JP2016026421A - マルチスペクトル感光部材およびその製作方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】同一の部材で異なる方向からのシーンのマルチスペクトルが同時に得られる感光部材およびその製作法を提供する。
【解決手段】マルチスペクトル感光部材は、少なくとも1つの不透明なベース層からなり、それぞれのベース層には少なくとも2つの面があり、少なくとも2つの面上には感光画素組が設置されており、それぞれの感光画素組がその所在面の正面方向から照射されて来る任意に選ばれたスペクトル光の感応に使われる。それぞれの感光画素組は異なる方向における異なるシーンからの光を感する。
【選択図】図9
【解決手段】マルチスペクトル感光部材は、少なくとも1つの不透明なベース層からなり、それぞれのベース層には少なくとも2つの面があり、少なくとも2つの面上には感光画素組が設置されており、それぞれの感光画素組がその所在面の正面方向から照射されて来る任意に選ばれたスペクトル光の感応に使われる。それぞれの感光画素組は異なる方向における異なるシーンからの光を感する。
【選択図】図9
Description
本発明は、マルチスペクトル感光部材およびその製作方法に関するもので、さらに詳しく言うと、本発明は複数のスペクトル(可視光や赤外線など)を同時に感光させることができる、フルカラー画像に使われる感光部材およびその製作方法に関するものである。こちらでの、フルカラーとは、興味のあるすべてのスペクトルのことを指す。一般(可視光)感光部材にとって、フルカラーとは、赤、緑、藍および白色などすべての可視光スペクトルのことを指す。赤外線とカラーを一括とする感光部材にとって、フルカラーとは、可視光スペクトルと赤外スペクトルのことを指す。本発明は白黒とカラー画像などのマルチスペクトル感光部材に適用する。
カラー画像感光チップ(又は部材)の伝統的な設計と製造技術において、単一層感光画素を使用するか、或いは三層感光画素を使用する。単一層感光画素を使用する感光チップの場合、カラーの画像を得るために、ベイヤパターン(Bayer Pattern)又はハニカムパターンなど何らかのパターンを取って、カラーフィルタを塗らなければならない。ところが、三層感光画素を使用する感光チップは、カラーフィルタのコーティングが要らない。これらのカラー画像感光チップ(又は部材)の伝統的な設計と製造技術は、依然として改進しなければならない所がある。
単一層の伝統的なカラー画像感光チップにおいて、カラー信号を得るために、主に2種の異なるパターンを使っているが、図1は第1種のカラーフィルタパターンで、つまり、青、黄、桃、緑(桃はピンク又はフクシン)パターン(又は複合色のカラーフィルタパターンとも呼ぶ)であり、当該パターンは青色、黄色、ピンク色および緑色によって構成される。図2と図3(a)、(b)はそれぞれ幾つかの三原色、つまり、赤・緑・藍によって構成されたカラーフィルタパターンが、それぞれベイヤパーターン(Bayer Pattern)又はハニカムパターンによって排列されるが、この2種のパターンは赤色や緑色および藍色によって構成される。
青・黄・桃・緑のパターンで作られたカラー感光チップにおいて、感光元素のアレイは数多くの複合画素によって構成される。その中、1つの複合画素は四つの画素で構成され、それぞれ青・黄・桃・緑のカラーフィルタが塗られる。しかし、モニタ工業界に使われるのは、青・黄・桃・緑のパターンではなく、三原色(つまり、赤・緑・藍)パターンであるので、赤・緑・藍のパターンを得るには、青・黄・桃・緑のパターンのカラーマトリックス変換を行わなければならない。それに、個々の画素ポイントには1種の色(青・黄・桃・緑中の1種)しかないので、あるポイントにて赤・緑・藍の三種の色を得るには、補間方法を利用して、隣接ポイントから欠けている色を挿し入れなければならない。ベイヤパターン(米国特許番号#3、971、065)を利用して作られたカラー感光チップにおいて、感光元素のアレイも数多くの複合画素によって構成される。