JP2017109994A - 毛髪化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】乾き髪に塗布した場合に毛髪表面で自発的に転がることで濡れ広がることができ、かつ塗布後にはすぐに乾き、きしみ感や濡れた感触を与えず、乾燥後には毛束を作らずに毛髪を自然にまとめることのできる毛髪化粧料の提供。
【解決手段】成分(A)〜(C)を含有し、成分(A)の含有量が0.1〜10質量%、成分(B)と成分(C)の合計含有量が30質量%以上、成分(B)と成分(C)の質量比(B)/(C)が0.8〜99である毛髪化粧料。
(A):水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有する毛髪化粧料用ポリマー
(B):C1-4の1価アルコール
(C):数平均分子量が100以上1500以下であるシリコーン油
【選択図】なし
【解決手段】成分(A)〜(C)を含有し、成分(A)の含有量が0.1〜10質量%、成分(B)と成分(C)の合計含有量が30質量%以上、成分(B)と成分(C)の質量比(B)/(C)が0.8〜99である毛髪化粧料。
(A):水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有する毛髪化粧料用ポリマー
(B):C1-4の1価アルコール
(C):数平均分子量が100以上1500以下であるシリコーン油
【選択図】なし
Description
本発明は毛髪化粧料に関する。
近年、消費者が望むヘアスタイルが変化してきている。このため、整髪剤に求められる性能も従来のような粘着性ポリマーや被膜形成ポリマーで髪を固定するものから、自然なまとまり感を維持しつつ、仕上がり後の髪の感触も柔軟で自然なものに変わってきている。特に最近の女性は、何もついていないような手触り、束感のない自然な見た目でありながら、指通り良くかつまとまる整髪剤を求めている。
このような要求に対して、非水系の毛髪化粧料、特に一般的にヘアオイルと呼ばれる製品があるが、製品中に含まれる油に起因し、塗布時及び塗布後髪になじませる際に油の上滑り感がしばらく続く、不自然な毛束感が残ってしまう、塗布後髪の見た目や手触りが重く、べたつきが残る等の問題があった。
ヘアオイルにおける上記問題の解消のため、例えば特許文献1では、特定構造のポリエーテル変性シリコーンと揮発性油分とエタノールとを併用したヘアオイルを開示している。当該文献には、このヘアオイルは塗布直後の油っぽさが解消され、髪なじみが良く、経時でのぱさつきが改善されることが開示されている。
一方、非水系の毛髪化粧料にはヘアオイル以外にも様々な用途のものが存在する。特許文献2では、有機溶剤、揮発性油、特定のジメチルポリシロキサン誘導体を含む枝毛コート剤が開示されている。当該文献には、この枝毛コート剤は、べたつかずに枝毛をコートし、容易に洗い流すことができることが開示されている。
しかし、特許文献1のヘアオイルは、洗髪後の濡れ髪に塗布した場合には、乾燥後のまとまり感やコンディショニング効果を付与することができるが、乾き髪に塗布した場合には依然として塗布ムラがあるため、乾燥後のまとまりや、感触が不十分であるという問題があった。また、毛髪全体に均一に塗布できるように十分な量を塗布すると、乾燥後に重さや、毛束感が残ってしまうという問題もあった。
また、特許文献2の枝毛コート剤は、枝毛をコートするために全組成物中に10〜50重量%、特に20〜40重量%ものジメチルポリシロキサン誘導体を含むことが好ましいとされている。このため、乾燥後も多量に毛髪上に残ったジメチルポリシロキサン誘導体によって、重さや毛束感が残り、また、サラサラした感触にするのは困難であった。
従って本発明は、乾き髪に塗布した際の濡れ広がりが良く、かつ塗布後にはすぐに乾き、きしみ感や毛髪が濡れた感触を与えず、乾燥後には毛束を作らずに毛髪を自然にまとめることのできる毛髪化粧料に関する。
本発明者らは、上述の非水系毛髪化粧料における問題は、主に乾き髪上での濡れ広がり性が不十分であることと、塗布後に揮発性油が揮発に時間がかかる点にあると考え、検討を行った。その結果、特定のシリコーン油と低級アルコールを特定比率にすると、溶媒の表面張力が顕著に増加し、毛髪上に適用した毛髪化粧料が毛髪表面を自発的に動きながら、含有するポリマーが毛髪表面をコートすることを見出した。そしてこの結果、含有するポリマー成分を毛髪表面に速やかに均一に塗布することができ、更に極めて速やかに乾燥するため、塗布した直後から毛髪上に毛髪化粧料の存在感が消失し、かつ乾燥後の毛髪がまとまることを見出し、発明を完成した。
すなわち本発明は、以下の成分(A)〜(C)を含有し、成分(A)の含有量が0.1質量%以上10質量%以下、成分(B)と成分(C)の合計含有量が30質量%以上、成分(B)と成分(C)の質量比(B)/(C)が0.8以上99以下である毛髪化粧料を提供するものである。
(A):水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有する毛髪化粧料用ポリマー
(B):炭素数1〜4の1価アルコール
(C):数平均分子量が100以上1500以下であるシリコーン油
(A):水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有する毛髪化粧料用ポリマー
(B):炭素数1〜4の1価アルコール
(C):数平均分子量が100以上1500以下であるシリコーン油
本発明の毛髪化粧料は、乾き髪での毛髪表面で自発的に動き、速やかに乾燥する。このため、毛髪化粧料中のポリマーが速やかに毛髪表面に薄く均一に拡散し、塗布後、速やかに毛髪化粧料の存在感が消失し、不自然な毛束感がなく何もついていないような手触りでありながら、自然なまとまりを与える。更に、塗布時にきしみやべたつき感が無く、毛髪が濡れた感触を持つこともない。
〔成分(A):水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有する毛髪化粧料用ポリマー〕
成分(A)は、界面活性剤を使用しなくても水又はエタノールに溶解あるいは安定に分散するポリマーであり、成分(B)のような極性を有する溶媒中に安定に存在することができる成分である。この成分(A)は、本発明の構成により毛髪表面上に均一に塗布されることで、ポリマーの存在感を感じることなく毛髪に自然なまとまり感や自然な感触を与えることができる成分である。このような水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有する毛髪化粧料用ポリマーとしては、被膜形成ポリマーやポリエーテル変性シリコーンが好ましい。
