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JP2017080735A - 洗浄装置、球体の洗浄システムおよび球体の洗浄方法 - Google Patents

洗浄装置、球体の洗浄システムおよび球体の洗浄方法 Download PDF

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JP2017080735A JP2016195865A JP2016195865A JP2017080735A JP 2017080735 A JP2017080735 A JP 2017080735A JP 2016195865 A JP2016195865 A JP 2016195865A JP 2016195865 A JP2016195865 A JP 2016195865A JP 2017080735 A JP2017080735 A JP 2017080735A
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Abstract

【課題】球体の表面を均一に洗浄することが可能な洗浄装置、球体の洗浄システムおよび球体の洗浄方法を提供する。【解決手段】球体の洗浄システムは、球体を洗浄するための洗浄装置を備える。この洗浄装置は、第1の面を有する第1の部材11と、第1の面に対向する第2の面を有する第2の部材とを含む。第1の面および第2の面は、球体を挟持する挟持面である。第1の面と第2の面とは、互いに相対的に回転可能に構成されている。この洗浄装置は、第1の面と第2の面との間の空間に球体を投入するための投入部12と、上記空間から球体を排出するための排出部13とをさらに含む。第1の面および第2の面のうち一方の面には、投入部12から排出部13まで球体を案内するための螺旋溝15が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は洗浄装置、球体の洗浄システムおよび球体の洗浄方法に関し、特に、球体表面を均一に洗浄することが可能な洗浄装置、球体の洗浄システムおよび球体の洗浄方法に関する。
軸受用の鋼球やセラミック球には、高い真球度を得るために精密な研磨加工が施される。この研磨加工では、砥石や遊離砥粒および油系や水系のクーラント液を用いて球体が研磨される。そのため、研磨加工後の球体の表面には、クーラント液や研磨粉などの汚れが付着する場合があり、これらを除去するために洗浄工程をさらに実施することが必要になる。
球体の洗浄方法には、球体の大きさや必要な清浄度により種々の方法がある。一般的な球体の洗浄方法としては、たとえば超音波洗浄、ブラシ洗浄、転がし洗浄または手洗い洗浄などがある。超音波洗浄では、キャビテーションによる衝撃波によって球体が洗浄される。またブラシ洗浄では、円盤状の保持器に球体が入れられ、ブラシで表面を擦ることにより球体が洗浄される。転がし洗浄では、スポンジなどの上で転がすことにより球体が洗浄される。手洗い洗浄では、両手揉みやスポンジと手によって転がすことにより球体が洗浄される。またこの種の球体の洗浄方法として、特開平7−100229号公報(特許文献1)には、螺旋ガイド部材に沿って球体を送りつつ洗浄する方法が記載されている。
特開平7−100229号公報
研磨加工後の鋼球やセラミック球の洗浄工程においては、球体表面の全体において均一かつ高い清浄度を確保し、また洗浄作業中における球体同士の衝突や接触に起因した傷の発生を抑制することが必要になる。しかしながら、従来の洗浄方法では、球体表面を均一かつ高い清浄度で洗浄することは困難であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、球体の表面を均一に洗浄することが可能な洗浄装置、球体の洗浄システムおよび球体の洗浄方法を提供することである。
本発明に従った洗浄装置は、球体を洗浄するための洗浄装置である。上記洗浄装置は、第1の面を有する第1の部材と、第1の面に対向する第2の面を有する第2の部材とを含んでいる。第1の面および第2の面は、球体を挟持する挟持面である。第1の面と第2の面とは、互いに相対的に回転可能に構成されている。上記洗浄装置は、第1の面と第2の面との間の空間に球体を投入するための投入部と、上記空間から球体を排出するための排出部とをさらに含んでいる。第1の面および第2の面のうち一方の面には、投入部から排出部まで球体を案内するための螺旋溝が設けられている。
本発明に従った洗浄装置では、第1の面および第2の面により球体を挟持して第1の面および第2の面を互いに相対的に回転させることにより、球体を自転させることができる。そして、自転した球体を投入部から排出部まで螺旋溝に沿って案内しつつ洗浄することにより、挟持面(第1の面および第2の面)に対する自転軸の傾きを変更させつつ球体表面を洗浄することができる。その結果、球体の表面全体においてより均一な清浄度を確保することができる。したがって、本発明に従った洗浄装置によれば、球体の表面を均一に洗浄することが可能な洗浄装置を提供することができる。
