(第1実施形態)
以下、第1実施形態のパチンコ遊技機について説明する。なお、本明細書における上、下、左、右、前(表)、後(裏)は、遊技機において遊技を行う遊技者からみたときの各方向を示すものとする。
図1には、遊技機としてのパチンコ遊技機10と、例えば遊技店の島設備において、パチンコ遊技機10に並設されるカードユニットCUと、パチンコ遊技機10の上方において、パチンコ遊技機10に関する各種の情報を報知する遊技情報報知装置YHとが略示されている。カードユニットCU及び遊技情報報知装置YHは、パチンコ遊技機10に付随する外部機器(周辺機器)である。
カードユニットCUには、遊技媒体としての遊技球を貸し受ける際にプリペイドカードなどの交換媒体を投入するための投入口CUaが設けられている。遊技情報報知装置YHには、パチンコ遊技機10が出力する外部信号に基づいて、パチンコ遊技機10に関する各種の情報を報知するための報知領域HRが設けられている。
パチンコ遊技機10は、機体の外郭をなし、パチンコ遊技機10を島設備などに固定するための外枠11を有している。即ち、外枠11は、パチンコ遊技機10の機本体を島設備に設置するための設置部材となる。パチンコ遊技機10は、外枠11の左側縁部に対して開閉自在に支持された中枠12と、該中枠12の前面側において外枠11に対して開閉自在に支持された前枠13とを備えている。中枠12及び前枠13には、各種の遊技部品が搭載されている。本実施形態において、中枠12及び前枠13は搭載部材に相当し、外枠11は支持部材に相当する。
パチンコ遊技機10は、該パチンコ遊技機10に右側縁部において、中枠12及び前枠13が開放されることを規制するための施錠装置SSを有している。施錠装置SSは、該施錠装置SSに適合する鍵を挿入して回動させる方向に応じて、外枠11に対して中枠12を開放させる操作と、外枠11及び中枠12に対して前枠13を開放させる操作とが可能である。なお、一般の遊技者や、不正行為を行おうとする者(以下、不正行為者と示す)などのように、施錠装置SSに適合する鍵を所有していない者は、中枠12及び前枠13を開放させることが規制されており、パチンコ遊技機10の機裏側に容易にアクセスできないようになっている。
また、施錠装置SSの近傍には、外枠11に対して中枠12が開放していること、及び外枠11及び中枠12に対して前枠13が開放していることを検出可能に構成された検出手段としての開放検出センサKSが配設されている。本実施形態において、開放検出センサKSは、搭載部材が支持部材に対して開放していることを検出するようになっている。
前枠13の前面側には、遊技球を貯留するための上皿14が配設されている。また、前枠13の前面側において遊技者が操作可能な位置(例えば上皿14の上面など)には、遊技者が操作可能な操作手段としての第1操作ボタンBT1及び第2操作ボタンBT2が配設されている。
前枠13の前面側には、例えば楽曲、効果音、及びセリフなどの音声を出力可能に構成された音声装置としてのスピーカSPが配設されている。スピーカSPは、音声出力により所定の報知(以下、音声報知と示す)や所定の演出(以下、音声演出と示す)を可能に構成されている。スピーカSPが出力する音声は情報に相当し、スピーカSPは情報出力手段に相当する。
また、前枠13の前面側には、例えばLEDなどの内蔵された発光部(図示しない)を点灯、消灯、及び点滅させることにより、複数通りの発光状態を取り得るように構成された発光装置としての装飾ランプLA1,LA2が配設されている。装飾ランプLA1,LA2は、発光状態により所定の報知(以下、発光報知と示す)や所定の演出(以下、発光演出と示す)を可能に構成されている。装飾ランプLA1,LA2の発光状態は情報に相当し、装飾ランプLA1,LA2は情報を出力可能な情報出力手段に相当する。また、スピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2は、報知実行手段に相当する。また、スピーカSPは、特定の報知実行手段に相当し、装飾ランプLA1,LA2は、所定の報知実行手段に相当する。
前枠13の前面側において、遊技者が操作可能な位置(例えば上皿14の上面など)には、遊技球を貸し受けるための貸受操作を可能に構成された玉貸しボタンが配設されている(図示しない)。本実施形態では、例えばプリペイドカードが投入口CUaに投入されていることによって、遊技球の貸し出しが可能な状態において、玉貸しボタンが操作されると、遊技球の払出条件が成立する。また、中枠12の前面側であって上皿14の下方には、遊技球を貯留するための下皿15が配設されている。また、中枠12の前面側には、遊技球を遊技盤YBに形成されている遊技領域に発射させる際に遊技者によって操作される発射ハンドルHDが配設されている。
また、パチンコ遊技機10の機裏側には、遊技球の払出条件が成立したことを契機として、島設備から供給される遊技球を払出す払出動作を可能に構成された払出手段としての払出装置HSが配設されている(図2に示す)。また、上皿14と下皿15とは、機内部に形成された溢れ玉通路(図示しない)によって接続されており、上皿14に貯留されている遊技球が貯留上限を超える場合には、払出装置HSから払出される遊技球を下皿15に案内するようになっている。また、溢れ玉通路には、下皿15が遊技球で満杯となり、溢れ玉通路内に積み上がった遊技球を検出可能に構成された検出手段としての満杯検出センサMSが配設されている。
また、下皿15には、該下皿15に貯留されている遊技球を下皿15から排出するための排出機構が配設されている(図示しない)。排出機構は、図示しない排出ボタン(所謂、球抜きボタン)の操作状態に応じて、下皿15の底を貫通する排出孔が開放された状態と閉鎖された状態とに動作可能に構成されている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、球抜きボタンを操作することによって、下皿15に貯留されている遊技球を下皿15から排出することができる。
次に、遊技盤YBの構成について詳しく説明する。
遊技盤YBには、複数の発光部によって構成された特別図柄表示装置16が配設されている。特別図柄表示装置16は、特別図柄を用いて行う特別図柄変動ゲームを実行可能である。特別図柄は、大当りか否かの内部判定(以下、大当り判定と示す)の結果を示す報知用の図柄である。本実施形態における特別図柄変動ゲームでは、大当り判定の判定結果に応じた表示結果として、複数種類の特別図柄の中から決定された特別図柄が確定停止表示される。特別図柄は、大当りを認識し得る大当り図柄(大当りの表示結果)と、はずれを認識し得るはずれ図柄(はずれの表示結果)とに分類される。
遊技盤YBには、例えばキャラクタや文字列などの画像(静止画及び動画)を表示可能に構成された画像表示部GHを有する演出表示装置17が配設されている。演出表示装置17の画像表示部GHは、例えば液晶ディスプレイ型の表示部である。演出表示装置17は、画像を表示して所定の報知(以下、表示報知と示す)や所定の演出(以下、表示演出と示す)を行うようになっている。また、演出表示装置17は、特別図柄変動ゲームに伴わせる表示演出の1つとして、複数種類の飾り図柄を複数の図柄列(本実施形態では3列)で変動させて図柄組み合わせ(表示結果)を表示する飾り図柄変動ゲームを実行可能である。
飾り図柄変動ゲームでは、特別図柄変動ゲームの表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、特別図柄変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示された場合には、大当りの図柄組み合わせ(大当りの表示結果)が確定停止表示される。また、特別図柄変動ゲームではずれ図柄が確定停止表示される場合には、はずれの図柄組み合わせ(はずれの表示結果)が確定停止表示される。
遊技盤YBにおいて演出表示装置17の下方には、遊技球が入球可能な第1始動口18を有する第1始動ユニット19が配設されている。第1始動ユニット19において第1始動口18の奥方には、入球した遊技球を検出する第1始動口センサSE1(図2に示す)が設けられている。本実施形態では、遊技球が第1始動口センサSE1で検出されることにより、特別図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る。また、遊技球が第1始動口センサSE1で検出されることにより、賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
また、遊技盤YBにおいて演出表示装置17の右方には、遊技球が入球可能な第2始動口20を有する第2始動ユニット21が配設されている。第2始動ユニット21は、普通電動役物アクチュエータA1(図2に示す)の作動により開閉動作を行う開閉羽根22を有している。開閉羽根22は、遊技球が第2始動口20に入球容易な開状態、及び遊技球が第2始動口20に入球困難な閉状態に動作可能である。また、第2始動ユニット21において第2始動口20の奥方には、入球した遊技球を検出する第2始動口センサSE2(図2に示す)が設けられている。本実施形態では、遊技球が第2始動口センサSE2で検出されることにより、特別図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る。また、遊技球が第1始動口センサSE1で検出されることにより、賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
遊技盤YBにおいて第2始動ユニット21の下方には、遊技球が入球可能な大入賞口23を備えた大入賞口ユニット24が配設されている。大入賞口ユニット24は、大入賞口アクチュエータA2(図2に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉25を有している。大入賞口ユニット24では、大入賞口扉25が開放動作を行うと、大入賞口ユニット24に設けられた大入賞口23が開放され、大入賞口ユニット24内への遊技球の入球が可能となる。また、大入賞口ユニット24において大入賞口23の奥方には、入球した遊技球を検出するカウントセンサSE3(図2に示す)が設けられている。本実施形態では、遊技球がカウントセンサSE3で検出されることにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
本実施形態では、大当り判定において大当りと判定された場合、大当り図柄が確定停止表示される特別図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。大当り遊技では、大入賞口23が開放され、大入賞口ユニット24内への遊技球の入球が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球の払出条件を成立させるチャンスを得ることができる。
遊技盤YBには、複数の発光部によって構成された保留表示装置26が配設されている。保留表示装置26では、始動条件が成立したが未だ実行されていない保留中の特別図柄変動ゲームの回数が表示される。以下の説明では、保留中の特別図柄変動ゲームの回数を特別図柄保留数と示す。
遊技盤YBには、複数の発光部によって構成された普通図柄表示装置27が配設されている。普通図柄表示装置27は、普通図柄を変動させて行う普通図柄変動ゲームを実行可能である。普通図柄は、普通当りか否かの内部判定(普通当り判定)の結果を示す報知用の図柄である。普通図柄変動ゲームでは、普通当り判定の判定結果に応じた表示結果として普通図柄が確定停止表示される。普通図柄は、普通当りを認識し得る普通当り図柄と、普通はずれを認識し得る普通はずれ図柄とに分類される。
本実施形態では、普通当り判定の判定結果が肯定の場合、普通図柄変動ゲームにて普通当り図柄が確定停止表示された後に普通当り遊技が生起される。普通当り遊技では、開閉羽根22が開状態となり、第2始動ユニット21の第2始動口20へ遊技球を入球させ易くなる。このため、普通当り遊技中、遊技者は、特別図柄変動ゲームの始動条件と賞球の払出条件とを成立させ易くなる。
遊技盤YBにおいて演出表示装置17の右方には、作動ゲート28が配設されている。作動ゲート28には、入球(通過)した遊技球を検出するゲートセンサSE4(図2に示す)が設けられている。本実施形態では、作動ゲート28へ入球した遊技球がゲートセンサSE4で検出されることにより、普通図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る。
遊技盤YBにおいて大入賞口ユニット24の近傍には、磁気を検出する検出手段としての磁気検出センサJSが配設されている。磁気検出センサJSは、磁気を検出できればどのようなセンサであってもよく、例えばコイル式のセンサや磁気インピーダンス素子を用いたセンサを採用できる。また、遊技盤YBにおいて第2始動ユニット21の近傍には、電波を検出する検出手段としての電波検出センサDSが配設されている。電波検出センサDSは、パチンコ遊技機10に所定の周波数帯の電波が照射されていることを検出できればどのようなセンサであってもよく、例えば誘導磁界検出センサを採用できる。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御構成について説明する。
中枠12の裏側(即ち、パチンコ遊技機10の機裏側)には、主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機10における遊技などに関する処理を実行するとともに、該処理の結果に応じて各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、中枠12の裏側には、副制御基板31が装着されている。副制御基板31は、主制御基板30に接続されており、主制御基板30が出力した制御信号に基づき演出の実行などに関する処理を実行する。即ち、副制御基板31は、演出表示装置17の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)、装飾ランプLA1,LA2の発光態様、及びスピーカSPの音声出力態様を制御する。また、中枠12の裏側には、払出制御基板32が装着されている。払出制御基板32は、主制御基板30に接続されており、主制御基板30が出力した制御信号に基づいて、払出装置HSによる遊技球の払出動作(払出しの開始及び停止)を制御する。
以下、主制御基板30、副制御基板31、及び払出制御基板32について、その具体的な構成を説明する。
最初に、主制御基板30について説明する。
図2に示すように、主制御基板30は、主制御用CPU30a、主制御用ROM30b、及び主制御用RAM30cを有する。主制御用CPU30aには、主制御用ROM30b、及び主制御用RAM30cが接続されている。また、主制御用CPU30aには、特別図柄表示装置16、保留表示装置26、普通図柄表示装置27、及び各アクチュエータA1,A2が接続されている。
主制御基板30には、パチンコ遊技機10の内部に設けられた図示しない補助用電源(例えばキャパシタ)が接続されている。本実施形態のパチンコ遊技機10は、電源断が発生しても、補助用電源から主制御基板30へ電源を供給することにより、主制御基板30におけるバックアップ情報(例えば、主制御用RAM30cの記憶内容)を記憶保持可能に構成されている。
主制御用CPU30aには、センサSE1〜SE4が接続されている。センサSE1〜SE4は、入球口から入球した遊技球を検出すると、該検出結果に基づいて、遊技球が検出されたことを特定可能な入球信号を主制御用CPU30aに対して出力する。
