以下の高純度な水質にすることが可能となる。
しかしながら、上記の(A)〜(C)の一次純水システムの構成ユニット数(6〜10)が多いため、フットプリントが大きく、かつ、設備コスト(イニシャルコスト)及び運営コスト(ランニングコスト)が高くなるといった問題がある。
また、超純水の水質の要求レベルは、今後益々高まり、一次純水システムのユニット数は更に増加する傾向にある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、要求水質を充分に満足した高純度の超純水を、フットプリントを軽減させて、かつ、安価に製造することができる超純水製造装置及び超純水製造方法を提供することを主目的とする。
本発明者らは、超純水装置に備えられる一次純水システムに、適切な装置を、適切な順番に設置することによって、構成ユニット数を低減し、要求水質を充分に満足した高純度の超純水を安価に製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、高圧型逆浸透膜分離装置と、脱気装置と、紫外線酸化装置と、再生型イオン交換装置とをこの順で備える、4ユニット構成の一次純水システムを備える超純水製造装置を提供する。また、本発明は、その一次純水システムによる処理方法が、高圧型逆浸透膜分離装置に該被処理水を通水する工程と、該通水された被処理水中のガスを脱気する工程と、該脱気された被処理水中の有機物を紫外線酸化装置によって分解する工程と、該有機物が分解された被処理水を、イオン交換装置によって処理する工程とを含む、超純水製造方法を提供する。
具体的には、本発明は、前処理システムと、一次純水システムと、サブシステムとを備え、
一次純水システムが、高圧型逆浸透膜分離装置と、脱気装置と、紫外線酸化装置と、イオン交換装置とをこの順で備える、超純水製造装置を提供する。
高圧型逆浸透膜分離装置とは、膜面有効圧力2.0MPa、25℃の条件において、0.6〜1.3m3/m2/dayの純水透過流束を有する逆浸透膜装置であることが好ましい。
イオン交換装置が以下のア)〜エ)のいずれか1つの再生型イオン交換装置であることが好ましい。
ア)強酸性カチオン交換樹脂が充填されたカチオン交換塔と、強塩基性アニオン交換樹脂が充填されたアニオン交換塔とを直列に接続した2床2塔式再生型イオン交換装置。
イ)強酸性カチオン交換樹脂と強塩基性アニオン交換樹脂とが別々の異なる層となるように1つの塔内に該強酸性カチオン交換樹脂と該強塩基性アニオン交換樹脂とを充填した2床1塔式再生型イオン交換装置。
ウ)強酸性カチオン交換樹脂と強塩基性アニオン交換樹脂とを均一に混合して1つの塔内に充填した混床型再生式イオン交換装置。
エ)電気再生式脱イオン装置を1段又は複数段直列に接続した再生型イオン交換装置。
一次純水システムが、高圧型逆浸透膜分離装置と、脱気装置と、紫外線酸化装置と、イオン交換装置とをこの順で備える、超純水製造装置を提供する。
高圧型逆浸透膜分離装置とは、膜面有効圧力2.0MPa、25℃の条件において、0.6〜1.3m3/m2/dayの純水透過流束を有する逆浸透膜装置であることが好ましい。
イオン交換装置が以下のア)〜エ)のいずれか1つの再生型イオン交換装置であることが好ましい。
ア)強酸性カチオン交換樹脂が充填されたカチオン交換塔と、強塩基性アニオン交換樹脂が充填されたアニオン交換塔とを直列に接続した2床2塔式再生型イオン交換装置。
イ)強酸性カチオン交換樹脂と強塩基性アニオン交換樹脂とが別々の異なる層となるように1つの塔内に該強酸性カチオン交換樹脂と該強塩基性アニオン交換樹脂とを充填した2床1塔式再生型イオン交換装置。
