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JP2016225064A - 放熱器及び照明装置 - Google Patents

放熱器及び照明装置 Download PDF

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JP2016225064A
JP2016225064A JP2015108538A JP2015108538A JP2016225064A JP 2016225064 A JP2016225064 A JP 2016225064A JP 2015108538 A JP2015108538 A JP 2015108538A JP 2015108538 A JP2015108538 A JP 2015108538A JP 2016225064 A JP2016225064 A JP 2016225064A
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直人 徳原
Naoto Tokuhara
直人 徳原
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

【課題】支持台が鉛直上方に位置する姿勢のときの放熱フィンの放熱性を高める。
【解決手段】発光素子10を有する基板11が設けられた前面13a及び前面の反対側の背面13bを有する支持台13と、支持台13の面内方向に沿って支持台13に設けられた一端部14a及び一端部の長手方向に沿って対向する他端部14bを有するヒートパイプ14と、他端部14bの長手方向に沿って間隔をあけて配列されて他端部14bに連結された複数の放熱フィン16と、を備える。複数の放熱フィン16は、支持台13の背面13bに連結された第1の放熱フィン16aと、他端部14bから伝わる熱を放出する空間15が、支持台13の背面13bとの間に、他端部14bの長手方向において支持台13の外側に連通して設けられた第2の放熱フィン16bとを含む。
【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、放熱器及び照明装置に関する。
光源として複数の発光ダイオード(LED)を用いた照明装置では、LEDが発生する熱を放熱する放熱器が、照明光を出射する出射面の裏面側(背面側)に配置された構成が知られている。この種の照明装置が有する放熱器は、支持台と、複数のヒートパイプと、複数の放熱フィンと、を有する。
支持台は、前面に複数のLEDが配列された基板を支持している。ヒートパイプは、吸熱側の一端部が支持台に沿って設けられており、放熱側の他端部が支持台から離されると共に一端部と対向するよう曲げられている。複数の放熱フィンは、複数のヒートパイプの他端部に沿って間隔をあけて配列されており、各ヒートパイプの他端部と支持台の背面とに連結されている。放熱器は、ヒートパイプの他端部から、放熱フィンを介して外気に放熱している。
特開2009−4276号公報 特開2014−159915号公報
ところで、上述した放熱器を有する照明装置は、劇場や講堂等の舞台設備においてスポット照明として用いられる。舞台設備で用いられる照明装置は、照明光を用いる演出上で、天井側に照明光を照射するように、照明光の光軸を鉛直上方に向けた姿勢で用いられる場合がある。このような姿勢では、放熱器の放熱フィンの鉛直上方に、光源である熱源が位置する、いわゆるトップヒート状態となり、自然対流する空気の流れが支持台によって妨げられる。このため、ヒートパイプの放熱側の他端部及び支持台から放熱フィンに伝わった熱を、放熱フィンから外気に放出する放熱性が低下する傾向にある。
したがって、照明装置では、放熱器の支持台が鉛直上方に位置する姿勢においても放熱フィンの放熱性が適正に確保されるようにLEDの出力が設定されている。このため、LEDの更なる高出力化を実現するためには、上述した姿勢で用いられる場合において、放熱フィンの放熱性を高めることが求められている。
そこで、本発明は、支持台が鉛直上方に位置する姿勢のときの放熱フィンの放熱性を高めることができる放熱器及び照明装置を提供することを目的とする。