上記洗浄装置において好ましくは、第1の部材および第2の部材のうち一方の部材は、上記挟持面が平面から球体の表面形状に沿った曲面に変形することが可能な変形部材である。
上記構成によれば、球体と上記挟持面との接触部において差動滑りが発生するため、自転した球体の表面を上記挟持面に擦り付けながら洗浄することができる。その結果、球体の表面をより均一に洗浄することができる。
上記洗浄装置において好ましくは、上記変形部材は、多孔質部材と、上記多孔質部材上に配置されるとともに上記挟持面を構成し、球体を洗浄するための洗浄剤が含浸された繊維部材とを含んでいる。
上記構成によれば、多孔質部材を用いることにより上記変形部材の柔軟性を確保し、また洗浄剤が含浸された繊維部材において球体を挟持することにより高い洗浄効果を得ることができる。その結果、球体表面においてより高い清浄度を確保することができる。
上記洗浄装置において好ましくは、上記洗浄剤は有機溶剤または水を含んでいる。このように上記洗浄装置においては、球体表面の洗浄に適した洗浄剤を適宜選択することができる。
上記洗浄装置において好ましくは、上記螺旋溝は、第1の面および第2の面のうち一方の面と、上記一方の面から第1の面および第2の面のうち他方の面に向かい突出する壁部の壁面とにより囲まれた領域である。上記空間を構成する上記第1および第2の面ならびに上記空間内における上記壁面は多孔質部材により形成される。
上記構成によれば、研磨加工時に砥粒付ボンドが表面に付着した球体を上記洗浄装置で洗浄する際に、砥粒付ボンドは多孔質部材に含まれる空孔内に取り込まれるため、砥粒付ボンドにより球体の表面が傷つけられる不具合を抑制することができる。
上記洗浄装置において好ましくは、上記螺旋溝は、第1の面および第2の面のうち一方の面と、上記一方の面から第1の面および第2の面のうち他方の面に向かい突出する壁部の壁面とにより囲まれた領域である。また上記壁面は、上記一方の面よりも摩擦係数が大きい面である。
上記構成によれば、挟持面(第1の面および第2の面)により挟持された状態で螺旋溝に沿って移送される球体が壁面と接触した場合、挟持面と壁面との摩擦係数の差により球体の自転軸を変更させることができる。その結果、球体の表面をさらに均一に洗浄することができる。
上記洗浄装置において好ましくは、上記螺旋溝は、螺旋軌道から軌道変更された部分を含んでいる。
上記構成によれば、軌道変更された上記部分において球体の自転軸を変更させることができる。その結果、球体の表面を一層均一に洗浄することができる。
上記洗浄装置において好ましくは、第1の部材および第2の部材は、回転軸が互いに偏心するように配置されている。
上記構成によれば、第1の部材および第2の部材を相対的に回転させたときの周速の差により球体の自転軸を変更させることができる。その結果、球体の表面を一層均一に洗浄することができる。
上記洗浄装置において好ましくは、第1の部材および第2の部材のうち上記螺旋溝が設けられた部材は、樹脂材料または金属材料を含んでいる。このように上記螺旋溝が設けられた部材の構成材料は、洗浄剤の成分などを考慮して適宜選択することができる。
上記洗浄装置を備える球体の洗浄システムは好ましくは、複数の上記洗浄装置を備えている。また、上記球体の洗浄システムは好ましくは、上記複数の洗浄装置のうち一の洗浄装置により洗浄された球体を上記一の洗浄装置の下流側に位置する他の洗浄装置に送るための移送手段を備えている。上記構成によれば、複数の洗浄装置を用いることで球体の表面を一層均一に洗浄することができる。
本発明に従った球体の洗浄方法は、球体を準備する工程と、球体を洗浄するための洗浄装置を準備する工程とを備えている。上記洗浄装置は、第1の面を有する第1の部材と、第1の面に対向する第2の面を有する第2の部材と、第1の面と第2の面との間の空間に球体を投入するための投入部と、上記空間から球体を排出するための排出部とを含んでいる。第1の面および第2の面のうち一方の面には、投入部から排出部まで球体を案内するための螺旋溝が設けられている。上記球体の洗浄方法は、球体を投入部から上記空間に投入する工程と、上記空間において球体を洗浄する工程と、洗浄された球体を排出部から排出する工程とをさらに備えている。球体を洗浄する工程では、第1の面と第2の面とにより球体を挟持しつつ第1の面と第2の面とを互いに相対的に回転させることにより球体を自転させ、自転した球体が螺旋溝において投入部から排出部まで案内されつつ洗浄される。
本発明に従った球体の洗浄方法では、第1の面および第2の面により球体を挟持しつつ第1の面と第2の面とを互いに相対的に回転させることにより、球体を自転させることができる。そして、自転した球体を螺旋溝において投入部から排出部まで案内しつつ洗浄することにより、挟持面(第1の面および第2の面)に対する自転軸の傾きを変更させつつ球体の表面を洗浄することができる。その結果、球体の表面全体においてより均一な清浄度を確保することができる。