その中、1つの複合画素は同様に4つの画素によって構成されるが、赤・緑・藍の三種のカラーフィルタのみ塗られる。ベイヤパターンでは、さらに個々の複合画素において、その中の1つの対角線上の二つの元素が、いずれも緑又は高輝度を代表する色で、他の2つの色は赤と藍、又は可視光スペクトルのその他の二つの異なるエリアに対して敏感な色でなければならない。同様に、個々の画素ポイントには1種の色(赤・緑・藍中の一種)だけがあり、当該ポイントにて、欠けている2つの色を得るには、補間方法によって、隣接のポイントから欠けている色を挿し入れなければならない。ベイヤパターンには4種の異なる幾何パターンがあり、それぞれ異なる特定の赤・緑・藍位置の配列を代表している。図3に示されているハニカムパターンにおいて、1つの複合画素はただ3つの画素で構成され、それぞれ赤・緑・藍三種の色だけが塗られるとともに、六角形の蜂巣状に排列される。ハニカムパターンにおいて、赤・緑・藍三種の色は、均一に対称的に配列され、2種の色が交換される位置も依然としてハニカムパターンを構成する。
上記のとおり、複合色(青・黄・桃・緑)パターン、ベイヤパターン、又はハニカムパターンによって、カラーフィルタ技術を実現するには、3つの共同の困難がある。その一、カラーフィルタは感度を低下させる(白黒感光チップに比べて)。その二、カラー補間は有効解像度(又は解析度)を低下させる。カラーの補間は第三の困難を招来するが、それは雑色の問題である。一般的に、雑色はローパスフィルタによって解決できるが、ローパスフィルタは画像の解像度を低減させるので、第二の困難がさらに酷くなる。
カラーフィルタによる感度の低下を避けて、総体的な感光感度を高めるために、米国特許6、137、100には、三原色の赤・緑・藍感光元素のバランスを取る感光呼応方法が公開されており、当該方法はフォトダイオードを感光素子として使用し、しかも、フォトダイオードの異なる色によって感度が異なる特徴も考慮している。具体的に言うと、フォトダイオードは、緑に対する感度が一番高く、赤と藍がその後に継ぐ。そのため、当該方法では藍色の感光面積を最大にし、赤をその次にし、緑を最小にする。このような方法で得られる色の感度の改進はとても限度があり、しかもこのような方法は三原色の赤・緑・藍を強調することにしか過ぎない。
カラー感光部材の通常の感応は一般的に赤・緑・藍の連続したスペクトルと対応している。また、全体の可視光スペクトル、又は赤外スペクトル、若しくは両者とも感光させる白黒感光部材もある。このような白黒感光部材は伝統的なベイヤパターン感光部材に比べて(同等な製作条件の下で)一般的に感度が10倍以上も高いが、カラー画像を形成することはできない。
本発明人は、早めの『マルチスペクトル感光部材およびその製作方法』(PCT/CN2007/071262)発明出願の中で、2層の感光画素を用いた感光知感光感光チップを提供した。この新しい方法は、上層と底層のスペクトルを直交、又は相補の方式で層に分けられ、図4、図5に示されているとり、いずれかの画素の位置において、上層と底層の感光画素を、それぞれ直角に交わる、又はお互いに補充されるスペクトルに感応(可視光スペクトル範囲、又は可視光および赤外スペクトル範囲)させるので、入射光エネルギーの利用率を最大化させることができる。このような方法はカラーフィルムコーティングを使用することができ、使用しなくても良いし、スペース解像度や、カラーの還元、および感光感度を同時に保証できるメリットがある。但し、この新しい発明は、上層と底層の物理的構造において、最適化デザインは見られない。