ウ)強酸性カチオン交換樹脂と強塩基性アニオン交換樹脂とを均一に混合して1つの塔内に充填した混床型再生式イオン交換装置。
エ)電気再生式脱イオン装置を1段又は複数段直列に接続した再生型イオン交換装置。
また、本発明は、原水を前処理システムによって処理した被処理水を一次純水システム及びサブシステムの順によって処理し、一次純水システムによる処理方法が、高圧型逆浸透膜分離装置に被処理水を通水する工程と、通水された被処理水中のガスを脱気する工程と、脱気された被処理水中の有機物を紫外線酸化装置によって分解する工程と、有機物が分解された被処理水を、イオン交換装置によって処理する工程とを含む、超純水製造方法を提供する。
本発明によれば、要求水質を充分に満足した高純度の超純水を、フットプリントを軽減させて、かつ、安価に製造することができる超純水製造装置及び超純水製造方法が提供される。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が限定されて解釈されることはない。
1.超純水製造装置
本発明に係る実施形態の超純水製造装置は、前処理システムと、一次純水システムと、サブシステムとを備え、一次純水システムが、高圧型逆浸透膜分離装置と、脱気装置と、紫外線酸化装置と、イオン交換装置とをこの順で備える、超純水製造装置である。本実施形態の超純水製造装置によれば、要求水質を充分に満足した高純度の超純水を、フットプリントを軽減させて製造することができ、さらに設備コスト(イニシャルコスト)及び運営コスト(ランニングコスト)を抑えながら安価に製造することができる。
本発明に係る実施形態の超純水製造装置は、前処理システムと、一次純水システムと、サブシステムとを備え、一次純水システムが、高圧型逆浸透膜分離装置と、脱気装置と、紫外線酸化装置と、イオン交換装置とをこの順で備える、超純水製造装置である。本実施形態の超純水製造装置によれば、要求水質を充分に満足した高純度の超純水を、フットプリントを軽減させて製造することができ、さらに設備コスト(イニシャルコスト)及び運営コスト(ランニングコスト)を抑えながら安価に製造することができる。
<一次純水システム>
本発明に係る実施形態の超純水製造装置に備えられる一次純水システムは、高圧型逆浸透膜分離装置と、脱気装置と、紫外線酸化装置と、イオン交換装置とをこの順で備える、僅か4ユニット構成のシステムである。一次純水システムは、原水(工業用水、水道水、井水、電子デバイス製造工程から排出される使用済みの超純水等)を前処理システムによって処理した被処理水中のイオンや有機成分の除去を行う。そして、一次純水システムが僅か4ユニット構成であるにもかかわらず、本発明に係る実施形態の超純水製造装置によって製造された超純水の水質は、例えば、上記で述べた(A)〜(C)の一次純水システムのように逆浸透膜分離装置及び/又はイオン交換装置(塔)を複数段に設置した一次純水システムを備える超純水製造装置によって製造された超純水の水質に対して同等以上の水質を示す。したがって、本発明に係る実施形態の超純水製造装置によって製造された超純水は、要求水質を充分に満足した高純度の超純水である。
本発明に係る実施形態の超純水製造装置に備えられる一次純水システムは、高圧型逆浸透膜分離装置と、脱気装置と、紫外線酸化装置と、イオン交換装置とをこの順で備える、僅か4ユニット構成のシステムである。一次純水システムは、原水(工業用水、水道水、井水、電子デバイス製造工程から排出される使用済みの超純水等)を前処理システムによって処理した被処理水中のイオンや有機成分の除去を行う。そして、一次純水システムが僅か4ユニット構成であるにもかかわらず、本発明に係る実施形態の超純水製造装置によって製造された超純水の水質は、例えば、上記で述べた(A)〜(C)の一次純水システムのように逆浸透膜分離装置及び/又はイオン交換装置(塔)を複数段に設置した一次純水システムを備える超純水製造装置によって製造された超純水の水質に対して同等以上の水質を示す。したがって、本発明に係る実施形態の超純水製造装置によって製造された超純水は、要求水質を充分に満足した高純度の超純水である。
