JP2017085843A - ステータ、モータ及びステータの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コイルから引き出されている導線の断線、及び、導線の端子ピンへの半田接合における不良が生じ難いステータ及びモータを提供する。【解決手段】モータ用のステータは、コイルと、芯線340と芯線を覆う絶縁部材341とを有し、コイルから引き出されている導線34と、導線の端部が巻き付けられた端子ピン33と、導線と端子ピンとを電気的に接続する半田37と、を有する。導線の端子ピンに巻き付けられた部分は、芯線が露出する露出部35と、芯線が絶縁部材で覆われる被覆部36とを有する。露出部35と端子ピン33とが半田37によって電気的に接続されている。【選択図】図5
Description
本発明は、ステータ、モータ及びステータの製造方法に関する。
特許文献1には、電動機の固定子に巻回される巻線の巻線端部の絶縁被覆を剥離する方法が開示される。
特許文献1に開示される剥離方法では、まず、巻線端部が、切削刃と切削刃回転装置と切削刃移動装置の中心に通される。そして、巻線端部がテンション印加装置に接続され、テンション印加装置によって巻線端部にテンションが印加される。次に、切削刃を切削刃回転装置にて回転させ、切削刃移動装置をテンション印加方向と同方向に移動させる。これにより、巻線端部の絶縁被覆が剥離される。なお、絶縁被覆が剥離された巻線は、端子と半田付け結線される。
特許文献1の方法によれば、巻線の周りを回転する切削刃によって、巻線端部の周方向全体の絶縁被覆が削り取られる。この方法では、巻線の周方向全体が切削刃と接触するために、巻線の芯線部分が必要以上に削られる可能性が高くなる。芯線部分が必要以上に削られると、巻線の断線が発生し易くなる。
絶縁被覆が除去された巻線端部は、例えば端子ピンに巻き付けられる。特許文献1の方法を利用すると、巻線端部を端子ピンに巻き付けるにあたって、絶縁被覆を除去する範囲の厳格な寸法管理が必要となる。この寸法管理によって、作業の工数が増加する。また、例えば巻線の芯線材料がアルミニウムである場合、芯線の酸化を抑制するために、絶縁被覆の除去を行ってからなるべく早く半田接合を行うのが好ましい。特許文献1の方法を利用する場合、巻線端部の絶縁被覆を除去してから半田接合を行うまでの間に、巻線端部を端子ピンに巻き付ける工程が入る。このために、芯線の酸化によって、半田接合工程において接合不良が生じる可能性が高くなる。
以上の点に鑑みて、本発明は、信頼性の高いステータ及びモータを提供することを目的とする。特に、コイルから引き出されている導線の断線、及び、前記導線の端子ピンへの半田接合における不良が生じ難いステータ及びモータを提供することを目的とする。また、本発明は、作業負担を低減できるステータの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の例示的なステータは、モータ用のステータであって、コイルと、芯線と前記芯線を覆う絶縁部材とを有し、前記コイルから引き出されている導線と、前記導線の端部が巻き付けられた端子ピンと、前記導線と前記端子ピンとを電気的に接続する半田と、を有する。前記導線の前記端子ピンに巻き付けられた部分は、前記芯線が露出する露出部と、前記芯線が前記絶縁部材で覆われる被覆部とを有する。前記露出部と前記端子ピンとが前記半田によって電気的に接続されている。
本発明の例示的なモータは、上述した本発明の例示的なステータを有する。
芯線と前記芯線を覆う絶縁部材とを有する導線の端子ピンに巻かれる部分において、本発明の例示的なステータの製造方法は、前記芯線を前記絶縁部材で覆う被覆部の一部に、前記芯線が露出する露出部を形成する第1の工程と、前記露出部と前記端子ピンとを半田接合する第2の工程と、を有する。
