JP2016223961A - 形状測定装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】予め用意している幾何学形状メニューから測定対象の形状をユーザに選択させ、選択された幾何学形状に応じ、この幾何学形状を特定するためのパラメータをユーザに入力させ、予め用意している測定経路メニューから測定経路をユーザに選択させ、選択された測定経路に応じてこの測定経路を特定するためのパラメータをユーザに入力させ、選択された幾何学形状、入力された幾何学的形状のパラメータ、選択された測定経路、および、入力された測定経路のパラメータに基づき、予め用意されている計算式を用いて、ワーク上の測定点および各測定点における法線方向を算出し、この測定点の列を倣い移動する倣い測定の経路を求め、この倣い測定の経路に倣って倣い測定を実行する。
【選択図】図6
Description
倣い測定にあたっては、倣い測定の経路を生成しておく必要がある。
特許文献1に記載の装置では、CADデータ等に基づいた設計値(例えばNURBS(Non−UniformRationalB−Spline:非一様有理Bスプライン)データ)を所定次数の多項式曲線群に変換する。
外部のCADシステム等から経路情報を含んだCADデータ(例えばNURBSデータ)を受け取り、このCADデータをまずは点群のデータに変換する。各点のデータは、座標値(x、y、z)と法線方向(P、Q、R)とを組み合わせたデータである(つまり、(x、y、z、P、Q、R)である。)
本明細書では、以後の説明のため、(x、y、z、P、Q、R)の情報をもつ点群のデータを輪郭点データと称することにする。
ここでは、多項式として三次関数を用い、PCC曲線群(ParametricCubicCurves)とする。
このPCC曲線を元にワークを測定する経路を生成する。
さらに、PCC曲線を分割して分割PCC曲線群とする。分割PCC曲線群から速度曲線を算出してプローブの移動速度(移動ベクトル)を算出する。(例えば分割PCC曲線群の各セグメントの曲率などに基づいてプローブの移動速度(移動ベクトル)を設定する。)
このように算出された移動速度に基づいてプローブを移動させ、被測定物の表面に倣って測定子を移動させる(パッシブ設計値倣い測定)。
ここでは、このような設計値倣いを「アクティブ設計値倣い測定」と称することにする。
例えば、すべてのワークを自律倣い測定で測定すればいいようにも思われるが、自律倣い測定は時間が掛かる。
例えば、自律倣い測定ではプローブの移動速度が10mm/sec〜15mm/secであり、設計値倣い測定ではプローブの移動速度が50mm/sec〜100mm/sec程度であったりする。このような場合、自律倣い測定は、設計値倣い測定の約10倍の時間を要することが予想される。
しかし一方で、試作品や特注品といった一点物をときどき簡単に測定したいというライトユーザの要望もある。
CADや高性能PCを必要とせずに、ライトユーザでも気軽に設計値倣い測定を利用できるようにすることが好ましい。
先端に測定子を有するプローブと、前記プローブを移動させる移動機構と、を備え、前記測定子とワークの表面との接触を検知して前記ワークの形状を測定する形状測定装置の制御方法であって、
予め用意している幾何学形状メニューから測定対象の形状をユーザに選択させ、
予め用意している測定経路メニューから測定経路をユーザに選択させ、
前記選択された幾何学形状、および、選択された測定経路、に基づき、予め用意されている計算式を用いて、ワーク上の測定点および各測定点における法線方向を算出し、
この測定点の列を倣い移動する倣い測定の経路を求め、この倣い測定の経路に倣って倣い測定を実行する
ことを特徴とする。
選択された幾何学形状に応じ、この幾何学形状を特定するためのパラメータをユーザに入力させ、
選択された測定経路に応じてこの測定経路を特定するためのパラメータをユーザに入力させ、
前記選択された幾何学形状、入力された幾何学的形状のパラメータ、選択された測定経路、および、入力された測定経路のパラメータに基づき、予め用意されている計算式を用いて、ワーク上の測定点および各測定点における法線方向を算出する
ことが好ましい。
