JP2017007408A - ハイブリッド自動車 - Google Patents
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Abstract
【課題】CDモードで駆動輪の空転によるスリップを生じる或いはスリップの程度が大きくなるのを抑制する。
【解決手段】CDモードで駆動輪の空転によるスリップを生じていると判定されたときには(S110,S120)、CDモード用マップよりも要求トルクTr*が小さくなるように設定されるCSモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定する(S130)。そして、この要求トルクTr*に応じて走行するようにエンジンとモータとを制御する。
【選択図】図2
【解決手段】CDモードで駆動輪の空転によるスリップを生じていると判定されたときには(S110,S120)、CDモード用マップよりも要求トルクTr*が小さくなるように設定されるCSモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定する(S130)。そして、この要求トルクTr*に応じて走行するようにエンジンとモータとを制御する。
【選択図】図2
Description
本発明は、ハイブリッド自動車に関し、詳しくは、エンジンとモータとバッテリとを備えるハイブリッド自動車に関する。
従来、この種のハイブリッド自動車としては、走行用のエンジンおよびモータジェネレータと、このモータジェネレータと電力をやりとりする蓄電装置と、を備える構成において、CD(Charge Depleting)モードまたはCS(Charge Sustaining)モードで走行するようにエンジンとモータジェネレータとを制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド自動車では、走行開始後に蓄電装置の残存容量が所定量よりも多い場合には、CDモードで走行し、蓄電装置の残存容量が所定量に達すると、CSモードに切り換えて走行する。
こうしたハイブリッド自動車では、CDモードまたはCSモードで走行用の要求出力によって走行するようにエンジンとモータジェネレータとを制御する。この際、CDモードのときにCSモードのときよりも要求出力を大きくすることが考えられている。これは、CDモードがCSモードよりもエンジンの運転を伴って走行するハイブリッド走行とエンジンの運転を伴わずに走行する電動走行とのうち電動走行をより優先する走行モードであることと、電動走行中の加速時にはエンジンの回転数が上昇しないために運転者に加速感を感じさせにくいことと、に基づくものである。このため、CDモードのときには、CSモードのときよりも駆動輪の空転によるスリップを生じやすい。したがって、CDモードでスリップを生じている或いはスリップを生じる可能性があるときに、何らかの対処を行なうことが要請されている。
本発明のハイブリッド自動車は、CDモードで駆動輪の空転によるスリップを生じる或いはスリップの程度が大きくなるのを抑制することを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド自動車は、
駆動輪に動力を出力可能なエンジンと、
前記駆動輪に動力を出力可能なモータと、
前記モータと電力をやりとり可能なバッテリと、
CD(Charge Depleting)モードまたはCS(Charge Sustaining)モードでアクセル操作量に応じた走行用の要求出力によって走行するように前記エンジンと前記モータとを制御する制御手段と、
を備えるハイブリッド自動車であって、
前記制御手段は、前記CDモードで、前記駆動輪の空転によるスリップを生じている或いはスリップを生じる可能性がある所定状態のときには、同一の前記アクセル操作量に対して、前記CDモードで前記所定状態でないときよりも小さくなるように、前記要求出力を設定する手段である、
ことを要旨とする。
駆動輪に動力を出力可能なエンジンと、
前記駆動輪に動力を出力可能なモータと、
前記モータと電力をやりとり可能なバッテリと、
CD(Charge Depleting)モードまたはCS(Charge Sustaining)モードでアクセル操作量に応じた走行用の要求出力によって走行するように前記エンジンと前記モータとを制御する制御手段と、
を備えるハイブリッド自動車であって、
前記制御手段は、前記CDモードで、前記駆動輪の空転によるスリップを生じている或いはスリップを生じる可能性がある所定状態のときには、同一の前記アクセル操作量に対して、前記CDモードで前記所定状態でないときよりも小さくなるように、前記要求出力を設定する手段である、
ことを要旨とする。
この本発明のハイブリッド自動車では、CD(Charge Depleting)モードまたはCS(Charge Sustaining)モードでアクセル操作量に応じた走行用の要求出力によって走行するようにエンジンとモータとを制御する。そして、CDモードで、駆動輪の空転によるスリップを生じている或いはスリップを生じる可能性がある所定状態のときには、同一のアクセル操作量に対して、CDモードで所定状態でないときよりも小さくなるように、要求出力を設定する。これにより、CDモードで所定状態のときに、CDモードで所定状態でないときと同一の要求出力を設定するものに比して、駆動輪の空転によるスリップが生じる或いはスリップの程度が大きくなるのを抑制することができる。ここで、CDモードは、CSモードに比してハイブリッド走行と電動走行とのうち電動走行をより優先する走行モードである。所定状態のうちスリップを生じている状態としては、スリップを生じていると判定(検知)したとき或いはスリップを小さくするための制御(いわゆるトラクションコントロール)を行なっているときを考えることができる。所定状態のうちスリップを生じる可能性がある状態としては、駆動輪と路面との間の摩擦係数が小さい走行路(いわゆる低μ路)を走行しているときを考えることができる。
こうした本発明のハイブリッド自動車において、前記制御手段は、前記CDモードで前記所定状態のときには、同一の前記アクセル操作量に対して、前記CSモードのときと同一またはそれよりも大きくなるように、前記要求出力を設定する手段であるものとしてもよい。この場合、前記制御手段は、前記CDモードで前記所定状態のときには、同一の前記アクセル操作量に対して、前記CSモードのときと同一となるように、前記要求出力を設定する手段であるものとしてもよい。
