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JP2016133044A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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JP2016133044A JP2015007819A JP2015007819A JP2016133044A JP 2016133044 A JP2016133044 A JP 2016133044A JP 2015007819 A JP2015007819 A JP 2015007819A JP 2015007819 A JP2015007819 A JP 2015007819A JP 2016133044 A JP2016133044 A JP 2016133044A
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Norihiro Araya
典宏 新屋
清水 博和
Hirokazu Shimizu
博和 清水
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Abstract

【課題】多様な運転状態で大気圧を推定することが可能な内燃機関の制御装置を提供する。【解決手段】 エアクリーナ22を通過した吸入空気量がエンジン回転速度Neに応じた閾値Qth以下になったときに、空気を過給するため、圧縮空気をエンジン30に送り込み、エンジン30の熱効率を高めるターボチャージャ24のコンプレッサ24aと、吸気管21に配置され、吸入空気量Qを制御するスロットル弁28との間に位置する吸気通路内の圧力Pに基づいて、大気圧を推定する。【選択図】 図3

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
従来、自動車の内燃機関においては、例えば、山岳路等の走行で高度に応じて大気圧が変化した場合、内燃機関の制御性が低下するため、大気圧に応じて燃料の噴射量等を補正する必要が生じる。そこで、ターボチャージャ等の過給機を備えた内燃機関の吸気管に設けられたスロットル弁の開度が略全開付近の場合に大気圧を推定する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平03−164551号公報
しかし、従来例では、大気圧の推定処理として、スロットル弁の開度が略全開付近というように、ごく限られた条件に限定されている。そのため、従来例では、その条件を満たさないと、大気圧の推定が困難になる。なお、大気圧は、高度だけでなく、天候によっても変化する。
そこで、本発明の1つの側面では、多様な運転状態で大気圧を推定することが可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの側面によれば、吸入空気量がエンジン回転速度に応じた閾値以下になったときに、ターボチャージャのコンプレッサとスロットル弁との間に位置する吸気通路内の圧力に基づいて、大気圧を推定する。
本発明の1つの側面によれば、多様な運転状態で大気圧を推定することが可能な内燃機関の制御装置を提供できる。
本実施形態における車両用の内燃機関の制御システムの一例を示す説明図である。 本実施形態におけるエンジンコントロールユニットのハード構成例を示す説明図である。 第1の大気圧推定処理における動作の一例を示すフローチャートである。 大気圧(推定値)の算出処理におけるサブルーチンの一例を示すフローチャートである。 第2の大気圧推定処理における動作の一例を示すフローチャートである。 回転速度とウェイストゲートバルブの開度と閾値との関係の一例を示す説明図である。 第3の大気圧推定処理における動作の一例を示すフローチャートである。 第4の大気圧推定処理における動作の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態における動作の一例を示すフローチャートである。 大気圧の更新頻度の向上処理におけるサブルーチンの一例を示すフローチャートである。 回転速度と吸入空気量とウェイストゲートバルブの目標開度との関係の一例を示す説明図である。 回転速度と吸入空気量とエアバイパスバルブの目標開度との関係の一例を示す説明図である。 目標トルクと目標過給圧との関係を示す説明図である。 過給圧制御のフィードバック(F/B)操作量の一例を示す説明図である。
[第1実施形態]
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
[システム構成]
図1は、本実施形態における車両用の内燃機関の制御システムの一例を示す説明図である。図1に示すエンジンコントロールユニット(以下「ECU」(Engine Control Unit)という。)1が、制御システムSの制御を実現する。ECU1は、制御装置の一例であって、例えば、自動車に搭載された種々の機器を電子制御するデバイスである。
図1において、エンジン30は、内燃機関の一例であって、火花点火式による燃焼を実施する自動車用のガソリンエンジンである。なお、吸気系において、大気中の空気(吸気)を導入するための吸気管21には、エアクリーナ22を通過した空気の流量(以下、「吸入空気量」という。)を検出する吸入空気量センサ23が取り付けられている。エアクリーナ22は、大気中に含まれる粉塵などを除去する。吸入空気量センサ23は、例えば、エアフローメータ等の熱線式流量計を使用することができる。