主制御用CPU30aには、図示しないRAMクリアスイッチ回路を介してRAMクリアスイッチRSが接続されている。RAMクリアスイッチRSは、該RAMクリアスイッチRSが操作(押下)されていることを検出すると、RAMクリアスイッチRSが操作されていることを特定可能な検出信号としてのRAMクリア信号を、RAMクリアスイッチ回路を介して主制御用CPU30aに対して出力する。
RAMクリアスイッチRSは、主制御基板30内で記憶保持されているバックアップ情報を、電源投入時にクリア(消去)するために操作されるスイッチである。本実施形態のRAMクリアスイッチRSは、中枠12の裏側に配設されている。このため、RAMクリアスイッチRSは、例えば遊技店の店員などの管理者が適正な鍵を用いて施錠装置SSを操作し、中枠12を開放しなければ、原則として操作することができない。
主制御用CPU30aには、磁気検出センサJSが接続されている。磁気検出センサJSは、所定の強さ以上の磁気を検出すると、該検出結果に基づいて、所定の強さ以上の磁気が検出されたことを特定可能な検出信号としての磁気検出信号を主制御用CPU30aに対して出力する。
主制御用CPU30aには、電波検出センサDSが接続されている。電波検出センサDSは、所定の周波数帯の電波を検出すると、該検出結果に基づいて、所定の周波数帯の電波が検出されたことを特定可能な検出信号としての電波検出信号を主制御用CPU30aに対して出力する。ここで、所定の周波数帯の電波は、例えば各種センサSE1〜SE4などに悪影響を及ぼす虞のある周波数帯である。
主制御用CPU30aには、開放検出センサKSが接続されている。開放検出センサKSは、中枠12が開放していること、及び前枠13が開放していることを検出すると、該検出結果に基づいて、中枠12が開放していること、又は前枠13が開放していることを特定可能な検出信号としての開放検出信号を主制御用CPU30aに対して出力する。また、主制御用CPU30aには、満杯検出センサMSが接続されている。満杯検出センサMSは、下皿15が満杯になっていることを検出すると、該検出結果に基づいて、下皿15が満杯になっていることを特定可能な検出信号としての満杯検出信号を主制御用CPU30aに対して出力する。
また、主制御用CPU30aには、パチンコ遊技機の状態に応じた各種の外部信号を出力するための外部端子板34が接続されている。外部端子板34には、例えば遊技情報報知装置YHといった外部装置の入力端子と配線接続が可能な出力端子が1又は複数備えられている。
主制御用ROM30bには、主制御用CPU30aが遊技に関する処理を実行するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、特別図柄の変動表示が開始されてから特別図柄が確定停止表示されるまでの間の演出のベースとなるパターンを示すものである。本実施形態における変動パターンは、特別図柄の変動表示が開始されてから特別図柄が確定停止表示されるまでの変動時間(演出時間)を特定できる。
本実施形態の変動パターンは、大当り変動用の変動パターンと、はずれ変動用の変動パターンと、に分類可能である。大当り変動は、大当り判定において大当りと判定された場合に行われる変動であって、特別図柄変動ゲームにおいて変動パターンに定める変動時間の経過時に特別図柄の大当り図柄を確定停止表示させる変動である。はずれ変動は、大当り判定においてはずれと判定された場合に行われる変動であって、特別図柄変動ゲームにおいて変動パターンに定める変動時間の経過時に特別図柄のはずれ図柄を確定停止表示させる変動である。
また、主制御用ROM30bには、各種の判定値が記憶されている。例えば、主制御用ROM30bには、大当り判定に用いられる大当り判定値や、リーチ演出の実行を許容するか否かのリーチ判定に用いられるリーチ判定値、普通当り判定に用いられる普通当り判定値などが記憶されている。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。
また、主制御基板30では、各種の抽選処理に用いられる乱数が生成される。この乱数は、例えば、クロック信号を入力する毎に値を更新する乱数生成回路を備えることにより、ハードウェア乱数として生成したり、主制御用CPU30aが所定の制御周期毎に値を更新する乱数更新処理を実行することにより、ソフトウェア乱数として生成したりできる。主制御基板30で生成される乱数には、例えば、大当り判定用乱数、特別図柄振分用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数、及び普通当り判定用乱数などがある。大当り判定用乱数は、大当り判定に用いる乱数である。特別図柄振分用乱数は、特別図柄を決定する際に用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、リーチ判定に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、変動パターンの振分けに用いる乱数である。普通当り判定用乱数は、普通当り判定に用いる乱数である。
次に、副制御基板31について説明する。
副制御基板31は、副制御用CPU31a、副制御用ROM31b、及び副制御用RAM31cを有する。副制御用CPU31aには、副制御用ROM31b及び副制御用RAM31cが接続されている。また、副制御用CPU31aには、演出表示装置17、装飾ランプLA1,LA2、及びスピーカSPが接続されている。
副制御用CPU31aには、操作ボタンBT1,BT2が接続されている。操作ボタンBT1は、該操作ボタンBT1が操作されたことを検出すると、該検出結果に基づいて、操作ボタンBT1が操作されたことを特定可能な第1操作信号を副制御用CPU31aに対して出力する。また、操作ボタンBT2は、該操作ボタンBT2が操作されたことを検出すると、該検出結果に基づいて、操作ボタンBT2が操作されたことを特定可能な第2操作信号を副制御用CPU31aに対して出力する。
また、副制御用CPU31aには、音量設定ツマミOTが接続されている。音量設定ツマミOTは、音声演出としてスピーカSPから出力する音声の最大音量を所定の範囲内で設定できるように構成されている。本実施形態の音量設定ツマミOTは、例えば複数段階で最大音量を変更可能に構成された設定器であってもよく、最大音量を連続的に変更可能に構成された設定器であってもよい。本実施形態の音量設定ツマミOTは、中枠12の裏側に配設されている。このため、音量設定ツマミOTは、例えば遊技店の店員などの管理者が適正な鍵を用いて施錠装置SSを操作し、中枠12を開放しなければ、原則として操作することができない。音量設定ツマミOTは、強度設定手段に相当する。
副制御用ROM31bには、副制御用CPU31aが演出の実行などに関する処理を実行するための演出制御プログラムが記憶されている。また、副制御用ROM31bには、各種の表示パターンや表示データ(飾り図柄、背景、文字、キャラクタなどを模した各種の画像データ)、各種の音声パターンや音声データ(楽曲、効果音などの音声データ)、及び各種の発光パターンや発光データが記憶されている。また、副制御用RAM31cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。
次に、払出制御基板32について説明する。
払出制御基板32には、払出装置HSが接続されている。また、払出制御基板32には、前述した玉貸しボタン及びカードユニットCUが接続されている。玉貸しボタンは、該玉貸しボタンが操作(押下)されていることを検出すると、玉貸しボタンが操作されていることを特定可能な玉貸し信号を払出装置HSに出力する。そして、払出制御基板32は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)、又は玉貸し信号の入力に基づいて払出装置HSを制御し、賞球又は貸し玉としての遊技球を払出させる。
以下、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
まず、特別図柄入力処理について説明する。主制御用CPU30aは、所定の制御周期毎に特別図柄入力処理を実行する。
主制御用CPU30aは、第1始動口18及び第2始動口20のうち何れかに遊技球が入球したか否かを判定する。即ち、主制御用CPU30aは、各始動口センサSE1,SE2から入球信号を入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている特別図柄保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。特別図柄保留数が上限数未満でない場合、即ち上限数に達している場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、特別図柄保留数が上限数未満である場合、主制御用CPU30aは、特別図柄保留数に1加算し、特別図柄保留数を書き換える。このとき、主制御用CPU30aは、1加算後の特別図柄保留数を表示するように保留表示装置26を制御する。
続いて、主制御用CPU30aは、主制御基板30で生成している各種乱数の値を取得するとともに、該取得した各種乱数の値を特定可能である乱数情報を主制御用RAM30cに記憶させる。乱数情報は、取得した乱数の値によって構成されていてもよいし、乱数の値を、当該値を特定可能な他の情報に変換して構成されていてもよい。また、主制御用CPU30aは、乱数情報を記憶させる場合、乱数の値の取得契機となった遊技球の入球順序(情報の記憶順序)と、先に入球した遊技球の入球順序(情報の記憶順序)とが特定可能なように主制御用RAM30cに記憶させる。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。主制御用CPU30aは、所定の制御周期毎に特別図柄開始処理を実行する。
主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。具体的に、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの実行中ではなく、且つ大当り遊技中ではない場合に特別図柄変動ゲームの実行条件が成立していると判定する一方で、特別図柄変動ゲームの実行中、又は大当り遊技中である場合に特別図柄変動ゲームの実行条件が成立していないと判定する。特別図柄変動ゲームの実行条件が成立していないと判定した場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、特別図柄変動ゲームの実行条件が成立していると判定した場合、主制御用CPU30aは、特別図柄保留数を読み出し、該特別図柄保留数が0(零)よりも大きいか否かを判定する。特別図柄保留数が0(零)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、特別図柄保留数が1以上の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄保留数を1減算し、特別図柄保留数を書き換える。このとき、主制御用CPU30aは、1減算後の特別図柄保留数を表示するように保留表示装置26を制御する。
次に、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を取得する。このとき、主制御用CPU30aは、最先に記憶された乱数情報をクリアする。次に、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較し、大当り判定を行う。
大当り判定において大当りと判定された場合、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される特別図柄振分用乱数の値に基づき、特別図柄による大当り図柄の中から特別図柄表示装置16にて確定停止表示させる最終停止図柄を決定する。次に、主制御用CPU30aは、決定した最終停止図柄と、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分用乱数の値とに基づき、大当り変動用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。
一方、大当り判定において大当りと判定されなかった(はずれと判定された)場合、主制御用CPU30aは、リーチ判定を行う。そして、リーチ判定を肯定判定した場合、主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置16にて確定停止表示させる最終停止図柄としてはずれ図柄を決定する。次に、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分用乱数の値に基づき、リーチ判定を肯定判定した場合に決定可能なはずれ変動用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。
一方、リーチ判定を否定判定した場合、主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置16にて確定停止表示させる最終停止図柄としてはずれ図柄を決定する。次に、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分用乱数の値に基づき、リーチ判定を否定判定した場合に決定可能なはずれ変動用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する。
そして、主制御用CPU30aは、変動パターンを決定すると、主制御用CPU30aは、副制御基板31に対し、所定の制御コマンドを生成し、所定のタイミングで出力する等、特別図柄変動ゲームにかかわる各種処理を実行する。主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに飾り図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄の変動表示を開始させるように特別図柄表示装置16の表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの変動時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、特別図柄の最終停止図柄を指定する特別図柄指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理とは別の処理で、決定した変動パターンに定められている変動時間が経過したことを契機として、決定した最終停止図柄を確定停止表示させるように特別図柄表示装置16の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、決定した変動パターンに定められている変動時間が経過したことを契機として、飾り図柄の変動停止を指示し、飾り図柄の図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
次に、電源断処理について説明する。
主制御用CPU30aは、パチンコ遊技機10に供給される電源電圧が所定の電圧以下に降下したことを契機として電源断処理を実行する。電源断処理において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶保持されている各種制御情報を、バックアップ情報として主制御用RAM30c内の所定の記憶領域に記憶させる。その後、主制御用CPU30aは、パチンコ遊技機10に供給される電源電圧が下限電圧以下に降下すること、即ち電源断に伴って作動を停止する。主制御基板30では、電源断の発生後、前述した補助用電源から供給される電源によりバックアップ情報が記憶保持される。
次に、電源投入処理について説明する。
