JP2016102030A - ガラスの溶解方法、溶融ガラスの製造方法及び板ガラスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶融ガラスを製造する際に、溶解槽内に溶融ガラスを増す際の揮発成分の低下の問題を解決するガラスの溶解方法、溶融ガラスの製造方法、及び、板ガラスの製造方法を提供する。【解決手段】カレットと、B2O3及び/又はClを含む造粒体原料と、を溶解槽に投射し、加熱し、溶解槽内に溶融ガラスを増すガラスの溶解方法とする。また、該溶解方法を用いた、溶融ガラスの製造方法、及び、板ガラスの製造方法とする。【選択図】図1
Description
本発明は、ガラスの溶解方法に関する。また本発明は、該溶解方法を用いて溶融ガラスを得る溶融ガラスの製造方法及び該溶解方法を用いて溶融ガラスを得る溶解工程を含む板ガラスの製造方法に関する。
板ガラスを製造する際、ガラス原料を溶解槽で加熱することにより溶融ガラスを得る溶解工程が行われ、その後、溶融ガラスを成形する成形工程を経て板ガラスが得られる。
通常、溶融ガラスを得るために用いられるガラス原料として、通常、珪砂、ホタル石等を所望の組成となるように調製した粉体原料(例えば、特許文献1参照)が用いられている。
また、ガラスのリサイクルや溶解性向上のために、使用済みガラスのカレットがガラス原料の一部として用いられている。
板ガラスの製造において生産スタート時は、
(1)溶解槽内の溶融ガラスが空の状態から所定の深さになるまでは、カレットをエアーで吹いて投射しながら溶解槽内をバーナー等で加熱し、溶融ガラスを増していく。
(2)溶融ガラスが所定の深さになった後は、連続生産時の深さになるまで、カレットと粉体原料とを混合したガラス原料を押出し式投入機等により連続的に投入する。ここでいう「連続的に」とは、ガラスの連続生産にあたってガラス原料を投入し続ける限り、一定間隔で断続的に投入する場合も含む(以下、同じ)。
(3)溶融ガラスが連続生産時の深さになった後は、同様にカレットと粉体原料とを混合したガラス原料を押出し式投入機等により連続的に投入し、溶融ガラスを後工程である成形工程等へ搬送管を通して送り、板ガラス成形設備により板ガラスを製造する。
ここで(2)及び(3)の間も、溶解槽内をバーナー等で加熱し、溶融ガラスを得る。なお、溶融ガラスの加熱方法は、バーナー加熱に他、通電加熱等も可能である。
(1)溶解槽内の溶融ガラスが空の状態から所定の深さになるまでは、カレットをエアーで吹いて投射しながら溶解槽内をバーナー等で加熱し、溶融ガラスを増していく。
(2)溶融ガラスが所定の深さになった後は、連続生産時の深さになるまで、カレットと粉体原料とを混合したガラス原料を押出し式投入機等により連続的に投入する。ここでいう「連続的に」とは、ガラスの連続生産にあたってガラス原料を投入し続ける限り、一定間隔で断続的に投入する場合も含む(以下、同じ)。
(3)溶融ガラスが連続生産時の深さになった後は、同様にカレットと粉体原料とを混合したガラス原料を押出し式投入機等により連続的に投入し、溶融ガラスを後工程である成形工程等へ搬送管を通して送り、板ガラス成形設備により板ガラスを製造する。
ここで(2)及び(3)の間も、溶解槽内をバーナー等で加熱し、溶融ガラスを得る。なお、溶融ガラスの加熱方法は、バーナー加熱に他、通電加熱等も可能である。
ここで、溶解槽内の溶融ガラスが所定の深さになるまで溶融ガラスを増していく際に、溶融ガラスが溶解槽内に滞在する時間が長いため、ガラス中の揮発成分、具体的には、B2O3とClの濃度が下がる問題があることを本発明者等は知見として得た。しかしながら、カレットを投射する際に、揮発成分を補うように調製された粉体原料も併せて投射することは、粉体原料が飛散するため困難である。そこで、溶融ガラスが所定の深さになった後に、連続生産時の深さになるまで、カレットと粉体原料とを混合したガラス原料を押出し式投入機等で投入する際に、揮発成分を補うように粉体原料を調製するが、それだけでは揮発成分を補えず、目標ガラス組成になるまで長時間、カレットと揮発成分を補うように調製された粉体原料とを混合したガラス原料を押出し式投入機等で投入し続けなければならない。このとき目標ガラス組成になるまでの間の溶融ガラスは、リサイクルガラス等として扱われる。その結果、生産スタートが遅れるため、生産性、コスト、品質等に影響するおそれがあることについても、本発明者等は知見として得た。