実施形態に係る放熱器は、発光素子を有する基板が設けられた第1の面と、前記第1の面の反対側の第2の面とを有する支持台と、前記支持台の面内方向に沿って前記支持台に設けられた一端部と、前記一端部の長手方向に沿って対向する他端部とを有するヒートパイプと、前記他端部の長手方向に沿って間隔をあけて配列されて前記他端部に連結された複数の放熱フィンと、を具備する。前記複数の放熱フィンは、前記支持台の前記第2の面に連結された第1の放熱フィンと、前記他端部から伝わる熱を放出する空隙が、前記支持台の前記第2の面との間に、前記他端部の長手方向において前記支持台の外側に連通して設けられた第2の放熱フィンとを含む。
本発明によれば、支持台が鉛直上方に位置する姿勢のときの放熱フィンの放熱性を高めることができる。
図1は、第1の実施形態に係る照明装置を示す斜視図である。 図2は、第1の実施形態に係る照明装置を示す分解斜視図である。 図3は、第1の実施形態に係る照明装置が有する放熱器を示す斜視図である。 図4は、第1の実施形態における放熱器を図3中のY軸方向から示す正面図である。 図5は、第1の実施形態における放熱器を図3中のZ軸方向から示す平面図である。 図6は、第1の実施形態における放熱器を図3中のX軸方向から示す側面図である。 図7は、第2の実施形態における放熱器を示す平面図である。 図8は、第2の実施形態における放熱器を示す側面図である。 図9は、第3の実施形態における放熱器を示す側面図である。
以下で説明する実施形態に係る放熱器5は、支持台13と、ヒートパイプ14と、複数の放熱フィン16と、を具備する。支持台13は、前面13aと、前面13aの反対側の背面13bとを有する。前面13aには、発光素子10を有する基板11が設けられている。ヒートパイプ14は、一端部14aと、他端部14bとを有する。一端部14aは、支持台13の面内方向に沿って支持台13に設けられている。他端部14bは、一端部14aの長手方向に沿って対向している。複数の放熱フィン16は、他端部14bの長手方向に沿って間隔をあけて配列されて、他端部14bに連結されている。複数の放熱フィン16は、第1の放熱フィン16aと、第2の放熱フィン16bとを含む。第1の放熱フィン16aは、支持台13の背面13bに連結されている。第2の放熱フィン16bと、支持台13の背面13bとの間には、他端部14bから伝わる熱を放出する空間15が、他端部14bの長手方向において支持台13の外側に連通して設けられている。
また、以下で説明する実施形態に係る放熱器5における第2の放熱フィン16bは、支持台13から分離されている。
また、以下で説明する実施形態に係る放熱器5における複数の放熱フィン16は、複数の第2の放熱フィン16bを含む。複数の第2の放熱フィン16bは、支持台13の背面13bに交差する方向に対する長さLが、ヒートパイプ14の他端部14bに沿って支持台13の中央側から外側に向かうに従って徐々に小さくなるように形成されている。
また、以下で説明する実施形態に係る放熱器25におけるヒートパイプ14は、中間部14cを有する。中間部14cは、一端部14aと他端部14bとの間で一端部14a及び他端部14bに交差する。第2の放熱フィン26bは、他端部14bと中間部14cとに連結されるように曲げられている。
また、以下で説明する実施形態に係る放熱器5における複数の放熱フィン16(16a,16b)は、支持台13の背面13b側とは反対側の端部が互いに連結されている。
また、以下で説明する実施形態に係る照明装置1は、放熱器5と、発光素子10を有する基板11と、を具備する。
(第1の実施形態)
以下、実施形態に係る照明装置について、図面を参照して説明する。本実施形態に係る照明装置は、例えば舞台設備や撮影スタジオ等においてスポット照明として用いられる。図1は、第1の実施形態の照明装置を示す斜視図である。図2は、第1の実施形態の照明装置を示す分解斜視図である。
図1及び図2に示すように、第1の実施形態に係る照明装置1は、光源3と、光源3が発する光が入射して照明光を出射する光学系4と、光源3が発生する熱を放出する放熱器5と、を備える。また、照明装置1は、光源3を制御する制御回路6と、光源3、光学系4及び放熱器5を収容する第1の筐体7と、制御回路6を収容する第2の筐体8と、を備える。
