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JP2017142147A - 情報処理装置、軌跡情報生成方法および軌跡情報生成プログラム - Google Patents

情報処理装置、軌跡情報生成方法および軌跡情報生成プログラム Download PDF

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JP2017142147A JP2016023308A JP2016023308A JP2017142147A JP 2017142147 A JP2017142147 A JP 2017142147A JP 2016023308 A JP2016023308 A JP 2016023308A JP 2016023308 A JP2016023308 A JP 2016023308A JP 2017142147 A JP2017142147 A JP 2017142147A
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真喜子 此島
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唯 野間
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Abstract

【課題】各時刻に対して移動物が存在した道路を適切に対応付ける。【解決手段】記憶部11は、複数の参照位置を示す軌跡データ15と、各参照位置の属する道路を示す道路データ16とを記憶する。演算部12は、複数の時刻と移動物について測定された複数の測定位置とを対応付けた軌跡データ13と、各時刻の移動物の移動速度を示す速度データ14とを取得する。演算部12は、移動速度が閾値以下である測定位置13aを検出する。演算部12は、測定位置13aから所定範囲内にある参照位置15a,15b,15cを抽出する。演算部12は、参照位置15a,15b,15cおよび道路データ16に基づいて、測定位置13aが測定された時刻に対応付ける道路を判定することで、軌跡データ13に対して各時刻に対応する道路の情報を補完する。【選択図】図1

Description

本発明は情報処理装置、軌跡情報生成方法および軌跡情報生成プログラムに関する。
GPS(Global Positioning System)などの測位システムを用いて、車両などの移動物の位置を測定することが可能となっている。位置は、例えば、緯度および経度によって表現される。ただし、測位システムによって測定される位置には、10メートルから数十メートル程度の誤差が含まれることがある。そこで、測定した位置と道路地図とをマッチングし、移動物が存在する道路(例えば、車両が走行中の道路または測定時に車両が走行していた道路)を判定するマップマッチングの技術が提案されている。
例えば、移動物の移動軌跡を分析する移動軌跡分析装置が提案されている。提案の移動軌跡分析装置は、複数の比較用移動軌跡を予め記憶装置に格納しておく。移動軌跡分析装置は、分析対象の移動軌跡と各比較用移動軌跡との間の類似度を算出し、類似度が最も高い比較用移動軌跡を選択して分析結果として出力する。複数の比較用移動軌跡および分析対象の移動軌跡それぞれは、位置座標の列として表される。類似度の算出には、動的時間伸縮法(DTW:Dynamic Time Warping)などのアルゴリズムが用いられる。
また、例えば、マップマッチングを行うナビゲーション装置が提案されている。提案のナビゲーション装置は、GPSを利用して測定した車両位置の変化を表す走行軌跡と、道路地図に記載された複数の道路それぞれの形状とを比較し、最も相関の高い道路を走行中の道路と推定する。ナビゲーション装置は、最も相関の高い道路が走行途中で変化したことを検出すると、過去のマップマッチングに誤りがあったと判断し、誤りがあったときの走行軌跡と道路の情報を記憶装置に蓄積する。ナビゲーション装置は、次回以降のマップマッチングにおいて、蓄積した情報を参照して誤りの再発を抑制する。
また、例えば、自律航法により端末装置の現在位置を推定する位置情報提供装置が提案されている。提案の位置情報提供装置は、ジャイロセンサや加速度センサや電子コンパスなどのセンサから、角速度や加速度や方位などのセンサデータを取得し、センサデータに基づいて端末装置の現在位置を推定する。また、位置情報提供装置は、取得したセンサデータの平均値や最大値や最小値などの特徴量を算出し、特徴量が所定範囲内である場合に信頼度が高いと判定し、特徴量が所定範囲外である場合に信頼度が低いと判定する。位置情報提供装置は、信頼度が高い場合は推定した現在位置を中心とした狭いエリアの詳細情報を表示し、信頼度が低い場合は広いエリアの概要情報を表示する。
特開2006−352626号公報 特開2008−145142号公報 国際公開第2012/070595号
上記のようにマップマッチングにおいては、複数の比較用移動軌跡の中から移動物の移動軌跡に最も類似するものを検索し、検索された比較用移動軌跡に基づいて当該移動物が通った2以上の道路を判定する方法が考えられる。移動物の移動軌跡に含まれる点(測定された位置)1つに対して、比較用移動軌跡に含まれる点(比較用の位置)1つを対応付けることで、ある時刻に移動物が存在した道路を1つに特定できる。
しかし、交差点など複数の道路が接続している場所の近辺では、移動物が低速で移動することがある。これに対し、測位システムを利用して測定された位置は、10メートルから数十メートル程度の誤差を含む可能性がある。移動物が低速で移動していると、ある時刻に測定された位置とその前後に測定された位置との間の位置関係は、誤差の影響を受けて信頼性が低くなってしまう。このため、比較用移動軌跡が通る2以上の道路の中から、ある時刻に移動物が存在した道路をどのように特定すればよいかが問題となる。
1つの側面では、本発明は、各時刻に対して移動物が存在した道路を適切に対応付けることができる情報処理装置、軌跡情報生成方法および軌跡情報生成プログラムを提供することを目的とする。
1つの態様では、記憶部と演算部とを有する情報処理装置が提供される。記憶部は、複数の参照位置を示す第2の軌跡データと、2以上の道路のうち複数の参照位置それぞれの属する道路を示す道路データとを記憶する。演算部は、複数の時刻と移動物について測定された複数の測定位置とを対応付けた第1の軌跡データと、複数の時刻それぞれの移動物の移動速度を示す速度データとを取得する。演算部は、速度データに基づいて、第1の軌跡データが示す複数の測定位置のうち、対応する移動速度が閾値以下である第1測定位置を検出する。演算部は、第2の軌跡データが示す複数の参照位置のうち、第1測定位置から所定範囲内にある2以上の参照位置を抽出する。演算部は、抽出した2以上の参照位置および道路データに基づいて、2以上の道路のうち第1測定位置が測定された時刻に対応付ける道路を判定することで、第1の軌跡データに対して各時刻に対応する道路の情報を補完する。
また、1つの態様では、情報処理装置が実行する軌跡情報生成方法が提供される。また、1つの態様では、コンピュータに実行させる軌跡情報生成プログラムが提供される。
1つの側面では、各時刻に対して移動物が存在した道路を適切に対応付けられる。
第1の実施の形態の情報処理装置の例を示す図である。 第2の実施の形態の交通分析システムの例を示す図である。 車載装置のハードウェア例を示すブロック図である。 交通分析装置のハードウェア例を示すブロック図である。 参照軌跡を用いたマップマッチングの例を示す図である。 クエリ軌跡と参照軌跡の間の類似度計算の例を示す図である。 クエリ軌跡と参照軌跡の間の類似度計算の他の例を示す図である。 交通分析装置の機能例を示すブロック図である。 クエリデータの例を示す図である。 地図データの例を示す図である。 参照データの例を示す図である。 検索結果データの例を示す図である。 マッチング結果データの例を示す図である。 マップマッチングの手順例を示すフローチャートである。 参照点の第1の選択例を示す図である。 参照点の第2の選択例を示す図である。 道路判定の第1の手順例を示すフローチャートである。 参照点の第3の選択例を示す図である。 道路判定の第2の手順例を示すフローチャートである。 参照点の第4の選択例を示す図である。 道路判定の第3の手順例を示すフローチャートである。 参照点の第5の選択例を示す図である。 道路判定の第4の手順例を示すフローチャートである。
以下、本実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態を説明する。
図1は、第1の実施の形態の情報処理装置の例を示す図である。
第1の実施の形態の情報処理装置10は、車両などの移動物についてマップマッチングを行い、各時刻に移動物が存在した道路を判定する。情報処理装置10は、移動物からデータを収集して分析するサーバ装置でもよい。その場合、情報処理装置10は、交通管制システムに利用することもできる。また、情報処理装置10は、ユーザが操作する端末装置でもよい。その場合、情報処理装置10は、移動物に搭載されてもよい。
情報処理装置10は、記憶部11および演算部12を有する。
記憶部11には、データベースが形成されている。記憶部11は、RAM(Random Access Memory)などの揮発性の半導体メモリでもよいし、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置でもよい。なお、第1の実施の形態では、情報処理装置10がデータベースを有することとしたが、情報処理装置10は情報処理装置10の外部にあるデータベースを参照するようにしてもよい。