成分(A)は、界面活性剤を使用しなくても水又はエタノールに溶解あるいは安定に分散するポリマーであり、成分(B)のような極性を有する溶媒中に安定に存在することができる成分である。この成分(A)は、本発明の構成により毛髪表面上に均一に塗布されることで、ポリマーの存在感を感じることなく毛髪に自然なまとまり感や自然な感触を与えることができる成分である。このような水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有する毛髪化粧料用ポリマーとしては、被膜形成ポリマーやポリエーテル変性シリコーンが好ましい。
まとまり感をより一層強くする観点からは、成分(A)として被膜形成ポリマーを用いることが好ましい。成分(A)に使用可能な皮膜形成ポリマーとしては、水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有するものであれば特に限定されず、整髪剤に一般的に使用されるセット力の高いものから、セット力の比較的低いものまでいずれのものも使用することができる。
このような被膜形成ポリマーとしては、シリコーン系グラフトポリマー、ウレタン系高分子化合物、ポリビニルピロリドン系高分子化合物、アニオン性ビニルエーテル系高分子化合物、アニオン性ポリ酢酸ビニル系高分子化合物、アニオン性(メタ)アクリル系高分子化合物、両性(メタ)アクリル系高分子化合物、ノニオン性(メタ)アクリル系高分子化合物、カチオン性(メタ)アクリル系高分子化合物、マレイミド系高分子化合物等が挙げられる。
シリコーン系グラフトポリマーとしては、ポリ(N-ホルミルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン、ポリ(N-アセチルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン、ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン等のポリシリコーン-9;ポリシリコーン-28等の国際公開第2014/002707号に記載のオルガノポリシロキサングラフトポリマー;KP-545(信越化学工業社)等のアクリル酸アルキル共重合体メチルポリシロキサンエステル;シルソフトSpread TT(モメンティブ社)等のポリシリコーン-17;ルビフレックスSilk(BASF社)等のアクリル酸アルキル・メタクリル酸・シリコーン共重合体等が挙げられる。これらの中でも、セット性、乾き際のべたつきの無さ、塗布後の柔らかさ、塗布後の指通り性の観点から、ポリ(N-ホルミルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン、ポリ(N-アセチルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン、ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)オルガノポリシロキサン等のポリシリコーン-9;ポリシリコーン-28等の国際公開第2014/002707号に記載のオルガノポリシロキサングラフトポリマー、KP-545(信越化学工業社)等のアクリル酸アルキル共重合体メチルポリシロキサンエステルがより好ましい。
ウレタン系高分子化合物としては、ルビセットP.U.R.(BASFジャパン社)等のポリウレタン;ダイナムX(アクゾノーベル社)等のポリウレタン-14・AMP-アクリレーツコポリマーが挙げられる。
ポリビニルピロリドン系高分子化合物としては、ルビスコールK12、ルビスコールK17、ルビスコールK30、ルビスコールL60、ルビスコールK80、ルビスコールK90(BASF社);PVP K15、PVP K17、PVP K30、PVP K60、PVP K90、PVP K120(以上、アシュランド社)等のポリビニルピロリドン;ルビスコールVA28、ルビスコールVA37、ルビスコールVA55、ルビスコールVA64P、ルビスコールVA73(以上、BASF社);ルビスコールPlus(BASF社)等のポリビニルカプロラクタム;PVP/VA E-735、PVP/VA E-635、PVP/VA E-535、PVP/VA E-335、PVP/VA S-630、PVP/VA W-735(以上、アシュランド社)等の(ビニルピロリドン/酢酸ビニル)コポリマー;ルビスコールVAP343(BASF社)等のポリビニルピロリドン/酢酸ビニル/プロピオン酸ビニル三元共重合体;ルビフレックス(BASF社);コポリマー845、コポリマー937、コポリマー958(以上、アシュランド社)等のポリビニルピロリドン/ジメチルアミノメチル/アクリル酸共重合体;コポリマーVC-713(アシュランド社)等のポリビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体;ルビセットClear(BASF社)等の(VP/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール)コポリマー;ルビカットHM552(BASF社)等のビニルイミダゾリウムメタクロライド/ビニルピロリドン共重合体等が挙げられる。これらの中でも、塗布直後のなめらかさ、セット性、乾き際のべたつきの無さ、塗布後の柔らかさの観点から、(ビニルピロリドン/酢酸ビニル)コポリマー、ポリビニルピロリドンがより好ましい。
アニオン性ビニルエーテル系高分子化合物としては、ガントレッツES-225(アシュランド社)等の(ビニルメチルエーテル/マレイン酸エチル)コポリマー;ガントレッツES-425(アシュランド社)等の(ビニルメチルエーテル/マレイン酸ブチル)コポリマー等が挙げられる。これらの中でも、セット性、乾き際のべたつきの無さ、塗布後の柔らかさの観点から、(ビニルメチルエーテル/マレイン酸ブチル)コポリマーが好ましい。
アニオン性ポリ酢酸ビニル系高分子化合物としては、レジン28-1310(アクゾノーベル社)、ルビセットCA66(BASF社)等の酢酸ビニル/クロトン酸共重合体;レジン28-2930(アクゾノーベル社)等の(酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル)コポリマー;ルビセットCAP(BASF社)等の酢酸ビニル/クロトン酸/プロピオン酸ビニル共重合体等が挙げられる。