主制御用CPU30aは、電源投入がなされると最初に電源投入処理を実行する。電源投入処理において、主制御用CPU30aは、電源投入時に必要な各種の処理を行う。続いて、主制御用CPU30aは、RAMクリアスイッチRSが操作されていることを示すRAMクリア信号を入力しているか否かを判定する。主制御用CPU30aは、RAMクリア信号を入力している場合、主制御用RAM30cに記憶されているバックアップ情報を消去(クリア)し、初期化時の処理を行う。以下の説明では、RAMクリアスイッチRSの操作に基づいてバックアップ情報を消去することをRAMクリアと示す。一方、主制御用CPU30aは、RAMクリア信号を入力していない場合、主制御用RAM30cに記憶されているバックアップ情報に基づき復電時の処理を行う。なお、主制御用CPU30aは、RAMクリアスイッチRSが操作されているか否かの判定を電源投入時にしか行わない。
また、主制御用CPU30aは、RAMクリアを行うと、RAMクリアが行われたことを特定可能な情報としてのRAMクリア情報Fm1を主制御用RAM30cに記憶させる。主制御用CPU30aは、RAMクリア情報Fm1を主制御用RAM30cに記憶させるとタイマを設定してRAMクリアが行われてからの経過時間を測定し、該経過時間がRAMクリアの報知に関する上限時間(第2上限時間)に達すると、RAMクリア情報Fm1を消去する。本実施形態において、RAMクリアの報知に関する上限時間は、30秒に設定されている。
次に、副制御基板31の副制御用CPU31aが、演出制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。副制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、その制御コマンドに応じて各種処理を実行する。
例えば、副制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドを入力すると、該特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、飾り図柄変動ゲームにおいて確定停止表示させる図柄組み合わせを決定する。即ち、副制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄が大当り図柄である場合、大当りの図柄組み合わせを決定する。また、副制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄がはずれ図柄である場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。
そして、副制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、各列の飾り図柄の変動表示を開始させることにより、飾り図柄変動ゲームを開始するように演出表示装置17を制御する。また、副制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて、飾り図柄変動ゲームに伴わせる遊技演出(表示演出、音声演出、及び発光演出)の具体的な演出内容(演出パターン)を抽選などによって決定する。そして、副制御用CPU31aは、決定した演出内容による遊技演出が行われるように、演出表示装置17、スピーカSP、及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。その後、副制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、飾り図柄変動ゲームを終了させるとともに、決定した図柄組み合わせを表示させる。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10は、エラー(異常状態)を検出できるように構成されている。最初に、本実施形態のパチンコ遊技機10において検出可能なエラーについて説明する。本実施形態のパチンコ遊技機10では、複数種類のエラーを検出可能である。以下の説明では、エラーが検出されることをエラーが発生すると示し、エラーが検出されなくなることをエラーが解除されると示す場合がある。以下、詳細に説明する。
図3に示すように、本実施形態において検出可能なエラーには、磁気検出センサJSが所定の強さ以上の磁気を検出しているエラー(以下、磁気エラーと示す)がある。磁気エラーが発生する状況は、磁石を遊技盤YB(第2始動ユニット21)に近接させることで、遊技盤YBの遊技領域における遊技球の流下方向を操作する不正行為(所謂、磁石ゴト)が行われている可能性が高い状況である。
また、本実施形態において検出可能なエラーには、電波検出センサDSが所定の周波数帯の電波を検出しているエラー(以下、電波エラーと示す)がある。電波エラーが発生する状況は、電波照射装置を用いて所定の周波数帯の電波を遊技盤YBに照射することで、例えばセンサSE1〜SE4に誤作動を起こさせる不正行為(所謂、電波ゴト)が行われている可能性が高い状況である。
また、本実施形態において検出可能なエラーには、中枠12又は前枠13が開放していることを検出しているエラー(以下、扉開放エラーと示す)がある。扉開放エラーが発生する状況は、主にはパチンコ遊技機10の管理者が適正な鍵を用いて施錠装置SSを操作し、中枠12や前枠13を開放している状況である。但し、扉開放エラーが発生する状況は、不正行為者が不正な手段により中枠12や前枠13を開放している場合にも生じる可能性がある。なお、中枠12や前枠13が開放している状況は、適正に発生しているか、不正に発生しているかに関係なく、通常の遊技を継続できない観点からパチンコ遊技機10にとって異常状態となる。なお、扉開放エラーは、中枠12及び前枠13が外枠11に対して閉鎖されることにより解除できる。
また、本実施形態において検出可能なエラーには、溢れ玉通路に遊技球が積み上がっていることを検出しているエラー(以下、満杯エラーと示す)がある。満杯エラーが発生する状況は、下皿15から遊技球が排出されないことで、該下皿15が満杯になっている状況である。満杯エラーは、不正行為を行うことなく普通に遊技を行っている場合にも生じ得るエラーである。なお、満杯エラーは、球抜きボタンを操作して下皿15内の遊技球を排出することにより解除できる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、電源投入時にRAMクリアスイッチRSが操作されていること(RAMクリア)を検出していることも便宜上、エラーの1つとして取り扱っている。RAMクリアが発生する状況は、主にはパチンコ遊技機10の管理者が適正な鍵を用いて施錠装置SSを操作して中枠12を開放するとともに、中枠12の裏側に配設されたRAMクリアスイッチRSを操作している状況である。但し、RAMクリアが発生する状況は、不正行為者が不正な手段により中枠12を開放して操作した場合にも生じる可能性がある。このように、RAMクリアは、パチンコ遊技機10にとっては正常な動作であるものの、不正に行われ得る可能性が高く、且つパチンコ遊技機10の動作(遊技)に対する影響が大きいことから、上述のようにエラーの1つとして取り扱っている。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、上述したように、不正行為が行われている可能性の高低、及び遊技に与え得る影響の大小の観点から、満杯エラー(優先度4)<扉開放エラー(優先度3)<磁気エラー及び電波エラー(優先度2)<RAMクリア(優先度1)の順に高くなるように、エラーの報知に関する優先度が設定されている。詳しくは後述するが、本実施形態では、上述のように設定されたエラーの優先度に従って、各エラーが検出されたときにエラーの報知を行うようになっている。本実施形態において、扉開放エラーは第1エラーに相当し、磁気エラー及び電波エラーは第1エラーよりも優先度が高い第2エラーに相当し、満杯エラーは第1エラーよりも優先度が低い第3エラーに相当する。
また、本実施形態では、エラーが検出された場合に、該エラーが検出されたことを特定可能なセキュリティ信号を機外部に出力するエラーとして、RAMクリア、磁気エラー、及び電波エラーが定められている。前述のように、これらのエラーは、不正行為が行われている可能性が高いエラーである。本実施形態では、RAMクリア、磁気エラー、又は電波エラーが検出された場合、セキュリティ信号が外部端子板34を介して主制御用CPU30aから機外部(例えば遊技情報報知装置YH)に出力され得るようになっている。
次に、エラー検出処理について説明する。
主制御用CPU30aは、以下に説明する各エラー検出処理を実行することにより、パチンコ遊技機10で発生しているエラーを検出する。なお、RAMクリアについては、前述のように電源投入処理において検出され、RAMクリア情報Fm1が設定され得るようになっている。
最初に、磁気エラー検出処理について説明する。
磁気エラー検出処理において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに磁気エラーが発生していることを特定可能な情報として磁気エラー情報Fm2が記憶されているか否かを判定する。磁気エラー情報Fm2が記憶されていない場合(磁気エラーが発生していない場合)、主制御用CPU30aは、磁気検出センサJSから磁気検出信号を入力しているか否かを判定する。主制御用CPU30aは、磁気検出センサJSから磁気検出信号を入力している場合(磁気エラーが新たに発生した場合)、磁気エラー情報Fm2を主制御用RAM30cに記憶させる一方で、磁気検出センサJSから磁気検出信号を入力していない場合(磁気エラーが新たに発生していない場合)、磁気エラー検出処理を終了する。
また、磁気エラー情報Fm2が記憶されている場合(磁気エラーが発生している場合)、主制御用CPU30aは、磁気検出センサJSから磁気検出信号を入力しなくなったか否かを判定する。主制御用CPU30aは、磁気検出センサJSから磁気検出信号を入力しなくなった場合(磁気エラーが解除された場合)、主制御用RAM30cから磁気エラー情報Fm2を消去する一方で、磁気検出センサJSから磁気検出信号を入力している場合(磁気エラーが解除されていない場合)、磁気エラー検出処理を終了する。
次に、電波エラー検出処理について説明する。
電波エラー検出処理において、主制御用CPU30aは、電波エラーが発生したことを契機として、電波エラーが発生していることを特定可能な情報として電波エラー情報Fm3を主制御用RAM30cに記憶させる。また、電波エラー検出処理において、主制御用CPU30aは、電波エラーが解除されたことを契機として、電波エラー情報Fm3を主制御用RAM30cから消去するようになっている。なお、電波エラーコマンド検出処理は、磁気エラーコマンド検出処理における「磁気」を「電波」に読み替えた処理内容であることから、その詳細な説明を省略する。
次に、扉開放エラー検出処理について説明する。
扉開放エラー検出処理において、主制御用CPU30aは、扉開放エラーが発生したことを契機として、扉開放エラーが発生していることを特定可能な情報として扉開放エラー情報Fm4を主制御用RAM30cに記憶させる。また、扉開放エラー検出処理において、主制御用CPU30aは、扉開放エラーが解除されたことを契機として、扉開放エラー情報Fm4を主制御用RAM30cから消去するようになっている。なお、扉開放エラーコマンド検出処理は、磁気エラーコマンド検出処理における「磁気」を「扉開放」に読み替えた処理内容であることから、その詳細な説明を省略する。
次に、満杯エラー検出処理について説明する。
満杯エラー検出処理において、主制御用CPU30aは、満杯エラーが発生したことを契機として、満杯エラーが発生していることを特定可能な情報として満杯エラー情報Fm5を主制御用RAM30cに記憶させる。また、満杯エラー検出処理において、主制御用CPU30aは、満杯エラーが解除されたことを契機として、満杯エラー情報Fm5を主制御用RAM30cから消去するようになっている。なお、満杯エラーコマンド検出処理は、磁気エラーコマンド検出処理における「磁気」を「満杯」に読み替えた処理内容であることから、その詳細な説明を省略する。以上のように、本実施形態の主制御用CPU30aは、各エラー検出処理を実行することにより、各エラーの発生と解除とを特定できるようになっている。
次に、セキュリティ信号出力処理について説明する。
図4に示すように、セキュリティ信号出力処理において、主制御用CPU30aは、セキュリティ信号をONし、外部端子板34からセキュリティ信号を出力しているか否かを判定する(ステップS11)。セキュリティ信号をONしている場合(ステップS11:YES)、主制御用CPU30aは、セキュリティ信号の出力終了条件が成立しているか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12の処理において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cにRAMクリア情報Fm1、磁気エラー情報Fm2、及び電波エラー情報Fm3の何れも記憶されていない場合に肯定判定する一方で、各情報Fm1〜Fm3の何れかが記憶されている場合に否定判定する。前述のように、RAMクリア情報Fm1は、RAMクリアが行われてから、RAMクリアの報知に関する上限時間にわたって設定されることから、RAMクリアの発生に伴うセキュリティ信号の出力終了条件は、RAMクリアが行われてから、RAMクリアの報知に関する上限時間(本実施形態では30秒)の経過により成立する。また、磁気エラー情報Fm2は、磁気検出信号を入力しなくなることで消去されることから、磁気エラーの発生に伴うセキュリティ信号の出力終了条件は、磁気エラーの解除により成立する。電波エラー情報Fm3は、電波検出信号を入力しなくなることで消去されることから、電波エラーの発生に伴うセキュリティ信号の出力終了条件は、電波エラーの解除により成立する。なお、本実施形態では、RAMクリア、磁気エラー、及び電波エラーの全てについて出力終了条件が成立しなければ、セキュリティ信号の出力条件が成立しない。
セキュリティ信号の出力終了条件が成立している場合(ステップS12:YES)、主制御用CPU30aは、セキュリティ信号をOFFし、外部端子板34からのセキュリティ信号の出力を停止する(ステップS13)。その後、主制御用CPU30aは、セキュリティ信号出力処理を終了する。その一方で、セキュリティ信号の出力終了条件が成立していない場合(ステップS12:NO)、主制御用CPU30aは、セキュリティ信号出力処理を終了する。即ち、主制御用CPU30aは、セキュリティ信号の出力を継続する。
また、セキュリティ信号をONしていない場合(ステップS11:NO)、主制御用CPU30aは、セキュリティ信号を出力するエラーが新たに発生したか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14の処理において、主制御用CPU30aは、RAMクリア情報Fm1、磁気エラー情報Fm2、及び電波エラー情報Fm3のうち1つ以上の情報が記憶されている場合に肯定判定する一方で、情報Fm1〜Fm3の何れも記憶されていない場合に否定判定する。セキュリティ信号を出力するエラーが新たに発生した場合(ステップS14:YES)、主制御用CPU30aは、セキュリティ信号をONし、外部端子板34からのセキュリティ信号の出力を開始する(ステップS15)。その後、主制御用CPU30aは、セキュリティ信号出力処理を終了する。
その一方で、セキュリティ信号を出力するエラーが発生していない場合(ステップS14:NO)、主制御用CPU30aは、主制御用CPU30aは、セキュリティ信号出力処理を終了する。即ち、主制御用CPU30aは、セキュリティ信号の出力を開始しないようになっている。