また、吸入空気量センサ23の吸気下流に位置する吸気管21には、例えば、ターボチャージャ24のコンプレッサ24a、インタークーラ25、エアバイパスバルブ(以下、「ABV」(Air Bypass Valve)という。)26、ABV用開度センサ26a、過給圧センサ27、スロットル弁28及びスロットル開度センサ28aが設置されている。
ターボチャージャ24は、空気を過給するため、圧縮空気をエンジン30に送り込み、エンジン30の熱効率を高める装置である。ターボチャージャ24は、コンプレッサ24a、タービン24b及びそれらを同軸に連結するシャフト24cを有する。ターボチャージャ24は、タービン24bが排気により回転することにより、シャフト24cを介して得られた回転エネルギーを利用して空気を圧縮する。
インタークーラ25は、ターボチャージャ24を通過した空気を冷却する。なお、インタークーラ25は、空冷式、水冷式の何れでもよい。ただし、本実施形態では、図1において、インタークーラ25を不要としてもよい。
ABV26は、電子制御式のバルブであって、ターボチャージャ24が有するコンプレッサ24aの上流側とそのコンプレッサ24a下流側との間をバイパスするバイパス管26b(第2のバイパス通路の一例)に配置されている。ABV26は、第2流量制御弁の一例である。ECU1は、ABV26の開度(ABVO[%])を制御する。例えば、減速時にスロットル弁28を閉じると、スロットル弁28の上流側の圧力が過度に上昇する。そこで、ECU1は、過給された空気をバイパス管26bへ逃がし、コンプレッサ24aの前段(下流側)にバイパスさせる。なお、本実施形態では、電子制御式のABVを採用することで、機械式のABVと比較してABVの開閉の制御性をより向上させることができる。
ABV用開度センサ26aは、ABV26の開度を検出する。ここで、ABV用開度センサ26aの構成は、ABV26の開度が検出できるものであれば、特に限定されない。
過給圧センサ27は、スロットル弁28の上流側であって、ターボチャージャ24のコンプレッサ24aからスロットル弁28を含む吸気管21内の圧力(絶対圧)を示す出力値として、過給圧P[Pa](スロットル上流圧)を検出する。
スロットル弁28は、吸気管21に配置され、アクセルペダル(図示省略)と連動して開閉し、吸入空気量Qを制御する。本実施形態では、一例として、アクセルペダルの開度に応じて電気的に開閉する方式のものを採用する。スロットル開度センサ28aは、スロットル弁28の開閉状態を示す開度(TVO[%])を検出する。なお、スロットル開度センサ28aの構成は、スロットル弁28の開度が検出できるものであれば、特に限定されない。
また、スロットル弁28の下流側に位置する吸気管21には、吸気ポート32に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁33が取り付けられている。さらに、燃焼室34に空気を導入する吸気ポート32には、その開口を開閉する吸気弁31が配置されている。燃料噴射弁33は、例えば、電磁式の燃料噴射弁である。
燃料噴射弁33から噴射された燃料は、吸気ポート32と吸気弁31との隙間を介して燃焼室34に吸気と共に導入され、点火プラグ35の火花点火によって着火燃焼し、その燃焼による圧力がピストン36をクランクシャフト(図示省略)に向けて押し下げることで、クランクシャフトを回転駆動させる。
また、燃焼室34から排気を導出する排気ポート37には、その開口を開閉する排気弁38が配置される。排気弁38が開弁することで、排気は、排気ポート37と排気弁38との隙間を介して、エンジン30から外部までの排気通路となる排気管39へと排出される。排気管39には、排気流通方向に沿って、ウェイストゲートバルブ(以下「WGV」(Waste Gate Valve)という。)40、ターボチャージャ24のタービン24b、触媒コンバータ41がこの順番で配置されている。ターボチャージャ24のタービン24bは、排気管39を流れる排気のエネルギーにより回転駆動し、吸気管21内に配置されたターボチャージャ24のコンプレッサ24aを回転させる。
WGV40は、電子制御式のバルブであって、ターボチャージャ24が有するタービン24bをバイパスするバイパス管40b(第1のバイパス通路の一例)に配置されている。WGV40は、第1流量制御弁の一例である。ECU1は、WGV40の開度(WGVO[%])を制御する。これにより、WGV40開度に応じてバイパス管40bに排気が流れ、例えば、ターボチャージャ24のタービン24bの回転力を落とすことで過給圧Pの上昇を抑制する。なお、本実施形態では、電子制御式のWGVを採用することで、機械式のWGVと比較してWGVの開閉の制御性をより向上させることができる。
WGV用開度センサ40aは、WGV40の開度を検出する。ここで、WGV用開度センサ40aの構成は、WGV40の開度が検出できるものであれば、特に限定されない。
水温センサ50は、エンジン30の冷却水の温度(水温)Tw[℃]を検出する。回転速度センサ51は、エンジン30におけるエンジン回転速度(以下、単に「回転速度」という。)Ne[rpm]を検出する。
