以下、図面を用いて、本発明を適用可能なパチンコ機100等の弾球遊技機(封入式のものも含む)について詳細に説明する。なおここにいう封入式のものとは、遊技機内に封入された遊技球を循環使用する封入式遊技機等のことをいう。
<全体構成>
まず、図1を用いて、パチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200(図3参照)と、を備える。外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や、枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124(図3参照)を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する扉開放センサ609(図4参照)を備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図3参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、を備える。このチャンスボタン136は演出ボタンであって、操作手段の一例に相当する。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。さらに、操作レバー190も備えている。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する不図示の発射杆と、遊技球を発射杆の先端で打突する不図示の発射槌と、を備える。遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、排出口152aを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。演出装置206についは後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、ここでは液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、ここでは7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、ここでは7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、ここでは、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、ここでは、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。以下、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ場合がある。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、ここでは遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化しない第一の始動領域である。第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。この第1特図始動口230は、始動領域の一つであり、自身の大きさが変化しない固定始動領域の一例に相当する。
第2特図始動口232は、第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材2321が設けられており、一対の羽根部材2321と第2特図始動口232を併せたものが、可変始動手段に相当し、一般には、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれる。一対の羽根部材2321は、第2特図始動口232への入賞の難易度を変更する部材である。すなわち、一対の羽根部材2321が閉じたままでは第2特図始動口232への入球は不可能であり、一対の羽根部材2321が閉じた状態(第一の状態)は入賞困難状態である。一方、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に一対の羽根部材2321が所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、第2特図始動口232への球の入球が可能(入賞容易状態)になり、一対の羽根部材2321が開いた状態(第二の状態)は入賞容易な状態である。すなわち、第2特図始動口232は、入り口(遊技球の進入口)の大きさが小サイズ(第1の大きさに相当)と大サイズ(第2の大きさに相当)のうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化する、遊技球の進入のしやすさが可変の可変始動領域であって、第二の始動領域の一例に相当する。この大サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも大きい。一対の羽根部材2321が開いた状態では、遊技領域124に進入した遊技球のうち、固定始動領域である第1特図始動口230に進入する遊技球よりも、可変始動領域である第2特図始動口232に進入する遊技球の方が多い。一方、小サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも小さいか、あるいは第1特図始動口230の入り口の大きさ以下である。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
図3に示す演出可動体224は、人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。
左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
ここでは、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500はそれぞれ別の回路基板からなるものであるが、これら3つの制御部(300,400,500)は、共通の一つの回路基板からなるものであってもよいし、第1副制御部400と第2副制御部500が、主制御部300の回路基板とは別の共通の一つの回路基板からなるものであってもよい。したがって、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500それぞれを所定の制御手段(例えば、主制御手段(300)、第1副制御手段(400)、第2副制御手段(500))ととらえることもできるし、これら3つの制御部(300,400,500)を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできるし、第1副制御部400および第2副制御部500を併せた一つのものを所定の制御手段(例えば、副制御手段)ととらえることもできる。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサ等の扉開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。
乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第1特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第2特図始動口232に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(例えば、9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。主制御部300と払出制御部600は、電源投入時には通信確認コマンドの送受信を行っており、常時は主制御部300は払出数を送信し、払出制御部600はエラー情報を送信しており、両者は双方向の通信が可能となっている。一方、主制御部300と第1副制御部400の情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、各種演出データ等が記憶されたROM406が接続されている。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、操作レバー190の操作を検出する操作レバーセンサ425と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136が押下されたことを検出するための検出部710と、操作レバーセンサ425や遮蔽装置センサ430や検出部710からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出するための演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、を接続している。さらに、基本回路502には、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
また、払出制御部600には、扉開放センサ609の検出信号が入力され、払出制御部600から主制御部300に、扉開放コマンドを送信する。また、払出エラーがあったとき等にも、払出制御部600から主制御部300に、エラーコマンドを送信する。
なお、扉開放コマンドについては、払出制御部600を介さずに、扉開放センサ609の検出信号を主制御部300に直接入力するようにしてもよいし、払出制御部600を中継基盤として使用して、扉開放センサ609から扉開放コマンドを主制御部300に送信するようにしてもよい。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、ここでは、電源制御部660から払出制御部600と第1副制御部400に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。例えば、主制御部300は、電源制御部660から所定電圧が直接供給されるようにしてもよい。第2副制御部500は、払出制御部600、主制御部300、および第1副制御部400に所定電圧が供給された後に、電圧が供給されるようにしてもよい。第2副制御部500は、第1副制御部400から所定電圧が供給されるようにしてもよい。発射制御部630は、電源制御部660から所定電圧が直接供給されるようにしてもよい。払出制御部600は、電源制御部660から他の各制御部(主制御部300、第1副制御部400など)や各装置を経由して所定電圧が供給されるようにしてもよい。第1副制御部400は、電源制御部660から他の各制御部(主制御部300、払出制御部600など)や各装置を経由して所定電圧が供給されるようにしてもよい。払出制御部600、主制御部300、および第1副制御部400は電源制御部660からほぼ同時に所定電圧が供給されるようにしてもよい。払出制御部600は、主制御部300および第1副制御部400の両方、または、少なくとも一方よりも早く電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。主制御部300は、払出制御部600および第1副制御部400の両方、または、少なくとも一方よりも早く電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。第1副制御部400は、払出制御部600および主制御部300の両方、または、少なくとも一方よりも早く電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。
また、第2副制御部500は、払出制御部600、主制御部300、および第1副制御部400と、ほぼ同時に電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。第2副制御部500は、払出制御部600、主制御部300、および第1副制御部400の全部、または1以上の制御部よりも早く電源制御部660から所定電圧が供給されるようにしてもよい。第2副制御部500は、電源制御部660から所定電圧が直接供給されるようにしてもよい。
遊技機設置営業店に設けられた島設備では、100Vの交流電源を24Vの電圧に降圧し、パチンコ機100には24Vの交流電流が供給される。24Vの交流電流は、主制御部300の電源制御部660によって、12Vの直流電圧に変換される。主制御部300には、図4では図示省略したが電圧変換回路も設けられており、12Vの直流電流は、その電圧変換回路で所定電圧(ここでは5V)にさらに降圧され、所定電圧(5V)の直流電流が主制御部300の基本回路302に設けられたCPU304に供給される。また、電源制御部660によって12Vの電圧に変換された直流電流は、主制御部300の電圧監視回路338や起動信号出力回路340にも供給される。電圧監視回路338は、12Vの供給電流の電圧値が所定の値(この例では9V)未満に低下すると、低電圧信号を基本回路302のI/Oポート310に出力する。したがって、電圧監視回路338は、電源制御部660と電圧監視回路338を結ぶ、12Vの直流電流が流れる電源ラインの電圧値を監視していることになり、この電源ラインが所定の電源ラインの一例に相当する。なお、低電圧信号をCPU304に直接入力するようにしてもよい。また、電源管理部660は、入力された24Vの交流電流をそのまま出力したり、あるいは36Vの直流電流に変換して出力したりもする。さらに、主制御部300のCPU304には、電圧変換回路とは異なる回路を経由して動作電圧(ここでは5V)の電流が供給されてもよい。
また、起動信号出力回路340は、電源投入によって電源制御部660から供給された直流電流の電圧値が、CPU304が動作可能な電圧値にまで達すると、起動信号を出力する。さらに、WDT314がタイムアウトになった場合、CPU304にはWDT314からリセット信号が出力される。WDT3141がタイムアウトになった場合としては、プログラムミスによる暴走した状態や、落雷や不正行為等に起因する電圧降下によりCPU304が本来設計した動作を行うことができなくなった場合等がある。なお、本実施形態では、WDT3141に、初期値として32.8msに相当する数値が設定されている。起動信号出力回路340からの起動信号と、WDT3141からのリセット信号は、共通の信号線によってCPU304に入力されるが、それぞれ専用線によって入力されるようにしてもよい。ここで説明した、起動信号出力回路340から出力される起動信号や、WDT314から出力されるリセット信号が、所定の起動信号の一例に相当する。
電源が遮断され即座に復帰した瞬停の場合、すなわち電源スイッチ178をオンすることなく自動復帰した場合には、停電圧信号が出力されるとともにWDT3141がタイムアウトになり、主制御部300ではリセット処理が実行される。このリセット処理では、まず、実行されるリセット動作が、システムリセット動作か否か判定される。基本回路302で実行されるリセット動作には、システムリセット動作とユーザリセット動作の2つがある。ここで、システムリセット動作を実行する場合には、CPU304のコアや内蔵レジスタの値を初期化する。続いて、セキュリティチェック処理が実行される。セキュリティチェック処理では、ユーザプログラムを基に計算された認証コードが正しいか否か再計算を行う。認証コードが正しい場合には、延長処理が実行される。延長処理における延長時間は固定時間であってもよいし、固定時間にランダムに選択されたランダム時間を加えた時間であってもよい。延長処理が終了すると、後述する主制御部300のメイン処理が実行され、遊技制御が開始される。一方、ユーザリセット動作を実行する場合にも、CPU304のコアや内蔵レジスタの値を初期化する。ただし、乱数生成回路318を制御するレジスタの値はリセット前の状態が維持される。その後、後述する主制御部300のメイン処理が実行され、遊技制御が開始される。
<図柄の種類>
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図5(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が図柄変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するための確定表示を行う。
したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示して確定表示が終了するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示して確定表示が終了するまでが図柄変動表示の一例に相当する。後述するように、図柄変動表示は複数回、連続して行われることがある。図5(a)には、図柄変動表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R大当たり図柄である。図1に示すパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当たり遊技終了後および15R大当たり遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当たり図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当たり図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当たり図柄であり、「特図H」は第2小当たり図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当たりは、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、図1に示すパチンコ機100には、15R特別大当たり図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当たり図柄等の他の図柄についても同様である。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。ここでの装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、「特図B」の15R大当たりを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに15R大当たりに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当たり、「特図F」の突然通常と称される2R大当たり、あるいは「特図G」の第1小当たり、「特図H」の第2小当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当たり、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図3(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図5(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、ここでは、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(例えば、9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS207でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(例えば、約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(例えば、32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(例えば、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。ここでは、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(例えば、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(例えば、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(例えば、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、ここでは特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の、第1特図始動口230に対応した乱数値記憶用レジスタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の、第1特図始動口230に対応した乱数値カウンタ値記憶用レジスタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)および外れ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図5(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当たりフラグがオンの場合には特図G、第2小当たりフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第1はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(例えば、15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(例えば、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、扉開放コマンド等のエラーコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
さらに、払出制御部600から主制御部300に扉開放コマンドが送信されてきた場合には、その扉開放コマンドを第1副制御部400に送信する。なお、払出制御部600を介さずに、扉開放センサ609から扉開放コマンドが直接送信されてきた場合にも同様である。また、主制御部300が、扉開放センサ609の検出信号を直接受け取る場合には、検出信号が送信されてくると、扉開放コマンドを第1副制御部400に送信する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図8を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS311では、検出部710から出力される検出信号をセンサ回路428を介して検出することで、チャンスボタン136が押下されたか否かを判定する。ここでの判定の結果、チャンスボタン136の押下操作を検出した場合には、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタン136の押下操作に応じた演出データに変更する処理や、チャンスボタン136の押下操作が有効の場合には、後述する操作受付演出に対応する演出データを準備する処理などを行う。
ステップS313では、ステップS309で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。ステップS315では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。ステップS317では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS319では、ステップS309で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。
