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JP2016502285A - 波長安定化 - Google Patents

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JP2016502285A JP2015549576A JP2015549576A JP2016502285A JP 2016502285 A JP2016502285 A JP 2016502285A JP 2015549576 A JP2015549576 A JP 2015549576A JP 2015549576 A JP2015549576 A JP 2015549576A JP 2016502285 A JP2016502285 A JP 2016502285A
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Abstract

本発明のシステムおよび方法は、概して、波長安定化のためのフィードバックループに関する。ある側面によると、本発明の方法は、光の標的波長を送達するように構成される同調可能フィルタを通して光をフィルタリングするステップと、フィルタリングされた光の波長を測定するステップと、標的波長とフィルタリングされた波長との間の変化を検出するステップと、フィルタリングされた波長が標的波長に一致するように、検出された変化に基づいて、同調可能フィルタを調節するステップとを含む。

Description

(関連出願)
本願は、米国仮出願第61/745,405号(2012年12月21日出願)および米国仮出願第61/781,352号(2013年3月14日出願)の利益および優先権を主張するものである。それぞれの内容は、参照により本明細書中に援用される。
(技術分野)
本発明は、概して、光学システムの波長を安定化させるためのシステムおよび方法に関する。
(背景)
光学システムは、増幅された光を要求する、種々の用途において使用される。増幅された光は、光増幅器を含む、光源によって提供される。光増幅器は、光のパワー(典型的には、光ビームの形態)を低エネルギー状態からより高いエネルギー状態に増幅することができる媒体である、利得媒体を含む。利得媒体は、光を光源から受信し(すなわち、エネルギーでポンピングされる)、誘導放出を介して増幅し、利得媒体の中への光の入射ビームの光子が、付加的光子の放出をトリガする。
医療撮像等のある用途のために、利得媒体から伝送される、増幅された光の特定波長を提供することが望ましい。特に、光コヒーレンス断層撮影撮像技法は、特定の波長の光を使用して、ヒト組織および脈管等の撮像表面を透過し、反射された光を測定し、医療画像を生成する。最適医療撮像のために、所望の波長は、安定し、かつ特定の帯域幅であるべきである。組織の光学特性は、使用される波長に依存するため、特定の安定した波長を提供し、光透過を最大限にし、より深い深度において画像コントラストを向上させることが必要である。全体的効果として、高分解能を伴う画像を生成する。
増幅された光の特定波長を達成するために、同調可能光学フィルタが、光源に結合されることができる。特定波長の増幅された光は、増幅された光をフィルタの中に導入し、フィルタを特定波長の出力光に同調させることによって得られる。特定波長の達成におけるいくつかの進歩にもかかわらず、現在の同調可能フィルタは、温度、クリープ、およびヒステリシスによって生じる同調可能フィルタの機械的変動のため、ある時間周期にわたって、一貫した特定波長を維持することが不可能である。
本発明は、フィードバックループを使用して、同調可能フィルタの波長を維持するための高速かつ単純な方法を提供する。光学およびレーザシステムでは、本発明は、同調可能フィルタ自体の光出力からの光学フィードバックに基づいて、同調可能フィルタを調節するステップを含む。本発明は、所望の出力と比較して、同調可能フィルタの出力を監視する、光学フィードバックシステムを利用する。例えば、フィードバックループは、継続的に瞬時波長出力を測定し、それを所望の定常状態基準と比較する。出力波長と標的波長との間に変化が検出される場合、フィルタは、出力波長が標的波長と一致するように調節される。
特定の実施形態では、電圧が、検出された変化に基づいて、フィルタに印加され、出力を標的波長に安定化させる。したがって、本発明は、フィルタ出力波長内で変動を生じさせる要因の存在にかかわらず、フィルタによって発せられる光の波長を維持するための光学フィードバックシステムを提供する。
Fabry−Perot同調可能フィルタ等の典型的同調可能光学フィルタは、相互に面する2つの光ファイバ間に圧電要素を含む。光ファイバ間の距離は、光学フィルタから伝送される光の波長を制御する。圧電要素の拡張および収縮は、光ファイバ間の距離を調節し、それによって、フィルタによって発せられる光の波長を調節する。理想的には、圧電要素は、一定印加電圧のため、光ファイバ間の特定距離を維持し、特定波長を維持するであろう。しかしながら、ほとんどの同調可能フィルタは、圧電要素の変動のため、一定時間周期にわたって、一貫した特定波長を維持不可能である。第1に、電圧が、圧電要素に印加されるとき、圧電要素は、最初に、所望の状態に拡張/収縮するが、経時的に、圧電要素は、弛緩し始め、光ファイバ間の距離を増減させ、波長を変化させる。加えて、圧電要素の拡張/収縮は、温度に敏感であって、例えば、要素は、高温の印加のため、伸長する。弛緩および温度感度のため、圧電要素への一定電圧の印加は、一定時間周期にわたって、波長を維持しない。
本発明のデバイスおよび方法は、標的波長からの光学フィルタの出力または瞬時波長の変化を監視し、変化に基づいて、光学フィルタを調節することによって、圧電要素の弛緩および収縮によって生じるフィルタの出力波長のクリープおよび変動を補正する。これは、有利には、圧電要素の望ましくない拡張/収縮を補正し、有意により一定の標的波長を提供する。
本発明のデバイスおよび方法は、光コヒーレンス断層撮影撮像システム等の医療撮像システムを含む、いくつかの用途および光学システムにおいて使用するために非常に好適である。OCT撮像は、特に、診断目的のために、血管等の身体内の脈管または管腔の下部表面を撮像するために非常に好適である。OCT撮像システムでは、撮像源によって生成される一定かつ特定波長は、より優れた画像分解能および品質をもたらす。医師は、診断および治療の経過の間、OCT画像の品質に依拠するため、画像分解能および品質は、重要である。
ある側面では、光学フィードバックシステムは、利得媒体と、利得媒体に結合され、標的波長の光を生成する同調可能フィルタとを有する、レーザを含む。波長測定モジュールは、動作の間、光をフィルタから受光し、フィルタによって出力された光の波長を測定するように結合される。加えて、波長測定モジュールは、得られた出力波長と標的波長との間のいかなる差異も検出する。コントローラは、波長測定モジュールおよび同調可能フィルタと動作可能に関連付けられる。コントローラは、出力された波長と標的波長との間に差異があることを示す信号を波長測定モジュールから受信する。コントローラはまた、出力された波長が標的波長と一致するように、差異に基づいて、同調可能フィルタを調節する。
