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JP2017195160A - 電磁継電器 - Google Patents

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JP2017195160A
JP2017195160A JP2016086449A JP2016086449A JP2017195160A JP 2017195160 A JP2017195160 A JP 2017195160A JP 2016086449 A JP2016086449 A JP 2016086449A JP 2016086449 A JP2016086449 A JP 2016086449A JP 2017195160 A JP2017195160 A JP 2017195160A
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亮太 箕輪
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真吾 森
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Abstract

【課題】接点間の接触信頼性を確保できる電磁継電器を提供すること。
【解決手段】電磁継電器(100)が、一対の固定接点(33a,33b)と、一対の可動接点(34a,34b)と、一対の可動接点(34a,34b)を電気的に接続する可動接触子(32)と、相互に対向し、かつ、一対の固定接点(33a,33b)および一対の可動接点(34a,34b)を挟むように配置された一対の永久磁石(55,55)と、を備えている。可動接点(34a,34b)の固定接点(33a,33b)に対する接離方向に沿って見た平面視において、一対の可動接点(34a,34b)間の第1方向における最大距離(D1)が、一対の固定接点(33a,33b)間の第1向における最大距離(D2)よりも小さい。
【選択図】図4

Description

本発明は、電磁継電器に関する。
特許文献1に開示されている電磁継電器は、一対の固定接点と、この一対の固定接点の各々に接触または開離する一対の可動接点と、一対の可動接点を連結する可動接触子とを備え、一対の固定接点および一対の可動接点の間に補助ヨークが設けられている。
前記電磁継電器では、固定接点および可動接点間が導通して電流が流れたときに発生する電磁反発力を補助ヨークの吸引力により打ち消すことで、固定接点および可動接点間の接触信頼性を確保している。
特許5559662号公報
本発明者らは、特許文献1を含む先行技術に開示されていない、接点間の接触信頼性を確保できる新たな手段を見出した。
すなわち、本発明は、接点間の接触信頼性を確保できる電磁継電器を提供することを課題とする。
本発明の電磁継電器は、前記課題を解決すべく、
一対の固定接点と、
一対の前記固定接点の各々に対向し、かつ、一対の前記固定接点の各々に接触および開離可能に配置された一対の可動接点と、
一対の前記可動接点を電気的に接続する可動接触子と、
一対の前記可動接点が一対の前記固定接点に接触または開離する接離方向に沿って見た平面視において、一対の前記固定接点および一対の前記可動接点を通る直線上に配置されると共に、相互に対向し、かつ、一対の前記固定接点および一対の前記可動接点を挟むように配置された一対の永久磁石と、
を備え、
前記接離方向に沿って見た平面視において、一対の前記可動接点間の前記直線に平行な第1方向における最大距離が、一対の前記固定接点間の前記第1方向における最大距離よりも小さい。
本発明の実施形態としては、前記接離方向に沿って見た平面視において、前記可動接点の前記第1方向の長さが、前記可動接点の前記第1方向に垂直な第2方向の長さよりも小さい構成としてもよい。
本発明の実施形態としては、前記接離方向に沿って見た平面視において、前記可動接触子の前記第1方向の長さが、一対の前記固定接点間の前記第1方向における最大距離よりも小さい構成としてもよい。
本発明の実施形態としては、前記接離方向に沿って見た平面視において、前記可動接点が前記固定接点内に位置するように構成してもよい。
本発明の実施形態としては、前記固定接点の周縁が面取りされている構成としてもよい。
本発明の電磁継電器によれば、可動接点の固定接点に対する接離方向に沿って見た平面視において、一対の可動接点間の第1方向における最大距離が、一対の固定接点間の第1方向における最大距離よりも小さくなっている。これにより、接離方向に沿って見た平面視における固定接点と可動接点との重なる部分が小さくなるため、固定接点および可動接点間に電流が流れたときに発生する電磁反発力を低減できる。
