まず、実施例1に係るロビー入金機50への貨幣の入金及び窓口での入金取引を含む一連の処理の概要について図1を用いて説明する。
図1に示すように、金融機関に来店した顧客が、ロビー入金機50を用いて入金を行う場合には、顧客カードをロビー入金機50に挿入し(S1)、入金対象となる貨幣をロビー入金機50の図示しない貨幣投入口に投入する(S2)。ロビー入金機50は、貨幣投入口に投入された貨幣の真偽判定を行うとともに貨幣を金種別に計数し、真正であると判定された貨幣をロビー入金機50の装置内部に収納する。また、ロビー入金機50は、受付機10に対して受付番号の採番要求を行って受付番号を取得する(S3)。
また、ロビー入金機50は、顧客カードから読み取った顧客の預金口座の口座番号を含む口座識別情報と、貨幣の計数結果とを利用して、窓口に入金取引を依頼するための入金伝票情報を生成し、生成した入金伝票情報と受付番号をサーバ20に送信する。サーバ20は、入金伝票情報と受付番号を関連付けて伝票項目データ24bに登録する(S4)。また、ロビー入金機50は、受付番号が記載された番号札を発行する(S5)。顧客は、ロビー入金機50から発行された番号札を受け取り、窓口からの呼び出し待ちの状態となる。
顧客は、窓口から呼び出されると、番号札を窓口に提出する(S6)。窓口端末40には、ロビー入金機50で生成された入金伝票情報が表示される(S7)。図1に示す例では、サーバ20の伝票項目データ24bに登録された入金伝票情報が、窓口端末40に表示される場合を示している。
窓口担当者は、窓口端末40に表示された入金伝票情報を確認したならば、表示内容を確認した旨を示す操作を行う。窓口端末40は、この入金伝票情報の確認操作を受け付けると、この入金伝票情報を図示しないプリンタ95に出力し、プリンタ95が入金伝票を印刷する(S8)。
ここで、窓口端末40と勘定系端末98との間は、通常オフラインとされるため、窓口担当者は、この入金伝票を勘定系端末98のイメージスキャナで読み込ませる(S9)。そして、勘定系端末98は、イメージスキャナで読み取った入金伝票の画像データから入金伝票に記載された内容を取得し、取得した入金伝票に記載された内容を用いて、勘定系ホスト99に対する入金取引の電文を生成して送信する(S10)。これにより、ロビー入金機50から入金された貨幣を顧客の預金口座に入金する入金取引が実行される。
このように、ロビー入金機50は、顧客が所持する顧客カードから入金伝票に記載する必要のある入金先の口座情報を取得するとともに、投入された貨幣を計数して装置内部に収納する。そして、受付機10で採番された受付番号を取得するとともに、受付番号に関連付けられた入金伝票情報を自動生成してサーバ20に登録し、受付番号が記載された番号札を発行する。窓口端末40は、入金伝票情報を用いて入金伝票を印刷し、勘定系端末98は、該入金伝票に基づいて入金取引を行うようにしたので、金融機関において、自動機を利用する顧客が併せて窓口処理を行う場合に、自動機を利用する顧客の利便性を向上させることができる。また、自動機を利用しない顧客との不公平感を抑制することもできる。
次に、実施例1に係る自動機システムのシステム構成を説明する。図2は、実施例1に係る自動機システムのシステム構成を示す図である。この自動機システムは、受付機10と、ロビー入金機50と、窓口端末40と、サーバ20と、プリンタ95とを有する。
受付機10は、金融機関の入口近傍に設置され、顧客に対して番号札を発行する装置である。この受付機10は、顧客による来店目的の入力を受け付け、受け付けた来店目的に対応する窓口の種類を判定し、窓口の種類に応じた受付番号を採番して、採番した受付番号が記載された番号札を発行する。また、受付機10は、ロビー入金機50からの受付番号の採番要求を受け付けると、該採番要求に応じて受付番号を採番して、採番した受付番号を要求元のロビー入金機50に返信する。
また、受付機10は、採番済の受付番号ごとの呼び出し待ちの状態及び窓口への呼び出し順を管理する。受付機10は、窓口に設置される図示しない呼出装置からの顧客の呼出要求を受け付けると、呼び出し待ちとなっている受付番号の中から先頭の受付番号を特定し、特定された受付番号が記載された番号札を所持する顧客を窓口に誘導する。
ロビー入金機50は、金融機関のロビーなどの顧客が立ち入り可能なエリアに設置され、あらかじめ登録された法人等の顧客が大口の入金を行う場合に利用する装置である。つまり、このロビー入金機50は、顧客自身によって操作される。具体的には、顧客がカード挿入口52aに顧客カードを挿入すると、ロビー入金機50は、この顧客カードから顧客情報(口座番号を含む)を取得する。そして、顧客が貨幣投入口に貨幣を投入すると、ロビー入金機50は、貨幣を計数して装置内部に収納する。
ここで、このロビー入金機50は、従来のロビー入金機のように単に貨幣の入金を受け付けるだけではなく、貨幣を計数した金額を顧客情報に含まれる口座番号に入金するための入金伝票情報を生成する。顧客が、入金伝票を記入する手間を省き、顧客の利便性を向上させるためである。
また、このロビー入金機50は、受付機10に受付番号の採番要求を送信して、その応答により受付番号を取得するとともに、受付機10から取得した受付番号が記載された番号札を発行する。従来のロビー入金機のように、顧客が貨幣の入金後に受付機10に赴いて番号札を発行する手間を省き、顧客の利便性を向上させるためである。なお、かかる受付番号は、入金伝票情報とともにサーバ20に送信される。
サーバ20は、金融機関の事務所等の顧客が立ち入り不能なエリアに設置され、ロビー入金機50で生成された入金伝票情報を管理する装置である。なお、このサーバ20は、金融機関以外の場所に設置することもでき、またクラウド化することもできる。このサーバ20が、ロビー入金機50から入金伝票情報と受付番号を受信すると、受信した受付番号に入金伝票情報を関連付けて、伝票項目データ24bに記憶する。また、サーバ20は、顧客が窓口に呼び出されると、呼び出された顧客の所持する番号札に記載される受付番号に対応する入金伝票情報を伝票項目データ24bから読み出し、顧客が呼び出された窓口の窓口端末40に送信する。
窓口端末40は、窓口に設置され、窓口担当者が窓口業務を行う場合に利用される装置である。
この窓口端末40は、サーバ20から取得した入金伝票情報を表示部に表示することができる。窓口担当者及び顧客が、入金伝票情報を視認できるようにするためである。具体的には、窓口端末40は窓口に呼び出された顧客に対応する入金伝票情報をサーバ20より取得して、取得した入金伝票情報を画面に表示する。
また、この窓口端末40は、この入金伝票情報に基づいて、入金伝票をプリンタ95で印刷することができる。窓口端末40と勘定系端末98はオフラインであり、入金伝票情報そのものを勘定系端末98に直接送信できないためである。
また、窓口端末40は、入金伝票情報を修正することができ、入金伝票情報を修正した場合には、修正後の入金伝票情報に基づいてプリンタ95で入金伝票を印刷するとともに、修正済みの入金伝票情報の修正内容をサーバ20に送信する。なお、窓口端末40は、顧客の待ち状況を照会することができ、待ち状態にある顧客の取引内容を確認することもできる。また、各種の集計結果を表示部に表示することもできる。
次に、窓口に設置される図示しない呼出装置で顧客の呼出操作が行われた場合の処理の流れについて説明する。呼出装置で顧客の窓口への呼出操作が行われると、受付機10は、呼出装置が設置される窓口に対して待ちとなっている受付番号のキューの中から次に呼び出す受付番号を決定して、決定した受付番号の番号札を所持する顧客を窓口に誘導する。具体的には、呼び出す窓口の近傍に設置される誘導装置に呼び出す受付番号を表示するとともに、音声による誘導メッセージを出力する。
