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JP2016163368A - ブロワ装置 - Google Patents

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JP2016163368A
JP2016163368A JP2015037146A JP2015037146A JP2016163368A JP 2016163368 A JP2016163368 A JP 2016163368A JP 2015037146 A JP2015037146 A JP 2015037146A JP 2015037146 A JP2015037146 A JP 2015037146A JP 2016163368 A JP2016163368 A JP 2016163368A
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stator
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motor
fan
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JP2015037146A
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佳朗 竹本
Yoshiaki Takemoto
佳朗 竹本
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Asmo Co Ltd
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Asmo Co Ltd
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Abstract

【課題】モータの極数の変更に対して容易に対応可能としたブロワ装置を提供する。【解決手段】ブロワ装置10の駆動源として設けられるモータ12は、マルチランデル型構造を有するA相モータ部12a及びB相モータ部12bを備える。このマルチランデル型構造のA相モータ部12a及びB相モータ部12bはそれぞれ、ランデル型構造を有するA相ロータ部23a及びB相ロータ部23bと、ランデル型構造を有しA相ロータ部23a及びB相ロータ部23bとそれぞれ対応するA相ステータ部22a及びB相ステータ部22bとを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、ブラシレスモータを駆動源として備えたブロワ装置に関するものである。
従来、例えば特許文献1に示されるように、ブロワ装置の駆動源に用いられるブラシレスモータでは、ステータは、径方向に沿って延びる複数のティースを有するステータコアと、各ティースに巻回された巻線とを備えている。また、同モータのロータは、回転軸に一体回転可能に固定されたヨークと、該ヨークに固着されロータの磁極を構成する複数の永久磁石とを備えている。
特開平11−332200号公報
ところで、上記したようなブロワ装置のモータでは、そのロータ及びステータの極数を変更する場合、ロータ側では、永久磁石の個数等の変更が必要であり、ステータ側においては、ティース数の変更に伴ってコイルの個数や巻線態様等を変更しなければならず、極数の変更への対応に難があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、モータの極数の変更に対して容易に対応可能としたブロワ装置を提供することにある。
上記課題を解決するブロワ装置は、径方向に互いに対向するように配置されたロータ及びステータを備えたモータと、前記ロータと一体回転可能に構成されたファンとを備えたブロワ装置であって、前記モータは、前記ファンと一体回転可能に構成されたコアベースから径方向に延出する基部と該基部の先端から軸方向に延出する磁極部とを有する爪状磁極をそれぞれ備えた第1及び第2ロータコアと、前記第1及び第2ロータコアの間に配置され軸方向に磁化された永久磁石とを有するロータと、モータハウジングに支持されたコアベースから径方向に延出する基部と該基部の先端から軸方向に延出する磁極部とを有する爪状磁極をそれぞれ備えた第1及び第2ステータコアと、前記第1及び第2ステータコアの間に周方向に配置された巻線とを有するステータとを備えている。
この構成によれば、モータのロータは、ファンと一体回転可能に構成されたコアベースから径方向に延出する基部と該基部の先端から軸方向に延出する磁極部とを有する爪状磁極をそれぞれ備えた第1及び第2ロータコアと、第1及び第2ロータコアの各コアベースの間に配置され軸方向に磁化された永久磁石とを有する。これにより、永久磁石を同一構造としながらも第1及び第2ロータコアの爪状磁極の数を変更することで、極数の変更に対して容易に対応可能となる。また、モータのステータは、モータハウジングに支持されたコアベースから径方向に延出する基部と該基部の先端から軸方向に延出する磁極部とを有する爪状磁極をそれぞれ備えた第1及び第2ステータコアと、第1及び第2ステータコアの各コアベースの間に周方向に配置された巻線とを有する。これにより、巻線構造を同一としながらも第1及び第2ステータコアの爪状磁極の数を変更することで、極数の変更に対して容易に対応可能となる。
上記ブロワ装置において、前記ロータは、前記第1及び第2ロータコア及び前記永久磁石をそれぞれ備えた複数のロータ部からなり、前記ステータは、前記第1及び第2ステータコア及び前記巻線をそれぞれ備えた、前記ロータ部と同数のステータ部からなり、前記各ロータ部及び前記各ステータ部は、対応するもの同士が径方向に対向配置されてそれぞれ単一のモータ部を構成していることが好ましい。
この構成によれば、互いに径方向に対向するロータ部及びステータ部のペアから単一のモータ部が構成され、そのモータ部が多段配置されたマルチランデル型モータが構成される。これにより、モータの出力向上に寄与できる。
上記ブロワ装置において、前記モータは、単一の前記ロータ部及び単一の前記ステータ部から構成された前記モータ部を2つ備え、前記各ステータ部の前記巻線に駆動電圧を供給するための制御回路基板が、2つの前記モータ部の軸方向間に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、2つのモータ部の軸方向間に制御回路基板が配置される。このため、制御回路基板を2つのモータ部のそれぞれと近接するように構成でき、その結果、制御回路基板に環状巻線を接続する接続構成を簡素化することが可能となる。