アニオン性(メタ)アクリル系高分子化合物としては、プラスサイズL-53P、プラスサイズL-9540B(以上、互応化学工業社)等のアクリル樹脂アルカノールアミン液;ダイヤホールド(三菱化学社)等のアクリル酸/アクリル酸エステル共重合体;ウルトラホールド8、ウルトラホールドstrong(以上、BASF社)や、アンフォーマーV-42、ダーマクリル79(以上、アクゾノーベル社)等のアクリル酸/アクリル酸アミド/アクリル酸エチル共重合体;アニセットNF-1000、アニセットHS-3000(以上、大阪有機化学工業社)等のアクリル酸アルキル共重合体等が挙げられる。
両性(メタ)アクリル系高分子化合物としては、ユカフォーマーM-75、ユカフォーマーR205、ユカフォーマー301、ユカフォーマーSM(以上、三菱化学社)、RAMレジン(大阪有機化学社)等の(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー;アンフォーマー28-4910、アンフォーマーLV-71(以上、アクゾノーベル社)等の(オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル)コポリマー;アンフォーマーHC(アクゾノーベル社)等の(アクリル酸アルキル/オクチルアクリルアミド)コポリマー;ダイヤフォーマーZ-651(三菱化学社)等の(アクリレーツ/アクリル酸ラウリル/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)コポリマー等が挙げられる。これらの中でも、セット性、乾き際のべたつきの無さ、塗布後の柔らかさの観点から、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマーが好ましい。
ノニオン性(メタ)アクリル系高分子化合物としては、プラスサイズL-2700、プラスサイズL-2714(以上、互応化学工業社)等の(ジメチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリマー等が挙げられる。
カチオン性(メタ)アクリル系高分子化合物としては、特開平2-180911号公報に記載のアルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体;特開平8-291206号公報に記載のアルキルアクリルアミド/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体;プラスサイズL-515(互応化学工業社)等のポリクオタニウム-99;アクアフレックスSF-40(アシュランド社)等の(PVP/ビニルカプロラクタム/アクリル酸DMAPA)コポリマー;スタイリーゼCC-10(アシュランド社)等の(ビニルピロリドン/アクリル酸DMAPA)コポリマー;ルビカットPQ11(BASF社)、ガフカット734、ガフカット755(以上、アシュランド社)等のビニルピロリドン/ジメチルアミノメタクリレート共重合体の四級化物(ポリクオタニウム-11)が挙げられる。この中でも特開平2-180911号公報に記載のアルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、特開平8-291206号公報に記載のアルキルアクリルアミド/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、ポリクオタニウム-11が好ましい。
マレイミド系高分子化合物としては、アクアフレックスFX-64(アイエスピー・ジャパン社)等の(イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミド)コポリマーが挙げられる。
これら被膜形成ポリマーの中でも、セット性、乾きぎわのべとつきの無さ、塗布後の柔らかさの観点からシリコーン系グラフトポリマー、ポリビニルピロリドン系高分子化合物、アニオン性ポリ酢酸ビニル系高分子化合物、両性(メタ)アクリル系高分子化合物、ノニオン性(メタ)アクリル系高分子、カチオン性(メタ)アクリル系化合物がより好ましい。
一方、塗布直後のきしみのなさ、乾燥後のまとまりをより一層向上する観点からは、成分(A)としてポリエーテル変性シリコーンを使用することが好ましい。成分(A)に使用可能なポリエーテル変性シリコーンとしては、水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有するものであれば特に限定されず、ポリオキシエチレン変性シリコーン、ポリプロピレン変性シリコーン、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン等が挙げられ、変性の形式としてはペンダント型(側鎖変性型)と直鎖共重合型等が挙げられる。
このようなポリエーテル変性シリコーンとしては、オルガノシロキサン鎖とポリアルキレン鎖とのブロック鎖を有する共重合体が好ましく、シルソフトA+(モメンティブ社)等の(PEG-40/PPG-8 メチルアミノプロピル/ヒドロプロピルジメチコン)コポリマー;FZ-2222、FZ-2233、CB2250(東レダウコーニング社)等のポリシリコーン-13;シルウェットL-8600(モメンティブ社)等のPEG-12 ジメチコン、シルソフト900(モメンティブ社)等のPPG-12 ジメチコン;シルソフト860(モメンティブ社)等のPEG-10 ジメチコン;シルスタイル104(東レダウコーニング社)等の(ビスイソブチルPEG-14/アモジメチコン)コポリマー;シルスタイル401(東レダウコーニング社)等の(ビスイソブチルPEG/PPG-20/35/アモジメチコン)コポリマー;CE-8411 Smooth Plus Emulsion(東レダウコーニング社)等のビス-イソプロパノールアミノ-PG-プロピル ジメチコン/ビス-イソブチルPEG-14コポリマー;DOW CORNING TORAY SS-3588(東レダウコーニング社)等の(ビスイソブチルPEG-15/アモジメチコン)コポリマー等が挙げられる。中でも、アミノ変性オルガノポリシロキサン鎖とポリオキシアルキレン鎖とのブロック鎖を有する共重合体が好ましく、(ビスイソブチルPEG-14/アモジメチコン)コポリマー、(ビスイソブチルPEG/PPG-20/35/アモジメチコン)コポリマー、ビス-イソプロパノールアミノ-PG-プロピル ジメチコン/ビス-イソブチルPEG-14コポリマー、(ビスイソブチルPEG-15/アモジメチコン)コポリマーのような直鎖共重合型アミノ・ポリエーテル変性シリコーンがより好ましく、(ビスイソブチルPEG-15/アモジメチコン)コポリマーが更に好ましい。
