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JP2017119259A - 洗浄装置及び洗浄方法 - Google Patents

洗浄装置及び洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被洗浄物の洗浄能力を向上させた洗浄装置を提供することを目的とする。
【解決手段】微細気泡6を生成する微細気泡発生装置7と、被洗浄物2に対して、微細気泡発生装置7で生成された微細気泡6を含む洗浄液1を噴射するノズル4と、先端にノズル4が保持されるアーム部13を有するロボット8と、ロボット8に、ノズル4の動きを制御する信号を出力する制御装置12と、を備えることを特徴とし、被洗浄物の洗浄能力を向上させた洗浄装置である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、洗浄装置及び洗浄方法に関するものである。
これまでの工業製品の洗浄の分野では、被洗浄物に付着した油分等の異物を洗浄する洗浄液としてフロン系溶剤、有機溶剤、製油系溶剤等が使用されてきた。しかしながら、これらの物質は、河川、海洋、地下水等の水質汚染や、オゾン層の破壊等の環境破壊を引き起こす原因物質であることが明らかになった。そのため、これらの溶剤を用いた洗浄方法に替わる環境負荷の小さい洗浄技術の開発が望まれている。環境負荷の小さい洗浄技術としては、水を主体とした洗浄液を被洗浄物に作用させることで洗浄する方法が、溶剤等を使用した洗浄の代替法として注目されている。
その一つとして、水を主体とした洗浄液を保持する洗浄槽に微細気泡発生装置を設置し、微細気泡発生装置が生成する微細気泡を含んだ洗浄液を被洗浄物に作用させる洗浄装置がある(例えば、特許文献1)。洗浄槽内の微細気泡発生装置で囲まれた領域には、被洗浄物がロボットで搬送され、所定の間、被洗浄物はこの領域に保持される。そして被洗浄物には、微細気泡を含んだ洗浄槽内の洗浄液が作用する。微細気泡は、被洗浄物に作用(接触)すると、被洗浄物表面に付着していた油分等の異物を吸着する。油分等の異物を吸着した微細気泡は、微細気泡自身の浮力によって異物とともに被洗浄物から離れるので、被洗浄物から異物を除去することができる。
特開2010−227795号公報
このような洗浄装置にあっては、被洗浄物を部分的にしか洗浄することができない場合があった。被洗浄物は、洗浄槽内に設置された微細気泡発生装置が生成する微細気泡を含んだ洗浄液が当たる部分しか洗浄されない。例えば、被洗浄物が立方体等の三次元形状を有する場合を考える。このとき、洗浄槽内の微細気泡発生装置で取り囲まれた領域に被洗浄物を搬入出するため、例えば、微細気泡発生装置で取り囲まれた領域に被洗浄物を保持した場合には被洗浄物の上面より上にあたる箇所に、微細気泡発生装置は配置されない場合がある。すなわち、このような洗浄装置にあっては、被洗浄物の上面を洗浄することはできず、被洗浄物の全表面を洗浄することができないのである。
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、被洗浄物の洗浄能力を向上させた洗浄装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる洗浄装置は、微細気泡を生成する微細気泡発生装置と、被洗浄物に対して、微細気泡発生装置で生成された微細気泡を含む洗浄液を噴射するノズルと、先端にノズルが保持されるアーム部を有するロボットと、ロボットに、ノズルの動きを制御する信号を出力する制御装置と、を備えることを特徴とする。
本発明にかかる洗浄装置によれば、被洗浄物の洗浄能力を向上させることができる。本発明にかかる洗浄装置は、被洗浄物に対して、微細気泡発生装置で生成された微細気泡を含む洗浄液を噴射するノズルが、被洗浄物の周囲を動くように制御されるので、被洗浄物の全表面を洗浄することができるからである。
本発明の実施の形態1にかかる洗浄装置の構成を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる洗浄装置の搬送装置を説明する概略図である。 本発明の実施の形態1の効果を説明する図である。 本実施の形態1にかかる洗浄装置のノズルの洗浄液の噴射角度について説明する図である。 本発明の実施の形態2にかかる洗浄装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態2にかかる洗浄装置の変形例を示す概略図である。
実施の形態1.
まず、本発明の実施の形態1にかかる洗浄装置の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかる洗浄装置の構成を示す概略図である。本実施の形態にかかる洗浄装置は、微細気泡6を生成する微細気泡発生装置7と、被洗浄物2に対して、微細気泡発生装置7で生成された微細気泡6を含む洗浄液1を噴射するノズル4とを備える。そして、本実施の形態にかかる洗浄装置は、先端にノズル4を保持するアーム部13を有するロボット8と、ロボット8に、ノズル4の動きを制御する信号を出力する制御装置12とをさらに備える。
また、本実施の形態にかかる洗浄装置は、被洗浄物2を搬送する搬送装置11と、洗浄液1を保持する洗浄槽3と、洗浄液1をノズル4に供給する循環ポンプ5とをさらに備える。搬送装置11は、被洗浄物2を載せる板状部材9とチェーン10とを有し、板状部材9をチェーン10で搬送する構造である。図2は、本発明の実施の形態1にかかる洗浄装置の搬送装置11を説明する概略図である。図2(a)は側面図、(b)は上面図である。図2の搬送装置11は、板状部材9上に被洗浄物2を乗せている。搬送装置11は、被洗浄物2を保持し、被洗浄物2を洗浄前の準備工程から洗浄工程へ、洗浄工程から洗浄後の乾燥工程へと搬送する。板状部材9は、メッシュやパンチングメタル等、開口率の高い部材が用いられる。本実施の形態にかかる洗浄装置の搬送装置11は、洗浄槽3内の洗浄液1の液面より上方に位置する。
洗浄槽3は、洗浄液1を保持する。本実施の形態では、洗浄液1の液面より上方において、ノズル4から被洗浄物2に対して微細気泡6を含む洗浄液1を噴射するため、被洗浄物2から跳ね返った微細気泡6を含む洗浄液1等が周囲に飛散する。洗浄槽3は、搬送装置11上の被洗浄物2の周囲をノズル4が移動可能なスペースを確保した上で、搬送装置11上の被洗浄物2の周囲を取り囲む構造をしている。洗浄槽3は、被洗浄物2に当たって跳ね返った微細気泡6を含む洗浄液1の飛散を防止し、被洗浄物2に対して噴射された微細気泡6を含む洗浄液1を回収する。洗浄槽3の底部付近に接続される循環配管は、循環ポンプ5と、微細気泡発生装置7と、ノズル4とを順に接続する。そして、循環ポンプ5は、洗浄槽3に保持されている洗浄液1をノズル4に供給する。
