JP2016130521A - Internal combustion engine control device - Google Patents
Internal combustion engine control device Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016130521A JP2016130521A JP2016084894A JP2016084894A JP2016130521A JP 2016130521 A JP2016130521 A JP 2016130521A JP 2016084894 A JP2016084894 A JP 2016084894A JP 2016084894 A JP2016084894 A JP 2016084894A JP 2016130521 A JP2016130521 A JP 2016130521A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- target
- acceleration
- turbine
- internal combustion
- combustion engine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 title claims abstract description 117
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 claims abstract description 161
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 claims abstract description 14
- 239000002699 waste material Substances 0.000 claims description 138
- 238000012937 correction Methods 0.000 abstract description 35
- 230000007423 decrease Effects 0.000 abstract description 11
- 230000004044 response Effects 0.000 abstract description 2
- 239000000446 fuel Substances 0.000 description 49
- 230000001052 transient effect Effects 0.000 description 44
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 42
- 238000000034 method Methods 0.000 description 27
- 230000008569 process Effects 0.000 description 27
- 230000006870 function Effects 0.000 description 19
- 230000008859 change Effects 0.000 description 17
- 230000006399 behavior Effects 0.000 description 16
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 16
- 230000006978 adaptation Effects 0.000 description 10
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 7
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 6
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 6
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 6
- 239000003054 catalyst Substances 0.000 description 5
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 5
- 238000000746 purification Methods 0.000 description 5
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 3
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 3
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 3
- 230000003111 delayed effect Effects 0.000 description 2
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 2
- 230000002123 temporal effect Effects 0.000 description 2
- 238000012546 transfer Methods 0.000 description 2
- UGFAIRIUMAVXCW-UHFFFAOYSA-N Carbon monoxide Chemical compound [O+]#[C-] UGFAIRIUMAVXCW-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N atomic oxygen Chemical compound [O] QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910002091 carbon monoxide Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000006555 catalytic reaction Methods 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 239000002826 coolant Substances 0.000 description 1
- 239000000498 cooling water Substances 0.000 description 1
- 238000013461 design Methods 0.000 description 1
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 229930195733 hydrocarbon Natural products 0.000 description 1
- 150000002430 hydrocarbons Chemical class 0.000 description 1
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 229910017464 nitrogen compound Inorganic materials 0.000 description 1
- 150000002830 nitrogen compounds Chemical class 0.000 description 1
- 239000001301 oxygen Substances 0.000 description 1
- 229910052760 oxygen Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000010992 reflux Methods 0.000 description 1
- 230000004043 responsiveness Effects 0.000 description 1
- 230000000630 rising effect Effects 0.000 description 1
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Supercharger (AREA)
Abstract
Description
本発明は、内燃機関の制御装置に関する。 The present invention relates to a control device for an internal combustion engine.
従来から、ウェイストゲート弁を一律に開弁するウェイストゲート弁開弁制御形態と、通常の過給圧制御形態とを適宜切り換えて運転する過給機付き内燃機関の制御技術が知られている(たとえば特許文献1)。 2. Description of the Related Art Conventionally, there is known a control technology for an internal combustion engine with a supercharger that is operated by appropriately switching between a waste gate valve opening control mode for uniformly opening a waste gate valve and a normal supercharging pressure control mode ( For example, Patent Document 1).
しかしながら、加速開始時のタービンの回転状態が種々の要因によって変動した場合には、加速開始後の加速プロフィールが著しく変動するという問題がある。 However, when the rotational state of the turbine at the start of acceleration varies due to various factors, there is a problem that the acceleration profile after the acceleration starts varies significantly.
請求項1に記載の内燃機関の制御装置は、タービンの上流部から下流部へ排ガスの一部を迂回させることによって、タービンが排ガスから受ける仕事率を制御可能に構成されたウェイストゲート弁を備える内燃機関の制御装置であって、内燃機関の過給域において、要求トルクに応じてウェイストゲート弁の開度を制御する開度制御部と、内燃機関の加速時に、加速開始時のタービンの回転速度が減少状態の場合には、開度制御部により制御されるウェイストゲート弁の開度を開き側に補正する開度補正部とを備えることを特徴とする。
請求項7に記載の内燃機関の制御装置は、タービンの上流部から下流部へ排ガスの一部を迂回させることによって、タービンが排ガスから受ける仕事率を制御可能に構成されたウェイストゲート弁を備える内燃機関の制御装置であって、内燃機関の同一回転速度および同一負荷からの同一アクセル操作量による加速時に、加速開始時のウェイストゲート弁の開度が大きいほど、加速期間中のウェイストゲート弁の開度をより閉じ側に制御する開度制御部を備えることを特徴とする。
The control apparatus for an internal combustion engine according to
The control apparatus for an internal combustion engine according to
本発明によれば、内燃機関の加速時に、加速開始時のタービンの回転速度が減少状態の場合には、ウェイストゲート弁の開度を開き側に補正するので、同一の回転速度および負荷条件から同一アクセルペダル踏量の加速条件下で、一律の加速プロフィールを実現できる。 According to the present invention, when the rotational speed of the turbine at the start of acceleration is in a reduced state during acceleration of the internal combustion engine, the opening degree of the waste gate valve is corrected to the open side. A uniform acceleration profile can be realized under the same acceleration pedal depression conditions.
−第1の実施の形態−
図面を参照しながら、本発明の第1の実施の形態による内燃機関の制御装置について説明する。
図1はエンジン制御装置100のシステム全体の概略構成図である。エンジン制御装置100は、内燃機関1、吸気温度センサ2、ターボ過給機3、エアバイパス弁4、インタークーラ5、過給温度センサ6、スロットル弁7、吸気マニホールド8、過給圧センサ9、流動強化弁10、吸気バルブ11、排気バルブ13、燃料噴射弁15、点火プラグ16、ノックセンサ17、クランク角度センサ18、ウェイストゲート弁19、空燃比センサ20、排気浄化触媒21、EGR(Exhausted Gas Recirculation)管22、EGRクーラ23、EGR弁24、温度センサ25、差圧センサ26およびECU(Electronic Con
trol Unit)27を備えている。
-First embodiment-
An internal combustion engine control apparatus according to a first embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of the entire system of the
trol unit) 27.