光源3は、後述する複数の発光素子10が配列された基板11を有する。発光素子10としては、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)や有機エレクトロルミネッセンス素子が用いられる。本実施形態における複数の発光素子10は、例えば、基板11上に格子状に配列されており、平面状光源として構成されている。光学系4は、光源3の発光素子10群から出射される光の光軸を制御するための図示しないリフレクタと、リフレクタから入射する光を照明光として出射するレンズ4aとを有する。
図1に示すように、第1の筐体7の前面側には、開口7aが設けられており、開口7aにレンズ4aが配置されている。開口7aの外周部には、照明光の照明状態を調節するための複数のバンドア7bがそれぞれ開閉可能に設けられている。また、第1の筐体7には、放熱器5に対向する側面、上面、底面、背面のそれぞれに、放熱器5から熱を放出するための網目状の放熱口7cが設けられている。第1の筐体7の側面には、照明装置1全体を吊り下げるためのアーム部材7dが回動軸7eを介して回動可能に取り付けられている。第1の筐体7の背面には、アーム部材7dに支持された照明装置1の姿勢を調節することで、照明光の照射方向を調節するためのハンドル部材7fが取り付けられている。
第2の筐体8の外部には、外部電源(不図示)に接続される電源プラグ8bを有する電源コード8aが設けられており、電源コード8aの一端が制御回路6に電気的に接続されている。そして、第1の筐体7と第2の筐体8は、光源3と制御回路6との間で熱が互いに伝わることを防ぐために、離間されており、複数の連結部材9によって連結されている。また、連結部材9の内部を通って、図示しない配線が引き回されており、配線を介して制御回路6と光源3とが電気的に接続されている。
(放熱器の構成)
図3は、第1の実施形態に係る照明装置が有する放熱器5を示す斜視図である。図4は、第1の実施形態における放熱器5を図3中のY軸方向から示す正面図である。図5は、第1の実施形態における放熱器5を図3中のZ軸方向から示す平面図である。図6は、第1の実施形態における放熱器5を図3中のX軸方向から示す側面図である。
図3に示すように、放熱器5は、基板11を支持する支持台13と、支持台13から伝わる熱を放出する複数のヒートパイプ14と、ヒートパイプ14に設けられた複数の放熱フィン16と、を有する。
支持台13は、例えば、アルミニウム、銅等の熱伝導性を有する金属材料によって矩形の平板状に形成されている。図4及び図5に示すように、支持台13は、第1の面としての前面13aと、前面13aの反対側の第2の面としての背面13bと、を有する。前面13aには、発光素子10を有する基板11が接して設けられている。背面13b側には、複数のヒートパイプ14が接して設けられている。
図4に示すように、支持台13の前面13aの中央には、基板11が載置される載置部18が設けられている。載置部18は、アルミニウム等の熱伝導性を有する材料によって形成されており、支持台13の中央に嵌め込まれている。支持台13の背面13b側には、複数のヒートパイプ14が載置部18に接して配置されており、載置部18によって、発光素子10が発生する熱を、ヒートパイプ14に伝える熱伝導性が高められている。
このように支持台13は、発光素子10を有する基板11から熱が伝わるように基板11を支持している。なお、支持台13に基板11が設けられた構造とは、基板11と支持台13の前面13aとの間で熱が伝導するような接触状態で、基板11が支持台13に支持された構造を指している。この接触状態は、直に接する状態と、間接的に接する状態とを含めて指している。間接的に接する状態は、例えば、良好な熱伝導性を有するシリコングリス等の面密着部材を介して固定された状態を含む。本実施形態では、基板11と支持台13の前面13aとが互いに密着した状態で設けられることが好ましい。