本発明のハイブリッド自動車において、前記バッテリと電力をやりとり可能な発電機と、車軸に連結された駆動軸と前記エンジンの出力軸と前記発電機の回転軸とに3つの回転要素が接続されたプラネタリギヤと、を備えるものとしてもよい。
本発明の変形例のハイブリッド自動車は、
駆動輪に動力を出力可能なエンジンと、
前記駆動輪に動力を出力可能なモータと、
前記モータと電力をやりとり可能なバッテリと、
CD(Charge Depleting)モードまたはCS(Charge Sustaining)モードでアクセル操作量に応じた走行用の要求出力によって走行するように前記エンジンと前記モータとを制御する制御手段と、
を備えるハイブリッド自動車であって、
前記制御手段は、前記CDモードのときには、同一の前記アクセル操作量に対して、前記CSモードのときよりも大きくなるように前記要求出力を設定する手段であり、
更に、前記制御手段は、前記CDモードで、前記駆動輪の空転によるスリップを生じている或いはスリップを生じる可能性がある所定状態のときには、前記CSモードに移行する手段である、
ことを要旨とする。
駆動輪に動力を出力可能なエンジンと、
前記駆動輪に動力を出力可能なモータと、
前記モータと電力をやりとり可能なバッテリと、
CD(Charge Depleting)モードまたはCS(Charge Sustaining)モードでアクセル操作量に応じた走行用の要求出力によって走行するように前記エンジンと前記モータとを制御する制御手段と、
を備えるハイブリッド自動車であって、
前記制御手段は、前記CDモードのときには、同一の前記アクセル操作量に対して、前記CSモードのときよりも大きくなるように前記要求出力を設定する手段であり、
更に、前記制御手段は、前記CDモードで、前記駆動輪の空転によるスリップを生じている或いはスリップを生じる可能性がある所定状態のときには、前記CSモードに移行する手段である、
ことを要旨とする。
この本発明の変形例のハイブリッド自動車では、CD(Charge Depleting)モードまたはCS(Charge Sustaining)モードでアクセル操作量に応じた走行用の要求出力によって走行するようにエンジンとモータとを制御する。そして、CDモードのときには、同一のアクセル操作量に対して、CSモードのときよりも大きくなるように要求出力を設定する。さらに、CDモードで、駆動輪の空転によるスリップを生じている或いはスリップを生じる可能性がある所定状態のときには、CSモードに移行する。これにより、CDモードを保持するものに比して、要求出力を小さくすることができ、駆動輪の空転によるスリップが生じる或いはスリップの程度が大きくなるのを抑制することができる。ここで、CDモードは、CSモードに比してハイブリッド走行と電動走行とのうち電動走行をより優先する走行モードである。所定状態のうちスリップを生じている状態としては、スリップを生じていると判定(検知)したとき或いはスリップを小さくするための制御(いわゆるトラクションコントロール)を行なっているときを考えることができる。所定状態のうちスリップを生じる可能性がある状態としては、駆動輪と路面との間の摩擦係数が小さい走行路(いわゆる低μ路)を走行しているときを考えることができる。
こうした本発明の変形例のハイブリッド自動車において、前記制御手段は、前記CSモードで前記CDモードへの移行が要求されたときにおいて、前記CDモードに移行すると前記所定状態になると予測されるときには、前記CSモードを保持する手段であるものとしてもよい。こうすれば、CDモードに移行したことによって要求出力が大きくなってスリップが発生する、のを抑制することができる。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の第1実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。第1実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、プラネタリギヤ30と、モータMG1,MG2と、インバータ41,42と、バッテリ50と、充電器60と、ブレーキアクチュエータ94と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「HVECU」という)70と、を備える。
エンジン22は、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24によって運転制御されている。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートから入力されている。エンジンECU24に入力される信号としては、以下のものを挙げることができる。
・エンジン22のクランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ23からのクランク角θcr
・スロットルバルブのポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサからのスロットル開度TH
・エンジン22のクランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ23からのクランク角θcr
・スロットルバルブのポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサからのスロットル開度TH
エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための種々の制御信号が出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24から出力される制御信号としては、以下のものを挙げることができる。
・スロットルバルブのポジションを調節するスロットルモータへの制御信号
・燃料噴射弁への制御信号
・イグナイタと一体化されたイグニッションコイルへの制御信号
・スロットルバルブのポジションを調節するスロットルモータへの制御信号
・燃料噴射弁への制御信号
