JP2017197107A - 自動車用駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンと2つのMGと遊星歯車を用いた電気式CVTの自動車用駆動装置において、動力伝達効率の高い副変速機を得る。【解決手段】自動車用駆動装置は、クランク軸2から入力する動力を分割可能で、歯車駆動軸30、44と連結可能な第1回転要素28と、中間軸34と連結した第2回転要素24と、第1モーター・ジェネレーター36と連結した第3回転要素22と、を有する遊星歯車20と、中間軸34と出力軸40との間にあって、第1ドッグクラッチ54、48c、50cの切替えで複数の変速比を得る第1変速機構と、歯車駆動軸30と出力軸40との間にあって、第2ドッグクラッチ46、42cを備え、少なくとも1段の変速比を得る第2変速機構と、出力軸40と連結した第2モーター・ジェネレーターと56を備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関(エンジン)および変速機に2つのモーター・ジェネレーター(以下、MGと記す)を備えた、いわゆるハイブリッド自動車用駆動装置に関するものである。
従来、この種の自動車用駆動装置としては、エンジンの動力を第1遊星歯車装置で分割して、動力の一方は伝達部材を、他方は第1電動機(MG)をそれぞれ駆動して、該第1電動機が発電した電力で第2電動機(MG)が伝達部材を駆動するように構成した、いわゆる電気式CVT(無段変速機)に、有段の副変速機を追加した例が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来の自動車用駆動装置にあっては、副変速機として有段式自動変速機と同様の、第2、第3遊星歯車と油圧で作用する複数のブレーキやクラッチなどの湿式多板型の係合要素を用いているため、油圧ポンプを駆動するのに要する動力と、非作動状態のブレーキやクラッチの引きずり抵抗との両方がロスになって、一般的な手動変速機のような変速機構と較べて動力伝達効率が低いという問題があった。
解決しようとする問題点は、副変速機として、油圧で作用する複数のブレーキやクラッチなどの湿式多板型の係合要素を用いているため、動力伝達効率が低いという点である。
本発明の目的は、エネルギーロスの少ない副変速機構を得て、自動車が社会から求められる環境性能や燃費の向上を可能にすることにある。
本発明の目的は、エネルギーロスの少ない副変速機構を得て、自動車が社会から求められる環境性能や燃費の向上を可能にすることにある。
本発明の自動車用駆動装置は、エンジンのクランク軸から入力する動力を分割可能で、該クランク軸と入力軸を介して連結するとともに歯車駆動軸と連結可能な第1回転要素と、中間軸と連結した第2回転要素と、第1モーター・ジェネレーターと連結した第3回転要素と、を有する遊星歯車と、中間軸と出力軸との間にあって、第1ドッグクラッチの切替えで複数の変速比を得る第1変速機構と、歯車駆動軸と出力軸との間にあって、摩擦クラッチおよび第2ドッグクラッチのうちの少なくとも一方を備え、少なくとも1段の変速比を得る第2変速機構と、出力軸と連結した第2モーター・ジェネレーターと、を備えたことを特徴とする。
本発明の自動車用駆動装置は、動力伝達効率が高く変速制御が容易な副変速機構を得られるので、これと併せて電気式CVTとしての特性を生かして、自動車の排気などの環境性能や、燃費を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る自動車用駆動装置を、実施例に基づき図とともに説明する。なお、図中の各スケルトンで軸上の○で示すものは、符号を付して説明しないが、それぞれ軸受を示す。
図1は、本発明の実施例1に係る自動車用駆動装置における主要部のスケルトン図である。
実施例1の自動車用駆動装置は、エンジン1のクランク軸2からダンパー3を介して動力を受け入れる入力軸10を備え、入力軸10は遊星歯車20と連結している。
すなわち、遊星歯車20は、一般的にシングルピニオン型と呼ばれるもので、サンギヤ22と、リングギヤ24と、サンギヤ22およびリングギヤ24に噛み合った複数のピニオン26を回転自在に軸支するキャリア28と、の3つの回転要素で構成されている。
実施例1の自動車用駆動装置は、エンジン1のクランク軸2からダンパー3を介して動力を受け入れる入力軸10を備え、入力軸10は遊星歯車20と連結している。
すなわち、遊星歯車20は、一般的にシングルピニオン型と呼ばれるもので、サンギヤ22と、リングギヤ24と、サンギヤ22およびリングギヤ24に噛み合った複数のピニオン26を回転自在に軸支するキャリア28と、の3つの回転要素で構成されている。
ここで、キャリア28は本発明の第1回転要素を構成し入力軸10と連結するとともに、入力軸10は歯車駆動軸30とワンウエイクラッチ(以下、OWCという)32を介して連結可能である。なお、実施例1においては後述の2速ハブ44が歯車駆動軸30を兼ねている。
また、OWC32は、本発明のワンウエイクラッチを構成し、エンジン1がその動力で2速ハブ44を駆動する場合に動力を伝達(入力軸10と2速ハブ44を連結)するようになっており、その逆に2速ハブ44の回転速度が入力軸10より高い場合は、前記両者間を解放して2速ハブ44が入力軸10に対して自由に回転できるように機能する。
また、OWC32は、本発明のワンウエイクラッチを構成し、エンジン1がその動力で2速ハブ44を駆動する場合に動力を伝達(入力軸10と2速ハブ44を連結)するようになっており、その逆に2速ハブ44の回転速度が入力軸10より高い場合は、前記両者間を解放して2速ハブ44が入力軸10に対して自由に回転できるように機能する。
また、リングギヤ24は本発明の第2回転要素を構成し中間軸34と連結している。中間軸34は中空軸であり、この中を入力軸10が貫通する。
さらにサンギヤ22は本発明の第3回転要素を構成し、遊星歯車20の径方向外側に配置した第1モーター・ジェネレーター(以降、第1MGという)36の回転子36aと連結している。
第1MG36は、サンギヤ22と連結した回転子36aと、ケース38に固定された固定子36bからなっている。
入力軸10と平行に配置された出力軸40は出力歯車40aが一体になっており、出力歯車40aは図示しない相手歯車を介して自動車の車輪を駆動可能である。
さらにサンギヤ22は本発明の第3回転要素を構成し、遊星歯車20の径方向外側に配置した第1モーター・ジェネレーター(以降、第1MGという)36の回転子36aと連結している。
第1MG36は、サンギヤ22と連結した回転子36aと、ケース38に固定された固定子36bからなっている。
入力軸10と平行に配置された出力軸40は出力歯車40aが一体になっており、出力歯車40aは図示しない相手歯車を介して自動車の車輪を駆動可能である。
はじめに、第1変速機構について説明する。
中間軸34と出力軸40との間には、中間軸34と一体の1速駆動歯車48aと、これに噛み合い出力軸40上に回転自在の1速被動歯車48bと、中間軸34と一体の3速駆動歯車50aと、これに噛み合い出力軸40上に回転自在の3速被動歯車50b等を有する、第1変速機構が配置されている。