また、受付機10は、窓口に呼び出す顧客の受付番号と、窓口を識別する情報をサーバ20にも通知する。受付番号及び窓口を識別する情報を受け付けたサーバ20は、伝票項目データ24bから受け付けた受付番号に関連付けられた入金伝票情報を抽出して、受け付けた窓口を識別する情報に対応する窓口端末40に送信する。入金伝票情報を受信した窓口端末40は、窓口担当者及び顧客が確認できるように受け付けた入金伝票情報を画面に表示する。
このように、呼出装置における顧客の呼出操作に連動して、サーバ20から窓口端末40に呼び出された顧客に対応する入金伝票情報が渡され、窓口に呼び出された顧客がロビー入金機50において操作することにより生成された入金伝票情報の確認画面が窓口端末40に自動的に表示される。
次に、図2に示した受付機10の実施例1に係る内部構成を説明する。図3は、受付機10の実施例1に係る内部構成を示すブロック図である。受付機10は、表示操作部11、番号札印刷部12、通信部14、記憶部15及び制御部16を有する。
表示操作部11は、タッチパネルディスプレイ装置などである。表示操作部11は、顧客に来店目的等を選択入力させるボタンなどを表示し、該ボタンの選択入力を受け付ける。番号札印刷部12は、受付番号などの情報が記載された番号札を印刷する出力部である。通信部14は、LAN(Local Area Network)等の通信線を介してサーバ20、電子記帳機及びロビー入金機50とのデータ通信を行なうためのインタフェース部である。
記憶部15は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部15は、設定パラメータ15a、受付番号採番データ15b及び受付番号データ15cを有する。設定パラメータ15aは、受付機10の受付処理に関するパラメータである。受付番号採番データ15bは、受付番号の採番状況に係るデータである。受付番号データ15cは、採番した受付番号ごとにその状態に係る情報を有するデータである。
制御部16は、受付機10の全体を制御する制御部であり、受付処理部16a、受付番号採番部16b、番号札発行部16c及び受付番号データ管理部16dを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、それぞれに対応するプロセスを実行させることになる。
受付処理部16aは、来店客の受付処理の全体を制御する制御部である。受付処理部16aは、表示操作部11の来店受付用の画面の表示を行い来店目的を受け付け、来店目的に応じた受付番号を受付番号採番部16bで採番し、採番した受付番号に関連付けて、来店目的などの情報を受付番号データ15cに登録する。
ただし、設定パラメータ15aの設定で電子記帳機に誘導する場合には番号札の発券を行わないという設定になっていて、受け付けた来店目的により電子記帳機への誘導が必要と判定された場合には、受付処理部16aは、電子記帳機への誘導のメッセージのみを表示して番号札の発行は行わない。また、設定パラメータ15aの設定で電子記帳機に誘導する場合には番号札の発券を行わないという設定になっている場合には、そもそも電子記帳機に誘導する必要のある来店目的を選択できないようになっていて、そのような来店目的の顧客に対する電子記帳機への誘導を示すメッセージが表示されていてもよい。
受付番号採番部16bは、受付処理部16a若しくは通信部14を経由して電子記帳機又はロビー入金機50からの来店目的の情報を含む受付番号の採番要求を受け付けたならば、受け付けた来店目的に応じて受付番号を採番する。具体的には来店目的に応じた受付番号帯を決定し、受付番号採番データ15bの最終採番済の受付番号の次の受付番号を新たな受付番号として採番し、これに応じて受付番号採番データ15bの更新を行う。
番号札発行部16cは、受付処理部16aの制御に基づいて指定された受付番号が記載された番号札を番号札印刷部12で印刷する。印刷される番号札には、受付番号が人に認識可能な文字情報とバーコードリーダで読み込み可能なバーコードとにより印刷される。
受付番号データ管理部16dは、電子記帳機などの他の装置から通信部14を経由して受付番号を含む受付番号情報の取得要求を受け付けたならば、受け付けた受付番号で受付番号データ15cの検索を行い、対応するレコードの情報を要求元に応答として返信する。
また、受付番号データ管理部16dは、窓口に設置される呼出装置から該呼出装置が設置される窓口の窓口番号を含む呼出要求を受け付けたならば、受付番号データ15cから受け付けた呼出要求に含まれる窓口番号に呼び出す受付番号を選択し、該受付番号に対応する受付番号データ15cの状態を「呼出済」として、該受付番号を窓口の近傍に設置される誘導装置に送信する。誘導装置は、受付番号を受け付けたならば表示部に受け付けた受付番号を表示し、音声で受け付けた受付番号の顧客の呼出を行う。また、受付番号データ管理部16dは、呼出装置から呼出要求を受け付けた場合には、誘導装置に受付番号を送信するとともに、呼び出す受付番号に対応する受付番号データ15cのレコードをサーバ20に送信する。
次に、図3に示した受付機10の実施例1に係るデータ構成について説明する。図4は、受付機10の実施例1に係るデータ構成について説明するための説明図である。
図4(a)に示すように、設定パラメータ15aは、顧客を電子記帳機に誘導時に番号札を発券する必要があるかどうかを示す電子記帳機誘導時発券要否と、来店目的別の受付番号帯である目的別受付番号帯の情報と、来店目的別の窓口の種類を示す目的別窓口の情報と、来店目的別の電子記帳機への誘導の要否を示す目的別電子記帳機への誘導要否の情報とを含む。
図4(a)の設定パラメータ15aの例は、電子記帳機誘導時発券要否が「必要」で顧客を電子記帳機に誘導時に番号札を発券する必要があることを示している。また、図4の設定パラメータ15aの目的別受付番号帯の情報の例は、来店目的が入金、出金、振込及び税公金納付の受付番号の採番帯が「1〜399」であり、来店目的が諸届及びローンの受付番号の採番帯が「500〜899」であることを示している。また、図4の設定パラメータ15aの目的別窓口の情報の例は、来店目的が入金、出金、振込及び税公金納付に対応する窓口の種類が「ハイカウンタ」で、来店目的が諸届及びローンに対応する窓口の種類が「ローカウンタ」であることを示している。また、図4の設定パラメータ15aの目的別電子記帳機への誘導要否の情報の例は、来店目的が入金、出金、振込及び税公金納付の場合には「電子記帳機に誘導する」で、来店目的が諸届及びローンの場合には「電子記帳機に誘導しない」であることを示している。
図4(b)に示すように、受付番号採番データ15bは、受付番号の採番帯に関連付けられた最終の採番済の受付番号である最終採番済受付番号と、対応する窓口番号をレコード項目とするデータである。図4(b)の受付番号採番データ15bは、採番帯が「ハイカウンタ」の、最終採番済の受付番号が「150」で、対応窓口番号が「1,2,3」の窓口で、採番帯が「ローカウンタ」の、最終採番済の受付番号が「550」で、対応窓口番号が「4,5」の窓口であることを示している。
図4(c)に示すように、受付番号データ15cは、受付番号に関連付けられた来店目的と、受付日付と、受付時刻と、該受付番号の状態と、該受付番号の顧客が呼び出された窓口の番号とをレコードの項目とするデータである。該受付番号の状態の情報は、コード化された情報であって、「1」が受付済で、「2」が対応する顧客を窓口に呼出済で、「9」が対応する顧客の処理が終了していることを示している。
図4(c)の受付番号データ15cの例は、受付番号が「150」の番号札に対する顧客は、来店目的が「振込」で、受け付けたのが「2014/4/15」の「11:30」で、状態が「2」であり窓口に呼出済で、呼び出された窓口の窓口番号が「2」であることを示すレコードと、受付番号が「550」の番号札に対する顧客は、来店目的が「ローン」で、受け付けたのが「2014/4/15」の「11:35」で、状態が「1」であり来店を受付済であることを示すレコードとが含まれることを示している。