例示的な本発明によれば、信頼性の高いステータ及びモータを提供できる。また、例示的な本発明によれば、作業負担を低減できるステータの製造方法を提供できる。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書では、便宜上、モータの中心軸A(図1参照)の方向を上下方向として説明する。ただし、上下方向は、説明の便宜上定めるものであり、重力方向に一致する必要はない。また、モータの中心軸Aの方向を単に「軸方向」と呼び、モータの中心軸Aを中心とする径方向及び周方向を単に「径方向」及び「周方向」と呼ぶことにする。同様にして、ステータについても、モータ内に組み込まれた状態においてモータの軸方向、径方向及び周方向と一致する方向を単に「軸方向」、「径方向」及び「周方向」と呼ぶことにする。
<1.モータの構成>
<1.モータの構成>
まず、本発明の例示的な実施形態に係るモータの概略構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るモータ1の構成を示す概略断面図である。なお、図1は、モータ1の中心軸Aを含む切断面により切断した断面図である。モータ1は、ロータ2と、ステータ3とを有する。また、モータ1は、ロータ2及びステータ3を収容する樹脂製のケーシング4を有する。ケーシング4は、ケーシング本体4aとケーシングカバー4bとを有する。ケーシング本体4aは、軸方向上方に向けて開口する有底円筒形の樹脂成形品である。ケーシング本体4aの開口は、ロータ2の挿入口である。ケーシングカバー4bは、ロータ挿入口を塞ぐ蓋体である。
永久磁石を有するロータ2は、回転軸Aを中心として回転する。ロータ2の回転中心には、シャフト5が固定されている。シャフト5は、軸方向に延びる略円柱状の部材である。シャフト5は、ロータ2の上下に配置される2つの軸受け6a、6bによって支持されており、ロータ2とともに回転する。なお、下側の軸受け6aはケーシング本体4aに保持され、上側の軸受け6bはケーシングカバー4bに保持されている。シャフト5の上端部は、ケーシング4上方に突出している。シャフト5の突出部は出力軸として利用される。
ステータ3はモータ1の電機子である。略円環状のステータ3は、ロータ2の径方向外側に配置され、ケーシング本体4aに固着されている。詳細には、ステータ3は、インサート成形によってケーシング本体4aと一体化されている。ステータ3は、その内周面の少なくとも一部を露出させた状態でケーシング本体4aに埋め込まれている。ステータ3の露出した内周面が、間隙を介してロータ2の外周面と対向している。
モータ1は、ケーシング4内に配置される回路基板7を有する。回路基板7には、ステータ3が有するコイル31に電流を供給するための電子回路を有する。回路基板7は、詳細には、ケーシング本体4aの内部空間の上部に配置される。また、回路基板7は、ケーシングカバー4bによって覆われる。回路基板7の中央部には、ロータ2の上部及びシャフト5を通す貫通孔7aが設けられている。
<2.ステータの構成>
<2.ステータの構成>
本発明の例示的な実施形態に係るモータ1用のステータ3の構成について更に詳細に説明する。図2は、本発明の実施形態に係るステータ3の構成を示す概略斜視図である。図1及び図2を参照して、ステータ3は、ステータコア30と、コイル31と、インシュレータ32と、端子ピン33と、を有する。
ステータコア30は、例えばケイ素鋼板等の磁性鋼板を軸方向に積層した積層鋼板である。ステータコア30は、略円環状のコアバック301と、コアバック301から径方向内側に突出する複数のティース302と、を有する。なお、本例では、ティース302の数は12本であるが、これは例示にすぎず、適宜変更されてもよい。
コイル31は、インシュレータ32を介して、ステータコア30の各ティース302に巻かれている。コイル31に駆動電流を供給すれば、磁心であるティース302に径方向の磁束が発生する。これにより、ロータ2に周方向のトルクが発生して、ロータ2及びシャフト5が回転軸Aを中心として回転する。