これらの毛髪化粧料用ポリマーは、いずれかを単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができるが、自然なまとまり感と自然な感触の両方を一層向上する観点から、成分(A)として上述の被膜形成ポリマーとポリエーテル変性シリコーンとを併用することが好ましい。
また、乾き際にべとつきを生じることなく毛髪上に薄く均一に残り、自然な感触とまとまりをより一層与える観点から、成分(A)は両親媒性の被膜形成性高分子又はポリエーテル変性シリコーンであることが好ましい。両親媒性の被膜形成性高分子とは、疎水部を質量比で10〜98%含むセットポリマーであり、このような両親媒性のセットポリマーとしては、ポリシリコーン-9、ポリシリコーン-28が挙げられ、特にポリシリコーン-9が好ましい。
本発明の毛髪化粧料中における成分(A)の含有量は、毛髪のまとまり性を付与する観点から、0.1質量%以上であって、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上である。また、毛髪に重さや毛束感を与えず、自然な感触とまとまり感を与える観点から、10質量%以下であって、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
〔成分(B):炭素数1〜4の一価アルコール〕
成分(B)は成分(C)との組み合わせで成分(A)を含む毛髪化粧料の濡れ広がり性と毛髪上での乾燥速度を制御する成分である。成分(B)の炭素数1〜4の一価アルコールとしては、飽和又は不飽和の脂肪族アルコールを用いることができる。これら一価アルコールは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。アルコールとしては、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、tert-ブチルアルコールが好ましく、エタノール、イソプロパノールがより好ましく、エタノールが更に好ましい。
成分(B)は成分(C)との組み合わせで成分(A)を含む毛髪化粧料の濡れ広がり性と毛髪上での乾燥速度を制御する成分である。成分(B)の炭素数1〜4の一価アルコールとしては、飽和又は不飽和の脂肪族アルコールを用いることができる。これら一価アルコールは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。アルコールとしては、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、tert-ブチルアルコールが好ましく、エタノール、イソプロパノールがより好ましく、エタノールが更に好ましい。
本発明の毛髪化粧料中における成分(B)の含有量は、乾きの速さ、束感のなさの観点から、好ましくは45質量%以上、より好ましくは55質量%以上、更に好ましくは60質量%以上であり、また塗布後のきしみのなさの観点から、好ましくは98質量%以下、より好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは75質量%以下である。
〔成分(C):数平均分子量が100以上1500以下のシリコーン〕
成分(C)は、数平均分子量が100以上1500以下のシリコーンであり、成分(B)との組み合わせで、毛髪化粧料の濡れ広がり性及び毛髪化粧料の毛髪上での乾燥速度を制御する成分である。このようなシリコーンとしては、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルシクロポリシロキサン等の環状シリコーン;オクタメチルトリシロキサン、テトラデカメチルヘキサシロキサン、メチルトリメチコン、25℃における動粘度が例えば0.5mm2/s以上10mm2/s以下のメチルポリシロキサン等の鎖状シリコーン等が挙げられる。その中でも、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルトリメチコン、25℃における動粘度が0.5mm2/s以上6mm2/s未満のメチルポリシロキサン等の鎖状シリコーンが好ましく、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルトリメチコンがより好ましい。
成分(C)は、数平均分子量が100以上1500以下のシリコーンであり、成分(B)との組み合わせで、毛髪化粧料の濡れ広がり性及び毛髪化粧料の毛髪上での乾燥速度を制御する成分である。このようなシリコーンとしては、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルシクロポリシロキサン等の環状シリコーン;オクタメチルトリシロキサン、テトラデカメチルヘキサシロキサン、メチルトリメチコン、25℃における動粘度が例えば0.5mm2/s以上10mm2/s以下のメチルポリシロキサン等の鎖状シリコーン等が挙げられる。その中でも、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルトリメチコン、25℃における動粘度が0.5mm2/s以上6mm2/s未満のメチルポリシロキサン等の鎖状シリコーンが好ましく、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルトリメチコンがより好ましい。
成分(C)の数平均分子量は、塗布後のすべり性・指通りの良さの観点から、好ましくは100以上、より好ましくは150以上、より好ましくは200以上である。また、乾燥後の毛束感のなさ・軽さの観点から、好ましくは1000以下、より好ましくは700以下、より好ましくは500以下である。
また、成分(C)は、乾燥後の軽さや剤の存在感のなさの観点から、揮発性シリコーンであることが好ましい。揮発性シリコーンとは、WHO(世界保健機構)の規定する高揮発性有機化合物、揮発性有機化合物であり、沸点が260℃以下のシリコーンである。また、揮発性シリコーンとしては沸点が50℃以上のものが好ましい。