触媒コンバータ41は、排気中の有害物質を無害成分に浄化するものであって、例えば、排気中のCO(一酸化炭素),HC(炭化水素)及びNOx(窒素酸化物)を同時に浄化する三元触媒等からなる。
[ECU1のハード構成例]
図2は、本実施形態におけるECUのハード構成例を示す説明図である。図2に示すECU1は、プロセッサ10、RAM(Random Access Memory)11、フラッシュメモリ12、入出力部13及びバス14を備える。プロセッサ10、RAM11、フラッシュメモリ12及び入出力部13は、バス14を介して、互いに接続されている。
プロセッサ10は、制御部の一例であって、ECU1の統括的な制御を実行するものである。具体的には、プロセッサ10は、RAM11、フラッシュメモリ12及び入出力部13を制御する。なお、プロセッサ10は、CPU(Central Processing Unit)コアが複数設けられているマルチコアプロセッサであってもよい。
また、プロセッサ10は、吸入空気量が回転速度に応じた閾値以下になったときに、ターボチャージャ24とスロットル弁28との間に位置する吸気通路内の圧力に基づいて、大気圧を推定する。つまり、プロセッサ10は、例えば、吸入空気量が少ないために過給が十分に行えない非過給領域で、過給圧P(スロットル上流圧)について、大気圧と推定できる吸入空気量の閾値を回転速度に応じて求める。これにより、プロセッサ10は、例えば、吸入空気量が、閾値以下であれば、過給圧センサ27が検出した過給圧Pを大気圧と推定することができる。
また、プロセッサ10は、WGV40の開度と、回転速度とに基づいて、閾値を求めてもよい。さらに、プロセッサ10は、ABV26の開度に応じて、その閾値を補正してもよい。
なお、プロセッサ10は、時間を計測するタイマを内蔵している。プロセッサ10の処理の詳細については、フローチャート等を参照しながら後述する。
RAM11は、例えば、演算処理等に用いられるデータの一時的な作業領域となるメモリであって、電源供給が遮断されると、記憶内容が消える揮発性メモリである。なお、RAM11は、例えば、ダイナミックRAMやスタティックRAMであってもよい。
フラッシュメモリ12は、例えば、電源供給を遮断してもデータが保持される不揮発性の半導体メモリである。
入出力部13は、プロセッサ10からの指示により、図1に示す各センサから出力された信号を受信する。入出力部13は、例えば、受信した信号に応じてA/D変換し、RAM11に記憶する。プロセッサ10は、各センサからの信号に基づいて、例えば、燃料噴射弁33、点火プラグ35、スロットル弁28、ABV26、WGV40等を駆動するための制御信号を各々生成する。そして、プロセッサ10は、これらの制御信号を、入出力部13経由で各駆動装置(図示省略)に送信する。
[動作の説明]
次に、本実施形態の制御システムSにおいて、大気圧推定処理が関与するエンジン30の動作の一例を説明し、さらに、大気圧推定処理の動作の一例について説明する。大気圧推定処理は、内燃機関の制御方法の一例である。第1実施形態では、第1〜第4の大気圧推定処理について説明する。本実施形態では、例えば、大気圧推定処理の結果として得られる大気圧(推定値)を、現在の大気圧と推定する。
ECU1は、例えば、吸入空気量センサ23及び回転速度センサ51から吸入空気量Q及び回転速度Neを読み込み、これらの吸入空気量Q及び回転速度Neに基づいてエンジン30の運転状態に応じた基本燃料噴射量を算出する。また、ECU1は、過給圧センサ27から過給圧Pをさらに読み込み、例えば、後述する第1〜第4の大気圧推定処理の何れかによって大気圧を推定すると共に、水温センサ50から水温Twを読み込み、基本燃料噴射量を大気圧(推定値)及び水温Tw等で補正した燃料噴射量を算出する。
そして、ECU1は、エンジン30の運転状態に応じたタイミングで、燃料噴射量に応じた燃料を燃料噴射弁33から噴射し、点火プラグ35を適宜作動させて燃料と空気との混合気を着火燃焼させる。このとき、ECU1は、図示省略の空燃比センサから空燃比を読み込み、排気中の空燃比が理論空燃比に近づくように、燃料噴射弁33をフィードバック制御する。以下、基本的な動作のうちで、大気圧推定処理について詳述する。
[第1の大気圧推定処理]
図3は、第1の大気圧推定処理における動作の一例を示すフローチャートである。ECU1が起動されたことを契機として、ECU1のプロセッサ10が、このフローチャートを例えば所定時間毎に繰り返し実行する。
ステップS101:プロセッサ10は、先ず、回転速度センサ51の出力値に基づいて算出したエンジン30の回転速度Neを読み込む。
ステップS102:プロセッサ10は、吸入空気量の閾値Qthを求める。具体的には、プロセッサ10は、予め求めた、回転速度Neと閾値Qthとの関係を示すマップ等に基づいて、現在の回転速度Neに応じた閾値Qthを求める。なお、このマップは、例えば、図6に示す3次元マップのうちから、回転速度Neと閾値Qthとの関係を抽出した2次元マップである。
ステップS103:プロセッサ10は、次に、吸入空気量センサ23の出力値に基づいて、吸入空気量Qを読み込む。
ステップS104:プロセッサ10は、続いて、吸入空気量Qが閾値Qth以下であるか否かを判定する。閾値Qth以下の場合(ステップS104:Yes)、ステップS105に移行する。一方、閾値Qthを超えている場合(ステップS104:No)、図3に示すフローチャートの処理を終了する。
