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JP2016120407A - 遊技機 - Google Patents

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JP2016120407A
JP2016120407A JP2016077029A JP2016077029A JP2016120407A JP 2016120407 A JP2016120407 A JP 2016120407A JP 2016077029 A JP2016077029 A JP 2016077029A JP 2016077029 A JP2016077029 A JP 2016077029A JP 2016120407 A JP2016120407 A JP 2016120407A
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Abstract

【課題】遊技球の流路を確保しつつ発光による装飾効果を向上する。
【解決手段】遊技盤11の装着口23eに対応して設けられたLED110aよりも前側に位置して当該装着口23eを覆う第1のレンズ部61と、第1のレンズ部61の前方に位置する第2のレンズ部71と、遊技球の直径よりも大きい間隔を隔てて第1および第2のレンズ部61,71を接続すると共に遊技球を入賞口30a側へ誘導し得る接続部75と、第1および第2のレンズ部61,71の間に遊技球を誘導する誘導部77とを備える。そして、第2のレンズ部71が第1のレンズ部61に対して前後方向に一部が重なるよう構成して、両レンズ部61,71が前後に重なる領域および重ならない領域に対して光を照射し得るようLED110aを設置すると共に、第1および第2のレンズ部61,71の夫々を、光の拡散態様が異なる形態とした。
【選択図】図12

Description

この発明は、遊技盤に形成された遊技領域内で遊技球を流下させて遊技が行われるよう構成された遊技機に関するものである。
代表的な遊技機であるパチンコ機は、遊技盤の盤面に画成した遊技領域の略中央位置に枠状に形成された枠状装飾体(所謂センター役物)が配設されており、この枠状装飾体の開口部を介して複数の図柄を変動表示して図柄変動演出を行なう液晶式やドラム式等の図柄表示装置を後方から臨ませると共に、該遊技盤における枠状装飾体の下方位置に、パチンコ球(遊技球)の入賞により図柄表示装置での変動を開始させる始動入賞装置や大当り時等に開放する特別入賞装置を配設するよう構成されたものが多数提案されている。このようなパチンコ機では、前記遊技領域に打ち出されたパチンコ球が遊技領域内に植設された遊技釘等との接触により跳ね返りながら次第に自重により流下し、該遊技領域を流下する過程で前記始動入賞装置に入賞することにより、前記図柄表示装置で図柄変動に伴うリーチ演出等の各種の遊技演出がなされ、該図柄表示装置に図柄が所定の組み合わせで停止することにより所謂大当りが発生し、遊技盤に設けられた特別入賞装置が開放して多数の賞球を獲得し得るよう構成される。また、前述したパチンコ機では、遊技盤の遊技領域内に照明装置が配設されており、照明装置を発光させることで遊技盤を装飾したり、前記図柄表示装置で行われる演出に合わせて照明装置を発光させて演出効果を高めることが行なわれている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平6−23097号公報 特開2000−354653号公報
ところで、近年は、遊技盤の大型化が進んでおり、また図柄表示装置で行われる遊技演出の内容も複雑化していることから、照明装置の発光による装飾効果や演出効果を向上することがより一層強く求められている。そこで、照明装置において遊技領域に露出する前面レンズ部材を大きくしたり厚みを持たせれば、照明装置の発光による装飾効果や演出効果の向上が期待できる。しかしながら、特許文献1のように、前記遊技盤に配設された照明装置の前面レンズ部材を、遊技盤の盤面より前側に突出させて設ける構成にあっては、前記前面レンズ部材を大きくすると、遊技盤に遊技釘を設けられるスペースが反対に減少してしまい、遊技領域を流下するパチンコ球の流れが単調になってパチンコ球の動きの面白みが損なわれることに繋がりかねない。また、遊技盤の前側には、遊技盤を透視保護するガラス板等が設置されており、前面レンズ部材の厚みを持たせるにも限界がある。また、特許文献2のように、遊技盤に開設した開口部に照明装置を埋め込む構成にあっては、前面レンズ部材を大きくしようとすれば、遊技盤に大きな開口部を開設する必要があり、前述と同様に遊技釘の設置スペースが限られてしまう問題が生ずる。また、前面レンズ部材の厚みを持たせるようにすると、厚みを持たせた分だけ遊技盤の盤面(前面)から前面レンズ部材が突出してしまい、遊技領域を流下するパチンコ球が接触して損傷することにも繋がりかねない。この場合には、前面レンズ部材(開口部)の周囲に遊技釘を設けることでパチンコ球の接触を防止し得るものの、遊技釘によりパチンコ球の流路が限られてしまい、遊技領域を流下するパチンコ球の流れが単調になる欠点がある。
すなわち本発明は、従来の技術に内在する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、遊技球の流路を確保しつつ発光による装飾効果を向上可能な照明手段を備えた遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本発明の請求項1に係る発明は、
前後に開口する開口部(23e)が形成された遊技盤(21)と、
前記遊技盤(21)の開口部(23e)に対応して配設され、点灯または消灯がなされる発光体(110a)と、
前記遊技盤(21)の盤面に配設されて前記発光体(110a)よりも前側に位置すると共に、該遊技盤(21)の開口部(23e)を覆う第1のレンズ部(61)と、
前記第1のレンズ部(61)の前方に位置するよう設けられた第2のレンズ部(71)と、
前記第2のレンズ部(71)を前記第1のレンズ部(61)に対して遊技球の直径よりも大きい間隔を隔てて接続すると共に、当該第1のレンズ部(61)および第2のレンズ部(71)の間を流下する遊技球を入賞口(30a)側へ誘導し得るよう形成された接続部(75)と、
前記第1のレンズ部(61)および第2のレンズ部(71)の間に遊技球を誘導する誘導部(77)とをえ、
前記第2のレンズ部(71)は、前記第1のレンズ部(61)に対して前後方向に少なくとも一部が重なるよう構成され、
前記第1のレンズ部(61)と第2のレンズ部(71)が前後に重なった領域の後方に、両レンズ部(61,71)が前後に重なる領域および両レンズ部(61,71)が前後に重ならない領域に対して光を照射し得るよう前記発光体(110a)が設置され、
前記第1のレンズ部(61)および第2のレンズ部(71)の夫々を、前記発光体(110a)の光から照射される光の拡散態様が異なる形態となるよう構成したことを要旨とする。
このように、第1のレンズ部と第2のレンズ部との間に、遊技球の直径よりも大きな空間を確保することで、両レンズ部の間を遊技球が通過できるから、遊技球の流路が制限されることなく遊技球の動きによる演出が可能となる。第1のレンズ部および第2のレンズ部を前後に少なくとも一部が重なるように設けて、発光体の光が両レンズ部を透過し得るよう構成することにより、発光による装飾効果や演出効果の向上を図り得る。また、第1のレンズ部よりも第2のレンズ部が前後に重なる領域および両レンズ部が前後に重ならない領域に対して発光体の光が照射されるようにしたことで、光の照射位置により発光の態様が異なるように見せることができ、装飾効果や演出効果をより一層高めることができる。
本発明に係る遊技機によれば、照明手段の発光による装飾効果を高めることができる。