そこで、本発明は、上記の問題を解決した、生産性が高く高品質なガラスを得る溶解方法を提供することを目的とする。
本発明者等は上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、揮発成分が低下することを抑制するため、B2O3及び/又はClを含む造粒体原料を、カレットと共に溶解槽内に投射して溶融ガラスを増すことで、上記課題を解決できることを見出した。すなわち、本発明は下記の通りである。
カレットと、B2O3及び/又はClを含む造粒体原料と、を溶解槽に投射し、加熱し、溶解槽内に溶融ガラスを増すガラスの溶解方法。
また、上記溶解方法を用いて溶融ガラスを得る、溶融ガラスの製造方法。
また、上記溶解方法を用いて溶融ガラスを得る溶解工程と、
上記溶融ガラスを成形して板ガラスを得る成形工程と、を含む板ガラスの製造方法。
上記溶融ガラスを成形して板ガラスを得る成形工程と、を含む板ガラスの製造方法。
本発明により、板ガラス製造における溶解工程において溶解槽内に溶融ガラスを増す際、ガラス中の揮発成分の濃度低下の問題を解決できる。そのため、均質な溶融ガラスを効率的に得ることができ、それによって、均質性の高い高品質な板ガラスを得ることが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
<1>本発明のガラスの溶解方法
本発明のガラスの溶解方法は、カレットと、B2O3及び/又はClを含む造粒体原料と、を溶解槽に投射し、加熱し、溶解槽内に溶融ガラスを増すことを特徴とする。
<1>本発明のガラスの溶解方法
本発明のガラスの溶解方法は、カレットと、B2O3及び/又はClを含む造粒体原料と、を溶解槽に投射し、加熱し、溶解槽内に溶融ガラスを増すことを特徴とする。
板ガラスを製造する際に、ガラス原料を溶解槽で加熱することにより溶融ガラスを得る溶解工程が行われる。板ガラスを製造するスタート時の溶解工程では、溶解槽内に溶融ガラスがない状態から、溶解槽内に溶融ガラスを増すようにして溶融ガラスを得る。
本発明において「溶解槽内に溶融ガラスを増す」とは、溶解槽内の溶融ガラスが空の状態から所定の深さになることをいう。
本発明において「溶解槽内に溶融ガラスを増す」とは、溶解槽内の溶融ガラスが空の状態から所定の深さになることをいう。
溶解槽内の溶融ガラスが空の状態から所定の深さになるまでは、カレットと造粒体原料とをエアーで吹いて溶解槽内に投射しながら溶解槽内をバーナー等で加熱し、溶融ガラスを増していく。
なお、溶融ガラスを増す場合に、溶融槽内の溶融ガラスが空の状態から本発明の方法を実施することが好ましいが、空の状態からでなくても所定の深さになる前の段階から、好ましくは連続生産時の深さの60%以下、より好ましくは50%以下、さらには50%未満、さらに好ましくは40%以下、特に好ましくは30%以下、より特に好ましくは20%以下、最も好ましくは10%以下の段階から、カレットと造粒体原料とを投射して溶融ガラスを増すことで、揮発成分の濃度の低下を抑えることは可能である。
溶解槽内の溶融ガラスが「所定の深さ」になるとは、好ましくは連続生産時の溶解槽内の溶融ガラスの深さの50%以上、より好ましくは60%以上、さらには70%以上、また好ましくは連続生産時の溶解槽内の溶融ガラスの深さの95%以下、より好ましくは90%以下、さらに好ましくは85%以下である。