ステップS105:プロセッサ10は、さらに、大気圧(推定値)の算出処理のサブルーチンを実行する。つまり、プロセッサ10は、このサブルーチンを実行することにより、算出した大気圧(推定値)を、現在の大気圧と推定する。そして、プロセッサ10は、図3に示すフローチャートの処理を終了する。
以下、図4を用いて、大気圧(推定値)の算出処理のサブルーチンについて説明する。
図4は、大気圧(推定値)の算出処理におけるサブルーチンの一例を示すフローチャートである。
ステップS201:プロセッサ10は、過給圧センサ27の出力値(過給圧P)を読み込む。
ステップS202:プロセッサ10は、時間計測を開始する。具体的には、プロセッサ10は、過給圧Pの平均値を算出している期間(平均値算出期間)を計時するため、カウンタを用いてタイマによる計数を開始する。
ステップS203:プロセッサ10は、過給圧センサ27の出力値に対し、平均処理を実行する。具体的には、プロセッサ10は、過給圧センサ27が時系列に検出した過給圧Pに基づいて、その過給圧Pの平均値を算出(更新)する。ここで、プロセッサ10は、過給圧Pの平均値を算出するに際し、例えば、相加平均、相乗平均、調和平均、加重平均等の何れかを選択することにより求めることができる。
ステップS204:プロセッサ10は、カウンタ値が所定値Nを超えたか否かを判定する。所定値Nを超えていない場合(ステップS204:No)、ステップS203の処理を繰り返す。一方、所定値Nを超えた場合(ステップS204:Yes)、ステップS205の処理に移行する。なお、カウンタ値が所定値Nを超えたか否かを判定する条件としては、例えば、エンジン30の吸気状態で発生するいわゆる吸気脈動を平滑化することが可能な時間をカウントしてもよい。
ステップS205:プロセッサ10は、平均処理した過給圧Pの値を大気圧と推定する。なお、プロセッサ10は、タイマによるカウンタ値をゼロにリセットする。また、プロセッサ10は、RAM11に、平均処理した過給圧Pの値を書き込む。以上より、図4に示すサブルーチンを終了すると、図4に示すステップS205の処理が終了することになる。
以上より、第1の大気圧推定処理では、予め大気圧と推定できる吸入空気量の閾値を求めておき、回転速度Neに基づいて、その閾値Qthを求める。そして、第1の大気圧推定処理では、吸入空気量Qが閾値Qth以下であれば、結果として得られた大気圧(推定値)を現在の大気圧と推定することができる。また、第1の大気圧推定処理では、図3に示すフローチャートの処理を実行することにより、大気圧センサを用いずに済む(以下に説明する大気圧推定処理も同様)。
[第2の大気圧推定処理]
次に、図5及び図6を用いて、第2の大気圧推定処理について説明する。第2の大気圧推定処理は、第1の大気圧推定処理と比較して、WGV40の開度もさらに考慮して、閾値Qthを求める点が異なる。したがって、同一の処理内容については、説明を適宜簡略化する。
図5は、第2の大気圧推定処理における動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS301:プロセッサ10は、エンジン30の回転速度Neを読み込む。
ステップS302:プロセッサ10は、WGV40の開度を読み込む。
ステップS303:プロセッサ10は、閾値Qthを求める。即ち、プロセッサ10は、回転速度Neと、WGV40の開度とに基づいて、閾値Qthを求める。
図6は、回転速度とWGVの開度と閾値との関係の一例を示す説明図である。x軸は、回転速度Neを示し、y軸は、WGV40の開度(0〜100%の範囲)を示し、z軸は、閾値Qthを示す。図6に示すマップは、例えば、数値解析のシミュレーションに基づいており、説明の便宜上、結果の概要を例示している。図6に示すマップでは、回転速度Ne及びWGV40の開度が定まると、閾値Qthが定まることを意味する。図6に示すマップでは、1つの組み合わせ(回転速度Ne、WGV40の開度、閾値Qth)を例示している。
したがって、図6に示すマップが示唆することは、吸入空気量センサ23の吸入空気量Qが、所定の回転速度Ne、所定の開度の場合、閾値Qth以下あれば、数値解析のシミュレーションに基づいて、過給圧センサ27の出力値(過給圧P)を現在の大気圧と推定しても、略一致することを表している。なお、本実施形態では、図6に示すマップを、実機による実験によって求めることができる。
ステップS304:プロセッサ10は、吸入空気量Qを読み込む。
ステップS305:プロセッサ10は、吸入空気量Qが閾値Qth以下であるか否かを判定する。閾値Qth以下の場合(ステップS305:Yes)、ステップS306に移行する。一方、閾値Qthを超えている場合(ステップS305:No)、図5に示すフローチャートの処理を終了する。
ステップS306:プロセッサ10は、第1の大気圧推定処理と同様、図4に示す大気圧(推定値)の算出処理のサブルーチンを実行する。そして、プロセッサ10は、図5に示すフローチャートの処理を終了する。
以上より、第2の大気圧推定処理では、回転速度NeとWGV40の開度とに基づいて、閾値Qthを求め、吸入空気量Qが閾値Qth以下であれば、結果として得られた大気圧(推定値)を現在の大気圧と推定することができる。
[第3の大気圧推定処理]