演算部12は、マップマッチングを行う。演算部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)などのプロセッサである。ただし、演算部12は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの特定用途の電子回路を含んでもよい。プロセッサは、RAMなどのメモリ(記憶部11でもよい)に記憶されたプログラムを実行する。プログラムには、以下に説明する処理を記載した軌跡情報生成プログラムが含まれる。複数のプロセッサの集合(マルチプロセッサ)を「プロセッサ」と呼ぶこともある。
記憶部11は、軌跡データ15(第2の軌跡データ)と道路データ16を記憶する。軌跡データ15は、複数の参照位置を示す。各参照位置は、例えば、緯度と経度の組などの座標により表される。道路データ16は、2以上の道路のうち複数の参照位置それぞれの属する道路を示す。各道路は、例えば、当該道路に付与された識別情報により表される。
演算部12は、ある移動物についての軌跡データ13(第1の軌跡データ)と速度データ14を取得する。軌跡データ13および速度データ14は、移動物に搭載された端末装置(例えば、ナビゲーション装置などの車載装置)が生成したものであってもよい。
軌跡データ13は、複数の時刻と移動物について測定された複数の測定位置とを対応付ける。各測定位置は、例えば、ある時刻にGPSなどの測位システムを用いて測定された移動物の位置である。ただし、各測定位置は、10メートルから数十メートル程度の誤差を含むことがある。各測定位置は、例えば、緯度と経度の組などの座標を用いて表される。速度データ14は、複数の時刻それぞれの移動物の移動速度を示す。各移動速度は、例えば、移動物が有する計測器(例えば、車両の速度メータ)を用いて測定される。ただし、移動速度を、測定位置の差分と測定周期から推定することもできる。
演算部12は、速度データ14に基づいて、軌跡データ13が示す複数の測定位置のうち、測定された時刻における移動速度が閾値以下である測定位置13a(第1測定位置)を検出する。測定位置13aは、移動物が低速で移動していたときに測定された位置である。閾値は、ある測定位置とその前後の測定位置との関係が誤差に埋もれて信頼性が低いか判断する基準であり、例えば、誤差の期待値を測定周期で割ったものとする。ただし、演算部12は、移動速度が低速か否かを、移動速度と測定周期の積(単位移動距離)と誤差の期待値とを比較することで判断してもよい。誤差の期待値は、例えば、10メートルとする。
すると、演算部12は、軌跡データ15が示す複数の参照位置のうち、検出した測定位置13aから所定範囲内にある参照位置15a,15b,15cを抽出する。所定範囲は、例えば、誤差を考慮して測定位置13aと対応する可能性のある参照位置の範囲とする。演算部12は、参照位置15a,15b,15cおよび道路データ16に基づいて、2以上の道路のうち測定位置13aが測定された時刻に対応付ける道路を判定する。
道路を判定する方法としては、様々な方法が考えられる。例えば、演算部12は、測定位置13aと参照位置15a,15b,15cそれぞれとの間の距離を算出し、参照位置15a,15b,15cの中から、距離が平均値に最も近い1つの参照位置を選択する。また、例えば、演算部12は、参照位置15a,15b,15cの平均位置を算出し、平均位置に最も近い1つの参照位置を選択する。また、例えば、演算部12は、測定位置13aと参照位置15a,15b,15cそれぞれとの間の距離を算出し、距離が期待誤差に最も近い1つの参照位置を選択する。軌跡データ15が示すエリアの期待誤差に関する誤差データが、記憶部11に記憶されていてもよい。演算部12は、選択した参照位置(第1参照位置)の属する道路を、測定位置13aが測定された時刻に対応付ける。
上記の対応付けにより、測定位置13aが測定された時刻に移動物が存在した道路を1つに特定することができる。例えば、道路データ16が示す道路La,Lbのうち、道路Lbが特定される。特定される道路は、測定位置13aから最も近い参照位置の属する道路とは異なる可能性がある。なお、移動速度が閾値を超える他の測定位置については、演算部12は、当該他の測定位置から最も近い1つの参照位置を選択し、選択した参照位置の属する道路を当該他の測定位置が測定された時刻に対応付けてもよい。
その結果、軌跡データ13に対して、各時刻に対応する道路の情報が補完される。補完後の軌跡データ13は、複数の時刻それぞれにおいて移動物が存在した道路の推定結果を示す。補完後の軌跡データ13は、交通管制など様々な用途に利用可能となる。
第1の実施の形態の情報処理装置10によれば、速度データ14に基づいて、軌跡データ13が示す測定位置のうち移動速度が小さいときの測定位置13aが検出される。軌跡データ15が示す参照位置のうち、測定位置13aから所定範囲内にある参照位置15a,15b,15cが抽出される。参照位置15a,15b,15cおよび道路データ16に基づいて、測定位置13aが測定された時刻に対応付ける道路が判定され、軌跡データ13に対して各時刻に対応する道路の情報が補完される。
これにより、各時刻に移動物が存在した道路を1つに特定することが可能となる。また、移動物が低速で移動していたときの道路の特定においては、測定位置に含まれる誤差の影響が考慮される。よって、移動速度を考慮せずに測定位置に最も近い参照位置の道路を選択する方法と比べて、各時刻に対して道路を適切に対応付けることができる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態を説明する。
図2は、第2の実施の形態の交通分析システムの例を示す図である。
第2の実施の形態の交通分析システムは、車両20,20aを含む複数の車両、ネットワーク30および交通分析装置100を有する。交通分析装置100は、第1の実施の形態の情報処理装置10に対応する。
車両20,20aは、例えば、人が運転する四輪自動車である。車両20には、車載装置200が搭載されている。車両20aには、車載装置200aが搭載されている。車載装置200,200aは、走行制御を行う組み込み装置でもよいし、ナビゲーション装置などユーザが操作する端末装置でもよい。車載装置200,200aは、無線リンクによってネットワーク30に接続される。
車載装置200は、GPSを利用して車両20の位置を測定する。また、車載装置200は、車両20の速度を測定する。車載装置200は、車両20の位置や速度を示すデータを、ネットワーク30を介して交通分析装置100に送信する。同様に、車載装置200aは、GPSを利用して車両20aの位置を測定する。また、車載装置200aは、車両20aの速度を測定する。車載装置200aは、車両20aの位置や速度を示すデータを、ネットワーク30を介して交通分析装置100に送信する。
交通分析装置100は、道路上の車両の走行状況を分析するサーバ装置である。交通分析装置100は、ネットワーク30に接続されている。交通分析装置100は、ネットワーク30を介して、複数の車両それぞれから位置や速度のデータを収集する。交通分析装置100は、交通管制システムに用いられてもよい。例えば、交通分析装置100の分析結果を、道路上の信号の制御など交通管制に利用することができる。
図3は、車載装置のハードウェア例を示すブロック図である。
車載装置200は、CPU201、RAM202、不揮発性メモリ203、GPS測定部204、速度測定部205、ディスプレイ206、入力デバイス207、媒体リーダ208および通信インタフェース209を有する。車載装置200が有するこれらのユニットは、バス210に接続されている。車載装置200aも、車載装置200と同様のハードウェアを用いて実装することができる。
CPU201は、プログラムの命令を実行する演算回路を含むプロセッサである。CPU201は、不揮発性メモリ203に記憶されたプログラムやデータの少なくとも一部をRAM202にロードし、プログラムを実行する。
RAM202は、CPU201が実行するプログラムやCPU201が演算に用いるデータを一時的に記憶する揮発性の半導体メモリである。なお、車載装置200は、RAM以外の種類のメモリを備えてもよく、複数個のメモリを備えてもよい。
不揮発性メモリ203は、OS(Operating System)やドライバソフトウェアやアプリケーションソフトウェアなどのソフトウェアのプログラム、および、データを記憶する不揮発性の記憶装置である。不揮発性メモリ203として、ROM(Read Only Memory)を用いてもよいし、フラッシュメモリなどの書き換え可能メモリを用いてもよい。また、車載装置200は、HDDなどの他の種類の不揮発性の記憶装置を有してもよく、複数種類の不揮発性の記憶装置を有してもよい。
GPS測定部204は、定期的にGPS衛星からGPS信号を受信し、受信したGPS信号に基づいて車載装置200の位置を測定する。車載装置200の位置は、経度と緯度を含む地球座標系の座標を用いて表される。第2の実施の形態では、GPS測定部204は、1秒周期で車載装置200の位置を測定する。ただし、測定された位置はCPU201によって10分の1にサンプリングされ、10秒周期の情報に変換される。また、車載装置200の周囲の環境によっては、GPS測定部204は、GPS信号が正しく受信されず位置の測定に失敗することがある。例えば、車両20が屋内または地下にいる場合や車両20の周囲に多数の高層ビルが存在する場合、位置の測定に失敗することがある。その場合、その時刻に対応する測定結果は欠落する。また、車載装置200の周囲の環境によって、測定された位置には10メートル程度の誤差が含まれることがある。
速度測定部205は、車両20の速度を測定する。速度の単位は、例えば、キロメートル/時間である。速度測定部205は、少なくとも、GPS測定部204による位置測定と同じタイミング(1秒周期)またはサンプリング後の位置測定と同じタイミング(10秒周期)で速度を測定する。ただし、速度測定部205は、車載装置200の外に設置された計測器から速度の情報を取得するようにしてもよい。