次に、図2に示したロビー入金機50の実施例1に係る外観構成について図5を用いて説明する。図5は、ロビー入金機50を装置の正面から見たときの外観図である。
図5に示すようにロビー入金機50の正面の左上の部分には印刷された番号札を顧客に受け取り可能に排出するレシート排出口53aがあり、該レシート排出口53aの右には顧客カードを挿入するためのカード挿入口52aがある。レシート排出口53a及びカード挿入口52aの下には、顧客操作用の画面の表示及び該画面上でのタッチ操作を受け付ける表示操作部51が配置される。
また、表示操作部51の下には、硬貨を投入するための硬貨投入口55aが配置される。硬貨投入口55aは、シャッタを備えており、硬貨を投入する際には開放される。また、該硬貨投入口55aの下方には、真正な硬貨と判定できなかった硬貨を排出するリジェクト硬貨返却口55cと、返却操作を受け付けた場合に投入された真正と判定された硬貨を返却する硬貨返却箱55bとが配置される。
また、硬貨投入口55aの右には、紙幣を投入及び投入した紙幣を返却するための紙幣投入・返却口54aが配置される。紙幣投入・返却口54aは、シャッタを備えており、紙幣を投入する際及び紙幣を返却する際には開放される。また、紙幣投入・返却口54aの下方には、紙幣投入・返却口54aに投入されたクリップなどの異物を返却する異物返却口54bが配置される。
次に、図2に示したロビー入金機50の実施例1に係る内部構成を説明する。図6は、ロビー入金機50の実施例1に係る内部構成を示すブロック図である。図6に示すように、ロビー入金機50は、表示操作部51、カードリーダ52、レシートプリンタ53、紙幣入金部54、硬貨入金部55、通信部56、記憶部57及び制御部58を有する。
表示操作部51は、顧客が操作するための画面の表示及び表示された画面に対するタッチ入力等を受け付ける入出力部である。カードリーダ52は、顧客カードからカードに記憶される内容を読み取る入力部である。レシートプリンタ53は、レシート及び番号札等を印刷する出力部である。紙幣入金部54は、紙幣を受け付けて真偽判定、真正と判定された紙幣の計数及び計数済み紙幣の内部への収納を行う。硬貨入金部55は、硬貨を受け付けて真偽判定、真正と判定された硬貨の計数及び計数済み硬貨の内部への収納を行う。通信部56は、サーバ20及び受付機10とLANなどの通信線を介してデータ通信を行うインタフェース部である。
記憶部57は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部57は、カードリードデータ57a、受付番号データ57b、伝票項目データ57c、入金履歴データ57d及び貨幣在高データ57eを有する。
カードリードデータ57aは、カードリーダ52で顧客カードから読み取った顧客に係る情報である。受付番号データ57bは、受付機10で採番された受付番号に関連付けられた情報であり、来店目的、受付日時及び入金先の口座の情報等を含むデータである。伝票項目データ57cは、ロビー入金機50が生成する入金伝票及び両替伝票の項目に係るデータである。入金履歴データ57dは、当該ロビー入金機50で行われた貨幣の入金処理の履歴情報である。貨幣在高データ57eは、当該ロビー入金機50に収納されている貨幣の金種別の枚数の情報である。
制御部58は、ロビー入金機50の全体を制御する制御部であり、認証処理部58a、入金処理部58b、両替伝票データ生成部58c、受付番号データ管理部58d、登録データ送信部58e及び番号札発行処理部58fを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、それぞれに対応するプロセスを実行させることになる。
認証処理部58aは、カードリーダ52に挿入された顧客カードから顧客情報を取得して、認証パスワードなどの入力を受け付けて顧客の認証処理を行い、認証されたならば顧客カードから取得した情報をカードリードデータ57aに登録する。
入金処理部58bは、紙幣入金部54に投入された紙幣の真偽を判定し、真正と判定された紙幣を計数し内部に収納する。また、入金処理部58bは、硬貨入金部55に投入された硬貨の真偽を判定し、真正と判定された硬貨を計数し内部に収納する。また、入金処理部58bは、内部に収納された紙幣及び硬貨の枚数に基づいて貨幣在高データ57eを更新する。また、入金処理部58bは、当該ロビー入金機50で行われた入金処理ごとに履歴を入金履歴データ57dに登録する。また、入金処理部58bは、カードリードデータ57aと、受付番号データ57bと、紙幣入金部54で収納された紙幣の金種別枚数と、硬貨入金部55で収納された硬貨の金種別枚数とに基づいて入金伝票に係る情報を生成して伝票項目データ57cに登録する。
両替伝票データ生成部58cは、カードリードデータ57aの情報に両替の情報が登録されていて、登録されている両替を行う旨の指示を受け付けた場合には、両替伝票に係る情報を生成して伝票項目データ57cに登録する。
受付番号データ管理部58dは、受付機10に対して受付番号の採番要求を行うことによって受付番号を取得して、取得した受付番号を受付番号データ57bに登録する。登録データ送信部58eは、入金処理が終了したならば、一連の入金処理において登録された受付番号データ57b及び伝票項目データ57cをサーバ20に送信する。番号札発行処理部58fは、受付機10に依頼して採番した受付番号の記載された番号札をレシートプリンタ53により発行する。
次に、図6に示したロビー入金機50の実施例1に係るデータ構成について図7及び図8を用いて説明する。
図7(a)に示すカードリードデータ57aは、カードリーダ52により顧客カードから読み取った情報であって、入金先情報と付加サービス情報とを有する。入金先情報は、ロビー入金機50で収納された貨幣に対応する金額を入金する顧客の預金口座に係る情報であって、店番、科目、口座番号、口座名義人の氏名、住所及び電話番号の情報を含む。また、付加サービス情報には、顧客口座への入金処理時に併せて両替を行うか否かの情報と、両替を行う場合の両替後の金種別の数量の情報を含む。本実施例では、顧客カードが図7(a)に示した情報を有する旨の説明をしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、顧客カードは、店番、科目及び口座番号などの最低限の識別情報のみを有しているものとし、その他の情報は、店番、科目及び口座番号などの識別情報に対応付けて上位管理装置で管理されるものとして、カード挿入された時に、上位管理装置からその他の情報を取得するようにしてもよい。また、上位管理装置で管理される情報を、予めロビー入金機50に配信しておいてもよい。
図7(a)のカードリードデータ57aの例は、入金先情報として、店番が「110」、科目が「01」、口座番号が「1234567」、口座名義人氏名が「加藤太郎」、電話番号が「03−1234−5678」であって、付加サービスとして両替を「する」ことを示し、両替後の金種別の数量が、五千円券が「30枚」で、千円券が「100枚」で、500円棒金が「1本」で、100円棒金が「5本」で、50円棒金が「1本」で、10円棒金が「5本」で、5円棒金が「1本」で、1円棒金が「5本」であることを示している。
図7(b)に示す受付番号データ57bは、受付番号と、来店目的と、来店を受け付けた受付日付及び受付時刻と、来店を受け付けた顧客の口座の情報と、作成する伝票の種類別の枚数とを有する。
図7(b)の受付番号データ57bの例は、受付番号が「170」で、来店目的が「入金」で、来店を受け付けた受付日付が「2014/4/15」で受付時刻が「11:50」で、顧客の口座の情報に店番号が「110」で、科目コードが「01」で、口座番号が「1234567」の情報が含まれていて、作成する伝票の種類別の枚数について入金伝票が「1」枚で、出金伝票が「0」枚で、振込伝票が「0」枚であることを示している。