出力された光の波長を監視し、標的波長に対して出力された光の変化を検出することによって、同調可能フィルタを同調させるために要求される調節のレベルが、得られることができる。ある実施形態では、出力された光の波長は、電圧信号と相関する。本実施形態では、光学フィードバックシステムは、同調可能フィルタを同調させるために要求される適切な電圧を判定するための出力波長を表す電圧信号を利用する。例えば、波長測定モジュールは、出力波長を受信し、出力波長を電圧信号に変換する。出力波長を表す電圧信号は、次いで、標的波長に比例し、それを表す電圧信号と比較される。出力波長の電圧信号と標的波長の電圧信号との間の差異は、同調可能フィルタを調節する必要性を示す。差異が検出される場合、波長測定モジュールは、フィードバック信号をコントローラに送信する。コントローラは、次いで、標的波長と一致するように、出力された波長を調節するように構成される同調可能フィルタに基づいて、制御電圧信号を印加する。
同調可能フィルタの調節は、当技術分野において公知の任意の技法によって遂行されることができる。一実施形態では、コントローラは、フィルタに送達される電圧を調節することによって、フィルタを調節する。同調可能フィルタは、出力波長が標的波長と一致するように、電圧を増減することによって、調節されることができる。出力波長の制御に加え、調節された電圧は、同調可能フィルタの温度を安定化させ得る。
本発明のデバイスおよび方法は、利得媒体および同調可能フィルタ等の光学構成要素を含む。利得媒体は、光増幅器を含んでもよい。当技術分野において公知の任意の光増幅器および同調可能フィルタが、本発明に従って使用するために好適であり得る。ある用途では、光増幅器は、半導体光増幅器である。ある実施形態では、同調可能フィルタは、圧電変換器としても知られる、圧電要素を含む。圧電要素を伴う同調可能フィルタの実施例は、Fabry−Perotフィルタである。
図1は、ある実施形態による、光学フィードバックシステムのブロック図を図示する。 図2は、光学フィードバックシステムにおいて使用するために好適なリングレーザを図示する。 図3は、光子放出を図示する。 図4は、半導体光増幅器の概略図である。 図5は、半導体材料の放出波長を示す。 図6は、いくつかの実施形態による、同調可能フィルタを描写する。 図7は、図1に概略された光学フィードバックシステムの実施形態を図示する。 図8は、本発明の光学フィードバックシステムにおいて使用するために好適な線形フィルタの伝送を描写する。 図9は、光コヒーレンス断層撮影のためのシステムの高レベル略図である。 図10は、OCTシステムの撮像エンジンの概略図である。 図11は、OCTシステム内の光経路の略図である。 図12は、撮像エンジンに結合される、OCTシステム内の患者インターフェースモジュールの編成を示す。 図13は、同調可能フィルタの自然共振周波数を示す。
本発明は、概して、光学システムの波長を安定化させるための光学フィードバックシステムに関する。本発明は、光学フィードバックシステムとともに実装される。光学フィードバックシステムは、光学フィルタから放出される出力または瞬時波長を監視し、出力された波長を標的波長と比較する。ある実施形態では、光学フィードバックシステムは、出力された波長および標的波長に比例し、それを表す、電圧信号を介して、出力された波長を監視および比較する。出力された波長と標的波長との間に変化が検出される場合、フィルタは、出力された波長が標的波長と一致するように調節される。したがって、本発明は、フィルタ出力波長を変動させる要因の存在にかかわらず、フィルタによって出力された光の波長を維持するための光学フィードバックシステムを提供する。
本発明のデバイスおよび方法は、レーザ等の光学システム内で使用される同調可能フィルタの波長の調整を対象にする。同調可能レーザの利点として、高スペクトル輝度および比較的単純な光学設計が挙げられる。同調可能レーザは、共振空洞内に位置する、半導体光増幅器(SOA)等の利得媒体と、Fabry−Perot同調可能フィルタ等の同調可能フィルタとから構築される。同調可能フィルタは、他の波長を拒否しながら、標的波長を伝送するように動作してもよい。同調可能フィルタはまた、電圧または音響信号等の好適な制御信号の印加によって調節可能である。任意の同調可能フィルタが、本発明のデバイスおよび方法において使用するために好適である。Fabry−Perot同調可能フィルタは、好適な電圧を印加することによって、標的波長に同調される。音響光学フィルタは、好適な無線周波数を印加することによって、標的波長に同調される。典型的には、全ての同調可能フィルタが、同調可能フィルタのクリープおよび弛緩のため、一定時間周期にわたって、標的波長を維持可能であるわけではない。したがって、同調可能フィルタの出力波長を監視および安定化させるためのフィードバックループの必要性がある。
図1は、ある実施形態による、光学フィードバックシステム200のブロック図を図示する。光学フィードバックシステム200は、同調可能フィルタ光学システムの波長を安定化させるように構成される。光学フィードバックシステム200は、波長測定モジュール220と、同調可能フィルタ400を用いて、レーザから伝送される波長を監視および調節するためのコントローラ210とを含む。光学フィードバックシステム200は、同調可能フィルタ400を伴うレーザに結合される。同調可能フィルタ400を伴うレーザは、特定波長の光を出力するように構成される(但し、瞬時波長は、クリープのため、論じられたように変更し得、それによって、光学フィードバックシステムによる監視および調節を要求する)。出力光は、分割され、出力光の一部は、光学システム230(すなわち、光コヒーレンス断層撮影システム)に転送され、別の部分は、波長測定モジュール220に転送される。波長測定モジュール220は、同調可能フィルタ400を伴うレーザから出力された光の実際の波長を測定し、出力された波長を光の基準波長(すなわち、標的波長)に対して比較する。ある実施形態では、出力された波長は、電圧信号に変換され、出力された波長の電圧信号は、標的波長の電圧信号を表す電圧信号と比較される。比較ステップ後、波長測定モジュール220は、フィードバック信号をコントローラ210に送信する。フィードバック信号に基づいて、コントローラ210は、制御信号を送信し、出力波長が基準または標的波長に一致するように、レーザ400の同調可能フィルタを調節する。