以上のように、主制御用CPU30aは、RAMクリア、磁気エラー、及び電波エラーのうち、何れかのエラーが発生したことを契機として、外部端子板34からセキュリティ信号を出力する制御を行う。また、主制御用CPU30aは、RAMクリアが発生してから、RAMクリアの報知に関する上限時間(本実施形態では30秒)が経過すると、セキュリティ信号の出力を終了する制御を行う。主制御用CPU30aは、磁気エラーが解除されたことを契機として、セキュリティ信号の出力を終了する制御を行う。主制御用CPU30aは、電波エラーが解除されたことを契機として、セキュリティ信号の出力を終了する制御を行う。したがって、主制御用CPU30aは、セキュリティ信号出力処理を実行することにより、第2エラー(磁気エラー及び電波エラー)が検出された場合、所定の信号としてのセキュリティ信号を機外部に出力する制御を行うようになっている。即ち、主制御用CPU30aは、出力制御手段に相当する。
次に、エラーコマンド出力処理について説明する。
主制御用CPU30aは、以下に説明する各エラーコマンド出力処理を実行することにより、エラーの発生を特定可能なエラー発生コマンドと、エラーの解除を特定可能なエラー解除コマンドとを出力する制御を行うようになっている。以下、詳細に説明する。
最初に、磁気エラーコマンド出力処理について説明する。
磁気エラーコマンド出力処理において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに磁気エラー情報Fm2が記憶されているか否かを判定する。磁気エラー情報Fm2が記憶されている場合(磁気エラーが発生している場合)、主制御用CPU30aは、磁気エラーの発生を特定可能な磁気エラー発生コマンドを出力済みであるか否かを判定する。磁気エラー発生コマンドを出力済みである場合、主制御用CPU30aは、磁気エラーコマンド出力処理を終了する。その一方で、磁気エラー発生コマンドを出力済みではない場合、主制御用CPU30aは、磁気エラー発生コマンドを副制御基板31に出力する。
また、磁気エラー情報Fm2が記憶されていない場合(磁気エラーが発生していない場合)、磁気エラーの解除を特定可能な磁気エラー解除コマンドを出力済みであるか否かを判定する。磁気エラー解除コマンドを出力済みである場合、主制御用CPU30aは、磁気エラーコマンド出力処理を終了する。その一方で、磁気エラー解除コマンドを出力済みではない場合、主制御用CPU30aは、磁気エラー解除コマンドを副制御基板31に出力する。
次に、電波エラーコマンド出力処理を説明する。
電波エラーコマンド出力処理では、電波エラーの発生を特定可能な電波エラー発生コマンドと、電波エラーの解除を特定可能な電波エラー解除コマンドと、が副制御基板31に出力される。なお、電波エラーコマンド出力処理は、磁気エラーコマンド出力処理における「磁気」を「電波」に読み替えた処理内容であることから、その詳細な説明を省略する。
次に、扉開放エラーコマンド出力処理を説明する。
扉開放エラーコマンド出力処理では、扉開放エラーの発生を特定可能な扉開放エラー発生コマンドと、扉開放エラーの解除を特定可能な扉開放エラー解除コマンドと、が副制御基板31に出力される。なお、扉開放エラーコマンド出力処理は、磁気エラーコマンド出力処理における「磁気」を「扉開放」に読み替えた処理内容であることから、その詳細な説明を省略する。
次に、満杯エラーコマンド出力処理を説明する。
満杯エラーコマンド出力処理では、満杯エラーの発生を特定可能な満杯エラー発生コマンドと、満杯エラーの解除を特定可能な満杯エラー解除コマンドと、が副制御基板31に出力される。なお、満杯エラーコマンド出力処理は、磁気エラーコマンド出力処理における「磁気」を「満杯」に読み替えた処理内容であることから、その詳細な説明を省略する。
RAMクリアコマンド出力処理について説明する。
RAMクリアコマンド出力処理において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cにRAMクリア情報Fm1が記憶されているか否かを判定する。RAMクリア情報Fm1が記憶されている場合(RAMクリアが行われた場合)、主制御用CPU30aは、RAMクリアの実行を特定可能なRAMクリアコマンドを出力済みであるか否かを判定する。RAMクリアコマンドを出力済みである場合、主制御用CPU30aは、RAMクリアコマンド出力処理を終了する。その一方で、RAMクリアコマンドを出力済みではない場合、主制御用CPU30aは、RAMクリアコマンドを副制御基板31に出力する。その後、主制御用CPU30aは、RAMクリアコマンド出力処理を終了する。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10は、検出されたエラー(異常状態)をスピーカSPや装飾ランプLA1,LA2により報知できるように構成されている。即ち、スピーカSPにおける音声報知には、各種エラーの報知が含まれている。また、装飾ランプLA1,LA2における発光報知には、各種エラーの報知が含まれている。
最初に、エラーの報知態様について説明する。
図3に示すように、RAMクリアの報知は、例えば「RAMクリア」の文字列を読み上げる音声など、RAMクリアが行われたことを報知する内容の音声をスピーカSPから出力する態様により行われる。また、RAMクリアの報知は、装飾ランプLA1,LA2を白色に全点灯させる態様により行われる。
磁気エラーの報知は、例えば「磁気を検出しました」の文字列を読み上げる音声など、磁気エラーが発生していることを報知する内容の音声をスピーカSPから出力する態様により行われる。また、磁気エラーの報知は、装飾ランプLA1,LA2を赤色に全点灯させる態様により行われる。
電波エラーの報知は、例えば「電波を検出しました」の文字列を読み上げる音声など、電波エラーが発生していることを報知する内容の音声をスピーカSPから出力する態様により行われる。また、電波エラーの報知は、装飾ランプLA1,LA2を黄色に全点灯させる態様により行われる。
扉開放エラーの報知は、例えば「扉が開いています」の文字列を読み上げる音声など、扉開放エラーが発生していることを報知する内容の音声をスピーカSPから出力する態様により行われる。また、電波エラーの報知は、装飾ランプLA1,LA2を青色に全点灯させる態様により行われる。
満杯エラーの報知は、例えば「球を抜いてください」の文字列を読み上げる音声など、満杯エラーが発生していることを報知する内容の音声をスピーカSPから出力する態様により行われる。また、満杯エラーの報知は、装飾ランプLA1,LA2を用いて行われない。したがって、パチンコ遊技機10では、満杯エラーが発生したとしても、例えば実行中の発光演出などが継続して装飾ランプLA1,LA2を用いて行われる。
以上のように、スピーカSPは、エラーの種類を直接的に認識可能な態様でエラーを報知する一方で、装飾ランプLA1,LA2は、エラーの種類を間接的に認識可能な態様でエラーを報知する。また、本実施形態において、スピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2は、エラーの種類ごとに異なる態様(専用態様)でエラーを報知するようになっている。
次に、エラー報知処理について詳しく説明する。エラー報知処理は、副制御用CPU31aがエラーの報知を実行させる為に行う処理である。
まず、RAMクリアが実行される一方で、他のエラーが並行して発生していない場合の処理内容について説明する。
図5に示すように、副制御用CPU31aは、RAMクリアコマンドを入力すると、RAMクリアの報知を開始するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。そして、副制御用CPU31aは、RAMクリアコマンドを入力してからRAMクリアの報知に関する上限時間(本実施形態では30秒)が経過すると、RAMクリアの報知を終了するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。即ち、副制御用CPU31aは、RAMクリアの実行を契機として、スピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2において同時(略同時)にRAMクリアの報知を開始させる。また、副制御用CPU31aは、RAMクリアの実行(又はRAMクリアの報知の開始)からRAMクリアの報知に関する上限時間が経過したことを契機として、スピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2において同時(略同時)にRAMクリアの報知を終了させるようになっている。
次に、磁気エラー又は電波エラーが発生する一方で、他のエラーやRAMクリアが並行して発生していない場合の処理内容について説明する。
副制御用CPU31aは、磁気エラー発生コマンドを入力すると、磁気エラーの報知を開始するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。その後、副制御用CPU31aは、磁気エラー解除コマンドを入力したか否かに関係なく、電源断が行われて動作を停止するまで、磁気エラーの報知を継続するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。即ち、副制御用CPU31aは、磁気エラーの発生を契機として、スピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2において同時(略同時)に磁気エラーの報知を開始させる。そして、副制御用CPU31aは、磁気エラーの報知を開始させると、電源断以外では磁気エラーの報知を終了させないようになっている。
また、副制御用CPU31aは、電波エラー発生コマンドを入力すると、電波エラーの報知を開始するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。その後、副制御用CPU31aは、電波エラー解除コマンドを入力したか否かに関係なく、電源断が行われて動作を停止するまで、電波エラーの報知を継続するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。即ち、副制御用CPU31aは、電波エラーの発生を契機として、スピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2において同時(略同時)に電波エラーの報知を開始させる。そして、副制御用CPU31aは、電波エラーの報知を開始させると、電源断以外では電波エラーの報知を終了させないようになっている。
以上のように、副制御用CPU31aは、磁気エラーの報知又は電波エラーの報知を開始させた場合、電源断が行われて動作が停止するまでエラーの報知を継続するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。換言すれば、本実施形態において、磁気エラーの報知に関する上限時間(第2上限時間)及び電波エラーの報知に関する上限時間(第2上限時間)は、電源断が行われるまでの時間に設定されている。
次に、満杯エラーが発生する一方で、他のエラーやRAMクリアが並行して発生していない場合の処理内容について説明する。
副制御用CPU31aは、満杯エラー発生コマンドを入力すると、満杯エラーの報知を開始するようにスピーカSPを制御する。また、副制御用CPU31aは、満杯エラー解除コマンドを入力すると、満杯エラーの報知を終了するようにスピーカSPを制御する。即ち、副制御用CPU31aは、満杯エラーの発生を契機として、スピーカSPに満杯エラーの報知を開始させる。そして、副制御用CPU31aは、満杯エラーの解除を契機として、スピーカSPに満杯エラーの報知を終了させる。
次に、扉開放エラーが発生する一方で、他のエラーやRAMクリアが並行して発生していない場合の処理内容について説明する。
図5及び図6に示すように、副制御用CPU31aは、扉開放エラー発生コマンドを入力すると、扉開放エラーの報知を開始するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。また、副制御用CPU31aは、扉開放エラー発生コマンドを入力して扉開放エラーの報知を開始させると報知タイマを副制御用RAM31cに設定し、扉開放エラー発生コマンドを入力(扉エラーの報知を開始)してからの経過時間を計時する。そして、副制御用CPU31aは、扉開放エラー解除コマンドを入力した時点における、扉開放エラー発生コマンドを入力(扉エラーの報知を開始)してからの経過時間に応じたタイミングで扉開放エラーの報知を終了するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御するようになっている。
図6(a)に示すように、扉開放エラー発生コマンドを入力してから所定期間T2以内に扉開放エラー解除コマンドを入力した場合、副制御用CPU31aは、扉開放エラー解除コマンドを入力してから、扉開放エラーの報知を継続させる時間(以下、報知継続時間T1と示す)に亘って報知を継続した後に終了するようにスピーカSPを制御する。詳しく説明すると、副制御用CPU31aは、扉開放エラー解除コマンドを入力して扉開放エラーの報知の継続(延長)を開始させると、継続タイマとして報知継続時間T1に相当する時間を副制御用RAM31cに設定し、報知継続時間T1の残時間を計時する。なお、本実施形態において、所定期間T2は27秒に設定されており、報知継続時間T1は3秒に設定されている。
そして、副制御用CPU31aは、継続タイマに示される報知継続時間T1の残時間が0になる迄の間、扉開放エラーの報知を継続するようにスピーカSPを制御する。また、副制御用CPU31aは、継続タイマに示される報知継続時間T1の残時間が0になると、この報知継続時間T1において新たに扉開放エラー発生コマンドを入力していないことを条件として、扉開放エラーの報知を終了するようにスピーカSPを制御する。このように、副制御用CPU31aは、開放検出センサKSにより扉開放エラーが検出されたことを契機として扉開放エラーの報知を開始した場合であって、該エラーの報知の開始後、報知している扉開放エラーが検出されなくなったときには、報知継続時間T1に亘ってエラーの報知を継続(延長)した後にエラーの報知を終了する。報知継続時間T1は、特定の継続時間、出力継続時間、及び延長時間としても把握できる。
一方、扉開放エラー発生コマンドを入力してから所定期間T2以内に扉開放エラー解除コマンドを入力した場合、副制御用CPU31aは、扉開放エラー解除コマンドを入力してから、最低限、扉開放エラーの報知を継続させる時間(以下、最低報知時間T3と示す)に亘って報知を継続した後に終了するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。本実施形態において、最低報知時間T3は報知継続時間T1(本実施形態では3秒)よりも長い時間である30秒に設定されている。即ち、副制御用CPU31aは、扉開放エラーの報知の開始後、報知している扉開放エラーが検出されなくなった場合であって、最低報知時間T3が経過していないときには、報知継続時間T1が経過した後であっても、最低報知時間T3が経過するまでエラーの報知を継続するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。即ち、副制御用CPU31aは、最低報知時間T3が経過することを契機として扉開放エラーの報知を終了するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。最低報知時間T3は、最低出力時間としても把握できる。