伝統的なカラー画像感光チップ(又は部材)のデザイン・製造技術のもう一つの特徴としては、一般的な正面感光方式、又は背面感光方式を使用することである(例えば、米国特許[4,388,532]、[4,679,068]、[5,244,817]、[6,169,369]、[6,429,036]、[7,265,397])。特に、米国特許[5,134,274]と[6,191,404]では、正面感光と背面感光を同時に引き受けられる両方向感光チップ(およびシステム)を提出した。いわゆる正面感光とは、感光画素がチップベース層の光源を向いた面を指し、背面感光とは、感光画素がチップベース層の光源を背いた面を指す。背面感光の場合はベース層が十分薄く、パッケージ処理済みであることが要求されており、光がベース層を透過することができ、感光画素に達することができる。このような両面感光チップは、正面又は背面から照射される光源を同時に同時に引き受けられるので、2種の異なる光源信号を整合できる特徴をもっている。しかし、この両方向感光チップには1層の感光画素しかなく、チップベース層のある面に位置される。そのため、使用者がカラー(又はマルチスペクトル)感光信号が必要とする場合、又は1つの感光チップ上で、2つの異なるシーン(又は内容)を引き受けようとすれば、このような両面感光は可能であるが、単一層感光の感光チップなら、なかなか難しい。また、このような、両面感光の単一層感光チップは、正面と背面からの2方向の光信号が要求され、幾何スペース上でも対応関係を有しており、つまり、単一シーンにしか使えない。
そのため、これらの既存の感光チップ技術は、数々の欠点がある。単一層の感光チップにとって、感度の面ですでにボトルネックに直面しており、そのスペースとエネルギーの利用効率も複数層に比べて低い。複数層(2層又は3層)感光チップにとって、その加工の煩雑程度も自然に難しくなる。また、既存の感光チップ技術にいずれも具備されていない機能としては、同時に正面・背面の両方向から対応する異なるシーンの光を感応することができない。
そのため、既存技術をさらに改進し、白黒感光部材とカラー感光部材のメリットが結合された感光部材およびその製作方法を要求するとともに、同時又は異時に異なる方向から照射される光を感応することによって、感光チップの性能をさらに向上し、単一チップの機能を拡充する必要がある。
本発明の目的は上記既存技術が直面している制限と困難を克服するために、同一の部材で異なる方向からのシーンのマルチスペクトルが同時に得られる感光部材およびその製作方法を提供するためである。
本発明に対しる説明の便利と既存技術との差異を解釈するために、我々は次の名詞の定義を提供した。2層感光部材、両面感光部材、および両方向感光部材などである。その中、2層感光部材とは、感光画素が物理的に2層(本発明人が早めの発明出願『マルチスペクトル部材およびその製作方法』(PCT/CN2007/071262)に説明されている2層感光部材)に分けられるものを指し、それぞれの層にはいずれも特定のスペクトルを感応する感光画素が含まれている。両面感光部材とは、感光部材が2つの感光面を有するものを指し、それぞれの表面には少なくとも一つの方向から感光できる。両方向感光部材とは、感光部材が2つの方向(一般的にお互いに180°となる)方向から感光できるものを指し、つまり、感光部材の正面と背面からいずれも感光できる。
1つの感光部材は、同時に2層、両面、両方向など3つの特徴中の1つ、2つおよび全ての特徴を有することができる。本発明は主に両面と2層感光部材(図6(a)−(c)を参照)、両方向感光部材(米国特許[5,134,274]と[6,191,404を参照])、両面・2層・両方向感光部材(図6(a)−(c)と図16を参照)、両面両方向感光部材(図9(a)−(c)を参照)などに関するものである。
少なくとも1つの不透明なベース層からなり、それぞれのベース層には少なくとも2つの表があり、少なくとも2つの前記表上には感光画素組が設置されており、それぞれの画素組がその所在面の正面方向から照射されて来る任意に選ばれたスペクトル光の感応に使われるマルチ感光部材。
前記マルチスペクトル感光部材において、前記ベース層は1つであり、当該ベース層には2つの感光面があり、前記2つの感光面にはそれぞれ同様又は異なる分布となる各種スペクトルを感応させる感光画素が含まれる。
前記任意に選ばれたスペクトルには、藍色や、緑色、赤色、青色、黄色、白色、赤外色、赤色+赤外スペクトル+黄色+赤外スペクトル、および可視光+赤外スペクトル中の一種又は複数種が含まれる。
前記マルチスペクトル感光部材において、前記ベース層の個々の面の前方には1セットのレンズが設置される。