本発明の実施例に係るパチンコ機を示す正面図である。 実施例のパチンコ機を、中枠に対して前枠を開放した状態で示す概略斜視図であって、前枠の透視保護板や遊技盤における案内レールの内側に配設される各種遊技部品を省略して示す。 実施例に係る遊技盤を示す正面図である。 実施例に係る遊技盤と設置部材とを分解した状態を示し、遊技盤を背面図で示すと共に、球排出経路部材が取り付けられた設置部材を正面図で示す。 実施例に係る遊技盤と設置部材とを分解した部分拡大斜視図である。 (a)は、実施例に係る遊技盤におけるレンズ部材の配設位置を拡大して示す分解斜視図であり、(b)は、レンズ部材を背面から見た状態で示す分解斜視図である。 (a)は、実施例に係るレンズ部材を正面から示す斜視図であり、(b)は、レンズ部材を背面から示す斜視図であり、(c)は、レンズ部材の平面図である。 (a)は、第1のレンズ部と第2のレンズ部とを分解した状態を、第1のレンズ部を正面図で示すと共に第2のレンズ部を背面図で示し、(b)は、レンズ部材の右側面図であり、(c)は、(b)のA−A線断面図である。 遊技盤の第5装着口と、レンズ部材との関係を示す説明図である。 遊技盤におけるレンズ部材の配設位置を拡大して示す説明図であって、第2のレンズ部の外周から延出する第1のレンズ部を斜線で示す。 遊技盤をレンズ部材の配設位置で縦断した拡大断面図である。 (a)は、遊技盤をレンズ部材の配設位置で横断した拡大断面図であり、(b)は、(a)におけるレンズ部材の断面図である。 (a)は,球排出経路部材を前側下方から示す斜視図であり、(b)は、球排出経路部材を背面上方から示す斜視図である。 球排出経路部材の分解斜視図である。 球排出経路部材と上下の発光基板を分解した状態で示す斜視図である。 (a)は、実施例に係る設置部材を球排出経路部材の排出球検出センサ取付部の配置位置で拡大して示す背面図であり、(b)は、設置部材における排出球検出センサ取付部を下画壁部側から示す斜視図であり、(c)は、設置部材における排出球検出センサ取付部を下画壁部側から示す拡大図である。 実施例に係る設置部材を球排出経路部材の排出球検出センサ取付部の配置位置で縦断して示す断面図である。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、実施例では、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技を行なうパチンコ機を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1または図2に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤21を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤21の裏側に、各種図柄を変動表示可能な演出実行手段としての図柄表示装置18が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤21を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板13bで前後に開口する窓部13aを覆うよう構成された前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。なお、実施例では、前記図柄表示装置18としては、各種図柄を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されるが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の図柄表示装置を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成してもよい。なお、球受け皿については、上下2枚の球受け皿14,15を備えるものに限らず、1枚の球受け皿のみを設ける構成であってもよい。
前記前枠13の右下方位置には、前記中枠12に配設された打球発射装置16を作動する操作ハンドル17が設けられている。前記操作ハンドル17は、左回転方向に付勢された操作レバー17aを備えており、該操作レバー17aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置16が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤21に向けて発射されるようになっている。
(外枠11について)
前記外枠11は、上下左右の4つの枠部材を相互に組み付けることで縦長の矩形枠体として構成されるものであって、4つの枠部材で画成される開口領域に対し、前記中枠12が開閉および着脱自在に支持されて、外枠11に対して中枠12を閉成することで、該外枠11の内側に中枠12が収容されるよう構成される。
(中枠12について)
図2に示すように、前記中枠12は、上縁をなす上枠部12aと、下縁をなし、打球発射装置16、各種制御装置(図示せず)を設置する設置部として機能する下枠部12bと、左縁(一方の側縁)をなす左枠部12cと、右縁(他方の側縁)をなす右枠部12dとから構成されて、これら上下左右の枠部12a,12b,12c,12dを組み付けた際に、全体が外枠11の開口領域に整合する大きさに形成される。そして、外枠11に対して中枠12の左枠部12c側が、ヒンジ機構19を介して回動自在に支持されて、右枠部12dが施錠装置(図示せず)により施錠されるようになっている。また、中枠12には、上下左右の枠部12a,12b,12c,12dを組み付けることで前後に開口する遊技盤保持部20が画成され、該遊技盤保持部20に遊技盤21が着脱自在にセット保持される。図2において、遊技盤21の前面に配設されている各種の遊技部品は、後述する案内レール22を除いて図示省略してある。また、図2において、前枠13に配設されている透視保護板13bも図示省略している。なお、中枠12における上下左右の各枠部12a,12b,12c,12dの全体或いは一部の枠部を一体成形して中枠12を形成することも可能である。
(遊技盤21について)
前記遊技盤21は、図2〜図3に示すように、前記中枠12の遊技盤保持部20に整合する略正方形に形成された所定板厚の木材板の表面に、各種絵柄等が描かれた合成樹脂シート(図示せず)等を貼付けて装飾した板部材であって、該遊技盤21の表面(盤面)に配設された略円形状に湾曲した案内レール22により、パチンコ球が流下可能な遊技領域21aが画成されている。また、前記遊技盤21の裏側には、図4に示す如く、前記図柄表示装置18が着脱自在に取り付けられる設置部材81が配設されており、該設置部材81に形成された前後に開口する表示開口部82aを介して図柄表示装置18の表示部を前側から視認し得るよう構成される。
また、前記遊技盤21には、ルーター加工等の孔空け加工により前後に貫通する複数(実施例では5つ)の装着口23a〜23eが開設されて、各装着口23a〜23eに対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体40、始動入賞装置30、特別入賞装置35、普通入賞装置50、レンズ部材60等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域21aの最下部位置には、該遊技領域21aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口24が開設されている。なお、前記装着口23a〜23eの形成数は、遊技盤21に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
ここで、実施例の前記遊技盤21には、図3に示すように、前記案内レール22で囲まれた遊技領域21aの略中央の大部分が開口する第1装着口23aに、前後に開口する表示窓口40aが形成された枠状装飾体40が取り付けられ、該枠状装飾体40の表示窓口40aを介して図柄表示装置18の表示面が遊技盤21の前面側に臨むよう構成されている。なお、実施例では、遊技盤21に配設された枠状装飾体40の表示窓口40aが、図柄表示装置18の表示部を前側から視認可能とする可視部となる。また、前記遊技盤21における枠状装飾体40(第1装着口23a)の下方位置には、遊技領域21aの左右幅方向の略中央に第2装着口23bが開設されており、該第2装着口23bに、遊技領域21aを流下するパチンコ球が入賞可能な第1始動入賞口30aを有する始動入賞装置30が取り付けられている。なお、実施例のパチンコ機10では、前記枠状装飾体40における特別入賞装置35の上方に位置に、遊技領域21aを流下するパチンコ球が入賞可能な第2始動入賞口32aを有する第2始動入賞装置32が配設されている。
