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JP2017048326A - 構造用材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】可燃性発泡樹脂からなり、不燃性を有する構造用材料を提供する。
【解決手段】可燃性発泡樹脂からなる構造用材料であって、可燃性発泡樹脂は不燃性の仕切で仕切られており、材料表面に対して略垂直に仕切が設けられている構造用材料などを提供する。なお、仕切で囲まれた不燃性の底面仕切又は/及び上面仕切をさらに有していても良い。また、仕切で仕切られた領域は最大幅が1mm〜5mmであることが好ましい。また、仕切の厚さが10μm〜300μmであることが好ましい。また、仕切は難燃性樹脂と不燃性微細粒との混合材料であっても良い。また密度が30kg/m3〜150kg/m3であることが好ましい。また、材料表面に金属膜が貼り付けられていても良い。
【選択図】図1

Description

本発明は、可燃性発泡樹脂からなり、優れた不燃性を有する構造用材料に関する。
発泡樹脂からなる発泡体は、軽量であり加工性もよく、耐水性、断熱性、衝撃吸収性などに優れることから、食材の容器や緩衝材など今日の生活において幅広く利用されている。しかしながら、発泡体を構成する発泡樹脂が可燃性であることから、耐燃性に問題があった。
そこで、不燃性の発泡体を実現するために、いくつかの報告例がある。例えば特許文献1には、ポリスチレン系樹脂に対して、ハロゲン化環状脂肪族化合物を除くハロゲン化脂肪族化合物或いはその誘導体からなる難燃剤と、難燃剤の分解温度調整剤とを溶融混合することにより、難燃性及び環境衛生上に優れた難燃性ポリスチレン系樹脂押出発泡体が開示されている。
また、特許文献2には、可燃性樹脂の表面に非ほう酸系の難燃剤とレゾール樹脂からなるコーティング層を形成した断熱材用コーティングビーズが開示されている。かかるビーズを用いて発泡体を成型することにより、コーティング層が可燃性樹脂の表面を被覆していることから、不燃性の発泡体を得ることができる。また、特許文献2と類似する発明として、特許文献3には、可燃性発泡樹脂の表面に難燃性無機材、熱硬化性樹脂、難燃性剤を含む混合層を形成した発泡体の製造方法が開示されている。
特開2005−187756号公報 特許第4968780号公報 特許第3950980号公報
本発明は、特許文献3に記載の発泡体を改良したものである。すなわち、本発明は、可燃性発泡樹脂からなり、優れた不燃性を有する構造用材料を提供することを課題とする。具体的には、可燃性発泡樹脂が不燃性の仕切で仕切られているとともに、構造用材料の材料表面に対して略垂直に仕切が設けられていることにより、構造用材料の材料表面において、材料表面の面方向への火の延焼を防止することができ、不燃性を高めることができる。
上述した課題を解決するために、第一の発明として、可燃性発泡樹脂からなる構造用材料であって、前記可燃性発泡樹脂は不燃性の仕切で仕切られており、材料表面に対して略垂直に前記仕切が設けられている構造用材料を提供する。なお、仕切で囲まれた不燃性の底面仕切又は/及び上面仕切をさらに有していても良い。また、仕切で仕切られた領域は最大幅が1mm〜5mmであることが好ましい。また、仕切は厚さが10μm〜300μmであることが好ましい。また、仕切は難燃性樹脂と不燃性微細粒との混合材料であっても良い。また、密度が30kg/m3〜150kg/m3であることが好ましい。また、材料表面に金属膜が貼り付けられていても良い。
本発明の構造用材料は優れた不燃性を有するため、不燃物としての建材での使用が可能となるなど、耐燃性を必要とする箇所に使用することができる。