本実施の形態の微細気泡発生装置7には、ベンチュリータイプの物が用いられる。ベンチュリータイプの微細気泡発生装置7を使用すると、他のタイプの微細気泡発生装置7を使用するよりも、高い洗浄力を得ることができる。ベンチュリータイプの微細気泡発生装置7は、縮流部にエアー配管が接続されており、圧縮気体を強制的に縮流部に供給する構造をしている。循環配管を通る洗浄液1は、循環配管から微細気泡発生装置7の縮流部に入る。洗浄液1は、循環ポンプ5からノズル4に至るまでの間において、縮流部における流速が最も速く、縮流部は最も大きなせん断応力を得ることができる部分である。この縮流部に気体を供給することで、高効率に気体を砕き、微細化可能である。したがって、ベンチュリータイプの微細気泡発生装置7は、気体を圧縮した形で縮流部に大量に供給することで、洗浄液1内に高濃度の微細気泡6を生成することができる。
本実施の形態では、微細気泡発生装置7をベンチュリータイプの物としたが、これに限ることはない。洗浄液1内に微細気泡6を生成することができればよく、市販されている何れの物を使用してもよい。
本実施の形態にかかる洗浄装置を用いた洗浄方法では、微細気泡6を含む洗浄液1を被洗浄物2に噴射して、被洗浄物2を洗浄する。ここで、被洗浄物2に付着している異物が油の場合を考える。油も微細気泡6も水中において疎水的な性質を持つ。このため、水中で油に微細気泡6を作用(接触)させると、疎水的な性質を持つ物同士は吸着し合う現象が生じるために、油は微細気泡6の表面に吸着される。その後、油を吸着した微細気泡6は、微細気泡6自身の浮力で上昇し、被洗浄物2の表面から離れる。
ここで、微細気泡6が被洗浄物2に付着した油に作用する時の微細気泡6の大きさは、150μm以下であることが好ましい。したがって、微細気泡発生装置7が洗浄液1内に生成する微細気泡6の大きさは、微細気泡6を含む洗浄液1が被洗浄物2に付着した油に作用する時に、微細気泡6の大きさが150μm以下となるような大きさであることが好ましい。
付着している異物が油でない場合でも、異物が疎水的な性質を持つ場合は、異物は油の場合と同様に、微細気泡6を作用(接触)させると、吸着し合う。したがって、異物には微細気泡6が吸着され、吸着した微細気泡6自身の浮力で異物が上昇し、被洗浄物2の表面から離れる。付着している異物が、疎水的な性質を持たない場合、すなわち親水的な性質を持つ場合は、異物は洗浄液1の主体である水と結合する等して、被洗浄物2の表面から離れる。
洗浄液1は、水に微細気泡6同士の合一を防止する添加剤を含ませた物質であり、水を主体とした物質である。添加剤は、水中に生成された微細気泡6が合一することを防止し、長期の間、微細気泡6を水中で安定に存在させる機能を有する物質である。例えば、活性水素原子含有化合物の(ポリ)オキシアルキレン付加物からなる。(ポリ)オキシアルキレン付加物の0.02重量%水溶液の20℃におけるロス・マイルス試験により測定される起泡力が、50mm以下であることが望ましい微小気泡発生用界面活性剤等である。添加剤の濃度は、10ppmから10000ppmの範囲が好ましいが、本実施の形態にかかる洗浄装置は、工業製品の洗浄分野に使用されるため、稼動コストや洗浄品質の観点から、添加剤の濃度は100ppmから1000ppmの範囲であることが好ましい。
添加剤の濃度が高すぎると、洗浄装置を稼働するにつれて、洗浄液1の蒸発や被洗浄物2による持出し等により、添加剤の損失量が大きくなり、洗浄液1にかかるコストが大きくなる。一方、添加剤の濃度が低すぎると、微細気泡6の合一防止効果が十分に発揮されなくなり、微細気泡発生装置7からノズル4までの循環配管途中で、微細気泡6同士の合一が生じ、被洗浄物2に作用する微細気泡6のサイズが大きくなる。微細気泡6のサイズが大きくなると、その分、全微細気泡6のトータルの表面積が減少する。被洗浄物2の洗浄速度は、微細気泡6の表面積に依存し、油を吸着する微細気泡6の表面積が減少すると、被洗浄物2の洗浄速度は低下する。すなわち、微細気泡6の表面積が減少すると、被洗浄物2の全表面が洗浄されるまでにかかる時間は長くなる。
工業製品の洗浄分野では、洗浄工程の前後工程のサイクルタイムと同期した洗浄速度が洗浄装置に要求されるため、洗浄装置の洗浄速度の低下は好ましくない。すなわち、工業製品の洗浄分野に使用する本実施の形態にかかる洗浄装置は、添加剤の濃度を100ppmから1000ppmの範囲にすれば、洗浄液1にかかるコストを増大させずに、かつ洗浄速度を低下させずに済むことができる。
工業製品の洗浄分野で使用される本実施の形態にかかる洗浄装置は、深絞りのプレス品や、ねじ穴、止まり穴、貫通穴等を有する機械加工品、板金部品を曲げ加工した箱形状の物等の金属加工品等を洗浄する。少量多品種の工業製品を洗浄し、例えば、100mm×100mm×100mmの大きさの物から、1000mm×500mm×500mmの大きさの物まで、様々な大きさの工業製品を洗浄する。
ノズル4は、ロボット8が有するアーム部13の先端に保持され、ロボット8によって搬送される。ロボット8は、制御装置12から出力されたノズル4の動きを制御する信号にしたがって、ノズル4を搬送する。制御装置12には、複数のノズル制御プログラムが記録されている。制御装置12に記録されているノズル制御プログラムは、本実施の形態にかかる洗浄装置を用いて洗浄される可能性のある複数種類の被洗浄物2それぞれに対して1つずつ存在する。
ノズル制御プログラムは、予め作成され、制御装置12に記録されたプログラムである。ノズル制御プログラムは、本実施の形態にかかる洗浄装置を用いて洗浄される可能性のある被洗浄物2の設計データに基づき、作成される。本実施の形態における被洗浄物2の設計データとは、被洗浄物2の材料、被洗浄物2の形状、被洗浄物2が経た加工工程において被洗浄物2が受けた加工についての情報である。被洗浄物2の形状の情報には、被洗浄物2が有する凹凸等以外にも、被洗浄物2の表面粗度も含まれる。被洗浄物2が受けた加工の情報には、被洗浄物2を加工する際に、どの箇所をどのような加工剤でどのように加工したかという情報が含まれる。例えば、被洗浄物2がねじ穴を有する場合、そのねじ穴がどこにあり、どのような加工剤でねじ穴に加工されたかという情報である。