上記ブロワ装置において、単一の前記ロータ部及び単一の前記ステータ部から構成された前記モータ部が、前記ファンの軸方向両側にそれぞれ設けられていることが好ましい。
この構成によれば、ファンの軸方向両側でそれぞれ生じるモータ(ロータ)の回転力によってファンが回転されるため、ファン回転時の軸ブレを好適に抑制することができる。また、モータ部の間にファンが設けられることから、外部に漏れ出るファンの風切り音を小さく抑えることが可能となる。
上記ブロワ装置において、一方の前記モータ部の前記ロータ部は前記ファンの軸方向一端面に固定され、他方の前記モータ部の前記ロータ部は前記ファンの軸方向他端面に固定されていることが好ましい。
この構成によれば、各ロータ部がファンに対して直接固定されるため、ブロワ装置の軸方向の小型化に寄与できる。
上記ブロワ装置において、前記ロータの径方向内側を、前記ファンの回転により流れる空気の流路としたことが好ましい。
この構成によれば、ファンの回転時にロータの径方向内側を空気が通るように構成されるため、モータで発生した熱の滞留を抑えることができる。これにより、熱によって生じうる巻線での抵抗増加を抑えることができ、その結果、モータの出力低下を抑えることができる。
本発明のブロワ装置によれば、モータの極数の変更に対して容易に対応可能となる。
第1実施形態のブロワ装置の斜視断面図である。 同形態のブロワ装置の一部を示す断面図である。 同形態におけるステータの一部を切断したモータの分解斜視図である。 同形態における単一のモータ部(A相モータ部及びB相モータ部)を構成するロータ部の分解斜視図である。 同形態における単一のモータ部(A相モータ部及びB相モータ部)を構成するステータ部の分解斜視図である。 第1実施形態の別例におけるブロワ装置の断面図である。 第2実施形態のブロワ装置の斜視断面図である。 同形態のブロワ装置の断面図である。 同形態における制御回路基板の平面図である。
(第1実施形態)
以下、ブロワ装置の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態のブロワ装置10は、例えば車両用の送風機として用いられるものである。ブロワ装置10は、ハウジング11と、ハウジング11内に収容されたブラシレスモータ12(以下、単にモータ12という)と、ハウジング11内においてモータ12の回転軸13と一体回転可能に構成されたファン14とを備えている。
ハウジング11は、モータ12が収容された有底円筒状のハウジング本体部15と、ハウジング本体部15に支持された天板部16とを有する。ハウジング本体部15は、回転軸13の軸方向から見て円形状をなす底部15aと、底部15aの外周縁から軸方向に延びる円筒状の外周壁部15bと、外周壁部15bの底部15aとは反対側の端部から径方向に延出するフランジ部15cとを備えている。底部15aの中心部には、軸方向に延びる円筒状の軸受収容部15dが形成され、この軸受収容部15d内に回転軸13を軸支する軸受17が固定されている。
天板部16は、円環板状をなしている。天板部16は、ハウジング本体部15のフランジ部15cに対して軸方向に所定間隔を空けて対向するように配置されるとともに、該フランジ部15cに対し例えばねじ(図示略)等によって固定されている。この天板部16とフランジ部15cとの間には、ファン14の外縁部が介在されるように構成されている。また、フランジ部15cには、ブロワ装置10を設置する設置箇所に対する固定部15eが径方向外側に延出するように形成されている。
ファン14は、ハウジング本体部15の外周壁部15bよりも大径の円盤状をなすベース部14aと、ベース部14aの上面(反モータ側の面)の外周縁寄りの位置に複数立設された羽根部14bと、各羽根部14bと一体をなし天板部16と軸方向に対向する円環板状の上壁部14cとを備えている。
ファン14は、モータ12の回転軸13と一体回転可能に構成されている。詳しくは、ベース部14aの中心部には回転軸13が挿通されるとともに、回転軸13の先端部がベース部14aの中心部に形成された固定孔14dに嵌合されて固定されている。なお、ベース部14aの上面は、その中心部が軸方向の反モータ側に突出するテーパ状をなしている。また、ベース部14aのモータ12側の軸方向端面に形成された固定面14eは、モータ12の後述するロータ23に対して例えば接着等により固定されている。なお、固定面14eは、軸方向に対して垂直をなす平面をなしている。
ファン14の各羽根部14bは、下端がベース部14aの上面と一体に繋がり、上端が上壁部14cの下面と一体に繋がっている。なお、上壁部14cの内周縁部は、ベース部14aから離間するように湾曲している。各羽根部14bは、ファン14の回転に基づいて空気を径方向外側に送風可能な形状に形成されている。
上記のように構成されたブロワ装置10では、天板部16の中央に貫通形成された円形の開口が吸気口18となっている。また、天板部16の外縁と、ハウジング本体部15のフランジ部15cの外縁との間の開口(隙間)が送風口19として構成される。つまり、回転軸13と共にファン14が回転すると、各羽根部14bの作用によって吸気口18から空気が取り込まれ、ベース部14aと上壁部14cとの間を通って送風口19から径方向外側に送風されるようになっている。
[モータの構成]
図1及び図2に示すように、モータ12は、ハウジング11に支持された円筒状のヨークハウジング21(以下、単にヨーク21という)と、ヨーク21の内周面に固定されたステータ22と、ステータ22の内周側に配置され前記回転軸13を有するロータ23とを備えている。ヨーク21は、外周壁部15bよりも小さい径の円筒状をなし、その外周壁部15bの内周側に設けられている。また、ヨーク21は、軸方向一端(図1及び図2において下端)にフランジ部21aを有し、該フランジ部21aはハウジング本体部15の底部15aに固定されている。
次に、モータ12の構成について詳述する。図2に示すように、モータ12は、軸方向のファン14側(出力側)から順にA相モータ部12a及びB相モータ部12bが並設されて構成されている。A相モータ部12a及びB相モータ部12bは、互いに同一構成であって、共に所謂マルチランデル型のモータである。つまり、モータ12は、A相モータ部12a及びB相モータ部12bを備えた2相のマルチランデル型モータとして構成されている。
A相モータ部12aは、回転軸13と一体回転可能に構成されたA相ロータ部23aと、該A相ロータ部23aの外周側の位置でヨーク21の内周面に固定されたA相ステータ部22aとからなる。同様に、B相モータ部12bは、回転軸13と一体回転可能に構成されたB相ロータ部23bと、該B相ロータ部23bの外周側の位置でヨーク21の内周面に固定されたB相ステータ部22bとからなる。
[ロータの構成]