図7(c)に示す伝票項目データ57cは、登録日付及び受付番号及び受付枝番号に関連付けられた伝票IDと、当該伝票IDに対応する伝票の項目データの登録開始時刻及び登録終了時刻と、該伝票IDに対応する伝票項目ごとに項目識別ID及び入力された項目値とをレコード項目とするデータである。受付枝番号は、1つの受付番号で複数の伝票を作成する場合に自動的に採番される番号で、同一の受付番号内の伝票を識別する通番である。
図7(c)の伝票項目データ57cの例は、登録日付が「2014/4/15」で、受付番号が「170」で、受付枝番号が「01」に関連づけた伝票IDが「001」で、当該伝票IDに対応する伝票の項目データの登録開始時刻が「11:45」で、登録終了時刻が「11:50」で、当該伝票項目の入力情報が項目識別IDが「020」に対する伝票項目の項目値が「110」で、項目識別IDが「030」に対する伝票項目の項目値が「01」であることを示すレコードが含まれていることを表している。
図8(a)に示す入金履歴データ57dは、入金処理を行った日付、時刻、入金処理に対して採番した受付番号、当該ロビー入金機50に入金された金額と、入金先情報と、両替情報とをコード項目とするデータである。入金先情報には店番、科目、口座番号及び口座名義人の氏名の情報を含む。両替情報には、両替後の五千円券及び千円券の枚数と、硬貨棒金の金種別本数の情報を含む。
図8(a)の入金履歴データ57dのレコードの例は、日付が「2014/4/15」で、時刻が「11:50」に行われた入金処理は、受付番号が「170」に対応し、ロビー入金機50に入金された金額は「550,000」円で、この金額から両替金額を差し引いた金額の入金先の口座は、店番が「110」で、科目が「01」で、口座番号が「1234567」で、口座名義人氏名が「加藤太郎」の口座であり、五千円券を「30枚」、千円券を「100枚」を含む両替取引を行うことを示している。
図7(b)に示す貨幣在高データ57eは、ロビー入金機50内に収納されている貨幣の金種別の枚数の情報であって、万円券、五千円券、千円券、500円貨、100円貨、50円貨、10円貨、5円貨及び1円貨の金種別の枚数の情報を有している。図7(b)の貨幣在高データ57eの例は、万円券が「1,200」枚で、五千円券が「300」枚で、千円券が「400」枚で、500円貨が「100」枚で、100円貨が「200」枚で、50円貨が「200」枚で、10円貨が「400」枚で、5円貨が「100」枚で及び1円貨が「400」枚であることを示している。
次に、図2に示したサーバ20の実施例1に係る内部構成を説明する。図9は、サーバ20の実施例1に係る内部構成を示すブロック図である。サーバ20は、入力部21及び表示部22と接続される。入力部21は、キーボードやマウス等であり、表示部22は、液晶パネル等のディスプレイ装置である。
また、サーバ20は、通信部23と、記憶部24と、制御部25とを有する。通信部23は、LAN等の通信線を介して受付機10、窓口端末40、ロビー入金機50及びプリンタ95とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部24は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部24は、受付番号データ24a、伝票項目データ24b及び取引時確認記録データ24cを有している。
受付番号データ24aは、ロビー入金機50から受付番号データ57bを受け付けて登録されたレコードに、受け付けた受付番号データ57bの状態を示す情報を加えたデータである。また、受付番号データ24aに含まれる情報は、窓口端末40により更新が可能であり、受付番号データ24aには更新の結果が反映される。
伝票項目データ24bは、ロビー入金機50から伝票項目データ57cを受け付けて登録されたレコードに、受け付けた伝票項目データ57cの状態を示す情報などを加えたデータである。また、伝票項目データ24bは、窓口端末40により追加、更新及び削除が可能であり、伝票項目データ24bには追加、更新及び削除の結果が反映される。
取引時確認記録データ24cは、窓口端末40で取引時確認が行われた時に窓口端末40から送信されてきた取引時確認記録を蓄積したデータである。
制御部25は、サーバ20の全体を制御する制御部であり、受付番号データ管理部25a、伝票項目データ管理部25b、取引時確認記録管理部25c及び呼出連動処理部25dを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、対応するプロセスを実行させることになる。
受付番号データ管理部25aは、ロビー入金機50から受付番号データ57bを受け付けて、受付番号データ24aに「受付済」の状態として登録する。また、受付番号データ管理部25aは、窓口端末40から受付番号データ24aの更新情報を受け付けた場合には更新内容を受付番号データ24aに反映する。
伝票項目データ管理部25bは、ロビー入金機50から伝票項目データ57cを受け付けて、初期化された状態を示す情報などを付加して伝票項目データ24bに登録する。また、伝票項目データ管理部25bは、窓口端末40から伝票項目データ24bの追加、更新及び削除に係る情報を受け付けた場合には追加、更新及び削除に係る情報を伝票項目データ24bに反映する。また、伝票項目データ24bには対応する伝票を印刷済か否かを示す情報を有しており、窓口端末40からの印刷した旨の通知を受け付けて印刷済に更新する。
取引時確認記録管理部25cは、窓口端末40から取引時確認記録を受け付けて、取引時確認記録データ24cに登録する。
呼出連動処理部25dは、受付機10からの受付番号及び呼出窓口の情報を含む呼出の通知に基づいて、呼出の通知に含まれる受付番号に対応する受付番号データ24aから抽出したレコードの情報と、該受付番号に対応する伝票項目データ24bから抽出したレコードの情報を呼出の通知に含まれる呼出窓口の情報に対応する窓口端末40に送信する。
また、呼出連動処理部25dは、これらのデータを窓口端末40に送信したならば、受付番号データ24aの呼出窓口番号に受付機10からの呼出の通知に含まれる呼出窓口に対応する呼出窓口番号が登録されているレコードの状態を「処理終了」に変更して、受付番号データ24aの受付機10からの呼出の通知に含まれる呼び出す受付番号に対応するレコードの状態を「呼出済」を示す状態に変更し、該レコードの呼出窓口番号に呼出先の窓口番号を登録する。
次に、図9に示したサーバ20の実施例1に係るデータ構成について説明する。図10は、サーバ20の実施例1に係るデータ構成について説明するための説明図である。
図10(a)に示すように、受付番号データ24aは、受付番号と、来店目的と、来店を受け付けた受付日付及び受付時刻と、当該受付番号に対応する顧客の状態と、呼び出された窓口の番号と、顧客の口座の情報と、作成する伝票の種類別の枚数とをレコード項目とするデータである。状態は、コード化されたデータであって、「1」が受付済で、「2」が呼出済で、「9」が処理終了であることを示している。口座の情報には店番、科目及び口座番号などの情報を含む。
図10(a)の受付番号データ24aの例は、受付番号が「150」の顧客は、来店目的が「振込」で、来店を受け付けた受付日付が「2014/4/15」で、受付時刻が「11:30」で、状態が「2」であり呼出済で、呼出窓口番号が「1」で、来店を受け付けた顧客の口座情報の店番号が「0005」で、科目が「01」で口座番号が「1234567」の情報が含まれていて、作成する伝票の種類別の枚数について入金伝票が「0」枚で、出金伝票が「1」枚で、振込伝票が「1」枚であることを示すレコードが含まれていることを表している。また、受付番号データ24aの例は、受付番号が「550」の顧客は、来店目的が「ローン」で、来店を受け付けた受付日付が「2014/4/15」で、受付時刻が「11:35」で、状態が「1」であり受付済で、作成する伝票の種類別の枚数について入金伝票が「0」枚で、出金伝票が「0」枚で、振込伝票が「0」枚であることを示すレコードが含まれていることを表している。
