JP2016130561A - アイドルストップ車両の制御装置及び制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンを再始動したときの摩擦締結要素の締結遅れを防止する。【解決手段】コントローラ12は、エンジン1を再始動する際に、計測したアイドルストップ時間及び検出した油温が、コントローラ12によって記憶されている上昇時間と関連するアイドルストップ時間及び油温と一致した場合は、当該上昇時間に基づいてエンジン1を再始動するためのクランキング時間を変更する。【選択図】図1
Description
本発明は、アイドルストップ車両を制御する技術に関する。
停車中にエンジンを自動停止(アイドルストップ)するアイドルストップ車両では、アイドルストップ中は、エンジンの動力で駆動される自動変速機用のオイルポンプも停止する。このため、自動変速機の摩擦締結要素(発進時に締結されるブレーキ、クラッチ)に供給される作動油が自動変速機内の油路等から抜け落ちてしまう。
この場合は、エンジンを再始動したときに、自動変速機内の油路に作動油が充填されるまでは摩擦締結要素を締結できない。したがって、摩擦締結要素の締結に遅れが発生し、締結時にショックが発生したりエンジンが再始動してから車両が発進するまでのラグが長くなって運転者に違和感を与えたりする可能性がある。
これに対して、特許文献1には、エンジンの再始動時に作動油の抜け量を検出し、摩擦締結要素を締結するためのライン圧に対する指示圧を作動油の抜け量によって変更する技術が開示されている。
しかしながら、上記の技術をもってしても、指示ライン圧と実ライン圧との間でばらつきが発生することは避けられず、エンジンを再始動したときに摩擦締結要素の締結に遅れが発生する可能性がある。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、エンジンを再始動したときの摩擦締結要素の締結遅れを防止することを目的とする。
本発明のある態様によれば、エンジンと、前記エンジンの回転を変速する自動変速機と、を備え、エンジン停止条件が成立すると前記エンジンを停止させ、エンジン停止解除条件が成立すると前記エンジンを再始動させるアイドルストップ車両の制御装置であって、前記自動変速機は、油圧により締結されて前記エンジンの駆動力を駆動輪に伝達する摩擦締結要素と、前記摩擦締結要素に供給される前記油圧を検出する油圧検出手段と、油温を検出する油温検出手段と、を備え、前記制御装置は、前記エンジン停止条件が成立してから前記エンジン停止解除条件が成立するまでのアイドルストップ時間を計測するアイドルストップ時間計測手段と、前記エンジンを再始動して前記エンジンが所定の回転速度になってから前記油圧検出手段で検出した前記油圧が前記摩擦締結要素の締結圧になるまでの上昇時間を計測する上昇時間計測手段と、前記上昇時間計測手段で計測した前記上昇時間を前記アイドルストップ時間計測手段で計測した前記アイドルストップ時間及び前記油温検出手段で前記エンジン停止条件の成立以降に検出した前記油温と関連付けて記憶する記憶手段と、を備え、前記エンジンを再始動する際に、前記アイドルストップ時間計測手段で計測した前記アイドルストップ時間及び前記油温検出手段で検出した前記油温が、前記記憶手段によって記憶されている前記上昇時間と関連する前記アイドルストップ時間及び前記油温と一致した場合は、当該上昇時間に基づいて前記エンジンを再始動するためのクランキング時間を変更する、ことを特徴とするアイドルストップ車両の制御装置が提供される。
また、本発明の別の態様によれば、これに対応する制御方法が提供される。
これらの態様によれば、エンジンを再始動する際に、計測したアイドルストップ時間及び検出した油温が、記憶されている上昇時間と関連するアイドルストップ時間及び油温と一致した場合は、当該上昇時間に基づいてエンジンを再始動するためのクランキング時間が変更される。これによれば、アイドルストップ時間及び油温に応じて自動変速機内の油路に作動油を適切に充填でき、エンジンを再始動したときの摩擦締結要素の締結遅れを防止できる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
車両は動力源としてエンジン1を備える。エンジン1の出力回転は、トルクコンバータ2、第1ギヤ列3、変速機4、第2ギヤ列5、差動装置6を介して駆動輪7へと伝達される。第2ギヤ列5には駐車時に変速機4の出力軸を機械的に回転不能にロックするパーキング機構8が設けられている。
