JP2017096640A - マイクロ流体デバイス、撹拌システム、及び、分析装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液状流体を基板上の比較的小さい空間において良好に撹拌する技術を得る。【解決手段】凹状の撹拌室17と、撹拌室17に連通するように溝状となる流路16,18とが形成されたベースプレート25に対して、ベースプレート25より軟質のカバープレート26を重ね合わせることにより撹拌室17と流路16,18との開放部分を覆った基板Apを備えている。カバープレート26のうち、撹拌室17の開放部分を覆う外壁部17Aの変形により撹拌室17の容積を変化させ撹拌が行われるようにマイクロ流体デバイスを構成した。【選択図】図6
Description
本発明は、流体の撹拌が可能なマイクロ流体デバイス、マイクロ流体デバイスにおいて流体を撹拌する撹拌システム、及び、流体を分析する分析装置に関する。
特許文献1には、複数の液体槽を備え、これらの液体槽の各々に連通するように複数の搬送用流路を備え、複数の搬送用流路を合流用流路で連結した混合機構を備えた技術が示されている。
この特許文献1では、各々の液体槽の外壁部分に形成されたダイヤフラム膜に押圧力を作用させ、複数の液体槽から同時に液体を送り出すことにより、合流用流路において複数の搬送用流路からの液体が接触し、液体の混合を実現する。
また、特許文献2には、認識物質が固定化され、微粒子としての粒状担体を保持する混合槽と、この混合槽に連結する一対のマイクロ流路と、をマイクロチップに備え、このマイクロチップを回転させることにより、一方のマイクロ流路から導入した試料を混合層において微粒子と混合する技術が示されている。
この特許文献2では、回転方向の切り換えが可能に構成され、混合槽の混合液を他方のマイクロ流路から比色反応部に導入して試薬と反応させ、例えば、混合液の発色を測定することにより、試料中のターゲットを認識する。
更に、特許文献3には、第1の流路で送られる液体と、第2の流路で送られる液体とを合流位置の合流ポッドにおいて混合すると共に、混合促進部で混合を促進し、第3の流路から送り出す技術が示されている。
この特許文献3では、合流ポッドにおいてサンプル液と試薬液とを混合し、この混合ポッドより流路後段に配置された分析センサで分析する分析装置が構成されている。混合促進部として、圧電素子で発生させた振動を、合流ポッドの外殻に作用させ、振動により混合ポッド内に撹拌力を付与して混合を促進する構成が示されている。
尚、特許文献3には、撹拌力を作用させた場合に、混合ポッドの内部に乱流や渦流を発生させることや、混合ポッドの外殻の一部を弾性膜で構成し、外力の作用により撓みを生じさせて撹拌力を得ることも示されている。
分析装置に用いられるμTAS(Micro Total Analysis Systems)の技術では、ガラス材や樹脂材の基板上に微小なチャンネル(溝)を形成することによりマイクロ流体デバイスを構成しており、例えば、チャンネルに微量の検体溶液や、試薬溶液等を流すことにより、基板上で反応を行わせ、反応結果を基板上のバイオセンサや、基板外の光学センサ等による観察を可能にしている。
この種の分析装置は、例えば、免疫解析を行う場合に微量の検体を用い、抗原抗体反応等を利用してバイオセンサによりターゲット(抗原)の検出を可能にすることも可能である。また、バイオセンサによりターゲットを検出する場合には、バイオセンサに対して検体を効率良く接触させる目的から検体の撹拌を必要とする。
特許文献1〜3に示される技術は、μTASを構成するものである。また、液状の試料と液状の試薬とを反応させるプロセスは、高精度の分析を行う観点から試料と試薬とを適正に混合することが重要となる。
しかしながら、液状の試料と液状の試薬を混合する処理について特許文献1の技術では、複数の流路に液体を流し、合流用流路での流体の接触により混合を実現するものであるため、撹拌が充分に行われないことも考えられる。
特許文献2の技術では、マイクロチップ(マイクロ流体デバイス)を正逆両方向に回転させることができ、比較的短時間における確実な撹拌が可能である。しかし、マイクロチップ自体が回転する構成であるため、マイクロチップを構成する基板にセンサを備えることが困難であり、しかも、回転駆動を行うための機構により装置の大型化を招き易いものとなる。
特許文献3の技術では、混合ポッドの内部に液体の流れを作り出すことができる反面、圧電素子の振動を混合ポッドに作用させる構成であるため、液体の流れが不充分となり、効率的な混合を行えない。
μTASを構成する比較的小さい基板において流体の混合を行う構成を考えると、混合を行うための混合空間を基板に形成することが合理的であるが、特許文献3のように特殊な形状の混合ポッドは形成し難いものである。
また、例えば、流体となる検体をバイオセンサに接触させて、検体に含まれる物質量を検知する分析形態では、バイオセンサに接触する検体を流動させることが分析性能を向上させる上で重要となる。
このような理由から、基板上の比較的小さい空間において流体を良好に撹拌する技術が求められる。
本発明は、流体を撹拌する凹状の撹拌室と、前記撹拌室に連通する少なくとも1つの溝状の流路とが形成されたベースプレートに対して、前記ベースプレートより軟質のカバープレートを重ね合わせて前記撹拌室と前記流路との開放部分を覆った基板を備え、