モータ12のロータ23は、回転軸13と、回転軸13に外挿されて固定された樹脂製の円筒状のスリーブ24と、スリーブ24の外周面に固定されたA相ロータ部23a及びB相ロータ部23bとから構成されている。A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bは共にランデル型構造であって、互いに同一構成、同一形状を有している。また、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bは全体として円環状をなし、回転軸13の軸方向に並設されるようにスリーブ24に外挿されて固定されている。
図3及び図4に示すように、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bは、それぞれ第1ロータコア30、第2ロータコア40及び環状磁石50から構成されている。
[第1ロータコア]
図4に示すように、第1ロータコア30は、円環板状の電磁鋼板にて形成された第1ロータコアベース31を有している。第1ロータコアベース31の中央位置には、回転軸13が挿通される円筒状の内周壁部32が形成されている。内周壁部32は、第1ロータコアベース31の内側面から軸方向内側(第2ロータコア40側)に延出されている。内周壁部32の内周面は、スリーブ24の外周面と固定されている。これにより、第1ロータコアベース31が回転軸13に対しスリーブ24を介して固定される。
また、第1ロータコアベース31の外周面には、8個の同一形状をなす第1ロータ側爪状磁極33が周方向等間隔(45度間隔)に形成されている。各第1ロータ側爪状磁極33は、第1ロータコアベース31から径方向外側に突出されるとともに、その先端が軸方向の第2ロータコア40側に屈曲形成されている。
ここで、第1ロータ側爪状磁極33において、第1ロータコアベース31の外周面31aから径方向外側に突出した部分を第1ロータ側基部33xといい、軸方向に屈曲された先端部分を第1ロータ側磁極部33yという。そして、第1ロータ側基部33xを軸方向から見たときの形状は、径方向外側にいくほど幅狭になる台形形状に形成されている。また、第1ロータ側磁極部33yを径方向から見たときの形状は、四角形状に形成されている。さらに、第1ロータ側基部33xと第1ロータ側磁極部33yからなる第1ロータ側爪状磁極33の周方向端面33a,33bは、共に平坦面である。
なお、軸方向に屈曲形成された第1ロータ側磁極部33yは軸直交方向断面が扇形状に形成されている。そして、第1ロータ側磁極部33yの径方向外側面33c及び径方向内側面33dは、軸線方向から見て、回転軸13の中心軸線Lを中心として第1ロータコアベース31の外周面31aと同心円をなす円弧面である。
また、各第1ロータ側爪状磁極33の第1ロータ側基部33xの周方向の角度、即ち、第1ロータ側爪状磁極33の周方向端面33a,33bの基端部間が回転軸13の中心軸線Lとなす角度は、隣り合う第1ロータ側爪状磁極33間の隙間の角度より小さく設定されている。
[第2ロータコア]
図4に示すように、第2ロータコア40は、第1ロータコア30と同一材質及び同一形状よりなり、円環板状に形成された第2ロータコアベース41を有している。第2ロータコアベース41の中央位置には、回転軸13が挿通される円筒状の内周壁部42が形成されている。内周壁部42は、第2ロータコアベース41の内側面から軸方向内側(第1ロータコア30側)に延出されている。内周壁部42の内周面は、スリーブ24の外周面と固定されている。これにより、第2ロータコアベース41が回転軸13に対しスリーブ24を介して固定される。なお、第1及び第2ロータコアベース31,41の各内周壁部32,42は、互いに軸方向に隙間を介して対向している。
また、第2ロータコアベース41の外周面には、8個の同一形状をなす第2ロータ側爪状磁極43が周方向等間隔(45度間隔)に形成されている。各第2ロータ側爪状磁極43は、第2ロータコアベース41から径方向外側に突出されるとともに、その先端が軸方向の第1ロータコア30側に屈曲形成されている。
ここで、第2ロータ側爪状磁極43において、第2ロータコアベース41の外周面41aから径方向外側に突出した部分を第2ロータ側基部43xといい、軸方向に屈曲された先端部分を第2ロータ側磁極部43yという。そして、第2ロータ側基部43xを軸方向から見たときの形状は、径方向外側にいくほど幅狭になる台形形状に形成されている。また、第2ロータ側磁極部43yを径方向から見たときの形状は、四角形状に形成されている。さらに、第2ロータ側基部43xと第2ロータ側磁極部43yからなる第2ロータ側爪状磁極43の周方向端面43a,43bは、共に平坦面である。
なお、軸方向に屈曲形成された第2ロータ側磁極部43yは軸直交方向断面が扇形状に形成されている。そして、第2ロータ側磁極部43yの径方向外側面43c及び径方向内側面43dは、軸線方向から見て、中心軸線Lを中心として第2ロータコアベース41の外周面41aと同心円をなす円弧面である。
また、各第2ロータ側爪状磁極43の第2ロータ側基部43xの周方向の角度、即ち、周方向端面43a,43bの基端部間が回転軸13の中心軸線Lとなす角度は、隣り合う第2ロータ側爪状磁極43間の隙間の角度より小さく設定されている。
そして、第2ロータコア40は、第1ロータコア30に対して、第2ロータコア40の第2ロータ側爪状磁極43が、軸方向から見てそれぞれ第1ロータコア30の第1ロータ側爪状磁極33間に位置するように配置固定されるようになっている。また、第2ロータコア40は、第1ロータコアベース31と第2ロータコアベース41との軸方向の間に環状磁石50が配置されるように、第1ロータコア30に対して組み付けられる。
[環状磁石]
環状磁石50は、本実施形態では、例えばフェライト焼結磁石よりなる円環板状の永久磁石である。図4に示すように、環状磁石50の中央位置には、回転軸13が挿通される貫通孔51が形成されている。そして、環状磁石50の軸方向一方の側面52が、第1ロータコアベース31の対向面31b(軸方向内側面)と、環状磁石50の軸方向他方の側面53が、第2ロータコアベース41の対向面41b(軸方向内側面)とそれぞれ当接し、環状磁石50は第1ロータコアベース31と第2ロータコアベース41との間に挟持固定される。また、環状磁石50は、第1及び第2ロータコアベース31,41の各内周壁部32,42の外周側に配置される。環状磁石50の外径は、第1及び第2ロータコアベース31,41の外径と一致するように設定され、厚さが予め定めた厚さに設定されている。
