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JP2017085705A - ドライブ回路 - Google Patents

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JP2017085705A JP2015208959A JP2015208959A JP2017085705A JP 2017085705 A JP2017085705 A JP 2017085705A JP 2015208959 A JP2015208959 A JP 2015208959A JP 2015208959 A JP2015208959 A JP 2015208959A JP 2017085705 A JP2017085705 A JP 2017085705A
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Abstract

【課題】ハーフブリッジ回路のドライブ回路から発生するノイズを低減する。
【解決手段】第1スイッチQ2およびQ2と直列接続された第2スイッチQ3のオンオフ用の電圧を発信する駆動電圧発信回路20であって、駆動電圧発信回路はQ2をオンオフさせる第1駆動回路と、Q3をオンオフさせる第2駆動回路と、第1、第2駆動回路へ信号を送る制御回路34と、コンデンサを備え第1、第2駆動回路と制御回路の電源は共通であってコンデンサの高圧側は電源と第1駆動回路に接続され、低圧側はQ2とQ3の間に接続されコンデンサはQ3がオン時には高圧側からの電力が充電され、Q3がオフ時には充電電力を放電することでQ2をオンオフさせ駆動電圧発信回路はコンデンサと直列に抵抗器またはインダクタを接続する。
【選択図】図1

Description

本発明はドライブ回路に関し、特にハーフ・ブリッジ回路を駆動するためのドライブ回路から発生するノイズの低減に関する。
近年、LED素子は発光効率の向上や寿命向上等により、従来の光源からの置き換えが急速に進みつつある。今後、LED素子の性能が向上すれば、更に汎用の照明器具分野でLED光源が採用され、LED電源装置などの照明用電源装置の需要が高まることが期待される。ところで、LED素子を多数使用した照明器具では、従来のHIDランプを使用した照明器具に比べてランプの形状による構造の制約が少なくなり、自由な形状の照明器具を実現出来るようになった。本来、1個当たりの光出力が小さいというのがLED素子の特徴であるが、多数の素子を直並列により組み合わせて光出力を増大させたことで、従来のHIDランプからLEDランプへの置き換えが行われるようになった。
そしてLED電源装置には、地絡等の安全性を考慮した絶縁トランスを使用する方式(絶縁トランス型と呼ぶ)や、絶縁トランスを使用せず、商用電源を整流し、ハーフ・ブリッジ回路(インバータ回路)で高周波に変換し、再び直流に変換後、LEDを点灯させる方式(ハーフ・ブリッジ型と呼ぶ)などがある。絶縁トランス型のLED電源装置では、トランスの重量が重く、高価という欠点があり、昨今では、ハーフ・ブリッジ型のLED電源装置の採用が多くなりつつある。
ハーフ・ブリッジ型のLED電源装置において、中間回路として構成されるハーフ・ブリッジ回路は、FETなどのスイッチング素子が高電位側(ハイサイド側)とグラウンド側(ローサイド側)に直列に接続されている。そして、高電位側とグラウンド側のFETが交互にオンオフ動作することにより高周波電圧の生成を実現している。しかしながら、ハイサイド側のFETを安定的にオンオフ動作させるためには、外部電源による電力供給などによる昇圧が必要となる。
特許文献1には、ハーフ・ブリッジ回路の高電位側のFETを駆動させるために、ドライブ回路にコンデンサーを備え、グラウンド側のFETがオン時にコンデンサーを充電し、グラウンド側のFETがオフ時にコンデンサーの電力を放電することにより、昇圧が可能となり、外部電源などを利用せずに(または外部電源の容量を小さくして)、高電位側のFETを安定的に動作させる技術が開示されている。