前記カバープレートのうち、前記撹拌室の開放部分を覆う外壁部の変形により前記撹拌室の容積を変化させて流体の撹拌を行う点に特徴を有する。
前記カバープレートのうち、前記撹拌室の開放部分を覆う外壁部の変形により前記撹拌室の容積を変化させて流体の撹拌を行う点に特徴を有する。
これによると、ベースプレートとカバープレートとを重ね合わせることにより撹拌室と、これに連通する流路とを備えた基板を構成でき、例えば、複数の溝状部を形成したものでは、その少なくとも1つを介して流体を撹拌室に供給することが可能となる。更に、基板は撹拌室の外壁部が、ベースプレートより軟質の材料で成るカバープレートで構成されるため、この外壁部に対して圧力を作用させることにより、外壁部を容易に変形させ、撹拌室の容積の変化により流体を流動させて撹拌を行える。
特に、この構成では、外壁部の全体的が撓むように弾性変形できるため、撹拌室の容積を大きく変化させ、撹拌室の流体の一部を撹拌室から外部に流し出した後に、撹拌室に戻すように流動させて積極的な混合も実現する。
従って、比較的簡単な構成でありながら基板上の比較的小さい空間において流体を良好に混合するマイクロ流体デバイスが得られた。
特に、この構成では、外壁部の全体的が撓むように弾性変形できるため、撹拌室の容積を大きく変化させ、撹拌室の流体の一部を撹拌室から外部に流し出した後に、撹拌室に戻すように流動させて積極的な混合も実現する。
従って、比較的簡単な構成でありながら基板上の比較的小さい空間において流体を良好に混合するマイクロ流体デバイスが得られた。
本発明は、前記外壁部が、前記カバープレートの厚さを減じた薄肉部を備えても良い。
これによると、カバープレートのうち、外壁部が形成される部位を薄肉部に形成することにより、軽い圧力でも外壁部を大きく変形させて良好な撹拌を実現する。
本発明は、前記撹拌室の流体の流れを乱して乱流を作り出す乱流発生部が形成されても良い。
これによると、撹拌部の容積の変化に伴い内部に流体の流れが作り出された場合には、その流れが、乱流発生部により乱流となり一層良好な撹拌を実現する。
本発明は、流体を撹拌する凹状の撹拌室と、前記撹拌室に連通する少なくとも1つの溝状の流路とが形成されたベースプレートに対して、前記ベースプレートより軟質のカバープレートを重ね合わせて前記撹拌室と前記流路との開放部分を覆った基板を備え、
前記カバープレートのうち前記撹拌室の開放部分を覆う外壁部に当接することにより当該外壁部を繰り返し変形させる当接部材と、前記当接部材を作動させるアクチュエータとを有する撹拌機構を備え、
前記アクチュエータの電気的な制御により前記外壁部に対する前記当接部材の当接周期、及び、押圧ストロークの少なくとも何れか一方を変更する制御部を備えた点に特徴を有する。
前記カバープレートのうち前記撹拌室の開放部分を覆う外壁部に当接することにより当該外壁部を繰り返し変形させる当接部材と、前記当接部材を作動させるアクチュエータとを有する撹拌機構を備え、
前記アクチュエータの電気的な制御により前記外壁部に対する前記当接部材の当接周期、及び、押圧ストロークの少なくとも何れか一方を変更する制御部を備えた点に特徴を有する。
これによると、ベースプレートとカバープレートとを重ね合わせることにより、撹拌室と、これに連通する流路とを備えた基板を構成でき、例えば、複数の溝状部を形成したものでは、その複数の溝状部の少なくとも一つを介して流体を撹拌室に供給することが可能となる。更に、基板は、撹拌室の外壁部がベースプレートより軟質の材料で成るカバープレートで構成されるため、この外壁部に対して圧力を作用させることにより外壁部を容易に変形させ、撹拌室の容積の変化により流体を流動させて撹拌を行える。また、制御部が電気的にアクチュエータを制御することにより、当接部材が外壁部に間歇的に当接する当接周期を変更することや、当接部材の作動ストロークを変更することが可能となる。
従って、アクチュエータを制御することにより流体を基板上の比較的小さい空間において良好に混合する撹拌システムが得られた。
従って、アクチュエータを制御することにより流体を基板上の比較的小さい空間において良好に混合する撹拌システムが得られた。
本発明は、前記撹拌室の内面に形成された凹部または凸部により、前記撹拌室での流体の流れを乱して乱流を作り出す乱流発生部が形成されても良い。
これによると、撹拌部の容積の変化に伴い内部に流体の流れが作り出された場合には、その流れが、撹拌室の内面に形成された凹部または凸部に接触することより乱流となり一層良好な撹拌を実現する。
本発明は、前記撹拌機構が、前記外壁部に対する前記当接部材の当接位置を変更する当接位置変更部を備え、前記制御部が前記当接位置変更部に対し当接位置変更情報を出力しても良い。
これによると、制御部の当接位置変更情報に基づいて、当接部材が外壁部に当接する位置を当接位置変更部が変更することにより、撹拌室の内部の流体の流動方向を異ならせ、撹拌室の内部での流体の滞留を解消して一層良好な混合が実現する。
本発明は、流体を撹拌する凹状の撹拌室と、前記撹拌室に連通する少なくとも1つの溝状の流路とが形成されたベースプレートに対して、前記ベースプレートより軟質のカバープレートを重ね合わせて前記撹拌室と前記流路との開放部分を覆った基板を備え、