図10(b)に示すように、伝票項目データ24bは、登録日付、受付番号及び受付枝番号に関連付けた伝票IDと、当該伝票IDに対応する伝票の項目データの電子記帳機における登録開始時刻及び登録終了時刻と、状態と、印刷フラグと、該伝票IDに対応する伝票項目ごとの項目識別IDと入力された項目値とをレコード項目とするデータである。状態は、コード化された情報であって「0」が未処理で、「1」が呼出済で、「2」が保留で、「8」が削除で、「9」が処理済であることを示す。印刷フラグはコード化された情報であって「0」が当該レコードに対応する伝票が未印刷で、「1」が印刷済であることを示す。
図10(b)の伝票項目データ24bの例は、登録日付が「2014/4/15」で、受付番号が「150」で、受付枝番号が「02」に関連づけた伝票IDが「003」で、電子記帳機における当該伝票IDに対応する伝票の項目データの登録開始時刻が「11:32」で、登録終了時刻が「11:34」で、状態が「1」で呼出済であり、印刷フラグが「1」で印刷済であり、伝票項目の入力情報が項目識別IDが「020」に対する伝票項目の項目値が「0005」で、項目識別IDが「030」に対する伝票項目の項目値が「01」であることを示すレコードが含まれていることを表している。
図10(c)に示すように、取引時確認記録データ24cは、登録日付と、受付番号と、受付枝番号に関連付けた取引時確認記録情報と、本人確認書類のイメージデータなどとをレコード項目とするデータである。取引時確認記録情報には、顧客の氏名、職業、取引の目的及び本人確認書類の名称などを含む。
図10(c)の取引時確認記録データ24cの例は、登録日付が「2014/4/15」で、受付番号が「160」で、受付枝番号が「01」で、顧客の氏名が「タナカ イチロウ」で、職業が「会社員」で、取引の目的が「借入金返済」で、本人確認書類が「運転免許証」であることを示すレコードが含まれていることを表している。
次に、図2に示した窓口端末40の実施例1に係る内部構成を説明する。図11は、窓口端末40の実施例1に係る内部構成を示すブロック図である。窓口端末40は、マルチカードスキャナ45と接続される。マルチカードスキャナ45は、取引時確認処理時に免許証及び健康保険証などのカード形式の本人確認書類の表裏両面の画像データを取得する機器である。窓口端末40は、表示操作部41と、通信部42と、記憶部43と、制御部44とを有する。表示操作部41は、タッチパネルディスプレイなどであり、入力項目の表示、操作入力ボタンの表示及び入力操作の受付を行う入出力部である。通信部42は、LAN等の通信線を介してサーバ20とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部43は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部43は、受付番号リストデータ43a、受付番号データ43b、伝票決定パラメータ43c、伝票テンプレートデータ43d、伝票項目データ43e及び取引時確認記録データ43fを有している。
受付番号リストデータ43aは、窓口端末40が有する未呼出リスト又は処理済リストを表示する処理実施時にサーバ20から取得した未呼出の受付番号に係る一覧情報又は処理済の受付番号に係る一覧情報である。
受付番号データ43bは、ロビー入金機50の受付番号データ57bに窓口に呼び出された時刻が追加となったデータであって、顧客を窓口に呼び出した時に、サーバ20から受信した受付番号データ24aの呼び出した顧客に対応するレコードを記憶したデータである。また、顧客呼出時以外にも、未呼出リスト又は処理済リストからいずれかの受付番号に対する登録済の伝票内容の照会の操作を受け付けた場合には、サーバ20から受付番号データ24aの指定された受付番号に対応するレコードを取得して当該受付番号データ43bとして記憶する。
伝票決定パラメータ43cは、来店目的と来店目的に対応する作成しなければならない伝票の種類を示す伝票IDを対応付けたデータである。伝票テンプレートデータ43dは、伝票の種類に対応する該伝票に含まれる伝票項目の情報を規定したデータである。窓口端末40で新たな伝票情報を入力する場合には来店目的を受け付けて伝票決定パラメータ43cに基づいて作成すべき伝票の伝票IDが特定され、伝票IDと該伝票テンプレートデータ43dに基づいて入力しなければならない伝票データが特定される。
伝票項目データ43eは、ロビー入金機50の伝票項目データ57cと同じ形式のデータであって、顧客を窓口に呼び出した時に、サーバ20から受信した伝票項目データ24bの呼び出した顧客に対応するレコードを記憶したデータである。また、顧客呼出時以外にも、未呼出リスト又は処理済リストからいずれかの受付番号に対する登録済の伝票内容の照会の操作を受け付けた場合には、サーバ20から伝票項目データ24bの指定された受付番号に対応するレコードを取得して当該伝票項目データ43eとして記憶する。
取引時確認記録データ43fは、窓口端末40で取引時確認を実施したことの記録データである。
制御部44は、窓口端末40の全体を制御する制御部であり、受付番号リスト表示部44a、伝票項目データ更新部44b、取引時確認記録生成部44c、更新データ送信部44d及び印刷処理部44eを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、対応するプロセスを実行させることになる。
受付番号リスト表示部44aは、表示操作部41による指示を受け付けて未呼出リスト又は処理済リストを表示する。
伝票項目データ更新部44bは、顧客を窓口に呼び出した時に、サーバ20から受信した伝票項目データ24bの呼び出した顧客に対応するレコードを伝票項目データ43eとして記憶し、伝票項目データ43eの内容を画面に表示し、表示した伝票項目データ43eの内容に対する変更の入力を受け付けて、受け付けた入力内容に基づいて伝票項目データ43eを更新する。また、伝票項目データ更新部44bは、伝票項目データ43eに別の伝票の情報を追加することもできる。
取引時確認記録生成部44cは、伝票項目データ更新部44bにより更新された伝票項目データ43eに基づいて取引時確認が必要か否かの判定を行い、取引時確認が必要であると判定された場合には、取引時確認記録に記載する必要事項を入力する画面を表示して、顧客の入力を受け付けて、受け付けた内容を取引時確認記録データ43fに登録する。
更新データ送信部44dは、顧客を窓口に呼び出してから行われた受付番号データ43b、伝票項目データ43e及び取引時確認記録データ43fの更新内容をサーバ20に送信する。印刷処理部44eは、伝票項目データ43e及び取引時確認記録データ43fに基づいて、伝票及び取引時確認記録をプリンタ95から出力する。
次に、図11に示した窓口端末40の実施例1に係るデータ構成について図12及び図13を用いて説明する。
図12(a)に示す受付番号リストデータ43aは、受付番号、顧客名、顧客の来店目的、ロビー入金機50又は電子記帳機で作成した伝票の枚数、状態、窓口担当者の担当者ID及び担当者名をレコードの保有項目とするデータである。状態は、コード化されたデータであって、「1」が受付済で、「2」が呼出済で、「9」が処理終了であることを示している。