したがって、本発明に従った球体の洗浄方法によれば、球体の表面を均一に洗浄することが可能な球体の洗浄方法を提供することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明に従った洗浄装置、球体の洗浄システムおよび球体の洗浄方法によれば、球体の表面を均一に洗浄することが可能な洗浄装置、球体の洗浄システムおよび球体の洗浄方法を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る球体の洗浄システムの構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る球体の洗浄システムの構成の第1例を概略的に示す平面図である。 図2中の線分III−IIIに沿った断面構造を示す概略図である。 本発明の実施の形態1に係る球体の洗浄システムの構成の第2例を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態1に係る球体の洗浄方法を概略的に示すフローチャートである。 図2中の領域VIにおける球体の自転軸の傾きを示す概略図である。 図2中の領域VIIにおける球体の自転軸の傾きを示す概略図である。 図2中の領域VIIIにおける球体の自転軸の傾きを示す概略図である。 本発明の実施の形態2に係る球体の洗浄システムの構成を概略的に示す平面図である。 球体の自転軸の変化を示す概略図である。 本発明の実施の形態3に係る球体の洗浄システムの構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態4に係る球体の洗浄システムの構成の第1例を示す概略図である。 本発明の実施の形態4に係る球体の洗浄システムの構成の第2例を示す概略図である。 本発明の実施の形態5に係る球体の洗浄システムにおける、図2中の線分III−IIIに沿った部分に対応する部分の断面構造を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
(実施の形態1)
(球体の洗浄システムの構成)
まず、本発明の一実施の形態である実施の形態1に係る球体の洗浄システムの構成について、図1〜図3を参照しつつ説明する。本実施の形態に係る球体の洗浄システム1は、球体30を洗浄するための洗浄装置10を備えている。
球体30は、たとえば軸受用の鋼球や窒素珪素球などのセラミックス球であってもよいし、その他の球体であってもよい。また図1では、球体の洗浄システム1が一つの洗浄装置10を備える場合が示されているが、後述の他の実施の形態で説明されるように、本発明の球体の洗浄システムは複数の洗浄装置を備えていてもよい。
図3を参照して、洗浄装置10は、第1の面11aを有する第1の部材としての螺旋溝盤11と、第1の面11aに対向する第2の面20aを有する第2の部材としての平円盤20とを含んでいる。第1の面11aおよび第2の面20aは、球体30を挟持する挟持面である。
第1の面11aおよび第2の面20aは、互いに相対的に回転可能に構成されている。すなわち、第1の面11aが固定されて第2の面20aが回転可能な構成であってもよいし、第2の面20aが固定されて第1の面11aが回転可能な構成であってもよいし、第1の面11aおよび第2の面20aの両方が回転可能な構成であってもよい。
図1〜図3を参照して、洗浄装置10は、第1の面11aと第2の面20aとの間の空間Sに球体30を投入するための投入部12と、空間Sから球体30を排出するための排出部13とを含んでいる。投入部12は螺旋溝盤11の中央部に設けられていてもよく、排出部13は螺旋溝盤11の外周面の一部に設けられていてもよい。
図2を参照して、螺旋溝盤11は平面視において円形を有しており、平面視においてほぼ円形の渦巻き形状を有する螺旋溝15内に球体30が配置される。図2および図3を参照して、螺旋溝15は、投入部12から排出部13まで球体30を案内するための部分である。螺旋溝15はたとえばアルキメデスの螺旋であってもよく、ベルヌーイの螺旋であってもよい。ただし螺旋溝15はそのような規則正しい形状のものに限られない。螺旋溝15は上記構成により、投入部12から空間S内に投入された球体30を螺旋溝15に沿って排出部13にまで案内し、洗浄後の球体30を排出部13より洗浄装置10の外部に排出可能となっている。なお、螺旋溝15は、第1の面11aおよび第2の面20aのうち一方の面に設けられていればよく、第2の面20aに設けられていてもよい。また螺旋溝15の方向は、図2に示すように螺旋溝盤11の上方から平面的に見て時計周りであってもよいし、反時計周りであってもよい。
螺旋溝15が設けられた部材である第1の部材として螺旋溝盤11は樹脂材料または金属材料を含んでおり、好ましくは樹脂材料を含んでいる。より具体的には、螺旋溝盤11の材質は洗浄剤の成分を考慮して適宜選択することが可能であり、たとえばポリ塩化ビニル(PVC:Poly Vinyl Chloride)である。これにより、油系や水系の洗浄剤を用いた場合でも螺旋溝盤11の膨潤を抑制することができる。また金属製の螺旋溝盤ではセラミック球の表面に金属が擦れて付着する場合があるのに対し、PVC製の螺旋溝盤11ではこれを抑制することができる。