前記カバープレートのうち、前記撹拌室の開放部分を覆う外壁部を繰り返して変形させることにより前記撹拌室の容積を繰り返して変化させる撹拌機構を備え、
流体を分析するセンサを前記撹拌室に備えた点に特徴を有する。
前記カバープレートのうち、前記撹拌室の開放部分を覆う外壁部を繰り返して変形させることにより前記撹拌室の容積を繰り返して変化させる撹拌機構を備え、
流体を分析するセンサを前記撹拌室に備えた点に特徴を有する。
これによると、ベースプレートとカバープレートとを重ね合わせることにより撹拌室と、これに連通する流路とを備えた基板を構成でき、例えば、複数の溝状部を形成したものでは、その複数の溝状部の少なくとも1つを介して流体を撹拌室に供給することが可能となる。更に、基板は撹拌室の外壁部が、ベースプレートより軟質の材料で成るカバープレートで構成されるため、この外壁部に対して撹拌機構が外壁部を変形させ、この変形に伴い撹拌室の容積を変化させて撹拌室の内部に流体を流動させて撹拌を行える。更に、この撹拌室に貯留された流体をセンサで分析できる。
特に、この構成では、外壁部が全体的に撓むように弾性変形できるため、撹拌室の容積を大きく変化させ、撹拌室の流体の一部を撹拌室から外部に流し出した後に、撹拌室に戻すように流動させて積極的な混合を行い、この流体をセンサで分析できる。
従って、比較的簡単な構成でありながら基板上の比較的小さい空間において流体を良好に混合し、混合室で混合された流体を分析する分析装置が得られた。
特に、この構成では、外壁部が全体的に撓むように弾性変形できるため、撹拌室の容積を大きく変化させ、撹拌室の流体の一部を撹拌室から外部に流し出した後に、撹拌室に戻すように流動させて積極的な混合を行い、この流体をセンサで分析できる。
従って、比較的簡単な構成でありながら基板上の比較的小さい空間において流体を良好に混合し、混合室で混合された流体を分析する分析装置が得られた。
本発明は、前記センサが、前記撹拌室のうち前記外壁部と対向する底壁部に支持されても良い。
これによると、外壁部と対向する位置のベースプレートにセンサが支持されることにより、外壁部が圧力を受けて変形する場合には、この変形に伴う流体の流れをセンサが受け止めるように接触することになり良好な分析を行える。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔基本構成〕
図1、図2に示すように、マイクロ流体デバイスとしてのカートリッジAと、このカートリッジAがセットされるデータ取得ユニットBを備えて分析装置が構成されている。
〔基本構成〕
図1、図2に示すように、マイクロ流体デバイスとしてのカートリッジAと、このカートリッジAがセットされるデータ取得ユニットBを備えて分析装置が構成されている。
分析装置は、μTAS(micro total analysissystem)の技術により分析を行うものである。つまり、図3〜図6に示すように、カートリッジA(マイクロ流体デバイス)を構成する基板Apに対して、例えば、検体を送り込み、データ取得ユニットBにセットすることで、基板Apが設定温度に維持される環境下において、基板Apの撹拌室17に導入された検体が撹拌される。この撹拌を実現する手段が撹拌システムであり、以下、撹拌システムで撹拌された液を撹拌液と称する。
分析装置において、撹拌液は撹拌室17のバイオセンサSで分析(一例として、抗体を電極上に固定することにより、特定の抗原に対する電気的な反応を利用した分析)される。分析装置では、撹拌室17で撹拌を継続する状況において検体に含まれるターゲット(抗原)を検知し、定量し、そのデータがデータ取得ユニットBに記憶され、そのデータの一部がディスプレイ3に表示される。尚、撹拌室17の内部で検体に接触することにより分析可能なバイオセンサSとしては、特定の酵素や特定のDNA等をFET等の電極上に固定したものであっても良い。
分析装置は、基板Apのカバープレート26の外面が上方に向かう水平姿勢でカートリッジAが挿入されるように構成されている。また、分析装置は、単一の検体を撹拌室17で撹拌する分析形態だけを対象にするものではなく、例えば、検体又は試料と、試薬とを撹拌室17に送り込み、これらを撹拌室17で撹拌により混合して反応を行わせ、この反応状態にある撹拌液の分析を行うものも対象にしている。
例えば、検体や試料と、試薬とを混合した撹拌液の分析形態の一例として、例えば、撹拌液の蛍光イメージングや、撹拌液の特定の波長の光線の吸収、撹拌液の呈色反応等を用いて光学的に分析するものや、QCM ( Quartz Crystal Microbalance )により質量を計測する構成も考えられる。これらの構成では、カートリッジAにセンサを備えずに分析装置に光学センサを備える、あるいは、カートリッジAに対してセンサの一部を備える構成により実現する。
〔データ取得ユニット〕
図1、図2に示す如く、データ取得ユニットBでは、ケース1に対してカートリッジAが挿入される挿入口1Aと、押し操作型の複数のスイッチ2と、液晶型等のディスプレイ3を備えている。ケース1の内部には、搬送機構5と、撹拌機構6と、温度管理部7と、データ取得部8と、送液ユニット11と、排液ユニット12と、制御部として機能するデータ処理部9とを備えている。
