JP2017082357A - 液体柔軟剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記(A)〜(C)成分を含有する、液体柔軟剤組成物。(A)エステル基及び/又はエーテル基により分断されていてもよい、炭素数10〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有する3,4級アミン化合物。(B)式(B−1)で表される硫黄含有香料前駆体、Y−S−G−Q(B−1)(Yは(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル)基をもつケトン;Gは2〜15個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基又はアルケニル基から誘導される2価又は3価の基;Qは水素原子、−S−Y基又は−NR12−Y基)。(C)アルコール香料。
【選択図】なし
Description
そこで、香りの持続性を達成するために様々な手段が取られている。例えば、香料と不揮発性の基質とを化学的に結合させた香料前駆体を用いる技術が知られている(特許文献1〜4)。香料前駆体は、光や熱、水等のトリガーによって結合が切断されることで香りを持続的に放出する。特に、チオールとα,β−不飽和ケトン型香料とが結合してなる硫黄含有香料前駆体は、香りの持続性に優れることが知られている(特許文献1)。
しかしながら、チオダマスコン及びチオダマセノンについては、国際香粧品香料協会(IFRA)によって使用濃度制限が課されており、上限配合量の際に得られる残香性を超える残香性を得ることは困難であった。
1.液体柔軟剤組成物であって、
下記(A)〜(C)成分:
(A)エステル基及び/又はエーテル基により分断されていてもよい、炭素数10〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
(B)下記一般式(B−1)で表される硫黄含有香料前駆体、
Y−S−G−Q (B−1)
(式中、
Yは、以下に示す基(Y−1)を表し、
Sは、硫黄原子を表し、
Gは、2〜15個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基又はアルケニル基から誘導される2価又は3価の基を表し(前記2価又は3価の基は、場合により−OR11、−NR11 2、−COOR11及びR11基(各基中、R11は、水素原子又はC1〜C6アルキル基又はアルケニル基を表す)からなる群から選択される1つ以上の基で置換されていてもよい)、及び
Qは、水素原子、−S−Y基又は−NR12−Y基(各基中、Yは上記のように規定され、且つ、R12は、水素原子又はメチル基を表す)を表す。)、及び
(C)アルコール香料
を含有する、液体柔軟剤組成物。
2.(B)成分が、3−(ドデシルチオ)−1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル)−1−ブタノン及び3−(ドデシルチオ)−1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1,3−ジエン−1−イル)−1−ブタノンからなる群より選ばれる、前記1に記載の液体柔軟剤組成物。
3.(C)成分が、ClogP値が3〜10のアルコール香料である、前記1又は2のいずれかに記載の液体柔軟剤組成物。
4.(C)成分が、サンタロール、ブラハマノール、サンタリノール、バクダノール、ジャバノール及びサンダロールからなる群より選ばれる、前記1〜3のいずれかに記載の液体柔軟剤組成物。
5.(C)成分が、バクダノール、ジャバノール及びサンダロールからなる群より選ばれる、前記4に記載の液体柔軟剤組成物。
6.(B)成分に対する(C)成分の質量比((C)/(B))が0.05〜50である、前記1〜5のいずれかに記載の液体柔軟剤組成物。
したがって、本発明は従来の液体柔軟剤組成物にはない付加価値を有する液体柔軟剤組成物として有用である。
(A)エステル基及び/又はエーテル基により分断されていてもよい、炭素数10〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
(B)下記一般式(B−1)で表される硫黄含有香料前駆体、
Y−S−G−Q (B−1)
(式中、
Yは、以下に示す基(Y−1)を表し、
Sは、硫黄原子を表し、
Gは、2〜15個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基又はアルケニル基から誘導される2価又は3価の基を表し(前記2価又は3価の基は、場合により−OR11、−NR11 2、−COOR11及びR11基(各基中、R11は、水素原子又はC1〜C6アルキル基又はアルケニル基を表す)からなる群から選択される1つ以上の基で置換されていてもよい)、及び
Qは、水素原子、−S−Y基又は−NR12−Y基(各基中、Yは上記のように規定され、且つ、R12は、水素原子又はメチル基を表す)を表す。)、及び
(C)アルコール香料
を必須成分として含有する。
(A)成分は、「エステル基及び/又はアミド基で分断されていてもよい、炭素数10〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物」である。
炭素数10〜26の炭化水素基(以下、本明細書において「長鎖炭化水素基」ということがある)の炭素数は、10〜26であり、17〜26が好ましく、19〜24がより好ましい。炭素数が10以上であると柔軟性付与効果が良好であり、26以下であると液体柔軟剤組成物のハンドリング性が良好である。
長鎖炭化水素基は、飽和であっても不飽和であってもよい。長鎖炭化水素基が不飽和である場合、二重結合の位置はいずれの箇所にあっても構わないが、二重結合が1個の場合には、その二重結合の位置は長鎖炭化水素基の中央であるか、中央周辺に存在していることが好ましい。
長鎖炭化水素基は、鎖状の炭化水素基であっても構造中に環を含む炭化水素基であってもよく、好ましくは鎖状の炭化水素基である。鎖状の炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状のいずれであってもよい。鎖状の炭化水素基としては、アルキル基またはアルケニル基が好ましく、アルキル基がより好ましい。
該分断基を有する場合、1つの長鎖炭化水素基が有する分断基の数は1つであっても2つ以上であってもよい。すなわち、長鎖炭化水素基は、分断基によって1ヶ所が分断されていてもよく、2ヶ所以上が分断されていてもよい。分断基を2つ以上有する場合、各分断基は、同じであっても異なっていてもよい。
なお、長鎖炭化水素基がその炭素鎖中に分断基を有する場合、分断基が有する炭素原子は、長鎖炭化水素基の炭素数にカウントするものとする。
長鎖炭化水素基は、通常、工業的に使用される牛脂由来の未水添脂肪酸、不飽和部を水添もしくは部分水添して得られる脂肪酸、パーム椰子、油椰子などの植物由来の未水添脂肪酸もしくは脂肪酸エステル、あるいは不飽和部を水添もしくは部分水添して得られる脂肪酸又は脂肪酸エステル等を使用することにより導入される。
アミン化合物としては、2級アミン化合物(長鎖炭化水素基の数が2個)又は3級アミン化合物(長鎖炭化水素基の数が3個)が好ましく、3級アミン化合物がより好ましい。
R1〜R3のうちの少なくとも1つは、炭素数10〜26の炭化水素基、−CH2CH(Y)OCOR4又は−(CH2)nNHCOR5である。〕
−CH2CH(Y)OCOR4中、Yは水素原子又はCH3であり、水素原子が特に好ましい。R4は炭素数7〜21の炭化水素基、好ましくは炭素数15〜19の炭化水素基である。一般式(A1)で表される化合物中にR4が複数存在するとき、該複数のR4は互いに同一であってもよく、それぞれ異なっていても構わない。