そして、前記遊技盤21における始動入賞装置30(第2装着口23b)の右側方に第3装着口23cが開設されて、遊技領域21aを流下するパチンコ球が入賞可能な特別入賞口36を有する特別入賞装置35が取り付けられている。また、前記遊技盤21における始動入賞装置30(第2装着口23b)の左側方に第4装着口23dが開設されて、遊技領域21aを流下するパチンコ球が入賞可能な普通入賞口53を有する普通入賞装置50が取り付けられている。更に、前記遊技盤21における枠状装飾体40(第1装着口23a)の左側方に第5装着口23eが開設されて、該遊技盤21の盤面を発光装飾する照明手段を構成するレンズ部材60が取り付けられている。すなわち、実施例のレンズ部材60は、前記始動入賞装置30へ向けて流下可能なパチンコ球の流下経路途中に配設されて、発光により発光装飾しつつ、流下するパチンコ球に対する関心を惹き付けるようになっている。なお、前記第5装着口23eは、上下方向に縦長となるよう形成されている。
(第1始動入賞装置および第2始動入賞装置30について)
前記第1始動入賞装置30は、第1始動入賞口30aが常に上方に開口するよう設けられており、遊技盤21の遊技領域21aを流下するパチンコ球が入賞可能な常時開放型の入賞装置とされている。一方、前記第2始動入賞装置32は、前記枠状装飾体40の右下部に右側方へ開口するよう設けられた第2始動入賞口32aと、該第2始動入賞口32aを開閉する開閉部材32bとを備えており、駆動手段としての図示しないソレノイドの駆動に伴って開閉部材32bが揺動変位することで、第2始動入賞口32aが開閉するよう構成される。また、前記第1および第2始動入賞装置30,32は、対応する始動入賞口30a,32aに入賞したパチンコ球を検出する図示しない始動入賞球検出センサを備えており、各始動入賞球検出センサから制御装置への入賞検出信号の入力に伴って所定数の賞球が払い出されると共に、該制御装置において大当り抽選が行われて、該大当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置18の図柄変動演出が実行されるようになっている。そして、前記図柄表示装置18での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置18に所定の組み合わせ(例えば同一図柄の3つ揃い等)で演出図柄が停止表示されることで所謂大当りが発生し、大当りの発生に伴って前記特別入賞装置35を所定の開放条件で開放して多数の賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。なお、前記始動入賞球検出センサは、始動入賞口30a,32a毎に設けて入賞球を個別に検出してもよいし、各始動入賞口30a,32aに入賞したパチンコ球を1つのセンサで検出するよう構成してもよい。
(特別入賞装置35について)
前記特別入賞装置35は、図3に示すように、遊技領域21aに開口する特別入賞口36を開閉自在に閉成する開閉扉37を備えており、駆動手段としての図示しない第2ソレノイドの駆動に伴って開閉扉37が作動することで特別入賞口36が開閉するよう構成されている。また、前記特別入賞装置35は、前記特別入賞口36に入賞したパチンコ球を検出する図示しない特別入賞球検出センサを備えており,該特別入賞球検出センサから制御装置への入賞検出信号の入力に伴って所定数の賞球が払い出されるようになっている。
(普通入賞装置50について)
前記普通入賞装置50は、図4、図5に示すように、前記遊技盤21の前面に取着されて前記第4装着口23dを覆う薄板状の取着部材51と、該取着部材51に設けられて第4装着口23dを介して遊技盤21の後方へ延在する複数(実施例では3つ)の球受け通路52とを備えている。前記球受け通路52の夫々は、前記取着部材51の前後に貫通するよう延在すると共に、該取着部材51の前後において上方に開口する樋形状に形成されており、各球受け通路52における取着部材51(遊技盤21の前面)から前方へ突出した突出部分の上方開口部が、前記遊技領域21aを流下するパチンコ球が入賞可能な前記普通入賞口53として機能している。そして、前記各球受け通路52の後端部は、前記設置部材81に設けられた球排出経路部材90(後述)に連通接続するよう構成されており、各普通入賞口53に入賞したパチンコ球を対応の球受け通路52を介して球排出経路部材90に誘導して遊技盤21の外部に排出するよう構成されている。なお、前記球受け通路52の前端部には、装飾飾り部52aが取付けられている。ここで、前記取着部材51および装飾飾り部52aの夫々は、光透過性を有する部材により形成されており、後述する球排出経路部91に設けられたLED112aから取着部材51および装飾飾り部52aへ照射された光が遊技盤21の前方へ照射されて、遊技盤21を装飾するようになっている。また,前記普通入賞装置50の上部には、光透過性の装飾飾り部54が設けられており、後述する基板支持部105には移設された下部発光基板111のLED112aからの光を透過して遊技盤21を装飾するよう構成されている。
また、図3に示すように、前記遊技盤21には、前記遊技領域21a内に多数の遊技釘26が設けられており、遊技釘26との接触によりパチンコ球の流下方向が不規則に変化するよう構成されている。また、前記枠状装飾体40の左側方には、遊技領域21aを流下するパチンコ球の接触に伴って回転する回転案内部材27が回転自在に支持されている。前記回転案内部材27は、所謂「風車」とも称される部材であって、遊技領域21aを流下するパチンコ球が接触することで前記回転案内部材27が左右方向に回転されて、パチンコ球が回転案内部材27の回転方向に弾くよう放出されるようになっている。
また、前記遊技盤21には、図3に示すように、前記第1始動入賞装置30の第1始動入賞口30aと前記回転案内部材27との間に、前記遊技釘26が直線状に連続して設けられている。ここで、以下の説明では、前記第1始動入賞装置30および回転案内部材27の間に直線状に連続する遊技釘群を案内連釘26Aと指称する場合がある。すなわち、前記回転案内部材27の回転に伴って右方向(始動入賞装置30側)に放出されることで、前記案内連釘26A上にパチンコ球が移動するようになっている。前記案内連釘26Aは、前記第1始動入賞装置30の始動入賞口30aに向けて下方傾斜するよう配置されており、前記回転案内部材27から放出されたパチンコ球を第1始動入賞装置30の第1始動入賞口30aへ案内するよう構成される。すなわち、前記案内連釘26Aは、前記回転案内部材27の回転により放出されたパチンコ球を第1始動入賞装置30へ案内する案内部として機能している。なお、前記案内連釘26Aを構成する遊技釘26は、適宜位置(実施例では2箇所)でパチンコ球が通過可能な隙間が空くよう設けられており、該案内連釘26A上を移動するパチンコ球が落下し得るようになっている。
(レンズ部材60について)
前記レンズ部材60は、図5〜図12に示すように、前記遊技盤21に開設された前記第5装着口23eを覆う第1のレンズ部61と、該第1のレンズ部61の前方に離間して位置するよう配置された第2のレンズ部71とを備え、当該第1のレンズ部61および第2のレンズ部71の夫々に、光を拡散する光拡散部62,66,73が設けられている。また、前記遊技盤21の裏側には、前記第5装着口23eと対応する位置に、前記第1のレンズ部61と対向するよう上部発光基板(発光基板)110が配設されると共に、該上部発光基板110の前面に前方へ光を照射する照明手段としてのLED(発光体)110aが実装されており、該LED110aを発光した際の光がレンズ部材60(第1のレンズ部61および第2のレンズ部71)を透過して遊技盤21の前方へ照射されるようになっている。
(第1のレンズ部について)
