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JP2017174626A - 同軸コネクタ - Google Patents

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JP2017174626A
JP2017174626A JP2016059262A JP2016059262A JP2017174626A JP 2017174626 A JP2017174626 A JP 2017174626A JP 2016059262 A JP2016059262 A JP 2016059262A JP 2016059262 A JP2016059262 A JP 2016059262A JP 2017174626 A JP2017174626 A JP 2017174626A
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貴生 山内
Takao Yamauchi
貴生 山内
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Abstract

【課題】グランドコンタクト導体の絶縁ハウジングに対する軸周りでの回転を抑制する。
【解決手段】絶縁ハウジング100は、信号コンタクト導体300の一部を内部に収容する収容孔108が設けられたベース部102と、収容孔108の延在方向に直交する方向に沿ってベース部102から突出する突出部104とを有する。グランドコンタクト導体200は、軸Axに沿って延びる筒状の本体部202と、本体部202の下端縁に一体的に設けられた外部端子部204A,204Bとを有する。外部端子部204A,204Bは、突出部104を間において相対して配置されており、突出部104の外側面S1,S2と近接しつつ対向する内側面S5,S6をそれぞれ有する。
【選択図】図4

Description

本開示は、各種の配線が形成された配線基板(例えば、リジッド基板、フレキシブルプリント基板、リジッドフレキシブル基板等のプリント基板)上に実装される同軸コネクタに関する。
一般に、携帯電話等の小型端末の内部には、配線基板同士を接続してこれらの間で高周波信号を伝送するために、多数の同軸ケーブルが配線されている。また、小型端末の内部において、配線基板同士を直接接続することも行われている。特許文献1は、配線基板同士を電気的に接続するコネクタの一例として、配線基板に実装されるプラグコネクタを開示している。
特許文献1のプラグコネクタは、絶縁ハウジングと、信号コンタクト導体と、グランドコンタクト導体とを備える。絶縁ハウジングは、ベース部と、4つの係合部とを有する。ベース部の中心部には、信号コンタクト導体が挿通可能な貫通孔が設けられている。4つの係合部は、ベース部の周縁に一体的に設けられている。4つの係合部は、ベース部の貫通孔の中心軸に対して放射状に延びている。
グランドコンタクト導体は、所定の軸に沿って延びる筒状の本体部と、4つの外部端子部とを有する。本体部の周面には、軸方向に延びるスリットが形成されている。4つの外部端子部は、本体部のうち軸方向における一方の端縁に一体的に接続されている。4つの外部端子部は、本体部から外方に向けて延びている。2つの外部端子部は軸に対してスリット寄りに位置しており、残余の2つの外部端子部は軸に対してスリットとは反対側に位置している。
特許文献1のプラグコネクタの組み立て時において、グランドコンタクト導体の本体部は、ベース部の周縁に対応するようにベース部上に配置される。次に、各外部端子部のうち、プラグコネクタの配線基板への実装時に配線基板に対向する側の面を下面とした場合に、各外部端子部を、対応する係合部の下面側に入り込ませる。そのため、各外部端子部は対応する係合部と軸方向において係合し、グランドコンタクト導体が絶縁ハウジングに対して軸方向において固定される。
特開2015−088263号公報
しかしながら、特許文献1のプラグコネクタにおいては、各外部端子部が、対応する係合部と軸方向において係合するのみであった。そのため、グランドコンタクト導体が絶縁ハウジングに取り付けられても、グランドコンタクト導体が絶縁ハウジングに対して軸周りに回転してしまう虞があった。具体的には、ピックアンドプレース装置等によってプラグコネクタを配線基板に実装するにあたり、プラグコネクタが配線基板に当接する際に、絶縁ハウジング又はグランドコンタクト導体が衝撃を受けて、グランドコンタクト導体が絶縁ハウジングに対して軸周りに回転してしまい、軸の周方向において位置ずれが発生してしまう虞があった。また、プラグコネクタが相手方のコネクタ(リセプタクルコネクタ)と嵌合する際に、プラグコネクタがリセプタクルコネクタから圧力を受けて、同様の位置ずれが発生してしまう虞があった。すなわち、特許文献1のプラグコネクタにおいては、グランドコンタクト導体の絶縁ハウジングに対する軸周りの回転規制について、全く考慮されていなかった。グランドコンタクト導体が絶縁ハウジングに対して回転ずれしたプラグコネクタが配線基板上に実装されると、グランドコンタクト導体の外部端子部が配線基板上の端子電極からはみ出た状態で当該端子電極とはんだ付けされてしまい、接続不良が生ずる可能性があった。
そこで、本開示は、グランドコンタクト導体の絶縁ハウジングに対する軸周りでの回転を抑制することが可能な同軸コネクタを説明する。
[1]本開示の一つの観点に係る同軸コネクタは、信号コンタクト導体と、グランドコンタクト導体と、信号コンタクト導体及びグランドコンタクト導体の間を絶縁する絶縁ハウジングとを備えており、相手方のコネクタと嵌合可能に構成されると共に、配線基板に実装される同軸コネクタである。絶縁ハウジングは、信号コンタクト導体の一部を内部に収容する収容孔が設けられたベース部と、ベース部の側面から収容孔の延在方向に直交する方向に沿ってベース部から突出する突出部とを有する。グランドコンタクト導体は、所定の軸に沿って延びる筒状の本体部と、本体部のうち軸方向における一方の端縁に一体的に設けられた第1及び第2の外部端子部とを有する。本体部は、ベース部の外周面の一部を囲むようにベース部に取り付けられている。第1及び第2の外部端子部は、突出部を間において相対して配置されており、突出部の外側面と近接しつつ対向する内側面をそれぞれ有する。
本開示の一つの観点に係る同軸コネクタでは、第1及び第2の外部端子部が、突出部を間において相対して配置されており、突出部の外側面と近接しつつ対向する内側面をそれぞれ有する。そのため、第1及び第2の外部端子部によって絶縁ハウジングの突出部が挟まれている。従って、本体部に対して軸の周方向に負荷がかかったとしても、第1の外部端子部の内側面が突出部の外側面と当接するか、又は、第2の外部端子部の内側面が突出部の外側面と当接する。すなわち、突出部は、グランドコンタクト導体の回転を規制する回転規制部として機能する。その結果、グランドコンタクト導体の絶縁ハウジングに対する軸周りでの回転を抑制することが可能となる。これにより、グランドコンタクト導体の絶縁ハウジングに対するより確実な位置決めが実現される。さらに、同軸コネクタを配線基板上に実装する際に、グランドコンタクト導体の外部端子部が配線基板上の端子電極からはみ出た状態となり難いので、接続を良好に行える。