ステップS321では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンド(例えば、演出可動体224に関する制御コマンド)がある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。また、主制御部300から扉開放コマンドが送信されてきていた場合には、このステップS321で、扉開放コマンドを第2副制御部に出力する設定を行う。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(例えばが、2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS501では、図8(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第1副制御部タイマ割込処理のステップS503では、ステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップS313の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS601では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP436は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップS603では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS605に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS605では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS601でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS607では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS609では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS611に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS611では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
次に、図9を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS701では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS701で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS703では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS705の処理に移行する。ステップS705では、タイマ変数に0を代入する。ステップS707では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS709では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS707で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。ステップS711では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。
ステップS713では、可動体制御処理を行った後にステップS703に戻る。この可動体制御処理では、第1副制御部400から、演出可動体224に関する制御コマンドを受信した場合に、当該制御コマンドに対応する各種処理を行い、演出可動体224の稼働制御を行う。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS801では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(例えば、2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップS901では、図9(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS703において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS703において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップS903では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
続いて、本実施形態のパチンコ機100における具体的な演出例について説明する。
図10は、ボタン演出の一例を段階的に示す図である。この図10では、かっこ書きで記されたアルファベット等の順に、時間が経過していく(以降の図においても、特に断らない限り同じ。)。なお、かっこ書きで記されたアルファベット等と、次にかっこ書きで記されたアルファベット等との時間間隔は、一つの図において、等間隔であってもよいし、異なる間隔であってもよいし、等間隔と異なる間隔が混在していてもよい(以降の図においても同じ。)。
また、図10に示す装飾図柄表示装置208では、演出表示領域208dの中央部分に、変動アイコン表示領域208eが設けられており、その変動アイコン表示領域208eの右横には、保留アイコン表示領域208fが設けられている。変動アイコン表示領域208eの外周には、変動アイコン表示領域208eの位置を示す枠状画像が表示されている。この枠状画像は、常時表示されているが、表示条件を満たすとき(例えば、変動アイコン表示領域に変動アイコンが表示されていないとき、あるいは反対に表示されているとき、さらにはリーチ演出が行われていないとき)にのみ表示されるようにしてもよい。なお、変動アイコン表示領域208eと保留アイコン表示領域208fとのうち、いずれか一方の表示領域のみしか設けないようにしてもよい。
保留アイコン表示領域208fには、一又は複数の保留アイコンが表示可能である。図10(a)に示す装飾図柄表示装置208には、4つの保留アイコンh1〜h4が表示されている。これら4つの保留アイコンh1〜h4はいずれも黒丸の表示であり、白丸の表示は保留アイコンが非表示であることを表す。保留アイコンは、特図の図柄変動表示の開始あるいは特図の当否判定の開始が保留されていることを表すアイコンであり、表示される保留アイコンの数は、基本的には特図変動遊技の保留数と同数である。ただし、保留消化時前後では、保留アイコンの表示個数が、保留数を表さなくなるタイミングがあってもよい。保留アイコンには、特図1の保留アイコンと特図2の保留アイコンがあり、保留アイコン表示領域208fを2分割して、両アイコンごとの表示領域としてもよい。また、保留アイコンは、その表示態様によって当該保留の当否についての先読み予告が可能である。保留アイコンに関連するアニメーションとしては、例えば、保留が増加して新たな保留アイコンが表示される場合に実行される増加アニメーション、先の保留が消化されたことによって当該保留の順位が変動し、保留アイコンが別の表示位置(例えば左隣の位置)に移動する場合に実行される移動アニメーション、先読み結果等に基づいて保留アイコンの表示態様が変化する場合に実行される変化アニメーション、保留が消化されて保留アイコンが消去される場合に実行される消去アニメーション、優先変動機において優先側の特図の保留が増加したときに非優先側の特図の保留アイコンを退避させる場合に実行される退避アニメーション等がある。また、上記のアニメーション以外に、上記アニメーションの実行中以外の期間(例えば、保留の増減や保留アイコンの変化がない期間)に単独で実行されるとともに、上記アニメーションと重複して実行可能な待機アニメーションがある。この待機アニメーションとしては、表示位置を変えずにその場で行われるアニメーション(例えば、一定の尺のアニメーションの繰り返しアニメーション)が一例としてあげられる。なお、保留アイコンの増加、移動、変化、消去、退避、待機の各アニメーションは、複数重複して実行される場合がある。
変動アイコン表示領域208eには、一つの変動アイコンが表示可能である。図10(b)に示す装飾図柄表示装置208には、星形の変動アイコンcが表示されている。変動アイコンは、保留が消化されて特図変動遊技が開始された後に表示される、当該特図変動遊技に対応するアイコンである。すなわち、保留アイコンが、その保留アイコンに対応した特図変動遊技の開始と同時に変動アイコンになる。より厳密には、始動入賞が最も古い第一の保留アイコンが保留アイコン表示領域208fから変動アイコン表示領域208eに移動する場合、移動中のアイコンを変動アイコンと称したり、変動アイコンが移動すると表現してもよい。あるいは、変動アイコン表示領域208eへの移動が完了した後のアイコンを変動アイコンと称してもよい。この変動アイコンは、保留アイコンとは異なる表示サイズ(保留アイコンよりも大きい表示サイズあるいは小さい表示サイズ)で表示される。これにより、変動アイコンと保留アイコンとの識別が容易になる場合があるが、同じサイズであってもよい。また、変動アイコンは、保留アイコンの表示態様と関連した表示態様からなる場合がある。変動アイコンは、その表示態様によって当該変動の当否についての予告(当該変動予告)が可能であり、基本的には当該変動の当否結果が報知されるタイミングで消去される。したがって、変動アイコンは、保留に関するアイコンと見ることができ、特図変動遊技の当否結果の報知を保留しているという意味では保留アイコンの一種と考えることもできる。なお、消去タイミングは、当該変動の当否結果が報知されるタイミングよりも前のタイミングであってもよいし、同じタイミングであってもよいし、後のタイミングであってもよい。
保留アイコンおよび変動アイコンの双方に関連するアニメーションとしては、保留アイコン表示領域208fに表示されている、始動入賞のタイミングが最も古い保留アイコンを、当該保留が消化されたときに、変動アイコン表示領域208eに変動アイコンとして移動させる移動アニメーションと、保留アイコンの表示態様から変動アイコンの表示態様に変化させる変化アニメーションとがある。これらのアニメーションは、組み合わせて同時期に実行される場合がある。保留アイコンの表示態様と変動アイコンの表示態様が同一である場合には、変化アニメーションの実行を省略することもできる。
変動アイコンに関連するアニメーションとしては、当該特図変動遊技の実行中に実行される待機アニメーションや、当該特図変動遊技が終了して変動アイコンが消去されるときに実行される消去アニメーション、変動アイコンの表示態様を途中で変更する場合に実行される変化アニメーション等がある。これらのアニメーションは、互いに組み合わせて同時期に実行される場合がある。また、変動アイコンの待機アニメーションは、移動アニメーションや変化アニメーションと組み合わせて同時期に実行される場合がある。
また、図10に示す装飾図柄表示装置208では、右上に、特図1の第4図柄2081と特図2の第4図柄2082が表示されている。特図1の第4図柄2081は丸形の表示であり、特図2の第4図柄2082は四角形の表示である。いずれの第4図柄2081,2082も、灰色が変動中であることを表し、黒色が大当り図柄の停止表示(確定表示)中であることを表し、白色がハズレ図柄の停止表示(確定表示)中であることを表す。
さらに、図10には、装飾図柄表示装置208の他、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、第1特図柄保留ランプ218、および第2特図保留ランプ220が示されている。
加えて、図10には、装飾図柄表示装置208の右横に、チャンスボタン136も示されている。図10に示すチャンスボタン136は、白色の表示が、チャンスボタン136に内蔵されたチャンスボタンランプ138の白色の点灯状態、あるいは消灯状態を表し、ハッチングを施した表示が、そのチャンスボタンランプ138の赤色の点灯状態を表す。チャンスボタンランプ138が赤色に点灯している状態は、チャンスボタン136の押下を促している状態である。なお、ハッチングを施した表示は、赤色以外の点灯状態であってもよい。
図10に示す装飾図柄表示装置208の背景画像は、城下町の背景画像である。背景画像が、城下町の背景画像である場合には、パチンコ機100は、複数種類用意された演出モードのうちの、城下町モードであることになる。すなわち、背景画像と演出モードは対応付けられている。
図10(a)では、第1特図表示装置212も第2特図表示装置214もハズレの停止図柄を表示(確定表示)しており、装飾図柄表示装置208には、バラケ目である「装飾3」−「装飾4」−「装飾1」が表示されている。また、特図1の第4図柄2081も特図2の第4図柄2082も、白色の停止中表示である。この図10(a)に示す第1特図柄保留ランプ218は3つ点灯しているとともに、装飾図柄表示装置208には、特図1の保留表示である黒丸の保留アイコンが4つ表示されており、変動アイコン表示領域208eには変動アイコンは表示されていない。
図10(b)では、第1特図表示装置212において特図の図柄変動表示が開始されており、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始されている。すなわち、装飾図柄表示装置208では、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cそれぞれにおいて、装飾図柄の更新(変動表示)が連続的に行われている。また、図10(b)に示す第1特図柄保留ランプ218は3個のみ点灯し、装飾図柄表示装置208における保留アイコン表示領域208fには、保留アイコンが3つ(保留アイコンh1〜h3)しか表示されておらず、変動アイコン表示領域208eには、星形の変動アイコンcが表示されている。これは、同図(a)に表示されていた4つの保留アイコンh1〜h4のうち、始動入賞のタイミングが最も古い保留アイコンh1が、変動アイコンになって、保留アイコン表示領域208fから変動アイコン表示領域208eに移動した結果である。さらに、丸形の表示である特図1の第4図柄2081は、変動中表示(灰色)に変化している。
図10(c)に示す装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が開始されている。これまで、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cそれぞれにおいて行われていた装飾図柄の変動表示は、左隅に縮小表示され、3の数字によるリーチ状態になっている。
この例では、リーチ演出が開始されると、ボタン演出も開始される。ここでのボタン演出は、スーパーリーチへの発展を占う演出になる。また、ボタン演出は、発展するスーパーリーチの種類を占う演出であってもよい。ボタン演出が開始されると、図10(d)に示すように、装飾図柄表示装置208の中央には、図1に示すチャンスボタン136を模したボタン画像136aと、チャンスボタン136の操作(押下)を促す促進表示としての、矢印の表示136bおよび「押せ」という文字表示と、チャンスボタン136の操作を受付ける期間(操作有効期間)に関する表示としての残期間メータ表示136cとの3つがワンセットになって表示されている。なお、残期間メータ表示136cは、チャンスボタン136の操作を受付ける残期間を表す表示である。また、図10(d)に示すチャンスボタンランプ138は、赤色に点灯し始め、押下を促している。
この例では、遊技者は、ボタン演出が開始されてからすぐにはチャンスボタン136を操作せず、少し経ってからチャンスボタン136が操作(押下)される(図10(f)参照)。チャンスボタン136が操作されると、それまで赤色に点灯していたチャンスボタン136は、白色への点灯に切り替わったり、あるいは消灯する。
チャンスボタン136が、操作有効期間内に操作され、その操作が受け付けられると、装飾図柄表示装置208には、スーパーリーチへ発展しそうか否かを示唆するカットイン予告が表示される。図10(g)に示す装飾図柄表示装置208では、“CHANCE”という表示が背景画像にオーバーラップするように割り込んで、その後、同図(h)に示すように、スーパーリーチAに発展している。図10(h)に示す装飾図柄表示装置208には、スーパーリーチAという文字そのものが表示されているが、例えば、キャラクタ同士が勝負する演出の略記を示したり、あるいは、スーパーリーチの種類ごとに対応付けられたキャラクタが用意されている場合には、そのキャラクタを示したりしてもよい。この例では、最初から最後まで城下町の背景であり、スーパーリーチAの演出表示も城下町の背景で行われる。また、スーパーリーチAの演出表示が開始されると、保留アイコンh1〜h3は総て消え、視認不能になっている。一方、第4図柄2081,2082、および変動アイコンcや変動アイコン表示領域208eの位置を示す枠状画像は表示され続けている。なお、第4図柄2081,2082や変動アイコンcや枠状画像も消し、視認不能にしてもよい。スーパーリーチAは、大当り確定のスーパーリーチではなく、スーパーリーチAに発展したからといって必ず大当りするとは限らない。また、“CHANCE”というスーパーリーチへ発展しそうなことを期待させる表示がなされた場合であっても、必ずしもスーパーリーチが開始されるわけではなく、スーパーリーチが開始されずにハズレ図柄が停止表示される場合もある。
一方、チャンスボタン136が操作(押下)される図10(f)から続く他の例を示す図10(g’)では、装飾図柄表示装置208に“残念”という表示がなされ、その後、同図(h’)に示すように、スーパーリーチには発展せずに、装飾図柄表示装置208には、「装飾3」−「装飾1」−「装飾3」のハズレの装飾図柄の組合せが停止表示されている。なお、“残念”という表示がなされても、逆転演出によって大当りする場合もある。
ここでは、チャンスボタン136を対象にした演出であったが、チャンスボタン136に限らず、操作手段であればよく、例えば、図1に示す操作レバー190を対象にした演出であってもよい(以下、同じ)。この場合には、操作レバー190を模したレバー画像を含む画像が表示される。
図11は、図10を用いて説明したボタン演出とは異なる他のボタン演出の例を段階的に示す図である。以下、図10を用いて説明した例と重複する説明は省略する場合がある。
図11の左側の縦一列は、ボタン演出が開始されてもチャンスボタン136が操作されなかった場合の例を示す。図11(d)では、残期間メータ表示136cが0になりそれまで赤色に点灯していたチャンスボタン136は、白色への点灯に切り替わったり、あるいは消灯する。このようにチャンスボタン136は操作されなかったが、図11(e)に示す装飾図柄表示装置208では、図10(h)と同じようにスーパーリーチAの演出が開始されている。これは、副制御部400,500側では、図柄変動表示が開始する前に図柄変動表示中に実行する演出を決定しており、この例の場合には、スーパーリーチAの演出を開始することが既に決定されているからである。ただし、チャンスボタン136が装飾図柄表示装置208されなかったため、スーパーリーチへ発展しそうか否かを示唆する予告の表示(例えば、図10(g)に示す“CHANCE”という表示)は行われない。
一方、ボタン演出が行われている図11(b)から続く、図11の右側に示す(c’)では、チャンスボタン136が操作(押下)され、図11(d’)では、スーパーリーチへ発展しそうなことを期待させる“CHANCE”という予告表示が、城下町の背景画像にオーバーラップするように割り込んで、その後、図11(e’)に示すように、スーパーリーチAに発展しているが、ここでは、背景画像が、城下町から海に変化している。すなわち、城下町モードから海モードに切り替わっており、スーパーリーチAの演出表示は、海の背景で行われる。このように、背景画像が切り替わると、大当りの期待度も変化する態様であってもよい。例えば、同じスーパーリーチAの演出表示が行われるにしても、城下町の背景画像よりも海の背景画像の方が、大当りの期待度が向上する。またこれとは逆には、山の背景画像に切り替わった場合は、大当りの期待度が低下する。なお、ここでも説明では、背景画像と演出モードを対応付けているが、背景画像と演出モードは別であってもよい(以下、同じ。)。
また、ボタン演出が行われている図11(b)から続くもう一つの例である図11(c’’)でも、チャンスボタン136が操作され、図11(d’’)ではスーパーリーチへ発展しそうなことを期待させる“熱い”という予告表示が城下町の背景画像にオーバーラップするように割り込んで、その後、図11(e’’)に示すように、背景画像が、城下町から海に変化して、スーパーリーチBに発展している。スーパーリーチBは、スーパーリーチAよりも大当りの期待度が高いスーパーリーチである。ここでの例では、カットインする予告表示の種別(例えば、表示される文字の違い)と、その後に開始されるスーパーリーチの種別は対応関係にある。ただし、“CHANCE”という予告表示がカットインした後に、スーパーリーチBに発展する場合があってもよいし、“熱い”という予告表示がカットインした後に、スーパーリーチに発展しない場合があってもよい。また、“激熱”という予告表示がカットインした場合には、必ずスーパーリーチに発展するようにしてもよい。
以上、図10および図11を用いて説明したボタン演出は、スーパーリーチへの発展を占う演出であったが、チャンスボタン136が操作されると、演出可動体224が稼働するしたりしなかったりする演出であってもよいし、スピーカ120から演出音が出力されたりされなかったりする演出であってもよい。なお、図10および図11を用いて説明したボタン演出は、一台のパチンコ機(同一のパチンコ機)100に搭載されている演出である。
以上説明したように、ボタン演出が開始され、操作有効期間内にチャンスボタン136の操作があり、“CHANCE”という予告表示がカットインして、その後、演出が発展(スーパーリーチ演出に発展)する場合もあれば、ボタン演出が開始され、操作有効期間内にチャンスボタン136の操作があり、“残念”という表示がカットインして、その後、演出が発展せずにハズレ図柄が停止表示される場合もあれば、ボタン演出が開始され、操作有効期間内にチャンスボタン136の操作がなく、カットイン表示がなされずに、演出が発展(スーパーリーチ演出に発展)する場合もあれば、ボタン演出が開始され、操作有効期間内にチャンスボタン136の操作があり、“CHANCE”という予告表示がカットインして、その後、演出が発展(スーパーリーチ演出に発展)するものの、その際の背景画像が異なる場合もあれば、ボタン演出が開始され、操作有効期間内にチャンスボタン136の操作があり、“熱い”という予告表示がカットインして、その後、演出が発展するものの、その際の演出の種類(スーパーリーチの種類)および背景画像が異なる場合もある。
図12は、発展演出の一例を段階的に示す図であるが、図10を用いて説明した例と重複する説明は省略する場合がある。
