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JP2016509562A - アンドルソフ法の不活性ガスブランケットの動作制御 - Google Patents

アンドルソフ法の不活性ガスブランケットの動作制御 Download PDF

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JP2016509562A JP2015549489A JP2015549489A JP2016509562A JP 2016509562 A JP2016509562 A JP 2016509562A JP 2015549489 A JP2015549489 A JP 2015549489A JP 2015549489 A JP2015549489 A JP 2015549489A JP 2016509562 A JP2016509562 A JP 2016509562A
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Abstract

本発明は、シアン化水素を生成するためのシステムおよびプロセスに関し、より具体的には、不活性ガスでそのシステムをブランケットすることによりシステムおよびプロセスの動作安定性を制御するためのプロセスに関する。より具体的には、本発明は、粗シアン化水素生成物が、0.4体積%を超える酸素等の酸素の閾値を超える場合の、不活性ガスでのシステムのフラッシュに関する。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2012年12月18日出願の米国特許出願第61/738,829号の優先権を主張し、その内容および開示の全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は不活性ガスブランケットシステムを対象とする。本システムは、アンドルソフ法を使用するシアン化水素の製造プロセスにおいて使用され得る。特に、本発明は、シアン化水素を生成するために使用される反応アセンブリ、および粗シアン化水素生成物内の酸素含有量の制御を対象とする。
従来、シアン化水素(「HCN」)はアンドルソフ法またはBMAプロセスのいずれかに従う工業規模で生成される。(例えばUllman’s Encyclopedia of Industrial Chemistry、Volume A8、Weinheim 1987、ページ161〜163を参照)。例えば、アンドルソフ法では、HCNは、好適な触媒の存在下、反応器内で上昇温度にて、アンモニアをメタン含有ガスおよび酸素含有ガスと反応させることで商業的に生成することができる(米国特許第1,934,838号および同第6,596,251号)。硫黄化合物およびメタンの高級同族体は、メタンの酸化アンモノリシスのパラメータへの影響を有し得る。(例えばTrusov,Effect of Sulfur Compounds and Higher Homologues of Methane on Hydrogen Cyanide Production by the Andrussow Method,Russian J.Applied Chemistry,74:10(2001),ページ1693〜1697を参照)。未反応アンモニアは、反応器流出ガス流をアンモニア吸収体内でリン酸アンモニウム水溶液と接触させることによって、HCNから分離される。分離されたアンモニアは、HCN変換への再利用のために純化および濃縮される。HCNは、典型的に水への吸収によって、処理された反応器流出ガス流から回復される。回復されたHCNは、純化HCNを生成するためにさらなる精製工程で処理され得る。Clean Development Mechanism Project Design Document Form(CDM PDD,Version 3),2006は、アンドルソフHCN生成プロセスを模式的に説明している。純化HCNは、アジポニトリル(「ADN」)の製造において使用することができる、オレフィン含有基のヒドロシアン化等、または1,3−ブタジエンおよびペンテンニトリルのヒドロシアン化等のヒドロシアン化において使用することができる。BMAプロセスでは、HCNは、酸素の実質的欠如および白金触媒の存在下でメタンおよびアンモニアから合成され、HCN、水素、窒素、残留アンモニア、および残留メタンの生成をもたらす(例えばUllman’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, Volume A8, Weinheim 1987,ページ161〜163を参照)。商業事業者は、シアン化水素の有害特性を扱うためにプロセス安全管理を必要とする。(Maxwellら、Assuring process safety in the transfer of hydrogen cyanide manufacturing technology,JHazMat 142(2007),677〜684を参照)。さらに、HCN生成プロセスの生成設備からの排出物は規制の対象となり得、これはHCN製造の経費に影響を与え得る。(Crump,Economic Impact Analysis For The Proposed Cyanide Manufacturing NESHAP,EPA,May 2000を参照)。
米国特許第2,797,148号は、アンモニアおよびシアン化水素を含有するガス状混合物からのアンモニアの回復を開示する。アンモニアを炭化水素含有ガスおよび酸素含有ガスと反応させることによってシアン化水素を調製するプロセスから得られる反応オフガスは、アンモニアと、シアン化水素と、水素と、窒素と、水蒸気と、酸化炭素とを含む。オフガスは55〜90℃の温度まで冷却され、その後オフガスからのアンモニアの分離のために吸収塔に導かれる。
アンドルソフ法およびシアン化水素の回復は既知であるものの、1)不活性ガスブランケットシステム、または2)三元ガス混合物が少なくとも25体積%の酸素を含む場合に、粗シアン化水素生成物内またはアンモニア吸収体オフガスストリーム内の酸素含有量を監視および制御するためのプロセス制御、に関連する開示はほとんど無い。
したがって、触媒の存在下でシアン化水素を生成し、かつ粗シアン化水素生成物内またはオフガスストリーム内の酸素の量を監視および制御することができるプロセスの必要性が存在する。
上述の刊行物は参照により本明細書に組み込まれる。
第1の実施形態では、本発明はシアン化水素を生成するための反応アセンブリを対象とし、このシステムは、不活性ガス貯蔵ユニットと、メタン含有ガス、アンモニア含有ガス、および酸素含有ガスを含む三元ガス混合物成分のための第1の吸気口を備える混合容器と、第2の吸気口を備える反応器と、少なくとも1つの吹出口と、触媒を含む触媒床を備える内部反応チャンバと、ポリテトラフルオロエチレンを含まないバルブを転向させる粗シアン化水素生成物と、を備え、ここにおいて不活性ガス貯蔵ユニットは1300〜1600kPaに加圧され、さらに不活性ガス貯蔵ユニットは不活性ガスを混合容器に供給するように構成される。