前記幾何学形状メニューには、少なくとも、球、柱状体、錐体、および、平面、が含まれている
ことが好ましい。
前記測定経路メニューには、少なくとも、スパイラルおよびサインカーブが含まれている
ことが好ましい。
前記形状測定装置の制御方法をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする。
例えば試作品や特注品といった一点物をときどき簡単に測定したいというライトユーザからの要望があることは前述の通りである。
このような要望をよくよく分析してみると、測定対象箇所は、平面の一部、球面の一部、円筒形の一部、円錐形の一部、といったように、幾何学的形状であるか、または幾何学的形状で代用できることが多いことがわかった。
したがって、設計値倣い測定にあたって、CADデータを使用せず、近似関数を使用した設計値倣い測定のメニューを予め用意しておく。これにより、CADおよび高性能コンピュータ(グラフィックワークステーション)を不要として、ライトユーザの要望に応えられるようにした。
(第1実施形態)
図1は、形状測定システム100の全体構成を示す図である。
形状測定システム100の基本的な構成は既に知られたものであるが、簡単に説明しておく。
形状測定システム100は、三次元測定機200と、三次元測定機200の駆動を制御するモーションコントローラ300と、モーションコントローラ300を制御すると共に必要なデータ処理を実行するホストコンピュータ500と、を備える。
モーションコントローラ300からの駆動制御信号によって各駆動モータが駆動制御される。
エンコーダは、Yスライダ221、Xスライダ222およびZスピンドル224それぞれの移動量を検出し、検出値をモーションコントローラ300に出力する。
Zスピンドル224の下端にプローブ230が取り付けられている。
測定子232は、球状であって、被測定物Wに接触する。
プローブセンサは検出値をモーションコントローラ300に出力する。
図2は、モーションコントローラ300およびホストコンピュータ500の機能ブロック図である。
モーションコントローラ300は、PCC取得部310と、カウンタ部320と、経路算出部330と、駆動制御部340と、を備える。
カウンタ部320は、エンコーダから出力される検出信号をカウントして各スライダの変位量を計測するとともに、各プローブセンサから出力される検出信号をカウントしてプローブ230(スタイラス231)の変位量を計測する。
計測されたスライダおよびプローブ230の変位から測定子232の座標位置PP(以下、プローブ位置PP)が得られる。また、カウンタ部320にて計測されたスタイラス231の変位(プローブセンサの検出値(Px,Py,Pz))から、測定子232の押込み量(ベクトルEpの絶対値)が得られる。
経路算出部330は、測定方式(測定モード)に応じた経路を算出する各機能部を具備している。具体的には、パッシブ設計値倣い測定、アクティブ設計値倣い測定、自律倣い測定、ポイント測定、の4つがある。
各測定方式については、必要に応じて後述する。
手動コントローラ400は、ジョイスティックおよび各種ボタンを有し、ユーザからの手動入力操作を受け付け、ユーザの操作指令をモーションコントローラ300に送る。この場合、モーションコントローラ300(駆動制御部340)は、ユーザの操作指令に応じて各スライダを駆動制御する。
ホストコンピュータ500は、CPU511(CentralProcessingUnit)やメモリ等を備えて構成され、モーションコントローラ300を介して三次元測定機200を制御する。
ホストコンピュータ500は、さらに、記憶部520と、形状解析部530と、を備える。
記憶部520は、測定で得られた測定データ、および、測定動作全体を制御する制御プログラムを格納する。
本実施形態では、制御プログラムの一部として、簡易設計値倣い測定用のパートプログラムが含まれている。
各選択部による制御動作の例は後述する。
また、形状解析部530は、簡易設計値倣い測定用に入力された各種パラメータからPCC曲線を求める変換等の演算処理も担う。
本実施形態の測定動作を説明する。
本実施形態は、設計データを必要とせずに設計値倣い測定を実現するものであり、「簡易設計値倣い測定」と称することにする。