インシュレータ32は、ステータコア30とコイル31とを電気的に絶縁する樹脂製の絶縁部材である。インシュレータ32は、ステータコア30のインサート成形によって、ステータコア30と一体化されている。インシュレータ32の上部には、軸方向に向かって開口する複数の支持部321が形成されている。
端子ピン33は、インシュレータ32の上部に設けられる支持部321に支持される。端子ピン33は、例えば支持部321の開口に圧入される。端子ピン33の材料は、特に限定されるものではないが、例えばニッケルメッキが施されたリン青銅で構成される。端子ピン33には、コイル31から引き出された導線34が巻き付けられている。この点の詳細は後述する。なお、本実施形態では、端子ピン33は、U相、V相、W相の3相及びコモンに対応して4箇所に配置されている。ただし、これは例示にすぎず、端子ピン33の数は適宜変更されてよい。
<3.端子ピン周りの詳細構成>
<3.端子ピン周りの詳細構成>
図3は、本発明の実施形態に係るステータ3が有する端子ピン33とその周辺の構成を模式的に示したイメージ図である。図4は、図3に示すイメージ図の断面図である。図5は、図4の破線で囲んだ部分Bを拡大して示す拡大図である。以下、図1及び図2に加えて、図3から図5を参照して、ステータ3の端子ピン33周りの構成について説明する。
ステータ3は、コイル31から引き出されている導線34を有する。導線34は、芯線340と、芯線340を覆う絶縁部材341と、を有する(図5参照)。芯線340は、本実施形態ではアルミニウム線である。芯線340の材料としてアルミニウムを用いると、例えば芯線の材料として銅線を利用する場合に比べてモータの軽量化を図れる。ただし、これは例示であって、芯線340はアルミニウム以外の導体を用いて形成されてもよい。また、本実施形態においては、絶縁部材341の主成分はポリエステル樹脂である。ポリエステル樹脂を利用すると、導線34の耐熱性及び耐溶剤性を向上できる。ただし、これは例示であって、絶縁部材341の主成分はポリエステル樹脂以外の成分であってもよい。
ステータ3は、導線34の端部を巻き付ける端子ピン33を有する。図5を参照して、導線34の端子ピン33に巻き付けられた部分は、芯線340が露出する露出部35と、芯線340が絶縁部材341で覆われる被覆部36と、を有する。詳細には、露出部35は、芯線340が絶縁部材341に覆われることなく露出している部分である。また、ステータ3は、導線34と端子ピン33とを電気的に接続する半田37を有する。ステータ3においては、露出部35と端子ピン33とが半田37によって電気的に接続されている。詳細には、半田37が露出部35の露出された芯線340と接触している。また、半田37が端子ピン33と接触している。これにより、導線34と端子ピン33の電気的接続が確保されている。
本実施形態では、端子ピン33に巻き付けられた部分において、導線34の外周部は、露出部35と、露出部35に隣り合う被覆部36とを有する。詳細には、露出部35と被覆部36とは、導線34の周方向に隣り合っている。すなわち、端子ピン33に巻き付けられた部分において、導線34は、周方向全体に芯線340が露出した状態になっていない。また、本実施形態では、導線34と端子ピン33とが接触している箇所に、被覆部36が位置している。本実施形態の構成によれば、例えば導線34を端子ピン33に巻き付けた後に露出部35を形成することできる。導線34の被覆部36の一部に露出部35を形成する工程の詳細については後述する。
導線34は、端子ピン33に複数回巻かれている。より詳細には、導線34は、端子ピン33に対して長手方向に隙間38をあけて複数回巻かれている。本実施形態では、導線34は端子ピン33に5回巻かれているが、これは例示にすぎない。導線34を端子ピン33に巻く回数は、1回でもよいし、5回以外の複数回であってもよい。