図12(a)の受付番号リストデータ43aの例は、受付番号が「145」は、顧客名が「鈴木太郎」で、来店目的が「税公金」で、電子記帳機で作成した伝票の枚数が「2」枚で、状態が「2」であり呼出済で、窓口担当者の担当者IDが「110」で、担当者名が「山田花子」であることを示すレコードが含まれていることを表している。また、受付番号が「549」は、来店目的が「諸届」で、電子記帳機で作成した伝票の枚数が「0」枚で、状態が「9」であり処理終了で、窓口担当者の担当者IDが「205」で、担当者名が「田中裕子」であることを示すレコードが含まれていることを表している。
図12(b)に示す受付番号データ43bは、受付番号と、来店目的と、来店を受け付けた受付日付及び受付時刻と、窓口に呼び出された時刻と、来店を受け付けた顧客の口座の情報と、作成する伝票の種類別の枚数とを有する。
図12(b)の受付番号データ43bの例は、受付番号が「170」で、来店目的が「入金」で、来店を受け付けた受付日付が「2014/4/15」で受付時刻が「11:50」で、窓口に呼び出された時刻が「11:45」で、来店を受け付けた顧客の口座の情報に店番号が「110」で、科目コードが「01」で口座番号が「1234567」の情報が含まれていて、作成する伝票の種類別の枚数について入金伝票が「1」枚で、出金伝票が「0」枚で、振込伝票が「0」枚であることを示している。
図12(c)に示す伝票決定パラメータ43cは、来店目的と伝票の種類を示す伝票IDとが関連づけられたデータである。図12(c)の伝票決定パラメータ43cの例は、来店目的が入金に対応する伝票IDが「001」で、来店目的が出金に対応する伝票IDが「002」で、来店目的が振込に対応する伝票IDが「003」で、来店目的が税公金納付に対応する伝票IDが「004」であることを示している。
図13(a)に示す伝票テンプレートデータ43dは、伝票の種類を示す伝票IDに関連付けた該伝票IDに対応する伝票の項目情報をレコードの保有項目とするデータである。伝票の項目情報には伝票に含まれる項目ごとに項目を識別する項目識別ID及び該項目の入力が必須か否かを示す必須区分などの情報が含まれる。図12(a)の伝票テンプレートデータ43dの例は、伝票IDが「002」の伝票については、項目識別IDが「020」の項目は、必須区分が「必須」で入力が必須であり、項目識別IDが「030」の項目は、必須区分が「必須」で入力が必須である項目を有していることを示すレコードが含まれていることを示している。
図13(b)に示す取引時確認記録データ43fは、受付番号と、受付枝番号と、取引時確認記録データ43fが登録された登録日付及び登録時刻と、取引時確認記録情報と、本人確認書類のイメージデータとを含む。取引時確認記録情報には、顧客の氏名、職業、取引の目的及び本人確認書類の名称などを含む。
図13(b)の取引時確認記録データ43fの例は、受付番号が「200」で、受付枝番号が「01」で、取引時確認記録データ43fが登録された登録日付が「2014/4/15」で、登録時刻が「12:30」で、顧客の氏名が「タナカ イチロウ」で、職業が「会社員」で、取引の目的が「借入金返済」で、本人確認書類が「運転免許証」であることを示している。
次に、図2に示したロビー入金機50の実施例1に係る現金の入金に係る一連の処理の処理手順について図14に示すフローチャートを用いて説明する。
認証処理部58aは、カードリーダ52で顧客カードから読み取った情報を用いて顧客の認証を行い、認証されたならば顧客カードから読み取った情報をカードリードデータ57aに登録する(ステップS101)。次に、入金処理部58bは、紙幣投入・返却口54a及び硬貨投入口55aのシャッタを開放して紙幣及び硬貨の投入を受け付け、紙幣及び硬貨が投入されたならば、投入された紙幣及び硬貨の真偽判定を行い真正と判定された紙幣及び硬貨の金種別の枚数を計数する(ステップS102)。
紙幣及び硬貨の計数が行われると、入金処理部58bは、計数結果を表示操作部51に表示して、表示された計数結果に対応する金額の入金処理を行う旨を示す操作などの入力を受け付ける(ステップS103)。ステップS103で表示された計数結果の金額の入金処理を行う旨を示す操作を受け付けた場合(ステップS104;No、ステップS105;Yes)には、入金処理部58bは、紙幣入金部54及び硬貨入金部55を制御することによって計数されている紙幣及び硬貨を装置内部に収納し、収納した紙幣及び硬貨の数量に基づいて貨幣在高データ57eを更新する(ステップS106)。
また、受付番号データ管理部58dは、受付機10に取引の種類が入金で有る旨を含む受付番号採番要求を送信して、該受付番号採番要求に対する応答を受信して受付番号を取得して、取得した受付番号を受付番号データ57bに登録する(ステップS107)。入金処理部58bは、ステップS106で行われた紙幣及び硬貨を内部に収納した旨を示す履歴を入金履歴データ57dに登録する(ステップS108)。次に、番号札発行処理部58fは、ステップS107で取得した受付番号が記載された番号札をレシートプリンタ53から発行する(ステップS109)。
カードリードデータ57aに記憶された付加サービス情報の両替を行うか否かの情報が両替を行うことを示す「する」になっていて、顧客の両替を行う旨を示す操作を受け付けたならば(ステップS110;Yes)、入金処理部58bは、カードリードデータ57aに含まれる入金先情報が示す預金口座に、ステップS106で収納された紙幣及び硬貨の金額から両替に使用する金額を減算した金額を入金する旨を示す入金伝票の項目に対する情報を生成し、ステップS107で取得した受付番号に関連づけて伝票項目データ57cに登録する(ステップS111)。また、両替伝票データ生成部58cは、カードリードデータ57aに記憶された付加サービス情報に指定された両替処理に対応する両替伝票の項目に対応する情報を生成し、ステップS107で取得した受付番号に関連付けて伝票項目データ57cに登録する(ステップS112)。最後に、カードリーダ52に挿入されている顧客カードをカード挿入口52aに排出することによって返却し(ステップS113)、処理を終了する。
カードリードデータ57aに記憶された付加サービス情報の両替を行うか否かの情報が両替を行わないことを示す「しない」になっているか、カードリードデータ57aに記憶された付加サービス情報の両替を行うか否かの情報が両替を行うことを示す「する」になっていても顧客の両替を行わない旨を示す操作を受け付けたならば(ステップS110;No)、入金処理部58bは、カードリードデータ57aに含まれる入金先情報が示す預金口座に、ステップS106で収納された紙幣及び硬貨の金額を入金する旨を示す入金伝票の項目に対応する情報を生成し、ステップS107で取得した受付番号に関連づけて伝票項目データ57cに登録して(ステップS114)、ステップS113に移行する。
ステップS103で表示された内容に対して表示された金種別の金額の入金処理をキャンセルする旨を示す操作を受け付けた場合(ステップS104;Yes)には、ステップS102で受け付けた紙幣及び硬貨を返却して(ステップS115)、ステップS113に移行する。また、ステップS103で表示された内容に対して表示された金種別の金額の入金処理をキャンセルする旨を示す操作も、入金処理を行う旨の操作も受け付けていない場合(ステップS104;No、ステップS105;No)には、ステップS103に戻ることによっていずれかの操作が行われるのを待ち合わせる。
上述してきたように、実施例1では、ロビー入金機50は、顧客が挿入した顧客カードから入金伝票に記載する必要のある入金先の口座に係る情報を取得し、投入された貨幣を計数して装置内部に収納し、受付機10で採番された受付番号を取得して、受付番号に関連付けられた入金伝票に係る情報を自動生成してサーバ20に登録し、取得した受付番号が記載された番号札を発行するようにし、窓口端末40は、ロビー入金機50によりサーバ20に登録された入金伝票に係る情報に基づいて入金伝票を出力し、勘定系端末98は、該入金伝票に基づいて入金取引を行うよう構成したので、金融機関において、自動機を利用する顧客が併せて窓口処理を行う場合に、自動機を利用する顧客の利便性を向上させるとともに、自動機を利用しない顧客との不公平感を抑制することができる。