第2の実施形態では、本発明はシアン化水素を生成するための反応アセンブリを対象とし、このシステムは、不活性ガス貯蔵ユニットと、不活性ガスをバルブの上流に供給するために不活性ガス貯蔵ユニットに接続される、酸素含有ガスを反応アセンブリおよびバルブに導入するための第1の導管と、反応アセンブリに二元ガス混合物を導入するための第2の導管と、少なくとも1つの吹出口を備える反応器と、触媒を含む触媒床を備える内部反応室と、ポリテトラフルオロエチレンを含まないバルブを転向させる粗シアン化水素生成物と、を備え、ここにおいて不活性ガス貯蔵ユニットは1300〜1600kPaに加圧される。
第3の実施形態では、本発明はシアン化水素を生成するプロセスを対象とし、このプロセスは、メタン含有ガス、アンモニア含有ガス、および酸素含有ガスを含む三元ガス混合物の成分を提供することと、三元ガス混合物の成分を反応アセンブリに含まれる混合容器に導入して、少なくとも25体積%の酸素を含む三元ガス混合物を形成することと、三元ガス混合物を触媒と接触させて、粗シアン化水素生成物を提供することと、粗シアン化水素生成物が酸素の閾値よりも多くを含む場合、反応アセンブリを不活性ガスでフラッシュすることと、ポリテトラフルオロエチレンを含まないバルブを作動させることによって粗シアン化水素生成物を分離プロセス器具から転向させることと、を含む。不活性ガスは、窒素、ヘリウム、二酸化炭素、アルゴン、およびそれらの混合物から成る群から選択され得る。いくつかの実施形態では、不活性ガスは窒素である。三元ガス混合物の成分は、酸素含有ガス、メタン含有ガス、およびアンモニア含有ガスを含み得る。酸素含有ガスは21体積%を超える酸素を含み得る。フラッシュは、酸素含有ガス流を停止させて、反応アセンブリを不活性ガスでフラッシュすることを含み得る。酸素含有ガス流はバルブを作動させることによって停止され得る。三元ガス混合物は25体積%〜32体積%の酸素を含み得る。不活性ガスは、窒素、ヘリウム、二酸化炭素、アルゴン、およびそれらの混合物から成る群から選択され得る。いくつかの実施形態では、不活性ガスは窒素であり得る。フラッシュは、不活性ガス、メタン、アンモニア、およびHCNを含む反応器排出物を提供し得る。反応器排出物はパージされ得る。酸素の閾値は酸素センサを使用して測定され得る。酸素の閾値は、オフガスストリーム内でさらに測定され得、ここにおいてオフガスストリーム内の酸素の閾値は粗シアン化水素生成物内の酸素の閾値よりも高い。
第4の実施形態では、本発明はシアン化水素を生成するプロセスを対象とし、本プロセスは、メタン含有ガス、アンモニア含有ガス、および酸素含有ガスを含む三元ガス混合物の成分を提供することと、三元ガス混合物の成分を反応器アセンブリに含まれる混合容器に導入し、少なくとも25体積%を含む三元ガス混合物を形成することと、三元ガス混合物を触媒と接触させて、粗シアン化水素生成物を提供することと、粗シアン化水素生成物を分離して、オフガスストリームおよびシアン化水素生成物ストリームを形成することと、オフガスストリームが1体積%を超える酸素を含む場合に反応アセンブリを不活性ガスでフラッシュすることと、ポリテトラフルオロエチレンを含まないバルブを作動させることによって分離プロセス器具から粗シアン化水素生成物を転向させることと、を含む。不活性ガスは、窒素、ヘリウム、二酸化炭素、アルゴン、およびそれらの混合物から成る群から選択され得る。いくつかの実施形態では、不活性ガスは窒素である。三元ガス混合物の成分は、酸素含有ガス、メタン含有ガス、およびアンモニア含有ガスを含み得る。酸素含有ガスは21体積%を超える酸素を含み得る。フラッシュは、酸素含有ガス流を停止させて、反応アセンブリを不活性ガスでフラッシュすることを含み得る。酸素含有ガス流は、バルブを作動させることによって止められ得る。三元ガス混合物は25体積%〜32体積%の酸素を含み得る。不活性ガスは、窒素、ヘリウム、二酸化炭素、アルゴン、およびそれらの混合物から成る群から選択され得る。いくつかの実施形態では、不活性ガスは窒素であり得る。フラッシュは、不活性ガス、メタン、アンモニア、およびHCNを含む反応器排出物を提供し得る。反応器排出物はパージされ得る。
第5の実施形態では、本発明はシアン化水素を生成するプロセスの動作安定性を制御するためのプロセスを対象とし、このプロセスは、三元ガス混合物の成分を反応アセンブリに提供することであって、三元ガス混合物の成分がメタン含有ガス、アンモニア含有ガス、および酸素含有ガスを含む、提供することと、三元ガス混合物成分を混合して少なくとも25体積%の酸素を含む三元ガス混合物を形成することと、三元ガス混合物を触媒と接触させて、粗シアン化水素生成物を提供することと、粗シアン化水素生成物内の酸素含有量を決定することと、粗シアン化水素生成物内の酸素含有量が0.4体積%等の酸素閾値よりも大きい場合に不活性ガスを反応アセンブリに供給することと、ポリテトラフルオロエチレンを含まないバルブを作動させて、粗シアン化水素生成物を分離器具から転向させることと、を含む。いくつかの実施形態では、三元ガス混合物は25体積%を超える酸素、または25〜32体積%の酸素を含む。不活性ガスは、窒素、ヘリウム、二酸化炭素、アルゴン、およびそれらの混合物から成る群から選択され得る。いくつかの実施形態では、不活性ガスは窒素である。酸素含有量の決定は、反応アセンブリを出るときに粗シアン化水素生成物の酸素含有量を測定することを含み得る。反応アセンブリは混合容器および反応器を備え得る。不活性ガスは混合容器に供給され得る。不活性ガスが混合容器に供給されるとき、三元ガス混合物は0〜25体積%の酸素を含むように調節され得る。不活性ガスは、反応物の酸素含有量を0.2体積%未満にするために十分な速度で反応器に供給され得る。フラッシュは、不活性ガス、メタン、アンモニア、およびHCNを含む反応器排出物を提供し得る。反応器排出物はパージされ得る。
本発明の実施形態に従うHCN生成および回復システムの模式図である。
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的のみであり、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別様を明確に示さない限り、複数形も同様に含むことを意図する。「含む」および/または「含んでいる」という用語は、本明細書で使用される場合、述べられる特徴、整数、工程、動作、要素、および/または成分の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、整数、工程、動作、要素の群、成分、および/またはそれらの群の存在または追加を排除するものではないということがさらに理解されるであろう。
「含む(including)」、「備える」、「有する」、「含有する」、または「含む(involving)」等の語、およびそれらの変形は、広範囲でありその後に記載される主題ならびに等価物および列挙されない追加の主題を包括することが意図される。さらに、組成物、要素の群、プロセスもしくは方法の工程、または他の任意の表現が、「備える」、「含む」、または「含有する」という移行句に先行する場合はいつでも、組成物、要素の群、プロセスもしくは方法の工程、または任意の他の表現の列挙に後続する、移行句「本質的に〜から成る」、「〜から成る」、または「〜から成る群から選択される」を伴う、同じ組成物、要素の群、プロセスもしくは方法の工程、または任意の他の表現もまた企図されるということが理解される。