次に、第3の大気圧推定処理について説明する。第3の大気圧推定処理は、第2の大気圧推定処理と比較して、さらに、ABV26の開閉も考慮して、閾値Qthを補正する処理を追加した点が異なる。したがって、同一の処理内容については、説明を適宜簡略化する。
なお、本実施形態では、電子制御式のABV26を採用しているが、第3の大気圧推定処理では、敢えて、ABV26が開いているか又は閉じているかという二者択一の場合に限定した処理について説明する。
図7は、第3の大気圧推定処理における動作の一例を示すフローチャートである。
ここで、ステップS401〜ステップS404の処理は、ステップS301〜ステップS304の処理と同様である。
ステップS401:プロセッサ10は、エンジン30の回転速度Neを読み込む。
ステップS402:プロセッサ10は、WGV40の開度を読み込む。
ステップS403:プロセッサ10は、閾値Qthを求める。
ステップS404:プロセッサ10は、吸入空気量Qを読み込む。
ステップS405:プロセッサ10は、ABV26の状態を検知する。即ち、プロセッサ10は、ABV用開度センサ26aの出力値を読み込むことにより、ABV26が開状態であるか、又は、閉状態であるかを判定する。
ステップS406:プロセッサ10は、ABV26の開度が閉状態の場合(ステップS406:No)、ステップS408の処理に移行する。一方、ABV26の開度が開状態の場合(ステップS406:Yes)、ステップS407の処理に移行する。
ステップS407:プロセッサ10は、ステップS403で算出した閾値Qthを補正する。具体的には、ABV26が開状態であれば、吸気管21内の過給圧Pも下がり、その分、大気圧に近い状態になる。そこで、プロセッサ10は、例えば、ステップS404で求めた閾値Qthを現在の設定よりも所定値分ΔQ大きくなるように補正する。
ステップS408:プロセッサ10は、吸入空気量Qが閾値Qth以下であるか否かを判定する。閾値Qth以下の場合(ステップS408:Yes)、ステップS409に移行する。一方、閾値Qthを超えている場合(ステップS408:No)、図7に示すフローチャートの処理を終了する。
ステップS409:プロセッサ10は、第1の大気圧推定処理と同様、大気圧(推定値)の算出処理のサブルーチンを実行する。そして、プロセッサ10は、図7に示すフローチャートの処理を終了する。
以上より、第3の大気圧推定処理によれば、ABV26の開状態を考慮し、閾値Qthを補正して、吸入空気量Qが閾値Qth以下であれば、結果として得られた大気圧(推定値)を現在の大気圧と推定することができる。
なお、第3の大気圧推定処理では、図7に示すステップS402の処理をスキップし、第1の大気圧推定処理と同様にして、閾値Qthを求め、ステップS407の処理で閾値Qthを補正するようにしてもよい。これにより、第3の大気圧推定処理では、WGV40の開度の情報を利用せずに、吸入空気量Qが閾値Qth以下であれば、結果として得られた大気圧(推定値)を現在の大気圧と推定することができる。
ここで、第3の大気圧推定処理において、例えば、アクチュエータによりABV26を全開(オン)と全閉(オフ)というように動作させても良いが、この場合、ABV用開度センサ26aのようなセンサを用いずに、以下に説明する他の手段でABV26の動作状態を判断するようにしてもよい。
具体的には、本実施形態の制御システムSは、例えば、本出願人により提案された特開2014−46730号公報に記載の車載用電子制御装置のドライバIC等(図示省略)を備えてもよい。
このドライバICは、例えば、ECU1からの信号に基づいて外部のアクチュエータを駆動するものであり、アクチュエータを駆動する駆動回路や、アクチュエータ等の天絡、地絡、断線(開放)、正常等の状態を診断する診断回路を有する。ここで、ドライバICは、駆動回路を介して、アクチュエータに対して、通電ON/OFF等の制御を行うことで、アクチュエータを駆動する。ドライバICは、診断回路による診断機能により、天絡、地絡、断線、正常の何れかの状態を診断する。ドライバICは、診断する度に診断結果として、例えば、天絡(1,1)、地絡(1,0)、断線(0,1)、正常(0,0)の何れかのデータをECU1に出力する。ここで、正常(0,0)は、例えば、ABV26の全開(オン)又は全閉(オフ)の正常動作を意味する。
つまり、アクチュエータ等の固着が生じた場合、ABV26の動作に関し、ECU1の認識状態と実状態に差が生じるところ、上記の診断機能により、ECU1は、ABVの動作状態が分かる。したがって、ECU1は、診断結果に応じて、例えば、天絡、地絡、断線等の故障発生時に、所定の対応の制御を行うことができる。
[第4の大気圧推定処理]
次に、第4の大気圧推定処理について説明する。第4の大気圧推定処理は、第3の大気圧推定処理と比較して、さらに、ABV26が開いているか又は閉じているかという二者択一ではなく、ABV26の開度を閉じた状態(開度=0%)から全開状態(開度=100%)まで変化する場合について、考慮する点が異なる。そこで、同一の処理内容については、説明を適宜簡略化する。
図8は、第4の大気圧推定処理における動作の一例を示すフローチャートである。ここで、ステップS501〜ステップS504の処理は、ステップS301〜ステップS304の処理と同様である。
ステップS501:プロセッサ10は、エンジン30の回転速度Neを読み込む。