実施例1及び実施例2では、店舗のロビーなどに配設されるロビー入金機50、150を対象とする実施例を説明してきたが、顧客が直接操作する自動機はロビー入金機50、150以外にも存在する。例えば、税公金の納付に係る帳票を受け付けて、該帳票の画像を取得し、取得した画像をOCR処理することにより税公金の納付に係る内容を取得し、OCR処理により取得した税公金の納付金額に対応する貨幣を受け付けて収納し、受け付けた帳票に領収印を押印し、帳票の顧客控え部分を自動的に切り離して顧客に返却するという処理を行う税公金自動受付機60も店舗の顧客ゾーンに配設されている。しかしながら、税公金の種類によっては、当該税公金自動受付機60では取り扱うことができずに窓口でないと処理できないケースや、税公金の種類としては当該税公金自動受付機60では取り扱うことができるが、その内容によっては例えば本人確認手続きが必要であるため窓口でないと処理できないようなケースがある。このように窓口でないと処理できないようなケースでは、顧客は、税公金自動受付機60で処理できない旨のメッセージを確認した後に、再度受付機10、110で受け付け処理を行い、電子記帳機で税公金の納付に係る伝票を起票するという手続きを行わなければならない。実施例3では、税公金自動受付機60を利用する顧客の利便性を向上させることができるような実施例を説明する。
まず、税公金自動受付機60の実施例3に係る内部構成を説明する。図19は、税公金自動受付機60の実施例3に係る内部構成を示すブロック図である。図19に示すように、税公金自動受付機60は、表示操作部61、帳票処理部62、紙幣入金部63、硬貨入金部64、プリンタ65、通信部66、記憶部67及び制御部68を有する。
表示操作部61は、顧客が操作するための画面の表示及び表示された画面に対するタッチ入力を受け付ける入出力部である。帳票処理部62は、税公金の納付に係る帳票を受け付けて、受け付けた帳票の画像データを取得する。また、帳票処理部62は、受け付けた帳票に領収印の押下を行い、顧客への返却部分を切り離して、切り離された顧客への返却部分を排出することにより顧客に返却する。また、帳票処理部62は、顧客返却部分が切り離された帳票を内部に収納する。
紙幣入金部63は、紙幣を受け付けて真偽判定、真正と判定された紙幣の計数及び計数済み紙幣の内部への収納を行う。硬貨入金部64は、硬貨を受け付けて真偽判定、真正と判定された硬貨の計数及び計数済み硬貨の内部への収納を行う。プリンタ65は、レシート及び番号札等を印刷する出力部である。通信部66は、勘定系ホスト99、サーバ20及び受付機10とLANなどの通信線を介してデータ通信を行うインタフェース部である。
記憶部67は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部67は、辞書データ67a、受付番号データ67b、伝票項目データ67c、処理履歴データ67d及び貨幣在高データ67eを有する。
辞書データ67aは、帳票処理部62で受け付ける税公金の納付に係る帳票の種類ごとに帳票に記載されている情報をOCRするためのパラメータを含むデータである。受付番号データ67bは、受付機10で採番された受付番号に関連付けられた情報であり、データ構成はロビー入金機50の受付番号データ57bと同じである。伝票項目データ67cは、税公金自動受付機60が生成する税公金収納伝票の伝票項目に係るデータであり、データ構成はロビー入金機50の伝票項目データ57cと同じである。処理履歴データ67dは、当該税公金自動受付機60で行われた処理の履歴が蓄積されたデータである。貨幣在高データ67eは、当該税公金自動受付機60に収納されている貨幣の金種別の枚数の情報である。
制御部68は、税公金自動受付機60の全体を制御する制御部であり、辞書データ管理部68a、税公金受付処理部68b、伝票データ生成部68c、受付番号データ管理部68d、登録データ送信部68e及び番号札発行処理部68fを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、それぞれに対応するプロセスを実行させることになる。
辞書データ管理部68aは、配信される辞書データに基づいて辞書データ67aの更新を行う。
税公金受付処理部68bは、帳票処理部62で税公金の納付に係る帳票の画像データを取得し、取得した画像データと辞書データ67aに基づいて受け付けた帳票の種類を識別し、帳票の画像データと、帳票の識別結果と、辞書データ67aとに基づいてOCR等の処理により帳票に記載された内容を取得する。また、税公金受付処理部68bは、帳票に記載された納付金額に応じた貨幣を受け付けて収納し、帳票に領収印を押印し、帳票の顧客控え部分を切り離し、切り離した顧客控えを排出することにより顧客に返却するとともに、顧客控えが切り離された帳票を内部に収納する。また、税公金受付処理部68bは、受け付けた帳票によっては、窓口での処理が必要な場合があり、その場合には窓口で処理を依頼するのに必要な番号札の発行や伝票の起票処理を制御する。また、税公金受付処理部68bは、処理した内容を処理履歴として処理履歴データ67dに登録する。また、税公金受付処理部68bは、収納した貨幣の数量に応じて貨幣在高データ67eを更新する。
伝票データ生成部68cは、受け付けた帳票の内容をOCRにより読み取った結果に基づいて窓口での処理が必要と判定された場合に、税公金の収納処理を依頼するための伝票に記載する情報を帳票のOCR結果より自動的に生成して、伝票項目データ67cに登録する。
受付番号データ管理部68dは、受付機10に対して受付番号の採番要求を行うことによって受付番号を取得して、取得した受付番号を受付番号データ67bに登録する。登録データ送信部68eは、受け付けた帳票に基づいて受付番号データ67b及び伝票項目データ67cが生成されたならば、生成された受付番号データ67b及び伝票項目データ67cをサーバ20に送信する。番号札発行処理部68fは、受付機10に依頼して採番した受付番号の記載された番号札をプリンタ65により発行する。
次に、図19に示した税公金自動受付機60の実施例3に係るデータ構成について図20を用いて説明する。
図20(a)に示す辞書データ67aは、税公金の納付に係る帳票を識別する帳票識別番号に関連づけられた、帳票特徴画像データと、OCR情報と、帳票ごとの領収印押下位置の情報と、顧客控えを切り離す位置を示すカット位置情報とをレコード項目とするデータである。OCR情報には、OCRする項目毎の項目情報が含まれ、項目情報には項目を識別する項目識別情報と、OCR対象の文字の記載される位置情報と、文字の大きさ、種類及びフォントなどの情報を含む文字情報とを含む。図20(a)の辞書データ67aの例は、帳票識別番号が「100」の帳票のOCR情報として、項目識別情報が「01012」の項目に対応する項目情報が登録されていることを示している。
図20(b)に示す処理履歴データ67dは、税公金の納付処理を受け付けた受付日付及び受付時刻に関連付けられた受付番号と、受付枝番号と、処理区分と、取得した税公金の納付に係る帳票の画像データと、該取得画像データに基づいて帳票の識別した結果である帳票識別番号と、該取得画像データに基づいてOCR等の処理により記載内容の認識結果と、税公金収納に係る伝票に対する項目の確定情報とを保有項目とするデータである。