R4が不飽和脂肪酸残基である場合、シス体とトランス体が存在するが、シス体/トランス体の質量比率は、40/60〜100/0が好ましく、70/30〜90/10が特に好ましい。
(a)飽和脂肪酸/不飽和脂肪酸の比率(質量比)が90/10〜0/100、より好ましくは80/20〜0/100である。
(b)シス体/トランス体の比率(質量比)が40/60〜100/0、より好ましくは70/30〜90/10である。
(c)炭素数18の脂肪酸が60質量%以上、好ましくは80質量%以上であり、炭素数20の脂肪酸が2質量%未満であり、炭素数21〜22の脂肪酸が1質量%未満である。
R5は炭素数7〜21の炭化水素基、好ましくは15〜19の炭化水素基である。一般式(A1)で表される化合物中にR5が複数存在するとき、該複数のR5は互いに同一であってもよく、それぞれ異なっていても構わない。
R5としては、R4と同様のものが挙げられる。
R1〜R3のうち、1つ又は2つが長鎖炭化水素基である場合、残りの2つ又は1つは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、−CH2CH(Y)OH、又は−(CH2)nNH2であり、炭素数1〜4のアルキル基、−CH2CH(Y)OH、又は−(CH2)nNH2であることが好ましい。ここで、炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基又はエチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。−CH2CH(Y)OHにおけるYは、−CH2CH(Y)OCOR4中のYと同様である。−(CH2)nNH2におけるnは、−(CH2)nNHCOR5中のnと同様である。
R9、R10における炭素数7〜21の炭化水素基としては、前記一般式(A1)のR4における炭素数7〜21の炭化水素基と同様のものが挙げられる。なお、式中にR9が複数存在するとき、該複数のR9は互いに同一であってもよく、それぞれ異なっていても構わない。
アミン化合物の塩は、該アミン化合物を酸で中和することにより得られる。アミン化合物の中和に用いる酸としては、有機酸でも無機酸でもよく、例えば塩酸、硫酸や、メチル硫酸等が挙げられる。アミン化合物の中和は、公知の方法により実施できる。
アミン化合物の4級化物は、該アミン化合物に4級化剤を反応させて得られる。アミン化合物の4級化に用いる4級化剤としては、例えば、塩化メチル等のハロゲン化アルキルや、ジメチル硫酸等のジアルキル硫酸などが挙げられる。これらの4級化剤をアミン化合物と反応させると、アミン化合物の窒素原子に4級化剤のアルキル基が導入され、4級アンモニウムイオンとハロゲンイオン又はモノアルキル硫酸イオンとの塩が形成される。4級化剤により導入されるアルキル基は、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。アミン化合物の4級化は、公知の方法により実施できる。
一般式(A1)で表される化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、
一般式(A1−1)〜(A1−8)で表される化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、
一般式(A1−4)〜(A1−6)で表される化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種がさらに好ましい。
更に、その4級化物を用いる場合には、4級化剤としてジメチル硫酸を用いることがより好ましい。その際、柔軟性付与の観点から「化合物(A1−2)の4級化物/化合物(A1−3)の4級化物」で表される存在比率が、質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。
また、その4級化物を用いる場合には、4級化反応を十分に進行させる点で、4級化剤としてジメチル硫酸を用いることがより好ましい。化合物(A1−4)、(A1−5)及び(A1−6)の各4級化物の存在比率は、柔軟性付与の観点から質量比で、化合物(A1−4)の4級化物が1〜60質量%、化合物(A1−5)の4級化物が5〜98質量%、化合物(A1−6)の4級化物が0.1〜40質量%であることが好ましく、化合物(A1−4)の4級化物が30〜60質量%、化合物(A1−5)の4級化物が10〜55質量%、化合物(A1−6)の4級化物が5〜35質量%であることがより好ましい。
なお、化合物(A1−4)、(A1−5)及び(A1−6)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないアミン化合物が残留する。その際、「4級化物/4級化されていないアミン化合物」の比率は70/30〜99/1の質量比率の範囲内であることが好ましい。
またその4級化物を用いる場合には、4級化剤として塩化メチルを用いることが好ましく、「化合物(A1−7)の4級化物/化合物(A1−8)の4級化物」で表される存在比率が、質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。
(B)成分は、硫黄含有香料前駆体である。「硫黄含有香料前駆体」とは、香料と、硫黄を含有する不揮発性の基質とを化学的に結合させた化合物をいう、硫黄含有香料前駆体自体は香りを出さないが、光や熱、水などのトリガーにより香料と基質との間の結合が切断されると香料が放出されて、香りを出す。そのため、硫黄含有香料前駆体で衣類を処理すると、当該衣類の着用後や保管後など、使用場面の後半においても香料としての効果を発揮することが知られている。
(B)成分は、液体柔軟剤組成物による処理後の繊維製品への香りつけのために配合される。
Y−S−G−Q (B−1)
一般式(B−1)中、
Yは、以下に示す基(Y−1)を表し、
Sは、硫黄原子を表し、
Gは、2〜15個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基又はアルケニル基から誘導される2価又は3価の基を表し(前記2価又は3価の基は、場合により−OR11、−NR11 2、−COOR11及びR11基(各基中、R11は、水素原子又はC1〜C6アルキル基又はアルケニル基からなる群から選択される1つ以上の基で置換されていてもよい)、
Qは、水素原子、−S−Y基又は−NR12−Y基(各基中、Yは上記のように規定され、且つ、R12は、水素原子又はメチル基を表す)を表す。)
一般式(B−1)中、Gの「2〜15個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基又はアルケニル基から誘導される2価又は3価の基」の例としては、ドデシル基、デシル基やテトラデシル基等が挙げられ、好ましくはドデシル基である。
香りの持続性を高める観点から、更に好ましくは、3−(ドデシルチオ)−1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル)−1−ブタノン及び3−(ドデシルチオ)−1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1,3−ジエン−1−イル)−1−ブタノンからなる群より選ばれる化合物が挙げられ、
最も好ましくは、3−(ドデシルチオ)−1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル)−1−ブタノンが挙げられる。
(C)成分であるアルコール香料は、(C)成分自体による衣料への香り付与と、(B)成分による香気(ローズ調香気)の残香強度を向上させるために配合する。