少なくとも1つの不透明なベース層を製作し、それぞれのベース層には少なくとも2つの面を有し、
ベース層の少なくも2つの前記面上には、いずれも感光画素組が設置されており、それぞれの感光画素組はその所在面の正面方向から照射されて来る任意に選ばれたスペクトル光の感応に使われる、
上記マルチスペクトル感光部材の製作方法。
ベース層の少なくも2つの前記面上には、いずれも感光画素組が設置されており、それぞれの感光画素組はその所在面の正面方向から照射されて来る任意に選ばれたスペクトル光の感応に使われる、
上記マルチスペクトル感光部材の製作方法。
少なくとも1つの透明なベース層からなり、それぞれのベース層には少なくとも2つの面があり、少なくとも2つの前記面上にはいずれも感光画素組が設置され、個々の感光画素組はその所在面の正面又は背面方向から照射されて来る任意に選ばれたスペクトル光に使われる本発明のもう一種のマルチマルチスペクトル感光部材。
前記マルチスペクトル感光部材において、前記ベース層は1つであり、当該ベース層には2つの感光面があり、前記2つの感光面はそれぞれ同様又は異なる分布となる各種スペクトルを感応させる感光画素が含まれる。
その中、前記任意に選ばれたスペクトルには、藍色や、緑色、赤色、青色、黄色、白色、赤外色、赤色+赤外スペクトル+黄色+赤外スペクトル、および可視光+赤外スペクトル中の一種又は複数種が含まれる。
1つの方向から照射される場合、背面に位置する感光画素によって感応されるスペクトルは、正面の同じ位置上の感光画素によって感応されるスペクトルと直交される。
さらに、1つの方向から照射される場合、背面に位置する感光画素によって感応されるスペクトルは、正面の同じ位置上の感光画素によって感応されるスペクトルと相補される。
前記マルチスペクトル感光部材には、また、方向選択装置が含まれており、前記方向選択装置は選定されたある一面上の全部又は一部の画素の感光に使われる場合、当該面の対称面上の対応する位置の画素を遮る。
前記方向選択装置はシンクロナスマルチシャッターシステムであり、前記シンクロナスマルチシャッターシステム中のそれぞれのシャッターは、前記ベース層の各面の前方に設置されており、1セットの2つの正・背に相対する2つの面の前方に位置する2つのシャッターは、同一時刻において、それぞれオン・オフの状態になっている。
前記方向選択装置は遮光コーティングでもあり、前記遮光コーティングは事前に設定された画素方向選択パターンによって、前記ベース層の各面上の一部の画素がコーティングされ、同一位置上の正・背に相対する2つの画素中、最大1つの画素のみ遮光コーティングがコーティングされる。
前記画素方向選択パターンは対角パターンや、水平2行間隔パターン、水平1行間隔パターン、垂直2行間隔パターン、垂直1行間隔パターン、およびセクションパターンから選択される。
前記マルチスペクトル感光部材において、前記正面と背面の画素は方向性のある対称性を有する。
前記マルチスペクトル感光部材において、前記ベース層の個々の面の前方には1セットのレンズが設置される。
少なくとも1つの透明なベース層を製作し、それぞれのベース層には少なくとも2つの面を有し、
ベース層の少なくも2つの前記面上には、いずれも感光画素組が設置されており、それぞれの感光画素組はその所在面の正面方向から照射されて来る任意に選ばれたスペクトル光の感応に使われる、
上記マルチスペクトル感光部材の製作方法。
ベース層の少なくも2つの前記面上には、いずれも感光画素組が設置されており、それぞれの感光画素組はその所在面の正面方向から照射されて来る任意に選ばれたスペクトル光の感応に使われる、
上記マルチスペクトル感光部材の製作方法。