図6(b)に示すように、扉開放エラー発生コマンドを入力してから所定期間T2が経過した後、最低報知時間T3以内に扉開放エラー解除コマンドを入力した場合、副制御用CPU31aは、最低報知時間T3に亘って扉開放エラーの報知を継続した後に、同時(略同時)に終了するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。即ち、副制御用CPU31aは、扉開放エラーが検出されたことを契機として開始した扉開放エラーの報知時間が第1上限時間T3a(上限時間)に達した場合には、報知継続時間T1が経過する前であってもエラーの報知を終了するようにスピーカSPを制御する。本実施形態において、スピーカSPにおける扉開放エラーの報知に関する第1上限時間T3aは、最低報知時間T3に等しい30秒に設定されている。また、本実施形態において、第1上限時間T3aや最低報知時間T3(本実施形態では何れも30秒)は、RAMクリアの報知に関する上限時間(本実施形態では30秒)や、磁気エラー及び電波エラーの報知に関する上限時間(本実施形態では電源断までの時間)以下の時間に設定されている。第1上限時間T3aは、第1時間としても把握できる。
図6(c)に示すように、扉開放エラー発生コマンドを入力してから第1上限時間T3a(本実施形態では30秒)内に扉開放エラー解除コマンドを入力しない場合、副制御用CPU31aは、扉開放エラー発生コマンドを入力してから第1上限時間T3aが経過したことを契機として扉開放エラーを終了するようにスピーカSPを制御する。即ち、副制御用CPU31aは、扉開放エラーを報知する場合、第1上限時間T3aを上限としてエラーを報知するようにスピーカSPを制御する。
その一方で、扉開放エラー発生コマンドを入力してから最低報知時間T3(本実施形態では30秒)が経過しても扉開放エラー解除コマンドを入力しない場合、副制御用CPU31aは、最低報知時間T3の経過後にも扉開放エラー解除コマンドを入力するまで扉開放エラーの報知を継続するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。そして、副制御用CPU31aは、扉開放エラー発生コマンドを入力してから最低報知時間T3の経過後には、扉開放エラー解除コマンドを入力したことを契機として、扉開放エラーの報知を終了するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。即ち、副制御用CPU31aは、扉開放エラーが解除されていない場合、各時間T3,T3aの経過後にも報知を継続させるとともに、各時間T3,T3aの経過後には、扉開放エラーの解除を契機として扉開放エラーの報知を終了させる。つまり、副制御用CPU31aは、扉開放エラーが解除されるまではエラーの報知を継続する。
また、図7に示すように、報知継続時間T1に亘ってエラーの報知を継続させている間に、新たに扉開放エラー発生コマンドを入力した場合、副制御用CPU31aは、副制御用RAM31cに記憶されている継続タイマを消去(クリア)するとともに、報知継続時間T1が経過したか否かに関係なく扉開放エラーの報知を継続させる。即ち、副制御用CPU31aは、報知継続時間T1において新たに扉開放エラーが検出されたことを条件として、報知継続時間T1の経過後にもエラーの報知を継続するようにスピーカSPを制御する。
そして、副制御用CPU31aは、後に発生した扉開放エラーに関する扉開放エラー解除コマンドを入力すると、先に発生した扉開放エラーに関する扉開放エラー解除コマンドを入力したときと同様に、継続タイマを副制御用RAM31cに設定(再設定)する。その後、副制御用CPU31aは、報知継続時間T1に亘って扉開放エラーの報知を継続した後に扉開放エラーの報知を終了するようにスピーカSPを制御する。即ち、副制御用CPU31aは、報知継続時間T1に関する時間計測を再実行するようになっている。
また、副制御用CPU31aは、後に発生した扉開放エラーに関する扉開放エラー解除コマンドを入力した後、報知継続時間T1に亘ってエラーの報知を継続させている間に新たに扉開放エラー発生コマンドを入力したとする。この場合、副制御用CPU31aは、先に発生した扉開放エラーに関する扉開放エラー解除コマンドを入力した後、報知継続時間T1に亘ってエラーの報知を継続させている間に新たに扉開放エラー発生コマンドを入力したときと同様の処理を行う。つまり、副制御用CPU31aは、扉開放エラー解除コマンドを入力する毎に、報知継続時間T1に関する時間計測を実行し、該報知継続時間T1において新たに扉開放エラー発生コマンドを入力した場合、報知継続時間T1の経過後にも扉開放エラーの報知を継続するようにスピーカSPを制御する。また、副制御用CPU31aは、最後に扉開放エラー発生コマンドを入力してから最低報知時間T3が経過している場合であって、最後に入力した扉開放エラー発生コマンドに対応する扉開放エラー解除コマンドを入力していることを条件として、扉開放エラーの報知を終了するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。
次に、複数のエラーが並行して発生する場合の処理内容について説明する。
上述のように、副制御用CPU31aは、エラー発生コマンドの入力を契機として、エラーの報知を開始させる。その後、副制御用CPU31aは、報知しているエラーに関するエラー解除コマンドを入力するよりも前に、報知しているエラーとは異なるエラーに関するエラー発生コマンドを新たに入力したときには、報知しているエラーと新たに発生したエラーとのうち何れか1つのエラーを報知させる。つまり、副制御用CPU31aは、複数のエラーが並行して発生する場合、複数のエラーのうち何れか1つのエラーを優先して報知させる。なお、本実施形態において、RAMクリアは、電源投入時にのみ検出されるため、他のエラーに関するエラー発生コマンドを入力した後にRAMクリアコマンドが入力されることはない。
このとき、図8に示すように、副制御用CPU31aは、互いに報知の優先度が異なる複数のエラーが並行して発生する場合、優先度が低いエラーよりも優先度が高いエラーを優先して報知するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。即ち、副制御用CPU31aは、優先度が高いエラーを報知する一方で、優先度が低いエラーを報知しないようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。例えば、副制御用CPU31aは、扉開放エラー発生コマンドの入力を契機として扉開放エラーの報知を開始させた場合において、扉開放エラー解除コマンドを入力するよりも前に磁気エラー発生コマンドを入力したとする。この場合、副制御用CPU31aは、磁気エラーの報知を開始する一方で扉開放エラーの報知を終了するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。また例えば、扉開放エラー発生コマンドの入力を契機として扉開放エラーの報知を開始させた場合において、扉開放エラー解除コマンドを入力するよりも前に満杯エラー発生コマンドを入力したとする。この場合、副制御用CPU31aは、扉開放エラーの報知を継続する一方で満杯エラーを報知しないようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。
一方、副制御用CPU31aは、報知の優先度が同一である複数のエラーが並行して発生する場合、後に発生したエラーよりも先に発生したエラーを優先して報知するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。即ち、副制御用CPU31aは、先に発生したエラーの報知を継続する一方で、後に発生したエラーを報知しないようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。例えば、副制御用CPU31aは、磁気エラー発生コマンドの入力を契機として磁気エラーの報知を開始させた場合において、磁気エラー解除コマンドを入力するよりも前に電波エラー発生コマンドを入力したとする。この場合、先に発生した磁気エラーの報知を継続する一方で後に発生した電波エラーを報知しないようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。
また、副制御用CPU31aは、3つ以上のエラーが並行して発生する場合、報知しているエラーと新たに発生したエラーとについて、上述した処理を行うことにより、何れか1つのエラーを報知させる。例えば、上述のように、副制御用CPU31aは、扉開放エラー発生コマンドの入力を契機として扉開放エラーの報知を開始させた場合において、扉開放エラー解除コマンドを入力するよりも前に満杯エラー発生コマンドを入力したときには、扉開放エラーの報知を継続するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。その後、副制御用CPU31aは、扉開放エラー解除コマンド及び満杯エラー解除コマンドの何れも入力していない場合において、磁気エラー発生コマンドを入力したとする。この場合、副制御用CPU31aは、報知しているエラーである扉開放エラーよりも、新たに発生した磁気エラーの方が報知の優先度が高いことから、磁気エラーの報知を開始する一方で扉開放エラーの報知を終了するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。
以上のようにして、副制御用CPU31aは、複数のエラーが並行して発生する場合、エラーの種類に応じて、複数のエラーのうち何れか1つのエラーを優先して報知するようにスピーカSPを制御する。
次に、扉開放エラーが発生した後、報知継続時間T1に亘って扉開放エラーの報知を継続させている間に、扉開放エラーとは異なるエラーが発生する場合の処理内容について説明する。
図9及び図10に示すように、副制御用CPU31aは、報知継続時間T1に亘って扉開放エラーの報知を継続させている間に、扉開放エラーとは異なるエラーに関するエラー発生コマンドを新たに入力した場合、新たに入力したエラー発生コマンドにより特定可能なエラーの優先度に応じた処理を行う。なお、上述のように、本実施形態において、扉開放エラー発生コマンドよりも後にRAMクリアコマンドが入力されることはないため、報知継続時間T1に亘って扉開放エラーの報知を継続している間に、RAMクリアコマンドが新たに入力されることはない。
図10(a)に示すように、副制御用CPU31aは、報知継続時間T1に亘って扉開放エラーの報知を継続させている間に、磁気エラー発生コマンドを入力した場合、磁気エラー発生コマンドの入力に伴って磁気エラーの報知を開始するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。即ち、副制御用CPU31aは、扉開放エラー発生コマンドを入力してから磁気エラー発生コマンドを入力するまでの間(期間Tt1)は、扉開放エラーを報知するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。また、副制御用CPU31aは、磁気エラー発生コマンドを入力してから電源断が行われて動作を停止するまでの間(期間Tj)は、磁気エラーを報知するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。
また、報知継続時間T1に亘って扉開放エラーの報知を継続させている間に、電波エラー発生コマンドを入力した場合の処理については、磁気エラー発生コマンドを入力した場合の処理における「磁気」を「電波」に読み替えた処理内容であることから、その詳細な説明を省略する。以上のように、副制御用CPU31aは、報知継続時間T1において、扉開放エラーよりも報知の優先度が高いエラーが発生したときには、該報知の優先度が高いエラーの発生に伴って該報知の優先度が高いエラーの報知を開始するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。
また、図10(b)に示すように、副制御用CPU31aは、報知継続時間T1に亘って扉開放エラーの報知を継続させている間に、満杯エラー発生コマンドを入力した場合、報知継続時間T1に亘って扉開放エラーの報知を継続した後に満杯エラーの報知を開始するようにスピーカSPを制御する。即ち、副制御用CPU31aは、扉開放エラー発生コマンドを入力してから報知継続時間T1が経過するまでの間(期間Tt2)は、扉開放エラーを報知するようにスピーカSPを制御する。また、副制御用CPU31aは、報知継続時間T1が経過してから満杯エラー解除コマンドを入力するまでの間(期間Tm)は、満杯エラーを報知するようにスピーカSPを制御する。以上のように、副制御用CPU31aは、報知継続時間T1において、扉開放エラーよりも報知の優先度が低いエラーが発生したときには、報知継続時間T1に亘って扉開放エラーの報知を継続した後に報知の優先度が低いエラーの報知を開始するようにスピーカSPを制御する。
また、副制御用CPU31aは、扉開放エラー発生コマンドを入力してから、最低報知時間T3が経過するまでの間は、扉開放エラーを報知するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。
以上のように、スピーカSP及びスピーカSPを制御する副制御用CPU31aと、装飾ランプLA1,LA2及び装飾ランプLA1,LA2を制御する副制御用CPU31aとは、所定の報知を可能な報知手段として機能する。また、スピーカSP及びスピーカSPを制御する副制御用CPU31aは、特定の報知手段及び第1報知手段に相当する。また、装飾ランプLA1,LA2及び装飾ランプLA1,LA2を制御する副制御用CPU31aは、所定の報知手段及び第2報知手段に相当する。また、スピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する副制御用CPU31aは、報知制御手段に相当する。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)副制御用CPU31aは、扉開放エラーが解除された場合、扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1(本実施形態では3秒)に亘ってエラーの報知を継続するようにスピーカSPを制御できる。このため、本実施形態では、例えば、遊技店の店員などが扉開放エラーの発生を見逃すことを抑制できる。したがって、本実施形態では、適切にエラーを報知することができる。
(2)副制御用CPU31aは、扉開放エラーが発生してから最低報知時間T3(本実施形態では30秒)以内に扉開放エラーが解除された場合であっても、最低限、扉開放エラーが発生してから最低報知時間T3(本実施形態では30秒)が経過するまでは扉開放エラーの報知を継続するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。このため、本実施形態では、エラーの発生を見逃すことを更に抑制できる。したがって、本実施形態では、より適切にエラーを報知できる。
(3)スピーカSPは、エラーの種類を直接的に認識可能な態様で報知し、装飾ランプLA1,LA2は、エラーの種類を間接的に認識可能な態様で報知する。また、副制御用CPU31aは、扉開放エラーが解除された場合、扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1(本実施形態では3秒)に亘って扉開放エラーの報知を継続した後に扉開放エラーの報知を終了するようにスピーカSPを制御する。一方、副制御用CPU31aは、扉開放エラーが解除された場合、扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1(本実施形態では3秒)が経過した後にも扉開放エラーの報知を継続するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。つまり、本実施形態では、扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1(本実施形態では3秒)が経過した後にも扉開放エラーの報知を継続しつつも、特に、報知継続時間T1(本実施形態では3秒)が経過するまでは、エラーの種類を直接的に認識可能な態様で扉開放エラーを報知できるため、エラーの種類を認識し易くできる。したがって、本実施形態では、パチンコ遊技機10の状態に応じて、より適切にエラーを報知できる。
