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JP2016147377A - Frp製品の成型方法およびfrp製品の製造方法 - Google Patents

Frp製品の成型方法およびfrp製品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】FRP製品を構成する各部のうち一対の金型の開閉方向に沿って延びる壁部の剛性を向上させることができるFRP製品の成型方法およびFRP製品の製造方法を提供する。【解決手段】FRP製品の成型方法は、成型装置100を用いて繊維強化樹脂を成型する。成型装置100は、通電加熱される第1金型110と第2金型120とを備えている。第1金型110および第2金型120は、互いに対向する面にFRP製品を成型する第1成型部111および第2成型部121が形成されている。作業者は、まず、第1成型部111上に繊維シートFS、樹脂シートPS、充填材FM、樹脂シートPSおよび繊維シートFSの順で配置する。次に、作業者は、第2金型120を第1金型に近接させた状態で通電して充填材FMおよび樹脂シートPSを溶融させる。次に、作業者は、第2金型120を第1金型110に押圧して閉じることによってFRP製品PRを成型する。【選択図】 図1

Description

本発明は、互いに開閉する一対の金型内に熱可塑性樹脂と繊維シートとをそれぞれ配置してFRP製品を成型するFRP製品の成型方法およびFRP製品の製造方法に関する。
従来から、互いに開閉する一対の金型内に熱可塑性樹脂と繊維シートとをそれぞれ配置してFRP製品を成型するFRP製品の成型方法がある。例えば、下記特許文献1には、
一対の金型内に熱可塑性樹脂製シートと繊維シートを配置して2つの金型に電気を流して加熱することによって熱可塑性樹脂製シートを溶融させてFRP製品を成型するFRP製品の成型方法が開示されている。
特開2012−135915号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたFRP製品の成型方法においては、FRP製品を構成する各部のうち一対の金型の開閉方向に沿って延びる壁部の剛性が一対の金型のパーティング面に沿って延びる金型対向部の剛性に対して低くなるという問題がある。これは、FRP製品における金型対向部には一対の金型が閉じられることによって直接的に強大な押圧力が加えられる一方で、FRP製品における壁部には一対の金型間のクリアランスに対応する押圧力しか加わらないためであると考えられる。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、FRP製品を構成する各部のうち一対の金型の開閉方向に沿って延びる壁部の剛性を向上させることができるFRP製品の成型方法およびFRP製品の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、繊維強化樹脂を成形したFRP製品の表面の一部に対応する3次元形状に形成された第1成型部を有する第1金型と、FRP製品の表面の他の一部に対応する3次元形状に形成された第2成型部を有して第1金型に対向配置される第2金型と、第1金型および第2金型のうちの少なくとも一方に電気を流して第1成型部および第2成型部のうちの少なくとも一方を加熱するための給電手段とを備え、第1成型部と第2成型部との間にFRP製品の材料を配置してFRP製品を成型するFRP製品の成型方法において、第1成型部および第2成型部のうちの少なくとも一方に繊維をシート状の集合体とした繊維シートを配置する繊維シート配置工程と、第1成型部と第2成型部との間に熱可塑性樹脂材からなる充填材を充填する充填材配置工程と、第1金型および第2金型のうちの少なくとも一方に電気を流すことにより第1成型部および第2成型部のうちの少なくとも一方を加熱して充填材を溶融する通電加熱工程と、第1金型と第2金型とを閉じて第1成型部および第2成型部によって前記溶融した充填材に圧力を加えてFRP製品に成型する成型工程とを含むことにある。
この場合、繊維シート配置工程は、充填材配置工程の前に実行してもよいし、充填材配置工程の後に実行されてもよい。また、繊維シート配置工程は、充填材配置工程の前後にそれぞれ実行されてもよい。また、充填材配置工程は、通電加熱工程の前に実行してもよいし、通電槓子工程の後に実行されてもよい。また、充填材配置工程は、成形工程の実行中に実行されてもよい。
このように構成した本発明の特徴によれば、FRP製品の成型方法は、溶融状態にある熱可塑性樹脂に対して第1成型部および第2成型部を介して圧力を加えて第1成型部と第2成型部との間の成型領域であるキャビティ内の圧力をパスカルの原理によって均等にしているため、FRP製品における各部を均等な圧力で成形することができる。このため、本発明に係るFRP製品の成型方法によれば、FRP製品を構成する各部のうち一対の金型の開閉方向に沿って延びる壁部の剛性を向上させることができるとともに、充填材と繊維シートとの間に隙間が生じることも防止して、高強度なFRP製品を成型することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記FRP製品の成型方法において、充填材配置工程は、熱可塑性樹脂に炭素繊維、金属繊維およびガラス繊維のうちの少なくとも1つが含まれていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、FRP製品の成型方法は、第1成型部と前記第2成型部との間に配置する熱可塑性樹脂に炭素繊維、金属繊維およびガラス繊維のうちの少なくとも1つが含まれているため、FRP製品における熱可塑性樹脂で成形される部分の剛性を高めることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記FRP製品の成型方法において、繊維シート配置工程は、繊維シートに隣接して熱可塑性樹脂製の樹脂シートを配置することにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、FRP製品の成型方法は、繊維シートに対して早期に大量の熱可塑性樹脂を含浸させることができるため、FRP製品を短時間に精度良く成型することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記FRP製品の成型方法において、繊維シート配置工程は、充填材配置工程によって配置される充填材を挟むように繊維シートを配置することにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、FRPの成型方法は、樹脂配置工程によって配置される熱可塑性樹脂を挟むように繊維シートを配置するため、FRP製品の外表面全体を熱可塑性樹脂が含浸した繊維シート、すなわち繊維強化樹脂で構成することができ、FRP製品の剛性を向上させることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記FRP製品の成型方法において、通電加熱工程は、第1金型と第2金型とが電気的に接続されない間隔を介して互いに接近した位置に位置した状態で第1金型および第2金型のうちの少なくとも一方に電気を流し、成型工程は、通電加熱工程による通電を停止した後、第1金型と第2金型とを閉じてFRP製品に成型することにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、FRP製品の成型方法は、第1金型と第2金型とが電気的に接触しない範囲で互いに近接配置した状態で通電するため、第1成型部と第2成型部との間に配置した熱可塑性樹脂を効率的に加熱して溶融させることができるとともに、第1金型と第2金型との短絡による成形工程の中断や短絡防止のための構成が不要でありFRP製品を効率的に成型することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記FRP製品の成型方法において、第1金型および第2金型は、第1金型および第2金型における第1成型部および第2成型部のうちの少なくとも一方、および第1金型および第2金型における各パーティング面のうちの少なくとも一方にそれぞれ絶縁層が形成されており、通電加熱工程は、第1金型と第2金型とを閉じた状態で第1金型および第2金型のうちの少なくとも一方に電気を流すことにある。