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JP2017070206A - ステッピングモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】ステッピングモータを回路基板に確実に固定できる構造を提供する。
【解決手段】 ステータ(ステータアッシー200、300)と、ステータに対し軸方向の一端側に接触し、回路基板600に接合されるフロントプレート210と、ステータに対し軸方向の他端側に接触するエンドプレート310と、フロントプレート210とエンドプレート310との間であってステータの外周に架け渡され、両プレート210、310をステータを挟持した状態で互いに結合させるバンド500とを備え、フロントプレート210は、内側にシャフト403を納め、軸方向に突出し、回路基板600に嵌め込むためのボス部216と、軸方向に突出し、回路基板600に半田付けされる通電端子ピン214と、通電端子ピン214との間にボス部216を挟んだ位置に配置され、回路基板600に半田付けされ、電極として機能しない固定ピン314とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、回路基板に固定するための構造に特徴があるステッピングモータに関する。
回路基板に直接固定するステッピングモータが知られている(例えば、特許文献1参照)。この構造では、ステッピングモータの端面に通電用の通電端子ピンを配置し、この通電端子ピンを回路基板に直接半田付けで固定することで、ステッピングモータを回路基板に固定している。
特開2001−66161号公報
引用文献1に記載の通電端子ピンの配置を採用した場合、通電端子ピン同士の距離が開き、ステータコイルから通電端子ピンへの配線の引き回しが制限される。これは、製造時における作業性の悪さ、配線の無理な引き回しに起因する断線の問題、設計上の制約の問題等を招く。このような背景において、本発明は、ステッピングモータを回路基板に確実に固定できる構造において、モータ内での配線の引き回しに制約が生じない構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、ステータと、前記ステータに対し軸方向の一端側に接触し、回路基板に接合されるフロントプレートと、前記ステータに対し軸方向の他端側に接触するエンドプレートと、前記フロントプレートと前記エンドプレートとの間であって前記ステータの外周に架け渡され、前記フロントプレートと前記エンドプレートとを前記ステータを挟持した状態で互いに結合させるバンドとを備え、前記フロントプレートは、内側に回転軸を納め、軸方向に突出し、前記回路基板に嵌め込むためのボス部と、軸方向に突出し、前記回路基板に半田付けされる通電端子ピンと、前記通電端子ピンとの間に前記ボス部を挟んだ位置に配置され、前記回路基板に半田付けされ、電極として機能しない固定ピンとを備えることを特徴とするステッピングモータである。
請求項1に記載の発明によれば、回転中心にあるボス部を挟んだ位置にある通電端子ピンと固定ピンとが回路基板に半田付けにより固定される。この構造によれば、回転中心位置におけるボス部が回路基板にはめ込みにより固定され、そこを挟んだ位置で通電端子ピンと固定ピンとが回路基板に半田付けにより固定される。仮に、通電端子ピンのみで回路基板への半田付けが行なわれた構造の場合、通電端子ピンに負荷が集中するが、本発明の構造では、ボス部を挟んだ2箇所で半田付けが行なわれるので、通電端子ピンへの負荷の集中が避けられる。また、通電端子に加えて固定ピンを用いて回路基板へのステッピングモータの固定が行われるので、通電端子の配置の自由度が高く、ステータコイルから通電端子ピンへの配線の引き回しに制限が生じない。また、バンドによってフロントプレートとエンドプレートとがステータを挟持して結合した状態を固定化することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記回転軸は、前記フロントプレートおよび前記エンドプレートにそれぞれ設けられた孔に通され、それら孔の内周面に接触して回転自在に軸受されていることを特徴とする。また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記フロントプレートは、前記回路基板に対する当該ステッピングモータの位置決めを行う位置決めピンを備えていることを特徴とする。また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記フロントプレートの前記ボス部には割りが形成され、該ボス部は前記回路基板に形成されたボス孔に圧入され、かつ、前記割りの機能によって前記ボス部に反発力で嵌合していることを特徴とする。
