JP2017094233A - 間欠塗布装置及び間欠塗布方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェブ材に、時間変動なく常に一定の張力を付与できるようにすることで、リニアモータを使用したリニア移動装置が、ウェブ材を極めて均一な移動速度で間欠搬送できるようにし、それによって厚さむらが非常に小さく極めて均一な厚さの塗布膜を、塗布むらなく確実に形成できる間欠塗布装置及び間欠塗布方法を提供する。【解決手段】ロール状のウェブ材を巻き出す巻出装置と、巻き出されたウェブ材にダンサーロールを懸垂させて張力を付与する張力付与手段と、ウェブ材を巻きつけて支持するバックアップロールと、ウェッブ材を間欠移動量だけ搬送するリニア移動装置と、ウェブ材を静止して全幅保持する静止保持装置と、ウェブ材上に塗布液を吐出する塗布器と、塗布器に塗布液を供給する塗布液供給装置と、を備える間欠塗布装置。【選択図】図1
Description
本発明は、シート状の連続した被塗布部材であるウェブ材に、安定して均一厚さの塗布膜を間欠形成することができる間欠塗布装置および間欠塗布方法に関する。
プラスチックフィルム、紙等のウェブ材に、均一厚さの塗布膜を所定の間隔で間欠的に形成する技術は、蓄電装置の電極やLED蛍光体シート等の製造に、不可欠なものとなっている。実際に、塗布膜を塗布器で間欠的に形成する間欠塗布装置としては、塗布器にスリットノズルを用いた塗布装置(例えば特許文献1)がある。この塗布装置は、バックアップロールに安定して支持されて一定速度で移動するウェブ材上に、スリットノズルの細長い吐出口から塗布液を間欠的に吐出することで、均一厚さの塗布膜を間欠的に形成できるものとなっている。
さらに高精度の速度制御が行えるリニアモータを使用したリニア移動装置でスリットノズルを間欠的に移動させながら、ステージ上に静止して吸着固定されているウェブ材上に、スリットノズルから塗布液を吐出することで、均一厚さの塗布膜を間欠的に形成できるものもある(例えば特許文献2)。
特許文献2の塗布装置では、特許文献1の塗布装置で使用している回転モータよりも、はるかに速度均一性が高いリニアモータを使用してスリットノズルを移動させているので、より均一な厚さの塗布膜を間欠的に形成できるはずである。しかしながら実際の塗布では、いかにクリーンな環境下でも、ウェブ材をステージの平面に接触させる時に、ミクロンオーダーのパーティクルを両者の間に挟み込んでしまう。この状態でウェブ材をステージに吸着固定すると、ウェブ材の一部分に小さな凹凸状の変形が発生する。これで塗布を行うと、外観上も塗布膜に小さな凹凸むらが発生して塗布欠点になるとともに、凹凸むらでの膜厚むらも看過できない大きさとなるので、結果的には膜厚むらが大きくなって、均一厚さの塗布膜を形成できない。ゆえに、特許文献2の塗布装置は、パーティクルを挟み込んでも表面が変形しないガラス等の硬質基材には適用できるが、ウェブ材のような軟質基材には適用できない。
特許文献1の塗布装置でも、ウェブ材とバックアップロールの間に、空気中に浮遊しているパーティクルを同様に挟みこむが、同時に空気も巻き込む。そのためウェブ材とバックアップロールの間には数μm厚の空気層ができ、この空気層にミクロンオーダーのパーティクルが包含されてしまうため、ウェブ材に変形は生じない。したがって、バックアップロールに支持されたウェブ材にスリットノズルから塗布液を吐出する場合は、凹凸むらのような塗布欠点のない均一厚さの塗布膜が形成できる。
以上から、特許文献1の塗布装置で、リニアモータを使用したリニア移動装置でウェブ材を間欠的に移動させて、塗布膜を形成するのが、もっとも厚さが均一でしかも塗布むらのない理想の塗布膜を、間欠的に形成できることになる。しかしながら、リニアモータは数mSec単位で速度制御することになるが、そのような短い周期では、リニアモータの負荷となるウェブ材に作用する張力を、通常の張力制御システムでは応答性よく制御できない。したがって、張力(負荷)の時間変動の影響により、リニアモータは回転モータよりも、ウェブ材を均一な速度で移動させることはできない。その結果、リニアモータを適用しても、よくても回転モータの時と同程度の厚さ均一性しかえられず、張力の時間変動がはなはだしい場合には、はるかに厚さ均一性に劣る塗布膜しか形成できない。したがってリニアモータの本来の性能を発揮させるには、負荷となるウェブ材に作用する張力を時間変動させず常に一定にすることが必要となる。
また、特許文献1の塗布装置で、ウェブ材を連続して移動させて、スリットノズルから間欠的に塗布液を吐出して間欠塗布する時は問題ないが、ウェブ材を間欠的に移動させる、すなわちウェブ材の移動と停止を繰り替えして、移動時にスリットノズルから塗布液を吐出して塗布すると、幅方向に一直線状となる塗布むらが発生することがある。リニアモータを使用したリニア移動装置では、ウェブ材を連続して移動させることはできず、必ずウェブ材の移動と停止を繰り返す間欠移動となるので、その時に発生する特有の塗布むらへの対応策を考慮しておくことも、リニア移動装置を導入する場合には好ましい。
本発明は、上述のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、バックアップロールに安定して支持されて塗布器から塗布液を塗布されて塗布膜が間欠的に形成されるウェブ材に、時間変動なく常に一定の張力を付与できるようにすることで、リニアモータを使用したリニア移動装置が、バックアップロールの下流側でウェブ材を保持して極めて均一な移動速度で間欠移動できるようにし、それによってウェブ材が極めて均一な移動速度で間欠搬送される結果、厚さむらが非常に小さく極めて均一な厚さの塗布膜を、塗布むらなく確実に形成できる間欠塗布装置及び間欠塗布方法を提供することにある。
本発明はまた、リニア移動装置によって、移動と停止を繰り返す間欠移動をするウェブ材に、塗布器から塗布液を塗布して塗布膜を形成する場合にも、特有の塗布むらが全く発生しない間欠塗布装置及び間欠塗布方法を提供することも、その目的とする。
上記本発明の目的は、以下に述べる手段によって達成される。
本発明の間欠塗布装置は、ウェブ材を間欠的に移動させて、塗布膜を間欠的に形成する間欠塗布装置であって、ロール状のウェブ材を間欠移動量だけ間欠的に巻き出す巻出装置と、巻き出されたウェブ材に重力方向に移動自在なダンサーロールを懸垂させて、ウェブ材に張力を付与するウェブ材張力付与手段と、その下流側で張力を付与されたウェブ材を巻きつけて支持するバックアップロールと、バックアップロールの下流側でウェブ材を全幅保持しながら直線移動してウェブ材を間欠移動量だけ搬送するリニア移動装置と、上記リニア移動装置の下流側でウェブ材を静止して全幅保持する静止保持装置と、バックアップロールに支持されているウェブ材上に塗布液を吐出するための吐出口を備えた塗布器と、上記塗布器に塗布液を供給する塗布液供給装置と、を備えることを特徴とする。ここで、さらにウェブ材が、上記巻出装置からバックアップロールに達するまでに接触する全てのロール表面の材質が、合成樹脂または合成ゴムであることが好ましい。