[2]上記第1項に記載の同軸コネクタにおいて、突出部は、軸方向に直交する方向に沿ってベース部からそれぞれ別々に突出する第1及び第2の突出片を含み、第1の外部端子部の内側面は、第1の突出片の外側面と近接しつつ対向しており、第2の外部端子部の内側面は、第2の突出片の外側面と近接しつつ対向していてもよい。
[3]上記第1又は2項に記載の同軸コネクタにおいて、本体部には、軸方向に沿って延びるスリットが設けられており、第1及び第2の外部端子部は、軸を基準としてスリットとは反対側に位置していてもよい。
[4]上記第3項に記載の同軸コネクタにおいて、グランドコンタクト導体は、本体部の端縁に一体的に設けられた第3及び第4の外部端子部をさらに有し、第3及び第4の外部端子部は、軸を基準としてスリット側に配置されていてもよい。そのため、同軸コネクタが配線基板上に実装されることにより、スリット側に位置する第3及び第4の外部端子部が配線基板の端子電極に固定されると、同軸コネクタと相手方のコネクタとが嵌合する際に、スリットが大きく開かれることが抑制される。従って、本体部から相手方のコネクタに対して付勢力が十分に付与されるので、本体部と相手方のコネクタとの嵌合を維持しやすくなる。
[5]上記第4項に記載の同軸コネクタにおいて、第1及び第2の外部端子部はそれぞれ、本体部から軸に対して放射状に延びる基端部と、基端部の先端に一体的に設けられた先端部とをさらに有し、第1及び第2の外部端子部の先端部はそれぞれ、突出部の突出方向と同じ側に向けて突出部に沿うように延びており、第3及び第4の外部端子部の先端部はそれぞれ、突出部の突出方向とは反対側に向けて延びており、第1及び第2の外部端子部の先端部の長さは、第3及び第4の外部端子部の先端部よりも長くてもよい。ところで、本体部が軸周りに回転する場合、第1及び第2の外部端子部の先端部(第1及び第2の外部端子部の先端)が突出部と当接する。ここで、第1及び第2の外部端子部の長さが長いほど、本体部の回転角度がより小さくなる。従って、第1及び第2の外部端子部の先端部の長さが第3及び第4の外部端子部の先端部よりも長いと、グランドコンタクト導体の絶縁ハウジングに対する軸周りでの回転をいっそう抑制することが可能となる。一方、第3及び第4の外部端子部の先端部の長さは、第1及び第2の外部端子部の先端部の長さよりも短い。この場合には、第3及び第4の外部端子部の大きさが比較的小さくなるので、同軸コネクタの小型化を図ることが可能となる。
[6]上記第5項に記載の同軸コネクタにおいて、第1及び第2の外部端子部の先端部はそれぞれ、突出部の突出方向において本体部よりも外側まで延びており、第3及び第4の外部端子部の先端部はそれぞれ、突出部の突出方向において本体部よりも外側にまでは延びていなくてもよい。
[7]上記第5又は6項に記載の同軸コネクタにおいて、各先端部は直線状を呈していてもよい。
[8]上記第3〜7項のいずれか一項に記載の同軸コネクタにおいて、絶縁ハウジングは、軸方向に延びると共にベース部の外側に配置された壁部をさらに有し、壁部は、スリットと、本体部のうちスリットの近傍の領域とを外側から覆っており、相手方のコネクタとの嵌合により外側に押し拡げられた本体部の領域と当接可能に構成されていてもよい。この場合、同軸コネクタに相手方のコネクタが嵌合する際に、スリットが大きく開かれようとするが、本体部のうちスリットの近傍の領域が壁部によって押さえられるので、スリットの拡大が抑制される。そのため、本体部から相手方のコネクタに対して付勢力が十分に付与されるので、本体部と相手方のコネクタとの嵌合を維持しやすくなる。
本開示に係る同軸コネクタによれば、グランドコンタクト導体の絶縁ハウジングに対する軸周りでの回転を抑制することが可能となる。
図1は、プラグコネクタを前側上方から見た斜視図である。 図2は、プラグコネクタを後側上方から見た斜視図である。 図3は、プラグコネクタを前側下方から見た斜視図である。 図4は、プラグコネクタを示す上面図である。 図5は、プラグコネクタを示す底面図である。 図6は、図4のVI−VI線断面図である。 図7は、図4のVII−VII線断面図である。 図8は、絶縁ハウジングを前側上方から見た斜視図である。 図9は、絶縁ハウジングを前側下方から見た斜視図である。 図10は、グランドコンタクト導体を前側上方から見た斜視図である。 図11は、グランドコンタクト導体を後側上方から見た斜視図である。 図12は、グランドコンタクト導体を示す側面図である。 図13は、信号コンタクト導体を前側上方から見た斜視図である。 図14は、信号コンタクト導体を後側上方から見た斜視図である。 図15は、信号コンタクト導体を前側下方から見た斜視図である。 図16は、図13のXVI−XVI線断面図である。 図17は、プラグコネクタを配線基板に実装する方法を説明するための図である。 図18は、プラグコネクタとリセプタクルコネクタとを接続する方法を説明するための図である。 図19は、グランドコンタクト導体の他の例を後側上方から見た斜視図である。 図20は、信号コンタクト導体の他の例を前側上方から見た斜視図である。 図21は、信号コンタクト導体の他の例を前側下方から見た斜視図である。 図22は、絶縁ハウジングの他の例を前側下方から見た斜視図である。
以下に説明される本開示に係る実施形態は本発明を説明するための例示であるので、本発明は以下の内容に限定されるべきではない。以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
[プラグコネクタ]
プラグコネクタ1は、各種の配線が形成された配線基板CB1(図17及び図18参照)上に実装される同軸コネクタである。プラグコネクタ1は、図1〜図7に示されるように、絶縁性の絶縁ハウジング100と、導電性のグランドコンタクト導体200と、導電性の信号コンタクト導体300とを備える。
プラグコネクタ1は、配線基板CB2(図18参照)に実装されたリセプタクルコネクタ2(同図参照)と嵌合及び抜去可能に構成されている。配線基板CB1,CB2としては、例えば、リジッド基板、フレキシブルプリント基板、リジッドフレキシブル基板等のプリント基板が挙げられる。なお、本明細書では、プラグコネクタ1及びリセプタクルコネクタ2がそれぞれ配線基板CB1,CB2に実装される側を「下」とし、その反対側を「上」とする。
[絶縁ハウジング]
絶縁ハウジング100は、樹脂等の絶縁性材料を、例えば射出成形することによって形成される。絶縁ハウジング100は、グランドコンタクト導体200と信号コンタクト導体300との間を絶縁するように構成されている。絶縁ハウジング100は、図1〜図9に示されるように、ベース部102と、突出部104と、壁部106とを有する。