ディスプレイ206は、CPU201からの指示に従って画像を表示する。ディスプレイ206として、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(OEL:Organic Electro-Luminescence)ディスプレイなどを用いることができる。ただし、ディスプレイ206が車載装置200の外に存在してもよい。
入力デバイス207は、ユーザの操作を検出し、検出した操作を示す入力信号をCPU201に出力する。入力デバイス207として、例えば、キーパッドやタッチパネルなどを用いることができる。車載装置200は、複数種類の入力デバイスを有してもよい。また、入力デバイス207が車載装置200の外に存在してもよい。
媒体リーダ208は、記録媒体211に記録されたプログラムやデータを読み取る読み取り装置である。記録媒体211として、例えば、半導体メモリ、フレキシブルディスク(FD:Flexible Disk)やHDDなどの磁気ディスク、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスク、光磁気ディスク(MO:Magneto-Optical disk)などを使用できる。媒体リーダ208は、例えば、記録媒体211から読み取ったプログラムやデータをRAM202または不揮発性メモリ203に格納する。
通信インタフェース209は、無線リンクによってネットワーク30に接続され、ネットワーク30を介して交通分析装置100と通信を行う無線通信インタフェースである。通信インタフェース209は、CPU201からの指示に従って、時刻とGPS測定部204によって測定された座標と速度測定部205によって測定された速度とを対応付けたデータを、交通分析装置100に送信する。通信インタフェース209は、座標のサンプリング周期(10秒)でデータを送信してもよいし、複数時刻のデータを纏めて送信してもよい。例えば、通信インタフェース209は、30個の時刻(10秒×30=300秒=5分)のデータを纏めて5分に1回送信してもよい。
図4は、交通分析装置のハードウェア例を示すブロック図である。
交通分析装置100は、CPU101、RAM102、HDD103、画像信号処理部104、入力信号処理部105、媒体リーダ106および通信インタフェース107を有する。交通分析装置100が有するこれらのユニットは、バス108に接続されている。CPU101は、第1の実施の形態の演算部12に対応する。RAM102またはHDD103は、第1の実施の形態の記憶部11に対応する。
CPU101は、プログラムの命令を実行する演算回路を含むプロセッサである。CPU101は、HDD103に記憶されたプログラムやデータの少なくとも一部をRAM102にロードし、プログラムを実行する。なお、CPU101は複数のプロセッサコアを備えてもよく、交通分析装置100は複数のプロセッサを備えてもよい。複数のプロセッサの集合(マルチプロセッサ)を「プロセッサ」と言うこともある。
RAM102は、CPU101が実行するプログラムやCPU101が演算に用いるデータを一時的に記憶する揮発性の半導体メモリである。
HDD103は、OSやミドルウェアやアプリケーションソフトウェアなどのソフトウェアのプログラム、および、データを記憶する不揮発性の記憶装置である。プログラムには、軌跡情報生成プログラムが含まれる。なお、交通分析装置100は、フラッシュメモリやSSD(Solid State Drive)などの他の種類の記憶装置を備えてもよい。
画像信号処理部104は、CPU101からの命令に従って、交通分析装置100に接続されたディスプレイ111に画像を出力する。ディスプレイ111としては、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなど任意のディスプレイを用いることができる。
入力信号処理部105は、交通分析装置100に接続された入力デバイス112から入力信号を取得し、CPU101に出力する。入力デバイス112としては、マウスやタッチパネルやタッチパッドやトラックボールなどのポインティングデバイス、キーボード、リモートコントローラ、ボタンスイッチなどを用いることができる。また、交通分析装置100に、複数の種類の入力デバイスが接続されていてもよい。
媒体リーダ106は、記録媒体113に記録されたプログラムやデータを読み取る読み取り装置である。記録媒体113として、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどを使用できる。媒体リーダ106は、記録媒体113から読み取ったプログラムやデータをRAM102またはHDD103に格納する。
通信インタフェース107は、ネットワーク30に接続され、ネットワーク30を介して他の装置と通信を行うインタフェースである。通信インタフェース107は、スイッチなどの通信装置とケーブルで接続される有線通信インタフェースでもよいし、基地局と無線リンクで接続される無線通信インタフェースでもよい。
次に、交通分析装置100が行うマップマッチングについて説明する。
図5は、参照軌跡を用いたマップマッチングの例を示す図である。
ここでは、交通分析装置100は、車両20に搭載された車載装置200からデータを受信し、受信したデータに基づいて各時刻に車両20が存在した道路を判定する場合を考える。交通分析装置100は、クエリ軌跡41を取得する。クエリ軌跡41は、5分間の間にGPSによって測定された座標(測定位置)の列である。ただし、測定された各座標は誤差を含む可能性があるため、正確に道路上を指しているとは限らない。また、クエリ軌跡41では、測定失敗により一部の時刻の座標が欠落していることがある。前述のサンプリング周期の場合、クエリ軌跡41は最大で30個の座標を含む。
また、交通分析装置100は、複数の参照軌跡と各参照軌跡に対応付けられた道路データとを含むデータベースを有している。図5には、一例として、参照軌跡42〜44および道路データ45〜47が記載されている。道路データ45は参照軌跡42に対応する。道路データ46は参照軌跡43に対応する。道路データ47は参照軌跡44に対応する。
参照軌跡42〜44それぞれは、ある車両(車両20と異なる車両でよい)が過去に走行したときに、5分間に測定された座標の列に基づいて生成されたものであり、参照用の座標(参照位置)の列である。参照軌跡42〜44それぞれは、最大で30個の座標を含む。参照軌跡42〜44に含まれる座標は、過去のマップマッチングの結果が反映されており、過去に測定された座標から道路上の適切な座標に補正されている。
道路データ45〜47それぞれは、1つの参照軌跡の座標の列に対応する道路の識別子の列である。道路データ45〜47それぞれは、最大で30個の識別子を含む。道路データ45〜47に含まれる道路の識別子は、過去のマップマッチングの結果が反映されており、ある時刻に車両が走行していた道路(参照位置の属する道路)を示す。
参照軌跡42に含まれる1つの座標と道路データ45に含まれる1つの識別子とが対応する。参照軌跡43に含まれる1つの座標と道路データ46に含まれる1つの識別子とが対応する。参照軌跡44に含まれる1つの座標と道路データ47に含まれる1つの識別子とが対応する。車両は5分間の間に複数の道路に跨がって走行する可能性があるため、道路データ45〜47それぞれは異なる道路の識別子を含む可能性がある。
交通分析装置100は、クエリ軌跡41を取得すると、データベースに記憶された複数の参照軌跡の中からクエリ軌跡41と最も類似する参照軌跡を検索する。第2の実施の形態では、軌跡間の類似検索にDTWが用いられる。類似検索の詳細は後述する。交通分析装置100は、検索された参照軌跡に対応する道路データを抽出する。ここでは、参照軌跡44がクエリ軌跡41に最も類似しており、道路データ47が抽出されたとする。
交通分析装置100は、クエリ軌跡41に含まれる各座標に対して、すなわち、クエリ軌跡41が示す各時刻に対して、道路データ47に含まれる何れか1つの道路の識別子を対応付ける。ここで、類似検索では類似度を算出する過程で、クエリ軌跡41に含まれる複数の座標と参照軌跡44に含まれる複数の座標との間の対応関係も算出される。そこで、交通分析装置100は、クエリ軌跡41の座標から参照軌跡44の対応座標を辿り、当該対応座標から道路データ47の道路の識別子を辿る。これにより、クエリ軌跡41に対して、各時刻に車両20が走行していた道路の情報を補完することができる。すなわち、クエリ軌跡41に対するマップマッチングを完了することができる。
図6は、クエリ軌跡と参照軌跡の間の類似度計算の例を示す図である。
交通分析装置100は、1つのクエリ軌跡と1つの参照軌跡との間の類似度を、以下のようにDTWを用いて算出する。類似度の指標としてはDTW距離が用いられる。DTW距離が小さいほどクエリ軌跡と参照軌跡の類似度が高いことを意味し、DTW距離が大きいほどクエリ軌跡と参照軌跡の類似度が低いことを意味する。
クエリ軌跡と参照軌跡を比較するにあたり、クエリ軌跡が生成されたときの車両の速度と参照軌跡が生成されたときの車両の速度とが異なる可能性があり、隣接する座標の間の距離がクエリ軌跡と参照軌跡とで異なる可能性がある。また、加速や減速のパターンも、クエリ軌跡と参照軌跡とで異なる可能性がある。一方、クエリ軌跡の座標と参照軌跡の座標をその並び順に1対1に比較していく方法では、速度や加速度の違いが類似度に大きな影響を与えてしまい、類似検索の精度が低下し得る。そこで、DTWは、時間軸の伸張や圧縮を可能とし、クエリ軌跡の座標と参照軌跡の座標を多対多に比較する。