図12(b)で装飾図柄表示装置208に城下町の背景画像が表示されている状態で特図1の図柄変動表示が開始され、同図(c)でリーチ状態になり、装飾図柄表示装置208には、「リーチ」という文字表示がなされる。図12(d)では、その文字表示が一旦消え、その後、発展演出が開始される。ここでの発展演出は、演出モードの発展演出であって、背景画像が変化する。すなわち、背景画像が演出時間をかけて切り替わる。
図12(e)〜同図(g)では、装飾図柄表示装置208の表示画面の左端から暗闇の背景画像が徐々に出現してきており、その暗闇の背景画像に押されて、城下町の背景画像は右端へ移動し、徐々に消えていっている。すなわち、城下町の背景画像が左側から右側に向けて徐々に暗闇の背景画像に切り替わっていく。図12(h)では、装飾図柄表示装置208の背景画像が完全に暗闇の背景画像に置き換わっており、発展演出は終了であり、演出モードは、城下町モードから暗闇モードに発展している。装飾図柄表示装置208では、背景画像が暗闇になると、図12(i)に示すように、スーパーリーチCに発展する。なお、背景画像が暗闇の背景画像になると、必ず、スーパーリーチCに発展する態様であってもよいし、必ずスーパーリーチに発展するとは限らないが、スーパーリーチに発展する場合はスーパーリーチCのみに発展する態様であってもよい。また、スーパーリーチへの発展とは無関係に、単に対応する演出モードが変わっただけであってもよいし、演出モードも関係なく、単に背景画像が変わっただけであってもよい。
発展演出が開始されてから終了し、背景画像が暗闇の背景画像に切り替わっても、スーパーリーチ演出が開始されるまでは、保留アイコンh1〜h3、第4図柄2081,2082、および変動アイコンcや変動アイコン表示領域208eの位置を示す枠状画像は総て、表示され続けている。
発展演出が行われている途中の図12(f)に示す状態に続く同図(g’)では、さらに発展演出が進み、背景画像が完全に暗闇の背景画像に置き換わるまであとわずかの状態である。しかしながら、図12(h’)では、背景画像が、城下町の背景画像に戻ってしまっており、発展演出が失敗だった例になる。なお、城下町の背景画像に戻る速度は、徐々に暗闇の背景画像に切り替わっていった速度と同程度の速度であってもよいし、その速度よりも速い速度であってもよい(例えば、一瞬で戻ってもよい)。発展演出が失敗だった場合は、スーパーリーチに発展しない。ただし、逆転演出によって大当りする場合はある。
なお、ここでの発展とは、遊技者の有利度が向上することを意味する場合の他、遊技者の有利度には変化がなくても、出現率の低い演出に移行することを意味したり、あるいは派手な演出(例えば、動作する役物の数が増えたり、ランプの輝度が増す演出)や演出時間が長くなる演出に移行することを意味してもよい。また、発展とはいうものの、ランクアップに限らず、ランクは同じであったり、逆にランクダウンする演出であってもよい。要するに、発展演出とは、広義の意味では、現在行われている演出からその演出とは異なる演出に移行する途中の演出をのことである。一方、発展演出とは、狭義の意味では、開始された演出が最後まで完遂した場合に成功となる演出であったり、発展先の演出が発展前から分かる演出であったりする。
図13は、図12を用いて説明した発展演出とは異なる他の発展演出の例を段階的に示す図である。以下、図12を用いて説明した例と重複する説明は省略する場合がある。
図13の左側の縦一列に示す例では、城下町の背景画像でリーチ状態である図13(d)に続く同図(e)において、発展演出が開始されている。ここでの発展演出では、装飾図柄表示装置208の表示画面が均等に四分割され、四分割された各領域には背景画像が縮小表示される。図13(e)に示すように、左上には城下町の背景画像が表示され、左下には暗闇の背景画像が表示され、右上には枯れ松の背景画像が表示され、右下には海の背景画像が表示されている。装飾図柄表示装置208では、これら4種類の背景画像の中からいずれか1種類の背景画像に切り替わる。ここで、4種類の背景画像の中に、それまでの背景画像(ここでは城下町の背景画像)が含まれている場合は、発展演出が失敗することがある。すなわち、それまでの背景画像と同じ背景画像になってしまった場合は、発展演出失敗である。一方、それまでの背景画像と異なる背景画像に切り替わった場合は、発展演出成功である。また、4種類の背景画像の中に、それまでの背景画像(ここでは城下町の背景画像)が含まれていない場合は、4種類の背景画像が表示された段階で発展演出成功である。ただし、4種類の背景画像とは異なる背景画像に切り替わる場合を設けてもよく、この場合に、それまでの背景画像に戻ってしまえば、結局、発展演出失敗になる。
図13の右側の縦一列に示す例では、城下町の背景画像に、レベルアップのメータ表示Mがなされている。図13(A)に示す装飾図柄表示装置208では、このメータ表示Mは表示画面の左端に表示されており、0レベルである。図13(B)では、特図1の図柄変動表示が開始され、左端に表示されているメータ表示Mは1レベルにレベルアップしている。図13(C)では、リーチ状態になり、「リーチ」という文字表示がなされ、左端に表示されているメータ表示Mは2レベルにレベルアップしている。図13(D)では、その文字表示が一旦消え、左端に表示されているメータ表示Mは最高レベル(5レベル)までレベルアップしている。なお、メータ表示Mのレベルアップの契機は特に限定されない。
メータ表示Mが最高レベルに到達した状態の図13(E)では、チャンスという文字表示がなされ、発展演出が開始される。このチャンスという文字表示は、メータ表示Mが最高レベルに到達したことに基づく表示であってもよいし、発展演出の期待度を示す表示であってもよい。ここでの発展演出は、図13(C)でリーチ状態になったことを契機に開始される演出であってもよいし、メータ表示Mが最高レベルに到達したことを契機に開始される演出であってもよい。さらに、発展演出は、先読みの結果、大当りの期待度が高い始動情報を取得(保留増加)したことを契機に開始される演出であってもよいし、大当り遊技中に開始される演出であってもよいし、制御状態が有利状態(例えば、確変状態あるいは電サポ状態(時短状態))に移行した時点、あるいは有利状態中に開始される演出であってもよいし、特図2の図柄変動表示が割り込んだ場合に開始される演出であってもよい。また、発展演出は、スーパーリーチへの発展を占う演出であってもよいし、発展するスーパーリーチの種類を占う演出であってもよい。
図13(F)では、装飾図柄表示装置208の表示画面の左端から暗闇の背景画像が出現してきており、その暗闇の背景画像に押されて、それまでの城下町の背景画像は右側に移動し、右端部分は消えている。また、これまで、城下町の背景画像の左端に表示されていたメータ表示Mは、城下町の背景画像とともに右側へ移動し、表示位置が変化している。すなわち、メータ表示Mは、城下町の背景画像との相対的な位置は同じであるが、装飾図柄表示装置208の表示画面における表示位置は変化している。メータ表示Mは、第二の表示の一例に相当する。一方、左隅に縮小表示された装飾図柄の変動表示、保留アイコンh1〜h3、第4図柄2081,2082、および変動アイコンcや変動アイコン表示領域208eの位置を示す枠状画像の表示位置には変化はなく、これらは、第一の表示の一例に相当する。また、図13(A)〜同図(E)までの表示は第一の演出表示の一例に相当し、図13(F)における表示を含む発展演出の表示は第二の演出表示の一例に相当する。
表示位置が変化する表示(ここではメータ表示)は、多少は見にくくなるものの目立ちやすく、表示位置が変化しない表示(ここでは保留アイコン等)は、目立ちにくいものの、反面、見やすく、見間違えることが少ない。このため、遊技者の利益に関する表示や、遊技者に注意を促す表示は、表示位置を変化させず、演出的効果(視覚的効果)を主とした表示は表示位置を変化させることが好ましい。
図14は、図12および図13を用いて説明した発展演出とは異なる他の発展演出の例を段階的に示す図である。以下、これまで説明した例と重複する説明は省略する場合がある(以降の説明においても同じ。)。
図14の左側の縦一列に示す例では、特図1の図柄変動表示中である。なお、リーチ状態ではないが、リーチ状態であってもよい。図14(a)に示す装飾図柄表示装置208では、背景画像が城下町の背景画像であって、上部中央に「城下町モード」という文字表示がなされている。この例では、演出モードと背景画像は対応付けられており、遊技者は、「城下町モード」という文字表示のうちの城下町という文字で背景画像を特定可能である。また、この例では、右上部分に、特図の保留数が数字で表示されている。この保留数を表す数字表示は、第一の表示の一例に相当する。図14(a)では、特図1の保留数を表す「3」と特図2の保留数を表す「0」が表示されている。さらに、この例では、ボタン演出も開始されている。ここでのボタン演出は、発展演出の成否を占う演出であって、図14(a)に示すように、装飾図柄表示装置208の中央部分に、図1に示すチャンスボタン136を模したボタン画像136aと、チャンスボタン136の操作(押下)を促す促進表示としての、矢印の表示136bおよび「PUSH」という文字表示がワンセットになって表示されている。なお、ここでのボタン演出の表示には、チャンスボタン136の操作を受付ける期間に関する表示は含まれていないが、その表示を含んでいてもよい。また、図14では、装飾図柄表示装置208の右横にチャンスボタン136も表示されている。図14(a)に示すチャンスボタン136は、赤色に点灯している状態であり、押下を促している。図14(a)に示す装飾図柄表示装置208における表示は第一の演出表示の一例に相当する。
図14(b)では、発展演出が開始され、装飾図柄表示装置208の表示画面の左端から暗闇の背景画像が出現してきており、その暗闇の背景画像に押されて、それまでの背景画像であった城下町の背景画像は右側に移動し、右端部分は消えている。暗闇の背景画像は、右端部分から徐々に出現してきており、その右端部分に、「暗闇モード」という文字表示がなされ、遊技者は、「暗闇モード」という文字表示のうちの暗闇という文字で、これから徐々に出現してくる背景画像を特定可能である。「城下町モード」という文字表示や、「暗闇モード」という文字表示は第二の表示の一例に相当する。なお、「城下町モード」や「暗闇モード」といった文字表示の他に、モードごとに対応付けられたアイコンや図形やキャラクタ等が用意されている場合には、それらのアイコンや図形やキャラクタ等を表示してもよい。この図14(b)では、遊技者は、チャンスボタン136を操作せず、ボタン演出の表示136a,136bは表示されたままであり、チャンスボタン136も、赤色に点灯したままである。また、図14(b)に続く同図(c)でも遊技者は、チャンスボタン136を操作せず、同様な状態のままである。
図14(d)では、ちょうど装飾図柄表示装置208の表示画面の左半分に暗闇の背景画像が表示され、右半分に城下町の背景画像が表示されている。遊技者は、このタイミングでチャンスボタン136を操作する。
図14(e)では、暗闇の背景画像がさらに右側に移動し、同図(f)では、背景画像が完全に暗闇の背景画像に切り替わり、ここでの発展演出は成功であった。図14(b)から同図(f)直前までに示す発展演出の表示は第二の演出表示の一例に相当する。
なお、保留アイコンh1〜h3の表示や特図の保留数を数字で示した表示は、遊技者の利益に関する表示の一例であるが、遊技者の利益に関するその他の表示として、大当りの連荘数や出球数、あるいは電サポ状態の残り回数を表示してもよい。
図14の右側の縦一列に示す例も、特図1の図柄変動表示中である。なお、この例もリーチ状態ではないが、リーチ状態であってもよい。図14(A)では、発展演出が既に開始されており、装飾図柄表示装置208の表示画面の左端から暗闇の背景画像が出現してきており、その暗闇の背景画像に押されて、それまでの背景画像であった城下町の背景画像は右側に移動し、右端部分は消えている。なお、この例では、モード名を表す文字表示は行われておらず、特図の保留数を数字で示した表示も行われていないが、これらの表示を行ってもよい。また、図14(A)では、ボタン演出は開始されておらず、チャンスボタン136は、白色に点灯、あるいは消灯している。
図14(B)では、装飾図柄表示装置208の表示画面の左半分に暗闇の背景画像が表示され、右半分に城下町の背景画像が表示されている。この図14(B)でも、ボタン演出は開始されておらず、チャンスボタン136は、白色に点灯、あるいは消灯したままである。このタイミングで、発展演出の成否を占うボタン演出が開始され、同図(C)に示すように、中央部分に、図1に示すチャンスボタン136を模したボタン画像136aと、チャンスボタン136の操作を促す促進表示としての、矢印の表示136bおよび「PUSH」という文字表示がワンセットになって表示されている。なお、ここでのボタン演出の表示も、チャンスボタン136の操作を受付ける期間に関する表示は含まれていないが、その表示を含んでいてもよい。また、図14(C)に示すチャンスボタン136は、赤色に点灯している状態に変化し、押下を促している。
遊技者は、図14(D)のタイミングで、チャンスボタン136を操作する。図14(E)では、これまで右方向に移動していた暗闇の背景画像が、反対方向の左方向に移動し始め、消えていっていた城下町の背景画像が復活してきており、同図(F)では、背景画像が完全に城下町の背景画像に戻り、ここでの発展演出は失敗であった。
図15は、図12〜図14を用いて説明した発展演出とは異なる他の発展演出の例を段階的に示す図である。
この図15でも、装飾図柄表示装置208の右横にチャンスボタン136が表示されている。図15(a)に示すチャンスボタン136は、白色に点灯、あるいは消灯している。
図15(b)で特図1の図柄変動表示が開始され、図15(d)では、ボタン演出が開始されている。ここでのボタン演出では、一斉演出への参加を希望する場合にはチャンスボタン136を押下する必要があることが報知されるとともに、図1に示すチャンスボタン136を模したボタン画像136aと、チャンスボタン136の操作を促す促進表示としての矢印の表示136bがワンセットになって表示されている。このボタン演出の表示は、チャンスボタン136が操作されるか、あるいは一斉演出が開始されるまで継続して表示される。そのため、上記報知とともに、一斉演出が開始されるまでの残り時間(ここでは60秒であること)も報知されているが、この残り時間は、チャンスボタン136の操作を受付ける残期間にも相当し、チャンスボタン136の操作を受付ける期間に関する表示も行われていることになる。また、図15(d)に示すチャンスボタン136は、赤色に点灯している状態に変化し、押下を促している。この例では、遊技者は、即座にチャンスボタン136を操作し、図15(e)に示すように、ボタン演出が終了するとともに、チャンスボタン136も、白色の点灯状態、あるいは消灯状態に戻る。また、図15(e)では、特図1の図柄変動表示が終了し、装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組合せが停止表示されている。そして、次の特図1の図柄変動表示が開始されると、背景画像が切り替わり、一斉演出開始までの準備画像になるとともに、スピーカ120からは演出音が出力される。この準備画像には、準備中という文字表示とともに、一斉演出開始までのカウントダウン表示がなされ、準備画像に切り替わって、一斉演出開始まで、この準備画像が表示される演出は、スピーカ120からの演出音の出力とともに発展演出の一例に相当する。
図16は、これまで説明した発展演出とは異なる他の発展演出の例を段階的に示す図である。
この図16には、左側の縦一列における例、中央の縦一列における例、右側の縦一列における例の合計3つの例が示されている。これら3つの例のいずれにおいても、背景画像に対応付けられたキャラクタが表示される。このキャラクタは、例えば、保留アイコンの表示態様を変化させる際に活躍する。
左側の縦一列における例では、図16(a)において、装飾図柄表示装置208の背景画像は城下町の背景画像であり、その背景画像の右下には、城下町の背景画像に対応付けられた殿様のキャラクタC1が表示されている。また、変動アイコンcは左端に表示され、保留アイコンh1〜h3も左側に表示されている。なお、第4図柄2081,2082の表示位置はこれまでと同じである。この図16(a)に示す装飾図柄表示装置208における表示は第一の演出表示の一例に相当する。
図16(b)では、発展演出が開始され、装飾図柄表示装置208の表示画面が均等に四分割され、左上の領域には暗闇の背景画像が表示され、右下の領域にはこれまでの城下町の背景画像が表示され、左下と右上それぞれの領域は黒一色で塗りつぶされている。左上の暗闇の背景画像の右下には、その背景画像に対応付けられた爺のキャラクタC2が表示されているが、右下の城下町の背景画像には、侍のキャラクタが表示されていない。背景画像に対応付けられたキャラクタの表示は、第二の表示の一例に相当する。図16(b)に示す爺のキャラクタC2は、図16(a)に示す殿様のキャラクタC1よりも小さい。なお、左隅に縮小表示された装飾図柄の変動表示、保留アイコンh1〜h3、第4図柄2081,2082、および変動アイコンcの表示位置には変化はなく、表示サイズも変化はない。
図16(c)では、左上の暗闇の背景画像が拡大表示され、城下町の背景画像は縮小表示されている。また、黒一色で塗りつぶされた左下と右上それぞれの領域も縮小されている。暗闇の背景画像の拡大表示に伴い、爺のキャラクタC2は、右斜め下に向かって拡大されながら移動し、表示位置が変化している。すなわち、爺のキャラクタC2の表示は、暗闇の背景画像との相対的な位置は同じであるが、装飾図柄表示装置208の表示画面における表示位置は変化している。また、表示サイズも大きくなっている。なお、左隅に縮小表示された装飾図柄の変動表示、保留アイコンh1〜h3、第4図柄2081,2082、および変動アイコンcの表示位置は、ここでも変化はなく、表示サイズも変化はない。4つの領域のうちのいずれか1つの領域が拡大表示する演出も発展演出の一部である。
図16(d)では、背景画像が完全に暗闇の背景画像に切り替わり、爺のキャラクタC2も、表示画面全体の右下の位置に表示されており、ここでの発展演出は成功である。なお、発展演出が終了した後でも、左隅に縮小表示された装飾図柄の変動表示、保留アイコンh1〜h3、第4図柄2081,2082、および変動アイコンcの表示位置に変化はない。図16(b)から同図(d)直前までに示す発展演出の表示が第二の演出表示の一例に相当する。
以上説明した左側の縦一列における例では、発展演出が開始されてからキャラクタが表示がなされている背景画像が拡大表示されたが、中央の縦一列における例ではその逆である。すなわち、図16(B)では、暗闇の背景画像にはキャラクタが表示されておらず、右下の城下町の背景画像に侍のキャラクタC1が表示されている。しかしながら、図16(C)では、キャラクタが表示されていない暗闇の背景画像が拡大表示され、キャラクタが表示されていた城下町の背景画像は縮小表示されている。図16(D)では、背景画像が完全に暗闇の背景画像に切り替わるが、まだこの段階では、暗闇の背景画像に対応付けられたキャラクタは表示されていない。このキャラクタC2は、図16(E)が示すように、暗闇の背景画像への切り替えが完了した後に、表示画面全体の右下の位置に突如出現する。
また、右側の縦一列における例では、発展演出が開始されてから複数の背景画像にそれぞれのキャラクタが表示される。すなわち、図16(い)では、暗闇の背景画像にも、城下町の背景画像にも、それぞれのキャラクタC2,C1が表示されている。左側の縦一列における例も、中央の縦一列における例も、発展演出が成功した例であったが、この右側の縦一列における例は、発展演出が失敗する例である。図16(う)では、これまでと同じ城下町の背景画像の方が拡大表示を開始している。そして、図16(え)では、背景画像が完全に城下町の背景画像に戻ってしまっており、侍のキャラクタC1も、表示画面全体の右下の位置に表示されており、ここでの発展演出は失敗である。
なお、図16に示す3つの例の発展演出は、一台のパチンコ機(同一のパチンコ機)100に搭載されている演出である。また、図12〜図16を用いて説明した発展演出も、一台のパチンコ機(同一のパチンコ機)100に搭載されている演出であってもよい。
図17は、ボタン演出と発展演出の複合演出の一例を段階的に示す図である。
図17(b)で装飾図柄表示装置208に城下町の背景画像が表示されている状態で特図1の図柄変動表示が開始され、同図(c)でリーチ状態になり、装飾図柄表示装置208には、「リーチ」という文字表示がなされる。図17(d)では、ボタン演出が開始され、装飾図柄表示装置208の中央には、ボタン画像136aと、操作促進表示としての、矢印の表示136bおよび「押せ」という文字表示と、残期間メータ表示136cとの3つがワンセットになってボタン演出画像として表示されている。このボタン演出画像(136a,136b,136c)の表示は、操作関連表示の一例に相当し、残期間メータ表示136cは、期間関連表示の一例に相当する。また、図17(d)に示すチャンスボタンランプ138は、赤色に点灯し始め、押下を促している。ボタン演出は、リーチ状態になると開始され、スーパーリーチへの発展を占う演出であってもよい。あるいは、この後開始される発展演出の開始前に開始され、発展演出の成否を占う演出であってもよい。この図17(d)に示す状態(第一の状態の一例に相当)は、チャンスボタン136の操作を受け付ける状態である。
残期間メータ表示136cのメータがわずかに(ここでは1/10程度)減った段階で、図17(e)に示すように発展演出が開始され、装飾図柄表示装置208の表示画面の左端から暗闇の背景画像が出現してくる。遊技者は、チャンスボタン136を操作せず、発展演出が開始されても、ボタン演出は継続しており、ボタン演出画像(136a,136b,136c)の表示位置に変化はない。しかし、この例では、発展演出が開始されると、発展演出に注目を集めさせるためにボタン演出画像(136a,136b,136c)が表示されていても、チャンスボタン136の操作を強制的に受け付けない操作強制無効期間が開始される。すなわち、ボタン演出と発展演出のうちボタン演出のみが実行されている場合には、チャンスボタン136の操作を受け付ける操作有効期間であるが、発展演出が開始されると、操作有効期間であっても、その発展演出の開始と同時に操作強制無効期間になり、発展演出が終了するまで操作強制無効期間は継続する。なお、ボタン演出の後に発展演出が開始されることが当初から決まっている場合には、ボタン演出のみが開始された時点で早々に操作強制無効期間を開始してもよい。発展演出が終了した段階で、チャンスボタン136の操作を受付ける残期間が残っている場合(残期間メータ表示136cが0になっていない場合)には、残期間の間だけ操作有効期間が確保される。チャンスボタンランプ138は、操作強制無効期間であっても、残期間メータ表示136cが0になるまで、赤色に点灯し続ける。
なお、操作を強制的に受け付けないとは、そもそも、操作検出信号を受信したか否かを判定すらしないで、操作検出フラグを常時オフにしておくことや、上記判定は行うが、判定結果は無視して、操作検出フラグを常時オフにしておくことや、上記判定結果に基づき操作検出フラグをオンにするが、操作検出フラグの状態に関係なく、操作非検出として処理(例えば、演出実行抽選処理等)を進めることであってもよい(以下、同じ)。