ベース部102は、上下方向に延びる柱状部材である。ベース部102には、図1〜図9に示されるように、収容孔108と、一対の係止突起110A,110Bと、嵌合溝112(第2の嵌合溝)とが設けられている。収容孔108は、信号コンタクト導体300の接続片304(後述する)を内部に収容可能に構成されている。従って、絶縁ハウジング100は、信号コンタクト導体300の一部を内部に保持可能である。収容孔108は、ベース部102を上下方向に延びている。収容孔108は、本実施形態において、ベース部102を上下方向に貫通する貫通孔である。そのため、本実施形態では、ベース部102は所定の軸Ax方向に沿って延びる筒状体である。
係止突起110A,110Bは、ベース部102の下端近傍に位置している。係止突起110A,110Bは、ベース部102の外表面から外方に向けて突出している。係止突起110A,110Bは、上方から見て、ベース部102の軸Axに関して略点対称となる位置に配置されている。従って、係止突起110A,110Bは、軸Axに関して対向している。すなわち、係止突起110A,110Bは、軸Ax方向から見たときに、軸Axに直交すると共に配線基板CB1と平行に延びる仮想直線VL1(第2の仮想直線)上に位置すると共に、軸Axを間において対向している。
ベース部102の下端近傍には、フランジ114が設けられている。フランジ114は、軸Axを中心とする円環状を呈し、ベース部102から外側に向けて張り出している。フランジ114には、図3、図5及び図7〜図9に示されるように、係止突起110A,110Bにそれぞれ対応する位置に一対の切り欠き116A,116B(被係止部)が形成されている。一対の切り欠き116A,116Bは、ベース部102の外周面から側方に向けて開放されていると共にベース部102の底面から下方に向けて開放されている。
フランジ114のうち軸Ax方向(上下方向)において切り欠き116Aと隣り合う部分が、係止突起110Aとして機能する。フランジ114のうち軸Ax方向(上下方向)において切り欠き116Bと隣り合う部分が、係止突起110Bとして機能する。すなわち、係止突起110A,110Bは、フランジ114の一部であるともいえる。
嵌合溝112は、図3、図6及び図9に示されるように、ベース部102に設けられている。嵌合溝112は、収容孔108と隣り合っている。嵌合溝112は、軸Ax方向に沿って延びており、ベース部102の下端から上端側に向けて窪んでいる。従って、嵌合溝112の開口はベース部102の下面側に向けて開放されている。嵌合溝112には、信号コンタクト導体300の屈曲片306(後述する)が挿通される。嵌合溝112の大きさは屈曲片306よりも小さく設定されており、屈曲片306が嵌合溝112内に圧入されることで、嵌合溝112と屈曲片306とが嵌合する。
突出部104は、ベース部102から外側に向けて突出している。具体的には、突出部104は、軸Ax及び仮想直線VL1の双方に直交すると共に配線基板CB1と平行に延びる仮想直線VL2(第1の仮想直線)に沿って突出している。仮想直線VL2は、収容孔108の延在方向に直交する方向でもある。従って、換言すれば、突出部104は、収容孔108の延在方向に直交する方向に沿ってベース部102から突出している。突出部104の下端部は、ベース部102の下端部と一体的に接続されている。なお、本明細書では、ベース部102に対して突出部104が突出する側を「後」とする。
突出部104は、一対の突出片104A,104Bを含む。一対の突出片104A,104Bは、仮想直線VL2の延在方向において、ベース部102からそれぞれ別々に突出している。換言すれば、突出部104の突出方向は、仮想直線VL2の延在方向である。一対の突出片104A,104Bは、仮想直線VL1の延在方向において対向している。突出片104A(第1の突出片)は、仮想直線VL1の延在方向において外方を向く外側面S1を有する。突出片104B(第2の突出片)は、仮想直線VL1の延在方向において外方を向く外側面S2を有する。
壁部106は、ベース部102の外側に配置されており、軸Ax方向に延びている。壁部106は、軸Axに対して突出部104とは反対側において、ベース部102から外側に向けて突出している。すなわち、壁部106は、仮想直線VL2に沿って突出している。壁部106の下端部は、ベース部102の下端部と一体的に接続されている。なお、本明細書では、ベース部102に対して壁部106が突出する側を「前」とする。
図3、図5、図6及び図9に示されるように、絶縁ハウジング100の底面には、収容溝118が設けられている。収容溝118は、仮想直線VL2の延在方向において、ベース部102の収容孔108から壁部106の前端にかけて延びている。換言すれば、収容溝118は、収容孔108から、嵌合溝112とは反対側に向けて延びている。収容溝118は、信号コンタクト導体300の端子片302(後述する)を収容するための空間として機能する。
収容溝118の両側壁には、一対の突起120が設けられている。一対の突起120は、仮想直線VL1の延在方向において、互いに対向している。一対の突起120の離間距離は、信号コンタクト導体300の端子片302の幅よりも若干小さくなるように設定されている。
[グランドコンタクト導体]
グランドコンタクト導体200は、導電性及び弾性を有する金属板を打ち抜き加工及び曲げ加工することによって形成される。当該金属板の表面には、例えば、ニッケル、銀、金等の金属めっきが施されていてもよい。グランドコンタクト導体200は、図1〜図7に示されるように、ベース部102の外側に位置するように絶縁ハウジング100に取り付けられている。グランドコンタクト導体200は、図1〜図7及び図10〜図12に示されるように、本体部202と、外部端子部204A〜204Dと、係止部206A,206Bを有する。
本体部202は、軸Axに沿って延びる筒状体である。本実施形態では、本体部202は、ベース部102の外周面を部分的に覆うように、ベース部102の軸Axと同軸状に配置されている。なお、本体部202に後述するスリットSLが設けられていない場合には、本体部202はベース部102の外周面を全体的に覆ってもよい。本体部202は、係止部206A,206Bを介して、ベース部102に取り付けられている。
本体部202には、スリットSLと、ブリッジ208とが設けられている。スリットSLは、軸Ax方向に沿って延びている。すなわち、本体部202は、軸Ax方向から見て円弧形状を呈する。本体部202は、リセプタクルコネクタ2のグランドコンタクト導体2b(図18参照)の外側を覆うようにリセプタクルコネクタ2と嵌合可能である。なお、本体部202は、リセプタクルコネクタ2のグランドコンタクト導体2bによって外側から覆われるようにリセプタクルコネクタ2と嵌合可能であってもよい。