特開2005−304210
しかしながら、特許文献1のようにハイサイド側のFETの動作電圧の供給にコンデンサーを利用することで、コンデンサーに充電された電力を放電し、ハイサイド側のFETをスムーズに駆動させることは実現出来るものの、制御回路が原因不明の誤動作を起こしてしまい、ドライブ回路の安定的な動作が維持できない問題が発生していた。一般的にこのような制御回路の誤動作は、LED電源装置側のスイッチング回路など(FETなど)からのノイズが原因であることが多い。そこで、制御回路の安定動作を実現するためにドライブ回路あるいは制御回路にシールド処理を施しノイズ対策を強化したが、制御回路の安定的な動作維持は実現出来なかった。
本発明者らは、ハーフ・ブリッジ回路を駆動するためのドライブ回路において、制御回路が誤動作する原因について鋭意研究し、本発明に至った。そして、本発明者らの検討によると、回路構成をコンパクトにするため、ハーフ・ブリッジ回路を駆動させる駆動回路と、該駆動回路からハーフ・ブリッジ回路への電圧を制御する制御回路の駆動電源が共通する場合(配線が共通する場合)において、制御回路が誤動作することを見出した。当然のことながら、安定動作を実現するために制御回路に別電源(外部電源等)を設けることも考えられる。しかしながら、回路構成をコンパクトにするために上述のようなハーフ・ブリッジ型のLED電源装置が開発されているにも関わらず、別電源を利用すると、回路構成が複雑になってしまう可能性があり、まだまだ改良の余地がある。
すなわち、本発明は、上記従来技術の課題に鑑みて行われたものであって、その目的はハーフ・ブリッジ回路を駆動する駆動回路と制御回路の駆動電源が共通(配線が共通)するドライブ回路において、制御回路の誤動作を防止し、安定的な動作が可能なドライブ回路、および、安定動作が可能なドライブ回路を備えたLED電源装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明にかかる駆動電圧発信回路は、
高電位側の第1スイッチおよび該第1スイッチと直列に接続されたグラウンド側の第2スイッチを有するハーフ・ブリッジ回路のオンオフ動作用の駆動電圧を発信する駆動電圧発信回路であって、
前記駆動電圧発信回路は、前記第1スイッチをオンオフ動作させる第1駆動回路と、前記第2スイッチをオンオフ動作させる第2駆動回路と、前記第1駆動回路および第2駆動回路へ制御信号を送る制御回路と、コンデンサーと、を備え、
前記第1駆動回路と第2駆動回路、および前記制御回路の駆動電源は共通であって、
前記コンデンサーの高電位側は前記駆動電源および前記第1駆動回路に接続され、低電位側は前記第1スイッチと第2スイッチの間に接続され、
前記コンデンサーは、前記第2スイッチがオン時にはコンデンサーの高電位側からの電力が充電され、前記第2スイッチがオフ時には充電された電力を放電することで前記第1スイッチをオンオフ動作させ、
さらに前記駆動電圧発信回路は、前記コンデンサーと直列に抵抗器またはインダクタを接続することで、該コンデンサーから発生するスパイク電流が抑制されることを特徴とする。
また、前記駆動電圧発信回路は、供給電圧を前記第1駆動回路および第2駆動回路の駆動電圧に変換する第1電圧供給回路を備え、
前記第1電圧供給回路からの電圧を前記制御回路の駆動電圧に変換する第2電圧供給回路を備えることが好適である。
また、前記抵抗器のインピーダンスは、10Ω〜500Ωであることが好適である。
また、前記インダクタのインダクタンスは、0.1μH〜10μHであることが好適である。
また、前記駆動電圧発信回路を有するLED電源装置であって、
前記駆動電圧発信回路は、LED電源装置が有するハーフ・ブリッジ回路をオンオフ動作させることでLED素子を安定動作させることが好適である。