トルクコンバータ2は、ロックアップクラッチ2aを備える。ロックアップクラッチ2aが締結されると、トルクコンバータ2における滑りがなくなり、トルクコンバータ2の伝達効率を向上させることができる。
また、車両には、エンジン1の動力の一部を利用して駆動されるオイルポンプ10と、オイルポンプ10からの油圧(ライン圧PL)を調圧して変速機4の各部位に供給する油圧制御回路11と、油圧制御回路11を制御するコントローラ12と、が設けられている。
変速機4は、バリエータ20と、バリエータ20に対して直列に設けられる副変速機構30と、を備えた無段変速機である。「直列に設けられる」とは、エンジン1から駆動輪7に至るまでの動力伝達経路において、バリエータ20と副変速機構30とが直列に設けられるという意味である。本実施形態では、副変速機構30がバリエータ20の出力側に設けられているが、副変速機構30は入力側に設けられていてもよい。
バリエータ20は、プライマリプーリ21と、セカンダリプーリ22と、プーリ21、22の間に掛け回されるベルト23とを備えた無段変速機構である。プーリ21、22は、それぞれ固定円錐板と、この固定円錐板に対してシーブ面を対向させた状態で配置され固定円錐板との間にV溝を形成する可動円錐板と、この可動円錐板の背面に設けられて可動円錐板を軸方向に変位させる油圧シリンダとを備える。
プーリ21、22に供給される油圧(プライマリ圧及びセカンダリ圧)を調整すると、プーリ21、22がベルト23を挟持する力が変化してバリエータ20のトルク容量(伝達可能な最大トルク)が変化し、また、V溝の幅が変化してベルト23と各プーリ21、22との接触半径が変化し、バリエータ20の変速比が無段階に変化する。
副変速機構30は前進2段・後進1段の変速機構である。副変速機構30は、2つの遊星歯車のキャリアを連結したラビニョウ型遊星歯車機構31と、ラビニョウ型遊星歯車機構31を構成する複数の回転要素に接続され、それらの連係状態を変更する複数の摩擦締結要素(Lowブレーキ32、Highクラッチ33、Revブレーキ34)とを備える。摩擦締結要素32〜34への供給油圧を調整し、摩擦締結要素32〜34の締結状態を変更することによって、副変速機構30の変速段が変更される。
具体的には、Lowブレーキ32を締結し、Highクラッチ33とRevブレーキ34を解放すれば副変速機構30の変速段は1速となる。Highクラッチ33を締結し、Lowブレーキ32とRevブレーキ34を解放すれば副変速機構30の変速段は1速よりも変速比が小さな2速となる。また、Revブレーキ34を締結し、Lowブレーキ32とHighクラッチ33を解放すれば副変速機構30の変速段は後進となる。
各変速段で締結される摩擦締結要素によって伝達することのできるトルクは、油圧制御回路11から摩擦締結要素32〜34に供給される油圧によって決定される。
コントローラ12は、エンジン1及び変速機4を制御する統合コントローラであり、図2に示すように、CPU121と、RAM・ROMからなる記憶装置122と、入力インターフェース123と、出力インターフェース124と、これらを相互に接続するバス125と、から構成される。
なお、コントローラ12は、エンジンコントローラと変速機コントローラとに分かれていてもよい。この場合は、CAN(Controller Area Network)で接続されて互いに通信可能とされる。
入力インターフェース123には、アクセルペダルの操作量を表すアクセル開度APOを検出するアクセル開度センサ41の出力信号、変速機4の入力回転速度(=プライマリプーリ21の回転速度)を検出する回転速度センサ42の出力信号、車速VSPを検出する車速センサ43の出力信号、変速機4の油温を検出する油温センサ44の出力信号、セレクトレバーの位置を検出するインヒビタスイッチ45の出力信号、ライン圧PLを検出する油圧センサ46の出力信号、ブレーキペダルが踏み込まれていることを検出するブレーキスイッチ47の出力信号等が入力される。
記憶装置122には、エンジン1の制御プログラム、変速機4の変速制御プログラム、この変速制御プログラムで用いる変速マップ等が格納されている。CPU121は、記憶装置122に格納されているプログラムを読み出して実行し、入力インターフェース123を介して入力される各種信号に対して各種演算処理を施して、燃料噴射信号、点火時期信号、スロットル開度信号、変速制御信号を生成し、生成した各種信号を出力インターフェース124を介してエンジン1及び油圧制御回路11に出力する。CPU121が演算処理で使用する各種値、その演算結果は記憶装置122に適宜格納される。