請求項における全ての手段または工程さらには機能要素の、対応する構造、材料、作用、および等価物は、適用可能な場合は、具体的に請求される他の請求要素との組み合わせで機能を実行するための任意の構造、材料、または作用を含むことが意図される。本発明の説明は、例示および説明の目的のために提供されているが、開示される形式において本発明の網羅的または限定的であることを意図するものではない。本発明の範囲および精神から逸脱することなく、多くの修正および変形が当業者に明らかとなるであろう。記載される実施形態は、本発明の原理および実践的応用を最も良好に説明するため、ならびに他の当業者が、企図される特定の用途に好適な様々な修正を伴う様々な実施形態について、本発明を理解することができるようにするために、選択および説明された。したがって、本発明は実施形態に関して説明された一方で、当業者は、本発明が修正を伴い添付の請求項の精神および範囲において実施され得るということを認識するであろう。
次に、特定の開示主題が詳細に言及される。開示される主題が、列挙される請求項と合わせて説明される一方で、それらは開示される主題をこの請求項に限定することを意図するものではないということが理解されるだろう。対照的に開示される主題は、請求項によって定義される、現在開示される主題の範囲内に含まれ得る、全ての代替案、修正、および等価物を覆うことを意図する。
本発明は、シアン化水素を生成するための反応アセンブリと、シアン化水素を生成するためのプロセスと、不活性ガスブランケットシステムを使用してシアン化水素を生成するためのプロセスの動作安定性を制御するためのプロセスと、を提供する。反応アセンブリは、混合容器と、反応器と、混合容器および反応器の外部に貯蔵された、例えば1300〜1600kPaの圧力での加圧不活性ガスと、を含む。別様が示されない限り、全ての圧力は絶対である。貯蔵されるガスの体積は、典型的に反応器の体積よりも大きく、これは高酸素事象の間のフラッシュを可能にする。シアン化水素を生成するための本発明のプロセスは、酸素含有量が閾値量を超える場合に、シアン化水素反応アセンブリを加圧不活性ガスでフラッシュすることを組み込む。閾値の量は、粗シアン化水素生成物、またはオフガスストリーム等のその誘導ストリーム内で監視され得る。この閾値量は、粗シアン化水素生成物内の酸素濃度が容認可能なレベルを超える場合に、不活性ガスブランケットシステムに反応器をフラッシュさせるための動作条件に基づいて調節され得、設定され得る。本発明の目的のために、不活性ガスブランケットシステムは、酸素含有量が閾値の量を超える場合に不活性ガスを反応器に導入するために、反応器に接続される。同様に、本発明のプロセスは、酸素含有量が閾値を超える場合に、加圧不活性ガスを使用することによって動作安定性を制御する。本明細書で記載するように、この加圧不活性ガスは、特にシアン化水素生成プロセスが酸素強化空気または純酸素を反応物質として使用する場合に、シアン化水素を生成することとの組み合わせで使用され得る。
HCNを形成するためのアンドルソフ法では、メタン、アンモニア、および酸素の原材料が、約1000℃を超える温度で、触媒の存在下で反応させられ、HCN、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素、残留アンモニア、残留メタン、および水を含む粗シアン化水素生成物を生成する。この反応は混合容器および反応器を備える反応アセンブリ内で起こる。酸素含有ガス、アンモニア含有ガス、およびメタン含有ガスとも称される原材料は、混合容器に提供され、三元ガス混合物を形成する。典型的にメタンの供給源として天然ガスが使用され、一方で、空気、酸素富化空気、または純酸素が酸素の供給源として使用され得る。三元ガス混合物は触媒上を通過して、粗シアン化水素生成物を形成する。粗シアン化水素生成物はその後分離され、HCNを回復する。
触媒は典型的に、ワイヤメッシュ白金/ロジウム合金またはワイヤメッシュ白金/イリジウム合金である。他の触媒組成物が使用され得、白金族金属、白金族金属合金、担持白金族金属、または担持白金族金属合金を含むが、これらに限定されない。他の触媒構成も使用され得、織布、不織布、およびニット構成を含む多孔質構造、細目金網、錠剤、ペレット、モノリス、フォーム、含浸コーティング、および洗浄コーティングが含まれるが、これらに限定されない。触媒は、少なくとも25体積%の酸素を含む三元ガス混合物との組み合わせで使用され得る、増加した速度率に耐えられるように十分に強くなくてはならない。よって、85/15の白金/ロジウム合金が平坦触媒担持上で使用され得る。90/10の白金/ロジウム合金が、平坦触媒担持と比較して増加した表面積を有する波型担持と共に使用され得る。
「空気」という用語は本明細書で使用される場合、概して地表で大気からとられたガスの天然組成物とおよそ同一な組成物を伴うガスの混合物を指す。いくつかの実施例では、空気は周囲環境から取られる。空気は、およそ78体積%の窒素、およそ21体積%の酸素、およそ1体積%のアルゴン、およびおよそ0.04体積%の二酸化炭素、ならびに少量の他のガスを含む組成物を有する。
「酸素富化空気」という用語は、本明細書で使用される場合、空気中に存在するよりも多くの酸素を含む組成物を伴うガスの混合物を指す。酸素富化空気は、21体積%を超える酸素、78体積%未満の窒素、1体積%未満のアルゴン、および0.04体積%未満の二酸化炭素を含む組成物を有する。いくつかの実施形態では、酸素富化空気は、少なくとも28体積%の酸素、例えば少なくとも80体積%の酸素、少なくとも95体積%の酸素、または少なくとも99体積%の酸素を含む。
アンドルソフ法におけるHCNの形成は、多くの場合以下の一般反応によって表される。
2CH+2NH+3O→2HCN+6H
しかしながら上記の反応は、まず一部の炭化水素が酸化して、残っている炭化水素およびアンモニアからのHCNの吸熱合成を支持するために必要な熱エネルギーを生成する、はるかに複雑な動力学的連続の簡素化を表すということが理解される。
HCNの合成の間に3つの基本的な副反応もまた起こる。
CH+HO→CO+3H
2CH+3O→2CO+4H
4NH+3O→2N+6H
副反応において発生する窒素の量に加え、酸素の供給源に依存して粗生成物内に追加の窒素が存在し得る。先行技術は、酸素富化空気または純酸素を酸素の供給源として使用できると示唆しているが、酸素富化空気または純酸素を使用する利点は完全には調査されていない。空気を酸素の供給源として使用する場合、粗シアン化水素生成物は、空気の成分、例えばおよそ78体積%の窒素、ならびにアンモニアおよび酸素の副反応において生成された窒素を含む。