波長測定モジュール220が、出力された波長と基準波長との間の差異を検出する場合、波長測定モジュール220は、負のフィードバック信号をコントローラ220に伝送する。負のフィードバック信号に基づいて、コントローラ210は、制御信号をレーザ400に伝送し、同調可能フィルタを調節する。好ましくは、制御信号は、電圧であるが、制御信号が、同調可能フィルタを調節するための任意の好適な信号を含んでもよいことも検討される。例えば、Fabry−Perot同調可能フィルタは、好適な電圧を印加することによって同調可能な圧電要素を含む一方、音響光学フィルタは、無線周波数を印加することによって同調可能である。
同調可能フィルタ400を伴うレーザに印加される制御信号は、出力された光が標的波長と一致するように、同調可能フィルタを調節する。同調可能フィルタ400を伴うレーザに印加される制御の大きさは、出力された波長と基準波長との間の差異の大きさに従って変動する。同調可能フィルタ400を伴うレーザは、制御信号をコントローラ210から受信し、レーザ400の同調可能フィルタは、標的波長の出力光に調節される。レーザ400から出力された調節光は、次いで、分割され、調節された光の一部を光学システム230に、一部を光学フィードバックシステム200を通して送光する。このように、光学フィードバックシステム200は、動作の間、継続的に、レーザ400の波長を安定化させるように作用する。
波長測定モジュール220は、瞬時出力波長と基準波長を比較し、比較に基づいて、コントローラに対するフィードバック信号を発生させる、任意の好適なデバイスを含むことができる。波長測定モジュール220は、バイポーラ光トランジスタ、光FET、または波長の光学/電気変換を行うことが可能な任意の他のデバイスであってもよい。ある実施形態では、波長測定モジュール220はさらに、波長の電圧信号を発生させるための1つ以上の光学/電気変換要素を含む。光学/電気変換要素は、フォトダイオードであることができる。一実施形態では、波長測定モジュール220は、波長判別要素を含む。波長判別要素は、出力波長測定を得て、出力波長測定に影響を及ぼさないように、雑音または他の変動を排除するために使用される。一実施形態では、波長判別要素は、線形伝送光学フィルタである。加えて、波長測定モジュールは、変換された波長と基準信号を比較し、フィードバック信号を発生させ、フィードバック信号をコントローラにパスする、1つ以上の要素を含む。
コントローラ210は、波長測定モジュール220から受信されたフィードバック信号に基づいて、制御信号を発生させる。コントローラ210は、フィードバック信号を受信し、適切な制御信号をレーザの同調可能フィルタに伝送可能な任意のデバイスまたは回路を含むことができる。例えば、コントローラは、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、およびデジタル信号プロセッサを含むことができ、全て、同調可能フィルタを同調させるために要求される電圧の量を判定するためのロジックを含む。制御信号は、電圧、無線周波数、または同調可能フィルタを調節するための任意の他の信号を含んでもよい。Fabry−Perot同調可能フィルタの場合、制御信号は、電圧である。
一実施形態では、コントローラは、積分器と、駆動増幅器とを含む。本実施形態では、波長測定モジュール220は、積分器キャパシタにわたるスイッチを使用して積分器を有効または無効にすることによって、コントローラ210を有効または無効にする、フィードバック信号をコントローラ210に送信する。コントローラが有効にされる(開ループ状態を生成する)と、駆動増幅器は、電圧をレーザ400の同調可能光学フィルタに印加し、出力波長を操作する。光学フィードバックシステムは、出力波長が標的波長を安定化させるまで、電圧を同調可能光学フィルタに送達し続ける。駆動増幅器は、同調可能光学フィルタ専用であることができる。例えば、Fabry−Perot同調可能フィルタは、多くの場合、駆動増幅器が、ある高および低電圧限界を有し、同調可能フィルタを保護し得るように、負の電圧で駆動されることができない。
光学フィードバックシステムにおいて使用するために好適な同調可能レーザ(すなわち、増幅された光源)として、同調可能フィルタおよび利得構成要素が挙げられる。ある実施形態では、レーザは、リングレーザである。図2は、光学フィードバックシステムにおいて使用するために好適なリングレーザ400を図示する。図2に示されるように、レーザ400は、同調可能フィルタ100と、利得構成要素410とを含む。リングレーザを伴うレーザ光を発生させるために、光は、利得構成要素410を通してポンピングされる。利得構成要素410は、光を増幅させ、増幅された光は、同調可能フィルタ100に転送される。同調可能フィルタ100は、増幅された光を取り上げ、規定波長の光を発生させる。フィルタリングされた光が、次いで、結合器420の中に転送される。結合器420は、フィルタリングされた光の一部をリングレーザ400を通して返光し、フィルタリングされた光の一部を光学システム230(例えば、撮像システム)に送光し、フィルタリングされた光の一部を光学フィードバックシステム200に送光する。
光学フィードバックシステムにおいて使用するために好適な同調可能レーザの利得構成要素および同調可能フィルタは、以下により詳細に説明される。
利得構成要素は、それを通して伝送される光のパワーを増幅させる。光が材料と相互作用すると、いくつかの結果が、得られ得る。光は、影響を受けずに材料を通して伝送される、または材料の表面から反射することができる。代替として、光の入射光子が、吸収または誘導放出のいずれかによって、材料内の原子の電子とエネルギーを交換することができる。図3に示されるように、光子が吸収される場合、電子101は、初期エネルギーレベルElからより高いエネルギーレベルE2に遷移する(3レベルシステムでは、第3のエネルギーレベルE3と関連付けられた過渡エネルギー状態が存在する)。
電子101が接地状態Elに戻ると、光子105が、放出される。光子が放出されると、利得媒体内の光のパワーに純増が存在する。誘導放出では、電子は、周波数v12であって、入射光子とコヒーレントな光子の生成を通して、エネルギーΔΕを放出する。2つの光子は、同一の位相、周波数、偏光、および進行方向を有する場合、コヒーレントである。式1は、エネルギー変化ΔΕと周波数v12との間の関係を与える。
(1)ΔE=hvl2
式中、hは、プランク定数である。このように生成された光は、時間的にコヒーレント、すなわち、経時的にクリーンな正弦波振動を呈する、単一場所を有し得る。
電子はまた、自然放出によって光子を放つことができる。利得媒体内で増幅された自然放出(ASE)は、例えば、光ビームのプロファイルにわたって固定位相関係を有する、空間的コヒーレント光を生成する。
放出は、光が接地状態電子(反転分布として知られる状態)より励起された電子を有する材料を通して伝送されるとき、吸収を上回る。反転分布は、外部からのエネルギー(例えば、電流または光)中でポンピングすることによって得られ得る。放出が上回る場合、材料は、式2によって定義される利得Gを呈する。
(2)G=10Log10(Pout/Pin)dB