本発明の間欠塗布方法は、上記の間欠塗布装置を用いて、間欠的に移動するウェブ材に塗布液を塗布する間欠塗布方法であって、上記リニア移動装置でウェブ材を全幅保持しながら一定速度で間欠移動量だけ直線移動させることで、ウェブ材が懸垂しているダンサーロールを重力方向上側に移動させるとともに、上記懸垂しているダンサーロールによって常時一定張力が付与されるウェブ材が、バックアップロールに支持されている位置で、上記塗布液供給装置から供給される塗布液を上記塗布器から吐出して、塗布液を上記ウェブ材上に塗布することを特徴とする。
本発明の間欠塗布装置及び間欠塗布方法を用いれば、ウェブ材に懸垂するダンサーロールによって、時間変動なく常に一定の張力をウェブ材に付与できるようにしたので、バックアップロールの下流側でウェブ材を全幅保持するリニア移動装置への負荷も常に一定となることから、リニア移動装置が、バックアップロールの下流側でウェブ材を全幅保持して極めて均一な移動速度で間欠移動できるようになる。その結果、ウェブ材が極めて均一な移動速度で間欠搬送される。バックアップロールに安定して支持されて、このように極めて均一な速度で移動するウェブ材に、塗布器で塗布液を塗布するのであるから、厚さむらが非常に小さく極めて均一な厚さの塗布膜を確実に形成できるとともに、凹凸むら等の塗布むらの全くない塗布膜を間欠的に形成することができる。
また、本発明の好ましい態様の間欠塗布装置及び間欠塗布方法を用いれば、巻出装置からバックアップロールに達するまでに接触する全てのロール表面の材質を、合成樹脂または合成ゴムにするようにしたので、ウェブ材が停止時にロールから受ける熱の影響を、金属ロール等の熱伝導率が高い材質に比べて非常に小さくできる。この結果、間欠塗布のために、ウェブ材が移動と停止を繰り返す間欠移動を行っても、金属
本発明を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る間欠塗布装置1の概略正面図である。
まず図1を参照すると、ウェブ材であるウェブ10を間欠的に移動させて、塗布膜を間欠的に形成する間欠塗布装置である本発明の間欠塗布装置1が示されている。間欠塗布装置1のウェブ10を間欠移動する部分は、ウェブ10を巻出す巻出機3、巻出されたウェブ10に張力を付与するダンサーロールユニット2、ダンサーロールユニット2からバックアップロール6までウェブ10を案内するガイドロール9、自由回転するバックアップロール6に巻きついて水平方向に案内されるウェブ10を、バックアップ6の下流側で間欠移動させるリニア移動装置4、リニア移動装置4の下流側でウェブ10が静止時にウェブ10を保持する静止保持装置5、静止保持装置5の下流側にあってウェブ10をさらに乾燥等の下流工程に搬送する下流搬送ユニット16、を備えている。また間欠塗布装置1の塗布部分は、バックアップロール6に支持されたウェブ10に塗布液12を塗布する塗布ユニット7、塗布ユニット7に塗布液12を供給する塗布液供給ユニット100、より構成される。
次に、間欠塗布装置1のウェブ10を間欠移動する部分を構成する各装置やユニットの構成と機能について、その詳細を上流側から順番に説明する。まず巻出機3は、ロール状のウェブ10を間欠移動量だけ間欠的に巻き出す巻出装置である。すなわち、ロール状のウェブ10が装着された巻出軸31から、ウェブ10を間欠移動量Lで示される指定された長さ分だけ巻出し、その後は巻出軸31にブレーキを作用させて、下流側からウェブ10が引張られても、指定量以上の巻出が行われないようにしている。巻出軸31の巻出し、停止の巻出動作は、塗布を行う前のリニア移動装置4が停止している時に行われる。
巻出機3から巻き出されたウェブ10に張力を付与するダンサーロールユニット2は、回転自在でX方向(水平方向)とZ方向(上下方向)に位置拘束されている4個の固定ロール21A、B、C、Dと、回転自在な3個の昇降ロール22A、B、Cと、3個の昇降ロール22A、B、Cを連結保持する連結板23と、連結板23を重力方向である上下方向(Z方向)に自在に案内するリニアガイド24と、両端が連結板23とウェイト26のそれぞれに接続されているワイヤー27と、ワイヤー27が巻き付けられている回転自在な滑車25、より構成されている。この構成によって、3個の昇降ロール22A、B、Cは上下方向に昇降自在となる。したがって、巻出機3からウェブ10が、1回の間欠移動量Lだけ巻き出されると、連結板23に保持されている昇降ロール22A、B、Cは、初期位置から上下方向にL/6だけ下降する。すなわちダンサーロールである昇降ロール22A、B、Cは、ウェブ10に重力方向に懸垂しながら、所定長さだけ下降する。そして、ウェブ10には、T=(昇降ロール22A、B、Cの重量+連結板23の重量−ウェイト26の重量W)/6、の大きさの張力Tが作用する。すなわち、ダンサーロールユニット2は、巻出機3から巻き出されたウェブ10に重力方向に移動自在なダンサーロールである昇降ロール22A、B、Cを懸垂させて、ウェブ10に張力を付与するウェブ材張力付与手段となる。なお上式から、ウェイト26の重量Wによって、張力Tの大きさを自在に調整することができるので、ウェイト26は、張力調整手段といえる。なおウェイト26を、同様にワイヤー27の引張力を自在に調整できるエアーシリンダーや油圧シリンダーにしてもよい。また、ウェブ10と接触する固定ロールA、B、C、Dと昇降ロール22A、B、Cの表面(外周面)の材質は、熱伝導率の小さい合成樹脂や合成ゴムにすることが好ましい。ウェブ10と、固定ロール21A、B、C、D、昇降ロール22A、B、Cとの間にわずかな温度差があっても、各ロールの表面の材質が上記のものであれば、静止しているウェブ10の各ロール表面と接触している部分が局部的に温度変化することはない。仮にあったとしても極くわずかである。静止しているウェブ10が、熱伝導率が高い金属ロールの表面に接触すると、いわゆる総括伝熱係数が高くなり、ウェブ10の接触している部分に伝わる熱量が多くなって温度が局部的に変化し、ウェブ10の移動方向(X方向)の温度むらとなる。このような局部的な温度むらのあるウェブ10に塗布をすると、乾燥状況の違いにより、局部的な温度むらがある部分がナノオーダーで塗布膜厚さが他の部分と異なる。厚さの差はわずかでも、境界で厚さが急に変化するため、外観上、局部的な温度むらのある部分は、他の部分と異なる表面をもつ塗布むら(乾燥むら)として視認される。上記のロールは全幅にわたってウェブ10と接触しているので、この塗布むらは、幅方向(Y方向)に伸びる一直線状となり、いわゆる横段に似たものとなる。それゆえ、ウェブ10と接触する各ロールの表面の材質を、上記したように熱伝導率の小さい合成樹脂や合成ゴムであると、局部的な温度むらを発生させないので、横段状の塗布むらは発生しない。なお各ロールは、全てを合成樹脂や合成ゴムにする必要はなく、ウェブ10と接触するロールの外周面部分のみ合成樹脂や合成ゴムで構成し、その内側部分を金属等で構成してもよい。例えば、金属ロールの外周面部分を合成樹脂や合成ゴムのチューブの内周部を通して(被せて)、薄い合成樹脂や合成ゴムの層で覆ってもよい。このように金属ロールの外周面を覆う材質としては、皮革、紙、天然ゴム等の熱伝導率の小さい天然素材を用いてもよい。