・イグナイタと一体化されたイグニッションコイルへの制御信号
エンジンECU24は、HVECU70と通信ポートを介して接続されており、HVECU70からの制御信号によってエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをHVECU70に出力する。エンジンECU24は、クランクポジションセンサ23からのクランク角θcrに基づいて、クランクシャフト26の回転数、即ち、エンジン22の回転数Neを演算している。
プラネタリギヤ30は、シングルピニオン式の遊星歯車機構として構成されている。プラネタリギヤ30のサンギヤには、モータMG1の回転子が接続されている。プラネタリギヤ30のリングギヤには、駆動輪38a,38bにデファレンシャルギヤ37を介して連結された駆動軸36が接続されている。プラネタリギヤ30のキャリヤには、ダンパ28を介してエンジン22のクランクシャフト26が接続されている。
モータMG1は、例えば同期発電電動機として構成されており、上述したように、回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されている。モータMG2は、例えば同期発電電動機として構成されており、回転子が駆動軸36に接続されている。インバータ41,42は、電力ライン54を介してバッテリ50と接続されている。モータMG1,MG2は、モータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40によって、インバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、回転駆動される。
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。モータECU40に入力される信号としては、以下のものを挙げることができる。
・モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの回転位置θm1,θm2
・モータMG1,MG2の各相に流れる電流を検出する電流センサからの相電流
・モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの回転位置θm1,θm2
・モータMG1,MG2の各相に流れる電流を検出する電流センサからの相電流
モータECU40からは、インバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。モータECU40は、HVECU70と通信ポートを介して接続されており、HVECU70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の駆動状態に関するデータをHVECU70に出力する。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2を演算している。
バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されている。このバッテリ50は、上述したように、電力ライン54を介してインバータ41,42と接続されている。バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52によって管理されている。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。バッテリECU52に入力される信号としては、以下のものを挙げることができる。
・バッテリ50の端子間に設置された電圧センサ51aからの電池電圧Vb
・バッテリ50の出力端子に取り付けられた電流センサ51bからの電池電流Ib
・バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからの電池温度Tb
・バッテリ50の端子間に設置された電圧センサ51aからの電池電圧Vb
・バッテリ50の出力端子に取り付けられた電流センサ51bからの電池電流Ib
・バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからの電池温度Tb
バッテリECU52は、HVECU70と通信ポートを介して接続されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータをHVECU70に出力する。バッテリECU52は、電流センサ51bからの電池電流Ibの積算値に基づいて蓄電割合SOCを演算している。蓄電割合SOCは、バッテリ50の全容量に対するバッテリ50から放電可能な電力の容量の割合である。また、バッテリECU52は、演算した蓄電割合SOCと、温度センサ51cからの電池温度Tbと、に基づいて入出力制限Win,Woutを演算している。
充電器60は、電力ライン54に接続されており、電源プラグ61が家庭用電源などの外部電源に接続されているときに、外部電源からの電力を用いてバッテリ50を充電することができるように構成されている。この充電器60は、AC/DCコンバータと、DC/DCコンバータと、を備える。AC/DCコンバータは、電源プラグ61を介して供給される外部電源からの交流電力を直流電力に変換する。DC/DCコンバータは、AC/DCコンバータからの直流電力の電圧を変換してバッテリ50側に供給する。この充電器60は、電源プラグ61が外部電源に接続されているときに、HVECU70によって、AC/DCコンバータとDC/DCコンバータとが制御されることにより、外部電源からの電力をバッテリ50に供給する。
ブレーキアクチュエータ94は、駆動輪38a,38bや従動輪38c,38dに制動力を付与するためのアクチュエータとして構成されている。具体的には、ブレーキアクチュエータ94は、ブレーキペダル85の踏み込みに応じて生じるマスタシリンダ92の圧力(ブレーキ圧)と車速Vとに応じて車両に作用させる制動力を設定し、その制動力のうちブレーキの分担分に応じた制動力が駆動輪38a,38bや従動輪38c,38dに作用するようにブレーキホイールシリンダ96a,96b,96c,96dの油圧を調整したり、ブレーキペダル85の踏み込みとは無関係に、制動力が駆動輪38a,38bや従動輪38c,38dに作用するようにブレーキホイールシリンダ96a,96b,96c,96dへの油圧を調整したりすることができるように構成されている。以下、ブレーキアクチュエータ94の作動によって駆動輪38a,38bや従動輪38c,38dに作用させる制動力を「油圧ブレーキ」という。このブレーキアクチュエータ94は、ブレーキ用電子制御ユニット(以下、「ブレーキECU」という)98によって駆動制御されている。