前記第1のレンズ部61は、図6、図7に示すように、光透過性を有する部材により遊技盤21の盤面に沿って延在すると共に前記第5装着口23eの開口より大きな平板状に形成されており、該第5装着口23eの全体が第1のレンズ部61で塞がれるよう遊技盤21の前面からねじ止めされている。また、前記第1のレンズ部61には、前面側の外周部に、外周縁部に向かうにつれて遊技盤21側に傾斜する第1傾斜部61aが形成されており、遊技盤21の盤面に沿って流下するパチンコ球を、第1のレンズ部61の前面に流下し得るよう構成されている。なお、前記第1のレンズ部61における上下の端部には、前記遊技盤21と対向する位置に、前後に貫通するネジ挿通孔61bが形成されると共に、後方へ突出する位置決め突部61cが形成されており、遊技盤21に形成された位置決め孔(図示せず)に位置決め突部61cを前側から挿入した状態で、ネジ挿通孔61bに挿通したネジを遊技盤21に螺挿することで、第5装着口23eを塞ぐように遊技盤21に固定されている。
ここで、前記第1のレンズ部61の前面には、図6〜図8に示すように、前記光拡散部としての第1光拡散部62と、前記第2のレンズ部71が固定される設置面63とが形成されている。前記第1光拡散部62は、前記第1のレンズ部61の前面において前記設置面63を除く略全面に設けられており、前後に緩やかに起伏する起伏状に形成されている。すなわち、前後に緩やかに起伏する第1光拡散部62を光が透過することで、該第1光拡散部62を透過する光が拡散されるようになっている。また、前記第1光拡散部62の起伏は、第1のレンズ部61の前面側(第1光拡散部62側)を通過するパチンコ球の動きに対して影響しない程度の緩やかな形態に形成されている。前記設置面63は、前記第2のレンズ部71に設けられた接続部75(後述)の後端面に整合する形状に形成された平滑面であって、該接続部75の後端面を設置面63に当接させた状態で、第2のレンズ部71が安定して支持されるようになっている。また、前記設置面63は、前記第1のレンズ部61における左側部に、第5装着口23eの開口内側に位置するよう上下方向に所定長さ延在するよう形成されている。
また、前記第1のレンズ部61の後面には、図6に示すように、前記光拡散部としての第2光拡散部66と、光を拡散しない透過面67とが形成されている。前記第2光拡散部66は、前記第1のレンズ部61の後面において前記透過面67を除く略全面に設けられており、前後に緩やかに起伏する起伏状に形成されると共に、該起伏に伴う凹状部分よりも深い複数の溝部66aが形成されている。また、前記第2光拡散部66の起伏形状は、前記第1光拡散部62の起伏よりも大きな起伏をなすよう形成されており、該第2光拡散部66を透過する光の拡散効果を、第1光拡散部62を透過する光の拡散効果よりも高くなるよう構成されている。また、前記第2光拡散部66を構成する複数の溝部66aは、適宜に蛇行する蛇行形状に夫々形成されており、これらの溝部66aに照射される光を複雑に広範囲に拡散し得るよう構成されている。すなわち、パチンコ球が接触しない第1のレンズ部61の後面に、光の拡散効果の高い第2光拡散部66を形成することで、第1のレンズ部61の前面を通過するパチンコ球に対して影響を与えるのを避けつつ、第1のレンズ部61を透過する光の光拡散効果を向上させている。このように、前記第1のレンズ部61は、前面に形成される第1光拡散部62および後面に形成される第2光拡散部66の形態が異なるよう構成されている。
前記第1のレンズ部61の後面に形成される透過面67は、図12に示すように、前面側に形成された前記設置面63と前後に対応する位置に形成された平滑面であって、該第1のレンズ部61の側縁部(実施例では左側縁部)に沿って上下方向に所定長さ延在するよう形成されている。また、前記透過面67は、前記第5装着口23eの開口内側に臨むよう形成されており、該第5装着口23eの開口内側に臨む前記LEDの光が透過面67に入射し得るよう構成されている。すなわち、前記第1のレンズ部61は、前記透過面67に入射した光が拡散されることなく透過して、前記設置面63から前記第2のレンズ部71の接続部75の後端面に入射するよう構成されている。
(第2のレンズ部71について)
前記第2のレンズ部71は、図6、図7に示すように、遊技盤21の盤面に沿って延在する平板状に形成されており、前記第1のレンズ部61から前方へ突出する接続部75を介して、パチンコ球の直径よりも大きい間隔を隔てた状態で該第1のレンズ部61に接続される。具体的に、実施例に係る前記第2のレンズ部71は、前記第1のレンズ部61に対向する平板状のレンズ本体72と、該レンズ本体72から後方へ突出するよう形成されて前記第1のレンズ部61に接続する接続部75とから光透過性の合成樹脂材により一体形成されている。そして、前記第2のレンズ部71におけるレンズ本体72には、外周縁部に向かうにつれて遊技盤21から離間するよう傾斜した第2傾斜部72aが後面側の外周部に形成されており、遊技盤21の盤面に沿って流下するパチンコ球を、第1のレンズ部61と第2のレンズ部71との間に案内し得るよう構成されている。
前記第2のレンズ部71のレンズ本体72は、図7、図10に示すように、前記第1のレンズ部61よりも小さく形成されており、該第1のレンズ部61に対して前後方向に部分的に重なるよう構成されている。実施例では、前記レンズ本体72の上下の高さ寸法H1は、前記第5装着口23eの上下の開口寸法H2より小さく形成されており(図11参照)、該レンズ本体72の上端部および下端部が第5装着口23eの開口上端部および下端部よりも該第5装着口23eの開口内側に臨むよう構成されている。すなわち、前記第2のレンズ部71のレンズ本体72は、前記遊技盤21に形成された第5装着口23eよりも小さく形成されている。なお、レンズ本体72の左端部は、前記第1のレンズ部61の左端部と前後に略整合するようになっている。すなわち、前記第5装着口23eの内側に位置する前記LED110aを発光させた際に、前記第1および第2のレンズ部61,71が前後に重なる領域および両レンズ部61,71が前後に重ならない領域の夫々に対して該LED110aの光が照射されるよう構成されている。ここで、前記第2のレンズ部71におけるレンズ本体72の全体が第5装着口23eよりも小さく形成されている必要はなく、該レンズ本体72の一部が第5装着口23eよりも小さく形成されている構成であればよい。
また、前記第2のレンズ部71におけるレンズ本体72の前面には、図6、図7に示すように、前記光拡散部としての第3光拡散部73が形成されている。前記第3光拡散部73は、前記レンズ本体72の前面において略全面に設けられており、前後に緩やかに起伏する起伏状に形成されている。すなわち、前後に緩やかに起伏する第3光拡散部73を光が透過することで、該第3光拡散部73を透過する光が拡散されるようになっている。ここで、前記第3光拡散部73の起伏は、前記第1のレンズ部61に形成された第1光拡散部62の起伏形状と同じ形態で形成されており、前記第5装着口23eに臨むLEDを消灯した状態において前面側からレンズ部材60を見た際に、第1のレンズ部61と第2のレンズ部71(レンズ本体72)の境界を、見分け難くしてある。また、前記レンズ本体72の後面は、前記第2傾斜部72aを除く全面が平らな平滑面に形成されている。すなわち、前記第2のレンズ部71は、前記レンズ本体72の後面に入射した光が拡散されることなく透過すると共に、前面側の第3光拡散部73で拡散された光が遊技盤21の前側に照射されるよう構成されている。
前記接続部75は、図7、図10に示すように、前記第2のレンズ部71におけるレンズ本体72の左側縁部に、パチンコ球の直径よりも大きい寸法で後方へ突出するよう形成されている。なお、図10中にパチンコ球を二点鎖線で表示してある。また、前記接続部75の後端部に、後方へ突出する位置決め突部75aおよびネジ孔75bが上下に離間する位置に夫々形成されており、前記第1のレンズ部61の位置決め孔63aに位置決め突部75aを挿入した状態で、該第1のレンズ部61の後方からネジ挿通孔63bに挿通したネジをネジ孔75bに螺挿することで、第1のレンズ部61および第2のレンズ部71が固定される。