式中、PoutおよびPinは、利得媒体の光学出力および入力パワーである。
利得構成要素は、概して、光増幅器、または利得媒体を採用する任意の構成要素等、光を増幅させることが可能な当技術分野において公知の任意のデバイスを指す。利得媒体は、材料を通して伝送される光のパワーを増加させる材料である。例示的利得媒体として、結晶(例えば、サファイア)、ドープされた結晶(例えば、イットリウムアルミニウムガーネット、オルトバナジウム酸イットリウム)、ケイ酸塩またはリン酸ガラス等のガラス、ガス(例えば、ヘリウムおよびネオン、窒素、アルゴン、または一酸化炭素等の混合物)、半導体(例えば、ガリウムヒ素、インジウムガリウムヒ化物)、および液体(例えば、ローダミン、フルオレセイン)が挙げられる。
利得構成要素は、光増幅器またはレーザであることができる。光増幅器は、最初にそれを電気信号に変換する必要なく、直接、光学信号を増幅させるデバイスである。光増幅器として、概して、利得媒体(例えば、光学空洞を伴わない)または空洞からのフィードバックが抑制されるものが挙げられる。例示的光増幅器として、ドープされたファイバ、バルクレーザ、半導体光増幅器(SOA)、およびラマン光増幅器が挙げられる。ドープされたファイバ増幅器およびバルクレーザでは、増幅器の利得媒体中の誘導放出は、入射光の増幅を生じさせる。半導体光増幅器(SOA)では、電子−正孔再結合が生じる。ラマン増幅器では、利得媒体の格子内にフォノン(すなわち、励起された状態の準粒子)を伴う入射光のラマン散乱は、入射光子とコヒーレントな光子を生成する。
ドープされたファイバ増幅器(DFA)は、ドープされた光ファイバを利得媒体として使用し、光学信号を増幅させる、光増幅器である。DFAでは、増幅されるべき信号およびポンプレーザは、ドープされたファイバ中に多重化され、信号は、ドーピングイオンとの相互作用を通して増幅される。最も一般的実施例は、3価のエルビウムイオンでドープされたコアを有するシリカファイバを含む、エルビウムでドープされたファイバ増幅器(EDFA)である。EDFAは、例えば、波長980nmまたは1.480nmで、レーザを用いて効率的にポンプされることができ、例えば、1.550nm領域内の利得を呈する。例示的EDFAは、Cisco Systems, Inc.(San Jose, CA)製Cisco ONS 15501 EDFAである。
半導体光増幅器(SOA)は、半導体を使用して、利得媒体を提供する、増幅器である。図4は、半導体光増幅器の概略図である。入力光213が、利得媒体201を通して伝送され、増幅された出力光205が、生成される。SOAは、n−クラッディング層217およびp−クラッディング層209を含む。SOAは、典型的には、GaAs/AlGaAs、InP/InGaAs、InP/InGaAsP、およびInP/InAlGaAs等のIII−V族化合物半導体を含むが、任意の好適な半導体材料が、使用されてもよい。図5は、半導体材料の放出波長を示す。
典型的半導体光増幅器は、低バンドギャップ半導体の周囲にn−型およびp−型高バンドギャップ半導体を伴う、二重ヘテロ構造材料を含む。高バンドギャップ層は、時として、p−クラッディングおよびn−クラッディング層(定義上、それぞれ、電子より多くの正孔および正孔より多くの電子を有する)と称される。キャリアが、利得媒体中に注入され、そこで、再結合し、自然および誘導の両方の放出によって光子を生成する。クラッディング層はまた、導波路として機能し、光信号の伝搬を誘導する。半導体光増幅器は、Dutta and Wang, Semiconductor Optical Amplifiers,297 pages, World Scientific Publishing Co. Pte. Ltd., Hackensack, NJ(2006)に説明されており、その内容は、参照することによって、その全体として本明細書に組み込まれる。
ブースター光増幅器(BOA)は、概して、光の入力偏光が既知である用途のために使用される、偏光の1つの状態のみを増幅させる、単光路進行波増幅器である。BOAは、偏光感受型であるため、望ましい利得、雑音、帯域幅、および飽和パワー仕様を提供することができる。いくつかの実施形態では、BOAは、半導体利得媒体(すなわち、SOAのクラス)を含む。ある実施形態では、BOAは、InP/InGaAsP多重量子井戸(MQW)層構造を含む。
光学フィードバックシステムと併用するための同調可能レーザとして、同調可能フィルタが挙げられ得る。同調可能フィルタは、利得構成要素と連通する。光学フィルタは、米国特許第7,035,484号、米国特許第6,822,798号、米国特許第6,459,844号、米国特許公開第2004/0028333号、および米国特許公開第2003/0194165号に論じられており、その内容は、参照することによって、全体として本明細書に組み込まれる。同調可能光学フィルタは、典型的には、ピーク反射率および背景反射率を有する。ピーク反射率は、規定された波長における光出力(反射される)の量を示し、所望の波長が、反射表面を適切な距離を空けてエタロン内に設置することによって、(同調可能フィルタ内に)設定されることができる。背景反射率は、所望の波長以外の波長における光出力の量を示す。
ある実施形態では、光学フィードバックシステムは、Fabry−Perot同調可能フィルタ等の光電気同調可能フィルタによって出力される光の波長を安定化させる。Fabry−Perot同調可能フィルタは、1つ以上の圧電要素と、少なくとも2つの光学反射表面とを含む。典型的には、反射表面は、光ファイバの端面に結合される。論じられるように、反射表面間の距離は、フィルタによって出力された波長に対応する。特定波長を達成するために、電圧が、同調可能フィルタ内の圧電要素に印加され、圧電要素を拡張および収縮させてもよい。そのような拡張および収縮は、同調可能光学フィルタ内の反射表面間の距離を調節する。
図6は、いくつかの実施形態による、同調可能フィルタを描写する。同調可能フィルタ100は、Fabry−Perot同調可能フィルタである。同調可能フィルタ100は、2つの整合固定具20に結合される圧電要素10を含む。光ファイバ30は、圧電要素10間に位置付けられる。光ファイバ30は、フェルール50内に配置され、応力および歪みを最小限にする。ファイバ30aおよび30bの端部は、相互に面し、ファイバ端30aおよび30b上に堆積される2つの誘電ミラー40は、空洞を形成する。圧電要素10の拡張および収縮(矢印60によって示されるように)は、光ファイバ30間の距離を変化させ、波長を増減させることができる。
いったん同調可能フィルタが、特定波長を得ると、光ファイバ間の距離を維持し、波長を維持しなければならない。光学システムまたはレーザの動作の間、圧電要素の望ましくない弛緩は、光ファイバ間の距離を変化させ、したがって、波長を改変する。圧電要素のそのような望ましくない弛緩は、例えば、圧電要素が印加される電圧に慣れることによって生じ得る。加えて、動作の間、レーザ空洞内の同調可能フィルタは、温度に伴って上昇する。温度変化は、圧電要素を拡張および収縮させ、また、波長変化をもたらし得る。