本発明の毛髪化粧料中における成分(C)の含有量は、塗布後のすべり性・指通りの良さの観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上、更に好ましくは25質量%以上であり、また乾燥後の毛束感のなさ・軽さの観点から、好ましくは52質量%以下、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは40質量%以下、更に好ましくは35質量%以下である。
更に、本発明の毛髪化粧料中における成分(B)と成分(C)の質量比(B)/(C)は0.8以上99以下である。この範囲内において、本発明の毛髪化粧料は表面張力が非常に高くなるため、毛髪に適用するとその液滴が横に広がりながら毛髪表面を上から下へと自発的に動く。この結果、毛髪化粧料中に含まれるポリマーが自発的かつ速やかに毛髪表面に濡れ広がると共に、毛髪化粧料が毛髪表面で速やかに乾燥するものと推測する。このため、塗布後に毛束ができにくく、速やかに毛髪化粧料の存在感が消失し、何もついていないような手触りでありながら、自然なまとまりを与える。更に塗布時に上滑り感やぬるぬる感が無く、毛髪が濡れた感触を持つことも無い。この効果をより一層向上させる観点から、成分(B)と成分(C)の質量比(B)/(C)は、1以上が好ましく、1.2以上がより好ましく、1.5以上が更に好ましく、2以上が更に好ましく、かつ50以下が好ましく、30以下がより好ましく、10以下が更に好ましく、5以下が更に好ましい。
また、本発明の毛髪化粧料中における成分(B)と成分(C)の合計含有量は、乾燥後の軽さ・剤の存在感のなさの観点から、30質量%以上であり、50質量%以上が好ましく、70質量%以上が好ましい。また、99.9質量%以下が好ましく、99質量%以下がより好ましく、98質量%以下が更に好ましい。
〔成分(D):安定化剤〕
本発明の毛髪化粧料は、高温下で保存しても毛髪化粧料が分離することなく安定に保存できる観点から、更に成分(D)として、ポリオール、尿素、有機酸、ポリオキシアルキレンアルキルグルコシド及びポリオキシアルキレングリセリルエーテルから選ばれる1種又は2種以上を含有することが好ましい。好適なポリオールとしては1,3-ブタンジオール、グリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。また好適な有機酸としては乳酸、リンゴ酸、クエン酸等が挙げられる。また、好適なポリオキシアルキレンアルキルグルコシドとしては、PPG-10メチルグルコース、PPG-20メチルグルコース、メチルグルセス-10、メチルグルセス-20等が挙げられる。また、好適なポリオキシアルキレングリセリルエーテルとしてはPEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン等が挙げられる。中でも、高温保存安定性の観点から尿素、乳酸、グリセリンが好ましく、より好ましくは尿素である。
本発明の毛髪化粧料は、高温下で保存しても毛髪化粧料が分離することなく安定に保存できる観点から、更に成分(D)として、ポリオール、尿素、有機酸、ポリオキシアルキレンアルキルグルコシド及びポリオキシアルキレングリセリルエーテルから選ばれる1種又は2種以上を含有することが好ましい。好適なポリオールとしては1,3-ブタンジオール、グリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。また好適な有機酸としては乳酸、リンゴ酸、クエン酸等が挙げられる。また、好適なポリオキシアルキレンアルキルグルコシドとしては、PPG-10メチルグルコース、PPG-20メチルグルコース、メチルグルセス-10、メチルグルセス-20等が挙げられる。また、好適なポリオキシアルキレングリセリルエーテルとしてはPEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン等が挙げられる。中でも、高温保存安定性の観点から尿素、乳酸、グリセリンが好ましく、より好ましくは尿素である。
本発明の毛髪化粧料中における成分(D)の含有量は、高温安定性確保の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上であり、また自然な感触を保つ観点から、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。
〔水〕
本発明の毛髪化粧料は、水を含有しないことが好ましい。ただし、微量〜少量(例えば0.0001質量%以上)の水の混入が不可避となることもあるが、そのような場合にも水分量は少ない方が好ましい。具体的には水分の含有量が5質量%未満であることが好ましく、3質量%未満であることがより好ましく、0.5質量%未満であることが更に好ましい。
本発明の毛髪化粧料は、水を含有しないことが好ましい。ただし、微量〜少量(例えば0.0001質量%以上)の水の混入が不可避となることもあるが、そのような場合にも水分量は少ない方が好ましい。具体的には水分の含有量が5質量%未満であることが好ましく、3質量%未満であることがより好ましく、0.5質量%未満であることが更に好ましい。
〔任意成分〕
本発明の毛髪化粧料中には、以上述べた成分のほかに、本発明の効果を妨げない限度内で、成分(A)及び(C)以外の化粧料用油剤を含有させることができる。毛髪化粧料中における成分(A)及び(C)以外の化粧料用油剤の含有量は、好ましくは0.1〜10質量%である。このような化粧料用油剤としては、ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボカド油、オリーブ油等のグリセライド類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ等のロウ類;ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル酸のエステル類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、エポキシ変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル等の成分(A)又は(C)に含まれるものを除くシリコーン誘導体等が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料中には、以上述べた成分のほかに、本発明の効果を妨げない限度内で、成分(A)及び(C)以外の化粧料用油剤を含有させることができる。