前記接続部75は、前記レンズ本体72の左側縁部から内側(図8において右側)に離間する位置に上下方向へ延在するよう設けられて前記遊技盤21の案内レール22に沿う円弧状の接続基部76と、該接続基部76の上端部に連設され、前記レンズ本体72の左側縁部に向けて延在する上側誘導部77と、当該接続基部76の下端部に連設され、レンズ本体72の左側縁部に向けて延在する下側誘導部78とから構成されている。ここで、前記上側誘導部77は、前記レンズ本体72の左側縁部(図8では右側)に向けて上方傾斜するよう形成されて、前記遊技盤21の遊技領域21aを流下するパチンコ球を、接続基部76側(第1のレンズ部61と第2のレンズ部71との間)に誘導するよう構成されている。
ここで、前記レンズ部材60は、図10に示すように、前記接続基部76に沿った円弧の延長線方向に、前記回転案内部材27が位置するよう構成されている。すなわち、実施例のパチンコ機10では、前記遊技盤21の遊技領域21aを流下する過程で前記接続基部76に沿って案内されたパチンコ球は、前記回転案内部材27に向けて移動するよう誘導されるようになっている。すなわち、実施例の接続部75は、前記遊技領域21aを流下するパチンコ球を前記第1始動入賞装置30の第1始動入賞口30a側へ誘導し得るよう構成されている。
ここで、図12に示すように、前記接続部75(接続基部76)は、前記第2のレンズ部71を第1のレンズ部61に取り付けた状態で、該第1のレンズ部61の前面において遊技盤21に開設された前記第5装着口23eの開口内側に位置するよう構成されている。すなわち、前記接続部75の接続基部76は、後端面を前記第1のレンズ部61の設置面63に当接させた状態で、前記第5装着口23eの開口内側に臨む前記LED110aの光照射方向に沿うよう前後方向に延在する平板状に形成されている。従って、前記LED110aを発光させた際に、前記第1のレンズ部61を透過した光が前記接続部75(接続基部76)の後端部から第2のレンズ部71に入射し、該接続部75(接続基部76)を透過した光が第2のレンズ部71の前面から遊技盤21の前方へ照射されるようになっている。ここで、前記第2のレンズ部71の前面には、前記第3光拡散部73が全面に亘って形成されていることから、接続部75(接続基部76)を透過した光が第3光拡散部73により拡散されるようになっている。また、前記接続部75(接続基部76)を前記LED110aの光照射方向に沿うよう前後方向に延在する平板状に形成したことで、該接続部75(接続基部76)における遊技領域側の界面を透過し難くなることから、前記第2のレンズ部71の前面が接続部75(接続基部76)に対応する円弧状に強く光らせ得るようになっている。
(設置部材81について)
前記設置部材81は、図4、図5に示す如く、前記遊技盤21の外郭形状と略整合する大きさおよび形状に形成された略矩形状の対向面部82と、該対向面部82の外周縁部から前方に突出する上下左右の画壁部83とから前方に開口した箱状に形成されている。また、前記設置部材81には、前記画壁部83の開口前端部に、前後に貫通する通孔81cが形成された支持片81bが複数箇所に設けられており、遊技盤21と設置部材81とを組み付けた際に、該支持片81bが遊技盤21の裏面に平面的に当接するようになっている。そして、前記画壁部83の開口前端部(支持片81b)を遊技盤21の裏面に当接させた状態で、該支持片81bに形成した通孔81cに挿通したネジを遊技盤21にねじ込むことで、当該遊技盤21と設置部材81とが固定されるようになっている。ここで、前記設置部材81において前記遊技盤21との間に画成される空間に、各種演出装置(図示せず)や、入賞したパチンコ球を排出案内する球排出経路部材90等の各種遊技部品が設置されて、設置部材81を基材とする1つのユニットとして扱い得るようになっている。また、前記設置部材81の対向面部82には、前記枠状装飾部材40の表示窓口40aと前後に整列する位置に開口部82aが前後に開口するよう開設されており、該対向面部82の裏側に配設された前記図柄表示装置18の表示面が該開口部82aおよび表示窓口40aを介して遊技盤21の前側に臨むようになっている。なお、以下の説明では、画壁部83について、対向面部82の下端縁に設けられた画壁部を、下画壁部83aと指称して区別する場合もある。ここで、下画壁部83aの前端部には、前記支持片81bが左右に離間する複数箇所(実施例では2箇所)に設けられており、遊技盤21から取り外した状態で、各支持片81bの下端部を床面に支持することで、設置部材81を起立姿勢で保持し得るようになっている。また、実施例では、前記設置部材81における対向面部82の前側に、前記開口部82aを囲繞するよう複数の演出装置が配設されている。
(球排出経路部材90について)
次に、前記設置部材81に配設された前記普通入賞装置50に入賞したパチンコ球を排出案内する球排出経路部材90について説明する。図5、図13〜図17に示すように、前記球排出経路部材90は、前記設置部材81の開口前端側に位置するよう該設置部材81に配設されており、前記普通入賞装置50の球受け通路52に連通して入賞したパチンコ球を排出案内する球排出経路部91を備えている。前記球排出経路部91は、1個のパチンコ球が通過可能な通路幅で前方へ開口する樋状に形成されており、該球排出経路部91の前側に配設された光透過性の閉塞板92により球排出経路部91の前方開口を塞ぐことで、パチンコ球が一列で移動可能な球通路を画成している。ここで、前記球排出経路部91は、前記閉塞板92が取り付けられた状態で、前記普通入賞装置50の各球受け通路52と前後に対応する位置で球入り口93が前方へ開口するよう設けられており、該球入り口93を介して各球受け通路52が球排出経路部91に連通するようになっている。また、前記球排出経路部91の裏側には、前方へ光を照射するLED112aを実装した発光基板112が配設されており、該発光基板112のLED112aからの光が、球排出経路部91および閉塞板92を透過して前記普通入賞装置50へ照射されるようになっている。
(球排出経路部91について)
前記球排出経路部91は、図13、図14に示すように、前記普通入賞装置50の球受け通路52に個別に連通する複数の分岐通路(個別排出通路)95a〜95cと、各分岐通路95a〜95cの下流端部に接続して各分岐通路95a〜95cが合流する共通通路(合流排出通路)97とを備えて、該共通通路97の下流端部に球排出口99aが形成されている。すなわち、前記普通入賞装置50の各球受け通路52に入賞したパチンコ球は、対応する分岐通路95a〜95cを介して共通通路97に流入して、前記球排出口99aから排出される。ここで、実施例の共通通路97は、前記各分岐通路95a〜95cの下流端部に接続すると共に左右の一側方(実施例では右側方)へ向けて下方傾斜する傾斜通路98と、該傾斜通路98の下流端に接続して下方へ延出すると共に前記球排出口99aが形成された排出通路99とから構成されており、各分岐通路95a〜95cから傾斜通路98に流入するパチンコ球が排出通路99へ集合して球排出口99aから排出されるよう構成されている。前記排出通路99の球排出口99aは前記中枠12に設けられた球回収部(図示せず)の上方で開口するよう構成されており、該球排出口99aから排出されたパチンコ球が球回収部を介してパチンコ機の外部(遊技店側の球循環設備)へ回収するようになっている。
前記複数の分岐通路95a〜95cは、共通通路97(傾斜通路98)の上流端から上方へ分岐する第1分岐通路95aと、該共通通路97(傾斜通路98)の中間位置から上方へ分岐する第2分岐通路95bと、当該共通通路97(傾斜通路98)の下流端から上方へ分岐する第3分岐通路95cとが設けられて、これら第1〜第3分岐通路95a〜95cの球入り口93が、前記普通入賞装置50に設けられた3つの球受け通路52の夫々に連通するようになっている。なお、前記第3分岐通路95cは、前記排出通路99の鉛直上方に位置しており、第3分岐通路95cを通過したパチンコ球が排出通路99へ直接流入するようになっている。