本発明の一実施形態の電磁継電器を示す斜視図。 図1のII−II線に沿った断面図。 図1の電磁継電器の接点機構部と永久磁石とを示す側面図。 図1の電磁継電器の可動接触子の平面図。 図1の電磁継電器の固定接点と可動接点とが接触した状態を示す模式図。 図1の電磁継電器のアークの誘引を説明するための模式図。 図1の電磁継電器の可動接触子および可動接点の第1の変形例を説明するための模式図。 図1の電磁継電器の可動接触子および可動接点の第2の変形例を示す側面図。 図8の可動接触子の平面図。 図1の電磁継電器の可動接触子および可動接点の第3の変形例を示す側面図。 図10の接点機構部の可動接触子の平面図。 図1の電磁継電器の可動接触子および可動接点の第4の変形例を示す側面図。 図12の接点機構部の可動接触子の平面図。 図1の電磁継電器の可動接触子および可動接点の第5の変形例を示す側面図。 図14の接点機構部の可動接触子の平面図。 図1の電磁継電器の可動接触子および可動接点の第6の変形例を示す側面図。 図15の接点機構部の可動接触子の平面図。 図1の電磁継電器の可動接触子および可動接点の第7の変形例を示す側面図。 図18の接点機構部の可動接触子の平面図。 図1の電磁継電器の可動接触子および可動接点の第8の変形例を示す側面図。 図20の接点機構部の可動接触子の平面図。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向あるいは位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」を含む用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。さらに、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは必ずしも合致していない。
図1に示すように、本発明の一実施形態の電磁継電器100は、ケース10とカバー20とで構成されたハウジング1を備えている。このハウジング1の内部には、図2に示すように、接点機構部30と、この接点機構部30を駆動する電磁石部40とが収納されている。
なお、図2の左右方向をX方向とし、図2の上下方向をZ方向とする。また、このX,Z方向に直交する方向をY方向とする。
ケース10は、図1に示すように、矩形の箱形状を有している。また、このケース10は、図2に示すように、Z方向の上側に開口部を有し、その内部に接点機構部30の一部と電磁石部40とを収納できるように形成されている。
ケース10のY方向の側面には、図1に示すように、コイル端子43が突出する端子溝11と、ケース10およびカバー20を固定するための係止孔12とが設けられている。
カバー20は、図1に示すように、矩形の箱形状を有し、ケース10の開口部を覆うように取り付けられている。また、このカバー20は、図2に示すように、Z方向の下側に開口部を有し、その内部に接点機構部30の一部を収納できるように形成されている。
カバー20のZ方向上側の面には、X方向の略中央に設けられ、かつ、Y方向に伸びる仕切り壁21が設けられている。この仕切り壁21のX方向の両側には、固定端子31a,31bが突出する端子孔22がそれぞれ設けられている。なお、図示していないが、カバー20の開口部には、ケース10の係止孔12と共にケース10とカバー20とを固定するための係止爪が設けられている。
接点機構部30は、図2に示すように、X方向に沿って間隔を空けて配置された一対の固定端子31a,31bと、一対の固定端子31a,31bに対向するように配置された可動接触子32とで構成されている。可動接触子32は、Z方向に沿って往復移動可能に配置されている。
一対の固定端子31a,31bの各々は、略円柱形状を有している。固定端子31aのZ方向下端の端面には、固定接点33aが設けられ、固定端子31bのZ方向下側の端面には、固定接点33bが設けられている。一対の固定接点33a,33bの各々は、図4に示すように、Z方向に沿って見た平面視において、略円形状を有している。
可動接触子32には、一対の可動接点34a,34bと可動軸35とが設けられている。一対の可動接点34a,34bは、一対の固定接点33a,33bに対向するように配置され、可動接触子32によって相互に電気的に接続されている。また、一対の可動接点34a,34bは、可動接触子32のZ方向の往復移動により、固定接点33a,33bに接触または開離するようになっている。可動軸35は、可動接触子32の略中央に設けられ、Z方向の下側に向かって伸びている。
なお、一対の固定端子31a,31bおよび一対の可動接点34a,34bは、可動軸35に対して対称に配置されている。
また、ハウジング1の内部には、図2に示すように、筒状のフランジ51と、セラミックプレート52と、板状の第1ヨーク53と、有底筒体54とが設けられている。フランジ51およびセラミックプレート52は、カバー20の内部に配置されており、第1ヨーク53および有底筒体54は、ケース10の内部に配置されている。
フランジ51は、Z方向の上下に開口部を有している。
セラミックプレート52は、フランジ51のZ方向上側の開口部を塞ぐように配置されている。このセラミックプレート52には、端子孔521が設けられている。この端子孔521には、固定端子31a,31bが挿入され、ロウ付けされている。