図1、図2に示す如く、データ取得ユニットBでは、ケース1に対してカートリッジAが挿入される挿入口1Aと、押し操作型の複数のスイッチ2と、液晶型等のディスプレイ3を備えている。ケース1の内部には、搬送機構5と、撹拌機構6と、温度管理部7と、データ取得部8と、送液ユニット11と、排液ユニット12と、制御部として機能するデータ処理部9とを備えている。
搬送機構5は、カートリッジAに接触して搬送力を作用させる複数の搬送ローラ5aと、これらを駆動する電動モータ5bと、カートリッジAが挿入にあることを検知する挿入位置センサ5cと、カートリッジAが処理位置にあることを検知する処理位置センサ5dとを備えている。
撹拌機構6は、図6、図7に示すように、基板Apの撹拌室17の外壁部17Aに押圧力を作用させる当接部材としてのプランジャ6aと、プランジャ6aを突出作動させるアクチュエータとしての電磁ソレノイド6cとを備えている。この撹拌機構6では、プランジャ6aがソレノイドケース6bに対して出退自在に支持され、このソレノイドケース6bの内部にはプランジャ6aを初期位置に付勢するバネ6dを備えている。
この構成から、プランジャ6a(当接部材の一例)は、バネ6dの付勢力で図6に示す初期ポジションに保持され、電磁ソレノイド6c(アクチュエータの一例)が駆動されることで突出作動し、図7に示す如く撹拌室17の外壁部17Aに押圧力を作用させ、外壁部17Aを弾性変形させる。このような突出作動と、バネ6dによる復帰作動とを繰り返して行うことにより撹拌が実現する。
温度管理部7は、温度センサ7aと、通電により発熱するヒータ部や、冷媒(冷水でも良い)が供給されるチラー部等を備えている。これにより、温度センサ7aで検知される温度が目標温度に維持されるように、ヒータ部あるいはチラー部を制御することにより温度管理が実現する。尚、温度管理部7として、カートリッジAが収容される空間の温度管理を行うものを想定しているが、ケース1の内部空間の温度管理を行うものでも良い。
データ取得部8は、バイオセンサSの複数の出力端子Saに接触して信号を取得する取得端子を備えている。このデータ取得部8は、コネクタと同様に機能するものであり、カートリッジAが処理位置まで挿入された後に、バイオセンサSの出力端子に接触する位置に変位するように電気制御により出退自在に構成されるものでも良い。
送液ユニット11は、複数の導入ポート14に対して個別に連通する複数の送液管11aを有し、導入ポート14に対して洗浄水やエアー等を供給できるように構成されている。排液ユニット12は、排出ポート20に連通する排液管12aを有し、排出ポート20から排出される排液を回収する。
データ処理部9(制御部の一例)は、複数のスイッチ2の信号を取得し、搬送機構5と撹拌機構6と、温度管理部7と、送液ユニット11と、排液ユニット12とを制御し、処理結果をEEPROM等の不揮発性メモリ等に記憶し、処理結果を外部のマイクロコンピュータ等に伝送すると共に、必要な情報をディスプレイ3に表示する処理を行う。尚、データ処理部9は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やワンチップマイクロコンピュータ等で構成され、所定のプログラムに従って処理を行う。
〔カートリッジ〕
図3〜図6に示すように、カートリッジA(マイクロ流体デバイスの一例)は、カートリッジフレームAfの上面に対して基板Apを固定した構成を有している。基板Apは、μTASの技術の主要部であり、液状流体(例えば、検体や試薬、あるいは、蒸留水等の洗浄水)を導入する複数の導入ポート14を備えている。基板Apの内部には、貯留チャンバー15と、導入流路16と、撹拌室17と、排出流路18と、排出チャンバー19とを備えている。更に、基板Apには液状流体を送り出す排出ポート20を備えている。
図3〜図6に示すように、カートリッジA(マイクロ流体デバイスの一例)は、カートリッジフレームAfの上面に対して基板Apを固定した構成を有している。基板Apは、μTASの技術の主要部であり、液状流体(例えば、検体や試薬、あるいは、蒸留水等の洗浄水)を導入する複数の導入ポート14を備えている。基板Apの内部には、貯留チャンバー15と、導入流路16と、撹拌室17と、排出流路18と、排出チャンバー19とを備えている。更に、基板Apには液状流体を送り出す排出ポート20を備えている。
導入ポート14は、貯留チャンバー15の数(本実施形態では3つ)に対応した数だけ形成され、貯留チャンバー15には導入ポート14に連通する導入部15aを備えている。導入流路16は、貯留チャンバー15の液状流体を撹拌室17に導入するため複数の貯留チャンバー15と撹拌室17との間に形成され、その経路中には弁部16Vが形成されている。弁部16Vは、貯留チャンバー15から撹拌室17の方向への液状流体の流れのみを許容する一方弁として構成されている。
撹拌室17は、反応チャンバーとして機能するものであり、外壁部17Aの弾性変形により容積の縮小と復元とを可能に構成されている。また、撹拌室17のうち外壁部17Aと対向する位置の底壁部17BにバイオセンサSが備えられている。
排出流路18は、撹拌室17の撹拌液(液状流体)を排出チャンバー19に送り出すために撹拌室17と排出チャンバー19との間に形成され、その経路中には弁部18Vが形成されている。排出チャンバー19は1つだけ形成され、排出部19aにより排出ポート20に連通している。弁部18Vは、撹拌室17から排出チャンバー19の方向への液状流体の流れのみを許容する一方弁として構成されている。