ダンサーロールユニット2の下流側にある回転自在なガイドロール9についても、ウェブ10と接触する部分の表面材質は、固定ロール21A、B、C、D等と同様の理由で、合成樹脂や合成ゴム等の熱伝導率の小さなものにするのが好ましい。すなわち、ウェブ10が、巻出装置である巻出機3からバックアップロール6に達するまでに接触する全てのロール表面の材質が、合成樹脂または合成ゴムであることが好ましい。
次に、ガイドロール9の下流側には、ウェブ材張力付与手段であるダンサーロールユニット2の下流側で張力Tを付与されたウェブ10を巻きつけて支持するバックアップロール6がある。すなわちウェブ10は、張力Tが作用した状態でバックアップロール6に巻き付けられて支持されている。そして巻き付けが終了する地点で、ウェブ10は水平方向(X方向)に、さらに下流にあるリニア移動装置4に引張されている。バックアップロール6は、回転自在にして、リニア移動装置4で定められる移動速度Vに追従するようにしている。なおバックアップロール6の表面(外周面)の材質は、金属でもよいし、合成樹脂や合成ゴム、さらにはセラミック等でもよい。ウェブ10が移動して、バックアップロールに接触開始してしばらくしてから塗布が行われるので、かりにバックアップロール6とウェブ10の間に温度差があっても、新たな局部的な温度むらは追加して発生しないためである。
上記したように、バックアップロール6の下流側で、ウェブ10はリニア移動装置4により、移動速度Vで、間欠移動量LだけX方向(水平方向)に移動される。リニア移動装置4は、X方向に走行体42を自在に案内するリニアガイド41と、走行体42をX方向に自在に往復動させる図示されていないリニアモータと、ウェブ10の下側となるように走行体42に回転固定で取り付けられている固定ロール43と、ウェブ10の上側で昇降自在に走行体42に取り付けられている固定ニップロール44と、を備えている。金属ロールである固定ロール43と、これまた回転固定のゴムロールである固定ニップロール44とで、ウェブ10を上下から挟みこんでニップすることができる。固定ロール43、固定ニップロール44ともにウェブ10の幅方向であるY方向(紙面に垂直な方向)に延びて、Y方向寸法がウェブ10の幅Lwよりも長いので、ウェブ10を全幅にわたってニップする、すなわち全幅保持することができる。すなわちリニア移動装置4は、バックアップロール6の下流側でウェブ10を全幅保持しながら、リニアモータにより直線移動してウェブ10を間欠移動量Lだけ搬送するリニア移動する装置と、いえる。なお固定ロール43は金属の他、セラミック等の硬い材質のものが好ましく、その上下方向の頂上部は、バックアップロール6の上下方向の頂上部の位置以下にあることが好ましい。さらにまた、固定ニップロール44は、図示しないエアーシリンダーにより上下方向に自在に昇降する。したがってウェブ10を固定ロール43とニップする時は、固定ニップロール44を下降させ、ニップを解除する時は固定ニップロール44を上昇させる。ウェブ10のニップ力は、図示しないエアーシリンダーに供給する圧空の圧力で調整する。固定ニップロール44と固定ロール43でウェブ10をニップした状態で、走行体42を図示しないリニアモータによりX方向に移動速度Vで移動させると、ウェブ10は移動速度Vで搬送される。この時ウェブ10には、ダンサーロールユニット2で定められた一定張力Tが常時作用しているので、その張力Tが負荷として図示しないリニアモータには作用する。張力Tは重力で定まり、時間変動せず、さらにウェイト26の重量Wによって最適な大きさに調整できる。このように、時間変動なく常に一定の適切な大きさの負荷が作用しているのであるから、図示しないリニアモータは非常に高い精度で速度制御できる。その結果、極めて均一な速度で、走行体42を直線移動させられるので、結果として極めて均一な速度でウェブ10を搬送することができる。さらにこのことは、固定ニップロール44と固定ロール43でウェブ10を全幅保持しているからこそ実現できることである。部分的にしかウェブ10が保持されない場合は、走行体42がいかに均一な速度で移動しても、ウェブ10の伸び縮みが幅方向で異なるため、全幅にわたってウェブ10は均一な速度で搬送されない。
つづいて、リニア移動装置4の下流側には、ウェブ10が静止している時に、固定ロール53と固定ニップロール54でウェブ10を全幅にわたってニップして全幅保持する静止保持装置5がある。すなわち静止保持装置5は、リニア移動装置4の下流側でウェブ10を静止して全幅保持する装置である。この装置内で固定ロール53は、本体51にウェブ10の下側に位置するように回転固定に取り付けられている。ゴムロールである固定ニップロール54は、昇降ブラケット52に回転固定にウェブ10の上側に位置するように取り付けられている。昇降ブラケット52は、昇降自在に本体51に取り付けられているので、結果として、固定ニップロール54を下降させて、固定ロール53との間でウェブ10をニップすることができる。固定ロール53、固定ニップロール54ともにウェブ10の幅方向であるY方向に延びて、Y方向寸法がウェブ10の幅Lwよりも長いので、上述したように、ウェブ10を全幅にわたってニップすることができる。なお昇降ブラケット52の昇降は、図示しないエアーシリンダーによって行うことができる。すなわちニップする時は、エアーシリンダーにより昇降ブラケット52を下降させ、ニップを解除する時は、エアーシリンダーを上昇させる。
静止保持装置5のさらに下流には、ウェブ10を下流工程に搬送する下流搬送ユニット16がある。下流搬送ユニット16は、ウェブ10の幅Lwよりも幅方向に長い駆動ロール161と、ウェブ10の両端部だけをニップする回転自在な1対の端部ニップロール162より構成される。端部ニップロールはゴムロールであり、図示しないエアーシリンダーによって、上下方向に自在に昇降できる。また端部ニップロール162は、ウェブ10の塗布が行われる位置よりも幅方向(Y方向)に外側にあり、塗布液と接触しないようにしている。駆動ロール161は、サーボモータ等で駆動され、その周速は、リニア移動装置4によるウェブ10の移動速度Vより若干大きくなるように制御され、ウェブ10をたるませないで、下流工程に搬送することができる。
次に、間欠塗布装置1の塗布部分を構成する各ユニットの構成と機能について、詳細に説明する。
実際に塗布を行う塗布ユニット7は、バックアップロール6に支持されているウェブ10上に塗布液を吐出して塗布するスリットノズル70と、スリットノズル70をバックアップロール6上のウェブ10に、所定のすきままで近接させる近接装置8より構成される。
まずスリットノズル70は、ウェブ10の幅方向(Y方向)に延びているフロントリップ71、及びリアリップ72を、シム78を介してZ方向に重ね合わせ、図示しない複数の連結ボルトにより一体的に結合されている。スリットノズル70内の中央部には塗布液貯蔵部であるマニホールド73が形成されており、このマニホールド73もウェブ10の幅方向に延びている。マニホールド73の上方には塗布液12が供給される供給流路79があり、この供給流路79から供給される塗布液12がマニホールド73に貯蔵される。またマニホールド73の右側には、スリット74がスリット状の流路として、マニホールド73と吐出口76の間を連通して形成されている。このスリット74もウェブ10の幅方向に延びている。スリット74のマニホールド73とはX方向に逆側の端部が吐出口面75で開口して、吐出口76を形成する。吐出口76は、連通しているスリット74を介して、マニホールド73に貯蔵される塗布液12を吐出する。また吐出口76は、吐出口面75内に含まれ、吐出口面75のZ方向両側に隣接して、斜面77A、Bがある。なおスリット状の流路として機能するスリット74は、シム78によって形成されるので、スリット74の間隙(Z方向に測定)は、シム72の厚さと等しくなる。以上よりスリットノズル70は、バックアップロール6に支持されているウェブ10上に塗布液12を吐出するための吐出口76を備えた塗布器、といえる。