中間軸34と出力軸40との間には、中間軸34と一体の1速駆動歯車48aと、これに噛み合い出力軸40上に回転自在の1速被動歯車48bと、中間軸34と一体の3速駆動歯車50aと、これに噛み合い出力軸40上に回転自在の3速被動歯車50b等を有する、第1変速機構が配置されている。
出力軸40には、出力軸40と連結した1−3ハブ52と、該1−3ハブ52と回転方向が一体で軸方向に移動可能な1−3スリーブ54とが設けられ、1−3スリーブ54は図1で描いた中立位置から左側へ移動することでその内歯が1速被動歯車48bのドッグ歯48cと噛み合って1速被動歯車48bと出力軸40を連結し、右側へ移動することでその内歯が3速被動歯車50bのドッグ歯50cと噛み合って3速被動歯車50bと出力軸40を連結する。
1−3スリーブ54とドッグ歯50cおよびドッグ歯52cとは、本発明の第1ドッグクラッチを構成する。
したがって、1−3スリーブ54は軸方向左右にそれぞれ移動することにより、1速および3速の変速比で、中間軸34と出力軸40との間で動力伝達可能である。
1−3スリーブ54とドッグ歯50cおよびドッグ歯52cとは、本発明の第1ドッグクラッチを構成する。
したがって、1−3スリーブ54は軸方向左右にそれぞれ移動することにより、1速および3速の変速比で、中間軸34と出力軸40との間で動力伝達可能である。
つぎに、第2変速機構について説明する。
入力軸10と出力軸40との間には、出力軸40と一体の2速被動歯車42bと、これに噛み合い入力軸10上に回転自在の2速駆動歯車42a等を有する、第2変速機構が配置されている。
入力軸10と出力軸40との間には、出力軸40と一体の2速被動歯車42bと、これに噛み合い入力軸10上に回転自在の2速駆動歯車42a等を有する、第2変速機構が配置されている。
入力軸10には、前述のOWC32を介して連結した2速ハブ44と、該2速ハブ44と回転方向が一体で軸方向に移動可能な2速スリーブ46とが設けられ、2速スリーブ46は図1で描いた中立位置から左側へ移動することでその内歯が2速駆動歯車42aのドッグ歯42cと噛み合って、入力軸10と2速駆動歯車42aを連結する。
2速スリーブ46とドッグ歯42cとは、本発明の第2ドッグクラッチを構成する。
したがって、2速スリーブ46は軸方向左側に移動することにより、2速の変速比で歯車駆動軸30と出力軸40との間で動力伝達可能である。
2速スリーブ46とドッグ歯42cとは、本発明の第2ドッグクラッチを構成する。
したがって、2速スリーブ46は軸方向左側に移動することにより、2速の変速比で歯車駆動軸30と出力軸40との間で動力伝達可能である。
これら2速スリーブ46、1−3スリーブ54は、図示を省略したシフトフォークにより、それぞれ軸方向の移動が可能なようになっている。
また、図示を省略したが、各2速スリーブ46、1−3スリーブ54と、それぞれが連結する相手歯車との間に、同期装置を設けることができる。
上記した第1変速機構と第2変速機構は機械的駆動を行うものであって、一般的な手動変速機と基本的に同様の構成・作用を有していて、これらは周知であるので以下の説明において作動の詳細を省略する場合がある。
また、図示を省略したが、各2速スリーブ46、1−3スリーブ54と、それぞれが連結する相手歯車との間に、同期装置を設けることができる。
上記した第1変速機構と第2変速機構は機械的駆動を行うものであって、一般的な手動変速機と基本的に同様の構成・作用を有していて、これらは周知であるので以下の説明において作動の詳細を省略する場合がある。
入力軸10および出力軸40と平行に配置した第2モーター・ジェネレーター(以下、第2MGという)56は、出力軸40を駆動可能である。
すなわち、第2MG56は、駆動歯車58と連結した回転子56aと、ケース38に固定された固定子56bからなっており、駆動歯車58は中間歯車60を介して出力軸40と一体の2速被動歯車42aを駆動可能になっている。
すなわち、第2MG56は、駆動歯車58と連結した回転子56aと、ケース38に固定された固定子56bからなっており、駆動歯車58は中間歯車60を介して出力軸40と一体の2速被動歯車42aを駆動可能になっている。
次に、図1に示した実施例1の自動車用駆動装置の作用を説明する。
図示は省略するが、図1に示した自動車用駆動装置は、これを作動させるため必要に応じてバッテリー、各種センサ、コントローラー、アクチュエーターなどを備えており、以下の作動はコントローラーの指示に基づいて行われる。
なお、以下の説明において「正転」とはエンジン1と同じ回転方向か、または車両を前進させる方向の回転を意味し、「逆転」はその逆である。
図示は省略するが、図1に示した自動車用駆動装置は、これを作動させるため必要に応じてバッテリー、各種センサ、コントローラー、アクチュエーターなどを備えており、以下の作動はコントローラーの指示に基づいて行われる。
なお、以下の説明において「正転」とはエンジン1と同じ回転方向か、または車両を前進させる方向の回転を意味し、「逆転」はその逆である。
図1に示した自動車用駆動装置は、以下のようにEVモード、HVモード、歯車変速モードの、3種類の駆動モードで自動車を駆動することができる。
はじめにEVモードは、バッテリーから供給される電力により第2MG56で出力軸40を駆動する。第2MG56を正転または逆転させることで、前進または後進の走行が可能である。
はじめにEVモードは、バッテリーから供給される電力により第2MG56で出力軸40を駆動する。第2MG56を正転または逆転させることで、前進または後進の走行が可能である。
つぎに停車中におけるエンジン1の始動からHVモードの1速の駆動について説明する。
停車中のエンジン1の始動は、2速スリーブ46を中立として、1−3スリーブ54を左側へ移動した1速駆動状態にしておいて、第1MG36を正転させるとキャリア28と入力軸10等を介して連結したクランク軸2が回転し、エンジン1への燃料供給と点火操作で始動することができる。
停車中のエンジン1の始動は、2速スリーブ46を中立として、1−3スリーブ54を左側へ移動した1速駆動状態にしておいて、第1MG36を正転させるとキャリア28と入力軸10等を介して連結したクランク軸2が回転し、エンジン1への燃料供給と点火操作で始動することができる。
エンジン1が始動すると、その動力は遊星歯車20で2つに分割されて、その一方はサンギヤ22から第1MG36を駆動して発電し、残りの動力はリングギヤ24から1速駆動歯車48a、1速被動歯車48bを介して出力軸40を駆動する。
そして、第1MG36が発電した電力はコントローラーを通して第2MG56に供給され、第2MG56は駆動歯車58、中間歯車60、2速被動歯車42bを介して出力軸40を駆動する。
したがって出力軸40は、1速被動歯車48bと2速被動歯車42bとから駆動されて自動車を前進させる。
そして、第1MG36が発電した電力はコントローラーを通して第2MG56に供給され、第2MG56は駆動歯車58、中間歯車60、2速被動歯車42bを介して出力軸40を駆動する。
したがって出力軸40は、1速被動歯車48bと2速被動歯車42bとから駆動されて自動車を前進させる。
エンジン1のトルクと回転速度を一定とした場合、出力軸40および第2MG56の回転速度が低い場合はこれらの回転数よりもサンギヤ22および第1MG36の回転速度が高く、したがって第1MG36の発電電力が大きく、その電力の供給を受けて出力軸40を駆動する第2MG56の発するトルクが大きい。
