JP2017115610A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関の始動時から異常燃焼の発生を確実に抑止する。【解決手段】気筒で異常燃焼が発生したことを感知した場合に点火タイミングを遅角させ、異常燃焼の発生を感知しない限りにおいて点火タイミングを進角させるとともに、異常燃焼の発生が収まった段階での点火タイミングを学習値として記憶し、以後の点火タイミングの制御に利用する内燃機関の制御装置であって、内燃機関の運転の停止中に給油が行われた場合には、その後の内燃機関の始動時において、内燃機関の運転の停止中に給油が行われなかった場合とは異なる異常燃焼防止用の制御を実施する制御装置を構成した。【選択図】図2
Description
本発明は、車両等に搭載される内燃機関を制御する制御装置に関する。
内燃機関のシリンダブロックに設置した振動式のノックセンサを介して、または混合気の燃焼時に点火プラグの電極を流れるイオン電流を参照して、ノッキングやプレイグニッションといった異常燃焼の発生を感知し、異常燃焼が起こる場合には点火タイミングを遅角させるとともに、異常燃焼が起こらない限りにおいて点火タイミングを進角させるノックコントロールシステムが公知である(下記特許文献1及び2を参照)。
近時、内燃機関の熱機械変換効率の改善による出力性能及び燃費性能の向上を目論み、気筒の圧縮比を高める傾向にある。このような高圧縮比化の副作用として、特に低回転高負荷の運転領域において、異常燃焼を惹起する懸念が生じている。加えて、燃料の性状にもばらつきが存在し、低オクタン価の燃料が気筒に供給されることで異常燃焼の発生リスクがより大きくなる。
異常燃焼の発生を抑止するには、使用される燃料の性状を把握した上で、その性状に見合った制御を実施することが考えられる。例えば、筒内圧即ち気筒の燃焼室内圧力を検出するセンサを気筒に実装しておき、内燃機関の始動のためのクランキングにおける初爆の筒内圧の変動に基づいて燃料の性状を判断し、低オクタン価燃料が使用されている場合には異常燃焼を防止するべく安全余裕を加味した制御を行う(下記特許文献3を参照)。
だが、筒内圧は、そのときの燃焼室内温度や吸気温、大気圧その他の環境条件により複雑な影響を受ける。このため、初爆の筒内圧の変動に基づいて燃料の性状を正しく把握することは容易でなく、燃料の性状を誤認識して内燃機関のクランキング中や始動後の異常燃焼を誘発するおそれを払拭できない。
本発明は、内燃機関の始動時から異常燃焼の発生を確実に抑止することを所期の目的としている。
本発明では、気筒で異常燃焼が発生したことを感知した場合に点火タイミングを遅角させ、異常燃焼の発生を感知しない限りにおいて点火タイミングを進角させるとともに、異常燃焼の発生が収まった段階での点火タイミングを学習値として記憶し、以後の点火タイミングの制御に利用する内燃機関の制御装置であって、内燃機関の運転の停止中に給油が行われた場合には、その後の内燃機関の始動時において、内燃機関の運転の停止中に給油が行われなかった場合とは異なる異常燃焼防止用の制御を実施する内燃機関の制御装置を構成した。
本発明によれば、内燃機関の始動時から異常燃焼の発生を確実に抑止することができる。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態の内燃機関は、ポート噴射式の4ストローク火花点火エンジンであり、複数の気筒1(例えば、三気筒。図1には、そのうち一つを図示している)を具備する。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を気筒1毎に設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
外部EGR(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものであり、排気通路4における触媒41の上流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通する外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における排気マニホルド42またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、特にサージタンク33に接続している。
本実施形態の内燃機関には、各気筒1の吸気バルブの開閉タイミングを可変制御できるVVT(Variable Valve Timing)機構6が付随している。VVT機構6は、各気筒1の吸気バルブを駆動する吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を液圧(潤滑油圧)によって変化させるベーン式のものや、電動機によって変化させる電動式のもの(モータドライブVVT)である。周知の通り、内燃機関の吸気カムシャフトは、内燃機関の出力軸であるクランクシャフトから回転駆動力の供給を受け、クランクシャフトに従動して回転する。クランクシャフトと吸気カムシャフトとの間には、回転駆動力を伝達するための巻掛伝動装置(図示せず)が介在している。