スリットSLは、壁部106と対向するように配置されている。すなわち、スリットSLは、前方に位置している。スリットSL、軸Ax及び突出部104が並ぶ方向は、仮想直線VL2の延在方向でもある。スリットSLと、本体部202のうちスリットSLの近傍の領域R(図1、図2、図4、図6、図10及び図11参照)とは、外側から壁部106によって覆われている。本体部202がリセプタクルコネクタ2と嵌合する際には、スリットSLの間隔が拡がり、本体部202のうちスリットSLの近傍の領域Rが特に弾性的に変形する。そのため、プラグコネクタ1とリセプタクルコネクタ2との嵌合によって本体部202(領域R)が外側に押し拡げられると、領域Rが壁部106に当接する。
本体部202の上端縁202a(本体部202のうち軸Ax方向における他方の端縁)は、下側から上側に向かうにつれて、いったん軸Axの径方向内側に縮径した後に屈曲して、軸Axの径方向外側に向けて拡径している。すなわち、上端縁202aは、軸Axを含む仮想平面で切断したときに、略C字形状を呈する。
ブリッジ208は、金属板からグランドコンタクト導体200を打ち抜き加工及び曲げ加工する際に、リードフレーム(図示せず)のキャリアとグランドコンタクト導体200とを接続する部分である。ブリッジ208は、グランドコンタクト導体200の加工の最終工程において切断され、キャリアから切り離される。ブリッジ208は、本実施形態において、本体部202の上端縁202a側で且つ一対の突出片104A,104Bの間(外部端子部204A,204Bの間)に配置されている。すなわち、ブリッジ208は、後方に位置している。
外部端子部204A〜204Dはいずれも、板状体である。外部端子部204A〜204Dは、本体部202の下端縁202b(本体部202のうち軸Ax方向における一方の端縁)に一体的に設けられている。外部端子部204A〜204Dは、軸Ax周り(本実施形態では上方から見て時計回り)にこの順に並ぶように配置されている。具体的には、外部端子部204A(第1の外部端子部)及び外部端子部204B(第2の外部端子部)は、軸Axに対してスリットSLとは反対側であって、ブリッジ208を間に置くように配置されている。図1〜図5に示されるように、グランドコンタクト導体200が絶縁ハウジング100に取り付けられた状態において、外部端子部204Aと外部端子部204Bとは、突出部104を間において相対する。外部端子部204B及び外部端子部204C(第3の外部端子部)は、係止部206Bを間に置くように配置されている。外部端子部204C及び外部端子部204D(第4の外部端子部)は、軸Axに対してスリットSL側であって、スリットSLを間に置くように配置されている。外部端子部204D及び外部端子部204Aは、係止部206Aを間に置くように配置されている。
外部端子部204A〜204Dはそれぞれ、本体部202よりも外側に突出するように本体部202に対して屈曲されている。外部端子部204A〜204Dは、軸Axと略直交する一対の主面S3,S4を含む。主面S3(第1の主面)は、プラグコネクタ1が配線基板CB1に実装された状態で、配線基板CB1側を向いている。すなわち、主面S3は、外部端子部204A〜204Dの下面である。主面S4(第2の主面)は、配線基板CB1とは反対側(本体部202の上端縁202a側)を向いている。すなわち、主面S4は、外部端子部204A〜204Dの上面である。
外部端子部204A,204Bはそれぞれ、仮想直線VL1の延在方向において対向する内側面S5,S6を含む。図1〜図5に示されるように、グランドコンタクト導体200が絶縁ハウジング100に取り付けられた状態において、外部端子部204Aの内側面S5は、突出片104Aの外側面S1と近接しつつ対向している。グランドコンタクト導体200が絶縁ハウジング100に取り付けられた状態において、外部端子部204Bの内側面S6は、突出片104Bの外側面S2と近接しつつ対向している。すなわち、グランドコンタクト導体200が絶縁ハウジング100に取り付けられた状態において、各内側面S5,S6はそれぞれ、突出部104の各外側面S1,S2と近接しつつ対向している。外側面S1と内側面S5との離間距離、及び、外側面S2と内側面S6とを離間距離は、例えば、0.03mm〜0.1mm程度であってもよい。あるいは、外側面S1と内側面S5とが当接していてもよいし、外側面S2と内側面S6とが当接していてもよい。
外部端子部204A〜204Dはそれぞれ、基端部210と、先端部212とを含む。基端部210は、本体部202の下端縁202bに一体的に接続されており、本体部202の下端縁202bに対して屈曲した屈曲部でもある。基端部210は、軸Axを中心として本体部202から放射状に延びている。
先端部212は、基端部210の先端に一体的に接続されている。先端部212は、仮想直線VL2の延在方向に沿って直線状に延びている。そのため、各先端部212の側面(軸Axと略平行に拡がる面)は、凹凸を有しておらず、平坦面である。
外部端子部204A,204Bの先端部212は、突出部104の突出方向と同じ側(後ろ側)に向けて突出部104の外側面S1,S2に沿うように延びている。外部端子部204C,204Dの先端部212は、突出部104の突出方向とは反対側(前側)に向けて延びている。外部端子部204A,204Bの先端部212の長さは、外部端子部204C,204Dの先端部212の長さよりも長い。
具体的には、図4に示されるように、グランドコンタクト導体200が絶縁ハウジング100に取り付けられた状態において、外部端子部204A,204Bの先端部212は、仮想直線VL2の延在方向において本体部202よりも外側まで延びてる。換言すれば、グランドコンタクト導体200が絶縁ハウジング100に取り付けられた状態において、外部端子部204A,204Bの先端部212の先端は、仮想直線VL2に直交し且つ本体部202の最後部を通る仮想平面VS1よりも軸Axから離れる側に位置している。
一方、グランドコンタクト導体200が絶縁ハウジング100に取り付けられた状態において、外部端子部204C,204Dの先端部212は、仮想直線VL2の延在方向において本体部202よりも外側にまでは延びていない。換言すれば、グランドコンタクト導体200が絶縁ハウジング100に取り付けられた状態において、外部端子部204C,204Dの先端部212の先端は、仮想直線VL2に直交し且つ本体部202の最前部を通る仮想平面VS2よりも軸Ax寄りに位置している。
係止部206A,206Bは、図1〜図3及び図10〜図12に示されるように、本体部202の下端縁202bに一体的に接続されている。係止部206A,206Bは、本体部202の下端縁202bから下方に向けて突出し、軸Ax方向に沿って延びている。係止部206A,206Bの先端Tの軸Ax方向における位置(係止部206A,206Bの先端Tの高さ位置)は、図12に示されるように、外部端子部204A〜204Dの主面S4と同一であるか、又は主面S4よりも主面S3側である。