ヒートパイプ14は、熱伝導性を有する銅等の金属材料によって形成されたパイプの内部に、揮発性の作動液が封入されて構成されている。ヒートパイプ14は、図3及び図5に示すように、同一平面上で長手方向に沿って折り曲げられることで全体がU字状に形成されており、吸熱側の一端部14aと、放熱側の他端部14bとを有する。
ヒートパイプ14の一端部14aは、支持台13の面内方向に沿って支持台13に接して設けられている。ヒートパイプ14の他端部14bは、同一平面上で、一端部14aと長手方向に沿って対向するように曲げられている。また、ヒートパイプ14は、一端部14aと他端部14bとの間で、一端部14a及び他端部14bに直交するように曲げられた中間部14cを有する。
支持台13の背面13b側には、図3及び図4に示すように、複数のヒートパイプ14の一端部14aが、図3中のZ軸方向である短辺方向に対して所定の間隔をあけて、X軸方向である長辺方向に沿って延ばされて配置されている。複数のヒートパイプ14の各一端部14aは、支持台13の長辺方向(X軸方向)における両側に、各短辺に沿って交互に千鳥配置されており、支持台13の長辺方向における載置部18の両端に跨るように延ばされている。
また、支持台13の背面13bには、図3及び図6に示すように、断面半円状の凹部13cが、支持台13の長辺方向(X軸方向)に沿って形成されている。凹部13cには、ヒートパイプ14の一端部14aが嵌め込まれて固定されている。また、支持台13の長辺方向における両側に配置された各ヒートパイプ14の他端部14bは、図示しないが、他端部14bの長手方向に沿って互いに対向するように延ばされている。
また、複数のヒートパイプ14は、図6に示すように、中間部14cが、支持台13の短辺の中央に対して放射状に配置されることで、他端部14bが放熱フィン16の外周側まで延ばされている。この配置により、ヒートパイプ14の他端部14bは、放熱フィン16において温度が相対的に低い領域に連結されるので、他端部14bの放熱性が高められる。
なお、本実施形態では、ヒートパイプ14の一端部14aが、支持台13の背面13bに沿って接触して固定されたが、この構成に限定されるものではなく、一端部14aが支持台13の内部に埋め込まれてもよい。また、ヒートパイプ14の形状は、上述したU字状に限定されるものではなく、必要に応じて、中間部13cの長手方向における中途位置で更に曲げられてもよい。
放熱フィン16は、例えば、アルミニウムや銅等の熱伝導性を有する金属板によって形成されている。放熱フィン16は、図4及び図5に示すように、ヒートパイプ14の他端部14bの長手方向に沿って間隔をあけて、互いに平行に配列されており、他端部14bに連結されている。また、放熱フィン16には、図6に示すように、ヒートパイプ14の他端部14bが挿通される貫通穴19が設けられており、貫通穴19に他端部14bが固定されている。
また、放熱フィン16は、複数の第1の放熱フィン16aと、複数の第2の放熱フィン16bとを含む。図5に示すように、第1の放熱フィン16aは、支持台13の長辺方向(X軸方向)における中央に配置されている。第1の放熱フィン16aの一端は、支持台13の背面13bと平行に折り曲げられて、はんだ材(不図示)によって支持台13の背面13bに接合されることによって、支持台13に連結されている。なお、第1の放熱フィン16aの一端は、支持台13の溝にカシメ接合によって連結されてもよい。また、第1の放熱フィン16aは、削り出し加工によって支持台13の背面13bに一体に形成されてもよい。
また、第1の放熱フィン16aの一端側には、図6に示すように、支持台13の凹部13cに対応する位置に、断面半円状の凹部16cが形成されており、ヒートパイプ14の一端部14aに連結されている。第1の放熱フィン16aの、支持台13に連結された一端において、支持台13の短辺方向(Z軸方向)における両側は、支持台13の前面13aまで延ばされて、支持台13の側面に連結されている。