なお、溶融ガラスを増す場合に、溶融槽内の溶融ガラスが空の状態から本発明の方法を実施することが好ましいが、空の状態からでなくても所定の深さになる前の段階から、好ましくは連続生産時の深さの60%以下、より好ましくは50%以下、さらには50%未満、さらに好ましくは40%以下、特に好ましくは30%以下、より特に好ましくは20%以下、最も好ましくは10%以下の段階から、カレットと造粒体原料とを投射して溶融ガラスを増すことで、揮発成分の濃度の低下を抑えることは可能である。
溶解槽内の溶融ガラスが「所定の深さ」になるとは、好ましくは連続生産時の溶解槽内の溶融ガラスの深さの50%以上、より好ましくは60%以上、さらには70%以上、また好ましくは連続生産時の溶解槽内の溶融ガラスの深さの95%以下、より好ましくは90%以下、さらに好ましくは85%以下である。
溶解槽内に溶融ガラスを増す際にはある程度の時間がかかるため、ガラス中の揮発成分(具体的には、B2O3及び/又はCl)の濃度が低下しやすい。本発明においては、カレットと、B2O3及び/又はClを含む造粒体原料と、を投射することで、溶解槽内に溶融ガラスを増す際のB2O3及び/又はClの濃度低下を抑制することができる。カレットと造粒体原料とを投射しても、造粒体原料が飛散しにくいことから、安定して揮発成分の濃度低下を抑えることができ、均質なガラスを得ることができる。
したがって、本発明においては、溶解槽内の溶融ガラスが所定の深さになった際には、該溶融ガラスは、目標に近いガラス組成となる。
したがって、本発明においては、溶解槽内の溶融ガラスが所定の深さになった際には、該溶融ガラスは、目標に近いガラス組成となる。
溶解槽内の溶融ガラスが所定の深さになった後は、連続生産時の深さになるまで、カレットと粉体原料とを混合したガラス原料を押出し式投入機等により連続的に投入する。このときの粉体原料は前記揮発成分を補うように原料調製してもよい。したがって、溶解槽内の溶融ガラスが連続生産時の深さになった際には、ほぼ目標に近いガラス組成となっている。よって溶解槽内の溶融ガラスが連続生産時の深さになった後に、継続してガラス原料を押出し式投入機等により連続的に投入することにより、目標組成になるまで長時間揮発成分を投入し続けることなく、連続生産を開始することができる。
本発明において、カレットは特に制限されないが、好ましくは得られる板ガラスと同じ組成であると好ましい。また、大きさとしては、好ましくは厚さ0.1〜3mmであり、大きさは一辺が好ましくは5〜200mm、さらには好ましくは10〜100mmである。
本発明において、造粒体原料はB2O3及び/又はClを含むものであれば特に制限されないが、得られる板ガラスが所望の組成となるように適宜調製したものを用いる。
B2O3成分としては、具体的には、オルトホウ酸、(H3BO3)、メタホウ酸(HBO2)、四ホウ酸(H2B4O7)、無水ホウ酸(B2O3)等がB2O3成分となる原料として挙げられる。
通常のガラスの製造においては、安価で、入手しやすい点から、オルトホウ酸が用いられる。
Cl成分としては、具体的には、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム等がCl成分となる原料として挙げられる。
造粒体原料に含まれるB2O3は、0〜20質量%とすることが好ましい。
造粒体原料に含まれるClは、0〜5質量%とすることが好ましい。
造粒体原料は、B2O3及びClの少なくともどちらかを含み、それ以外の成分は、カレット又は目標とするガラス組成と同様の配合割合とすることが好ましい。
B2O3成分としては、具体的には、オルトホウ酸、(H3BO3)、メタホウ酸(HBO2)、四ホウ酸(H2B4O7)、無水ホウ酸(B2O3)等がB2O3成分となる原料として挙げられる。
通常のガラスの製造においては、安価で、入手しやすい点から、オルトホウ酸が用いられる。
Cl成分としては、具体的には、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム等がCl成分となる原料として挙げられる。
造粒体原料に含まれるB2O3は、0〜20質量%とすることが好ましい。