カートリッジフレームAfは、比較的高強度な樹脂で形成されるものであり、偏平な棒状に構成されている。基板Apは、ベースプレート25とカバープレート26とを重ね合わせた構成を有している。このカートリッジフレームAfは、ベースプレート25とカバープレート26とを補強するものであるため、例えば、ベースプレート25に高強度材料を用いることにより、カートリッジAを、カートリッジフレームAfを備えずに構成することも可能である。
具体構成として、ベースプレート25にはアクリル樹脂のように硬質で透明なプレート状の素材が用いられている。このベースプレート25の内面側(図3では上側)を加工することにより、貯留チャンバー15と、撹拌室17と、排出チャンバー19とが凹状に形成され、導入部15aと、導入流路16と、排出流路18と、排出部19aとが溝状に形成されている。また、ベースプレート25では、貯留チャンバー15、撹拌室17、導入流路16、排出流路18等、液状流体が接触する部位に親水コーティングが施される。
基板Apの撹拌室17には平坦な底壁部17Bが形成されている。図4に示すように、ベースプレート25の上面に対して直交する方向視において撹拌室17の形状(底壁部17Bと一致する形状)は、中央部を基準にして幅方向(図4の方向視において上下方向)で非対称で凸部と凹部とを組み合わせた形状であるため、撹拌時には撹拌液の流れに乱流を発生させる乱流発生部Tとして機能する。
撹拌室17の底壁部17Bには孔部が形成され、この孔部に対してバイオセンサSの感応面が挿通するようにベースプレート25の下面側にバイオセンサSが固定されている。特に、バイオセンサSは、感応結果を電気信号として出力する複数の出力端子Saを備えており、この出力端子SaがカートリッジAの側面に突出するように配置されている。
尚、ベースプレート25を、金型を用いた成形により作り出しても良い。また、ベースプレート25にガラス材を用いても良く、ガラス材を用いる場合には蝕刻の技術により貯留チャンバー15、撹拌室17等を 形成することが考えられる。
カバープレート26は、シリコンゴムのようにベースプレート25より軟質で透明となるプレート状の樹脂材が用いられている。また、カバープレート26は、その内面に親水コーティングが施される。
このベースプレート25の外面側(図3で上側)には、撹拌室17を覆う外壁部17Aを凹状に成形することにより、この外壁部17Aに薄肉部26Aが形成されている。このカバープレート26には、導入ポート14と、排出ポート20とが貫通孔として形成されている。
このカバープレート26をベースプレート25に重ね、合わせ面から液状流体の漏れがないように貼り合わせて固定して基板Apが作り出される。作り出された基板Apは、貯留チャンバー15と撹拌室17と排出チャンバー19との開放部分をカバープレート26で覆い基板Apの内部に空間が形成される。これと同様に、導入部15aと導入流路16と排出流路18と排出部19aとの開放部分をカバープレート26で覆い基板Apの内部に流路が形成される。
更に、撹拌室17を覆う位置に薄肉部26Aで成る外壁部17Aが配置され、導入ポート14が貯留チャンバー15の導入部15aに連通し、排出ポート20が排出チャンバー19の排出部19aに連通する。
尚、カバープレート26では、外面側を加工することにより薄肉部26Aと、導入ポート14と、排出ポート20を形成しているが、これらは金型成形されるものであっても良い。
特に、カバープレート26の内面側において、導入流路16に対応する部位の一部を導入流路16に入り込むように舌片状に突出させることにより前述した弁部16Vが形成されている。この弁部16Vは、貯留チャンバー15から撹拌室17の方向への液状流体の流れのみを許容する一方弁として構成されるものであるが、例えば、外部からの操作により開閉する構造のものであっても良い。
これにより、基板Apでは、導入ポート14から導入した液状流体を貯留チャンバー15から導入流路16を介して撹拌室17に送り込むことができる。更に、撹拌室17の内部の混合液を、排出流路18を介して排出チャンバー19に送り出すこともできる。特に、導入流路16に弁部16Vが形成されているため、撹拌室17の外壁部17Aに対して撹拌機構6から圧力が作用した場合でも撹拌室17の混合液が貯留チャンバー15に逆流する不都合が抑制される。
〔分析装置での制御形態〕
検体の分析を行う場合には、シリンジ等を用いた人為的な作業により1つの導入ポート14から検体等を導入し、対応する貯留チャンバー15から導入流路16を介して撹拌室17に送り込む。この後に人為操作によりカートリッジAをケース1の挿入口1Aに挿入する。
検体の分析を行う場合には、シリンジ等を用いた人為的な作業により1つの導入ポート14から検体等を導入し、対応する貯留チャンバー15から導入流路16を介して撹拌室17に送り込む。この後に人為操作によりカートリッジAをケース1の挿入口1Aに挿入する。
このようにカートリッジAが挿入された場合には、挿入位置センサ5cが挿入を検知し、この検知に基づいて搬送機構5の搬送ローラ5aが駆動され、カートリッジAを図2に示す挿入位置まで移動させて停止する。カートリッジAが挿入位置に達した状態において、撹拌機構6のプランジャ6aがカバープレート26の外壁部17Aに当接可能な位置にあるように、これらの位置関係が決められている。