「アルコール香料」とは、一つ以上のヒドロキシル基を有するアルコール(例えば、脂肪族アルコール、テンペル系アルコールや、芳香族アルコール等)であって、衣料へ香りを付与することができるものをいう。
3−メチル−1−ペンタノール、ゲラニオール、セドロール、シトロネロール、ロジノール、ネロール、ジヒドロリナロール、リナロール、テトラヒドロリナロール、ジメチルオクタノール、テトラヒドロムゴール、ムゴール、ミルセノール、ジヒドロミルセノール、オシメノール、テトラヒドロミルセノール、ラバンジュロール、イソジヒドロラバンジュロール、ヒドロキシシトロネロール、ノナディル(6,8−ジメチル−2−ノナノール)、エチルリナロール、イソプレゴール、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、テルピネオール−4、ペリラアルコール、4−ツヤノール、3−ツヤノール、ファルネソール、ネロリドール、α−ビサボロール、β−カリオフィレンアルコール、α−サンタロール(2−メチル−5−(2,3−ジメチルトリシクロ[2.2.1.0(2,6)]ヘプタ−3−イル)−2−ペンテン−1−オール)、β−サンタロール(2−メチル−5−(2−メチル−3−メチレンビシクロ[2.2.1]ヘプタ−3−イル)−2−ペンテン−1−オール)、ベチベロール、セドレノール、パチュリアルコール、ジヒドロカルベオール、フィトール、イソフィトール、スクラレオール、カルベオール、メントール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、3−オクタノール、2−エチルヘキサノール、1−ノナノール、2−ノナノール、イソノニルアルコール(3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール)、1−デカノール、1−ウンデカノール、2−ウンデカノール、1−ドデカノール、プレノール(3−メチル−2−ブテン−1−オール)、2−メチル−3−ブテン−2−オール、β−ペンテノール(1−ペンテン−3−オール)、リーフアルコール(cis−3−ヘキセノール)、trans−2−ヘキセノール、trans−3−ヘキセノール、cis−4−ヘキセノール、2,4−ヘキサジエン−1−オール、マツタケオール(1−オクテン−3−オール)、cis−6−ノネノール、キュカンバーアルコール(2,6−ノナジエノール)、アンドロール(1−ノネン−3−オール)、ロザルバ(9−デセノール)、1−ウンデセノール、ウンデカベルトール(4−メチル−3−デセン−5−オール)、オシロール(3,7−ジメチル−7−メトキシ−2−オクタノール)、サンタリノール(2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール)、p,α−ジメチルベンジルアルコール、2,2,6−トリメチルシクロヘキシル−3−ヘキサノール、1,2−ペンタンジオール、ベンジルアルコール、アニスアルコール、β−フェニルエチルアルコール、スチラリルアルコール(1−フェニル−1−ヒドロキシエタン)、ヒドラトロパアルコール、メチルβ−フェニルエチルアルコール、α−プロピルフェニルエチルアルコール、バニリルアルコール、デカヒドロβ−ナフトール、フルフリルアルコール、3−メチル−1−フェニル−3−ペンタノール、アミルシンナミックアルコール、シンナミックアルコール、フェノキサノール(3−メチル−5−フェニルペンタノール)、1,2−ペンタンジオール、2−エチルヘキサノール、ジメトール(2,6−ジメチルヘプタノール)、3,6−ジメチル−3−オクタノール、コヒノール(3,4,5,6,6−ペンタメチル−2−ヘプタノール)、ブラハマノール(メチルトリメチルシクロペンテニルブタノール)、バクダノール(2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール)、ジャバノール(1-メチル-2-[[1,2,2-トリメチル-3-ビシクロ[3.1.0]ヘキサニル]メチル]シクロプロピル]メタノール)、サンダロール(3−メチル−5−(2,2,3−トリメチルシクロペンタ−3−エン−イル)−ペンタン−2−オール)、シクロヘキシルエチルアルコール、アポパチョン(p−イソプロピルシクロヘキサノール)、フロラロール(2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール)、パチョン(p−tert−ブチルシクロヘキサノール)、ベルドール(o−tert−ブチルシクロヘキサノール)、マイヨール(p−イソプロピルシクロヘキシルメタノール)、シクロメチレンシトロネロール、アンブリノール(2,5,5−トリメチル−オクタヒドロ−2−ナフトール)、メチルサンデフロール(5’又は6’−メチルノルボルン−5’−エン−2−イル)−2−メチルペント−1−エン−3−オール)、チンベロール(2,2,6−トリメチルシクロヘキシル−3−ヘキサノール)、ポリサントール(3,3−ジメチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−4−ペンテン−2−オール)、ヒドロキシシトロネロール、ノナディル(6,8−ジメチル−2−ノナノール)、イソプレゴール、イソシクロゲラニオール、ミルテノール、ノポール(6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−2−エタノール)、ピノカルベオール、α−フェンキルアルコール、ボルネオール、イソボルネオール、パチョミント(2−(3,3−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イリデン)エタノール)、カメコール(トリメチルノルボルナンメタノール)、ジメチルサイクロモル、サンタレックスT(イソカンフィルシクロヘキサノール)、ゲラニルリナロール、クミンアルコール、2−メトキシフェニルエチルアルコール、フェノキシエチルアルコール(1−ヒドロキシ−2−フェノキシエタン)、α,α−ジメチルフェニルエチルアルコール、イソブチルベンジルカルビノール、p−メチルベンジルカルビノール、ヒドロシンナミックアルコール、センチフォール(1,1−ジメチル−3−フェニルプロパノール−1)、ミュゲットアルコール(2,2−ジメチル−3−フェニルプロパノール)、フェニルヘキサノール、デカヒドロβ−ナフトール、AR−1(3,6−ジメチルオクタン−3−オール)、アビトール(ヒドロアビエチルアルコール)、α−プロピルフェニルエチルアルコール、p−メチルジメチルベンジルカルビノール、ムゲタノール(1−(4−イソプロピルシクロヘキシル)エタノール)、フロロール(2−イソブチル−4−ヒドロキシ−4−メチルテトラヒドロピラン)、1,8−シネオール、フェニルエチルアルコール、ターピネオール、アシルシンナミックアルコール及び3−フェニルプロピルアルコール。
ここで、ClogP値とは、化学物質について、1−オクタノール中及び水中の平衡濃度の比を表す1−オクタノール/水分配係数Pを、底10に対する対数logPの形態で表した値をいう。
ClogP値は、f値法(疎水性フラグメント定数法)により、化合物の化学構造をその構成要素に分解し、各フラグメントの有する疎水性フラグメント定数・f値を積算して求めることができる(例えば、Clog 3 Reference Manual DaylightSoftware 4.34,Albert Leo,David Weininger, Version 1,March 1994 参照)。
一般に、香料はClogP値が大きいほど疎水的であることから、ClogP値が小さい香料成分を多く含む香料組成物は、ClogP値が大きい香料成分を多く含む香料組成物よりも親水的な香料組成物であるといえる。
本発明の液体柔軟剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、上記(A)〜(C)の必須成分以外の下記の任意成分を配合してもよい。