ここでは説明を簡単にするため、クエリ軌跡がクエリ点q1〜q5の列であり、参照軌跡が参照点s1〜s6の列である場合を考える。GPSの測定失敗により、クエリ点の数は参照点の数より少なくなっている。5個のクエリ点の座標は、説明を簡単にするため、q1=(0,1)、q2=(2,2)、q3=(3,3)、q4=(5,4)、q5=(8,5)であるとする。また、6個の参照点の座標は、説明を簡単にするため、s1=(1,1)、s2=(3,2)、s3=(5,2)、s4=(6,4)、s5=(6,5)、s6=(7,5)であるとする。また、参照点s1〜s6に対して、道路r1〜r6が対応付けられている。r1=r2=r3=r4=L1、r5=r6=L2である。L1,L2は、後述するように道路の識別子である。すなわち、参照点s1〜s4は同じ道路に属しており、参照点s5,s6は同じ道路に属している。
まず、交通分析装置100は、クエリ点と参照点の全ての組み合わせについて距離を算出し、距離行列51を生成する。図6では「距離」としてユークリッド距離の2乗を用いている。よって、「距離」は緯度の差の2乗と経度の差の2乗の和として算出できる。例えば、q1=(0,1)とs1=(1,1)の距離は、12+02=1である。q1=(0,1)とs2=(3,2)の距離は、32+12=10である。ただし、「距離」としてユークリッド距離やマンハッタン距離など他の指標を用いてもよい。距離行列51は、クエリ点q1〜q5と参照点s1〜s6の間の30通りの距離を表す。
次に、交通分析装置100は、空の累積距離行列52を生成し、距離行列51に基づいて累積距離行列52の左下から右上に向かって値を埋めていく。i番目(i=1〜5)のクエリ点qiに対応する累積距離行列52の列をi列、j番目(j=1〜6)の参照点sjに対応する累積距離行列52の行をj行とする。累積距離行列52の初期化において、累積距離行列52の0行0列の値を0、累積距離行列52の0行1列〜0行5列の値を無限大、累積距離行列52の1行0列〜6行0列の値を無限大とする。
累積距離行列52のj行i列の値は、(j−1)行i列、j行(i−1)列、(j−1)行(i−1)列の3つの値のうちの最小の値に、距離行列51のj行i列の値を加えたものと定義される。交通分析装置100は、累積距離行列52の1行1列から6行1列に向かって順に、上記の定義に従って値を確定していく。1列目が終わると、交通分析装置100は、同様にして2列目、3列目、4列目、5列目と順に値を確定していく。
例えば、累積距離行列52の1行1列は、累積距離行列52の0行0列の値に距離行列51の1行1列の値を加えた「1」である。累積距離行列52の2行1列は、累積距離行列52の1行1列の値に距離行列51の2行1列の値を加えた「11」である。同様にして、累積距離行列52の3行1列〜6行1列は、「37」、「82」、「134」、「199」となる。また、累積距離行列52の1行2列は、累積距離行列52の1行1列の値に距離行列51の1行2列の値を加えた「3」である。累積距離行列52の2行2列は、累積距離行列52の1行1列の値に距離行列51の2行2列の値を加えた「2」である。累積距離行列52の3行2列は、累積距離行列52の2行2列の値に距離行列51の3行2列の値を加えた「11」である。以降、同様にして累積距離行列52の6行5列まで計算することができ、累積距離行列52の6行5列は「11」となる。
累積距離行列52の右上である6行5列の値が、このクエリ軌跡と参照軌跡の間のDTW距離となる。よって、図6の例ではDTW距離=11である。
また、交通分析装置100は、累積距離行列52の左下から右上に向かって、累積距離が単調増加する最短パスを検出する。最短パスにおいて、j行i列の次に辿ることができるのは、(j+1)行i列、j行(i+1)列、(j+1)行(i+1)列の3つの何れかである。図6の例では、累積距離行列52の1行1列、2行2列、2行3列、3行4列、4行4列、5行4列、6行5列を通るパスが最短パスである。最短パスは、クエリ軌跡と参照軌跡が全体として最も類似するように、クエリ点q1〜q5と参照点s1〜s6を対応付けたときの対応関係を示している。よって、q1とs1、q2とs2、q3とs2、q4とs3〜s5、q5とs6が対応付けられる。
交通分析装置100は、DTWによって算出されるクエリ点q1〜q5と参照点s1〜s6の対応関係を利用して、各クエリ点に対して道路の識別子を付与する。すなわち、交通分析装置100は、あるクエリ点に対して、当該クエリ点に対応付けられた参照点に紐付いている道路の識別子を付与する。これにより、クエリ点が測定された各時刻に車両20が走行していた道路を特定することができる。図6の例では、クエリ点q1〜q3に対してL1が付与され、クエリ点q5に対してL2が付与される。
しかし、図6の例では、DTWによってクエリ点q4に対して参照点s3〜s5が対応付けられている。参照点s3,s4に紐付いている道路の識別子はL1である一方、参照点s5に紐付いている道路の識別子はL2である。よって、DTWの結果のみからでは、クエリ点q4に対してL1とL2が付与され、道路の識別子が1つに絞り込まれないという問題がある。この問題は、クエリ点と参照点の数が同じ場合でも生じ得る。
図7は、クエリ軌跡と参照軌跡の間の類似度計算の他の例を示す図である。
ここでは、クエリ軌跡はクエリ点q1〜q6の列であり、参照軌跡は参照点s1〜s6の列である。図6の場合と異なり、クエリ点の数と参照点の数が同じである。交通分析装置100は、距離行列51と同様の計算手順に従い、クエリ点q1〜q6と参照点s1〜6の間の距離行列53を算出する。そして、交通分析装置100は、累積距離行列52と同様の計算手順に従い、累積距離行列54を算出する。
図7の例では、累積距離行列54の右上である6行6列の値は「13」である。よって、このクエリ軌跡と参照軌跡の間のDTW距離=13となる。また、q1とs1、q2とs2、q3とs2、q4とs3〜s5、q5とs6、q6とs6が対応付けられている。よって、クエリ点q1〜q3に対してL1が付与され、クエリ点q5,q6に対してL2が付与される。しかし、図6の場合と同様に、クエリ点q4に対して参照点s3〜s5が対応付けられている。よって、DTWの結果のみからでは、クエリ点q4に対してL1とL2が付与され、道路の識別子が1つに絞り込まれないという問題がある。
以降、第2の実施の形態では、DTWを利用した類似検索において1つのクエリ点に対して2以上の参照点が対応付けられた場合の対応策を中心に説明する。すなわち、各時刻に車両20が走行していた道路を1つに絞り込む方法を中心に説明する。
図8は、交通分析装置の機能例を示すブロック図である。
交通分析装置100は、地図データ記憶部121、参照データ記憶部122、クエリデータ受信部123、参照データ抽出部124、類似検索部125および道路判定部126を有する。地図データ記憶部121および参照データ記憶部122は、例えば、RAM102またはHDD103に確保した記憶領域を用いて実装される。クエリデータ受信部123、参照データ抽出部124、類似検索部125および道路判定部126は、例えば、CPU101が実行するプログラムモジュールを用いて実装される。
地図データ記憶部121は、道路地図を示す地図データを記憶する。道路地図は、複数のエリアに分割されている。そこで、地図データは、各エリアの緯度の範囲および経度の範囲を示すエリアデータを含む。また、道路地図に記載された道路は、交差点などの基準点を示すノードと、2つのノードを結んだリンクによって表現される。各車両が存在する道路は、リンクの識別子を用いて表すことができる。そこで、地図データは、各ノードの緯度および経度を示すノードデータと、各リンクを示すリンクデータとを含む。
参照データ記憶部122は、交通分析装置100に形成されたデータベースである。参照データ記憶部122は、複数の参照軌跡に関する参照データを記憶する。前述のように、参照データは、複数の車両から過去に収集したクエリデータや過去のマップマッチングの結果に基づいて生成することができる。参照データは、各参照軌跡として座標の列を含む。参照軌跡の座標は、マップマッチングにより補正された後の道路上の座標である。複数の参照軌跡は、複数のエリアに分類されている。また、参照データは、元の座標が測定されたときの車両の速度を示す速度データを含む。また、参照データは、各座標の属する道路を示す道路データを含む。また、参照データは、元の測定された座標と補正後の座標との間の誤差(GPSの測定誤差)を示す誤差データを含む。
クエリデータ受信部123は、車両20,20aを含む複数の車両それぞれからクエリデータを受信する。クエリデータは、クエリ軌跡としてGPSによって測定された座標の列を含む。クエリ軌跡は、複数の時刻と複数の座標とを対応付ける。例えば、サンプリング周期が10秒であり、クエリ軌跡は5分間に測定された最大30個の座標の列である。また、クエリデータは、各座標が測定されたときの車両の速度を示す速度データを含む。
参照データ抽出部124は、クエリデータ受信部123がクエリデータを受信すると、クエリデータを送信した車両の近くにある道路に関する参照データを参照データ記憶部122から抽出する。具体的には、参照データ抽出部124は、クエリ軌跡の最後の座標を取得し、地図データ記憶部121を参照して最後の座標の属するエリアを特定する。参照データ抽出部124は、特定したエリアに関する参照データを参照データ記憶部122から抽出する。そして、参照データ抽出部124は、クエリ軌跡の最後の座標と各参照軌跡の最後の座標とを比較し、クエリ軌跡の最後の座標から所定範囲内に参照軌跡の最後の座標が存在するような参照データを絞り込んで出力する。
類似検索部125は、クエリデータに含まれるクエリ軌跡と参照データ抽出部124が出力した複数の参照軌跡とを比較し、前述のDTWにより各参照軌跡の類似度(DTW距離)を算出する。類似検索部125は、複数の参照軌跡の中から最も類似度の高い(最もDTW距離が小さい)参照軌跡を選択し、検索結果データを出力する。検索結果データには、選択した参照軌跡としての座標の列、選択した参照軌跡に対応する道路データ、選択した参照軌跡に対応する速度データ、選択した参照軌跡に対応する誤差データが含まれる。また、検索結果データには、類似度を算出する過程でDTWによって得られた、複数のクエリ点と複数の参照点との間の対応関係を示す情報が含まれる。
