JP2016125355A - タービン冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】実施形態のタービン冷却装置は、冷却空気供給部と制御部とを含み、タービンケーシングの内部にタービンロータを収容している蒸気タービンを冷却する。冷却空気供給部は、タービンケーシングの内部に冷却空気を供給する。制御部は、ターニング運転中に冷却空気供給部の動作を制御する。ここでは、制御部は、冷却空気供給部が冷却空気を予め定めた流量で供給するように冷却空気供給部の動作を制御する。その後、制御部は、タービンロータとタービンケーシングとの間の伸び差を計測した結果、および、タービンケーシングにおいて蒸気が流れる蒸気流路の入口に位置する蒸気室の内周面と当該蒸気室の外周面との温度差を計測した結果の少なくとも一方に基づいて冷却空気供給部の動作を制御する。
【選択図】図1
Description
[A]構成
図1は、第1実施形態に係る蒸気タービンシステム1を模式的に示す図である。図1においては、蒸気タービン10へ冷却媒体として供給する冷却空気の流路を実線の矢印で示しており、蒸気タービン10に作動媒体として供給する蒸気の流路の一部については、適宜、省略している。
蒸気タービンシステム1において、蒸気タービン10は、高圧タービン11と中圧タービン12と第1低圧タービン13と第2低圧タービン14とを含む。
蒸気タービン10のうち、高圧タービン11は、図1に示すように、蒸気導入部111a,111bと、蒸気排出部112とを有する。高圧タービン11において、蒸気導入部111a,111bは、主蒸気管F30a,F30bに接続されている。蒸気排出部112は、低温再熱蒸気管F11に接続されている。
蒸気タービン10のうち、中圧タービン12は、図1に示すように、蒸気導入部121と蒸気排出部122a,122bとを有する。中圧タービン12において、蒸気導入部121は、高温再熱蒸気管F40に接続されており、蒸気排出部122a,122bは、クロスオーバ管F12a,F12bに接続されている。
蒸気タービン10のうち、第1低圧タービン13は、図1に示すように、蒸気導入部131と蒸気排出部132a,132bとを有する。第1低圧タービン13において、蒸気導入部131は、クロスオーバ管F12cに接続されており、蒸気排出部132a,132bは、配管部F13a,F13bに接続されている。
蒸気タービンシステム1において、タービン冷却装置50は、図1に示すように、冷却空気供給部51と制御部52とを含み、蒸気タービン10を冷却するように構成されている。
タービン冷却装置50のうち、冷却空気供給部51は、送風部511と冷却空気配管系統512とを有する。冷却空気供給部51は、蒸気タービンの通常運転を停止した後に行うターニング運転において、送風部511が送風した冷却空気を、冷却空気配管系統512を介して、蒸気タービン10のタービンケーシングの内部に供給することによって、蒸気タービン10を強制的に冷却する。
冷却空気供給部51のうち、送風部511は、たとえば、送風機(図示省略)を含む。
冷却空気供給部51のうち、冷却空気配管系統512は、複数の配管部F51,F511〜F514,F521〜F525,F13a,F13b,F14a,F14bと、複数の手動弁V51,V511〜V514,V521〜V525,V13a,V13b,V14a,V14bと、複数の自動弁M51,M511,M521〜M523とを含む。
タービン冷却装置50のうち、制御部52は、蒸気タービンの通常運転を停止した後に行うターニング運転において、冷却空気供給部51の動作を制御するように構成されている。制御部52は、演算器(図示省略)とメモリ装置(図示省略)とを含み、メモリ装置が記憶しているプログラムを用いて演算器が演算処理を行う。これにより、制御部52は、冷却空気供給部51の各部に制御信号CTL52を出力し、各部の動作を制御する。
以下より、蒸気タービン10の通常運転を停止した後に行うターニング運転において、タービン冷却装置50が蒸気タービン10を強制的に冷却するときの動作について説明する。
図4に示すように、蒸気タービン10を強制的に冷却する強制冷却運転を行うときには、まず、予め定めた流量で冷却空気の供給を行う。
つぎに、図4に示すように、実測データに応じて、冷却空気の流量について調整を行う(ST2)。
以上のように、本実施形態では、タービン冷却装置50は、冷却空気供給部51と、ターニング運転中に冷却空気供給部51の動作を制御する制御部52とを備える。制御部52は、第1ステップ(ST1)において、冷却空気供給部51が冷却空気を予め定めた流量で供給するように冷却空気供給部51の動作を制御する。このため、本実施形態では、第1ステップ(ST1)において、蒸気タービン10の各部が最適な状態に近づくように冷却される。