油圧制御回路11は複数の流路、複数の油圧制御弁で構成される。油圧制御回路11は、コントローラ12からの変速制御信号に基づき、複数の油圧制御弁を制御して油圧の供給経路を切り換えるとともにオイルポンプ10で発生したライン圧PLから必要な油圧を生成し、これを変速機4の各部位に供給する。これにより、バリエータ20の変速、副変速機構30の変速段の変更、摩擦締結要素32〜34の容量制御、ロックアップクラッチ2aの締結・解放が行われる。
また、コントローラ12は、所定のエンジン停止条件が成立した場合に、エンジン1への燃料供給を停止してエンジン1を自動停止(アイドルストップ)させる。これにより、停車中のエンジン1の燃料消費を抑え、エンジン1の燃費を向上させる。
エンジン停止条件は、例えば、以下の(a)〜(c)の条件:
(a)車両が停車中である(車速VSP=0)
(b)ブレーキペダルが踏み込まれている(ブレーキスイッチ47=ON)
(c)アクセルペダルが踏み込まれていない(アクセル開度APO=0)
が全て成立した場合に成立したと判断される。エンジン停止条件が成立すると、コントローラ12は、エンジン1への燃料供給を停止してアイドルストップを実行する。
(a)車両が停車中である(車速VSP=0)
(b)ブレーキペダルが踏み込まれている(ブレーキスイッチ47=ON)
(c)アクセルペダルが踏み込まれていない(アクセル開度APO=0)
が全て成立した場合に成立したと判断される。エンジン停止条件が成立すると、コントローラ12は、エンジン1への燃料供給を停止してアイドルストップを実行する。
アイドルストップが実行された場合は、別途定められたエンジン停止解除条件(ブレーキスイッチ47=OFF、アイドルストップ開始から所定時間経過等)が成立するまでアイドルストップが継続される。エンジン停止解除条件が成立すると、コントローラ12は、スタータモータ(図示せず)によりクランキングを行ってエンジン1を再始動させる。
ところで、アイドルストップ中は、エンジン1の動力で駆動されるオイルポンプ10も停止する。このため、摩擦締結要素32〜34に供給される作動油が変速機4内の油路や油圧制御回路11から抜け落ちてしまう。
この場合は、エンジン1を再始動したときに、変速機4内の油路等に作動油が充填されてライン圧PLが摩擦締結要素32〜34の締結圧になるまでは摩擦締結要素32〜34を締結できない。したがって、摩擦締結要素32〜34の締結に遅れが発生し、締結時にショックが発生したりエンジン1が再始動してから車両が発進するまでのラグが長くなって運転者に違和感を与えたりする可能性がある。
そこで、本実施形態のコントローラ12は、エンジン1を再始動する前に変速機4の油路等に作動油を充填するべく、エンジン1を再始動するためのクランキング時間を変更する再始動制御を行う。
上述したように、オイルポンプ10はエンジンの動力により駆動される。このため、クランキング時間を長くすると、エンジン1を再始動するまでのオイルポンプ10の駆動時間が長くなり、エンジン1を再始動する前に変速機4の油路等に作動油を充填することができる。なお、クランキング時間を長くするには、エンジン1への燃料供給開始を遅らせるか、プラグの点火開始を遅らせればよい。
ここで、変速機4内の油路等からの作動油の抜け量は、エンジン停止条件が成立してからエンジン停止解除条件が成立するまでのアイドルストップ時間(以下、「IS時間」という。)が長いほど多くなり、また、油温が高いほど多くなる。
さらに、作動油の抜け量は、油圧制御回路11及び変速機4の個体差や作動油の劣化具合等によっても変化する。このような車両状態に起因する作動油の抜け量の変化については、実験等であらかじめ確認しておくことが難しい。このため、コントローラ12は、車両状態に関係なく変速機4内の油路等に作動油を適切に充填できるように、以下に説明するように再始動制御を行う。
まず、コントローラ12は、アイドルストップ中にエンジン停止解除条件が成立してエンジン1を再始動すると、エンジン1が所定の回転速度になってからライン圧PLが摩擦締結要素32〜34の締結圧になるまでの上昇時間を計測する。また、コントローラ12は、エンジン停止条件が成立してアイドルストップを開始してからエンジン停止解除条件が成立するまでのIS時間を計測するようになっている。