内燃機関1には吸気流路および排気流路が連通している。吸気流路にはエアフローセンサおよびエアフローセンサに内蔵された吸気温度センサ2が組み付けられている。ターボ過給機3は、コンプレッサ3aとタービン3bとによって構成され、コンプレッサ3aが吸気流路に接続され、タービン3bが排気流路に接続されている。ターボ過給機3のタービン3bは、内燃機関1からの排気ガスの有するエネルギをタービン翼の回転エネルギに変換する。ターボ過給機3のコンプレッサ3aは、タービン翼と連結されたコンプレッサ翼の回転によって、吸入流路から流入した吸入空気を圧縮する。
The
インタークーラ5は、ターボ過給機3のコンプレッサ3aの下流に設けられ、コンプレッサ3aにより断熱圧縮されて上昇した吸入空気の吸気温度を冷却する。過給温度センサ6は、インタークーラ5の下流に組み付けられ、インタークーラ5によって冷却された吸入空気の温度(過給温度)を計測する。スロットル弁7は、過給温度センサ6の下流に設けられ、吸入流路を絞り、内燃機関1のシリンダに流入する吸入空気量を制御する。スロットル弁7は、ドライバによるアクセルペダル踏量とは独立して弁開度の制御が可能な電子制御式バタフライ弁により構成される。スロットル弁7の下流には、過給圧センサ9が組み付けられた吸気マニホールド8が連通している。
The
なお、スロットル弁7の下流に設けられた吸気マニホールド8とインタークーラ5とを一体化させる構成としてもよい。この場合、コンプレッサ3aの下流からシリンダに至るまでの容積を小さくできるので、加減速の応答性向上が可能になる。
The
流動強化弁10は、吸気マニホールド8の下流に配置され、吸入空気に偏流を生じさせることによって、シリンダ内部の流れの乱れを強化させる。内燃機関1は吸気バルブ11および排気バルブ13を備えている。吸気バルブ11および排気バルブ13は、バルブ開閉の位相を連続的に可変とするための可変動弁機構をそれぞれ有している。吸気バルブ11および排気バルブ13の可変動弁機構には、バルブの開閉位相を検知するためのセンサ12および14がそれぞれ組み付けられている。内燃機関1のシリンダライナ部には、シリンダ内に直接燃料を噴射する直接式の燃料噴射弁15が備えられている。なお、燃料噴射弁15は、吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射方式であってもよい。
The flow enhancement valve 10 is arranged downstream of the
内燃機関1のシリンダヘッド部には、シリンダ内に電極部を露出させ、スパークによって可燃混合気を引火する点火プラグ16が組み付けられている。ノックセンサ17は、シリンダブロックに設けられ、燃焼室内で発生するノックの有無を検出する。クランク角センサ18は、クランク軸に組み付けられ、クランク軸の回転角度に応じた信号をクランク軸の回転速度を示す信号として後述するECU27へ燃焼周期ごとに出力する。
An
空燃比センサ20は、ターボ過給機3のタービン3bの下流に設けられ、検出された酸素濃度すなわち空燃比を示す信号をECU27へ出力する。排気浄化触媒21は、空燃比センサ20の下流に備えられ、排ガス中の一酸化炭素、窒素化合物および未燃炭化水素等の有害排出ガス成分を触媒反応によって浄化する。
The air-
ターボ過給機3には、エアバイパス弁4およびウェイストゲート弁19が備えられている。エアバイパス弁4は、コンプレッサ3aの下流からスロットル弁7の上流部までの圧力が過剰に上昇することを防ぐために、コンプレッサ3aの上流と下流とを結ぶバイパス流路上に配置される。過給状態でスロットル弁7が急激に閉止された場合には、ECU27の制御に従ってエアバイパス弁4が開かれることにより、コンプレッサ3aの下流部の圧縮された吸入空気がバイパス流路を通ってコンプレッサ3aの上流部に逆流される。その結果、過給圧を低下させることが可能となる。
The
ウェイストゲート弁19は、タービン3bの上流と下流とを結ぶバイパス流路上に配置される。ウェイストゲート弁19は、ECU27の制御によって、過給圧に対して自由に弁開度が制御可能な電動式の弁である。過給圧センサ9により検知された過給圧に基づいてECU27によってウェイストゲート弁19の開度が調整されると、排ガスの一部がバイパス流路を通過することにより、排ガスがタービン3bに与える仕事を減じることができる。その結果、過給圧を目標圧に保持することができる。なお、ウェイストゲート弁19の開度制御の詳細については、説明を後述する。
The
EGR管22は、排気浄化触媒21の下流部の排気流路と、コンプレッサ3aの上流部の吸気流路とを連通し、排気浄化触媒21の下流から排ガスを分流して、コンプレッサ3aの上流部へ還流する。EGR管22に備えられたEGRクーラ23は、排ガスを冷却する。EGR弁24は、EGRクーラ23の下流に備えられ、排ガスの流量を制御する。EGR管22には、EGR弁24の上流部の排ガスの温度を検出する温度センサ25と、EGR弁24の上流と下流との差圧を検出する差圧センサ26とが設けられている。
The EGR
ECU27は、CPU、ROM、RAM等を有し、エンジン制御装置100の各構成要素を制御したり、各種のデータ処理を実行したりする演算回路である。ECU27には上述した各種のセンサと各種のアクチュエータとが接続されている。ECU27は、スロットル弁7、燃料噴射弁11、可変動弁機構付き吸排気バルブ12および14、EGR弁24等のアクチュエータの動作を制御する。また、ECU27は、各種センサから入力された信号に基づいて、内燃機関1の運転状態を検知して、運転状態に応じて決定したタイミングで点火プラグ16に点火させる。
The
以下、ターボ過給機3に備えられたウェイストゲート弁19の開度が、内燃機関1の加速挙動に与える影響について説明する。
図2は、ターボ過給機3にウェイストゲート弁19が設けられている場合、加速開始時のウェイストゲート弁19の状態、すなわち開度が異なるとき、内燃機関1の加速挙動に与える影響を説明する図である。図2(a)は、アクセルペダル踏量と時間との関係を示し、図2(b)はスロットル弁7の開度と時間との関係を示す。図2(c)はウェイストゲート弁19と時間との関係を示し、図2(d)は目標充填効率と時間との関係を示す。図2(e)はタービン回転速度と時間との関係を示し、図2(f)はスロットル弁7の前後差圧と時間との関係を示す。なお、図2(b)〜(f)では、加速開始前にウェイストゲート弁19が閉じている場合を条件1として実線で示し、加速開始前にウェイストゲート弁19が開いている場合を条件2として破線で示す。
Hereinafter, the influence of the opening degree of the
FIG. 2 explains the influence on the acceleration behavior of the
図2(a)は、時刻t1〜時刻t2の間で、ドライバによりステップアップ的にアクセルペダル踏量が増加された場合を示している。図2(b)に示すように、時刻t1で加速が開始される前には、条件1のときのスロットル弁7は、条件2のときと比べて、閉じ側に設定される。そして、時刻t1で加速が開始された後、要求トルクが過給域であると判定されると、スロットル弁7は全開となるように設定される。
FIG. 2A shows a case where the accelerator pedal depression amount is increased step-up by the driver between time t1 and time t2. As shown in FIG. 2B, before the acceleration is started at time t1, the
図2(c)に示すように、時刻t1で加速が開始されると、ウェイストゲート弁19は、条件1の場合であっても条件2の場合であっても、全閉となるように設定される。加速開始後にウェイストゲート弁19が全閉に設定されることによって、図2(d)に示すように、車両が加速状態となってからは充填効率が増加する。この場合、図2(e)に示すように、条件1の場合は、条件2の場合と比べて、タービン3bの回転速度が大きくなる。これは、時刻t1以後車両が加速状態となっても時刻t1以前のタービン3bの回転速度の差異が直ちに減少しないため、特に条件2のように時刻t1以前にウェイストゲート弁19が全開になっている場合には、過給仕事の増加が遅れることに起因する。タービン3bの回転速度の差異が減少しないため、図2(d)に示すように、条件1の場合は時刻t3で目標充填効率に達するが、条件2の場合には時刻t3よりも遅い時刻t4で目標充填効率に達する。したがって、条件2の場合は、条件1の場合と比べて充填効率の増加が遅れるため、目標充填効率、すなわち目標要求トルクに達するまでに時間を要する。換言すると、条件2の場合には加速性が悪化している。
As shown in FIG. 2 (c), when acceleration is started at time t1, the
図2(f)に示すように、条件1の場合では、条件2の場合と比べて、時刻t1で加速が開始される前のスロットル弁7の前後差圧が大きい値を示している。このようなスロットル弁7の前後差圧は内燃機関1への吸排気時のエネルギ損失、すなわちンプ損失の要因となり、タービン3bの回転速度の増加にも影響を与える。
As shown in FIG. 2 (f), in the case of
本実施の形態によるエンジン制御装置100は、上述した加速性の悪化やポンプ損失等を防ぐために、加速中にウェイストゲート弁19の開度を制御する。この場合、エンジン制御装置100は、ウェイストゲート弁19によって過給域のトルク制御を行う内燃機関1に対して、内燃機関1の同一の回転速度および負荷条件から同一のアクセルペダル踏量により加速された場合であっても、一律の加速プロフィールを実現するものである。すなわち、エンジン制御装置100のECU27は、タービン3bの回転速度の時間変化量に基づいて、内燃機関1の過渡に起因して生じるターボ過給機3の状態の変動量を考慮して、スロットル弁7およびウェイストゲート弁19を制御する。以下、ECU27による処理について詳細に説明する。
The
図3は、ECU27の機能を模式的に説明する機能ブロック図である。図3に示すように、ECU27は、要求トルク演算部701、目標充填効率演算部702、目標スロットル弁開度演算部703、排ガス全エネルギ演算部704、目標W/G比率演算部705、目標タービン仕事演算部706、目標コンプレッサ仕事演算部707、タービン回転速度過渡挙動演算部708、目標W/G開度演算部709、目標定常過給圧演算部710およびPID定常補正量演算部711を機能的に備える。
FIG. 3 is a functional block diagram schematically illustrating functions of the
要求トルク演算部701は、内燃機関1の回転速度およびドライバによるアクセルペダル踏量に基づいて、マップ検索ならびに内挿補間によって内燃機関1に要求されるトルク(以後、要求トルクと呼ぶ)を算出する。なお、予め適合によって求められた内燃機関1の要求トルクは、内燃機関1の回転速度とアクセルペダル踏量とを軸とする二次元マップ上で表され、本マップは予め所定の記録領域に記録されている。
Based on the rotational speed of the
目標充填効率演算部702は、内燃機関1の回転速度と要求トルク演算部701により算出された要求トルクとに基づいて、マップ検索ならびに内挿補間によって内燃機関1の目標充填効率を算出する。なお、予め適合によって求められた内燃機関1の目標充填効率は、内燃機関1の回転速度と要求トルクとを軸とする二次元マップ上で表され、このマップは予め所定の記録領域に記録されている。
The target charging
目標スロットル弁開度演算部703は、内燃機関1の回転速度と目標充填効率演算部702により算出された目標充填効率とに基づいて、マップ検索ならびに内挿補間によって目標とするスロットル弁7の開度(以後、目標スロットル弁開度と呼ぶ)を算出する。そして、目標スロットル弁開度演算部703は、スロットル弁7の開度が算出した目標スロットル弁開度となるように、指示信号(スロットル弁開度指令値)を出力する。なお、予め適合によって求められた目標スロットル弁開度は、内燃機関1の回転速度と目標充填効率とを軸とする二次元マップ上で表され、このマップは予め所定の記録領域に記録されている。
A target throttle valve opening
図4(a)は、目標スロットル弁開度を設定する際のマップを模式的に示す。図4(a)の破線で示すスロットル弁目標開度等高線上では、内燃機関1の回転速度と充填効率とによって決定されるスロットル弁7の開度が等しくなることを表している。非過給域の場合、すなわち内燃機関1の内部が大気圧以下の場合には、内燃機関1の回転速度が増加し、かつ充填効率が増加するほど、スロットル弁7の開度が大きくなるように設定される。過給域の場合、すなわち内燃機関1内部が大気圧を超える場合は、スロットル弁7は全開となるように設定される。
FIG. 4 (a) schematically shows a map for setting the target throttle valve opening. On the throttle valve target opening contour shown by the broken line in FIG. 4A, the opening of the
図3に示す排ガス全エネルギ演算部704は、内燃機関1の回転速度と目標充填効率演算部702により算出された目標充填効率とに基づいて、シリンダから排出される排ガスが有する全エネルギを算出する。この場合、まず、排ガス全エネルギ演算部704は、内燃機関1の回転速度と、算出された目標充填効率と、目標空燃比とを用いて、シリンダより排出される排ガスの質量流量を算出する。次に、排ガス全エネルギ演算部704は、内燃機関1の回転速度と算出された目標充填効率とに基づいて、マップ検索ならびに内挿補間によって排ガス温度を演算する。そして、排ガス全エネルギ演算部704は、算出した排ガスの質量流量と排ガス温度と排ガスの比熱とをパラメータとして、以下の式(1)を用いて排ガスの全エネルギを算出する。なお、予め適合によって求められたシリンダより排出される排ガスの温度は、内燃機関1の回転速度と目標充填効率を軸とする二次元マップ上で表され、このマップは予め所定の記録領域に記録されている。