そして、出力軸40および第2MG56の回転速度が徐々に高くなるとともに、第1MG36の回転速度と発電電力が低下していき、第2MG56の発するトルクも低下していくという、いわゆる電気式CVTとしての作用で、出力軸40を駆動する。
この状態がHVモードにおける1速の走行である。
そして、出力軸40および第2MG56の回転速度が徐々に高くなるとともに、第1MG36の回転速度と発電電力が低下していき、第2MG56の発するトルクも低下していくという、いわゆる電気式CVTとしての作用で、出力軸40を駆動する。
この状態がHVモードにおける1速の走行である。
つづいて、1速から歯車変速モードの2速への変速について説明する。
上記の1速における走行でさらに車速が高くなると、やがて第1MG36の回転速度が0(ゼロ)になり、さらには逆回転するようになる。
この、第1MG36の回転速度が0になる電気式CVTとしての速度比(入力軸10の回転速度/出力軸40の回転速度)の近辺に、2速の変速比(2速被動歯車42bの歯数/2速駆動歯車42aの歯数)を設定しておく。
すなわち、電気式CVTの速度比が2速の変速比より僅かに小さい値になると、OWC32が解放され、2速ハブ44と2速スリーブ46は自由に回転できる。ここで、2速スリーブ46を左方へ移動して歯車駆動軸30と2速駆動歯車42aを連結する。
上記の1速における走行でさらに車速が高くなると、やがて第1MG36の回転速度が0(ゼロ)になり、さらには逆回転するようになる。
この、第1MG36の回転速度が0になる電気式CVTとしての速度比(入力軸10の回転速度/出力軸40の回転速度)の近辺に、2速の変速比(2速被動歯車42bの歯数/2速駆動歯車42aの歯数)を設定しておく。
すなわち、電気式CVTの速度比が2速の変速比より僅かに小さい値になると、OWC32が解放され、2速ハブ44と2速スリーブ46は自由に回転できる。ここで、2速スリーブ46を左方へ移動して歯車駆動軸30と2速駆動歯車42aを連結する。
2速スリーブ46の移動が終わり、ただちに第1MG36の発電と第2MG56による駆動をやめると入力軸10のトルクは2速駆動歯車42aに作用するので、自動的に2速の駆動に切り替わる。すなわち、OWC32の作用もあって、1速から歯車変速モードの2速走行へシームレスに変化する。
むろん、OWC32を介した駆動であるので、エンジン1から駆動する場合のみ2速での走行が可能である。
むろん、OWC32を介した駆動であるので、エンジン1から駆動する場合のみ2速での走行が可能である。
つぎに、2速から3速への変速について説明する。
2速での駆動中は、第1MG36にはトルクがほとんど作用しないので、ここで1−3スリーブ54を中立位置に移動する。そして、コントローラーの制御により第1MG36の回転速度を変化させ、3速被動歯車50bが出力軸40の回転速度と同じになるように制御する。つづいて1−3スリーブ54を右方へ移動して3速被動歯車50bと出力軸40とを連結すると、3速として駆動可能な状態に切り替わる。ここで、再び第1MG36に発電させ、その電力を第2MG56に供給して出力軸40を駆動させると、HVモードの3速に切り替わる。
2速での駆動中は、第1MG36にはトルクがほとんど作用しないので、ここで1−3スリーブ54を中立位置に移動する。そして、コントローラーの制御により第1MG36の回転速度を変化させ、3速被動歯車50bが出力軸40の回転速度と同じになるように制御する。つづいて1−3スリーブ54を右方へ移動して3速被動歯車50bと出力軸40とを連結すると、3速として駆動可能な状態に切り替わる。ここで、再び第1MG36に発電させ、その電力を第2MG56に供給して出力軸40を駆動させると、HVモードの3速に切り替わる。
HVモードの3速は、中間軸34と出力軸40との間の変速比が前述の1速と異なるのみで、1速で説明したのと同様に、いわゆる電気式CVTとしての作用で出力軸40を駆動する。
すなわち、2速スリーブ46が2速駆動歯車42aと連結した2速の状態のままで、2速の変速比よりも電気式CVTの速度比が小さいHVモードの3速にはシームレスに切り替わる。
したがって、歯車変速モードの2速と、それよりも速度比が小さいHVモードの3速との間は、2速から3速への切替えも、3速から2速への切替えも、第1MG36による発電の制御でシームレスに変化させることができる。
すなわち、2速スリーブ46が2速駆動歯車42aと連結した2速の状態のままで、2速の変速比よりも電気式CVTの速度比が小さいHVモードの3速にはシームレスに切り替わる。
したがって、歯車変速モードの2速と、それよりも速度比が小さいHVモードの3速との間は、2速から3速への切替えも、3速から2速への切替えも、第1MG36による発電の制御でシームレスに変化させることができる。
つづいて、運転条件の急激な変化で、エンジン1が高出力を出している状態での、HVモードの3速から1速へ切り替える場合について説明する。
この場合は、エンジン1の出力を維持したままでコントローラーの制御により第1MG36による発電を減らしていくと、入力軸10の回転速度が上昇して自動的にしかもシームレスに歯車変速モードの2速に切り替わる。この歯車変速モードの2速では第1MG36による発電をやめる。
この場合は、エンジン1の出力を維持したままでコントローラーの制御により第1MG36による発電を減らしていくと、入力軸10の回転速度が上昇して自動的にしかもシームレスに歯車変速モードの2速に切り替わる。この歯車変速モードの2速では第1MG36による発電をやめる。
この2速において第1MG36による発電をやめると、第1MG36および1−3スリーブ54に作用するトルクがなくなるので、1−3スリーブ54を左方へ移動して中立にして、ただちにコントローラーの制御により第1MG36の回転速度を、HVモードの1速において2速の変速比と等しい電気式CVTの速度比に変化させて、1−3スリーブ54を左方へ移動して1速の連結状態にする。
そして、再び第1MG36に発電させ、その電力を第2MG56に供給して出力軸40を駆動させ、2速の変速比よりやや低い電気式CVTの速度比に変化させ、OWC32に作用するトルクがなくなったところで2速スリーブ46を中立にすると、HVモードの1速に切り替わる。
むろん、変速中に、一時的に歯車変速モードの2速を通過するので、エンジン1からの駆動トルクは途切れずにHVモードの3速から1速へ切り替えることができるし、歯車変速モードの2速からHVモードの1速への切替えもOWC32の作用でシームレスに行うことができる。
むろん、変速中に、一時的に歯車変速モードの2速を通過するので、エンジン1からの駆動トルクは途切れずにHVモードの3速から1速へ切り替えることができるし、歯車変速モードの2速からHVモードの1速への切替えもOWC32の作用でシームレスに行うことができる。
つぎに、HVモードの3速で走行中に制動する場合と、制動中に3速から1速へ切り替える場合について説明する。
HVモードの3速で走行中に制動する場合は、ただちにエンジン1を停止して第2MG56に発電させ、発電した電力はバッテリーの充電に振り向け、バッテリーに蓄えた電力は次にEVモードなどで自動車を加速する際に使用する、いわゆるエネルギー回生を行う。