(4)副制御用CPU31aは、扉開放エラーが解除された場合、扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1(本実施形態では3秒)が経過するまでは、扉開放エラーを報知するようにスピーカSPを制御する。このため、扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1(本実施形態では3秒)が経過するまでは、扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1(本実施形態では3秒)が経過した後と比較して扉開放エラーの発生を認識し易く報知できる。一方、副制御用CPU31aは、扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1(本実施形態では3秒)が経過した後には、装飾ランプLA1,LA2にて扉開放エラーを報知させる一方で、スピーカSPでは扉開放エラーを報知させない。このため、扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1(本実施形態では3秒)が経過した後には、扉開放エラーの報知を継続しつつも、扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1(本実施形態では3秒)が経過するまでと比較して扉開放エラーの報知による煩わしさを低減できる。したがって、本実施形態では、パチンコ遊技機10の状態に応じて、より適切にエラーを報知できる。
(5)副制御用CPU31aは、扉開放エラーが発生してから第1上限時間T3a(本実施形態では30秒)を上限として扉開放エラーの報知を終了するようにスピーカSPを制御する。つまり、本実施形態では、エラーの発生を見逃すことを抑制しつつも、エラーの報知が際限なく継続することにより遊技店の店員や遊技者が煩わしさを感じることを抑制できる。
(6)副制御用CPU31aは、複数のエラーが並行して発生した場合、エラーの種類に応じて、複数のエラーのうち何れか1つのエラーを優先して報知するようにスピーカSPを制御する。このため、本実施形態では、エラーの種類に応じて、適切にエラーを報知できる。
(7)副制御用CPU31aは、扉開放エラーが発生した場合、扉開放エラーが発生してから第1上限時間T3a(本実施形態では30秒)を上限として扉開放エラーを報知する。一方副制御用CPU31aは、扉開放エラーよりも優先度が高いエラーが発生した場合、エラーが発生してから第1上限時間T3a以上の時間を上限としてエラーを報知するようにスピーカSPを制御する。このため、本実施形態では、扉開放エラーよりも優先度が高いエラーについて、扉開放エラーが報知される時間以上の時間に亘ってエラーの報知を継続できる。このため、本実施形態では、例えば、遊技店の店員などが、扉開放エラーよりも優先度が高いエラーについて、エラーの発生を見逃すことを更に抑制できる。したがって、本実施形態では、エラーの種類に応じて、より適切にエラーを報知できる。
(8)主制御用CPU30aは、RAMクリア、磁気エラー、及び電波エラーのうち何れかのエラーが発生した場合、セキュリティ信号を機外部(例えば、遊技情報報知装置YH)に出力するための制御を行う。このため、例えば、遊技情報報知装置YHでは、主制御用CPU30aから入力したセキュリティ信号に基づいてエラーの発生を管理することができる。
(9)前枠13が外枠11に対して開放している場合においては、例えば、遊技盤YBに配設されている大入賞口ユニット24などに直接触れることができるようになるため、通常の状態とは異なる異常な状態で遊技が行われる虞がある。また、中枠12が外枠11に対して開放している場合においても、例えば、中枠12の裏側に配設されているRAMクリアスイッチRSなどを操作できるようになるため、異常な状態で遊技が行われる虞がある。これに対し、本実施形態では、外枠11に対して中枠12が開放していること、及び外枠11及び中枠12に対して前枠13が開放していることを扉開放エラーとして検出することができるため、異常な状態で遊技が行われることを抑制できる。
(10)スピーカSPは、扉開放エラーが解除された場合であって、扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1(本実施形態では3秒)以内に新たにエラーが発生したときには、扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1が経過した後にもエラーの報知を継続する。このため、本実施形態では、エラーの発生を見逃すことを抑制できる。したがって、本実施形態では、適切にエラーの報知を行うことができる。
(11)扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1(本実施形態では3秒)が経過した後にもスピーカSPにて扉開放エラーの報知を継続している場合において、新たに扉開放エラーが発生したとする。この場合、スピーカSPは、新たな扉開放エラーが解除された後にも、新たな扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1に亘って扉開放エラーの報知を継続できる。つまり、本実施形態では、扉開放エラーが複数回発生した場合であっても、複数回目の扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1に亘って扉開放エラーの報知を継続できる。このため、本実施形態では、エラーの発生を見逃すことを更に抑制できる。
(12)スピーカSPは、扉開放エラーが解除された場合であって、扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1(本実施形態では3秒)以内に扉開放エラーよりも優先度が高いエラーが新たに発生したときには、該優先度が高いエラーの報知を速やかに開始する。一方、スピーカSPは、扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1以内に扉開放エラーよりも優先度が低いエラーが新たに発生したときには、扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1に亘って扉開放エラーの報知を継続した後に優先度が低いエラーの報知を開始する。つまり、本実施形態では、扉開放エラーが解除された後において、新たに発生したエラーの種類に応じて、エラーの報知を開始させるタイミングを異ならせることができる。したがって、本実施形態では、適切にエラーの報知を行うことができる。
(13)装飾ランプLA1,LA2は、スピーカSPによる扉開放エラーの報知が終了した後にも、扉開放エラーの報知を継続できる。このため、本実施形態では、エラーの発生を見逃すことを抑制できる。したがって、本実施形態では、適切にエラーの報知を行うことができる。
(14)副制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから入力した制御コマンド(エラー発生コマンドやエラー解除コマンド)に基づいてエラーの発生及び解除を特定できる。そして、副制御用CPU31aは、エラーの発生を特定できる場合、エラーを報知するようにスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2を制御する。このため、本実施形態では、エラーの発生を契機として、主制御用CPU30aと副制御用CPU31aとで異なる制御を実行する場合であっても、開放検出センサKSなどの検出手段は、主制御用CPU30aと副制御用CPU31aとのうち主制御用CPU30aのみに検出信号を出力すればよい。したがって、本実施形態では、検出手段が主制御用CPU30aと副制御用CPU31aとの両方に検出信号を出力する場合と比較して、検出手段にかかる負荷を低減できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のパチンコ遊技機について説明する。なお、以下の説明では、既に説明した実施形態と同一構成、及び同一制御内容については同一の符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
第1実施形態では、装飾ランプLA1,LA2における扉開放エラーの報知に関して、扉開放エラーの発生後、最低報知時間T3内に扉開放エラーが解除された場合、最低報知時間T3の経過を契機としてエラーの報知を終了する一方、最低報知時間T3の経過後に解除された場合、扉開放エラーの解除を契機としてエラーの報知を終了した。このため、第1実施形態では、扉開放エラーの発生から所定期間T2の経過後であって最低報知時間T3の経過前に扉開放エラーが解除された場合、スピーカSPにおける扉開放エラーの報知と、装飾ランプLA1,LA2における扉開放エラーの報知とを同時に終了させている。これに対して、第2実施形態では、装飾ランプLA1,LA2における扉開放エラーの報知を、スピーカSPにおける扉開放エラーの報知の終了後、常に所定時間にわたって継続させ得るように構成されている点で、第1実施形態と異なっている。以下、詳細に説明する。
図11及び図12(a)〜(c)に示すように、副制御用CPU31aは、第1実施形態と同様にしてスピーカSPを制御し、扉開放エラーの報知の開始、継続、及び終了をさせる。一方、副制御用CPU31aは、扉開放エラー発生コマンドの入力を契機として装飾ランプLA1,LA2に扉開放エラーの報知を開始させた後、扉開放エラー解除コマンドを入力すると、延長タイマとして報知継続時間T1に延長分となる所定時間を加算した報知延長時間Taを副制御用RAM31cに設定し、報知延長時間Taの残時間を計時する。本実施形態において、報知延長時間Taは、報知継続時間T1としての3秒と、延長分となる所定時間としての7秒とを加算した10秒に設定されている。
そして、副制御用CPU31aは、延長タイマに示される報知延長時間Taの残時間が0になる迄の間、扉開放エラーの報知を継続するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。また、副制御用CPU31aは、延長タイマに示される報知延長時間Taの残時間が0になると、この報知延長時間Taにおいて新たに扉開放エラー発生コマンドを入力していないことを条件として、扉開放エラーの報知を終了するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。このように、副制御用CPU31aは、報知継続時間T1の経過後にも扉開放エラーの報知を装飾ランプLA1,LA2において継続するように構成されている。
以上詳述したように、本実施形態は、上述した効果(1),(3)〜(14)に加えて、以下の効果を有する。
(15)装飾ランプLA1,LA2は、扉開放エラーを報知する場合、スピーカSPによる扉開放エラーの報知が終了した後にも、扉開放エラーの報知を継続する。このため、本実施形態では、エラーの発生を見逃すことを抑制できる。したがって、本実施形態では、適切にエラーの報知を行うことができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態のパチンコ遊技機について説明する。
第3実施形態において、払出装置HSは、スピーカSPや装飾ランプLA1,LA2において扉開放エラーの報知が実行されている報知実行期間のうち、少なくとも扉開放エラーの報知が開始されてから該扉開放エラーが検出されなくなる迄の期間については遊技球の払出しを行わないようになっている。以下、詳細に説明する。
本実施形態において、主制御用CPU30aは、扉開放エラーコマンド出力処理において、扉開放エラー発生コマンド及び扉開放エラー解除コマンドを副制御基板31とは別に払出制御基板32に対しても出力するようになっている。また、主制御用CPU30aは、各センサSE1〜SE3から遊技球の検出信号を入力することにより、賞球としての遊技球の払出条件が成立していると判定すると、検出信号を入力したセンサが設けられた入賞口に予め設定された遊技球の払出個数を指示する払出し指示コマンドを払出制御基板32に出力する。なお、払出し指示コマンドは、所定個数の遊技球の払出しの実行を指示するコマンドとしても把握できる。
払出制御基板32は、主制御用CPU30aから払出し指示コマンドを入力すると、該払出し指示コマンドで指示された賞球としての遊技球の払出個数を、払出制御基板32内に設けられた記憶部に記憶されている未払出個数に加算して更新する。また、払出制御基板32は、図示しない玉貸しボタンから玉貸し信号を入力すると、貸し球としての遊技球の払出個数(例えば、250個)を払出制御基板32内に設けられた記憶部に記憶されている未払出個数に加算して更新する。
払出制御基板32は、記憶部に記憶されている未払出個数が1個以上であることを条件として遊技球の払出動作を行うように払出装置を制御するとともに、遊技球を払い出させる毎に記憶部に記憶されている未払出個数を1減算して更新する。そして、払出制御基板32は、記憶部に記憶されている未払出個数が0になると、遊技球の払出動作を終了するように払出装置HSを制御する。
そして、図13(a),(b)及び図14に示すように、払出制御基板32は、記憶部に記憶されている未払出個数が1以上であることを条件として払出動作を実行している状態において、扉開放エラー発生コマンドを入力すると、遊技球の払出動作を中断(一旦停止)させる。そして、払出制御基板32は、扉開放エラー解除コマンドを入力すると、記憶部に記憶されている未払出個数が1以上であることを条件として、遊技球の払出動作を再開(開始)させる。
また、図15に示すように、払出制御基板32は、報知継続時間T1において新たに扉開放エラーが発生したことを契機として扉開放エラーの報知が継続されている場合であっても、後の扉開放エラーに関する扉開放エラー発生コマンドの入力を契機として遊技球の払出しを中断させる。そして、払出制御基板32は、後の扉開放エラーに関する扉開放エラー解除コマンドの入力を契機として遊技球の払出を再開させる。このように、払出装置HSは、扉開放エラーの報知の開始後、報知している扉開放エラーが検出されなくなった場合には、スピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2のうち少なくとも一方がエラーの報知を継続しているときであっても、遊技媒体の払出しを行うようになっている。このような構成により、機内部に配設された払出装置HSから払出された遊技球が上皿14や下皿15に払出されることなく、開放されている中枠12と前枠13の間から零れ落ちてしまうことを抑制できる。
以上詳述したように、本実施形態は、上述した効果(1)〜(14)に加えて、以下の効果を有する。
(16)払出装置HSは、エラーの報知が開始されてから該エラーが解除されるまでは遊技球の払出しを行わない。このため、本実施形態では、エラーの発生中に遊技球が払い出されることにより、異常に遊技球が払い出されたり、本来払い出されるべき遊技球が払い出されなかったりする状況が発生することを抑制できる。したがって、本実施形態では、エラーが発生した場合の処理を適切に行うことができる。