第1ヨーク53は、フランジ51のZ方向下側の開口部を塞ぐように配置されている。この第1ヨーク53の中央部には、開口部531が設けられている。この開口部531には、可動軸35が挿入されている。
有底筒体54は、第1ヨーク53からケース10の底部まで伸びており、第1ヨーク53の開口部531を覆うように配置されている。この有底筒体54の内部には、可動軸35と、第1ヨーク53に固定された固定鉄心57と、可動軸35の先端(Z方向下側の端部)に固定された可動鉄心58とが収納されている。固定鉄心57と可動鉄心58との間には、復帰バネ59が設けられている。
フランジ51、セラミックプレート52、および、第1ヨーク53は、一体化されており、第1ヨーク53および有底筒体54は、気密接合されている。これにより、フランジ51、セラミックプレート52、第1ヨーク53、および、有底筒体54の内部には、密閉空間が形成されている。この密閉空間に、一対の固定接点33a,33bと一対の可動接点34a,34bとが配置されている。
また、フランジ51の内部の密閉空間には、一対の永久磁石55,55とアーク用シールド部材61とが設けられている。
一対の永久磁石55,55は、相互に対向し、かつ、フランジ51の内部のX方向の両端に、一対の固定接点33a,33bおよび一対の可動接点34a,34bを挟むように配置されている。一対の永久磁石55,55は、絶縁材からなる磁石ホルダ56により保持されている。この磁石ホルダ56は、第1ヨーク53のZ方向上側の面に沿って可動軸35まで伸びている。この磁石ホルダ56と可動接触子32との間には、可動軸35に保持されているばね受け皿37と、このばね受け皿37と可動接触子32との間に配置されたコイルばね35とが設けられている。このコイルばね35の内部には、可動軸35が配置されている。
アーク用シールド部材61は、一対の固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34bのY方向の両側(図2の奥側および手前側)と、X方向の外側(隣接する永久磁石55に近い側)を覆うように配置されている。アーク用シールド部材61のX方向の外側には、永久磁石55の磁束を通過させるためのスペース611(図7に示す)が形成されている。
電磁石部40は、図2に示すように、スプール41と、このスプール41に巻回されているコイル42と、スプール41に固定されたコイル端子43(図1に示す)とで構成されている。
スプール41は、内部に有底筒体54が配置された胴部411と、この胴部411の両端に設けられた鍔部412とを有している。このスプール41は、第1ヨーク53のZ方向下側の面と接するように配置されている。コイル42は、胴部411に巻回されており、コイル端子43は、Z方向上側の鍔部412に固定されている。なお、コイル42は、リード線を介在させることなく、コイル端子43に直接巻き付けられている。
また、ハウジング1の内部には、断面略U字形状の第2ヨーク44が設けられている。この第2ヨーク44は、第1ヨーク53に接続され、第1ヨーク53と共に電磁石部40を囲むように、ケース10の内部に配置されている。
次に、図3〜図5を参照して、固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34bについて詳しく説明する。
固定接点33a,33bは、図3に示すように、その周縁がC面取り加工されており、可動接点34a,34bに対向する表面が小さくなっている。また、図5に示すように、固定接点33a,33bの表面は、可動接点34a,34bに向かって僅かに膨出しており、その中心が可動接点34a,34bと接触する接触点Pとなっている。
可動接点34a,34bは、図4に示すように、Z方向(可動接点34a,34bの接触または開離する接離方向)に沿って見た平面視において、各々が固定接点33a,33b内に位置するように可動軸35に対して対称に配置されると共に、直線部341と円弧部342とで構成された形状を有している。
直線部341は、Y方向に伸びており、隣接する永久磁石55に面している。円弧部342は、直線部341から可動軸35に向かって伸びている。可動接点34a,34bの表面は、固定接点33a,33bに向かって僅かに膨出しており、円弧部342を一部とする円の中心が固定接点33a,33bと接触する接触点Pとなっている。可動接点34a,34bの接触点Pを結んだ直線L上に、可動軸35と一対の永久磁石55,55とが配置されている。
すなわち、可動接点34a,34bは、Z方向(接離方向)に沿って見た平面視において、直線Lに平行なX方向(第1方向)の長さW1が、X方向に垂直なY方向(第2方向)の長さW2よりも小さくなっている(W1<W2)。
なお、X方向の長さW1は、Z方向に沿って見た平面視において、直線Lと可動接点34a,34bの周縁との交点間の長さであり、Y方向の長さW2は、接触点Pを通り直線Lに直交する直線(図示せず)と可動接点34a,34bの周縁との交点間の長さである。
