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JP2017020142A - 炭素繊維とその製造方法 - Google Patents

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知之 小谷
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Abstract

【課題】炭素化収率を低下させることなく効率的に炭素繊維を製造する方法、および前記方法により得られた炭素繊維の提供。【解決手段】アクリロニトリル系重合体を含む炭素繊維前駆体繊維を酸化性雰囲気中で200〜350℃に加熱して耐炎化処理し、耐炎化繊維を得る工程と、アセチレンおよびアセチレン誘導体の少なくとも一方からなるガス状物質(A)を含む非酸化性雰囲気中で、前記耐炎化繊維を加熱して炭素化処理する工程とを含む、炭素繊維の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、炭素繊維とその製造方法に関する。
炭素繊維は優れた機械的強度を有するため、自動車用部材、航空宇宙素材、スポーツ・レジャー用素材、圧力容器等の工業用素材などとして極めて有用であり、需要が拡大している。また、今後はさらに幅広い分野で利用されることが期待されている。
一般に、炭素繊維は、ポリアクリロニトリルなどの前駆体フィラメントを束ねた前駆体繊維を、酸化性雰囲気で満たした耐炎化炉で加熱して耐炎化処理した後、得られた耐炎化繊維を窒素などの不活性雰囲気で満たした炭素化炉で加熱して炭素化処理することによって得られる(例えば特許文献1)。
特開2009−256831号公報
しかしながら、従来の炭素繊維の製造方法では、炭素化処理中の耐炎化繊維の熱分解量が大きく、炭素原子の脱離も生じるため、炭素化収率が低い。そのため、耐炎化繊維を炭素化する炭素繊維の製造コストを低減することは困難であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、炭素化収率を低下させることなく効率的に炭素繊維を製造する方法、および前記方法により得られた炭素繊維を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1] アクリロニトリル系重合体を含む炭素繊維前駆体繊維を酸化性雰囲気中で200〜350℃に加熱して耐炎化処理し、耐炎化繊維を得る工程と、アセチレンおよびアセチレン誘導体の少なくとも一方からなるガス状物質(A)を含む非酸化性雰囲気中で、前記耐炎化繊維を加熱して炭素化処理する工程とを含む、炭素繊維の製造方法。
[2] [1]に記載の炭素繊維の製造方法により得られた、炭素繊維。
本発明によれば、炭素化収率を低下させることなく効率的に炭素繊維を製造する方法、および前記方法により得られた炭素繊維を提供できる。
実施例1および比較例1について、温度(横軸)に対して炭素化収率(縦軸)をプロットしたグラフである。
「炭素繊維の製造方法」
以下、本発明の炭素繊維の製造方法の一実施形態について説明する。
本実施形態の炭素繊維の製造方法は、アクリロニトリル系重合体を含む炭素繊維前駆体繊維を加熱処理して炭素繊維を得るものであり、以下に説明する耐炎化工程と、炭素化工程とを含む。
<アクリロニトリル系重合体を含む炭素繊維前駆体繊維>
本発明に用いる炭素繊維前駆体繊維は、アクリロニトリル系重合体を含む。
アクリロニトリル系重合体としては、アクリロニトリルの単独重合体でもよいし、アクリロニトリルおよびアクリロニトリルと共重合可能なビニル系モノマーの共重合体でもよい。アクリロニトリル系重合体を構成する全ての単位の合計(100質量%)に対して、アクリロニトリル単位の割合は70質量%以上が好ましく、ビニル系モノマー単位の割合は30質量%以下が好ましい。さらに好ましくは、アクリロニトリル単位の割合は90〜98質量%であり、ビニル系モノマー単位の割合は2〜10質量%である。
ビニル系モノマーとしては、アクリロニトリルと共重合可能であれば特に限定されないが、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ウラリル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、臭化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等の不飽和モノマー類;p−スルホフェニルメタリルエーテル、メタリルスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、およびこれらのアルカリ金属塩が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アクリロニトリル系重合体は、溶液重合、懸濁重合、乳化重合など公知の重合方法により得ることができる。重合により得られたアクリロニトリル系重合体からは、未反応モノマーなどの不純物を除く処理をすることが望ましい。