第2の放熱フィン16bは、支持台13から分離されており、他端部14bから伝わる熱を放出する空隙としての空間15が、支持台13の背面13bとの間に、他端部14bの長手方向において支持台13の外側に連通して設けられている。また、複数の第2の放熱フィン16bは、図5に示すように、支持台13の面内方向、すなわち背面13bに直交する方向に対する長さLが、ヒートパイプ14の他端部14bに沿って、支持台13の長辺の中央側から外周側に向かうに従って徐々に小さくなるように形成されている。したがって、各第2の放熱フィン16bと支持台13の背面13bとの間の空間15は、支持台13の長辺の両側に向かって次第に大きくなっている。
また、複数の第1及び第2の放熱フィン16a,16bは、支持台13の背面13b側とは反対側の端部が折り曲げられて互いに連結されている。これにより、支持台13から分離された第2の放熱フィン16bは、支持台13の背面13bに固定された第1の放熱フィン16aと連結されるので、剛性が高められる。
本実施形態では、複数の第2の放熱フィン16bが、長さLのみを異ならせて形成されたが、必要に応じて、平面形状を異ならせて形成されてもよい。例えば、複数の第2の放熱フィン16bの面積が、ヒートパイプ14の他端部14bに沿って、支持台13の中央側から外側に向かうに従って徐々に小さくなるように形成されてもよい。この構成においても、支持台13の背面13bと、第2の放熱フィン16bとの間の空間15が、ヒートパイプ14の他端部14bの長手方向において支持台13の外側に連通するので、第2の放熱フィン16bの放熱性が高められる。
(放熱器における放熱作用)
以上のように構成された第1の実施形態の照明装置1において、発光素子10が発生する熱が、放熱器5によって外気に放出される作用について説明する。発光素子10が発生する熱は、基板11を通して放熱器5の支持台13に伝わる。支持台13に伝わった熱は、支持台13の面内方向に沿って一端部14aが延ばされたヒートパイプ14に吸熱される。
吸熱側の一端部14aに熱が伝わったヒートパイプ14では、一端部14aで作動液が蒸発し、作動液の蒸気が内部の空洞を通って放熱側の他端部14bに移動する。他端部14bに移動した作動液の蒸気が、他端部14bで凝縮し、作動液となって一端部14aに戻ることにより、ヒートパイプ14の長手方向に沿って熱が移動して放出される。このようにヒートパイプ14は、一端部14a側から吸熱した熱を、作動液を介して他端部14b側から放熱する。
また、ヒートパイプ14の他端部14bに伝わった熱は、複数の第1及び第2の放熱フィン16a,16bにそれぞれ伝わり、隣接する放熱フィン16(16a,16b)間に生じる空気の自然対流によって熱が外気に放出される。また、第1の放熱フィン16aは、支持台13の背面13bから伝わる熱を、空気の自然対流によって外気に放出する。
そして、照明装置1は、発光素子10が出射する照明光の光軸を鉛直上方に向けて用いられるとき、放熱器5の支持台13が鉛直上方に位置する姿勢になる。この姿勢になったとき、放熱器5において、第2の放熱フィン16bと支持台13の背面13bとの間に位置する空間15が、鉛直上方に位置する。この姿勢においても、他の姿勢のときと同様に、ヒートパイプ14の他端部14bに伝わった熱は、複数の第1及び第2の放熱フィン16a,16bにそれぞれ伝わる。各第1及び第2の放熱フィン16a,16bの熱は、隣接する放熱フィン16(16a,16b)間で、ヒートパイプ14の他端部14bの長手方向に交差する方向に沿って流れる空気の自然対流によって、放熱器5の周囲の外気へ放出される。
また、第2の放熱フィン16bの周囲には、ヒートパイプ14の他端部14bから熱が伝わることで、鉛直上方に向かって流れる空気の自然対流が生じる。このとき、第2の放熱フィン16bと支持台13の背面13bとの間の空間15が、鉛直上方に位置している。このため、自然対流によって支持台13の背面13bまで上昇した空気は、空間15を通ることで、ヒートパイプ14の他端部14bの長手方向において、背面14bに沿って支持台13の外側に向かってスムーズに流れる。これにより、支持台13の背面13bまで上昇した空気の流れは、第2の放熱フィン16bによって妨げられることなく、第2の放熱フィン16bに伝わった熱が外気にスムーズに放出される。したがって、ヒートパイプ14の他端部14bは、第2の放熱フィン16bによって適正に放熱される。