本発明に係る実施形態の超純水製造装置によって製造された超純水が、要求水質を充分に満足するかどうかは、原水(工業用水、水道水、井水、電子デバイス製造工程から排出される使用済みの超純水等)を前処理システムによって処理した被処理水が、本発明に係る実施形態の超純水製造装置に備えられる一次純水システムによって処理することで、被処理水の水質(一次純水システムの出口における水質)が、比抵抗値18MΩcm以上、TOC(TotalOrganicCarbon)濃度2μg/L以下、ホウ素(B)濃度1ng/L以下、シリカ(SiO2)濃度0.1μg/L以下を示すかどうかで判断することができる。したがって、本発明に係る実施形態の超純水製造装置に備えられる一次純水システムによって処理された被処理水の水質が上記のような値を示せば、最終的には後述するサブシステムによって処理された超純水は、要求水質を充分に満足した高純度の超純水となる。
本発明に係る実施形態における高圧型逆浸透膜分離装置は、塩類を除去すると共に有機物等も除去する。高圧型逆浸透膜分離装置は、従来、海水淡水化に用いられている逆浸透膜の分離装置であり、従来の超純水製造装置に備えられている一次純水システムに用いられている低圧型又は超低圧型逆浸透膜に比べて膜表面のスキン層が緻密になっている。そのため、高圧型逆浸透膜は低圧型又は超低圧型逆浸透膜に比べて単位操作圧力当たりの膜透過水量は低いもののホウ素、シリカ及び非荷電性有機物などの弱電解質成分や非荷電性成分の除去率が高い。高圧型逆浸透膜分離装置は、上述のとおり、単位操作圧力当たりの膜透過水量が低く、膜面有効圧力2.0MPa、25℃条件下において0.6〜1.3m3/m2/dayの純水透過流束を有し、99.5%以上のNaCl除去率を有してよいが、本発明の目的を達成し、効果を奏すれば、透過流束及びNaCl除去率の値は限定されない。ここで、膜面有効圧力は平均操作圧力から浸透圧差と二次側圧力とを差し引いた膜に働く有効な圧力で、NaCl除去率はNaCl濃度32000mg/LのNaCl水溶液に対する25℃、膜面有効圧力2.7MPaでの除去率である。高圧型逆浸透膜の形状は、本発明の目的を達成し、効果を奏すれば、任意の形状でよいが、例えば、スパイラル型形状、中空糸型形状、平膜型形状等が挙げられる。
本発明の実施形態において、高圧型逆浸透膜分離装置を備える理由は以下の通りである。すなわち、高圧型逆浸透膜分離装置は脱塩あるいは有機物除去を行うポリアミド層の架橋度が高いため下記の表1に示すように、従来、当該技術分野にて使用していた超低圧型又は低圧型逆浸透膜(RO膜)に比べはるかに脱塩率、有機物除去率が高い。そのため本膜(高圧型逆浸透膜)の使用により後段装置の負荷を大幅に低減することが可能となるばかりか本膜(高圧型逆浸透膜)処理1段で、従来のRO膜(超低圧型又は低圧型逆浸透膜)の複数段処理、特には2段処理と同等の処理水質を得ることができる。
本発明の実施形態における脱気装置は、IC(無機炭素)、溶存酸素の除去を行う。高圧型逆浸透膜分離装置処理後に脱気装置(脱ガス装置)を備える理由は以下の通りである。すなわち、高圧型逆浸透膜分離装置の前段に脱気装置の設備を入れた場合、原水中に存在する濁質あるいはAl、SiO2等により脱気装置に備えられている脱気膜あるいは充填材(真空脱気等)が汚れ、脱気効率が低下するおそれがある。上記の濁質あるいはAl、SiO2等は高圧型逆浸透膜にて除去可能であるため、高圧型逆浸透膜分離装置によって処理した後、脱気装置に被処理水を通水することにより脱気効率の低下を防止する。