以下、本発明の各実施形態について図面と共に説明する。なお、本発明は実施形態の記載に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、様々な態様で実施しうる。
<構成>
図1は、構造用材料の概要を示す斜視図である。本発明の構造用材料(0100)は、主に可燃性発泡樹脂(0101)と、仕切(0102)と、からなり、可燃性発泡樹脂は不燃性の仕切で仕切られている。
可燃性発泡樹脂(0101)は、可燃性の樹脂を発泡させたものであり、樹脂中に無数の気孔が形成された多孔質構造を有している。例えば可燃性発泡樹脂の材料として、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、ユリア樹脂、シリコーン、ポリイミド、メラミン樹脂などが知られているが、本発明の構造用材料において可燃性の樹脂からなる発泡体であれば特にこれらに限定するものではない。
仕切(0102)は不燃性であり、可燃性発泡樹脂を仕切るように構成される。通常の発泡体の場合、発泡樹脂がそれぞれ結合することにより発泡体が形成されているが、本発明の構造用材料は、可燃性発泡樹脂の表面が仕切で覆われており、隣接する可燃性発泡樹脂どうしは、主に不燃性の仕切を介して結合されている。
ここで、一般に不燃性とは燃焼しない性質を示しているが、本発明において「不燃性の仕切」とは燃焼しない性質を示す仕切のみならず、一般に難燃性といわれる燃焼しにくい性質を示す仕切や、自己消火性といわれる炎が取り去られると消火する性質を示す仕切なども含まれている。
本発明において、不燃性の仕切は構造用材料の材料表面(0103)に対して略垂直に設けられる。「略垂直」とは、構造用材料の材料表面と接触している仕切と、材料表面とのなす角度が80〜90度であることを示している。なお、「材料表面」とは構造用材料の成型時の材料表面であって、例えば成型後に構造用材料を切断した際の切断面は材料表面と区別される。また、本発明の構造用材料において、不燃性の仕切が構造用材料の材料表面に対して略垂直に設けられるといっても、材料表面と接触する仕切のうち80%以上の仕切が、材料表面に対して略垂直に設けられていれば良い。
図2に、仕切(0201)と構造用材料の材料表面(0202)のなす角度が構造用材料の不燃性に与える影響を示す。図2(a)は仕切が構造用材料の材料表面に対して略垂直に設けられている場合を、図2(b)は仕切が構造用材料の材料表面に対して略垂直に設けられていない場合を示す。材料表面に火が接触すると、材料表面の面方向に対して構造用材料中の可燃性樹脂(0203)が加熱されることで延焼(揮発)する。なお、不燃性の仕切は燃焼しないから、構造用材料の材料表面に火が接触して可燃性樹脂が延焼したとしても、構造用材料としては不燃性を保つこととなる。延焼する部分を網掛けの斜線(0204)で示しており、図2(a)と(b)を比較すると、図2(a)に示すとおり仕切が略垂直に設けられている方が、構造用材料の材料表面の面方向への延焼量を抑えることができる。すると、構造用材料全体として、材料の不燃性を向上させることができる。
なお、構造用材料は、仕切で囲まれた不燃性の底面仕切又は/及び上面仕切をさらに有していても良い。「仕切で囲まれた」とは、底面仕切又は/及び上面仕切の外周が仕切で囲まれていることを示している。上述したように、構造用材料の材料表面に対して略垂直の仕切を設けることにより、材料表面の面方向に対する延焼を防止することができるとともに、底面仕切又は/及び上面仕切を設ける構成とすると、材料表面に対して垂直方向への延焼を防止することができる。