予め作成されるノズル制御プログラムには、複数のプログラムが入っている。まず、ノズル4の姿勢を制御するプログラムである。ノズル4の姿勢を制御するプログラムは、設計データにおける被洗浄物2の表面に対して垂直に洗浄液1が噴射されるようノズル4の姿勢を制御する。
さらに、ノズル4の位置を制御するプログラムである。ノズル4の位置を制御するプログラムは、例えば、ノズル4から7リットル/minで洗浄液1を被洗浄物2に対して噴射する場合、被洗浄物2の表面とノズル4の微細気泡6を含む洗浄液1の出口との距離を、500mm以下となるようノズル4の位置を制御する。ノズル4から被洗浄物2に対して鉛直上方向に微細気泡6を含む洗浄液1を噴射する場合は、被洗浄物2の表面とノズル4の微細気泡6を含む洗浄液1の出口との距離を、300mm以下となるようノズル4の位置を制御することが好ましい。
ノズル4の姿勢を制御するプログラムと、ノズル4の位置を制御するプログラムは、被洗浄物2の表面に付着した異物に、できるだけ強く洗浄液1を当てるためのプログラムである。これにより、被洗浄物2の全表面を洗浄するまでにかかる時間が長くなることを抑制すること、すなわち被洗浄物2の洗浄速度の低下を抑制できる。
また、ノズル制御プログラムには、被洗浄物2の表面粗度に基づき、ノズル4の搬送速度を制御するプログラムがある。被洗浄物2の設計データには、被洗浄物2の表面のうち、どの部分がどの程度の表面粗度を有するか等のデータも含まれる。そして、被洗浄物2の設計データとは別に、被洗浄物2に用いられる金属等の材料それぞれにおいて、表面粗度とノズル4の搬送速度との関数や対応表等がある。この関数や対応表等と、設計データに含まれる被洗浄物2の表面のうちどの部分がどの程度の表面粗度を有するかというデータとを用いて、被洗浄物2の表面粗度に基づくノズル4の搬送速度を制御するプログラムが作成される。
例えば、被洗浄物2が全て同じ材料からなる場合、被洗浄物2の表面粗度が高い部分と低い部分とでは、高い部分の方を低い部分よりもノズル4の搬送速度を遅くする。被洗浄物2の表面粗度が高いと、例えば、被洗浄物2に付着している異物が油分を含む加工剤である場合、加工剤と被洗浄物2の表面との間にアンカー効果が働き、加工剤が除去しにくくなっているからである。ノズル4の搬送速度を遅くし、加工剤が除去しにくくなっている部分に対する洗浄時間を長くすることにより、被洗浄物2を十分に洗浄することができる。すなわち、本実施の形態にかかる洗浄装置は、被洗浄物2に、表面粗度が高い部分があっても、被洗浄物2を十分に洗浄することができる。
さらに、ノズル制御プログラムには、被洗浄物2の凹凸に基づき、ノズル4の搬送速度を制御するプログラムがある。設計データにおける被洗浄物2の凹凸は、設計データにおける被洗浄物2の表面粗度よりも大きな凹凸を示す。すなわち、設計データにおける被洗浄物2の表面粗度は、被洗浄物2の材料や表面を磨いた後等の被洗浄物2の表面仕上げの状態に由来し、設計データにおける被洗浄物2の凹凸は、被洗浄物2に形成されたねじ穴や貫通穴等の被洗浄物2の外観形状に由来する。
設計データにはもちろん、被洗浄物2の表面形状と共に、凹部があれば、その凹部の深さについてのデータも含まれる。そして、被洗浄物2の設計データとは別に、凹部の深さとノズル4の搬送速度との関数や対応表等がある。この関数や対応表等と、設計データに含まれる被洗浄物2の凹部の深さについてのデータとを用いて、被洗浄物2の凹凸に基づくノズル4の搬送速度を制御するプログラムが作成される。
例えば、凹部の深さが深い部分と浅い部分では、深い部分の方を浅い部分よりもノズル4の搬送速度を遅くする。被洗浄物2の凹凸に基づき、ノズル4の搬送速度を制御するプログラムでは、凹部を洗浄する時に、ノズル4の搬送速度を遅くする場合以外にも、ノズル4の搬送を凹部の上方で一時停止してもよい。凹部の深さが深ければ、凹部に付着している異物の量は、凹部の深さが浅い場合よりも多い。このとき、ノズル4の搬送速度を遅くして、深さが深い凹部を洗浄する時間を長くすることにより、被洗浄物2を十分に洗浄することができる。すなわち、被洗浄物2が凹部を有していても、被洗浄物2を十分に洗浄することができる。
さらに、ノズル制御プログラムには、被洗浄物2に付着する異物の粘度に基づき、ノズル4の搬送速度を制御するプログラムがある。被洗浄物2の設計データには、被洗浄物2のどの部分をどのような粘度の加工剤を使用して加工したか等のデータも含まれる。そして、被洗浄物2の設計データとは別に、被洗浄物2に用いられる油等の加工剤それぞれにおいて、それらの粘度とノズル4の搬送速度との関数や対応表等がある。この関数や対応表と、設計データに含まれる被洗浄物2のどの部分にどのような粘度の加工剤を使用したかについてのデータとを用いて、被洗浄物2に付着する異物の粘度に基づくノズル4の搬送速度を制御するプログラムが作成される。
例えば、粘度の高い加工剤で加工された部分と、粘度の低い加工剤で加工された部分とでは、粘度の高い加工剤で加工された部分を粘度の低い加工剤で加工された部分よりも、ノズル4の搬送速度を遅くする。粘度の高い加工剤で加工された部分に付着している異物の粘度が高いため、被洗浄物2の表面から離れにくく、除去しにくくなっているからである。ノズル4の搬送速度を遅くし、加工剤が除去しにくくなっている部分に対する洗浄時間を長くすることにより、被洗浄物2を十分に洗浄することができる。すなわち、被洗浄物2に粘度の高い異物が付着していても、被洗浄物2を十分に洗浄することができる。
また、ノズル制御プログラムには、被洗浄物2の形状に基づき、被洗浄物2の周囲を動くノズル4の軌跡(動き)を制御するプログラムがある。本実施の形態にかかる洗浄装置の微細気泡6を利用した洗浄方法では、微細気泡6を、油分を含む加工剤等の異物に強く当てなければ洗浄できない。そのため、洗浄範囲は、ノズル4から噴射された洗浄液1が最初に被洗浄物2の表面に当たる領域に限定される。すなわち、被洗浄物2のある表面にノズル4から微細気泡6を含む洗浄液1が噴射されると、ノズル4から噴射された微細気泡6を含む洗浄液1が被洗浄物2の表面に最初に当たる領域は洗浄される。しかしながら、微細気泡6を含む洗浄液1が、被洗浄物2の表面のうち最初に当たった領域から、被洗浄物2の表面を伝っていき、微細気泡6を含む洗浄液1が流れた領域に関しては、洗浄されない。つまり、ノズル4から噴射された微細気泡6を含む洗浄液1が直接当たる領域しか十分に洗浄されない。