毛髪化粧料中における成分(A)及び(C)以外の化粧料用油剤の含有量は、好ましくは0.1〜10質量%である。このような化粧料用油剤としては、ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボカド油、オリーブ油等のグリセライド類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ等のロウ類;ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル酸のエステル類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、エポキシ変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル等の成分(A)又は(C)に含まれるものを除くシリコーン誘導体等が挙げられる。
更に、本発明の毛髪化粧料には、商品価値を高めるために香料や色素、毛髪化粧料の経日的変質防止のために防腐剤や酸化防止剤を含有させることができ、また、更に必要に応じて、界面活性剤、硬化剤、帯電防止剤、消泡剤、分散剤、増粘剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、有色染料、染料定着剤、噴射剤等を含有させることもできる。
〔剤型〕
本発明の毛髪化粧料の剤型としては、特に制限はなく、透明液状、ローション状、乳液状、霧状(ヘアミスト、ヘアスプレー)、泡状(ヘアムース)等が可能であるが、なかでも霧状の形態で塗布する剤型とすることが好ましく、ノンエアゾール型の剤型であることがより好ましい。なお、ノンエアゾール型の剤型の場合には、成分(B)と成分(C)の双方への分散性や溶解性に優れるという観点から、成分(A)は両親媒性の被膜形成性高分子又はポリエーテル変性シリコーンであることが好ましい。
本発明の毛髪化粧料の剤型としては、特に制限はなく、透明液状、ローション状、乳液状、霧状(ヘアミスト、ヘアスプレー)、泡状(ヘアムース)等が可能であるが、なかでも霧状の形態で塗布する剤型とすることが好ましく、ノンエアゾール型の剤型であることがより好ましい。なお、ノンエアゾール型の剤型の場合には、成分(B)と成分(C)の双方への分散性や溶解性に優れるという観点から、成分(A)は両親媒性の被膜形成性高分子又はポリエーテル変性シリコーンであることが好ましい。
なお、本発明の毛髪化粧料を、エアゾール原液と噴射剤からなるエアゾール式毛髪化粧料として用いる場合、各成分の含有量は、噴射剤を含まないエアゾール原液の全組成中の含有量をいうものとする。
〔整髪方法〕
本発明の毛髪化粧料は、整髪剤として好適に使用することができる。整髪剤としての使用方法、すなわち整髪方法としては、本発明の毛髪化粧料を毛髪に適用し、髪型を整える方法であればどのような方法を採用することもできる。本発明の毛髪化粧料は、濡れ髪に適用してもよく、乾き髪に適用してもよいが、乾き髪に適用するのが好ましい。
本発明の毛髪化粧料は、整髪剤として好適に使用することができる。整髪剤としての使用方法、すなわち整髪方法としては、本発明の毛髪化粧料を毛髪に適用し、髪型を整える方法であればどのような方法を採用することもできる。本発明の毛髪化粧料は、濡れ髪に適用してもよく、乾き髪に適用してもよいが、乾き髪に適用するのが好ましい。
例えば毛髪化粧料を霧状に直接塗布し、手ぐしやコーム、ブラシ等で梳きながら毛髪の形を整えるのが好ましい。
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜6及び比較例1〜5〕
表1に記載の毛髪化粧料を常法により調製し、以下の方法及び基準に従って高温安定性及び濡れ広がり性の評価を行った。
表1に記載の毛髪化粧料を常法により調製し、以下の方法及び基準に従って高温安定性及び濡れ広がり性の評価を行った。
「高温安定性評価」
50mLガラス瓶(広口規格瓶 PS-NO.6;株式会社三商)に表3の毛髪化粧料を40mL詰め、フタをして密封した。これを50℃の恒温槽に2時間静置した。その後恒温槽から取り出し、ガラス瓶の中の毛髪化粧料の様子を目視で観察した。評価は以下の基準で行った。
◎:分離しない
○:白濁するが、室温に戻すと均一溶液に戻る
×:室温に戻して振とうしても均一溶液に戻らない
50mLガラス瓶(広口規格瓶 PS-NO.6;株式会社三商)に表3の毛髪化粧料を40mL詰め、フタをして密封した。これを50℃の恒温槽に2時間静置した。その後恒温槽から取り出し、ガラス瓶の中の毛髪化粧料の様子を目視で観察した。評価は以下の基準で行った。
◎:分離しない
○:白濁するが、室温に戻すと均一溶液に戻る
×:室温に戻して振とうしても均一溶液に戻らない
「濡れ広がり性評価」
毛髪の乾燥状態のモデルとして、表面が疎水性である200×200×3mmのガラス板(吸着剤塗布用硝子板 100-2a、アズワン株式会社製)を使用した。ガラス板を5°の傾斜となるように(左右は水平となるように)設置した。表1に記載の各毛髪化粧料50μLをマイクロピペット(Research Plus V 3120、エッペンドルフ社製)にて高さ5mmから上記ガラス板上に滴下し、1分経過後までに液が移動した距離を測定した。
毛髪の乾燥状態のモデルとして、表面が疎水性である200×200×3mmのガラス板(吸着剤塗布用硝子板 100-2a、アズワン株式会社製)を使用した。ガラス板を5°の傾斜となるように(左右は水平となるように)設置した。表1に記載の各毛髪化粧料50μLをマイクロピペット(Research Plus V 3120、エッペンドルフ社製)にて高さ5mmから上記ガラス板上に滴下し、1分経過後までに液が移動した距離を測定した。
また、表1に記載の毛髪化粧料を吉野製作所社製ポンプスプレー容器(実施例、比較例の毛髪化粧料を噴霧した場合の平均粒子径が60μmとなるスプレーヤーを使用)に充填して、以下の方法及び基準に従って性能評価を行った。なお、比較例4は組成物の粘度が高く、スプレーヤーを用いたミスト噴霧による塗布ができなかったため、以下の方法及び基準による性能評価を行う際には液を手にとってから毛束に塗布する方法を採用した。
(評価用毛束)