環状磁石50は、軸方向に磁化されていて、第1ロータコアベース31側がN極、第2ロータコアベース41側がS極となるように磁化されている(図2参照)。従って、この環状磁石50によって、図3に示すように、第1ロータコア30の第1ロータ側爪状磁極33はN極として機能し、第2ロータコア40の第2ロータ側爪状磁極43はS極として機能する。
このように、第1及び第2ロータコア30,40、並びに、環状磁石50にて構成されたA相ロータ部23a及びB相ロータ部23bは、環状磁石50を用いた所謂ランデル型構造として構成される。そして、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bは、N極となる第1ロータ側爪状磁極33と、S極となる第2ロータ側爪状磁極43とが周方向に交互に配置され磁極数が16極(極数対が8個)となる。
そして、図2に示すように、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bは、スリーブ24に対し軸方向に並設されて2相のランデル型のロータ23を構成している。ここで、A相ロータ部23aとB相ロータ部23bは、以下のように軸方向に並設してスリーブ24に固着される。
A相ロータ部23aとB相ロータ部23bは、それらの各第2ロータコア40同士(各第2ロータコアベース41同士)が軸方向に隙間を介して対向(又は当接)するように並設される。
また、図3に示すように、A相ロータ部23aに対するB相ロータ部23bの配置角度は、軸方向のA相モータ部12a側から見て反時計回り方向に所定角度だけずれるように構成されている。つまり、A相ロータ部23aの磁極(第1及び第2ロータ側爪状磁極33,43)に対し、軸方向に対向するB相ロータ部23bの磁極(第1及び第2ロータ側爪状磁極33,43)が、反時計回り方向に所定角度だけずれるように構成されている。
[ステータの構成]
図2に示すように、モータ12のステータ22は、共にランデル型構造のA相ステータ部22a及びB相ステータ部22bを軸方向に並設した2相構造を有している。A相ステータ部22a及びB相ステータ部22bは、互いに同一構成、同一形状を有している。また、A相ステータ部22a及びB相ステータ部22bは全体として円環状をなし、回転軸13の軸方向に並設されるようにヨーク21の内周面に固定されている。そして、A相ステータ部22a及びB相ステータ部22bは、径方向内側において対応するA相ロータ部23a及びB相ロータ部23bとそれぞれ対向している。
図3及び図5に示すように、A相ステータ部22a及びB相ステータ部22bは、それぞれ第1ステータコア60、第2ステータコア70及びコイル部80とから構成されている。
[第1ステータコア]
図5に示すように、第1ステータコア60は、円環板状の電磁鋼板にて形成された第1ステータコアベース61を有している。第1ステータコアベース61の外周縁には、円筒状の第1ステータ側円筒外壁62が形成されている。第1ステータ側円筒外壁62は、第1ステータコアベース61における第2ステータコア70と対向する対向面61bから軸方向内側(第2ステータコア70側)に向かって延出されている。
第1ステータコアベース61の内周面61aには、8個の同一形状をなす第1ステータ側爪状磁極63が周方向等間隔(45度間隔)に形成されている。各第1ステータ側爪状磁極63は、第1ステータコアベース61から径方向内側に突出されるとともに、その先端が軸方向の第2ステータコア70側に屈曲形成されている。
ここで、第1ステータ側爪状磁極63において、第1ステータコアベース61の内周面61aから径方向内側に突出した部分を第1ステータ側基部63xといい、軸方向に屈曲された先端部分を第1ステータ側磁極部63yという。そして、第1ステータ側基部63xを軸方向から見たときの形状は、径方向内側にいくほど幅狭になる台形形状に形成されている。また、第1ステータ側磁極部63yを径方向から見たときの形状は、四角形状に形成されている。さらに、第1ステータ側基部63xと第1ステータ側磁極部63yからなる第1ステータ側爪状磁極63の周方向端面63a,63bは、共に平坦面である。
なお、軸方向に屈曲形成された第1ステータ側磁極部63yは軸直交方向断面が扇形状に形成されている。そして、第1ステータ側磁極部63yの径方向外側面63c及び径方向内側面63dは、軸線方向から見て、中心軸線Lを中心として第1ステータコアベース61の内周面61aと同心円をなす円弧面である。
また、各第1ステータ側爪状磁極63の第1ステータ側基部63xの周方向の角度、即ち、周方向端面63a,63bの基端部間が回転軸13の中心軸線Lとなす角度は、隣り合う第1ステータ側爪状磁極63間の隙間の角度より小さく設定されている。
[第2ステータコア]
図5に示すように、第2ステータコア70は、第1ステータコア60と同一材質及び同一形状であって、円環板状に形成された第2ステータコアベース71を有している。第2ステータコアベース71の外周縁には、円筒状の第2ステータ側円筒外壁72が形成されている。第2ステータ側円筒外壁72は、第2ステータコアベース71における第1ステータコア60と対向する対向面71bから軸方向内側(第2ステータコア70側)に向かって延出されている。そして、第2ステータ側円筒外壁72は、軸方向において第1ステータ側円筒外壁62と当接するようになっている。
第2ステータコアベース71の内周面71aには、8個の同一形状をなす第2ステータ側爪状磁極73が周方向等間隔(45度間隔)に形成されている。各第2ステータ側爪状磁極73は、第2ステータコアベース71から径方向内側に突出されるとともに、その先端が軸方向の第1ステータコア60側に屈曲形成されている。
ここで、第2ステータ側爪状磁極73において、第2ステータコアベース71の内周面71aから径方向内側に突出した部分を第2ステータ側基部73xといい、軸方向に屈曲された先端部分を第2ステータ側磁極部73yという。そして、第2ステータ側基部73xを軸方向から見たときの形状は、径方向内側にいくほど幅狭になる台形形状に形成されている。また、第2ステータ側磁極部73yを径方向から見たときの形状は、四角形状に形成されている。さらに、第2ステータ側基部73xと第2ステータ側磁極部73yからなる第2ステータ側爪状磁極73の周方向端面73a,73bは、共に平坦面である。
なお、軸方向に屈曲形成された第2ステータ側磁極部73yは軸直交方向断面が扇形状に形成されている。そして、第2ステータ側磁極部73yの径方向外側面73c及び径方向内側面73dは、軸線方向から見て、中心軸線Lを中心として第2ステータコアベース71の内周面71aと同心円をなす円弧面である。
また、各第2ステータ側爪状磁極73の第2ステータ側基部73xの周方向の角度、即ち、周方向端面73a,73bの基端部間が回転軸13の中心軸線Lとなす角度は、隣り合う第2ステータ側爪状磁極73間の隙間の角度より小さく設定されている。
