JP2016120732A - 自動車用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 空調ケース2は、仕切部材10により、第1空気通路11と第2空気通路12とに仕切られる。暖房用熱交換器である室内コンデンサ19は、仕切部材10に形成された切欠き部31に挿入されて第1空気通路11と第2空気通路12とに跨がって配置される。室内コンデンサ19は、空調ケース2との接触部を耐熱カバー35a、35bで覆われる。耐熱カバー35a、35bは、仕切部材10の切欠き部31の端縁31a、31bと接触し、かつ嵌合する枠部材36a、36bを備える。
【選択図】 図3
Description
この装置は、空気取込み口及び空気吹出し口を有する空調ケースと、空調ケースの内部を並列な第1空気通路と第2空気通路とに仕切る仕切部材と、空調ケース内で仕切部材に形成された切欠き部に挿入されて第1空気通路と第2空気通路とに跨がり、通路内の空気を加熱する熱交換器(ヒータコア)と、第1空気通路及び第2空気通路のそれぞれにて熱交換器を通過する空気量を個別に制御するエアミックスドアと、を含んで構成される。
また、複数箇所の温度を独立して制御可能な自動車用空調装置において、暖房用の熱交換器は、仕切部材の切欠き部に挿入されて、第1空気通路と第2空気通路とに跨がって配置されるため、この部分で第1空気通路側の空気と第2空気通路側の空気とが混ざり合ってしまい、これにより両通路の空気温度を独立に制御することが妨げられるという問題があった。
本発明では、更に、複数箇所の温度を独立して制御可能な自動車用空調装置の場合に、前記耐熱カバーは、少なくとも、通風方向前面側に、仕切部材の切欠き部の端縁と同方向に延在して、当該端縁と接触する枠部材を備える構成とする。
ここで、前記仕切部材の切欠き部の端縁と、前記枠部材との接触部は、いずれか一方に凹溝が形成され、他方が前記凹溝に嵌合する凸条をなして、互いに嵌合するとよい。
また、前記暖房用の熱交換器は、前記耐熱カバーに覆われた状態で、前記空調ケースの外面に形成された着脱口から、前記切欠き部に挿入され、前記凹溝と前記凸条との嵌合部は、挿入方向に延在して、挿入時のガイドを兼ねる構成とするとよい。
更に、前記枠部材は、前記耐熱カバーの、通風方向前面側の他、通風方向後面側にも備えられるとよい。
更にまた、前記耐熱カバーで覆われた前記熱交換器と直列に、別の熱交換器を備える場合、これら2つの熱交換器間の空隙を前記耐熱カバーの前記枠部材と前記仕切板とで仕切る構成とするとよい。
図1は本発明の一実施形態に係る自動車用空調装置の全体構成図、図2は同上の空調装置の要部断面図である。
空調装置(HVAC(Heating Ventilation and Air Conditioning)ユニット)1は、自動車(エンジン駆動の自動車、電気自動車、ハイブリッド車を含む)の車室内に配設され、車室内空気(内気)又は車室外空気(外気)を取込んで温調し、それを車室内に吹き出す。
空気通路3の入口側には、内気取込み口4及び外気取込み口5と、これらの取込み口4、5を選択的に切換える内外気切換ドア6と、フィルタ7と、取込み口4、5から空気(内気又は外気)を取込んで送風するブロア8と、が設けられる。
空気通路3のブロア8の下流側には、冷房用熱交換器であるエバポレータ9が設けられる。
従って、空気通路3のエバポレータ9下流側は、垂直に配置される仕切部材10により、左右の並列な第1空気通路11と第2空気通路12とに仕切られている。
尚、空調ケース2は仕切部材10の部分で分割されていて、仕切部材10を挟み込んだ状態で一体に接合される。
第2空気通路12もまた、仕切壁14により、加熱用通路16と、バイパス通路18とに仕切られている。尚、図1では加熱用通路16の横にバイパス通路18を図示しているが、実際には、図2に示すように、加熱用通路16の上側にバイパス通路18が形成される。図2において、第2空気通路12は、第1空気通路11に対し、紙面の奥側にある。
従って、バイパス通路17、18は、2つの加熱手段(室内コンデンサ19とヒータコア20)をバイパスしている。