係止部206A,206Bはそれぞれ、図1〜図4、図7及び図10〜図12に示されるように、係止片214を含む。係止片214は、下側から上側に向かうにつれて軸Ax側に近づくように傾斜している。係止片214の下端は、係止部206A,206Bと一体的に接続されている。そのため、係止片214は、その下端を支点として、軸Axに近接及び離間するように揺動可能である。
グランドコンタクト導体200を絶縁ハウジング100に取り付ける際に、絶縁ハウジング100の上方からグランドコンタクト導体200を絶縁ハウジング100に向けて降下させていくと、係止部206Aの係止片214が係止突起110Aに当接すると共に、係止部206Bの係止片214が係止突起110Bに当接する。この状態で、グランドコンタクト導体200をさらに降下させると、各係止片214が各係止突起110A,110Bによって押されて外側に揺動する。グランドコンタクト導体200をさらに降下して、各係止片214が各係止突起110A,110Bを乗り越えると、各係止片214は、内側に揺動して元の形状に戻り、各切り欠き116A,116B内に収容される。こうして、係止部206Aの係止片214が係止突起110Aに係止されると共に、係止部206Bの係止片214が係止突起110Bに係止される。従って、係止部206Aは、絶縁ハウジング100の被係止部(係止突起110A及び切り欠き116A)と係止可能に構成されている。係止部206Bは、絶縁ハウジング100の被係止部(係止突起110B及び切り欠き116B)と係止可能に構成されている。
本実施形態において、係止部206A,206Bは、軸Ax方向から見たときに、仮想直線VL2に関して略線対称に配置されている。本実施形態において、係止部206A,206Bは、軸Ax方向から見たときに、仮想直線VL1上に位置すると共に、軸Axを間において対向している。従って、図5に示されるように、係止部206Aは、軸Ax方向から見たときに、係止部206A及び軸Axを結ぶと共に配線基板CB1と平行に延びる仮想直線(仮想直線VL1)と仮想直線VL2とがなす角度がスリットSLの位置を起点として−90°となるように位置している。係止部206Bは、軸Ax方向から見たときに、係止部206B及び軸Axを結ぶと共に配線基板CB1と平行に延びる仮想直線と仮想直線VL2とがなす角度がスリットSLの位置を起点として+90°となるように位置している。
[信号コンタクト導体]
信号コンタクト導体300は、導電性及び弾性を有する金属板を打ち抜き加工及び曲げ加工することによって形成される。当該金属板の表面には、例えば、ニッケル、銀、金等の金属めっきが施されていてもよい。信号コンタクト導体300は、図1〜図7に示されるように、絶縁ハウジング100に取り付けられている。信号コンタクト導体300は、図1〜図7及び図13〜図16に示されるように、端子片302と、一対の接続片304と、屈曲片306とを有する。
端子片302は、矩形状を呈する板部材である。プラグコネクタ1の配線基板CB1への実装時において、端子片302の一端側(基端側)が配線基板CB1の端子電極TE2(後述する)に接続される。
端子片302は、互いに対向する一対の主面S7,S8を有する。端子片302には、一端側(基端側)と他端側(先端側)との間において端子片302の延在方向に沿って延びる補強部308が設けられている。補強部308の始点は、端子片302の基端側と配線基板CB1の端子電極TE2とが重なり合う領域に位置していてもよい。補強部308の終点は、端子片302のうち接続片304が接続されている領域に位置していてもよい。
本実施形態において、補強部308は、突条308Aと凹溝308Bとで構成された凹凸部である。突条308Aは、主面S7(第1の主面)から突出している。凹溝308Bは、主面S8(第2の主面)のうち突条308Aに対応する位置において窪んでいる。
一対の接続片304は、L字形状を呈する片持ち状の板部材である。一対の接続片304は、端子片302の先端側において端子片302に立設されている。具体的には、一対の接続片304はそれぞれ、端子片302の各側縁に一体的に接続されている。一対の接続片304は、端子片302の各側縁から屈曲しつつ、主面S7,S8の対向方向に沿って延びるように主面S7側に突出している。従って、一対の接続片304が突出する側は、突条308Aが突出している側と同じである。一対の接続片304の端子片302からの突出方向は、主面S7,S8の対向方向であるともいえる。
一対の接続片304は、図1〜図7に示されるように、絶縁ハウジング100のベース部102の収容孔108内に配置されている。そのため、ベース部102及びグランドコンタクト導体200の本体部202は共に、一対の接続片304の外方に位置している。
一対の接続片304は、リセプタクルコネクタ2の信号コンタクト導体2a(後述する)と嵌着可能に構成されている。一対の接続片304がリセプタクルコネクタ2の信号コンタクト導体2aと嵌着する際には、一対の接続片304が信号コンタクト導体2aによって外側に押し拡げられ、信号コンタクト導体2aと弾性的に嵌着する。
屈曲片306は、図6及び図13〜図16に示されるように、L字形状を呈する片持ち状の板部材である。屈曲片306は、端子片302の先端側において端子片302に立設されている。具体的には、屈曲片306は、端子片302の先端縁に一体的に接続されている。屈曲片306は、端子片302の先端縁から屈曲しつつ、主面S7,S8の対向方向に沿って延びるように主面S7側に突出している。従って、屈曲片306が突出する側は、突条308A及び一対の接続片304が突出している側と同じである。
信号コンタクト導体300を絶縁ハウジング100に取り付ける際には、端子片302が絶縁ハウジング100の収容溝118内に位置するように、端子片302を一対の突起120の間に圧入する。これにより、端子片302が一対の突起120によって収容溝118内に固定される。また、屈曲片306が絶縁ハウジング100の嵌合溝112内に位置するように、屈曲片306を嵌合溝112内に圧入する。これにより、屈曲片306が嵌合溝112内に固定される。
[プラグコネクタの使用方法]
続いて、プラグコネクタ1の使用方法について説明する。まず、図17に示されるように、プラグコネクタ1と、配線基板CB1とを用意する。配線基板CB1には、グランド電位と電気的に接続するためのグランド用導電路(図示せず)と、電気信号を伝達するための信号用導電路(図示せず)と、グランド用導電路と電気的に接続された端子電極TE1と、信号用導電路と電気的に接続された端子電極TE2が形成されている。
次に、プラグコネクタ1の各外部端子部204A〜204Dを対応する端子電極TE1上に載置する。また、プラグコネクタ1の信号コンタクト導体300のうち端子片302の基端部を端子電極TE2上に載置する。次に、各外部端子部204A〜204Dと、対応する端子電極TE1とをはんだ付けにより接合すると共に、端子片302の基端部と端子電極TE2とをはんだ付けにより接合する。これにより、プラグコネクタ1が配線基板CB1に実装される。