なお塗布が行われる時は、近接装置8でスリットノズル70の吐出口76を含む吐出口面75を、バックアップロール6に支持されるウェブ10に、両者の間にクリアランス量CLのすきまが生じるまで近接させる。クリアランス量CLのすきまがある状態で、スリットノズル70の吐出口76から塗布液12を吐出すると、吐出口面75とウェブ10の間に液溜りであるビード90が形成されて、安定した塗布が行える。なお近接装置8は、スリットノズル70を支持する可動体82と、可動体82をX方向(水平方向)に案内するリニアガイド81と、から構成される。そし図示されていないエアーシリンダー等の駆動装置により、可動体82に搭載されているスリットノズル70をX方向に自在に往復動させることができる。
さてスリットノズル70のマニホールド73の上流側には、供給流路79から塗布液供給ユニット100につながる供給ホース101が、接続されている。そして塗布液供給ユニッ100から塗布液12をスリットノズル70に供給すると、塗布液12は、マニホールド73で塗布幅方向であるウェブ10の幅方向に拡幅されて、スリット74を経て、吐出口76から塗布幅方向に均一に吐出される。
さて塗布液供給ユニット100は、供給ホース101を流れる塗布液12の通過と遮断の切替を行う開閉バルブ102、塗布液12を貯留するタンク110、タンク110内の塗布液12に所定の正圧を作用させる加圧ユニット120、タンク110内の圧力を大気開放する大気ユニット130、より構成されている。加圧ユニット120及び大気圧ユニット130は、タンク110内の塗布液12に、大気圧以上の任意の大きさの圧力を作用させる圧力作用器として機能する。加圧ユニット120でタンク110内の塗布液12に圧力を作用させた状態で、開閉バルブ102の開閉切替を行うと、タンク110からスリットノズル70への塗布液12の供給と停止が行われる。タンク110内の塗布液12に作用させる圧力の大きさは、スリットノズル70の吐出口76から吐出される塗布液12の流量に応じて設定される。以上より塗布液供給ユニット100は、塗布器であるスリットノズル70に塗布液12を供給する塗布液供給装置、といえる。
ここで加圧ユニット120は、タンク110に接続する圧空配管121、圧空による正圧の作用と遮断とを行なう圧空開閉バルブ122、任意の大きさの圧力(正圧)に設定する圧空レギュレータ123、圧空源124より構成されている。この構成により、任意の大きさに調整された圧力(正圧)をタンク110内の塗布液12に作用させることができる。また大気ユニット130は、タンク110に接続する大気配管131と、大気開放と密閉とを切替える大気開閉バルブ132とから構成される。そして、任意のタイミングでタンク110内を大気開放したり、密閉化することができる。なお、塗布液供給ユニット100は、塗布液の供給開始と停止を瞬時に行えるポンプであってもよい。特にピストンの移動と停止によって、応答性よく塗布液の供給開始と停止を行えるシリンジポンプ等の定容量型ポンプが好ましい。
以上の間欠塗布装置1で、制御信号にて動作するリニア移動装置4、近接装置8、巻出機3、塗布液供給ユニット100等は、すべて制御装置140に電気的に接続されている。そして、制御装置140に組み込まれた自動運転プログラムにしたがって制御指令信号が各装置やユニットに送信されて、あらかじめ定められた間欠塗布及のための動作が実行される。なお条件変更時は操作盤150に適宜変更パラメータを入力すれば、それが制御装置140に伝達されて、運転動作の変更が容易に実現できる。
さて次に図2を参照しながら、間欠塗布装置1を用いて、間欠移動量Lだけ間欠的に移動するウェブ10に塗布液12を塗布する本発明の間欠塗布方法の一態様を、工程1〜6で示すステップを追って説明する。図2は本発明に係る間欠塗布方法の一態様をステップ的に示す説明図である。
図2を見ると、間欠塗布装置1の概略正面図の一部が示されている。すなわち、巻出機3、ダンサーロールユニット2、ガイドロール9、バックアップロール6、塗布ユニット7を代表してのスリットノズル70、リニア移動装置4、静止保持装置5、下流搬送ユニット16、塗布液供給ユニット100を代表しての供給ホース101と開閉バルブ102が示されている。そしてウェブ10は、巻出機3から下流搬送ユニット16の下流まで通されている。また塗布液12も供給ホース101からスリットノズル70まで充満しており、いつでもスリットノズル70から吐出できる状態にある。さらに巻出機3から、リニア移動装置4の固定ロール43と固定ニップロール44でニップされている位置の間にあるウェブ10に作用する張力Tは、所定の値になるように、ダンサーロールユニット2のウェイト26の重量Wを、すでに調整している。
そして図2(a)〜(c)および図3(d)〜(f)には、工程1〜6に対応する状況が示されている。なお図2(a)〜(c)および図3(d)〜(f)で、開閉バルブ102の右側の「閉」はバルブの閉(バルブを閉じる)を、「開」はバルブの開(バルブを開く)を、示している。さらに矢印は、各装置やユニットの動作方向と、塗布液の流れ方向を示している。
<工程1>(図2(a)の状況)
準備工程1である。各装置、ユニットはそれぞれの初期位置にある。すなわち、ダンサーユニット2の昇降ロール22A、B、CはZ方向の最上位置Zmにあり、リニア移動装置4は、走行体42がバックアップロール6のすぐ右側の移動開始位置Xsで停止し、固定ロール43と固定ニップロール44でウェブ10を全幅でニップして保持している。リニア移動装置4の下流側の静止保持装置5では、固定ニップロール54が上方にあって、ニップ解除(保持せず)の状態にある。さらに下流搬送ユニット16は、駆動ロール161は停止しているが、端部ニップロール162は下降してウェブ10の両端部をニップし、固定ロール43と固定ニップロール44で全幅保持されいている位置よりも下流側のウェブ10がたるまないように保持している。塗布を行うスリットノズル70は、バックアップロール6に近接させて、吐出口面75とバックアップロール6に支持されているウェブ10との間のすきまが、クリアランス量CLとなる位置にある。スリットノズル70に塗布液を供給する図示されていない塗布液供給ユニット100では、塗布厚さに応じたスリットノズル70からの吐出流量がえられるように、所定の大きさの圧力が圧空レギュレータ123で設定されている。圧空開閉バルブ122を開、大気開閉バルブ132を閉としているので、タンク110中の塗布液12には、圧空レギュレータで設定した大きさの圧力が付加されている。さらに開閉バルブ102は閉としていて、ここで塗布液12はせき止められているが、開閉バルブ102を開にするタイミングで、塗布液12をスリットノズル70に供給できる状態にある。