また、操作強制無効期間は、ボタン操作した場合に実行される演出が発行されない期間、あるいは実行されない期間であってもよい(以下、同じ)。
さらに、ここでの発展演出は、図17(b)の図柄変動表示の開始の際には、例えば、実行可否抽選に当選する等して、実行することが決定されているが、始動入賞を契機に実行可否抽選が行われて、発展演出の実行が決定される態様であってもよく、この態様によれば、図柄変動表示の開始の後に、実行することが決定される場合もある。例えば、大当りの期待が高い熱い保留を取得した際に発展演出が開始されたり、あるいは、熱い保留の取得後のあるタイミングで発展演出が開始され、先読みゾーンに突入する態様であってもよい。
発展演出が継続している図17(f)のタイミングでチャンスボタン136が操作されても、操作強制無効期間であるため、何ら変化がない。すなわち、図10(g)に示すような、“CHANCE”という予告表示がカットインすることはなく、図17(g)に示すように、発展演出は継続され、暗闇の背景画像がさらに右側へ向けて移動し、ボタン演出画像(136a,136b,136c)も表示されたままである。なお、ボタン演出画像のうちの残期間メータ表示136cのメータは減少を続けている。
残期間メータ表示136cが0になると(チャンスボタン136の操作を受付ける残期間が0になると)、ボタン演出画像(136a,136b,136c)全部が消え、チャンスボタンランプ138は、白色の点灯状態、あるいは消灯状態に戻る。この例では、その後、発展演出が終了する。図17(i)では、装飾図柄表示装置208の背景画像が完全に暗闇の背景画像に置き換わっており、発展演出は成功に終わっている。図17(e)から同図(h)の直前までに示された発展演出の表示が、発展演出表示の一例に相当する。また、ボタン演出画像(136a,136b,136c)全部が消え、チャンスボタンランプ138は、白色の点灯状態、あるいは消灯状態に戻っている。
図17(i)に示す装飾図柄表示装置208では、スーパーリーチCに発展している。この例でも図12の例と同じく、背景画像が暗闇の背景画像になると、必ず、スーパーリーチCに発展するが、図12で説明したように、必ずしもそうでなくてもよい。
以上説明した例では、操作強制無効期間は、図17(d)と同図(e)の間から、図17(g)と同図(h)の間までの期間になる。上述のごとく、操作強制無効期間の開始は、ボタン演出の開始と同時であってもよい。また、発展演出の開始よりも後であってもよい。一方、操作強制無効期間の終了は、発展演出の終了よりも先に、チャンスボタン136の操作を受付ける残期間が0になった場合(残期間メータ表示136cが0になった場合)には、0になった時点になり、発展演出が終了しても、チャンスボタン136の操作を受付ける残期間が残っている場合には、発展演出の終了時点になる。
また、ボタン演出の実行期間(操作関連表示表示期間の一例に相当)は、図17(d)から、図17(g)と同図(h)の間までの期間になる。なお、チャンスボタン136の操作を受付ける残期間が残っていても(残期間メータ表示136cが残っていても)、発展演出が終了すれば、その発展演出と同時に終了してもよいし、あるいは、残期間に関係なく、実行時間が予め決めておいた時間に達すると強制的に終了させてもよい。強制的に終了させる場合には、残期間メータ表示136cが残っているのに、その残期間メータ表示136cも含めてボタン演出画像が消えることになる。なお、ボタン演出は、操作を受け付ける状態(操作強制無効期間ではない期間)でチャンスボタン136が操作されることで終了する。
さらに、発展演出の実行期間(発展演出表示表示期間の一例に相当)は、図17(d)と同図(e)の間から、図17(h)までの期間になる。
なお、ボタン演出からのスーパーリーチへの発展よりも、発展演出が成功してスーパーリーチへ発展する方が、遊技者とって大当りの期待度は高い。
また、ボタン演出画像は、ボタン画像136aのみであってもよいし、操作促進表示のみであってもよいし、残期間メータ表示136cのみであってもよい。あるいは、ボタン演出画像は、ボタン画像136aと操作促進表示のみの組合せであってもよいし、ボタン画像136aと残期間メータ表示136cのみの組合せであってもよいし、操作促進表示と残期間メータ表示136cのみの組合せであってもよい。さらに、操作促進表示としては、矢印の表示136bおよび「押せ」という文字表示のセットの他、矢印の表示136bのみであってもよいし、操作を促す文字表示のみであってもよい。
さらに、装飾図柄表示装置208に表示されるタイミングと、チャンスボタン136の操作を検出するタイミングとは、装飾図柄表示装置208を制御する基板(例えば、図4に示すVDP434が実装された基板)と、チャンスボタン136の操作を受け付ける基板(例えば、図4に示すセンサ回路428の基板)とが異なるため、タイムラグが生じる。そのため、このタイムラグによって、表示タイミングと操作タイミングが一致していてもずれたりすることもあるが、たまたま一致することもある。あるいは、制御基板を一つにまとめることで常に一致する場合もあり得る。さらに、装飾図柄表示装置208に表示されるタイミングと、操作強制無効期間の開始タイミングあるいは終了タイミングとについても、同様に、ずれたり、一致したりすることがある。図17に示す例では、操作強制無効期間の開始タイミングと、発展演出の実行期間(発展演出表示表示期間)の開始タイミングは一致しているが、厳密には、制御状のタイムラグによりズレる場合もあり得る。、また、操作強制無効期間の終了タイミングと、ボタン演出の実行期間(操作関連表示表示期間)の終了タイミングも一致しているが、厳密には、制御状のタイムラグによりズレる場合もあり得る。
以上の説明では、操作強制無効期間は、発展演出の途中で終了する場合はなかったが、発展演出の途中で終了する場合があってもよい。例えば、発展演出の特定の部分のみに特に注目をさせたい場合には、その特定の部分が終了すれば、ボタン操作を受け付ける。
図17を用いて説明した複合演出を実行可能な遊技台では、ボタン演出が発生する際には、発展演出が開始されないように制御することもできるが、ここではあえて、そのような制御は行わず、発展演出の開始を規制していない。そのため、ボタン演出と発展演出が重複して実行されることがあり、この場合には、一方の演出が他方の演出によって目立たなくなってしまう恐れがある。そこで、操作強制無効期間を設け、発展演出に注目を集めさせることができるようにしている。また、操作強制無効期間が開始される前の早期のタイミングでの操作を促すことができる場合もある。なお、ボタン演出と発展演出が重複して実行されることは、演出抽選における実行確率からすると、非常に稀である場合もあるが、このときにでも、操作強制無効期間を設けておくと、発展演出に注目を集めさせることができる場合があり、好ましい。
図17を用いて説明した複合演出では、操作強制無効期間を設けたことで、発展演出に注目を集めさせることができる場合がある。また、操作強制無効期間が開始される前の早期のタイミングでの操作を促すことができる場合もある。
図18は、操作強制無効期間が発展演出の途中で終了する例を段階的に示す図である。
この例では、図17(g)の状態と同じ状態である図18(g)のタイミングで、操作強制無効期間が終了する。すなわち、操作強制無効期間が発展演出の途中で終了する。操作強制無効期間中であっても、操作強制無効期間が終了しても、ボタン演出画像(136a,136b,136c)は表示されており、残期間メータ表示136cのメータも時間経過に伴い減っていき、チャンスボタンランプ138も、赤色の点灯状態であることから、操作強制無効期間が終了したか否かは遊技者は外観上からはわからない。なお、操作強制無効期間中であることを報知する演出を実行し、操作強制無効期間が終了した場合には、その演出も終了させて、操作強制無効期間が終了したことをわからせるようにしてもよい。あるいは、チャンスボタン136の点灯態様を、操作強制無効期間中と操作強制無効期間が終了した後とで異ならせてもよい。例えば、ボタン演出開始前は白色の点灯態様であるのに対し、操作強制無効期間中は青色の点灯態様にし、操作を受け付けることができる状態では赤色の点灯態様にしてもよい。
発展演出がさらに続く図18(h)では、遊技者がチャンスボタン136を操作し、同図(i)に示すように、“CHANCE”という予告表示が、暗闇の背景画像に90%程度置き換わった背景画像にオーバーラップするように割り込んで表示され、その後、図18(j)ではスーパーリーチAに発展している。なお、スーパーリーチAに発展する時点で、タイミング良く発展演出が終了し、暗闇の背景画像に置き換わっているが、発展演出が終了するまで、スーパーリーチ演出の開始を遅延させてもよい。また、発展演出が成功してスーパーリーチへ発展する図17の例では大当りの期待度が相対的に高いスーパーリーチCに発展しているが、ここでは、ボタン演出からのスーパーリーチへの発展であったため、大当りの期待度が相対的に低いスーパーリーチAに発展している。ただし、ボタン演出からのスーパーリーチへの発展であっても、スーパーリーチCに発展する場合があってもよい。
図19は、発展演出に失敗した後にチャンスボタンランプ138の操作が受け付けられる例を段階的に示す図である。
この例では、図17(g)の状態と同じ状態である図19(g)の後に、発展演出は終了する。この例における発展演出は失敗に終わり、背景画像は、発展演出が開始される前の城下町の背景画像に戻っている。なお、暗闇の背景画像は、即座に左側に移動し一瞬にして城下町の背景画像に戻ってもよいし、右側に移動する速度と同じ速度で左側に移動してもよい。
図19(h)では、城下町の背景画像にボタン演出画像(136a,136b,136c)が表示されており、発展演出は終了しても、ボタン演出は継続している。このように、発展演出が終了しても、チャンスボタン136の操作を受付ける残期間が残っている場合(残期間メータ表示136cが0になっていない場合)には、ボタン演出が継続する場合がある。すなわち、この例では、操作強制無効期間は、発展演出の終了と同時に終了する。
なお、暗闇の背景画像が右側に移動する速度と同じ速度で左側に移動し始めたら、操作強制無効期間が終了になるようにしてもよい。遊技者は、暗闇の背景画像が左側に移動し始めた瞬間に発展演出は失敗であったことに気付き、この場合には、チャンスボタン136の操作を少しでも早く認めてあげることで、遊技意欲の持続につながる場合がある。
また、この例では、チャンスボタン136の操作を受付ける残期間が残っていたので、ボタン演出が継続するが、その残期間が残っていなくても、発展演出に失敗したことを契機に、ボタン演出を再度最初から行うようにしてもよい。
図20は、発展演出の開始が遅れた場合の例を段階的に示す図である。
図17等に示す例では、残期間メータ表示136cのメータが1/10程度減った段階で発展演出が開始されたが、この例では、6/10程度も減った段階で、図20(f)に示すように発展演出が開始される。遊技者は、この遅めの発展演出が開始された後に、タイミングでチャンスボタン136を操作する。すなわち、図20(g)に示すように、残期間メータ表示136cのメータが2/10程度しか残っていないタイミングでチャンスボタン136を操作する。このタイミングは、操作強制無効期間であり、チャンスボタン136の操作は強制的に受け付けられず、やがて、図20(h)に示すようにチャンスボタン136の操作を受付ける残期間が0になり、ボタン演出が終了する。図20(i)に示すように、ボタン演出が終了しても発展演出は継続しており、結局ここでは発展演出は失敗に終わり、背景画像は、発展演出が開始される前の城下町の背景画像に戻っている(図20(j)参照)。この例では、発展演出が失敗に終わっても、チャンスボタン136の操作を受付ける残期間が0になってしまっているので、チャンスボタン136の操作は受け付けられない。
図21は、ボタン演出が開始されてすぐにチャンスボタン136の操作が行われた例を段階的に示す図である。
図21に示す例では、同図(d)でボタン演出が開始されると、遊技者は、同図(e)に示すようにチャンスボタン136を即座に操作する。すなわち、発展演出が開始される前にチャンスボタン136を操作する。この例では、発展演出が開始される前は、操作強制無効期間ではなく、チャンスボタン136の操作を受け付ける状態にあり、図20(f)には、“CHANCE”という予告表示が、城下町の背景画像にオーバーラップするように割り込んで表示され、その後、同図(g)ではスーパーリーチAに発展している。
そして、その後に発展演出が開始され(図21(h)参照)、図21(i)に示すように、発展演出成功からスーパーリーチCにさらに発展する。
発展演出は、例えば、図21(c)等に示すリーチ状態の開始から予め定められた時間を経過すると開始される演出であってもよく、この例のように、チャンスボタン136の操作タイミングが早いと、チャンスボタン136操作に基づく演出(ここではスーパーリーチA)を見ることができ、このことを項略本等で知った遊技者は、チャンスボタン136操作に基づく演出を見ようとして、チャンスボタン136を早いタイミングで操作するようになり、操作促進につながる。また、発展演出の開始前にチャンスボタン136が操作された場合には、例え、発展演出の開始タイミングが到来しても、“CHANCE”等の予告表示や、チャンスボタン136操作に基づく演出(例えば、スーパーリーチ演出)の実行を優先し、発展演出の開始タイミングを遅延させるようにしてもよい。また反対に、発展演出を優先させてもよい。
以上説明したように、他の演出実行中に、発展演出が開始されて煽り、その発展演出が、成功する場合(演出が発展(スーパーリーチ演出に発展)する場合)と、失敗する場合(演出が発展しない場合)とがある。なお、ここにいう他の演出とは、ボタン演出に限らず、様々な演出であってもよく、島設備の一斉演出であってもよい。
なお、発展演出における背景画像の最初の出現位置は、様々であってもよく、例えば、装飾図柄表示装置208の表示画面の中心に縮小表示された状態で出現してもよい。また、発展演出の終了タイミングは、発展演出を開始した図柄変動表示の実行期間内であればいつでもよい。なお、複数回の図柄変動表示にまたがって発展演出を行ってもよい。
また、ボタン演出の開始タイミングやボタン演出画像(136a,136b,136c)の表示開始タイミングと、発展演出が開始されるタイミングとの間に法則性を持たせてもよい。例えば、ボタン演出画像(136a,136b,136c)が表示されて残期間メータ表示136cのメータが、予め定められた位置まで減った場合に、発展演出が開始される態様であってもよい。
また、以上の説明では、ボタン演出が開始された後に、発展演出が開始され、操作強制無効期間の間も、チャンスボタン138は赤色に点灯し、発展演出成功となる例や、反対に発展演出失敗となる例について説明した。また、操作強制無効期間が終了しても、ボタン操作の残期間が残っている場合には、ボタン操作の受付が復活する例や、残期間が残っておらず、ボタン操作の受付が復活しない例についても説明した。さらに、発展演出が開始される前にボタン操作を行い、操作結果(“CHANCE”という予告表示)は、発展演出に持ち越さない例についても説明した。なお、操作結果を発展演出に持ち越す場合があってもよい。
図22は、チャンスボタン136の操作に基づく演出としてランク表示がなされる例を段階的に示す図である。
この例でも、発展演出が開始される前にチャンスボタン136が操作され(図22(e)参照)、図22(f)には、“CHANCE”という予告表示が、城下町の背景画像にオーバーラップするように割り込んで表示され、その後、同図(g)ではスーパーリーチAに発展している。チャンスボタン136の操作に基づく演出の一つは、このスーパーリーチAの演出であるが、この例では、チャンスボタン136の操作に基づくもう一つの演出としてランク表示rvの演出が付加されている。ランク表示rvは、大当りの予告演出の一種であって、大当りの期待度は、ランクAが最も高く、ランクFが最も低い。図22(h)に示す装飾図柄表示装置208には、左下に「ランクC達成」というランク表示rvがなされている。ここでのランク表示rvは、“CHANCE”という予告表示に対応したランクCであってもよいし、スーパーリーチAに対応したランクCであってもよく、“激熱”という予告表示ではランクAになり、スーパーリーチCでもランクAになる。
なお、ランク表示は、他の予告演出の期待度を、段階的に報知する表示であってもよい。例えばSSランク、Sランク、Nランク、Nランク、SNランクの5段階の表示であってもよい。また、予告としての機能を直接は持たずに、単に他の予告の期待度を映像化しているものであってもよい。
この例では、チャンスボタン136の操作タイミングが早いとランク表示rvを見ることができ、大当りの期待度の目安になる。
そして、その後に発展演出が開始されてもランク表示rvは左下に表示されたままであり(図22(h)参照)、図22(i)に示すように、発展演出成功からスーパーリーチCにさらに発展しても、ランク表示rvは左下に表示されたままである。このように、チャンスボタン136の操作に基づく演出が、発展演出が終了した後も履歴として残り、持ち越される。なお、ランク表示rvが持ち越されることにより、キャラクタ表示やアイコン表示がランク表示によって隠される場合もある。
図23は、ボタン演出画像が複数表示されるボタン演出の例を段階的に示す図である。
図23(c)では、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cそれぞれにおいて行われていた装飾図柄の変動表示は、左隅に縮小表示され、左図柄表示領域208aには「A」のカードが表示され、中図柄表示領域208bには「B」のカードが表示され、右図柄表示領域208cには「C」のカードが表示されている。このように各カードに表示されている図柄は、特殊図柄であって、装飾図柄の一種である。
図23(d)では、各カードの上にボタン演出画像(136a,136b,136c)が表示され、3回のボタン操作を促す。
図23(e)では、チャンスボタン136の1回目の操作が行われ、同図(f)では、「A」のカードが、殿様のキャラクタC1の顔に変化している。なお、殿様のキャラクタC1の顔以外に、その他のキャラクタの顔に変化する場合もある(以下、同じ。)。
図23(g)では、チャンスボタン136の2回目の操作が行われ、同図(h)では、「B」のカードが、殿様のキャラクタC1の顔に変化している。
図23(i)では、チャンスボタン136の3回目の操作が行われ、同図(j)では、「C」のカードが、殿様のキャラクタC1の顔に変化し、殿様のキャラクタC1の顔が3つ揃う。すなわちここでは、チャンスボタン136を操作することで、絵合わせゲームが行われたことになり、この例では絵合わせゲームに成功したことになる。
やがて、図23(k)に示すように、3つ並んだ殿様のキャラクタC1の顔を覆うように、“激熱”という予告表示が割り込んで表示される。なお、この例では、各カードの上にボタン演出画像(136a,136b,136c)が表示されたが、最初に「A」のカードの上にボタン演出画像(136a,136b,136c)が一つだけ表示され、チャンスボタン136が操作されると、「B」のカードの上にボタン演出画像(136a,136b,136c)が一つ表示され、チャンスボタン136が再び操作されると、「C」のカードの上にボタン演出画像(136a,136b,136c)が一つ表示される態様であってもよい。
図24は、発展演出と図23を用いて説明したボタン演出画像が複数表示されるボタン演出の複合演出の一例を段階的に示す図である。
図24(a)では、各表示領域208a〜208cにカードが表示されており、同図(b)では、図23を用いて説明したボタン演出画像が複数表示されるボタン演出が開始される。チャンスボタン136の一回目の操作を終えたところで、発展演出が開始され、図24(e)では、装飾図柄表示装置208の表示画面の左端から暗闇の背景画像が出現してきている。
発展演出が開始されると、操作強制無効期間が開始され、図24(f)で、チャンスボタン136の二回目の操作を行っても、その操作は強制的に受け付けられず、やがて、チャンスボタン136の操作を受付ける残期間が0になり、その後、発展演出は成功に終わり、図24(h)ではスーパーリーチCの演出が開始されている。
なお、発展演出が失敗に終わった場合は、チャンスボタン136の操作を受付ける残期間に関係なく、チャンスボタン136の操作を受け付けるようにしてもよい。
図24(h’)でもスーパーリーチC演出が開始されているが、その後、図24(i’)に示すように、“激熱”という予告表示が割り込んで表示される。ここでは、チャンスボタン136の操作が3回行われなかったが、予告表示が表示されている。この予告表示は、チャンスボタン136の操作を1回も行わなくても表示される。
図25は、保留アイコンがチャンスボタン136の表示態様で表示される一例を段階的に示す図である。
図25(a)に示す装飾図柄表示装置208には、4つの保留アイコンh1〜h4が表示されており、これらのうち、始動入賞タイミングが最も新しい4番目の保留アイコンh4のみが、チャンスボタン136の表示態様(以下、ボタン表示態様という。)で表示されている。ボタン表示態様は、デフォルトの表示態様である黒丸の表示態様に、図1に示すチャンスボタン136を模したボタン画像136aと、チャンスボタン136の操作を促す促進表示としての矢印の表示136bの組合せが付加された表示態様であって、チャンスボタン136の操作を受付ける残期間を表す表示は含まれていない表示態様である。このボタン表示態様は、操作関連表示態様の一例に相当する。保留アイコンの表示態様をボタン表示態様にすることによって、ボタン演出が実行されている。ただし、特図の図柄変動表示の実行中しか、チャンスボタン136の操作を受け付けず、特図の図柄変動表示の停止表示中は操作強制無効期間に相当する。また、この例では、チャンスボタン136の点灯態様は、常時、白色の点灯態様であるが、ボタン表示態様の保留アイコンが表示されている間は、常時、赤色の点灯態様であってもよい。あるいは、ボタン表示態様の保留アイコンが表示されている特図の図柄変動表示の実行中に限って赤色の点灯態様とし、ボタン表示態様の保留アイコンが表示されていても特図の図柄変動表示の停止表示中は青色の点灯態様としてもよい。
特図の図柄変動表示の停止表示中である図25(c)のタイミングで、遊技者は、チャンスボタン136を操作するが、操作強制無効期間のため、操作は強制的に受け付けられず、図25(d)でも4番目の保留アイコンh4はボタン表示態様のままである。
図25(e)では、次の特図1の図柄変動表示が開始され、保留アイコンは左へ一つシフト移動し、その結果、ボタン表示態様の保留アイコンは3番目の保留アイコンh3になる。
図25(f)では、図柄変動表示の実行中にチャンスボタン136が操作され、図25(g)では、それまでボタン表示態様であった3番目の保留アイコンh3の表示態様が、エフェクトの表示態様に一旦変化し、同図(h)では、殿様のキャラクタC1の顔の表示態様に変化している。この殿様のキャラクタC1の顔の表示態様は、大当りの期待度が高い先読み予告の表示態様である。このように、チャンスボタン136の操作が受け付けられて大当りの期待度が高い表示態様に変化した場合は、ボタン演出成功に相当し、反対に、デフォルトの表示態様に戻ったり、大当りの期待度が低い表示態様(例えば、バツ印の表示態様)に変化した場合は、ボタン演出失敗に相当する。なお、ボタン表示態様も先読み予告の表示態様の一種と見ることもできる。