ブレーキECU98は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。ブレーキECU98には、ブレーキアクチュエータ94を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。ブレーキECU98に入力される信号としては、以下のものを挙げることができる。
・マスタシリンダ92に取り付けられた図示しない圧力センサからのマスタシリンダ圧(ブレーキ踏力Fb)
・駆動輪38a,38bや従動輪38c,38dに取り付けられた車輪速センサ99a〜99dからの車輪速Vwa〜Vwd
・マスタシリンダ92に取り付けられた図示しない圧力センサからのマスタシリンダ圧(ブレーキ踏力Fb)
・駆動輪38a,38bや従動輪38c,38dに取り付けられた車輪速センサ99a〜99dからの車輪速Vwa〜Vwd
ブレーキECU98からは、ブレーキアクチュエータ94への駆動制御信号などが出力ポートを介して出力されている。ブレーキECU98は、HVECU70と通信ポートを介して接続されており、HVECU70からの制御信号によってブレーキアクチュエータ94を駆動制御すると共に必要に応じてブレーキアクチュエータ94の状態に関するデータをHVECU70に出力する。
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。HVECU70に入力される信号としては、以下のものを挙げることができる。
・イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号
・シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP
・アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc
・ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP
・車速センサ88からの車速V
・CS(Charge Sustaining)モード、または、エンジン22の運転を伴って走行するハイブリッド走行(HV走行)とエンジン22の運転を伴わずに走行する電動走行(EV走行)とのうちEV走行をCSモードよりも優先するCD(Charge Depleting)モード、を指示するモードスイッチ89からのモード指示信号Smd
・イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号
・シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP
・アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc
・ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP
・車速センサ88からの車速V
・CS(Charge Sustaining)モード、または、エンジン22の運転を伴って走行するハイブリッド走行(HV走行)とエンジン22の運転を伴わずに走行する電動走行(EV走行)とのうちEV走行をCSモードよりも優先するCD(Charge Depleting)モード、を指示するモードスイッチ89からのモード指示信号Smd
HVECU70からは、充電器60への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。HVECU70は、上述したように、エンジンECU24,モータECU40,バッテリECU52,ブレーキECU98と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24,モータECU40,バッテリECU52,ブレーキECU98と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された第1実施例のハイブリッド自動車20では、CDモードまたはCSモードでHV走行またはEV走行を行なう。
CDモードまたはCSモードでHV走行のときには、HVECU70は、まず、走行に要求される要求トルクTr*を設定する。要求トルクTr*の設定方法については後述する。続いて、要求トルクTr*に駆動軸36の回転数Nrを乗じて、走行に要求される走行用パワーPr*を計算する。ここで、駆動軸36の回転数Nrとしては、モータMG2の回転数Nm2,車速Vに換算係数を乗じて得られる回転数などを用いることができる。そして、走行用パワーPr*からバッテリ50の充放電要求パワーPb*(バッテリ50から放電するときが正の値)を減じて、車両に要求される要求パワーPe*を計算する。ここで、充放電要求パワーPb*は、CSモードのときにおいて、バッテリ50の蓄電割合SOCが目標割合SOC*(所定値或いはCDモードから切り替わったときの蓄電割合SOCなど)のときには値0を設定し、蓄電割合SOCが目標割合SOC*よりも小さいときには負の値(充電用の値)を設定し、蓄電割合SOCが閾値SOC*よりも大きいときには正の値(放電用の値)を設定するものとした。また、充放電要求パワーPb*は、CDモードのときには、蓄電割合SOCに拘わらず、値0を設定するものとした。次に、要求パワーPe*と、エンジン22を効率よく運転するための動作ラインと、を用いてエンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する。続いて、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で、エンジン22の回転数Neが目標回転数Ne*となるようにするための回転数フィードバック制御によってモータMG1のトルク指令Tm1*を設定すると共に要求トルクTr*が駆動軸36に出力されるようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する。