図3を参照して、螺旋溝15は、第1の面11aと壁面40aとにより囲まれた領域である。壁面40aは、第1の面11aから第2の面20aに向かい突出する壁部40に含まれる。壁面40aは、第1の面11aよりも摩擦係数が大きい面であってもよい。これにより、球体30を壁面40aと接触させることで、壁面40aおよび第1の面11aの摩擦係数の差に起因して球体30の自転軸を変更させることができるため、球体30の表面をより均一に洗浄することができる。なお、壁面40aの摩擦係数を第1の面11aの摩擦係数よりも大きくするための方法としては、たとえば壁面40aに荒らし加工を施す方法や壁面40aにコーティング層を設ける方法などが挙げられる。
第2の部材としての平円盤20は、挟持面である第2の面20aが平面から球体30の表面形状に沿った曲面に変形することが可能な変形部材である。変形部材である平円盤20は、多孔質部材22と多孔質部材22上に配置される繊維部材21とを含んでいる。
多孔質部材22はたとえばスポンジなどの弾性部材である。繊維部材21は挟持面である第2の面20aを構成している。繊維部材21は布(たとえば不織布)であり、球体30を洗浄するための洗浄剤が含浸されている。洗浄剤は有機溶剤や水を含んでおり、たとえば白灯油である。
なお、変形部材である平円盤20は、繊維部材21が省略されて多孔質部材22のみにより構成されてもよいが、繊維部材21を設けることにより球体30の洗浄作用をより向上させることができる。また、平円盤20が変形部材である場合に限られず、螺旋溝15が設けられた螺旋溝盤11が上記変形部材として構成されていてもよい。
図4を参照して、螺旋溝盤16は平面視においてほぼ多角形状(五角形状)の渦巻き形状を有する螺旋溝15を有する構成となっている。この点において図4の螺旋溝盤16は図2の螺旋溝盤11と異なっているが、他の点においては図2の螺旋溝盤11と同じであり、断面構造についても基本的に図3と同じである。このため図4の螺旋溝盤16に関する詳細な説明を省略する。
(球体の洗浄方法)
次に、上記球体の洗浄システム1を用いて実施される本実施の形態に係る球体の洗浄方法について説明する。図5を参照して、まず工程(S10)として球体を準備する工程が実施される。この工程(S10)では、精密な研磨加工が施された軸受用の鋼球やセラミック球などの球体30が準備される。またこの工程(S10)と並んで、球体30を洗浄するための洗浄装置を準備する工程(S20)が実施される。この工程(S20)では、上記本実施の形態に係る球体の洗浄システム1の洗浄装置10が準備される。
次に、工程(S30)として球体30を投入部12から空間Sに投入する工程が実施される。この工程(S30)では、球体30同士の衝突や接触を抑制するため、たとえば0.5秒の間隔で球体30が連続的に投入されてもよい。すなわち、上記球体の洗浄システム1では第1の面11aの平面内に螺旋溝15が設けられているため、球体30の投入間隔を調整することにより、球体30同士の衝突や接触を抑制することができる。
次に、工程(S40)として空間Sにおいて球体30を洗浄する工程が実施される。この工程(S40)では、図2および図3を参照して、第1の面11aと第2の面20aとにより球体30を挟持しつつ第1の面11aと第2の面20aとを互いに相対的に回転させることにより球体30を自転させる。このとき、第1の面11aが固定されて第2の面20aのみが回転してもよいし、第2の面20aが固定されて第1の面11aのみが回転してもよいし、第1の面11aおよび第2の面20aの両方が回転してもよい。そして、自転した球体30が螺旋溝15において投入部12から排出部13まで案内されつつ洗浄される。このとき、螺旋溝15の螺旋軌道に沿って球体30が移送されることにより、挟持面(第1の面11aおよび第2の面20a)に対する自転軸の傾きが変化する。なお、球体30は繊維部材21に含浸された白灯油によりウェット洗浄されてもよいが、球体30の表面に気体を吹き付けることによりドライ洗浄されてもよい。
ここで、螺旋溝15に沿って移送される球体30の自転軸の傾きの変化について図6〜図8を参照して説明する。図6は、図2中の領域VIにおける球体30の自転軸Pの傾きを示している。図7は、図2中の領域VIIにおける球体30の自転軸Pの傾きを示している。図8は、図2中の領域VIIIにおける球体30の自転軸Pの傾きを示している。なお、図3を参照して説明したように、一方の挟持面である第2の面20aは球体30を挟持する際に曲面状に変形するが、図6〜図8では平面状態の第2の面20aが示されており、これに対する球体30の自転軸Pの傾きが示されている。
投入直後の球体30の自転軸Pが挟持面(第2の面20a)に対して交差するのに対し(図6)、排出直前の球体30の自転軸Pは挟持面(第2の面20a)に対して略水平である(図8)。すなわち、図6〜図8に示されるように、投入部12から投入された球体30は、螺旋溝15に沿って排出部13にまで移送される過程において、挟持面に対する傾斜角が徐々に小さくなるように変化する。
なお特に図4のように多角形状の螺旋溝15を有する螺旋溝盤16を用いる場合には、球体30は螺旋溝15の平面視における角部を通過する際にその自転軸Pの傾斜角を変更することができる。
次に、工程(S50)として洗浄された球体30を排出部13から排出する工程が実施される。以上の工程(S10)〜(S50)が順に実施されることにより球体30の洗浄が終了し、本実施の形態に係る球体の洗浄方法が完了する。