計測した上昇時間は、IS時間及び油温と関連付けて記憶装置122に記憶される。具体的には、記憶装置122は、IS時間及び油温をパラメータとする上昇時間のマップを持っており、計測したIS時間及び油温センサ44で検出した油温に対応するマップの欄に、計測した上昇時間が記憶される。油温は、エンジン停止条件の成立以降に油温センサ44で検出した油温が用いられる。例えば、エンジン停止解除条件が成立したときの油温である。
エンジン1の所定の回転速度は、例えば、エンジン1の完爆回転速度である。また、摩擦締結要素32〜34の締結圧は、例えば、0.5MPaである。エンジン1の所定の回転速度及び摩擦締結要素32〜34の締結圧は車種毎に異なっており、実験等によりあらかじめ定められる。
本実施形態では、上昇時間のマップは、図3に示すように、IS時間及び油温がそれぞれ3つの領域に区切られている。IS時間は、例えば、time1:60sec未満、time2:60sec以上120sec未満、time3:120sec以上である。また、油温は、例えば、temp1:50℃未満、temp2:50℃以上90℃未満、temp3:90℃以上である。なお、IS時間及び油温は、それぞれ2つの領域に区切られていてもよいし、それぞれ4つ以上の領域に区切られていてもよい。
本実施形態の場合は、例えば、IS時間が80sec(=time2)、油温が60℃(=temp2)、上昇時間が0.15secであれば、コントローラ12は、time2及びtemp2に対応するA欄に上昇時間0.15secを記憶する。
そして、コントローラ12は、その後にアイドルストップを実行してエンジン1を再始動する際に、計測したIS時間及び検出した油温が、既にマップに記憶されている上昇時間のIS時間及び油温と一致した場合、つまり、計測したIS時間及び検出した油温に対応するマップの欄に上昇時間が既に記憶されている場合は、当該上昇時間に基づいてクランキング時間を変更してエンジン1を再始動する。
「IS時間が一致する」とは、比較する2つのIS時間が同じIS時間領域内にあることをいう。また、「油温が一致する」とは、比較する2つの油温が同じ温度領域内にあることをいう。本実施形態では、例えば、IS時間が65secの場合と110secの場合とでは、IS時間が一致していることになる。
上昇時間は、作動油の抜け量が多いほど長くなる。したがって、マップに記憶されている上昇時間が所定の基準時間よりも長い場合は、コントローラ12は、クランキング時間を長くして変速機4内の油路等に作動油を充填する。
基準時間は、摩擦締結要素32〜34の締結に遅れが発生し、締結時にショックが発生したりエンジン1が再始動してから車両が発進するまでのラグが長くなって運転者に違和感を与えたりしない時間となるように設定される。例えば、0.1secである。
マップに記憶されている上昇時間が基準時間以下の場合はクランキング時間を長くする必要がないので、コントローラ12は、通常のクランキング時間でエンジン1を速やかに再始動する。
コントローラ12は、アイドルストップを実行してエンジン1を再始動する際に、計測したIS時間及び検出した油温が、既にマップに記憶されている上昇時間のIS時間及び油温と一致しない場合、つまり、計測したIS時間及び検出した油温に対応するマップの欄に上昇時間が記憶されていない場合は、通常のクランキング時間でエンジン1を再始動する。そして、ライン圧PLの上昇時間を計測してマップの該当する欄に記憶する。
また、コントローラ12は、アイドルストップを実行してエンジン1を再始動する際に、計測したIS時間及び検出した油温が、既にマップに記憶されている上昇時間のIS時間及び油温と一致した場合、つまり、上昇時間が既にマップに記憶されている場合でも、エンジン1を再始動したときのライン圧PLの上昇時間を計測してマップの該当する欄に上書きする。これにより、常に最新の車両状態に応じた制御を行うことができる。
このように、コントローラ12は、エンジン1を再始動する際に、計測したIS時間及び検出した油温が、既にマップに記憶されている上昇時間のIS時間及び油温と一致した場合に、当該上昇時間に基づいてエンジン1を再始動するためのクランキング時間を変更する。