排ガス全エネルギ=比熱×排ガス温度×排ガス質量流量 …(1)
The exhaust gas total
Exhaust gas total energy = specific heat x exhaust gas temperature x exhaust gas mass flow rate (1)
目標W/G比率演算部705は、内燃機関1の回転速度と目標充填効率演算部702により算出された目標充填効率とに基づいて、マップ検索ならびに内挿補間により目標とするウェイストゲート比率(目標ウェイストゲート比率)を算出する。ウェイストゲート比率は、シリンダから排出された排ガスのうち、タービン3bを通過せずにウェイストゲート弁19が設けられたバイパス流路に迂回するガスの質量割合であり、0〜1の値によって表される。目標W/G比率演算部705は、内燃機関1が過給域で同一回転速度の場合、目標充填効率が大きいほど、ウェイストゲート比率が小さくなるように値を設定する。一方、目標W/G比率演算部705は、非過給域では目標充填効率に関わらずウェイストゲート比率を最大値である1に設定して、ウェイストゲート弁19を全開状態にさせる。なお、予め適合によって求められた目標ウェイストゲート比率は、内燃機関1の回転速度と目標充填効率を軸とする二次元マップ上で表され、このマップは予め所定の記録領域に記録されている。
A target W / G
目標タービン仕事演算部706は、排ガス全エネルギ演算部704で算出された排ガス全エネルギと、目標W/G比率演算部705により算出された目標ウェイストゲート比率とに基づいて、以下の式(2)を用いて目標タービン仕事を算出する。
目標タービン仕事=目標ウェイストゲート比率×排ガス全エネルギ …(2)
The target turbine
Target turbine work = target wastegate ratio x total exhaust gas energy (2)
目標コンプレッサ仕事演算部707は、目標タービン仕事演算部706によって算出された目標タービン仕事に基づいて、マップ検索ならびに内挿補間によって目標コンプレッサ仕事を演算する。なお、予め適合によって求められた目標コンプレッサ仕事は、目標タービン仕事を軸とするテーブルで表され、このマップは予め所定の記録領域に記録されている。
Based on the target turbine work calculated by the target turbine
タービン回転速度過渡挙動演算部708は、タービン翼の慣性モーメントと、タービン回転摩擦仕事と、算出された目標タービン仕事と、算出された目標コンプレッサ仕事とに基づいて、以下の式(3)を用いてタービン3bの回転速度の時間変化率を演算する。そして、タービン回転速度過渡挙動演算部708は、算出したタービン3bの回転速度の時間変化率を時間積分することによって、タービン3bの回転速度の過渡挙動を演算する。
タービン回転速度の時間変化率=(目標タービン仕事−目標コンプレッサ仕事−タービン回転摩擦仕事)/慣性モーメント …(3)
The turbine rotational speed transient
Time change rate of turbine rotation speed = (target turbine work−target compressor work−turbine rotation friction work) / moment of inertia (3)
目標W/G開度演算部709は、内燃機関1の回転速度と目標タービン仕事演算部706により算出された目標タービン仕事とに基づいて、マップ検索ならびに内挿補間によってウェイストゲート弁19の目標基準開度(以後、目標ウェイストゲート弁基準開度と呼ぶ)を演算する。なお、予め適合によって求められた目標ウェイストゲート弁基準開度は、内燃機関1の回転速度と目標タービン仕事とを軸とするテーブルで表され、このマップは予め所定の記録領域に記録されている。
The target W / G opening
図4(b)は目標ウェイストゲート弁基準開度を設定する際のマップを模式的に示す。図4(b)の破線で示すウェイストゲート弁目標開度等高線上では、内燃機関1の回転速度と充填効率とによって決定されるウェイストゲート弁19の開度が等しくなることを表している。排気流量が等流量線で示す流量以下の場合には、ウェイストゲート弁19は全開となるように設定される。排気流量が等流量線で示す流量を超える場合には、内燃機関1の回転速度が減少し、かつ充填効率が増加するほどウェイストゲート弁19は閉じ側に設定される。
FIG. 4B schematically shows a map for setting the target wastegate valve reference opening. On the waste gate valve target opening contour indicated by a broken line in FIG. 4B, the opening of the
さらに、図3の目標W/G開度演算部709は、タービン回転速度過渡挙動演算部708により算出された過渡挙動中のタービン3bの回転速度の時間変化率に基づいて、目標ウェイストゲート弁開度量を算出する。この場合、目標W/G開度演算部709は、加速開始時に過渡挙動中のタービン3bの回転速度の時間変化率が正の値の場合には、目標ウェイストゲート弁基準開度を閉じ側へ補正して、目標ウェイストゲート弁開度量を算出する。一方、目標W/G開度演算部709は、加速開始時に過渡挙動中のタービン3bの回転速度の時間変化率が負の値の場合には、目標ウェイストゲート弁基準開度を開き側へ補正して、目標ウェイストゲート弁開度量を算出する。
Further, the target W / G opening
図5は、加速開始時のタービン3bの回転速度の時間変化率と、加速期間中のウェイストゲート弁19の開度の補正量との関係を示す図である。加速開始時のタービン回転速度の時間変化率が正の値の場合は、タービン3bの回転が回転不足の状態であることを示している。したがって、タービン3bの回転速度を増加させるために、ウェイストゲート弁19が閉じ側に補正される。一方、加速開始時のタービン3bの回転速度の時間変化率が負の値の場合は、タービン3bの回転が回転過剰の状態であることを示している。したがって、タービン3bの回転速度を減少させるために、ウェイストゲート弁19が開き側に補正される。
FIG. 5 is a diagram showing the relationship between the time change rate of the rotational speed of the
図3の目標定常過給圧演算部710は、内燃機関1の回転速度と目標充填効率演算部702により算出された目標充填効率とに基づいて、マップ検索ならびに内挿補間によって目標定常過給圧を演算する。なお、予め適合によって求められた目標定常過給圧は、内燃機関1の回転速度と目標充填効率とを軸とするテーブルで表され、このマップは予め所定の記録領域に記録されている。
The target steady supercharging
PID定常補正量演算部711は、現在の過給圧と目標定常過給圧との差分に基づいて、PID制御によるフィードバック制御量を演算することにより、目標W/G開度演算部709によって算出された目標ウェイストゲート弁開度量を定常補正する。そして、PID定常補正量演算部711は、定常補正した目標ウェイストゲート弁開度量をW/G弁開度指令値としてウェイストゲート弁19へ出力して、ウェイストゲート弁19の開度を制御する。この結果、加速開始時のタービン回転速度の回転不足または回転過剰による加速プロフィールの変動を抑制して、ウェイストゲート弁19の開度を制御することによってドライバによる加速要求に応じたトルクプロフィールが実現される。
The PID steady correction
なお、排ガス全エネルギ演算部704、目標W/G比率演算部705、目標タービン仕事演算部706、目標コンプレッサ仕事演算部707およびタービン回転速度過渡挙動演算部708がタービン3bの回転速度を演算するものに限定されない。すなわち、タービン回転速度センサを設けて、タービン3bの回転速度を直接検出する構成としても同様が得られる。
The exhaust gas total
図6は、ECU27が上述した処理を行うことによって実行される加速制御を示す。図6(a)は、異なる3つの条件でのアクセルペダル踏量と時間との関係、図6(b)はアクセルペダル踏量に応じたスロットル弁7の開度と時間との関係を示す。図6(c)はアクセルペダル踏量に応じたウェイストゲート弁19の開度と時間との関係、図6(d)はアクセルペダル踏量に応じてスロットル弁7とウェイストゲート弁19との開度が制御されたことによる充填効率と時間との関係を示している。図6では、3つの条件のうちアクセルペダル踏量が最大の場合を条件1として実線で示し、アクセルペダル踏量が中間の場合を条件2として破線で示し、アクセルペダル踏量が最少の場合を条件3として一点鎖線で示す。
FIG. 6 shows acceleration control executed by the
図6(a)は、時刻t1〜t2の間でアクセルペダル踏量が増加、すなわち加速されたことを示している。アクセルペダル踏量の増加に伴って、図6(b)に示すように、スロットル弁7が全開状態とされる。一方、図6(c)に示すように、アクセルペダル踏量が最大の条件1の場合は、ウェイストゲート弁19の開度は3つの条件のうちで最も閉じ側に設定される。アクセルペダル踏量が最少の条件3の場合は、ウェイストゲート弁19の開度は3つの条件のうちで最も開き側に設定される。アクセルペダル踏量が中間の条件2の場合は、ウェイストゲート弁19の開度は3つの条件のうちの中間の開度に設定される。すなわち、アクセルペダル踏量が大きいほど、加速終了時(時刻t2)でのウェイストゲート弁19の開度が閉じ側になるように設定される。
FIG. 6A shows that the accelerator pedal depression amount increased, that is, accelerated between times t1 and t2. As the accelerator pedal depression amount increases, the
上記のようにスロットル弁7とウェイストゲート弁19とが制御されると、充填効率が上昇して、アクセルペダル踏量に基づいて定まる目標充填効率に達する。図6(d)に示すように、条件1の場合には時刻t3で、条件2では時刻t4で、条件3では時刻t5でそれぞれ目標充填効率に達する。すなわち、アクセルペダル踏量が大きいほど、換言するとウェイストゲート弁19の開度が閉じ側に設定されているほど、目標充填効率に達するまでの時間が短くなる。そして、目標充填効率に達した時点で、充填効率が目標状態に保持されるようにウェイストゲート弁19の開度が制御される。図6(c)に示すように、条件1の場合では時刻t3で、条件2では時刻t4で、条件3では時刻t5で、ウェイストゲート弁19の開度が開き側に設定される。この結果、定常状態ではターボ過給機3の無駄仕事を排除して燃費低減を実現し、加速状態ではドライバによる加速要求に応じたトルクプロフィールを実現する。
When the
図7は、ECU27が内燃機関1の過渡に起因して生じたターボ過給機3の増加変動分、すなわち車両が減速中にドライバにより加速された場合を考慮してスロットル弁7およびウェイストゲート弁19の開度を制御した場合の加速制御を示すタイミングチャートである。図7(a)は、アクセルペダル踏量と時間との関係、図7(b)はアクセルペダル踏量に応じたスロットル弁7の開度と時間との関係を示す。図7(c)はアクセルペダル踏量に応じたウェイストゲート弁19の開度と時間との関係、図7(d)はタービン回転速度と時間との関係を示す。図7(e)はスロットル弁7の下流圧と時間との関係を示し、図7(f)はアクセルペダル踏量に応じてスロットル弁7とウェイストゲート弁19との開度が制御されたことによる充填効率と時間との関係を示している。図7(c)〜(f)では、3つの条件のうち基準加速条件を条件1として実線で示し、ウェイストゲート弁19に過渡補正を実施しなかった場合を条件2として破線で示し、ウェイストゲート弁19に過渡補正を実施した場合を条件3として一点鎖線で示す。
FIG. 7 shows the
図7(a)は、時刻t1〜t2の間でアクセルペダル踏量が増加、すなわち加速されたことを示している。要求トルクが過給域であると判断されると、図7(b)に示すように、アクセルペダル踏量の増加に伴って、スロットル弁7が全開状態とされる。図7(c)に示すように、条件1および条件2の場合には、加速終了時(時刻t2)でのウェイストゲート弁19の開度が実質的に同じ開度となるように閉じ側に設定される。これに対して、条件3の場合には、時刻t2でのウェイストゲート弁19の開度は、条件1および条件2の場合よりも開き側に設定される。このため、図7(d)に示すように、過渡補正を行っていない条件2の場合のタービン回転速度の増加プロフィールは、基準加速条件である条件1の場合のタービン3bの回転速度の増加プロフィールと比べて、著しく増加側で推移する。さらに、図7(e)に示すように、条件2の場合には、スロットル弁7の下流圧力は、条件1の場合のスロットル弁7の下流圧力の増加プロフィールと比べて、著しく増加側で推移する。その結果、図7(f)に示すように、条件2の場合の充填効率は、条件1の場合の充填効率の増加プロフィールと比べて増加側で推移して、条件1で目標充填効率となる時刻t4よりも早い時刻t3で目標充填効率に到達する。