HVモードの3速で走行中に制動する場合は、ただちにエンジン1を停止して第2MG56に発電させ、発電した電力はバッテリーの充電に振り向け、バッテリーに蓄えた電力は次にEVモードなどで自動車を加速する際に使用する、いわゆるエネルギー回生を行う。
このエネルギー回生による制動中は、第1MG36および1−3スリーブ54にトルクは作用しないので中立にし、前記と同様に第1MG36の回転速度を調整して、1−3スリーブ54を左方へ移動して1速の連結状態にする。この場合は、状況に応じて2速スリーブ46を中立にする。
むろん、1速に切り替えた後も、エネルギー回生による制動を続けることも、エンジン1を始動して1速で加速することも可能である。
むろん、1速に切り替えた後も、エネルギー回生による制動を続けることも、エンジン1を始動して1速で加速することも可能である。
ここで、走行中のエンジン1の始動について説明する。
エンジン1が停止した走行中において、1−3スリーブ54が1速または3速の状態のいずれであっても第1MG36に発電させることで、キャリア28を介してクランク軸2を正回転させてエンジン1を始動することができる。
エンジン1が停止した走行中において、1−3スリーブ54が1速または3速の状態のいずれであっても第1MG36に発電させることで、キャリア28を介してクランク軸2を正回転させてエンジン1を始動することができる。
つぎに、第2MG56を逆転させる後進走行において、エンジン1を回転させて第1MG36に発電させる場合は、リングギヤ24に正転方向の反力トルクが発生して、これが出力軸40にも正転方向のトルクが作用して第2MG56が出す逆転方向のトルクを減殺する。そこで、この減殺効果を少なくするため、1−3スリーブ54を右方へ移動して3速と同じ連結にすることで、出力軸40に作用する正転方向のトルクを減らすことができる。
なお、歯車変速モードの2速は、HVモードの1速と3速間の切替えを行うためのポジションではあるが、動力伝達効率の高い固定変速比の機械的駆動として、燃費に有利な運転条件において定常的な駆動に用いられることは言うまでもない。
以上が実施例1の作用の概要であるが、実施例1では以下のような効果を得ることができる。
HVモードの電気式CVTに、1速、3速という副変速機としての機能を付加していながら、摩擦クラッチを一切用いていないので、従来例のような油圧ポンプの駆動に伴うロスや、非作動の多板クラッチまたはブレーキでの引きずり抵抗というロスがないため、動力伝達効率が向上し、自動車の燃費が向上する。
HVモードの電気式CVTに、1速、3速という副変速機としての機能を付加していながら、摩擦クラッチを一切用いていないので、従来例のような油圧ポンプの駆動に伴うロスや、非作動の多板クラッチまたはブレーキでの引きずり抵抗というロスがないため、動力伝達効率が向上し、自動車の燃費が向上する。
また、摩擦クラッチの代わりにOWC32を用いたこととも関連して、上記したように駆動モードのシームレスな切替えができるので、変速ショックのような違和感がなく、変速制御が容易というメリットもある。
そして、副変速機としての第1変速機構は、構造が簡単で重量も軽いので、この面でも燃費に有利であるとともに、製造コストも低く抑えることもできる。
さらに、第2MG56を、1速、3速という第1変速機構を経由しないで出力軸40と連結させたため、第1変速機構に大きな強度を要しないので小型軽量にできることと、制動時に第2MG56の発電による制動トルクを維持したまま3速から1速への変速を行うことができるなど、急な運転条件の変化への対応に関する変速制御が容易というメリットもある。
そして、副変速機としての第1変速機構は、構造が簡単で重量も軽いので、この面でも燃費に有利であるとともに、製造コストも低く抑えることもできる。
さらに、第2MG56を、1速、3速という第1変速機構を経由しないで出力軸40と連結させたため、第1変速機構に大きな強度を要しないので小型軽量にできることと、制動時に第2MG56の発電による制動トルクを維持したまま3速から1速への変速を行うことができるなど、急な運転条件の変化への対応に関する変速制御が容易というメリットもある。
図1は、いわゆるエンジン横置きの前輪駆動車に適した構成で説明したが、むろん、エンジンを車両後方に搭載した後輪駆動車にも適用可能であるし、また、出力軸40が前輪を駆動して、第2MG56を駆動装置から切り離して後輪側に設けて後輪を駆動するようにすれば、全体として4輪駆動の構成にすることも可能である。
また、2速スリーブ46とOWC32とに代えて、解放可能なワンウエイクラッチを用いることも可能である。これは、一般的なワンウエイクラッチと同様に一方の回転をロックするモードと、両方向の回転が自由にできる解放モードとに切り替えることができるもので、これを使用した場合は、2速スリーブ46の移動に代えて、ワンウエイクラッチの解放とロックとを切り替えることで同様の機能を果たすことができる。
次に、本発明の実施例2の自動車用駆動装置につき説明する。
図2は、本発明の実施例2に係る自動車用駆動装置における主要部のスケルトン図である。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については、同じ符号を付しそれらの説明を省略する。
図2は、本発明の実施例2に係る自動車用駆動装置における主要部のスケルトン図である。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については、同じ符号を付しそれらの説明を省略する。
実施例2における実施例1との違いは、第1に、HVモードにおいて1速、3速に加えて5速と後進を、歯車変速モードにおいて2速に加えて4速を、それぞれ追加したことである。
第2の違いは、独立した歯車駆動軸30(実施例1の2速ハブ44とは構成が異なる)を設け、これを中間軸34から離して平行配置したことである。
そして、入力軸10と歯車駆動軸30との間を、第2駆動歯車62と第2中間歯車64および第2被動歯車66とで連結している。図2では第2中間歯車64と第2被動歯車66が便宜上離して描いてあるが、実際には鎖線で示すように両者は噛み合っている。
第2の違いは、独立した歯車駆動軸30(実施例1の2速ハブ44とは構成が異なる)を設け、これを中間軸34から離して平行配置したことである。
そして、入力軸10と歯車駆動軸30との間を、第2駆動歯車62と第2中間歯車64および第2被動歯車66とで連結している。図2では第2中間歯車64と第2被動歯車66が便宜上離して描いてあるが、実際には鎖線で示すように両者は噛み合っている。
第3の違いは、遊星歯車20と第1MG36およびOWC32の配置が異なり、OWC32を第2被動歯車66と歯車駆動軸30との間に設けているが、それぞれ連結関係に特段の相違はない。
なお、第2MG56を駆動歯車58の右側に配置して装置全体のコンパクト化を図っているが連結関係は実施例1と同じである。
以下、詳細に説明する。なお、各ハブおよびスリーブの名称が実施例1とやや異なっているが、符号は実施例1に準じて同じにしている。
なお、第2MG56を駆動歯車58の右側に配置して装置全体のコンパクト化を図っているが連結関係は実施例1と同じである。