したがって、被洗浄物2の全表面を洗浄するためには、被洗浄物2の全表面に隈なく、ノズル4から噴射した微細気泡6を含む洗浄液1を直接当てる必要がある。ノズル4の軌跡を制御するプログラムは、被洗浄物2の形状に基づき、被洗浄物2の全表面に隈なく、ノズル4から噴射した微細気泡6を含む洗浄液1を直接当てられるようノズル4の軌跡を規定したプログラムである。本実施の形態にかかる洗浄装置は、ノズル4の軌跡を制御するプログラムを有するので、被洗浄物2の全表面に隈なく、微細気泡6を含む洗浄液1を当てることができ、被洗浄物2を十分に洗浄することができる。
本実施の形態にかかる洗浄装置は、洗浄工程の準備工程において、被洗浄物2の形状や外形寸法を読み取る形状検出装置と、被洗浄物2の種類や型番等を特定する種別特定装置とをさらに備えていてもよい。形状検出装置は、具体的には赤外線センサやカメラ等であり、画像処理等によって被洗浄物2の形状や外形寸法を読み取る。形状検出装置は、読み取った形状や外形寸法のデータを種別特定装置へ出力し、種別特定装置は形状検出装置から入力されたデータを基に、被洗浄物2の種類を特定する。種別特定装置には、本実施の形態にかかる洗浄装置を用いて洗浄する可能性のある被洗浄物2の形状や外形寸法と、被洗浄物2の種類や型番等とを対応させた表が入っている。形状検出装置から入力されたデータを基にした被洗浄物2の種類の特定には、これらが使用される。
被洗浄物2に異物が付着している状態で、形状の読み取りを行っても、被洗浄物2の外形寸法が大幅に変わる程、被洗浄物2に異物が付着することはないと考えられる。そのため、形状検出装置で読み取った形状や外形寸法から、種別特定装置は、本実施の形態にかかる洗浄装置を用いて洗浄される可能性のある被洗浄物2の種類のほとんどを特定することが可能である。
ここで、本実施の形態にかかる洗浄装置を用いて洗浄される可能性のある被洗浄物2の種類の中に、形状検出装置で読み取った外形寸法から、被洗浄物2の種類の特定が難しく、似たような外形寸法を有する物が複数ある場合を考える。この場合は、形状検出装置の性能を上げればよく、例えば、被洗浄物2の形状や外形寸法だけでなく、素材までも見分けられる赤外線センサやカメラ等を使用して、被洗浄物2の形状や外形寸法を読み取ればよい。
本実施の形態にかかる洗浄装置の制御装置12には、種別特定装置によって特定された被洗浄物2の種類の名称や型番等が入力される。制御装置12は、種別特定装置から入力された被洗浄物2の名称や型番等から、それに合ったノズル制御プログラムを読み出す。そして制御装置12は、読み出されたノズル制御プログラムにしたがって、ロボット8にノズル4の動きを制御する信号を出力する。ロボット8は、制御装置12から入力された信号にしたがって、アーム部13の先端に保持されたノズル4を動かす。ノズル4からは、微細気泡6を含む洗浄液1が噴射される。
次に、本実施の形態にかかる洗浄装置を用いた洗浄方法について説明する。まず、被洗浄物2は、搬送装置11の上に置かれる。本実施の形態にかかる洗浄装置を用いた洗浄方法の最初のステップS1の洗浄前の準備工程として、被洗浄物2は、形状検出装置によって、その形状や外形寸法が読み取られる。ステップS1の後工程であるステップS2では、形状検出装置は、読み取った形状や外形寸法のデータ(情報)を種別特定装置へ出力する。そして、種別特定装置は、形状検出装置から入力されたデータを基に、被洗浄物2の種類(種類の名称や型番等)を特定する。
ステップS2の後工程であるステップS3では、種別特定装置によって特定された被洗浄物2の種類の名称や型番等が、制御装置12に入力される。そして、ステップS3の後工程であるステップS4では、制御装置12が、制御装置12に入力された被洗浄物2の名称や型番等から、それに合ったノズル制御プログラムを読み出す。次に、ステップS4の後工程であるステップS5では、制御装置12によって読み出されたノズル制御プログラムにしたがって、ロボット8に、ノズル4の動きを制御する信号が制御装置12から出力される。
次に、ステップS5の後工程であるステップS6では、ロボット8が、制御装置12から入力された信号にしたがって、アーム部13の先端に保持されたノズル4を動かすので、ノズル4は被洗浄物2の周囲を動くことができる。ステップS1の終了後からステップS6の開始前までに、被洗浄物2は搬送装置11によって洗浄前の準備工程から洗浄工程へと搬送される。洗浄前の準備工程における被洗浄物2の位置は、被洗浄物2の全体形状を形状検出装置で読み取れ、かつロボット8が有するアーム部13の先端に保持されたノズル4が届かない位置である。洗浄工程における被洗浄物2の位置は、ノズル制御プログラムのうちノズル4の軌跡を制御するプログラムを作成する際に被洗浄物2の位置の基準とした位置である。
本実施の形態にかかる洗浄装置を用いた洗浄方法では、ステップS6に至る前に、後述するステップS0が、ステップS1からステップS5のいずれかのステップと同時、又はいずれかのステップの間に行われる。ステップS0はまず、洗浄液1が保持されている洗浄槽3から、循環ポンプ5の力を利用して、洗浄槽3の底部付近に接続された循環配管へ洗浄液1を取り出し、微細気泡発生装置7へ流す。そして、微細気泡発生装置7の縮流部へ洗浄液1が送り込まれる。微細気泡発生装置7の縮流部には、上述したように、圧縮気体が強制的に供給されるので、縮流部に入った洗浄液1内には、高濃度の微細気泡6が生成される。そして、微細気泡6を含む洗浄液1がノズル4から噴射される。
以上より、制御装置12から入力された信号にしたがってロボット8がノズル4を動かし、微細気泡6を含む洗浄液1が被洗浄物2の周囲を動くノズル4から噴射される。微細気泡6を含む洗浄液1が、ノズル4から被洗浄物2の全表面に噴射されると、被洗浄物2の洗浄は終了する。被洗浄物2の洗浄終了後は、被洗浄物2は搬送装置11によって洗浄終了後の乾燥工程へと搬送される。洗浄終了後の乾燥工程における被洗浄物2の位置は、ロボット8が有するアーム部13の先端に保持されたノズル4が届かない位置である。
本実施の形態では、制御装置12には、予め作成された複数のノズル制御プログラムが記録されているとした。そして、種別特定装置から入力された被洗浄物2の種類や型番等から、それに合ったノズル制御プログラムを読み出した。しかしながら、これに限ることはない。
ここで例えば、制御装置12には、以下の物が記録されているとする。まず1つ目に、本実施の形態にかかる洗浄装置を用いて洗浄される可能性のある被洗浄物2の設計データである。被洗浄物2の設計データには、被洗浄物2の表面のうち、どの部分がどの程度の表面粗度を有するか等のデータも含まれる。また、被洗浄物2の設計データには、被洗浄物2の表面形状と共に、凹部があれば、その凹部の深さについてのデータも含まれる。さらに、被洗浄物2の設計データには、被洗浄物2のどの部分をどのような粘度の加工剤を使用して加工したか等のデータも含まれる。
