JP2016151263A - タービン設備および軸受台 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に開示されるタービンの下車室本体部分には回転軸の軸方向に沿って突出する猫足部が形成されており、猫足部の下面が軸受箱に設けられる猫足台によって支持されるようになっている。
本発明の一態様に係るタービン設備は、設置面に設置されるとともに軸線に沿って延びる回転軸を内部に収容するタービン車室と、前記タービン車室の前記軸線に沿った一端側に設けられるとともに前記回転軸を支持する軸受台とを備え、前記タービン車室は、前記軸受台を支持する軸受台支持部を備え、前記軸受台は、前記軸受台支持部の上方に配置されるとともに前記軸線に沿った軸線方向に直交する水平方向への前記軸受台支持部の相対移動を可能とする一対のフランジ部と、前記設置面に設置される基礎部の上方に配置されるとともに該基礎部に対する前記軸線方向の相対移動を可能とする移動機構と、を備える。
このように、本発明の一態様に係るタービン設備によれば、タービン車室が熱膨張により変形する場合であっても回転軸とタービン車室の中心軸とを一致させた状態で回転軸を軸受台によって支持することが可能なタービン設備を提供することができる。
このように本構成に係るタービン設備によれば、運転時の熱膨張によって一対の突出部が軸線方向またはそれに直交する水平方向へ移動しても、一対の突出部が軸受台を支持する状態を適切に維持することができる。
このように、本発明の一態様に係る軸受台によれば、タービン車室が熱膨張により変形する場合であっても回転軸とタービン車室の中心軸とを一致させた状態で回転軸を支持することが可能な軸受台を提供することができる。
このように本構成に係る軸受台によれば、運転時の熱膨張によって一対の突出部が軸線方向またはそれに直交する水平方向へ移動しても、一対の突出部が軸受台を支持する状態を適切に維持することができる。
図1に示すように、本実施形態の舶用推進プラント1は、蒸気によってタービンを回転させることによりタービンに取り付けられた回転軸に回転動力を与えるタービン設備100と、過熱蒸気を生成してタービン設備100へ供給する舶用ボイラ200と、回転軸の回転動力を減速してプロペラ軸を回転させる減速機300と、減速機300によって回転させられるプロペラ軸70に連結されて船舶の推進力を発生させるプロペラ400と、タービン設備100で用いられた蒸気を冷却して凝縮させる復水器500とを備える。
図2に正面図に示すように、低圧タービン30は、復水器500の上面により形成される設置面Sに設置される低圧タービン車室31と、低圧タービン車室31の一端側に設けられるとともに低圧タービン車室31の内部にその一部が収容される回転軸60を支持する軸受台32とを備える。
なお、以下の説明において、“水平方向”とは、低圧タービン30が設置される設置面Sに対して傾きのない方向をいう。また、“鉛直方向”とは、低圧タービン30が設置される設置面Sに直交する方向をいう。そのため、以下の説明における“水平方向”および“鉛直方向”は、舶用推進プラント1を備える船舶の海水面に対する傾斜角度にかかわらず、設置面Sを基準として一意に定まる方向をいう。
なお、突出部31aの先端側と低圧タービン車室31側との連結部分は、図2に示す形状に替えて、局所的な負荷をより抑制できる曲面形状で形成するようにしてもよい。
なお、ここでは、突出部31aの形状について説明したが、突出部31bの形状も突出部31aと同様であるものとする。
センタリングビーム31cは、軸線X方向の一端が低圧タービン車室31の下方に取り付けられ、軸線X方向の他端が軸受台32の下方に取り付けられる。図2に示すように、センタリングビーム31cは、正面視した場合に下方が開口した部材となっている。
低圧タービン車室31が熱膨張すると、低圧タービン車室31の軸線X方向の熱伸びが生じる。センタリングビーム31cは、この熱伸びを軸受台32に伝達し、軸受台32を軸線X方向に押し出す。
また、低圧タービン車室31は、図4(a)および図4(b)の側断面図に示すように、一対の締結穴31d,31eに締結される一対の締結ボルト31f,31g(締結部材)を備える。
また、低圧タービン車室31が備える一対の締結ボルト31f,31gは、図4に示すように、一対の貫通穴32d,32eに挿入された状態で一対の締結穴31d,31eに締結される。
図6(a)に示す運転前の低圧タービン30は低圧タービン車室31が熱膨張しておらず、図6(b)に示す運転中の低圧タービン30は低圧タービン車室31が熱膨張している。
低圧タービン車室31が熱膨張すると、軸線X方向の全長が伸びる。低圧タービン車室31は設置面Sに固定されているため、低圧タービン車室31が備えるセンタリングビーム31cが軸受台32を軸線X方向に押し出して移動させて図6(a)に示す状態から図6(b)に示す状態となる。
そのため、スライド用キー溝32cは、基礎部33に対する軸線X方向の軸受台32の相対移動を可能としつつ水平方向の軸受台32の相対移動を阻止する機構となっている。
本実施形態の低圧タービン30は、低圧タービン車室31が備える一対の突出部31a,31bを、軸受台32が備える一対のフランジ部32a,32bの下方に配置したものである。そして、一対の突出部31a,31bが、軸受台32を下方から支持するものである。
このように比較例では、タービン架台600という共通の設置面に設置して、一対の突出部31’a,31’bの下面と一対のフランジ部32’a,32’b上面との位置関係を調整する必要がある。