以上のように、本実施の形態に係る球体の洗浄システム1では、第1の面11aおよび第2の面20aにより球体30を挟持し、第1の面11aおよび第2の面20aを互いに相対的に回転させることにより、球体30を自転させつつ洗浄することができる。そして、自転した球体30を螺旋溝15において投入部12から排出部13まで案内しつつ洗浄することにより、自転軸の傾きを変更させつつ球体30の表面を洗浄することができる。その結果、球体30の表面全体においてより均一な清浄度を確保することができ、さらに超音波洗浄やブラシ洗浄などに比べてより高い清浄度を得ることができる。したがって、本実施の形態に係る球体の洗浄システム1および球体の洗浄方法によれば、球体30の表面を均一に洗浄することができる。また上記本実施の形態に係る球体の洗浄システム1は、種々のサイズを有する球体30の洗浄に適用可能であるとともに、省電力であり、さらに省スペースで設置することが可能である。
(実施の形態2)
次に、本発明の他の実施の形態である実施の形態2について説明する。実施の形態2に係る球体の洗浄システムは、基本的には上記実施の形態1に係る球体の洗浄システム1と同様の構成を有し、かつ同様の効果を奏する。しかし、実施の形態2に係る球体の洗浄システムは、螺旋溝の構成において上記実施の形態1に係る球体の洗浄システム1とは異なっている。
図9を参照して、第1の部材としての螺旋溝盤51には、投入部52から排出部53まで球体30を案内するための螺旋溝55が設けられている。螺旋溝55は、螺旋軌道から軌道変更された部分を含んでいる。より具体的には、螺旋溝55は、螺旋軌道部55aと、螺旋軌道部55aの間に位置する複数の(図9では3つの)軌道変更部55bとを有している。軌道変更部55bは、螺旋軌道部55aの接線方向に交差する方向に延在するように設けられている。
上記本実施の形態に係る球体の洗浄システムによれば、投入部52より投入された球体30の自転軸を軌道変更部55bにおいて変更させることができる。より具体的には、図10に示すように、球体30の自転軸Pを軌道変更部55bを通過する際に自転軸P’に変更させることができる。その結果、球体30の表面をより均一に洗浄することができる。なお、軌道変更部55bの位置や数は特に限定されないが、図9に示すように螺旋溝盤51の中央部を挟んで互いに対向するように配置されていてもよい。また軌道変更部55bの長さや螺旋軌道部55aの接線に対して成す角度は、球体30の表面を均一に洗浄するために適宜選択することが可能である。
(実施の形態3)
次に、本発明のさらに他の実施の形態である実施の形態3について説明する。実施の形態3に係る球体の洗浄システムは、基本的には上記実施の形態1または2に係る球体の洗浄システムと同様の構成を有し、かつ同様の効果を奏する。しかし、実施の形態3に係る球体の洗浄システムは、洗浄装置の設置数において上記実施の形態1および2に係る球体の洗浄システムとは異なっている。
図11を参照して、実施の形態3に係る球体の洗浄システム3は、複数の(図11では4つ)の洗浄装置10A,10B,10C,10D(10A〜10D)を備えている。また球体の洗浄システム3は、投入手段60と移送手段61とをさらに備えている。
投入手段60は、最上流に位置する洗浄装置10Aに被洗浄物である球体30を投入するためのものである。移送手段61は、複数の洗浄装置10A〜10Dのうち一の洗浄装置により洗浄された球体30を上記一の洗浄装置の下流側に位置する他の洗浄装置に送るためのものである。すなわち、移送手段61は、洗浄装置10Aにより洗浄された球体30を洗浄装置10Bへ移送するために、洗浄装置10Aおよび洗浄装置10Bの間に設けられている。また移送手段61は、洗浄装置10Bにより洗浄された球体30を洗浄装置10Cへ移送するために、洗浄装置10Bおよび洗浄装置10Cの間に設けられている。また移送手段61は、洗浄装置10Cにより洗浄された球体30を洗浄装置10Dへ移送するために、洗浄装置10Cおよび洗浄装置10Dの間に設けられている。
上記本実施の形態に係る球体の洗浄システム3によれば、一つの洗浄装置では球体30を十分に洗浄することが困難である場合でも、複数の洗浄装置10A〜10Dを用いることにより、球体表面における清浄度の均一性をより向上させることができる。
(実施の形態4)
次に、本発明のさらに他の実施の形態である実施の形態4について説明する。実施の形態4に係る球体の洗浄システムは、基本的には上記実施の形態1〜3に係る球体の洗浄システムと同様の構成を有し、かつ同様の効果を奏する。しかし、実施の形態4に係る球体の洗浄システムは、第1の部材および第2の部材の相対的な位置関係において上記実施の形態1〜3に係る球体の洗浄システムとは異なっている。