また、脱気装置をイオン交換装置、及び紫外線酸化装置の前段に設置する理由は脱気装置にて除去可能であるIC(無機炭素)成分は紫外線酸化装置に対してはラジカルスカベンジャー、一方イオン交換装置に対してはアニオン負荷となる。また、同様に、脱気装置にて除去可能である溶存酸素が過剰に存在する場合、溶存酸素は、上記のIC(無機炭素)成分と同様に、紫外線酸化装置に対してはラジカルスカベンジャーとなり、一方、イオン交換装置に対しては、溶存酸素は樹脂酸化劣化を引き起こす要因物質となる。したがって、脱気装置は紫外線酸化装置、及びイオン交換装置の前段に設置する(備える)必要性がある。脱気装置は、本発明の目的を達成し、本発明の効果を奏すれば、任意の脱気装置でよいが、例えば、脱炭酸塔、膜脱気装置、真空脱気塔、窒素脱気装置、触媒樹脂脱酸素装置等が挙げられる。
脱気装置の後段、及びイオン交換装置(塔)の前段に紫外線酸化装置を設置する理由は以下の通りである。すなわち紫外線酸化装置においては水(被処理水)中の有機物をOHラジカルの酸化力によりCO2と有機酸に分解する。紫外線酸化装置にて生成したCO2あるいは有機酸は後段のイオン交換装置(塔)にて除去を行うことができる。
本発明の実施形態における紫外線酸化装置は、185nm波長光を放出するものであって、本発明の目的を達成し、本発明の効果を奏すものであれば、特に限定されるものではない。本発明の実施形態において、有機物分解効率の観点からランプ及び外管共、不純物が極めて少ない合成石英で構成された紫外線酸化装置を使用することが好ましい。
本発明の実施形態におけるイオン交換装置は塩類を除去すると共に荷電性有機物の除去を行う。イオン交換装置は、本発明の目的を達成し、本発明の効果を奏すものであれば、特に限定されるものではないが、本発明の実施形態におけるイオン交換装置としては、再生型イオン交換装置(塔)又は非再生型イオン交換装置(塔)がよい。再生型イオン交換装置(塔)としては、例えば、ア)強酸性カチオン交換樹脂が充填されたカチオン交換塔と、強塩基性アニオン交換樹脂が充填されたアニオン交換塔とを直列に接続した2床2塔式再生型イオン交換装置、イ)強酸性カチオン交換樹脂と強塩基性アニオン交換樹脂とが別々の異なる層となるように1つの塔内に強酸性カチオン交換樹脂と該強塩基性アニオン交換樹脂とを充填した2床1塔式再生型イオン交換装置、ウ)強酸性カチオン交換樹脂と強塩基性アニオン交換樹脂とを均一に混合して1つの塔内に充填した混床型再生式イオン交換装置、エ)電気再生式脱イオン装置を1段又は複数段直列に接続した再生型イオン交換装置等が挙げられる。
<前処理システム>
本発明に係る実施形態の超純水製造装置に備えられる前処理システムは、凝集・ろ過、
凝集・加圧浮上(沈殿)・ろ過、膜分離システム(装置)を備えるが、これに限定される
ものではなく、懸濁物質やコロイダル物質の除去に一般に使用されるものであれば使用することが可能である。前処理システムは原水(工業用水、水道水、井水、電子デバイス製造工程から排出される使用済みの超純水等)中の懸濁物質やコロイダル物質の除去を行う。
本発明に係る実施形態の超純水製造装置に備えられる前処理システムは、凝集・ろ過、
凝集・加圧浮上(沈殿)・ろ過、膜分離システム(装置)を備えるが、これに限定される