巻掛伝動装置は、クランクシャフト側に設けたクランクスプロケット(または、プーリ)と、吸気カムシャフト側に設けたカムスプロケット(または、プーリ)と、これらスプロケット(または、プーリ)に巻き掛けるタイミングチェーン(または、タイミングベルト)とを要素とする。VVT機構6は、吸気カムシャフトをカムスプロケットに対し相対的に回動させることを通じて、吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を変化させ、以て吸気バルブの開閉タイミングを変更する。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求されるエンジン負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、気筒1に連なる吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、車両に実装されている燃料タンク内の燃料の残量を検出するセンサから出力される燃料残量信号または燃料タンク内の圧力を検出するセンサから出力されるタンク内圧信号g、気筒1を内包しているシリンダブロックの振動の大きさを検出する振動式のノックセンサから出力される振動信号h等が入力される。
ECU0の出力インタフェースからは、イグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、VVT機構6に対して吸気バルブタイミングの制御信号m等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、要求EGR率(または、EGR量)、吸気バルブの開閉タイミング等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、mを出力インタフェースを介して印加する。
気筒1における混合気への点火のタイミングを決定するにあたり、本実施形態のECU0は、現在の内燃機関の運転領域[エンジン回転数,エンジン負荷(または、サージタンク33内吸気圧、気筒1に充填される吸気量若しくは燃料噴射量)]に応じてベース点火タイミングを設定し、そのベース点火タイミングに、気筒1における異常燃焼の発生の有無に応じた遅角補正量を加える。
ベース点火タイミングは、基本的に、各運転領域におけるMBT(Minimum advance for Best Torque)と、当該運転領域においてノッキングやプレイグニッション(自着火)といった異常燃焼が惹起されないと通常考えられる限界の点火タイミングの進角量との比較により定まる。低負荷ないし中負荷の運転領域では、点火タイミングをMBTまで進角させても異常燃焼は起こらず、故にベース点火タイミングをMBTに設定する。これに対し、比較的高負荷の運転領域では、点火タイミングをMBTまで進角させると異常燃焼を起こす危険があるので、ベース点火タイミングをMBTよりも遅いタイミングに設定する必要がある。
ECU0のメモリには予め、内燃機関の運転領域を示唆するパラメータ[エンジン回転数,エンジン負荷]と、ベース点火タイミングとの関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、現在の運転領域をキーとして当該マップを検索し、設定するべきベース点火タイミングを知得する。
その上で、ECU0は、ノックセンサが出力する振動信号hを参照して、各気筒1の膨張行程でのノッキングや点火前のプレイグニッションの発生の有無を判定し、その判定結果に応じた点火タイミングの調整を行う(いわゆるノックコントロールシステム)。即ち、ECU0は、振動信号hの現在のサンプリング値(現在の振動の強度)をノック判定値と比較し、前者が後者を上回ったならば、当該気筒1にてノッキングが起こったと判定する。逆に、振動信号hのサンプリング値がノック判定値以下であるならば、当該気筒1にてノッキングは起こっていないと判定する。
気筒1におけるノッキングの発生を感知した場合には、以後ノッキングが起こらなくなるまで点火タイミングを徐々に遅角させる、即ちベース点火タイミングに加味する遅角補正量を徐々に増大させる。一方で、ノッキングの発生を感知していない場合には、ノッキングが起こらない限りにおいて点火タイミングを徐々に進角させて、即ちベース点火タイミングに加味する遅角補正量を減少させて、内燃機関の出力及び燃費の向上を図る。この異常燃焼の有無の判定及び点火タイミングの遅角/進角補正は、各気筒1毎に個別に行うことができる。
なお、ECU0は、異常燃焼の発生が収まった段階での点火タイミングまたはその遅角補正量を学習値として、当該運転領域を示すパラメータ[エンジン回転数,エンジン負荷]に関連付けてメモリに記憶する。そして、後に再び同じ運転領域に遷移したときに、メモリに記憶保持した(現在の運転領域に関連付けられている)学習値を読み出し、当該学習値を用いて点火タイミングの決定を行う。このような点火タイミングの学習により、異常燃焼の発生を効果的に抑制できる上、気筒1の燃焼室内や点火プラグ12にデポジットが付着し堆積する等の経年劣化に対処することが可能となる。
また、ECU0は、停止していた内燃機関を始動(冷間始動であることもあれば、アイドリングストップからの復帰であることもある)するに際して、電動機(スタータモータまたはISG(Integrated Starter Generator、図示せず)に制御信号oを入力し、当該電動機により内燃機関のクランクシャフトを回転駆動するクランキングを行う。クランキングは、初爆から連爆へと至り、クランクシャフトの回転速度即ちエンジン回転数が冷却水温等に応じて定まる判定値を超えたときに、完爆したものと見なして終了する。