次に、図18に示されるように、配線基板CB2に実装されたリセプタクルコネクタ2を用意する。リセプタクルコネクタ2は、円柱状の信号コンタクト導体2aと、信号コンタクト導体2aを取り囲むように配置された円筒状のグランドコンタクト導体2bとを備える。配線基板CB2には、配線基板CB1と同様に、グランド電位と電気的に接続するためのグランド用導電路(図示せず)と、電気信号を伝達するための信号用導電路(図示せず)と、グランド用導電路と電気的に接続された端子電極(図示せず)と、信号用導電路と電気的に接続された端子電極(図示せず)とが形成されている。信号コンタクト導体2aは、端子電極を介して信号用導電路と電気的に接続されている。グランドコンタクト導体2bは、端子電極を介してグランド用導電路と電気的に接続されている。
次に、配線基板CB1に実装されたプラグコネクタ1と配線基板CB2に実装されたリセプタクルコネクタ2とを接続する。具体的には、プラグコネクタ1とリセプタクルコネクタ2とが互いに対向するように配置しつつ、両者を互いに近接させる。このとき、信号コンタクト導体2aが一対の接続片304の間に挿通されると共に、グランドコンタクト導体2bが絶縁ハウジング100のベース部102とグランドコンタクト導体200の本体部202との間に挿通される。こうして、一対の接続片304が信号コンタクト導体2aと弾性的に嵌着すると共に、本体部202(上端縁202a)がグランドコンタクト導体200と弾性的に嵌着する。以上により、プラグコネクタ1の信号コンタクト導体300とリセプタクルコネクタ2の信号コンタクト導体2aとが電気的且つ物理的に接続され、信号伝送回路が構成される。
[作用]
プラグコネクタ1とリセプタクルコネクタ2とが嵌合して、リセプタクルコネクタ2の信号コンタクト導体2aによってプラグコネクタ1の信号コンタクト導体300が押された場合、端子片302の基端近傍及び端子片302のうち接続片304の近傍に特に力が加わりやすい。そのため、端子片302のうちこれらの箇所が極めて撓みやすい。しかしながら、本実施形態では、端子片302に、端子片302の基端側から接続片304まで延びる補強部308が設けられている。そのため、撓みやすい端子片302の基端近傍及び接続片304近傍が、補強部308によって補強され、端子片302の剛性が高められている。従って、端子片302(信号コンタクト導体300)の撓みが補強部308によって抑制されるので、リセプタクルコネクタ2との間で十分な有効嵌合長を得ることが可能となる。その結果、プラグコネクタ1の信号コンタクト導体300とリセプタクルコネクタ2の信号コンタクト導体2aとの間でより確実な接触及び接続が可能となる。
本実施形態では、補強部308は、主面S7から突出する突条308Aを含んでいる。そのため、補強部308の構成が簡易であるにもかかわらず、端子片302(信号コンタクト導体300)の撓みを補強部308によって十分に抑制することができる。
本実施形態では、補強部308が、突条308Aと凹溝308Bとで構成された凹凸部である。そのため、板状を呈する端子片302をプレス加工するだけで容易に補強部308(凹凸部)が得られる。従って、補強部308の構成が簡易で且つ製造が容易であるにもかかわらず、端子片302(信号コンタクト導体300)の撓みを補強部308によって十分に抑制することができる。
本実施形態では、信号コンタクト導体300が、接続片304と同じ側に突出する屈曲片306を有し、屈曲片306と嵌合する嵌合溝112が絶縁ハウジング100に設けられている。そのため、絶縁ハウジング100の高さを高くして、嵌合溝112を絶縁ハウジングに形成する領域を別途確保する必要がない。従って、プラグコネクタ1の低背化を図ることが可能となる。
本実施形態では、グランドコンタクト導体200が、本体部202のうち軸Ax方向における配線基板CB1寄りに一体的に設けられた係止部206A,206Bを有し、係止部206A,206Bの先端Tの軸Ax方向における位置(係止部206A,206Bの先端Tの高さ位置)が、主面S4と同一であるか、主面S4よりも主面S3側である。そのため、係止部206A,206Bは、軸Ax方向において外部端子部204A〜204Dの基端部210と隣り合っておらず、むしろ本体部202の周方向において外部端子部204A〜204Dと隣り合っている。従って、従来と比較して、係止部206A,206Bの高さ位置が外部端子部204A〜204Dの高さ位置に近づくので、プラグコネクタ1の更なる低背化を図ることが可能となる。
本実施形態では、係止部206A,206Bが、軸Ax方向から見たときに、仮想直線VL2に関して略線対称に配置されている。そのため、係止部206A,206Bによって絶縁ハウジング100のベース部102をバランスよく保持することが可能となる。
本実施形態では、係止部206A,206Bが、軸Ax方向から見たときに、仮想直線VL1上に位置すると共に、軸Axを間において対向している。そのため、プラグコネクタ1にリセプタクルコネクタ2が嵌合する際に、本体部202のうち係止部206A,206Bが位置する部分が比較的拡大し難い。そのため、係止部206A,206Bによって絶縁ハウジング100のベース部102をバランスよく保持しつつ、係止部206A,206Bからの絶縁ハウジング100の脱落を抑制することが可能となる。
本実施形態では、絶縁ハウジング100が、軸Ax方向に延びると共にベース部102の外側に配置された壁部106を有している。壁部106は、スリットSLと、本体部202のうちスリットSLの近傍の領域Rとを外側から覆っている。そのため、プラグコネクタ1とリセプタクルコネクタ2とが嵌合する際に、スリットSLが大きく開かれても、外側に押し拡げられた本体部202の領域Rが壁部106に当接する。従って、領域Rが壁部106によって押さえられるので、スリットSLの拡大が抑制される。その結果、本体部202からリセプタクルコネクタ2に対して付勢力が十分に付与されるので、本体部202とリセプタクルコネクタ2のグランドコンタクト導体2bとの嵌合を維持しやすくなる。
本実施形態では、外部端子部204B及び外部端子部204Cは、係止部206Bを間に置くように配置されている。外部端子部204D及び外部端子部204Aは、係止部206Aを間に置くように配置されている。そのため、外部端子部204A〜204Dと係止部206A,206Bとが互いに干渉し難いので、外部端子部204A〜204Dが係止部206A,206Bを避けるような形状とする必要がなく、外部端子部204A〜204Dの大型化が抑制される。そのため、プラグコネクタ1の小型化を図ることが可能となる。