また、仕切で仕切られた領域は最大幅が1mm〜5mmであることが好ましい。仕切で仕切られた領域が小さければ小さいほど、構造用材料にしめる仕切の割合が大きいことを示しており、構造用材料の不燃性を高めることができる。しかしながら、仕切は可燃性発泡樹脂と比較してコストが高いため、仕切の割合の増加とともに構造用材料のコストも増大してしまう。また、仕切は可燃性発泡樹脂よりも重いため、仕切の割合の増加とともに構造用材料自体の重さも増大してしまうこととなる。すると、あまりに仕切で仕切られた領域を小さくしてしまうと、構造用材料自身の重みにより構造用材料が崩壊してしまう恐れが生じる。なお、仕切で仕切られた領域の最大幅は、構造用材料の製造時において、可燃性発泡樹脂の予備発泡樹脂の粒径により調整することができる。
また、仕切は厚さが10μm〜300μmであることが好ましい。仕切の厚さが厚いほど、構造用材料の不燃性を向上させることができるものの、あまりに仕切の厚さが厚いと構造用材料に占める仕切の割合が大きくなってしまうから、構造用材料のコストや重量の増大といった問題点が生じてしまう。なお、仕切の厚さは構造用材料の製造時において、可燃性発泡樹脂の予備発泡樹脂への仕切材料の被膜の厚さにより調整することができる。
また、仕切で仕切られる領域は多面体であることが好ましい。すなわち、仕切は曲面ではなく平面で構成されることが好ましい。仕切が曲面で構成される場合と比較して、仕切が平面で構成される構成とすると、構造用材料の強度を増加させることができる。
さらに、仕切は微細空隙を含んでいることが好ましい。微細空隙のサイズについて特に限定するものではないが、例えば微細空隙の最大幅が1μm〜30μmとしても良い。通常の発泡体は、無数の微細空隙を含む可燃性樹脂から構成されており、微細空隙中の空気が振動を吸収することにより、優れた振動吸収性を得ることができる。本発明の構造用材料も可燃性発泡樹脂から構成されており、可燃性発泡樹脂の内部には無数の微細空隙が含まれているから、可燃性発泡樹脂は振動吸収性を有しているが、可燃性発泡樹脂が仕切で仕切られており、仕切が微細空隙を含んでいない場合には、仕切を介して振動が伝播されてしまうため、通常の発泡体と比較して振動吸収性が劣ってしまう。そこで、仕切が微細空隙を含む構成とすることにより、仕切においても微細空隙中の空気に振動を吸収させる構成とすることにより、可燃性発泡樹脂が仕切により仕切られていても、振動吸収性に優れた構造用材料とすることができる。なお、微細空隙が小さいと、優れた振動吸収性が得られない。また、微細空隙が大きいと、優れた振動吸収性を得られるだけでなく、振動吸収構造用材料の強度が低下してしまう。
ここで、仕切は難燃性樹脂と不燃性微細粒との混合材料であっても良い。「難燃性樹脂」としては、例えばレゾール樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレンオキサイド、EPゴム、ポリエチレン、クロロプレンゴム、ポリビニリデンフロライド、シリコーンゴム、テトラフロロエチレンなどが好適である。これらの樹脂は熱硬化性樹脂であって、構造用材料が加熱された際には硬化して、構造用材料の形状を保つように作用する。
また、「不燃性微細粒」として、例えば難燃剤として知られている赤リンやポリリン酸アンモニウムなどを用いることができる。赤リンやポリリン酸アンモニウムは、構造用材料が加熱された際に炭化して、構造用材料内の可燃性発泡樹脂への酸素の供給を遮断することで、可燃性発泡樹脂の燃焼を防止するよう作用する。
また、「不燃性微細粒」として、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどを用いることもできる。水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムは、結晶内部に結晶水を保持しており、結晶水のかい離反応時に大きな吸熱を伴うから、可燃性発泡樹脂の燃焼が防止される。