以下、詳細に説明する。なお、各ハブおよびスリーブの名称が実施例1とやや異なっているが、符号は実施例1に準じて同じにしている。
各軸の配置は以下のようになっている。
新たに設けた歯車駆動軸30と後進軸68は、入力軸10および出力軸40と平行に配置し、中間軸34は入力軸10と同じ軸中心でその左隣に配置してある。
個別の各歯車などの配置および連結関係は以下のようにしている。
1速駆動歯車48a、1速被動歯車48bは軸方向左側端部に配置され、1速ハブ52と1速スリーブ54が1速専用であるが、それぞれの連結関係は実施例1と同様である。
新たに設けた歯車駆動軸30と後進軸68は、入力軸10および出力軸40と平行に配置し、中間軸34は入力軸10と同じ軸中心でその左隣に配置してある。
個別の各歯車などの配置および連結関係は以下のようにしている。
1速駆動歯車48a、1速被動歯車48bは軸方向左側端部に配置され、1速ハブ52と1速スリーブ54が1速専用であるが、それぞれの連結関係は実施例1と同様である。
中間軸34上に回転自在に設けられた3速駆動歯車50aは、2速被動歯車42bと噛み合っている。新たに中間軸34上に回転自在に設けた5速駆動歯車72aは4速被動歯車70bと噛み合っている。ドッグ歯50cは3速駆動歯車50aと、ドッグ歯72cは5速駆動歯車72aと、それぞれ一体になっている。
3−5ハブ74と3−5スリーブ76は、中間軸34側に設けられている。
上記したように、2速と4速、3速と5速は、それぞれの被動歯車42b、70bが共通である。
また、3−5速スリーブ76が軸方向に、右側へ移動することで3速の、左側へ移動することで5速の、それぞれ駆動を可能にする。
ここで、2速被動歯車42b、3速駆動歯車50a、1速駆動歯車48a、1速被駆動歯車48b、4速被動歯車70b、5速駆動歯車72a等は本発明の第1変速機構を構成し、ドッグ歯48c、ドッグ歯72c、ドッグ歯50c、1速スリーブ54、3−5スリーブスリーブ76は本発明の第1ドッグクラッチを構成する。
3−5ハブ74と3−5スリーブ76は、中間軸34側に設けられている。
上記したように、2速と4速、3速と5速は、それぞれの被動歯車42b、70bが共通である。
また、3−5速スリーブ76が軸方向に、右側へ移動することで3速の、左側へ移動することで5速の、それぞれ駆動を可能にする。
ここで、2速被動歯車42b、3速駆動歯車50a、1速駆動歯車48a、1速被駆動歯車48b、4速被動歯車70b、5速駆動歯車72a等は本発明の第1変速機構を構成し、ドッグ歯48c、ドッグ歯72c、ドッグ歯50c、1速スリーブ54、3−5スリーブスリーブ76は本発明の第1ドッグクラッチを構成する。
歯車駆動軸30と出力軸40との間には、複数の変速段を有する第2変速機構が設けられており、該第2変速機構では、2速駆動歯車42aと2速被動歯車42bに加えて、新たに歯車駆動軸30上に回転自在に設けた4速駆動歯車70aと出力軸40と一体の4速被動歯車70bが配置され、ドッグ歯70cは4速駆動歯車70aと一体とされている。
歯車駆動軸30には2−4速ハブ44と2−4速スリーブ46が配置してあり、2−4速スリーブ46が軸方向に、右側移動することで2速の、左側へ移動することで4速の、それぞれ駆動を可能にする。
2−4速スリーブ46とドッグ歯42c、ドッグ歯70cは本発明の第2ドッグクラッチを構成する。
歯車駆動軸30には2−4速ハブ44と2−4速スリーブ46が配置してあり、2−4速スリーブ46が軸方向に、右側移動することで2速の、左側へ移動することで4速の、それぞれ駆動を可能にする。
2−4速スリーブ46とドッグ歯42c、ドッグ歯70cは本発明の第2ドッグクラッチを構成する。
後進軸68と一体の第1後進歯車78は1速被動歯車48bと、後進軸66上に回転自在に設けられた第2後進歯車80は5速駆動歯車72aと、それぞれ噛み合っている。図2では第1後進歯車78と1速被動歯車48bが離れて描いてあるが、図中鎖線で示すように両者は噛み合っている。
後進軸68と一体の後進ハブ82には、該後進ハブ82と回転方向が一体で軸方向に移動可能な後進スリーブ84が設けられ、図2では中立位置で描いてあるが後進スリーブ84を左側へ移動することで、第2後進歯車80と一体のドッグ歯80cと噛み合って、第1後進歯車78と第2後進歯車80とを連結する。
また、図2では第2MG56の動力を伝える中間歯車60と2速被動歯車42bが離れて描いてあるが、図中鎖線で示すように両者は噛み合っている。
また、図2では第2MG56の動力を伝える中間歯車60と2速被動歯車42bが離れて描いてあるが、図中鎖線で示すように両者は噛み合っている。
次に、図2に示した本発明の実施例2に係る自動車用駆動装置の作用を説明する。
ここでも、実施例1と異なる点を中心に説明する。
HVモードの1速は、1速スリーブ54を右方へ移動して、1速被動歯車48bと出力軸40とを連結することで、実施例1と同様に駆動する。
この1速から歯車変速モードの2速への切替えも、2速からHVモードの3速への切替えも、実施例1における切替えと同様である。
ここでも、実施例1と異なる点を中心に説明する。
HVモードの1速は、1速スリーブ54を右方へ移動して、1速被動歯車48bと出力軸40とを連結することで、実施例1と同様に駆動する。
この1速から歯車変速モードの2速への切替えも、2速からHVモードの3速への切替えも、実施例1における切替えと同様である。
3速から歯車変速モードの4速への切替えは、実施例1で説明したHVモードの1速から歯車変速モードの2速への切替えと同様に、OWC32の特性を生かして行う。
4速からHVモードの5速への切替えも、実施例1で説明した歯車変速モードの2速からHVモードの3速への切替えと同様に、OWC32の特性を生かして行う。
それらと逆に、5速から4速への切替えは、実施例1で説明したHVモードの3速から歯車変速モードの2速への切替えと同様に行い、3速から2速への切替えも、実施例1で説明したHVモードの3速から歯車変速モードの2速への切替えと同様に行う。
4速から3速への切替えと2速から1速への切替えも、実施例1で説明した歯車変速モードの2速からHV変速モードの1速への切替えと同様に行う。
4速からHVモードの5速への切替えも、実施例1で説明した歯車変速モードの2速からHVモードの3速への切替えと同様に、OWC32の特性を生かして行う。
それらと逆に、5速から4速への切替えは、実施例1で説明したHVモードの3速から歯車変速モードの2速への切替えと同様に行い、3速から2速への切替えも、実施例1で説明したHVモードの3速から歯車変速モードの2速への切替えと同様に行う。
4速から3速への切替えと2速から1速への切替えも、実施例1で説明した歯車変速モードの2速からHV変速モードの1速への切替えと同様に行う。
次に、後進の駆動は、1速スリーブ54、2−4スリーブ46、3−5スリーブ76を中立にした上で、後進スリーブ84を右方へ移動して第1後進歯車78と第2後進歯車80とを連結して行う。中間軸34が正転した場合に出力軸40が逆転する関係になるが、その他の作動は1速と同様である。
以上の2速、4速の各歯車などが本発明の第2変速機構を構成し、1速、3速、5速および後進の各歯車などが本発明の第1変速機構を構成するが、上記したように一部の歯車は第2変速機構と第1変速機構とで共通である。