(17)払出装置HSは、エラーが解除された場合には、該エラーの報知が継続されているときであっても、遊技球の払出しを行うようになっている。このため、本実施形態では、エラーが解除された後に該エラーの報知を継続する場合であっても、速やかに遊技球を払い出すことができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態のパチンコ遊技機について説明する。
本実施形態において、スピーカSPによる各エラーの報知は、上述した音量設定ツマミOTの操作によって設定可能な最大音量以上の音量で行われる。また、本実施形態において、スピーカSPによる各エラーの報知は、音声演出における最大音量以上である音量で行われるようになっている。以下、詳細に説明する。本実施形態において、音量は、情報としての音声の出力強度に相当する。即ち、最大音量は、情報出力の最大強度に相当する。
図16に示すように、パチンコ遊技機10では、音量設定ツマミOTを操作することにより、エラーが発生していない状態においてスピーカSPから出力を許容する最大音量O4を設定できるようになっている。具体的に、本実施形態において、最大音量O4は、スピーカSPが出力可能な最大音量O1(所謂、規格値)以下の音量である最大音量O3を上限として設定できる。前述のように、音量設定ツマミOTは、中枠12の裏側に配設されている。このため、音量設定ツマミOTは、パチンコ遊技機10の管理者が適正な鍵を用いて施錠装置SSを操作し、中枠12を開放しなければ、原則として操作することができない。即ち、最大音量O4は、主にパチンコ遊技機10の管理者が、パチンコ遊技機10の設置環境などを考慮して設定する最大音量である。
また、パチンコ遊技機10では、操作ボタンBT1,BT2を操作することで、エラーが発生していない状態においてスピーカSPから出力を許容する最大音量O5を、音量設定ツマミOTの操作により設定されている最大音量O4の範囲内(所定の範囲)において設定できるようになっている。
ここで、操作ボタンBT1,BT2の操作により最大音量O5を設定するために副制御用CPU31aが行う音量設定処理について詳しく説明する。
音量設定処理において、副制御用CPU31aは、音声演出の最大音量O5を変更可能であることを報知する情報(例えば、「操作ボタンを押して音量を調節してね」の文字列など)を表示するように演出表示装置17を制御するとともに、操作ボタンBT1,BT2の操作の受付けを開始する。副制御用CPU31aは、操作ボタンBT1から第1操作信号を入力すると、最大音量O5を特定可能な情報として副制御用RAM31cに記憶されている音量フラグの値を、最低音量を示す値ではないことを条件として、1段階小さい音量を示す値に更新する。また、副制御用CPU31aは、操作ボタンBT2から第2操作信号を入力すると、最大音量O5を特定可能な情報として副制御用RAM31cに記憶されている音量フラグの値を、最大音量を示す値ではないことを条件として、1段階大きい音量を示す値に更新する。そして、操作ボタンBT1,BT2の操作の受付時間が経過すると、その時点において副制御用RAM31cに記憶されている音量フラグの値に示される音量を最大音量O5とし、該最大音量O5を特定可能な情報を副制御用RAM31cに記憶させる。なお、このような音量設定処理は、大当り遊技や特別図柄変動ゲームを実行中ではない期間(例えばデモンストレーション演出の実行期間中)、特別図柄変動ゲームの実行中、及び大当り遊技中の何れの期間に設定してもよい。
前述のように、操作ボタンBT1,BT2は、パチンコ遊技機10の機表側に配設されている。このため、操作ボタンBT1,BT2は、中枠12を開放しなくても遊技者が自由に操作可能である。したがって、最大音量O5は、遊技者が自らの好みに合わせて設定し得る音量である。本実施形態において、操作ボタンBT1,BT2は、強度設定手段に相当する。
また、副制御用CPU31aは、音量設定ツマミOTにより設定された最大音量O4を超えない範囲であって、且つ操作ボタンBT1,BT2の操作により設定された最大音量O5を超えない範囲の音量O6により、音声演出を行うようにスピーカSPを制御するようになっている。即ち、副制御用CPU31aは、第1最大強度としての最大音量O5(最大音量O4)を上限として演出としての情報出力である音声出力を行わせる。
そして、副制御用CPU31aは、各エラーの報知としての音声出力に際しては、音量設定ツマミOTや操作ボタンBT1,BT2の操作により設定されている最大音量を参照することなく、音量設定ツマミOTにより設定可能な上限強度としての最大音量O3以上の音量O2で行うようにスピーカSPを制御する。つまり、副制御用CPU31aは、各エラーの報知としての音声出力に際しては、音量設定ツマミOTにより設定された最大音量O4以上の音量O2で行うようにスピーカSPを制御する。また、副制御用CPU31aは、各エラーの報知としての音声出力を最大音量O5以上である第2最大強度としての音量O2で行うようにスピーカSPを制御する。
以上詳述したように、本実施形態は、上述した効果(1)〜(14)に加えて、以下の効果を有する。
(18)副制御用CPU31aは、音量設定ツマミOTにより設定された最大音量O4以上の音量O2でエラーを報知するようにスピーカSPを制御する。このため、本実施形態では、遊技店の店員などがエラーの発生を認識しないことを抑制できる。
(19)副制御用CPU31aは、音声演出として出力可能な最大音量O5以上の音量O2でエラーを報知するようにスピーカSPを制御する。このため、本実施形態では、遊技店の店員などがエラーの発生を認識しないことを抑制できる。
(20)本実施形態では、音声演出として出力可能な最大音量O4を音量設定ツマミOTにより設定できる一方で、音量設定ツマミOTにより設定された最大音量O4以上の音量O2でエラーを報知できる。したがって、本実施形態では、音声演出として出力可能な最大音量O4を設定可能としつつも、最大音量O4以上の音量O2でエラーを報知できるため、遊技店の店員などがエラーの発生を認識しないことを抑制できる。
(21)副制御用CPU31aは、音量設定ツマミOTにより設定可能な上限である最大音量O3以上の音量O2でエラーを報知するようにスピーカSPを制御する。このため、本実施形態では、仮に、音量設定ツマミOTにより設定されている最大音量O4が、音量設定ツマミOTにより設定可能な上限である最大音量O3よりも低い場合であっても、遊技店の店員などがエラーの発生を認識しないことを抑制できる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態のパチンコ遊技機について説明する。
本実施形態において、装飾ランプLA1,LA2における扉開放エラーの報知は、装飾ランプLA1,LA2の光量を段階的に低下させて終了されるようになっている。以下、詳細に説明する。
本実施形態において、装飾ランプLA1,LA2による扉開放エラーの報知態様には、装飾ランプLA1,LA2の光量を最大にした第1報知レベルの態様(以下、全点灯と示す)と、装飾ランプLA1,LA2の光量を半減させた第2報知レベルの態様(以下、半点灯と示す)とがある。なお、装飾ランプLA1,LA2としての光量を調節するには、内蔵された発光体のうち点灯させる発光体の個数を変更したり、個々の発光体の光量を変更したりすればよい。本実施形態において、第1報知レベルは、第2報知レベルよりも高い報知レベルとなる。
図17及び図18(a)〜(c)に示すように、副制御用CPU31aは、扉開放エラー発生コマンドを入力すると、第1報知レベルの態様により扉開放エラーの報知を開始するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。その後、副制御用CPU31aは、扉開放エラー解除コマンドを入力すると、第1延長タイマとして報知延長時間Ta(本実施形態では10秒)を主制御用RAM30cに設定し、報知延長時間Taの残時間を計時する。
そして、副制御用CPU31aは、第1延長タイマに示される報知延長時間Taの残時間が0になる迄の間、第1報知レベルの態様のまま扉開放エラーの報知を継続するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。また、副制御用CPU31aは、第1延長タイマに示される報知延長時間Taの残時間が0になると、この報知延長時間Taにおいて新たに扉開放エラー発生コマンドを入力していないことを条件として、第1報知レベルの報知に代えて第2報知レベルの態様により扉開放エラーの報知が継続するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。即ち、副制御用CPU31aは、報知している扉開放エラーが検出されなくなった場合には、報知している扉開放エラーが検出されなくなった後にも扉開放エラーの報知レベルを低下させてエラーの報知を継続するようになっている。
また、副制御用CPU31aは、報知延長時間Taが経過すると、第2延長タイマとして第2時間としての終了待機時間Tb(本実施形態では報知延長時間Taに等しい10秒)を主制御用RAM30cに設定し、終了待機時間Tbの残時間を計時する。
そして、副制御用CPU31aは、第2延長タイマに示される終了待機時間Tbの残時間が0になる迄の間、第2報知レベルの態様のまま扉開放エラーの報知を継続するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。また、副制御用CPU31aは、第2延長タイマに示される終了待機時間Tbの残時間が0になると、この終了待機時間Tbにおいて新たに扉開放エラー発生コマンドを入力していないことを条件として、扉開放エラーの報知を終了するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。
以上詳述したように、本実施形態は、上述した効果(1),(3)〜(15)に加えて、以下の効果を有する。
(22)副制御用CPU31aは、扉開放エラーの報知を開始させた後、扉開放エラーが解除された場合であっても、扉開放エラーの報知を継続するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。また、副制御用CPU31aは、扉開放エラーが解除された後、終了待機時間Tbにおいては、第1報知レベルよりも低い第2報知レベルで扉開放エラーを報知するように装飾ランプLA1,LA2を制御する。このため、本実施形態では、エラーが解除された後にもエラーの報知を継続しつつも、エラーが解除された後にエラーの報知が継続されることによって生じる煩わしさを低減できる。したがって、本実施形態では、適切にエラーを報知できる。
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・図19に示すように、各実施形態において、各検出センサJS,DS,KS,MSは、主制御用CPU30a(主制御基板30)と副制御用CPU31a(副制御基板31)との両方に接続されていてもよく、主制御用CPU30aと副制御用CPU31aとの両方に検出信号を出力してもよい。即ち、副制御用CPU31aは、報知しようとする報知対象エラー毎に、該報知対象エラーに関するエラー発生コマンドの入力に代えて検出信号の入力に基づいて各エラー検出処理を実行する一方で、報知対象エラーに関するエラー解除コマンドの入力に代えて検出信号を入力しなくなったことに基づいて各エラー検出処理を実行するとよい。そして、副制御用CPU31aは、エラー検出処理の結果に基づいてエラー報知処理を実行するとよい。即ち、例えば、副制御用CPU31aは、検出信号に基づいて扉開放エラーの発生が特定できる場合には、扉開放エラーの報知を開始させるようにスピーカSPを制御するとよい。そして、副制御基板31は、検出信号に基づいて扉開放エラーの解除が特定できるようになった場合には、報知継続時間T1に亘って扉開放エラーの報知を継続させた後に扉開放エラーの報知を終了するようにスピーカSPを制御するとよい。またこの場合、主制御用CPU30aは、エラー発生コマンド及びエラー解除コマンドを副制御用CPU31aに出力しなくてもよい。これによれば、主制御用CPU30aが行う処理を削減できるため、主制御用CPU30aにかかる負担を軽減できる。また、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、及び第5実施形態において、機外部にセキュリティ信号を出力するためのセキュリティ信号出力処理を実行しない場合、各検出センサJS,DS,KS,MSは、副制御用CPU31a(副制御基板31)と接続される一方で、主制御用CPU30a(主制御基板30)と接続されなくてもよい。この場合、パチンコ遊技機10の構成を簡素化しつつ、エラーを報知できる。
・第2実施形態において、エラーの報知の終了条件は、適宜変更してもよい。例えば、扉開放エラーが解除されたことを条件として、スピーカSPによる扉開放エラーの報知を終了させてもよい。即ち、本実施形態では、扉開放エラーが解除された場合、スピーカSPによる扉開放エラーの報知が終了された後にも、装飾ランプLA1,LA2による扉開放エラーの報知が継続されていればよい。
・第3実施形態において、払出装置HS及び払出制御基板32は、扉開放エラーの報知が行われている報知実行期間の全体に亘って遊技球を払出さないように構成されていてもよい。この場合、副制御用CPU31aは、扉開放エラーを終了させる際に、扉開放エラーが終了することを特定可能な情報としてのコマンドを払出制御基板32に対して出力するとともに、払出制御基板32は、上記コマンドを入力したことを条件として遊技球の払出動作を再開させるとよい。
・第3実施形態において、払出装置HS及び払出制御基板32は、扉開放エラーに加えて、又は代えて扉開放エラーとは異なるエラーが発生している場合についても、遊技球の払出しを中断する構成としてもよい。この場合、主制御用CPU30aは、本別例の様な制御の対象とするエラーについてのエラー発生コマンドとエラー解除コマンドとを払出制御基板32に出力し、払出制御基板32は、入力した各コマンドに基づいて遊技球の払出しの中断及び再開を行わせるとよい。
・第3実施形態において、払出装置HS及び払出制御基板32は、中枠12及び前枠13のうち、中枠12が開放されている場合に遊技球の払出しを中断する一方で、前枠13のみが開放されている場合には遊技球の払出しを中断しない構成としてもよい。
・第4実施形態において、操作ボタンBT1,BT2の操作によって最大音量O4を変更できない構成であってもよい。この場合、副制御用CPU31aは、音声演出の最大音量以上である音量や、音量設定ツマミOTにより設定される最大音量O4以上である音量や、音量設定ツマミOTにより設定可能な最大音量O3以上である音量で各エラーの報知を行うとよい。なお、本別例においては、操作ボタンBT1,BT2を省略してもよい。
・第4実施形態において、音量設定ツマミOTの操作によって最大音量O2を変更できない構成であってもよい。この場合、副制御用CPU31aは、音声演出の最大音量以上である音量以上である音量で各エラー報知を行うとよい。なお、本別例においては、音量設定ツマミOTを省略してもよい。
・第4実施形態において、副制御用CPU31aは、複数種類のエラーのうち一部のエラーについてのみ、音声演出の最大音量以上である音量や、音量設定ツマミOTにより設定される最大音量O2以上である音量や、音量設定ツマミOTにより設定可能な最大音量O3以上である音量で報知を行ってもよい。その一方で、副制御用CPU31aは、一部のエラーとは異なるエラーについて、一部のエラーの音量未満の音量で報知を行ってもよい。