FIG. 7A shows that the accelerator pedal depression amount is increased, that is, accelerated between times t1 and t2. If it is determined that the required torque is in the supercharging region, as shown in FIG. 7B, the
上記のように過渡補正を行っていない場合(条件2)と比べて、過渡補正を行った条件3の場合のタービン3bの回転速度は、図7(d)に示すように、基準加速条件である条件1の場合のタービン3bの回転速度の増加プロフィールに近いプロフィールになる。さらに、図7(e)に示すように、条件3の場合には、スロットル弁7の下流圧力は、条件1の場合のスロットル弁7の下流圧力の増加プロフィールとほぼ一致する。その結果、図7(f)に示すように、条件3の場合の充填効率は、条件1の場合の充填効率の増加プロフィールとほぼ一致するので、条件1と条件3では、時刻t4で目標充填効率に到達する。
As shown in FIG. 7D, the rotational speed of the
図8は、ECU27が内燃機関1の過渡に起因して生じたターボ過給機3の減少変動分、すなわち車両が加速中にドライバによりさらに加速された場合を考慮してスロットル弁7およびウェイストゲート弁19の開度を制御した場合の加速制御を示すタイミングチャートである。図8(a)は、アクセルペダル踏量と時間との関係、図8(b)はアクセルペダル踏量に応じたスロットル弁7の開度と時間との関係を示す。図8(c)はアクセルペダル踏量に応じたウェイストゲート弁19の開度と時間との関係、図8(d)はタービン回転速度と時間との関係を示す。図8(e)はスロットル弁7の下流圧と時間との関係を示し、図8(f)はアクセルペダル踏量に応じてスロットル弁7とウェイストゲート弁19との開度が制御されたことによる充填効率と時間との関係を示している。なお、図8(c)〜(f)では、3つの条件のうち基準加速条件を条件1として実線で示し、ウェイストゲート弁19に過渡補正を実施しなかった場合を条件2として破線で示し、ウェイストゲート弁19に過渡補正を実施した場合を条件3として一点鎖線で示す。
FIG. 8 shows the
図8(a)は、時刻t1〜t2の間でアクセルペダル踏量が増加、すなわち加速されたことを示している。現在のトルクおよび要求トルクが過給域にある場合には、図8(b)に示すように、アクセルペダル踏量が増加された後もスロットル弁7は全開状態に保持される。図8(c)に示すように、条件1および条件2の場合には、加速終了時(時刻t2)でのウェイストゲート弁19の開度が実質的に同じ開度となるように閉じ側に設定される。これに対して、条件3の場合には、時刻t2でのウェイストゲート弁19の開度は、条件1および条件2の場合よりも閉じ側に設定される。このため、図8(d)に示すように、過渡補正を行っていない条件2の場合のタービン3bの回転速度の増加プロフィールは、基準加速条件である条件1の場合のタービン3bの回転速度の増加プロフィールと比べて、著しく減少側で推移する。さらに、図8(e)に示すように、条件2の場合には、スロットル弁7の下流圧力は、条件1の場合のスロットル弁7の下流圧力の増加プロフィールと比べて、著しく減少側で推移する。その結果、図8(f)に示すように、条件2の場合の充填効率は、条件1の場合の充填効率の増加プロフィールと比べて減少側で推移して、条件1で目標充填効率となる時刻t3よりも遅い時刻t4で目標充填効率に到達する。
FIG. 8A shows that the accelerator pedal depression amount is increased, that is, accelerated between times t1 and t2. When the current torque and the required torque are in the supercharging region, as shown in FIG. 8B, the
上記のように過渡補正を行っていない場合(条件2)と比べて、過渡補正を行った条件3の場合のタービン3bの回転速度は、図8(d)に示すように、基準加速条件である条件1の場合のタービン3bの回転速度の増加プロフィールに近いプロフィールになる。さらに、図8(e)に示すように、条件3の場合には、スロットル弁7の下流圧力は、条件1の場合のスロットル弁7の下流圧力の増加プロフィールに近いプロフィールになる。その結果、図8(f)に示すように、条件3の場合の充填効率は、条件1の場合の充填効率の増加プロフィールに近いプロフィールになるので、条件1と条件3では、時刻t3で目標充填効率に到達する。
As shown in FIG. 8D, the rotational speed of the
したがって、図7で示した車両の減速中に加速する場合あっても、図8で示した車両の加速中にさらに加速する場合であっても、加速開始時のタービン3bの回転速度の回転過剰による加速プロフィールの変動を抑制できる。その結果、ウェイストゲート弁19の開度を制御することによって、ドライバの加速要求に応じたトルクプロフィールを実現できる。
Therefore, whether the vehicle is accelerating during deceleration of the vehicle shown in FIG. 7 or is further accelerated during acceleration of the vehicle shown in FIG. 8, excessive rotation of the rotational speed of the
図9のフローチャートを用いて、第1の実施の形態によるECU27による加速制御処理について説明する。図9のフローチャートに示す各処理は、ECU27によりプログラムを実行して行われる。このプログラムは、メモリ(不図示)に格納されており、イグニッションスイッチがオンされるとECU27により起動され、実行される。
The acceleration control process by the
ステップS601では、ドライバによるアクセルペダル踏量と内燃機関1の回転速度とに基づいて、要求トルクを算出してステップS602へ進む。ステップS602では、要求トルクの時間変化率に基づいて加速判定を行う。要求トルクが時間変化に応じて増加している場合、すなわち加速中の場合には、ステップS602が肯定判定されてステップS603へ進む。要求トルクが時間変化に応じて減少している場合、すなわち加速中ではない場合には、ステップS602が否定判定されて処理を終了する。
In step S601, the required torque is calculated based on the accelerator pedal depression amount by the driver and the rotational speed of the
ステップS603では、算出された要求トルクが過給域内か否かを判定する。要求トルクが過給域内の場合には、ステップS603が肯定判定されてステップS604へ進む。要求トルクが過給域内ではない場合には、ステップS603が否定判定されて処理を終了する。ステップS604では、スロットル弁7の開度を全開にさせてステップS605へ進む。ステップS605においては、上述したように目標ウェイストゲート弁基準開度を算出してステップS606へ進む。ステップS606では、タービン3bの回転速度を検出してステップS607へ進む。
In step S603, it is determined whether the calculated required torque is within the supercharging region. If the requested torque is within the supercharging region, an affirmative determination is made in step S603 and the process proceeds to step S604. If the requested torque is not within the supercharging region, a negative determination is made in step S603 and the process ends. In step S604, the opening degree of the
ステップS607では、内燃機関1の現在の回転速度とトルクとで定まるタービン回転速度定常収束値を基準値として算出し、加速開始時でのタービン3bの回転速度と基準値とを比較して、加速開始時のタービン3bの回転数が不足しているか否かを判定する。タービン3bの回転数が不足している場合、すなわち加速開始時のタービン3bの回転速度が基準値未満の場合には、ステップS607が肯定判定されてステップS608へ進む。ステップS608では、ステップS605で算出された目標ウェイストゲート弁基準開度に対して閉じ側の補正をして目標ウェイストゲート弁開度量を算出し、処理を終了する。
In step S607, the turbine rotational speed steady convergence value determined by the current rotational speed and torque of the
タービン3bの回転数が不足していない場合、すなわち加速開始時のタービン回転速度が基準値以上の場合には、ステップS607が否定判定されてステップS609へ進む。ステップS609では、タービン3bの回転数が過剰であるか否かを判定する。タービン3bの回転数が過剰の場合、すなわち加速開始時のタービン3bの回転速度が基準値を超える場合には、ステップS609が肯定判定されてステップS610へ進む。ステップS610では、ステップS605で算出された目標ウェイストゲート弁基準開度に対して開き側の補正をして目標ウェイストゲート弁開度量を算出し、処理を終了する。タービン3bの回転数が過剰ではない場合、すなわち加速開始時のタービン3bの回転速度が基準値と等しい場合には、ステップS609が否定判定されて、ステップS605で算出された目標ウェイストゲート弁基準開度に対して補正を行うことなく処理を終了する。
If the rotation speed of the
上述した第1の実施の形態によるエンジン制御装置100によれば、次の作用効果が得られる。
(1)エンジン制御装置100は、タービンの上流部から下流部へ排ガスの一部を迂回させることによって、タービンが排ガスから受ける仕事率を制御可能に構成されたウェイストゲート弁19を備えている内燃機関1を制御する。エンジン制御装置100のECU27は、内燃機関1の同一回転速度および同一負荷からの同一アクセルペダル操作量による加速の時に、加速開始時のウェイストゲート弁19の開度が大きいほど、加速期間中のウェイストゲート弁19の開度をより閉じ側に制御するようにした。
According to the
(1) The
さらに、ECU27は、内燃機関1の同一回転速度および同一負荷から同一アクセルペダル操作量により加速された時に、加速開始時のウェイストゲート弁19の開度が同じ場合には、過給域では回転速度が大きくかつ負荷が小さいほど、非過給域では回転速度が大きくかつ負荷が大きいほど、加速期間中のウェイストゲート弁19の開度をより閉じ側に制御するようにした。より具体的には、ECU27は、内燃機関1の過給域において、要求トルクに応じてウェイストゲート弁19の開度を制御するPID定常補正量演算部711と、内燃機関1の加速時に、加速開始時のタービン3bの回転速度が減少状態の場合には、ウェイストゲート弁19の開度を開き側に補正する目標W/G開度演算部709とを機能的に備えるようにした。この結果、タービン3bを回転過剰な状態で加速した場合に発生するような過剰な加速を防止できる。したがって、内燃機関1の同一回転速度および同一負荷からの同一アクセルペダル踏量により加速された条件下で、ウェイストゲート弁19の開度を制御することにより、充填効率に対して一律の加速プロフィールを実現できる。
Furthermore, when the opening degree of the
従来技術では、過給域ではドライバによるアクセルペダル踏量の増加とともにスロットル弁を全開状態とし、ウェイストゲート弁を全閉状態としていた。図10に、従来からの技術を比較例とした場合の加速制御を示す。図10(a)は、異なる3つの条件でのアクセルペダル踏量と時間との関係、図10(b)はアクセルペダル踏量に応じたスロットル弁7の開度と時間との関係を示す。図10(c)はアクセルペダル踏量に応じたウェイストゲート弁19の開度と時間との関係、図10(d)はアクセルペダル踏量に応じてスロットル弁7とウェイストゲート弁19との開度が制御されたことによる充填効率と時間との関係を示している。なお、図10では、3つの条件のうちアクセルペダル踏量が最大の場合を条件1として実線で示し、アクセルペダル踏量が中間の場合を条件2として破線で示し、アクセルペダル踏量が最少の場合を条件3として一点鎖線で示す。
In the prior art, in the supercharging region, the throttle valve is fully opened and the waste gate valve is fully closed as the amount of accelerator pedal depression by the driver increases. FIG. 10 shows acceleration control when a conventional technique is used as a comparative example. FIG. 10A shows the relationship between the accelerator pedal depression amount and time under three different conditions, and FIG. 10B shows the relationship between the opening degree of the