図7は、本発明の光学フィードバックシステム200の実施形態を図示する。光学フィードバックシステム200は、同調可能フィルタ400と、波長測定モジュール220と、コントローラ210とを伴うレーザを含む。波長測定モジュール220は、ビームスプリッタ340と、光学フィルタ310と、光学受信機305aおよび305bと、分割機能320と、加算機能325とを含む。波長測定モジュール220は、出力光の波長を測定し、出力された光の波長に比例する正規化された電圧信号を発生させるように構成される。加えて、波長測定モジュール220は、出力された光の電圧信号と標的光の波長に比例する電圧信号を比較し、比較に基づいて、フィードバック信号を発生させる。フィードバック信号は、コントローラ210に送信される。コントローラは、同調可能フィルタのために、積分機能330および駆動増幅器315を含む。コントローラ210は、フィードバック信号に基づいて、出力波長が標的波長と一致するように、同調可能フィルタを用いてレーザを調節するように構成される、制御信号を転送する。図7に示されるような光学フィードバックシステムの動作は、以下により詳細に説明される。
図2に描写されるレーザ等の同調可能フィルタ400を伴うレーザは、ある波長の光を出力する。出力された光は、分割され、出力された光の一部は、光学システム230に伝送され、別の部分は、光学フィードバックシステム200を通して伝送される。
光学フィードバックシステム200に伝送された光の部分は、波長測定モジュール220を通して転送される。随意に、示されるように、光学フィードバックシステムを通して伝送される出力光は、ビームスプリッタ340を介して分割される。代替として、50/50結合器は、波長測定モジュール220を通して送光された出力された光の部分を分割するために使用されることができる。しかしながら、結合器は、波長依存であって、光学フィルタ310の波長判別を損なわせ得る。光の一部は、経路PIを通して伝送され、光の一部は、経路P2を通して伝送される。
PIを通して伝送される光は、光学フィルタ310および光学受信機305bを通して伝送される。光学フィルタ310は、波長判別機能を提供する。光学フィルタ310は、潜在的レーザ出力を表す光の範囲内の光の波長を転送し、その判別外の波長の転送を防止する。好ましくは、光学フィルタは、線形光学フィルタである。ある実施形態では、出力波長は、変調され(例えば、掃引源レーザの場合)、光学フィルタ310は、少なくとも、変調範囲内の波長を有する光を伝送するように構成される、帯域幅を含む。図8は、本発明の光学フィードバックシステムにおいて使用するために好適な線形フィルタの伝送を描写する。PI経路を辿る光が、光学フィルタ310を通して通過後、フィルタリングされた光は、次いで、光学受信機305bを通して伝送される。光学受信機305bは、出力波長のフィルタリングされた光を電圧信号に変換する。光学受信機305bは、フォトダイオード(例えば、Germanium PINフォトダイオード)と、トランスインピーダンス増幅器とを含む。フォトダイオードは、フィルタリングされた出力された光を電流に変換する。フォトダイオード電流は、次いで、トランスインピーダンス増幅器を使用して、光源波長に比例する電圧に変換される。
P2を通して辿る光は、光学受信機305aを通して伝送される。光学受信機305bは、同調可能フィルタを伴うレーザから直接受信されたフィルタリングされていない出力光を電圧信号に変換する。光学受信機305bのような光学受信機305aは、フォトダイオード(例えば、Germanium PINフォトダイオード)と、トランスインピーダンス増幅器とを含む。フォトダイオードは、フィルタリングされていない出力された光を電流に変換する。フォトダイオード電流は、次いで、トランスインピーダンス増幅器を使用して、電圧に変換される。
光学受信機305aからのフィルタリングされていない光の電圧信号は、同調可能レーザの強度を追跡し、フィルタリングされた光(すなわち、経路PIを通した光)の電圧信号を正規化するための手段を提供するために使用される。正規化のために、フィルタリングされた光の電圧およびフィルタリングされていない光の電圧が、分割320を介して、組み合わせられ、正規化される。本正規化は、意図される強度変動が、光学フィードバックループの動作を劣化させることを防止する。例えば、正規化は、光学強度の同調変動(例えば、掃引源レーザ内の光源の変調によって生じるもの)が光学フィードバックループを劣化させることを防止する。
正規化された電圧信号322は、次いで、加算機能325に転送される。加算機能325は、光の基準または標的波長と対応し、分割機能230から受光された出力光の正規化された電圧信号322と反対極性である、基準電圧信号327を発生させるように構成される、電圧源に結合される。加算機能325では、標的波長の基準電圧信号327は、出力された光の正規化電圧信号322と組み合わせられる。電圧信号間の差異は、フィードバック信号329としての役割を果たす、誤差信号を発生させる。フィードバック信号329は、次いで、コントローラ210の積分機能330に送信される。フィードバック信号329は、スイッチを介して、積分器を無効または有効にする役割を果たす。有効にされる、または開ループ状態(すなわち、積分器にわたるスイッチが閉鎖される)にある場合、積分器は、制御信号313を同調可能フィルタのための駆動増幅器315に送信する。制御信号313に基づいて、同調可能フィルタのための駆動増幅器315は、電圧をレーザ400の同調可能フィルタに印加する。波長が増加され、出力波長の電圧信号と標的波長の電圧信号との間の誤差信号が、減少するにつれて、制御信号313は、同調を減少および減速させる。レーザ400の同調可能フィルタの調節は、出力波長が標的波長にロックされるまで継続する。
ある側面では、本発明の光学フィードバックシステムと併用されるレーザは、掃引源レーザであって、光コヒーレンス断層撮影システム(掃引源OCT)において使用される。掃引源OCTは、広光学帯域幅を通して狭線幅レーザを掃引することによって、スペクトル情報を時間エンコードする。掃引源OCTは、フォトダイオード検出器を使用して、線幅にわたって積分される光電流を測定する。掃引源レーザは、同調可能フィルタと圧電要素を併用し、光学源の波長を制御および掃引する。典型的には、圧電要素は、順方向および逆方向掃引を発生させる、周波数波(すなわち、駆動周波数)によって駆動される。順方向掃引の間、圧電要素に印加される電圧は、より短い波長からより長い波長に源出力を掃引するために増加される。逆方向掃引の間、圧電要素に印加される電圧は、より長い波長からより短い波長に源出力を掃引するために減少される。順方向掃引の強度は、概して、逆方向掃引より高い。その結果、順方向掃引から収集されるデータは、撮像等の実践用途のために使用される。