つまり、コントローラ12が行う再始動制御は、IS時間及び油温がある条件においてエンジン1を再始動したときのライン圧PLの上昇時間に基づいて、その後にアイドルストップを実行してIS時間及び油温が同じ条件になった場合のクランキング時間を変更する学習制御である。
これによれば、車両状態に関係なく、IS時間及び油温に応じて変速機4内の油路に作動油を適切に充填でき、エンジン1を再始動したときの摩擦締結要素32〜34の締結遅れを防止できる。
なお、車両状態は車両を走行させる度に変化するので、マップに記憶された上昇時間はイグニッションスイッチがOFFになるとリセットされるようになっている。
図4は、コントローラ12が行う再始動制御の内容を示すフローチャートである。以下、フローチャートに従って詳しく説明する。
まず、ステップS1では、コントローラ12は、IS時間の計測を開始する。
ステップS2では、コントローラ12は、エンジン停止解除条件が成立したかを判定する。
コントローラ12は、エンジン停止解除条件が成立したと判定すると、処理をステップS3に移行する。また、コントローラ12は、エンジン停止解除条件が成立していないと判定すると、ステップS2の処理を繰り返し行う。
ステップS3では、コントローラ12は、IS時間計測を終了し、油温センサ44により油温を検出する。
ステップS4では、コントローラ12は、図3のマップを参照し、計測したIS時間及び検出した油温が、既にマップに記憶されている上昇時間のIS時間及び油温と一致するか、つまり、計測したIS時間及び検出した油温に対応するマップの欄に上昇時間が既に記憶されているかを判定する。
コントローラ12は、計測したIS時間及び検出した油温が、既にマップに記憶されている上昇時間のIS時間及び油温と一致すると判定すると、処理をステップS5に移行する。また、コントローラ12は、計測したIS時間及び検出した油温が、既にマップに記憶されている上昇時間のIS時間及び油温と一致しないと判定すると、処理をステップS6に移行する。
ステップS5では、コントローラ12は、マップに記憶されている上昇時間が上述した所定の基準時間以下か判定する。
コントローラ12は、マップに記憶されている上昇時間が基準時間以下と判定すると、処理をステップS6に移行する。また、コントローラ12は、マップに記憶されている上昇時間が基準時間よりも長いと判定すると、処理をステップS7に移行する。
ステップS6では、コントローラ12は、通常のクランキング時間でエンジン1を再始動する。
ステップS7では、コントローラ12は、通常のクランキング時間よりもクランキング時間を長くしてエンジン1を再始動する。
ステップS8では、コントローラ12は、エンジン1が所定の回転速度になってからライン圧PLが摩擦締結要素32〜34の締結圧になるまでの上昇時間を計測する。
ステップS9では、コントローラ12は、計測した上昇時間を、計測したIS時間及び検出した油温に対応するマップの欄に記憶する(END)。
以上述べたように、本実施形態によれば、アイドルストップを実行してエンジン1を再始動する際に、計測したIS時間及び検出した油温が、既にマップに記憶されている上昇時間のIS時間及び油温と一致した場合は、当該上昇時間に基づいてエンジン1を再始動するためのクランキング時間が変更される。具体的には、マップに記憶されているライン圧PLの上昇時間が所定の基準時間よりも長い場合は、上昇時間が所定の基準時間以下の場合のクランキング時間(通常のクランキング時間)よりもクランキング時間を長くしてエンジン1を再始動させる。これによれば、車両状態に関係なく、IS時間及び油温に応じて変速機4内の油路に作動油を適切に充填でき、エンジン1を再始動したときの摩擦締結要素32〜34の締結遅れを防止できる(請求項1〜3に対応する効果)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、上記実施形態では、無段変速機4が副変速機構30を備えているが、副変速機構30を備えていなくともよい。この場合は、油圧により締結されてエンジン1の駆動力を駆動輪に伝達する摩擦締結要素を有する前後進切換機構を設けて、車両の前後進を切り換えるようにすればよい。
1 エンジン
4 変速機(自動変速機)
7 駆動輪
12 コントローラ(制御装置、アイドルストップ時間計測手段、上昇時間計測手段、記憶手段)
32 Lowブレーキ(摩擦締結要素)
33 Highクラッチ(摩擦締結要素)
34 Revブレーキ(摩擦締結要素)