2つ目に、被洗浄物2に用いられる金属等の材料それぞれにおいて、表面粗度とノズル4の搬送速度との関数や対応表等である。3つ目に、凹部の深さとノズル4の搬送速度との関数や対応表等である。4つ目に、被洗浄物2に用いられる油等の加工剤それぞれにおいては、それらの粘度とノズル4の搬送速度との関数や対応表等である。
これら4つを適宜組み合わせて使用して、ノズル制御プログラムを、制御装置12の中で作成しながら、ロボット8へノズル4の動きを制御する信号を出力し、被洗浄物2を洗浄することも考えられる。
また、本実施の形態にかかる洗浄装置が、形状検出装置と種別特定装置とを備えていない場合は、搬送装置11に被洗浄物2を置く時に、制御装置12に、搬送装置11に置いた被洗浄物2の種類の名称や型番等を入力すればよい。制御装置12は、入力された被洗浄物2の種類の名称や型番等から、それに合ったノズル制御プロブラムを読み出せばよい。
本実施の形態にかかる洗浄装置は、以上のような構成としたことにより、被洗浄物2の洗浄能力を向上させることができる。
例えば、被洗浄物2が立方体等の三次元形状を有する場合を考える。このとき、従来の洗浄装置は、微細気泡発生装置7が洗浄槽3内に設置されており、微細気泡発生装置7が生成する微細気泡6を含んだ洗浄液1が被洗浄物2に当たる部分は限られていた。図3は、本発明の実施の形態1の効果を説明する図である。例えば、被洗浄物2は、図3の矢印Cの方向(上下方向)に、洗浄槽3内の微細気泡発生装置7で取り囲まれた領域(以下、洗浄領域と称する。)に搬入出されるとする。すると、図3の細い間隔の斜線で塗りつぶされた被洗浄物2の上面は洗浄されない。また、被洗浄物2が洗浄領域に搬入された後、洗浄槽3の底面に被洗浄物2が置かれる場合や、洗浄槽3の底面に微細気泡発生装置7が設置されていない場合は、図3の太い間隔の斜線で塗りつぶされた被洗浄物2の下面も洗浄されない。したがって、従来の洗浄装置は、被洗浄物2の全表面を洗浄することができない。
従来の洗浄装置で被洗浄物2の全表面を洗浄するには、微細気泡発生装置7が被洗浄物2の全周囲に設置されるようにする必要がある。しかしながら、微細気泡発生装置7が被洗浄物2の全周囲に設置されるように、微細気泡発生装置7を設置すれば、被洗浄物2の洗浄領域への搬入出は困難になる。したがって、従来の洗浄装置は、三次元形状を有する被洗浄物2を部分的にしか洗浄できない。
また、従来の洗浄装置は、複数の異なる大きさや形状の被洗浄物2を1台の洗浄装置で洗浄することが困難であるという問題もある。従来の洗浄装置は、洗浄槽3内に微細気泡発生装置7が設置されているので、洗浄領域の大きさが予め決まっている。そのため、従来の洗浄装置は、そのままでは洗浄領域に入る大きさの被洗浄物2しか洗浄できない。また、被洗浄物2にどの程度の強さで微細気泡発生装置7が生成した微細気泡6が当たるかによって、被洗浄物2の洗浄効果は変わる。そのため、従来の洗浄装置は、被洗浄物2の大きさや形状毎に、得られる洗浄効果が異なり、全ての被洗浄物2に対して、同じ洗浄効果を与えることができない。
全ての被洗浄物2に対して同じ洗浄効果を与えるためには、被洗浄物2の大きさや形状が変わる毎に、洗浄槽3内に設置された微細気泡発生装置7の位置を調整する必要があった。また、洗浄装置は、昇温した洗浄液1を使用する場合が多く、洗浄槽3や微細気泡発生装置7も洗浄液1の温度とほぼ同等の温度となっている場合がある。そのため、微細気泡発生装置7の位置調整は、微細気泡発生装置7が冷えてから実施する必要がある。したがって、被洗浄物2の大きさや形状が変わる毎に微細気泡発生装置7の位置を調整するのには、多大な時間を要することがある。したがって、従来の洗浄装置は、少量多品種を洗浄する工程には使用できない。
また、従来の洗浄装置では、微細気泡発生装置7の位置調整は時間を要することであるため、被洗浄物2の洗浄は、バッチ処理で行っていた。そのため、洗浄したい被洗浄物2を、同じ種類や型番等毎にある程度の数を溜めておく必要があった。
例えば、型番Xと、Yと、Zとがある被洗浄物2を洗浄したい場合、従来の洗浄装置では、型番X、Y、Zのうち、ある程度の数溜まった型番から洗浄される。ここで、型番Xの数がある程度溜まったときは、型番Xから洗浄される。型番Xが洗浄されている間は、ある程度数が溜まっても、型番Y及びZは洗浄できない。また、どの型番もある程度の数が溜まっていない場合には、微細気泡発生装置7の位置調整等の作業を始められない場合もある。そのため、従来の洗浄装置では、洗浄工程の前後で生産の停滞が発生することがあった。
一方、本実施の形態にかかる洗浄装置は、三次元形状を有する被洗浄物2でも十分に洗浄することができる。また、少量多品種を洗浄する工程にも使用することができる。さらに、洗浄工程の前後で生産の停滞が発生することを抑制することができる。
上述したように、微細気泡6を利用した洗浄方法では、微細気泡6を、油分を含む加工剤等の異物に強く当てなければ洗浄できない。そのため、洗浄範囲は、ノズル4から噴射された洗浄液1が最初に被洗浄物2の表面に当たる領域に限定される。すなわち、被洗浄物2のある表面にノズル4から微細気泡6を含む洗浄液1が噴射されると、ノズル4から噴射された微細気泡6を含む洗浄液1が被洗浄物2の表面に最初に当たる領域は洗浄される。しかしながら、微細気泡6を含む洗浄液1が、被洗浄物2の表面のうち最初に当たった領域から、被洗浄物2の表面を伝っていき、微細気泡6を含む洗浄液1が流れた領域に関しては、洗浄されない。これらは、微細気泡6を含む洗浄液1を使用した洗浄装置について、発明者がこれまで行ってきた開発、実験において、判明させてきたことである。
本実施の形態にかかる洗浄装置が備える制御装置12には、ノズル制御プログラムが記録されており、その中には、ノズル4の軌跡を制御するプログラムがある。ノズル4の軌跡を制御するプログラムにより、被洗浄物2の全表面に隈なく、ノズル4から噴射した微細気泡6を含む洗浄液1を直接当てることができる。したがって、本実施の形態にかかる洗浄装置は、どのような形状を有する被洗浄物2でも十分に洗浄することができる。
また、本実施の形態にかかる洗浄装置は、少量多品種を洗浄する工程にも使用することができる。本実施の形態にかかる洗浄装置は、形状検出装置及び種別特定装置を備えており、1つ1つの被洗浄物2について、その種類や型番等を特定する。そして、特定された種類や型番等に応じたノズル制御プログラムを使用して、被洗浄物2の全表面に隈なく、ノズル4から噴射した微細気泡6を含む洗浄液1を直接当てることができるからである。