準備工程1である。各装置、ユニットはそれぞれの初期位置にある。すなわち、ダンサーユニット2の昇降ロール22A、B、CはZ方向の最上位置Zmにあり、リニア移動装置4は、走行体42がバックアップロール6のすぐ右側の移動開始位置Xsで停止し、固定ロール43と固定ニップロール44でウェブ10を全幅でニップして保持している。リニア移動装置4の下流側の静止保持装置5では、固定ニップロール54が上方にあって、ニップ解除(保持せず)の状態にある。さらに下流搬送ユニット16は、駆動ロール161は停止しているが、端部ニップロール162は下降してウェブ10の両端部をニップし、固定ロール43と固定ニップロール44で全幅保持されいている位置よりも下流側のウェブ10がたるまないように保持している。塗布を行うスリットノズル70は、バックアップロール6に近接させて、吐出口面75とバックアップロール6に支持されているウェブ10との間のすきまが、クリアランス量CLとなる位置にある。スリットノズル70に塗布液を供給する図示されていない塗布液供給ユニット100では、塗布厚さに応じたスリットノズル70からの吐出流量がえられるように、所定の大きさの圧力が圧空レギュレータ123で設定されている。圧空開閉バルブ122を開、大気開閉バルブ132を閉としているので、タンク110中の塗布液12には、圧空レギュレータで設定した大きさの圧力が付加されている。さらに開閉バルブ102は閉としていて、ここで塗布液12はせき止められているが、開閉バルブ102を開にするタイミングで、塗布液12をスリットノズル70に供給できる状態にある。
<工程2>(図2の(b)の状況)
準備工程2である。巻出機3の巻出軸31を駆動して、間欠移動量Lだけ、ウェブ10を巻出して停止し、巻出軸31をブレーキにより固定する。これに伴って、ダンサーロールユニット2の昇降ロール22A、B、Cは下降して、初期位置である最上位置ZmからL/6だけ下方にある準備位置Zpで停止する。これによって、ウェブ10は間欠移動量Lだけ、ダンサーロールユニット2に蓄えられた(アキュームされた)ことになる。昇降ロール22A、B、Cの動作中も停止中も、ウェブ10には最初に設定した張力Tが作用している。
準備工程2である。巻出機3の巻出軸31を駆動して、間欠移動量Lだけ、ウェブ10を巻出して停止し、巻出軸31をブレーキにより固定する。これに伴って、ダンサーロールユニット2の昇降ロール22A、B、Cは下降して、初期位置である最上位置ZmからL/6だけ下方にある準備位置Zpで停止する。これによって、ウェブ10は間欠移動量Lだけ、ダンサーロールユニット2に蓄えられた(アキュームされた)ことになる。昇降ロール22A、B、Cの動作中も停止中も、ウェブ10には最初に設定した張力Tが作用している。
<工程3>(図2の(c)の状況)
間欠塗布開始工程である。制御装置140からの信号により、リニア移動装置4と下流搬送ユニット16の駆動ロール161を駆動開始する。これによって、固定ロール43と固定ニップロール44でウェブ10の全幅をニップ保持した状態で、移動開始位置Xsにある走行体42がX方向に移動速度Vで移動開始するので、これに伴いウェブ10も移動速度Vで移動開始する。下流搬送ユニット16は、固定ロール43と固定ニップロール44でニップ保持している位置よりも下流側にあるウェブ10がたるまない速度(V+α)で、ウェブ10を搬送開始する。ウェブ10の搬送開始に伴い、ダンサーロールユニット2の昇降ロール22A、B、Cは、準備位置Zpから上方に移動開始するが、昇降ロール22A、B、Cが停止している時も、上方に移動開始しても、ウェブ10に作用する張力は最初に設定した張力Tである。したがって、リニア移動装置4に作用する負荷も一定張力Tであり、不変である。これによってリニア移動装置4は非常に高い精度で速度制御されるので、極めて均一な速度でウェブ10を搬送する(移動させる)ことができる。そしてウェブ10の塗布開始位置が吐出口76の位置に来たら、開閉バルブ102を閉から開に切り替える。これによってスリットノズル70に塗布液供給ユニット100から供給される塗布液12が、スリットノズル70の吐出口76から吐出されて、バックアップロール6に支持されているウェブ10に塗布開始される。
間欠塗布開始工程である。制御装置140からの信号により、リニア移動装置4と下流搬送ユニット16の駆動ロール161を駆動開始する。これによって、固定ロール43と固定ニップロール44でウェブ10の全幅をニップ保持した状態で、移動開始位置Xsにある走行体42がX方向に移動速度Vで移動開始するので、これに伴いウェブ10も移動速度Vで移動開始する。下流搬送ユニット16は、固定ロール43と固定ニップロール44でニップ保持している位置よりも下流側にあるウェブ10がたるまない速度(V+α)で、ウェブ10を搬送開始する。ウェブ10の搬送開始に伴い、ダンサーロールユニット2の昇降ロール22A、B、Cは、準備位置Zpから上方に移動開始するが、昇降ロール22A、B、Cが停止している時も、上方に移動開始しても、ウェブ10に作用する張力は最初に設定した張力Tである。したがって、リニア移動装置4に作用する負荷も一定張力Tであり、不変である。これによってリニア移動装置4は非常に高い精度で速度制御されるので、極めて均一な速度でウェブ10を搬送する(移動させる)ことができる。そしてウェブ10の塗布開始位置が吐出口76の位置に来たら、開閉バルブ102を閉から開に切り替える。これによってスリットノズル70に塗布液供給ユニット100から供給される塗布液12が、スリットノズル70の吐出口76から吐出されて、バックアップロール6に支持されているウェブ10に塗布開始される。
すなわちこの工程では、リニア移動装置4でウェブ10を全幅保持しながら、一定の移動速度Vで間欠移動量Lだけ直線移動させることで、ウェブ10が懸垂しているダンサーロールである昇降ロール22A、B、Cを重力方向上側に移動させるとともに、懸垂している昇降ロール22A、B、Cによって常時一定張力Tが付与されるウェブ10が、バックアップロール6に支持されている位置で、塗布液供給装置である塗布液供給ユニット100から供給される塗布液12を塗布器であるスリットノズル70から吐出して、塗布液12をウェブ10上に塗布することが行われる。
なお、ウェブ10の塗布開始位置が吐出口76の位置に来た時に、ウェブ10の移動速度は移動速度Vに達していてもいいし、移動速度Vに達する前でもよい。塗布開始部の移動方向膜厚プロファイルを指標として、塗布開始する時のウェブ10の移動速度を選定すればよい。
<工程4>(図3の(d)の状況)
間欠塗布終了工程である。ウェブ10の塗布終了位置が吐出口76の位置に来て、ウェブ10の移動方向に塗布長さLcだけ塗布をしたら、開閉バルブ102を開から閉に切替え、スリットノズル70への塗布液12の供給を停止して、塗布を終了する。これによってウェブ10上に、塗布長さLcの間欠塗布膜Mが形成されたことになる。なお間欠移動量L>塗布長さLcである。開閉バルブ102を閉にするタイミングに応じて、スリットノズル70を近接装置8により左側に移動させ、スリットノズル70をバックアップロール6に支持されているウェブ10から引き離してもよい。塗布を終了してもウェブ10は移動速度Vで移動をつづけるが、走行体42が移動開始位置Xsから間欠移動量Lだけ離れた移動終了位置Xeで停止するのに伴い、移動停止する。これに応じて、下流搬送ユニット16の駆動ロール161を、リニア移動装置4がニップ保持している位置から下流側にあるウェブ10をたるませないように停止させる。ウェブ10の移動停止に伴い、ダンサーロールユニット2の昇降ロール22A、B、Cも上昇をやめて、初期位置である最上位置Zmで停止する。なおウェブ10には、移動中も、移動停止後も、同じ一定張力Tが作用する。