炭素繊維前駆体繊維は、アクリロニトリル系重合体のみからなっていてもよいし、アクリロニトリル系重合体以外の成分(以下、「他の成分」ともいう。)を含んでいてもよい。
他の成分としては、例えばカーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン等の炭素材料、コロイダルシリカ、ガラス繊維等のガラス材料などが挙げられる。
炭素繊維前駆体繊維の総質量に対して、アクリロニトリル系重合体の割合は70〜100質量%が好ましく、他の成分の割合は0〜30質量%が好ましい。
炭素繊維前駆体繊維は、アクリロニトリル系重合体を含む紡糸原液を紡糸して得られる。
紡糸原液に用いられる溶剤としては特に限定されないが、例えばジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の有機溶剤;塩化亜鉛、チオシアン酸ナトリウム等の無機化合物の水溶液などが挙げられる。紡糸して得られる繊維中に金属が混入されにくく、また、工程が簡略化される点で、有機溶剤が好ましい。
紡糸原液中のアクリロニトリル系重合体の濃度は、紡糸工程上、その重合度にもよるが、紡糸原液の総質量に対して、17質量%以上が好ましく、19質量%以上がより好ましく、25質量%以下が好ましい。
紡糸原液を紡糸する方法としては特に限定されないが、湿式紡糸法、乾湿式紡糸法、乾式紡糸法などを適用することができる。
そして、湿式紡糸法、乾湿式紡糸法、乾式紡糸法などで得られた凝固糸を必要に応じて従来公知の水洗、浴延伸、油剤付与、乾燥緻密化、延伸などを施すことにより、所定の繊度を有する炭素繊維前駆体繊維とする。
油剤としては、従来公知のシリコーン系油剤や、ケイ素を含まない有機化合物からなる油剤などが挙げられるが、これら以外にも後述する耐炎化工程や炭素化工程での単繊維間の接着を防止できるものであれば、油剤として好適に使用できる。
油剤を付与された繊維は、加熱により乾燥緻密化するのが好ましい。乾燥処理は50〜200℃に加熱されたロールに接触させて行うのが効率的である。
また、乾燥された繊維は、引き続き延伸を施すのが好ましい。延伸する方法としては特に限定されないが、乾熱延伸法、熱板延伸法、スチーム延伸法などを適用することができる。
炭素繊維前駆体繊維は通常、引き揃った単繊維の集合体である繊維束として製造され取り扱われる。一つの繊維束に含まれる単繊維数は200〜300000本が好ましく、1000〜200000本がより好ましく、12000〜100000本がさらに好ましい。単繊維数が上記範囲内であれば、耐炎化工程および炭素化工程での前駆体繊維の繊維束の取り扱いが容易であるとともに、得られる炭素繊維を複合材料に成形する際の取り扱いも容易である。
<耐炎化工程>
耐炎化工程は、前記炭素繊維前駆体繊維を酸化性雰囲気中で200〜350℃に加熱して耐炎化処理し、耐炎化繊維を得る工程である。
ここで、「酸化性雰囲気」とは、空気雰囲気、もしくは、酸素、二酸化窒素などの公知の酸化性物質を含む雰囲気のことである。これらの中でも、経済性の面から、酸化性雰囲気としては空気雰囲気が好ましい。
耐炎化処理の温度は200〜350℃である。耐炎化処理の温度が200℃以上であれば、耐炎化反応速度が遅くなるのを抑制できるので、短時間で耐炎化処理できる。一方、耐炎化処理の温度が350℃以下であれば、アクリロニトリル系重合体が熱分解するのを抑制できる。
炭素繊維前駆体繊維の耐炎化処理を行う時間は、炭素繊維の性能を高める観点から10分以上が好ましく、15分以上がより好ましく、20分以上がさらに好ましい。特に、耐炎化処理を行う時間が20分以上であれば、耐炎化反応が十分に進行し、斑が生じにくくなる。また、耐炎化工程の後に行われる炭素化工程で毛羽、束切れが生じにくくなり、生産性を良好に維持できる。耐炎化処理を行う時間は、生産性の観点から、80分以下が好ましく、60分以下がより好ましい。
耐炎化処理の方法としては特に限定されず、例えば従来公知の耐炎化炉(熱風循環炉)を用いる方法や加熱固体表面に接触させる方法を採用できる。