・第4実施形態において、中枠12の裏側には、装飾ランプLA1,LA2の最大光量(明るさ)を調節可能な光量調節ツマミを設けてもよい。この場合、副制御用CPU31aは、光量設定ツマミにより設定される最大光量以上である光量や、光量設定ツマミにより設定可能な最大光量以上である光量で各エラーの報知を行うとよい。本別例においては、装飾ランプLA1,LA2の光量が情報としての発光状態の出力強度となり、最大光量が情報出力の最大強度に相当する。
・また、第4実施形態において、上記光量調節ツマミに加えて、又は代えて、操作ボタンBT1,BT2の操作により装飾ランプLA1,LA2の最大光量を変更可能に構成してもよい。この場合、副制御用CPU31aは、音量設定処理において「音量」を「光量」に読み替えた処理を実行することで、エラーが発生していない状態における装飾ランプLA1,LA2の最大光量を変更可能に構成できる。この場合、副制御用CPU31aは、発光演出の最大光量以上である光量や、操作ボタンBT1,BT2の操作により設定された最大光量以上である光量で各エラーの報知を行わせるとよい。
・第5実施形態において、扉開放エラーの報知レベルを複数段階に亘って低下させた後に終了してもよい。この場合、装飾ランプLA1,LA2による扉開放エラーの態様として、装飾ランプLA1,LA2としての光量が段階的に高くなるように3段階以上の報知レベルの態様を設定する。そして、副制御用CPU31aは、扉開放エラー解除コマンドを入力してから所定時間が経過するごとに段階的に報知レベルを低下させ、最終的に扉開放エラーを終了するように装飾ランプLA1,LA2を制御するとよい。
・第5実施形態において、副制御用CPU31aは、扉開放エラー解除コマンドを入力したタイミングで報知レベルを低下させ、さらに所定時間の経過後に扉開放エラーの報知を終了させてもよい。
・第5実施形態において、副制御用CPU31aは、スピーカSPによる扉開放エラーの報知を段階的に低下させるように制御してもよい。この場合、スピーカSPによる扉開放エラーの態様として、第1音量で音声出力する第1報知レベルの態様と、第1音量より小さい第2音量で音声出力する第2報知レベルの態様とを含む、複数段階の報知レベルの態様を設定するとよい。
・各実施形態において、検出可能なエラーは適宜変更してもよい。例えば、パチンコ遊技機10の振動を検出する振動検出センサを備え、該振動検出センサにて所定値以上の振動を検出したことをエラーとして検出するなど、各実施形態に記載したエラーとは異なるエラーを検出可能としてもよい。また、各実施形態に記載したエラーのうち、一部のエラーを検出する構成を省略してもよい。例えば、満杯検出センサMSの構成を省略し、満杯エラーを検出しない構成としてもよい。即ち、少なくとも1つのエラーを検出可能とし、該エラーの報知を開始した場合であって該エラーが解除された後にも、エラーの報知を継続可能に構成されていればよい。
・各実施形態において、磁気検出センサJSは、所定の強さ以上の磁気を検出した場合に磁気検出信号を出力したが、これに限らない。例えば、磁気検出センサJSは、検出した磁気の強さを特定可能な信号を主制御用CPU30aに出力してもよい。この場合、主制御用CPU30aは、磁気検出センサJSから入力した信号から特定可能な磁気の強さが所定の強さ以上である場合に磁気エラーとして検出してもよい。また、電波検出センサDSは、所定の周波数帯の電波を検出した場合に電波検出信号を出力したが、これに限らない。例えば、電波検出センサDSは、検出した電波の周波数帯を特定可能な信号を主制御用CPU30aに出力してもよい。この場合、主制御用CPU30aは、電波検出センサDSから入力した信号から特定可能な電波の周波数帯が所定の周波数帯である場合に電波エラーとして検出してもよい。また、他のエラーについても、検出センサから入力した信号に基づいて、主制御用CPU30aがエラーとして検出するように構成されてもよい。この場合、検出センサ及び検出センサから入力した信号に基づいてエラーを検出する主制御用CPU30aは、検出手段に相当する。
・各実施形態において、パチンコ遊技機10と接続可能な遊技情報報知装置YHは、主制御用CPU30aから入力したセキュリティ信号に基づいて、報知領域HRにて所定の画像を表示させることによりエラーを報知可能に構成されていてもよい。また、遊技情報報知装置YHは、発光可能な発光部を有するランプを備え、主制御用CPU30aから入力したセキュリティ信号に基づいて、ランプの発光状態を変化させることによりエラーを報知可能に構成されていてもよい。また、パチンコ遊技機10は、外部端子板34により、例えばホールコンピュータなどの遊技情報報知装置YH以外の外部装置と接続可能に構成されてもよいし、遊技情報報知装置YHを介して、遊技情報報知装置YH以外の外部装置と接続可能に構成されてもよい。
・各実施形態において、主制御用CPU30aは、エラー毎に異なるセキュリティ信号を出力するように外部端子板34を制御してもよい。エラー毎に異なるセキュリティ信号は、例えば、エラー毎に異なる出力端子から出力される信号であってもよいし、同一の出力端子からエラー毎に異なる出力パターンで出力される信号であってもよい。
・各実施形態において、セキュリティ信号を出力するエラーを変更してもよい。例えば、RAMクリア、磁気エラー、及び電波エラーのうち少なくとも一部のエラーについて、セキュリティ信号を出力しないエラーとしてもよい。また、扉開放エラー及び満杯エラーのうち少なくとも一部のエラーについて、セキュリティ信号を出力するエラーとしてもよい。
・各実施形態において、エラーの報知に関する優先度は、適宜変更してもよい。例えば、磁気エラーと電波エラーとについて優先度を異ならせてもよいし、任意の複数のエラーについて優先度を同一としてもよい。また、扉開放エラーと他のエラーとについて優先度を同一とする場合、報知継続時間T1において、新たなエラーとして扉開放エラーと優先度が同一であるエラーが発生したときには、新たなエラーの発生に伴って該新たなエラーの報知を開始してもよい。この場合、扉開放エラーと優先度が同一であるエラーについて、速やかにエラーの発生を認識させることができる。また、報知継続時間T1において、新たなエラーとして扉開放エラーと優先度が同一であるエラーが発生したときには、報知継続時間T1に亘って扉開放エラーの報知を継続した後に新たなエラーの報知を開始してもよい。この場合、扉開放エラーの発生が認識されないまま、新たなエラーの報知が開始されることを抑制できる。なお、本別例において、扉開放エラーは、第1種別の第1エラーに相当し、扉開放エラーと報知の優先度が同一であるエラーは、第2種別の第1エラーに相当する。
・第1実施形態、第3実施形態、第4実施形態、及び第5実施形態において、スピーカSPと、装飾ランプLA1,LA2とのうち、何れか一方のみでエラーを報知してもよい。
・各実施形態において、スピーカSPと、装飾ランプLA1,LA2とにおけるエラーの報知の終了条件を入れ替えてもよい。例えば、扉開放エラーを報知する場合、スピーカSPでは、扉開放エラーが解除され、且つ扉開放エラーが発生してから最低報知時間T3が経過したことを条件として扉開放エラーの報知が終了されてもよい。この場合、装飾ランプLA1,LA2では、扉開放エラーが解除されてから3秒が経過したこと、又は扉開放エラーが発生してから第1上限時間T3aが経過したことのうち何れかを条件として扉開放エラーの報知が終了されてもよい。
・各実施形態において記載した時間や期間における具体的な秒数はあくまでも例示であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更してもよい。例えば、報知継続時間T1を2秒や5秒などとしてもよいし、最低報知時間T3を20秒や60秒などとしてもよい。また、最低報知時間T3と第1上限時間T3aを異なる時間としてもよい。例えば、最低報知時間T3を30秒とする一方で、第1上限時間T3aを20秒とするなどしてもよい。
・各実施形態において、装飾ランプLA1,LA2は、複数種類のうち少なくとも一部である複数種類のエラーについて同一の態様でエラーを報知してもよい。例えば、磁気エラーが発生した場合と電波エラーが発生した場合との何れの場合であっても、赤色に全点灯することによりエラーを報知してもよい。この場合、スピーカSPでは、エラーの種類毎に異なる態様でエラーが報知されるため、エラーの種類を特定できる一方で、装飾ランプLA1,LA2では、複数のエラーについて同一の態様でエラーが報知されるため、エラーの種類を特定できないこととなる。また、スピーカSPにおいても、複数種類のうち少なくとも一部である複数種類のエラーについて同一の態様でエラーを報知してもよい。例えば、何れのエラーが発生した場合であっても、共通の音声(例えば、所定の警告音)を出力することによりエラーを報知してもよい。この場合、例えば、エラーが解除された後にもエラーの報知を継続している状態などにおいて、エラーが解除されているにもかかわらずエラーの種類を特定できる態様でエラーが報知されるときと比較して、エラーが報知されることによる煩わしさを低減できる。
・各実施形態において、スピーカSP又は装飾ランプLA1,LA2に代えて、例えば演出表示装置17などを用いてエラーを報知してもよい。演出表示装置17を用いる場合、画像表示部GHにおいて、エラーに関連する画像(例えば、満杯エラーの場合には「球を抜いてください」といった文字列など)を表示させる態様によりエラーを報知してもよいし、複数種類のエラーについて同一の画像(例えば、「エラー発生」など)を表示させる態様によりエラーを報知してもよい。また、スピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2に加えて、例えば演出表示装置17などを用いてエラーを報知してもよい。
・各実施形態において、副制御用CPU31aは、エラーの発生コマンドを入力したことを契機としてスピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2にてエラーの報知を開始させる場合、スピーカSPと装飾ランプLA1,LA2とで報知を開始するタイミングを異ならせてもよい。例えば、副制御用CPU31aは、装飾ランプLA1,LA2を、スピーカSPがエラーの報知を開始してからエラーの報知を開始するように制御してもよい。また例えば、副制御用CPU31aは、スピーカSPを、装飾ランプLA1,LA2がエラーの報知を開始してからエラーの報知を開始するように制御してもよい。これらの場合、スピーカSPと装飾ランプLA1,LA2との両方で同時にエラーの報知を開始する場合と比較して、エラーの報知による煩わしさを低減できる。
・各実施形態において、副制御用CPU31aは、報知継続時間T1において新たに扉開放エラーが発生した場合であって、新たにした扉開放エラーが解除されたときには、継続タイマとして報知継続時間T1に相当する時間を副制御用RAM31cに再設定し、報知継続時間T1に関する時間計測を再実行したが、これに限らない。例えば、新たに発生した扉開放エラーが解除されたときには、継続タイマとして報知継続時間T1とは異なる時間である所定の継続時間を副制御用RAM31cに設定してもよい。このとき、新たに発生した扉開放エラーが解除されたときには、継続タイマとして報知継続時間T1よりも長い時間を設定してもよい。つまり、所定の継続時間を、報知継続時間T1よりも長い時間に設定してもよい。また、扉開放エラーが発生した回数が多いほど、エラーの報知が継続する時間が長くなるように継続タイマを設定してもよい。これによれば、扉開放エラーが解除されてから報知継続時間T1が経過するまでの間に新たに扉開放エラーが発生する場合、即ち、短期間にエラーが複数回発生する場合において、エラーの発生を見逃すことを更に抑制できる。
・各実施形態において、副制御用CPU31aは、報知継続時間T1において新たに扉開放エラーが発生した場合、報知継続時間T1において新たに扉開放エラーが発生しないときと比較して、強調した態様でエラーを報知させてもよい。強調した態様には、例えば、以下のような態様を採用できる。スピーカSPから出力する音声の音量を大きくする態様を採用してもよい。また、装飾ランプLA1,LA2の光量を高くする態様を採用してもよい。即ち、強調した態様は、強調していない態様と比較して、例えば遊技店の店員などがエラーの発生を認識容易となる態様であればよい。
・各実施形態において、例えば遊技店の店員などの管理者が適正な鍵を用いて施錠装置SSを操作し、中枠12を開放した場合や前枠13を開放した場合には、扉開放エラーを発生させないようにしてもよい。
・各実施形態において、主制御用CPU30aは、各情報Fm1〜Fm5のうち何れかの情報が主制御用RAM30cに記憶されている間、発射ハンドルHDが操作されていても遊技球が打ち出されないように規制してもよい。即ち、主制御用CPU30aは、エラーが発生したことを契機として遊技球の打ち出しを規制する一方で、エラーが解除されたことを契機として遊技球の打ち出しの規制を解除する。なお、本別例のような制御は、一部のエラーを対象として実行するようにしてもよい。
・各実施形態において、パチンコ遊技機10は、エラーの種類を特定可能なエラー番号を表示可能なエラー表示部を有していてもよい。この場合、主制御用CPU30aは、各情報Fm1〜Fm5のうち1つ又は複数の情報が設定されている場合、設定されている情報に対応するエラーの中で最も優先度が高いエラーに対応する番号を表示するように上記エラー表示部を制御するとよい。このエラー表示部は、専用の表示部であってもよく、他の表示部と兼用されていてもよい。
・各実施形態は、遊技機として回胴式遊技機に具体化してもよい。回胴式遊技機には、遊技媒体としてメダルを用いるスロットマシン(パチスロ)や、遊技媒体として遊技球を用いるスロットマシンを含む。回胴式遊技機は、遊技店などの遊技島に機本体を設置するための箱状の筐体と、該筐体に対して開閉自在に支持されているとともに、その裏側に各種の制御基板などを搭載した前面扉とを備える。なお、回胴式遊技機においては、前面扉が搭載部材に相当し、筐体が支持部材に相当する。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)所定の遊技部品を搭載した搭載部材と、前記搭載部材を開閉自在に支持する支持部材と、を備え、前記検出手段は、前記搭載部材が前記支持部材に対して開放していることを前記エラーとして検出することが好ましい。
(ロ)前記エラーには、第1エラーと第2エラーとを含み、前記特定の報知手段は、前記第1エラーと前記第2エラーとが並行して検出された場合、第1エラーよりも第2エラーを優先して報知することが好ましい。
(ハ)前記特定の報知手段は、音声出力により所定の報知を可能な音声装置を含んで構成されており、前記所定の報知手段は、発光部の発光状態により所定の報知を可能な発光装置を含んで構成されていることが好ましい。
(ニ)前記所定の報知手段は、前記検出手段によりエラーが検出された場合、該検出されたエラーの報知を、前記特定の報知手段がエラーの報知を開始してから開始することが好ましい。
(ホ)前記特定の報知手段は、前記第1エラーを報知する場合、第1上限時間を上限としてエラーを報知する一方で、前記第2エラーを報知する場合、前記第1上限時間以上である第2上限時間に亘って前記第2エラーの報知を継続することが好ましい。
(ヘ)各種の信号を機外部に出力するための制御を行う出力制御手段を備え、前記出力制御手段は、前記第2エラーが検出された場合、所定の信号を機外部に出力する制御を行うことが好ましい。
(ト)前記特定の報知手段は、エラーの報知時間が上限時間に達した場合には、前記報知継続時間が経過する前であってもエラーの報知を終了することが好ましい。
(チ)前記エラーには、複数種類のエラーを含み、前記特定の報知手段は、エラーの種類ごとに異なる態様でエラーを報知し、前記所定の報知手段は、前記複数種類のエラーのうち少なくとも一部である複数種類のエラーについて同一の態様でエラーを報知することが好ましい。