ものではなく、懸濁物質やコロイダル物質の除去に一般に使用されるものであれば使用することが可能である。前処理システムは原水(工業用水、水道水、井水、電子デバイス製造工程から排出される使用済みの超純水等)中の懸濁物質やコロイダル物質の除去を行う。
<サブシステム>
本発明に係る実施形態の超純水製造装置に備えられるサブシステムは、低圧紫外線酸化装置、イオン交換装置及び限外ろ過装置を備えるが、これらに限定されるものでない。サブシステムでは、超純水の純度を一層高める。低圧紫外線酸化装置は低圧紫外線ランプより照射される185nm波長光が水に吸収されることにより生じるOHラジカルにより有機物の分解除去を行う。サブシステム内に備えられるイオン交換装置は低圧紫外線酸化装置により生成される有機酸あるいは配管等から発生する微量イオンの除去を行う。サブシステムの末端に備えられる限外ろ過装置は配管あるいはイオン交換装置から排出される微粒子の除去を行う。
本発明に係る実施形態の超純水製造装置に備えられるサブシステムは、低圧紫外線酸化装置、イオン交換装置及び限外ろ過装置を備えるが、これらに限定されるものでない。サブシステムでは、超純水の純度を一層高める。低圧紫外線酸化装置は低圧紫外線ランプより照射される185nm波長光が水に吸収されることにより生じるOHラジカルにより有機物の分解除去を行う。サブシステム内に備えられるイオン交換装置は低圧紫外線酸化装置により生成される有機酸あるいは配管等から発生する微量イオンの除去を行う。サブシステムの末端に備えられる限外ろ過装置は配管あるいはイオン交換装置から排出される微粒子の除去を行う。
2.超純水製造方法
本発明に係る実施形態の超純水製造方法は、原水を前処理システムによって処理した被処理水を一次純水システム及びサブシステムの順によって処理し、一次純水システムによる処理方法が、高圧型逆浸透膜分離装置に被処理水を通水する工程と、通水された被処理水中のガスを脱気する工程と、脱気された被処理水中の有機物を紫外線酸化装置によって分解する工程と、有機物が分解された被処理水を、イオン交換装置によって処理する工程とを含む、超純水製造方法である。本実施形態の超純水製造方法によれば、要求水質を充分に満足した高純度の超純水を、フットプリントを軽減させて製造することができ、さらに設備コスト(イニシャルコスト)及び運営コスト(ランニングコスト)を抑えながら安価に製造することができる。
本発明に係る実施形態の超純水製造方法は、原水を前処理システムによって処理した被処理水を一次純水システム及びサブシステムの順によって処理し、一次純水システムによる処理方法が、高圧型逆浸透膜分離装置に被処理水を通水する工程と、通水された被処理水中のガスを脱気する工程と、脱気された被処理水中の有機物を紫外線酸化装置によって分解する工程と、有機物が分解された被処理水を、イオン交換装置によって処理する工程とを含む、超純水製造方法である。本実施形態の超純水製造方法によれば、要求水質を充分に満足した高純度の超純水を、フットプリントを軽減させて製造することができ、さらに設備コスト(イニシャルコスト)及び運営コスト(ランニングコスト)を抑えながら安価に製造することができる。
本発明に係る実施形態は、以下のような構成をとることもできる。
[1]前処理システムと、一次純水システムと、サブシステムとを備え、その一次純水システムが、高圧型逆浸透膜分離装置と、脱気装置と、紫外線酸化装置と、イオン交換装置とをこの順で備える、超純水製造装置。
[2]その高圧型逆浸透膜分離装置が、膜面有効圧力2.0MPa、25℃条件下において0.6〜1.3m3/m2/dayの純水透過流束を有する、上記[1]に記載の超純水製造装置。
[3]そのイオン交換装置が、以下のア)〜エ)のいずれか1つの再生型イオン交換装置を有する、上記[1]又は[2]に記載の超純水製造装置。