造粒体原料に含まれるClは、0〜5質量%とすることが好ましい。
造粒体原料は、B2O3及びClの少なくともどちらかを含み、それ以外の成分は、カレット又は目標とするガラス組成と同様の配合割合とすることが好ましい。
本発明においては、溶融ガラスを溶解槽内に増す際に、カレットと、B2O3及び/又はClを含む造粒体原料と、を投射して溶融ガラスを増せば、カレットのみを原料として用いたときに比べてガラス中の揮発成分の濃度低下を抑制できるため、投射するカレットと造粒体原料との割合や、造粒体のB2O3及び/又はCl以外の組成は、目標とするガラス組成を考慮して適宜調整すればよい。
本発明における造粒体原料は、B2O3及び/又はClを含むように、下記のように製造する。上記B2O3成分となる原料及び/又はCl成分となる原料と、得られる板ガラスが所望の組成となるようにその他の原料成分とを適宜調製して、造粒し、必要により加熱乾燥する等の通常の方法(例えば、転動増粒法、スプレードライ造粒法等)によって製造できる。
その他の原料成分としては、SiO2、Al2O3、MgO、CaO、SrO等の酸化物で表される成分が挙げられる。造粒体原料中のSiO2Al2O3、MgO、CaO、SrO等の酸化物の組成は、カレットやガラスの目標組成と同様の割合となるように適宜調整する。
造粒体原料の粒径(メディアン粒径:D50)は、0.5〜10mmであることが好ましい。0.5mm以上であれば投射で飛散しにくい。造粒体原料の粒径は、造粒時の攪拌の強度及び攪拌時間によって制御することができる。
その他の原料成分としては、SiO2、Al2O3、MgO、CaO、SrO等の酸化物で表される成分が挙げられる。造粒体原料中のSiO2Al2O3、MgO、CaO、SrO等の酸化物の組成は、カレットやガラスの目標組成と同様の割合となるように適宜調整する。
造粒体原料の粒径(メディアン粒径:D50)は、0.5〜10mmであることが好ましい。0.5mm以上であれば投射で飛散しにくい。造粒体原料の粒径は、造粒時の攪拌の強度及び攪拌時間によって制御することができる。
所望のガラス組成とするため、また、溶融ガラスとするための燃焼効率等を考慮すると、投射するカレットと造粒体原料とにおける造粒体原料が10〜90質量%であることが好ましく、溶融ガラスの溶解性の点から20〜35質量%がより好ましい。
また、本発明の溶解方法において、溶解槽に投射するカレットと造粒体原料のそれぞれの含有量を変動させて投射することも可能である。すなわち、カレットと造粒体原料のそれぞれの含有量は、一定であってもよく、時間の経過によって、ガラス中の揮発成分を確認しながら、造粒体原料の含有量を増減させてもよい。
本発明のガラスの溶解方法における、溶解槽への投射条件は特に制限されないが、本発明においては、造粒体原料の粒径(メディアン粒径:D50)は、好ましくは0.5〜10mmである。この範囲であると、飛散しにくいため、ブロワーで投射するとより効果がある。
本発明のガラスの溶解方法における、加熱条件は特に制限されないが、通常の溶融ガラスの加熱条件で行えばよく、例えば、ガスバーナーや重油バーナー等による火炎熱、輻射熱、得られた溶融ガラスからの伝導熱等が挙げられる。また、溶融ガラスを通電加熱等で加熱を行ってもよい。
溶解槽内の溶融ガラスが所定の深さになった後は、連続生産時の深さになるまで、カレットと粉体原料とを混合したガラス原料を押出し式投入機等により連続的に投入する。さらに溶解槽内の溶融ガラスが連続生産時の深さになった後も、同様にカレットと粉体原料とを混合したガラス原料を押出し式投入機等により連続的に投入し、溶融ガラスを成形工程に流し、板ガラスを成形する。
なお、粉体原料の粒径(メディアン粒径:D50)は3〜400μmが好ましい。投射でなく、押出し式投入機等によりカレットと共に投入されるため、粉体原料が飛散することは少ない。
なお、粉体原料の粒径(メディアン粒径:D50)は3〜400μmが好ましい。投射でなく、押出し式投入機等によりカレットと共に投入されるため、粉体原料が飛散することは少ない。