少なくとも2つの面のベース層を設置し、ベース層の少なくとも2つの前記面に感光画素を設置することによって、加工プロセスを簡略化することができる。既存技術の多層感光部材(発明人より早めに提出された『マルチスペクトル感光部材およびその製作方法』(PCT/CN2007/071262発明出願)はいずれも立体加工プロセスを使っており、1層ずつチップに対する加工を行い、最終的に加工後の各層を1つに成形させるようになっていて、その加工プロセスが煩雑で、合格率の向上がなかなか難しい。それに対して、本発明はベース層の各面上で加工を行うようになっていて、平面加工に接近する加工プロセスである。例えば、ベース層が両面である場合、正面の加工が終わると、引っくり返して直接背面上で加工するだけで済むので、加工プロセスが大きく簡略化される。また、ベース層の異なる面に感光画素を設置することによって、同一部材で異なる方向の異なるシーンを観察することができる。例えば、同様にベース層が両面である場合、ベース層が不透明であれば、ベース層の正・背両面は各自の対面から来る光源を感応することができ、各自の正方向上のシーンが得られる。ベース層が透明であれば、ベース層の正・背両面は同様に各自の対面から来る光源を感応することができ、シャッターによる方向選択又は画素方向選択などの方法によって、各自方向上のシーンが得られる。これに比べて、既存技術で異なる方向のシーンを得ようとすれば、複数セットの感光チップとその処理回路が必要とする。本発明の場合は、1つのベース層の異なる面において、異なる方向のシーンの感応が実現できるので、感光画素に異なる方向上のマルチ組が含まれるだけでなく、1セットの光電転換回路や、1セットの電気信号と輸送回路などの関連処理回路および1セットの伝送線路だけが必要とするので、さらにコンパクトになり、コスト節減に繋がる。
透光性ベース層の場合、正・背相対面上の同一位置にはいずれも感光画素が設置される。こちらで言う正・背相対面上の同一位置とは、光源の直射の下で、同一射線によって照射される二つの面の対応する位置を指す。ベース層が両面となる場合、1つのポイント光源が垂直にベース層の正面に照射され、ベース層正面に照射される位置をA点、ベース層を通り抜けて背面に照射される位置をB点とすれれば、この時、A点とB点は2つの相対面上の同一位置に置かれていると認められる。これによって生じる問題:正面光源の甲がA点とB点に照射され、同様に、背面光源の乙もB点とA点に照射されるので、2つの方向から来るシーンのお互いの干渉が発生する。このような両方向干渉を除去するための簡単な処理方式:2つの相対面中の1面上に感光画素が設置される場合、他の一面上の同一位置には感光画素を設置しない。しかし、2つの相対面上の同一の位置にいずれも感光画素を設置すると、多くのメリットが得られる。例えば、入射光の全てのスペクトル範囲のエネルギーが最大限の利用が可能となり、光の利用率がさらに高くなり、さらに高い感度と動態範囲が得られると同時に、光エネルギーが熱エネルギーに転化される際に生じる電子ノイズ信号を低減することができる。そのため、本発明では方向選択装置を設置することによって、正面光源の甲がA点とB点に照射される際、背面光源の乙がB点とA点に届けないようにするか、或いは背面光源の乙がB点とA点に照射される際、正面光源の甲がA点とB点に届けないように(つまり、タイムシェア方向選択)することができ、或いは画素方向選択方式によって、つまり、A点とB点を正面感光組と強行に設置して、正面光源の甲だけを引き受け、もう1つの位置のC点(背面に位置する)とD点(正面に位置する)を背面感光組と強行に設置して、背面光源の乙だけを引き受けることによって、同一位置上の正・背相対面に位置する2つの画素中、1つの画素だけに遮光コーティングが実施され、二つの相対面上の遮られた画素がお互いに位置ずれになり、入射光エネルギー利用の最大化を保証すると同時に、干渉を受けず異なる方向からのシーンを得ることができる。
強調して置きたいことは、本発明に記載されているベース層透光式両面2層の感光部材は、両方向感光の際、極めて大きな便利さとメリットを有するだけでなく、単一方向感光の際も、感光部材の感度を大きくアップすることができ、カラーの表現範囲を広くさせる。本発明では、ローコストでカラーと赤外線を1つの感光部材上に感応させて集積させる簡単な方法を提供している。
本発明は実施例を挙げて、幾つかの可視光と赤外線に使えるマルチスペクトル部材の最適化実現方法を説明している。これらの最適化実現方法は、例を挙げて本発明のメリットと実現方法を説明するだけで、本発明の保護範囲を制限するものではない。