また、「不燃性微細粒」として雲母を用いることもできる。雲母は不燃性微細粒として、可燃性発泡樹脂の燃焼を防止するよう作用するとともに、雲母の添加によって難燃性樹脂の粘度を調整することができる。すると、不燃性微細粒として使用されている微粒子が仕切から脱落することを防止できるほか、粘度の調整により構造用材料の強度も調整することができる。
本発明の構造用材料は、密度が30kg/m3〜150kg/m3であることが好ましい。可燃性発泡樹脂の密度と比較すると、本発明の構造用材料は可燃性発泡樹脂に加えて仕切の分だけ密度が大きくなる。なお、構造用材料の密度は、仕切で仕切られた領域のサイズや、仕切の厚さにより変化する。
なお、本発明の構造用材料の別の一例として、構造用材料の材料表面に金属膜が貼り付けられていても良い。金属膜としてどのような膜を用いても良く、例えばアルミ箔を用いても良い。構造用材料の材料表面に金属膜を貼り付けると、金属膜が熱を反射することにより、構造用材料の材料表面が加熱された場合にも、構造用材料の材料表面の温度上昇をある程度抑えることができ、構造用材料の不燃性をさらに向上させることができる。なお、金属膜は構造用材料の表面に接着剤を介して貼り付けられても良い。
<製造方法>
図3に、本発明の構造用材料の製造方法の一例を示す。構造用材料の製造方法について、特に限定するものではないが、例えば予備発泡プロセス(S0301)、仕切材料混合プロセス(S0302)、発泡樹脂被覆プロセス(S0303)、成型プロセス(S0304)、から構成される。
(予備発泡プロセス)
予備発泡プロセス(S0301)において、可燃性発泡樹脂を予備発泡させる。すなわち、ブタンやペンタンなどの発泡剤を含浸させた直径0.2mm〜1mm程度の樹脂粒に蒸気、輻射熱、温風などをあてて加熱することにより、樹脂粒の内部の発泡剤を気化させ、樹脂粒を予備発泡樹脂とする。予備発泡樹脂のサイズについては特に限定するものではないが、例えば予備発泡前の樹脂粒の体積に対して予備発泡樹脂の体積が10〜90倍程度となるように調整しても良い。
このとき、予備発泡プロセスにおける予備発泡樹脂の粒径によって、構造用材料における不燃性の仕切の間隔が定まる。すなわち、予備発泡樹脂の粒径が小さい場合は、構造用材料の不燃性の仕切の間隔も短いものとなるし、逆に予備発泡樹脂の粒径が大きい場合には、構造用材料の不燃性の仕切の間隔は長いものとなる。上述したように、構造用材料における不燃性の仕切の間隔によって構造用材料の不燃性を変化させることができるから、予備発泡プロセスにおける予備発泡樹脂のサイズを調整することにより、構造用材料の不燃性を調整することができる。
(仕切材料混合プロセス)
仕切材料混合プロセス(S0302)において、仕切を構成する難燃性樹脂及び不燃性微細粒を混合する。難燃性樹脂と不燃性微細粒の配合比について、特に限定するものではないが、例えば可燃性発泡樹脂を20〜30重量%としたときに、難燃性樹脂としてフェノール樹脂を20〜30重量%、不燃性微細粒として水酸化アルミニウムを30〜40%、雲母を1〜5重量%、赤リンを1〜5重量%として混合しても良い。
なお、難燃性樹脂と不燃性微細粒をそのまま混合すると、難燃性樹脂の粘度が高い場合には、混合に時間を要してしまう。また、難燃性樹脂の粘度が高い場合には、後述する発泡樹脂被覆プロセスにおいて可燃性発泡樹脂の表面に均一に仕切材料を被覆させることができない。そこで、仕切材料混合プロセスにおいて、難燃性樹脂や不燃性微細粒に加えてメタノールを混合することにより、仕切材料の粘度を調整しても良い。メタノールは、後述する発泡樹脂被覆プロセスにおいて、仕切材料から揮発してしまうので、構造用材料には残らない。
また、仕切材料混合プロセスにおいて、難燃性樹脂及び不燃性微細粒に加えてさらに硬化剤を添加しても良い。硬化剤としては、フェノールスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸などが用いられる。硬化剤の添加量としては、上述の難燃性樹脂と不燃性微細粒の各配合比に対して、硬化剤を1〜5重量%含有させても良い。