また、前記第1分岐通路95aおよび第2分岐通路95bには、図14に示すように、前記共通通路97との分岐部位より上方に、各分岐通路95a,95bを通過するパチンコ球を検出する球検出センサ103を着脱可能な検査用球検出センサ取付部96が設けられている。すなわち、前記第1分岐通路95aおよび第2分岐通路95bに取り付けられた球検出センサ103がパチンコ球を検出することで、前記普通入賞装置50における対応する普通入賞口53に入賞したパチンコ球を個別に検出し得るようになっている。なお、前記検査用球検出センサ取付部96は、前記閉塞板92を取り付けた状態で、前方へ開口するよう形成されており、球排出経路部材90の前側から球検出センサ103を着脱し得るようになっている。ここで、前記検査用球検出センサ取付部96は、パチンコ機10の製造過程等において、前記普通入賞装置50の各普通入賞口53に対して入賞するパチンコ球の数を個別に検出する必要がある場合に球検出センサ103を取り付け得るようになっており、通常の遊技が行われる際には、該検査用球検出センサ取付部96から球検出センサ103が取り外された状態で遊技に供されるようになっている。
図14に示すように、前記共通通路97の排出通路99には、該排出通路99を通過するパチンコ球を検出する球検出センサ103を着脱可能な排出球検出センサ取付部(収容部)100が設けられている。ここで、前記球検出センサ103は、矩形状に形成された本体部103aの一方側に偏った位置(図14では前側)に、上下に開口してパチンコ球が通過可能な球通過部103bが設けられると共に、他方側に偏った位置に、球通過部103bを通過したパチンコ球を検出して検出信号を出力する検出機構部103cが設けられており、該検出機構部103cから導出した配線が前記制御装置に接続されるようになっている。ここで、実施例の球検出センサ103は、前記検出機構部103cを構成する検出片(図示せず)が球通過部103bの開口内側に突出するよう構成されて、該球通過部103bを通過するパチンコ球が検出片に接触することでパチンコ球を検出する機械式センサを採用しているが、非接触型の近接センサを採用することも可能である。
前記排出球検出センサ取付部100は、前方へ開口するよう前記球排出経路部材90に形成されており、前記球検出センサ103の本体部103aを、前記検出機構部103cを後方に向けると共に球通過部103bを上下に開口する姿勢で、該排出球検出センサ取付部100の前方開口を介して前側から挿入することで収容保持されるようになっている。そして、排出球検出センサ取付部100に収容した球検出センサ103の前端部に前記閉塞板92が当接して、該排出球検出センサ取付部100からの球検出センサ103の脱落を防止すると共に、遊技盤21の裏面に球検出センサ103が接触するのを防止している。すなわち、実施例のパチンコ機10では、遊技に供される状態において、第1〜第3分岐通路95a〜95cが合流する共通通路97の下流端に位置する排出通路99の排出球検出センサ取付部100のみに球検出センサ103が取り付けられて、各普通入賞口53に対して入賞するパチンコ球を1つの球検出センサ103で検出するようになっている。
また、前記設置部材81の下画壁部83aには、図16に示すように、前記球排出経路部材90における前記排出通路99の形成位置に対応する位置に、前方および上下に開口する退避部84a,84bが形成されており、該球排出経路部材90を設置部材81に取り付けた状態で、該排出通路99が退避部84a,84bを介して下画壁部83aより下方位置に突出するよう構成されている。ここで、前記退避部は、前記傾斜通路98の前後幅より大きな前後の開口幅に形成された第1退避部84aと、該第1退避部84aの右側部に連接すると共に前記排出通路99に設けられた前記排出球検出センサ取付部100の前後幅よりも大きな前後の開口幅に形成された第2退避部84bとから構成されている。そして、前記球排出経路部材90を設置部材81に取り付けた状態で、前記第1退避部84aを介して前記傾斜通路98を画成する下壁部98aにおける下流端部側が下画壁部83aより下方に位置すると共に、前記第2退避部84bを介して前記排出球検出センサ取付部100の全体が下画壁部83aより下方に位置するようになっている。このとき、前記設置部材81における下画壁部83aの前端部から下方へ延出する前記支持片81bは、該下画壁部83aより下方へ突出する前記排出球検出センサ取付部100の配設位置よりも下方まで延在するよう形成されており、遊技盤21から取り外した設置部材81を単独で起立姿勢に保持した際に、排出球検出センサ取付部100が床面に直接接触しないよう構成されている。なお、前記球排出経路部材90には、前記球排出経路部91の上側に隣接して、磁気を利用した不正を検出する磁気センサ108が設置される磁気センサ取付部104が形成されている。
(基板支持部105について)
また、図13〜図15に示すように、前記球排出経路部材90には、前記球排出経路部91の左側に、前方へ光を照射する発光基板110が取り付けられる平板状の基板支持部105が設けられている。前記基板支持部105は、前記球排出経路部91と前記設置部材81の左側の画壁部83との間に位置すると共に、前記遊技盤21の裏面に沿って延在する平板状に形成されており、遊技盤21と設置部材81とを取り付けた際に、当該基板支持部105の前面が遊技盤21の裏面に近接して対向するようになっている。具体的に、実施例では、前記遊技盤21における第5装着口23eの形成位置の裏側に対応する位置まで基板支持部105が延在するよう構成されて、該第5装着口23eの後方開口を基板支持部105で塞ぐよう構成されている。
前記基板支持部105には、図15に示すように、後方へ開口する設置凹部106が複数箇所(実施例では2箇所)に形成されており、各設置凹部106に対して前記発光基板110が夫々配設されている。ここで、実施例の基板支持部105には、前記第5装着口23eに対応する位置および前記普通入賞装置50に設けられた装飾飾り部54に対応する位置の夫々に前記設置凹部106が形成されている。すなわち、実施例において、前記第5装着口23eに対応する設置凹部106に配設される上部発光基板110が、前記レンズ部材60を照明する発光手段として機能するようになっている。そして、前記普通入賞装置50に設けられた装飾飾り部54に対応する設置凹部106に配設される下部発光基板111が、該装飾飾り部54を照明する発光手段として機能するようになっている。また、前記第5装着口23eに対応する位置に形成された設置凹部106には、前記上部発光基板110に実装されたLED110aと対応する位置に、前後に貫通する通孔105aが夫々形成されており、各通孔105aを介してLED110aが前記レンズ部材60(第1のレンズ部61)に対向して、該LED110aの光が直接第1のレンズ部61に照射されるようになっている。
また、前記設置凹部106に発光基板110を取り付けた状態で、前記基板支持部105の後面と発光基板110の後面とが略同一平面上に位置するようになっており(図11、図12参照)、前記設置部材81における対向面部82の左側前面に配設された演出装置に発光基板110が干渉しないよう構成されている。なお、前記基板支持部105には、前記第5装着口23eに対応する位置に形成された設置凹部106の右側に隣接して、磁気を利用した不正を検出する磁気センサ108が設置される磁気センサ取付部107が形成されている。
(実施例の作用)
次に、実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
前記中枠12の前面側に設けられた操作ハンドル17を遊技者が回転操作すると、前記打球発射装置16により発射されたパチンコ球が前記遊技盤21に設けた案内レール22により画成された遊技領域21a内に打ち出されて、遊技釘26等に接触して流下方向を変更しながら遊技領域21a内を流下する。そして、前記遊技領域21aを流下するパチンコ球が前記第1始動入賞装置30の第1始動入賞口30aまたは第2始動入賞装置32の第2始動入賞口32aに入賞することで、前記図柄表示装置18での図柄変動演出が開始され、図柄変動演出の結果、図柄表示装置18に所定の図柄組み合わせで演出図柄が表示されると大当りが発生し、大当りの発生に伴い、前記遊技盤21の下方に設けられた特別入賞装置35が開放されると共に、図柄表示装置18において大当り演出が行われる。また、実施例に係るパチンコ機10では、前記図柄表示装置18において行われる図柄変動演出や大当り演出等の各種演出に合わせて、前記発光基板110〜112のLED110a〜112aを適宜のパターンで点灯および消灯させることで、遊技盤21の盤面を全体的に装飾して遊技の興趣を高めるようになっている。