また、導線34は、端子ピン33に隙間なく巻き付けられてもよい。ただし、導線34は、上述した通り、隙間38をあけて複数回巻かれるのが好ましい。これによれば、半田37が隙間38に充填され易くなる。本実施形態では、半田37が隙間38に充填されている(図4及び図5参照)。半田37が隙間38に充填されると、端子ピン33の導線34が巻き付けられた範囲において、半田37と端子ピン33との接触面積を増やすことができる。このために、露出部36と端子ピン33との電気的接続を確保し易くなる。
<4.ステータの製造方法>
<4.ステータの製造方法>
次に、本発明の例示的な実施形態に係るステータ3の製造方法について説明する。図6は、展開ステータ8を上から見た概略平面図である。図7は、図6の展開ステータ8を側方から見た概略平面図である。展開ステータ8は、環状に折り曲げることにより、環状のステータを形成する。本実施形態のステータ3は、先に展開ステータ8を作製し、作成した展開ステータ8を折り曲げて得られる。
展開ステータ8の製造にあたっては、磁性鋼板を軸方向に積層した直線状コアが準備される。直線状コアは、直線状のコアバック301と、直線状のコアバック301の軸方向に略平行な側面から突出する複数のティース302と、を有する。例えばインサート成形により、インシュレータ32が直線状コアに装着される。インシュレータ32の上から各ティース302に導線34が巻かれてコイル31が得られる。コイル31から引き出された導線34の端部を端子ピン33に巻き付け、半田37を用いて導線34と端子ピン33との電気的な接続を得る。これによって展開ステータ8が完成する。展開ステータ8が、複数のティース302が径方向内側に向いた環状に折り曲げられる。そして、展開ステータ8の両端部が接合されることによってステータ3が得られる。両端部の接合には、例えば溶接又はかしめが利用される。
ここで、コイル31から引き出された導線34の端部における、端子ピン33に対する処理について、更に詳細に説明する。導線34の端子ピン33に巻かれる部分において、ステータ3の製造方法は、次の第1の工程と第2の工程とを有する。第1の工程は、芯線340を絶縁部材341で覆う被覆部36の一部に、芯線340が露出する露出部35を形成する工程である。第2の工程は、露出部35と端子ピン33とを半田接合する工程である。
上記第1の工程によって、導線34の外周部に、露出部35と、露出部35に隣り合う被覆部36とを有する導線34が形成される。詳細には、露出部35と被覆部36とは、導線34の周方向に隣り合っている。第2の工程における半田付けは、半田付け装置(不図示)を用いて行われるのが好ましい。ただし、これは例示であって、第2の工程における半田付けは、半田ごてを用いて手作業で行われてもよい。上記第1の工程についても、複数の手法を採用できる。以下、2つの実施形態を例示する。
<4−1.第1実施形態>
<4−1.第1実施形態>
図8Aから図8Cは、本発明の第1実施形態に係るステータの製造方法を説明するための模式図である。図8A、図8B、図8Cの順にステータの製造手順は進む。図8A及び図8Bを参照して、コイル31から引き出された導線34は、支持部321に支持される端子ピン33に巻き付けられる。導線34は、端子ピン33の長手方向に隙間をあけて所定の回数巻かれる。所定の回数は適宜決定されてよい。導線34の巻き付けは手作業でもよいし、装置が使用されてもよい。
なお、図8Aは、導線34を端子ピン33に巻き付ける途中の状態を示している。図8Bは、端子ピン33に対する導線34の巻き付けが完了した状態を示している。端子ピン33に対する導線34の巻き付けが完了した段階で、導線34を端子ピン33に仮固定して、導線34の端子ピン33に巻き付けられない先端側が切断されてもよい。ただし、本実施形態では、端子ピン33に対する導線34の巻き付けが完了しても、導線34の切断は行われない。導線34は、先端側が引っ張られてテンションを加えられた状態になっている。なお、図8B及び図8Cにおいては、導線34の端子ピン33に巻き付けられない先端側の記載が省略されている。