道路判定部126は、クエリデータと類似検索部125が出力した検索結果データに基づいて、各時刻に車両が走行していた道路を判定するマップマッチングを行う。道路判定部126は、クエリデータに対して道路の識別子を補完したマッチング結果データを生成する。あるクエリ点に対して1つの参照点のみが対応付けられた場合、道路判定部126は、当該1つの参照点に紐付けられた1つの道路を選択すればよい。一方、あるクエリ点に対して2以上の参照点が対応付けられた場合、道路判定部126は、2以上の道路の中から1つの道路を選択することになる場合がある。その場合、道路判定部126は、クエリデータに含まれる速度データを利用する。道路判定部126は、検索結果データに含まれる速度データまたは誤差データを更に利用してもよい。
道路判定部126は、マッチング結果データを出力する。マッチング結果データがディスプレイ111に表示されてもよい。また、マッチング結果データが参照データ記憶部122に格納されてもよい。道路判定部126の処理の詳細は後述する。なお、第2の実施の形態では、最も類似度の高い1つの参照軌跡を選択してから道路判定を行っている。これに対し、類似度が高い数個の参照軌跡を選択し、選択した数個の参照軌跡それぞれについて道路判定を行うことも可能である。道路判定の結果を用いて、数個の参照軌跡の中から最も適切な1つの参照軌跡を選択するようにしてもよい。
図9は、クエリデータの例を示す図である。
クエリデータ131は、車両20に搭載された車載装置200からクエリデータ受信部123によって受信される。クエリデータ131は、クエリ点ID、時刻、座標および速度の項目を有する。クエリ点IDは、クエリ点を識別する識別子である。クエリデータ131の時刻は、GPS測定部204によって座標が測定された時刻である。クエリデータ131の座標は、GPS測定部204によって測定された座標であり、緯度と経度を用いて表される。座標には誤差が含まれている可能性がある。クエリデータ131の速度は、座標が測定された時刻に速度測定部205によって測定された速度である。
クエリデータ131には、例えば、5分間のデータが含まれる。サンプリング周期を10秒とすると、クエリデータ131には最大で30個のクエリ点のデータが含まれる。GPS測定部204の測定失敗により、一部のクエリ点が欠落することがある。
図10は、地図データの例を示す図である。
エリアテーブル132は、地図データ記憶部121に記憶されている。エリアテーブル132は、エリアID、座標1および座標2の項目を有する。エリアIDは、道路地図を約10キロメートル×10キロメートルのエリア集合に分割したときの各エリアに付与される識別子である。座標1は、エリアを囲む4つの端点のうちの1つの座標である。座標2は、座標1が示す端点の対角にある他の端点の座標である。座標1および座標2は、緯度と経度を用いて表される。なお、エリアテーブル132は、エリアを囲む4つの端点を示す4つの座標を含むようにしてもよい。
ノードテーブル133は、地図データ記憶部121に記憶されている。ノードテーブル133は、ノードIDおよび座標の項目を有する。ノードIDは、道路地図に記載された道路上の基準点(交差点など)であるノードに付与された識別子である。ノードテーブル133の座標は、ノードの位置を示す座標であり、緯度と経度を用いて表される。
リンクテーブル134は、地図データ記憶部121に記憶されている。リンクテーブル134は、リンクID、ノード1およびノード2の項目を有する。リンクIDは、2つのノードを結ぶ直線であるリンクに付与された識別子である。ノード1の項目には、リンクの一端のノードに付与されたノードIDが記載される。ノード2の項目には、リンクの他端のノードに付与されたノードIDが記載される。
図11は、参照データの例を示す図である。
参照データテーブル135は、参照データ記憶部122に記憶されている。参照データテーブル135は、軌跡ID、エリアID、座標、速度、道路および誤差の項目を有する。軌跡IDは、参照軌跡に付与された識別子である。エリアIDの項目には、エリアテーブル132に定義されたエリアのうち参照軌跡が属するエリアの識別子が記載される。
座標の項目には、参照軌跡に含まれる複数の参照点の座標が列挙される。例えば、座標の項目には、5分間に相当する30個の参照点の座標が列挙される。各参照点の座標は、緯度と経度を用いて表される。各参照点の座標は、過去に測定された座標から補正されたものであり、何れかの道路の上の点を指している。速度の項目には、複数の参照点と対応付けて速度が列挙される。例えば、速度の項目には、30個の座標に対応する30個の速度の測定値が列挙される。1つの参照点に対応する1つの速度は、補正前の座標が測定されたときの車両の速度であり、クエリ点の速度と同様の方法で測定したものである。
道路の項目には、複数の参照点と対応付けて道路の識別子が列挙される。例えば、道路の項目には、30個の参照点に対応する30個の道路の識別子が列挙される。道路の識別子としては、リンクテーブル134に定義されたリンクIDが用いられる。1つの参照点に対応する1つの道路は、当該1つの参照点の属する道路であり、過去のマップマッチングによって判定されたものである。誤差の項目には、複数の参照点と対応付けてGPSの測定誤差が列挙される。例えば、誤差の項目には、30個の参照点に対応する30個の測定誤差が列挙される。1つの参照点に対応する1つの誤差は、補正前の座標と補正後の座標との間の距離であり、過去に発生したGPSの測定誤差を表す。誤算の単位はメートルである。
図12は、検索結果データの例を示す図である。
検索結果データ136は、類似検索部125によって生成される。検索結果データ136は、クエリ点ID、参照点ID、座標、道路、速度および誤差の項目を有する。検索結果データ136のクエリ点IDは、クエリデータ131に含まれるクエリ点IDである。参照点IDは、最高類似度の参照軌跡に含まれる参照点に付与された識別子である。DTWの性質上、クエリ点IDと参照点IDとは1対1に対応するとは限らない。1つのクエリ点IDに対して2以上の参照点IDが対応付けられることもあるし、1つの参照点IDに対して2以上のクエリ点IDが対応付けられることもある。座標、道路、速度および誤差の項目には、最高類似度の参照軌跡に含まれる参照点と対応付けて、参照データテーブル135から抽出された座標、速度、道路および誤差が記載される。
図13は、マッチング結果データの例を示す図である。
マッチング結果データ137は、道路判定部126によって生成される。マッチング結果データ137は、クエリ点ID、時刻、座標および道路の項目を有する。マッチング結果データ137のクエリ点ID、時刻および座標は、クエリデータ131のクエリ点ID、時刻および座標である。道路の項目には、道路判定部126によって各時刻に対して補完された道路の識別子(すなわち、リンクID)が記載される。マッチング結果データ137により、車両20が各時刻に何れの道路を走行していたか特定できる。
なお、第2の実施の形態では、参照データテーブル135に記載された速度および誤差は道路判定に使用されない。よって、第2の実施の形態では、参照データテーブル135から速度および誤差を省略してもよい。同様に、第2の実施の形態では、検索結果データ136から速度および誤差を省略してもよい。参照データテーブル135に記載された速度は、後述する第5の実施の形態で使用される。また、参照データテーブル135に記載された誤差は、後述する第4の実施の形態で使用される。
次に、交通分析装置100が実行する処理の手順について説明する。
図14は、マップマッチングの手順例を示すフローチャートである。
(S1)クエリデータ受信部123は、1つの車載装置(例えば、車両20の車載装置200)からネットワーク30を介してクエリデータ131を受信する。
(S2)参照データ抽出部124は、クエリデータ131に含まれる複数の座標のうち最後のクエリ点の座標(時刻が最も遅い座標)を抽出する。参照データ抽出部124は、地図データ記憶部121に記憶されたエリアテーブル132を参照して、最後のクエリ点の属するエリアを特定する。特定するエリアは、クエリ点の座標の緯度と経度の両方が、「座標1」よりも大きくかつ「座標2」よりも小さいエリアである。
(S3)参照データ抽出部124は、参照データ記憶部122に記憶された参照データテーブル135から、特定したエリアに属する複数の参照軌跡を抽出する。
(S4)参照データ抽出部124は、最後のクエリ点を中心とする検索窓を設定する。検索窓の一辺は3σ=約100メートルとする。σはGPS誤差の標準偏差である。
(S5)参照データ抽出部124は、検索窓の中に最後の参照点が入っている参照軌跡が1つ以上存在するか判断する。該当する参照軌跡が1つ以上存在する場合はステップS7に処理が進み、該当する参照軌跡が存在しない場合はステップS6に処理が進む。
(S6)参照データ抽出部124は、検索窓の一辺をσだけ拡大する。そして、ステップS5に戻って該当する参照軌跡が存在するか再度判断する。
(S7)参照データ抽出部124は、ステップS3で抽出した参照軌跡のうち、検索窓の中に最後の参照点が入っている1または2以上の参照軌跡を選択する。すなわち、参照データ抽出部124は、最後のクエリ点に近い1または2以上の参照軌跡を選択する。
(S8)類似検索部125は、クエリデータ131が示すクエリ軌跡とステップS7で選択した参照軌跡それぞれとの間の類似度を算出する。具体的には、類似検索部125は、クエリデータ131に記載されたクエリ点の座標の列と参照データテーブル135に記載された参照点の座標の列との間で、図6で説明した方法によりDTW距離を算出する。