耐炎化炉を用いる方法では、通常、耐炎化炉に入った炭素繊維前駆体繊維を一旦耐炎化炉の外部に出した後、耐炎化炉の外部に配設された折り返しロールによって折り返して耐炎化炉に繰り返し通過させる方法が採られる。
加熱固体表面に接触させる方法では、炭素繊維前駆体繊維を間欠的に加熱固体表面に接触させる方法が採られる。
耐炎化工程では、得られる耐炎化繊維の密度(ρ)が1.25〜1.45g/cmになるまで加熱して耐炎化処理することが好ましく、より好ましくは1.28〜1.40g/cmである。耐炎化繊維の密度(ρ)が上記範囲内であれば、後述する炭素化工程での炭素繊維の残存量が多くなるため、経済性の面でも有利である。
なお、耐炎化繊維の密度(ρ)は、密度勾配管法により測定される値である。
<炭素化工程>
炭素化工程は、アセチレンおよびアセチレン誘導体の少なくとも一方からなるガス状物質(A)を含む非酸化性雰囲気中で、前記耐炎化繊維を加熱して炭素化処理する工程である。
ガス状物質(A)は、アセチレンおよびアセチレン誘導体の少なくとも一方からなる。 アセチレン誘導体としては、分子中に炭素原子と炭素原子の間の三重結合を含み、かつ炭素化工程を行う温度で気体である物質であれば特に制限されないが、エチルアセチレン、tert−ブチルアセチレンなどが挙げられる。
ガス状物質(A)は、アセチレンの単独ガスでもよいし、アセチレン誘導体の単独ガスでもよいし、アセチレンおよびアセチレン誘導体の混合ガスでもよい。アセチレンおよびアセチレン誘導体の混合ガスの場合、該混合ガスを構成する全ての分子の合計(100モル%)に対して、アセチレンの割合は50モル%以上が好ましく、アセチレン誘導体の割合は50モル%以下が好ましい。
経済性の観点からは、ガス状物質(A)はアセチレンガスであることが好ましい。
ここで、「非酸化性雰囲気」とは、酸素、二酸化窒素などの公知の酸化性物質を実質的に含まない雰囲気のことである。「実質的に」とは、非酸化性雰囲気を形成するガスの全体体積に対して、酸化性物質の体積濃度が1.0体積%以下であることを意味する。
非酸化性雰囲気に含まれるガス状物質(A)の濃度は、1体積%以上が好ましく、2体積%以上がさらに好ましい。
非酸化性雰囲気に含まれるガス状物質(A)以外の成分としては、窒素、アルゴン、ヘリウムなど酸化性を持たない気体(以下、「非酸化性気体」ともいう。)が挙げられる。これらの中でも、経済性の面から窒素であることが好ましい。
炭素化処理の方法としては、例えば炭素化炉にガス状物質(A)と非酸化性気体との混合ガスを導入した状態で、耐炎化繊維を導入して保持した後に取り出すことで、耐炎化繊維を加熱して炭素化処理する。
炭素化処理の温度としては特に制限されず、得られる炭素繊維の使用目的に応じて、通常の炭素化処理の温度範囲で行われる。炭素化処理の温度は一定でもよいし、炭素化処理中に昇温させてもよい。昇温させる場合、例えば炭素化炉内に複数の加熱ゾーンを設置し、上流側の加熱ゾーンから下流側の加熱ゾーンに向かって温度が高くなるように各加熱ゾーンの温度を設定して、上流側の加熱ゾーンから下流側の加熱ゾーンに向かって順次通過させて処理することで実現できる。
<その他の工程>
炭素化工程により得られた炭素繊維は、そのまま炭素繊維として用いることができるが、必要に応じて公知の方法により黒鉛化したものを炭素繊維として用いてもよい。例えば炭素繊維を不活性雰囲気中、最高温度が2000℃を超えて3000℃以下で加熱することにより黒鉛化された炭素繊維が得られる。
また、炭素繊維に集束性を付与するために、サイジング処理をすることもできる。
サイジング処理に用いるサイジング剤としては、所望の特性を得ることができれば特に限定されないが、例えばエポキシ樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ変性ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂を主成分としたサイジング剤が挙げられる。サイジング処理の方法としては、公知の方法を用いることができる。
<作用効果>
以上説明した、本発明の炭素繊維の製造方法によれば、アセチレンおよびアセチレン誘導体の少なくとも一方からなるガス状物質(A)を含む非酸化性雰囲気中で、耐炎化繊維を加熱して炭素化処理するので、炭素化収率を低下させることなく効率的に炭素繊維を製造することができ、ひいては炭素繊維の製造コストを低減できる。炭素化収率の低下を抑制できる理由については、以下のように考えられる。