前記球排出経路部材90の基板支持部105に配設された上部発光基板110のLED110aからの光は、盤面に設けられたレンズ部材60を透過して遊技盤21の前方へ照射される。ここで、前記レンズ部材60は、第1のレンズ部61および第2のレンズ部71を前後に重なるように設けられており、前記LED110aの光が両レンズ部61,71を透過し得るよう構成してあるから、1つのレンズ部を光が透過する構成に較べて、発光による装飾効果や演出効果の向上を図り得る。また、前記レンズ部材60は、第1のレンズ部61および第2のレンズ部71を単に前後に重ねただけでなく、該第1のレンズ部61よりも第2のレンズ部71を小さく形成して、正面側から見た状態で、両レンズ部61,71が前後に重なる領域および両レンズ部61,71が前後に重ならない領域を設定したことにより、レンズ部材60に対してLED110aの光を照射した際に、第1のレンズ部61だけを透過して遊技盤21の前方へ照射される光と、第1および第2のレンズ部61,71を透過して遊技盤21の前方へ照射される光とにより、光の照射位置により発光の態様が異なるように見せることができ、装飾効果や演出効果をより一層高めることができる。
また、前記第1のレンズ部61および第2のレンズ部71は、パチンコ球の直径よりも大きな間隔で離間するよう構成されているから、遊技領域21aを流下するパチンコ球が両レンズ部61,71の間を通過することができ、レンズ部材60を遊技盤21に配設したとしてもパチンコ球の流路が制限されることなく、パチンコ球の動きによる演出を行うことができる。しかも、第1および第2のレンズ部61,71の間をパチンコ球が通過し得るよう構成することで、前記LED110aから照射されて第1および第2のレンズ部61,71が前後に重なる領域を透過する光がパチンコ球によりランダムに遮られることで、より複雑な発光態様による装飾を実現することができる。また、第1のレンズ部61および第2のレンズ部71の間を通過するパチンコ球は、該第2のレンズ部71を介して透視することができるから、パチンコ球の動きを確認しながら遊技を行うことができ、パチンコ球の動きによる面白みを与えることができる。
また、前記レンズ部材60は、第1のレンズ部61に設けられる光拡散部62,66と、第2のレンズ部71に設けられる光拡散部73とを異なった形態となるよう構成されているから、該第1および第2のレンズ部61,71が前後に重なる領域と、両レンズ部61,71が前後に重ならない領域とにおいて、一層異なった発光態様にすることができる。ここで、前記第1のレンズ部61の前面に形成される第1光拡散部62を、前後に緩やかに起伏する起伏状に形成する一方で、該第1のレンズ部61の後面に形成される第2光拡散部66を、前後に緩やかに起伏する起伏状とすると共に該起伏に伴う凹状部分よりも深い複数の溝部66aを形成してあるから、当該第1のレンズ部61のみを透過する光を効果的に拡散することができる。このように、第1のレンズ部61においてパチンコ球が接触しない後面に光の拡散効果の高い第2光拡散部66を形成することで、該第1のレンズ部61の前面を通過するパチンコ球に対して影響を与えるのを避けつつ、光の光拡散効果を向上することができる。そして、第1のレンズ部61の前後両面に形成される光拡散部62,66の形態を変えることで、第1のレンズ部61での光の拡散作用を高めることができ、装飾効果や演出効果の向上を図り得る。
また、前記第2のレンズ部71は、後面側を平滑面としたことで、第2のレンズ部71の後面を通過するパチンコ球に対して光拡散部が影響を与えるのを防止できる。更に、前記第2のレンズ部71の前面に形成される第3光拡散部73を、前記第1のレンズ部61の前面に形成される第1光拡散部62と同様の形態に形成することで、レンズ部材60を前側から観察する遊技者に見える第1のレンズ部61と第2のレンズ部71との境界を分かり難くすることができる。すなわち、同様の外観であるにも関わらず、第1光拡散部62を透過して直接遊技者に観察される光と、第1光拡散部62および第3光拡散部73を透過して直接遊技者に観察される光との装飾効果が異なることで、発光態様に対する面白みを増すことができる。
更に、前記レンズ部材60は、前記第1のレンズ部61に対して第2のレンズ部71を接続する接続部75を、前記第5装着口23eの開口内側に臨ませて、前記上部発光基板110のLED110aの光が接続部75に入射し得るよう構成してあるから、両レンズ部61,71が前後に重なる領域を透過する光と、両レンズ部61,71が前後に重ならない領域を透過する光の他に、該接続部75を透過する光によって異なる発光態様を実現することができる。このように、LED110aの光が第1のレンズ部61、接続部75および第2のレンズ部71(レンズ本体72)を透過し得るようにしたことで、1つの照明手段としてのレンズ部材60により複雑な発光態様を実現できる。また、前記LED110aの光の照射方向に沿って前後方向に延在する板状に接続部75を形成したことで、該接続部75に入射した光を効率的に第2のレンズ部71のレンズ本体72まで導くことができる。このため、レンズ部材60において、前記接続部75に対応した部位を、他の部位と比べてより明瞭に発光させることが可能となり、当該接続部75の形状に沿った線状に発光させることが可能となる。
更に、円弧状の接続基部76と、上下の誘導部77,78とから前記接続部75を構成したことで、前記第1のレンズ部61と第2のレンズ部71の間を通過するパチンコ球の流下方向を接続部75で誘導し得る。そして、レンズ部材60の設置に伴い遊技釘26の設置スペースが限られるようになっても、当該レンズ部材60における接続部75でパチンコ球を誘導することにより、パチンコ球の動きが単調化するのを防止できる。また、前記第1始動入賞口30aに案内する案内連釘26A(回転案内部材27)側へ前記接続部75によりパチンコ球が誘導されるようにしたことで、該レンズ部材60を通過するパチンコ球に対する関心を高めることができる。また、第1のレンズ部61および第2のレンズ部71の間を通過するパチンコ球は、該第2のレンズ部71を介して透視することができるから、パチンコ球の動きを確認しながら遊技を行うことができ、パチンコ球の動きによる面白みを与えることができる。
ところで、前記上部発光基板110が取り付けられる前記球排出経路部材90には、遊技盤21に設けられた普通入賞装置50の普通入賞口53に入賞したパチンコ球を排出案内する球排出経路部91が設けられている。この球排出経路部91は、普通入賞装置50の各普通入賞口53に対応した第1〜第3分岐通路95a〜95cと、該分岐通路95a〜95cの夫々が接続する共通通路97とから構成したことで、該球排出経路部91をコンパクトにすることができる。更に、前記共通通路97を傾斜通路98と排出通路99とから構成すると共に、該排出通路99を設置部材81の下画壁部83aに形成した退避部84(第2退避部84b)を介して当該下画壁部83aより下方へ突出して位置するよう構成したことで、球排出経路部91を遊技盤21に対して下方側に寄せて配置することができる。
これにより、前記遊技盤21に配設される普通入賞装置50の普通入賞口53も、該遊技盤21に対して下方側に寄せて配置することが可能となり、遊技盤21の盤面構成の自由度を高め得る。すなわち、普通入賞装置50を下方に配置することで、遊技盤21においてパチンコ球が流下可能な遊技領域21aを実質的に拡大し得るから、そのスペースを利用して図柄表示装置18(枠状装飾体40)の大型化を図ったり、別の遊技部品を設置することが可能となる。また、遊技盤21に配設される第1始動入賞装置30や特別入賞装置35等の配置位置の自由度も向上する。更に、前記球排出経路部91を下方に配置することで、設置部材81における遊技部品の設置スペースも実質的に拡大し得るから、そのスペースを利用して設置部材81に配設される演出装置等の遊技部品の大型化を図ったり、別の遊技部品を更に設置することが可能となる。このように、設置部材81における下画壁部83aの下方に排出通路99(排出球検出センサ取付部100(球検出センサ103))を位置させることで、遊技盤21の盤面構成の自由度が向上し、多様な盤面構成を実現し得る。