本実施形態の手順を図4に示し、順を追って説明する。
図4は、簡易設計値倣い測定の動作を説明するための全体フローチャートである。
なお、最終的には、図13のように、球面部分をスパイラル状の経路で倣い測定したいとする。
準備工程(ST100)はホストコンピュータ500により実行される。
図5に、準備工程(ST100)の手順を示した。
準備工程(ST100)として、まずユーザに必要情報の選択および入力を促す選択入力工程(ST200)がある。
選択入力工程(ST200)の詳細を図6に示す。
測定方式のメニューとしては、パッシブ設計値倣い測定、アクティブ設計値倣い測定、自律倣い測定、ポイント測定があり、さらに、本実施形態では、「簡易設計値倣い測定」がある。
ここでは、ユーザが「簡易設計値倣い測定」を選択したとする(ST220:YES)。
例えば、図8のような選択メニューをユーザに提示する。
ここでは、球、円筒、円錐、平面、といった形状メニューを用意している。この他にも、角柱(多角柱)や角錐(多角錐)などがあってもよいだろう。さらに、各形状が内側面なのか外側面なのかを選択させる。
ここでは、球が選択されているので、例えば図9の入力画面で、中心座標値(x、y、z)、半径rを入力する画面を提示する。これで測定対象の幾何形状が得られた。
簡易測定パートプログラムは、予め用意している測定経路メニューから測定経路をユーザに選択させる(ST250)。
例えば、図10のような測定経路のメニューをユーザに提示する。ここでは、高さ一定、スパイラル、サインカーブ、といった経路メニューを用意している。
また、経路メニューは、幾何形状ごとにそれぞれ用意されてもよい。
例えば、平面、角柱、角錐、などのように平坦な面を有するワークに対しては、平面をジグザグに進んで隈無く測定する経路メニューがあってもよい。
ここでは、測定経路として「スパイラル」が選択されているので、開始点(φxy0、θz0)、終了点θzf、巻き数i、サンプリング点の数N、といった情報を入力する画面を提示する(図11)。
φはXY平面においてX軸からの角度である。
θはZY平面においてZからの角度である。
巻き数iとしては、整数だけでなく、1.5や2.25といった小数点以下を指定してもよい。
これにより終了点のφの入力を省くことにしている。
これで、選択入力工程(ST200)は終了である。
形状演算工程(ST300)は、選択入力工程(ST200)で得られた情報に基づいて形状演算部により実行される。
形状演算工程(ST300)においては、予め用意されている計算式を用いて、ワーク上の測定点(点列)を算出する。
ワークが球であるので、図12の球面座標を用い、球の中心座標を原点として、ワーク上の測定点(点列)(r、φxy、θz)を次のように表す。
θz=θz0−〔(θz0−θzf)×{(k−1)/(N−1)}〕
ここで、kはk番目のサンプリング点である(k=1,2、3……N)。
すなわち、球面座標から直交座標への変換は次の演算である。
x=rsinθcosφ
y=rsinθsinφ
z=rcosθ
したがって、測定点ごとに座標値(x、y、z)と法線方向(P、Q、R)とが得られる。これで、輪郭点データに相当するものが得られたことになる。
すなわち、輪郭点データを法線方向に所定量オフセットさせてから、PCC曲線を求める(ST500)。
簡単にだけ説明しておく。
PCC曲線はモーションコントローラ300に送られ、PCC取得部310に一旦格納される。
経路算出部330は、PCC曲線を元に、ワークを測定するための経路を生成する。
経路算出部330は、測定方式に応じた経路を生成する。
ここでは、アクティブ設計値倣い測定を行うとし、アクティブ設計値倣い測定のための経路を生成する。
(ちなみに、アクティブ設計値倣い測定とパッシブ設計値倣い測定とでは、生成される経路は同じである。)
駆動制御部340は、合成速度ベクトルに従って三次元測定機200に駆動信号を与える。
これにより、三次元測定機200は、ワークをアクティブ設計値倣い測定で測定する。
三次元測定機200から検出値(プローブセンサ検出値およびエンコーダ検出値)がモーションコントローラ300を介してホストコンピュータ500にフィードバックされる。