大量の窒素のために、HCNの合成において酸素富化空気を使用することが有利であり、これは、空気の、HCNの生成における酸素の供給源としての使用が、合成工程においてより大きい器具の使用を必須とする、大量の不活性ガス(窒素)の存在下で合成が実行されることをもたらし、生成ガスにおけるHCNのより低い濃度をもたらすためである。さらに、不活性窒素の存在がゆえに、三元ガス混合物成分の温度を、HCN合成が持続され得る温度まで上昇させるために、より多くのメタンを燃焼することが必要とされる。粗シアン化水素生成物は、HCNおよび副生成物水素、メタン燃焼副生成物(一酸化炭素、二酸化炭素、水)、残留メタン、ならびに残留アンモニアを含む。しかしながら、空気(すなわち21体積%の酸素)を使用する場合、他のガス状成分からのHCNおよび回復可能アンモニアの分離の後、不活性窒素の存在は、エネルギー回復に望ましいものよりも低くあり得る燃料バルブを伴う残留ガス状ストリームを与える。
したがって、HCNの生成における、空気の代わりの酸素富化空気または純酸素の使用は、水素を回復する能力、天然ガスのHCNへの変換における増加、およびプロセス器具の大きさにおける同時減少を含む、いくつかの利益を提供する。したがって、酸素富化空気または純酸素の使用は、合成プロセスに入る不活性化合物の減少により、反応器の大きさおよび下流のガス処理器具の少なくとも1つの構成部品を減少させる。酸素富化空気または純酸素の使用は、酸素含有ガスを反応温度まで加熱するために必要とされるエネルギー消費もまた減少させる。
しかしながら、増加した量の酸素および減少した量の窒素は、プロセス安全性に関する懸念を生じさせる。三元ガス混合物内に存在する酸素の量は、可燃限界によって制御される。空気、メタン、およびアンモニアの特定の組み合わせは可燃性であり、よって点火後の火炎を伝播する。空気、メタン、およびアンモニアの混合物は、ガス組成物が可燃限界の上限と下限との間にある場合に燃焼する。この領域外の、空気、メタン、およびアンモニアの混合物は、典型的に可燃性ではない。酸素富化空気の使用は三元ガス混合物における可燃物濃度を変化させる。酸素含有ガス供給ストリームにおける酸素含有量の増加は、可燃性範囲を有意に広くする。例えば、45体積%の空気および55体積%のメタンを含有する混合物は、非常に燃料豊富であると考えられ、かつ可燃性でなく、一方で45体積%の酸素および55体積%のメタンを含有する混合物は可燃性である。さらなる懸念は、爆発限界である。例えば、大気圧および室温で、60体積%の酸素、20体積%のメタン、および20体積%のアンモニアを含有するガス混合物は爆発し得る。
したがって、HCNの生成における酸素富化空気または純酸素の使用が有利であると分かっている一方で、酸素での空気の富化は三元ガス混合物における可燃物濃度の変化を必ずもたらし、可燃物濃度における変化は反応器に供給される三元ガス混合物の可燃限界の上限を上昇させる。したがって、三元ガス混合物の爆燃および爆発は酸素濃度に敏感である。「爆燃」という用語は本明細書で使用される場合、火炎の直前の未燃焼ガスに対して亜音速で伝播する燃焼波を指す。一方で「爆発」は、火炎の直前の未燃焼ガスに対して超音速で伝播する燃焼波を指す。爆燃は典型的に適度な圧力上昇をもたらし、一方で爆発は異常な圧力上昇をもたらし得る。
HCN生成能力を増加させるために酸素富化空気の使用を示唆する人がいる一方で、彼らは典型的に可燃領域での動作を避ける。米国特許第5,882,618号、同第6,491,876号、および同第6,656,442号を参照されたく、該特許の事項は参照により本明細書に組み込まれる。本発明では、酸素富化空気または純酸素供給は、可燃領域内であるが爆発領域外で三元ガス混合物を形成するように制御される。したがって、いくつかの実施形態では、三元ガス混合物は25体積%を超える酸素、例えば28体積%を超える酸素を含む。いくつかの実施形態では、三元ガス混合物は25〜32体積%の酸素、例えば26〜30体積%の酸素を含み得る。三元ガス混合物は、1.2〜1.6、例えば1.3〜1.5のアンモニアの酸素に対するモル比、1〜1.5、例えば1.1〜1.45のアンモニアのメタンに対するモル比、および1〜1.25、例えば1.05〜1.15のメタンの酸素に対するモル比を有し得る。例えば、三元ガス混合物は、1.3のアンモニアの酸素に対するモル比および1.2のメタンの酸素に対するモル比を有し得る。別の例示的実施形態では、三元ガス混合物は、1.5のアンモニアの酸素に対するモル比および1.15のメタンの酸素に対するモル比を有し得る。三元ガス混合物における酸素濃度は、これらのモル比に依存して変化し得る。
酸素富化空気の使用および可燃領域における安定動作は、達成され得、概して、アンモニアの酸素に対するモル比およびメタンの酸素に対するモル比を、非酸素富化プロセスの動作に必要なものよりも注意深く監視することを必要とする。例えば、28体積%の酸素を伴う可燃領域内で動作する場合、メタンまたはアンモニア流の損失は、システムを監視および制御することによって安定化させ、生じる三元ガス混合物が爆発可能領域内の組成物を有する混合物に移行することを防止することができる。この監視および制御は、HCN生成システム内の特定の地点で酸素含有量を測定することを含み得る。
酸素含有量を制御し動作安定性を維持するために、不活性ガス貯蔵ユニットからの不活性ガス101を含む反応アセンブリと、混合容器と、反応器106(1つのユニットとして表示)が利用され得る。1つの反応器ユニットのみが示される一方で、いくつかの実施形態では、2つまたは3つの反応器が並行して使用され得るということが理解される。いくつかの実施形態では、不活性ガスは混合容器および反応器とは別個に貯蔵され、1300〜1600kPa、例えば1350〜1550kPa、または1400〜1500kPaの圧力で貯蔵され得る。混合容器は三元ガス混合物成分のための第1の吸気口を備える。成分は、21体積%を超える酸素を含む酸素含有ガス102、メタン含有ガス103、およびアンモニア含有ガス104を含む。第1の吸気口は少なくとも2つの混合物成分導管を備え得る。第1の導管は、酸素含有ガスを第1の吸気口に供給するために使用され得る。第2の導管は、メタン含有ガスおよびアンモニア含有ガスを含む二元ガス混合物105を、第1の吸気口に供給するために使用され得る。いくつかの実施形態では、第2の導管がメタン含有ガスを第1の吸気口に供給するために使用され得、第3の導管がアンモニア含有ガスを第1の吸気口に供給するために使用され得る。
さらなる実施形態では、混合容器は2つの吸気口または3つの吸気口(表示せず)を備え得る。混合容器が2つの吸気口を備える場合、酸素含有ガスが1つの吸気口に供給され、メタン含有ガスおよびアンモニア含有ガスを含む二元ガス混合物がもう一方の吸気口に供給される。混合容器が3つの吸気口を備える場合、酸素含有ガス102が1つの吸気口に供給され、メタン含有ガス103が1つの吸気口に供給され、アンモニア含有ガス104が1つの吸気口に供給される。
三元ガス混合物成分は、混合容器内で混合され三元ガス混合物を形成し、その後第2の吸気口を通って反応器へ流れる。反応器内で、三元ガス混合物は、触媒を含む触媒床を備える内部反応チャンバを通って流れる。三元ガス混合物は触媒の存在下で反応し、粗シアン化水素生成物107を形成する。この粗シアン化水素生成物107はその後吹出口を通して反応器から出て、処理および/または分離工程の対象となり得る。