ここで、カレットと粉体原料とを混合したガラス原料を押出し式投入機等により連続的に投入する際、カレットと粉体原料に代えて、カレットと造粒体原料とを混合したガラス原料を用いてもよい。
本発明のガラスは、以下の組成であると好ましい。
酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO2:50〜73%
Al2O3:10.5〜24%
B2O3:0〜12%
MgO:0〜8%
CaO:0〜14.5%
SrO:0〜24%
BaO:0〜13.5%
ZrO2:0〜5%を含有し、
MgO+CaO+SrO+BaO:8〜29.5%である無アルカリガラスとする。
酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO2:50〜73%
Al2O3:10.5〜24%
B2O3:0〜12%
MgO:0〜8%
CaO:0〜14.5%
SrO:0〜24%
BaO:0〜13.5%
ZrO2:0〜5%を含有し、
MgO+CaO+SrO+BaO:8〜29.5%である無アルカリガラスとする。
歪点が高く溶解性を考慮する場合は好ましくは、酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO2:58〜66%
Al2O3:15〜22%
B2O3:5〜12%
MgO:0〜8%
CaO:0〜9%
SrO:3〜12.5%
BaO:0〜2%を含有し、
MgO+CaO+SrO+BaO:9〜18%である無アルカリガラスとする。
SiO2:58〜66%
Al2O3:15〜22%
B2O3:5〜12%
MgO:0〜8%
CaO:0〜9%
SrO:3〜12.5%
BaO:0〜2%を含有し、
MgO+CaO+SrO+BaO:9〜18%である無アルカリガラスとする。
特に高歪点を考慮する場合は、好ましくは、酸化物基準の質量百分率表示で、
SiO2:54〜73%
Al2O3:10.5〜22.5%
B2O3:0〜5.5%
MgO:0〜8%
CaO:0〜9%
SrO:0〜16%
BaO:0〜2.5%を含有し、
MgO+CaO+SrO+BaO:8〜26%であるガラスとする。
SiO2:54〜73%
Al2O3:10.5〜22.5%
B2O3:0〜5.5%
MgO:0〜8%
CaO:0〜9%
SrO:0〜16%
BaO:0〜2.5%を含有し、
MgO+CaO+SrO+BaO:8〜26%であるガラスとする。
本発明のガラスの溶解方法における溶解槽は特に制限されないが、通常の溶融ガラスに用いられる溶解槽を用いることができる。
本発明のガラスの溶解方法により、揮発成分の濃度の低下を抑えることができ、均質な溶融ガラスを得ることができる。
本発明のガラスの溶解方法により、揮発成分の濃度の低下を抑えることができ、均質な溶融ガラスを得ることができる。
<2>溶融ガラスの製造方法
本発明の溶融ガラスの製造方法は、本発明のガラスの溶解方法を用いて溶融ガラスを得ることを特徴とする。
本発明の溶融ガラスの製造方法により、ガラス製造スタート時の溶解工程におけるガラス中の揮発成分、具体的にはB2O3及び/又はCl等の濃度の低下を抑えることができ、均質な溶融ガラスを効率的に得ることができる。
本発明の溶融ガラスの製造方法は、本発明のガラスの溶解方法を用いて溶融ガラスを得ることを特徴とする。
本発明の溶融ガラスの製造方法により、ガラス製造スタート時の溶解工程におけるガラス中の揮発成分、具体的にはB2O3及び/又はCl等の濃度の低下を抑えることができ、均質な溶融ガラスを効率的に得ることができる。
<3>板ガラスの製造方法
本発明の板ガラスの製造方法は、本発明のガラスの溶解方法を用いて溶融ガラスを得る溶解工程と、上記溶融ガラスを成形して板ガラスを得る成形工程と、を含むことを特徴とする。
成形工程は特に制限されないが、フロート法、ダウンドロー法、フュージョン法等が挙げられる。大型の板ガラスを安定して製造するためには、フロート法が特に好ましい。