また、可動接点34a,34bの直線部341間の距離D1、すなわち、可動接点34a,34b間のX方向の最大距離D1が、固定接点33a,33b間のX方向の最大距離D2よりも小さくなっている(D1<D2)。
なお、可動接点34a,34b間のX方向の最大距離D1は、Z方向に沿って見た平面視において、直線Lと可動接点34a,34bの周縁との交点のうちの永久磁石55に近い交点間の距離であり、固定接点33a,33b間のX方向の最大距離D2は、直線Lと固定接点33a,33bの周縁との交点のうちの永久磁石55に近い交点間の距離である。
ここで、固定接点33a,33bと可動接点34a,34bとが接触点Pで接触して、固定接点および可動接点34a,34b間に電流が流れたときに発生する電磁反発力について説明する。
図5に示すように、固定接点33a,33bと可動接点34a,34bとが接触点Pで接触して、固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34b間に矢印A1〜A6に示す方向に電流が流れたとする。この場合、固定接点33a,33bを流れる電流の向き(矢印A2,A3)と、可動接点34a,34bを流れる電流の向き(矢印A4,A5)とが逆方向になるため、固定接点33a,33bと可動接点34a,34bとの間に矢印E1,E2で示す方向、すなわち、固定接点33a,33bと可動接点34a,34bとを引き離す方向に電磁反発力が働く。
固定接点33a,33bと可動接点34a,34bとの間に発生する電磁反発力は、Z方向に沿って見た平面視における固定接点33a,33bと可動接点34a,34bとが重なる部分Sに比例して大きくなる。すなわち、Z方向に沿って見た平面視における固定接点33a,33bと可動接点34a,34bとが重なる部分Sを小さくすることで、電磁反発力を低減できる。
このように、前記電磁継電器100では、Z方向(可動接点34a,34bの接離方向)に沿って見た平面視において、一対の可動接点34a,34b間の直線Lに平行なX方向(第1方向)における最大距離D1が、一対の固定接点33a,33b間のX方向(第1方向)における最大距離D2よりも小さくなっている。このため、Z方向に沿って見た平面視における固定接点33a,33bと可動接点34a,34bとが重なる部分Sが小さくなり、固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34b間に発生する電磁反発力が低減される。
なお、可動接触子32のX方向の両端は、図4に示すように、可動接点34a,34bの直線部341に沿って形成されており、可動接触子32のX方向の長さD3(図3に示す)が、固定接点33a,33b間のX方向の最大距離D2よりも小さくなるようにしている(D3<D2)。これにより、固定接点33a,33bと可動接触子32との間に発生する電磁反発力が低減されるので、固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34b間に発生する電磁反発力を効果的に低減できる。
また、Z方向に沿って見た平面視において、可動接点34a,34bが、固定接点33a,33b内に位置している。さらに、固定接点33a,33bの周縁がC面取りされている。これにより、Z方向に沿って見た平面視における固定接点33a,33bと可動接点34a,34bとが重なる部分を確実に小さくできる。
続いて、図6,図7を参照して、固定接点33a,33bと可動接点34a,34bとの間に発生するアークについて説明する。
なお、図6では、X方向左側の固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34b間にZ方向の上側から下側(図6の手前から奥)に向かって、そして、X方向右側の固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34b間にZ方向の下側から上側(図6の奥から手前)に向かって電流が流れているとする。
図6に示すように、一対の永久磁石55,55の間には、矢印B1〜B10で示すように伸びる磁束が発生している。これにより、固定接点33a,33bと可動接点34a,34bとの間で発生するアークは、矢印F1〜F6で示す方向に働くローレンツ力を受けて、アーク用シールド部材61に向かって誘引される。
このとき、仮に、固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34bのアークが誘引される部分(図7の斜線以外の部分)をカットしたとすると、接触点Pで発生したアークを誘引できず、アークが接触点P付近に留まってしまうため、接触点Pの溶融等の固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34bの劣化を招いてしまう。この固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34bの劣化は、固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34bの接触点Pでの溶着、あるいは、固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34bの間隔の変化をもたらし、電磁継電器100の性能劣化に繋がってしまう。