そして、エンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*をエンジンECU24に送信すると共に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する。エンジンECU24は、エンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*を受信すると、受信した目標回転数Ne*および目標トルクTe*に基づいてエンジン22が運転されるように、エンジン22の吸入空気量制御,燃料噴射制御,点火制御などを行なう。モータECU40は、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を受信すると、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようにインバータ41,42の複数のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
CDモードまたはCSモードでHV走行のときには、エンジン22の停止条件が成立したときに、エンジン22の運転を停止してEV走行に移行する。エンジン22の停止条件としては、例えば、(1),(2)を挙げることができる。第1実施例では、以下の全ての条件が成立したときに、エンジン22の停止条件が成立したと判定するものとした。
(1)要求トルクTr*が閾値Trref未満である条件
(2)要求パワーPe*が閾値Peref未満である条件
(1)要求トルクTr*が閾値Trref未満である条件
(2)要求パワーPe*が閾値Peref未満である条件
CDモードまたはCSモードでEV走行のときには、HVECU70は、まず、要求トルクTr*を設定する。続いて、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定し、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で要求トルクTr*が駆動軸36に出力されるようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する。そして、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する。モータECU40は、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を受信すると、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようにインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。なお、このときには、HV走行のときと同様に、要求パワーPe*などの計算も行なう。
CDモードまたはCSモードでEV走行のときには、エンジン22の始動条件が成立したときに、エンジン22を始動してHV走行に移行する。第1実施例では、エンジン22の停止条件((1),(2)の条件)のうちの少なくとも1つが成立しなくなったときに、エンジン22の始動条件が成立したと判定するものとした。なお、エンジン22の停止条件,始動条件は、(1),(2)の条件に限定されるものではない。
ここで、第1実施例では、CDモードのときにCSモードのときよりも閾値Trref,閾値Perefを大きくするなどして、CDモードのときに、CSモードのときに比してHV走行とEV走行とのうちEV走行をより優先させるものとした。
また、第1実施例のハイブリッド自動車20では、HVECU70は、自宅或いは予め設定された充電ポイントでシステムオフ中において、電源プラグ61が外部電源に接続されると、外部電源からの電力を用いてバッテリ50が充電されるように充電器60を制御する。そして、システム起動したときに、バッテリ50の蓄電割合SOCが閾値Shv1(例えば45%,50%,55%など)以上のときには、バッテリ50の蓄電割合SOCが閾値Shv2(例えば25%,30%,35%など)以下に至るまでは、CDモードで走行し、バッテリ50の蓄電割合SOCが閾値Shv2以下に至った以降は、CSモードで走行する。また、システム起動したときに、バッテリ50の蓄電割合SOCが閾値Shv1未満のときには、CSモードで走行する。
さらに、第1実施例のハイブリッド自動車20では、駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じたときには、駆動輪38a,38bに出力するトルクを小さくしたり駆動輪38a,38bに油圧ブレーキによる制動力を作用させたりすることによってスリップの程度を小さくするトラクションコントロール(TRC)を行なう。なお、第1実施例では、車輪速センサ99a,99bからの駆動輪38a,38bの車輪速Vwa,Vwbの平均値Vw1と、車輪速センサ99c,99dからの従動輪38c,38dの車輪速Vwc,Vwdの平均値Vw2と、を求め、平均値Vw1から平均値Vw2を減じた値ΔVw(=Vw1−Vw2)がスリップ判定閾値ΔVwref未満のときには、駆動輪38a,38bのスリップは生じていないと判定し、値ΔVwがスリップ判定閾値ΔVwref以上のときには、駆動輪38a,38bのスリップを生じていると判定するものとした。
次に、こうして構成された第1実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、要求トルクTr*を設定する際の動作について説明する。図2は、第1実施例のHVECU70によって実行される要求トルク設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