上記第1の工程は、端子ピン33に導線34を巻き付けた後に行われる。詳細には、図8Cを参照して、上記第1の工程においては、内部に剥離部901が設けられた第1の筒状部材90の中に、導線34が巻き付けられた端子ピン33が挿入される。そして、上記第1の工程においては、剥離部901が導線34の一部に接触した状態で、第1の筒状部材90が回転される。図8Cにおいて、第1の筒状部材90は反時計回り方向に回転される。なお、第1の筒状部材90の回転方向は、反時計回り方向に限られず、時計回り方向であってもよい。
剥離部901は、本実施形態では切削刃である。切削刃は、第1の筒状部材90の軸方向に沿って延びている。切削刃は、1つでも良いが複数設けられてもよい。本実施形態では、切削刃は複数である。ただし、これは例示であり、剥離部901は、例えばブラシ又はやすり等であってもよい。剥離部901をブラシ又はやすりとする場合、これらは第1の筒状部材90の内周の広い範囲に設けられてよい。第1の筒状部材90の回転は、専用の回転装置(不図示)を用いて自動で行われる。第1の筒状部材90は、当該筒状部材の軸線C周りに回転される。なお、第1の筒状部材90の回転は、場合によっては手動で行われてもよい。
第1の筒状部材90の回転によって、導線34の剥離部901と接触する箇所において、絶縁部材341が除去される。このために、導線34の被覆部36の一部に、芯線340が露出する露出部35が形成される。本実施形態では、例えば図5に示すように、導線34は、端子ピン33と接触する側において絶縁部材341が残る。一方、端子ピン33と接触しない外面側において、絶縁部材341が除去されて露出部35が形成される。
被覆部36の一部に露出部35が形成されると、導線34の端子ピン33に巻き付けられない先端側が切断されて、上記第2の工程が実行される。これにより、コイル31から引き出された導線34の端子ピン33に対する処理が完了する。
本実施形態によれば、導線34の端子ピン33に巻かれる部分において、導線34の一部に芯線340が露出した露出部35が形成される。そして、他の部分は、芯線340が絶縁部材341で覆われる被覆部36となる。より詳細には、導線34の周方向全体の絶縁部材341が削り取られるわけではなく、導線34の周方向の一部に絶縁部材341が残る。このために、導線34の周方向全体の絶縁被覆を削り取る従来例に比べて、芯線340が必要以上に削られる可能性を低減できる。すなわち、断線の可能性を低減できる。
例えば、PEW(Polyester Enameled Wire)仕様の導線34は、耐熱性及び耐溶剤性に優れている。このために、導線34がPEW仕様の導線である場合、半田等の熱で絶縁部材341が除去され難い。このために、導線34の絶縁部材341を例えば切削又は研磨等によって除去する作業が必要となる。このような場合でも、本実施形態によれば、芯線340が削られる可能性を低減して、断線の発生確率を低減できる。なお、PEW仕様の導線34とは、絶縁部材341の主成分がポリエステル樹脂である導線を指している。
また、本実施形態によれば、絶縁部材341を除去する範囲の寸法管理を特に行う必要がない。このために、作業負担を低減できる。更に、本実施形態では、絶縁部材341の除去を行った後に、素早く半田付けを行うことが可能である。具体的には、絶縁部材341の除去を行った後に、導線34を端子ピン33に巻き付ける工程を行うことなく、素早く半田付けを行える。このために、芯線340の酸化を抑制して半田付け作業を行える。この結果、半田接合工程(上記第2の工程)において露出部35と端子ピン33との接合不良が生じる可能性を低減できる。
<4−2.第2実施形態>
<4−2.第2実施形態>
図9Aから図9Cは、本発明の第2実施形態に係るステータの製造方法を説明するための模式図である。図9A、図9B、図9Cの順にステータの製造手順は進む。第2実施形態においては、上記第1の工程は、導線34を端子ピン33に巻き付けながら行われる。