間欠塗布終了工程である。ウェブ10の塗布終了位置が吐出口76の位置に来て、ウェブ10の移動方向に塗布長さLcだけ塗布をしたら、開閉バルブ102を開から閉に切替え、スリットノズル70への塗布液12の供給を停止して、塗布を終了する。これによってウェブ10上に、塗布長さLcの間欠塗布膜Mが形成されたことになる。なお間欠移動量L>塗布長さLcである。開閉バルブ102を閉にするタイミングに応じて、スリットノズル70を近接装置8により左側に移動させ、スリットノズル70をバックアップロール6に支持されているウェブ10から引き離してもよい。塗布を終了してもウェブ10は移動速度Vで移動をつづけるが、走行体42が移動開始位置Xsから間欠移動量Lだけ離れた移動終了位置Xeで停止するのに伴い、移動停止する。これに応じて、下流搬送ユニット16の駆動ロール161を、リニア移動装置4がニップ保持している位置から下流側にあるウェブ10をたるませないように停止させる。ウェブ10の移動停止に伴い、ダンサーロールユニット2の昇降ロール22A、B、Cも上昇をやめて、初期位置である最上位置Zmで停止する。なおウェブ10には、移動中も、移動停止後も、同じ一定張力Tが作用する。
<工程5>(図3の(e)の状況)
復帰開始工程である。まず静止保持装置5を稼働させて、固定ニップロール54を下降させ、固定ロール53との間でウェブ10の塗布されていない部分を挟みこみ、全幅ニップ保持する。続いて、リニア移動装置4の固定ニップロール44を上昇させ、リニア移動装置4によるウェブ10の全幅ニップ保持を解除する。それからリニア移動装置4を逆側に駆動開始して、走行体42を塗布のための移動方向とは逆方向に、移動開始位置Xsに向かって移動開始する。
復帰開始工程である。まず静止保持装置5を稼働させて、固定ニップロール54を下降させ、固定ロール53との間でウェブ10の塗布されていない部分を挟みこみ、全幅ニップ保持する。続いて、リニア移動装置4の固定ニップロール44を上昇させ、リニア移動装置4によるウェブ10の全幅ニップ保持を解除する。それからリニア移動装置4を逆側に駆動開始して、走行体42を塗布のための移動方向とは逆方向に、移動開始位置Xsに向かって移動開始する。
<工程6>(図3の(f)の状況)
復帰終了工程である。リニア移動装置4の走行体42が、移動開始位置Xsに戻ったら停止する。つづいて固定ニップロール44を下降させて、移動開始位置Xsで、固定ロール43と固定ニップロール44でウェブ10を全幅ニップ保持する。
復帰終了工程である。リニア移動装置4の走行体42が、移動開始位置Xsに戻ったら停止する。つづいて固定ニップロール44を下降させて、移動開始位置Xsで、固定ロール43と固定ニップロール44でウェブ10を全幅ニップ保持する。
以降、工程1〜6の同じ手順を繰り返して、次の間欠塗布を引き続いて行う。
以上説明した間欠塗布方法では、ウェブ10が間欠移動量Lだけ移動する間に、スリットノズル70からの塗布液12の吐出/吐出停止を1回にして、塗布長さLcの間欠塗布膜Mを形成するようにしたが、スリットノズル70からの塗布液12の吐出/吐出停止を複数回繰り返し、ウェブ10の1回の移動の間に、複数の間欠塗布膜Mを形成してもよい。例えば塗布長さLc=L/4とし、ウェブ10が間欠移動量Lだけ移動する間に、ウェブ10の所定位置でのスリットノズル70からの塗布液の吐出/吐出停止を3回行って、塗布長さL/4の間欠塗布膜を3個形成してもよい。
さらには、リニア移動装置4の走行体42を移動して、ウェブ10の1回の間欠移動中に1回の塗布液の吐出/停止して間欠塗布をするが、これを走行体42が移動終了位置Xeに達するまでに複数回くりかえしてもよい。例えば、1回の間欠移動量Lに対して、3L分のウェブ10の長さをダンサーロールユニット2に蓄えておき(走行体42がXe−Xs=3Lだけ移動できる)、工程3と工程4で、ウェブ10の1回の間欠移動量Lに対して、スリットノズル70からの塗布液の吐出/吐出停止を1回だけ行って、塗布長さLc(L>Lc)の間欠塗布膜Mを形成する。このような間欠塗布を行う工程3と工程4を3回繰り返して、ウェブ10の長さ3Lの間に、塗布長さLcの間欠塗布膜Mを3個形成するようにしてもよい。
また、巻出機3の巻出軸31から間欠移動量Lだけウェブ10を巻出して、ダンサーロールユニット2にウェブ10を間欠移動量Lだけ蓄えるのを工程2で行った。この動作を2回目以降は、2回目の工程2より前となる1回目の工程5で、静止保持装置5でウェブ10を全幅ニップ保持してから、他の動作と平行して実施してもよい。これにより間欠塗布のタクトタイムを短くできる。
また、巻出機3から、リニア移動装置4で全幅ニップ保持されている位置の間にあるウェブ10に付与する張力Tは、好ましくは1〜100N/m、より好ましくは2〜40N/mにする。張力Tが1N/m以上であると、ウェブ10への局部的なたるみの発生を抑制でき、安定してウェブ10を搬送できる。張力Tが100N/m以下であると、リニア移動装置4にかかる負荷が大きくなりすぎないので、リニア移動装置4のリニアモータを高い精度で速度制御でき、その結果ウェブ10を均一な速度で搬送できる。本発明の間欠塗布装置では、上記の好ましい範囲の張力が、常に一定で時間変動することなく、ウェブ10に作用するので、リニア移動装置4に用いられているリニアモータへの負荷も適正な大きさで時間変動しないものとなる。これによってリニアモータを非常に高い精度で速度制御できるようになり、ウェブ10を極めて均一な速度で搬送することができる結果、移動方向(X方向)の塗布厚さ分布を極めて均一にすることができる。
さらに上記したように、巻出機3からバックアップロール6の間でウェブ10に接触するロールは、接触する表面部分の材質を熱伝導率が小さい合成樹脂や合成ゴムにすることが好ましい。これは上記の工程1〜工程6で、塗布前のウェブ10が静止している時に、熱伝導率が小さな材質であると、伝熱量が小さいため、ロールと接触しているウェブ10が局部的に温度変化せず、この後で塗布をしても横段むらのような塗布むらは発生しないからである。金属ロール等の熱伝導率の高い材質であると、伝熱量が大きくなるため、ロールと接触しているウェブ10の部分が局部的に温度変化する。そのような局部的な温度変化を維持した部分が塗布されると、ロールと接触していた部分と他の部分とで乾燥状況が変わり、異なる表面状態となって塗布むらとして視認される。このような塗布むらは、ウェブ10が静止している時間が比較的長い間欠塗布特有のものである。ウェブ10が連続移動している連続塗布では、ウェブ10に局部的な温度変化は発生しないので、上記のような塗布むらは発生しない。なお上記の塗布むらが発生しない材質を、熱伝導率で区分すると、熱伝導率が好ましくは5W/(m・K)以下、より好ましくは1W/(m・K)以下となる材質である。