要求トルク設定ルーチンが実行されると、HVECU70は、まず、アクセル開度Acc,車速Vなどのデータを入力する(ステップS100)。ここで、アクセル開度Accは、アクセルペダルポジションセンサ84によって検出された値を入力するものとした。車速Vは、車速センサ88によって検出された値を入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、走行モードがCDモードであるかCSモードであるかを判定する(ステップS110)。そして、CSモードであると判定されたときには、CSモード用マップとアクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定して(ステップS130)、本ルーチンを終了する。ここで、CSモード用マップおよび後述のCDモード用マップは、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を示すマップであり、これらの一例を図3に示す。図中、実線は、CSモード用マップにおけるアクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係の一例を示し、破線は、CDモード用マップにおけるアクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係の一例を示す。図3に示すように、CDモード用マップおよびCSモード用マップは、同一のアクセル開度Accおよび同一の車速Vに対してCDモード用マップの要求トルクTr*がCSモード用マップの要求トルクTr*よりも大きくなるように設定される。これは、CDモードがCSモードよりもHV走行とEV走行とのうちEV走行をより優先する走行モードであることと、EV走行中の加速時にはエンジン22の回転数Neが上昇しないために運転者に加速感を感じさせにくいことと、に基づくものである。
ステップS110でCDモードであると判定されたときには、駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じているか否かを判定する(ステップS120)。なお、この判定方法については上述した。そして、駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じていないと判定されたときには、CDモード用マップとアクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定して(ステップS140)、本ルーチンを終了する。これにより、加速時の加速感をより演出することができる。
ステップS120で駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じていると判定されたときには、CSモード用マップとアクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定して(ステップS130)、本ルーチンを終了する。これにより、CDモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定するものに比して、要求トルクTr*を小さくすることができ、駆動輪38a,38bの空転によるスリップの程度が大きくなるのを抑制することができる。
以上説明した第1実施例のハイブリッド自動車20では、CDモードで駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じていると判定されたときには、CDモード用マップよりも要求トルクTr*が小さくなるように設定されるCSモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定する。これにより、CDモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定するものに比して要求トルクTr*を小さくすることができ、駆動輪38a,38bの空転によるスリップの程度が大きくなるのを抑制することができる。
第1実施例のハイブリッド自動車20では、CDモードのときにおいて、駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じていないと判定されたときには、CDモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定し、駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じていると判定されたときには、CSモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定するものとした。しかし、CDモードのときにおいて、上述のTRC(駆動輪38a,38bのスリップを小さくするための制御)を行なっていないときには、CDモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定し、TRCを行なっているときには、CSモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定するものとしてもよい。この場合、第1実施例と同様に、駆動輪38a,38bの空転によるスリップの程度が大きくなるのを抑制することができる。また、CDモードのときにおいて、駆動輪38a,38bと路面との間の摩擦係数が小さい走行路(いわゆる低μ路)を走行していないときには、CDモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定し、低μ路を走行しているときには、CSモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定するものとしてもよい。低μ路を走行しているときには、低μ路以外を走行しているときに比して、駆動輪38a,38bの空転によるスリップが発生しやすい。したがって、こうした制御を行なうことにより、CDモードで駆動輪38a,38bの空転によるスリップが発生するのを抑制することができる。なお、走行路が低μ路か否かを判定する手法としては、例えば、雪道などの低μ路の走行であることを指示する低μ路スイッチを備える車両において低μ路スイッチがオンかオフかによって判定する手法などが考えられる。さらに、これらを組み合わせて、CDモードのときにおいて、駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じていないと判定され且つTRCを行なっておらず且つ低μ路を走行していないときには、CDモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定し、駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じていると判定されたとき,TRCを行なっているとき,低μ路を走行しているときには、CSモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定するものとしてもよい。