本発明によれば、ハーフ・ブリッジ回路を駆動するための駆動回路と、該駆動回路を制御する制御回路の駆動電源が共通(配線が共通)するドライブ回路において、駆動回路が備えるコンデンサーと直列に抵抗器またはインダクタを接続し、コンデンサーへ流れる電流を抑制することで、コンデンサーの充放電により発生していた電源ノイズが駆動回路と共通電源である制御回路に入り込むのを低減することが可能となった。その結果、本構成によるドライブ回路が備える制御回路の安定動作が実現出来るとともに、LED素子への安定的な電圧供給が可能となった。
本発明に係るLED電源装置の概略構成図を示す。 本発明に係るLED電源装置におけるドライブ回路および従来のドライブ回 路の概略構成図を示す。 従来のLED電源装置における図1のP1点およびP2点での電圧波形を示 す。 本発明に係るLED電源装置における図1のP1点およびP2点での電圧波 形を示す。 本発明に係るLED電源装置が備えるドライブ回路の内部ロジック概略図を 示す。
以下、本発明のLED電源装置について図面を用いて説明するが、本発明の趣旨を超えない限り何ら以下の例に限定されるものではない。
図1に本発明に係るLED電源装置の概略図を示す。同図に示すLED電源装置10は、商用の交流電圧を供給する商用電源12と、交流電圧を整流するための整流回路14と、該整流回路14からの電圧を昇圧して直流電圧を生成するアクティブフィルタ回路16(力率改善回路)と、高周波の交流電圧を生成するハーフ・ブリッジ回路18と、該ハーフ・ブリッジ回路18をオンオフ動作させるためのドライブ回路20と、高周波の交流電圧を直流電圧に変換しLED素子24へ直流電圧を供給するための平滑回路22と、を備えている。
はじめに整流回路14について説明する。
整流回路14は、ダイオード・ブリッジDB1と平滑用コンデンサーC1を備えている。商用電圧12により交流の商用電圧(AC100VやAC200Vなど)を印加すると、商用電圧はダイオード・ブリッジDB1に到達する。ダイオード・ブリッジDB1は、ダイオード素子などで構成されているが、同じ機能を果たせれば他の半導体素子でも良い。ダイオード・ブリッジDB1によって全波整流された電圧(脈流電圧とも呼ぶ)は、平滑用コンデンサーC1によって大まかな直流電圧(完全な直流電圧にするためには、さらに積分回路が必要)に平滑される。
平滑された電圧はアクティブフィルタ回路16へと到達する。アクティブフィルタ回路16は、インダクタL1と、FETで構成される力率改善スイッチQ1と、該力率改善スイッチQ1のスイッチング動作の指令を行うPFC回路と、ダイオードD1と、平滑用コンデンサーC2を備えている。
PFC回路は、力率改善スイッチQ1を制御して、力率改善スイッチQ1にオンオフを繰り返させる。力率改善スイッチQ1がオンの間、整流回路14が生成した脈流電圧がインダクタL1に印加され、インダクタL1に電流が流れる。力率改善スイッチQ1がオフになると、インダクタL1を流れる電流が、ダイオードD1を介して、平滑用コンデンサーC2(電解コンデンサ)を充電する。これにより、平滑用コンデンサーC2には、昇圧された電圧が充電される。このような一連の動作でPFC回路が力率改善スイッチQ1をオンオフするタイミングを調整することにより、LED電源装置10の力率が改善される。なお、平滑用コンデンサーC2の陰極端子は、LED電源装置10内の基準電位を有するグラウンド配線に接続されている。そして、アクティブフィルタ回路16で生成された電圧はハーフ・ブリッジ回路18へ到達するとともに、ドライブ回路20にも到達する。
次にハーフ・ブリッジ回路18の動作について説明する。