すなわち、前記ガス状物質(A)を含む非酸化性雰囲気中で耐炎化繊維を加熱して炭素化処理すると、アセチレンまたはアセチレン誘導体が接着剤のような役割を果たし、炭素原子の脱離が抑制され、炭素化収率の低下を抑制できると考えられる。また、炭素化処理中に耐炎化繊維を構成するポリマー鎖の一部が熱分解して脱離し易い状態になっても、アセチレンまたはアセチレン誘導体の作用により脱離し易い状態になったポリマー鎖が炭素繊維に取り込まれることでも、炭素化収率の低下を抑制できると考えられる。
「炭素繊維」
本発明の炭素繊維は、上述した本発明の炭素繊維の製造方法により得られるものである。
炭素繊維は、マトリックス樹脂と組み合わされて、複合材料として成形され、様々な用途に利用される。
マトリックス樹脂としては特に制限されないが、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、アクリル樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等のラジカル重合系樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂などが挙げられる。また、これらの樹脂の変性体を用いることもできる。また、マトリックス樹脂としては市販品を用いてもよい。
本発明の炭素繊維を用いた複合材料の用途としては特に限定されず、例えば、自動車用部材、航空宇宙素材、スポーツ・レジャー用素材、圧力容器等の工業用素材など、幅広い用途に使用できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
「実施例1」
<炭素繊維前駆体繊維の製造>
アクリロニトリル系重合体(アクリロニトリル単位の含有量:96質量%、アクリルアミド単位の含有量:3質量%、メタクリル酸単位の含有量:1質量%)を、濃度が22質量%になるようにジメチルアセトアミド(DMAC)に溶解し、紡糸原液を調製した。この紡糸原液を孔径60μm、孔数200の紡糸口金を通し、温度35℃、濃度67質量%のDMAC水溶液を満たした凝固浴中で凝固させ、凝固糸とした。得られた凝固糸を温水中で脱溶媒しながら延伸した後、アミノ変性シリコーン油剤を付与した。さらに加圧スチーム中で延伸して単繊維数200本、単繊維繊度1.2dtexの炭素繊維前駆体繊維を得た。
<炭素繊維の製造>
得られた前駆体繊維を空気中、温度260℃、緊張下で、加熱時間を20分として加熱して耐炎化処理し、密度(ρ)が1.335g/cmの耐炎化繊維を得た(耐炎化工程)。
ついで、熱重量測定装置(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、「STA7300」)に混合ガスの導入経路を設けたものを用い、この装置にガス状物質(A)としてアセチレンガスと、非酸化性気体として窒素ガスとからなる混合ガス(アセチレンガスの体積濃度:2.4体積%、窒素ガスの体積濃度:97.6体積%)を導入しつつ、耐炎化繊維を加熱した。具体的には、混合ガスを導入した状態で30℃で50分保持した後、30℃から300℃まで昇温速度50℃/分で昇温し、さらに300℃から1000℃まで10℃/分で昇温して耐炎化繊維を加熱して炭素化処理し、炭素繊維を得た(炭素化工程)。雰囲気温度の上昇による繊維の重量変化から炭素化収率を算出した。具体的には、昇温前の耐炎化繊維の重量と各温度での繊維の重量との差を、昇温前の耐炎化繊維の重量で除して炭素化収率を算出した。図1に、温度(横軸)に対して炭素化収率(縦軸)をプロットしたグラフを示す。また、温度1000℃での炭素化収率を表1に示す。
「比較例1」
混合ガスの代わりに窒素ガスを用いた以外は、実施例1と同様にして炭素繊維を製造した。結果を図1および表1に示す。
Figure 2017020142
表1および図1から明らかなように、炭素化処理に際して、アセチレンガスと窒素ガスとからなる混合ガスを用いた実施例1は、窒素ガスのみを用いた比較例1に比べて、炭素化収率が高かった。

Claims (2)

  1. アクリロニトリル系重合体を含む炭素繊維前駆体繊維を酸化性雰囲気中で200〜350℃に加熱して耐炎化処理し、耐炎化繊維を得る工程と、
    アセチレンおよびアセチレン誘導体の少なくとも一方からなるガス状物質(A)を含む非酸化性雰囲気中で、前記耐炎化繊維を加熱して炭素化処理する工程とを含む、炭素繊維の製造方法。
  2. 請求項1に記載の炭素繊維の製造方法により得られた、炭素繊維。
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