なお本発明の間欠塗布装置と間欠塗布方法が適用できるウェブ材は、連続体であれば特に制約はなく、プラスチックフィルム、紙、金属薄板、金属箔、不織布等に、好適に適用できる。
さらに、塗布後の下流工程についても特に制約なく、乾燥工程、枚葉化工程(定寸カット工程)等のいかなる工程にも、間欠塗布膜Mを形成したウェブ10を受け渡すことができる。
以上説明した本発明に適用できる塗布液としては、粘度が1〜100000mPa・Sであり、ニュートニアンであることが塗布性から好ましいが、チキソ性を有する塗布液にも適用できる。具体的に適用できる塗布液の例としては、平坦化用ポリイミド液、オーバーコート材、保護膜用塗布液、レジスト液、着色層用塗布液、LED蛍光発光層用塗布液、等がある。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
(実施例)
コーティングシート製造装置として、図1に示す間欠塗布装置1を用いて、ウェブ10である幅250mm(Y方向)で厚さ0.1mmのPETフィルム上に、幅200mm、長さ400mm(X方向)、ウェット厚さ50μmの蛍光体シート膜をX方向に500mmピッチで100枚形成することにした。蛍光体シート膜用ペーストは、粘度5000mPa・sで、蛍光体粒子や樹脂からなる固形分が、濃度40%のものであった。
コーティングシート製造装置として、図1に示す間欠塗布装置1を用いて、ウェブ10である幅250mm(Y方向)で厚さ0.1mmのPETフィルム上に、幅200mm、長さ400mm(X方向)、ウェット厚さ50μmの蛍光体シート膜をX方向に500mmピッチで100枚形成することにした。蛍光体シート膜用ペーストは、粘度5000mPa・sで、蛍光体粒子や樹脂からなる固形分が、濃度40%のものであった。
このペーストにあわせてスリットノズル70には、図1で吐出口76の幅方向(Y方向)長さが200mm、Z方向長さ(間隙)が0.3mm、スリット74のX方向長さが10mm、のものを用いた。そして外径200mmでY方向長さ300mmのバックアップロール6に支持されたウェブ10の表面から、スリットノズル70の吐出口面75までのクリアランス量CLが130μmとなるように、スリットノズル70を近接させた。さらにバックアップロール6はSUS304の地金に硬質クロムメッキを100μm施して外周面を形成したが、バックアップロール6と巻出機3の間にあるガイドロール9、固定ロール21A、B、C、D、昇降ロール22A、B、Cは、いずれも外径50mmでY方向長さ300mmのポリアセタール製円筒にした。ガイドロール9には巻き付け角度60度でウェブ10は巻き付いており、巻き付きの中心からバックアップロール6上の塗布位置までのウェブ10移動方向の長さは300mmであった。さらに固定ロール43、53は、いずれもSUS304製の外径50mmでY方向長さが300mmの円筒、固定ニップロール44、54は、外径50mmでY方向長さが300mmのNBRゴムロールであり、NBRゴム厚さは3mmであった。さらに下流搬送ユニット16の駆動ロール161は、外径100mmでY方向長さ300mmであり、SUS304の地金に硬質クロムメッキを100μm施して外周面を形成したものにした。さらに1対の端部ニップロール162は、外径50mmでY方向長さが15mmのNBRゴムロールであり、NBRゴム厚さは3mmであった。端部ニップロール162は、ウェブ10の幅方向両端から内側に15mmの範囲でニップ保持できるように幅方向(Y方向)両端に2個配置した。さらに巻出機3から、リニア移動装置4に全幅ニップ保持されている位置までの間にあるウェブ10の全幅に、張力T=5N(=20N/m)が作用するように、ダンサーロールユニット2のウェイト26の重量Wを調整した。
続いてタンク110内の塗布液12に、圧力0.22MPaの圧空が作用するように、圧空レギュレータ123を設定した。この圧力の大きさは、ウェブ10が移動速度V=50mm/sで移動する時に、上記のスリットノズル70でウェット厚さ50μmにて塗布できることを、事前に調査して定めた。
以上の準備がすべて完了した状態で、本発明の塗布方法の工程1から工程6を忠実に実行した。まず巻出機3を駆動して、間欠移動量L=500mmだけ巻き出して、これをダンサーロールユニット2に蓄えた。リニア移動装置4を駆動開始して、ウェブ10を移動速度V=50mm/sで移動開始した。ウェブ10を全幅ニップ保持している走行体42が移動開始位置Xsから50mm移動したところで、開閉バルブ102を閉から開に切り替えて、塗布を開始した。そして、走行体42が移動開始位置Xsから450mm移動したところで、開閉バルブ102を開から閉に切り替えて、塗布を終了した。走行体42は移動開始位置Xsから500mm離れた移動終了位置Xeで停止し、これに伴いウェブ10の移動も停止した。これによって、ウェット厚さ50μmで、塗布長さLc=400mm、幅200mmの間欠塗布膜Mが形成できた。それからリニア移動装置4の全幅ニップ保持を解除してから、走行体42を移動開始位置Xsまで復帰させて、工程1から工程6を完了した。以降同様に工程1〜工程6を100回繰り返し実行した。これによってウェブ10上に、幅200mm、長さ400mm(X方向)、ウェット厚さ50μmの蛍光体シート膜を、X方向に500mmピッチで100枚形成できた。以上の間欠塗布した蛍光体シート膜は、下流工程で乾燥され、乾燥後に塗布厚さは20μmとなった。乾燥後の100枚の蛍光体シート膜(間欠塗布膜)のウェブ10移動方向(X方向)の厚さ分布を測定したところ、塗布開始と塗布終了の10mmを除いて、すなわち塗布開始位置から10mm〜390mmの範囲で、厚さむらが±1%以下で、非常に均一な厚さの間欠塗布膜を形成できたことを確認した。また塗布むらは、100枚の蛍光体シート膜のいずれにも、まったく観察されなかったので、A級品として出荷した。
(比較例)
ガイドロール9を、外径50mmでY方向長さ300mmのアルミ製ロールにした以外は、実施例と全く同じ条件にて間欠塗布を行った。その結果、100枚の蛍光体シート膜がいずれも、移動方向(X方向)の厚さむらが±1%以下で、非常に均一な厚さの塗布膜がえられた。しかしながら、100枚の蛍光体シート膜のいずれも、塗布開始位置からウェブ10移動方向(X方向)に250mmの位置で、塗布膜全幅にわたる横段むらが発生しいていた。この横段むらのX方向の長さは16mmであった。このようなX方向長さ16mmでウェッブ10の全幅におよぶ横段むらが、500mmピッチで100個あった。なお横段むらが発生している箇所は、塗布前にウェブ10が静止して、金属製のガイドロール9と接触している位置に相当していた。横段むらが発生している箇所の厚さを測定したところ、正常箇所よりも0.02μm厚さが薄くなっているだけであった。このような横段むらはあったものの、むらの許容基準には入っており、間欠塗布膜の厚さ均一性では合格であったので、B級品として出荷できた。