ハーフ・ブリッジ回路18は、ハイサイド側スイッチQ2とローサイド側スイッチQ3を直列に電気接続した回路であり、平滑用コンデンサーC2の両端に電気接続されている。ハイサイド側スイッチQ2およびローサイド側スイッチQ3はFETなどのスイッチング素子で構成されている。また、ハイサイド側スイッチQ2およびローサイド側スイッチQ3は、FETと同じ機能を果たせれば他のスイッチング素子でも構わない。ハイサイド側スイッチQ2が高電圧側(ハイサイド側)に接続されており、ローサイド側スイッチQ3がグラウンド側(ローサイド側)に接続されている。ハイサイド側スイッチQ2およびローサイド側スイッチQ3は、ドライブ回路20からの電圧信号にしたがって、それぞれのスイッチQ2,Q3が交互にオンオフを繰り返すことにより、スイッチQ2,Q3の接続点bから矩形波電圧が発生する。
ここで、ハーフ・ブリッジ回路18を駆動させるためのドライブ回路20について説明する。ドライブ回路20は、ハーフ・ブリッジ回路18へ駆動電圧を供給する駆動回路32と、該駆動回路32からの駆動電圧を制御する制御回路34と、駆動回路32が動作するための電圧を供給する駆動回路用電圧供給回路36と、該駆動回路用電圧供給回路36からの電圧を降圧して制御回路34が動作する電圧を供給する制御回路用電圧供給回路38を備えている。
そして、ドライブ回路20は、アクティブフィルタ回路16が備える平滑用コンデンサーC2で平滑された電圧が供給されることで動作する。また、駆動回路32および制御回路34の駆動に必要な電圧がそれぞれ異なる場合は、平滑用コンデンサーC2からの電圧を駆動回路32および制御回路34が必要な電圧に降圧して供給する。具体的には、平滑用コンデンサーC2からの電圧を駆動回路用電圧供給回路36によって駆動回路32が必要な電圧に降圧してから、駆動回路32へ供給している。駆動回路用電圧供給回路36はスイッチング方式のDCDCコンバータである。そして駆動回路用電圧供給回路36からの降圧された電圧は、制御回路用電圧供給回路38にも供給され、制御回路34が必要な駆動電圧までさらに降圧され、制御回路36へ供給される。制御回路用電圧供給回路38はスイッチング方式に比べてノイズの少ないシリーズ方式のDCDCコンバータであることが好適である。
このように駆動回路32と制御回路34の供給電源を共通(電源からの配線を共通)にすることで、LED電源装置(およびドライブ回路20)のコンパクト化が図れる。例えば上記構成および機能を専用ICとして設計することで、さらにLED電源装置のコンパクト化が実現出来る。
次に駆動回路32について詳しく説明する。
図2(a)に本発明に係るLED電源装置10が備える駆動回路32の概略構成図を示す。Vccには平滑用コンデンサーC2から駆動回路用電圧供給回路36を通して電圧が供給されており、COMがグラウンド配線である。また入力端子であるINには、制御回路34からの制御信号が入力される。LOとCOMは図1のローサイド側スイッチQ3に接続されている。また、Vsは図1の高電位側(ハイサイド側)のハイサイド側スイッチQ2とローサイド側スイッチQ3の中間点である接続点bに接続されており、HOはハイサイド側スイッチQ2のゲートに接続されている。また、ハイサイド側スイッチQ2側には図2(a)に示すように逆流防止用のダイオードD6と、充電用コンデンサーC7と、さらに、本発明において特徴的な構成として抵抗器R3が直列に接続されている。
駆動回路の動作およびノイズ発生原理について
図2(b)には、ハーフ・ブリッジ型のLED電源装置における従来の駆動回路の概略構成図を示す。ここでは、図1の駆動回路32として図2(b)に示す従来の駆動回路(抵抗器R3が未接続の回路)が組み込まれた場合の説明とする。高電位側のハイサイド側スイッチQ2を駆動する駆動回路32の電源として、充電用コンデンサーC7にチャージされている電力を利用する。ローサイド側スイッチQ3がオンすると、充電用コンデンサーC7にスパイク状の充電電流が流れる。このスパイク電流は、駆動回路用電圧供給回路36(スイッチング方式のDCDCコンバータ)の出力P1点の電位を急激に押し下げ、図3(a)に示すようなスパイク状の電圧が発生する。