上記の実施形態では、第2ステップ(ST2)において、タービンロータ(図2の符号300など)とタービンケーシング(図2の符号110など)との間の伸び差を計測した結果、および、タービンケーシング(図2の符号110など)において蒸気が流れる蒸気流路の入口に位置する蒸気室の内周面と当該蒸気室の外周面との温度差を計測した結果の両者に基づいて、冷却空気供給部51の動作が制御される場合について説明したが、これに限らない。上記の伸び差と上記の温度差との少なくとも一方に応じて、冷却空気供給部51の動作を制御するように構成されていてもよい。
[A]構成
図5は、第2実施形態に係る蒸気タービンシステム1を模式的に示す図である。図5においては、図1と同様に、蒸気タービン10へ冷却媒体として供給する冷却空気の流路を実線の矢印で示している。
本実施形態において、蒸気タービン10を強制的に冷却する強制冷却運転を行うときには、第1実施形態の場合(図4参照)と同様に、まず、第1ステップ(ST1)において、予め定めた流量で冷却空気の供給を行う。つぎに、第2ステップ(ST2)において、実測データに応じて、冷却空気の流量について調整を行う(ST2)。
本実施形態では、第1実施形態の場合と異なり、一部の手動弁V51,V511,V512,V521,V522,V523,V524,V525(図1参照)を設置せずに、その設置しなかった手動弁の機能を兼用するように、自動弁M51,M511,M512,M521,M522,M523,M524,M525を設置している。このため、装置の簡略化を容易に実現することができる。
[A]構成
図6は、第3実施形態に係る蒸気タービンシステム1を模式的に示す図である。図6においては、図1と同様に、蒸気タービン10へ冷却媒体として供給する冷却空気の流路を実線の矢印で示している。
以上のように、本実施形態においては、冷却空気放出管600が設置されている。冷却空気放出管600は、複数の冷却空気放出口H600が、内部ケーシング201の外周面の周囲において等しい間隔で並ぶように形成されている。このため、本実施形態では、内部ケーシング201と外部ケーシング202との間の空間へ冷却空気を均等に供給することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
Claims (6)
- タービンケーシングの内部にタービンロータを収容している蒸気タービンを冷却するタービン冷却装置であって、
前記タービンケーシングの内部に冷却空気を供給する冷却空気供給部と、
ターニング運転中に前記冷却空気供給部の動作を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記冷却空気供給部が前記冷却空気を予め定めた流量で供給するように前記冷却空気供給部の動作を制御した後に、前記タービンロータと前記タービンケーシングとの間の伸び差を計測した結果、および、前記タービンケーシングにおいて蒸気が流れる蒸気流路の入口に位置する蒸気室の内周面と当該蒸気室の外周面との温度差を計測した結果の少なくとも一方に基づいて前記冷却空気供給部の動作を制御することを特徴とする、
タービン冷却装置。 - 前記タービンケーシングは、
前記タービンロータを内部に収容する内部ケーシングと、
前記内部ケーシングを内部に収容する外部ケーシングと
を有し、
前記冷却空気供給部は、
前記内部ケーシングの内部に前記冷却空気を供給する第1冷却空気供給部と、
前記内部ケーシングと前記外部ケーシングとの間の空間に前記冷却空気を供給する第2冷却空気供給部と
を有し、
前記制御部は、前記第1冷却空気供給部および前記第2冷却空気供給部が前記冷却空気を予め定めた流量で供給するように前記第1冷却空気供給部および前記第2冷却空気供給部の動作を制御した後に、前記伸び差を計測した結果と前記温度差を計測した結果との少なくとも一方に基づいて前記第1冷却空気供給部および前記第2冷却空気供給部の動作を制御する、
請求項1に記載のタービン冷却装置。 - 前記内部ケーシングと前記外部ケーシングとの間の空間において、前記第2冷却空気供給部が供給した前記冷却空気が、前記タービンロータの回転軸に沿って流れるように構成されている、
請求項2に記載のタービン冷却装置。 - 前記タービンロータの径方向に沿って延在する管状体
を有し、
前記管状体は、前記タービンロータの回転軸に沿うように貫通する冷却空気放出口を含み、前記第2冷却空気供給部が供給した前記冷却空気が、当該冷却空気放出口から、前記内部ケーシングと前記外部ケーシングとの間の空間へ流れる、
請求項3に記載のタービン冷却装置。 - 前記管状体は、
第1の管状体と、
第2の管状体と
を有し、
前記第1の管状体および前記第2の管状体のそれぞれは、前記冷却空気放出口が形成されている、
請求項4に記載のタービン冷却装置。 - 前記内部ケーシングの外周面を囲うように設置された冷却空気放出管
を含み、
前記冷却空気放出管は、前記冷却空気が放出される冷却空気放出口が複数形成されており、当該複数の冷却空気放出口が前記内部ケーシングの外周面の周囲において等しい間隔で並んでおり、前記第2冷却空気供給部が供給した前記冷却空気が、当該複数の冷却空気放出口のそれぞれから、前記内部ケーシングと前記外部ケーシングとの間の空間へ流れる、
請求項3に記載のタービン冷却装置。
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