ステップS502:プロセッサ10は、WGV40の開度を読み込む。
ステップS503:プロセッサ10は、閾値Qthを求める。
ステップS504:プロセッサ10は、吸入空気量Qを読み込む。
ステップS505:プロセッサ10は、ABV用開度センサ26aの出力値として、ABV26の開度(0〜100%の何れかの値)を読み込む。
ステップS506:プロセッサ10は、ABV26の開度に応じて、閾値Qthを補正する。具体的には、ABV26が開くに従って、吸気管21内の過給圧Pも下がり、より大気圧に近い状態になる。これにより、プロセッサ10は、第3の大気圧推定処理と同様、閾値Qthを現在の設定よりも所定値分ΔQ大きくなるように補正する。
なお、本実施形態では、例えば、過給圧P毎に、ABV26の開度に応じて補正する補正量をテーブル化して予めフラッシュメモリ12に記憶してもよい。この場合、プロセッサ10は、現在の過給圧Pに応じて、テーブルのデータを参照して補正量を決定して、閾値Qthを補正する。
ステップS507:プロセッサ10は、吸入空気量Qが閾値Qth以下であるか否かを判定する。閾値Qth以下の場合(ステップS507:Yes)、ステップS508に移行する。一方、閾値Qthを超えている場合(ステップS507:No)、図8に示すフローチャートの処理を終了する。
ステップS508:プロセッサ10は、図4に示す大気圧(推定値)の算出処理のサブルーチンを実行する。そして、プロセッサ10は、図8に示すフローチャートを終了する。
以上より、第4の大気圧推定処理によれば、ABV26の開度を0〜100%まで考慮して、閾値Qthを補正して、吸入空気量Qが閾値Qth以下であれば、結果として得られた大気圧(推定値)を現在の大気圧と推定することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、走行中に大気圧に変化が生じるような場合、ABV26やWGV40等により、大気圧の変化を調整するアクティブ制御を実行する。つまり、第2実施形態では、走行中に大気圧が変化して閾値を越えた場合、一例として、WGV40と、ABV26との少なくとも一方を制御することにより、ターボチャージャ24とスロットル弁28との間に位置する吸気通路内の圧力を低下させる。換言すると、第2実施形態では、この吸気通路内の圧力を低下させて閾値以下になるように、WGV40と、ABV26との少なくとも一方を制御する。
なお、第2実施形態は、第1実施形態の図1及び図2に示す構成と同様であるので、動作について、以下説明を行う。
図9は、第2実施形態における動作の一例を示すフローチャートである。図9に示すフローチャートの処理は、例えば、エンジン始動時に開始し、所定時間経過する毎に実行するようにしてもよい。なお、ステップS601〜ステップS607の処理は、図8に示すステップS501〜ステップS507の処理と同様である。
ステップS601:プロセッサ10は、エンジン30の回転速度Neを読み込む。
ステップS602:プロセッサ10は、WGV40の開度を読み込む。
ステップS603:プロセッサ10は、閾値Qthを求める。
ステップS604:プロセッサ10は、ABV26の開度を読み込む。
ステップS605:プロセッサ10は、ABV26の開度に応じて、大気圧の推定値の閾値Qth を補正する。
ステップS606:プロセッサ10は、吸入空気量Qを読み込む。
ステップS607:プロセッサ10は、吸入空気の吸入空気量Qが閾値Qthよりも大きいか否かを判定する。吸入空気量Qが閾値Qth 以下の場合(ステップS607:Yes)、ステップS608の処理に移行する。一方、吸入空気量Qが閾値Qthを超えている場合(ステップS607:No)、大気圧推定の更新頻度を確保する処理(ステップS609)に移行する。
ステップS608:プロセッサ10は、図4に示す大気圧(推定値)の算出処理のサブルーチンを実行する。そして、プロセッサ10は、図9に示すフローチャートを終了する。
ステップS609:プロセッサ10は、大気圧推定の更新頻度を確保する処理におけるサブルーチンを実行する。詳細は、図10を用いて後述する。そして、プロセッサ10は、図9に示すフローチャートを終了する。
なお、第2実施形態では、図9に示すステップS602の処理をスキップして、閾値Qthを求めるようにしてもよい。これにより、第2実施形態では、WGV40の開度の情報を利用せずに、閾値Qthの判定を実行できる。また、第2実施形態では、図9に示すステップS604、S605の処理をスキップしてもよい。これにより、第2実施形態では、ABV26の開度の情報を利用せずに、閾値Qthの判定を実行できる。
次に、大気圧推定の更新頻度を確保する処理について説明する。
図10は、大気圧推定の更新頻度を確保する処理におけるサブルーチンの一例を示すフローチャートである。
ステップS701:プロセッサ10は、先ず、大気圧の変化を調整するアクティブ制御(ステップS702〜S705)を実行するか否かの判定基準として、例えば、前回の大気圧(推定値)の更新から所定距離以上走行したか否かを判定する。
所定距離以上走行した場合(ステップS701:Yes)、ステップS702の処理に移行する。一方、所定距離未満の走行であった場合(ステップS701:No)、プロセッサ10は、大気圧の変化を調整するアクティブ制御の条件を満たさないと判定し、図10に示すサブルーチンを終了し、さらに図9に示すフローチャートの処理を終了する。