以上の2速、4速の各歯車などが本発明の第2変速機構を構成し、1速、3速、5速および後進の各歯車などが本発明の第1変速機構を構成するが、上記したように一部の歯車は第2変速機構と第1変速機構とで共通である。
実施例2では、実施例1で説明した効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
すなわち、HVモードの1速、3速、5速と、歯車変速モードの2速、4速の各変速特性を生かして、走行条件に応じて燃費に優れる変速段を選択して走行することで、加速性能と環境性能を満たした走行が可能である。
また、多様な駆動モードを有していながら、歯車駆動軸30と中間軸34とを平行に配置したため、駆動装置全体の軸方向長さを小さく構成することができるので、エンジン横置きの前輪駆動車などへの搭載性が高い。
すなわち、HVモードの1速、3速、5速と、歯車変速モードの2速、4速の各変速特性を生かして、走行条件に応じて燃費に優れる変速段を選択して走行することで、加速性能と環境性能を満たした走行が可能である。
また、多様な駆動モードを有していながら、歯車駆動軸30と中間軸34とを平行に配置したため、駆動装置全体の軸方向長さを小さく構成することができるので、エンジン横置きの前輪駆動車などへの搭載性が高い。
そして、HVモードを1速、3速、5速の3段としたため、第2MG56の容量を実施例1より小さくしても、実施例1と同等以上の駆動力を確保することができる。これにより重量や製造コストのメリットを有するとともに、第2MG56の容量を減らすことにより高速走行における燃費の向上に貢献するという効果が期待できる。
なお、第2後進歯車80が5速駆動歯車72aと噛み合う構成で説明したが、第2後進歯車80が、2速駆動歯車42b、3速駆動歯車50a、4速駆動歯車70aのいずれかと噛み合う構成にしてもよい。
なお、第2後進歯車80が5速駆動歯車72aと噛み合う構成で説明したが、第2後進歯車80が、2速駆動歯車42b、3速駆動歯車50a、4速駆動歯車70aのいずれかと噛み合う構成にしてもよい。
次に、本発明の実施例3の自動車用駆動装置につき説明する。
図3は、本発明の実施例3に係る自動車用駆動装置における主要部のスケルトン図である。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については、同じ符号を付しそれらの説明を省略する。
図3は、本発明の実施例3に係る自動車用駆動装置における主要部のスケルトン図である。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については、同じ符号を付しそれらの説明を省略する。
実施例3における実施例1との違いは、第1に歯車変速モードを2段としたことである。つまり、HVモードの1速、歯車変速モードの2速、HVモードの3速、歯車変速モードの4速という構成になる。
第2の違いは、入力軸10、歯車駆動軸30、中間軸34、出力軸40、第2MG56の全てが同じ軸中心であり、エンジン1を車両前部に配置した後輪駆動車に適した構成にしたことである。
これに関連して、入力軸10、歯車駆動軸30、中間軸34、出力軸40と平行な副軸86を設けて、該副軸86と中間軸34および歯車駆動軸30との間に、第1変速機構および第2変速機構をそれぞれ設けている。
第2の違いは、入力軸10、歯車駆動軸30、中間軸34、出力軸40、第2MG56の全てが同じ軸中心であり、エンジン1を車両前部に配置した後輪駆動車に適した構成にしたことである。
これに関連して、入力軸10、歯車駆動軸30、中間軸34、出力軸40と平行な副軸86を設けて、該副軸86と中間軸34および歯車駆動軸30との間に、第1変速機構および第2変速機構をそれぞれ設けている。
第3の違いは、入力軸10をケース38に固定可能なロック機構88を設けていることである。ロック機構88は一般的な自動変速機等に用いられるパーキングロック機構と同様のものでよく、入力軸10側に設けたロック歯10aと噛み合って固定することができる。
主要な各歯車などの配置および連結関係は以下のようにしている。
出力軸40と平行な副軸86は、副軸86と一体の第1副軸歯車90と、出力軸40と一体の第2副軸歯車92とで、常時連結されている。
歯車駆動軸30と副軸86との間には、副軸86上で回転自在に設けた2速駆動歯車42aと、該2速駆動歯車42aと噛み合って副軸86と一体の2速被動歯車42bと、副軸86上で回転自在に設けた4速駆動歯車70aと、該4速駆動歯車70aと噛み合って副軸86と一体の4速被動歯車70bとが配置され、歯車駆動軸30には2−4ハブ44と2−4スリーブ46が設けてある。
出力軸40と平行な副軸86は、副軸86と一体の第1副軸歯車90と、出力軸40と一体の第2副軸歯車92とで、常時連結されている。
歯車駆動軸30と副軸86との間には、副軸86上で回転自在に設けた2速駆動歯車42aと、該2速駆動歯車42aと噛み合って副軸86と一体の2速被動歯車42bと、副軸86上で回転自在に設けた4速駆動歯車70aと、該4速駆動歯車70aと噛み合って副軸86と一体の4速被動歯車70bとが配置され、歯車駆動軸30には2−4ハブ44と2−4スリーブ46が設けてある。
中間軸34と副軸86の間には、中間軸34上で回転自在に設けた1速駆動歯車48aと、該1速駆動歯車48aと噛み合って副軸86と一体の1速被動歯車48bとが配置され、中間軸34にはまた、1−3ハブ52と1−3スリーブ54が設けてある。
1−3スリーブ54は左側へ移動すると1速駆動歯車48aと連結して1速の変速比での駆動が可能であり、右側へ移動すると出力軸40に設けたドッグ歯40cと噛み合って、中間軸34と出力軸40とを直結する3速の駆動が可能である。
1−3スリーブ54は左側へ移動すると1速駆動歯車48aと連結して1速の変速比での駆動が可能であり、右側へ移動すると出力軸40に設けたドッグ歯40cと噛み合って、中間軸34と出力軸40とを直結する3速の駆動が可能である。
2−4スリーブ46は、軸方向に左側へ移動すると2速に、右側へ移動すると4速に、それぞれ切替え可能である。
また、2速駆動歯車42aは第2MG56の回転子56aと一体になっている。したがって、第2MG56は2速駆動歯車42a、2速被動歯車42b、副軸86、第1副軸歯車90、第2副軸歯車92を介して出力軸40と常時連結している。
ここで、1速駆動歯車48a、1速被動歯車48b、第1副軸歯車90、第2副軸歯車92は本発明の第1変速機構を構成し、ドッグ歯48c、ドッグ歯92c、1−3スリーブ54は本発明の第1ドッグクラッチを構成する。
また、2速駆動歯車42a、2速被動歯車42b、4速駆動歯車70a、4速被駆動歯車70b等は本発明の第2変速機構を構成し、2−4スリーブ46、ドッグ歯42c、ドッグ歯70cは本発明の第2ドッグクラッチを構成する。
また、2速駆動歯車42aは第2MG56の回転子56aと一体になっている。したがって、第2MG56は2速駆動歯車42a、2速被動歯車42b、副軸86、第1副軸歯車90、第2副軸歯車92を介して出力軸40と常時連結している。