上記第1の工程においては、図9Aを参照して、まず、先端部に剥離部901が設けられる第2の筒状部材91の中に端子ピン33が挿入される。剥離部901は、本実施形態では切削刃である。ただし、剥離部901は、例えばブラシ又はやすりであってよい。第2の筒状部材91の先端は、支持部321に支持される端子ピン33の根元近傍まで近づけられる。
引き続き図9Aを参照して、上記第1の工程においては、導線34が第2の筒状部材91の外面に軸方向に沿って配置される。また、剥離部901と第2の筒状部材91の外面とにより、導線34が挟まれる。導線34は、コイル31から引き出された導線である。また、剥離部901と第2の筒状部材91の外面とによって挟まれた導線34には、第2の筒状部材91の軸方向にテンションがかけられる。テンションは、導線34が断線しない程度に調整される。
次に、図9Bを参照して、上記第1の工程においては、第2の筒状部材91が、回転されるとともに、軸方向に沿って先端部が端子ピン33の根元から離れる向きに移動される。軸方向は、第2の筒状部材91の軸方向のことである。図9Bにおいて、第2の筒状部材91は、軸線Dを中心として反時計方向に回転されながら上向きに上昇する。第2の筒状部材91の回転及び移動は、専用の回転移動装置(不図示)によって行われる。なお、第2の筒状部材91の回転方向は、反時計回り方向に限られず、時計回り方向であってもよい。
第2の筒状部材91が回転しながら上昇するために、導線34は、端子ピン33に対して長手方向に隙間をあけて巻かれる。上昇スピードの調整によって、隙間の大きさは調整できる。また、第2の筒状部材91の先端に剥離部901が設けられ、剥離部901と導線34とが接触した状態で第2の筒状部材91が導線34に対して相対移動する。詳細には、第2の筒状部材91は、導線34に対して上昇する。このために、導線34の剥離部901と接触する箇所において、絶縁部材341が除去される。この結果、導線34の被覆部36の一部に、芯線340が露出する露出部35が形成される。
図9Cは、コイル31から引き出させる導線34の端子ピン33に対する巻き付け処理が完了した状態を示している。図9Cを参照して、コイル31から引き出された導線34が、端子ピン33の長手方向に隙間をあけて所定の回数巻かれることによって、導線34の端子ピン33に対する巻き付け処理が完了する。所定の回数は、適宜変更可能である。
導線34の端子ピン33に対する巻き付けが完了すると、導線34の端子ピン33に巻き付けられない先端側が切断されて、上記第2の工程が実行される。これにより、コイル31から引き出された導線34の端子ピン33に対する処理が完了する。
第2実施形態の場合も、第1実施形態の場合と同様に、導線34の端子ピン33に巻かれる部分において、導線34の一部に芯線340が露出した露出部35が形成される。そして、他の部分は、芯線340が絶縁部材341で覆われる被覆部36となる。第2実施形態は、第1実施形態と同様の効果を発揮する。また、第2実施形態では、導線34の端子ピン33に対する巻き付けを行いながら絶縁部材31の除去を行える。このために、導線34の巻き付け作業と絶縁部材31の除去作業とを別々に行う場合に比べて、効率良く作業を進めることができる。
<5.変形例等>
<5.変形例等>
以上に示した実施形態や変形例の構成は、本発明の例示にすぎない。実施形態や変形例の構成は、本発明の技術的思想を超えない範囲で適宜変更されてもよい。また、複数の実施形態及び変形例は、可能な範囲で組み合わせて実施されてよい。
例えば、以上においては、導線34と端子ピン33とが接触している箇所に被覆部36が位置する構成を示した。しかし、これは例示にすぎない。図10は、本発明の実施形態に係るステータ3の変形例を示す模式図である。図10に示す通り、導線34と端子ピン33とが接触している箇所に露出部35が位置してもよい。
また、以上においては、展開ステータ8の状態で、導線34の端部が端子ピン33に巻き付けられる構成とした。しかし、これは例示にすぎない。展開ステータ8を環状にした後に、導線34の端部が端子ピン33に巻き付けられてもよい。