液体柔軟剤組成物には、任意成分としてノニオン界面活性剤((D)成分)を配合することができる。
(D)成分を配合すると、液体柔軟剤組成物の安定性(特に凍結復元性)を向上させることができる。
(D)成分としては、液体柔軟剤組成物分野において公知のノニオン界面活性剤を特に制限なく用いることができる。例えば、アルコール又は脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物を用いることができる。
アルコール及び脂肪酸の各炭素鎖部分は、分岐していても直鎖でもよく、不飽和があってもよい。また、炭素鎖に分布があってもよい。炭素鎖の炭素数は、好ましくは6〜20、より好ましくは8〜18である。炭素鎖が直鎖である場合には、その炭素数は好ましくは6〜14、より好ましくは8〜12、最も好ましくは10〜12である。炭素鎖が分岐鎖である場合には、その炭素数は好ましくは6〜18、より好ましくは9〜18、最も好ましくは13である。
ノニオン界面活性剤の原料としては、エクソンモービル社製Exxal(エクサール)、BASF社製LUTENSOL(ルテンゾール)シリーズ、協和発酵工業製オキソコールや、Shell社製DOBANOLシリーズなどを使用することができる。ノニオン界面活性剤がアルコールのアルキレンオキシド付加物である場合には、1級アルコール及び2級アルコールのいずれも使用することができる。炭素数13のアルコールは、例えばドデセンを原料として製造されるが、その出発原料としてはブチレンでもプロピレンでもよい。
炭素鎖が不飽和基を含む場合、その炭素数は18であるものが特に好ましい。不飽和基の立体異性体構造は、シス体又はトランス体であっても、両者の混合物であってもよいが、特にシス体/トランス体の比率が25/75〜100/0(質量比)であることが好ましい。
アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド(EO)が好ましいが、EOとともにプロピレンオキサイド(PO)またはブチレンオキサイド(BO)を付加したものであってもよい。EOの平均付加モル数としては10〜100モルが好適であり、より好ましくは20〜70モルである。また、EOとともに付加するPO又はBOの平均付加モル数としては1〜5が好適であり、より好ましくは1〜3モルである。この際、EOを付加した後、PO又はBOを付加しても、あるいはPO又はBOを付加した後、EOを付加してもよい。
(D)成分の具体例としては、ノニルアルコールの平均EO9モルPO1モル付加物、一級イソノニルアルコールの平均EO40モル付加物、一級イソデシルアルコールの平均EO20モル付加物、ラウリルアルコールの平均EO20モル付加物(ポリオキシエチレンラウリルエーテルEO20モル)、一級イソへキサデシルアルコールの平均EO60モル付加物、一級イソトリデシルアルコールの平均EO60モル付加物(ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテルEO60モル)、トリデシルアルコールの平均EO50モル付加物や、ラウリン酸の平均EO20モル付加物などが挙げられる。市販品としては、日本エマルジョン製エマレックスシリーズ、三洋化成製エマルミンシリーズ、ライオン化学製TDAシリーズ、日本触媒製ソフタノールシリーズや、BASF社製LUTESOLシリーズなどを使用することができる。
液体柔軟剤組成物には、任意成分として、上記(B)及び(C)成分とは別の香料成分((E)成分)を配合することができる。
(E)成分を配合すると、液体柔軟剤組成物の香気を更に向上させることができる。
(E)成分として用いる香料成分の種類に特に制限はなく、液体柔軟剤組成物に一般的に使用される香料成分を、目的に応じて適宜選択することができる。(E)成分は、1種類の香料成分であってもよく、複数種類の香料成分の混合物であってもよい。また、(E)成分は、香料成分単独であってもよく、香料成分と他の成分(例えば、溶媒や酸化防止剤)とを含む香料組成物であってもよい。
香料成分の具体例としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルデヒド類、フェノール類、エーテル類、エステル類、ハイドロカーボン類、ケトン類、ラクトン類、ムスク類、テルペン骨格を有する香料、天然香料、動物性香料などが挙げられる。
各香料の具体例は以下の通りである。
アルデヒド類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウンデシレンアルデヒド、ラウリルアルデヒド、アルデヒドC−12MNA、ミラックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、シクラメンアルデヒド、シトラール、シトロネラール、エチルバニリン、ヘリオトロピン、アニスアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、オクタナール、リグストラール、リリアール、リラール、トリプラール、バニリンや、ヘリオナールなどが挙げられる。
フェノール類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オイゲノールや、イソオイゲノールなどが挙げられる。
エーテル類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、セドランバー、グリサルバ、メチルオイゲノールや、メチルイソオイゲノールなどが挙げられる。
エステル類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シス−3−ヘキセニルアセテート、シス−3−ヘキセニルプロピオネート、シス−3−ヘキセニルサリシレート、p−クレジルアセテート、p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、アミルアセテート、メチルジヒドロジャスモネート、アミルサリシレート、ベンジルサリシレート、ベンジルベンゾエート、ベンジルアセテート、セドリルアセテート、シトロネリルアセテート、デカハイドロ−β−ナフチルアセテート、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、エリカプロピオネート、エチルアセトアセテート、エリカアセテート、ゲラニルアセテート、ゲラニルフォーメート、ヘディオン、リナリルアセテート、β−フェニルエチルアセテート、ヘキシルサリシレート、スチラリルアセテート、ターピニルアセテート、ベチベリルアセテート、o−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、マンザネートや、アリルヘプタノエートなどが挙げられる。
ハイドロカーボン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リモネン(特に、d−リモネン)、α−ピネン、β−ピネン、ミルセン、カンフェンや、テルピノーレン等が挙げられる。
ケトン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、α−ヨノン、β−ヨノン、メチル−β−ナフチルケトン、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、ダマセノン、シス−ジャスモン、メチルヨノン、アリルヨノン、カシュメラン、ジハイドロジャスモン、イソイースーパー、ベルトフィックス、イソロンジフォラノン、コアボン、カルボン、ローズフェノン、ラズベリーケトン、ダイナスコンやマルトールなどが挙げられる。