従って、電気自動車の場合は、補助の加熱手段として、ヒータコア20に代えて、電気ヒータ、特にPTCヒータを使用する。PTCヒータは、電気的に加熱されたヒータエレメントの中を空気を通過させることで、空気を加熱する。電気ヒータとして、特にPTCヒータを用いることで、温度制御が容易となる。
エアミックスドア21は、加熱用通路15及びバイパス通路17へ流れる空気の割合を制御するもので、冷房運転時には加熱用通路15への空気の流れを遮断する機能を有している。
第2空気通路12における加熱用通路16及びバイパス通路18の入口側にも、エアミックスドア22が設けられる。
エアミックスドア22は、加熱用通路16及びバイパス通路18へ流れる空気の割合を制御するもので、冷房運転時には加熱用通路16への空気の流れを遮断する機能を有している。
2つのエアミックスドア21、22が別々に開度調整可能に設けられることで、左右独立した温度調整が可能となる。
第2空気通路12の出口側(加熱用通路16とバイパス通路18との出口側合流部)には、温調された空気を助手席側に吹き出すべく、助手席側のフェイス吹出し口24と、助手席側のフット吹出し口26とが設けられ、これらはそれぞれのドアにより開閉される。
空気吹出し口としては、この他、デフ吹出し口27が設けられる。但し、デフ吹出し口27は、運転席側と助手席側とで均一な温度の空気を吹き出すべく、左右共通に配置される。
図3は空調装置の要部平面図、図4は室内コンデンサ及び耐熱カバーの分解斜視図、図5は室内コンデンサ等の配置状態を示す空調装置の斜視断面図である。
室内コンデンサ19とヒータコア20は、空調ケース2の外面に形成される2つの着脱口33、34のそれぞれから挿入されて取付けられる。
そして、2つの着脱口33、34は、空調ケース2の互いに異なる面に形成される。従って、室内コンデンサ19とヒータコア20は、空調ケース2に対し互いに異なる方向から挿入されて取付けられる。
また、空調ケース2の側面にヒータコア20用の着脱口34(図3)が形成され、ヒータコア20は空調ケース2に対し側方から挿入されて取付けられる。
このように、2つの加熱手段を空調ケース2に対し異なる方向から挿入して取付ける構成とすることにより、両者の空調ケース2外の部位が互いに干渉するのを回避できる。
室内コンデンサ19は、図4に示されるように、空調ケース2との接触部をフレーム形状の耐熱カバー(耐熱樹脂製のカバー)35a、35bで覆われている。
言い換えれば、耐熱カバー35a、35bは、室内コンデンサ19を収納し、室内コンデンサ19の外面のうち、空気の通流部を除き、空調ケース2との接触部を覆う。
耐熱カバー35a、35bは、前側カバー35aと後側カバー35bとの半割構造で、前後2つのカバー35a、35b間に室内コンデンサ19を収納する。
耐熱カバー35a、35bの材料(耐熱樹脂)としては、PBT−GF30(ISO(JIS)材質表示)が好適である。
耐熱カバー35a、35bは、また、その通風方向後面側、すなわち後側カバー35bの幅方向中央部に、上下方向に連続的に延在して、仕切部材(センタープレート)10の切欠き部31の後側の端縁31bと接触する枠部材(センターフレーム)36bを備える。従って、枠部材36bは、仕切部材10の切欠き部31の端縁31bと同方向に延在して、当該端縁31bと接触する。
従って、仕切部材10の切欠き部31の端縁31a、31bと、枠部材36a、36bとの接触部は、端縁31a、31bの側に凹溝37a、37bが形成され、枠部材36a、36bの側が前記凹溝37a、37bに嵌合する凸条をなして、互いに嵌合する。
言い換えれば、切欠き部31の端縁31a、31bに断面U字状(コ字状)のガイドレール部が形成される。
従って、室内コンデンサ19は、耐熱カバー35a、35bに収納された状態で、空調ケース2の外面に形成された着脱口33から、仕切部材10の切欠き部31に挿入され、前記凹溝37a、37bと前記凸条(枠部材36a、36b)との嵌合部は、挿入方向に延在して、挿入時のガイドを兼ねる。