ここで、1速駆動歯車48a、1速被動歯車48b、第1副軸歯車90、第2副軸歯車92は本発明の第1変速機構を構成し、ドッグ歯48c、ドッグ歯92c、1−3スリーブ54は本発明の第1ドッグクラッチを構成する。
また、2速駆動歯車42a、2速被動歯車42b、4速駆動歯車70a、4速被駆動歯車70b等は本発明の第2変速機構を構成し、2−4スリーブ46、ドッグ歯42c、ドッグ歯70cは本発明の第2ドッグクラッチを構成する。
次に、図3に示した本発明の実施例3に係る自動車用駆動装置の作用を説明する。
ここでは、実施例1および実施例2で説明したのと同様の部分は省略する。
上述したように、実施例3の作用面での実施例1との違いは、歯車変速モードの4速を追加したことと、ロック機構88を設けたことのみであるので、この点を中心に説明する。
歯車変速モードの4速は実施例2で説明したのと基本的に同様であり、4速が最高段であることが実施例2と異なっているだけなので、詳細の説明は省略する。
ここでは、実施例1および実施例2で説明したのと同様の部分は省略する。
上述したように、実施例3の作用面での実施例1との違いは、歯車変速モードの4速を追加したことと、ロック機構88を設けたことのみであるので、この点を中心に説明する。
歯車変速モードの4速は実施例2で説明したのと基本的に同様であり、4速が最高段であることが実施例2と異なっているだけなので、詳細の説明は省略する。
つぎに、ロック機構88の作用であるが、ロック機構88はEVモードにおいてエンジン1が停止した状態でロックして、入力軸10をケース38に固定する。
これにより、第2MG56に加えて第1MG36も出力軸40の駆動に加わることができる。すなわち、入力軸10とともにキャリア28がケース38に固定されるので、第1MG36を逆転させるとリングギヤ24は正転方向に駆動され、1−3スリーブ54を操作することで、1速または3速の変速比で出力軸40を駆動することができる。
このEVモードは、第1MG36と第2MG56の回転方向を切り替えるだけで、後進も前進と同様に走行することができる。
その他の作動は、実施例1と同様である。
これにより、第2MG56に加えて第1MG36も出力軸40の駆動に加わることができる。すなわち、入力軸10とともにキャリア28がケース38に固定されるので、第1MG36を逆転させるとリングギヤ24は正転方向に駆動され、1−3スリーブ54を操作することで、1速または3速の変速比で出力軸40を駆動することができる。
このEVモードは、第1MG36と第2MG56の回転方向を切り替えるだけで、後進も前進と同様に走行することができる。
その他の作動は、実施例1と同様である。
実施例3では、実施例1で説明した効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
すなわち、実施例2で説明したのと同様に、HVモードの1速、3速と、歯車変速モードの2速、4速の各変速特性を生かして、走行条件に応じて燃費に優れる変速段を選択して走行することができるので、加速性能と環境性能を満たした走行が可能である。
すなわち、実施例2で説明したのと同様に、HVモードの1速、3速と、歯車変速モードの2速、4速の各変速特性を生かして、走行条件に応じて燃費に優れる変速段を選択して走行することができるので、加速性能と環境性能を満たした走行が可能である。
また、EVモードにおいて第1MG36と第2MG56の両方で出力軸40を駆動することができるため、駆動力が増大し、より高速までEVモードでの走行が可能である。したがって、バッテリー容量を大きくした、いわゆるプラグイン・ハイブリッド車として用いるのに適している。
次に、本発明の実施例4の自動車用駆動装置につき説明する。
図4は、本発明の実施例4に係る自動車用駆動装置における主要部のスケルトン図である。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については、同じ符号を付しそれらの説明を省略する。
図4は、本発明の実施例4に係る自動車用駆動装置における主要部のスケルトン図である。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については、同じ符号を付しそれらの説明を省略する。
実施例3における実施例1との違いは、第2変速機構の連結方法が異なることである。
すなわち、実施例1におけるOWC32、2速ハブ44、2速スリーブ46およびドッグ歯42cに代えて、クランク軸2と2速駆動歯車42aとの間にクラッチ90を設けたことである。クラッチ90と2速駆動歯車42aとの間は中空の連結軸92で結んだ。
したがって、クラッチ90を接続することで歯車変速モードの2速の駆動が可能になる。むろん、HVモードの1速および3速においてはクラッチ90を解放する必要がある。
なお、クラッチ90は、一般的に手動変速機などに用いられる乾燥単板型でよく、図示しないスプリングによる圧着で常時接続するものとして、解放する場合は図示しないアクチュエーターによりスプリングの圧着力を解除する。
したがって、解放した状態におけるクラッチ90の引きずり抵抗は極めて少ない。
その他は、実施例1と同様である。
すなわち、実施例1におけるOWC32、2速ハブ44、2速スリーブ46およびドッグ歯42cに代えて、クランク軸2と2速駆動歯車42aとの間にクラッチ90を設けたことである。クラッチ90と2速駆動歯車42aとの間は中空の連結軸92で結んだ。
したがって、クラッチ90を接続することで歯車変速モードの2速の駆動が可能になる。むろん、HVモードの1速および3速においてはクラッチ90を解放する必要がある。
なお、クラッチ90は、一般的に手動変速機などに用いられる乾燥単板型でよく、図示しないスプリングによる圧着で常時接続するものとして、解放する場合は図示しないアクチュエーターによりスプリングの圧着力を解除する。
したがって、解放した状態におけるクラッチ90の引きずり抵抗は極めて少ない。
その他は、実施例1と同様である。
次に、図4に示した本発明の実施例4に係る自動車用駆動装置の作用を説明する。
前述したように、実施例1とは2速の連結方法のみが異なるので、この点を中心に説明する。
すなわち、歯車変速モードの2速にする場合は、実施例1における2速スリーブ46の移動によるドッグ歯42cとの連結に代えて、クラッチ90を接続することで行う。このクラッチ90の接続は基本的に入力軸10と2速駆動歯車42aとの回転速度がほぼ同じになった状態で行うので、接続に際して滑らせる制御は不要である。
また、歯車モードの2速からHVモードの3速または1速へ切り替える場合は、クラッチ90を解放する。
その他は、実施例1と同様である。
前述したように、実施例1とは2速の連結方法のみが異なるので、この点を中心に説明する。
すなわち、歯車変速モードの2速にする場合は、実施例1における2速スリーブ46の移動によるドッグ歯42cとの連結に代えて、クラッチ90を接続することで行う。このクラッチ90の接続は基本的に入力軸10と2速駆動歯車42aとの回転速度がほぼ同じになった状態で行うので、接続に際して滑らせる制御は不要である。
また、歯車モードの2速からHVモードの3速または1速へ切り替える場合は、クラッチ90を解放する。
その他は、実施例1と同様である。
実施例4では、実施例1で説明した効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