第1実施例のハイブリッド自動車20やその変形例では、CDモードで駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じている或いはスリップを生じる可能性がある所定状態のときには、CSモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定するものとした。しかし、このときには、CDモード用マップを用いて得られる値(CDモードで所定状態でないときの値)よりも小さい値であれば、CSモード用マップを用いて得られる値よりも大きい或いは小さい値を、要求トルクTr*として設定するものとしてもよい。
次に、本発明の第2実施例のハイブリッド自動車20Bについて説明する。第2実施例のハイブリッド自動車20Bは、図1を用いて説明した第1実施例のハイブリッド自動車20と同一のハード構成をしており、走行モードおよび要求トルクTr*の設定方法を除いてハイブリッド自動車20と同一の制御が行なわれる。したがって、重複する記載を回避するために、第2実施例のハイブリッド自動車20Bのハード構成などについての説明は省略する。
第2実施例のハイブリッド自動車20Bでは、HVECU70は、第1実施例とは異なり、即ち、図2の要求トルク設定ルーチンによる要求トルクTr*の設定とは異なり、CSモードのときには、CSモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定し、CDモードのときには、CSモードのときよりも要求トルクTr*が大きくなるように設定されるCDモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定する。
また、第2実施例のハイブリッド自動車20では、HVECU70は、図4の走行モード設定ルーチンによって走行モードを設定する。このルーチンは、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
走行モード設定ルーチンが実行されると、HVECU70は、まず、現在の走行モードがCDモードであるかCSモードであるかを判定する(ステップS200)。なお、第2実施例では、基本的には、第1実施例と同様に、システム起動時およびその後のバッテリ50の蓄電割合SOCに応じて走行モード(CDモードまたはCSモード)を設定するものとした。
現在の走行モードがCDモードであると判定されたときには、CSモードへの移行が要求されたか否かを判定する(ステップS210)。ここで、CSモードへの移行が要求されたときとしては、バッテリ50の蓄電割合SOCが閾値Shv2以下に至ったとき,モードスイッチ89が操作されたときが考えられる。
CSモードへの移行が要求されていないと判定されたときには、駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じているか否かを判定する(ステップS220)。そして、駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じていないと判定されたときには、走行モードをCDモードで保持して(ステップS230)、本ルーチンを終了する。
一方、駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じていると判定されたときには、走行モードをCDモードからCSモードに移行して(ステップS240)、本ルーチンを終了する。これにより、CDモードで保持するものに比して、要求トルクTr*を小さくすることができ、駆動輪38a,38bの空転によるスリップの程度が大きくなるのを抑制することができる。
ステップS210でCSモードへの移行が要求されていると判定されたときには、走行モードをCDモードからCSモードに移行して(ステップS240)、本ルーチンを終了する。これにより、CDモードからCSモードへの移行の要求に対応することができる。
ステップS200でCSモードであると判定されたときには、CDモードへの移行が要求されたか否かを判定する(ステップS250)。ここで、CDモードへの移行が要求されたときとしては、モードスイッチ89が操作されたときが考えられる。CDモードへの移行が要求されていないと判定されたときには、走行モードをCSモードで保持して(ステップS270)、本ルーチンを終了する。
CDモードへの移行が要求されたと判定されたときには、CDモードに移行すると駆動輪38a,38bの空転によるスリップが発生すると予測されるか否かを判定する(ステップS260)。この判定は、CDモードのときとCSモードのときとの現在のアクセル開度Accおよび車速Vにおける要求トルクTr*の差などを用いて行なうことができる。
CDモードに移行しても駆動輪38a,38bの空転によるスリップが発生すると予測されないと判定されたときには、走行モードをCSモードからCDモードに移行して(ステップS280)、本ルーチンを終了する。これにより、CSモードからCDモードへの移行の要求に対応することができる。
一方、CDモードに移行すると駆動輪38a,38bの空転によるスリップが発生すると予測されると判定されたときには、走行モードをCSモードで保持して(ステップS270)、本ルーチンを終了する。これにより、CDモードに移行したことによって駆動輪38a,38bの空転によるスリップが発生する、のを抑制することができる。
以上説明した第2実施例のハイブリッド自動車20Bでは、CSモードのときには、CSモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定し、CDモードのときには、CSモード用マップよりも要求トルクTr*が大きくなるように設定されるCDモード用マップを用いて要求トルクTr*を設定する。そして、CDモードで駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じているときには、CSモードに移行する。これにより、CDモードで保持するものに比して、要求トルクTr*を小さくすることができ、駆動輪38a,38bの空転によるスリップの程度が大きくなるのを抑制することができる。