次に、カートリッジAが挿入位置に達した場合には、撹拌機構6による撹拌が開始される。このように撹拌が開始される場合には、温度管理部7がカートリッジAを目標温度に維持する温度管理を行い、データ取得部8を介してバイオセンサSの信号をデータ処理部9が取得する。これらの制御は、データ処理部9にセットされているプログラムにより実行され、この実行時に必要な情報がディスプレイ3に表示される。
尚、この分析装置では、カートリッジAを挿入口1Aに挿入したことを検知した後にカートリッジAを搬送し、検体試料の送液(3つの導入ポート14にポートにエアを供給)と排液を行い、撹拌を行い、分析を行うように一連の制御をシーケンシャルに行うように制御形態を設定している。しかし、これに代えて各々の制御をスイッチ2の人為操作により実行するように制御形態を設定しても良い。
また、データ処理部9は、撹拌機構6のプランジャ6a(当接部材の一例)を間歇的に突出作動させ、プランジャ6aから撹拌室17の外壁部17Aに押圧力を作用させる制御部として機能する。つまり、撹拌を行う際には、データ処理部9が電磁ソレノイド6cに供給する電力を制御することにより、図7に示すようにプランジャ6aを突出させ、電磁ソレノイド6cに対する電力の供給を遮断することで、バネ6dの付勢力により図6に示すようにプランジャ6aが初期位置に復帰する。
特に、プランジャ6aを突出作動させる場合には、設定されたインターバル(当接周期)で、設定された突出量(押圧ストローク)だけプランジャ6aを突出し、設定された時間だけ突出状態を維持する。この設定された時間が経過した後に、電磁ソレノイド6cに対する電力供給を停止することにより、プランジャ6aが初期位置に復帰する。これらの作動が設定されたインターバルで繰り返され、撹拌が行われる。
また、データ処理部9は、プランジャ6aの突出作動のインターバルと、突出量と、突出状態の維持時間とを変更可能に構成されている。その変更の一例として予め設定された複数のインターバルの値と、複数の突出量の値と、複数の維持時間の値とが設定され、これら値から必要とするものを任意に選択することや、組み合せることが考えられる。
撹拌時には、図7に示すように、プランジャ6aの当接により撹拌室17の外壁部17Aが変形し、撹拌室17の容積が縮小した場合には、弁部16Vが導入流路16への撹拌液の流れを阻止するため、撹拌液の一部が排出流路18に流れ出すことがあるものの、撹拌室17の内部に流れが作り出される。この後、プランジャ6aが外壁部17Aから離間し、外壁部17Aが弾性的に元の姿勢に復元することにより、撹拌室17では、プランジャ6aが当接した場合と逆方向に流れが発生する。尚、このように撹拌室17から撹拌液の一部が排出流路18に流れる場合には、排出チャンバー19に連通する排出ポート20で空気が排出される。
特に、カートリッジAでは、カートリッジフレームAfと、ベースプレート25と比較してカバープレート26に軟質の素材を用いているため、撹拌機構6のプランジャ6aが撹拌室17の外壁部17Aに当接した場合には、カバープレート26のみを大きく変形させて良好な撹拌を実現している。前述したようにカートリッジフレームAfは特に必要としない。
このように撹拌室17の容積を大きく変化させることにより、撹拌室17の内部で撹拌液を大きく流動させると共に、撹拌室17の乱流発生部Tが乱流を発生させるため、撹拌液が滞留する現象を抑制し、バイオセンサSの感応部に対して撹拌液に含まれるターゲットが接触する確率を増大させ分析性能の向上を実現している。
本実施形態の基板Apでは、貯留チャンバー15から撹拌室17に洗浄水を供給し、排出チャンバー19を介して排出ポート20から送り出すことにより、撹拌室17の洗浄も可能である。このように洗浄を行うことにより、新たな分析も可能に構成されている。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
(a)図8に示すように、カバープレート26として厚さが一定の材料を用いる(薄肉部26Aを形成しない材料を用いる)。つまり、カバープレート26の素材の選択により撹拌室17の外壁部17Aを容易に変形させることも可能であり、この構成のように薄肉部26Aを形成しないものでは、カバープレート26の製造が容易となる。
また、この別実施形態(a)では、撹拌機構6として外壁部17Aに当接するプランジャ6a(当接部材の一例)の当接位置を変更できる当接位置変更部10を備えた構成を示している。この当接位置変更部10では、実施形態の撹拌機構6と同様にソレノイドケース6bに対して出退自在にプランジャ6aを備えたものであるが、プランジャ6aの主軸芯X1に対して、平行する姿勢で偏心位置の当接軸芯X2の延長上に突出部6Tが形成されている。
プランジャ6aは、ソレノイドケース6bに対して回転不能に支持され、ソレノイドケース6bは、分析装置のフレーム等に対して主軸芯X1を中心に回転自在に支持されている。ソレノイドケース6bの外面にはセクタギヤ10aが固設され、これに噛合するピニオンギヤ10bを備え、このピニオンギヤ10bを駆動するように電動型の位置変更モータ10cを備えている。