本実施形態では、外部端子部204A,204Bが、突出部104を間において相対して配置されており、突出部104の外側面S1,S2と近接しつつ対向する内側面S5,S6をそれぞれ有する。そのため、外部端子部204A,204Bによって絶縁ハウジング100の突出部104が挟まれている。従って、本体部202に対して軸Axの周方向に負荷がかかったとしても、外部端子部204Aの内側面S5が突出部104(突出片104A)の外側面S1と当接するか、外部端子部204Bの内側面S6が突出部104(突出片104B)の外側面S2と当接する。すなわち、突出部104は、グランドコンタクト導体200の回転を規制する回転規制部として機能する。その結果、グランドコンタクト導体200の絶縁ハウジング100に対する軸Ax周りでの回転を抑制することが可能となる。これにより、グランドコンタクト導体200の絶縁ハウジング100に対するより確実な位置決めが実現される。さらに、プラグコネクタ1を配線基板CB1上に実装する際に、グランドコンタクト導体200の外部端子部204A〜204Dが配線基板CB1上の端子電極TE1,TE2からはみ出た状態となり難いので、接続を良好に行える。
本実施形態では、外部端子部204C,204Dは、軸Axに対してスリットSL側に配置されている。そのため、プラグコネクタ1が配線基板CB1上に実装されることにより、スリットSL側に位置する外部端子部204C,204Dが配線基板の端子電極TE1に固定されると、プラグコネクタ1とリセプタクルコネクタ2とが嵌合する際に、スリットSLが大きく開かれることが抑制される。従って、本体部202からリセプタクルコネクタ2のグランドコンタクト導体2bに対して付勢力が十分に付与されるので、本体部202とリセプタクルコネクタ2のグランドコンタクト導体2bとの嵌合を維持しやすくなる。
本実施形態では、外部端子部204A,204Bの先端部212が、突出部104の突出方向と同じ側(後ろ側)に向けて突出部104の外側面S1,S2に沿うように延びている。本実施形態では、外部端子部204C,204Dの先端部212が、突出部104の突出方向とは反対側(前側)に向けて延びている。本実施形態では、外部端子部204A,204Bの先端部212の長さが、外部端子部204C,204Dの先端部212の長さよりも長い。ところで、本体部202が軸Ax周りに回転する場合、外部端子部204A,204Bの先端部212(外部端子部204A,204Bの先端)が突出部104と当接する。ここで、外部端子部204A,204Bの長さが長いほど、本体部202の回転角度がより小さくなる。従って、外部端子部204A,204Bの先端部212の長さが外部端子部204C,204Dの先端部212よりも長いと、グランドコンタクト導体200の絶縁ハウジング100に対する軸Ax周りでの回転をいっそう抑制することが可能となる。一方、外部端子部204C,204Dの先端部212の長さが外部端子部204A,204Bの先端部212の長さよりも短い。この場合、外部端子部204C,204Dの大きさが比較的小さくなるので、プラグコネクタ1の小型化を図ることが可能となる。
[他の実施形態]
以上、本開示に係る実施形態について詳細に説明したが、本発明の要旨の範囲内で種々の変形を上記の実施形態に加えてもよい。例えば、上記の実施形態では、本発明をプラグコネクタ1に適用したが、本発明をリセプタクルコネクタ2に適用してもよい。
図19に示されるように、ブリッジ208は、本体部202の下端縁202b側で且つ一対の突出片104A,104Bの間(外部端子部204A,204Bの間)に配置されていてもよい。
図20及び図21に示されるように、端子片302に一対の突起310が設けられていてもよい。一対の突起310は、接続片304の端子片302からの突出方向及び補強部308の延在方向(端子片302の延在方向)の双方に直交する方向に突出している。すなわち、一対の突起310は、端子片302の各側縁から側方に向けて突出している。また、図22に示されるように、絶縁ハウジング100の収容溝118には、突起120に代えて、一対の嵌合溝122(第1の嵌合溝)が設けられていてもよい。一対の嵌合溝122はそれぞれ、対応する突起310が嵌合可能に構成されている。この場合、一対の突起310が対応する嵌合溝122内に圧入されて両者が嵌合することで、信号コンタクト導体300がよりしっかりと収容溝118内(絶縁ハウジング100)に保持される。従って、プラグコネクタ1とリセプタクルコネクタ2とが嵌合する際に、リセプタクルコネクタ2によって信号コンタクト導体300が押された場合であっても、信号コンタクト導体300の変形を抑制することが可能となる。なお、収容溝118に一対の突起120及び一対の嵌合溝122の双方が設けられており、端子片302の各側縁と一対の突起120とが嵌合すると共に、一対の突起310と一対の嵌合溝122とが嵌合してもよい。
端子片302には、少なくとも一つの突起310が設けられていてもよい。収容溝118には、突起120が設けられていなくてもよいし、少なくとも一つの突起120が設けられていてもよい。
上記の実施形態では、係止突起110A,110B及び切り欠き116A,116Bの組み合わせによって絶縁ハウジング100の被係止部が構成されていたが、絶縁ハウジング100の被係止部は切り欠き116A,116Bによって構成されていてもよい。すなわち、ベース部102の下端近傍にフランジ114が設けられておらず、ベース部102の下端近傍に切り欠き116A,116Bのみが設けられていてもよい。切り欠き116A,116Bに代えて、突出片104A,104Bと係合可能な孔であってもよい。当該孔は、ベース部102の外周面から側方に開放されているがベース部102の底面から下方に開放されていない。
絶縁ハウジング100の被係止部は係止突起110A,110Bによって構成されていてもよい。すなわち、係止突起110A,110Bがベース部102の外周面から側方に向けて突出していれば、ベース部102の下端近傍に切り欠き116A,116Bが設けられていなくてもよい。係止突起110A,110Bは、別体ではなく、一体であってもよい。係止突起110A,110Bが一体である場合、ベース部102の外周面から側方に突出する円環状の部材が考えられる。
係止部206Aは、軸Ax方向から見たときに、係止部206A及び軸Axを結ぶと共に配線基板CB1と平行に延びる仮想直線(仮想直線VL1)と仮想直線VL2とがなす角度がスリットSLの位置を起点として例えば−45°となるように位置していてもよい。このとき、係止部206Bは、軸Ax方向から見たときに、係止部206B及び軸Axを結ぶと共に配線基板CB1と平行に延びる仮想直線と仮想直線VL2とがなす角度がスリットSLの位置を起点として例えば+45°となるように位置していてもよい。すなわち、係止部206A,206Bは、軸Ax方向から見たときに、仮想直線VL2に関して略線対称に配置されていれば、仮想直線VL1上に位置していなくてもよい。
係止部206A,206Bは、軸Ax方向から見たときに、仮想直線VL2に関して略線対称に配置されていなくてもよい。
グランドコンタクト導体200は、少なくとも一つの係止部を有していてもよい。
絶縁ハウジング100には、被係止部に代えて、グランドコンタクト導体200の係止片214と同様の機能を有する部材が設けられていてもよい。このとき、グランドコンタクト導体200には、係止部に代えて、絶縁ハウジング100の被係止部と同様の機能を有する部材が設けられていてもよい。