図10(a)に示すように、時刻t1〜t2の間でアクセルペダル踏量が増加、すなわち加速されると、アクセルペダル踏量の増加に伴って、図10(b)に示すように、スロットル弁7が全開状態とされる。一方、図10(c)に示すように、全ての条件1〜3の場合で、時刻t2で、ウェイストゲート弁19の開度は実質的に同一の開度、すなわち全閉状態に設定される。
As shown in FIG. 10 (a), when the accelerator pedal depression amount increases, that is, is accelerated between times t1 and t2, as shown in FIG. 10 (b), as the accelerator pedal depression amount increases, The
上記のようにスロットル弁7とウェイストゲート弁19とが制御されると、充填効率が上昇して、アクセルペダル踏量に基づいて定まる目標充填効率に達する。図10(d)に示すように、条件1の場合には時刻t3で、条件2では時刻t4で、条件3では時刻t5でそれぞれ目標充填効率に達する。そして、目標充填効率に達した時点、すなわち条件1では時刻t3、条件2では時刻t4、条件3では時刻t5にて、目標状態に保持されるようにウェイストゲート弁19の開度が制御される。この場合、定常状態ではターボ過給機による無駄仕事を排除することができるとともに、加速状態ではターボ過給機が有する最大限の応答性が引き出される。しかし、図10(d)に示すように、目標充填効率に達するまでの期間は、全ての条件1〜3の場合、すなわちアクセルペダル踏量が異なる場合であっても、充填効率は同一のプロフィールを経ることになる。このため、目標充填効率に達するまでは、アクセルペダル踏量に応じたトルク調整ができなくなるので、ドライバは加速性に対する違和感を覚えることになる。
When the
上記の比較例に対して、本実施の形態のエンジン制御装置100では、加速開始時のウェイストゲート弁19の開度の違いによる加速プロフィールの変動を考慮して加速期間中のウェイストゲート弁19の開度を制御するので、充填効率は図7(f)、図8(f)に示すようなプロフィールを経ることになる。その結果、図5に示すように、定常状態ではターボ過給機3の無駄仕事を排除するとともに、加速時にはドライバによるアクセルペダル踏量に応じてトルクプロフィールを実現できる。
In contrast to the above comparative example, in the
(2)目標W/G開度演算部709は、内燃機関1の加速時に、加速開始時のタービン3bの回転速度が増加状態にある場合には、ウェイストゲート弁19の開度を閉じ側に補正するようにした。この結果、タービン3bの回転不足の状態で加速した場合に発生するような加速不足を防止できる。したがって、内燃機関1の同一回転速度および同一負荷からの同一アクセルペダル踏量により加速された条件下で、ウェイストゲート弁19の開度を制御することにより、充填効率に対して一律の加速プロフィールを実現できる。
(2) When the
(3)ECU27は、加速開始時のタービン3bの回転速度を算出するタービン回転速度過渡挙動演算部708を機能的に備える。そして、目標W/G開度演算部709は、タービン回転加速度過渡挙動演算部708により加速開始時のタービン3bの回転速度が減少状態にあると推定された場合には、ウェイストゲート弁19の開度を開き側に補正するようにした。この結果、タービン3bの回転過剰な状態で加速した場合に発生するような過剰な加速を防止できる。したがって、内燃機関1の同一回転速度および同一負荷からの同一アクセルペダル踏量により加速された条件下で、ウェイストゲート弁19の開度を制御することにより、充填効率に対して一律の加速プロフィールを実現できる。
(3) The
−第2の実施の形態−
図面を参照して、第2の実施の形態によるエンジン制御装置について説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、加速開始時のタービン回転速度と定常タービン回転速度との比較に基づいて、内燃機関の過渡に起因するターボ過給機の状態の増加変動分または減少変動分を検出する点で、第1の実施の形態と異なる。
-Second Embodiment-
An engine control apparatus according to a second embodiment will be described with reference to the drawings. In the following description, the same components as those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and different points will be mainly described. Points that are not particularly described are the same as those in the first embodiment. In the present embodiment, an increase variation or a decrease variation in the turbocharger state caused by the transient of the internal combustion engine is detected based on a comparison between the turbine rotation speed at the start of acceleration and the steady turbine rotation speed. This is different from the first embodiment.
図11は、第2の実施の形態によるエンジン制御装置100が有するECU27の機能を模式的に説明する機能ブロック図である。図11のECU27は、第1の実施の形態のECU27が有する機能に加えて、定常タービン回転速度演算部801と目標タービン回転プロフィール演算部802とを機能的に備える。
FIG. 11 is a functional block diagram schematically illustrating functions of the
定常タービン回転速度演算部801は、内燃機関1の回転速度と目標充填効率演算部702によって算出された目標充填効率とに基づいて、マップ検索ならびに内挿補間によって定常タービン回転速度を算出する。なお、なお、予め適合によって求められた定常タービン回転速度は、内燃機関1の回転速度と目標充填効率とを軸とする二次元マップで表され、このマップは予め所定の記録領域に記録されている。目標タービン回転プロフィール演算部802は、定常タービン回転速度演算部801によって算出された目標タービン回転速度を入力すると、一次遅れ伝達関数に基づいて目標タービン回転プロフィールを算出する。
The steady turbine rotation
目標W/G開度演算部709は、第1の実施の形態の場合と同様にして、目標ウェイストゲート弁基準開度を算出する。さらに、目標W/G開度演算部709は、タービン回転速度と目標タービン回転プロフィールとを比較して、目標ウェイストゲート弁開度量を算出する。この場合、目標W/G開度演算部709は、加速開始時のタービン3bの回転速度が目標タービン回転プロフィールの値よりも大きい場合には、目標ウェイストゲート弁基準開度を開き側へ補正して、目標ウェイストゲート弁開度量を算出する。一方、目標W/G開度演算部709は、加速開始時のタービン3bの回転速度が目標タービン回転プロフィールの値よりも小さい場合には、目標ウェイストゲート弁基準開度を閉じ側へ補正して、目標ウェイストゲート弁開度量を算出する。
The target W /
図12は、加速開始時のタービン3bの回転速度と基準タービン回転速度との差分と、加速期間中のウェイストゲート弁19の開度の補正量との関係を示している。加速開始時のタービン3bの回転速度と基準タービン回転速度との差分が正の値の場合、タービン3bの回転が回転過剰な状態にあることから、タービンの回転数を減少させるためにウェイストゲート弁19の開度が開き側に補正される。加速開始時のタービン3bの回転速度と基準タービン回転速度との差分が負の値の場合には、タービン3bの回転が回転不足な状態、すなわちタービン3bの回転は過渡状態である。したがって、タービン3bの回転速度を増加させるために、ウェイストゲート弁19が閉じ側に補正される。
FIG. 12 shows the relationship between the difference between the rotational speed of the
なお、第2の実施の形態においても、排ガス全エネルギ演算部704、目標タービン仕事演算部706、目標コンプレッサ仕事演算部707、タービン回転速度過渡挙動演算部708および目標W/G比率演算部709がタービン3bの回転速度を演算するものに限定されない。すなわち、タービン回転速度センサを設けて、タービン3bの回転速度を直接検出する構成としても同様が得られる。
In the second embodiment, the exhaust gas total
第2の実施の形態においても、上記の構成を有するECU27が、第1の実施の形態で説明した図9のフローチャートに示す処理を行うことによって、加速開始時のタービン3bの回転不足または回転過剰による加速プロフィールの変動を抑制し、ウェイストゲート弁19によってドライバの加速要求に応じたトルクプロフィールを実現できる。その結果、第2の実施の形態によるエンジン制御装置100は、第1の実施の形態のエンジン制御装置100と同様に、図8および図9のタイミングチャートに示す加速制御を実現する。
Also in the second embodiment, the
上述した第2の実施の形態によるエンジン制御装置100によれば、第1の実施の形態により得られる作用効果に加えて、次の作用効果が得られる。
ECU27は、内燃機関1の回転速度と負荷とに基づいて基準タービン回転速度を算出する定常タービン回転速度演算部801を機能的に備える。そして、目標W/G開度演算部709は、加速開始時のタービン3bの回転速度が算出された基準タービン回転速度よりも大きいほど、ウェイストゲート弁19の開度をより開き側に制御するようにした。この結果、加速開始時のタービン3bの回転速度の回転不足または回転過剰に起因する加速プロフィールの変動を抑制し、ドライバの加速要求に応じたトルクプロフィールを実現できる。さらには、タービン回転プロフィールを設計パラメータとして、アクセルペダル踏量に対する加速の調整が可能になる。
According to the
The
−第3の実施の形態−
図13〜図16を参照して、第3の実施の形態によるエンジン制御装置について説明する。以下の説明では、第2の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1および第2の実施の形態と同じである。本実施の形態では、スロットル弁とウェイストゲート弁との協調制御によって、内燃機関の運転モードが加速性重視モードと燃費性重視モードとの間で切換え可能に構成されている。そして、上記切換えの制御に起因して生じる加速開始時のターボ過給機の状態の変動を考慮して、スロットル弁およびウェイストゲート弁の開度を制御する点で、第1および第2の実施の形態と異なる。
-Third embodiment-
An engine control apparatus according to a third embodiment will be described with reference to FIGS. In the following description, the same components as those in the second embodiment are denoted by the same reference numerals, and different points will be mainly described. Points that are not particularly described are the same as those in the first and second embodiments. In the present embodiment, the operation mode of the internal combustion engine can be switched between the acceleration priority mode and the fuel efficiency priority mode by cooperative control of the throttle valve and the waste gate valve. The first and second implementations are such that the opening degree of the throttle valve and the waste gate valve is controlled in consideration of the change in the state of the turbocharger at the start of acceleration caused by the switching control. The form is different.