掃引源光コヒーレンス断層撮影用途の場合、順方向および逆方向掃引は、高周波数率で生じ、典型的には、波長変調約100nmを生じさせる。例示的掃引源は、1250〜1350nmの掃引である瞬時線幅0.1nmを伴う、増幅された光を放出する。例えば、同調可能フィルタの標的波長は、掃引の間、1250〜1350nmの範囲の一定標的波長1300nm(+または−0.1nm)を有する。例えば、増幅された光またはレーザは、非掃引状態の間、一定標的波長約1300nm(+または−0.1nm)を有するはずであって、掃引状態の間、標的波長は、非掃引状態の標的波長に関して意図される変調100nmのため、1250〜1350の範囲となるであろう。掃引周波数変化に対応するために、光学フィードバックシステムの光学フィルタ310(すなわち、波長判別機能)は、掃引光源のために意図される波長変調を考慮する、波長範囲を含んでもよい。例えば、掃引源レーザが、非掃引標的波長1300に関する意図される変調100nmのため、1250〜1350の範囲の可変標的波長を有する場合、光学フィルタ310は、少なくとも、変調範囲内の波長を有する光を伝送するように構成される、帯域幅を含む。
掃引源光学撮像システムの場合、フィルタの掃引源駆動周波数は、得られる画像の画質と相関する。より高い駆動周波数を用いると、光学撮像システムは、一定時間周期にわたって、より多くの順方向および逆方向掃引を生成し、これは、ひいては、経時的により多くの撮像データを提供する。一定時間周期にわたってより多くの撮像データを得るための能力は、非常に望ましい。例えば、掃引源同調可能レーザを使用する、光コヒーレンス断層撮影カテーテルは、多くの場合、個人の血管系を撮像するために使用される。カテーテルを用いて画像を得るために、血管系内の血液は、一時的に、短時間の間、透明な生理食塩水で置換され、撮像のために、脈管をクリアにしなければならない。したがって、画像の品質は、カテーテルが洗浄周期の間に得られ得るデータの量に限定される。
しかしながら、同調可能フィルタのいくつかの限界のため、駆動周波数は、単に、画質を増加させるために上昇されることはできない。例えば、駆動周波数の過増加は、出力波長のコヒーレンス長を低減させる。掃引源光学システムのための潜在的最大撮像深度は、システム源のコヒーレンス長の2分の1によって与えられ、コヒーレンス長は、掃引源の動的線幅に反比例する。その結果、これは、望ましくなく、駆動周波数を増加させ、コヒーレンス長がある深度において物体の撮像を妨害する。加えて、より高い駆動周波数は、圧電要素を不規則に共振させ得、信号対雑音比および画像分解能の低下につながり得る。
特定の側面によると、本発明は、レーザ出力の品質および一貫性を改善し、全体的より優れた撮像につながる、特定の駆動周波数の使用を提供する。これらの側面は、同調可能フィルタをその自然共振周波数において駆動させ、それによって、同調可能フィルタをその機械的共振で動作させることによって遂行される。自然共振周波数は、いったん始動されると、外部干渉の影響なく、システムが必然的に振動する周波数である。機械的共振は、その自然周波数と同一または略同一の周波数でシステムを駆動させることによって達成される。機械的共振は、その発振の周波数が、システムの自然共振周波数と一致する、またはそれに近いとき、より大きい振幅において対応するシステムの傾向である。同調可能フィルタの共振は、圧電要素の発振であって、これは、ひいては、光ファイバを移動させる。同調可能フィルタが、その自然共振周波数で駆動されると、同調可能フィルタは、より再現可能方式において発振し、より確実な規則的掃引パターンを提供する。これは、駆動周波数率を増加させる必要なく、ある時間周期内で得られた撮像データに有意な改良を提供する。
これらの側面による方法は、光学システム内の掃引源同調可能フィルタの自然周波数を判定するステップと、略自然周波数の周波数を用いて掃引源同調可能フィルタを駆動させるステップとを含む。ある実施形態では、駆動周波数は、自然周波数と同一である。代替として、駆動周波数は、同調可能フィルタの機械的共振を生じさせる自然周波数近傍の任意の周波数である。それらの周波数は、例えば、同調可能フィルタの自然周波数から+/−0.5kHz、+/−1kHz、+/−5kHzであってもよい。
当技術分野において公知の任意の方法が、同調可能フィルタの自然周波数を判定するために使用されてもよい。同調可能光学フィルタは、1つ以上の自然周波数を有してもよい。一実施例では、同調可能フィルタの自然周波数は、一定時間周期にわたって、広範囲の周波数にわたる変調周波数掃引を用いて、同調可能フィルタにわたるピーク/ピーク電圧を捕捉することによって測定されてもよい。自然周波数を含むことが予期される周波数の任意の範囲が、選定されてもよい。例えば、同調可能フィルタは、20kHz〜200kHzまで掃引されてもよい。直接、同調可能フィルタの光学変調応答と相関する、同調可能フィルタの電気インピーダンスは、掃引の間に測定される。掃引におけるある周波数に応答して測定された優位インピーダンス信号は、フィルタの自然周波数を示す。例えば、図13は、30kHz〜130kHzまで掃引される35−pm帯域幅同調可能フィルタにわたるピーク/ピーク電圧を示す。図13に示されるように、フィルタは、約50kHzに応答して、単一優位共振を有し、これは、フィルタの自然周波数が、約50kHzであることを示す。
同調可能フィルタの自然周波数に一致する、またはそれに近い、駆動周波数の使用は、任意の光学撮像システム内の撮像データの品質を改善するために使用されてもよい。同調可能フィルタをその自然周波数において駆動させるために好ましい用途は、光コヒーレンス断層撮影システムを用いたものである。最適撮像のために、同調可能フィルタをその自然周波数で駆動させ、同調可能フィルタを本明細書に説明される光学フィードバックシステムに曝してもよい。
本発明は、種々の使用および撮像システムを含む光学システムのための光源を安定化させるように動作することができる。例えば、光学フィードバックシステムによって安定化されたレーザ出力は、干渉計(例えば、光ファイバ干渉計)を含むシステムに伝送されてもよい。干渉計は、概して、波に干渉し、干渉を測定するために使用される器具である。干渉法は、重畳された干渉波から情報を抽出することを含む。当技術分野において公知の任意の干渉計が、使用されることができる。ある実施形態では、干渉計は、例えば、単一モード光ファイバを使用して、Mach−Zehnderレイアウト内に含まれる。Mach−Zehnder干渉計は、コヒーレント光源からの2つのコリメートされたビーム間の相対的位相シフトを判定するために使用され、小規模サンプルによって生じる、2つのビームのうちの1つにおけるわずかな位相シフトまたは経路のうちの1つの長さの変化を測定するために使用されることができる。