本発明の板ガラスの製造方法は、本発明のガラスの溶解方法を用いて溶融ガラスを得る溶解工程と、上記溶融ガラスを成形して板ガラスを得る成形工程と、を含むことを特徴とする。
成形工程は特に制限されないが、フロート法、ダウンドロー法、フュージョン法等が挙げられる。大型の板ガラスを安定して製造するためには、フロート法が特に好ましい。
なお、本発明の板ガラスの製造方法は、上記溶解工程と成形工程以外に、必要により、溶融ガラス内の気泡を除去するために通常行われる清澄工程、徐冷工程等を有していても良い。
本発明の板ガラスの製造方法は、均質性が高い溶融ガラスを用いて板ガラスとするので、均質性が高く、透明性が高い板ガラスを得ることができる。
本発明の板ガラスの製造方法は、均質性が高い溶融ガラスを用いて板ガラスとするので、均質性が高く、透明性が高い板ガラスを得ることができる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
(実施例1)
<ガラス原料の調製>
(カレット)
まず、カレットとして目標ガラス組成と同じ組成のカレットを用いた。カレットの組成は表1に示すとおりである。なお、カレットは、厚さ0.1〜3mm、大きさは一辺が10〜100mm程度のものを主に含んでいる。
<ガラス原料の調製>
(カレット)
まず、カレットとして目標ガラス組成と同じ組成のカレットを用いた。カレットの組成は表1に示すとおりである。なお、カレットは、厚さ0.1〜3mm、大きさは一辺が10〜100mm程度のものを主に含んでいる。
(造粒体原料)
造粒体原料を下記のように調製した。原料として、硅砂、硼酸、アルミナ、炭酸ストロンチウム、ドロマイト、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、蛍石、酸化鉄の各原料(メディアン粒径4〜300μm)を用い、アイリッヒミキサー(日本アイリッヒ(株)製)を使用して造粒体原料を製造し、続いて、振動流動層乾燥機((株)徳寿工作所製)を用いて180℃、処理量500kg/hで乾燥した。
得られた造粒体原料の組成を表1に示す。
造粒体原料を下記のように調製した。原料として、硅砂、硼酸、アルミナ、炭酸ストロンチウム、ドロマイト、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、蛍石、酸化鉄の各原料(メディアン粒径4〜300μm)を用い、アイリッヒミキサー(日本アイリッヒ(株)製)を使用して造粒体原料を製造し、続いて、振動流動層乾燥機((株)徳寿工作所製)を用いて180℃、処理量500kg/hで乾燥した。
得られた造粒体原料の組成を表1に示す。
(ガラス原料)
上記カレットと造粒体原料を造粒体原料が20質量%となるように混合したものをガラス原料1とした。
上記カレットと造粒体原料を造粒体原料が25質量%となるように混合したものをガラス原料2とした。
上記カレットと造粒体原料を造粒体原料が35質量%となるように混合したものをガラス原料3とした。
上記カレットと造粒体原料を造粒体原料が20質量%となるように混合したものをガラス原料1とした。
上記カレットと造粒体原料を造粒体原料が25質量%となるように混合したものをガラス原料2とした。
上記カレットと造粒体原料を造粒体原料が35質量%となるように混合したものをガラス原料3とした。
<ガラスの溶解>
まず、上記カレットを、投射ガンを用いて溶解槽の28体積%の深さまで投射し加熱して溶融ガラス0とした。
なお、溶解槽は、連続生産時の深さに満たされた後に溶融ガラスを溶解槽から板ガラス成形設備に送るための溶解槽出口を有する構造である。
まず、上記カレットを、投射ガンを用いて溶解槽の28体積%の深さまで投射し加熱して溶融ガラス0とした。
なお、溶解槽は、連続生産時の深さに満たされた後に溶融ガラスを溶解槽から板ガラス成形設備に送るための溶解槽出口を有する構造である。
溶融ガラス0中のB2O3及びClの濃度分析を行うために、溶解槽からガラスサンプルを取り出し、蛍光X線分析装置を用いて分析した。結果を表2に示す。