なお、ボタン表示態様は、ボタン画像136aのみであってもよいし、操作促進表示のみであってもよいし、残期間メータ表示136cのみであってもよいし、ボタン画像136aと操作促進表示と残期間メータ表示136cの組合せであってもよい。あるいは、ボタン表示態様は、ボタン画像136aと残期間メータ表示136cのみの組合せであってもよいし、操作促進表示と残期間メータ表示136cのみの組合せであってもよい。さらに、操作促進表示としては、矢印の表示136bおよび「押せ」という文字表示のセットの他、矢印の表示136bのみであってもよいし、操作を促す文字表示のみであってもよい。
図26は、保留アイコンがチャンスボタン136の表示態様で表示される他の一例を段階的に示す図である。
図25に示す例では、ボタン表示態様の保留アイコンは、保留増加時(始動入賞時)に最初からボタン表示態様で表示される。一方、この図26に示す例では、ボタン表示態様の保留アイコンは、保留増加後(始動入賞後)に、デフォルトの表示態様から変化して表示される。図26(a)に示す装飾図柄表示装置208には、4つの保留アイコンh1〜h4がいずれもデフォルトの表示態様で表示されている。これらの保留アイコンh1〜h4は、演出表示領域208dの左側に表示されており、右隅にはスペースが確保されている。
図26(b)では、特図1の図柄変動表示が開始される。ここで開始された特図1の図柄変動表示は、図26(l)まで継続する。
図26(c)〜同図(e)では、スペースが確保された右隅に、殿様のキャラクタC1が、画面下方から徐々に上昇してくる。この殿様のキャラクタC1は、右肩に、図1に示すチャンスボタン136を模したボタン136xをかついでいる。ここでは、操作を促す画像等は付加されておらず、単なるボタン136xの画像である。図26(f)では、右肩にボタン136xをかついだ殿様のキャラクタC1が、そのボタン136xを投げる。ここでの単なるボタン136xの画像は、ボタン操作を促しているとはいえず、単なるボタン136xの画像が表示されただけでは、ボタン操作を受け付ける期間は開始されない。すなわち、ボタン操作は受け付けられない。投げられたボタン136xはどこに到達するか不明であるが、図26(h)では、三番目の保留アイコンh3に到達し、それまでデフィルトの黒丸の表示態様であった三番目の保留アイコンh3が、ボタン136xの画像に置き換わる。次いで、図26(i)に示すように、ボタン136xの画像に、チャンスボタン136の操作を促す促進表示としての矢印の表示136bが付加され、三番目の保留アイコンh3の表示態様は、ボタン表示態様になる。保留アイコンh3の表示態様がボタン表示態様になると、ボタン操作を受け付ける期間が開始され、ボタン操作を受け付ける。ただし、チャンスボタン136の点灯態様は、保留アイコンh3の表示態様がボタン表示態様になっても、白色の点灯態様のままである。
図26(j)〜同図(k)では、ボタン136xを投げ終えた殿様のキャラクタC1が、徐々に下降し、同図(l)では、表示画面から完全に消える。
図27は、エフェクト効果によるボタン演出の一例を段階的に示す図である。
図27(a)ではリーチ状態が開始される。リーチ状態が開始されると、ボタン演出が開始される。図27(b)では、ボタン演出が開始され、まずは、図1に示すチャンスボタン136を模したボタン画像がエフェクト効果によって左右に分かれて半透明状に表示されている。この段階では、ボタン操作を受け付ける期間は開始されず、ボタン操作は受け付けられない。左右に分かれて半透明状に表示されたボタン画像136a’は、時間の経過とともに互いに接近し合い、やがて一つに合体し、ボタン画像136aになる。この段階でも、単なるボタン画像136a’にしかすぎず、ボタン操作を促しているとはいえないことから、ボタン操作を受け付ける期間はまだ開始されず、ボタン操作は受け付けられない。最後に、操作促進表示としての、矢印の表示136bおよび「押せ」という文字表示と、残期間メータ表示136cとが追加され、ボタン演出画像(136a,136b,136c)が表示される。ボタン演出画像(136a,136b,136c)が表示されると、それまで白色に点灯していたチャンスボタン136は、赤色に点灯し、ボタン操作を受け付ける期間が開始され、ボタン操作を受け付ける。
図28は、発展演出と保留アイコンがチャンスボタン136の表示態様で表示されるボタン演出の複合演出の一例を段階的に示す図である。
図28(a)では、3つ表示されている保留アイコンのうち三番目の保留アイコンh3の表示態様がボタン表示態様であり、ボタン演出が行われている。ボタン表示態様の保留アイコンh3は、操作関連表示の一例に相当する。また、特図1の図柄変動表示中である。ここで行われている特図1の図柄変動表示は、図28(g)の直前まで継続される。ボタン表示態様の保留アイコンが特図1の図柄変動表示中に表示されている状態で、図28(b)に示すように発展演出が開始され、装飾図柄表示装置208の表示画面の左端から暗闇の背景画像が出現してくる。特図1の図柄変動表示中ではあるが、発展演出が開始されたことで操作強制無効期間が開始される。したがって、図28(c)のタイミングでチャンスボタン136が操作されても、その操作は強制的に受け付けられず、図28(d)でも3番目の保留アイコンh3はボタン表示態様のままである。
やがて、図28(e)に示すように発展演出が成功に終わり、背景画像は暗闇の背景画像に切り替わる。この段階でも、3番目の保留アイコンh3はボタン表示態様のままである。図28(f)では、発展演出が成功に終わったことによりスーパーリーチCの演出が開始されている。スーパーリーチCの演出が開始されると、保留アイコンh1〜h3は総て消え、視認不能になっている。したがって、ボタン表示態様の保留アイコンh3も消えてしまっている。
図28(g)では、スーパーリーチ演出が開始されながらも、暗闇の背景画像で左上に縮小表示された装飾図柄の変動表示では、ハズレの装飾図柄の組合せが表示され、同図(h)では、城下町の背景画像に戻って、左図柄表示領域208aに「装飾3」、中図柄表示領域208bに「装飾2」、右図柄表示領域208cに「装飾3」が停止表示されている。図28(h)では、スーパーリーチ演出中に消えていた保留アイコンの表示が復活し、ボタン表示態様の保留アイコンh3も表示されている。しかしながら、特図の図柄変動表示が停止表示中であるため、操作強制無効期間であり、このタイミングでチャンスボタン136を操作しても、操作は強制的に受け付けられない。保留アイコンの表示態様を用いたボタン演出では、その保留アイコンの表す保留が消化されるまでボタン演出を継続可能(ボタン表示態様で表示継続可能)であり、図28(h)に示すボタン表示態様の保留アイコンh3は、次の図柄変動表示が開始されると、2番目の保留アイコンh2にシフト移動し、さらに、1番目の保留アイコンh1としても表示可能である。またさらに、1番目の保留アイコンh1がボタン表示態様で表示されている状態で、その1番目の保留アイコンh1の表す保留が消化されると、当該1番目の保留アイコンhは変動アイコンcに変化し、変動アイコンcに変化してもボタン表示態様で表示されるようにしてもよい。
なお、この例でも、図25に示す例と同じく、チャンスボタン136の点灯態様は、常時、白色の点灯態様であるが、ボタン表示態様の保留アイコンが表示されている間は、常時、赤色の点灯態様であってもよい。あるいは、ボタン表示態様の保留アイコンが表示されている特図の図柄変動表示の実行中に限って赤色の点灯態様とし、ボタン表示態様の保留アイコンが表示されていても特図の図柄変動表示の停止表示中は青色の点灯態様としてもよい。
スーパーリーチ演出が開始された図28(f)に続く、他の例の図28(i)では、ボタン表示態様の保留アイコンh3が消えている状態でスーパーリーチ演出の実行中にチャンスボタン136を操作する。ここでのチャンスボタン136の操作は有効に受け付けられ、図28(j)では、同図(g)と同じく、暗闇の背景画像で左上にハズレの装飾図柄の組合せが表示されている。この図28(g)の段階でも保留アイコンは消えており、同図(h)に示す、城下町の背景画像に戻って装飾図柄の停止表示が行われる段階で保留アイコンの表示は復活する。表示が復活した保留アイコンのうち、スーパーリーチ演出前はボタン表示態様であった3番目の保留アイコンh3は、スーパーリーチ演出中にボタン操作がされたことで、殿様のキャラクタC1の顔の表示態様に変化して、復活表示されている。なお、スーパーリーチ演出中にボタン操作がされ、その操作が有効に受け付けられた場合には、スピーカ120から演出音を出力したり、チャンスボタン136の点灯態様を変化(例えば、点滅態様に変化)させてもよい。
図29は、保留アイコンがチャンスボタン136の表示態様で表示されるボタン演出が発展演出実行中に開始された場合の複合演出の一例を段階的に示す図である。
図29(a)では、特図1の図柄変動表示中であり、2つの保留アイコンh1,h2が表示されている。これら2つの保留アイコンh1,h2はいずれもデフォルトの表示態様である。ここで行われている特図1の図柄変動表示は、図29(g)まで継続される。
図29(b)では発展演出が開始され、装飾図柄表示装置208の表示画面の左端から暗闇の背景画像が出現してくる。
図29(c)では、発展演出が継続している状態で第1特図始動口230に入球があり、特図1の保留数が一つ増加し、3番目の保留アイコンh3が追加表示される。ここで追加表示された3番目の保留アイコンh3は、ボタン表示態様で追加表示され、発展演出実行中にボタン演出が開始される。このように、発展演出実行中にボタン演出が開始されると、ボタン演出の開始当初から操作強制無効期間になり、チャンスボタン136の操作を最初から強制的に受け付けない。発展演出が継続している図29(d)のタイミングでチャンスボタン136を操作してもその操作も強制的に受け付けられず、同図(e)に示すように、3番目の保留アイコンh3は、ボタン表示態様のままである。
図29(f)では、発展演出が成功に終わり、背景画像は暗闇の背景画像に切り替わり、次いで、同図(g)に示すようにスーパーリーチCの演出が開始される。
ここで、スーパーリーチCの演出の後、装飾図柄表示装置208に、大当りの装飾図柄の組合せが停止表示される場合であっても、ハズレの装飾図柄の組合せが停止表示される場合であっても、3番目の保留アイコンh3は、ボタン表示態様で復活表示される。ただし、大当りの装飾図柄の組合せが停止表示される場合には、デフォルトの表示態様(黒丸の表示態様)に戻して復活表示するようにしてもよい。あるいは、大当りの装飾図柄の組合せが停止表示される場合には、ボタン表示態様のまま復活表示されるが、大当り遊技が開始された場合には、ボタン表示態様から黒丸の表示態様に戻してもよい。
発展演出が成功に終わった図29(f)に続く他の例を示す図29(g’)では、発展演出が終わったことにより操作強制無効期間が終了しており、チャンスボタン136が操作されると、その操作を有効に受付ける。しかしながら、スーパーリーチ演出が開始されており、保留アイコンは消去されているため、保留アイコンの表示態様の変化を確認することができない。図29(h’)は、装飾図柄表示装置208に、大当りの装飾図柄の組合せが停止表示された場合の例であり、この場合、保留アイコンの表示態様は総てデフォルトの表示態様(黒丸の表示態様)に戻ってしまい、ボタン演出は終了してしまう。このため、保留アイコンの表示態様の変化が不明のままボタン演出が終了してしまったことになる。一方、図29(h’’)は、装飾図柄表示装置208に、ハズレの装飾図柄の組合せが停止表示された場合の例であり、この場合は、保留アイコンの表示態様はデフォルトの表示態様に戻らず、図29(h’’)では、3番目の保留アイコンh3が、殿様のキャラクタC1の顔の表示態様に変化して、復活表示されている。このため、ボタン演出における保留アイコンの表示態様の変化を確認することができる。
なお、停止図柄の表示の際に、保留アイコンの表示を復帰させず、次の図柄変動表示が開始されるタイミングで保留アイコンの表示を復帰させてもよく、この場合には、次の図柄変動表示が開始されるタイミングで、ボタン演出における保留アイコンの表示態様の変化を確認することができる。
図30は、図17に示すボタン演出と発展演出の複合演出の実行中と、発展演出の終了後にも球抜き操作が行われた場合の一例を段階的に示す図であり、図17の説明と重複する説明は省略する。
この例では、図1に示す下皿128から球を抜くことを促す表示(球抜き促進表示の一例に相当)である「球を抜いてください」という文字表示が、図30(a)の段階から装飾図柄表示装置208に表示されている。図30(c)ではリーチ状態になり、同図(d)では、ボタン演出画像(136a,136b,136c)の表示によるボタン演出が開始され、同図(d)と同図(e)の間では、発展演出が開始され、装飾図柄表示装置208の表示画面の左端から暗闇の背景画像が出現してくる。この間、球抜き促進表示は継続して表示されており、図30(e)で、球抜き動作が行われる。球抜き動作が行われると、下皿満タンセンサが下皿満タン状態の是正を検出し、球抜き促進表示は即座に終了する。すなわち、ボタン演出の実行中であっても、あるいは発展演出の実行中であっても、操作強制無効期間中であっても、球抜き促進表示は非表示になる。また逆に、ボタン演出の実行中であっても、あるいは発展演出の実行中であっても、下皿満タンエラーが発生すれば、球抜き促進表示は即座に行われる。
発展演出は成功に終わるが、図30(e)で行った球抜き動作が僅かにしか行われなかった結果、発展演出の終了直後に下皿満タンエラーが再び発生する。発展演出が終了し、暗闇の背景画像に切り替わった後でも、下皿満タンエラーが発生すれば、図30(h)に示すように、「球を抜いてください」という球抜き促進表示が即座に表示され、球抜き動作が行われると、球抜き促進表示は即座に終了する。
図31は、2種類のボタン演出が重複して行われる複合演出の一例を段階的に示す図である。
図31(a)では、3つ表示されている保留アイコンのうち三番目の保留アイコンh3の表示態様がボタン表示態様であり、保留アイコンの表示態様を用いたボタン演出(第一のボタン演出)が行われている。保留アイコンの表示態様を用いたボタン演出は、その保留アイコンが表す保留の図柄変動表示で大当りするか否かを予告する先読み予告の演出に相当する。
図31(b)では、リーチ状態になり、同図(c)では、装飾図柄表示装置208の表示画面の中央部分にボタン演出画像(136a,136b,136c)を表示して行うボタン演出(第二のボタン演出)が開始されている。ボタン表示態様の保留アイコンh3も表示され続けており、2種類のボタン演出が重複して実行されている状態になる。
図31(d)では、発展演出が開始され、画面中央部分にボタン演出画像(136a,136b,136c)を表示して行うボタン演出(第二のボタン演出)に対しては、操作強制無効期間になる。
一方、保留アイコンの表示態様を用いたボタン演出(第一のボタン演出)に対しては、特図の図柄変動表示の実行中は、操作を受付可能であり、特図1の図柄変動表示の実行中である図31(e)のタイミングでチャンスボタン136が操作されると、ボタン表示態様であった3番目の保留アイコンh3が、同図(f)に示すように、殿様のキャラクタC1の顔の表示態様に変化する。なお、操作強制無効期間中の、ボタン演出画像(136a,136b,136c)を表示して行うボタン演出では、残期間メータ表示136cのメータが減っている他は何ら変化はない。
図31(g)でも、発展演出は継続され、暗闇の背景画像がさらに右側へ向けて移動し、ボタン演出画像(136a,136b,136c)も表示されたままである。なお、ボタン演出画像のうちの残期間メータ表示136cのメータは減少を続けている。また、3番目の保留アイコンh3は、殿様のキャラクタC1の顔の表示態様で表示されている。
図31(h)では、装飾図柄表示装置208の背景画像が完全に暗闇の背景画像に置き換わっており、発展演出は成功に終わっている。また、残期間メータ表示136cが0になり、ボタン演出画像(136a,136b,136c)全部が消え、第一のボタン演出は終了し、チャンスボタンランプ138は、白色の点灯状態、あるいは消灯状態に戻っている。一方、3番目の保留アイコンh3は、殿様のキャラクタC1の顔の表示態様で表示されている。
図31(i)に示す装飾図柄表示装置208では、スーパーリーチCに発展し、殿様のキャラクタC1の顔の表示態様の保留アイコンh3を含めて総ての保留アイコンh1〜h3は消え、視認不能になっている。ただし、大当りにならずに次の図柄変動表示が開始されれば、3番目の保留アイコンh3は、2番目の保留アイコンh2として、殿様のキャラクタC1の顔の表示態様で再び表示され、次以降の図柄変動表示中にも確認することができる。
なお、図31(c’)に示すように、保留アイコンではなく、変動アイコンcの表示態様を用いたボタン演出が実行される場合もある。すなわち、図31(c’)に示す変動アイコンcの表示態様は、デフォルトの表示態様である星形の表示態様に、図1に示すチャンスボタン136を模したボタン画像136aと、チャンスボタン136の操作を促す促進表示としての矢印の表示136bの組合せが付加された表示態様(以下、この表示態様もボタン表示態様という。)であって、チャンスボタン136の操作を受付ける残期間を表す表示は含まれていない表示態様である。矢印の表示136bは、画面中央部分に表示されたボタン演出画像(136a,136b,136c)のうちの残期間メータ表示136cの一部にオーバラップして、その残期間メータ表示136cの一部を隠している。なお、操作が受け付けられる(操作強制無効期間中ではない)ボタン演出に係る表示の方を、操作強制無効期間中のボタン演出に係る表示よりも優先してもよい。例えば、操作が受け付けられる(操作強制無効期間中ではない)ボタン演出に係る表示の一部又は全部が、操作強制無効期間中のボタン演出に係る表示の一部又は全部にオーバーラップして、操作が受け付けられるボタン演出に係る表示の方が見やすくなるようにしてもよい。
変動アイコンcの表示態様を用いたボタン演出は、現在行われている特図の図柄変動表示が終了すると同時に終了する演出であり、現在行われている特図の図柄変動表示中にチャンスボタン136が操作されると、ボタン表示態様の変動アイコンcは、図31(g’)では、お姫様のキャラクタC3の顔の表示態様に変化している。変動アイコンcの表示態様を用いたボタン演出は、現在行われている特図の図柄変動表示で大当りするか否かを予告する通常予告の演出に相当する。
スーパーリーチの演出が開始されると、上述の如く、保留アイコンは総て消えてしまうが、変動アイコンは消去されず、図31(i’)に示すように、お姫様のキャラクタC3の顔の表示態様を、図柄変動表示中はいつでも確認することができる。
なお、図31に示す例では、保留アイコンの表示態様を用いたボタン演出(第一のボタン演出)に対しては、特図の図柄変動表示の実行中は、操作を受付可能であり、ボタン演出画像(136a,136b,136c)を表示して行うボタン演出(第二のボタン演出)に対しては、操作強制無効期間が設定されていたが、発展演出が開始されなければ、第二のボタン演出に対しても、特図の図柄変動表示の実行中は、操作を受付可能である。したがって、チャンスボタン136が一回操作されると、“CHANCE”等のカットイン表示が出現するとともに、ボタン表示態様の保留アイコンの表示態様が変化する。また、第一のボタン演出に操作強制無効期間を設定し、第二のボタン演出に対しては、特図の図柄変動表示の実行中は、操作を受付可能にしてもよいし、両者ともに操作強制無効期間を設定してもよいし、両者ともに操作強制無効期間を設定せずに両者ともに操作受付可能にしてもよい。
図32は、オートボタン機能を有する場合のボタン演出の一例を段階的に示す図である。
ここにいうオートボタン機能とは、チャンスボタン136の操作に係る演出の実行中に、チャンスボタン136の操作が行われなくても、単発操作、長押し操作及び連打操作を疑似的に行う機能である。この例では、チャンスボタン136を用いた演出の内容に応じてオートボタン機能を有効又は無効にしている。また、オートボタン機能が有効となっている状態において、チャンスボタン136を用いた演出の内容に応じて、単発操作、長押し操作及び連打操作のうちのいずれか一つ又は二つの機能だけ有効となるように構成されていてもよい。
図32(a)に示す装飾図柄表示装置208の左下には、オートボタン機能が有効になっていることを表す「オートボタンモード」という文字表示がなされている。この文字表示は、オートボタン機能が有効になっている期間中、継続して表示される。
図32(c)ではリーチ状態になり、同図(d)からボタン演出が開始され、装飾図柄表示装置208の中央部分には、ボタン演出画像(136a,136b,136c)が表示される。ここでのオートボタン機能は、チャンスボタン136の操作を受付ける残期間が予め定められた残期間(ここでは半分)になったら、無操作で操作を行った扱いにしてくれる。図32(e)では、残期間は1/10程度しか減っておらず、同図(f)では6/10程度まで減ってきている。やがて、残期間が半分になると、オートボタン機能が発動し、チャンスボタン136を操作していなくても操作したのと同じように扱ってくれる。図32(g)に示す装飾図柄表示装置208には、チャンスボタン136を操作した場合に限って表示される、スーパーリーチ演出の開始についての期待度を表す予告表示(ここでは“CHANCE”という予告表示)がなされている。その後、図32(h)に示すように、スーパーリーチAの演出が開始される。なお、オートボタン機能が一回発動しても、オートボタン機能が有効である期間は「オートボタンモード」という文字表示は消えず、スーパーリーチの演出が開始されても、その文字表示は消えない。
図33は、オートボタン機能を有する場合の、ボタン演出と発展演出の複合演出の一例を段階的に示す図である。
図33(a)に示す装飾図柄表示装置208の左下にも「オートボタンモード」という文字表示がなされており、同図(c)ではリーチ状態になり、同図(d)からボタン演出が開始されている。そして、図33(e)では、発展演出が開始され、暗闇の背景画像が出現してくる。オートボタン機能が有効になっている状態でも、発展演出が開始されると、操作強制無効期間になり、オートボタン機能の発動が無効化される。したがって、この例でも、オートボタン機能の発動が無効化され、図32(g)に示すような、チャンスボタン136を操作した場合に限って表示される、スーパーリーチ演出の開始についての期待度を表す予告表示は実行されず、図33(h)では、発展演出が成功に終わっている。図33(i)では、発展演出が成功に終わったことによりスーパーリーチCの演出が開始されている。
なお、オートボタン機能が有効になっている状態での操作強制無効期間における制御では、オートボタン機能の発動を有効と扱った上で、上記予告表示を実行しない場合もある。
図34は、普図演出の一例を段階的に示す図である。
図34(b)では、特図1の図柄変動表示が開始され、同図(c)ではリーチ状態になる。また、ここでは不図示の普図表示装置210(図3参照)における普図の図柄変動表示も実行中である。この例では、普図の図柄変動表示中に普図演出が実行される。ここでは、普図演出として、ルーレット表示演出が実行される。普図演出ではまず、図34(d)に示すように、装飾図柄表示装置208の左下隅に殿様のキャラクタが登場する。次いで、図34(e)に示すように、装飾図柄表示装置208の右下隅にルーレット表示2087が出現し、殿様から矢arが発射される。