また、本発明では、前記通電端子ピンおよび前記固定ピンが均等な角度位置に設けられていることを特徴とする。この特徴によれば、通電端子ピンと固定ピンによる回路基板への固定機構の配置バランスが良いので、通電端子ピンへの負荷の集中が抑えられる。また、安定したステッピングモータの回路基板への固定構造が得られる。
本発明によれば、ステッピングモータを回路基板に確実に固定できる構造において、モータ内での配線の引き回しに制約が生じない構造が提供される。
実施形態のステッピングモータの斜視図(A)および(B)である。 実施形態のステッピングモータの断面図である。 実施形態におけるフロントプレートの斜視図(A)および(B)である。 実施形態における他のフロントプレートの斜視図(A)および(B)である。
(構成)
図1および図2には、実施形態のステッピングモータ100が示されている。ステッピングモータ100は、クローポール型のステッピングモータである。図2に示すように、ステッピングモータ100は、ステータ側の構造として、フロント側ステータアッシー200とエンド側ステータアッシー300を軸方向で結合した構造を有している。そして、フロント側ステータアッシー200とエンド側ステータアッシー300を軸方向で結合した構造体の内側に、ロータ400が回転自在な状態で収められている。
フロント側ステータアッシー200は、フロントプレート210、外側ステータ220、ボビン230、内側ステータ240により構成されている。フロントプレート210は、フロント側のハウジングを構成する略円板形状の部材であり、射出成形された樹脂により構成されている。図3には、フロントプレートの斜視図(A)および(B)が示されている。フロントプレート210は、略円板形状の縁の部分から軸方向に延在したバンド結合部211を有している。バンド結合部211は、外側に突出した爪部212を備えている。また、軸を挟んだ反対側にも同様の構造のバンド結合部217および爪部218が設けられている。バンド結合部211は、後述するバンド500と結合する。バンド結合部211がバンド500と結合することで、フロント側ステータアッシー200とエンド側ステータアッシー300の軸方向における結合の状態が固定化されている。
フロントプレート210は、フロントプレート210と一体に成形された端子部213を有している。端子部213には、回路基板600への通電端子として機能する4本の金属性の通電端子ピン214が埋め込まれている。通電端子ピン214は、回路基板600のコンタクトホール602に差し込まれる軸方向に突出した端部214aと、ステータコイル231,331からの配線が接続された端子233,333に接触する端部214bを有している。なお、図2には、回路基板600にステッピングモータ100を固定する途中の段階、あるいは、回路基板600からステッピングモータ100を引き離した途中の段階が示されている。また、実際の回路基板600には、各種の電子デバイスが搭載されているが、図2において、それらの記載は省略されている。
フロントプレート210は、一体に成形された固定ピン配置部313を備えている。固定ピン配置部313は、ボス部216を中心として、端子部213と対称な位置に設けられている。すなわち、端子部213と固定ピン配置部313を結ぶ線上の中央付近(厳密に中央でなくてもよい)にボス部216(回転軸となるシャフト403)が位置している。固定ピン配置部313には、軸方向に突出する2本の固定ピン314が配置されている。固定ピン314は、略U字型の金属部材であり、固定ピン配置部313に設けられた孔部に差し込まれて固定されている。固定ピン314は、半田付けが可能な材質で構成され、ステッピングモータモータ100を回路基板600に固定する部材であるが、通電端子としては機能しない。
フロントプレート210は、一体成形され、軸方向に突出したボス部216を備えている。ボス部216には、軸方向に延在した複数の割り(スリット)216aが形成され、略筒形状を有しており、その内側にロータ側のシャフト403が回転自在な状態で収められている。また、フロントプレート210は、回路基板600への位置決めを行なう位置決めピン219(図1および図3参照)を備えている。位置決めピン219は、フロントプレート210と一体に形成された樹脂製の部材であり、位置決めピン219が回路基板600の側に設けられた位置決め孔(図示せず)に嵌合することで、ステッピングモータ100の回路基板600に対する位置決めが行われる。
外側ステータ220および内側ステータ240は、磁路が形成されるステータヨークとして機能する部分であり、電磁軟鉄あるいは圧延鋼板などの磁性材料により構成されている。外側ステータ220および内側ステータ240の構造は、通常のクローポール型のステータの構造と同じである。