ステップS702:プロセッサ10は、次に、WGV40の目標開度を決定する。
図11は、回転速度と吸入空気量とWGVの開度との関係の一例を示す説明図である。図11において、x軸は、回転速度Neを示し、y軸は、吸入空気量Qを示し、z軸は、WGV40の目標開度(0〜100%の範囲)を示す。図11に示すマップは、例えば、数値解析のシミュレーションに基づいており、説明の便宜上、結果の概要を例示している。図11に示すマップでは、回転速度Ne及び吸入空気量Qが定まると、WGV40の目標開度が定まることを意味する。図11に示すマップでは、1つの組み合わせ(回転速度Ne、吸入空気量Q、WGV40の目標開度)を例示している。
本実施形態では、アクティブ制御を実行するため、エンジン30の回転速度Neと吸入空気量Qとに基づいて定まるWGV40の開度を、予めフラッシュメモリ12に記憶しておく。つまり、プロセッサ10は、回転速度Neと吸入空気量Qとに応じて、閾値Qth以下になるように減圧させるためのWGV40の目標開度を、図11に示すマップに基づいて決定する。なお、本実施形態では、図11に示すマップを、実機による実験によって求めることができる。
ステップS703:プロセッサ10は、続いて、ABV26の目標開度を決定する。
図12は、回転速度と吸入空気量とABVの開度との関係の一例を示すマップである。図12において、x軸は、回転速度Neを示し、y軸は、吸入空気量Qを示し、z軸は、ABV26の目標開度(0〜100%の範囲)を示す。図11に示すマップは、例えば、数値解析のシミュレーションに基づいており、説明の便宜上、結果の概要を例示している。図12に示すマップでは、回転速度Ne及び吸入空気量Qが定まると、ABV26の目標開度が定まることを意味する。図12に示すマップでは、1つの組み合わせ(回転速度Ne、吸入空気量Q、ABV26の目標開度)を例示している。なお、本実施形態では、図12に示すマップを、実機による実験によって求めることができる。
本実施形態では、アクティブ制御を実行するため、エンジン30の回転速度Neと吸入空気量Qとに基づいて定まるABV26の開度を、予めフラッシュメモリ12に記憶しておく。つまり、プロセッサ10は、回転速度Neと吸入空気量Qとに応じて、閾値Qth以下になるように減圧させるためのABV26の目標開度を、図12に示すマップに基づいて決定する。
ステップS704:プロセッサ10は、WGV40の目標開度に基づいて、例えば、WGV40をさらに開方向へ駆動させる。
ステップS705:プロセッサ10は、ABV26の目標開度に基づいて、例えば、ABV26をさらに開方向へ駆動させる。そして、プロセッサ10は、図10に示すサブルーチンを終了すると、図9に示すフローチャートの処理を終了する。ここで、プロセッサ10は、図10に示すサブルーチンを実行した場合、第1実施形態で説明した第1〜第4の大気圧推定処理の何れかを実行して、得られた大気圧(推定値)を現在の大気圧と推定するようにしてもよい。
なお、第2実施形態では、図10に示すステップS702の処理とS703の処理との少なくとも一方を実行するようにしてもよい。即ち、プロセッサ10は、図10に示すフローチャートにおいて、ステップS701、ステップS702及びステップS704の処理を実行するようにしてもよい。又は、プロセッサ10は、ステップS701、ステップS703及びステップS705の処理を実行するようにしてもよい。つまり、プロセッサ10は、WGV40とABV26の少なくとも一方を制御することで、大気圧の変化を調整するアクティブ制御を実行することができる。
また、第2実施形態では、図10に示すステップS701において、アクティブ制御を実行するか否かの判定基準として、以下のようにしてもよい。
図13は、目標トルクと回転速度と目標過給圧との関係を示す説明図である。図13において、x軸は、回転速度Neを示し、y軸は、目標トルクを示し、z軸は、目標過給圧を示す。図13に示すマップは、例えば、数値解析のシミュレーションに基づいており、説明の便宜上、結果の概要を例示しており、回転速度Ne及び目標トルクが定まると、目標過給圧が定まることを意味する。図13に示すマップでは、1つの組み合わせ(回転速度Ne、目標トルク、目標過給圧)を例示している。図13に示すマップのデータは、予めフラッシュメモリ12に記憶されている。なお、本実施形態では、図13に示すマップを、実機による実験によって求めることができる。
本実施形態では、プロセッサ10は、例えば、アクセルペダルの操作状態等に基づいて目標トルクを算出する。続いて、プロセッサ10は、図13に示すマップのデータを読み込み、目標トルクと回転速度Neとに基づいて、目標過給圧を算出する。さらに、プロセッサ10は、過給圧センサ27により検出した過給圧P(実過給圧)が、目標過給圧に一致するようにフィードバック(F/B)制御を実施する。
つまり、プロセッサ10は、目標過給圧に一致させるため、過給圧制御のフィードバック(F/B)操作量が予め設定した所定値Δd以上の差が出た場合、推定大気圧が実大気圧より、乖離していると判定してもよい(ステップS701、Yes側の判定と同等)。そして、プロセッサ10は、ステップS702〜S705において、アクティブ制御を実行するようにしてもよい。