しかして、本実施形態では、内燃機関の運転の停止中に給油が行われたか否かに応じて、クランキング中及び完爆後の点火タイミングの制御を変更する。これは、低オクタン価の燃料が給油された場合において、クランキング中や始動後の車両の発進時等に異常燃焼が惹起されることを防止する意図である。
図2に、本実施形態のECU0がプログラムに従い実行する処理の手順例を示している。ECU0は、イグニッションスイッチ(または、スタートスイッチ)がOFFに操作されて内燃機関が停止するとき(ステップS1)に、現在の燃料タンク内に残っている燃料の残量、または現在の燃料タンク内の圧力をメモリに記憶保持する(ステップS2)。その後、イグニッションスイッチが再びONに操作されて内燃機関を始動する際に(ステップS3)、そのときの燃料の残量または燃料タンク内圧力と、ステップS2にて記憶した内燃機関の停止時の燃料の残量または燃料タンク内圧力との差分を求め、その差分を閾値と比較する(ステップS4)。
上記の差分の絶対値が閾値よりも大きいならば、内燃機関の運転を停止している間に燃料が燃料タンクに給油されたと推定される。そして、その給油された燃料は、異常燃焼を惹起しやすい低オクタン価の性状のものである可能性がある。従って、内燃機関の始動のためのクランキング中及び完爆直後の時期において、内燃機関の運転の停止中に給油が行われなかった場合とは異なる、異常燃焼防止用の制御を実施する(ステップS5)。
ステップS5にて実施する異常燃焼防止用の制御の具体例は、複数考えられる。その一つは、内燃機関の停止前に学習した学習値を利用せず、異常燃焼防止用の点火タイミングにより混合気への点火を行うことである。これにより、クランキング中や完爆直後の時期におけるノッキングの発生を抑止することが可能となる。異常燃焼防止用の点火タイミングは、低オクタン価ではない通常の燃料により内燃機関を運転している最中に学習される点火タイミングよりも遅角したタイミングとなる。ステップS5にて、ECU0は、メモリに記憶保持している(内燃機関の停止前に学習した)点火タイミングまたはその遅角補正量の学習値を、異常燃焼防止用の点火タイミングまたは遅角補正量に書き換えた上で、内燃機関のクランキングを開始する。内燃機関の始動後の運転中にノックコントロールシステムにより点火タイミングの遅角補正量を調整し、点火タイミングの学習値の学習を再度実行することは、既に述べた通りである。
異常燃焼防止用の制御の他の例としては、スロットルバルブ32の開度を平時よりも縮小するか、吸気バルブの閉弁タイミングを平時よりも遅角させることが考えられる。これにより、気筒1に充填される吸気量及び燃料噴射量を平時と比較して削減し、ノッキング及びプレイグニッションの発生を抑止することが可能となる。ステップS5において、点火タイミングの遅角化と吸気量の削減との両方を併用しても構わない。
翻って、ステップS4にて、上記の差分の絶対値が閾値以下であるならば、内燃機関の運転を停止している間に燃料が燃料タンクに給油されてはいないと推定される。従って、内燃機関の始動のためのクランキング中及び完爆直後の時期において、平常の制御を実施する(ステップS6)。具体的には、内燃機関の停止前に学習した学習値を利用して混合気への点火を行う。スロットルバルブ32の開度を平時よりも縮小したり、吸気バルブの閉弁タイミングを平時よりも遅角させたりすることはしない。内燃機関の始動後の運転中にノックコントロールシステムにより点火タイミングの遅角補正量を調整し、点火タイミングの学習値の学習を再度実行することは、既に述べた通りである。
さらに、ECU0は、内燃機関の運転中に学習した、気筒1において異常燃焼が起こらない限界の点火タイミングまたは遅角補正量の学習値に基づき、現在使用されている燃料の性状を推測する。原理的には、学習した点火タイミングが遅角しているほど、または学習した遅角補正量が大きいほど、燃料のオクタン価が低い、つまり燃料の燃焼速度が速く異常燃焼を起こしやすい燃料であると考えられる。
但し、気筒1において異常燃焼を惹起するリスクは、点火プラグ12や燃焼室の内壁にデポジットが付着し堆積することでも増大する。そのようなデポジットの堆積による影響を排除して燃料の性状を正しく把握するために、本実施形態のECU0は、前回のトリップ(イグニッションスイッチがONとなって内燃機関を始動してから、イグニッションスイッチがOFFとなって内燃機関を停止するまでの期間を一トリップとする)において学習した点火タイミングまたは遅角補正量の学習値(異常燃焼を起こさない限界として最も進角した点火タイミングの収束値)と、今回のトリップにおいて学習した点火タイミングまたは遅角補正量の学習値(異常燃焼を起こさない限界として最も進角した点火タイミングの収束値)との差分を求める。