つまり、このように形成されることによって、第2ステータコア70の形状は、第1ステータコア60と同一形状となる。そして、第1ステータコアベース61に形成した第1ステータ側円筒外壁62と第2ステータコアベース71に形成した第2ステータ側円筒外壁72とを当接させる。このとき、第2ステータコア70は、各第2ステータ側爪状磁極73が、軸方向から見てそれぞれ第1ステータ側爪状磁極63間に位置するように、第2ステータ側円筒外壁72を第1ステータ側円筒外壁62に当接させる。
この状態で、第1及び第2ステータコアベース61,71の対向面61b,71b、第1及び第2ステータ側円筒外壁62,72の内周面で区画される断面四角形状の環状空間が形成される。そして、その断面四角形状の環状空間には、コイル部80が配置され固定される。
[コイル部]
図3に示すように、コイル部80は、環状巻線81を有している。その環状巻線81は、その周囲が樹脂モールドにて形成されたコイル絶縁層82で覆われている。
図5に示すように、コイル部80における軸方向の第1ステータコア60側の外側面は、第1ステータコアベース61の対向面61bと、各第1ステータ側基部63x(第1ステータ側爪状磁極63)の軸方向内側面とに当接するようになっている。また、コイル部80における軸方向の第2ステータコア70側の外側面は、第2ステータコアベース71の対向面71bと、各第2ステータ側基部73x(第2ステータ側爪状磁極73)の軸方向内側面とに当接するようになっている。なお、コイル部80の厚さ(軸方向の長さ)は、第1及び第2ステータ側爪状磁極63,73の軸方向の長さにあわせて、予め定めた厚さに設定されている。第1及び第2ステータ側爪状磁極63,73の軸方向の長さは、第1及び第2ロータ側爪状磁極33,43の軸方向の長さと一致している。
なお、図5では、説明の便宜上、環状巻線81の引出し端子を図面上省略した。これにあわせて、第1及び第2ステータコア60,70の円筒外壁62,72やヨーク21に形成する引出し端子を外部に導き出すための切欠きや溝を図面上省略している。
このように、第1及び第2ステータコア60,70、並びに、コイル部80にて構成されたA相ステータ部22a及びB相ステータ部22bは、所謂ランデル型構造として構成される。より詳しくは、A相ステータ部22a及びB相ステータ部22bは、第1及び第2ステータコア60,70間の環状巻線81にて第1及び第2ステータ側爪状磁極63,73をその時々で互いに異なる磁極に励磁する16極のランデル型構造のステータとなる。
そして、図2及び図3に示すように、A相ステータ部22a及びB相ステータ部22bは、回転軸13の軸方向にスペーサ83を介して積層されて2層2相のランデル型のステータ22が形成される。ここで、A相ステータ部22aとB相ステータ部22bは、以下のように積層されてヨーク21の内周面に固着される。
A相ステータ部22aとB相ステータ部22bは、それらの各第2ステータコア70同士(各第2ステータコアベース71同士)が円環板状のスペーサ83を介して軸方向に向かい合うように積層されている。
また、図3に示すように、A相ステータ部22aに対するB相ステータ部22bの配置角度は、軸方向のA相モータ部12a側から見て、時計回り方向に所定角度だけずれるように構成されている。つまり、A相ステータ部22aの磁極(第1及び第2ステータ側爪状磁極63,73)に対し、軸方向に対向するB相ステータ部22bの磁極(第1ステータ側爪状磁極63,73)が、時計回り方向に所定角度だけずれるように構成されている。
図1及び図2に示すように、ヨーク21の内側であってB相モータ部12bの軸方向反出力側(底部15a側)の側方には、ハウジング本体部15の底部15aに支持された制御回路基板84が配置されている。制御回路基板84は、軸方向に対して垂直に設けられている。A相ステータ部22a及びB相ステータ部22bの各環状巻線81の前記引出し端子は、ステータ22の軸方向反出力側に引き出されて制御回路基板84に接続されている。そして、A相ステータ部22aの環状巻線81には、制御回路基板84に実装されたA相駆動回路(図示略)から引出し端子を介してA相交流電圧が供給される。また、B相ステータ部22bの環状巻線81には、制御回路基板84に実装されたB相駆動回路(図示略)から引出し端子を介してB相交流電圧が供給される。
次に、本実施形態の作用について説明する。
A相ステータ部22aの環状巻線81にA相交流電圧が、B相ステータ部22bの環状巻線81にA相交流電圧に対して所定の位相差を有するB相交流電圧がそれぞれ印加されると、ステータ22に回転磁界が発生し、回転軸13を含むロータ23が回転駆動される。そして、回転軸13の回転に伴いファン14が回転すると、天板部16中央の吸気口18から空気が取り込まれるとともに、天板部16の外縁とハウジング本体部15のフランジ部15cの外縁との間の送風口19から回転軸13の径方向に空気が送風されるようになっている。
ここで、本実施形態では、ステータ22は、A相交流電圧とB相交流電圧にあわせてA相ステータ部22aとB相ステータ部22bの2相構造で構成されている。また、これに対応してロータ23も、A相ロータ部23aとB相ロータ部23bの2相構造としている。これにより、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bの各環状磁石50の磁束をA相ステータ部22a及びB相ステータ部22bが個々に受けることができ、出力向上を図ることができる。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)ブロワ装置10の駆動源として設けられるモータ12は、前述のマルチランデル型構造を有するA相モータ部12a及びB相モータ部12bを備える。つまり、マルチランデル型構造のA相モータ部12a及びB相モータ部12bはそれぞれ、ランデル型構造のA相ロータ部23a及びB相ロータ部23bを有する。これにより、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bのそれぞれにおいて、環状磁石50の個数等の変更をしなくても第1及び第2ロータ側爪状磁極33,43の数を変更することで、極数の変更に対して容易に対応可能となる。
また、マルチランデル型構造のA相モータ部12a及びB相モータ部12bはそれぞれ、ランデル型構造のA相ステータ部22a及びB相ステータ部22bを有する。これにより、A相ステータ部22a及びB相ステータ部22bのそれぞれにおいて、コイル部80の構造を変更しなくても第1及び第2ステータ側爪状磁極63,73の数を変更することで、極数の変更に対して容易に対応可能となる。