図8(a)は、タービン設備の運転前の軸受台32’の状態を示している。タービン設備の運転前において、低圧タービン30’には高温の蒸気が供給されないため低圧タービン車室31’は熱膨張していない。タービン架台600に対する軸受台32’の一対のフランジ部32’a,32’bの上面の高さはH3となっている。
それに対して本実施形態の低圧タービン30は、低圧タービン車室31が熱膨張した状態でも、回転軸60を支持する軸受台32の位置と低圧タービン車室31の中心軸とが一致する状態が維持される。
それに対して本実施形態の低圧タービン30は、一対のフランジ部32a,32bに締結される一対の締結ボルト31f,31gに過大な荷重がかかることが防止される。
それに対して本実施形態の低圧タービン30は、タービン架台600という共通の設置面に設置して、一対の突出部31a,31bの下面と一対のフランジ部32a,32b上面との位置関係を調整する必要がない。
本実施形態のタービン設備100によれば、低圧タービン車室31の一端側において軸線Xを挟む両側に軸線Xに沿って突出する一対の突出部31a,31bが、その上方に配置される一対のフランジ部32a,32bを介して軸受台32を下方から支持している。そのため、タービン設備100の運転中に低圧タービン車室31が熱膨張して低圧タービン車室31の中心軸が上方に移動すると、それに伴って一対の突出部31a,31bに支持される軸受台32も上方に移動する。したがって、低圧タービン車室31が熱膨張により変形する場合であっても、回転軸60と低圧タービン車室31の中心軸とを一致させた状態とすることができる。
このように、本実施形態のタービン設備100によれば、低圧タービン車室31が熱膨張により変形する場合であっても回転軸60と低圧タービン車室31の中心軸とを一致させた状態で回転軸60を軸受台32によって支持することができる。
このように本実施形態のタービン設備100によれば、運転時の熱膨張によって一対の突出部31a,31bが軸線X方向またはそれに直交する水平方向へ移動しても、一対の突出部31a,31bが軸受台32を支持する状態を適切に維持することができる。
以上の説明においては、軸受台32の下面にスライド用キー溝32cを設け、基礎部33の上面にスライド用キー33aを設けるものとしたが、他の態様であってもよい。
例えば、軸受台32の下面にスライド用キーを設け、基礎部33の上面にスライド用キー溝を設けるようにしてもよい。
10 高圧タービン
20 中圧タービン
30 低圧タービン
31 低圧タービン車室
31a,31b 突出部(軸受台支持部)
31c センタリングビーム(押出部)
31d,31e 締結穴
31f,31g 締結ボルト(締結部材)
31j 蒸気入口
32 軸受台
32a,32b フランジ部
32c スライド用キー溝(移動機構)
32d,32e 貫通穴
32f,32g スライド台座(摺動部材)
33 基礎部
33a スライド用キー
50,60 回転軸
100 タービン設備
S 設置面
Claims (4)
- 設置面に設置されるとともに軸線に沿って延びる回転軸を内部に収容するタービン車室と、
前記タービン車室の前記軸線に沿った一端側に設けられるとともに前記回転軸を支持する軸受台とを備え、
前記タービン車室は、前記軸受台を支持する軸受台支持部を備え、
前記軸受台は、前記軸受台支持部の上方に配置されるとともに前記軸線に沿った軸線方向に直交する水平方向への前記軸受台支持部の相対移動を可能とするフランジ部と、前記設置面に設置される基礎部の上方に配置されるとともに該基礎部に対する前記軸線方向の相対移動を可能とする移動機構と、を備えるタービン設備。 - 前記軸受台支持部は、前記タービン車室の前記軸線に沿った一端側における前記軸線を挟む両側に該軸線に沿って突出する一対の突出部を備え、
前記一対の突出部の先端側の上方に配置される一対の前記フランジ部には、一対の貫通穴が形成されており、
前記一対の突出部の前記先端側の上方で前記一対の貫通穴と対向する位置には一対の締結穴が形成されており、
前記タービン車室は、前記一対の貫通穴に挿入された状態で前記一対の締結穴に締結される一対の締結部材を備え、
前記貫通穴の前記軸線方向の第1長さおよび前記貫通穴の前記水平方向の第2長さが、前記締結部材の外径よりも長い請求項1に記載のタービン設備。 - 軸線に沿って延びる回転軸を支持する軸受台であって、
設置面に設置されるとともに前記回転軸を内部に収容する軸受台支持部を備えるタービン車室の前記軸線に沿った一端側に設けられており、
前記タービン車室は、前記軸受台を支持する軸受台支持部を備えており、
前記軸受台支持部の上方に配置されるとともに前記軸線に沿った軸線方向に直交する水平方向への前記軸受台支持部の相対移動を可能とするフランジ部と、
前記設置面に設置される基礎部の上方に配置されるとともに該基礎部に対する前記軸線方向の相対移動を可能とする移動機構と、を備える軸受台。 - 前記軸受台支持部は、前記タービン車室の前記軸線に沿った一端側における前記軸線を挟む両側に該軸線に沿って突出する一対の突出部を備え、
前記一対の突出部の先端側の上方に配置される一対の前記フランジ部には、鉛直方向に貫通する一対の貫通穴が形成されており、
前記一対の突出部の前記先端側の上方で前記一対の貫通穴と対向する位置には一対の締結穴が形成されており、
一対の締結部材が前記一対の貫通穴に挿入された状態で前記一対の締結穴に締結されており、
前記貫通穴の前記軸線方向の第1長さおよび前記貫通穴の前記水平方向の第2長さが、前記締結部材の外径よりも長い請求項3に記載の軸受台。
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