ここでは、仕切部材10の切欠き部31の端縁31a、31bと接触する枠部材36a、36bの側に、前記端縁31a、31bが嵌合する凹溝38a、38bが備えられる。
従って、仕切部材10の切欠き部31の端縁31a、31bと、枠部材36a、36bとの接触部は、枠部材36a、36bの側に凹溝38a、38bが形成され、端縁31a、31bの側が前記凹溝38a、38bに嵌合する凸条をなして、互いに嵌合する。
言い換えれば、枠部材36a、36bに断面U字状(コ字状)のガイドレール部が形成される。
従って、室内コンデンサ19は、耐熱カバー35a、35bに収納された状態で、空調ケース2の外面に形成された着脱口33から、仕切部材10の切欠き部31に挿入され、前記凹溝38a、38bと前記凸条(端縁31a、31b)との嵌合部は、挿入方向に延在して、挿入時のガイドを兼ねる。
2 空調ケース
3 空気通路
4 内気取込み口
5 外気取込み口
6 内外気切換ドア
7 フィルタ
8 ブロア
9 エバポレータ
10 仕切部材(センタープレート)
11 第1空気通路
12 第2空気通路
13、14 仕切壁
15、16 加熱用通路
17、18 バイパス通路
19 室内コンデンサ
20 ヒータコア(又はPTCヒータ)
21、22 エアミックスドア
23 運転席側のフェイス吹出し口
24 助手席側のフェイス吹出し口
25 運転席側のフット吹出し口
26 助手席側のフット吹出し口
27 デフ吹出し口
31、32 切欠き部
31a、31b 切欠き部31の端縁
33、34 着脱口
35a、35b 耐熱カバー
36a、36b 枠部材(センターフレーム)
37a、37b 切欠き部31の端縁31a、31bに形成した凹溝(ガイドレール部)
38a、38b 枠部材36a、36bに形成した凹溝(ガイドレール部)
Claims (6)
- 空気取込み口及び空気吹出し口を有する空調ケースと、
前記空調ケース内に配置されて、空気を加熱する熱交換器と、
前記熱交換器を通過する空気量を制御するエアミックスドアと、
を含んで構成される、自動車用空調装置であって、
前記熱交換器は、前記空調ケースとの接触部を耐熱カバーで覆われていることを特徴とする、自動車用空調装置。 - 空気取込み口及び空気吹出し口を有する空調ケースと、
前記空調ケースの内部を並列な第1空気通路と第2空気通路とに仕切る仕切部材と、
前記空調ケース内で前記仕切部材に形成された切欠き部に挿入されて前記第1空気通路と前記第2空気通路とに跨がり、通路内の空気を加熱する熱交換器と、
前記第1空気通路及び前記第2空気通路のそれぞれにて前記熱交換器を通過する空気量を個別に制御するエアミックスドアと、
を含んで構成される、自動車用空調装置であって、
前記熱交換器は、前記空調ケースとの接触部を耐熱カバーで覆われ、
前記耐熱カバーは、少なくとも、通風方向前面側に、前記仕切部材の切欠き部の端縁と同方向に延在して、当該端縁と接触する枠部材を備えることを特徴とする、自動車用空調装置。 - 前記仕切部材の切欠き部の端縁と、前記枠部材との接触部は、いずれか一方に凹溝が形成され、他方が前記凹溝に嵌合する凸条をなして、互いに嵌合することを特徴とする、請求項2記載の自動車用空調装置。
- 前記熱交換器は、前記耐熱カバーに覆われた状態で、前記空調ケースの外面に形成された着脱口から、前記切欠き部に挿入され、
前記凹溝と前記凸条との嵌合部は、挿入方向に延在して、挿入時のガイドを兼ねることを特徴とする、請求項3記載の自動車用空調装置。 - 前記枠部材は、前記耐熱カバーの、通風方向前面側の他、通風方向後面側にも備えられることを特徴とする、請求項2〜請求項4のいずれか1つに記載の自動車用空調装置。
- 前記耐熱カバーで覆われた前記熱交換器と直列に、別の熱交換器を備え、これら2つの熱交換器間の空隙を前記耐熱カバーの前記枠部材と前記仕切板とで仕切る構成としたことを特徴とする、請求項2〜請求項5のいずれか1つに記載の自動車用空調装置。
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