また、本実施形態では、マルチランデル型構造の2つのモータ部(A相モータ部12a及びB相モータ部12b)を備えるため、出力向上に寄与できる。
なお、上記第1実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記第1実施形態では、制御回路基板84をB相モータ部12bの軸方向反出力側(底部15a側)の側方に配置したが、これ以外に例えば、図6に示すように、A相モータ部12aとB相モータ部12bとの軸方向間に配置してもよい。なお、同例では、上記第1実施形態においてA相ステータ部22aとB相ステータ部22bとの間に介装されたスペーサ83を省略している。また、同例では、制御回路基板84は、A相ステータ部22aとB相ステータ部22bとの間、及びA相ロータ部23aとB相ロータ部23bとの間に介在している。
また、制御回路基板84は、その径方向中間部に形成された段差部84aを境として、該段差部84aの内周側部位の板厚が段差部84aの外周側部位の板厚よりも薄く形成されている。そして、制御回路基板84は、各相の第2ステータコアベース71とそれぞれ軸方向に当接するとともに、各相の第2ロータコアベース41に対しては軸方向に隙間を介して対向している。即ち、回転する部材であるA相ロータ部23a及びB相ロータ部23bに対しては接触しないように隙間が設定されている。
上記のように、A相モータ部12aとB相モータ部12bとの軸方向間に制御回路基板84を配置することで、制御回路基板84をA相モータ部12a及びB相モータ部12bのそれぞれと近接するように構成できる。それにより、各相の環状巻線81の引出し端子と制御回路基板84との電気的に接続するためのターミナル等の別部品を用いなくても該引出し端子を制御回路基板84に直接接続させることが可能となる。その結果、制御回路基板84と環状巻線81との接続構成を簡素化することが可能となる。また、上記の接続用のターミナル等を用いないことで、モータ特性の向上にも寄与できる。また、制御回路基板84がA相モータ部12aとB相モータ部12bとの間に配置されることで、制御回路基板84に実装されたスイッチ素子の作動に伴って発生する電磁ノイズを外部に漏れにくくすることができる。
また、図6に示す例では、A相ロータ部23aとB相ロータ部23bとの間にまで制御回路基板84が延びており、この部位にホールIC等の回転検出素子を設けることで、第1及び第2ロータ側爪状磁極33,43からの磁気を回転検出素子にて検出させてロータ23の位置情報を検知することが可能となる。これにより、ロータ23にセンサ用のマグネットを追加することなく、ロータ23の位置情報を検知することが可能となる。
(第2実施形態)
以下、ブロワ装置の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態は、第1実施形態と比べてA相モータ部12a及びB相モータ部12bの配置構成が異なるのみである。そのため、以下では、上記第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略し、相異する部分について詳細に説明する。
図7及び図8に示すように、本実施形態のブロワ装置100では、モータを構成するA相モータ部12aがファン14の軸方向一側(上壁部14c側)に配置され、B相モータ部12bがファン14の軸方向他側(ベース部14a側)に配置されている。換言すれば、A相モータ部12a及びB相モータ部12bの軸方向間にファン14が介在されている。
詳述すると、本実施形態のブロワ装置100は、ファン14の軸方向両側にそれぞれ配置された第1ハウジング110と第2ハウジング120とを備えている。第1ハウジング110は、ファン14のベース部14a側に配置され、第2ハウジング120は、ファン14の上壁部14c側に配置されている。第1ハウジング110は上記第1実施形態のハウジング本体部15と対応し、第2ハウジング120は上記第1実施形態の天板部16に対応する。
即ち、第1ハウジング110は有底円筒状をなし、回転軸13の軸方向から見て円形状をなす底部111と、底部111の外周縁から軸方向に延びる円筒状の外周壁部112と、外周壁部112の底部111とは反対側の端部から径方向に延出するフランジ部113とを備えている。底部111の中心部には軸受収容部114が形成され、この軸受収容部114内に回転軸13を軸支する軸受17が固定されている。
第2ハウジング120は、全体として円環状をなし、A相ステータ部22aが収容されるステータ収容部121と、ステータ収容部121から径方向外側に延出する円環板状のフランジ部122とを備えている。ステータ収容部121は、径方向内側に開口する断面コ字状に形成されている。
第2ハウジング120のフランジ部122は、第1ハウジング110のフランジ部113に対して軸方向に所定間隔を空けて対向するように配置されるとともに、該フランジ部113に対し例えばねじ(図示略)等によって固定されている。これらフランジ部113,122の間には、ファン14の外縁部が介在されるように構成されている。また、第1ハウジング110のフランジ部113には、ブロワ装置100を設置する設置箇所に対する固定部115が径方向外側に延出するように形成されている。
また、第2ハウジング120は、回転軸13の軸方向に開口する円形の吸気口123を有する上底部124を有している。吸気口123の径は、後述するA相ロータ部23aの内径と略等しく設定されている。また、上記第1実施形態と略同様に、第1及び第2ハウジング110,120の各フランジ部113,122の外縁間の開口(隙間)が送風口125として構成される。
ファン14の軸方向上側(上壁部14c側)に配置されるA相モータ部12aは、その構成部品であるA相ステータ部22aが第2ハウジング120のステータ収容部121内に収容固定されている。そのA相ステータ部22aの内周側には、A相ロータ部23aが配置されている。
A相ロータ部23aは、ファン14の上壁部14cの内縁部から径方向内側に延出された延出部14fに対して固定されている。詳しくは、延出部14fは、回転軸13の軸線に対して垂直をなす平面板状をなす。そして、A相ロータ部23aにおける第2ロータコアベース41(第2ロータコア40)が、延出部14fの上面に対して例えば接着等によって固着されている。
ファン14の軸方向下側(ベース部14a側)に配置されるB相モータ部12bは、その構成部品であるB相ステータ部22bが第1ハウジング110の外周壁部112の内周面に固定されている。そのB相ステータ部22bの内周側には、B相ロータ部23bが配置されている。
B相ロータ部23bは、ファン14のベース部14aの軸方向下端面に形成された固定面14gに対して固定されている。固定面14gは、回転軸13の軸線に対して垂直をなす平面状をなす。そして、B相ロータ部23bにおける第2ロータコアベース41(第2ロータコア40)が、固定面14gに対して例えば接着等によって固着されている。