さらに、本実施の形態にかかる洗浄装置は、搬送装置11に被洗浄物2を乗せた後は、形状検出装置、種別特定装置、制御装置12、ロボット8等が被洗浄物を完全自動化して洗浄することができる。すなわち、本実施の形態にかかる洗浄装置は、洗浄工程を完全自動化、省人化できる。
また、本実施の形態にかかる洗浄装置は、形状検出装置と、種別特定装置と、制御装置12とを備え、少量多品種を洗浄する工程にも使用することができるので、複数の異なる被洗浄物2をランダムに搬送装置11に乗せてよい。したがって、洗浄工程の前後で生産の停滞が発生することを抑制することができる。
ここで、洗浄液1に溶剤を用いた場合は、溶剤を用いた洗浄液1中に油分を溶解させることで、洗浄装置は被洗浄物2に付着している油分を洗浄する。したがって、洗浄処理数が増加するにつれて、溶剤を用いた洗浄液1中に蓄積する油分が増加する。溶剤を用いた洗浄液1中に蓄積する油分が増加すると、溶剤を用いた洗浄液1の油分に対する溶解力が低下する。すなわち、被洗浄物2に付着している油分に対する洗浄能力が低下する。洗浄能力の低下を防止するために、定期的に溶剤を用いた洗浄液1の追加や交換といったメンテナンスを実施するが、メンテナンス前後では、洗浄能力に差が出てしまう。メンテナンス直前に洗浄した被洗浄物2は、メンテナンス直後に洗浄した被洗浄物2と比較すると、洗浄品質が劣るという問題がある。
また、溶剤を用いた洗浄液1を使用する場合、メンテナンス時に、使用済みの溶剤を用いた洗浄液1を産業廃棄物として処理する必要がある。水系洗浄剤等の洗浄液1であっても、油分を水系洗浄剤等の洗浄液1に溶解させて被洗浄物2を洗浄するので、使用済みの水系洗浄剤等の洗浄液1には多量の油分が溶解している。したがって、使用済みの水系洗浄剤等の洗浄液1も、産業廃棄物として廃棄する必要がある。
一方、本実施の形態にかかる洗浄装置は、使用する洗浄液1を、水を主体とした物質としている。したがって、本実施の形態にかかる洗浄装置が使用する洗浄液1の劣化は遅く、洗浄処理数の増加につれて洗浄能力が低下することもなく、安定した洗浄品質を得ることができる。
さらに、本実施の形態1にかかる洗浄装置が使用する洗浄液1は、油分を溶解させることなく分離できるため、メンテナンス時には、分離・回収した油分のみを産業廃棄物として処理すればよい。また、洗浄処理中に本実施の形態1にかかる洗浄液1に環境汚染物質が混入する可能性を考え、安全性を考慮して、使用済みの本実施の形態1にかかる洗浄液1を産業廃棄物として処理したとする。産業廃棄物として処理したとしても、本実施の形態にかかる洗浄装置は、油分が溶解する洗浄液1を使用する場合に比べて、メンテナンスの頻度が非常に低い。よって、使用済みの本実施の形態1にかかる洗浄液1自体の発生頻度が少ない。したがって、本実施の形態にかかる洗浄装置は、洗浄液1に溶剤を用いた場合や洗浄液1を水系洗浄剤等とした場合よりも、環境負荷を小さくすることができる。
以上より、本実施の形態にかかる洗浄装置は、被洗浄物2の洗浄能力を向上させることができる。
本実施の形態にかかる洗浄装置では、洗浄槽3内の洗浄液1の温度を常温より昇温し、ノズル4から微細気泡6を含む昇温させた洗浄液1を被洗浄物2に対して噴射する。微細気泡6を含む昇温させた洗浄液1を被洗浄物2に対して噴射することにより、被洗浄物2に付着している異物の粘度を下げることができ、異物を除去しやすくすることができるからである。しかしながら、必ずしも洗浄槽3内の洗浄液1の温度を常温より昇温する必要はない。洗浄槽3内の洗浄液1の温度を特に調整しなくとも、本実施の形態にかかる洗浄装置は、被洗浄物2の洗浄能力を向上させることは言うまでもない。
図4は、本発明の実施の形態1にかかる洗浄装置のノズル4の洗浄液1の噴射角度について説明する図である。図4(a)は、微細気泡6を含む洗浄液1の噴射角度が広角タイプのノズル4であり、(b)は微細気泡6を含む洗浄液1の噴射角度が狭角タイプのノズル4である。広角タイプのノズル4の微細気泡6を含む洗浄液1の噴射角度Aは、狭角タイプのノズル4の微細気泡6を含む洗浄液1の噴射角度Bよりも大きい。図1の洗浄装置は、ロボット8が有するアーム部13の先端にノズル4を1本のみ保持していたが、複数本保持していてもよい。例えば、ロボット8の先端に広角タイプのノズル4と、狭角タイプのノズル4とを2本保持してもよいし、狭角タイプのノズル4を複数本保持してもよい。広角タイプのノズル4と、狭角タイプのノズル4とをそれぞれ1本以上ずつ保持することが好ましい。
上述したように、被洗浄物2は、ノズル4から噴射される微細気泡6を含む洗浄液1が、最初に被洗浄物2の表面に当たる領域しか洗浄されない。被洗浄物2の凹凸がない部分を洗浄する場合に、広角タイプのノズル4を使用して被洗浄物2を洗浄すれば、被洗浄物2の広い領域を一度に洗浄することができる。したがって、被洗浄物2の洗浄時間を短くすることができる。
狭角タイプのノズル4は、単位面積あたりに噴射できる微細気泡6を含む洗浄液1の量を多くできる。被洗浄物2の凹部においては、微細気泡6を含む洗浄液1が入ってくる開口の面積は小さいが、油分等の異物が付着している面積は大きい。なぜなら、凹部内部の底面及び側面が含まれるからである。したがって、凹部を有する被洗浄物2の凹部を洗浄する場合には、狭角タイプのノズル4を使用して被洗浄物2を洗浄すれば、被洗浄物2の洗浄時間を短くすることができる。また、狭角タイプのノズル4であれば、凹部内部のみに集中して微細気泡6を含む洗浄液1を噴射することができるので、さらに被洗浄物2の洗浄時間を短くすることができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2では、本発明の実施の形態1と相違する部分について説明し、同一又は対応する部分についての説明は省略する。図5は、本発明の実施の形態2にかかる洗浄装置の構成を示す概略図である。本発明の実施の形態2は、被洗浄物2が洗浄槽3内の洗浄液1に浸されている点が、本発明の実施の形態1と異なる。
本実施の形態にかかる洗浄装置は、被洗浄物2を洗浄槽3内の洗浄液1に浸した状態で、かつ洗浄槽3内の洗浄液1中で、微細気泡6を含む洗浄液1をノズル4から被洗浄物2に対し噴射して被洗浄物2を洗浄する。例えば、本実施の形態では、洗浄槽3内の洗浄液1を常温より昇温し、洗浄槽3内の昇温された洗浄液1中に被洗浄物2を浸すことができる。洗浄槽3内の昇温された洗浄液1中に被洗浄物2を浸すと、被洗浄物2に付着している異物のうち、油分等の温度を上げると粘度が下がる物質については、その粘度を下げることができる。本実施の形態では、被洗浄物2に付着している異物の粘度を下げることができるので、微細気泡6を含む洗浄液1をノズル4から被洗浄物2に対し噴射した時に、被洗浄物2に付着している異物を除去しやすくすることができる。