加えて、複数の第2の放熱フィン16bは、図5に示す長さLが、ヒートパイプ14の他端部14bの長手方向に沿って支持台13の外側に向かうに従って徐々に小さくなるように形成されているので、各第2の放熱フィン16bの、背面13b側の端部に、空間15に臨む領域がそれぞれ確保される。これにより、支持台13の中央側に配置された第2の放熱フィン16bの放熱性が更に高められている。また、基板11から支持台13の背面13bに伝わった熱や、支持台13から第1の放熱フィン16aに伝わった熱も、空間15を通って支持台13の外側に向かって流れる空気の自然対流によって、放熱器5の周囲の外気にスムーズに放出される。
上述のように、例えば照明光の光軸を鉛直上方に向けた場合のように、支持台13が鉛直上方に位置する姿勢において、第2の放熱フィン16bの放熱性が高められると共に、支持台13の中央に配置された第1の放熱フィン16aの放熱性も高められる。このため、照明装置1が上述した姿勢で用いられる場合であっても、ヒートパイプ14の他端部14bから熱を適正に放出し、発光素子10が効果的に冷却される。
なお、本実施形態では、複数の第2の放熱フィン16bは、図5に示す長さLが、支持台13の長辺の両側に向かって次第に小さくなるように形成されたが、長さLが等しくなるように形成されてもよい。複数の第2の放熱フィン16bの長さLが等しく形成された場合であっても、第2の放熱フィン16bと支持台13の背面13bとの間に空間15が形成されることで、第2の放熱フィン16bの放熱性が高められる。
第1の実施形態によれば、ヒートパイプ14の他端部14bから伝わる熱を放出する空間15が、支持台13の背面13bとの間に、他端部14bの長手方向において支持台13の外側に連通して設けられた第2の放熱フィン16bを含む複数の放熱フィン16を有する。これにより、支持台13が鉛直上方に位置する姿勢のときであっても、第2の放熱フィン16bの熱を、空間15を通して外気に放出することが可能になるので、第2の放熱フィン16bの放熱性を高めることができる。したがって、第2の放熱フィン16bによってヒートパイプ14の他端部14bの放熱性が高められるので、発光素子10の更なる高出力化を実現することが可能になる。その結果、照明装置1の照射光の照度を高めることが可能になる。
また、放熱器5が有する複数の放熱フィン16(16a,16b)は、支持台13の背面13b側とは反対側の端部が互いに連結されていることで、第2の放熱フィン16bが、支持台13に連結された第1の放熱フィン16aに連結されるので、第2の放熱フィン16bの剛性を高めることができる。
以下、他の実施形態の照明装置について図面を参照して説明する。なお、他の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成部材には、第1の実施形態と同一符号を付して説明を省略する。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態における放熱器を示す平面図である。図8は、第2の実施形態における放熱器を示す側面図である。第2の実施形態における放熱器は、第2の放熱フィンの構成が、第1の実施形態と異なる。
図7及び図8に示すように、第2の実施形態の照明装置が有する放熱器25は、複数のヒートパイプ14と、複数の放熱フィン26と、を有する。複数の放熱フィン26は、複数の第1の放熱フィン26aと、複数の第2の放熱フィン26bと、を含む。第1の放熱フィン26aは、第1の実施形態における第1の放熱フィン16aと同様に、支持台13の背面13bとヒートパイプ14の他端部14bとに跨って配置されている。
そして、第2の放熱フィン26bは、図7に示すように、支持台13の背面13bに直交する方向における中途位置で曲げられて、ヒートパイプ14の他端部14bと中間部14cとに連結されている。これによって、支持台13の中央側に位置する第2の放熱フィン26bと、支持台13の背面13bとの間に、空間15が設けられている。