ラクトン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、γ−デカラクトン、γ−ウンデカラクトン、γ−ノナラクトン、γ−ドデカラクトン、クマリンや、アンブロキサンなどが挙げられる。
ムスク類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シクロペンタデカノライド、エチレンブラシレート、ガラクソライド、ムスクケトン、トナリッド、トナライドや、ニトロムスク類などが挙げられる。
テルペン骨格を有する香料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ゲラニオール(ゼラニオール)、ネロール、リナロール、シトラール、シトロネロール、メントール、ミント、シトロネラール、ミルセン、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、テレピネロール、カルボン、ヨノン(例えばβ−ヨノン)、カンフェンや、ボルネオールなどが挙げられる。
天然香料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オレンジ油、レモン油、ライム油、プチグレン油、ユズ油、ネロリ油、ベルガモット油、ラベンダー油、ラバンジン油、アビエス油、アニス油、ベイ油、ボアドローズ油、イランイラン油、シトロネラ油、ゼラニウム油、ペパーミント油、ハッカ油、スペアミント油、ユーカリ油、レモングラス油、パチュリ油、ジャスミン油、ローズ油、シダー油、ベチバー油、ガルバナム油、オークモス油、パイン油、樟脳油、白檀油、芳樟油、テレピン油、クローブ油、クローブリーフ油、カシア油、ナツメッグ油、カナンガ油や、タイム油などの精油が挙げられる。
動物性香料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、じゃ香、霊猫香、海狸香や、竜涎香などが挙げられる。
アルデヒド類として、α−アミルシンナミックアルデヒド、アニスアルデヒド、オクタナール、バニリン、エチルバニリンや、ヘリオナールが挙げられ、
ケトン類として、β−ヨノン、α−ダマスコン、β−ダマスコン、ラズベリーケトンや、マルトールが挙げられ、
ハイドロカーボン類として、リモネン、α−ピネン、β−ピネン及びミルセンが挙げられる。
更に好ましい香料組成物の具体例としては、アルデヒド類としてα−アミルシンナミックアルデヒド、アニスアルデヒド、オクタナール、バニリン及びヘリオナールからなる群より選択されるものを含み、ケトン類としてマルトールを含むものが挙げられる。
香料組成物が、香料成分としてアルデヒド類と、ケトン類と、ハイドロカーボン類とを含む場合、配合効果の観点で、アルデヒド類、ケトン類及びハイドロカーボン類の香料成分の総質量は、香料組成物の総質量に対して、好ましくは10質量%以上、より好ましくは30質量%以上、特に好ましくは50質量%以上である。
溶剤の配合量は、香料組成物の総質量に対して、例えば0.1〜30質量%、好ましくは1〜20質量%である。
酸化防止剤の配合量は、香料組成物の総質量に対して、例えば0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。
液体柔軟剤組成物には、任意成分として、水溶性溶剤((F)成分)を配合することができる。但し、(F)成分の水溶性溶剤には、前述の(C)成分に該当するアルコール香料は含まれない。
(F)成分は、液体柔軟剤組成物の安定性の更なる向上、特に凍結復元性の更なる向上のために配合することができる。
水溶性溶剤としては、炭素数1〜4のアルコール、グリコールエーテル系溶剤及び多価アルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。具体的には、エタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、及び、下記一般式(X)で表わされる水溶性溶剤から選ばれる溶媒成分を配合することが好ましい。
R6−O−(C2H4O)y−(C3H6O)Z−H ・・・(X)
(式中、R6は、炭素数1〜6、好ましくは2〜4のアルキル基又はアルケニル基であり、yおよびzはそれぞれ平均付加モル数であり、yは1〜10、好ましくは2〜5であり、zは0〜5、好ましくは0〜2である。)
上記に挙げた中でも、エタノール、エチレングリコール、ブチルカルビトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルや、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
(F)成分の配合量は特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは0.01〜30質量%、より好ましくは0.01〜25質量%、さらに好ましくは0.1〜20質量%である。配合量が0.01質量%以上であると十分な配合効果を得ることができる。30質量%以下であると、(F)成分の配合過多による、保存安定性低下を回避することができる。
液体柔軟剤組成物には、任意成分として、糖系化合物((G)成分)を配合することができる。
(G)成分は、液体柔軟剤組成物の安定性の更なる向上、特に凍結復元性の更なる向上のために配合することができる。
糖系化合物としては、糖骨格を構成する繰り返し単位の数(重合度)が1〜40のものが好ましく、1〜20が更に好ましく、1〜5(すなわち、単糖及び重合度1超5以下のオリゴ糖)が特に好ましい。好ましい糖系化合物としては、糖(単糖、二糖や、オリゴ糖)や糖アルコールが挙げられる。
糖の具体例としては、グルコース、フルクトース、ガラクトース、アラビノース、リボース、マルトース、イソマルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、タロース、マルトトリオース、イソマルトトリオース、及び、天然多糖の部分加水分解から得られるオリゴ糖、並びに、これらの糖に置換基を導入した化合物(糖誘導体)が挙げられる。導入可能な置換基としては、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アミン基、4級アンモニウム基や、カルボキシル基等が挙げられ、これらの中ではアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基が好ましい。置換基としては、炭素数1〜18のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基が更に好ましく、炭素数1〜12のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基がより好ましく、なかでも炭素数1〜6のアルキル基がさらに好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が最も好ましい。
糖としては、重合度が1〜5の単糖及びオリゴ糖、並びに、重合度が1〜5の単糖及びオリゴ糖において少なくとも一つの水酸基の水素原子がアルキル基で置換された化合物から選ばれる1種以上が好ましい。上記に挙げた中でも、凍結復元性の観点からは、トレハロースが好ましい。
糖アルコールとしては、エリトリトール、トレイトール、ペンチトール、ヘキシトール、ダルシトール、ソルビトール、マンニトール、ボレミトール、ペルセイユトール、キシリトール、マルチトールや、ラクチトール等が挙げられる。
(G)成分としては、1種類の糖系化合物を単独で用いてもよく、2種類以上の糖系化合物からなる混合物として用いてもよい。