この構成により、データ処理部9(制御部)が当接位置変更情報を出力することにより、位置変更モータ10cが正転方向と逆転方向とに所定量だけ駆動される。これにより、ソレノイドケース6bが主軸芯X1を中心に所定角度だけ揺動し、当接軸芯X2が円弧状の領域で移動し、突出部6Tが外壁部17Aに当接する位置を変更して良好な撹拌を実現する。特に、この構成では、突出部6Tの当接位置が変更させることで撹拌室17に乱流を作り出すことも可能となり一層良好な撹拌が行われる。
(b)図9に示すように、当接位置変更部10として、分析装置に固設されたブラケット30に対して縦向き姿勢の第1軸芯Y1を中心に揺動自在に第1アーム31を支持し、この第1アーム31の揺動端に第2軸芯Y2を中心に揺動自在に第2アーム32を支持し、この第2アーム32に対して撹拌機構6のソレノイドケース6bを支持する。
第1軸芯Y1と第2軸芯Y2とは互いに平行姿勢に設定され、ブラケット30に対して第1アーム31を駆動揺動する第1モータM1を備え、第1アーム31に対して第2アーム32を駆動揺動する第2モータM2を備えている。
この構成により、データ処理部9(制御部)が当接位置変更情報を出力することにより、第1モータM1と第2モータM2との駆動方向と駆動量とが設定され、撹拌室17の外壁部17Aにプランジャ6aが当接する位置を任意に変更することが可能となる。従って、例えば、プランジャ6aが外壁部17Aの各部に当接するように第1モータM1と第2モータM2とを制御することで偏りのない良好な撹拌を実現する。
(c)図10に示すように、撹拌機構6として、電動モータ等の駆動力により回転するシャフト35と、シャフト35と一体回転する支持部材36と、支持部材36の複数のアーム部に対し回転支軸37Aを中心に遊転支承される当接ローラ37とで構成する。この別実施形態(c)では、シャフト35の軸芯姿勢が水平に設定され、回転支軸37Aがシャフト35と平行姿勢に設定される。また、外壁部17Aが外方(上方)に向けて緩やかに突出する形状で形成され、複数の当接ローラ37が外壁部17Aに対して当接可能な位置に配置される。
このような構成から、シャフト35を回転駆動することにより複数の当接ローラ37が外壁部17Aに対して順次接触すると共に、接触により回転しつつ押圧力を作用させ、外壁部17Aを弾性変形させ撹拌室17の容積を変化させて撹拌を実現する。
(d)図11に示すように、撹拌機構6として、一対のソレノイドケース6bの夫々に直径が異なるプランジャ6a(当接部材)を出退自在に備え、一対のソレノイドケース6bを、縦軸芯を中心に回転させる切換部40を備えて構成する。この撹拌機構6では、切換部40が電動モータ等を備えており、この切換部40の駆動により、ターレット式にソレノイドケース6bの位置を切り換えて外壁部17Aに当接するプランジャ6aの切り換えを可能に構成している。
各々のソレノイドケース6bは、実施形態で説明したものと同様に電磁ソレノイド6cに対する電力の供給によりプランジャ6aが突出作動するように構成されたものであるが、プランジャ6aの直径を異ならせることで外壁部17Aに対する当接面積に差を設定している。これにより、大径のプランジャ6aを当接させた場合には、外壁部17Aを全体的に変形させることが可能となり、小径のプランジャ6aを当接させた場合には、外壁部17Aを局部的に変形させることが可能となる。
また、撹拌の実行時には、2種のプランジャ6aを交互に外壁部17Aに当接させることや、一方のプランジャ6aだけを反復して外壁部17Aに当接させることも可能である。特に、この構成では、切換部40による回転角度の設定により、プランジャ6aが外壁部17Aに当接する位置を変更することも可能であり、当接位置の変更も併せることで良好な撹拌が実現する。
(e)図12に示すように、乱流発生部Tとして、外壁部17AのうちバイオセンサSの感応面に対応する領域をバイオセンサSに突出する形状(凸部の一例)に成形して構成する。また、乱流発生部Tとして、撹拌室17の内面のうち、当該撹拌室17の中央より排出流路18に変位した位置の底壁部17Bから突出する突起状に形成する。
このように構成することにより、撹拌機構6から押圧力が作用した場合には外壁部17Aが変形に伴い、外壁部17Aに形成された乱流発生部TがバイオセンサSの感応面に接近する作動に伴い撹拌室17に乱流を発生させて良好な撹拌を実現する。この構成では、バイオセンサSの感応面の近傍に乱流を発生させるため、感応面の近傍の撹拌液に流れを作り出し一層良好な撹拌を実現する。
また、底壁部17Bに乱流発生部Tを形成したものでは、撹拌機構6により撹拌室17の撹拌液の一部が排出流路18に流出する場合と、排出流路18から撹拌室17に戻る場合の何れにおいても、撹拌液の流れに乱流を作り出し、良好な撹拌を実現する。
本発明は、基板に形成された撹拌室において液状流体の撹拌を行う撹拌システム及び撹拌を利用する分析装置に利用することができる。
6 撹拌機構
6a 当接部材(プランジャ)
6c アクチュエータ(電磁ソレノイド)
9 制御部(データ処理部)
10 当接位置変更部
16 流路(導入流路)
17 撹拌室
17A 外壁部
17B 底壁部
18 流路(排出流路)
25 ベースプレート
26 カバープレート
26A 薄肉部
A マイクロ流体デバイス(カートリッジ)
Ap 基板
T 乱流発生部
S センサ(バイオセンサ)
6a 当接部材(プランジャ)
6c アクチュエータ(電磁ソレノイド)
9 制御部(データ処理部)
10 当接位置変更部
16 流路(導入流路)