化学処理履歴がない日本人の弱いクセ毛で長さ30cm、重さ8gの毛束を作製した。毛束に花王社製サクセス薬用シャンプーhを3g塗布し、30秒泡立てて洗浄し、40℃の水道水で30秒すすぎ流した。このシャンプー操作を2回繰り返した。次いで、下記の処方に示すモデルリンスを3g塗布し、15秒なじませた後、40℃の水道水で30秒すすいだ。次いで、タオルドライ後、実験室条件下で6時間自然乾燥させたものを評価用毛束として使用した。
化学処理履歴がない日本人の弱いクセ毛で長さ30cm、重さ8gの毛束を作製した。毛束に花王社製サクセス薬用シャンプーhを3g塗布し、30秒泡立てて洗浄し、40℃の水道水で30秒すすぎ流した。このシャンプー操作を2回繰り返した。次いで、下記の処方に示すモデルリンスを3g塗布し、15秒なじませた後、40℃の水道水で30秒すすいだ。次いで、タオルドライ後、実験室条件下で6時間自然乾燥させたものを評価用毛束として使用した。
(モデルリンスの組成)
成分 (質量%)
セテアリルアルコール 2.0
ステアルトリモニウムクロリド 0.76
ジステアリルジモニウムクロリド 2.7
プロピレングリコール 5.0
イソプロパノール 0.6
エチルパラベン 0.1
イオン交換水 バランス
合計 100
成分 (質量%)
セテアリルアルコール 2.0
ステアルトリモニウムクロリド 0.76
ジステアリルジモニウムクロリド 2.7
プロピレングリコール 5.0
イソプロパノール 0.6
エチルパラベン 0.1
イオン交換水 バランス
合計 100
(評価方法)
「塗布直後の乾きの速さ」
ポンプスプレーに充填した各毛髪化粧料を評価用毛束全体に0.2g噴霧した。噴霧後、評価用毛束に手ぐしを30回通した。手ぐしを通している間の乾きの速さについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「乾きが速い」/「どちらともいえない」/「乾きが遅い」のいずれであるのかを択一的に選択させた。乾きが速い/どちらともいえない/乾きが遅いと答えたパネラーの人数を順に示す。
「塗布直後の乾きの速さ」
ポンプスプレーに充填した各毛髪化粧料を評価用毛束全体に0.2g噴霧した。噴霧後、評価用毛束に手ぐしを30回通した。手ぐしを通している間の乾きの速さについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「乾きが速い」/「どちらともいえない」/「乾きが遅い」のいずれであるのかを択一的に選択させた。乾きが速い/どちらともいえない/乾きが遅いと答えたパネラーの人数を順に示す。
「塗布直後のきしみのなさ」
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを1〜10回繰り返し通している間のきしみ感のなさについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「きしみ感がない」/「どちらともいえない」/「きしみ感がある」のいずれであるのかを択一的に選択させた。きしみ感がない/どちらともいえない/きしみ感があると答えたパネラーの人数を順に示す。
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを1〜10回繰り返し通している間のきしみ感のなさについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「きしみ感がない」/「どちらともいえない」/「きしみ感がある」のいずれであるのかを択一的に選択させた。きしみ感がない/どちらともいえない/きしみ感があると答えたパネラーの人数を順に示す。
「塗布直後の指通りの良さ」
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを1〜10回繰り返し通している間の指通りの良さについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「指通りが良い」/「どちらともいえない」/「指通りが悪い」のいずれであるのかを択一的に選択させた。指通りが良い/どちらともいえない/指通りが悪いと答えたパネラーの人数を順に示す。
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを1〜10回繰り返し通している間の指通りの良さについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「指通りが良い」/「どちらともいえない」/「指通りが悪い」のいずれであるのかを択一的に選択させた。指通りが良い/どちらともいえない/指通りが悪いと答えたパネラーの人数を順に示す。
「手ぐし時べたつきのなさ」
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通している間のべたつきのなさについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「べたつきがない」/「どちらともいえない」/「べたつく」のいずれであるのかを択一的に選択させた。指通りが良い/どちらともいえない/指通りが悪いと答えたパネラーの人数を順に示す。
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通している間のべたつきのなさについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「べたつきがない」/「どちらともいえない」/「べたつく」のいずれであるのかを択一的に選択させた。指通りが良い/どちらともいえない/指通りが悪いと答えたパネラーの人数を順に示す。
「乾燥後の毛束感のなさ」
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通し終えた後、3分間放置した。その後、毛束感の無さについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「毛束感がない」/「やや毛束感がある」/「毛束感がある」のいずれであるのかを択一的に選択させた。毛束感がない/やや毛束感がある/毛束感があると答えたパネラーの人数を順に示す。