いくつかの実施形態では、粗シアン化水素生成物107の酸素含有量は、粗シアン化水素生成物107が反応器を出る際にセンサ108を使用して測定され得る。センサ108は、リアルタイムまたはほぼリアルタイムで濃度を監視する、GCセンサであり得る。センサ108は低レベルの酸素を検出することができる。標準動作条件下では、酸素は典型的に反応の間に消費されるため、粗シアン化水素生成物内の酸素濃度は低い。したがって、酸素濃度は標準動作条件下で0〜0.2体積%で変化し得る。不活性ガスブランケットシステムを始動させるための酸素の閾値量は、典型的に、粗シアン化水素生成物内の標準予想酸素濃度を超えて設定される。本発明の目的のために、閾値酸素濃度は、0.2体積%の酸素〜5体積%の酸素、例えば0.2体積%の酸素〜2体積%の酸素または0.3体積%の酸素〜1体積%の酸素の任意の値から選択され得る。大量の酸素の粗シアン化水素生成物への漏出を避けるために、閾値をより低い値に設定することが好ましい。しかしながら、低すぎる値に設定すると、生成のダウンタイムにつながる不必要なフラッシュを始動させ得る。このシステムは、標準量を超える酸素濃度を許容し得、したがってこの閾値は、例えば0.3体積%を超える、または0.2体積%を超える、0.4体積%を超える値の酸素に設定され得る。酸素含有量が閾値、0.4体積%を超える、例えば0.3体積%を超える、または0.2体積%を超える酸素、を超える場合、反応アセンブリはライン101を介して、不活性ガス、例えば窒素でフラッシュされ得る。不活性ガスでのフラッシュは、粗シアン化水素生成物内の酸素濃度のさらなる増加を避けるために、非常に迅速に起こるべきである。例えば0.3体積%を超える、または0.2体積%を超える、0.4体積%を超える酸素の閾値は、システムの不調を示し始める粗シアン化水素生成物内の酸素の量に基づいて選択される。好ましくは、システムの不調は、さらなる変換の損失を避け、危険条件での動作を避けるために、できるだけ早く検出されるべきである。粗シアン化水素生成物内の酸素濃度を監視することで、潜在的または実際のシステム不調の早期検出を達成する。0.4体積%を超える、0.3体積%を超える、または0.2体積%を超える量の酸素は、(1)酸素が触媒床を迂回する、(2)反応変換が減少する、または(3)メタンおよび/またはアンモニアの酸素に対する供給比が、反応器内で、三元ガスが爆発範囲に移動し得るスペック上にない、等の生成の問題を示し得る。さらに、粗シアン化水素生成物107内のより高い酸素濃度は分離の問題を提供し得、乏しい変換がゆえにシアン化水素の回復をより高価にし得る。
図1に示すように、酸素含有ガス102はバルブ115および116を含む導管を通して反応器に向けられる。システムの不調が生じた場合、例えば酸素含有量が閾値を超える場合、供給バルブ115および116は、センサ108がより高い酸素濃度を検出したほぼ直後に閉じる。バルブ115および116はステンレス鋼から構成され得る。不活性ガスは供給バルブ115と116との間に供給され、かつバルブ116の下流の導管における地点にもまた供給される。両方の位置に供給することは、導管からの任意の残りの酸素をパージすることをさらに支援する。供給バルブ115と116との間およびバルブ116の下流の導管における地点への、不活性ガスのこの供給は同時または連続的であり得る。不活性ガスは、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素、およびそれらの混合物であり得る。いくつかの態様では、不活性ガスは窒素である。不活性ガスが反応アセンブリに供給されるとき、酸素含有量が決定され本明細書に定義されている閾値に達するため、酸素含有ガス流は低減されるまたは止められる。
いくつかの実施形態では、不活性ガスはライン117を介して混合容器106に直接供給されてもまたよい。アンモニア含有ガス104およびメタン含有ガス103は、反応器106を通って流れ続け得る、または反応物質の損失を避けるために遮断され得る。バルブ115および116が閉じた場合、バルブ118もまた閉じる。バルブ118が閉じることで、反応器106の吹出流がHCN生成プロセスの分離部分に入ることを防止する。さらに、バルブ115、116、および118が閉じた場合、バルブ119が同時に開いて、反応器106の吹出流がフレア123に流れることを可能にし、ここで吹出流は燃焼しライン124を介してシステムから排出され得る。大量の不活性ガスの反応器への追加は、反応を抑制してシアン化水素の生成を止める。したがって、不活性ガスフラッシュを用いた、反応器流出物からのシアン化水素の回復は、実践的ではなく、反応器流出物は好ましくはパージされる。それぞれの供給バルブ115および116は、加圧不活性ガス貯蔵タンクに接続され得る。加圧不活性ガス貯蔵タンクは、反応器の体積に迅速に取って代わるために十分な体積を有する。停電時には、貯蔵タンク内の圧力は、システムから酸素をパージするために必要な速度を可能にするために十分であり、例えば1300〜1600kPaである。バルブは、200℃を超える温度の粗シアン化水素生成物に耐えられるように設計され得る。バルブ118および119は、200℃を超える温度に耐えられる、すなわちこの温度で変形しない、任意の材料から構成され得、黒鉛とステンレス鋼の組み合わせを含む。黒鉛とステンレス鋼の組み合わせを含むバルブは、商標DSI(登録商標)の下で、Kitz Corporation of America、Lunkenheimer Cincinnati Valve Company、およびForum Energy Technologiesによって販売される、金属シートバルブを含む。ポリテトラフルオロエチレンは、200℃を超えると変形し得るため、この目的には不十分である。したがってバルブはポリテトラフルオロエチレンを含まない。粗シアン化水素生成物は反応器を出る前に冷却されるが、酸素の供給源が酸素強化空気または純酸素である場合、粗シアン化水素生成物の温度はなお200℃を超えており、例えば220℃を超えている。粗シアン化水素生成物のさらなる冷却は起こらず、したがって、空気プロセスにおいて典型的に見られるような、反応器からの下流がより冷たくなることは無い。理論に束縛されることなく、粗シアン化水素生成物は、HCN重合を避けるために、露点を超えて維持されなければならないと考えられている。したがって、いくつかの実施形態では、粗シアン化水素生成物は、酸素濃度が閾値を超える場合、ポリテトラフルロエチレンを含まないバルブによって、分離列、例えばさらなるアンモニア回復またはHCN精製から転向され得る。バルブ118および119は、最大14MPaの圧力に耐えられるように選択されてもまたよい。
他の実施形態では、酸素含有量は、例えば本明細書に記載される反応器オフガス131において、反応器から下流のセンサ133によって、測定され得る。一態様では、センサ108およびセンサ133は、プロセス内の少なくとも2つの位置にて酸素濃度を測定し得る。オフガスについては、酸素含有量の閾値は2体積%を超えることがあり、例えば1.5体積%を超える、または1体積%を超える。酸素含有量の閾値は、オフガス内の方が吸収体内よりも高く、これは酸素がこのオフガス内の方が粗シアン化水素生成物内よりもより濃縮されているためである。いくつかの態様では、オフガスは、圧力変動吸着装置(「PSA」)における純化の対象となり、水素を回復する。センサ133が反応器オフガス131内の酸素含有量を測定するとき、オフガス流をPSAから転向させるために、動作制御が設定され得る。理論に束縛されることなく、オフガスが標準動作条件下のオフガス内に一般的に見られるものよりも高い酸素含有量を有する場合に、PSAの使用に関連するエネルギー経費を節約するために、酸素含有量が1体積%を超える場合に、オフガス流はPSAから転向され得る。