洗浄槽3内の洗浄液1を昇温する場合、70℃以下までとすることが好ましい。洗浄槽3内の洗浄液1の温度が70℃より高くなると、洗浄槽3から蒸気が上がり、ロボット8が錆びつくこと等によるロボット8の劣化等の問題が発生する。また、洗浄槽3内の洗浄液1が蒸発することで、洗浄液1に含まれる添加剤の損失も発生する。したがって、洗浄槽3内の洗浄液1の温度を常温以上70℃以下とすれば、ロボット8の劣化や、洗浄液1に含まれる添加剤の損失等を抑制することができ、かつ被洗浄物2に付着している異物が温度を上げると粘度が下がる物質の場合は、その異物の粘度を下げ、除去しやすくすることができる。
ここで、本発明の実施の形態1において、洗浄槽3内の洗浄液1を昇温し、昇温された洗浄液1に微細気泡6を含ませて、ノズル4から被洗浄物2に対して噴射することを考える。被洗浄物2に付着している異物は、温度を上げると粘度が下がる物質とする。
このとき、被洗浄物2に付着している異物の粘度を一時的に下げることができれば、被洗浄物2に付着している異物を除去しやすくすることができる。しかしながら、被洗浄物2のサイズが大きいために被洗浄物2の熱容量が大きい場合には、被洗浄物2に付着している異物の粘度を一時的に下げることはできず、被洗浄物2に付着している異物を除去しやすくすることはできない。被洗浄物2に当たる微細気泡6を含む昇温された洗浄液1の量は少なく、かつ被洗浄物2の熱容量が大きいために、微細気泡6を含む昇温された洗浄液1と被洗浄物2との熱交換の効率が悪く、被洗浄物2に付着している異物の粘度を一時的に下げることができないからである。
一方、本実施の形態では、洗浄槽3内の昇温された洗浄液1に被洗浄物2を浸し、かつ洗浄槽3内の昇温された洗浄液1中で、微細気泡6を含む昇温された洗浄液1をノズル4から被洗浄物2に対し噴射することができる。したがって、微細気泡6を含む洗浄液1と被洗浄物2との熱交換の効率が、本発明の実施の形態1よりも向上する。すなわち、本実施の形態は、被洗浄物2の熱容量が大きい場合であっても、被洗浄物2に付着している異物の粘度を下げ、被洗浄物2に付着している異物を除去しやすくすることができる。
すなわち、本実施の形態は、被洗浄物2のサイズが大きく熱容量が大きい場合であっても、被洗浄物2に付着している異物の粘度を下げることができるので、本発明の実施の形態1よりも、被洗浄物2に付着している異物を除去しやすい。
また、被洗浄物2に付着している異物が、温度を下げると粘度が下がる物質である場合には、洗浄槽3内の洗浄液1の温度を常温より下げればよく、このとき、同様の効果が得られることは言うまでもない。
本実施の形態では、洗浄槽3内の洗浄液1中で、微細気泡6を含む洗浄液1をノズル4から被洗浄物2に対し噴射するので、微細気泡6を含む洗浄液1が、ノズル4の微細気泡6を含む洗浄液1の出口から被洗浄物2の表面に到達するまでにかかる時間が、本発明の実施の形態1よりも長い。なぜなら、洗浄槽3内の洗浄液1中で、ノズル4から噴射された微細気泡6を含む洗浄液1は、洗浄槽3内の洗浄液1の抵抗を受けるからである。したがって、ノズル4から噴射された微細気泡6を含む洗浄液1が被洗浄物2の表面にあたる時の強さは、本発明の実施の形態1よりも弱い。
本発明の実施の形態1で説明したように、微細気泡6を利用した洗浄方法では、微細気泡6を、被洗浄物2に付着している異物に強く当てなければ洗浄できない。本実施の形態において、本発明の実施の形態1と同様の強さで、ノズル4から噴射された微細気泡6を含む洗浄液1を被洗浄物2の表面に当てるためには、ノズル4の微細気泡6を含む洗浄液1の出口と被洗浄物2の表面との距離が200mm以下となるようにノズル4の位置を制御することが好ましい。
図6は、本発明の実施の形態2にかかる洗浄装置の変形例を示す概略図である。図6は、図5に示す構成に加え、仕切り板20と、オーバーフロー槽21と、回収配管22と、回収槽23と、戻し配管24a、24bと、第一供給量調整部25と、第二供給量調整部26と、マニホールド27とを備える。
仕切り板20は、搬送装置11によって被洗浄物2が搬送可能な空間を洗浄槽3下部に設けつつ、洗浄槽3内に保持された洗浄液1の液面を二分する。被洗浄物2は、図6では、搬送装置11によって矢印Cの方向へ搬送される。
オーバーフロー槽21は、図6に示すように、洗浄槽3よりも一回り以上大きく、内部に洗浄槽3が設けられる構造である。オーバーフロー槽21は、被洗浄物2を洗浄していくうちに、洗浄槽3内に保持しきれなくなった洗浄液1を回収する。つまり、被洗浄物2を洗浄していくうちに、洗浄槽3内に保持しきれなくなった洗浄液1は、矢印Dの方向にあふれ、オーバーフロー槽21に回収される。洗浄槽3内に保持しきれなくなった洗浄液1は、矢印Dの方向にあふれさせることで、洗浄槽3内の洗浄液1の液面に浮遊している被洗浄物2から除去された異物を、洗浄槽3内の洗浄液1の液面から取り除く。被洗浄物2から除去された異物を、洗浄槽3内の洗浄液1の液面から取り除くことにより、洗浄槽3内の洗浄液1の液面を清浄に保つことができる。
すなわち、本実施の形態にかかる洗浄装置の変形例では、オーバーフロー槽21を備えるので、洗浄処理数が増加するにつれて、洗浄槽3内の洗浄液1の液面に、被洗浄物2から除去された異物が増加するのを抑制することができる。したがって、被洗浄物2を洗浄槽3内の洗浄液1の中に、搬入する際や、被洗浄物2を洗浄槽3内の洗浄液1から搬出する際に、洗浄槽3内の洗浄液1の液面に浮遊する被洗浄物2から除去された異物が、被洗浄物2の表面に付着することを抑制できる。
オーバーフロー槽21の底部には、回収配管22が接続されている。オーバーフロー槽21で回収した洗浄液1は、回収配管22を通って、次は回収槽23に回収される。オーバーフロー槽21で回収した洗浄液1を、回収配管22を通して回収槽23に回収するため、回収槽23は、洗浄槽3が位置する高さよりも低い位置に位置する。