まず、図13を用いてスロットル弁7とウェイストゲート弁19との協調制御による加速性重視モードと燃費性重視モードとの切換え制御について説明する。図13(a)は、燃費性能と加速性能との間のトレードオフの関係を説明する図である。図13(a)に示すように、加速性重視モードの場合には、加速性能は向上するが燃費性能が悪化する、すなわちタービン3bの回転速度とポンプ損失が増加する。また、燃費性重視モードの場合には、燃費性能は向上するが、加速性能は悪化する、すなわちタービン3bの回転速度とポンプ損失が減少する。上記のようなトレードオフの関係を有する加速性重視モードと燃費性重視モードとを切換える際に、同一の内燃機関1の回転速度および負荷条件下で、スロットル弁7とウェイストゲート弁19の各開度の組み合わせを変化させる。その結果、図13(a)の破線で示す線上に沿って、加速性能と燃費性能とを変化させることができる。
First, switching control between the acceleration priority mode and the fuel efficiency priority mode by cooperative control of the
図13(b)は、加速性重視モードおよび燃費性重視モードに対する目標スロットル弁開度の関係を示す図である。図13(b)に示すように、燃費性能を重視するほどスロットル弁7の開度は開き側に設定される。加速性を重視するほどスロットル弁7の開度は閉じ側に設定される。図13(c)は、加速性重視モードおよび燃費性重視モードに対する目標ウェイストゲート弁開度量の関係を示す図である。図13(c)に示すように、燃費性能を重視するほどウェイストゲート弁19の開度は開き側に設定される。加速性を重視するほどウェイストゲート弁19の開度は閉じ側に設定される。本実施の形態においては
、図13(b)および図13(c)で表す関係と、図4に示す目標スロットル弁開度マップおよび目標ウェイストゲート弁開度マップが表す関係とを考慮することによって、内燃機関1の運転モードを加速性重視モードと燃費性重視モードとの間で切換える。以下、詳細に説明する。
FIG. 13B is a diagram showing the relationship of the target throttle valve opening degree with respect to the acceleration priority mode and the fuel efficiency priority mode. As shown in FIG. 13B, the opening degree of the
図14は、第3の実施の形態によるECU27の機能を模式的に説明するブロック図である。図14のECU27は、第2の実施の形態のECU27が有する機能に加えて、燃費重視/加速重視運転モード切換部901を機能的に備える。
FIG. 14 is a block diagram schematically illustrating functions of the
燃費重視/加速重視運転モード切換部901は、内燃機関1の回転速度と、要求トルク演算部701で算出された要求トルクと、変速機の設定状態とに基づいて、燃費重視モードと加速性重視モードとの間で、内燃機関1の運転モードを切換える。燃費重視/加速重視運転モード切換部901は、運転モードを切換える際に、運転モードの選択基準として、たとえば内燃機関1の過渡頻度を用いる。燃費重視/加速重視運転モード切換部901は、過渡頻度が小さいと判断した場合は、運転モードを燃費性重視モードに切換え、過渡頻度が大きいと判断した場合は、運転モードを加速性重視モードに切換える。
The fuel-consumption-oriented / acceleration-oriented operation
目標スロットル弁開度演算部703は、第1および第2の実施の形態の場合と同様にして、目標スロットル弁開度を算出する。そして、目標スロットル弁開度演算部703は、燃費重視/加速重視運転モード切換部901によって切換えされた運転モードに応じて、算出した目標スロットル弁開度を補正する。この場合、目標スロットル弁開度演算部703は、算出した目標スロットル弁開度を、図13(b)に基づいて補正する。そして、目標スロットル弁開度演算部703は、補正した目標スロットル弁開度をスロットル弁開度指令値として出力する。
The target throttle
目標W/G比率演算部705は、第1および第2の実施の形態の場合と同様にして、目標ウェイストゲート比率を算出する。そして、目標W/G比率演算部705は、燃費重視/加速重視運転モード切換部901によって切換えされた運転モードに応じて、算出した目標ウェイストゲート比率を補正する。換言すると、目標W/G比率演算部705は、算出した目標ウェイストゲート比率を、図13(c)に基づいて補正する。そして、目標W/G比率演算部705は、補正した目標ウェイストゲート比率を目標タービン仕事演算部706へ出力する。
The target W / G
定常タービン回転速度演算部801は、第2の実施の形態の場合と同様にして、定常タービン回転速度を算出する。そして、定常タービン回転速度演算部801は、燃費重視/加速重視運転モード切換部901によって切換えされた運転モードに応じて、算出した定常タービン回転速度を補正して、目標タービン回転プロフィール演算部802へ出力する。目標タービン回転プロフィール演算部802は、第2の実施の形態の場合と同様にして、目標タービン回転プロフィールを算出する。そして、目標タービン回転プロフィール演算部802は、燃費重視/加速重視運転モード切換部901によって切換えられた運転モードに応じて、算出した目標タービン回転プロフィールを補正する。この場合、目標タービン回転プロフィール演算部802は、目標タービン回転プロフィールを算出する際に用いる一次遅れ伝達関数のうち、加速性を重視するほど時定数をより小さい側に設定する。目標定常過給圧演算部710は、第1および第2の実施の形態の場合と同様にして、目標定常過給圧を算出し、燃費重視/加速重視運転モード切換部901によって切換えられた運転モードに応じて、算出した目標定常過給圧を補正する。
The steady turbine rotational
図15は、第3の実施の形態のECU27が協調制御によって内燃機関1の運転モードを切換え制御することに起因して生じる加速開始時のターボ過給機3の状態の変動を考慮して、スロットル弁7とウェイストゲート弁19の開度を制御した場合の加速制御を示すタイミングチャートである。図15(a)は、アクセルペダル踏量と時間との関係、図15(b)はアクセルペダル踏量に応じたスロットル弁7の開度と時間との関係を示す。図15(c)は、アクセルペダル踏量に応じたウェイストゲート弁19の開度と時間との関係、図15(d)はタービン回転速度と時間との関係を示す。図15(e)はスロットル弁7の下流圧と時間との関係、図15(f)はアクセルペダル踏量に応じてスロットル弁7とウェイストゲート弁19との開度が制御されたことによる充填効率と時間との関係を示している。なお、図15(c)〜(f)では、3つの条件のうち基準加速条件を条件1として実線で示し、ウェイストゲート弁19に過渡補正を実施しなかった場合を条件2として破線で示し、ウェイストゲート弁19に過渡補正を実施した場合を条件3として一点鎖線で示す。
FIG. 15 shows the change in the state of the
図15(a)は、時刻t1〜t2の期間でアクセルペダル踏量が増加、すなわち加速されたことを示している。要求トルクが過給域であると判定されると、図15(b)に示すように、アクセルペダル踏量に応じてスロットル弁7が全開状態とされる。図15(c)に示すように、条件1および条件2の場合には、加速終了時(時刻t2)でのウェイストゲート弁19の開度が実質的に同じ開度となるように閉じ側に設定される。これに対して、条件3の場合には、時刻t2でのウェイストゲート弁19の開度は、条件1および条件2の場合よりも開き側に設定される。このため、図15(d)に示すように、過渡補正を行っていない条件2の場合のタービン回転速度の増加プロフィールは、基準加速条件である条件1の場合のタービン回転速度の増加プロフィールと比べて、著しく増加側で推移する。さらに、図15(e)に示すように、条件2の場合には、スロットル弁7の下流圧の増加プロフィールとは、条件1の場合のスロットル弁7の下流圧の増加プロフィールと比べて、著しく増加側で推移する。その結果、図15(f)に示すように、条件2の場合の充填効率は、条件1の場合の充填効率の増加プロフィールと比べて増加側で推移して、条件1で目標充填効率となる時刻t4よりも早い時刻t3で目標充填効率に到達する。
FIG. 15A shows that the accelerator pedal depression amount is increased, that is, accelerated during the period from time t1 to time t2. When it is determined that the required torque is in the supercharging region, as shown in FIG. 15B, the
上記のように過渡補正を行っていない場合(条件2)と比べて、過渡補正を行った条件3の場合のタービン回転速度は、図15(d)に示すように、基準加速条件である条件1の場合のタービン回転速度の増加プロフィールに近いプロフィールになる。さらに、図15(e)に示すように、条件3の場合には、スロットル弁7の下流圧力は、条件1の場合のスロットル弁7の下流圧力の増加プロフィールとほぼ一致する。その結果、図15(f)に示すように、条件3の場合の充填効率は、条件1の場合の充填効率の増加プロフィールとほぼ一致するので、条件1と条件3では、時刻t4で目標充填効率に到達する。
Compared with the case where the transient correction is not performed as described above (condition 2), the turbine rotation speed in the case of
図16のフローチャートを用いて、第3の実施の形態のECU27による加速制御処理について説明する。図16のフローチャートに示す各処理は、ECU27によりプログラムを実行して行われる。このプログラムは、メモリ(不図示)に格納されており、ECU17により起動され実行される。
The acceleration control process by the
ステップS801(要求トルク算出)は、図9のステップS601(要求トルク算出)と同様の処理である。ステップS802では、要求トルクの時間変化履歴や変速機の状態等の情報に基づいて、内燃機関1の運転モードを燃費性重視モードと加速性重視モードとの間で切換えてステップS803へ進む。ステップS803(加速判定)からステップS811(ウェイストゲート弁開き側補正)までの各処理は、図9のステップS602(加速判定)からステップS610(ウェイストゲート弁開き側補正)までの各処理と同様である。
Step S801 (required torque calculation) is the same process as step S601 (required torque calculation) in FIG. In step S802, the operation mode of the
上述した第3の実施の形態によるエンジン制御装置100によれば、第1および第2の実施の形態により得られる作用効果に加えて、次の作用効果が得られる。
ECU72は、スロットル弁7の開度と、ウェイストゲート弁19の開度との組み合わせによって、内燃機関1の運転モードを、加速性を重視するモードと燃費性を重視するモードとの間で切換える燃費重視/加速重視運転モード切換部901を機能的に備える。そして、目標W/G開度演算部709は、燃費重視/加速重視運転モード切換部901によって切換えられた運転モードに基づいて、ウェイストゲート弁19の目標ウェイストゲート弁開度量を補正するようにした。その結果、内燃機関1の同一回転速度および同一負荷条件からの同一アクセルペダル踏量による中間加速条件下で一律の加速プロフィールを実現する場合に、運転モードに応じた中間加速プロフィールを設定することができる。
According to the
The ECU 72 switches the operation mode of the
上述した第3の実施の形態によるエンジン制御装置100を、以下のように変形できる。
燃費重視/加速重視運転モード切換部901による内燃機関1の運転モードの切換えは、内燃機関1の回転速度と要求トルクと変速機の設定状態に基づくものに限定されない。たとえば、ドライバによるスイッチ操作に応じて、燃費重視/加速重視運転モード切換部901は内燃機関1の運転モードを切換えてもよい。また、車両がカメラ等の下界認識システムを有する場合には、燃費重視/加速重視運転モード切換部901は、下界認識システムからの出力に基づいて内燃機関1の過渡頻度の要否を推定し、推定結果に応じて内燃機関1の運転モードを切換えてもよい。すなわち、上述したように、燃費重視/加速重視運転モード切換部901は、過渡頻度が小さいと推定すると燃費性重視モードを設定し、過渡頻度が大きいと推定すると加速性重視モードを設定すればよい。さらには、車両がナビゲーション装置を備える場合には、燃費重視/加速重視運転モード切換部901は、ナビゲーション装置が有する地図情報を活用して過渡頻度の要否を推定し、推定結果に応じて、内燃機関1の運転モードを切換えてもよい。
The
The switching of the operation mode of the
−第4の実施の形態−
図17〜図21を参照して、第4の実施の形態によるエンジン制御装置について説明する。以下の説明では、第2の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1および第2の実施の形態と同じである。本実施の形態では、内燃機関はCooled-EGRシステムを備え、Cooled-EGR量の違いに起因して生じる加速開始時のターボ過給機の状態の変動を考慮して、スロットル弁およびウェイストゲート弁の開度を制御する点で、第1および第2の実施の形態と異なる。
-Fourth embodiment-
An engine control apparatus according to a fourth embodiment will be described with reference to FIGS. In the following description, the same components as those in the second embodiment are denoted by the same reference numerals, and different points will be mainly described. Points that are not particularly described are the same as those in the first and second embodiments. In the present embodiment, the internal combustion engine has a Cooled-EGR system, and the throttle valve and the waste gate valve are considered in consideration of fluctuations in the state of the turbocharger at the start of acceleration caused by the difference in the Cooled-EGR amount. This is different from the first and second embodiments in that it controls the opening degree.