図12を参照して、実施の形態4に係る球体の洗浄システムでは、第1の部材としての螺旋溝盤70および第2の部材としての平円盤80は回転軸P1,P2をそれぞれ有しており、当該回転軸P1,P2の周りにおいて回転可能に構成されている。また螺旋溝盤70および平円盤80は、回転軸P1,P2が互いに偏心するように配置されている。具体的には、螺旋溝盤70の回転軸P1と平円盤80の回転軸P2との偏心が、螺旋溝盤70の半径よりも大きくなっている。このように偏心の量が大きい場合には、螺旋溝盤70を回転させ、かつ平円盤80をゆっくり回転させることにより、球体30の自転軸を変更させることができる。これにより、上記実施の形態4に係る球体の洗浄システムによれば、螺旋溝盤70および平円盤80を相対的に回転させたときの周速の差により球体30の自転軸を変更させることができる。その結果、球体30の表面を一層均一に洗浄することができる。
図13を参照して、ここでは螺旋溝盤70の回転軸P1と平円盤80の回転軸P2との偏心が、螺旋溝盤70の投入部12の回転軸P1に対する半径よりも小さくなっている。この場合、螺旋溝盤70は回転させずに平円盤80のみを回転させることにより、球体30の自転軸を変更させることができる。
(実施の形態5)
次に、本発明のさらに他の実施の形態である実施の形態5について説明する。実施の形態5に係る球体の洗浄システムは、基本的には上記実施の形態1〜4に係る球体の洗浄システムと同様の構成を有し、かつ同様の効果を奏する。しかし、実施の形態5に係る球体の洗浄システムは、第1の部材および第2の部材の構成材料において上記実施の形態1〜4に係る球体の洗浄システムとは異なっている。
図14を参照して、実施の形態5における第1の部材としての螺旋溝盤11は、実施の形態1の螺旋溝盤11(図3参照)と同様に樹脂材料または金属材料を含む螺旋溝盤土台部14と、多孔質部材22とから構成される。また実施の形態5においても、実施の形態1と同様に、第2の部材としての平円盤20を有している。
ここで螺旋溝盤11を構成する螺旋溝盤土台部14は、壁部40の突出形状などを含む螺旋溝盤11の全体の形状を構成する土台となる部分である。螺旋溝盤11は樹脂材料を含んでいることが好ましいが、より具体的には、螺旋溝盤11の材質はたとえばポリ塩化ビニル(PVC:Poly Vinyl Chloride)である。
これに対して螺旋溝盤11を構成する多孔質部材22は、螺旋溝盤土台部14の平円盤20側の表面を覆うように薄膜状に形成されている。すなわち螺旋溝盤11における多孔質部材22は、平円盤20に対向する第1の面11aと、螺旋溝15内の壁部40を覆い壁面40aとを構成するように形成されている。
ただし上記の構成に限らず、螺旋溝盤11を構成する多孔質部材22は、螺旋溝盤11のうち少なくとも球体30が接触し得る部分すなわち空間S内における第1の面11aおよび壁面40aを構成する部分に配置されていればよい。また逆に、螺旋溝盤11はその土台部を含む全体、すなわち図14の螺旋溝盤土台部14および多孔質部材22の双方の全体が多孔質部材22により構成されてもよい。
以上のように、螺旋溝盤11の螺旋溝15内における第1の面11aおよび壁面40aが少なくとも多孔質部材22により形成されるように、多孔質部材22が配置されている。この点において本実施の形態は、螺旋溝盤11には多孔質部材22が含まれない実施の形態1と異なっている。
図14に示すように、本実施の形態の平円盤20は、螺旋溝盤11側の表面である第2の面20aを構成する部分を含む、その全体が多孔質部材22により形成された部材である。この点において本実施の形態は、平円盤20が多孔質部材22とその上に配置される繊維部材21(図3参照)とを含む構成を有する実施の形態1と異なっている。ただし本実施の形態の平円盤20は、少なくとも空間S内に面する部分の第2の面20aを構成するように多孔質部材22が配置されていればよく、平円盤20のうち空間S内の第2の面20aを構成する部分以外の部分は多孔質部材22により形成されていなくてもよい。
なお図14においては図3と同様に、平円盤20が変形部材であるものとして図示されているが、本実施の形態においても螺旋溝15が設けられた螺旋溝盤11が変形部材として構成されていてもよい。
以上のように本実施の形態においては、空間Sを構成する第1の面11aおよび第2の面20a、ならびに空間S内における壁面40aは多孔質部材22により形成されている。言い換えれば空間Sの内壁面(空間Sに配置される球体30が接触し得る面)の全体が少なくとも多孔質部材22により形成されている。
本実施の形態における多孔質部材22は、実施の形態1と同様にたとえばスポンジなどの弾性部材である。ここでスポンジとは、合成樹脂などで形成された繊維状の海綿体である。当該スポンジに含まれる空孔の径は、球体30の研磨工程後に球体30の表面に付着する、球体30の研磨用の定盤などから剥がれた砥粒付ボンドの径以上の大きさであることが好ましく、たとえば0.1mm程度以上であることが好ましい。なおここで径とは、当該空孔または砥粒付ボンドの外縁の一点から、空孔または砥粒付ボンドの中心を通り、空孔または砥粒付ボンドの外縁の他の一点までの直線距離の最大値をいうものとする。また当該スポンジの硬さはPVCよりも柔らかいことが好ましい。
次に、本実施の形態の背景技術について説明したうえで、本実施の形態の作用効果を説明する。