44 油温センサ(油温検出手段)
46 油圧センサ(油圧検出手段)
4 変速機(自動変速機)
7 駆動輪
12 コントローラ(制御装置、アイドルストップ時間計測手段、上昇時間計測手段、記憶手段)
32 Lowブレーキ(摩擦締結要素)
33 Highクラッチ(摩擦締結要素)
34 Revブレーキ(摩擦締結要素)
44 油温センサ(油温検出手段)
46 油圧センサ(油圧検出手段)
Claims (3)
- エンジンと、前記エンジンの回転を変速する自動変速機と、を備え、エンジン停止条件が成立すると前記エンジンを停止させ、エンジン停止解除条件が成立すると前記エンジンを再始動させるアイドルストップ車両の制御装置であって、
前記自動変速機は、
油圧により締結されて前記エンジンの駆動力を駆動輪に伝達する摩擦締結要素と、
前記摩擦締結要素に供給される前記油圧を検出する油圧検出手段と、
油温を検出する油温検出手段と、
を備え、
前記制御装置は、
前記エンジン停止条件が成立してから前記エンジン停止解除条件が成立するまでのアイドルストップ時間を計測するアイドルストップ時間計測手段と、
前記エンジンを再始動して前記エンジンが所定の回転速度になってから前記油圧検出手段で検出した前記油圧が前記摩擦締結要素の締結圧になるまでの上昇時間を計測する上昇時間計測手段と、
前記上昇時間計測手段で計測した前記上昇時間を前記アイドルストップ時間計測手段で計測した前記アイドルストップ時間及び前記油温検出手段で前記エンジン停止条件の成立以降に検出した前記油温と関連付けて記憶する記憶手段と、
を備え、
前記エンジンを再始動する際に、前記アイドルストップ時間計測手段で計測した前記アイドルストップ時間及び前記油温検出手段で検出した前記油温が、前記記憶手段によって記憶されている前記上昇時間と関連する前記アイドルストップ時間及び前記油温と一致した場合は、当該上昇時間に基づいて前記エンジンを再始動するためのクランキング時間を変更する、
ことを特徴とするアイドルストップ車両の制御装置。 - 請求項1に記載のアイドルストップ車両の制御装置であって、
前記制御装置は、前記クランキング時間を変更する場合において、前記記憶手段によって記憶されている前記上昇時間が所定の基準時間よりも長い場合は、前記上昇時間が前記所定の基準時間以下の場合よりもクランキング時間を長くする、
ことを特徴とするアイドルストップ車両の制御装置。 - エンジンと、油圧により締結されて前記エンジンの駆動力を駆動輪に伝達する摩擦締結要素と前記摩擦締結要素に供給される前記油圧を検出する油圧検出手段と油温を検出する油温検出手段とを備えて前記エンジンの回転を変速する自動変速機と、を備え、エンジン停止条件が成立すると前記エンジンを停止させ、エンジン停止解除条件が成立すると前記エンジンを再始動させるアイドルストップ車両の制御方法であって、
前記エンジン停止条件が成立してから前記エンジン停止解除条件が成立するまでのアイドルストップ時間を計測するステップと、
前記エンジンを再始動して前記エンジンが所定の回転速度になってから前記油圧検出手段で検出した前記油圧が前記摩擦締結要素の締結圧になるまでの上昇時間を計測するステップと、
計測した前記上昇時間を計測した前記アイドルストップ時間及び前記油温検出手段で前記エンジン停止条件の成立以降に検出した前記油温と関連付けて記憶するステップと、
を有し、
前記エンジンを再始動する際に、計測した前記アイドルストップ時間及び前記油温検出手段で検出した前記油温が、記憶されている前記上昇時間と関連する前記アイドルストップ時間及び前記油温と一致した場合は、当該上昇時間に基づいて前記エンジンを再始動するためのクランキング時間を変更する、
ことを特徴とするアイドルストップ車両の制御方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018040420A (ja) * | 2016-09-07 | 2018-03-15 | 株式会社Subaru | 車両の制御装置 |
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2015
- 2015-01-14 JP JP2015005219A patent/JP2016130561A/ja active Pending
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