その後、上記で得られたガラス原料1を、投射ガンを用いて連続生産時の深さの58体積%となるまで投射し、加熱して、溶融ガラス1を得た。
さらに、上記で得られたガラス原料2を、投射ガンを用いて連続生産時の深さの71体積%となるまで投射し、加熱して、溶融ガラス2を得た。
さらに、上記で得られたガラス原料3を、投射ガンを用いて連続生産時の深さの84体積%となるまで投射し、加熱して、溶融ガラス3を得た。
さらに、上記で得られたガラス原料2を、投射ガンを用いて連続生産時の深さの71体積%となるまで投射し、加熱して、溶融ガラス2を得た。
さらに、上記で得られたガラス原料3を、投射ガンを用いて連続生産時の深さの84体積%となるまで投射し、加熱して、溶融ガラス3を得た。
溶融ガラス1、溶融ガラス2、溶融ガラス3の時点で、及び、これら溶融ガラスを得る途中段階でも溶解槽からガラスサンプルを取り出し、蛍光X線分析装置を用いて分析した。結果を表2、図1及び図2のグラフ(実線)に示す。
なお、図1及び図2の横軸におけるV(体積%)は、「溶解槽内の連続生産時の溶融ガラスの深さに対する割合(体積%)」である。
なお、図1及び図2の横軸におけるV(体積%)は、「溶解槽内の連続生産時の溶融ガラスの深さに対する割合(体積%)」である。
(比較例1)
<ガラスの溶解>
上記カレットのみをガラス原料として用い、投射ガンを用いて溶解槽に投射し、実施例1と同様にして溶融ガラスaを得た。
溶融ガラスa中のB2O3及びClの濃度分析を行うために、溶解槽からガラスサンプルを取り出し、実施例1と同様にして分析した。結果を表2に示す。
<ガラスの溶解>
上記カレットのみをガラス原料として用い、投射ガンを用いて溶解槽に投射し、実施例1と同様にして溶融ガラスaを得た。
溶融ガラスa中のB2O3及びClの濃度分析を行うために、溶解槽からガラスサンプルを取り出し、実施例1と同様にして分析した。結果を表2に示す。
なお、表2におけるV(体積%)は、「溶解槽内の連続生産時の溶融ガラスの深さに対する割合(体積%)」である。
表2、図1及び図2のグラフからわかるように、実施例1においては、B2O3、Clともに、ガラス原料1、2、3を投射した直後から濃度が上昇しており、カレット及び造粒体原料を用いることによって、B2O3及びClの濃度低下の問題を解決できたことが示された。
それに対して、比較例1においてはB2O3、Clともに、溶融ガラス中の濃度が低下することが示された。
それに対して、比較例1においてはB2O3、Clともに、溶融ガラス中の濃度が低下することが示された。
本実施例では、溶融槽内に溶融ガラスを増す際に、カレットと造粒体原料とを溶解槽に投射することにより、早い時期にB2O3及び/又はClの濃度を目標値に設定できることが予想される。
本発明のガラスの溶解方法、溶融ガラスの製造方法により、揮発成分の濃度の低下を抑えることができ、均質な溶融ガラスを効率的に得ることができる。また、本発明の板ガラスの製造方法は、均質性が高い溶融ガラスを用いて板ガラスとするので、均質性が高く、透明性が高い板ガラスを得ることができる。
Claims (3)
- カレットと、B2O3及び/又はClを含む造粒体原料と、を溶解槽に投射し、加熱し、溶解槽内に溶融ガラスを増すガラスの溶解方法。
- 請求項1記載の溶解方法を用いて溶融ガラスを得る、溶融ガラスの製造方法。
- 請求項1記載の溶解方法を用いて溶融ガラスを得る溶解工程と、
前記溶融ガラスを成形して板ガラスを得る成形工程と、を含む板ガラスの製造方法。
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JPWO2016093022A1 (ja) * | 2014-12-10 | 2017-10-05 | 旭硝子株式会社 | ガラス溶解用バーナ、ガラス溶解炉、ガラス溶解方法及びガラス製造方法 |
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