測定で得られたデータは記憶部520に記録されていく(ST620)。経路上の測定点を全て測定したら(ST630:YES)、測定終了である。
参考までに、測定経路の選択(ST250)で"サインカーブ"が選択された場合について説明しておく。サインカーブの倣い測定経路を図15に例示した。
測定経路として「サインカーブ」が選択された場合、開始点(φxy0、θz0)、振幅(θzH、θzL)、周期数i、サンプリング点の数N、といった情報を入力する画面を提示する(図14)。
なお、θzHはθzの最大値であり、θzLはθzの最小値である。
このような情報を得て、ワーク上の測定点(点列)(r、φxy、θz)を次のように表す。
θz=(θzH+θzL)/2±{(θzH−θzL)/2}sin〔360i×{(k−1)/(N−1)}〕
他の処理は上記実施形態と同じである。
形状パラメータの入力(ST240)において、球の中心座標値の入力を求めたが(図9)、マシン座標系で球の中心座標値が正確にはすぐにわからない場合を想定して、"中心座標値のオートセット"というメニューを付加してもよい。
形状が球であることがわかっていれば、ワーク上の数点を測定することで中心座標を求めることができる。
"中心座標値のオートセット"が選択された場合には、例えば、ポイント測定でワーク上の数点を予備的に測定して、中心座標を得るようにしてもよい。ポイント測定も、自動で行ってもよいし、ユーザがマニュアル操作で行ってもよい。
上記実施形態では、アクティブ設計値倣い測定を中心に説明したが、"アクティブ設計値倣い測定"を"パッシブ設計値倣い測定"に読み替えてもよい。
220…移動機構、221…Yスライダ、222…Xスライダ、223…Z軸コラム、224…Zスピンドル、
230…プローブ、231…スタイラス、232…測定子、233…支持部、
300…モーションコントローラ、310…PCC取得部、320…カウンタ部、330…経路算出部、340…駆動制御部、
400…手動コントローラ、
500…ホストコンピュータ、520…記憶部、530…形状解析部。
Claims (5)
- 先端に測定子を有するプローブと、前記プローブを移動させる移動機構と、を備え、前記測定子とワークの表面との接触を検知して前記ワークの形状を測定する形状測定装置の制御方法であって、
予め用意している幾何学形状メニューから測定対象の形状をユーザに選択させ、
予め用意している測定経路メニューから測定経路をユーザに選択させ、
前記選択された幾何学形状、および、選択された測定経路、に基づき、予め用意されている計算式を用いて、ワーク上の測定点および各測定点における法線方向を算出し、
この測定点の列を倣い移動する倣い測定の経路を求め、この倣い測定の経路に倣って倣い測定を実行する
ことを特徴とする形状測定装置の制御方法。 - 請求項1に記載の形状測定装置の制御方法において、
選択された幾何学形状に応じ、この幾何学形状を特定するためのパラメータをユーザに入力させ、
選択された測定経路に応じてこの測定経路を特定するためのパラメータをユーザに入力させ、
前記選択された幾何学形状、入力された幾何学的形状のパラメータ、選択された測定経路、および、入力された測定経路のパラメータに基づき、予め用意されている計算式を用いて、ワーク上の測定点および各測定点における法線方向を算出する
ことを特徴とする形状測定装置の制御方法。 - 請求項1または請求項2に記載の形状測定装置の制御方法において、
前記幾何学形状メニューには、少なくとも、球、柱状体、錐体、および、平面、が含まれている
ことを特徴とする形状測定装置の制御方法。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の形状測定装置の制御方法において、
前記測定経路メニューには、少なくとも、スパイラルおよびサインカーブが含まれている
ことを特徴とする形状測定装置の制御方法。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の形状測定装置の制御方法をコンピュータに実行させる形状測定装置の制御プログラム。
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