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通し終えた後、3分間放置した。その後、毛束感の無さについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「毛束感がない」/「やや毛束感がある」/「毛束感がある」のいずれであるのかを択一的に選択させた。毛束感がない/やや毛束感がある/毛束感があると答えたパネラーの人数を順に示す。
「乾燥後のまとまり」
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通し終えた後、3分間放置した。その後、まとまりについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「まとまる」/「ややまとまる」/「まとまらない」のいずれであるのかを択一的に選択させた。まとまる/ややまとまる/まとまらないと答えたパネラーの人数を順に示す。
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通し終えた後、3分間放置した。その後、まとまりについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「まとまる」/「ややまとまる」/「まとまらない」のいずれであるのかを択一的に選択させた。まとまる/ややまとまる/まとまらないと答えたパネラーの人数を順に示す。
「乾燥後の整髪剤の存在感のなさ」
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通し終えた後、3分間放置した。その後、評価用毛束上の整髪剤、特にポリマーの存在感について、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「存在感がない」/「どちらともいえない」/「存在感がある」のいずれであるのかを択一的に選択させた。存在感がない/どちらともいえない/存在感があると答えたパネラーの人数を順に示す。
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通し終えた後、3分間放置した。その後、評価用毛束上の整髪剤、特にポリマーの存在感について、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「存在感がない」/「どちらともいえない」/「存在感がある」のいずれであるのかを択一的に選択させた。存在感がない/どちらともいえない/存在感があると答えたパネラーの人数を順に示す。
「乾燥後の指通りの良さ」
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通し終えた後、3分間放置した。その後、評価用毛束の指通りについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「指通りが良い」/「どちらともいえない」/「指通りが悪い」のいずれであるのかを択一的に選択させた。指通りが良い/どちらともいえない/指通りが悪いと答えたパネラーの人数を順に示す。
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通し終えた後、3分間放置した。その後、評価用毛束の指通りについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「指通りが良い」/「どちらともいえない」/「指通りが悪い」のいずれであるのかを択一的に選択させた。指通りが良い/どちらともいえない/指通りが悪いと答えたパネラーの人数を順に示す。
「乾燥後のハリ・コシ」
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通し終えた後、3分間放置した。その後、評価用毛束の指通りについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「ハリ・コシがある」/「どちらともいえない」/「ハリ・コシがない」のいずれであるのかを択一的に選択させた。ハリ・コシがある/どちらともいえない/ハリ・コシがないと答えたパネラーの人数を順に示す。
「塗布直後の乾きの速さ」と同様の方法で処理し、手ぐしを通し終えた後、3分間放置した。その後、評価用毛束の指通りについて、以下の基準で評価を行った。
評価は7名のパネラーに、上記操作によって各組成物を用いて処理した際に「ハリ・コシがある」/「どちらともいえない」/「ハリ・コシがない」のいずれであるのかを択一的に選択させた。ハリ・コシがある/どちらともいえない/ハリ・コシがないと答えたパネラーの人数を順に示す。
Claims (10)
- 以下の成分(A)〜(C)を含有し、成分(A)の含有量が0.1質量%以上10質量%以下、成分(B)と成分(C)の合計含有量が30質量%以上、成分(B)と成分(C)の質量比(B)/(C)が0.8以上99以下である毛髪化粧料。
(A):水又はエタノールへの溶解性又は分散性を有する毛髪化粧料用ポリマー
(B):炭素数1〜4の1価アルコール
(C):数平均分子量が100以上1500以下であるシリコーン油 - 成分(B)の含有量が45質量%以上98質量%以下である請求項1に記載の毛髪化粧料。
- 成分(C)の含有量が1質量%以上52質量%以下である請求項1又は2に記載の毛髪化粧料。
- 水の含有量が3質量%未満である請求項1〜3のいずれか1項に記載の毛髪化粧料。
- 成分(A)が被膜形成ポリマー又はポリエーテル変性シリコーンである請求項1〜4のいずれか1項に記載の毛髪化粧料。
- 成分(B)と成分(C)の合計含有量が50質量%以上99.9質量%以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の毛髪化粧料。
- 成分(B)がエタノールである請求項1〜6のいずれか1項に記載の毛髪化粧料。
- 更に成分(D)として、ポリオール、尿素、有機酸、ポリオキシアルキレンアルキルグルコシド及びポリオキシアルキレングリセリルエーテルから選ばれる1種又は2種以上を含有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の毛髪化粧料。
- 霧状の形態で使用するものである請求項1〜8のいずれか1項に記載の毛髪化粧料。
- ノンエアゾール型で使用するものである請求項9に記載の毛髪化粧料。
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