ボビン230は、樹脂製であり、ボビン230には、ステータコイル231が巻回されている。ステータコイル231が巻回されたボビン230は、外側ステータ220の内側と内側ステータ240によって囲まれたドーナツ状の空間(円環状の空間)に配置されている。ボビン230は、2箇所の端子部232を備えている。端子部232のそれぞれには、ステータコイル231の巻線の端部が絡げられ接続される金属製の端子233が埋め込まれている。
エンド側ステータアッシー300は、エンドプレート310、外側ステータ320、ボビン330、内側ステータ340により構成されている。ここで、外側ステータ320は、外側ステータ220と同じ部品であり、軸方向における向きを逆向きとした状態で用いられている。ボビン330は、ボビン230と同じ部品であり、軸方向における向きを逆向きとした状態で用いられている。内側ステータ340は、内側ステータ240と同じ部品であり、軸方向における向きを逆向きとした状態で用いられている。
エンドプレート310は、エンド側のハウジングを構成する略円板形状の部材であり、射出成形された樹脂により構成されている。エンドプレート310は、バンド500のアーム部501に内側から接触するバンド接触部311(図1および図3参照)を有している。バンド接触部311は、アーム部501に内側から接触し、組み立てた後にアーム部501が変形し、アーム部501がフロントプレート210から外れないようにアーム部501を内側から支える。バンド接触部311と軸を挟んだ反対側にも同様な機能を有し、バンド500のアーム部502が接触するバンド接触部312が設けられている。
バンド500は、バネ性を有する金属材料で構成された概略コの字形状の部材である。図1および図3に示すように、バンド500は、両端に軸方向に延在するアーム部501,502を備えている。アーム部501,502には、矩形の孔部が設けられている。この孔部には、フロントプレート210が備えるバンド結合部211,217の爪部212,218がひっかかり、バンド500がフロントプレート210に係合する。
図2に示すロータ400は、円筒形状のロータマグネット401を備えている。ロータマグネット401は、ロータ部材402の外周に固定され、周方向にNSNSと交互に着磁がされた磁極の構造を有している。ロータ400(ロータ部材402)の軸中心には、回転軸となるシャフト403が固定されている。シャフト403は、フロントプレート210とエンドプレート310に設けられた孔に通され、その内周面に直接接触することで回転自在な状態で軸受されている。なお、シャフト403を転がり軸受等の軸受装置を介して、フロントプレート210とエンドプレート310に回転自在な状態で保持することも可能である。
シャフト403には、ゴム製の円筒形状を有するゴムワッシャ404,405が装着されている。ゴムワッシャ404は、ロータ400とフロントプレート210との間に位置し、ゴムワッシャ405は、ロータ400とエンドプレート310との間に位置している。ゴムワッシャ404,405により、ロータ400における軸方向のガタによる衝撃が吸収される。
(回路基板へのステッピングモータの固定方法)
以下、ステッピングモータ100を回路基板600に固定する手順の一例を説明する。まず、ステッピングモータ100と回路基板600とを図2に示す位置関係とする。そして、ステッピングモータ100を回路基板600に押し付け、ボス部216をモータ固定用のボス孔601に押し込み、ボス部216をモータ固定用のボス孔601に圧入する。この際、ボス部216が自身に形成されている割り216aの機能によって縮径し、その際に生じる拡径しようとする反発力により、ボス部216がモータ固定用のボス孔601に嵌合する。
ここで、ステッピングモータ100を回路基板600に押し付けた状態で、回路基板600のコンタクトホール602に4本の通電端子ピン214の端部214aが挿入される。また、回路基板600のピン固定用孔604に固定ピン314が挿入される。コンタクトホール602の周囲には、回路パターンを構成する銅箔パターン(プリントパターン)603が形成されており、この銅箔パターン603と通電端子ピン214とが半田によって接合する。また、ピン固定用孔604の周囲には、銅箔パターン603を構成する銅箔を利用した半田付け用パターン605が形成されており、この半田付け用パターン605と固定ピン314とを半田によって接合する。こうして、4本の通電端子ピン214と2本の固定ピン314が回路基板600に半田付けにより固定される。ここで、半田付け用パターン605は、回路基板600の銅箔パターンを利用してはいるが、電極としては機能しない。