洗浄槽3の底部に接続される戻し配管24aは、第一供給量調整部25と、マニホールド27とを順に接続する。回収槽23の底部に接続される戻し配管24bは、第二供給量調整部26と、マニホールド27とを順に接続する。第一供給量調整部25は、洗浄槽3から、微細気泡発生装置7に供給する洗浄液1の量を調整するものである。洗浄槽3から微細気泡発生装置7への洗浄液1の供給は、マニホールド27を介し、循環ポンプ5の力を利用して行う。第二供給量調整部26は、回収槽23から、微細気泡発生装置7に供給する洗浄液1の量を調整するものである。回収槽23から微細気泡発生装置7への洗浄液1の供給は、マニホールド27を介し、循環ポンプ5の力を利用して行う。
本実施の形態にかかる洗浄装置の変形例は、洗浄槽3からあふれた洗浄液1を、オーバーフロー槽21経由させて回収槽23で回収する。そして、循環ポンプ5の力を利用して、微細気泡発生装置7へ供給し、再度、被洗浄物2の洗浄に使用する構造である。この構造とすることで、被洗浄物2から除去した異物を回収槽23に集積させると共に、洗浄液1を再利用することができる。また、回収槽23に、オイルスキマー等を設置し、浮遊している被洗浄物2から除去した異物を回収することで、洗浄液1の浄化効率を向上させることもできる。
さらに、本実施の形態にかかる洗浄装置の変形例では、第一供給量調整部25と第二供給量調整部26とを調整することで、洗浄槽3からオーバーフロー槽21へあふれる洗浄液1の量を調整できる。例えば、ノズル4から被洗浄物2に対して噴射する微細気泡6を含む洗浄液1の量を変えずに、第二供給量調整部26の開度を大きくし、第一供給量調整部25の開度を小さくするとする。この場合、ノズル4から被洗浄物2に対して噴射する微細気泡6を含む洗浄液1の量を維持しつつ、洗浄槽3から抜き取る洗浄液1の量を多くすることができる。そして、洗浄槽3から抜き取る洗浄液1の量を多くすることで、洗浄槽3からオーバーフロー槽23へあふれる洗浄液1の量を抑制することができる。
この抑制効果は、被洗浄物2から除去したい異物が界面活性剤を含む水溶性油である場合等に特に有効である。本実施の形態にかかる洗浄装置の変形例では、上述したように、洗浄槽3からオーバーフロー槽21へあふれた洗浄液1は、回収配管22を経由して回収槽23に回収される。しかしながらこの時、回収配管22から回収槽23に放出される洗浄液1が、回収槽23に保持されている洗浄液1の液面に衝突し、回収槽23内の洗浄液1の液面に泡沫層を形成してしまう。泡沫層が形成される速度は、回収配管22から回収槽23に放出される洗浄液1の量、すなわち洗浄槽3からオーバーフロー槽21へあふれた洗浄液1の量に依存する。
被洗浄物2から除去したい異物が疎水性油である場合は、泡沫層が形成されても破泡速度が速いため、問題とならない。しかしながら、被洗浄物2から除去したい異物が水溶性油である場合は、回収槽23内の洗浄液1中に界面活性剤等が混入することから、形成された泡沫層が安定化され、破泡しないという問題が生じる。その結果、泡沫層の生成速度の方が、泡沫層の壊泡速度よりも速くなり、回収槽23から泡沫層を含む洗浄液1があふれ出るという問題が生じる。
回収槽23から泡沫層を含む洗浄液1をあふれさせない方法として、回収槽23を大型化し、回収槽23内の洗浄液1の液面の面積を大きく確保することで、破泡速度を向上させる方法がある。しかしながら、装置コストや装置の設置面積の観点から好ましくない。一方、本実施の形態にかかる洗浄装置の変形例では、戻し配管24a、24b、第一供給量調整部25、第二供給量調整部26を備えており、洗浄槽3からオーバーフロー層21へあふれる洗浄液1の量を任意に調整できる。したがって、本実施の形態にかかる洗浄装置の変形例は、回収槽23における泡沫層の生成を抑制することができるので、被洗浄物2から除去したい異物が水溶性油であっても被洗浄物2を洗浄できる。
なお、本発明は、発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせること、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。各実施の形態において例示された各構成要素の寸法、材質、形状、それらの相対配置等は、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるものであり、本発明はそれらの例示に限定されるものではない。また、各図における各構成要素の寸法は、実際の寸法と異なる場合がある。
1 洗浄液、2 被洗浄物、3 洗浄槽、4 ノズル、5 循環ポンプ、6 微細気泡、7 微細気泡発生装置、8 ロボット、9 板状部材、10 チェーン、11 搬送装置、12 制御装置、13 アーム部、20 仕切り板、21 オーバーフロー槽、22 回収配管、23 回収槽、24a、24b 戻し配管、25 第一供給量調整部、26 第二供給量調整部、27 マニホールド。

Claims (7)

  1. 微細気泡を生成する微細気泡発生装置と、
    被洗浄物に対して、前記微細気泡発生装置で生成された前記微細気泡を含む洗浄液を噴射するノズルと、
    先端に前記ノズルが保持されるアーム部を有するロボットと、
    前記ロボットに、前記ノズルの動きを制御する信号を出力する制御装置と、
    を備える洗浄装置。
  2. 前記制御装置は、前記被洗浄物の情報に基づく速度で前記ノズルの動きを制御する、前記信号を出力すること
    を特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
  3. 前記情報は、前記被洗浄物の表面に付着している異物の粘度を含むこと
    を特徴とする請求項2に記載の洗浄装置。
  4. 前記情報は、異物が付着する前の前記被洗浄物の表面粗度を含むこと
    を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の洗浄装置。
  5. 前記制御装置は、前記洗浄液が前記被洗浄物の表面に対して垂直に当たるよう、前記信号を出力すること
    を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の洗浄装置。
  6. 前記被洗浄物の形状を読み取る形状検出装置
    をさらに備える請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の洗浄装置。
  7. 被洗浄物に対して、微細気泡発生装置で生成された微細気泡を含む洗浄液を、ノズルから噴射する工程と、
    制御装置から、先端に前記ノズルが保持されるロボットに、前記ノズルの動きを制御する信号を出力する工程と、
    を備える洗浄方法。
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