17 撹拌室
17A 外壁部
17B 底壁部
18 流路(排出流路)
25 ベースプレート
26 カバープレート
26A 薄肉部
A マイクロ流体デバイス(カートリッジ)
Ap 基板
T 乱流発生部
S センサ(バイオセンサ)
Claims (8)
- 流体を撹拌する凹状の撹拌室と、前記撹拌室に連通する少なくとも1つの溝状の流路とが形成されたベースプレートに対して、前記ベースプレートより軟質のカバープレートを重ね合わせて前記撹拌室と前記流路との開放部分を覆った基板を備え、
前記カバープレートのうち、前記撹拌室の開放部分を覆う外壁部の変形により前記撹拌室の容積を変化させて流体の撹拌が行われるマイクロ流体デバイス。 - 前記外壁部が、前記カバープレートの厚さを減じた薄肉部を備えている請求項1に記載のマイクロ流体デバイス。
- 前記撹拌室の流体の流れを乱して乱流を作り出す乱流発生部が形成されている請求項1に記載のマイクロ流体デバイス。
- 流体を撹拌する凹状の撹拌室と、前記撹拌室に連通する少なくとも1つの溝状の流路とが形成されたベースプレートに対して、前記ベースプレートより軟質のカバープレートを重ね合わせて前記撹拌室と前記流路との開放部分を覆った基板を備え、
前記カバープレートのうち前記撹拌室の開放部分を覆う外壁部に当接することにより当該外壁部を繰り返し変形させる当接部材と、前記当接部材を作動させるアクチュエータとを有する撹拌機構を備え、
前記アクチュエータの電気的な制御により前記外壁部に対する前記当接部材の当接周期、及び、押圧ストロークの少なくとも何れか一方を変更する制御部を備えている撹拌システム。 - 前記撹拌室の内面に形成された凹部または凸部により、前記撹拌室での流体の流れを乱して乱流を作り出す乱流発生部が形成されている請求項4に記載の撹拌システム。
- 前記撹拌機構が、前記外壁部に対する前記当接部材の当接位置を変更する当接位置変更部を備え、前記制御部が前記当接位置変更部に対し当接位置変更情報を出力する請求項4又は5に記載の撹拌システム。
- 流体を撹拌する凹状の撹拌室と、前記撹拌室に連通する少なくとも1つの溝状の流路とが形成されたベースプレートに対して、前記ベースプレートより軟質のカバープレートを重ね合わせて前記撹拌室と前記流路との開放部分を覆った基板を備え、
前記カバープレートのうち、前記撹拌室の開放部分を覆う外壁部を繰り返して変形させることにより前記撹拌室の容積を繰り返して変化させる撹拌機構を備え、
流体を分析するセンサを前記撹拌室に備えている分析装置。 - 前記センサが、前記撹拌室のうち前記外壁部と対向する底壁部に支持されている請求項7に記載の分析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015225572A JP2017096640A (ja) | 2015-11-18 | 2015-11-18 | マイクロ流体デバイス、撹拌システム、及び、分析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2015225572A JP2017096640A (ja) | 2015-11-18 | 2015-11-18 | マイクロ流体デバイス、撹拌システム、及び、分析装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2017096640A true JP2017096640A (ja) | 2017-06-01 |
Family
ID=58817198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2015225572A Pending JP2017096640A (ja) | 2015-11-18 | 2015-11-18 | マイクロ流体デバイス、撹拌システム、及び、分析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017096640A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020218439A1 (ja) * | 2019-04-25 | 2020-10-29 | 京セラ株式会社 | 流路デバイス、カートリッジ及び測定システム |
WO2021085312A1 (ja) * | 2019-11-01 | 2021-05-06 | ソニー株式会社 | チップ固定装置及び粒子検査装置 |
-
2015
- 2015-11-18 JP JP2015225572A patent/JP2017096640A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020218439A1 (ja) * | 2019-04-25 | 2020-10-29 | 京セラ株式会社 | 流路デバイス、カートリッジ及び測定システム |
JPWO2020218439A1 (ja) * | 2019-04-25 | 2020-10-29 | ||
WO2021085312A1 (ja) * | 2019-11-01 | 2021-05-06 | ソニー株式会社 | チップ固定装置及び粒子検査装置 |
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