ある実施形態では、同調可能フィルタを伴うレーザのレーザ出力は、光コヒーレンス断層撮影(OCT)システムに指向される。本発明のシステムおよび方法は、特に、提供されるシステムおよび方法が、画質を改善し、寄生レーザ発振の発生を低減させることができるため、OCTにおける使用に好適である。
コヒーレント光からの2つのビームのうちの1つの位相変化の測定は、光コヒーレンス断層撮影において採用される。市販のOCTシステムは、美術品保存および診断医療、例えば、眼科学を含む、多様な用途において採用される。最近では、冠状動脈心疾患を診断するのに役立てるために、介入心臓学においても使用され始めている。OCTシステムおよび方法は、米国特許出願第2011/0152771号、第2010/0220334号、第2009/0043191号、第2008/0291463号、および第2008/0180683号において説明されており、そのそれぞれの内容は、参照することによって、その全体として本明細書に組み込まれる。
血管に加え、限定ではないが、リンパ系および神経系の血管系、小腸、大腸、胃、食道、結腸、膵管、胆管、肝管の管腔を含む、胃腸管の種々の構造、輸精管、膣、子宮、および卵管を含む、生殖器官の管腔、尿細管、腎細管、尿管、膀胱を含む、尿路の構造、ならびに頭頸部および洞、耳下腺、気管、気管支、および肺を含む、肺系の構造を含む、生体構造の種々の管腔が、前述の撮像技術を用いて撮像され得る。
OCTでは、光源は、光のビームを撮像デバイスに送達し、標的組織を撮像する。光源内には、光増幅器および同調可能フィルタがあり、ユーザが、増幅されるべき光の波長を選択することを可能にする。本発明の光学フィードバックシステムは、選択される光の波長を安定化させるために使用されることができる。医療用途において一般に使用される波長として、近赤外線光、例えば、浅部高分解能走査のための800nmまたは深部走査のための1700nmが挙げられる。
概して、システムの光学レイアウトに基づいて、相互に異なる、2つのタイプのOCTシステム、すなわち、共通ビーム経路システムおよび差分ビーム経路システムが存在する。共通ビーム経路システムは、全ての生成された光を単一光ファイバを通して送信し、基準信号およびサンプル信号を発生させ、それに応じて、差分ビーム経路システムは、光の一部がサンプルに指向され、他の部分が基準表面に指向されるように、生成された光を分割する。サンプルから反射される光は、検出の基準表面からの信号と再結合される。共通ビーム経路干渉計はさらに、例えば、米国特許第7,999,938号、第7,995,210号、および第7,787,127号に説明されており、そのそれぞれの内容は、参照することによって、全体として本明細書に組み込まれる。
差分ビーム経路システムでは、光源から増幅された光は、干渉計の中に入力され、光の一部は、サンプルに指向され、他の部分は、基準表面に指向される。光ファイバの遠位端は、カテーテル留置手技の間、標的組織の照合のために、カテーテルと界面接触される。組織から反射される光は、干渉縞を形成する基準表面からの信号と再結合され、ミクロンスケールにおける標的組織の精密な深度分解撮像を可能にする。例示的差分ビーム経路干渉計はさらに、例えば、米国特許第6,134,003号および第6,421,164号に説明されており、そのそれぞれの内容は、参照することによって、全体として本明細書に組み込まれる。
ある実施形態では、本発明は、図9に図示されるように、血管内撮像能力を伴う、差分ビーム経路OCTシステムと併用されることができる。これらの実施形態では、本発明のシステムおよび方法は、狭波長光の安定化された光源を提供するために使用されることができる。血管内撮像のために、光ビームが、光ファイバ系撮像カテーテル826を介して、脈管管腔に送達される。撮像カテーテルは、ハードウェアを通して、ホストワークステーション上のソフトウェアに接続される。ハードウェアは、撮像エンジン859と、ユーザ制御を含む、ハンドヘルド患者インターフェースモジュール(PIM)839とを含む。撮像カテーテルの近位端は、図12に示されるように、撮像エンジンに接続される、PIM839に接続される。
図12に示されるように、本明細書に説明される方法およびシステムによると、撮像エンジン859(例えば、ベッドサイドユニット)は、パワー供給源849と、光源827と、干渉計931と、可変遅延線835と、データ取得(DAQ)ボード855と、光学コントローラボード(OCB)854とを格納する。PIMケーブル841は、撮像エンジン859とPIM839を接続し、エンジンケーブル845は、撮像エンジン859とホストワークステーションを接続する。
図11は、本発明の例示的実施形態における光経路を示す。画像捕捉のための光は、光源827内から発生する。本光は、OCT干渉計905と補助干渉計911との間で分割される。OCT干渉計は、OCT画像信号を発生させ、補助または「クロック」干渉計は、光源内の波長同調非線形性を特性評価し、デジタイザサンプルクロックを発生させる。
ある実施形態では、各干渉計は、Mach−Zehnderレイアウトに構成され、単一モード光ファイバを使用して、光を誘導する。ファイバは、LC/APCコネクタまたは保護溶融スプライスを介して接続される。スプリッタ901を用いて、OCTと補助干渉計との間の分割比を制御することによって、補助干渉計内の光学パワーが、補助干渉計内の信号を最適化するように制御される。補助干渉計内では、光は、一対の50/50結合器/スプリッタによって分割され、再結合される。
主OCT干渉計に指向される光もまた、非対称分割比を用いて、スプリッタ917によって分割され、スプリッタ919によって再結合される。光の大部分は、サンプル経路913の中に誘導され、残りは、基準経路915の中に誘導される。サンプル経路は、PIM839および撮像カテーテル826を通して延設され、画像が捕捉される撮像カテーテル826の遠位端で終端する、光ファイバを含む。
典型的血管内OCTは、ガイドワイヤ、ガイドカテーテル、および血管造影システム等の標準的介入技法およびツールを使用して、患者の標的脈管の中に撮像カテーテルを導入することを伴う。動作が、PIMまたは制御コンソールからトリガされると、カテーテルの撮像コアが、画像データを収集しながら、回転し、それをコンソール画面に送達する。回転は、図12に示されるスピンモータ861によって駆動される一方、平行移動は引き戻しモータ865によって駆動される。脈管内の血液は、モータが脈管を通して縦方向にカテーテルを平行移動させる間、一時的に、透明溶液で洗浄される。
ある実施形態では、撮像カテーテルは、2.4F(0.8mm)の断面外形を有し、集束OCT撮像光を着目脈管へおよびそこから伝送する。PIMおよび撮像エンジン両方内でファームウェアを起動する内蔵マイクロプロセッサは、システムを制御する。撮像カテーテルは、外側シース内に含有される回転および縦方向平行移動内側コアを含む。撮像エンジンによって提供される光を使用することによって、内側コアは、反射される光を検出する。本反射された光は、次いで、サンプル経路に沿って伝送され、基準経路からの光と再結合される。