(発泡樹脂被覆プロセス)
発泡樹脂被覆プロセス(S0303)において、予備発泡樹脂の表面を仕切材料混合プロセスにおいて混合された仕切材料で被覆する。仕切材料の被覆方法について、特に限定するものではないが、例えば、予備発泡樹脂の表面に対して、仕切材料をスプレー状に噴射することにより、予備発泡樹脂の表面に仕切材料を定着させる構成としてもよい。なお、予備発泡樹脂と仕切材料との配合比によって、予備発泡樹脂の表面に被覆される仕切材料の膜厚が決定され、すなわち構造用材料の仕切の厚さが決定される。
(成型プロセス)
成型プロセス(S0304)において、発泡樹脂被覆プロセスにおいて仕切材料が被覆された予備発泡樹脂を成型機にて成型する。本発明の構造用材料は、通常の発泡体と同様の成型機を用いて成型することができる。例えば、金型内に発泡樹脂被覆プロセス後の予備発泡樹脂を充填し、金型内の予備発泡樹脂に水蒸気を当てることにより、予備発泡樹脂が本発泡するとともに、予備発泡樹脂表面の仕切材料が硬化して、予備発泡樹脂同士が結合される。
なお、成型プロセスにおいて、金型内に充填する予備発泡樹脂の分量は、金型の容積に対して100%より大きく〜150%程度とすることが好ましい。通常の発泡体の場合、成型プロセスにおいて予備発泡樹脂が本発泡することにより発泡樹脂が膨張し、隣接する発泡樹脂が結合するため、金型内に充填される予備発泡樹脂の分量は金型の容積と同程度とすればよい。しかしながら、本発明の構造用材料は、予備発泡樹脂が仕切で覆われているから、成型プロセスにおいて予備発泡樹脂は大きく膨張することがない。従って、金型内に充填される予備発泡樹脂の分量を金型の容積に対して増加させておかないと、うまく成型することができない。また、金型の容積に対してあまりに多い予備発泡樹脂を充填してしまうと、予備発泡樹脂が成型プロセスにおいて金型内で十分に発泡することができない。
また、金型内に充填する予備発泡樹脂の分量を金型の容積に対して100%より大きく〜150%程度とすると、金型内にて予備発泡樹脂が圧縮した状態で成型されることとなり、成型後の構造用材料の材料表面に対して略垂直に設けられるとともに、仕切により仕切られた領域を多面体とすることができる。
<使用方法>
本発明の構造用材料は、可燃性発泡樹脂から構成されているので軽量であり、かつ十分な不燃性も有していることから、天井材や床材等の建材、ドアや壁、耐火パネル等の芯材に好適である。また、通常の発泡体同様に任意の形状に成型することができ、加工性も良いことからプラントやタンク、冷凍倉庫、配管器材等の断熱材としての使用も好適である。その他、自動車や鉄道車両、船舶、航空機等の構造材等や、電子機器にも応用することができる。
表1に本発明の構造用材料における各材料の配合比の一例を示し、図4に表1の各材料の配合比を用いて製造した構造用材料の様子を示す。図4(a)は構造用材料の材料表面を、図4(b)は構造用材料の材料表面付近の断面を、図4(c)は構造用材料の断面を拡大した様子を示している。図4(a)ではわかりにくいが、構造用材料の材料表面(0403)は不燃性の上面仕切で覆われている。また、図4(b)に示すように、可燃性発泡樹脂(0401)は不燃性の仕切(0402)で仕切られており、不燃性の仕切は微細空隙を含んでいるとともに、材料表面に隣接する仕切は材料表面と略垂直に設けられている。さらに、仕切は材料表面においても断面においても多角形形状に設けられていることから、仕切で仕切られた領域が多面体形状であることを示している。