(G)成分の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜7質量%、より好ましくは0.1〜5質量%である。配合量が0.01質量%以上であると十分な配合効果を得ることができる。10質量%以下であると、(G)成分の配合過多による、保存安定性低下を回避することができる。
液体柔軟剤組成物には、任意成分として、染料及び/又は顔料((H)成分)を配合することができる。
(H)成分は、液体柔軟剤組成物の外観を向上させるために配合することができる。
染料及び顔料共に、液体柔軟剤組成物分野において公知の成分を特に制限なく用いることができる。添加できる染料の具体例は、染料便覧(有機合成化学協会編,昭和45年7月20日発行,丸善株式会社)などに記載されている。また、特開平6−123081号公報、特開平6−123082号公報、特開平7−18573号公報、特開平8−27669号公報、特開平9−250085号公報、特開平10−77576号公報、特開平11−43865号公報、特開2001−181972号公報や特開2001−348784号公報などに記載されている染料も用いることができる。
好ましくは、酸性染料、直接染料、塩基性染料、反応性染料及び媒染・酸性媒染染料から選ばれる、赤色、青色、黄色もしくは紫色系の水溶性染料の1種以上である。
液体柔軟剤組成物の保存安定性や繊維に対する染着性の観点からは、分子内に水酸基、スルホン酸基、アミノ基及びアミド基から選ばれる少なくとも1種類の官能基を有する酸性染料、直接染料又は反応性染料が好ましい。
染料及び顔料のそれぞれについて、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上からなる混合物として用いてもよい。また、染料と顔料とを併用してもよい。
また、(H)成分は、染料又は顔料のいずれかであってもよく、染料と顔料とを組み合わせて使用してもよい。
(H)成分の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは1〜50ppm、より好ましくは1〜30ppmである。
液体柔軟剤組成物には、任意成分として、防腐剤((I)成分)を配合することができる。
(I)成分は、主に、液体柔軟剤組成物の防腐力や殺菌力を強化し、長期保存中の防腐性を保つために配合することができる。
防腐剤としては、液体柔軟剤組成物分野において公知の成分を特に制限なく用いることができる。具体例としては、例えば、イソチアゾロン系の有機硫黄化合物、ベンズイソチアゾロン系の有機硫黄化合物、安息香酸類、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
イソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−フェニル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンや、これらの混合物などが挙げられる。なかでも、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンが好ましく、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの混合物がより好ましく、前者が約77質量%と後者が約23質量%との混合物やその希釈液(例えば、イソチアゾロン液)が特に好ましい。
ベンズイソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オン、類縁化合物としてジチオ−2,2−ビス(ベンズメチルアミド)や、これらの混合物などが挙げられる。中でも、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンが特に好ましい。
安息香酸類としては、安息香酸又はその塩、パラヒドロキシ安息香酸又はその塩、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルや、パラオキシ安息香酸ベンジル等が挙げられる。
(I)成分の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは0.0001〜1質量%である。0.0001質量%以上であると、防腐剤の配合効果が十分に得られ、1質量%以下であると、(I)成分の配合過多による、保存安定性低下を回避することができる。
液体柔軟剤組成物には、任意成分として、紫外線吸収剤((J)成分)を配合することができる。
(J)成分は、液体柔軟剤組成物を紫外線から保護するために配合することができる。 紫外線吸収剤とは、紫外線を吸収し、赤外線や可視光線等に変換して放出することで、紫外線防御効果を発揮する成分をいう。
紫外線吸収剤としては、液体柔軟剤組成物分野において公知の成分を特に制限なく用いることができる。具体例としては、例えば、p−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸エチル、p−アミノ安息香酸グリセリルや、p−ジメチルアミノ安息香酸アミル等のアミノ安息香酸誘導体;サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸ジプロピレングリコール、サリチル酸オクチルや、サリチル酸ミリスチル等のサリチル酸誘導体;ジイソプロピルケイ皮酸メチル、p−メトキシケイ皮酸エチル、p−メトキシケイ皮酸イソプロピル、p−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシルや、p−メトキシケイ皮酸ブチル等のケイ皮酸誘導体;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸や、2、2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体;ウロカニン酸や、ウロカニン酸エチル等のアゾール系化合物;4−t−ブチル−4'−メトキシベンゾイルメタン等が挙げられる。
(J)成分の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは0.001〜5質量%である。
液体柔軟剤組成物には、任意成分として、抗菌剤((K)成分)を配合することができる。
(K)成分は、液体柔軟剤組成物の保存性を高めるために配合することができる。
抗菌剤としては、液体柔軟剤組成物分野において公知の成分を特に制限なく用いることができる。具体例としては、例えば、ダイクロサン、トリクロサン、塩化ベンザルコニウム、ビス−(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、8−オキシキノリン、ビグアニド系化合物(例えば、ポリヘキサメチレンビグアニド)、塩酸クロロヘキシジンや、ポリリジン等が挙げられる。これらの中でも、塩化ベンザルコニウム、ビグアニド系化合物や、塩酸クロロヘキシジンが好ましい。
(K)成分の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは0.001〜5質量%である。
液体柔軟剤組成物には、任意成分として水溶性塩類((L)成分)を配合することができる。
(L)成分は、液体柔軟剤組成物の粘度をコントロールする目的で配合することができる。水溶性塩類としては、無機塩及び有機塩のいずれも使用可能である。具体的には、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウムや、クエン酸ナトリウム等を用いることができるが、なかでも塩化カルシウムが好ましい。
(L)成分は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上からなる混合物として用いてもよい。