また、第2実施例のハイブリッド自動車20Bでは、CSモードで、CDモードに移行すると駆動輪38a,38bの空転によるスリップが発生すると予測されるときには、CSモードを保持する即ちCDモードに移行しない。これにより、CDモードに移行するものに比して、要求トルクTr*の上昇を抑制することができ、CDモードに移行したことによって駆動輪38a,38bの空転によるスリップが発生する、のを抑制することができる。
第2実施例のハイブリッド自動車20では、CDモードでCSモードへの移行が要求されていないときにおいて、CSモードに移行する条件として、駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じていると判定された条件を用いるものとした。しかし、これに加えてまたは代えて、上述のTRCを行なっている条件,低μ路を走行している条件などを用いるものとしてもい。駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じていると判定された条件に代えてTRCを行なっている条件を用いる場合には、第2実施例と同様に、駆動輪38a,38bの空転によるスリップの程度が大きくなるのを抑制することができる。また、駆動輪38a,38bの空転によるスリップを生じていると判定された条件に代えて低μ路を走行している条件を用いる場合には、駆動輪38a,38bの空転によるスリップが発生するのを抑制することができる。
第2実施例のハイブリッド自動車20では、CSモードでCDモードへの移行が要求されたときにおいて、CSモードを保持する条件として、CDモードに移行すると駆動輪38a,38bの空転によるスリップが発生すると予測される条件を用いるものとした。しかし、これに加えてまたは代えて、CDモードに移行すると上述のTRCを行なうことになると予測される条件,CDモードに移行すると駆動輪38a,38bの空転によるスリップが発生する可能性がある条件(低μ路を走行している条件)などを用いるものとしてもよい。これらの場合でも、第2実施例と同様に、CDモードに移行したことによって駆動輪38a,38bの空転によるスリップが発生する、のを抑制することができる。
第2実施例のハイブリッド自動車20Bでは、CSモードでCDモードへの移行が要求されたときにおいて、CDモードに移行すると駆動輪38a,38bの空転によるスリップが発生すると予測されるときには、CSモードを保持するものとした。しかし、CDモードに移行するものとしてもよい。
第1,第2実施例のハイブリッド自動車20,20Bでは、モータMG2からの動力を駆動輪38a,38bに接続された駆動軸36に出力するものとした。しかし、モータMG2からの動力を、駆動軸36が接続された車軸とは異なる車軸に出力するものとしてもよい。
第1,第2実施例のハイブリッド自動車20,20Bでは、エンジン22からの動力をプラネタリギヤ30を介して駆動輪38a,38bに接続された駆動軸36に出力すると共にモータMG2からの動力を駆動軸36に出力するものとした。しかし、駆動輪38a,38bに接続された駆動軸36に変速機を介してモータを接続すると共にモータの回転軸にクラッチを介してエンジン22を接続する構成とし、エンジン22からの動力をモータの回転軸と変速機とを介して駆動軸36に出力すると共にモータからの動力を変速機を介して駆動軸に出力するものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「エンジン」に相当し、モータMG2が「モータ」に相当し、バッテリ50が「バッテリ」に相当し、HVECU70とエンジンECU24とモータECU40とが「制御手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド自動車の製造産業などに利用可能である。
20,20B,ハイブリッド自動車、22 エンジン、23 クランクポジションセンサ、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 プラネタリギヤ、36 駆動軸、37 デファレンシャルギヤ、38a,38b 駆動輪、38c,38d 従動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、51c 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU52)、54 電力ライン、60 充電器、61 電源プラグ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、89 モードスイッチ、92 マスタシリンダ、94 ブレーキアクチュエータ、96a,96b,96c,96d ブレーキホイールシリンダ、98 ブレーキ用電子制御ユニット(ブレーキECU)、99a,99b,99c,99d 車輪速センサ、MG1,MG2 モータ。
Claims (1)
- 駆動輪に動力を出力可能なエンジンと、
前記駆動輪に動力を出力可能なモータと、
前記モータと電力をやりとり可能なバッテリと、
CD(Charge Depleting)モードまたはCS(Charge Sustaining)モードでアクセル操作量に応じた走行用の要求出力によって走行するように前記エンジンと前記モータとを制御する制御手段と、
を備えるハイブリッド自動車であって、
前記制御手段は、前記CDモードで、前記駆動輪の空転によるスリップを生じている或いはスリップを生じる可能性がある所定状態のときには、同一の前記アクセル操作量に対して、前記CDモードで前記所定状態でないときよりも小さくなるように、前記要求出力を設定する手段である、
ハイブリッド自動車。
Priority Applications (1)
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2015
- 2015-06-17 JP JP2015122287A patent/JP2017007408A/ja active Pending
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