球体30の研磨加工後、研磨加工に用いる定盤などから剥がれた砥粒付ボンドが球体30の表面に付着する。この砥粒付ボンドを除去するために洗浄装置10のような螺旋状の洗浄機を用いて球体30の表面を洗浄すれば、球体30に付着していた砥粒付ボンドが球体30が転送する部位の樹脂材料に刺さる。すると、螺旋溝15および平円盤20が鉄または樹脂(PVCなど)で構成されている場合、砥粒付ボンドが刺さった部分は螺旋溝15などの表面の樹脂材料に対して凸状となる。そこへ別の球体30が通過すれば、その球体30の表面が、螺旋溝15に刺さり凸状となっていた砥粒付ボンドと接触し、球体30の表面に傷が形成される不具合を生じるおそれがある。
そこで本実施の形態においては、球体30が配置される空間Sすなわち空間Sの内壁面を構成する第1の面11aおよび第2の面20a、ならびに空間S内における壁面40aが、(その全体が)スポンジなどの多孔質部材22により形成されている。これにより、洗浄装置10においては球体30が、螺旋溝盤11と平円盤20との間の空間Sに挟まれ擦られる作用において、球体30の表面は多孔質部材22に接することになる。このため球体30の表面に付着している砥粒付ボンドは多孔質部材22を構成するスポンジに含まれる特に空孔内に取り込まれる。スポンジに取り込まれた砥粒付ボンドは、たとえスポンジの空孔内に取り込まれなかったとしても、スポンジの弾性が低く球体30と接する面の面圧が低くなるため、球体30がスポンジの砥粒付ボンドに接触しても球体30に傷が形成される可能性を低減することができる。また空孔に入っていない砥粒付ボンドについてもスポンジの表面上を動くことにより容易にスポンジの空孔内に収納させることができる。この観点からも、砥粒付ボンドが球体30の表面に傷を形成させる可能性を低減することができる。
以上のように、本実施の形態においては、球体30の表面に付着している砥粒付ボンドが速やかに多孔質部材22としてのスポンジの空孔内に入るか、仮に入らなくてもスポンジ自体が柔らかいために球体30と砥粒付ボンドとの接触時における両者間の局部的面圧を低くすることができるため、球体30の表面に傷を発生させる可能性を低減することができる。
なお本実施の形態における洗浄装置10を用いた洗浄処理を3回繰り返すことにより、球体30の表面の全面における砥粒付ボンドを除去し、洗浄を完了させることができる。
(実験例)
球体表面の洗浄作用を確認するため、以下の実験を行った。
(実験例1)
まず、被洗浄物である球体として工作機用中径セラミック球を準備した。また球体の洗浄システムとしては上記実施の形態1に係る球体の洗浄システム1を準備した。そして、球体の洗浄システム1を用いて上記セラミック球を洗浄した後の球表面の状態を確認した。
上記実験の詳細な条件は表1に示される通りであり、また上記実験結果は表2に示される通りである。表2から明らかなように、上記実施の形態1に係る球体の洗浄システム1によれば十分な清浄度が得られることが分かった。
Figure 2017080735
Figure 2017080735
(実験例2)
上記実験例1と同様に工作機用中径セラミック球を準備した。また球体の洗浄システムとしては上記実施の形態2に係る球体の洗浄システムを準備した。そして、上記実験例1と同様に洗浄後のセラミック球の表面状態を確認した。
上記実験の詳細な条件および結果は表3に示される通りである。表3から明らかなように、上記実施の形態2に係る球体の洗浄システムにおいても十分な清浄度が得られることが分かった。
Figure 2017080735
また比較例として、本実施の形態を用いずに超音波洗浄、ブラシ洗浄、手洗い洗浄により球体を洗浄したときの洗浄後の球表面の状態を確認した。その結果は表4に示される通りである。表4から明らかなように、本実施の形態を用いない場合には、一定数の洗浄NGのサンプルが確認されており、十分な清浄度が得られない。
Figure 2017080735
なお以上の球表面の洗浄状態の「OK」「NG」については、レーザ検査機による球体の全表面検査により判定される。その判定基準は、レーザ検査機の分解能から50μm以上の異物を検出した場合に洗浄が「NG」であると判定され、そのような異物を検出しない場合には洗浄が「OK」であると判定される。
(実験例3)
実施の形態5の効果検証のため、図14のように螺旋溝盤11の空間S内における表面がスポンジである洗浄装置10と、図3のように螺旋溝盤11の空間S内における表面が樹脂(PVC)である洗浄装置10とを用いた、球体30の洗浄時における球体30の表面への傷発生有無を確認した。
図14の螺旋溝15を有する洗浄装置10、および図3の螺旋溝15を有する洗浄装置10のそれぞれを用いて、直径が11/32インチの、表面にダイヤモンドの砥粒が付着した球体30を6000個ずつ洗浄し、その表面の傷の有無を調査した。なお洗浄処理は球体30の各サンプルに対して3回繰り返した。なお上記いずれの洗浄装置10においても、平円盤20の空間S内において露出する表面はスポンジにより構成されている。その結果を以下の表5に示す。
Figure 2017080735
表5に示す通り、図3のように空間S内にてPVCが露出する螺旋溝盤11を用いた場合にはすべての球体30において傷が確認されたのに対し、図14のように空間S内にてスポンジが露出する螺旋溝盤11を用いた場合にはすべての球体30において傷が確認されなかった。