図34(f)に示す装飾図柄表示装置208では、ルーレット表示2087の「助」に矢arが命中する。このタイミングで、不図示の普図表示装置210には普図当りの図柄が停止表示され、図34(g)に示す装飾図柄表示装置208には、「電チューを狙え」という文字表示がなされている。この普図演出では、電チュー(第2特図始動口232)が、通常よりも長い時間、開放する電チューロング開放に当選したことが報知される。すなわち、「助」の文字は、電チューロング開放を意味する。なお、電チューロング開放にハズレた場合には、×の記号に矢arが命中する。
普図表示装置210に普図当りの図柄が停止表示された後に、図34(h)に示すように、電チュー(第2特図始動口232)が通常よりも長い時間、開放する。
図34(f’)および同図(g’)は、保留アイコンの変化予告演出の一例を示す図である。この例でも、特図の図柄変動表示と普図の図柄変動表示の両方の図柄変動表示が実行されている状態である。なお、いずれか一方の図柄変動表示のみ実行されている状態であってもよいし、いずれの図柄変動表示も実行されていない状態であってもよい。そして、装飾図柄表示装置208では、図34(e)を用いて説明したルーレット表示演出と同じルーレット表示演出が実行される。このルーレット表示演出が、保留アイコンの変化予告演出であり、図34(f’)に示す装飾図柄表示装置208では、左下隅に表示された殿様のキャラクタから発射された矢arがルーレット表示2087の「変」に命中している。
図34(f’)に示す装飾図柄表示装置208には、3つの保留アイコンh1〜h3が表示されている。これら3つの保留アイコンh1〜h3はいずれも、デフォルトの表示態様である。そして、保留アイコンの変化予告演出であるルーレット表示演出において矢arが「変」に命中した場合には、現在表示されている保留アイコンのうちいずれかの保留アイコンの表示態様が変化する。図34(g’)では、3番目の保留アイコンh3の表示態様が、殿様のキャラクタC1の顔の表示態様に変化している。殿様のキャラクタC1の顔の表示態様は、先読み予告の表示態様であり、保留アイコンの変化予告演出は先読み予告演出の一種と見ることもできる。一方、不図示の×の記号に矢arが命中した場合には、いずれの保留アイコンの表示態様も変化しない。なお、保留アイコンの変化予告演出が、特図の保留増加時に行われる場合には、増加した保留を表す保留アイコンの表示態様が変化したり、しなかったりするようにしてもよい。
なお、ルーレット表示演出は、特図の先読み予告演出の他、特図の通常予告演出にも適用することができる。また、ルーレット表示演出は、特図の図柄変動表示において、いわゆる擬似連演出が開始されるか否かを予告する擬似連予告演出にも適用することができる。擬似連演出では、1回分の特図の図柄変動表示(すなわち、1回の始動入賞)に対して、装飾図柄表示装置208における図柄表示領域208a〜208cの一部又は総てにおいて装飾図柄の変動表示を仮停止(装飾図柄の更新を停止しているが確定はしていない状態であって、揺り動かすなどの状態としていてもよい)させた後に、総ての装飾図柄を再度、変動表示させる再変動表示を1又は複数回実行する。例えば、中図柄表示領域208bでは装飾図柄の更新(変動表示)が行われている状態で、左図柄表示領域208aと右図柄表示領域208cにおいては装飾図柄の変動表示を仮停止させ、その後、再変動表示を開始させる態様であってもよいし、総ての図柄表示領域208a〜208cで装飾図柄の変動表示を仮停止させ、その後、再変動表示を開始させる態様であってもよい。なお、仮停止が行われると、装飾図柄以外の図柄や絵柄が仮停止することもある。この擬似連演出では、1回分の特図の図柄変動表示(すなわち、1回の始動入賞)に対して、再変動表示を何回実行するかについても、第1副制御部400における抽選によって決定される。擬似連演出は、現在行われている特図の図柄変動表示で大当たりになることを予告する、当該変動の大当たり予告演出(いわゆる通常予告演出)であってもよいし、現在行われている特図の図柄変動表示でスーパーリーチに発展することを予告するリーチ予告演出であってもよい。あるいは、現在行われている特図の図柄変動表示よりも後に開始される特図の図柄変動表示で大当たりになることを予告する先読み予告演出であってもよい。いずれの予告演出であっても、再変動表示の回数が多くなればなるほど、期待度(予告の信頼度)が上昇し、熱い演出になる。なお、第一の回数(例えば、4回)再変動表示が行われた場合には、大当り確定やスーパーリーチ確定にしてもよい。また、先読み予告演出の場合には、予告対象となる特図の図柄変動表の開始に近づくにつれて、再変動表示の回数が多くなる、ステップアップ予告が組み込まれることがある。例えば、3回後の特図の図柄変動表を予告対象にする場合には、1回目の特図の図柄変動表における擬似連演出では1回の再変動表示が行われ、2回目の特図の図柄変動表における擬似連演出では2回の再変動表示が行われ、3回目の特図の図柄変動表における擬似連演出では3回の再変動表示が行われ、予告対象となる特図の図柄変動表における擬似連演出では4回の再変動表示が行われる。
以上説明したように、ルーレット表示演出は、普図演出であったり、特図演出であったりする。
図35は、ボタン演出と発展演出の複合演出の実行中にルーレット表示演出が開始される一例を段階的に示す図である。
図35(b)でも、図34(b)と同じく、特図1の図柄変動表示が開始され、図35(c)ではリーチ状態になる。また、ここでは不図示の普図表示装置210(図3参照)における普図の図柄変動表示も実行中である。この例でも、普図の図柄変動表示中に、ルーレット表示演出による普図演出が実行される。
図35(c)に示す装飾図柄表示装置208では、リーチ状態になり、左下隅に殿様のキャラクタが登場する。次いで、図35(d)では、ボタン演出が開始され、ボタン演出画像(136a,136b,136c)が表示される。また、図35(d)に示す装飾図柄表示装置208の右下隅には、ルーレット表示2087が出現しており、殿様から矢arが発射されている。
図35(e)では、発展演出が開始され、暗闇の背景画像が出現してくる。この例でも、発展演出が開始されると、操作強制無効期間になる。図35(f)のタイミングで、チャンスボタン136が操作されるが、操作強制無効期間であるため、その操作は強制的に受け付けられず、ボタン演出画像(136a,136b,136c)は画面中央部分に表示されたままである。殿様から発射された矢arは、ボタン演出画像(136a,136b,136c)にオーバーラップしながら、ルーレット表示2087に向かって飛んでいく。矢arは、オーバーラップしているとはいうものの、ボタン演出画像(136a,136b,136c)に重なるため多少なりとも見えにくくなるが、見えにくくなることで、反対に、普図演出が注目される場合もある。
図35(h)では、装飾図柄表示装置208の背景画像が完全に暗闇の背景画像に置き換わっており、発展演出は成功に終わっている。図35(i)では、発展演出が成功に終わったことによりスーパーリーチCの演出が開始されている。また、このタイミングで、ルーレット表示2087の「助」に矢arが命中し、次いで、図35(j)に示すように、装飾図柄表示装置208には、「電チューを狙え」という文字表示がなされ、電チュー(第2特図始動口232)が通常よりも長い時間、開放する(図35(k)参照)。
図36は、これまで説明したボタン演出とは異なる他のボタン演出の例を段階的に示す図である。
図36の左側の縦一列は、会話予告を絡めたボタン演出の例を示す。
図36(b)では、チビ姫のキャラクタC4が登場し、リーチについての説明文(チュートリアル的な文)が、ボタン画像136aと矢印の表示136bの組合せとともに、吹き出しb1内に表示されている。この例におけるボタン演出は、この段階から開始され、これまで白色に点灯あるいは消灯したままであったチャンスボタン136も、赤色に点灯し始めている。
図36(c)のタイミングで、チャンスボタン136が操作され、この操作は有効に受け付けられる。図36(d)では、爺のキャラクタC2が登場し、自身のキャラクタについての説明文(チュートリアル的な文)が吹き出しb2内に表示されている。
なお、発展演出が開始されていた場合には、チャンスボタン136が操作は強制的に受け付けらず、爺のキャラクタC2も登場せず、吹き出しb2も表示されないことになる。
図36の右側の縦一列は、操作強制無効期間中は、残期間メータ表示136cのメータが一時停止する例を示す。
図36(A)でボタン演出が開始され、画面中央に、チャンスボタン136の操作を受付ける残期間を表す残期間メータ表示136cを含むボタン演出画像(136a,136b,136c)が表示される。残期間メータ表示136cのメータは表示された瞬間から減少を始める。
図36(B)では、発展演出が開始され、暗闇の背景画像が出現してくる。発展演出が開始されると、操作強制無効期間になり、この例では、発展演出の開始と同時(操作強制無効期間の開始と同時)に、残期間メータ表示136cのメータの減少が停止する。残期間メータ表示136cのメータは、1/10程度減少したところで停止している。ただし、副制御部400,500のカウンタで、残期間についての内部カウントは実行されている。
この例では、発展演出は失敗に終わり、図36(E)では城下町の背景画像に戻っている。発展演出が終了し、内部カウントによる残期間がまだ残っている場合には、残期間メータ表示136cのメータは、内部カウントの値に応じたところまで一気に減少する。図36(E)に示す残期間メータ表示136cのメータは、4/10程度まで一気に減少している。すなわち、操作受付可能になると、残期間メータ表示136cはスキップ表示される。なお、内部カウントによる残期間が既に残っていなかった場合には、ボタン演出は終了になり、残期間メータ表示136cも表示されない。
なお、内部カウントも実行せず、操作強制無効期間の間は、残期間の減少を完全に止めてしまってもよい。この場合には、発展演出が終了すると、残期間メータ表示136cのメータは、停止していたところから、減少を開始する。
図37は、左右のカーソルボタンと、装飾図柄表示装置208とは別の表示装置を備えたパチンコ機における演出の例を示す図である。
左右のカーソルボタン136L,136Rは、チャンスボタン136の左右にそれぞれ設けられた操作手段である。また、装飾図柄表示装置208とは別の表示装置(以下、第二表示手段という。)209は、装飾図柄表示装置208の下方に配置されている。この第2表示手段209の表示画面は、装飾図柄表示装置208の表示画面よりも小さい。
図37(a)に示す装飾図柄表示装置208の左下には、殿様のキャラクタC1が表示されているが、左右のカーソルボタン136L,136Rを操作することで、キャラクタ変更が可能である。第二表示手段209には、その旨が表示されている。
図37(a)のタイミングで、チャンスボタン136が操作され、同図(b)に示す装飾図柄表示装置208の左下に表示されたキャラクタは、爺のキャラクタC2に変更されている。なお、図37(b)の状態からでも、左右のカーソルボタン136L,136Rを操作することで、キャラクタ変更はさらにが可能である。
なお、第二表示手段209に表示された事項は、装飾図柄表示装置208に表示されてもよい。また、装飾図柄表示装置208で発展演出が開始された場合には、操作強制無効期間になり、左右のカーソルボタン136L,136Rを操作しても強制的に受け付けられなくなる。このため、発展演出が開始された装飾図柄表示装置208では、上記事項の表示を行う意味が薄れる。なお、このような場合であっても、発展演出が実行されない表示手段である第二表示手段209では、上記事項を表示しても差し障りがない。
さらに、上記操作関連表示や上記第一の表示は、大きい方の表示手段(ここでは、第二表示手段209と装飾図柄表示装置208とのうちの装飾図柄表示装置208)に表示される表示であってもよい。
図37(A)は、左右のカーソルボタンを操作することによって、スピーカ120から出力される楽曲を選択することができる例を示す図である。
図37(A)に示す装飾図柄表示装置208の左下には、スピーカ120から出力可能な楽曲名が横方向に並んで表示されているが、左右のカーソルボタン136L,136Rを操作することで、楽曲を変更可能である。第二表示手段209には、その旨が表示されている。この例では、装飾図柄表示装置208で発展演出が開始された場合であっても、左右のカーソルボタン136L,136Rの操作は受け付けられ、中央のチャンスボタン136の操作のみ強制的に受け付けられなくなる。したがって、発展演出が開始されても、楽曲選択は可能である。
図37(あ)に示す例は、第二表示手段209に、スピーカ120から出力可能な楽曲名が横方向に並んで表示されている例を示す図である。
図37(あ)に示す例では、装飾図柄表示装置208で発展演出が開始された場合であっても、左右のカーソルボタン136L,136Rの操作は有効であり、第二表示手段209に表示された楽曲の選択を、左右のカーソルボタン136L,136Rの操作で行うことで受け付けられる。
なお、第二表示手段がタッチパネルであってもよく、この場合にも、装飾図柄表示装置208で発展演出が開始されても、タッチパネルは受け付けられる。
図38は、城下町の背景が左から右に流れるように変化していく様子を段階的に示す図である。
図38(a)に示す装飾図柄表示装置208における背景画像では、瓦の屋根rfは左端に表示されている。図38(b)では特図1の図柄変動表示が開始され、背景画像のうちの瓦の屋根rfは中央やや左側まで移動する。図38(c)ではリーチ状態になり、背景画像のうちの瓦の屋根rfは中央やや右側まで移動する。リーリ状態が続く図38(d)では、瓦の屋根rfは右側にさらに移動する。そして、ハズレの装飾図柄の組合せが停止表示された図38(e)では、瓦の屋根rfは右端部分が見えなくなるまで右側に移動している。
以上説明したように、城下町の背景画像は、左から右に流れるように変化している。なお、これまでの説明に用いた城下町の背景画像も、左から右に流れるように変化する背景画像であってもよい。
図39は、フリーズ演出の一例を、城下町の背景が左から右に流れるように変化していく背景画像を例にあげて段階的に示した図である。
図39(a)から、特図1の保留が増加する直前(同図(d)の直前)までは、城下町の背景が左から右に流れるように変化している。
しかしながら、図39(d)以降は、城下町の背景が流れるように変化することはなくなり、瓦の屋根rfは同じ位置に留まったままである。すなわち、城下町の背景が流れるように変化する複数フレームからなる動画像のうちの、瓦の屋根rfが右端に位置する1フレーム分の画像が表示し続けられている。以下、表示については、複数フレームからなる動画像が本来は表示されるのに対し、1フレーム分の画像が表示し続けられている状態をフリーズと称する。ここでのフリーズは、始動情報の先読みの結果、大当りの期待度が高い始動情報を取得したこと、すなわち熱い保留が増加したことを契機に発生し、その保留に基づく特図の図柄変動表示が開始されて終了する前までの間まで継続する。この例では、保留アイコンの数や、第1特図保留ランプ218の点灯数から明らかなように、特図1の保留数は、図39(c)の状態では3つであり、同図(d)〜同図(e)の状態では4つであり、同図(f)〜同図(g)の状態では3つであり、同図(h)の状態では2つであり、同図(i)以降の状態では0である。すなわち、図39(d)のタイミングで第1特図始動口230に入球があり、特図1の保留数が一つ増加し、図39(f)のタイミングで特図1の保留が一つ消化され図柄変動表示が開始されており、図39(h)のタイミングでも特図1の保留が一つ消化され図柄変動表示が開始されており、図39(i)のタイミングでは特図1の最後の保留が消化され図柄変動表示が開始されている。図39(d)のタイミングで第1特図始動口230に入球があって増加した特図1の保留が熱い保留であって、先読み予告として図39(d)からフリーズ演出が開始され、図39(d)から同図(j)までがフリーズ期間に相当し、図39(d)から同図(k)までがフリーズ演出期間に相当する。図39(d)から同図(j)までのフリーズ期間は、4回の特図1の図柄変動表示にまたがる期間であって、このフリーズ期間では瓦の屋根rfが右端に位置する1フレーム分の画像(フリーズ画像fz)が継続して表示されている。この結果、背景画像は、動画(アニメーション)再生ではなく、静止画再生あるいは一時停止画面のように見える。フリーズ期間中であっても、画面左上で縮小表示されて行われている装飾図柄の変動表示、保留アイコンのアニメーション、変動アイコンcのアニメーション、第4図柄2081,2082の表示切替はフリーズしておらず、継続して行われている。
図39(k)に示す装飾図柄表示装置208では、フリーズ終了演出が実行されており、フリーズ画像fzがガラスのように割れる様子が示されている。この例では、フリーズ演出が終了すると、スーパーリーチ演出が開始され、スーパーリーチ演出が開始された図39(l)では、主人公の殿様と敵役の侍との決闘アニメーションの再生が開始されている。この例では、このスーパーリーチ演出を経て、大当り図柄が停止表示される。したがって、先読み予告として、複数回(ここでは4回)の図柄変動表示に亘って継続して行われたフリーズ演出は、真の先読み予告(大当りを予告して本当に大当りする先読み予告)であったことになる。一方、複数回の図柄変動表示に亘って継続してフリーズ演出を行った後、ハズレの図柄が停止表示される場合もあり、この場合のフリーズ演出は、偽の先読み予告(大当りを予告しておきながら本当は大当りしない先読み予告)であったことになる。
なお、この例では、熱い保留(大当りの期待度が高い保留)が増加したタイミングでフリーズ演出は発生したが、熱い保留が増加したタイミング以降に開始されるリーチ演出(例えば、スーパーリーチ演出)の中でフリーズを発生させてもよい。この場合には、そのリーチ演出から、熱い保留が消化された図柄変動表示で開始されるリーチ演出までの間がフリーズ演出期間になり、リーチ演出からリーチ演出をつなぐ演出とすることもできる。
また、フリーズ演出の終了タイミングは、熱い保留が消化されて開始される図柄変動表示の開始以降であればいつでもよく、例えば、フリーズ演出は、その図柄変動表示の開始と同時に終了してもよいし、その図柄変動表示で行われるリーチ演出の開始前に終了してもよいし、そのリーチ演出の開始と同時に終了してもよいし、そのリーチ演出の途中で終了してもよい。
さらに、保留数がゼロの場合には、開始された図柄変動表示の中でフリーズ演出が実行されてもよく、この場合のフリーズ演出は、1回の図柄変動表示の中で完結する通常予告として演出になる。
また、特図2優先変動機では、複数回の特図1の図柄変動表示の間に特図2の図柄変動表示が割り込んで実行される場合があるが、特図1の図柄変動表示の実行中に開始されたフリーズ演出は、割り込んで実行される特図2の図柄変動表示の間も継続して実行される。
図40は、フリーズ演出の他の場合の一例を段階的に示した図である。
上述の説明では、偽の先読み予告として複数回の図柄変動表示に亘って継続してフリーズ演出が行われることがあることを説明したが、偽の先読み予告として一回の図柄変動表示内でフリーズ演出が開始して終了する場合もある。
図40(d)のタイミングで特図1の保留(4番目の保留アイコンh4の保留)が増加したことを契機に、フリーズ演出が開始される。ここで開始されたフリーズ演出は、図40(d)から同図(g)までの間、実行される。すなわち、ここでのフリーズ演出は、図40(c)でリーチ状態になった図柄変動表示の途中から(リーチ状態開始後から)、その図柄変動表示の終了まで(ハズレの図柄が停止表示されるまで)実行される。したがって、図40におけるフリーズ演出は、一回の図柄変動表示の中で完結している。
そして、図40(i)では、4番目の保留アイコンh4の保留に対応した図柄変動表示が開始され、同図(k)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄のハズレの組合せ(バラケ目)が停止表示されている。なお、フリーズ演出が終了した後は、図40(h)〜同図(k)に示すように、城下町の背景画像が左から右に流れるように変化している。
図41は、ボタン演出とフリーズ演出の複合演出の一例を段階的に示す図である。
図41(a)から、特図1の保留が増加する直前(同図(d)の直前)までは、城下町の背景が左から右に流れるように変化し、瓦の屋根rfの表示位置は左から右に移動している。
図41(b)では特図1の図柄変動表示が開始され、同図(c)ではリーチ状態になり、ボタン演出が開始され、装飾図柄表示装置208の中央部分には、残期間メータ表示136cを含むボタン演出画像(136a,136b,136c)が表示される。ここでのボタン演出は、図41(c)と同図(d)の間で開始される。
また、図41(d)のタイミングで第1特図始動口230に入球があり、増加した特図1の保留を表す4番目の保留アイコンh4が追加表示されている。ここで増加した保留は、熱い保留であって、先読み予告として図41(d)からフリーズ演出が開始され、図41(d)〜同図(j)に示す装飾図柄表示装置208には、瓦の屋根rfが右端に位置する1フレーム分の画像(フリーズ画像fz)が継続して表示されている。
なお、フリーズ演出の開始タイミングは、第1特図始動口230への入球タイミングであり、ボタン演出の開始時期はリーチ状態開始後であり、両者のタイミングは前後したり、たまたま一致したりする。この例では、ボタン演出の方が、フリーズ演出よりも先に開始されている。
フリーズ演出が開始されると、操作強制無効期間になる。すなわち、フリーズ演出の開始以前にポタン演出が開始されている場合は、フリーズ演出期間の開始タイミングと、操作強制無効期間の開始タイミングは一致し、フリーズ演出期間の終了タイミングと、操作強制無効期間の終了タイミングも一致する。したがって、フリーズ演出期間中、チャンスボタン136の操作は強制的に受け付けられない。また、ボタン演出画像のうちの残期間メータ表示136cのメータは、表示されている期間中減少を続けるものだが、フリーズ演出が開始されると、メータもフリーズし、そのメータの減少は止まる。メータのフリーズは、フリーズ期間中継続する。図41(d)〜同図(j)に示す残期間メータ表示136cのメータは、4/10程度減少したところでフリーズしている。
図41(k)に示す装飾図柄表示装置208では、フリーズ終了演出が実行されており、同図(l)では、フリーズ演出が終了してスーパーリーチ演出が開始されている。
また、図41(e)に続く同図(d’)〜同図(f’)の例では、フリーズ演出が開始、すなわち操作強制無効期間が開始されると、ボタン演出によるボタン演出画像(136a,136b,136c)の表示が、フリーズ演出が開始された際に実行されていた特図の図柄変動表示が終了した時点(図41(e’)の直後)で消える。あるいは、ボタン演出画像(136a,136b,136c)の表示は、フリーズ演出が開始された際に実行されていた特図の図柄変動表示の次の図柄変動表示の開始と同時に消えてもよい。
図42は、フリーズ演出中における保留アイコンのアニメーションの例を段階的に示す図である。
図42の左側の縦一列は、フリーズ演出中における保留アイコンの待機アニメーションの一例を示す。図42(a)から同図(d)までは、フリーズ演出中であって、城下町の背景画像がフリーズしている。すなわち、瓦の屋根rfが右端に位置する1フレーム分のフリーズ画像fzが表示し続けられている。この例では、4つの保留アイコンh1〜h4が表示されており、各保留アイコンh1〜h4は、フリーズ演出中であっても、真円と縦長の円との形状変化を繰り返す待機アニメーションを継続している。すなわち、この例によれば、背景画像のフリーズ演出中であっても、保留アイコンの待機アニメーションはフリーズせずに再生が続けられる。