また、前記共通通路97の傾斜通路98は、複数の普通入賞口53において最も下方に位置する普通入賞口53側に向けて緩やかに下方傾斜するよう形成したことで、各分岐通路95a〜95cの上下の延在寸法を必要最小限にすることができる。更に、前記設置部材81の下画壁部83aに形成された退避部84(第1退避部84a)を介して、前記傾斜通路98の傾斜下端側が下画壁部83aより下方に位置するよう構成したことにより、排出経路部91を遊技盤21に対してより一層下方側に寄せて配置することができるから、遊技盤21の盤面構成の自由度が向上し、多様な盤面構成を図ることができる。
また、前記下画壁部83aの前端部に形成された支持片81bを、該下画壁部83aより下方に位置する排出通路99の下端部(排出球検出センサ取付部100)よりも下方へ延出するよう形成してあるから、パチンコ機10の製造や修理の過程において遊技盤21から設置部材81を取り外した状態で、支持片81bを床面に当接させて縦置きの姿勢で保管することが可能となる。すなわち、設置部材81を縦置きの姿勢で保管した際に、排出通路99(排出球検出センサ取付部100)が直接床面に接地しないから、当該排出通路99(排出球検出センサ取付部100)の破損を防止できる。また、設置部材81を縦置きの姿勢で保管し得ることにより、該設置部材81の前面や背面に図柄表示装置18や演出装置等の各種遊技部品を取り付けたまま作業することができ、作業効率の向上を図り得ると共に、排出通路99(排出球検出センサ取付部100)を床面に接地しないよう設置部材81を保持する治具を用意する必要がない。
更に、前記排出球検出センサ取付部100を前方へ開口する凹状に形成して、該排出球検出センサ取付部100に球検出センサ103を収容するよう構成したことで、該球検出センサ103が直接外部に露出するのを防止できる。このため、前記設置部材81の外側に位置する球検出センサ103に異物が接触して損傷するのを効果的に防止できる。
(変更例)
なお、遊技機の構成としては、前述した実施例に示したものに限らず、種々の変更が可能である。以下にその一例を示す。
(1) 実施例では、レンズ部材に光を照射する発光手段(発光体)を、球排出経路部材に取り付けるようにしたが、これに限られるものではなく、遊技盤に開設される開口部(装着口)に臨んでレンズ部材に光を照射し得るよう配設する構成であればよい。また、遊技盤に開設される開口部(装着口)の形状や開設位置に関しても、実施例にものに限られず、遊技盤の任意位置に適宜の形状で形成することができる。
(2) 実施例のレンズ部材には、第1のレンズ部の前後両面に光拡散部を形成するよう構成したが、前面および後面の何れか片面のみに光拡散部を設ける構成であってもよい。また、第2のレンズ部の前面に光拡散部を形成するよう構成したが、これに限られるものではなく、前後の両面または後面のみに光拡散部を設ける構成とすることもできる。
(3) 実施例では、第1のレンズ部の前面に設けられる第1光拡散部を、後面に設けられる第2光拡散部よりも緩やかな起伏形状に形成したが、該第2光拡散部をより緩やかな起伏形状とすることもできる。また、第1のレンズ部における光拡散部の形態は、実施例に示したものに限られるものではなく、シボ加工やダイヤモンドカット等の光拡散処理を施すようにしてもよく、また光拡散シート等の光拡散機能を有する部材を別途取り付けるようにしてもよい。
(4) また、第1のレンズ部の前後両面の光拡散部の形態を異ならせたが、同じ形態で光拡散部を設けることもできる。
(5) 実施例では、第1のレンズ部および第2のレンズ部を接続する接続部を第2のレンズ部に設けるよう構成したが、第1のレンズ部に接続部を設けるようにすることもでき、また接続部を別部材とすることもできる。
(6) 実施例では、接続部を円弧状の接続基部と、上下の端部に連接する上下の誘導部から構成したが、これに限られるものではなく、任意の形状とすることができる。
(7) 実施例では、球排出経路部材に形成される球排出経路部の構成としては、実施例に示したものに限られず、入賞口毎に対応した個別排出通路(分岐通路)を備えると共に各個別排出通路が合流する合流排出通路(共通通路)を備えた構成とすることで、該球排出経路部をコンパクトにすることが可能となる。
(8) 実施例では、前方へ開口する収容部(排出球検出センサ取付部)に対して球検出センサを取り付けるよう構成したが、収容部を後方や側方、或いは下方へ開口するよう形成して、該収容部の開口方向から球検出センサを取り付けるようにしてもよい。
(9) 実施例では、球検出センサの全体を収容部に収容して保護するよう構成したが、必ずしも全体を収容する必要はなく、合流排出通路を通過する遊技球を検出し得るよう配設されていれば、従来公知の任意の構成を採用し得る。
(10) 実施例では、設置部材の下画壁部の前端部に支持片を設けるようにしたが、これに限られるものではなく、下画壁部の前後の全長に亘って下方へ突出する支持片を形成するようにしてもよい。すなわち、下画壁部に対して適宜の位置および形状で支持片を形成して、球検出センサの配設位置より下方まで延在させるようにすれば、該球検出センサの損傷を防ぐことが可能となる。
(11) 実施例では、遊技機としてパチンコ機を例示して説明したが、これに限られるものではなく、アレンジボール機やピンボール機、スロットマシン機等の各種遊技機を採用し得る。
また、本願には次のような技術的思想が含まれている。
(A) 請求項1記載の構成を含む遊技機に関して、
前記第1のレンズ部(61)および第2のレンズ部(71)は、前記遊技盤(21)の盤面に沿って延在する平板状に形成されて、該第1のレンズ部(61)の前面および後面に光拡散部(62,66)が設けられると共に、当該第2のレンズ部(71)における前面および後面の何れか片面に光拡散部(73)が設けられたことを要旨とする。
このように、第1のレンズ部と第2のレンズ部に設ける光拡散部を異ならせることで、両レンズ部が前後に重なる領域と、両レンズ部が前後に重ならない領域での発光態様をより一層異ならせることができる。このとき、第1のレンズ部の前後両面に光拡散部を形成することで、当該第1のレンズ部だけを透過した光でも効果的な装飾や演出を行うことが可能となる。
(B) 前記A記載の遊技機に関して、
前記第1のレンズ部(61)は、前面に形成される光拡散部(62)および後面に形成される光拡散部(66)の形態が異なるよう構成されたことを要旨とする。
このように、第1のレンズ部の前後両面に形成される光拡散部の形態を変えることで、第1のレンズ部での光の拡散作用を高めることができ、装飾効果や演出効果の向上を図り得る。
18 図柄表示装置(演出実行手段)
21 遊技盤
21a 遊技領域
23e 第5装着口(開口部)
30a 始動入賞口
60 レンズ部材(照明手段)
110a LED(照明手段、発光体)
61 第1のレンズ部
62 第1光拡散部(光拡散部)
66 第2光拡散部(光拡散部)
71 第2のレンズ部
73 第3光拡散部(光拡散部)
75 接続部

Claims (1)

  1. 前後に開口する開口部が形成された遊技盤と、
    前記遊技盤の開口部に対応して配設され、点灯または消灯がなされる発光体と、
    前記遊技盤の盤面に配設されて前記発光体よりも前側に位置すると共に、該遊技盤の開口部を覆う第1のレンズ部と、
    前記第1のレンズ部の前方に位置するよう設けられた第2のレンズ部と、
    前記第2のレンズ部を前記第1のレンズ部に対して遊技球の直径よりも大きい間隔を隔てて接続すると共に、当該第1のレンズ部および第2のレンズ部の間を流下する遊技球を入賞口側へ誘導し得るよう形成された接続部と、
    前記第1のレンズ部および第2のレンズ部の間に遊技球を誘導する誘導部とを備え、
    前記第2のレンズ部は、前記第1のレンズ部に対して前後方向に少なくとも一部が重なるよう構成され、
    前記第1のレンズ部と第2のレンズ部が前後に重なった領域の後方に、両レンズ部が前後に重なる領域および両レンズ部が前後に重ならない領域に対して光を照射し得るよう前記発光体が設置され、
    前記第1のレンズ部および前記第2のレンズ部の夫々を、前記発光体の光から照射される光の拡散態様が異なる形態となるよう構成した
    ことを特徴とする遊技機。
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