そして、今回のトリップにおける学習値の方が前回のトリップにおける学習値よりも遅角しており、かつそれらの差分の絶対値が閾値よりも大きい場合に、低オクタン価の燃料が使用されていると判断して、異常燃焼防止用の制御を継続して実施する。具体的には、異常燃焼を起こしやすい比較的低回転及び/または比較的高負荷の運転領域において、点火タイミングを平時よりも遅角化するか、気筒1に充填される吸気量及び燃料噴射量を平時よりも削減するか、その両方を実施する。特に、吸気量及び燃料噴射量を削減するに際しては、同一のアクセルペダルの踏込量に対するスロットルバルブ32の開度を平時よりも縮小するか、スロットルバルブ32の開度の上限を平時よりも低く設定する。これにより、気筒1に充填される吸気量及び燃料噴射量を、平時と比較して制限することができる。あるいは、吸気バルブの閉弁タイミングを平時よりも遅角させるようにしても構わない。
翻って、今回のトリップにおける学習値が前回のトリップにおける学習値よりも遅角していない、またはそれらの差分の絶対値が閾値以下である場合には、異常燃焼防止用の制御を続行する必要はない。尤も、内燃機関の始動直後の時期は、異常燃焼を起こさない限界の点火タイミングの学習が完了していないことから、その学習が完了するまでの間、一時的に異常燃焼防止用の制御を実行することが好ましい。
本実施形態では、気筒1で異常燃焼が発生したことを感知した場合に点火タイミングを遅角させ、異常燃焼の発生を感知しない限りにおいて点火タイミングを進角させるとともに、異常燃焼の発生が収まった段階での点火タイミングを学習値として記憶し、以後の点火タイミングの制御に利用する内燃機関の制御装置0であって、内燃機関の運転の停止中に給油が行われた場合には、その後の内燃機関の始動時において、内燃機関の運転の停止中に給油が行われなかった場合とは異なる異常燃焼防止用の制御を実施する制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、内燃機関の始動のためのクランキング中及び内燃機関の始動直後の時期においても、異常燃焼の発生を確実に抑止することが可能となる。
加えて、燃料の性状を推測し、低オクタン価の燃料が使用されている場合に限って異常燃焼防止用の制御を継続的に実施し、そうでない場合には異常燃焼防止用の制御の実施を停止することとしているため、低オクタン価でない燃料が使用される場合の内燃機関の出力性能及び燃費性能を向上させることができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、各気筒1における異常燃焼の発生を感知する手法は、振動式のノックセンサの出力信号hを参照するものには限定されない。気筒1の燃焼室内で燃料が燃焼する際に発生するイオン電流の量を検出可能である場合には、そのイオン電流信号を参照して異常燃焼の発生を感知することができる。また、筒内圧即ち気筒1の燃焼室内圧力を検出できる筒内圧センサが気筒1に実装されている場合には、筒内圧を参照して異常燃焼の発生を感知することができる。
その他、各部の具体的構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関の制御に用いることができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
11…インジェクタ
12…点火プラグ
32…スロットルバルブ
6…可変バルブタイミング(VVT)機構
i…点火信号
h…振動信号
1…気筒
11…インジェクタ
12…点火プラグ
32…スロットルバルブ
6…可変バルブタイミング(VVT)機構
i…点火信号
h…振動信号
Claims (1)
- 気筒で異常燃焼が発生したことを感知した場合に点火タイミングを遅角させ、異常燃焼の発生を感知しない限りにおいて点火タイミングを進角させるとともに、異常燃焼の発生が収まった段階での点火タイミングを学習値として記憶し、以後の点火タイミングの制御に利用する内燃機関の制御装置であって、
内燃機関の運転の停止中に給油が行われた場合には、その後の内燃機関の始動時において、内燃機関の運転の停止中に給油が行われなかった場合とは異なる異常燃焼防止用の制御を実施する制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015249273A JP2017115610A (ja) | 2015-12-22 | 2015-12-22 | 内燃機関の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015249273A JP2017115610A (ja) | 2015-12-22 | 2015-12-22 | 内燃機関の制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2017115610A true JP2017115610A (ja) | 2017-06-29 |
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ID=59233868
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2015249273A Pending JP2017115610A (ja) | 2015-12-22 | 2015-12-22 | 内燃機関の制御装置 |
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2015
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