(優位性)
通電端子ピン214に負荷が集中しない構造とできる。また、通電端子ピン214の配置が制限されないので、ステータコイル231,331から端子233,333への配線の引き回しが無理なく行なえる。また、回路基板600側の半田付け用パターン605は、回路基板600が備える銅箔パターンを利用して構成されるので、コストの増加が抑えられる。
(その他)
図1〜図3には、通電端子ピン214と固定ピン314が、回転中心を挟んだ位置に配置された例が示されているが、固定ピンを軸方向から見た左右の位置に追加し、軸方向から見て90度の角度間隔の4箇所の位置で金属ピンの半田付けによる回路基板への固定を行なう構造も可能である。また、通電端子ピン214および固定ピン314の数は、図示する数に限定されない。
図4には、フロントプレートの他の例が示されている。図4に示す例では、フロントプレート701が端子部702を備えている。端子部702には、通電端子ピン(図示せず)を固定するための孔703が設けられている。また、フロントプレート701は、その中央に軸方向に突出するボス部704を備えている。ボス部704は、ボス部216と同様な機能を有している。この例では、ボス部704の外周に軸方向に延在する突条704aが設けられ、この突条により、図示しない回路基板側の孔への圧入が行なわれる。端子部702のボス部704を挟んだ反対側には、固定ピン705が埋め込まれている。固定ピン705の機能は、固定ピン314と同じである。
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
本発明は、ステッピングモータに利用することができる。
100…ステッピングモータ、200…フロント側ステータアッシー、210…フロントプレート、211…バンド結合部、212…爪部、213…端子部、214…通電端子ピン、214a…通電端子ピンの一方の端部、214b…通電端子ピンの他方の端部、216…ボス部、216a…割り(スリット)、217…バンド結合部、218…爪部、219…位置決めピン、220…外側ステータ、230…ボビン、231…ステータコイル、232…端子部、233…端子、240…内側ステータ、300…エンド側ステータアッシー、310…エンドプレート、311…バンド接触部、312…バンド接触部、313…固定ピン配置部、314…固定ピン、314a…固定ピンの端部、320…外側ステータ、331…ステータコイル、333…端子、330…ボビン、340…内側ステータ、400…ロータ、401…ロータマグネット、402…ロータ部材、403…シャフト、404…ゴムワッシャ、405…ゴムワッシャ、500…バンド、501…アーム部、502…アーム部、600…回路基板、601…モータ固定用のボス孔、602…コンタクトホール、603…銅箔パターン、605…半田付け用パターン。

Claims (4)

  1. ステータと、
    前記ステータに対し軸方向の一端側に接触し、回路基板に接合されるフロントプレートと、
    前記ステータに対し軸方向の他端側に接触するエンドプレートと、
    前記フロントプレートと前記エンドプレートとの間であって前記ステータの外周に架け渡され、前記フロントプレートと前記エンドプレートとを前記ステータを挟持した状態で互いに結合させるバンドと
    を備え、
    前記フロントプレートは、
    内側に回転軸を納め、軸方向に突出し、前記回路基板に嵌め込むためのボス部と、
    軸方向に突出し、前記回路基板に半田付けされる通電端子ピンと、
    前記通電端子ピンとの間に前記ボス部を挟んだ位置に配置され、前記回路基板に半田付けされ、電極として機能しない固定ピンと
    を備えることを特徴とするステッピングモータ。
  2. 前記回転軸は、前記フロントプレートおよび前記エンドプレートにそれぞれ設けられた孔に通され、それら孔の内周面に接触して回転自在に軸受されていることを特徴とする請求項1に記載のステッピングモータ。
  3. 前記フロントプレートは、前記回路基板に対する当該ステッピングモータの位置決めを行う位置決めピンを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のステッピングモータ。
  4. 前記フロントプレートの前記ボス部には割りが形成され、該ボス部は前記回路基板に形成されたボス孔に圧入され、かつ、前記割りの機能によって前記ボス部に反発力で嵌合していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のステッピングモータ。
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