図42の右側の縦一列は、フリーズ演出中における保留アイコンの増加アニメーションの一例を示す。図42(A)から同図(E)までは、フリーズ演出中であって、城下町の背景画像がフリーズしている。図42(A)では、4つの特図1の保留アイコンh1〜h4が表示されている。図42(B)の直前で、第1特図始動口230への入球があり、特図1の保留が一つ増加し、保留増加アニメーションが開始される。この保留増加アニメーションは、図42(B)の直前から同図(D)の直前までの間、実行される。図42(B)に示す装飾図柄表示装置208では、無模様の黒丸の保留アイコンh4が、画面右下から出現し、同図(C)では、その保留アイコンh4が、4番目の保留アイコンの表示位置(白丸の位置)に向けて上昇を続けており、同図(D)では、その保留アイコンh4が、4番目の保留アイコンの表示位置に到達している。
図42の左側の縦一列を用いて説明した例や、あるいはフリーズ演出中でなければ、保留アイコンの増加アニメーションが終了すると、増加した保留アイコンは、到達した表示位置で待機アニメーションを開始するが、この例では、待機アニメーションは開始せず、保留アイコンは、表示位置でフリーズしている。すなわち、表示位置についても形状についても模様についても色についても何ら変化なく表示されている。
なお、ここで説明した保留アイコンの各種アニメーションは、一台のパチンコ機(同一のパチンコ機)100に搭載されている演出であってもよい。
図43は、保留アイコンの待機アニメーションのその他の例を示す図である。
図43に示す保留アイコンhの表示態様は、例えば、先読み予告の表示態様であって、白丸の図形の中に、「八代将軍」という四文字の漢字が周方向に均等に配置された態様であり、待機アニメーションによって回転する。すなわち、図43に示すように、表示位置は変更せずに、「八」の漢字に注目して見れば、12時の位置→3時の位置→6時の位置→9時の位置→12時の位置→3時の位置→・・・というように回転する。一台のパチンコ機(同一のパチンコ機)100で、図42の左側の縦一列を用いて説明した待機アニメーションの他に、このような待機アニメーションも行うことがある。図43に示す待機アニメーションの場合には、フリーズ演出に合わせて、待機アニメーションもフリーズさせてもいよいし、反対に、フリーズ演出中であっても、待機アニメーションを継続するようにしてもよい。
また、フリーズ演出中に、フリーズさせる保留アイコンと、フリーズさせない保留アイコンを設けてもよい。すなわち、表示されている保留アイコンのうち総ての保留アイコンをフリーズさせてもよいし、反対にフリーズさせなくてもよいが、一部の保留アイコンのみをフリーズさせてもよい。
さらに、フリーズ演出中に、保留アイコンのアニメーションを実行すると、アニメーションが実行されている保留アイコンには注目が普段よりも集まりやすい。そこで、注目させたい保留アイコンに限って、フリーズ演出中であっても、増加アニメーションや待機アニメーション等のアニメーションを実行するようにしてもよい。例えば、デフォルトの表示態様の保留アイコンについては、フリーズ演出中に合わせてフリーズさせ、先読み予告の表示態様の保留アイコンについは、フリーズ演出中であっても、増加アニメーションや待機アニメーション等のアニメーションを実行させたり、あるいは、先読み予告の表示態様の保留アイコンの中でも、大当りの期待度が高い保留アイコンに限って、アニメーションを実行させてもよい。
また、保留アイコンに限らず、変動アイコンcのアニメーション、画面左上で縮小表示されて行われている装飾図柄の変動表示、第4図柄2081,2082の変動表示や表示切替についても、フリーズ演出中にフリーズさせてもよいし、フリーズさせずに継続させてもよい。例えば、変動アイコンcのアニメーションについてはフリーズさせ、装飾図柄の変動表示についてはフリーズさせなかったり、装飾図柄の変動表示についてはフリーズさせ、第4図柄2081,2082の変動表示や表示切替についてはフリーズさせなかったりしてもよい。さらに、これらをフリーズさせるか否かについて、副制御部側400,500における抽選で決定してもよい。また、フリーズさせずに継続させる場合であっても、途中まで継続させて、その後フリーズさせてもよい。例えば、1ループだけ継続させて、その後フリーズさせたり、キリのよいところ(楽曲であれば1フレーズ終了や1小節終了)まで継続させて、その後フリーズさせてもよい。
図44は、普図演出等とフリーズ演出の複合演出の一例を段階的に示す図である。
図44の左側の縦一列に示す例は、図34を用いて説明した普図演出の実行途中でフリーズ演出が開始される例である。図44(a)では、特図1の図柄変動表示が実行中であり、さらに、ここでは不図示の普図表示装置210(図3参照)における普図の図柄変動表示も実行中である。この図44(a)のタイミングから、ルーレット表示演出の普図演出が開始されている。図44(a)に示す装飾図柄表示装置208の左下隅には殿様のキャラクタが登場している。そして、図44(a)の直後に、第1特図始動口230への入球があり、熱い保留が一つ増加したことで、フリーズ演出が開始される。図44(b)では、城下町の背景画像がフリーズしており、瓦の屋根rfが中央やや左寄りに位置する1フレーム分のフリーズ画像fzが、図46(d)まで表示され続ける。また、背景画像がフリーズした図44(b)では、右下隅にルーレット表示2087が出現し、殿様から矢arが発射される。フリーズ演出が開始されても、普図演出はフリーズせずに継続され、図44(c)では、殿様から発射された矢arがルーレット表示2087の「助」に命中している。このタイミングで、不図示の普図表示装置210には普図当りの図柄が停止表示され、図44(d)に示す装飾図柄表示装置208には、「電チューを狙え」という文字表示がなされるとともに、図44(d)に示すスピーカ120からは普図演出成功を表す演出音が出力され、普図演出は終了する。
普図表示装置210に普図当りの図柄が停止表示された後に、図44(e)に示すように、電チュー(第2特図始動口232)が通常よりも長い時間、開放する。
以上説明した、図44の左側の縦一列に示す例では、フリーズ演出が発生しても、普図演出は表示も音出力もフリーズせずに継続される。
図44の中央の縦一列に示す例は、普図演出の実行途中でフリーズ演出が開始され、普図演出が途中からフリーズする例である。装飾図柄表示装置208の左下隅に殿様のキャラクタが登場した図44(A)の直後にフリーズ演出が開始され、普図演出が途中からフリーズし、図44(A)に示す殿様のキャラクタが左下隅に表示された1フレーム分の画像がフリーズ画像fzとして、図44(D)まで表示され続ける。すなわち、右下隅に表示されるはずのルーレット表示2087や、殿様から発射される矢arは表示されず、普図演出の終了直前にスピーカ120から出力される、普図演出成功あるいは失敗を表す演出音も出力されない。この結果、遊技者は、普図演出が成功したか否か分からないが、成功していた場合には、不図示の普図表示装置210(図3参照)に普図当りの図柄が停止表示され、その後に、図44(E)に示すように、電チュー(第2特図始動口232)が通常よりも長い時間、開放する。
以上説明した、図44の中央の縦一列に示す例では、フリーズ演出が発生した結果、普図演出が途中から表示も音出力もフリーズしてしまう。
なお、フリーズ演出が先に発生している状態で、普図演出が発生した場合は、普図演出は最初からフリーズして、装飾図柄表示装置208の左下隅に殿様のキャラクタも表示されないことになる。
また、普図演出のうちの表示部分のみがフリーズし、音出力部分はフリーズしない場合もあり得る。例えば、普図演出のうちの表示部分のみが最初からフリーズし、遊技者は、普図演出が行われていないと思っていたが、しばらくすると、普図演出の終了直前に出力される、普図演出成功あるいは失敗を表す演出音がスピーカ120から出力され、普図演出が行われていたことを知る。このように、フリーズ演出の実行中に普図演出が開始された場合に、普図演出の全部はフリーズせず、普図演出の一部がフリーズすることがある。普図演出は、第一の演出の一例に相当する。
図44の右側の縦一列に示す例は、普図演出の実行途中でフリーズ演出が開始され、普図演出の表示が途中から消える例である。この例でも、これまでの2つの例と同じく、装飾図柄表示装置208の左下隅に殿様のキャラクタが登場した図44(あ)の直後にフリーズ演出が開始され、図44(え)までフリーズ演出は継続する。ここでは、フリーズ演出が開始されると、装飾図柄表示装置208の左下隅に表示されていた普図演出としての殿様のキャラクタが消え、以降、右下隅に表示されるはずのルーレット表示2087も、殿様から発射される矢arも表示されない。この結果、遊技者は、普図演出が途中で終了してしまったと思う場合もあるが、普図演出の終了直前にスピーカ120から出力される、普図演出成功あるいは失敗を表す演出音がスピーカ120から出力され、復活演出のように遊技者が感じる場合もある。図44(え)では、スピーカ120から普図演出成功を表す演出音が出力され、その後に、図44(お)に示すように、電チュー(第2特図始動口232)が通常よりも長い時間、開放する。
図45は、これまで説明したきたフリーズ演出とは異なるフリーズ演出を示す図である。
図45の左側の縦一列に示す例は、普図演出と同じ演出態様のルーレット表示演出である特図演出(例えば、上述の特図の先読み予告演出)の実行途中でフリーズ演出が開始され、特図演出が途中から消える例である。この例でも、装飾図柄表示装置208の左下隅に殿様のキャラクタが登場した図45(a)の直後に、第1特図始動口230への入球があり、熱い保留が一つ増加したことで、フリーズ演出が開始され、図45(d)までフリーズ演出は継続する。ここでは、フリーズ演出が開始されると、装飾図柄表示装置208の左下隅に表示されていた特図演出としての殿様のキャラクタが消え、以降、右下隅に表示されるはずのルーレット表示2087も、殿様から発射される矢arも表示されない。すなわち、特図演出は途中で終了する。なお、普図の図柄変動表示が、特図の図柄変動表示と一緒に行われていた場合には、遊技者は、左下隅に表示されている殿様のキャラクタが、特図演出のキャラクタなのか、普図演出のキャラクタなの識別することができない。すなわち、これから特図演出が開始されるのか、普図演出が開始されるのか識別することができない。
なおこの例では、スピーカ120からは何も出力されない。
以上説明した図45(a)〜同図(d)の例は、特図演出(例えば、上述の特図の先読み予告演出)の実行中に、フリーズ演出が開始されると、その特図演出が途中で終了する例であり、普図演出に見せかけた特図演出(例えば、上述の特図の先読み予告演出)は第二の演出の一例に相当する。
図45の中央の縦一列に示す例は、フリーズ演出の実行中に普図演出が行われて電チューがロング開放し、さらに、その後もフリーズ演出が継続する例である。
図45(A)に示す装飾図柄表示装置208では、城下町の背景画像がフリーズしており、瓦の屋根rfが中央やや左寄りに位置する1フレーム分のフリーズ画像fzが表示されている。この例では、図44の左側の縦一列に示した例と同じく、フリーズ演出が発生しても、普図演出は表示も音出力もフリーズせずに継続しており、図44(A)に示す装飾図柄表示装置208には、「電チューを狙え」という文字表示がなされるとともに、図44(A)に示すスピーカ120からは普図演出成功を表す演出音が出力され、普図演出は終了する。
その後、図45(B)では、電チュー(第2特図始動口232)がロング開放し、遊技球が第2特図始動口232に入球する。
図45(C)に示す第2特図保留ランプ220は3つ点灯しており、特図2の保留は、無しの状態から一気に3つ貯まったことになる。この例では、フリーズ演出が以前として継続しており、保留アイコンの表示についてもフリーズしている。すなわち、図45(C)に示す装飾図柄表示装置208では、特図2の保留を表す保留アイコンの増加アニメーションも実行されず、特図2の保留を表す保留アイコンが一つも表示されていない。
図45(A)に示す装飾図柄表示装置208の画面左上で縮小表示されて行われていた特図1についての装飾図柄の変動表示は終了し、特図2優先変動機であることから、特図2の図柄変動表示が割り込み、図45(C)では、特図2の図柄変動表示が開始されている。特図2の図柄変動表示に対応した装飾図柄の変動表示は、装飾図柄表示装置208の中にワイプ表示Wがなされ、そのワイプ表示Wの中で実行される。フリーズ演出中であっても、装飾図柄の変動表示はフリーズせずに行われる。
図45の右側の縦一列に示す例は、可動手段を用いた演出とフリーズ演出の複合演出の一例を段階的に示す例である。
図45(あ)に示す装飾図柄表示装置208の右横には、可動手段2248が設けられている。この可動手段2248には「吉宗」という文字が記されている。可動手段2248は、内部に設けられた発光手段の点灯と消灯によって表示態様を変化させることができる。ここでは、ハッチングが施されている状態が点灯状態を表し、無模様の状態が消灯状態を表す。また、可動手段2248は、装飾図柄表示装置208よりも遊技者側(前側)で動作するものであり、可動手段2248の可動領域は、装飾図柄表示装置208の表示領域の一部に重なっている。
図45(あ)に示す可動手段2248は、初期位置(第一の位置の一例に相当)にあり、消灯した状態である。この図45(あ)では、リーチ状態になっている。
リーチ状態になると、可動手段2248が点灯し、初期位置から装飾図柄表示装置208の表示領域に重なる位置まで進出してくる。この例では、可動手段2248が動作を開始した後に、第1特図始動口230への入球があり、熱い保留が一つ増加したことで、フリーズ演出が開始され、図45(お)までフリーズ演出は継続する。図45(い)〜同図(お)それぞれに示す装飾図柄表示装置208ではいずれも、瓦の屋根rfが右端に位置する1フレーム分のフリーズ画像fzが表示されている。フリーズ演出であっても、可動手段2248はフリーズせす動作を継続し、図45(う)に示す可動手段2248は点灯したままさらに進出し、同図(え)になると、可動手段2248は消灯状態になって初期位置に向かって戻り出し、同図(お)では、可動手段2248は初期位置に復帰し、消灯している。
なお、この例では、フリーズ演出の発生は、可動手段2248が動作を開始した後であったが、可動手段2248が動作を開始する前にフリーズ演出が発生していた場合は、可動手段2248をフリーズさせてもよいし、させなくてもよい。
以上、可動手段2248における演出動作の際にフリーズ演出が発生した場合のことについて説明したが、可動手段2248等の役物では、電源投入時(瞬停後の復帰時も含む)に、初期動作を行ったり、初期位置戻し動作を行ったりする。これらの動作中にフリーズ演出が発生した場合は、これらの動作を必ず継続させるようにしてもよい。
また、図45(あ)〜同図(お)に示す可動手段2248(第一の可動手段)は、フリーズしないが、他の可動手段(遮蔽装置246や演出可動体224等の第二の可動手段)は、フリーズ演出とともにフリーズするようにしてもよい。さらに、図4に示す遊技盤用ランプ532または遊技台枠用ランプ542等の発光手段やスピーカ120が、フリーズ演出とともにフリーズするようにしてもよい。すなわち、複数種類の役物のうち1又は複数の役物がフリーズ演出とともにフリーズし、残りの役物はフリーズしない態様があってもよいし、複数種類の役物総てがフリーズする態様があってもよい。
また、フリーズ演出とは、本来予定していた演出が途中で中断してしまったように思わせる演出であったり、パチンコ機が応答しなくなったように思わせる演出であったりする。さらに、発光については、例えば、点灯態様の変化が止まることをフリーズと称し、音出力については、例えば、同じ音がいつまでも出力され続けることをフリーズと称し、稼働については、例えば、動作が途中で止まることをフリーズと称する場合があってもよい。
また、ここでの説明は、フリーズ演出が、熱い保留が増加したことを契機に発生するが、リーチ演出の一つとしてフリーズ演出を発生させてもよいし、大当り遊技中の演出の一つとしてフリーズ演出を発生させてもよいし、制御状態が有利状態(例えば、確変状態あるいは電サポ状態(時短状態))に移行したこと、あるいは有利状態中にフリーズ演出を発生させてもよいし、特図2の図柄変動表示が割り込んだ場合にフリーズ演出を発生させてもよい。
また、これまで説明したフリーズ演出は、一台のパチンコ機(同一のパチンコ機)100に搭載されている演出であってもよい。また、これまで説明した各種の演出(例えば、ボタン演出、発展演出、フリーズ演出等)も、一台のパチンコ機(同一のパチンコ機)100に搭載されている演出であってもよい。
以上説明したフリーズ演出を複数回の図柄変動表示に亘って継続して行うことで、例えば、連続予告が何回の図柄変動表示にわたって行われているか分かりにくくして、遊技者を煽ることができる場合がある。
なお、ボタン演出や発展演出やフリーズ演出といった演出は、発生した場合は、発生しない場合よりも大当りの期待度が高いことになる。また、こういった演出で成功と失敗がある場合には、成功する方が失敗する方よりも大当りの期待度が高いことになる。
図46は、本発明を適用可能な封入式のパチンコ機の正面図である。
図46に示す封入式のパチンコ機900では、所定数の遊技媒体(例えば、遊技球)を遊技台内部で循環させる。すなわち、発射手段901から遊技領域902に発射された遊技媒体が、遊技領域902から排出されて再び発射手段901へ供給可能としている。また、遊技媒体の数(賞球、貸球、総持玉数等)の情報や、その他の情報を表示する表示手段903が遊技台前面の遊技領域902の下方に配設されており、図1に示す上皿126や下皿128は設けられていない。
以上説明したように、図46に示すパチンコ機900は、球を封入し、封入した球をパチンコ機内で循環させて使用するものであって、封入した球を発射球として使用し、球の払出はクレジットによって実行されるものであってもよい。
また、これまでランプと称したものは、発光手段の一例であり、ランプは、LED、冷陰極管等の光を発するものであれば置換可能である。
以上の記載によれば、
『 複数種類の演出を実行可能な演出手段[例えば、装飾図柄表示装置208]を備えた遊技台であって、
前記複数種類の演出のうちの一の演出は、フリーズ演出[例えば、図39等に示すフリーズ演出]であり、
前記演出手段は、先読み予告として、前記フリーズ演出を複数回の図柄変動表示[例えば、図39の例では4回]に亘って継続して行うことが可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、フリーズ演出を複数回の図柄変動表示に亘って継続して行うことで、例えば、連続予告が何回の図柄変動表示にわたって行われているか分かりにくくして、遊技者を煽ることができる場合がある。
なお、前記フリーズ演出には、装飾図柄の変動表示は含まれず、最初から静止画のように表示される演出も含まれず、フリーズ演出は、動画が突然一時停止したようになる演出(キャプチャ画像のような表示演出)であってもよい。
また、前記フリーズ演出には、装飾図柄の変動表示、保留数を表示個数で表す保留アイコン、保留アイコンが表す保留が消化されて該保留アイコンが変化する変動アイコン、第4図柄、普図演出うちの少なくともいずれか一つがフリーズすることが、含まれてもよいし、含まれなくてもよい。すなわち、前記フリーズ演出には、前記装飾図柄の変動表示がフリーズすることのみが、含まれてもよいし、含まれなくてもよい。また、前記フリーズ演出には、前記変動アイコンがフリーズすることのみが、含まれてもよいし、含まれなくてもよい。また、前記フリーズ演出には、前記第4図柄がフリーズすることのみが、含まれてもよいし、含まれなくてもよい。また、前記フリーズ演出には、前記普図演出がフリーズすることのみが、含まれてもよいし、含まれなくてもよい。さらに、前記フリーズ演出には、前記保留アイコン、前記変動アイコン、前記第4図柄、および前記普図演出うちの2〜3の総ての組合せのうちの少なくとも一つの組合せがフリーズすることのみが、含まれてもよいし、含まれなくてもよい。加えて、前記フリーズ演出には、前記保留アイコン、前記変動アイコン、前記第4図柄、および前記普図演出の総てがフリーズすることが、含まれてもよいし、含まれなくてもよい。
また、前記フリーズ演出には、装飾図柄の変動表示は含まれず、最初から静止画のように表示される演出も含まれず、フリーズ演出は、動画が突然一時停止したようになる演出(キャプチャ画像のような表示演出)であってもよい。
また、
『 遊技球が進入可能な始動領域[例えば、電チュー]と、
第一の当否判定[例えば、普図の当否判定]を実行可能な第一の当否判定手段[例えば、主制御部300のCPU304]と、
を備え、
前記始動領域は、前記第一の当否判定の結果が特定の当否判定結果[例えば、普図当り]であった場合に、第一の状態[例えば、進入困難状態である閉状態]から第二の状態[例えば、進入容易状態である開状態]に状態変更可能な領域であり、
前記始動領域は、前記第一の状態よりも前記第二の状態の方が、遊技球が進入しやすい領域であり、
前記複数種類の演出のうちの一の演出は、第一の演出であり、
前記第一の演出は、前記第一の当否判定の結果に関する演出[例えば、普図演出]であり、
前記第一の演出は、前記フリーズ演出の実行中に開始される場合がある演出であり、
前記フリーズ演出の実行中に前記第一の演出が開始された場合に、該第一の演出の全部はフリーズせず、該第一の演出の一部[例えば、表示部分]がフリーズすることがある、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
すなわち、前記第一の演出が、音と動画による演出であった場合に、前記フリーズ演出によって該動画はフリーズする(該動画の進行は停止する)ものの音はフリーズしない演出であってもよい。
また、
『 第二の当否判定[例えば、特図の当否判定]を実行可能な第二の当否判定手段[例えば、主制御部300のCPU304]と、
前記第二の当否判定の結果が大当りの当否判定結果であった場合に、非大当り制御状態から大当り制御状態に移行可能な遊技制御手段[例えば、主制御部300のCPU304]と、
を備え、
前記複数種類の演出のうちの一の演出は、第二の演出であり、
前記第二の演出は、前記第二の当否判定の結果に関する演出[例えば、先読み予告演出]であり、
前記第二の演出は、該第二の演出の実行中に、前記フリーズ演出が開始されると、途中で終了する演出[例えば、図45(a)〜同図(d)に示す演出]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記フリーズ演出は、複数フレームからなる動画像のうちの1フレーム分の画像を表示し続ける演出である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記演出手段は、表示手段であり、
前記フリーズ演出は、前記表示手段に表示される背景画像[例えば、城下町の背景画像]における演出である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
すなわち、背景画像のみがフリーズしてもよいし、少なくとも背景画像がフリーズしてもよい。
また、