図17を用いて、Cooled-EGRシステムを備えた内燃機関1が、Cooled-EGRを導入する運転領域を説明する。図17は、内燃機関1の回転速度および充填効率の二次元マップである。本実施の形態では、図17のうち破線で囲んだ領域、すなわち過給域および非過給域の比較的高負荷領域で、従来からこの領域で実施されていたリッチ制御に代えて、Cooled-EGRを導入しつつ、ストイキ燃焼を行う。その結果、燃料消費の無駄を排除しつつ、ノック低減や排温制御によるタービン3bの破損を防止する。
The operation region in which the
図18は、上記のようにCooled-EGRシステムを導入することによる、ウェイストゲート弁19の開度、スロットル弁7の下流圧、およびタービン3bの回転速度のそれぞれと充填効率との関係を示す図である。図18(a)は、内燃機関1の回転速度および負荷を一定条件としたときにCooled-EGRを導入した場合のウェイストゲート弁19の開度と充填効率との関係を表している。図18(a)では、Cooled-EGRを導入した場合を実線で示し、Cooled-EGRを導入しない場合を破線で示している。図18(a)に示すように、Cooled-EGRの導入比率を増大させるほど、ウェイストゲート弁19を閉じ側に補正する必要がある
。
FIG. 18 is a diagram showing the relationship between the charging efficiency and the opening degree of the
図18(b)は、内燃機関1の回転速度および負荷を一定条件としたときにCooled-EGRを導入した場合のスロットル弁7の下流圧と充填効率との関係を表している。図18(b)では、Cooled-EGRを導入した場合を実線で示し、Cooled-EGRを導入しない場合を破線で示している。図18(b)に示すように、Cooled-EGRの導入比率を増大させるほど、スロットル弁7の下流圧は増加する。図18(c)は、内燃機関1の回転速度および負荷を一定条件としたときにCooled-EGRを導入した場合のタービン3bの回転速度と充填効率との関係を表している。図18(c)では、Cooled-EGRを導入した場合を実線で示し、Cooled-EGRを導入しない場合を破線で示している。図18(c)に示すように、Cooled-EGRの導入比率を増大させるほど、タービン3bの回転速度は増加する。本実施の形態では、図4に示す定常目標マップに示す関係と、上記の図18に示すようなCooled-EGRシステムの導入による影響を考慮に入れることによって、Cooled-EGRシステムに対応している。
FIG. 18B shows the relationship between the downstream pressure of the
図19は、第4の実施の形態によるECU27の機能を模式的に説明するブロック図である。図19のECU27は、第2の実施の形態のECU27が有する機能に加えて目標EGR率演算部1001および目標EGR弁開度演算部1002を機能的に備える。目標EGR率演算部1001は、内燃機関1の回転速度と、目標充填効率演算部702によって算出された目標充填効率とに基づいて、マップ検索ならびに内挿補間によって目標EGR率を算出する。そして、目標EGR率演算部1001は、内燃機関1の冷却水温によって決定される状態判定結果に基づいて、算出した目標EGR率を補正する。なお、予め適合によって求められた目標EGR率は、内燃機関1の回転速度と目標充填効率とを軸とする二次元マップ上で表され、本マップは予め所定の記録領域に記録されている。
FIG. 19 is a block diagram schematically illustrating functions of the
目標EGR弁開度演算部1002は、内燃機関1の回転速度と算出された目標充填効率に基づいて、マップ検索ならびに内挿補間よって目標EGR弁開度を算出する。そして
、目標EGR弁開度演算部1002は、目標EGR率演算部1001によって算出された目標EGR率に基づいて、算出した目標EGR弁開度を補正する。目標EGR弁開度演算部1002は、補正した目標EGR弁開度を、EGR弁開度指令値としてEGR弁24へ出力してEGR弁24の開度を制御する。なお、予め適合によって求められた目標EGR弁開度は、内燃機関1の回転速度と目標充填効率とを軸とする二次元マップ上で表され、本マップは予め所定の記録領域に記録されている。
The target EGR valve opening
目標スロットル弁開度演算部703は、第1および第2の実施の形態の場合と同様にして目標スロットル弁開度を算出する。そして、目標スロットル弁開度演算部703は、目標EGR率演算部1001によって算出された目標EGR率に基づいて、算出した目標スロットル弁開度を補正して、スロットル弁開度指令値としてスロットル弁7へ出力する。排ガス全エネルギ演算部704は、第1および第2の実施の形態の場合と同様にして算出した排ガスが有する全エネルギを、目標EGR率演算部1001によって算出された目標EGR率に基づいて補正する。
The target throttle
目標W/G比率演算部705は、第1および第2の実施の形態の場合と同様にして算出した目標ウェイストゲート比率を、目標EGR率演算部1001によって算出された目標EGR率に基づいて補正する。定常タービン回転速度演算部801は、第2の実施の形態の場合と同様にして算出した定常タービン回転速度を、目標EGR率演算部1001によって算出された目標EGR率に基づいて補正する。目標定常過給圧演算部710は、第2の実施の形態の場合と同様にして算出した目標定常過給圧を、目標EGR率演算部1001によって算出された目標EGR率に基づいて補正する。
The target W / G
図20は、第4の実施の形態のECU27がCooled-EGR量の違いに起因して生じる加速開始時のターボ過給機3の状態の変動を考慮して、スロットル弁7とウェイストゲート弁19の開度を制御した場合の加速制御を示すタイミングチャートである。図20(a)は、アクセルペダル踏量と時間との関係、図20(b)はアクセルペダル踏量に応じたスロットル弁7およびEGR弁24の開度と時間との関係を示す。図20(c)は、アクセルペダル踏量に応じたウェイストゲート弁19の開度と時間との関係、図20(d)はタービン回転速度と時間との関係を示す。図20(e)はスロットル弁7の下流圧と時間との関係、図20(f)はアクセルペダル踏量に応じてスロットル弁7とウェイストゲート弁19との開度が制御されたことによる充填効率と時間との関係を示している。図20(g)は、EGR弁24の開度に応じたEGR率の変化と時間との関係を示している。なお、図20(b)〜(f)では、3つの条件のうち基準加速条件を条件1として実線で示し、ウェイストゲート弁19に過渡補正を実施しなかった場合を条件2として破線で示し、ウェイストゲート弁19に過渡補正を実施した場合を条件3として一点鎖線で示す。
FIG. 20 shows the
図20(a)は、時刻t1〜t2の期間でアクセルペダル踏量が増加、すなわち加速されたことを示している。要求トルクが過給域であると判定されると、図20(b)に示すように、アクセルペダル踏量に応じてスロットル弁7が全開状態とされる。さらに加速条件にてEGRの導入が停止されるように、EGR弁24が全閉状態とされる。その結果、図20(g)に示すように、EGR率は、時刻t2で目標EGR率となる。図20(c)に示すように、条件1および条件2の場合には、加速終了時(時刻t2)でのウェイストゲート弁19の開度が実質的に同じ開度となるように閉じ側に設定される。これに対して、条件3の場合には、時刻t2でのウェイストゲート弁19の開度は、条件1および条件2の場合よりも開き側に設定される。このため、図20(d)に示すように、過渡補正を行っていない条件2の場合のタービン回転速度の増加プロフィールは、基準加速条件である条件1の場合のタービン回転速度の増加プロフィールと比べて、著しく増加側で推移する。さらに、図20(e)に示すように、条件2の場合には、スロットル弁7の下流圧の増加プロフィールとは、条件1の場合のスロットル弁7の下流圧の増加プロフィールと比べて、著しく増加側で推移する。その結果、図20(f)に示すように、条件2の場合の充填効率は、条件1の場合の充填効率の増加プロフィールと比べて増加側で推移して、条件1で目標充填効率となる時刻t4よりも早い時刻t3で目標充填効率に到達する。
FIG. 20A shows that the accelerator pedal depression amount is increased, that is, accelerated during the period from time t1 to time t2. When it is determined that the required torque is in the supercharging region, as shown in FIG. 20B, the
上記のように過渡補正を行っていない場合(条件2)と比べて、過渡補正を行った条件3の場合のタービン回転速度は、図20(d)に示すように、基準加速条件である条件1の場合のタービン回転速度の増加プロフィールに近いプロフィールになる。さらに、図20(e)に示すように、条件3の場合には、スロットル弁7の下流圧力は、条件1の場合のスロットル弁7の下流圧力の増加プロフィールとほぼ一致する。その結果、図20(f)に示すように、条件3の場合の充填効率は、条件1の場合の充填効率の増加プロフィールとほぼ一致するので、条件1と条件3では、時刻t4で目標充填効率に到達する。
Compared with the case where the transient correction is not performed as described above (condition 2), the turbine rotational speed in the
図21のフローチャートを用いて、第3の実施の形態のECU27による加速制御処理について説明する。図21のフローチャートに示す各処理は、ECU27によりプログラムを実行して行われる。このプログラムは、メモリ(不図示)に格納されており、ECU17により起動され実行される。
The acceleration control process by the
ステップS901(要求トルク算出)は、図9のステップS601(要求トルク算出)と同様の処理である。ステップS902では、内燃機関1の冷却水温等の情報に基づいて、内燃機関1の状態を判定してステップS903へ進む。ステップS903(加速判定)からステップS905(スロットル全開の設定)までの各処理は、図9のステップS602(加速判定)からステップS604(スロットル全開の設定)までの各処理と同様である。
Step S901 (required torque calculation) is the same process as step S601 (required torque calculation) in FIG. In step S902, the state of the
ステップS906では、内燃機関1お回転速度および要求トルクに応じて設定されるEGR率となるようにEGR弁24の開度を制御してステップS907へ進む。ステップS907(ウェイストゲート弁基準開度演算)からステップS912(ウェイストゲート弁開き側補正)までの各処理は、図9のステップS605(ウェイストゲート弁基準開度演算)からステップS610(ウェイストゲート弁開き側補正)までの各処理と同様である。
In step S906, the opening degree of the
以上で説明した第4の実施の形態によるエンジン制御装置によれば、第1および第2の実施の形態により得られた作用効果に加えて、以下の作用効果が得られる。
ECU27は、内燃機関1の運転モードを、EGRを導入するモードと、EGRの導入を禁止するモードとの間で切換える。そして、目標W/G開度演算部709は、EGRの導入の有無に基づいて、ウェイストゲート弁19の開度を補正するようにした。その結果、EGR導入による加速開始時のタービン3bの回転速度の回転過剰に伴う加速プロフィールの変動を抑制し、ウェイストゲート弁19によって、ドライバの加速要求に応じたトルクプロフィールを実現できる。
According to the engine control apparatus according to the fourth embodiment described above, the following functions and effects are obtained in addition to the functions and effects obtained by the first and second embodiments.