したがって、本発明は、粗シアン化水素生成物またはオフガスストリーム内の酸素含有量を決定することと、不活性ガスを反応アセンブリに供給することと、それによって反応アセンブリを不活性ガスでフラッシュすることと、によって、動作安定性を制御するためのプロセスもまた対象とする。この不活性ガスブランケットシステムからの不活性ガスでフラッシュすることは、反応アセンブリ内の酸素含有量を迅速に低減させ、三元ガス混合物を爆発可能酸素範囲外に移動させる役割を果たす。粗シアン化水素内の酸素含有量は、閾値酸素濃度未満になるように低減される。不活性ガスのブランケットは反応を抑制もまたし、粗シアン化水素生成物の形成を防止する。
この反応アセンブリの不活性ガスでのフラッシュの間、酸素含有ガス供給は、5体積%未満の酸素および80体積%を超える不活性ガスを含むように調節される。この調節は、酸素含有ガス内に存在する不活性ガスの初期量に依存する。例えば、純酸素が酸素含有ガスとして使用される場合は、23体積%の酸素を含む酸素富化空気が酸素含有ガスとして使用される場合よりも、多くの不活性ガスが反応アセンブリに供給される必要がある。同様に、三元ガス混合物は、25体積%未満の酸素、例えば15体積%未満、10体積%未満、5体積%未満、または実質的に無酸素を含むように調節される。
図1に戻ると、標準動作条件下の粗シアン化水素生成物107は、HCNを含み、かつ、副生成物水素、メタン燃焼副生成物(二酸化炭素、一酸化炭素、および水等)、窒素、残留メタン、および残留アンモニアもまた含み得る。残留アンモニアは、回復可能であり得、アンモニア含有ガス104でさらに処理および組み合わせられ得る。HCN重合の速度がpHの増加を伴って増加し得るため、残留アンモニアは、HCNの重合を避けるために除去されなければならない。重合HCNはプロセスライン封鎖を引き起こし、圧力増加および関連するプロセス制御の問題をもたらし得るため、HCN重合は、プロセス生成性の問題を表すだけでなく、動作の変化も同様に表す。典型的に、粗シアン化水素生成物107は、高温、例えばおよそ1200℃で反応器を出、迅速に、400℃未満、300℃未満、または200℃未満に急冷される。この急冷は、廃熱ボイラ等の任意の既知のユニット動作を使用することによって、達成され得る。その後、本明細書に記載される精製プロセスの第1の工程において、アンモニアが粗シアン化水素生成物107から分離され、HCN重合は、粗シアン化水素生成物を過剰の酸、例えば、HSOまたはHPOと即座に反応させることによって阻害され、よって残留遊離アンモニアがアンモニア塩として酸により捕捉され、溶液のpHは酸性のままとなる。アンモニア回復供給ストリーム内のギ酸およびシュウ酸は、アンモニア回復システム内の水溶液内で、ギ酸塩およびシュウ酸塩として捕捉される。
低水量の要求、および、アジポニトリルを生成するための1,3−ブタジエン(本明細書で「ブタジエン」と称されることもある)およびペンテンニトリルのヒドロシアン化等の、ヒドロシアン化プロセスにおいて、供給ストリームとして使用されるときにHCNに必要とされる高純度は、無阻害HCNの生成および処理のプロセスを必要とする。「無阻害」という用語は、本明細書において、HCNが実質的に安定化重合阻害剤を含まないということを意味するために使用される。かかる阻害剤は、例えば、1,3−ブタジエンのヒドロシアン化およびペンテンニトリルのヒドロシアン化、ならびに当業者に既知の他の変換プロセスによる、アジポニトリルの製造等におけるようなヒドロシアン化においてHCNを利用する前に、除去を必要とし得る。
図1に戻ると、残留アンモニアが存在する場合、粗シアン化水素生成物107はアンモニア吸収体110に供給され、ここでアンモニアおよびシアン化水素は分離され、ライン112においてアンモニアストリームおよびライン111においてシアン化水素ストリームを形成する。リン酸ストリーム(表示せず)もまたアンモニアスクラバー120に供給され得る。リン酸ストリームはリン酸を含み得る。いくつかの実施形態では、リン酸ストリームは希釈リン酸ストリームである。他の実施形態では、本明細書に記載のように代替のリン酸が使用される。
アンモニア吸収体110は充填物および/またはトレイを利用し得る。一実施形態では、アンモニア吸収体110内の吸収段階はバルブトレイである。バルブトレイは当業者に公知であり、トレイの設計は、良好な循環を達成し、停滞区域を防止し、重合および腐食を防止するように選択される。重合を避けるために、器具は、概してHCNが、アンモニア吸収体110内ならびに以下に記載の他の区域内等に、存在する場合は常に停滞区域を最小化するように設計され得る。アンモニア吸収体110は、キャリーオーバーを最小化するために、同伴分離器を最上トレイの上に組み込んでもまたよい。同伴分離器は、典型的に、低減速度、遠心分離、デミスター、スクリーン、もしくは充填物、またはそれらの組み合わせを含む。
別の実施形態では、アンモニア吸収体110にはアンモニア吸収体110の上部内に充填物が提供され、複数のバルブトレイがアンモニア吸収体110の下部内に提供される。この充填物は、アンモニアおよびリン酸が、シアン化水素ストリーム111を介してアンモニア吸収体110から逃げることを低減および/または防止するために作用する。この充填物は、シアン化水素ストリーム111における同伴を低減する一方で、アンモニア吸収のための追加の表面を提供し、全体的に増加したアンモニア吸収能力をもたらす。アンモニア吸収体110の上部内で用いられる充填物は、上記に開示される機能を実行することができる、任意の低圧力低下の構造充填物であり得る。かかる充填物は当業者に公知である。本発明で用いることができる現在入手可能な充填物の例は、カンザス州ウィチタのKoch−Glitschによって市販される250Y FLEXIPAC(登録商標)充填物である。アンモニア吸収体110の下部内の複数の固定バルブトレイは、HCN合成システム100の起動および動作に関連する圧力規定外変動に対処するように設計される。
さらなる実施形態では、アンモニア吸収体110の温度は、少なくとも部分的に、アンモニア吸収体110の下部からの液体の一部を抽出し、冷却器を通してそれを循環させて抽出点の上の地点でアンモニア吸収体110に戻すことによって、維持される。
いくつかの実施形態では、リン酸ストリームは、リン酸水素モノアンモニウム(NHPO)およびリン酸水素ジアンモニウム((NHHPO)の水溶液を含み得る。このリン酸ストリームは、0℃〜150℃の温度、例えば0℃〜110℃または0℃〜90℃の温度で変化し得る。
いくつかの実施形態では、アンモニアストリーム112は、反応器流出物からのかなりの量、例えば50重量%を超える、70重量%を超える、または90重量%を超える量の、アンモニアを含む。アンモニアストリーム112は、ボックス113によって概略的に描写されるように、さらに分離、純化、および/または処理され得、反応器供給への再利用のためのアンモニアを回復する。