(L)成分の配合量は、配合目的を達成できる量である限り特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、0.001〜1質量%、好ましくは0.005〜0.8質量%、さらに好ましくは0.1〜0.6質量%である。なお、(L)成分は、液体柔軟剤組成物製造のどの工程で配合しても構わない。
本発明の液体柔軟剤組成物は、好ましくは水を含む水性組成物である。
水としては、水道水、イオン交換水、純水、蒸留水など、いずれも用いることができる。中でもイオン交換水が好適である。
水の配合量は特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対し、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上である。配合量が50質量%以上であると、ハンドリング性がより良好となる。
前記の任意成分以外にも、液体柔軟剤組成物の香気や色調の安定性を向上させるための酸化防止剤や還元剤、乳濁剤(ポリスチレンエマルジョンなど)、不透明剤、縮み防止剤、洗濯じわ防止剤、形状保持剤、ドレープ性保持剤、アイロン性向上剤、酸素漂白防止剤、増白剤、白化剤、布地柔軟化クレイ、帯電防止剤、移染防止剤(ポリビニルピロリドンなど)、高分子分散剤、汚れ剥離剤、スカム分散剤、蛍光増白剤(4,4−ビス(2−スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム(チバスペシャルティケミカルズ製チノパールCBS−X)など)、染料固定剤、退色防止剤(1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジンなど)、染み抜き剤、繊維表面改質剤(セルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼや、ケラチナーゼなどの酵素)、抑泡剤、水分吸放出性など絹の風合い・機能を付与する成分(シルクプロテインパウダー、それらの表面改質物、乳化分散液、具体的にはK−50、K−30、K−10、A−705、S−702、L−710、FPシリーズ(出光石油化学)、加水分解シルク液(上毛)、シルクゲンGソルブルS(一丸ファルコス))や、汚染防止剤(アルキレンテレフタレート及び/又はアルキレンイソフタレート単位とポリオキシアルキレン単位とからなる非イオン性高分子化合物、例えば、互応化学工業製FR627、クラリアントジャパン製SRC−1など)などを適宜配合することができる。
液体柔軟剤組成物のpHは特に限定されないが、保存経日に伴う(A)成分の加水分解抑制、及び(B)成分の硫黄含有香料前駆体の分解抑制の観点から、25℃におけるpHが1〜6の範囲内であることが好ましく、2〜4の範囲内であることがより好ましく、2〜3の範囲内であることがさらに好ましい。
pH調整には、塩酸、硫酸、リン酸、アルキル硫酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸、ジメチルアミン等の短鎖アミン化合物、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩や、アルカリ金属珪酸塩などのpH調整剤を用いることができる。
液体柔軟剤組成物の粘度は、その使用性を損なわない限り特に限定されないが、1000mPa・s未満であることが好ましい。
保存経日による粘度上昇を考慮すると、製造直後の粘度は800mPa・s未満であるのがより好ましく、500mPa・s未満であるのがさらに好ましい。800mPa・s未満であると、洗濯機への投入の際のハンドリング性等の使用性が良好である。使用性の観点からは粘度の下限は特に制限されない。
本発明における液体柔軟剤組成物の粘度とは、B型粘度計(例えば、ブルックフィールド社のアナログ粘度計T)を用いて25℃にて測定される値をいう。
液体柔軟剤組成物の粘度は、前述の(L)成分(水溶性塩類)を用いて調節することができる。
本発明の液体柔軟剤組成物の調製方法は特に限定されない。液体柔軟剤組成物の公知の調製方法、例えば、主剤としてカチオン界面活性剤を用いる従来の液体柔軟剤組成物の調製方法と同様の方法により製造することができる。
例えば、(A)、(B)及び(C)成分を含む油相と、水を含む水相とを、(A)成分の融点以上の温度条件下で混合して乳化物を調製し、その後得られた乳化物に対し、必要に応じて粘度コントロール剤((L)成分)を添加し、混合することにより製造することができる。
油相は、(A)成分の融点以上の温度で、(A)、(B)及び(C)成分と、必要に応じて任意成分(例えば(D)成分及び(F)成分)とを混合することにより調製することができる。
水相は、水と、必要に応じて任意成分(例えば、(I)成分)とを混合することにより調製できる。
尚、粘度コントロール剤((L)成分)の添加方法は、上記記載の添加方法に限定されない。すなわち、粘度コントロール剤は水相に添加することも可能である。
本発明の液体柔軟剤組成物による衣類等の繊維製品の処理方法は特に制限されるものではなく、従来の液体柔軟剤組成物と同様に用いることができる。例えば、洗濯のすすぎの段階ですすぎ水に本発明の液体柔軟剤組成物を溶解させて処理を行う方法や、または、たらいのような容器を用い本発明の液体柔軟剤組成物を水に溶解させ、更に衣料を入れて浸漬処理する方法がある。
液体柔軟剤組成物は、適度な濃度に希釈して使用される。例えば、浴比(繊維製品に対する処理液の重量比)は3〜100倍、特に5〜50倍であることが好ましい。具体的には、柔軟処理を行う際は、全使用水量に対し、(A)成分の濃度が0.01ppm〜1000ppmとなるような量で使用するのが好ましく、0.1ppm〜300ppmとなるような量で使用するのが更に好ましい。
本発明の液体柔軟剤組成物により処理され得る繊維製品は、特に制限されるものではなく、例えば、衣類、カーテン、ソファー、カーペット、タオル、ハンカチ、シーツ、マクラカバー等が挙げられる。その素材も、綿や絹、ウール等の天然繊維でもよいし、ポリエステル等の化学繊維でもよい。
尚、実施例及び比較例において、各成分の配合量は、液体柔軟剤組成物の総質量に対する質量%(指定のある場合を除き、純分換算)を示す。
カチオン性界面活性剤組成物として、(A−1)〜(A−3)を使用した。
A−1:カチオン界面活性剤(特開2003−12471の実施例4に記載の化合物)
A−2:カチオン界面活性剤(東南合成(株)製、商品名:HITEX RO16E)
A−3:カチオン界面活性剤(Stepan製、商品名:Stepantex SE-88)
下記のB−1〜B−2を使用した。
B−1:3−(ドデシルチオ)−1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル)−1−ブタノン。B−1は、特表2005-511710号公報の例4記載の化合物である。また、B−1は、一般式(B−1):Y−S−G−Q中、YがY−1(3、4位に二重結合を有する)で表される基、Gが炭素原子12個からなるドデシル基、Qが水素原子である化合物である。
B−2:3−(ドデシルチオ)−1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1,3−ジエン−1−イル)−1−ブタノン。B−2は、特表2005-511710号公報の例4記載の方法(但し、δダマスコンをδダマセノンへ変更)で合成した。また、B−2は、一般式(B−1):Y−S−G−Q中、YがY−1(1、2位に二重結合を有する)で表される基、Gが炭素原子12個からなるドデシル基、Qが水素原子である化合物である。
下記のC−1〜C−3を使用した。
C−1:バクダノール(IFF社製)
C−2:ジャバノール(Givaudan社製)
C−3:サンダロール(Givaudan社製)
下記のD−1〜D−2を使用した。