(S9)類似検索部125は、クエリ軌跡との類似度が最も高い参照軌跡、すなわち、ステップS8で算出したDTW距離が最も小さい参照軌跡を選択する。また、類似検索部125は、クエリ軌跡に含まれるクエリ点とDTW距離が最も小さい参照軌跡に含まれる参照点との間の対応関係を特定する。クエリ点と参照点の対応関係は、DTW距離を算出する過程で、図6で説明した方法により特定される。類似検索部125は、特定した対応関係と選択した参照軌跡に関する参照データ(参照点毎の座標、道路の識別子、速度および誤差を含む)とから検索結果データ136を生成する。
(S10)道路判定部126は、クエリデータ131と検索結果データ136とを用いて、複数のクエリ点それぞれに対応する道路を判定する。道路判定の詳細は後述する。
(S11)道路判定部126は、クエリデータ131に対して、クエリデータ131を送信した車載装置が存在した道路の識別子を補完し、マッチング結果データ137を生成する。道路判定部126は、マッチング結果データ137を出力する。道路判定部126は、マッチング結果データ137をディスプレイ111に表示してもよい。また、道路判定部126は、マッチング結果データ137を保存してもよい。
次に、ステップS10の道路判定について説明する。
図15は、参照点の第1の選択例を示す図である。
ここでは、DTWによりクエリ点q11に対して参照点s11,s12,s13が対応付けられたとする。参照点s11,s12,s13は、クエリ点q11の近くに存在する点であり、クエリ点q11に対応する点の候補である。
道路地図61に示すように、参照点s11,s12は道路L1に属している。参照点s13は道路L2に属している。クエリ点q11は、GPSの測定誤差により道路L1,L2から外れている。クエリ点q11と参照点s11の距離は4である。クエリ点q11と参照点s12の距離は1である。クエリ点q11と参照点s13の距離は2である。
ここで、クエリ点q11が測定された時刻における車両20の速度が十分に高速であったとする。十分に高速であるとは、GPSの測定誤差の道路判定への影響が小さいことを意味し、単位移動距離=サンプリング周期×速度が期待誤差より大きいことである。単位移動距離は、サンプリング周期(例えば、10秒)の間に車両20が移動する距離である。期待誤差は、GPSの測定誤差の期待値であり、例えば10メートルなどと予め決めておく。単位移動距離が期待誤差より大きい場合、隣接するクエリ点の間隔や隣接する参照点の間隔が、GPSの測定誤差に埋もれずに済む。
そこで、クエリ点q11に対応する速度が十分に高速である場合、クエリ点q11からの距離が最も小さい参照点を選択すればよい。ここでは、道路地図61aに示すように、クエリ点q11に対して参照点s12が選択される。よって、クエリ点q11に対して、参照点s12の属する道路L1が対応付けられる。
図16は、参照点の第2の選択例を示す図である。
ここでは、図15の場合と同様に、DTWによりクエリ点q11に対して参照点s11,s12,s13が対応付けられたとする。道路地図62に示すように、参照点s11,s12は道路L1に属している。参照点s13は道路L2に属している。クエリ点q11と参照点s11の距離は4である。クエリ点q11と参照点s12の距離は1である。クエリ点q11と参照点s13の距離は2である。
ここで、クエリ点q11が測定された時刻における車両20の速度が低速であったとする。低速であるとは、GPSの測定誤差の道路判定への影響が大きいことを意味し、単位移動距離=サンプリング周期×速度が期待誤差以下であることである。単位移動距離が期待誤差以下である場合、隣接するクエリ点の間隔や隣接する参照点の間隔が、GPSの測定誤差に埋もれてしまう。この場合、クエリ点q11から最も近い参照点を選択することは、GPSの測定誤差を考慮すると適切な選択であるとは言えない。
そこで、クエリ点q11に対応する速度が低速である場合、第2の実施の形態では、クエリ点q11と参照点s11,s12,s13の間の平均距離を算出する。そして、クエリ点q11からの距離が平均距離に最も近い参照点を選択する。ここでは、平均距離は2.3と算出される。そして、道路地図62aに示すように、クエリ点q11に対して参照点s13が選択される。よって、クエリ点q11に対して、参照点s13の属する道路L2が対応付けられる。このように、速度が低速である場合、クエリ点q11から最も近い道路がクエリ点q11に対応付けられるとは限らない。
図17は、道路判定の第1の手順例を示すフローチャートである。
(S21)道路判定部126は、クエリデータ131からクエリ点を1つ選択する。
(S22)道路判定部126は、ステップS21で選択したクエリ点に対応する参照点を検索結果データ136から検索し、対応する参照点が1つであるか判断する。対応する参照点が1つである場合はステップS28に処理が進む。対応する参照点が2以上ある場合はステップS23に処理が進む。
(S23)道路判定部126は、検索結果データ136を参照して、ステップS22で検索された複数の参照点が同じ道路に属しているか、すなわち、複数の参照点に対応する道路の識別子が全て同じであるか判断する。複数の参照点が同じ道路に属している場合はステップS28に処理が進み、それ以外の場合はステップS24に処理が進む。
(S24)道路判定部126は、クエリデータ131から、ステップS21で選択したクエリ点に対応する速度(クエリ速度)を取得する。道路判定部126は、クエリ速度×サンプリング周期と所定の閾値を比較し、前者が後者以下であるか判断する。サンプリング周期は、クエリデータ131に含まれるクエリ点の周期である。車載装置200,200aは、予め決められたサンプリング周期でクエリ点をサンプリングしている。閾値は、GPSの測定誤差の期待値であり、例えば10メートルとする。クエリ速度×サンプリング周期が閾値以下である場合は、ステップS26に処理が進む。クエリ速度×サンプリング周期が閾値より大きい場合は、ステップS25に処理が進む。
(S25)道路判定部126は、クエリ点と複数の参照点それぞれとの間の距離を算出する。クエリ点からの距離は、DTWにおいて算出されたものを用いてもよい。検索結果データ136に、クエリ点からの距離が記載されてもよい。道路判定部126は、複数の参照点のうち距離が最小の参照点を選択する。そして、ステップS28に処理が進む。
(S26)道路判定部126は、クエリ点と複数の参照点それぞれとの間の距離を算出する。道路判定部126は、複数の参照点について平均距離を算出する。
(S27)道路判定部126は、複数の参照点のうち距離が平均距離に最も近い参照点を選択する。平均距離に最も近いとは、例えば、距離と平均距離の差の絶対値が複数の参照点の中で最小であることである。そして、ステップS28に処理が進む。
(S28)道路判定部126は、ステップS21で選択したクエリ点に対して、道路の識別子を1つ対応付ける。対応付ける道路の識別子は、検索結果データ136に記載された道路の識別子(リンクID)のうち、当該クエリ点に対応する参照点の属する道路の識別子である。道路の識別子の候補が複数ある場合、道路判定部126は、上記のステップS25またはステップS27で選択した参照点の属する道路の識別子を用いる。
(S29)道路判定部126は、ステップS21において、クエリデータ131に記載された全てのクエリ点を選択したか判断する。全てのクエリ点を選択した場合は道路判定が終了する。未選択のクエリ点がある場合はステップS21に処理が進む。
なお、クエリ点に対応する参照点が2つである場合、ステップS27において、2つの参照点の両方が平均距離に最も近い参照点となってしまう。その場合、道路判定部126は、ステップS25と同様にクエリ点から最も近い参照点を選択するようにしてもよい。また、道路判定部126は、後述する第4の実施の形態の方法によって参照点を選択するようにしてもよい。また、道路判定部126は、後述する第5の実施の形態の方法によって参照点を絞り込むようにしてもよい。
また、第2の実施の形態では、車載装置200,200aが速度を測定している。これに対し、隣接するクエリ点の間の距離と測定された時刻の差とから、速度を推定することも可能である。その場合、クエリデータ131に速度が記載されていなくてもよい。また、道路判定部126は、クエリデータ131に記載された座標と時刻から各クエリ点に対応する速度を推定し、上記のステップS24では推定した速度を用いることになる。
第2の実施の形態の交通分析システムによれば、時刻とGPSの座標とを対応付けたクエリデータ131に対して、マップマッチングにより道路の識別子が補完される。これにより、車両20が各時刻に走行していた道路を1つに特定することができる。
また、DTWを用いた類似検索によって、1つのクエリ点に対して複数の参照点の候補が出力された場合、当該クエリ点における車両20の速度に応じて異なる方法で参照点が1つに絞り込まれる。第2の実施の形態では、車両20が高速で移動していた場合は、クエリ点から最も近い参照点が選択される。一方、車両20が低速で移動していた場合は、クエリ点からの距離が平均距離に最も近い参照点が選択される。すなわち、車両20が低速で移動していた場合は、クエリ点から最も近い参照点を選択しても対応関係の信頼性が低いと判断される。よって、GPSの測定誤差を考慮して、座標が測定された各時刻に対して車両20が存在した道路の対応付けを適切に行うことができる。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態を説明する。
第3の実施の形態の交通分析システムは、速度が低速である場合の道路判定の方法が第2の実施の形態と異なる。第3の実施の形態の交通分析システムは、図2〜4,8〜13に示した第2の実施の形態の交通分析システムと同様の構成を用いて実装できる。以下では、図2〜4,8〜13と同じ符号を用いて第3の実施の形態を説明する。