今回開示された実施の形態および実験例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の球体の洗浄システムおよび球体の洗浄方法は、球体の表面を均一に洗浄することが要求される球体の洗浄システムおよび球体の洗浄方法において、特に有利に適用され得る。
1,3 球体の洗浄システム、10,10A,10B,10C,10D 洗浄装置、11,16,51,70 螺旋溝盤、11a 第1の面、12,52 投入部、13,53 排出部、14 螺旋溝盤土台部、15,55 螺旋溝、20,80 平円盤、20a 第2の面、21 繊維部材、22 多孔質部材、30 球体、40 壁部、40a 壁面、55a 螺旋軌道部、55b 軌道変更部、60 投入手段、61 移送手段、P,P’ 自転軸、P1,P2 回転軸、S 空間。

Claims (12)

  1. 球体を洗浄するための洗浄装置であって、
    第1の面を有する第1の部材と、
    前記第1の面に対向する第2の面を有する第2の部材とを含み、
    前記第1の面および前記第2の面は、前記球体を挟持する挟持面であり、
    前記第1の面と前記第2の面とは、互いに相対的に回転可能に構成されており、
    前記第1の面と前記第2の面との間の空間に前記球体を投入するための投入部と、
    前記空間から前記球体を排出するための排出部とをさらに含み、
    前記第1の面および前記第2の面のうち一方の面には、前記投入部から前記排出部まで前記球体を案内するための螺旋溝が設けられている、洗浄装置。
  2. 前記第1の部材および前記第2の部材のうち一方の部材は、前記挟持面が平面から前記球体の表面形状に沿った曲面に変形することが可能な変形部材である、請求項1に記載の洗浄装置。
  3. 前記変形部材は、
    多孔質部材と、
    前記多孔質部材上に配置されるとともに前記挟持面を構成し、前記球体を洗浄するための洗浄剤が含浸された繊維部材とを含む、請求項2に記載の洗浄装置。
  4. 前記洗浄剤は、有機溶剤または水を含む、請求項3に記載の洗浄装置。
  5. 前記螺旋溝は、前記一方の面と、前記一方の面から前記第1の面および前記第2の面のうち他方の面に向かい突出する壁部の壁面とにより囲まれた領域であり、
    前記空間を構成する前記第1および第2の面ならびに前記空間内における前記壁面は多孔質部材により形成される、請求項1または2に記載の洗浄装置。
  6. 前記螺旋溝は、前記一方の面と、前記一方の面から前記第1の面および前記第2の面のうち他方の面に向かい突出する壁部の壁面とにより囲まれた領域であり、
    前記壁面は、前記一方の面よりも摩擦係数が大きい面である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の洗浄装置。
  7. 前記螺旋溝は、螺旋軌道から軌道変更された部分を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の洗浄装置。
  8. 前記第1の部材および前記第2の部材は、回転軸が互いに偏心するように配置されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の洗浄装置。
  9. 前記第1の部材および前記第2の部材のうち前記螺旋溝が設けられた部材は、樹脂材料または金属材料を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の洗浄装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の洗浄装置を備える、球体の洗浄システム。
  11. 前記球体の洗浄システムは複数の前記洗浄装置を備え、さらに、
    前記複数の洗浄装置のうち一の前記洗浄装置により洗浄された前記球体を前記一の洗浄装置の下流側に位置する他の前記洗浄装置に送るための移送手段を備える、請求項10に記載の球体の洗浄システム。
  12. 球体を準備する工程と、
    前記球体を洗浄するための洗浄装置を準備する工程とを備え、
    前記洗浄装置は、
    第1の面を有する第1の部材と、
    前記第1の面に対向する第2の面を有する第2の部材と、
    前記第1の面と前記第2の面との間の空間に前記球体を投入するための投入部と、
    前記空間から前記球体を排出するための排出部とを含み、
    前記第1の面および前記第2の面のうち一方の面には、前記投入部から前記排出部まで前記球体を案内するための螺旋溝が設けられており、さらに、
    前記球体を前記投入部から前記空間に投入する工程と、
    前記空間において前記球体を洗浄する工程と、
    洗浄された前記球体を前記排出部から排出する工程とを備え、
    前記球体を洗浄する工程では、
    前記第1の面と前記第2の面とにより前記球体を挟持しつつ前記第1の面と前記第2の面とを互いに相対的に回転させることにより前記球体を自転させ、自転した前記球体が前記螺旋溝において前記投入部から前記排出部まで案内されつつ洗浄される、球体の洗浄方法。
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