なお、本実施形態のA相ステータ部22a及びB相ステータ部22bは、上記第1実施形態に対してサイズ等の相違はあるものの基本的な構成は同一である。また、A相ステータ部22a及びB相ステータ部22bは、それらの各第2ステータコア70がファン14側を向くように配置されている。また、A相ステータ部22a及びB相ステータ部22bは、上記実施形態と同様に、A相ステータ部22aに対するB相ステータ部22bの配置角度が、軸方向のA相モータ部12a側から見て、時計回り方向に所定角度だけずれるように構成されている。
また、本実施形態のA相ロータ部23a及びB相ロータ部23bは、上記第1実施形態に対して、第1及び第2ロータコアベース31,41に内周壁部32,42が形成されていない点を除いて、基本的な構成は略同一である。また、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bは、上記第1実施形態と同様に、A相ロータ部23aに対するB相ロータ部23bの配置角度は、軸方向のA相モータ部12a側から見て反時計回り方向に所定角度だけずれるように構成されている。
また、本実施形態では、第1ハウジング110内に制御回路基板84が収容されている。制御回路基板84は、第1ハウジング110内において底部111とB相モータ部12b(B相ステータ部22b及びB相ロータ部23b)との間に配置されている。図7及び図9に示すように、制御回路基板84は円環板状をなし、その中央孔85に回転軸13が挿通される。制御回路基板84の裏面(底部111側の板面)には、A相駆動回路86a及びB相駆動回路86bが回転軸13の周方向における180度対向位置にそれぞれ実装されている。
A相ステータ部22a及びB相ステータ部22bの各環状巻線81の引出し端子(図示略)は、それぞれA相駆動回路86a及びB相駆動回路86bに接続される。そして、A相ステータ部22aの環状巻線81には、A相駆動回路86aから引出し端子を介してA相交流電圧が供給される。また、B相ステータ部22bの環状巻線81には、B相駆動回路86bから引出し端子を介してB相交流電圧が供給される。
次に、本実施形態の作用について説明する。
A相ステータ部22aの環状巻線81にA相交流電圧が、B相ステータ部22bの環状巻線81にA相交流電圧に対して所定の位相差を有するB相交流電圧がそれぞれ印加されると、ステータ22に回転磁界が発生し、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bを回転させる回転力が発生する。これにより、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bが固着されたファン14と回転軸13とが一体回転する。すると、ファン14の各羽根部14bの作用によって第2ハウジング120の吸気口123及びA相ロータ部23aの径方向内側を介して空気が取り込まれるとともに、ファン14のベース部14aと上壁部14cとの間を通って第1及び第2ハウジング110,120の各フランジ部113,122間の送風口19から径方向外側に送風される。つまり、ファン14の回転によってA相モータ部12aとB相モータ部12bの間を空気が流れるようになっている。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(2)A相モータ部12aがファン14の軸方向一側に設けられ、B相モータ部12bがファン14の軸方向他側に設けられる。この構成によれば、ファン14の軸方向両側でそれぞれ生じるロータ23の回転力によってファン14が回転されるため、ファン14の回転時の軸ブレを好適に抑制することができる。また、A相モータ部12a及びB相モータ部12bの間にファン14が設けられることから、外部に漏れ出るファン14の風切り音を小さく抑えることが可能となる。また、A相モータ部12aとB相モータ部12bとをファン14で隔てる構成のため、A相モータ部12a及びB相モータ部12bが磁気的に干渉しあうことで生じうる漏れ磁束等を抑えることができる。
(3)A相ロータ部23aはファン14の軸方向一端面(上壁部14cの端面)に固定され、B相ロータ部23bはファン14の軸方向他端面(ベース部14aの固定面14g)に固定される。この構成によれば、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bがファン14に対して直接固定されるため、ブロワ装置100の軸方向の小型化に寄与できる。
(4)A相ロータ部23aの径方向内側が、ファン14の回転により流れる空気の流路として構成される。この構成によれば、ファン14の回転時にA相ロータ部23aの径方向内側を空気が通るため、A相モータ部12aで発生した熱の滞留を抑えることができる。これにより、熱によって生じうる環状巻線81での抵抗増加を抑えることができ、その結果、モータの出力低下を抑えることができる。
なお、上記各実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記第1実施形態では、ファン14をA相ロータ部23aに直接固定し、また、上記第2実施形態では、ファン14をA相ロータ部23a及びB相ロータ部23bのそれぞれに直接固定しているが、各実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、上記第1実施形態では、ファン14をA相ロータ部23aに直接固定しない構成としつつ、回転軸13に対して一体回転可能に固定してもよい。また、第2実施形態においても同様に、ファン14をA相ロータ部23a及びB相ロータ部23bに直接固定しない構成としつつ、回転軸13に対して一体回転可能に固定してもよい。これらのように構成した場合であっても、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bと回転軸13とを一体回転可能に構成できる。
・上記第2実施形態では、ファン14、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bが回転軸13と一体回転するように構成されたが、これに特に限定されるものではない。例えば、上記第2実施形態の回転軸13に代えて、回転不能な固定支軸を第1ハウジング110又は第2ハウジング120に設け、該固定支軸にファン14が軸支される構成としてもよい。