図14は、過給圧制御のフィードバック(F/B)操作量の一例を示す説明図である。
図14に示す通り、推定大気圧が実大気圧からずれると、目標過給圧に一致させるためのフィードバック(F/B)操作量αが変化する。ここで、フィードバック(F/B)操作量α(検出値)が、推定大気圧と実大気圧との差に相当する。つまり、プロセッサ10は、フィードバック(F/B)操作量αについて所定値Δd以上の差を検出した場合、実大気圧を実測しなくても、推定大気圧が実大気圧より乖離しているか否かを判定することができる。
以上より、第2実施形態によれば、例えば、実際の大気圧が変化した場合あっても、アクティブ制御を実行することにより、大気圧推定を可能とし、大気圧の更新頻度を確保できる。つまり、プロセッサ10は、例えば、フィードバック(F/B)操作量に基づいて、大気圧の変化を判定できる。これにより、プロセッサ10は、走行中の高度変化による大気圧変化だけでなく、天候による大気圧変化であっても、アクティブ制御を実行することにより、大気圧推定を実現できる。また、第2実施形態によれば、大気圧が変化した場合であっても、上記のアクティブ制御により、いわゆるターボ過回転の発生を抑制することができる。
[上記実施形態の補足事項]
上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術的思想について、以下に効果と共に記載する。
(a)上記過給圧の平均値に基づいて、上記大気圧を推定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
上記技術的思想によれば、例えば、外乱などにより過給圧の検出値が多少変動しても、過給圧の平均値を用いることで、過給圧の検出値の変動が平滑化され、大気圧の推定精度の低下を抑制することができる。
(b)過給圧制御のフィードバック(F/B)操作量が予め設定した所定値以上の差が出た場合、推定大気圧が実大気圧より乖離していると判定し、上記吸気通路内の圧力を低下させることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
上記技術的思想によれば、実際の大気圧が変化した場合であっても、フィードバック(F/B)操作量に基づいて、アクティブ制御を実行することにより、大気圧推定を可能とすることができる。
(c)吸入空気量がエンジン回転速度に応じた閾値以下になったときに、ターボチャージャのコンプレッサとスロットル弁との間に位置する吸気通路内の圧力に基づいて、大気圧を推定する処理を実行することを特徴とする内燃機関の制御方法。
上記技術的思想によれば、多様な運転状態で大気圧を推定可能な内燃機関の制御方法を提供できる。
以上、本件に開示する実施形態について明細書及び図面等を用いて説明したが、本件開示の技術は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
また、特許請求の範囲、明細書及び図面中において示した装置及び方法における動作等の各処理の実行順序は、前の処理の出力結果を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実行してもよい場合がある点に留意すべきである。
さらに、明細書及び図面中のフローの処理に関して、「先ず、」、「次に、」「続いて、」等の用語を用いて説明したとしても、各種の改良又は変更に関し、この順で実施しなければならないことを必ずしも意味しないという点に留意すべきである。例えば、図10に示すフローチャートの処理で、ステップS702とステップS703とは、順序が逆であってもよい。
また、上記実施形態では、閾値等との比較において「〜以上」や「〜以下」とした記載箇所は、当該記載に限定されるものではなく、「〜より大きい(〜を上回る)」や「〜より小さい(〜を下回る)」に適宜置き換えた実施形態を構成することも可能である。
1…ECU
21…吸気管
24…ターボチャージャ
26…ABV
28…スロットル弁
30…エンジン
40…WGV

Claims (4)

  1. 吸入空気量がエンジン回転速度に応じた閾値以下になったときに、ターボチャージャのコンプレッサとスロットル弁との間に位置する吸気通路内の圧力に基づいて、大気圧を推定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記吸入空気量が前記閾値を超えた場合には、前記ターボチャージャのタービンをバイパスする第1のバイパス通路に配置された第1流量制御弁と、前記ターボチャージャのコンプレッサをバイパスする第2のバイパス通路に配置された第2流量制御弁との少なくとも一方を制御することにより、前記ターボチャージャのコンプレッサと前記スロットル弁との間に位置する前記吸気通路内の圧力を低下させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記第1流量制御弁の開度をさらに考慮して、前記閾値を求めることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記第2流量制御弁の開度に応じて、前記閾値を補正することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
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