ア)強酸性カチオン交換樹脂が充填されたカチオン交換塔と、強塩基性アニオン交換樹脂が充填されたアニオン交換塔とを直列に接続した2床2塔式再生型イオン交換装置。
イ)強酸性カチオン交換樹脂と強塩基性アニオン交換樹脂とが別々の異なる層となるように1つの塔内にその強酸性カチオン交換樹脂とその強塩基性アニオン交換樹脂とを充填した2床1塔式再生型イオン交換装置。
ウ)強酸性カチオン交換樹脂と強塩基性アニオン交換樹脂とを均一に混合して1つの塔内に充填した混床型再生式イオン交換装置。
エ)電気再生式脱イオン装置を1段又は複数段直列に接続した再生型イオン交換装置。
[4]原水を前処理システムによって処理した被処理水を一次純水システム及びサブシステムの順によって処理し、その一次純水システムによる処理方法が、高圧型逆浸透膜分離装置に該被処理水を通水する工程と、その通水された被処理水中のガスを脱気する工程と、その脱気された被処理水中の有機物を紫外線酸化装置によって分解する工程と、その有機物が分解された被処理水を、イオン交換装置によって処理する工程とを含む、超純水製造方法。
[1]前処理システムと、一次純水システムと、サブシステムとを備え、その一次純水システムが、高圧型逆浸透膜分離装置と、脱気装置と、紫外線酸化装置と、イオン交換装置とをこの順で備える、超純水製造装置。
[2]その高圧型逆浸透膜分離装置が、膜面有効圧力2.0MPa、25℃条件下において0.6〜1.3m3/m2/dayの純水透過流束を有する、上記[1]に記載の超純水製造装置。
[3]そのイオン交換装置が、以下のア)〜エ)のいずれか1つの再生型イオン交換装置を有する、上記[1]又は[2]に記載の超純水製造装置。
ア)強酸性カチオン交換樹脂が充填されたカチオン交換塔と、強塩基性アニオン交換樹脂が充填されたアニオン交換塔とを直列に接続した2床2塔式再生型イオン交換装置。
イ)強酸性カチオン交換樹脂と強塩基性アニオン交換樹脂とが別々の異なる層となるように1つの塔内にその強酸性カチオン交換樹脂とその強塩基性アニオン交換樹脂とを充填した2床1塔式再生型イオン交換装置。
ウ)強酸性カチオン交換樹脂と強塩基性アニオン交換樹脂とを均一に混合して1つの塔内に充填した混床型再生式イオン交換装置。
エ)電気再生式脱イオン装置を1段又は複数段直列に接続した再生型イオン交換装置。
[4]原水を前処理システムによって処理した被処理水を一次純水システム及びサブシステムの順によって処理し、その一次純水システムによる処理方法が、高圧型逆浸透膜分離装置に該被処理水を通水する工程と、その通水された被処理水中のガスを脱気する工程と、その脱気された被処理水中の有機物を紫外線酸化装置によって分解する工程と、その有機物が分解された被処理水を、イオン交換装置によって処理する工程とを含む、超純水製造方法。
以下の実施例及び比較例を挙げて、本発明に係る実施形態の超純水製造装置及び超純水製造方法スケール防止方法の効果について説明をする。なお、本発明の範囲は実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
電気伝導率30mS/m、TOC2mg/L、SiO210mg/L及びB30μg/Lを含む工業用水、凝集ろ過水をpH6の条件にて高圧型逆浸透膜(SWC4Max、膜面有効圧力2.0MPa、温度25℃における純水透過流束0.78m3/m2/day;有効圧2.0MPa、温度25℃、NaCl濃度32000mg/LにおけるNaCl除去率99.8%、日東電工製)(回収率85%)に通水した後、脱気装置(脱気膜、X−50ポリポア社製)、紫外線酸化装置(JPW、日本フォトサイエンス製)、次いで1塔内でカチオン交換樹脂層、及びアニオン交換樹脂層を分離したDBP(Double−BedPolisher、栗田工業製)に通水した。