このスパイク状の電圧の落ち込みは周波数成分が高いので、制御回路34の動作に必要な電圧を生成する制御回路用電圧供給回路38(シリーズ方式のDCDCコンバータ−)を入出力間の浮遊容量を通して通過し、ほぼ減衰なしにP2点に現れる。つまり、制御回路34に入力される電圧P2点は図3(b)のようなスパイク状の電圧となり、制御回路34の誤動作を引き起こしてしまう。特に、制御回路34にマイコンを使用し、A/Dコンバータを使用して制御を行っている場合においては不安定な動作の原因となる。
そこで本発明では、図2(a)に示すように駆動回路32の充電用コンデンサーC7と直列に抵抗器R3を接続することで、図4(a)に示すようなノイズ(落ち込み)の少ないP1点での電圧波形を得ることが出来る。これは抵抗器R3を接続することにより充電用コンデンサーC7に流れ込むスパイク電流を低減(抑制)させることにより、P1点での落ち込みを減少させていると言える。抵抗器R3のインピーダンスは、10Ω〜500Ωであることが好適である。また、抵抗器R3を接続する替わりにインダクタを接続しても同様の効果が得られる。この時のインダクタのインダクタンスは、0.1μH〜10μHであることが好適である。この低減したスパイク電圧は周波数成分が低いので、入出力間の浮遊容量を通過することもなく、制御回路用電圧供給回路38の抵抗器と出力容量により減衰し、図4(b)に示すようなきれいな直流電圧となる。また、このような現象は動作時間が非常に短く、DCDCコンバータ(駆動回路用電圧供給回路36および制御回路用電圧供給回路38)の制御機能で一定電圧に制御できる時間よりはるかに短いので、フィードバック制御により一定値にすることは出来ない。
駆動回路の内部ロジックについて
図5に本発明に係るLED電源装置10が備える駆動回路32の内部ロジック概略図を示す。ハイサイド側スイッチQ2用として、抵抗R4、シュミットトリガ回路ST、信号反転回路、パルス発生器(PLUSE GEN)、レベルシフト回路LVSh、電圧検出回路(UV DETECT)、パルスフィルター(PULSE FILTER)、RSフリップフロップ回路RSFFを備える。また、ローサイド側スイッチQ3用として、抵抗R4、シュミットトリガ回路ST、信号反転回路を備える。
制御回路34からの制御信号が駆動回路32の制御信号入力端子であるINに入力されると、シュミットトリガ回路STを介して信号反転回路へ制御信号として送られる。シュミットトリガ回路STおよび抵抗R4は、INからの制御信号が揺らいだ場合においても、安定した出力レベルを電圧検出回路に転送するための回路である。信号反転回路の有する電圧検出回路(UV DETECT)は、INからの制御信号に対して電圧レベルの検出を行い、HOまたはLOへの信号反転機能を果たしている。前述のとおり、LOの出力がオン時(ローサイド側スイッチQ3がオン時)にはHOの出力はオフであり、この時に充電用コンデンサーC7が充電される。また、LOの出力がオフ時(ローサイド側スイッチQ3がオフ時)にはHOの出力はオンとなる。
次にハイサイド側スイッチQ2への信号出力動作について説明する。
ワンショットパルスを生成するパルス発生器(PLUSE GEN)は、信号反転回路の出力の立ち上がりと立ち下がりでそれぞれワンショットパルス信号を生成する。レベルシフト回路LVShは、トランジスタTr1およびトランジスタTr2と、抵抗R5および抵抗R6で構成される。トランジスタTr1はパルスジェネレータ−からのワンショットパルス信号(立ち上がりによる信号)をVbのレベルに変換し、トランジスタTr2はパルスジェネレータ−からのワンショットパルス信号(立ち下がりによる信号)をVbのレベルに変換する。