本実施例において、建築基準法の規定に基づくコーンカロリーメータを用いた構造用材料の不燃/難燃性試験の試験結果を示す。本試験では、構造用材料の材料表面に厚さ20μm程度のアルミ箔を貼り付けた2種類のサンプルを用いて試験を行った。なお、各サンプルにおける材料の配合比は、実施例1に示すものと同様である。表2に試験条件を示している。表2を確認すると、サンプルAとサンプルBのサイズはほぼ同一であるが、サンプルAの方がサンプルBよりも若干重い。
表3は、本実施例における試験結果を示しており、試験中(20分間)のサンプルの総発熱量は、サンプルAにおいて0.01MJ/m、サンプルBにおいて0.65MJ/mとなった。建築基準法の基準に基づいて材料が準不燃材料として認定されるには、試験中の総発熱量が8MJ/m以下であることが求められ、本発明の構造用材料は十分に認定基準を満たしている。
本実施例において、UL94 5V規格に基づいた構造用材料の不燃/難燃性試験の試験結果を示す。サンプルにおける材料の配合比は、実施例1に示すものと同様である。なお、125×13×5.0mm(バー)、150×150×5.0mm(板)の2種類のサイズのサンプルを用いて試験を行った。また、サンプルの経時変化による不燃/難燃性への影響についても検討するため、温度23度、湿度50%の雰囲気下で48時間以上放置したもの(As Received)、温度70度、168時間エージング後、温度23度、湿度20%以下のデシケータの中で4時間以上冷却したもの(After Aging)、の2種類を用いて試験を行った。
表4は、本実施例における試験結果を示しており、試験に使用した2種類のサンプルともに、UL94 5V規格においてもっとも高い不燃性を示す5VAとの判定結果が得られた。本結果から、本発明の構造用材料が優れた不燃性を有していることが証明された。
本実施例において、構造用材料の酸素指数の試験結果を示す。酸素指数とは、材料が燃焼を続けるために必要な最低酸素濃度のことを示しており、酸素指数の測定はJIS規格に基づいて行った。サンプルにおける材料の配合比は、実施例1に示すものと同様である。なお、本試験では、実施例1に示す材料の配合比で2種類のサンプルを使用して、試験を行った。
表5は、本実施例における試験結果を示している。消防法において、酸素指数が26以下のものは指定可燃物とされ、建材として使用される際に種々の制約が生じる。しかしながら、試験に使用した両サンプルともに酸素指数26を大幅に超過しており、本発明の構造用材料は不燃物として、指定可燃物における制約を受けることなく使用することができる。
構造用材料の概要を示す側面図 仕切と構造用材料の材料表面のなす角度が構造用材料の不燃性に与える影響を示す図 構造用材料の製造方法の一例を示す図 実際に製造した構造用材料の様子を示す図
0100:構造用材料、0101:可燃性発泡樹脂、0102:仕切、0103:材料表面

Claims (8)

  1. 可燃性発泡樹脂からなる構造用材料であって、
    前記可燃性発泡樹脂は不燃性の仕切で仕切られており、
    材料表面に対して略垂直に前記仕切が設けられている
    構造用材料。
  2. 前記仕切で囲まれた不燃性の底面仕切をさらに有する請求項1に記載の構造用材料。
  3. 前記仕切で囲まれた不燃性の上面仕切をさらに有する請求項1又は2に記載の構造用材料。
  4. 前記仕切で仕切られた領域は最大幅が1mm〜5mmである請求項1から3のいずれか一に記載の構造用材料。
  5. 前記仕切は厚さが10μm〜300μmである請求項1から4のいずれか一に記載の構造用材料。
  6. 前記仕切は難燃性樹脂と不燃性微細粒との混合材料である請求項1から5のいずれか一に記載の構造用材料。
  7. 密度が30kg/m3〜150kg/m3である請求項1から6のいずれか一に記載の構造用材料。
  8. 材料表面に金属膜を張り付けた請求項1から7のいずれか一に記載の構造用材料。
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