・上記各実施形態では、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bを16極のランデル型構造のロータ部とし、A相ステータ部22a及びB相ステータ部22bを16極のランデル型構造のステータ部とした。これを、第1及び第2ロータ側爪状磁極33,43の数、並びに、第1及び第2ステータ側爪状磁極63,73の数を変更することによって、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23b、並びに、A相ステータ部22a及びB相ステータ部22bをそれぞれ例えば8極や24極等、16極以外の磁極数として構成してもよい。
・上記各実施形態では、モータ12は、マルチランデル型構造を有する2つのモータ部(A相モータ部12a及びB相モータ部12b)を備えた(つまり、モータ12の相数を2相とした)が、これに限定されるものではなく、モータ部を1つ、又は3つ以上備えた構成としてもよい(つまり、モータ12の相数を適宜変更してもよい)。
・上記第1実施形態では、モータ12のA相モータ部12a及びB相モータ部12bがファン14のベース部14a側(反吸気口側)に設けられたが、これに特に限定されるものではない。例えば、A相モータ部12a及びB相モータ部12bを、上記第2実施形態のA相モータ部12aのような態様で、ファン14の上壁部14c側に設けてもよい。即ち、A相ステータ部22a及びB相ステータ部22bを天板部16に支持させる。また、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bを互いに一体回転可能に構成するとともに、A相ロータ部23a又はB相ロータ部23bをファン14の上壁部14cに固着する。
このような構成によれば、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bの径方向内側が、ファン14の回転により流れる空気の流路として構成されるため、モータ12で発生した熱の滞留を抑えることができる。これにより、熱によって生じうる環状巻線81での抵抗増加を抑えることができ、その結果、モータ12の出力低下を抑えることができる。
・上記各実施形態では、A相ロータ部23a及びB相ロータ部23bの環状磁石50をフェライト焼結磁石で形成したが、これに限定されるものではない。例えば、環状磁石50をネオジム磁石、サマリウムコバルト磁石等、その他の永久磁石で形成してもよい。
・上記各実施形態では、第1及び第2ロータコア30,40、並びに、第1及び第2ステータコア60,70は、それぞれ一枚の電磁鋼板にて形成したが、複数枚の薄い電磁鋼板を重ね合わせて形成してもよい。また、第1及び第2ロータコア30,40、並びに、第1及び第2ステータコア60,70を圧粉磁心で形成してもよい。
・上記各実施形態では、コイル部80において、環状巻線81の周囲を樹脂モールドにてコイル絶縁層82で覆ったが、円筒状のコイルボビンで実施してもよい。
・ブロワ装置10,100のハウジング11(第1及び第2ハウジング110,120)やファン14の形状等の構成は、上記各実施形態に限定されるものではなく、構成に応じて適宜変更してもよい。
10,100…ブロワ装置、12…ブラシレスモータ、12a…A相モータ部、12b…B相モータ部、13…回転軸、14…ファン、21…ヨークハウジング(モータハウジング)、22…ステータ、22a…A相ステータ部、22b…B相ステータ部、23…ロータ、23a…A相ロータ部、23b…B相ロータ部、30…第1ロータコア、31…第1ロータコアベース、33…第1ロータ側爪状磁極、33x…第1ロータ側基部、33y…第1ロータ側磁極部、40…第2ロータコア、41…第2ロータコアベース、43…第2ロータ側爪状磁極、43x…第2ロータ側基部、43y…第2ロータ側磁極部、50…環状磁石(永久磁石)、60…第1ステータコア、61…第1ステータコアベース、63…第1ステータ側爪状磁極、63x…第1ステータ側基部、63y…第1ステータ側磁極部、70…第2ステータコア、71…第2ステータコアベース、73…第2ステータ側爪状磁極、73x…第2ステータ側基部、73y…第2ステータ側磁極部、80…コイル部、81…環状巻線、84…制御回路基板、110,120…第1及び第2ハウジング(モータハウジング)。

Claims (6)

  1. 径方向に互いに対向するように配置されたロータ及びステータを備えたモータと、前記ロータと一体回転可能に構成されたファンとを備えたブロワ装置であって、
    前記モータは、
    前記ファンと一体回転可能に構成されたコアベースから径方向に延出する基部と該基部の先端から軸方向に延出する磁極部とを有する爪状磁極をそれぞれ備えた第1及び第2ロータコアと、前記第1及び第2ロータコアの間に配置され軸方向に磁化された永久磁石とを有するロータと、
    モータハウジングに支持されたコアベースから径方向に延出する基部と該基部の先端から軸方向に延出する磁極部とを有する爪状磁極をそれぞれ備えた第1及び第2ステータコアと、前記第1及び第2ステータコアの間に周方向に配置された巻線とを有するステータと
    を備えていることを特徴とするブロワ装置。
  2. 請求項1に記載のブロワ装置において、
    前記ロータは、前記第1及び第2ロータコア及び前記永久磁石をそれぞれ備えた複数のロータ部からなり、
    前記ステータは、前記第1及び第2ステータコア及び前記巻線をそれぞれ備えた、前記ロータ部と同数のステータ部からなり、
    前記各ロータ部及び前記各ステータ部は、対応するもの同士が径方向に対向配置されてそれぞれ単一のモータ部を構成していることを特徴とするブロワ装置。
  3. 請求項2に記載のブロワ装置において、
    前記モータは、単一の前記ロータ部及び単一の前記ステータ部から構成された前記モータ部を2つ備え、
    前記各ステータ部の前記巻線に駆動電圧を供給するための制御回路基板が、2つの前記モータ部の軸方向間に配置されたことを特徴とするブロワ装置。
  4. 請求項2に記載のブロワ装置において、
    単一の前記ロータ部及び単一の前記ステータ部から構成された前記モータ部が、前記ファンの軸方向両側にそれぞれ設けられたことを特徴とするブロワ装置。
  5. 請求項4に記載のブロワ装置において、
    一方の前記モータ部の前記ロータ部は前記ファンの軸方向一端面に固定され、他方の前記モータ部の前記ロータ部は前記ファンの軸方向他端面に固定されたことを特徴とするブロワ装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のブロワ装置において、
    前記ロータの径方向内側を、前記ファンの回転により流れる空気の流路としたことを特徴とするブロワ装置。
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