このため、前記電磁継電器100では、可動接点34a,34bのX方向(第1方向)の長さW1が、可動接点34a,34bのX方向(第1方向)に垂直なY方向(第2方向)の長さW2よりも小さくなっている。すなわち、固定接点33a,33bと可動接点34a,34bとの間に発生するアークが永久磁石55,55によって誘引されないX方向(第1方向)の長さW1をY方向(第2方向)の長さW2よりも小さくすることにより、Z方向に沿って見た平面視における固定接点33a,33bと可動接点34a,34bとが重なる部分Sを小さくしている。これにより、アークによる固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34bの劣化を防止しつつ、固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34b間に発生する電磁反発力を低減して、固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34b間の接触信頼性を確保している。
(その他の実施形態)
可動接触子32および可動接点34a,34bは、前記実施形態に限らず、アークをY方向(第2方向)に誘引して、固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34bの劣化を防止しつつ、固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34b間に発生する電磁反発力を低減できるものであればよい。
前述のように、前記電磁継電器100では、アークに図6に示すF1〜F6のローレンツ力が働く。このため、図7に示すように、可動接触子32および可動接点34a,34bのX方向の一部(斜線で示す部分)をカットしても、固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34b間の接触信頼性に大きな影響を与えない。すなわち、可動接触子32および可動接点34a,34bから図7に示す斜線部分の全部または一部をカットすることで、アークによる固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34bの劣化を防止しつつ、可動接触子32および可動接点34a,34bと固定接点33a,33bとが重なる部分を小さくできる。
なお、固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34b間に発生したアークが誘引される方向は、固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34b間に流れる電流および永久磁石の磁束の強さに応じて変化する。このため、図7に示す斜線の範囲は、固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34b間に流れる電流および永久磁石の磁束の強さにより決定される。
例えば、可動接触子および可動接点は、図8,図9に示す可動接触子132および可動接点134a,134bであってもよい。可動接点134a,134bは、Z方向に沿って見た平面視において、隣接する永久磁石55に面する部分に、略中央部が接触点P方向に折り曲げられた直線状の屈曲部343と、この屈曲部343から可動軸35方向に伸びる円弧部342とで構成された形状を有している。また、可動接触子132は、X方向の両端が可動接点134a,134bの屈曲部343に沿って形成されている。
また、可動接触子および可動接点は、図10,図11に示す可動接触子232および可動接点234a,234bであってもよい。可動接点234a,234bは、Z方向に沿って見た平面視において、Y方向に平行に配置された直線部341と、この直線部341のY方向の両端を繋ぐ円弧部344とで構成された形状を有している。また、可動接触子232は、X方向の両端が可動接点234a,234bの直線部341に沿って形成されている。
また、可動接触子および可動接点は、図12,図13に示す可動接触子432および可動接点434a,434bであってもよい。可動接点434a,434bは、Z方向に沿って見た平面視において、X方向に間隔を空けて接触点Pに対して対称に配置された屈曲部343と、この屈曲部343のY方向の両端を繋ぐ円弧部344とで構成された形状を有している。また、可動接触子432は、X方向の両端がY方向に沿って伸びる直線状に形成されている。
前記実施形態では、可動接触子32のX方向の長さD3が、固定接点33a,33b間の最大距離D2よりも小さくなるようにしているが、これに限らない。例えば、可動接触子は、図14〜図21に示すように、X方向の長さD3が、固定接点33a,33b間の最大距離D2以上になっている可動接触子532であってもよい。