電気伝導率30mS/m、TOC2mg/L、SiO210mg/L及びB30μg/Lを含む工業用水、凝集ろ過水をpH6の条件にて高圧型逆浸透膜(SWC4Max、膜面有効圧力2.0MPa、温度25℃における純水透過流束0.78m3/m2/day;有効圧2.0MPa、温度25℃、NaCl濃度32000mg/LにおけるNaCl除去率99.8%、日東電工製)(回収率85%)に通水した後、脱気装置(脱気膜、X−50ポリポア社製)、紫外線酸化装置(JPW、日本フォトサイエンス製)、次いで1塔内でカチオン交換樹脂層、及びアニオン交換樹脂層を分離したDBP(Double−BedPolisher、栗田工業製)に通水した。
(比較例1)
上記の実施例1で用いた原水を超低圧型逆浸透膜(RO膜)(ES−20、有効圧2.0MPa、温度25℃における純水透過流束1m3/m2/day;有効圧0.75MPa、温度25℃、NaCl濃度500mg/LにおけるNaCl除去率99.7%、日東電工製)の2段直列で通水(1段目回収率85%、2段目回収率90%)したこと以外は実施例1と同様の処理条件で通水した。
上記の実施例1で用いた原水を超低圧型逆浸透膜(RO膜)(ES−20、有効圧2.0MPa、温度25℃における純水透過流束1m3/m2/day;有効圧0.75MPa、温度25℃、NaCl濃度500mg/LにおけるNaCl除去率99.7%、日東電工製)の2段直列で通水(1段目回収率85%、2段目回収率90%)したこと以外は実施例1と同様の処理条件で通水した。
(比較例2)
上記の実施例1で用いた原水を、No.1カチオン塔(樹脂銘柄EX−CG、栗田工業製)、脱気装置(脱気膜、X−50、ポリポア社製)、No.1アニオン塔(樹脂銘柄EX−AG、栗田工業製)、超低圧型逆浸透膜(RO膜)(ES−20、日東電工製)(回収率90%)、紫外線酸化装置(JPW、日本フォトサイエンス製)、混床式イオン交換装置(MB)(樹脂銘柄EX−MG、栗田工業製)、非再生型イオン交換装置(樹脂銘柄EX−MG、栗田工業製)の順に通水した。脱気装置及び紫外線酸化装置の台数は実施例1と同台数に設置した。
上記の実施例1で用いた原水を、No.1カチオン塔(樹脂銘柄EX−CG、栗田工業製)、脱気装置(脱気膜、X−50、ポリポア社製)、No.1アニオン塔(樹脂銘柄EX−AG、栗田工業製)、超低圧型逆浸透膜(RO膜)(ES−20、日東電工製)(回収率90%)、紫外線酸化装置(JPW、日本フォトサイエンス製)、混床式イオン交換装置(MB)(樹脂銘柄EX−MG、栗田工業製)、非再生型イオン交換装置(樹脂銘柄EX−MG、栗田工業製)の順に通水した。脱気装置及び紫外線酸化装置の台数は実施例1と同台数に設置した。
(比較例3)
上記の実施例1で用いた原水を、高圧型逆浸透膜装置(SWC4Max、日東電工製)(回収率85%)、紫外線酸化装置(JPW、日本フォトサイエンス製)、脱気装置(脱気膜、X−50ポリポア社製)、1塔内でカチオン交換樹脂層及びアニオン交換樹脂層を分離したDBP(Double−Bed Polisher、栗田工業製)の順として処理した以外は実施例1と同条件にて通水した。
上記の実施例1で用いた原水を、高圧型逆浸透膜装置(SWC4Max、日東電工製)(回収率85%)、紫外線酸化装置(JPW、日本フォトサイエンス製)、脱気装置(脱気膜、X−50ポリポア社製)、1塔内でカチオン交換樹脂層及びアニオン交換樹脂層を分離したDBP(Double−Bed Polisher、栗田工業製)の順として処理した以外は実施例1と同条件にて通水した。
(比較例4)