好ましい実施形態では、シアン化水素ストリーム111は、1000mpm未満のアンモニア、例えば700mpm未満、500mpm未満、または300mpm未満のアンモニアを含む。
アンモニアスクラバー120は、スクラバー120を出るスクラバー頂部ストリーム121がHCN吸収体130に入る前に、シアン化水素ストリーム111内に存在する遊離アンモニアの実質的に全てを除去するように設計される。このスクラバー頂部ストリーム121は、遊離アンモニア(すなわち未中和アンモニア)がHCN精製システム100内でpHを上昇させ、したがってHCN重合の潜在性を増加させるため、実質的にアンモニアを含まない。スクラバー残留ストリーム122はアンモニアを含み、アンモニア吸収体110へ再利用され得る。
硫酸等の酸をHCN精製に使用することができるが、単一の酸、具体的にはリン酸が、無阻害HCNを生成するためにHCN精製システム100において使用される。73重量%水性リン酸等の濃縮リン酸が、所望のpHを維持するために追加され得る。概して、スクラバー底部ストリーム122内のpHは1.7〜2.0に維持される。希釈リン酸ストリーム内に存在するリン酸の量は変化し得、シアン化水素ストリーム111内に存在するアンモニアの量に大きく依存する。しかしながら、概して、希釈リン酸ストリームは5.5〜7.0重量%の遊離リン酸を含む。
アンモニアスクラバー120の頂部スクラバーストリーム121は、HCN、水、一酸化炭素、窒素、水素、二酸化炭素、およびメタンを含む。一実施形態では、頂部スクラバーストリーム121は、部分凝集器(表示せず)に供給され、冷却水で約40℃まで冷却され、冷却蒸気ストリームおよび凝集液体ストリームを形成する。希釈リン酸は、HCN重合を阻害するために、凝集器および冷却蒸気ストリームに噴霧され得る。凝集液体ストリームおよび冷却蒸気ストリームは、HCN回復のために、HCN吸収体下部に独立的に供給される。
頂部スクラバーストリーム121はHCN吸収体130に向けられ、ここにおいて頂部スクラバーストリーム121は分離され、オフガスストリーム131およびHCN生成物132を形成する。このオフガスストリーム131は、一酸化炭素、窒素、水素、二酸化炭素、酸素、およびメタンを含み得る。オフガスストリーム131の酸素含有量は本明細書で記載のようにセンサ133を使用して測定され得、酸素含有量が2体積%を超える場合、反応アセンブリは不活性ガスでフラッシュされ得る。本明細書に記載のように、オフガスストリーム内の酸素閾値は粗シアン化水素生成物内よりも高く、これはオフガスストリームが粗シアン化水素生成物よりも濃縮されるためである。主な燃料成分は、いくらかのメタンを伴う水素および一酸化炭素である。オフガスストリーム131はエネルギーを回復するために、フレアされ得、またはストリーム生成ボイラ内でボイラ燃料として使用され得る。オフガスストリームを燃料として利用することによって、蒸気が生成されるだけでなく、オフガス内のあらゆる残留HCNもまた破壊される。さらに、酸素含有ガスが21体積%を超える酸素を含む場合等に、オフガスストリーム131がまず圧力変動吸着装置ユニット等の水素回復ユニットに送られ高純度水素を回復できるように、水素濃度は経済的に回復可能である。
粗シアン化水素生成物107からの分離の後の、酸素アンドルソフ法についておよび空気アンドルソフ法についての、オフガスストリーム131の比較は、下記表1において集計される。
Figure 2016509562
表1に示されるように、酸素アンドルソフ法が使用される場合、オフガスストリーム131は0.2体積%の酸素および5.6体積%の窒素を含む。三元ガス混合物内の酸素体積%が増加する場合、オフガスストリーム内の酸素濃度が同時に増加する。本明細書に記載のように、この酸素含有量が2体積%に到達した場合、反応アセンブリは不活性ガスでフラッシュされ、反応アセンブリ内の酸素含有量を低減し、よって粗シアン化水素生成物内およびオフガスストリーム内の酸素含有量も低減し得る。
一実施形態では、オフガスストリーム内の酸素の閾値は、圧力変動吸着装置(「PSA])を使用して水素回復を制御するために使用され得る。表1に示されるように、オフガスストリーム内の水素濃度は、酸素含有ガスとして純酸素を使用する場合の方が、空気を使用する場合よりもはるかに高い。オフガス内の水素のこの高濃度のために、水素が高純度水素ストリーム内で回復され、さらなるプロセスにおいて使用され、このさらなるプロセスにおける実質的経費削減をもたらし得る。オフガスストリームの酸素含有量を測定するためのセンサは、オフガスストリームをPSAから転向させるための酸素の閾値を設定するためにもまた使用され得る。この閾値は、1体積%以上の酸素、例えば0.8体積%以上、または0.6体積%以上の酸素であり得る。
ライン132内のシアン化水素は、HCN富化カラム(表示せず)に送られて無水HCNを回復し得、ヒドロシアン化等の先のプロセスにおいてHCNの供給源として使用され得る。「ヒドロシアン化」という用語は、本明細書で使用される場合、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合、または少なくとも1つの炭素−炭素三重結合、またはそれらの組み合わせを含み、さらにニトリル基、エステル基、および芳香族基を含むがこれらに限定されない、他の官能基をさらに含み得る、脂肪族不飽和化合物のヒドロシアン化を含むことを意味する。かかる脂肪族不飽和化合物の例には、アルケン(例えばオレフィン)、アルキン、1,3−ブタジエン、およびペンテンニトリルが挙げられるがこれらに限定されない。本明細書で開示および/または請求される発明のプロセス(複数可)、方法(複数可)、装置(複数可)、および組成物(複数可)によって生成される、純化無阻害HCNは、アジポニトリル(ADN)を生成するための1,3−ブタジエンおよびペンテンニトリルヒドロシアン化を含む、上述のヒドロシアン化に好適である。1,3−ブタジエンからのADNの製造は2つの合成工程を含む。第1の工程は、HCNを使用して1,3−ブタジエンをペンテンニトリルにヒドロシアン化する。第2の工程は、HCNを使用してペンテンニトリルをアジポニトリル(ADN)にヒドロシアン化する。このADN製造プロセスは、本明細書で、ブタジエンのADNへのヒドロシアン化と称されることがある。ADNは、6−アミノカプロニトリル(ACN)、ヘキサメチレンジアミン(HMD)、イプシロン−カプロラクタム、ならびにナイロン6およびナイロン6,6等のポリアミドを含むがこれらに限定されない、商業的に重要な生成物の生成において使用される。