レベルシフト回路LVShの出力信号は、パルスフィルター(PULSE FILTER)および電圧検出回路(UV DETECT)を介して、RSフリップフロップ回路RSFFに入力される。例えば、レベルシフト回路LVShからのワンショットパルス信号(立ち上がりによる信号)はRSFFのセット入力となり、レベルシフト回路LVShからのワンショットパルス信号(立ち下がりによる信号)はRSFFのリセット入力となる。この際に、パルスフィルターは、規定の制御信号以外の不定な信号を除去する。駆動回路32は、このRSフリップフロップ回路RSFFの出力信号により、ハイサイド側スイッチQ2のオン信号HOを出力する。電圧検出回路(UV DETECT)は、電圧VBを監視しており、それが低下した際にRSFFにリセット入力を行う。HOからの信号が停止すると、LOからの信号が出力され、ハーフ・ブリッジ回路32のオンオフ動作が行われる。
このように駆動回路32の一連の動作により、ドライブ回路20からの電圧を受けて、ハーフ・ブリッジ回路18のハイサイド側スイッチQ2およびローサイド側スイッチQ3のオンオフ動作により、高周波電流(高周波電圧)が生成される。生成された高周波電流はインダクタL2へと到達する。
そして、接続点bには、小インピーダンスのインダクタL2および小容量の絶縁コンデンサーC3のLC直列回路が接続され、コンデンサーC3の他端が平滑回路22の高電位側の入力端に繋がっている。ローサイド側スイッチQ3のグラウンド側には、小容量の絶縁コンデンサーC4が接続され、該絶縁コンデンサーC4の他端には平滑回路22のグラウンド側の入力端が繋がっている。
絶縁コンデンサーC3およびC4は、入力側(交流電源12側)と負荷側(LED素子24側)の絶縁を実現するために接続されている。絶縁コンデンサーC3、C4の静電容量は、LED素子24と放熱器間の絶縁が破壊され、人が放熱器に接触した場合に、人を通じて大地に流れる電流の最大値が、人体に影響のない電流値である1mA以下となるようなpFオーダーである。例えば、絶縁コンデンサーC3、C4にはpFオーダーの容量の同じセラミック・コンデンサーなどを使用するのが好適である。そして、ハーフ・ブリッジ回路18によって生成された高周波電圧は、インダクタL2とコンデンサーC3を介して平滑回路22へと到達する。
矩形波電圧(または高周波電圧)を直流へ変換するための平滑回路22は、ダイオード・ブリッジDB2と、平滑用コンデンサーC5で構成されている。ダイオード・ブリッジDB2は、4つの整流素子であるダイオードD2〜D5からなる。これらダイオードD2〜D5によって、インダクタL2を流れる電流を全波整流にして、平滑用コンデンサーC5を充電し、LED素子24を点灯させる直流電流を生成する。なお、ダイオード・ブリッジDB2は、高周波の周波数に対して逆回復時間が十分短い高速型ダイオードなどを用いて構成する。
このような構成において、ハーフ・ブリッジ回路18で、ハイサイド側スイッチQ2がオン、ローサイド側スイッチQ3がオフの状態になると、接続点bに矩形波電圧が印加され、インダクタL2に向けてパルス電流isが流れる。正方向のパルス電流ISは、インダクタL2により制限を受けつつ、平滑用コンデンサーC2に蓄えられた電荷をC2→Q2→L2→C3→D2→C5→D5→C2の順に流して、平滑用コンデンサーC5を充電し、LED素子24を点灯する直流電流となる。
次に、ハイサイド側スイッチQ2がオフ、ローサイド側スイッチQ3がオンの状態になると、C3およびC4に蓄えられた電荷が、インダクタL2を逆向きに、パルス電流ISが流れる。負方向のパルス電流ISは、インダクタL2により制限を受けつつ、C3→L2→Q3→C4→D3→C5→D4→C3の順に流して、平滑用コンデンサーC5を充電し、同じくLED素子24を点灯する直流電流となる。
そして、LED素子24に適正な電流が流れるように、制御回路34からの制御指令が駆動回路32に送られる。制御回路34には上述した抵抗器R3の影響(コンデンサC7への充電電流の抑制によるノイズの低減)による安定した電圧が常に印加されることとなり、制御回路34自体が安定した動作を実現できているので、駆動回路32からの電圧によるハーフ・ブリッジ回路18のオンオフ動作も安定的に行われ、LED素子24の安定的な動作が可能となる。