固定端子31a,31bの形状は、略円柱形状に限らず、電磁継電器の設計等に応じて、適宜変更できる。
固定接点33a,33bの周縁の面取りは、省略してもよい。
固定接点33a,33bのZ方向に沿って見た平面視の形状は、略円形状に限らず、電磁継電器の設計等に応じて、適宜変更できる。
一対の固定接点33a,33bおよび一対の可動接点34a,34bは、可動軸35に対して非対称に配置してもよい。
一対の永久磁石55,55は、異極でも同極でもかまわない。
固定接点33a,33b間に、補助ヨークを設けてもよい。この補助ヨークは、例えば、可動接触子に設けられた断面略U字形状のU字状ヨークと、このU字状ヨークに対向するように固定され、U字状ヨークとの間に隙間を有する板状ヨークとで構成することができる。また、この補助ヨークは、可動接触子に電流が流れると、U字状ヨークおよび板状ヨークを通る磁束が形成され、U字状ヨークおよび板状ヨーク間に磁気吸引力が働くようになっている。この磁気吸引力と、固定接点および可動接点間に発生する電磁反発力とは、相互に打ち消し合う方向に働くため、これにより、固定接点および可動接点間の接触信頼性を確保できる。
一対の固定接点33a,33bおよび一対の可動接点34a,34bを通る直線Lは、一対の固定接点33a,33bおよび一対の可動接点34a,34bを通るものであればよく、固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34bの接触点Pを通るものに限らない。例えば、一対の固定接点および一対の可動接点を通る直線は、固定接点および可動接点の中心を通るものでもよい。
前記実施形態で述べた構成要素は、適宜、組み合わせてもよく、また、適宜、選択、置換、あるいは、削除してもよいことは、勿論である。
本発明の電磁継電器は、前記実施形態に限らず、他の電磁継電器に適用することができる。
1 ハウジング
10 ケース
11 端子溝
12 係止孔
20 カバー
21 仕切り壁
22 端子孔
30 接点機構部
31a,31b 固定端子
32,132,232,432,532 可動接触子
33a,33b 固定接点
34a,34b,134a,134b,
234a,234b,434a,434b 可動接点
341 直線部
342,344 円弧部
343 屈曲部
35 可動軸
36 コイルばね
40 電磁石部
41 スプール
411 胴部
412 鍔部
42 コイル
43 コイル端子
44 第2ヨーク
51 フランジ
52 セラミックプレート
521 端子孔
53 第1ヨーク
531 開口部
54 有底筒体
55 永久磁石
56 磁石ホルダ
57 固定鉄心
58 可動鉄心
59 復帰バネ
61 アーク用シールド部材
611 スペース
100 電磁継電器
A1〜A6 電流
B1〜10 磁束
D1 可動接点間の第1方向(X方向)の最大距離
D2 固定接点間の第1方向(X方向)の最大距離
D3 可動接触子の第1方向(X方向)の長さ
E1,E2 電磁反発力
F1〜F6 ローレンツ力
L 接触点を結ぶ直線
P 接触点
S Z方向に沿って見た平面視における固定接点と可動接点とが重なる部分
W1 可動接点の第1方向(X方向)の長さ
W2 可動接点の第2方向(Y方向)の長さ

Claims (5)

  1. 一対の固定接点と、
    一対の前記固定接点の各々に対向し、かつ、一対の前記固定接点の各々に接触および開離可能に配置された一対の可動接点と、
    一対の前記可動接点を電気的に接続する可動接触子と、
    一対の前記可動接点が一対の前記固定接点に接触または開離する接離方向に沿って見た平面視において、一対の前記固定接点および一対の前記可動接点を通る直線上に配置されると共に、相互に対向し、かつ、一対の前記固定接点および一対の前記可動接点を挟むように配置された一対の永久磁石と、
    を備え、
    前記接離方向に沿って見た平面視において、一対の前記可動接点間の前記直線に平行な第1方向における最大距離が、一対の前記固定接点間の前記第1方向における最大距離よりも小さい、電磁継電器。
  2. 前記接離方向に沿って見た平面視において、前記可動接点の前記第1方向の長さが、前記可動接点の前記第1方向に垂直な第2方向の長さよりも小さい、請求項1に記載の電磁継電器。
  3. 前記接離方向に沿って見た平面視において、前記可動接触子の前記第1方向の長さが、一対の前記固定接点間の前記第1方向における最大距離よりも小さい、請求項1または2に記載の電磁継電器。
  4. 前記接離方向に沿って見た平面視において、前記可動接点が前記固定接点内に位置している、請求項1から3のいずれか1つに記載の電磁継電器。
  5. 前記固定接点の周縁が面取りされている、請求項1から4のいずれか1つに記載の電磁継電器。
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