『 前記演出手段は、前記フリーズ演出によって実行していた前記先読み予告の対象となる図柄変動表示[例えば、図39(i)で開始された図柄変動表示]の実行中に該フリーズ演出を終了するものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記演出手段は、装飾図柄の変動表示を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記フリーズ演出を終了すると、前記装飾図柄の変動表示におけるリーチ演出[例えば、図39(l)から始まるスーパーリーチ演出]を開始する手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 図柄表示手段を備え、
前記演出手段は、前記図柄表示手段の作動が保留されている保留数を、保留表示の数によって報知可能な手段であり、
前記保留表示は、アニメーションによって表示される場合がある表示であり、
前記フリーズ演出の実行中に前記アニメーションによって前記保留表示が表示される場合であっても、該アニメーション[例えば、図42(a)〜同図(d)に示す待機アニメーション]はフリーズせずに表示される場合がある、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記先読み予告によって大当りが予告されてもハズレである場合がある構成であり、
前記演出手段は、大当りである場合には、前記フリーズ演出を、前記複数回の図柄変動表示に亘って継続して行う手段であり、
前記演出手段は、ハズレである場合には、前記フリーズ演出を、1回の図柄変動表示が実行されている間に、開始して終了する[例えば、図40(d)〜同図(e)]手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記遊技台は、ぱちんこ機[例えば、図1等に示すパチンコ機100]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以上の記載によれば、
『 表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、複数種類の演出表示を表示可能な手段であり、
前記複数種類の演出表示のうちの一の演出表示は、第一の表示[例えば、保留アイコン、ボタン演出画像(136a,136b,136c)、保留数を表す数字表示]を含む演出表示(以下、「第一の演出表示」という。)[例えば、図13(A)から同図(E)までの表示、図14(a)の表示、図16(a)の表示]であり、
前記第一の演出表示は、第二の表示[例えば、メータ表示M、「暗闇モード」等の文字表示、背景画像に対応付けられたキャラクタ表示]を含む演出表示であり、
前記複数種類の演出表示のうちの一の演出表示は、演出が発展する際に表示される演出表示(以下、「第二の演出表示」という。)[例えば、図13(F)における表示を含む発展演出の表示、図14(b)から同図(f)直前までに示す発展演出の表示、図16(b)から同図(d)直前までに示す発展演出の表示]であり、
前記第二の演出表示は、前記第一の演出表示の後に開始される演出表示であり、
前記第二の演出表示も、前記第一の表示および前記第二の表示を含む演出表示であり、
前記第二の演出表示における前記第一の表示は、前記第一の演出表示における前記第一の表示と同じ表示位置に表示されており、
前記第二の演出表示における前記第二の表示は、前記第一の演出表示における前記第二の表示とは異なる表示位置に表示されている、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、表示位置が変化する表示は、多少は見にくくなるものの目立ちやすく、表示位置が変化しない表示は、目立ちにくいものの、反面、見やすく、見間違えることが少ない。
なお、前記第二の演出表示は、発展先の演出表示を示唆する表示を含む演出表示であってもよい。また、前記第二の演出表示は、演出が発展するかどうかを表す表示であってもよいし、演出が発展する際に表示が開始される演出表示であってもよい。また、前記第二の演出表示は、演出が発展しない場合にも表示される演出表示であってもよいし、演出が発展する場合にのみ表示される演出表示であってもよい。また、前記第二の演出表示は、演出が発展する途中に表示される演出表示であってもよいし、演出が発展した後に表示される演出表示であってもよいし、これらを両方含む演出表示であってもよい。また、前記第二の演出表示は、背景画像が第一の背景画像から第二の背景画像に変化する際に表示される表示であってもよく、該第二の背景画像の一部の表示であったり、該第二の背景画像の縮小表示であったりしてもよい。なお、前記第一の背景画像は、前記第一の演出表示の背景画像であってもよい。
また、
『 操作手段[例えば、チャンスボタン136]を備え、
前記第一の表示は、前記操作手段を模した画像[例えば、ボタン画像136a]の表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の表示は、遊技者の操作に関する表示[例えば、ボタン演出画像(136a,136b,136c)]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の表示は、遊技者の利益に関する表示[例えば、保留アイコン、保留数を表す数字表示、大当りの連荘数、出球数、電サポ状態の残り回数]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、遊技者の利益に関しない表示としては、デモ表示等があげられる。
また、
『 図柄表示手段[例えば、第1特図表示装置212]を備え、
前記表示手段は、前記図柄表示手段の作動が保留されている保留数を、保留表示[例えば、保留アイコン]の数によって報知可能な手段であり、
前記第一の表示は、前記保留表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第二の表示は、該第二の表示が表示されている背景画像を特定可能な表示[例えば、背景画像に対応した演出モードの名称表示である「暗闇モード」等の文字表示]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第二の表示は、該第二の表示が表示されている背景画像に対応した表示[例えば、背景画像に対応した演出モードの名称表示である「暗闇モード」等の文字表示]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第二の表示は、該第二の表示が表示されている背景画像に対応したキャラクタ[例えば、図16(a)に示す殿様のキャラクタC1]の表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記背景画像は、演出モードに応じた画像である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記遊技台は、ぱちんこ機[例えば、図1等に示すパチンコ機100]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以上の記載によれば、
『 操作手段[例えば、チャンスボタン136]と、
表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、複数種類の表示を表示可能な手段であり、
前記複数種類の表示のうちの一の表示は、前記操作手段を模した画像[例えば、ボタン画像136a]を含む表示(以下、「操作関連表示」という。)[例えば、ボタン演出画像(136a,136b,136c)の表示]であり、
前記複数種類の表示のうちの一の表示は、演出が発展する際に表示される表示(以下、「発展演出表示」という。)[例えば、図17(e)から同図(h)の直前までに示された発展演出の表示]であり、
前記操作関連表示は、前記操作手段の操作を促す表示[例えば、操作促進表示としての、矢印の表示136bおよび「押せ」という文字表示]を含む表示であり、
前記操作関連表示と前記発展演出表示の両方が表示されている状態で、前記操作手段の操作が行われても、該操作を受付けない場合[例えば、操作強制無効期間中である場合]がある、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
すなわち、前記操作関連表示と前記発展演出表示の両方が表示されている状態で、前記操作手段の操作を受付けない期間があってもよい。
この遊技台によれば、前記操作関連表示と前記発展演出表示の両方が表示されている状態で、前記操作手段の操作が行われても、該操作を受付けない場合がるため、前記発展演出表示に注目を集めさせることができる場合がある。また、操作を受付けなくなる前の早期のタイミングでの操作を促すことができる場合もある。
なお、前記操作手段の操作を受付けない期間のうちの少なくとも一部の期間(以下、「第一の期間」という。)は、前記発展演出表示が表示されている期間であり、
前記操作関連表示は、前記第一の期間の中で表示される場合がある表示であってもよい。すなわち、前記操作手段の操作を受付けない期間のうちの一部の期間のみが前記第一の期間であってもよく、前記操作手段の操作を受付けない期間のうちの全部の期間が前記第一の期間であってもよい。
また、前記発展演出表示が表示されている期間のうちの少なくとも一部の期間は、前記操作手段の操作を受付けない期間であってもよい。すなわち、前記発展演出表示が表示されている期間のうちの一部の期間のみが前記操作手段の操作を受付けない期間であってもよく、前記発展演出表示が表示されている期間のうちの全部の期間が前記操作手段の操作を受付けない期間であってもよい。
また、前記操作関連表示は、前記第一の期間に必ず表示される表示であってもよい。
また、前記発展演出表示とは、前記第二の演出表示のことであり、発展先の演出表示を示唆する表示を含む演出表示であってもよいし、演出が発展するかどうかを表す表示であってもよいし、演出が発展する際に表示が開始される演出表示であってもよいし、演出が発展しない場合にも表示される演出表示であってもよいし、演出が発展する場合にのみ表示される演出表示であってもよいそ、演出が発展する途中に表示される演出表示であってもよいし、演出が発展した後に表示される演出表示であってもよいし、これらを両方含む演出表示であってもよいし、背景画像が第一の背景画像から第二の背景画像に変化する際に表示される表示であってもよく、該第二の背景画像の一部の表示であったり、該第二の背景画像の縮小表示であったりしてもよい。なお、前記第一の背景画像は、前記第一の演出表示の背景画像であってもよい。
また、発展演出表示は複数種類あってもよく、複数種類の発展演出表示のうちの一の発展演出表示のみを対象にしてもよいし、複数種類の発展演出表示のうちの一部の発展演出表示を対象にしてもよいし、全部の発展演出表示を対象にしてもよい。さらに、特定の演出(例えば、リーチ演出であって、より具体的にはスーパーリーチA)に発展する際の発展演出表示を対象としてもよいし、対象としなくてもよい。また、背景画像の表示を伴って開始される発展演出表示や、割り込み表示による発展演出表示や、特定のキャラクタの表示を伴う発展演出表示を対象としてもよいし、対象としなくてもよい。さらには、第一の表示手段と、その第一の表示手段よりも表示領域が小さい第二の表示手段それぞれで発展演出表示を実行可能な場合には、第一の表示手段で行われる発展演出表示、あるいは第一の表示手段のみで行われる発展演出表示を対象としてもよいし、対象としなくてもよい。また、反対に、第二の表示手段で行われる発展演出表示、あるいは第二の表示手段のみで行われる発展演出表示を対象としてもよいし、対象としなくてもよい。
さらに、「前記操作関連表示と前記発展演出表示の両方が表示されている状態で、」とは条件を表すことではなく、前記操作関連表示のみが表示されている状態で、前記操作手段の操作が行われても、該操作を受付けない場合があってもよく、前記発展演出表示のみが表示されている状態で、前記操作手段の操作が行われても、該操作を受付けない場合があってもよい。
また、
『 前記操作手段は、前記操作関連表示と前記発展演出表示のうち該操作関連表示のみが表示されている状態[例えば、図17(d)に示す状態]では、操作を受付る手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
すなわち、前記操作関連表示と前記発展演出表示のうち前記操作関連表示のみが表示されている状態では、前記操作手段の操作を受付る態様であってもよい。
また、前記発展演出表示は、前記操作関連表示の表示中であっても表示が開始される場合がある表示であり、
前記第一の期間[例えば、操作無効期間の一部期間]は、前記操作関連表示[例えば、ボタン演出画像および「押せ」という文字表示]と前記発展演出表示の両方が表示されている期間の少なくとも一部を含む期間であり、
前記第一の期間[例えば、操作無効期間の一部期間]の後に開始される期間は、第二の期間であり、
前記第二の期間が前記操作手段の操作を受付けない期間のうちの一部の期間となる場合には、該第二の期間において前記操作関連表示が行われないように構成されており、
前記第二の期間が前記操作手段の操作を受付ける期間のうちの一部の期間となる場合には、該第二の期間において前記操作関連表示が継続して行われるように構成されていてもよい。
また、前記発展演出表示は、前記操作関連表示の表示中であっても表示が開始される場合がある表示であり、
前記第一の期間は、前記操作関連表示と前記発展演出表示の両方が表示されている期間の少なくとも一部を含む期間であり、
前記第一の期間は、前記操作関連表示と前記発展演出表示の両方が表示された後、該操作関連表示が消え、該発展演出表示が継続する期間を含む場合があってもよい。
また、
『 前記操作関連表示は、前記操作手段の操作を受付ける期間に関する表示(以下、「期間関連表示」という。)[例えば、残期間メータ表示136c]を含む表示であり、
前記期間関連表示は、時間の経過によって表示内容を変化させながら、前記発展演出表示が表示されている期間中に表示される場合[例えば、図17(e)〜同図(h)]がある表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記期間関連表示は、前記操作手段の操作を受付け可能な残期間を表す表示であって、該残期間の減少によって変化する表示であってもよい。
また、
『 前記表示手段は、第一の背景画像[例えば、城下町の背景画像]を表示している状態から第二の背景画像[例えば、暗闇の背景画像]を表示している状態に移行可能な手段であり、
前記発展演出表示は、前記第一の背景画像を表示している状態から前記第二の背景画像を表示している状態に移行する途中の表示[例えば、図17(e)から同図(h)の直前までに示された発展演出の表示]であり、
前記操作関連表示は、前記第一の背景画像に表示される場合[例えば、図17(d)]がある表示であり、
前記操作手段は、前記操作関連表示が前記第一の背景画像に表示されている状態(以下、「第一の状態」という。)[例えば、図17(d)に示す状態]では、操作を受付け可能な手段であり、
前記操作関連表示は、前記第一の状態から、前記表示手段が前記第二の背景画像を表示している状態に移行すると、表示されなくなる表示である[例えば、図17(i)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記第一の背景画像を表示している状態とは、前記表示手段の表示画面全体に該第一の背景画像が表示されている状態のことであってもよいし、該表示手段の表示画面の一部に該第一の背景画像が表示され、その表示の大きさが変化しない状態のことであってもよい。
また、前記第二の背景画像を表示している状態とは、前記表示手段の表示画面全体に該第二の背景画像が表示されている状態のことであってもよいし、該表示手段の表示画面の一部に該第二の背景画像が表示され、その表示の大きさが変化しない状態のことであってもよい。
また、
『 図柄表示手段[例えば、第1特図表示装置212]を備え、
前記表示手段は、前記図柄表示手段の作動が保留されている保留数を、保留表示[例えば、保留アイコン]の数によって報知可能な手段であり、
前記保留表示は、複数種類の表示態様が用意された表示であり、
前記複数種類の表示態様のうちの一の表示態様は、前記操作手段を模した画像[例えば、ボタン画像136a]を含む表示態様(以下、「操作関連表示態様」という。)[例えば、図28(a)等に示す3番目の保留アイコンh3の表示態様であるボタン表示態様]であり、
前記操作関連表示は、前記操作関連表示態様の前記保留表示による表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記操作関連表示態様の前記保留表示は、前記第一の背景画像に表示される場合がある表示であり、
前記操作関連表示態様の前記保留表示は、前記第二の背景画像に表示される場合がある表示であり、
前記操作関連表示態様の前記保留表示は、前記発展演出表示とともに表示される場合がある表示であってもよい。
また、前記複数種類の表示態様のうちの一の表示態様は、先読み予告の表示態様(以下、「先読み予告態様」という。)であり、
前記操作関連表示態様の前記保留表示は、前記操作手段が操作されると、前記先読み予告表示態様の前記保留表示に変化する場合があってもよい。
また、
『 前記複数種類の表示のうちの一の表示は、球抜きを促す表示(以下、「球抜き促進表示」という。)[例えば、図30に示す「球を抜いてください」という文字表示]であり、
前記球抜き促進表示は、前記操作手段の操作を受付けない期間[例えば、操作強制無効期間]に表示される場合がある表示であり[例えば、図30(e)]、
前記球抜き促進表示は、前記操作手段の操作を受付けない期間に表示されている間に、球抜きが実行されると非表示になる表示である[例えば、図30(f)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記球抜き促進表示は、前記発展演出表示の表示中であっても表示が開始される場合[例えば、図30(e)]がある表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記球抜き促進表示は、演出が発展した後にも表示が開始される場合[例えば、図30(h)]がある表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記操作関連表示は、表示位置が、表示されている期間中、変化しない表示[例えば、装飾図柄表示装置208の中央部分に表示され続ける表示]であり、
前記発展演出表示は、表示位置が、表示されている期間中、変化する表示[例えば、装飾図柄表示装置208の左端から右端に向かって徐々に表示位置が変化する表示]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記遊技台は、ぱちんこ機[例えば、図1等に示すパチンコ機100]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以下、これまで説明したことも含めて付記する。
(付記1)
複数種類の演出を実行可能な演出手段を備え、
前記複数種類の演出のうちの一の演出は、フリーズ演出であり、
前記演出手段は、先読み予告として、前記フリーズ演出を複数回の図柄変動表示に亘って行うことが可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。
なお、装飾図柄の図柄変動表示を表示可能な表示手段を備え、
前記表示手段は、複数種類の表示を表示可能な手段であり、
前記複数種類の表示のうちの一の表示は、背景の動画像(以下、「第一の動画像」という。)の表示であり、
前記表示手段は、先読み予告として、前記第一の動画像を一時停止した表示(以下、「第一の表示」という。)を、複数回の前記図柄変動表示に亘って行うことが可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。
(付記A)
表示手段と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、複数種類の演出表示を表示可能な手段であり、
前記複数種類の演出表示のうちの一の演出表示は、第一の態様をした演出表示(以下、「第一の演出表示」という。)であり、
前記複数種類の演出表示のうちの一の演出表示は、演出が発展するかどうかを表す演出表示(以下、「第二の演出表示」という。)であり、
前記第二の演出表示は、前記第一の演出表示の後に開始される演出表示であり、
前記第一の演出表示は、演出に関連する画像の表示(以下、「第一の表示」という。)を含む演出表示であり、
前記第一の演出表示は、演出に関連する画像の表示(以下、「第二の表示」という。)を含む演出表示であり、
前記第二の演出表示は、前記第一の表示を含む演出表示であり、
前記第二の演出表示は、前記第二の表示を含む演出表示であり、
前記第二の演出表示における前記第一の表示は、前記第一の演出表示における前記第一の表示と同じ表示位置に表示されており、
前記第二の演出表示における前記第二の表示は、前記第一の演出表示における前記第二の表示とは異なる表示位置に表示されている、
ことを特徴とする遊技台。
(付記B)
付記Bに記載の遊技台であって、
操作手段を備え、
前記第一の表示は、前記操作手段を模した画像の表示である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記a)
操作手段と、
表示手段と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、複数種類の表示を表示可能な手段であり、
前記複数種類の表示のうちの一の表示は、前記操作手段を模した画像を含む表示(以下、「第一の表示」という。)であり、
前記複数種類の表示のうちの一の表示は、演出が発展するかどうかを表す表示(以下、「第二の表示」という。)であり、
前記第一の表示は、前記操作手段の操作を促す表示を含む表示であり、
前記操作手段の操作を受付けない期間のうちの一部の期間(以下、「第一の期間」という。)は、前記第二の表示が表示されている期間であり、
前記第一の表示は、前記第一の期間に表示される場合がある表示である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記b)
付記bに記載の遊技台であって、
前記第二の表示は、前記第一の表示の表示中であっても開始される場合がある表示であり、
前記第一の表示と前記第二の表示の両方が表示されている期間の少なくとも一部の期間は、前記第一の期間であり、
前記第一の期間の後に開始される期間は、第二の期間であり、
前記第二の期間が前記操作手段の操作を受付けない期間のうちの一部の期間となる場合には、該第二の期間において前記第一の表示が行われないように構成されており、
前記第二の期間が前記操作手段の操作を受付ける期間のうちの一部の期間となる場合には、該第二の期間において前記第一の表示が継続して行われるように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。
なお、これまでの説明において、「・・・場合がある。」の記載については、「・・・とならない場合があってもよい。」あるいは「必ず・・・となる。」と適宜置換可能である。
また、これまでの説明において、「実行可能」の記載については、「必ず実行する」と読み替えることができ、あるいは「実行する場合がある」と読み替えることもできる。
また、以上説明した、実施形態や実施例や変形例や各種の例や付記等の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や実施例や変形例や各種の例や付記等に適用してもよい。