図18は、参照点の第3の選択例を示す図である。
ここでは、DTWによりクエリ点q11に対して参照点s11,s12,s13,s14が対応付けられたとする。参照点s11,s12,s13,s14は、クエリ点q11の近くに存在する点であり、クエリ点q11に対応する点の候補である。
道路地図63に示すように、参照点s11,s12は道路L1に属している。参照点s13,s14は道路L2に属している。参照点s11の座標は(−3,0)、参照点s12の座標は(−1,0)、参照点s13の座標は(0,2)、参照点s14の座標は(0,4)である。クエリ点q11は、道路L1,L2から外れている。
ここで、クエリ点q11が測定された時刻における車両20の速度が低速であったとする。低速であるとは、第2の実施の形態と同様、単位移動距離=サンプリング周期×速度が期待誤差以下であることである。この場合、クエリ点q11から最も近い参照点を選択することは、GPSの測定誤差を考慮すると適切な選択であるとは言えない。
そこで、クエリ点q11に対応する速度が低速である場合、第3の実施の形態では、参照点s11,s12,s13,s14の平均位置swを算出する。そして、参照点s11,s12,s13,s14のうち平均位置swに最も近い参照点を選択する。ここでは、平均位置swの座標は(−1,1.5)と算出される。そして、道路地図63aに示すように、平均位置swに最も近い参照点s13が選択される。よって、クエリ点q11に対して、参照点s13の属する道路L2が対応付けられる。
図19は、道路判定の第2の手順例を示すフローチャートである。
図19のフローチャートのステップS21〜S25,S28,S29は、図17に示した第2の実施の形態のフローチャートと同じであるため説明を省略する。第2の実施の形態のステップS26,S27に代えて以下のステップS26a,S27aが実行される。
(S26a)道路判定部126は、複数の参照点の平均位置を算出する。例えば、平均位置の緯度は、複数の参照点の緯度の合計を参照点の数で割ったものとする。平均位置の経度は、複数の参照点の経度の合計を参照点の数で割ったものとする。
(S27a)道路判定部126は、ステップS26aで算出した平均位置と複数の参照点それぞれとの間の距離を算出する。そして、道路判定部126は、複数の参照点のうち平均位置からの距離が最も小さい参照点(平均位置に最も近い参照点)を選択する。
なお、クエリ点に対応する参照点が2つである場合、ステップS27aにおいて、2つの参照点の両方が平均位置に最も近い参照点となってしまう。その場合、道路判定部126は、ステップS25と同様にクエリ点から最も近い参照点を選択するようにしてもよい。また、道路判定部126は、後述する第4の実施の形態の方法によって参照点を選択するようにしてもよい。また、道路判定部126は、後述する第5の実施の形態の方法によって参照点を絞り込むようにしてもよい。
第3の実施の形態の交通分析システムによれば、第2の実施の形態と同様、車両20が各時刻に走行していた道路を1つに特定することができる。また、DTWを用いた類似検索によって複数の参照点の候補が出力された場合、車両20の速度に応じて異なる方法で参照点が1つに絞り込まれる。第3の実施の形態では、車両20が低速で移動していた場合は、平均位置に最も近い参照点が選択される。すなわち、車両20が低速で移動していた場合は、クエリ点から最も近い参照点を選択しても対応関係の信頼性が低いと判断される。よって、GPSの測定誤差を考慮して、座標が測定された各時刻に対して車両20が存在した道路の対応付けを適切に行うことができる。
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態を説明する。
第4の実施の形態の交通分析システムは、速度が低速である場合の道路判定の方法が第2および第3の実施の形態と異なる。第4の実施の形態の交通分析システムは、図2〜4,8〜13に示した第2の実施の形態の交通分析システムと同様の構成を用いて実装できる。以下では、図2〜4,8〜13と同じ符号を用いて第4の実施の形態を説明する。
図20は、参照点の第4の選択例を示す図である。
ここでは、DTWによりクエリ点q11に対して参照点s11,s12,s13が対応付けられたとする。参照点s11,s12,s13は、クエリ点q11の近くに存在する点であり、クエリ点q11に対応する点の候補である。
道路地図64に示すように、参照点s11,s12は道路L1に属している。参照点s13は道路L2に属している。クエリ点q11は、道路L1,L2から外れている。参照データテーブル135や検索結果データ136には、参照点s11に対し誤差「1」、参照点s12に対し誤差「1.5」、参照点s13に対し誤差「2」が記載されている。
これは、補正後の点である参照点s11とそれに対応する測定された点(補正前の点)との間の距離が「1」である、すなわち、参照点s11の周辺で過去に「1」の誤差が発生したことを示している。同様に、補正後の点である参照点s12とそれに対応する測定された点との間の距離が「1.5」である、すなわち、参照点s12の周辺で過去に「1.5」の誤差が発生したことを示している。また、補正後の点である参照点s13とそれに対応する測定された点との間の距離が「2」である、すなわち、参照点s13の周辺で過去に「2」の誤差が発生したことを示している。
ここで、クエリ点q11が測定された時刻における車両20の速度が低速であったとする。低速であるとは、第2の実施の形態と同様、単位移動距離=サンプリング周期×速度が期待誤差以下であることである。この場合、クエリ点q11から最も近い参照点を選択することは、GPSの測定誤差を考慮すると適切な選択であるとは言えない。
そこで、クエリ点q11に対応する速度が低速である場合、第4の実施の形態では、参照点s11,s12,s13について過去に発生した誤差の平均(平均誤差)を算出する。また、参照点s11,s12,s13それぞれについてクエリ点q11との距離を算出する。そして、参照点s11,s12,s13のうち距離が平均誤差に最も近い参照点を選択する。ここでは、平均誤差は「1.5」と算出される。そして、道路地図64aに示すように、クエリ点q11からの距離が平均誤差に最も近い参照点s12が選択される。よって、クエリ点q11に対して、参照点s12の属する道路L1が対応付けられる。
図21は、道路判定の第3の手順例を示すフローチャートである。
図21のフローチャートのステップS21〜S25,S28,S29は、図17に示した第2の実施の形態のフローチャートと同じであるため説明を省略する。第2の実施の形態のステップS26,S27に代えて以下のステップS26b,S27bが実行される。
(S26b)道路判定部126は、クエリ点と複数の参照点それぞれとの間の距離を算出する。また、道路判定部126は、検索結果データ136から複数の参照点それぞれに対応する誤差を取得し、取得した誤差の平均である平均誤差を算出する。
(S27b)道路判定部126は、複数の参照点のうち距離が平均誤差に最も近い参照点を選択する。平均誤差に最も近いとは、例えば、距離と平均誤差の差の絶対値が複数の参照点の中で最小であることである。
なお、上記では、参照データテーブル135および検索結果データ136に、参照点それぞれに対応する誤差が記載されているものとした。これに対し、参照データテーブル135および検索結果データ136に、1つの参照軌跡に対して1つの平均誤差が記載されていてもよい。ある参照軌跡に対応する平均誤差は、当該参照軌跡に含まれる全ての参照点の誤差の平均に相当する。これにより、参照データを作成する負担や参照データの量を削減することができる。その場合、道路判定部126は、ステップS26bにおいて平均誤差を算出せず、検索結果データ136に記載された平均誤差を使用すればよい。
第4の実施の形態の交通分析システムによれば、第2および第3の実施の形態と同様、車両20が各時刻に走行していた道路を1つに特定することができる。また、DTWを用いた類似検索によって複数の参照点の候補が出力された場合、車両20の速度に応じて異なる方法で参照点が1つに絞り込まれる。第4の実施の形態では、車両20が低速で移動していた場合は、クエリ点からの距離が平均誤差に最も近い参照点が選択される。すなわち、車両20が低速で移動していた場合は、クエリ点から最も近い参照点を選択しても対応関係の信頼性が低いと判断される。よって、GPSの測定誤差を考慮して、座標が測定された各時刻に対して車両20が存在した道路の対応付けを適切に行うことができる。
[第5の実施の形態]
次に、第5の実施の形態を説明する。
第5の実施の形態の交通分析システムは、速度が低速である場合に参照点を絞り込む方法が追加されている点で、第2、第3および第4の実施の形態と異なる。第5の実施の形態の参照点を絞り込む方法は、第2、第3および第4の実施の形態の道路判定と組み合わせて使用することができる。第5の実施の形態の交通分析システムは、図2〜4,8〜13に示した第2の実施の形態の交通分析システムと同様の構成を用いて実装できる。以下では、図2〜4,8〜13と同じ符号を用いて第5の実施の形態を説明する。
図22は、参照点の第5の選択例を示す図である。
ここでは、DTWによりクエリ点q11に対して参照点s11,s12,s13,s14が対応付けられたとする。参照点s11,s12,s13,s14は、クエリ点q11の近くに存在する点であり、クエリ点q11に対応する点の候補である。
道路地図65に示すように、参照点s11,s12は道路L1に属している。参照点s13,s14は道路L2に属している。参照点s11,s12では車両が減速している。参照点s13,s14では車両が加速している。ある参照点における加速の有無は、当該参照点の速度とその前または後の参照点の速度とを比較することで判定できる。各参照点の速度は、参照データテーブル135および検索結果データ136に記載されている。