D−1:ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテルEO60モル(BASF社製ルテンゾールTO3にエチレンオキサイド(EO)を60モル付加させたもの)
D−2:ポリオキシエチレンラウリルエーテルEO20モル
D−3:ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテルEO60モル(Exxon Mobil社製Exxal13にエチレンオキサイド(EO)を60モル付加させたもの)
上記のEO付加モル数は平均EO付加モル数である。
下記のF−1を、各液体柔軟剤組成物の共通成分として使用した。
F−1:エタノール(日本合成アルコール社製)
各液体柔軟剤組成物におけるF−1の配合量は、液体柔軟剤組成物の総質量に対して2質量%であった。
下記のI−1を、各液体柔軟剤組成物の共通成分として使用した。
I−1:イソチアゾロン液(約77質量%の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと、約23質量%の2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの混合物)(ダウケミカル社製。商品名:ケーソンCG−ICP)
各液体柔軟剤組成物におけるI−1の配合量は、液体柔軟剤組成物の総質量に対して0.01質量%であった。
下記のL−1を、各液体柔軟剤組成物の共通成分として使用した。
L−1:塩化カルシウム((株)トクヤマ製。商品名:粒状塩化カルシウム)
各液体柔軟剤組成物におけるL−1の配合量は、液体柔軟剤組成物の総質量に対して0.03質量%であった。
内径100mm、高さ150mmのガラス容器と、攪拌機(アジターSJ型、島津製作所製)を用い、各成分の配合量を、表1に記載の通り調整して、次の手順により液体柔軟剤組成物を調製した。
まず、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(F)成分を混合攪拌して、油相混合物を得た。一方、(I)成分をバランス用イオン交換水に溶解させて水相混合物を得た。ここで、バランス用イオン交換水の質量は、980gから油相混合物と(I)成分の合計量を差し引いた残部に相当する。
次に、(A)成分の融点以上に加温した油相混合物をガラス容器に収納して攪拌しながら、(A)成分の融点以上に加温した水相混合物を2度に分割して添加し、攪拌した。ここで、水相混合物の分割比率は30:70(質量比)とし、攪拌は回転速度1,000rpmで、1回目の水相混合物添加後に3分間、2回目の水相混合物添加後に2分間行った。しかる後、(L)成分を添加し、必要に応じて、塩酸(試薬1mol/L、関東化学)、または水酸化ナトリウム(試薬1mol/L、関東化学)を適量添加してpH2.5に調整し、更に全体質量が1,000gになるようにイオン交換水を添加して、目的の液体柔軟剤組成物(実施例1〜21及び比較例1〜3)を得た。なお、各液体柔軟剤組成物の粘度(B形粘度計、25℃、30rpm粘度)は500mPa・s未満であった。
表1中、各成分の数値は、液体柔軟剤組成物の総質量に対する配合量(質量%)である。
得られた液体柔軟剤組成物について、以下の手順により「ローズ調香気の残香強度」の評価を行った。
(評価用布の前処理)
市販の綿タオル(東進社製)を、市販洗剤「トッププラチナクリア」(ライオン社製)で、二槽式洗濯機(東芝製VH−30S)を用いて、以下の前処理を3回行った。
前処理:洗剤標準使用量、浴比30倍、45℃の水道水での洗浄10分間と、続く注水すすぎ10分間のサイクルを2回行なった。
前処理洗浄した綿タオル(東進社製)1.0kgを、二槽式洗濯機(東芝製VH−30S)を用いて、市販洗剤「トッププラチナクリア」(ライオン社製)で10分間洗浄処理を行なった(標準使用量、標準コース、浴比30倍、25℃の水道水使用)。その後、1回目のすすぎを3分間行った。1回目のすすぎに続いて2回目のすすぎを3分間行った。2回目のすすぎの開始時に、上記の各例で得た液体柔軟剤組成物を添加して、3分間の柔軟処理(仕上げ剤6.67mL、浴比20倍、25℃の水道水使用)を行った。洗浄とすすぎの各処理間に脱水を1分間行った。
すすぎ処理後、二槽式洗濯機から綿タオルを取出し、20℃、40%RHの恒温恒湿条件下で18時間乾燥させ、評価用処理布とした。
上記乾燥後、20℃、40%RH条件下で3日間保管した後の綿タオルの香気強度を、下記の6段階臭気強度表示法に準拠し官能評価した。専門パネラー8人の平均点により、下記判定基準でローズ調香気の残香強度を判定した。商品価値上、○以上を合格とした。結果を表1の「ローズ調香気強度評価」の欄に示す。
<6段階臭気強度表示法>
0:ローズ調香気がまったくしない
1:ローズ調香気であるとやっと感知できる程度の残香強度
2:ローズ調香気であると感知できる程度の残香強度
3:ローズ調香気であると楽に感知できる程度の残香強度
4:ローズ調香気であると強く感じる程度の残香強度
5:ローズ調香気であると強烈に感じる程度の残香強度
<判定基準>
◎◎◎:4.0点以上
◎◎:3.0点以上4.0点未満
◎:2.0点以上3.0点未満
○:1.5点以上2.0点未満
△:1.0点以上1.5点未満
×:1.0点未満
Claims (6)
- 液体柔軟剤組成物であって、
下記(A)〜(C)成分:
(A)エステル基及び/又はエーテル基により分断されていてもよい、炭素数10〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
(B)下記一般式(B−1)で表される硫黄含有香料前駆体、
Y−S−G−Q (B−1)
(式中、
Yは、以下に示す基(Y−1)を表し、
Sは、硫黄原子を表し、
Gは、2〜15個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基又はアルケニル基から誘導される2価又は3価の基を表し(前記2価又は3価の基は、場合により−OR11、−NR11 2、−COOR11及びR11基(各基中、R11は、水素原子又はC1〜C6アルキル基又はアルケニル基を表す)からなる群から選択される1つ以上の基で置換されていてもよい)、及び
Qは、水素原子、−S−Y基又は−NR12−Y基(各基中、Yは上記のように規定され、且つ、R12は、水素原子又はメチル基を表す)を表す。)、及び
(C)アルコール香料
を含有する、液体柔軟剤組成物。 - (B)成分が、3−(ドデシルチオ)−1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル)−1−ブタノン及び3−(ドデシルチオ)−1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1,3−ジエン−1−イル)−1−ブタノンからなる群より選ばれる、請求項1に記載の液体柔軟剤組成物。
- (C)成分が、ClogP値が3〜10のアルコール香料である、請求項1又は2のいずれかに記載の液体柔軟剤組成物。
- (C)成分が、サンタロール、ブラハマノール、サンタリノール、バクダノール、ジャバノール及びサンダロールからなる群より選ばれる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体柔軟剤組成物。
- (C)成分が、バクダノール、ジャバノール及びサンダロールからなる群より選ばれる、請求項4に記載の液体柔軟剤組成物。
- (B)成分に対する(C)成分の質量比((C)/(B))が0.05〜50である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体柔軟剤組成物。
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