この場合、絶縁層は、樹脂材やセラミック材などの電気を通さない絶縁物質をコーティンング(溶射を含む)や含浸などで第1成型部、第2成型部金型および各パーティング面の各表面に形成される。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、FRP製品の成型方法は、第1金型と第2金型とが互いに電気的に絶縁されており第1金型と第2金型とを閉じた状態で通電して加熱することができるため、第1成型部と第2成型部との間に配置した熱可塑性樹脂を効率的に加熱して溶融させることができ、結果としてFRP製品を効率的に成型することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記FRP製品の成型方法において、通電加熱工程は、第1金型と第2金型との間に同第1金型と同第2金型とを電気的に接続するための金型間通電手段を設けておき、第1金型側または第2金型側から金型間通電手段を介して第2金型側または第1金型側に電気を流すことにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、FRP製品の成型方法は、第1金型と第2金型との間に金型間通電手段を設けておき、第1金型側または第2金型側から金型間通電手段を介して第2金型側または第1金型側に電気を流すため、1つの給電設備によって通電を行うことができ装置構成を簡単化することができるとともにFRP製品を効率的に成型することができる。この場合、金型間通電手段は、通電が必要なときにのみ第1金型と第2金型との間に配置されるように第1金型および第2金型に対して可動的に設けるとよい。
また、本発明の他の特徴は、前記FRP製品の成型方法において、第1金型および第2金型は、第1成型部および第2成型部の周囲に互いに隙間を介して対向し合う環状の第1羽根成形部および第2羽根成型部をそれぞれ有し、かつ、第1金型および第2金型のうちの一方における第1羽根成形部または第2羽根成型部の周囲に環状に張り出す筒状嵌合部を有するとともに、第1金型および第2金型のうちの他方における第1羽根成形部または第2羽根成型部の周囲に筒状嵌合部内に嵌合する柱状の柱状嵌合部を有することにある。
このように構成したる本発明の他の特徴によれば、FRP製品の成型方法は、第1金型および第2金型に第1羽根成形部および第2羽根成型部がそれぞれ形成されており、かつ第1金型および第2金型のうちの一方の金型に筒状嵌合部が形成されるとともに他方の金型に柱状嵌合部が形成されているため、FRP製品の成型時における熱可塑性樹脂の金型からの漏出を防止して精度良くFRP製品を成型することができる。また、このFRP製品の成型方法によれば、柱状嵌合部からはみ出す繊維シートを筒状嵌合部と柱状嵌合部とで切断して除去することができるため、熱可塑性樹脂の金型からの漏出を防止しつつFRP製品の周縁部の成型加工を行うことができ、FRP製品を効率的に成型することができる。
また、本発明は、FRP製品の成型方法として実施できるばかりでなく、FRPの製造方法の発明としても実施できるものである。
具体的には、FRP製品の製造方法は、繊維強化樹脂を成形したFRP製品の表面の一部に対応する3次元形状に形成された第1成型部を有する第1金型と、FRP製品の表面の他の一部に対応する3次元形状に形成された第2成型部を有して第1金型に対向配置される第2金型と、第1金型および第2金型のうちの少なくとも一方に電気を流して第1成型部および第2成型部のうちの少なくとも一方を加熱するための給電手段とを備え、第1成型部と第2成型部との間にFRP製品の材料を配置してFRP製品を成型するFRP製品の製造方法において、第1成型部および第2成型部のうちの少なくとも一方に繊維をシート状の集合体とした繊維シートを配置する繊維シート配置工程と、第1成型部と第2成型部との間に熱可塑性樹脂材からなる充填材を充填する充填材配置工程と、第1金型および第2金型のうちの少なくとも一方に電気を流すことにより第1成型部および第2成型部のうちの少なくとも一方を加熱して充填材を溶融する通電加熱工程と、第1金型と第2金型とを閉じて第1成型部および第2成型部によって前記溶融した充填材に圧力を加えてFRP製品に成型する成型工程とを含むことにある。これによっても、上記FRP製品の成型方法の発明と同様の作用効果を期待することができる。
また、本発明は、上記FRPの成型方法および製造方法に用いるFRP製品の成型装置の発明としても実施することができる。具体的には、FRP製品の成型装置は、繊維強化樹脂を成形したFRP製品の表面の一部に対応する3次元形状に形成された第1成型部を有する第1金型と、FRP製品の表面の他の一部に対応する3次元形状に形成された第2成型部を有して第1金型に対向配置される第2金型と、第1金型と第2金型との間に出し入れ可能に配置されて第1金型に電気的に接触する第1電極および第2金型に電気的に接触する第2電極を有する入力電極と、第1金型と第2金型との間であって入力電極に対して第1成型部および第2成型部を介して対向配置されて同第1金型と同第2金型とを電気的に接続するための金型間通電手段と、入力電極を介して第1金型および第2金型のうちの少なくとも一方に電気を流して第1成型部および第2成型部のうちの少なくとも一方を加熱するための給電手段とを備えることにある。
これによれば、FRP製品の成型装置は、第1金型と第2金型とが電気的に接触しない範囲で互いに近接配置した状態で通電させることができるため、第1成型部と第2成型部との間に配置した熱可塑性樹脂を効率的に加熱して溶融させることができるとともに、第1金型と第2金型との短絡による成形工程の中断や短絡防止のための構成が不要でありFRP製品を効率的に成型することができる。
本発明に係るFRPの成型方法および製造方法に用いる成型装置の主要部の構成の概略を2つの金型が開いた状態で模式的に示す断面図である。 図1に示す成型装置の作動を制御する制御システムのブロック図である。 本発明に係るFRPの成型方法および製造方法における作業工程の流れを示すフローチャートである。 図1に示す成型装置の2つの金型を途中まで閉じた状態で被成型材料を加熱する様子を模式的に示す断面図である。 図1に示す成型装置の2つの金型を閉じてFRP製品を成型する様子を模式的に示す断面図である。 本発明の変形例に係るFRPの成型方法および製造方法において成型装置における2つの金型を開いた状態で被成型材料を配置する様子を模式的に示す断面図である。 本発明の他の変形例に係るFRPの成型方法および製造方法において成型装置における2つの金型を途中まで閉じた状態で被成型材料を加熱する様子を模式的に示す断面図である。 本発明の他の変形例に係るFRPの成型方法および製造方法において成型装置における2つの金型を閉じて液体状の充填材をキャビティ内に注入する様子を模式的に示す断面図である。 本発明の他の変形例に係るFRPの成型方法および製造方法において成型装置における2つの金型を閉じて被成型材料を加熱して成型する様子を模式的に示す断面図である。
以下、本発明に係る成型装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るFRP製品の成型方法および製造方法に用いる成型装置100の主要部の構成の概略を2つの金型が開いた状態で模式的に示す断面図である。図2は、成型装置100の作動を制御する制御システムのブロック図である。なお、本明細書において参照する各図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。
この成型装置100は、繊維シートFSの内側に熱可塑性樹脂材からなる充填材FMを配置した被成型材料を加熱しながら圧縮成型することによりFRP(繊維強化樹脂)製のFRP製品PRを製造する加工機である。この場合、FRP製品PRとしては、二輪または四輪の自動車両、船舶および航空機や、これらの乗り物の駆動源となる原動機をそれぞれ構成する各種部品が相当する。
(成型装置100の構成)
成型装置100は、一対の第1金型110および第2金型120を備えている。第1金型110は、第2金型120と協働してFRP製品PRの成型加工を行う鋼製の型であり、第1成型部111、第1羽根成形部112、柱状嵌合部113、第1外周部114および第1空洞部115をそれぞれ備えて構成されている。
第1成型部111は、被成型材料に熱および圧縮力を加えてFRP製品PRの表面の一部を成型加工する部分であり、FRP製品PRの表面の一部の形状に対応する3次元形状、すなわち、同表面の一部の3次元形状を反転させた3次元形状に形成されている。この場合、第1成型部111の肉厚は、FRP製品PRの成型加工に必要な熱条件および圧力条件を確保できる範囲で必要最小限の厚さに形成されている。本実施形態において第1成型部111は、FRP製品PRにおける図示下側表面の凸形状に対応して図示上側に対して凹状に凹んだ形状に形成されている。また、第1成型部111の肉厚は、本実施形態においては、約20mmに形成されている。
第1羽根成形部112は、被成型材料に熱および圧縮力を加えてFRP製品PRの周縁部に形成される羽根部Wの表面の一部を成型加工する部分であり、羽根部Wの表面の一部の形状に対応する3次元形状、すなわち、同表面の一部の3次元形状を反転させた3次元形状に形成されている。本実施形態において第1羽根成型部112は、羽根部Wにおける図示下側表面の凸形状に対応して図示上側に対して凹状に凹んだ形状に形成されている。また、第1羽根成型部112の肉厚は、FRP製品PRにおける羽根部Wの成型加工に必要な熱条件および圧力条件を確保できる範囲で必要最小限の厚さに形成されている。
ここで、羽根部Wとは、FRP製品PRの外周部にフランジ状に張り出して形成される平板リング状の部分であり、第1成型部111側に配置される繊維シートFSと第2成型部121側に配置される繊維シートFSとを貼り合わせる部分であるとともに、後述する充填材FMの漏出を防止するための部分である。この羽根部Wは、FRP製品PRの形状の一部を構成する場合や、FRP製品PRの成型後に除去されてFRP製品PRの形状の一部を構成しない場合がある。
第1羽根成型部112の外側は、環状に落ち込んで柱状嵌合部113が形成されている。柱状嵌合部113は、後述する筒状嵌合部123と嵌合して柱状嵌合部113よりも内側部分、すなわち、第1成型部111、第1羽根成型部112、第2成型部121および第2羽根成型部122によって形成されるキャビティCv内を密閉するための円柱状の部分である。この柱状嵌合部113の外径は、キャビティCv内の密閉性を確保しつつ筒状嵌合部123の抜き差しが可能なように、筒状嵌合部123の内径に対して僅かな隙間を介したすきま嵌めの寸法公差で形成されている。
第1外周部114は、第1成型部111、第1羽根成型部112および柱状嵌合部113をそれぞれ支持しつつ後述する第1空洞部115を形成する部分であり、柱状嵌合部113の外側の周囲に円筒状に形成されている。したがって、第1外周部114は、第1金型110が第2金型120からの押圧力を受ける際に、第1成型部111および第1羽根成型部112の各変形を抑えることができる肉厚で形成されている。本実施形態においては、第1金型110の第1外周部114の肉厚が約150mmに形成されている。
この第1外周部114の図示上面は、第1羽根成型部112に対して柱状嵌合部113を介して落ち込んで形成されており、第2金型120における第2外周部124に対向する第2金型120との分割面を構成している。また、第1外周部114における図示下端部は、環状に突出して第1空洞部115を形成するとともに、内部に排水孔114aが形成されている。
排水孔114aは、第1空洞部115内に溜まった冷却水を第1金型110の外部に排水するための管状に延びる貫通孔状の流路であり、一方の端部が第1空洞部115に連通するとともに、他方の端部が第1金型110の第1外周部114に開口して形成されている。この排水孔114aは、第1金型110の第1外周部114に開口する他方の端部が図示しない排水管に接続されている。
第1空洞部115は、第1成型部111および第1羽根成型部112の各反対側に形成されて、第1成型部111および第1羽根成型部112の各肉厚を規定するとともに第1成型部111および第1羽根成型部112の各裏側面に冷却水を供給するための空間である。この第1空洞部115は、第1成型部111および第1羽根成型部112の各凹形状に沿った形状に形成されるとともに第1外周部114に囲まれることによって凹形状に窪んだ形状に形成されている。
第1金型110の図示下面には、第1空洞部115を覆う状態で第1受け板116が設けられている。第1受け板116は、第2金型120からの押圧力を受ける第1金型110を背面から支持するための鋼製の板部材であり、第1金型110における図示下面に図示しないボルトを介して固定的に取り付けられている。この場合、第1受け板116は、第1金型110に形成された第1空洞部115を液密的に塞いだ状態で取り付けられる。この第1受け板116の内部には、給水管117が設けられている。
給水管117は、第1空洞部115内の第1成型部111および第1羽根成型部112の各裏側面に冷却水を供給するために部品であり、鋼管によって構成されている。この給水管117は、一方の端部が第1受け板116を貫通して給水ポンプ131に接続されているとともに、他方の端部側が複数(本実施形態においては、9つ)に分岐して第1成型部111の裏側面に対向して開口している。
第1受け板116が一体的に組み付けられた第1金型110は、断熱絶縁ベース118を介して第1取付板119に図示しないボルトを介して取り付けられている。断熱絶縁ベース118は、第1受け板116と第1取付板119との間で断熱および電気的な絶縁を行うための板状部材である。本実施形態においては、断熱絶縁ベース118は、ガラス繊維をリン酸塩をバインダーとして固めたものを第1受け板116に対応する形状の板状体に形成して構成されている。
第1取付板119は、第1金型110を成型装置100における図示しない固定盤に取り付けるための鋼製の板状体である。すなわち、第1金型110は、成型装置100に固定的に設けられた固定盤上に取り付けられた所謂下型(固定型)である。
第2金型120は、第1金型110と協働してFRP製品PRの成型加工を行う鋼製の型であり、第2成型部121、第2羽根成形部122、筒状嵌合部123、第2外周部124および第2空洞部125をそれぞれ備えて構成されている。
第2成型部121は、前記第1成型部111と同様に、被成型材料に熱および圧縮力を加えてFRP製品PRの表面の他の一部を成型加工する部分であり、FRP製品PRの表面の他の一部の形状に対応する3次元形状、すなわち、同表面の他の一部の3次元形状を反転させた3次元形状に形成されている。この場合、第2成型部121の肉厚は、FRP製品PRの成型加工に必要な熱条件および圧力条件を確保できる範囲で必要最小限の厚さに形成されている。本実施形態において第2成型部121は、FRP製品PRにおける図示上側表面の凸形状に対応して図示下側に対して凹状に凹んだ形状に形成されている。また、第2成型部121の肉厚は、本実施形態においては、約20mmに形成されている。
第2羽根成形部122は、前記第1羽根成型部112と同様に、被成型材料に熱および圧縮力を加えて前記羽根部Wの表面の他の一部を成型加工する部分であり、羽根部Wの表面の他の一部の形状に対応する3次元形状、すなわち、同表面の他の一部の3次元形状を反転させた3次元形状に形成されている。本実施形態において第2羽根成型部122は、羽根部Wにおける図示上側表面の凸形状に対応して図示下側に対して凹状に凹んだ形状に形成されている。また、第2羽根成型部122の肉厚は、FRP製品PRにおける羽根部Wの成型加工に必要な熱条件および圧力条件を確保できる範囲で必要最小限の厚さに形成されている。
第2羽根成型部122の外側は、環状に張り出して筒状嵌合部123が形成されている。筒状嵌合部123は、前記柱状嵌合部113と嵌合して筒状嵌合部123よりも内側部分、すなわち、キャビティCv内を密閉するための円筒状の部分である。この筒状嵌合部123の内径は、キャビティCv内の密閉性を確保しつつ柱状嵌合部113の抜き差しが可能なように、柱状嵌合部113の内径に対して僅かな隙間を介したすきま嵌めの寸法公差で形成されている。
第2外周部124は、前記第1外周部114と同様に、第2成型部121、第2羽根成型部122および筒状嵌合部123をそれぞれ支持しつつ後述する第2空洞部125を形成する部分であり、筒状嵌合部123の外側の周囲に円筒状に形成されている。したがって、第2外周部124は、第2金型120が第1金型110からの反力を受ける際に、第2成型部121および第2羽根成型部122の各変形を抑えることができる肉厚で形成されている。本実施形態においては、第2金型120の第1外周部123の肉厚が約150mmに形成されている。
この第2外周部124の図示下面は、第2羽根成型部122に対して筒状嵌合部123を介して張り出して形成されており、第1金型110における第1外周部114に対向する第1金型110との分割面を構成している。また、第2外周部124における図示上端部は、環状に突出して第2空洞部125を形成するとともに、内部に排水孔124aおよび吸気孔124bがそれぞれ形成されている。
排水孔124aは、前記排水孔114aと同様に、第2空洞部125内に溜まった冷却水を第2金型120の外部に排水するための管状に延びる貫通孔状の流路であり、一方の端部が第2空洞部125に連通するとともに、他方の端部が第2金型120の第2外周部124に開口して形成されている。この排水孔124aは、第2金型120の第2外周部124に開口する他方の端部が図示しない排水管に接続されている。
吸気孔124bは、第1金型110と第2金型120とを閉じてFRP製品PRを成型する際にキャビティCv内の空気を吸引するための貫通孔であり、一方(図示左側)の端部がキャビティCv側である筒状嵌合部123の壁面に開口するとともに他方(図示右側)の端部がバキューム装置132に連結されている。この場合、吸気孔124bは、第1金型110と第2金型120とが完全に閉じられた際に筒状嵌合部123の壁面に開口する部分が柱状嵌合部113の壁面で覆われる位置に形成されている。
第2空洞部125は、前記第1空洞部115と同様に、第2成型部121および第2羽根成型部122の各反対側に形成されて、第2成型部121および第2羽根成型部122の各肉厚を規定するとともに第2成型部121および第2羽根成型部122の各裏側面に冷却水を供給するための空間である。この第2空洞部125は、第2成型部121および第2羽根成型部122の各凹形状に沿った形状に形成されるとともに第2外周部124に囲まれることによって凹形状に窪んだ形状に形成されている。
第2金型120の図示上面には、第2空洞部125を覆う状態で第2受け板126が設けられている。第2受け板126は、前記第1受け板116と同様に、第2金型120からの反力を受ける第2金型120を背面から支持するための鋼製の板部材であり、第2金型120における図示上面に図示しないボルトを介して固定的に取り付けられている。この場合、第2受け板126は、第2金型120に形成された第2空洞部125を液密的に塞いだ状態で取り付けられる。この第2受け板126の内部には、給水管127が設けられている。
給水管127は、前記給水管117と同様に、第2空洞部125内の第2成型部121および第2羽根成型部122の各裏側面に冷却水を供給するために部品であり、鋼管によって構成されている。この給水管127は、一方の端部が第2受け板126を貫通して給水ポンプ131に接続されているとともに、他方の端部側が複数(本実施形態においては、9つ)に分岐して第2成型部121の裏側面に対向して開口している。
第2受け板126が一体的に組み付けられた第2金型120は、断熱絶縁ベース128を介して第2取付板129に図示しないボルトを介して取り付けられている。断熱絶縁ベース128は、前記断熱絶縁ベース118と同様に、第2受け板126と第2取付板129との間で断熱および電気的な絶縁を行うための板状部材である。本実施形態においては、断熱絶縁ベース128は、ガラス繊維をリン酸塩をバインダーとして固めたものを第2受け板126に対応する形状の板状体に形成して構成されている。
第2取付板129は、前記第1取付板119と同様に、第2金型120を成型装置100における図示しない可動盤に取り付けるための鋼製の板状体である。すなわち、第2金型120は、成型装置100に図示上下方向に沿って可動的に設けられた可動盤上に取り付けられた所謂上型(可動型)である。可動盤は、金型駆動装置133によって駆動される。
給水ポンプ131は、前記給水管117,127を介して第1空洞部115内および第2空洞部125内における第1成型部111、第1羽根成型部112、第2成型部121および第2羽根成型部122の各裏面にそれぞれ冷却水を供給するための機械装置であり、後述する制御装置140に作動が制御される。また、バキューム装置132は、吸気孔124bを介してキャビティCv内の空気を吸引するための機械装置であり、制御装置140に作動が制御される。さらに、金型駆動装置133は、前記第2金型120を保持する可動盤(図示せず)を第1金型110に対して近接または離隔させる方向に変位させるための電動式の駆動装置である。なお、金型駆動装置133は、電動式以外、例えば、油圧式などであっても良いことは当然である。
また、成型装置100は、第1金型110および第2金型120に給電するための入力電極134および金型間通電電極135をそれぞれ備えている。入力電極134は、第1金型110と第2金型120とに電流を流すための電極であり、主として第1電極134a、第2電極134bおよび絶縁支持体134cによって構成されている。
第1電極134aは、第1金型110に対して給電するための銅製の部品であり、第1外周部114の図示上面に接触させることができる大きさの方形板状に形成されている。この第1電極134aは、絶縁支持体134cの図示下面に取り付けられている。第2電極134bは、第2金型110に対して給電するための銅製の部品であり、第2外周部124の図示下面に接触させることができる大きさの方形板状に形成されている。この第2電極134bは、絶縁支持体134cの図示上面に取り付けられている。
絶縁支持体134cは、第1電極134aおよび第2電極134bをそれぞれ第1金型110および第2金型120に対向させた状態でかつ互いに電気的に接続されていない絶縁された状態で支持する部品である。この絶縁支持体134cは、セラミックや樹脂などの絶縁体をブロック状(例えば、直方体状や立方体状)に形成して構成されている。この入力電極134は、第1金型110と第2金型120とが直接的かつ被成型材料などを介して間接的に電気的に接続されない最小の間隔を介して互いに近接した位置に位置した状態で第1金型110および第2金型120に第1電極134aおよび第2電極134bがそれぞれ電気的に接続可能に接触する厚さで形成されている。
金型間通電電極135は、第1金型110と第2金型120とを電気的に接続するための銅製の部品であり、第1外周部114の図示上面および第2外周部124の図示下面にそれぞれ電気的に接触可能なブロック状(例えば、直方体状や立方体状)に形成されている。この場合、金型間通電電極135は、前記入力電極134と同様に、第1金型110と第2金型120とが直接的かつ被成型材料などを介して間接的に電気的に接続されない最小の間隔を介して互いに近接した位置に位置した状態で第1金型110および第2金型120にそれぞれ電気的に接続可能に接触する厚さで形成されている。また、金型間通電電極135は、入力電極134に対して第1成型部111および第2成型部121を介して対向した位置に設けられる。
これらの入力電極134および金型通電電極135は、第1金型110および第2金型120の近傍に電極配置装置136によってそれぞれ支持されている。電極配置装置136は、入力電極134および金型通電電極135を第1金型110および第2金型120との間に対して配置または退避させるための機械装置であり、入力電極134および金型通電電極135をそれぞれ可動的に支持する油圧または空気圧のシリンダで構成されている。この電極配置装置136は、制御装置140によって作動が制御される。
また、入力電極133には、給電装置137が接続されている。給電装置137は、第1金型110と第2金型120とに流す電流を供給するための電源装置である。この給電装置137は、制御装置140に制御されて入出力電極134を介して第1金型110および第2金型120に対して交流電流を供給する。したがって、給電装置137は、図示しない高周波インバータや整合トランスなどを備えている。本実施形態においては、給電装置137は、電力が100kWで周波数が50kHzの交流電流を入出力電極134に出力可能に構成されている。なお。この給電装置137が出力する交流電流は、被成型材料WKの成型加工条件に応じて適宜設定されるものであることは当然である。
成型装置100は、制御装置140を備えている。制御装置140は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータによって構成されており、操作パネル141を介した作業者からの指示に従って、ROMなどの記憶装置に予め記憶された制御プログラムを実行することにより、成型装置100の各種作動を制御する。具体的には、この制御装置140は、主として、給水ポンプ131、バキューム装置132、金型駆動装置133、電極配置装置136および給電装置137の各作動をそれぞれ制御する。
操作パネル141は、成型装置100の作動を制御する制御装置140に指示を与える入力装置を備えるとともに、成型装置100(制御装置140)からの情報を表示するため表示装置を備えたユーザインターフェースである。また、この成型装置100には、成型した製品PRを第1金型110から取り出すためのエジェクタピン(図示せず)など備えているが、これらに関しては本発明に直接関わらないため、その説明は省略する。
(成型装置100の作動)
次に、このように構成した成型装置100を用いたFRP製品PRの成型方法および製造方法の過程について図3に示すフローチャート参照しながら説明する。まず、作業者は、第1工程として、FRP製品PRの原料となる被成型材料を用意する。具体的には、作業者は、繊維シートFS、樹脂シートPCおよび充填材FMをそれぞれ用意する。この場合、繊維シートFSは、ガラス繊維、炭素繊維または金属繊維などの繊維を複数集めてシート状に成形したものである。また、熱樹脂シートPSは、熱可塑性樹脂材(例えば、ポリエチレン樹脂)をフィルム状やシート状に成形したものである。また、充填材FMは、固形体であるペレット状や粘性を有する粘土状の熱可塑性樹脂材(例えば、ポリエチレン樹脂)を単体でまたはこの熱可塑性樹脂材にガラス繊維、炭素繊維または金属繊維などの繊維を混ぜたものである。
本実施形態においては、作業者は、繊維シートFSとして2枚の炭素繊維シートを用意し、樹脂シートPSとして2枚のポリエチレン製の樹脂シートを用意し、充填材FMとしてポリエチレン樹脂材に炭素繊維を混ぜて混練機で練った粘土状の樹脂材、所謂長繊維強化樹脂材の塊を用意する。この場合、作業者は、充填材FMについてこの充填材FMを構成する樹脂材が溶融した場合における体積がキャビティCvの容積以上(厳密には、キャビティCv内に配置される繊維シートFSや樹脂シートPSの体積を除いた容積)となる量で用意する。また、この場合、繊維シートFSは第1羽根成型部112および第2羽根成型部122の外側にはみ出る大きさに形成されるとともに、樹脂シートPsは第1羽根成型部112内および第2羽根成型部122内にそれぞれ収まる大きさに形成される。
次に、作業者は、第2工程として、被成型材料を第1金型110上に配置する。本実施形態においては、作業者は、第1金型110上に繊維シートFS、樹脂シートPSおよび充填材FMをそれぞれ配置する。具体的には、作業者は、図1に示すように、成型装置100の操作パネル141を操作して成型装置100の電源をONした後、操作パネル141を操作して第2金型120を第1金型110に対して離隔させて金型を開く。
次いで、作業者は、第1金型110における第1成型部111上および第1羽根成型部112上に1枚の繊維シートFSを配置した後、この1枚の繊維シートFS上に1枚の樹脂シートを配置する。次いで、作業者は、第1成型部111上および第1羽根成型部112上の樹脂シートPS上に充填材FMを配置する。次いで、作業者は、第1成型部111上および第1羽根成型部112上の充填材FM上に1枚の樹脂シートPSを配置した後、この1枚の樹脂シートPS上に1枚の繊維シートFSを配置する。
この第2工程における繊維シートFSおよび樹脂シートPSをそれぞれ第1金型110上に配置する工程が、本発明に係る繊維シート配置工程に相当する。また、この第2工程における充填材FMを第1金型110上に配置する工程が、本発明に係る充填材配置工程に相当する。すなわち、本実施形態においては、充填材配置工程の前後にそれぞれ繊維シート配置工程を実行している。
次に、作業者は、第3工程として、入力電極134および金型間通電電極135の配置を行う。具体的には、作業者は、図4に示すように、操作パネル141を操作して制御装置140に対して入力電極134および金型間通電電極135の配置を指示する。この指示に応答して、制御装置140は、電極配置装置136の作動を制御して入力電極134および金型間通電電極135をそれぞれ第2金型120における第2外周部124上に配置した後、金型駆動装置133の作動を制御して第2金型120を第1金型110側に変位させて第1金型110に近接配置して入力電極134および金型間通電電極135を第1金型110と第2金型120とで挟む。これにより、第1金型110と第2金型120とは、金型間通電電極135のみを介して互いに電気的に接続された状態となる。
次に、作業者は、第4工程として、第1金型110および第2金型120にそれぞれ通電させる。具体的には、作業者は、操作パネル141を操作して制御装置140に対して第1金型110および第2金型120への通電を指示する。この指示に応答して、制御装置140は、給電装置137を作動制御して入力電極134を介して第1金型110および第2金型120に対して通電を開始する。これにより、給電装置136から出力された電流は、第1電極134a(または第2電極134b)を介して第1金型110(または第2金型120)内に供給された後、金型間通電電極135を介して第2金型120(または第1金型110)内を流れて第2電極134b(または第1電極134a)を介して給電装置136に戻る。
この場合、第1金型110および第2金型120は、第1空洞部115および第2空洞部125によって主として第1成型部111、第1羽根部成型部112、第2成型部121および第2羽根成型部122に高周波電流が流れる。これにより、第1成型部111、第1羽根部成型部112、第2成型部121および第2羽根成型部122は、通電によって発熱を開始して熱可塑性樹脂材の融点以上まで加熱されることによって充填材FMおよび樹脂シートPSを溶融させる。この場合、制御装置140は、第1金型110および第2金型120の温度を熱可塑性樹脂材の融点以上(例えば、400°程度)に維持するように通電量を制御する。この第3工程における充填材FMを溶融させる工程が、本発明に係る通電加熱工程に相当する。
次に、作業者は、第5工程として、FRP製品PRの成型加工を行う。具体的には、作業者は、操作パネル141を操作して制御装置140に対してFRP製品PRの成型加工を指示する。この指示に応答して、制御装置140は、給電装置137の作動を制御して第1金型110および第2金型120への通電を停止させた後、金型駆動装置133の作動を制御して第2金型120を第1金型110に対して僅かに離隔させた状態で電極配置装置136の作動を制御して入力電極134および金型間通電電極135を第1金型110と第2金型120との間から撤去する。この場合、制御装置140は、第1金型110および第2金型120の間に配置した充填材FMが完全に溶融した状態(当初の粘度を有する部分が残っていない状態)で通電を停止させてもよいが、充填材FMが完全に溶融しない状態(当初の粘度を有する部分が一部に残っている状態)で通電を停止するとよい。
次いで、制御装置140は、図5に示すように、金型間通電電極135を第1金型110と第2金型120との間から撤去した後、金型駆動装置133の作動を制御して第2金型120を第1金型110に押し付けて金型を閉じる。この場合、制御装置140は、バキューム装置132の作動を制御してキャビティCV内の空気を吸引しながら金型を閉じる。これにより、第1金型110および第2金型120の間に配置した充填材FMおよび樹脂シートPSは、第1金型110および第2金型120の余熱によって完全に溶融(全体が当初の粘度よりも低くなっている状態)してキャビティCv内を流動可能となる。この場合、充填材FMは、キャビティCvの容量よりも大きな体積である充填されているため、パスカルの原理によってキャビティCv内の圧力が均一となる。
これにより、溶融した熱可塑性樹脂は、その一部が繊維シートFS全体を均等な圧力で第1成型部111、第1羽根成型部112、第2成型部121および第2羽根成型部122側に押圧するとともに、他の一部が繊維シートFSの繊維間に進入する。したがって、キャビティCv内の繊維シートFSは、第1成型部111、第1羽根成型部112、第2成型部121および第2羽根成型部122の各形状に沿った形状に変形、すなわち、賦形される。この場合、キャビティCv内で溶融した熱可塑性樹脂は、第1羽根成型部112、第2羽根成型部122、柱状嵌合部113および筒状嵌合部123によってキャビティCv内からの漏出が防止される。
また、この場合、第2金型120を閉じる過程でキャビティCv内の空気を吸引しているため、繊維シートFS、および溶融した熱可塑性樹脂の各内部に気泡を生じさせることを防止することができる(図4破線矢印参照)。また、第1羽根成型部112および第2羽根成型部122よりも外側に延びた繊維シートFSは、柱状嵌合部113と筒状嵌合部123との嵌合によって切断されて第1外周部115と第2外周部125との隙間を介してキャビティCv内から除去される。
次いで、制御装置140は、溶融した熱可塑性樹脂の一部が繊維シートFS内に含浸するために必要な時間の経過後、給水ポンプ131の作動を制御して給水管117,127を介して第1成型部111、第1羽根成型部112、第2成型部121および第2羽根成型部122の各裏面に給水して常温程度まで冷却する(図5破線矢印参照)。これにより、キャビティCv内の繊維シートFS、およびそれぞれ溶融した充填材FMおよび樹脂シートPSからなる被成型材料は急激に固化してFRP製品PRが成型される。すなわち、この第5工程におけるFRP製品PRの成型加工を行う工程が、本発明に係る成型工程に相当する。次いで、制御装置140は、給水ポンプ131の作動を制御して第1成型部111、第1羽根成型部112、第2成型部121および第2羽根成型部122の各裏面への給水を停止させた後、金型駆動装置133の作動を制御して第2金型120を第1金型110から離隔させて金型を開く。
次に、作業者は、第6工程として、FRP製品PRの取り出し作業を行う。具体的には、作業者は、操作パネル141を操作することにより、制御装置140に対して第1金型110に設けられた図示しないエジェクタピンの駆動を指示する。この指示に応答して、制御装置140は、第1金型110に設けられたエジェクタピンが駆動する。これにより、第1成型部111に密着した製品PRがエジェクタピンによって押し出されるため、作業者は同押し出されたFRP製品PRを第1金型110から取り出すことができる。この場合、作業者は、FRP製品PRにおける羽根部Wiを必要に応じて切削加工などを用いて除去してFRP製品PRを完成させることができる。なお、前記第2工程からこの第6工程までは、概ね20分以内に完了することができる。
次いで、作業者は、FRP製品PRの製造を続けて行なう場合には、再度、第1金型110への被成型材料の配置工程から作業を開始する。一方、FRP製品PRの製造を終了する場合には、作業者は、操作パネル141を操作して成型装置100の電源をOFFにする。これにより、作業者は、成型装置100によるFRP製品PRの製造作業を終了することができる。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、このFRP製品PRの成型方法は、溶融状態にある熱可塑性樹脂に対して第1成型部111および第2成型部121を介して圧力を加えて第1成型部111と第2成型部121との間の成型領域であるキャビティCv内の圧力をパスカルの原理によって均等にしているため、FRP製品PRにおける各部を均等な圧力で成形することができる。このため、本発明に係るFRP製品の成型方法によれば、FRP製品PRを構成する各部のうち一対の第1金型110および第2金型120の開閉方向に沿って延びる壁部Wa1,Wa2の剛性を向上させることができるとともに、充填材FMと繊維シートFSとの間に隙間が生じることも防止して、高強度なFRP製品PRを成型することができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、下記各変形例を示す図6〜8においては、上記実施形態における成型装置100の構成部分に対応する部分に同じ符号を付して、これらの説明は適宜省略する。
例えば、上記実施形態においては、第1金型110上に被成型材料として、繊維シートFS、樹脂シートPSおよび充填材FMをそれぞれ配置した。しかし、被成型材料は、少なくとも1枚の繊維シートFSおよび充填材FMで構成することができる。したがって、本発明においては、例えば、図6に示すように、第1金型110における第1成型部111上に充填材FMを配置するとともにこの充填材FM上に1枚または複数枚以上の繊維シートFSを配置してFRP製品PRを成型することもできる。この場合、成型されるFRP製品PRは、第1成型部111側の部分が充填材FMで構成されるとともに第2成型部121側の部分が繊維シートFSで構成される。
また、本発明においては、充填材FMを繊維シートFSで挟んで成型する場合においても、1枚の繊維シートFSを折って充填材FMを挟むことができるとともに、充填材FMに対して両側に複数枚ずつの繊維シートFSを配置することで充填材FMを挟んでFRP製品PRを成型することもできる。また、本発明においては、繊維シートFSに対して複数枚の樹脂シートPSを連続してまたは複数の繊維シートFSと複数の樹脂シートPSとを交互に隣接配置してFRP製品PRを成型することができるとともに、図6に示すように樹脂シートPSを省略してFRP製品PRを成型することもできる。なお、繊維シートPSとしては、繊維シートPSに熱可塑性樹脂を予め含浸させた所謂プリプレグを用いることもできる。
また、上記実施形態においては、第1金型110および第2金型120に通電して加熱する際に第2金型120を樹脂シートFSに接触させない位置まで第1金型110に近接させて配置した。しかし、第2金型120は、繊維シートFSを押し付ける位置まで第1金型110に近接配置することもできる。具体的には、例えば、図7に示すように、作業者は、第1金型110における第1成型部111および第1羽根成型部112上に配置した最上部(第2金型120に対向する)の繊維シートFS上に絶縁シート150を被せた後、第2金型120を第1金型110側に近接配置する。
この場合、成型装置100は、第2金型120を第1金型110上の被成型材料を絶縁シート150を介して押し付けて圧縮させることができるため、より第1金型110に近接配置することができ充填材FMや樹脂シートPSをより効率よく加熱することができる。そして、作業者は、所定時間充填材FMを加熱した後、第2金型120を第1金型110から離隔させて絶縁シート150を撤去するとともに、絶縁シート150の撤去後直ちに第2金型120を第1金型110に変位させて金型を閉じることによりFRP製品PRを成型する。これにより、成型装置100は、効率的にFRP製品PRを成型することができる。なお、絶縁シート150としては、樹脂材、ゴム材またはガラス材などで構成することができる。また、絶縁シート150は、充填材FMや樹脂シートPSに接触させない状態で配置、例えば、最上部(第2金型120(可動側の金型)に面する)の繊維シートFS上に配置すると撤去し易い。
また、上記実施形態においては、充填材FMを粘性のある半固体状で第1金型110上に配置するように構成した。しかし、本発明は、充填材FMをペレットなどの固体状の熱可塑性樹脂で構成して第1金型110上に配置することができるほか、充填材FMを液体状などの流動性のある状態(つまり、加熱した状態)でキャビティCv内に供給してFRP製品PRを成型することもできる。すなわち、成型装置100は、射出成型機としても実施できるものである。
具体的には、例えば、図8に示すように、射出成型機としての成型装置100は、第1金型110の中央部に流動性を有する充填材FMの流路を構成するスプル160が形成されている。このような成型装置100によれば、充填材FMの注入の前に第1金型110および第2金型120を予熱しておくことにより、射出成型時の成型不良である所謂ウエルド不良や所謂ヒケ不良を効果的に防止できる。また、ポリエーテルエーテルケトン樹脂のような高融点材料を精度良く射出成型加工することもできる。なお、図8に示した射出成型機としての成型装置100は、第1金型110が図示しない可動盤上に取り付けられた可動型で構成されるとともに、第2金型120が図示しない固定盤上に取り付けられた固定型で構成されており、この固定された第2金型120に対して第1金型110が近接または離隔する方向に変位する。
また、このような射出成型機で構成された成型装置100においては、充填材FMとして熱可塑性樹脂の他に、熱硬化性樹脂、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂または不飽和ポリエステル樹脂を用いることもできる。また、これらの熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂に炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維、金属粉末または各種鉱物粉末を混ぜ合わせたものを用いて射出成型することができる。
なお、射出成型機で構成された成型装置100においては、例えば、以下の工程1〜6によってFRP製品PRを成型加工することができる。すなわち、
工程1:第1金型110上に繊維シートFSを配置する工程
工程2:第1金型110および第2金型120に通電して加熱する予備加熱工程
工程3:第1金型110と第2金型120とを密着させる型締め工程
工程4:溶融した樹脂で構成される充填材FMをスプル160を介してキャビティCv内に注入する注入工程
工程5:第1金型110および第2金型120に冷却水を供給して冷却する冷却工程
工程6:第1金型110と第2金型120とを離隔させる型開き工程
工程7:エジェクタピンを駆動してFRP製品PRを第1金型110から取り出す取出し工程
また、第1金型110および第2金型120に後述する絶縁層170を形成しておくことで、例えば、以下の工程1〜6によってFRP製品PRを成型加工することができる。すなわち、
工程1:第1金型110上に繊維シートFSを配置する工程
工程2:第1金型110と第2金型120とを密着させる型締め工程
工程3:第1金型110および第2金型120に通電して加熱する予備加熱工程
工程4:溶融した樹脂で構成される充填材FMをスプル160を介してキャビティCv内に注入する注入工程
工程5:第1金型110および第2金型120に冷却水を供給して冷却する冷却工程
工程6:第1金型110と第2金型120とを離隔させる型開き工程
工程7:エジェクタピンを駆動してFRP製品PRを第1金型110から取り出す取出し工程
また、上記実施形態においては、第1金型110と第2金型120とを互いに近接させた状態、すなわち、金型を開いた状態で通電させて充填材FMおよび樹脂シートPSを溶融させるように構成した。しかし、本発明は、第1金型110と第2金型120とを互いに接触させた閉じた状態で通電させて充填材FMおよび樹脂シートPSを溶融させることもできる。この場合、第1金型110および第2金型120における第1金型110と第2金型120とが互いに直接または被成型材料などを介して間接的に接触する部分、具体的には、第1成型部111、第1羽根成型部112、第2成型部121、第2羽根成型部122およびそれらの外側におけるパーティング面に絶縁材料からなる絶縁層170を形成しておく。この場合、絶縁層170としては、樹脂材やセラミック材などの電気を通さない絶縁物質をコーティンング(溶射を含む)や含浸などの加工方法で形成することができる。また、この絶縁層170は、第1金型110側および第2金型120側のうちの少なくとも一方に形成することができる。
そして、成型装置100は、第1金型110および第2金型120に対してそれぞれ給電するための第1電極171および第2電極172を備えるとともに、第1金型110と第2金型120とを絶縁層170以外の箇所で電気的に接続して第1金型110または第2金型120に通電する金型間通電電極173を備えるようにする。これによれば、本発明は、第1金型110と第2金型120とを閉じた状態で通電して加熱することができるため、第1成型部111と第2成型部121との間に配置した熱可塑性樹脂を効率的に加熱して溶融させることができ、結果としてFRP製品を効率的に成型することができる。
また、上記実施形態においては、第1金型110および第2金型120に対して通電することにより第1成型部111および第2成型部121を加熱するように構成した。しかし、第1金型110および第2金型120に対する通電は、第1金型110および第2金型120のうちの少なくとも一方でもよい。例えば、第1金型110にのみ通電した場合、第2金型120は通電により熱せられた第1金型110に近接配置または絶縁体を介した密着配置により間接的に熱することができる。
また、上記実施形態においては、第1成型部111および第2成型部121は、肉厚が約20mmに形成されている。しかし、第1成型部111および第2成型部121の肉厚は、被成型材料やFRP製品PRの種類、形状、大きさ、加工条件によって適宜決定されるものである。
また、上記実施形態においては、給電装置137は、第1金型110および第2金型120に対して交流電流を供給するように構成した。しかし、給電装置136は、第1金型110および第2金型120に対して直流電流を供給するように構成しても良い。また、給電装置137が出力する電気量は、被成型材料やFRP製品PRの種類、大きさまたは成型精度に応じて適宜設定されるものであり、上記実施形態に限定されるものではない。
また、上記実施形態においては、熱可塑性樹脂材としてポリエチレン樹脂を用いた。しかし、熱可塑性樹脂材は、FRP製品PRの仕様に応じて適宜選定されるものであり、他の熱可塑性樹脂であっても良いことは当然である。例えば、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、アクリロニトリル・ブタジェン・スチレン共重体(所謂ABS樹脂)、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリスルフォン樹脂またはポリエーテルエーテルケトン樹脂などを用いることができる。
PR…FRP製品、Wi…羽根部、Wa1,Wa2…壁部、FS…繊維シート、FM…充填材、Cv…キャビティ、
100…成型装置、
110…第1金型、111…第1成型部、112…第1羽根成型部、113…柱状嵌合部、114…第1外周部、114a…排水孔、115…第1空洞部、116…第1受け板、117…給水管、118…断熱絶縁ベース、119…第1取付板、
120…第2金型、121…第2成型部、122…第2羽根成型部、123…筒状嵌合部、124…第2外周部、124a…排水孔、124b…吸気孔、125…第2空洞部、126…第2受け板、127…給水管、128…断熱絶縁ベース、129…第2取付板、
131…給水ポンプ、132…バキューム装置、133…金型駆動手段、134…入力電極、134a…第1電極、134b…第2電極、134c…絶縁支持体、135…金型間通電電極、136…電極配置装置、137…給電装置、
140…制御装置、141…操作パネル、
150…絶縁シート、
160…スプル、
170…絶縁層、171…第1電極、172…第2電極、173…金型通電電極。

Claims (9)

  1. 繊維強化樹脂を成形したFRP製品の表面の一部に対応する3次元形状に形成された第1成型部を有する第1金型と、
    前記FRP製品の表面の他の一部に対応する3次元形状に形成された第2成型部を有して前記第1金型に対向配置される第2金型と、
    前記第1金型および前記第2金型のうちの少なくとも一方に電気を流して前記第1成型部および前記第2成型部のうちの少なくとも一方を加熱するための給電手段とを備え、
    前記第1成型部と前記第2成型部との間に前記FRP製品の材料を配置して前記FRP製品を成型するFRP製品の成型方法において、
    前記第1成型部および前記第2成型部のうちの少なくとも一方に繊維をシート状の集合体とした繊維シートを配置する繊維シート配置工程と、
    前記第1成型部と前記第2成型部との間に熱可塑性樹脂材からなる充填材を充填する充填材配置工程と、
    前記第1金型および前記第2金型のうちの少なくとも一方に電気を流すことにより前記第1成型部および前記第2成型部のうちの少なくとも一方を加熱して前記充填材を溶融する通電加熱工程と、
    前記第1金型と前記第2金型とを閉じて前記第1成型部および前記第2成型部によって前記溶融した充填材に圧力を加えて前記FRP製品に成型する成型工程とを含むことを特徴とするFRP製品の成型方法。
  2. 請求項1に記載したFRP製品の成型方法において、
    前記充填材配置工程は、
    前記熱可塑性樹脂に炭素繊維、金属繊維およびガラス繊維のうちの少なくとも1つが含まれていることを特徴とするFRP製品の成型方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載したFRP製品の成型方法において、
    前記繊維シート配置工程は、
    前記繊維シートに隣接して熱可塑性樹脂製の樹脂シートを配置することを特徴とするFRP製品の成型方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載したFRP製品の成型方法において、
    前記繊維シート配置工程は、
    前記充填材配置工程によって配置される前記充填材を挟むように前記繊維シートを配置することを特徴とするFRP製品の成型方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載したFRP製品の成型方法において、
    前記通電加熱工程は、
    前記第1金型と前記第2金型とが電気的に接続されない間隔を介して互いに接近した位置に位置した状態で前記第1金型および前記第2金型のうちの少なくとも一方に電気を流し、
    前記成型工程は、
    前記通電加熱工程による通電を停止した後、前記第1金型と前記第2金型とを閉じて前記FRP製品に成型することを特徴とするFRP製品の成型方法。
  6. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載したFRP製品の成型方法において、
    前記第1金型および前記第2金型は、
    前記第1金型および前記第2金型における前記第1成型部および前記第2成型部のうちの少なくとも一方、および前記第1金型および前記第2金型における各パーティング面のうちの少なくとも一方にそれぞれ絶縁層が形成されており、
    前記通電加熱工程は、
    前記第1金型と前記第2金型とを閉じた状態で前記第1金型および前記第2金型のうちの少なくとも一方に電気を流すことを特徴とするFRP製品の成型方法。
  7. 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載したFRP製品の成型方法において、
    前記通電加熱工程は、
    前記第1金型と前記第2金型との間に同第1金型と同第2金型とを電気的に接続するための金型間通電手段を設けておき、
    前記第1金型側または前記第2金型側から前記金型間通電手段を介して前記第2金型側または前記第1金型側に電気を流すことを特徴とするFRP製品の成型方法。
  8. 請求項1ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載したFRP製品の成型方法において、
    前記第1金型および前記第2金型は、
    前記第1成型部および前記第2成型部の周囲に互いに隙間を介して対向し合う環状の第1羽根成形部および第2羽根成型部をそれぞれ有し、かつ、
    前記第1金型および前記第2金型のうちの一方における前記第1羽根成形部または前記第2羽根成型部の周囲に環状に張り出す筒状嵌合部を有するとともに、前記第1金型および前記第2金型のうちの他方における前記第1羽根成形部または前記第2羽根成型部の周囲に前記筒状嵌合部内に嵌合する柱状の柱状嵌合部を有することを特徴とするFRP製品の成型方法。
  9. 繊維強化樹脂を成形したFRP製品の表面の一部に対応する3次元形状に形成された第1成型部を有する第1金型と、
    前記FRP製品の表面の他の一部に対応する3次元形状に形成された第2成型部を有して前記第1金型に対向配置される第2金型と、
    前記第1金型および前記第2金型のうちの少なくとも一方に電気を流して前記第1成型部および前記第2成型部のうちの少なくとも一方を加熱するための給電手段とを備え、
    前記第1成型部と前記第2成型部との間に前記FRP製品の材料を配置して前記FRP製品を成型するFRP製品の製造方法において、
    前記第1成型部および前記第2成型部のうちの少なくとも一方に繊維をシート状の集合体とした繊維シートを配置する繊維シート配置工程と、
    前記第1成型部と前記第2成型部との間に熱可塑性樹脂材からなる充填材を充填する充填材配置工程と、
    前記第1金型および前記第2金型のうちの少なくとも一方に電気を流すことにより前記第1成型部および前記第2成型部のうちの少なくとも一方を加熱して前記充填材を溶融する通電加熱工程と、
    前記第1金型と前記第2金型とを閉じて前記第1成型部および前記第2成型部によって前記溶融した充填材に圧力を加えて前記FRP製品に成型する成型工程とを含むことを特徴とするFRP製品の製造方法。
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