上記の実施例1で用いた原水を、脱気装置(脱気膜、X−50ポリポア社製)、高圧型逆浸透膜装置(SWC4Max、日東電工製)(回収率85%)、紫外線酸化装置(JPW、日本フォトサイエンス製)、1塔内でカチオン交換樹脂層及びアニオン交換樹脂層を分離したDBP(Double−Bed Polisher、栗田工業製)の順として処理した以外は実施例1と同条件にて通水した。
上記の実施例1で用いた原水を、脱気装置(脱気膜、X−50ポリポア社製)、高圧型逆浸透膜装置(SWC4Max、日東電工製)(回収率85%)、紫外線酸化装置(JPW、日本フォトサイエンス製)、1塔内でカチオン交換樹脂層及びアニオン交換樹脂層を分離したDBP(Double−Bed Polisher、栗田工業製)の順として処理した以外は実施例1と同条件にて通水した。
一次純水システムによって処理された、実施例1及び比較例1〜2の被処理水の水質結果を下記の表2に示す。
上記表2から明らかなように、実施例1の被処理水は比抵抗、B(ホウ素)、SiO2(シリカ)の到達水質は比較例1及び2の被処理水と同等であるものの、TOC(TotalOrganicCarbon)は最も低い値であった。
一次純水システムによって処理された、実施例1及び比較例3〜4の被処理水のTOC値の経時変化を図1に示す。
図1から明らかなように、比較例3の被処理水は実施例1の被処理水に比べTOCの値は0.5μg/L程度高い傾向を示した。これは紫外線酸化装置におけるTOC分解効率が脱気装置の設置順(位置)により異なることを示している。また、図1から明らかなように、比較例4の被処理水は通水開始時こそ実施例1の被処理水と同等の水質を得ていたものの日数の増加に伴い水質が悪化する傾向が観測された。これは脱気装置が原水由来物質により汚染され脱気効率が低下し、それに伴い紫外線酸化分解効率が低下したものと考えられる。
Claims (4)
- 前処理システムと、一次純水システムと、サブシステムとを備え、
該一次純水システムが、高圧型逆浸透膜分離装置と、脱気装置と、紫外線酸化装置と、イオン交換装置とをこの順で備える、
超純水製造装置。 - 前記高圧型逆浸透膜分離装置が、膜面有効圧力2.0MPa、25℃条件下において0.6〜1.3m3/m2/dayの純水透過流束を有する、請求項1に記載の超純水製造装置。
- 前記イオン交換装置が、以下のア)〜エ)のいずれか1つの再生型イオン交換装置を有する、請求項1又は2に記載の超純水製造装置。
ア)強酸性カチオン交換樹脂が充填されたカチオン交換塔と、強塩基性アニオン交換樹脂が充填されたアニオン交換塔とを直列に接続した2床2塔式再生型イオン交換装置。
イ)強酸性カチオン交換樹脂と強塩基性アニオン交換樹脂とが別々の異なる層となるように1つの塔内に該強酸性カチオン交換樹脂と該強塩基性アニオン交換樹脂とを充填した2床1塔式再生型イオン交換装置。
ウ)強酸性カチオン交換樹脂と強塩基性アニオン交換樹脂とを均一に混合して1つの塔内に充填した混床型再生式イオン交換装置。
エ)電気再生式脱イオン装置を1段又は複数段直列に接続した再生型イオン交換装置。 - 原水を前処理システムによって処理した被処理水を一次純水システム及びサブシステムの順によって処理し、
該一次純水システムによる処理方法が、高圧型逆浸透膜分離装置に該被処理水を通水する工程と、
該通水された被処理水中のガスを脱気する工程と、
該脱気された被処理水中の有機物を紫外線酸化装置によって分解する工程と、
該有機物が分解された被処理水を、イオン交換装置によって処理する工程と、を含む、
超純水製造方法。
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