以上のように構成された放熱器25においても、ヒートパイプ14の他端部14bから第2の放熱フィン26bに伝わった熱が、空間15を通して、放熱器25の周囲の外気にスムーズに放出される。また、ヒートパイプ14の他端部14bに連結された第2の放熱フィン26bが、曲げられて中間部14cに連結されているので、隣接する第2の放熱フィン26b間の空隙が、放熱器25の周囲の外気に連通している。このため、第2の放熱フィン26b間で生じた空気の自然対流が、外気に向かってスムーズに流れるので、第2の放熱フィン26bに伝わった熱が外気にスムーズに放出される。また、第1の放熱フィン26aに伝わった熱も、空間15を通して、放熱器25の周囲の外気へ放出される。
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、支持台13が鉛直上方に位置する姿勢のときであっても、第2の放熱フィン26bの熱を、空間15を通して外気に放出することが可能になるので、第2の放熱フィン26bの放熱性を高めることができる。したがって、第2の放熱フィン26bによってヒートパイプ14の他端部14bの放熱性が高められるので、発光素子10の更なる高出力化を実現することが可能になる。
加えて、第2の実施形態では、第2の放熱フィン26bが、ヒートパイプ14の他端部14bと中間部14cとにそれぞれ連結されるので、第2の放熱フィン26bとヒートパイプ14との連結部分が二箇所に増える。このため、第2の放熱フィン26bを用いたヒートパイプ14の放熱作用を高めることができる。
また、第2の放熱フィン26bが曲げられてヒートパイプ14の他端部14bと中間部14cとに連結されることで、第2の放熱フィン26bの剛性を高めることができ、放熱器25の外部から受ける衝撃や振動に対する耐久性が向上する。
上述した第1の実施形態では、第2の放熱フィン16bが支持台13と分離されたが、この構成に限定されるものではない。第2の放熱フィン16bと支持台13の背面13bとの間に空間15が確保される構成であれば、第2の放熱フィン16bの一部が、第1の放熱フィン16aと同様に支持台13の背面13bに連結されてもよい。このように第2の放熱フィンの一部が支持台13に連結された構成の一例を説明する。
(第3の実施形態)
図9は、第3の実施形態における放熱器を示す側面図である。第3の実施形態における放熱器は、第2の放熱フィンの一部が支持台13に連結された点が、第1の実施形態と異なる。
図9に示すように、第3の実施形態における放熱器35は、複数のヒートパイプ14と、複数の放熱フィン36と、を有する。複数の放熱フィン36は、複数の第1の放熱フィン36aと、複数の第2の放熱フィン36bと、を含む。第1の放熱フィン36aは、第1の実施形態における第1の放熱フィン16aと同様に、支持台13の背面13bとヒートパイプ14の他端部14bとに跨って配置されている。
そして、第2の放熱フィン36bは、支持台13の背面13b側に位置する半分の領域に、矩形状の開口37が設けられることで、枠状に形成されている。開口37によって、他端部14bの長手方向において支持台13の外側に連通する空間15が構成されている。
なお、複数の第2の放熱フィン36bを有する場合には、各第2の放熱フィン36bの開口37が同一位置に形成されることが好ましく、複数の開口37群によって空間を効果的に構成することができる。また、第3の実施形態では、第2の放熱フィン36bに1つの開口37が設けられたが、この構成に限定されるものではない。例えば、図示しないが、第2の放熱フィン36bと支持台13の背面13bとの間に複数の開口が設けられるように、第2の放熱フィン36bに複数の開口が形成されてもよい。
以上のように構成された放熱器35においても、ヒートパイプ14の他端部14bから第2の放熱フィン36bに伝わった熱が、第2の放熱フィン36bの開口37によって構成された空間15を通して、放熱器35の周囲の外気にスムーズに放出される。また、第1の放熱フィン36aに伝わった熱は、空間15を通して、放熱器35の周囲の外気へ放出される。
第3の実施形態においても、第1及び第2の実施形態と同様に、支持台13が鉛直上方に位置する姿勢のときであっても、第2の放熱フィン36bの熱を、開口37によって構成された空間15を通して放熱器35の周囲の外気に放出することが可能になるので、第2の放熱フィン36bの放熱性を高めることができる。したがって、第2の放熱フィン36bによってヒートパイプ14の他端部14bの放熱性が高められるので、発光素子10の更なる高出力化を実現することが可能になる。