ガイドロール9を、外径50mmでY方向長さ300mmのアルミ製ロールにした以外は、実施例と全く同じ条件にて間欠塗布を行った。その結果、100枚の蛍光体シート膜がいずれも、移動方向(X方向)の厚さむらが±1%以下で、非常に均一な厚さの塗布膜がえられた。しかしながら、100枚の蛍光体シート膜のいずれも、塗布開始位置からウェブ10移動方向(X方向)に250mmの位置で、塗布膜全幅にわたる横段むらが発生しいていた。この横段むらのX方向の長さは16mmであった。このようなX方向長さ16mmでウェッブ10の全幅におよぶ横段むらが、500mmピッチで100個あった。なお横段むらが発生している箇所は、塗布前にウェブ10が静止して、金属製のガイドロール9と接触している位置に相当していた。横段むらが発生している箇所の厚さを測定したところ、正常箇所よりも0.02μm厚さが薄くなっているだけであった。このような横段むらはあったものの、むらの許容基準には入っており、間欠塗布膜の厚さ均一性では合格であったので、B級品として出荷できた。
本発明は、ディスプレイ等用に使用される光学フィルムや、白色LED等に使用される発光体シート等の製造に好適に用いられるものであり、主にウェブ状の連続基材に、塗布液を間欠塗布して、所定長さで均一厚さの塗布膜を多数製造することに利用可能である。
1 間欠塗布装置
2 ダンサーロールユニット
3 巻出機
4 リニア移動装置
5 静止保持装置
6 バックアップロール
7 塗布ユニット
8 近接装置
9 ガイドロール
10 ウェブ
12 塗布液
16 下流搬送ユニット
21A、B、C、D 固定ロール
22A、B、C 昇降ロール
23 連結板
24 リニアガイド
25 滑車
26 ウェイト
27 ワイヤー
31 巻出軸
41 リニアガイド
42 走行体
43 固定ロール
44 固定ニップロール
51 本体
52 昇降ブラケット
53 固定ロール
54 固定ニップロール
70 スリットノズル
71 フロントリップ
72 リアリップ
73 マニホールド
74 スリット
75 吐出口面
76 吐出口
77A,B 斜面
78 シム
79 供給流路
81 リニアガイド
82 可動体
90 ビード
100 塗布液供給ユニット
101 供給ホース
102 開閉バルブ
110 タンク
120 加圧ユニット
121 圧空配管
122 圧空開閉バルブ
123 圧空レギュレータ
124 圧空源
130 大気ユニット
131 大気配管
132 大気開閉バルブ
140 制御装置
150 操作盤
161 駆動ロール
162 端部ニップロール
CL クリアランス量(クリアランス(すきま)の大きさ(長さの単位))
L 間欠移動量
Lc 塗布長さ
Lw ウェブ10の幅(Y方向寸法)
M 間欠塗布膜
T ウェブ10に作用する張力
V ウェブ10の移動速度
W ウェイト26の重量
Xs 走行体42のX方向の移動開始位置
Xe 走行体42のX方向の移動終了位置
Zm 昇降ロール22A、B、CのZ方向の最上位置
Zp 昇降ロール22A、B、CのZ方向の準備位置
2 ダンサーロールユニット
3 巻出機
4 リニア移動装置
5 静止保持装置
6 バックアップロール
7 塗布ユニット
8 近接装置
9 ガイドロール
10 ウェブ
12 塗布液
16 下流搬送ユニット
21A、B、C、D 固定ロール
22A、B、C 昇降ロール
23 連結板
24 リニアガイド
25 滑車
26 ウェイト
27 ワイヤー
31 巻出軸
41 リニアガイド
42 走行体
43 固定ロール
44 固定ニップロール
51 本体
52 昇降ブラケット
53 固定ロール
54 固定ニップロール
70 スリットノズル
71 フロントリップ
72 リアリップ
73 マニホールド
74 スリット
75 吐出口面
76 吐出口
77A,B 斜面
78 シム
79 供給流路
81 リニアガイド
82 可動体
90 ビード
100 塗布液供給ユニット
101 供給ホース
102 開閉バルブ
110 タンク
120 加圧ユニット
121 圧空配管
122 圧空開閉バルブ
123 圧空レギュレータ
124 圧空源
130 大気ユニット
131 大気配管
132 大気開閉バルブ
140 制御装置
150 操作盤
161 駆動ロール
162 端部ニップロール
CL クリアランス量(クリアランス(すきま)の大きさ(長さの単位))
L 間欠移動量
Lc 塗布長さ
Lw ウェブ10の幅(Y方向寸法)
M 間欠塗布膜
T ウェブ10に作用する張力
V ウェブ10の移動速度
W ウェイト26の重量
Xs 走行体42のX方向の移動開始位置
Xe 走行体42のX方向の移動終了位置
Zm 昇降ロール22A、B、CのZ方向の最上位置
Zp 昇降ロール22A、B、CのZ方向の準備位置
Claims (3)
- ウェブ材を間欠的に移動させて、塗布膜を間欠的に形成する間欠塗布装置であって、 ロール状のウェブ材を間欠移動量だけ間欠的に巻き出す巻出装置と、巻き出されたウェブ材に重力方向に移動自在なダンサーロールを懸垂させて、ウェブ材に張力を付与するウェブ材張力付与手段と、その下流側で張力を付与されたウェブ材を巻きつけて支持するバックアップロールと、バックアップロールの下流側でウェブ材を全幅保持しながら直線移動してウェブ材を間欠移動量だけ搬送するリニア移動装置と、前記リニア移動装置の下流側でウェブ材を静止して全幅保持する静止保持装置と、バックアップロールに支持されているウェブ材上に塗布液を吐出するための吐出口を備えた塗布器と、前記塗布器に塗布液を供給する塗布液供給装置と、を備えることを特徴とする間欠塗布装置。
- さらにウェブ材が、前記巻出装置からバックアップロールに達するまでに接触する全てのロール表面の材質が、合成樹脂または合成ゴムであることを特徴とする請求項1に記載の間欠塗布装置。
- 請求項1又は2に記載の間欠塗布装置を用いて、間欠的に移動するウェブ材に塗布液を塗布する間欠塗布方法であって、前記リニア移動装置でウェブ材を全幅保持しながら一定速度で間欠移動量だけ直線移動させることで、ウェブ材が懸垂しているダンサーロールを重力方向上側に移動させるとともに、前記懸垂しているダンサーロールによって常時一定張力が付与されるウェブ材が、バックアップロールに支持されている位置で、前記塗布液供給装置から供給される塗布液を前記塗布器から吐出して、塗布液を前記ウェブ材上に塗布することを特徴とする間欠塗布方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015226277A JP2017094233A (ja) | 2015-11-19 | 2015-11-19 | 間欠塗布装置及び間欠塗布方法 |
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JP2015226277A JP2017094233A (ja) | 2015-11-19 | 2015-11-19 | 間欠塗布装置及び間欠塗布方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114130620A (zh) * | 2021-12-20 | 2022-03-04 | 朱春香 | 一种建筑装修防水用非导电卷材间歇侵漆设备 |
WO2023145842A1 (ja) * | 2022-01-26 | 2023-08-03 | 富士フイルム株式会社 | 乾燥装置及び乾燥方法 |
-
2015
- 2015-11-19 JP JP2015226277A patent/JP2017094233A/ja active Pending
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