また、クエリ点q11は、道路L1,L2から外れている。クエリ点q11では車両が加速している。あるクエリ点における加速の有無は、当該クエリ点の速度とその前または後のクエリ点の速度とを比較することで判定できる。各クエリ点の速度は、クエリデータ131に記載されている。
ここで、クエリ点q11が測定された時刻における車両20の速度が低速であったとする。低速であるとは、第2の実施の形態と同様、単位移動距離=サンプリング周期×速度が期待誤差以下であることである。この場合、クエリ点q11から最も近い参照点を選択することは、GPSの測定誤差を考慮すると適切な選択であるとは言えない。そこで、クエリ点q11に対応する速度が低速である場合、第2、第3および第4の実施の形態の方法の何れかを用いて、クエリ点q11に対応する1つの参照点を選択する。
ただし、第5の実施の形態では、参照点を1つ選択する前に選択可能な候補を絞り込む。第5の実施の形態では、クエリ点q11における加速の有無と、参照点s11,s12,s13,s14それぞれにおける加速の有無とを比較する。そして、加速の有無がクエリ点q11と整合しない参照点を、選択可能な候補から除外する。ここでは、参照点s11,s12における加速の有無はクエリ点q11と整合しておらず、参照点s13,s14における加速の有無はクエリ点q11と整合している。よって、道路地図65aに示すように、選択可能な候補が参照点s13,s14に絞り込まれる。参照点s13,s14は何れも道路L2に属するため、クエリ点q11に対して道路L2が対応付けられる。
図23は、道路判定の第4の手順例を示すフローチャートである。
図23のフローチャートのステップS31〜S35,S41,S42は、図17に示した第2の実施の形態のフローチャートのステップS21〜S25,S28,S29と同じであるため説明を省略する。
(S36)道路判定部126は、ステップS31で選択したクエリ点における加速の有無を判定する。例えば、道路判定部126は、選択したクエリ点の速度とその1つ前のクエリ点の速度とを比較し、前者が後者より大きい場合は加速と判定し、それ以外の場合は減速と判定する。また、道路判定部126は、検索結果データ136から複数の参照点の速度を取得し、複数の参照点それぞれにおける加速の有無を判定する。例えば、道路判定部126は、ある参照点の速度とその1つの前の参照点の速度とを比較し、前者が後者より大きい場合は加速と判定し、それ以外の場合は減速と判定する。
(S37)道路判定部126は、複数の参照点の中から加速の有無がクエリ点と整合する参照点に絞り込む。クエリ点が「加速」と判定された場合、道路判定部126は、「加速」と判定された参照点に絞り込む。クエリ点が「減速」と判定された場合、道路判定部126は、「減速」と判定された参照点に絞り込む。
(S38)道路判定部126は、ステップS37で絞り込んだ後の参照点の個数が1個であるか判断する。参照点の個数が1個である場合、ステップS41に処理が進む。参照点の個数が2個以上である場合、ステップS39に処理が進む。
(S39)道路判定部126は、クエリ点と絞り込んだ参照点それぞれとの間の距離を算出する。道路判定部126は、複数の参照点について平均距離を算出する。
(S40)道路判定部126は、絞り込んだ参照点のうち距離が平均距離に最も近い参照点を選択する。平均距離に最も近いとは、例えば、距離と平均距離の差の絶対値が最小であることである。そして、ステップS41に処理が進む。
なお、図23のフローチャートでは、参照点を絞り込んだ後に1つの参照点を選択する方法として、第2の実施の形態と同じ方法を用いた。これに対して、第3の実施の形態または第4の実施の形態と同じ方法を用いることも可能である。その場合、上記のステップS39,S40の処理が変化する。
第5の実施の形態の交通分析システムによれば、第2乃至第4の実施の形態と同様の効果が得られる。更に、第5の実施の形態では、車両の走行パターンが整合するように、複数のクエリ点と複数の参照点とが対応付けられる。よって、各時刻に対して車両20が存在した道路の対応付けを一層適切に行うことができる。
なお、前述のように、第1の実施の形態の情報処理は、情報処理装置10にプログラムを実行させることで実現できる。第2乃至第5の実施の形態の情報処理は、交通分析装置100や車載装置200,200aにプログラムを実行させることで実現できる。
プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(例えば、記録媒体113,211)に記録しておくことができる。記録媒体として、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどを使用できる。磁気ディスクには、FDおよびHDDが含まれる。光ディスクには、CD、CD−R(Recordable)/RW(Rewritable)、DVDおよびDVD−R/RWが含まれる。プログラムは、可搬型の記録媒体に記録されて配布されることがある。その場合、可搬型の記録媒体から他の記録媒体(例えば、HDD103や不揮発性メモリ203)にプログラムをコピーして実行してもよい。
10 情報処理装置
11 記憶部
12 演算部
13,15 軌跡データ
13a 測定位置
14 速度データ
15a,15b,15c 参照位置
16 道路データ

Claims (7)

  1. 複数の参照位置を示す第2の軌跡データと、2以上の道路のうち前記複数の参照位置それぞれの属する道路を示す道路データとを記憶する記憶部と、
    複数の時刻と移動物について測定された複数の測定位置とを対応付けた第1の軌跡データと、前記複数の時刻それぞれの前記移動物の移動速度を示す速度データとを取得し、
    前記速度データに基づいて、前記第1の軌跡データが示す前記複数の測定位置のうち、対応する前記移動速度が閾値以下である第1測定位置を検出し、
    前記第2の軌跡データが示す前記複数の参照位置のうち、前記第1測定位置から所定範囲内にある2以上の参照位置を抽出し、
    抽出した前記2以上の参照位置および前記道路データに基づいて、前記2以上の道路のうち前記第1測定位置が測定された時刻に対応付ける道路を判定することで、前記第1の軌跡データに対して各時刻に対応する道路の情報を補完する演算部と、
    を有する情報処理装置。
  2. 前記演算部は、前記複数の測定位置のうち前記移動速度が前記閾値を超える他の測定位置については、前記他の測定位置から最も近い第1参照位置を選択し、前記第1参照位置の属する道路を前記他の測定位置が測定された時刻に対応付ける、
    請求項1記載の情報処理装置。
  3. 前記演算部は、前記2以上の参照位置それぞれについて前記第1測定位置との距離を算出し、前記2以上の参照位置のうち前記距離が平均値に最も近い第1参照位置を選択し、前記第1参照位置の属する道路を前記第1測定位置が測定された時刻に対応付ける、
    請求項1記載の情報処理装置。
  4. 前記演算部は、前記2以上の参照位置の平均位置を算出し、前記2以上の参照位置のうち前記平均位置に最も近い第1参照位置を選択し、前記第1参照位置の属する道路を前記第1測定位置が測定された時刻に対応付ける、
    請求項1記載の情報処理装置。
  5. 前記記憶部は、前記複数の参照位置で生じる測定誤差を示す誤差データを記憶し、
    前記演算部は、前記2以上の参照位置それぞれについて前記第1測定位置との距離を算出し、前記2以上の参照位置のうち前記距離が前記誤差データが示す前記測定誤差に最も近い第1参照位置を選択し、前記第1参照位置の属する道路を前記第1測定位置が測定された時刻に対応付ける、
    請求項1記載の情報処理装置。
  6. 情報処理装置が実行する軌跡情報生成方法であって、
    複数の時刻と移動物について測定された複数の測定位置とを対応付けた第1の軌跡データと、前記複数の時刻それぞれの前記移動物の移動速度を示す速度データとを取得し、
    データベースから、複数の参照位置を示す第2の軌跡データと、2以上の道路のうち前記複数の参照位置それぞれの属する道路を示す道路データとを取得し、
    前記速度データに基づいて、前記第1の軌跡データが示す前記複数の測定位置のうち、対応する前記移動速度が閾値以下である第1測定位置を検出し、
    前記第2の軌跡データが示す前記複数の参照位置のうち、前記第1測定位置から所定範囲内にある2以上の参照位置を抽出し、
    抽出した前記2以上の参照位置および前記道路データに基づいて、前記2以上の道路のうち前記第1測定位置が測定された時刻に対応付ける道路を判定することで、前記第1の軌跡データに対して各時刻に対応する道路の情報を補完する、
    軌跡情報生成方法。
  7. コンピュータに、
    複数の時刻と移動物について測定された複数の測定位置とを対応付けた第1の軌跡データと、前記複数の時刻それぞれの前記移動物の移動速度を示す速度データとを取得し、
    データベースから、複数の参照位置を示す第2の軌跡データと、2以上の道路のうち前記複数の参照位置それぞれの属する道路を示す道路データとを取得し、
    前記速度データに基づいて、前記第1の軌跡データが示す前記複数の測定位置のうち、対応する前記移動速度が閾値以下である第1測定位置を検出し、
    前記第2の軌跡データが示す前記複数の参照位置のうち、前記第1測定位置から所定範囲内にある2以上の参照位置を抽出し、
    抽出した前記2以上の参照位置および前記道路データに基づいて、前記2以上の道路のうち前記第1測定位置が測定された時刻に対応付ける道路を判定することで、前記第1の軌跡データに対して各時刻に対応する道路の情報を補完する、
    処理を実行させる軌跡情報生成プログラム。
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