グランドコンタクト導体200が絶縁ハウジング100に取り付けられた状態において、外部端子部204A,204Bの先端部212は、仮想直線VL2の延在方向において本体部202よりも外側に延びていなくてもよい。すなわち、グランドコンタクト導体200が絶縁ハウジング100に取り付けられた状態において、外部端子部204A,204Bの先端部212の先端は、仮想平面VS1よりも軸Ax寄りに位置していてもよい。
グランドコンタクト導体200が絶縁ハウジング100に取り付けられた状態において、外部端子部204C,204Dの先端部212は、仮想直線VL2の延在方向において本体部202よりも外側に延びていてもよい。すなわち、グランドコンタクト導体200が絶縁ハウジング100に取り付けられた状態において、外部端子部204C,204Dの先端部212の先端は、仮想平面VS2よりも軸Axから離れる側に位置していてもよい。
グランドコンタクト導体200の本体部202に設けられるスリットSLの位置は特に限定されず、所望の位置であってもよい。例えば、スリットSLは、外部端子部204A,204B側に位置していてもよい。
グランドコンタクト導体200の本体部202にはスリットSLが設けられていなくてもよい。
信号コンタクト導体300の補強部308を構成する突条308Aは、主面S7,S8の少なくとも一方から突出していてもよい。突条308Aは、主面S7,S8の両面からそれぞれ突出していてもよい。そのため、補強部308は、凹溝308Bを含んでいなくてもよい。突条308Aは一つ以上であってもよい。
補強部308は、直線状に延びていてもよいし、曲線状に延びていてもよいし、蛇行しつつ延びていてもよい。
1…プラグコネクタ、2…リセプタクルコネクタ、2a…信号コンタクト導体、2b…グランドコンタクト導体、100…絶縁ハウジング、102…ベース部、104…突出部、104A…突出片(第1の突出片)、104B…突出片(第2の突出片)、106…壁部、108…収容孔、110A,110B…係止突起(被係止部)、112…嵌合溝(第2の嵌合溝)、116A,116B…切り欠き(被係止部)、118…収容溝、120…突起、122…嵌合溝(第1の嵌合溝)、200…グランドコンタクト導体、202…本体部、202a…上端縁、202b…下端縁、204A…外部端子部(第1の外部端子部)、204B…外部端子部(第2の外部端子部)、204C…外部端子部(第3の外部端子部)、204D…外部端子部(第4の外部端子部)、206A,206B…係止部、210…基端部、212…先端部、214…係止片、300…信号コンタクト導体、302…端子片、304…接続片、306…屈曲片、308…補強部(凹凸部)、308A…突条、308B…凹溝、310…突起、Ax…軸、CB1,CB2…配線基板、R…領域、S1,S2…外側面、S3…主面(第1の主面)、S4…主面(第2の主面)、S5,S6…内側面、S7…主面(第1の主面)、S8…主面(第2の主面)、SL…スリット、T…先端、TE1,TE2…端子電極、VL1…仮想直線(第2の仮想直線)、VL2…仮想直線(第1の仮想直線)、VS1,VS2…仮想平面。

Claims (8)

  1. 信号コンタクト導体と、グランドコンタクト導体と、前記信号コンタクト導体及び前記グランドコンタクト導体の間を絶縁する絶縁ハウジングとを備えており、相手方のコネクタと嵌合可能に構成されると共に、配線基板に実装される同軸コネクタであって、
    前記絶縁ハウジングは、
    前記信号コンタクト導体の一部を内部に収容する収容孔が設けられたベース部と、
    前記収容孔の延在方向に直交する方向に沿って前記ベース部から突出する突出部とを有し、
    前記グランドコンタクト導体は、
    所定の軸に沿って延びる筒状の本体部と、
    前記本体部のうち前記軸方向における一方の端縁に一体的に設けられた第1及び第2の外部端子部とを有し、
    前記本体部は、前記ベース部の外周面の一部を囲むように前記ベース部に取り付けられており、
    前記第1及び第2の外部端子部は、
    前記突出部を間において相対して配置されており、
    前記突出部の外側面と近接しつつ対向する内側面をそれぞれ有する、同軸コネクタ。
  2. 前記突出部は、前記軸方向に直交する方向に沿って前記ベース部からそれぞれ別々に突出する第1及び第2の突出片を含み、
    前記第1の外部端子部の前記内側面は、前記第1の突出片の外側面と近接しつつ対向しており、
    前記第2の外部端子部の前記内側面は、前記第2の突出片の外側面と近接しつつ対向している、請求項1に記載の同軸コネクタ。
  3. 前記本体部には、前記軸方向に沿って延びるスリットが設けられており、
    前記第1及び第2の外部端子部は、前記軸を基準として前記スリットとは反対側に位置している、請求項1に記載の同軸コネクタ。
  4. 前記グランドコンタクト導体は、前記本体部の前記端縁に一体的に設けられた第3及び第4の外部端子部をさらに有し、
    前記第3及び第4の外部端子部は、前記軸を基準として前記スリット側に配置されている、請求項3に記載の同軸コネクタ。
  5. 前記第1〜第4の外部端子部はそれぞれ、
    前記本体部から前記軸に対して放射状に延びる基端部と、
    前記基端部の先端に一体的に設けられた先端部とをさらに有し、
    前記第1及び第2の外部端子部の前記先端部はそれぞれ、前記突出部の突出方向と同じ側に向けて前記突出部に沿うように延びており、
    前記第3及び第4の外部端子部の前記先端部はそれぞれ、前記突出部の突出方向とは反対側に向けて延びており、
    前記第1及び第2の外部端子部の前記先端部の長さは、前記第3及び第4の外部端子部の前記先端部よりも長い、請求項4に記載の同軸コネクタ。
  6. 前記第1及び第2の外部端子部の前記先端部はそれぞれ、前記突出部の突出方向において前記本体部よりも外側まで延びており、
    前記第3及び第4の外部端子部の前記先端部はそれぞれ、前記突出部の突出方向において前記本体部よりも外側にまでは延びていない、請求項5に記載の同軸コネクタ。
  7. 前記各先端部は直線状を呈する、請求項6に記載の同軸コネクタ。
  8. 前記絶縁ハウジングは、前記軸方向に延びると共に前記ベース部の外側に配置された壁部をさらに有し、
    前記壁部は、
    前記スリットと、前記本体部のうち前記スリットの近傍の領域とを外側から覆っており、
    前記相手方のコネクタとの嵌合により外側に押し拡げられた前記本体部の前記領域と当接可能に構成されている、請求項3に記載の同軸コネクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109659743A (zh) * 2017-10-12 2019-04-19 第精工株式会社 同轴连接器

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