The
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。 As long as the characteristics of the present invention are not impaired, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and other forms conceivable within the scope of the technical idea of the present invention are also included in the scope of the present invention. .
1 内燃機関、 2 吸気温度センサ、
3 ターボ過給機、 3a コンプレッサ、
3b タービン、 4 エアバイパス弁、
5 インタークーラ、 6 温度センサ、
7 スロットル弁、 8 吸気マニホールド、
9 圧力センサ、 10 流動強化弁、
11 吸気可変動弁機構、 12 吸気可変バルブ位置センサ、
13 排気可変バルブ機構、 14 排気可変バルブ位置センサ、
15 燃料噴射弁、 16 点火プラグ、
17 ノックセンサ、 18 クランク角度センサ、
19 ウェイストゲート弁、 20 空燃比センサ、
21 排気浄化触媒、 22 EGR管、
23 EGRクーラ、 24 EGR弁、
25 温度センサ、 26 差圧センサ、
27 ECU、 100 エンジン制御装置、
701 要求トルク演算部、 702 目標充填効率演算部、
703 目標スロットル弁開度演算部、 704 排ガス全エネルギ演算部、
705 目標W/G比率演算部、 706 目標タービン仕事演算部、
707 目標コンプレッサ仕事演算部、 708 タービン回転速度過渡挙動演算部、
709 目標W/G開度演算部、 710 目標定常過給圧演算部、
711 PID定常補正量演算部、 801 定常タービン回転速度演算部、
802 目標タービン回転プロフィール演算部、
901 燃費重視/加速重視運転モード切換部、
1001 目標EGR率演算部、 1002 目標EGR弁開度演算部
1 internal combustion engine, 2 intake air temperature sensor,
3 turbocharger, 3a compressor,
3b turbine, 4 air bypass valve,
5 Intercooler, 6 Temperature sensor,
7 throttle valve, 8 intake manifold,
9 Pressure sensor, 10 Flow enhancement valve,
11 intake variable valve mechanism, 12 intake variable valve position sensor,
13 Exhaust variable valve mechanism, 14 Exhaust variable valve position sensor,
15 fuel injection valve, 16 spark plug,
17 Knock sensor, 18 Crank angle sensor,
19 waste gate valve, 20 air-fuel ratio sensor,
21 exhaust purification catalyst, 22 EGR pipe,
23 EGR cooler, 24 EGR valve,
25 temperature sensor, 26 differential pressure sensor,
27 ECU, 100 engine control device,
701 required torque calculation unit, 702 target filling efficiency calculation unit,
703 target throttle valve opening calculation unit, 704 exhaust gas total energy calculation unit,
705 target W / G ratio calculation unit, 706 target turbine work calculation unit,
707 Target compressor work calculation unit, 708 Turbine rotational speed transient behavior calculation unit,
709 Target W / G opening calculation unit, 710 Target steady supercharging pressure calculation unit,
711 PID steady correction amount calculation unit, 801 steady turbine rotational speed calculation unit,
802 Target turbine rotation profile calculation unit,
901 Fuel consumption priority / acceleration priority driving mode switching unit,
1001 Target EGR
Claims (2)
前記内燃機関の同一回転速度および同一負荷からの同一アクセル操作量による加速時に、加速開始時の前記ウェイストゲート弁の開度が大きいほど、加速期間中のウェイストゲート弁の開度をより閉じ側に制御する開度制御部を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。 A control device for an internal combustion engine comprising a wastegate valve configured to be able to control the power that the turbine receives from the exhaust gas by diverting a part of the exhaust gas from the upstream portion to the downstream portion of the turbine,
When accelerating at the same rotational speed and the same accelerator operation amount from the same load of the internal combustion engine, the larger the opening degree of the waste gate valve at the start of acceleration, the closer the opening degree of the waste gate valve during the acceleration period to the closed side. A control device for an internal combustion engine, comprising an opening degree control unit for controlling.
前記内燃機関の同一回転速度および同一負荷からの同一アクセル操作量による加速時に、加速開始時の前記ウェイストゲート弁の開度が同じ場合には、過給域では回転速度が大きくかつ負荷が小さいほど、非過給域では回転速度が大きくかつ負荷が大きいほど、加速期間中の前記ウェイストゲート弁の開度をより閉じ側に制御する開度制御部を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。 A control device for an internal combustion engine comprising a wastegate valve configured to be able to control the power that the turbine receives from the exhaust gas by diverting a part of the exhaust gas from the upstream portion to the downstream portion of the turbine,
When the internal combustion engine is accelerated by the same accelerator operation amount from the same rotational speed and the same load, when the opening degree of the waste gate valve at the start of acceleration is the same, the higher the rotational speed and the smaller the load in the supercharging region. An internal combustion engine control device comprising: an opening degree control unit that controls the opening degree of the waste gate valve during the acceleration period closer to a closed side as the rotational speed is larger and the load is larger in the non-supercharging region .
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016084894A JP6158389B2 (en) | 2016-04-21 | 2016-04-21 | Control device for internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016084894A JP6158389B2 (en) | 2016-04-21 | 2016-04-21 | Control device for internal combustion engine |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012155917A Division JP5982203B2 (en) | 2012-07-11 | 2012-07-11 | Control device for internal combustion engine |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016130521A true JP2016130521A (en) | 2016-07-21 |
JP6158389B2 JP6158389B2 (en) | 2017-07-05 |
Family
ID=56415406
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016084894A Active JP6158389B2 (en) | 2016-04-21 | 2016-04-21 | Control device for internal combustion engine |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6158389B2 (en) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019039405A (en) * | 2017-08-28 | 2019-03-14 | スズキ株式会社 | Engine controller |
CN114233489A (en) * | 2021-12-22 | 2022-03-25 | 潍柴动力股份有限公司 | Method for determining driving duty ratio of supercharging waste gas bypass valve and related equipment |
CN114439607A (en) * | 2020-11-04 | 2022-05-06 | 广州汽车集团股份有限公司 | Waste gate valve control method and device |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003343273A (en) * | 2002-05-29 | 2003-12-03 | Fuji Heavy Ind Ltd | Controller for engine with supercharger |
JP2006274831A (en) * | 2005-03-28 | 2006-10-12 | Denso Corp | Control device for internal combustion engine with turbocharger |
JP2010038093A (en) * | 2008-08-07 | 2010-02-18 | Toyota Motor Corp | Control device for internal combustion engine with supercharger |
WO2011114448A1 (en) * | 2010-03-17 | 2011-09-22 | トヨタ自動車株式会社 | Control device for internal combustion engine |
-
2016
- 2016-04-21 JP JP2016084894A patent/JP6158389B2/en active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003343273A (en) * | 2002-05-29 | 2003-12-03 | Fuji Heavy Ind Ltd | Controller for engine with supercharger |
JP2006274831A (en) * | 2005-03-28 | 2006-10-12 | Denso Corp | Control device for internal combustion engine with turbocharger |
JP2010038093A (en) * | 2008-08-07 | 2010-02-18 | Toyota Motor Corp | Control device for internal combustion engine with supercharger |
WO2011114448A1 (en) * | 2010-03-17 | 2011-09-22 | トヨタ自動車株式会社 | Control device for internal combustion engine |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019039405A (en) * | 2017-08-28 | 2019-03-14 | スズキ株式会社 | Engine controller |
JP7003494B2 (en) | 2017-08-28 | 2022-01-20 | スズキ株式会社 | Engine control |
CN114439607A (en) * | 2020-11-04 | 2022-05-06 | 广州汽车集团股份有限公司 | Waste gate valve control method and device |
CN114233489A (en) * | 2021-12-22 | 2022-03-25 | 潍柴动力股份有限公司 | Method for determining driving duty ratio of supercharging waste gas bypass valve and related equipment |
CN114233489B (en) * | 2021-12-22 | 2024-03-19 | 潍柴动力股份有限公司 | Method for determining driving duty ratio of supercharging waste gate valve and related equipment |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6158389B2 (en) | 2017-07-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5982203B2 (en) | Control device for internal combustion engine | |
US8516814B2 (en) | Exhaust gas purifying apparatus for a turbocharged internal combustion engine | |
JP3926522B2 (en) | Intake control device for turbocharged engine | |
EP2122150B1 (en) | Exhaust gas recirculation system for internal combustion engine and method for controlling the same | |
JP2004060479A (en) | Fuel control device for engine, and fuel control method for engine | |
JP2016011641A (en) | Supercharging system | |
JP4941534B2 (en) | Wastegate valve control device for internal combustion engine | |
CN111788378B (en) | Internal combustion engine and control method thereof | |
JP5649343B2 (en) | Intake throttle control method for internal combustion engine | |
JP5423817B2 (en) | Control device for internal combustion engine | |
JP6158389B2 (en) | Control device for internal combustion engine | |
JP4048656B2 (en) | Engine supercharging pressure control device | |
JP6241412B2 (en) | Control device for internal combustion engine | |
JP2006152932A (en) | Controller of internal combustion engine | |
JP4419894B2 (en) | Wastegate valve control device for internal combustion engine | |
JP2005320937A (en) | Supercharging pressure controller of internal combustion engine | |
JP5263249B2 (en) | Variable valve timing control device for an internal combustion engine with a supercharger | |
JP2006152894A (en) | Throttle control device of internal combustion engine with supercharger | |
JP2007263127A (en) | Fuel control system for engine, and fuel control method for engine | |
JP2006125352A (en) | Controller for internal combustion engine with supercharger | |
JP2014169648A (en) | Supercharger control device for internal combustion engine | |
JP2004346917A (en) | Internal combustion engine control device | |
JP2019039405A (en) | Engine controller | |
JPWO2014013590A1 (en) | Control device for internal combustion engine | |
JP2018131924A (en) | Control method of internal combustion engine and control device of internal combustion engine |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160421 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160422 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20170120 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20170126 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170330 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170509 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170607 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6158389 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |