JP2017028906A - Photoelectric conversion device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、太陽電池などの光電変換装置に関する。 The present invention relates to a photoelectric conversion device such as a solar battery.
太陽電池(以下、光電変換装置という。)は、発電量当たりの二酸化炭素排出量が少なく、発電時の燃料が不要という利点を有している。そのため、様々な種類の光電変換装置に関する研究が盛んに進められている。現在、実用化されている光電変換装置の中では、単結晶シリコン又は多結晶シリコンを用いた、一組のpn接合を有する単接合タイプの光電変換装置が主流となっている。 A solar cell (hereinafter referred to as a photoelectric conversion device) has an advantage that the amount of carbon dioxide emission per power generation amount is small and fuel is not required for power generation. Therefore, research on various types of photoelectric conversion devices has been actively promoted. At present, single-junction type photoelectric conversion devices having a pair of pn junctions using single crystal silicon or polycrystalline silicon are mainstream among photoelectric conversion devices in practical use.
従来の単接合タイプの光電変換装置は、光電変換層を形成する材料としてシリコンを用いていることから、実用上の光電変換効率はせいぜい15%程度に止まっている。 Since conventional single-junction type photoelectric conversion devices use silicon as a material for forming a photoelectric conversion layer, practical photoelectric conversion efficiency is limited to about 15% at most.
近年、地球温暖化対策や原発事故の教訓から火力発電や原子力発電を見直す動きがあり、これに伴って、自然エネルギーを利用した発電が推進されているが、太陽電池に代表される光電変換装置については、光電変換効率のさらなる向上が待ち望まれている。 In recent years, there has been a movement to review thermal power generation and nuclear power generation based on lessons learned from measures against global warming and nuclear accidents. Along with this, power generation using natural energy has been promoted. Photoelectric conversion devices represented by solar cells With regard to the above, further improvement in photoelectric conversion efficiency is desired.
このような課題に対し、本出願人は、以前、シリコンの半導体基板上に、シリコンよりもバンドギャップの大きい量子ドット集積膜105を積層した、図5に示すような光電変換装置100を提案した(例えば、特許文献1、2を参照)。
In response to such a problem, the present applicant has previously proposed a
図5(a)は、従来の光電変換装置100の一例を示す断面模式図であり、(b)は、(a)の構成における回路図である。101は第1の導体層、103はシリコン基板、105はシリコン基板よりもバンドギャップの大きい光電変換層(この場合、量子ドット集積膜)、107は第2の導体層である。第2の導体層107が光の入射側に位置する場合には、第2の導体層107として透明導電膜が用いられる。
FIG. 5A is a schematic cross-sectional view showing an example of a conventional
図6は、図5に示した光電変換装置の電流−電圧線の概念図である。図6において、実線はシリコン基板の電流−電圧曲線、破線はシリコン基板よりもバンドギャップの大きい量子ドットの集積膜105の電流−電圧曲線に対応する。
6 is a conceptual diagram of current-voltage lines of the photoelectric conversion device shown in FIG. In FIG. 6, the solid line corresponds to the current-voltage curve of the silicon substrate, and the broken line corresponds to the current-voltage curve of the integrated
光電変換装置100の光電変換効率は、開放電圧をVoc、短絡電流密度(短絡電流Iscを太陽電池の受光面積で割った値)をJscとしたときに、おおかた、これらの積を入射光強度で割った値として示される。また、吸収できる光の波長領域は光吸収層(光電変換層という場合がある。)を構成する材料のバンドギャップ(シリコン基板の場合、約1.1eV)を上限とする領域に限られる。このため光電変換装置100の光電変換効率を向上させるには、より高いバンドギャップを有し、自ずと開放電圧(Voc)を高めることのできる光吸収層の形成が必要になってくる。
The photoelectric conversion efficiency of the
しかしながら、量子ドット集積膜105は、シリコン基板103に比べて、バンドギャ
ップが大きい分、照射される光量に対する発電量(最大出力(Pmax))の変化が大きいことから、例えば、日照量の低い条件下では、短絡電流(Isc)が大きく低下してしまい、光電変換層105としての機能を果たすどころかほぼ絶縁体になってしまう場合がある。このため、シリコン基板103上に量子ドット集積膜105を積層した光電変換装置100においては、シリコン基板100側で出力される電流を外部に出力させることが困難になるおそれがあった。
However, since the quantum dot integrated
従って本発明は、バンドギャップの異なる複数の光電変換層を備えている場合でも光電変換層から出力される電流を外部へ出力させやすい光電変換装置を提供することを目的とする。 Therefore, an object of the present invention is to provide a photoelectric conversion device that easily outputs a current output from a photoelectric conversion layer to the outside even when a plurality of photoelectric conversion layers having different band gaps are provided.
本発明の光電変換装置は、直列に接続されたバンドギャップの異なる複数の光電変換層と、該複数の光電変換層のうちバンドギャップの大きい光電変換層を迂回するバイパス回路とを備えているとともに、該バイパス回路が、センサー部と、該センサー部の計測した測定値が規定値以上にあるときにオープン状態となり、前記規定値を下回ったときにショート状態となるスイッチ部とを備えているものである。 The photoelectric conversion device of the present invention includes a plurality of photoelectric conversion layers having different band gaps connected in series, and a bypass circuit that bypasses a photoelectric conversion layer having a large band gap among the plurality of photoelectric conversion layers. The bypass circuit includes a sensor unit and a switch unit that is in an open state when a measured value measured by the sensor unit is equal to or greater than a specified value, and that is in a short circuit state when the measured value falls below the specified value. It is.
本発明によれば、バンドギャップの異なる複数の光電変換層を備えている場合でも光電変換層から出力される電流を外部へ出力させやすくすることができる。 According to the present invention, even when a plurality of photoelectric conversion layers having different band gaps are provided, the current output from the photoelectric conversion layer can be easily output to the outside.
以下、図1〜図3に示した光電変換装置は、センサー部だけが異なるものである。そこで、センサー部以外の回路構成については、センサー部として光量センサーを適用した図1において説明することにする。 Hereinafter, the photoelectric conversion devices shown in FIGS. 1 to 3 differ only in the sensor unit. Therefore, the circuit configuration other than the sensor unit will be described with reference to FIG. 1 in which a light amount sensor is applied as the sensor unit.
図1は、本発明の光電変換装置の一実施形態として、センサー部に光量センサーを適用したときの構成を示す回路図であり、(a)は、バイパス回路がオープン状態にある場合、(b)は、同バイパス回路がショート状態にある場合である。 FIG. 1 is a circuit diagram showing a configuration when a light amount sensor is applied to a sensor unit as an embodiment of a photoelectric conversion device of the present invention. FIG. 1A shows a case where a bypass circuit is in an open state, FIG. ) Is when the bypass circuit is in a short-circuit state.
図1に示す光電変換装置は、バンドギャップの異なる複数の光電変換層1、3を有しており、光電変換層1、3は直列に接続されている。また、光電変換層1の下側および光電
変換層3の上側にはそれぞれ電極層5および透明導電膜7が設けられている。この場合、透明導電膜7側が太陽光の入射面側となる。図1(a)(b)では、便宜上、光電変換層3のバンドギャップを光電変換層1のバンドギャップよりも大きいものとする。ここで、バンドギャップが異なるというのは、複数の光電変換層1、3を比較したときに、両層間においてバンドギャップの差が0.2eV以上ある場合をいう。
The photoelectric conversion device illustrated in FIG. 1 includes a plurality of
この光電変換装置では、バンドギャップの大きい光電変換層3側にバイパス回路9が設けられている。バイパス回路9は、図1(a)(b)に示しているように、光電変換層3を迂回する配線11によって、その両主面間の電位差を計測できるように接続されている。つまり、バイパス回路9を構成する配線11の一方端13は光電変換層1と光電変換層3との間に接続され、他方端15は光電変換層3と透明電極層7との間に接続される構成となっている。
In this photoelectric conversion device, a
バイパス回路9は、センサー部17とスイッチ部19とから構成されている。ここで、センサー部17には光量センサー17aが適用されている。光量センサー17aは、光電変換層3における太陽光の受光面側に置かれ、太陽光の輻射量を計測し、光のエネルギーを電気のエネルギーに変換して起電力を得る機能を有している。光量センサー17aとしては、例えば、InGaAs、GaAsなどの化合物半導体が好適なものとして挙げられる。
The
一方、スイッチ部19は、バイパス回路9を構成する配線11に設けられた切断箇所11aと、その切断箇所11a間を結線させたり、断線させたりするための接触部材21を有するとともに、この接触部材21に隣接するように設けられたコイル23とを備えた構成となっている。この場合、コイル23は、光量センサー17aからの電流によって磁界を発生させ、この磁界によって接触部材21を切断箇所11aに接触させたり、離したりすることで電気的なスイッチングを行うようになっている。つまり、このスイッチ部19は、光電変換層3を迂回するように設けられたバイパス回路9の中で、配線11の接続の状態を光電変換層3に照射される太陽光の照射量によってオンオフさせるリレー回路の機能を有するものとなっている。
On the other hand, the
図1(a)(b)に示すように、例えば、高、低、2つの太陽光の照射量を設定し、高い方の照射量を第1照射量S1とし、第1照射量S1よりも低い照射量を第2照射量S2とする。スイッチ部19を含む光電変換装置が、例えば、高い方の照射量である第1照射量S1に達した場合、光量センサー17aからの起電力が増加し、センサー部17の計測した測定値がセンサー部17に設定した規定値以上となる。これに基づき、スイッチ部19のコイル23に大きな磁界を発生させ、接触部材21を切断箇所11aから離れた状態とし、バイパス回路9をオープン状態とする。太陽光の照射量が多い場合には、バンドギャップの大きい光電変換層3は高い発電量を示すものとなるため、光電変換装置としては、光電変換層1および光電変換層3の両層からの発電を行うことができる。
As shown in FIG. 1 (a) (b), for example, high, low, to set the dose of two sunlight irradiation amount of higher and first dose S 1, the first dose S 1 second and dose S 2 a lower dose than.
反対に、バイパス回路9を含む光電変換装置が受ける太陽から光の照射量が少なくなり、いわゆる第2照射量S2の状態に変化した場合には、図1(b)に示すように、光量センサー17aからの起電力が小さくなることから、センサー部17の計測した測定値はそのセンサー部17に設定した規定値を下回ることになる。これに基づき、コイル23に発生する磁界の強度を低下させ、スイッチ部19を構成する接触部材21が配線11の切断箇所11aを結線するように接触した状態とする。こうしてバイパス回路9をショート状態(短絡した状態)に変化させる。これにより、光電変換層1と透明導電膜7との間を流れる電流(または、キャリア(電子、ホール))は、主として、バイパス回路9の配線11を流れるようになる。太陽からの光の照射量が少ない場合には、バンドギャップの大きい光電変換層3は発電量が小さく、いわゆる絶縁体に近い状態となるが、バイパス回路9
を機能させることにより光電変換層3を経ることなく光電変換層1からの発電を行うことができる。この場合、スイッチ部19に上述のようなリレー回路を用いると、バイパス回路9を小型かつ安価に形成することができる。
Conversely, a light irradiation amount is reduced from the sun to the photoelectric conversion device receives comprising
Can be used to generate power from the
図2は、本発明の光電変換装置の一実施形態として、センサー部に電流センサーを適用したときの構成を示す回路図であり、(a)は、バイパス回路がオープン状態にある場合、(b)は、同バイパス回路がショート状態にある場合である。 FIG. 2 is a circuit diagram showing a configuration when a current sensor is applied to the sensor unit as an embodiment of the photoelectric conversion device of the present invention. FIG. 2A shows a case where the bypass circuit is in an open state, FIG. ) Is when the bypass circuit is in a short-circuit state.
図2に示す光電変換装置は、太陽光の照射量の変化によって発生する光電変換層1、3からの発電による電流量の変化を利用して、バイパス回路9のオンオフを行うものである。この場合、センサー部17としては、コイル型の電流センサー17bを一例として挙げることができる。
The photoelectric conversion device shown in FIG. 2 turns on and off the
光電変換装置に照射される太陽からの光の照射量が多くなると、光電変換層3と透明導電膜7との間を流れる電流量が増加する。このとき、光電変換装置では、電流センサー17bからの起電力も増加する。これにより、図2(a)に示すように、スイッチ部19内のコイル23に発生する磁界によって、接触部材21を切断箇所11aから離れた状態とし、バイパス回路9をオープン状態とする。
When the irradiation amount of light from the sun irradiated to the photoelectric conversion device increases, the amount of current flowing between the
反対に、太陽からの光の照射量が少ない場合には、光電変換層3と透明導電膜7との間を流れる電流量が減少することから、電流センサー17bからの起電力も小さくなる。この場合には、図2(b)に示すように、スイッチ部19内のコイル23に発生する磁界の強度が小さいことから、接触部材21は配線11の切断箇所11aを結線するように接触した状態となり、バイパス回路9はショート状態(短絡した状態)となる。
On the other hand, when the amount of irradiation of light from the sun is small, the amount of current flowing between the
図3は、本発明の光電変換装置の一実施形態として、センサー部に温度センサーを適用したときの構成を示す回路図であり、(a)は、バイパス回路がオープン状態にある場合、(b)は、同バイパス回路がショート状態にある場合である。この光電変換装置では、センサー部17に光電変換層3付近の温度を検知する温度センサー17cを有している。
FIG. 3 is a circuit diagram showing a configuration when a temperature sensor is applied to the sensor unit as one embodiment of the photoelectric conversion device of the present invention. FIG. 3A shows a case where the bypass circuit is in an open state, FIG. ) Is when the bypass circuit is in a short-circuit state. In this photoelectric conversion device, the
光電変換層1、3が、例えば、ガラス板上に積み重ねられて、有機樹脂など熱伝導率の低い部材で覆われて固定されている場合には、光電変換装置の温度は外気温よりも光電変換層1、3の発電による自己発熱の方が支配的となる。このため、光電変換層1、3の温度もセンサー部17を機能させる要素となり得る。つまり、図3に示す光電変換装置は、太陽光の照射量の変化によって発生する光電変換層3自体の温度変化を利用して、バイパス回路9のオンオフを行うものである。
For example, when the photoelectric conversion layers 1 and 3 are stacked on a glass plate and covered and fixed with a member having low thermal conductivity such as an organic resin, the temperature of the photoelectric conversion device is higher than the outside air temperature. Self-heating by the power generation of the conversion layers 1 and 3 becomes dominant. For this reason, the temperature of the photoelectric conversion layers 1 and 3 can also be an element that causes the
太陽からの光の照射量が多い場合には、高い発電量に依存して、光電変換層3の温度が高くなる。このとき、温度センサー17cからの起電力に応じてスイッチ部19のコイル23に大きな磁界を発生させる。こうして、接触部材21を切断箇所11aから離れた状態とし、バイパス回路9をオープン状態とする。
When the amount of irradiation with light from the sun is large, the temperature of the
反対に、太陽光の照射量が少なく、光電変換層3の発電量が低くなる場合には、温度センサー17cからの起電力も小さいことから、スイッチ部19内の接触部材21は配線11の切断箇所11aを結線するようになり、バイパス回路9はショート状態(短絡した状態)となる。
On the contrary, when the amount of sunlight irradiation is small and the power generation amount of the
なお、図1〜図3に示したスイッチ部19については、オンオフの動作機能を高めるという点から、センサー部17とコイル23との間に、センサー部17によって得られる起電力を増幅させるための増幅回路を設け、センサー部17が、スイッチ部19の制御を行
っても良い。さらに、センサー部17の測定値を基に、スイッチ部19を制御する制御部を別途設けても良い。
In addition, about the
図4は、本実施形態の光電変換装置の電流−電圧線の概念図であり、(a)は、センサー部の出力が大きく、バイパス回路がオープン状態にある場合、(b)は、センサー部の出力が小さく、同バイパス回路がショート状態にある場合である。 FIG. 4 is a conceptual diagram of a current-voltage line of the photoelectric conversion device of the present embodiment. FIG. 4A shows a case where the output of the sensor unit is large and the bypass circuit is in an open state, and FIG. This is a case where the output of the bypass circuit is small and the bypass circuit is in a short state.
図4(a)(b)を基に、図1(a)(b)、図2(a)(b)および図3(a)(b)にそれぞれ示した2つの光電変換装置の電流−電圧特性を比較すると、光電変換層1とこれよりもバンドギャップの大きい光電変換層3とが組み合わせられた光電変換装置の場合、光電変換層1はバンドギャップが小さいことから、太陽からの光の照射量が少なくなっても短絡電流(Isc)の変化は小さい。一方、バンドギャップの大きい光電変換層3の方は、太陽からの光の照射量が低下すると短絡電流(Isc)が大きく低下してしまう。
Based on FIGS. 4A and 4B, the currents of the two photoelectric conversion devices shown in FIGS. 1A and 1B, 2A and 2B, and 3A and 3B, respectively. When the voltage characteristics are compared, in the case of a photoelectric conversion device in which the
つまり、光電変換層3は、光電変換層1に比べて、バンドギャップが大きい分、太陽からの光の照射量に対する発電量の変化が大きいことから、太陽からの光の照射量の低い条件下では、光電変換層3としての機能を果たし難くなり絶縁性が高くなってしまう。このため、光電変換層1上に、これよりもバンドギャップの大きい光電変換層3を直列接続した光電変換装置では、光電変換層1から出力される電流を外部に出力させることが困難になる。
That is, since the
これに対し、図1〜図3に示した光電変換装置では、バンドギャップの大きい光電変換層3が太陽からの光の照射量の低下によって絶縁体化するような条件下においても、光電変換層3に設けたバイパス回路9中を電流(または、キャリア(電子e、ホールh))が流れるようになることから、光電変換層1において生成したキャリア(電子e、ホールh)を外部へ容易に移動させることができる。
On the other hand, in the photoelectric conversion device shown in FIGS. 1 to 3, the
本実施形態の光電変換装置では、バイパス回路9は、太陽光を直接受ける光電変換層側に設けられていることが望ましい。例えば、図1(a)(b)に示しているように、バイパス回路9が、太陽光を直接受ける光電変換層3側に設けられていると、光電変換層3を含めた光電変換装置の発電量の変化に光量センサー17aによる起電力の変化を同調させやすく、これにより太陽光の照射量の変化に敏感に対応できる光電変換装置を得ることができる。
In the photoelectric conversion device of this embodiment, it is desirable that the
また、この光電変換装置においては、センサー部17が温度補償回路を備えていることが望ましい。例えば、光量センサー17aのセンシング性が温度依存性を持つような材料によって形成されている場合には、環境温度の変化よって光量センサー17aの感度が変化する。このため、バイパス回路9のオープン状態あるいはショート状態となるタイミングが太陽光の照射量だけでなく、環境温度によっても影響されることになる。このような場合に、光量センサー17aに温度補償回路を設けた構成にすると、環境温度が変化しても光量センサー17aの感度を一定の範囲内に保つことが可能になる。これにより外気の温度が大きく変化するような環境下においても高効率の光電変換装置を得ることができる。
In this photoelectric conversion device, it is desirable that the
また、本実施形態の光電変換装置では、光電変換層3のうちの一方が量子ドット集積膜であることが望ましい。光電変換層3が量子ドット集積膜であると、量子ドットの粒径や成分を変化させることによって、光電変換層3のバンドギャップを容易に変化させることができるため、幅広い波長領域をカバーできる光電変換装置を得ることができる。
In the photoelectric conversion device of this embodiment, it is desirable that one of the photoelectric conversion layers 3 is a quantum dot integrated film. If the
この場合、光電変換層1、3の主成分としては、Si、GaAs、PbSe、CdSe、CuInGeSe、CuInGeS、CuZnGeSe、CuZnGeSの群から選ばれる1種が好適なものとなる。 In this case, the main component of the photoelectric conversion layers 1 and 3 is preferably one selected from the group consisting of Si, GaAs, PbSe, CdSe, CuInGeSe, CuInGeS, CuZnGeSe, and CuZnGeS.
光電変換層1、3の主成分として、Siを用いた場合、例えば、光電変換層1をシリコン基板(バンドギャップ(約1.1eV))とし、一方の光電変換層3にSiの量子ドット集積膜を配置させる構成となる。この場合、光電変換層3側のバンドギャップを1.5eV以上、粒径によっては1.7eV以上にできることから、より高い開放電圧(Voc)を得ることができ、発電の最大出力(Pmax)をさらに高めることができる。
When Si is used as the main component of the photoelectric conversion layers 1 and 3, for example, the
また、光電変換層1、3がともにシリコンにより形成されたものであると、材料の格子定数の差がほとんど無いことから光電変換層1、3間の格子の不整合を減少させることができるため、光電変換層1、3間の境界付近のキャリアの移動度を高めることができる。 In addition, if the photoelectric conversion layers 1 and 3 are both formed of silicon, there is almost no difference in the lattice constants of the materials, so that lattice mismatch between the photoelectric conversion layers 1 and 3 can be reduced. The mobility of carriers near the boundary between the photoelectric conversion layers 1 and 3 can be increased.
以上、光電変換層1、3が2層積層された光電変換装置を基に本発明を説明したが、本発明はこれに限らず、光電変換層1、3が3層以上積層されている構成にも適用することができる。 The present invention has been described based on the photoelectric conversion device in which two layers of the photoelectric conversion layers 1 and 3 are stacked. However, the present invention is not limited to this, and a configuration in which three or more photoelectric conversion layers 1 and 3 are stacked. It can also be applied to.
次に、図1、図2および図3に示す光電変換装置を作製し評価した。ここでは、バンドギャップが1.1eVのシリコン基板の他、電極層5にアルミニウム、透明導電膜7にインジウム錫酸化物(ITO)を用い、さらに、光電変換層3として、シリコンの量子ドット(バンドギャップ:1.7eV)を、それぞれ適用させた。バイパス回路9を構成する光量センサー17aにはInGaAs製の光量センサーを用いた。電流センサーとしては銅線を巻回して作製したコイルを用いた。温度センサー17cには、白金抵抗温度計を用いた。また、図5に示すようなバイパス回路を有しない光電変換装置を比較例として作製し、同様の評価を行った。
Next, the photoelectric conversion devices shown in FIGS. 1, 2, and 3 were manufactured and evaluated. Here, in addition to a silicon substrate having a band gap of 1.1 eV, aluminum is used for the electrode layer 5, indium tin oxide (ITO) is used for the transparent
得られた光電変換装置および比較例となるバイパス回路9を有しない光電変換装置について発電性能を評価した。評価方法としては、正午頃の日中と、朝夕に近い時間帯とに発電させて、そのときの短絡電流を測定して比較した。
The power generation performance was evaluated for the obtained photoelectric conversion device and the photoelectric conversion device not having the
センサー部17として光量センサー17aを有し、かつバイパス回路9を備えた光電変換装置は、バイパス回路9を有しない光電変換装置に比べて、朝、夕時に測定した短絡電流(Isc)が5倍ほど高かった。また、センサー部17として、光量センサー17aの代わりに電流センサー17bまたは温度センサー17cを設けた場合にも同様の効果が得られた。
The photoelectric conversion device having the light quantity sensor 17a as the
1、3・・・・・・・・・光電変換層
5・・・・・・・・・・・電極層
7・・・・・・・・・・・透明導電膜
9・・・・・・・・・・・バイパス回路
11・・・・・・・・・・配線
11a・・・・・・・・・(配線の)切断箇所
13・・・・・・・・・・(配線11の)一方端
15・・・・・・・・・・(配線11の)他方端
17・・・・・・・・・・センサー部
17a・・・・・・・・・光量センサー
17b・・・・・・・・・電流センサー
17c・・・・・・・・・温度センサー
19・・・・・・・・・・スイッチ部
21・・・・・・・・・・接触部材
23・・・・・・・・・・コイル
1, 3... Photoelectric conversion layer 5 ...
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