すなわち、2速スリーブ46などに代えてクラッチ90を断続する構成としたため、特にエンジン1で駆動中の歯車変速モードの2速からHVモードの1速への切替えに際して、電気式CVTの速度比を制御するのを省いて、単にクラッチ90を解放するだけで済むので、切替えに際しての制御が容易である。
むろん、実施例1のようにクラッチ90と2速駆動歯車42aとの間にOWC32を追加すれば、歯車変速モードの2速からHVモードの3速への切替えでの制御も容易になることはいうまでもない。
すなわち、2速スリーブ46などに代えてクラッチ90を断続する構成としたため、特にエンジン1で駆動中の歯車変速モードの2速からHVモードの1速への切替えに際して、電気式CVTの速度比を制御するのを省いて、単にクラッチ90を解放するだけで済むので、切替えに際しての制御が容易である。
むろん、実施例1のようにクラッチ90と2速駆動歯車42aとの間にOWC32を追加すれば、歯車変速モードの2速からHVモードの3速への切替えでの制御も容易になることはいうまでもない。
以上の説明で分かるように、本発明の自動車用駆動装置は、多様な駆動モードを実現しながら、大きな引きずり抵抗を伴う湿式多板クラッチを用いていないので、一般的な自動変速機等で多用されている湿式多板型の油圧クラッチやブレーキを用いるのに較べて、油圧ポンプの駆動ロスや、非作動状態のクラッチやブレーキの引きずり抵抗を少なくして、動力伝達効率が高いことが最大のメリットである。
これにより、燃費が向上するとともに、環境面でも効果が期待できる。
これにより、燃費が向上するとともに、環境面でも効果が期待できる。
また、実施例2、実施例3において、実施例4に示したような、クランク軸2と第2変速機構の間にクラッチ90を追加することも可能であることはいうまでもない。
本発明の自動車用駆動装置は、当業者の一般的な知識に基づいて、自動車の走行条件に応じて最適な駆動モードを選択して駆動を行うことや、GPS(全地球測位システム)、カーナビゲーションシステムなどの情報を基に、長い坂道の走行時や高速道路において最適な制御を行うなどの工夫と合わせた態様で実施することができる。
本発明の自動車用駆動装置は、特に走行コストを重視し、環境負荷の低減を要求される乗用車などに適用することができるが、それらに限らず内燃機関およびモーター・ジェネレーターを利用したさまざまな車両に適用することができる。
1 エンジン
10 入力軸
20 遊星歯車
30 歯車駆動軸
32 ワンウエイクラッチ
34 中間軸
36 第1MG
40 出力軸
42a 2速駆動歯車
48a 1速駆動歯車
50a 3速駆動歯車
56 第2MG
70a 4速駆動歯車
72a 5速駆動歯車
78 第1後進歯車
86 副軸
88 ロック機構
90 クラッチ
10 入力軸
20 遊星歯車
30 歯車駆動軸
32 ワンウエイクラッチ
34 中間軸
36 第1MG
40 出力軸
42a 2速駆動歯車
48a 1速駆動歯車
50a 3速駆動歯車
56 第2MG
70a 4速駆動歯車
72a 5速駆動歯車
78 第1後進歯車
86 副軸
88 ロック機構
90 クラッチ
Claims (3)
- クランク軸から動力を出力可能なエンジン、第1モーター・ジェネレーター、および第2モーター・ジェネレーターを備え、これらで駆動走行可能な自動車に用いられる自動車用駆動装置において、
入力軸と、
歯車駆動軸と、
中間軸と、
出力軸と、
前記クランク軸から入力する動力を分割可能で、該クランク軸と前記入力軸を介して連結するとともに前記歯車駆動軸と連結可能な第1回転要素と、前記中間軸と連結した第2回転要素と、前記第1モーター・ジェネレーターと連結した第3回転要素と、を有する遊星歯車と、
前記中間軸と前記出力軸との間にあって、第1ドッグクラッチの切替えで複数の変速比を得る第1変速機構と、
前記歯車駆動軸と前記出力軸との間にあって、摩擦クラッチおよび第2ドッグクラッチのうちの少なくとも一方を備え、少なくとも1段の変速比を得る第2変速機構と、
前記出力軸と連結した前記第2モーター・ジェネレーターと、を備えたことを特徴とする自動車用駆動装置。 - 前記入力軸と前記第2変速機構との間にワンウエイクラッチを設けたことを特徴とする請求項1に記載の自動車用駆動装置。
- 前記歯車駆動軸と前記中間軸とが平行に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の自動車用駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016091296A JP2017197107A (ja) | 2016-04-28 | 2016-04-28 | 自動車用駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016091296A JP2017197107A (ja) | 2016-04-28 | 2016-04-28 | 自動車用駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017197107A true JP2017197107A (ja) | 2017-11-02 |
Family
ID=60237226
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016091296A Pending JP2017197107A (ja) | 2016-04-28 | 2016-04-28 | 自動車用駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017197107A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019142296A (ja) * | 2018-02-16 | 2019-08-29 | 本田技研工業株式会社 | 変速機 |
CN110450617A (zh) * | 2019-08-12 | 2019-11-15 | 吉利汽车研究院(宁波)有限公司 | 混合动力车辆的驱动系统及混合动力车辆 |
CN113799591A (zh) * | 2021-09-28 | 2021-12-17 | 上海中科深江电动车辆有限公司 | 混合电驱动装置 |
CN116658579A (zh) * | 2023-07-18 | 2023-08-29 | 精进电动科技股份有限公司 | 一种两档驱动总成和新能源汽车 |
-
2016
- 2016-04-28 JP JP2016091296A patent/JP2017197107A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019142296A (ja) * | 2018-02-16 | 2019-08-29 | 本田技研工業株式会社 | 変速機 |
CN110450617A (zh) * | 2019-08-12 | 2019-11-15 | 吉利汽车研究院(宁波)有限公司 | 混合动力车辆的驱动系统及混合动力车辆 |
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