また、以上においては、本発明がモールドモータに適用される場合を示した。しかし、これは例示にすぎず、本発明はモールドモータ以外のモータに適用されても構わない。
本発明は、例えばモータに好適に利用できる。
1・・・モータ、2・・・ロータ、3・・・ステータ、4・・・ケーシング、4a・・・ケーシング本体、4b・・・ケーシングカバー、5・・・シャフト、6a、6b・・・軸受け、7・・・回路基板、8・・・展開ステータ、30・・・ステータコア、31・・・コイル、32・・・インシュレータ、33・・・端子ピン、34・・・導線、35・・・露出部、36・・・被覆部、37・・・半田、38・・・隙間、90・・・第1の筒状部材、91・・・第2の筒状部材、301・・・コアバック、302・・・ティース、321・・・支持部、340・・・芯線、341・・・絶縁部材、901・・・剥離部
Claims (15)
- モータ用のステータであって、
コイルと、
芯線と前記芯線を覆う絶縁部材とを有し、前記コイルから引き出されている導線と、
前記導線の端部が巻き付けられた端子ピンと、
前記導線と前記端子ピンとを電気的に接続する半田と、
を有し、
前記導線の前記端子ピンに巻き付けられた部分は、前記芯線が露出する露出部と、前記芯線が前記絶縁部材で覆われる被覆部とを有し、
前記露出部と前記端子ピンとが前記半田によって電気的に接続されている、ステータ。 - 前記端子ピンに巻き付けられた部分において、前記導線の外周部は、前記露出部と、前記露出部に隣り合う前記被覆部とを有する、請求項1に記載のステータ。
- 前記導線と前記端子ピンとが接触している箇所に、前記被覆部が位置する、請求項1又は2に記載のステータ。
- 前記導線は、前記端子ピンに複数回巻かれている、請求項1から3のいずれか1項に記載のステータ。
- 前記導線は、前記端子ピンに対して長手方向に隙間をあけて複数回巻かれている、請求項4に記載のステータ。
- 前記半田が前記隙間に充填されている、請求項5に記載のステータ。
- 前記芯線がアルミニウム線である、請求項1から6のいずれか1項に記載のステータ。
- 前記絶縁部材の主成分がポリエステル樹脂である、請求項1から7のいずれか1項に記載のステータ。
- 請求項1から8のいずれか1項に記載のステータを有する、モータ。
- 芯線と前記芯線を覆う絶縁部材とを有する導線の端子ピンに巻かれる部分において、
前記芯線を前記絶縁部材で覆う被覆部の一部に、前記芯線が露出する露出部を形成する第1の工程と、
前記露出部と前記端子ピンとを半田接合する第2の工程と、
を有する、ステータの製造方法。 - 前記第1の工程によって、前記導線の外周部に、前記露出部と前記露出部に隣り合う前記被覆部とを有する導線が形成される、請求項10に記載のステータの製造方法。
- 前記第1の工程は、前記端子ピンに前記導線を巻き付けた後に行われる、請求項10又は11に記載のステータの製造方法。
- 前記第1の工程においては、
内周に剥離部が設けられた第1の筒状部材の中に、前記導線が巻き付けられた前記端子ピンが挿入され、
前記剥離部が前記導線の一部に接触した状態で、前記第1の筒状部材が回転される、請求項12に記載のステータの製造方法。 - 前記第1の工程は、前記導線を前記端子ピンに巻き付けながら行われる、請求項10又は11に記載のステータの製造方法。
- 前記第1の工程においては、
先端部に剥離部が設けられる第2の筒状部材の中に、前記端子ピンが挿入され、
前記導線が、前記第2の筒状部材の外面に軸方向沿って配置され、
前記剥離部と前記第2の筒状部材の外面とにより、前記導線が挟まれ、
前記第2の筒状部材が、回転されるとともに、前記軸方向に沿って前記先端部が前記端子ピンの根元から離れる向きに移動される、請求項14に記載のステータの製造方法。
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