受付番号には、窓口での処理が必要と判定された場合に受付機10に依頼して採番された受付番号が登録される。処理区分は、コード化された情報であって、「0」は、受け付けた帳票に関する処理が税公金自動受付機60で完結したことを示し、「1」は、受け付けた帳票に関する処理が税公金自動受付機60で処理を行うことはできず、窓口に誘導したことを示し、「9」は、受け付けた帳票の帳票識別ができなかったことを示す。当該処理区分が受け付けた帳票に関する処理が税公金自動受付機60で完結したことを示す「0」である場合には、窓口での処理は不要であることから、受付番号及び受付枝番号は採番されない。また、受け付けた帳票に関する処理が税公金自動受付機60で処理を行うことはできず、窓口に誘導したことを示す「1」である場合には、受付番号及び受付枝番号が採番されることになる。
図20(b)の処理履歴データ67dの例は、受付日付が「2015/5/10」で、受付時刻が「15:00:00」に受け付けた税公金の納付に係る帳票は、処理区分が「1」であり、処理が税公金自動受付機60で処理を行うことはできず、窓口に誘導したことを示し、取得された受付番号が「180」で、受付枝番号が「01」で、帳票識別処理の結果帳票識別番号が「200」であることを示すレコードが含まれていることを表している。
次に、税公金自動受付機60の実施例3に係る一連の税公金の収納処理の処理手順について図21に示すフローチャートを用いて説明する。
税公金受付処理部68bは、帳票処理部62で受け付けた税公金の納付に係る帳票の画像データを取得し(ステップS301)、処理履歴データ67dに受け付けた帳票に対応するレコードを追加して、受付日付、受付時刻及びステップS301で取得した帳票の画像データを登録する(ステップS302)。また、税公金受付処理部68bは、ステップS301で取得した税公金の納付に係る帳票の画像データと、辞書データ67aに基づいて帳票の種類の識別を行って、帳票識別処理の結果をステップS302で追加したレコードに登録する(ステップS303)。
ステップS303の帳票識別処理において帳票の識別が行えた場合(ステップS304;Yes)には、税公金受付処理部68bは、識別された帳票識別番号に対応する辞書データ67aのレコードのOCR情報に基づいて、ステップS301で受け付けた帳票の画像データに対するOCR処理を行って、OCR処理の結果をステップS302で追加したレコードのOCR認識結果に登録するとともに、OCR認識結果に基づいて項目確定情報を登録する(ステップS305)。税公金受付処理部68bは、ステップS305でOCR処理により取得した税公金の納付金額に対応する貨幣の投入を受け付けて、受け付けた貨幣の真偽判定後に内部に収納し、収納した貨幣の数量に応じて貨幣在高データ67eの更新を行う(ステップS306)。
ステップS305のOCR処理の結果に基づいてステップS301で受け付けた帳票が税公金自動受付機60だけで処理が完結させることができるか否かの判定を行い(ステップS307)、税公金自動受付機60だけで処理が完結させることができると判定された場合(ステップS308;Yes)には、税公金受付処理部68bは、ステップS302で追加したレコードの処理区分に受け付けた帳票に関する処理が税公金自動受付機60で完結することを示す「0」を設定し(ステップS309)、ステップS305のOCR処理の結果に基づいて勘定系ホスト99に税公金収納にかかる電文を送信することによりオンライン処理を行う(ステップS310)。
さらに、税公金受付処理部68bは、帳票処理部62で受け付けた帳票の所定の領収印欄に領収印の押印を行い(ステップS311)、顧客控えを当該帳票から切り離して(ステップS312)、顧客控えを排出して顧客に返却するとともに、顧客控えが切り離された帳票を内部に収納して(ステップS313)、処理を終了する。
また、税公金自動受付機60だけで処理を完結させることができないと判定された場合(ステップS308;No)には、税公金受付処理部68bは、ステップS302で追加したレコードの処理区分に受け付けた帳票に関する処理が税公金自動受付機60で処理を行うことはできず、窓口に誘導することを示す「1」を設定し(ステップS314)、表示操作部61に窓口での処理が必要な旨のメッセージを表示する(ステップS315)。
次に、受付番号データ管理部68dは、受付機10に受付番号の採番要求を送信してその返信を受信することにより受付番号を取得し、取得した受付番号を受付番号データ67bに登録する(ステップS316)。また、伝票データ生成部68cは、ステップS305で処理履歴データ67dのレコードに登録したOCR認識結果及び項目確定情報に基づいて窓口に税公金の納付処理を依頼するための伝票の項目情報を生成して伝票項目データ67cに登録する(ステップS317)。
そして、番号札発行処理部68fは、ステップS316で取得した受付番号の記載された番号札をプリンタ65により発行する(ステップS318)。最後に、税公金受付処理部68bは、ステップS301で受け付けた税公金の納付に係る帳票を排出することにより顧客に返却して(ステップS319)、処理を終了する。
また、ステップS303の帳票識別処理において帳票の識別が行えなかった場合(ステップS304;No)には、ステップS302で追加したレコードの処理区分に受け付けた帳票の帳票識別ができなかったことを示す「9」を設定し(ステップS320)、受け付けた帳票は当該税公金自動受付機60では処理できないことから電子記帳機に誘導するメッセージを表示して(ステップS321)、ステップS319に移行する。
図21で示した処理手順では、ステップS303の帳票識別処理において帳票の識別が行えなかった場合(ステップS304;No)には、持ち込まれた税公金の納付書が当該金融機関では取扱可能か否かの判定ができないことから受付番号の採番は行わずに電子記帳機へ誘導するのみとしたが、受付番号は採番して、必要な伝票の作成は電子記帳機で行うように誘導するものとしてもよい。
上述してきたように、実施例3では、税公金自動受付機60は、顧客が持ち込んだ税公金の納付に係る帳票を受け付けて、該帳票の画像を取得して、取得した帳票の画像に基づいて顧客が行おうとしている税公金の種類及びその内容をOCR等の処理により取得し、当該税公金自動受付機60で処理が行えずに窓口に誘導する場合には、受付機10で採番された受付番号を取得して、受付番号に関連付けられた税公金の納付伝票に係る情報を自動生成してサーバ20に登録し、取得した受付番号が記載された番号札を発行するようにし、窓口端末40は、税公金自動受付機60によりサーバ20に登録された税公金の納付伝票に係る情報に基づいて税公金の納付伝票を出力し、勘定系端末98は、該税公金の納付伝票に基づいての税公金の納付取引を行うよう構成したので、金融機関において税公金自動受付機60を利用する顧客が窓口処理を行う場合に、税公金自動受付機60を利用する顧客の利便性を向上させるとともに、税公金自動受付機60を利用しない顧客との不公平感を抑制することができる。
なお、実施例3では、顧客より受け付けた税公金の納付に係る帳票に記載された内容をOCR処理により取得するものとして説明してきたが、本発明はOCR処理に限定されるものではない。例えば、税公金の納付に係る帳票に印刷されたバーコードを読み取って税公金の納付に係る情報を取得するようにしてもよい。
また、上述の実施例1、実施例2及び実施例3では、ロビー入金機50、150及び税公金自動受付機60を対象として説明を行ってきたが、本発明はこれらの自動機に限定されるものではない。例えば、ATMで行う振込処理についても、現金で所定金額以上の振込を行う場合などに取引時確認を行わなければならない場合などは、窓口に誘導するメッセージの表示を行うとともに、受付番号を自動採番して番号札を発行して、ATMでの入力内容に基づいて振込伝票の項目に係る情報を生成して、サーバ20の伝票項目データ24bに登録するようにしてもよい。
また、上述の実施例1、実施例2及び実施例3で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。