様々な制御システムが使用され、酸素濃度を測定し、不活性ガスブランケットシステムを作動させることによって、反応ガス流を規制し得る。例えば、反応ガスの流量、温度、および圧力を測定し、制御システムが圧力および温度補償流量の「リアルタイム」のフィードバックを操作者および/または制御デバイスに提供することを可能にする、流量計が使用され得る。当業者に理解され得るように、前述の機能および/またはプロセスは、システム、方法、またはコンピュータプログラム生成物として具現化され得る。例えば、機能および/またはプロセスは、コンピュータ可読記憶デバイス内に記録されるコンピュータ実行可能プログラム命令として実装され得、これは、コンピュータプロセッサによって回復および実行されると、コンピューティングシステムを制御して本明細書に記載される実施形態の機能および/またはプロセスを実行する。一実施形態では、このコンピュータシステムは、1つ以上の中央プロセスユニットと、コンピュータメモリ(例えば読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ)と、データ記憶デバイス(例えばハードディスクドライブ)と、を含み得る。コンピュータ実行可能命令は、任意の好適なコンピュータプログラミング言語(例えばC++、JAVA等)を使用して、コード化され得る。したがって、本発明の態様は、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)またはソフトウェアおよびハードウェアの態様を組み合わせる実施形態の形式を取り得る。
上記の説明から、本発明は、目的を実行し、本明細書で言及したならびに今回提供される開示に固有の利点を達成するように、上手く構成されていることが明らかである。本開示の目的のために、本発明の好ましい実施形態が説明されてきた一方で、当業者が容易に思い付き得、かつ本発明の精神内で達成される、変更がなされ得るということが理解されるであろう。
本発明は以下の実施例への参照によってより理解され得る。
実施例1
三元ガス混合物は、純酸素、アンモニア含有ガス、およびメタン含有ガスを組み合わせることによって形成される。三元ガス混合物内のアンモニア対酸素のモル比は、1.3:1であり、三元ガス混合物内のメタン対酸素比は、1.2:1である。27〜29.5体積%の酸素を含む三元ガス混合物を白金/ロジウム触媒の存在下で反応させ、粗シアン化水素生成物を形成する。アンモニアおよびHCN分離列に入る前に粗シアン化水素生成物内の酸素含有量を測定するために、ガスセンサが存在する。このセンサはガスクロマトグラフィを使用して酸素含有量を測定する。センサは、システム不調を示す0.5体積%の酸素含有量を報告し、不活性ガスブランケットシステムが作動する。この不活性ガスは窒素である。酸素含有ガスを反応器に向けるための導管は、第1の酸素バルブおよび第2の酸素バルブの、2つのバルブを有し、第2の酸素バルブは下流で反応器吸気口のより近くにある。酸素バルブはステンレス鋼で構成される。酸素流は、第1の酸素バルブを閉めることで停止され、同時に窒素が加圧貯蔵タンクから放出される。窒素は、2つの位置において酸素吸気パイプを通って流れる。第1の位置は、第1の酸素バルブと第2の酸素バルブとの間である。第2の位置は、第2の酸素バルブと反応器吸気口との間である。反応器へのメタンおよびアンモニア供給は、中断されずに続く。酸素流の停止と同時に、制御バルブが作動し、反応器吹出口からアンモニアおよびHCN分離列への流れを停止させる。制御バルブは黒鉛およびステンレス鋼を含む。制御バルブはポリテトラフルオロエチレンを含まない。制御バルブと同じ材料で構成される通気バルブは開かれ、反応器吹出口からの流れをフレアに向ける。システムの平衡が復元され、プロセスが再開され得る。加圧された窒素は、停電時に反応器からの酸素をパージするために十分な体積の窒素を提供する。
実施例2
粗シアン化水素生成物は実施例1のように生成される。粗シアン化水素生成物は、アンモニア吸収体、アンモニアスクラバー、およびHCN吸収体を通して向けられ、オフガスストリームを形成する。オフガスストリーム内の酸素含有量を測定するためにセンサが存在する。センサは、システム不調を示す2体積%を超える酸素含有量を報告し、不活性ガスブランケットシステムが作動する。不活性ガスブランケットシステムは、実施例1と同様に実行される。
比較実施例A
制御バルブおよび放出バルブがポリテトラフルオロエチレンから成ることを除き、プロセスは実施例1に従う。それぞれのバルブは作動の際、すなわち粗シアン化水素生成物と接触する際に変形する。反応器吹出口からの流れは部分的にしかフレアに向けられず、システム平衡は復元されない。

Claims (15)

  1. シアン化水素を生成するためのプロセスであって、
    三元ガス混合物の成分を反応アセンブリ内に含まれる混合容器に導入して、少なくとも25体積%の酸素を含む前記三元ガス混合物を形成することと、
    前記三元ガス混合物を触媒と接触させて、粗シアン化水素生成物を提供することと、
    前記粗シアン化水素生成物が閾値を超える酸素を含む場合、前記反応アセンブリを不活性ガスでフラッシュすることと、
    200℃よりも高い温度に耐えられる材料から成る少なくとも1つのバルブを作動させることによって、前記粗シアン化水素生成物を分離プロセス器具から転向させることと、を含むプロセス。
  2. 前記酸素の閾値が、0.4体積%を超える酸素、好ましくは0.3体積%を超える酸素、より好ましくは0.2体積%を超える酸素である、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記三元ガス混合物の成分が、酸素含有ガス、メタン含有ガス、およびアンモニア含有ガスを含む、請求項1または2のいずれか一項に記載のプロセス。
  4. 前記酸素含有ガスが少なくとも80体積%の酸素を含む、請求項3に記載のプロセス。
  5. 前記酸素含有ガスが純酸素を含む、請求項3に記載のプロセス。
  6. 前記酸素含有ガス流を止めて、前記不活性ガスで前記反応アセンブリをフラッシュすることをさらに含む、請求項3に記載のプロセス。
  7. 前記酸素含有ガス流が供給バルブを閉めることによって止められる、請求項6に記載のプロセス。
  8. 前記三元ガス混合物が25体積%〜32体積%の酸素を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のプロセス。
  9. 前記少なくとも1つのバルブが黒鉛およびステンレス鋼を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
  10. 前記少なくとも1つのバルブが、ポリテトラフルオロエチレンを含まない、請求項1〜9のいずれか一項に記載のプロセス。
  11. 前記少なくとも1つのバルブが14MPaの圧力に耐えることができる、請求項1〜10のいずれか一項に記載のプロセス。
  12. 前記不活性ガスが、窒素、ヘリウム、二酸化炭素、アルゴン、およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項1〜11のいずれか一項に記載のプロセス。
  13. 前記不活性ガスが窒素である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のプロセス。
  14. 前記酸素の閾値が、センサ、好ましくはガスクロマトグラフィセンサを使用して測定される、請求項1〜13のいずれか一項に記載のプロセス。
  15. 前記酸素の閾値が、オフガスストリーム内でさらに測定され、前記オフガスストリーム内の前記酸素の閾値が前記粗シアン化水素生成物内の前記酸素の閾値よりも高い、請求項1〜14のいずれか一項に記載のプロセス。
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