以上のように、回路構成をコンパクトにするために、ハーフ・ブリッジ回路を駆動するための駆動回路と、該駆動回路を制御する制御回路の駆動電源が共通(配線が共通)するドライブ回路において、ドライブ回路が備えるコンデンサーと直列に抵抗器またはインダクタ−を接続することでコンデンサーへの電流を抑制し、コンデンサーの充放電により発生していたノイズが制御回路に入り込むことを低減することが可能となり、制御回路の安定動作およびLED素子への安定的な電圧供給(LED電源装置の安定動作維持)が実現出来る。
10 LED電源装置
12 商用電源
14 整流回路
16 アクティブフィルター回路
18 ハーフ・ブリッジ回路
20 ドライブ回路
22 平滑回路
24 LED素子
32 駆動回路
34 制御回路
36 駆動回路用電圧供給回路
38 制御回路用電圧供給回路
R1〜R6 抵抗器
D1〜D6 ダイオード
C1、C2、C5 平滑用コンデンサー
C3、C4 絶縁コンデンサー
C7 充電用コンデンサー
Q1 力率改善スイッチ
Q2 第1スイッチ
Q3 第2スイッチ
L1〜L2 インダクタ
ST シュミットトリガ回路
LVSh レベルシフト回路
Tr1〜Tr2 トランジスタ
RSFF RSフリップフロップ回路

Claims (5)

  1. 高電位側の第1スイッチおよび該第1スイッチと直列に接続されたグラウンド側の第2スイッチを有するハーフ・ブリッジ回路のオンオフ動作用の駆動電圧を発信する駆動電圧発信回路であって、
    前記駆動電圧発信回路は、前記第1スイッチをオンオフ動作させる第1駆動回路と、前記第2スイッチをオンオフ動作させる第2駆動回路と、前記第1駆動回路および第2駆動回路へ制御信号を送る制御回路と、コンデンサーと、を備え、
    前記第1駆動回路と第2駆動回路、および前記制御回路の駆動電源は共通であって、
    前記コンデンサーの高電位側は前記駆動電源および前記第1駆動回路に接続され、低電位側は前記第1スイッチと第2スイッチの間に接続され、
    前記コンデンサーは、前記第2スイッチがオン時にはコンデンサーの高電位側からの電力が充電され、前記第2スイッチがオフ時には充電された電力を放電することで前記第1スイッチをオンオフ動作させ、
    さらに前記駆動電圧発信回路は、前記コンデンサーと直列に抵抗器またはインダクタを接続することで、該コンデンサーから発生するスパイク電流が抑制されることを特徴とする駆動電圧発信回路。
  2. 請求項1に記載の駆動電圧発信回路であって、
    前記駆動電圧発信回路は、供給電圧を前記第1駆動回路および第2駆動回路の駆動電圧に変換する第1電圧供給回路を備え、
    前記第1電圧供給回路からの電圧を前記制御回路の駆動電圧に変換する第2電圧供給回路を備えることを特徴とする駆動電圧発信回路。
  3. 請求項1および請求項2の何れかに記載の駆動電圧発信回路であって、
    前記抵抗器のインピーダンスは、10Ω〜500Ωであることを特徴とする駆動電圧発信回路。
  4. 請求項1および請求項2の何れかに記載の駆動電圧発信回路であって、
    前記インダクタのインダクタンスは、0.1μH〜10μHであることを特徴とする駆動電圧発信回路。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の駆動電圧発信回路を有するLED電源装置であって、
    前記駆動電圧発信回路は、LED電源装置が有するハーフ・ブリッジ回路をオンオフ動作させることでLED素子を安定動作させることを特徴とするLED電源装置。
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