基準経路上の可変遅延線(VDL)925は、調節可能ファイバコイルを使用して、基準経路915の長さとサンプル経路913の長さを一致させる。基準経路長は、小型ステッパモータによって電気機械的に作動される、送りねじベースの平行移動段上のミラーを平行移動させることによって調節される。VDL925の内側の自由空間光学ビームは、ミラーが固定入力/出力ファイバから離れて移動するにつれて、より多くの遅延を被る。ステッパ移動は、ファームウェア/ソフトウェアの制御下にある。
基準経路からの光は、サンプル経路からの光と結合される。本光は、直交偏光状態に分割され、RF帯域偏光分岐時間干渉縞信号をもたらす。干渉縞信号は、図9に示されるように、OCG上のPIMフォトダイオード929aおよび929bを使用して、光電流に変換される。干渉、偏光分割、および検出ステップは、OCB上の偏光分岐モジュール(PDM)によって行われる。OCBからの信号は、図10に示されるDAQ855に送信される。DAQは、デジタル信号処理(DSP)マイクロプロセッサおよびフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含み、信号をデジタル化し、ホストワークステーションおよびPIMと通信する。FPGAは、未加工光学信号を有意義なOCT画像に変換する。DAQはまた、必要に応じて、データを圧縮し、画像転送帯域幅を1Gbpsまで減少させる。
(参照による引用)
特許、特許出願、特許刊行物、雑誌、書籍、論文、ウェブ内容等の他の文書の参照および引用が、本開示全体を通して行われた。そのような文書は全て、あらゆる目的のために、参照することによって、全体として本明細書に組み込まれる。
(均等物)
本明細書に図示および説明されるものに加え、本発明の種々の修正およびその多くのさらなる実施形態が、本明細書に引用された科学および特許文献の参考文献を含む、本書の全内容から当業者に明白となるであろう。本明細書における主題は、その種々の実施形態およびその均等物において本発明の実践に適用され得る、重要な情報、例示、および指針を含有する。

Claims (22)

  1. 光学フィードバックシステムであって、
    利得媒体と、
    前記利得媒体に動作可能に結合され、標的波長の光を生成する、同調可能フィルタと、
    前記フィルタに結合され、出力光の波長を測定し、出力波長と前記標的波長との間の差異を検出する、波長測定モジュールと、
    信号を前記同調可能フィルタに直接送信することによって、前記出力波長と前記標的波長との間の変動に応答して、前記出力波長を調節するために、前記波長測定モジュールおよび前記同調可能フィルタと動作可能に関連付けられる、コントローラと、
    を備える、システム。
  2. 前記同調可能フィルタは、圧電要素を備える、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記同調可能フィルタは、Fabry−Perotフィルタである、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記コントローラは、同調可能フィルタに送信される電圧を調節する、請求項1に記載のシステム。
  5. 前記調節された電圧は、前記同調可能フィルタの温度を安定化させる、請求項4に記載のシステム。
  6. 前記利得媒体は、光増幅器である、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記光増幅器は、半導体光増幅器である、請求項6に記載のシステム。
  8. 前記出力された光を前記同調可能フィルタから前記波長測定モジュール、前記利得媒体、および出力機構に伝送するためのビームスプリッタをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記出力機構は、光ファイバ干渉計に結合される、請求項8に記載のシステム。
  10. 安定化された光源を伴う光学システムを提供するための方法であって、
    光の標的波長を送達するように構成される同調可能フィルタを通して光をフィルタリングするステップと、
    前記フィルタリングされた光の波長を測定するステップと、
    前記標的波長と前記フィルタリングされた波長との間の変化を検出するステップと、
    前記フィルタリングされた波長が前記標的波長に一致するように、前記検出された変化に基づいて、前記同調可能フィルタを調節するステップと、
    を含む、方法。
  11. 前記同調可能フィルタは、圧電要素を備える、請求項10に記載の方法。
  12. 前記同調可能フィルタは、Fabry−Perotフィルタである、請求項11に記載の方法。
  13. 前記調節ステップは、前記同調可能フィルタに送達される電圧を調節するステップを含む、請求項10に記載の方法。
  14. 前記調節された電圧は、圧電要素と関連付けられたクリープを防止する、請求項13に記載の方法。
  15. 前記調節された電圧は、前記同調可能フィルタの温度を安定化させる、請求項13に記載の方法。
  16. 光を利得媒体から前記同調可能フィルタに伝送するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  17. 前記利得媒体は、光増幅器である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記光増幅器は、半導体光増幅器である、請求項17に記載の方法。
  19. 前記同調可能フィルタからの前記フィルタリングされた光を分割するステップと、分割フィルタリングされた光のビームを出力機構に指向するステップとをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  20. 前記出力機構は、光ファイバ干渉計に結合される、請求項19に記載の方法。
  21. 安定化された光源を伴う光学システムを提供するための方法であって、
    特定の周波数で前記光学システムに印加される電圧を駆動するステップを含み、前記周波数は、前記光学システムの自然周波数と一致する、方法。
  22. 前記光学システムをフィードバックループに曝すステップであって、前記フィードバックループは、
    光の標的波長を送達するように構成される同調可能フィルタを通して光をフィルタリングするステップと、
    前記フィルタリングされた光の波長を測定するステップと、
    前記標的波長と前記フィルタリングされた波長との間の変化を検出するステップと、
    前記フィルタリングされた波長が前記標的波長に一致するように、前記検出された変化に基づいて、前記同調可能フィルタを調節するステップと、
    を含む、ステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
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