加えて、第3の実施形態では、第2の放熱フィン36bが、支持台13の背面13bとヒートパイプ14の他端部14bとに連結されるので、第2の放熱フィン36bの剛性を高めることができる。
また、第2の放熱フィン36bの開口37の位置は、支持台13の背面13bに隣接する位置が、開口37を通した空気の流動性を円滑に確保する上で望ましい。しかし、放熱器35の製造上の必要等に応じて、開口37の縁部が、支持台13の背面13bから離されて配置されてもよい。
なお、本実施形態は、支持台13の前面13a及び背面13bに直交する方向に対して照明光を出射するように、複数の発光素子10が配列された基板11が支持台13に設けられたが、このような構成に限定されるものではない。支持台13の前面13a側に配置された発光素子10から出射される照明光の光軸の向きに拘わらず、支持台13が鉛直上方に位置する姿勢における放熱フィン16の放熱性が高められる。
また、ヒートパイプ14において、他端部14bが一端部14aの長手方向に沿って対向するように曲げられた構成には、一端部14aが支持台13の内部に配置された場合も含まれる。つまり、ヒートパイプ14の一端部14aと他端部14bとが対向する構成には、支持台13の内部に位置する一端部14aと、支持台13の外側に位置する他端部14bとが、支持台13の一部を挟んで対向する構成も含まれる。
本発明の実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することを意図していない。実施形態は、その他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、本発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 照明装置
5 放熱器
10 発光素子
11 基板
13 支持台
13a 前面
13b 背面
14 ヒートパイプ
14a 一端部
14b 他端部
14c 中間部
15 空間
16 放熱フィン
16a 第1の放熱フィン
16b 第2の放熱フィン

Claims (6)

  1. 発光素子を有する基板が設けられた第1の面と、前記第1の面の反対側の第2の面とを有する支持台と;
    前記支持台の面内方向に沿って前記支持台に設けられた一端部と、前記一端部の長手方向に沿って対向する他端部とを有するヒートパイプと;
    前記他端部の長手方向に沿って間隔をあけて配列されて前記他端部に連結された複数の放熱フィンと;を具備し、
    前記複数の放熱フィンは、前記支持台の前記第2の面に連結された第1の放熱フィンと、前記他端部から伝わる熱を放出する空隙が、前記支持台の前記第2の面との間に、前記他端部の長手方向において前記支持台の外側に連通して設けられた第2の放熱フィンとを含む、放熱器。
  2. 前記第2の放熱フィンは、前記支持台から分離されている、請求項1に記載の放熱器。
  3. 前記複数の放熱フィンは、前記支持台の前記第2の面に交差する方向に対する長さが、前記ヒートパイプの前記他端部に沿って前記支持台の中央側から外側に向かうに従って徐々に小さくなるように形成された複数の前記第2の放熱フィンを含む、請求項2に記載の放熱器。
  4. 前記ヒートパイプは、前記一端部と前記他端部との間で前記一端部及び前記他端部に交差する中間部を有し、
    前記第2の放熱フィンは、前記他端部と前記中間部とに連結されるように曲げられている、請求項3に記載の放熱器。
  5. 前記複数の放熱フィンは、前記支持台の前記第2の面側とは反対側の端部が互いに連結されている、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の放熱器。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の放熱器と;
    発光素子を有する基板と;
    を具備する照明装置。
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