関連業界の有識者なら、本発明の上記およびその他の目的とメリットは、次の最適化済みの多くの挿図解釈付き実施例の詳細な説明をご覧になると、十分明であるはずだ。
本発明のマルチスペクトル感光部材や、製作方法および感光システムは、異なる方向のシーンを同時に得るために、主に1つ又は複数面のベース層を有する、個々の面上に感光画素組を設置している。ベース層の形状は制限されていなく、長方形や、円盤状、6面体などのいずれかにすることができる。ベース層が不透明である場合、その形状の設置はもっと大きな選択性があり、ベースが透明である場合は、相対面の対応する画素位置を便利に得るために、両面が薄くて長い長方形又は6面体を使用することが好ましい。
次はベース層が1つの平面体(極めて薄い長方体)を例に挙げて本発明について説明するものとする。この時、本発明の感光部材は両方向感光が実現でき、つまり、ベース層の正面感光とベース層の背面感光である。本発明の一種の簡単な両方向同時感光を実現するマルチスペクトル感光画素の感光チップ方法としては、同一のベース層の正面と背面にいずれもその対応(外表面)方向から来る光を感応できる感光画素組を設置することで、感光画素組には少なくとも1つの画素が含まれる。図6に示されているとおり、ベースは不透明であるので、二つの方向の光はお互いに干渉しない。これによって、両方向感光チップが実現され、正面・背面の二つの方向から見ると、いずれも単一層の感光チップと同様である。我々はこのような感光チップを複合両面感光チップと呼ぶ。図7に示されているのは、青・黄・桃・緑など4つのパターンを用いて実現した両面2層感光チップの見取図である。このような実現はシーンの取得から見れば2つの単一層感光チップの集積に相当するが、2つの単一層感光チップはいずれも各自の処理回路を有するため、システムの実現において、それぞれの感光チップはいずれも各自の配線接続システムの信号処理ユニットが必要とする。これに対して、本発明は物理的実体から見て、事実上1つの部材となり、部材内部の光電転換回路などの回路も1セットしか要らないだけでなく、部材外部の配線も1セットしか要らないので、経済的に2つの単一層感光チップの集積より節約できるだけでなく、さらにコンパクトになり、当面のデジタル製品の小型化、機能の多様化傾向にもっと適合している。複合両面感光チップの正面と背面は、異なる色と画素の配列を使用することができ、つまり、正面と背面の感光画素は同様又は異なる分布を有することができ、それぞれ同様又は異なるスペクトルを感応することができる。図8に示されているのは、正面に赤・緑・藍のハニカム配列(図8(a))を使用する場合、背面はそれぞれ赤・緑・藍のベイヤパターン配列(図8(b))や、赤・緑・藍のハニカム配列(図8(c))、および青・黄・桃・緑の四色パターン配列(図8(d))を使用することができる。こちらでは簡単に例を挙げるだけで、この発明の内容に対する制限と見なしてはいけない。
図17は、複合両面感光チップで作られた両方向感光システムの見取図である。これは本発明範囲の物理集積方式に属し、簡単であることが特徴で、新しい応用分野を開拓することもできるが、複合両面感光チップにとって、その正面から来る光は背面に届けなく、背面から来る光も正面に届けない。そのため、2層感光チップのメリットを十分発揮させることができなくなる。
本発明の一種のやや複雑であるが、上記目的をもっと見事に実現できる透過式両面感光チップの技術方式は次のとおりである。
先ず、透明又はほとんど透明なベース層(薄型1つのケイ素N層又はP層)を特定のスペクトルを感応する2層感光チップの層分け線として使用する。当該ベース層は正面と背面に分けられるが、正面には第1組カラーを感応する感光画素が設置され、背面には第2組カラーを感応する感光画素が設置される。
その中、スペクトルには藍色や、緑色、赤色、および赤外色スペクトルが含まれている。正面に位置される第1組のカラーは、空色や、藍色、緑色、青色、白色、および白色+赤外色中の4種以下のカラーを取る。
カラー層分け線(次は図4(b)に合わせて詳しく説明する)を設置して、正面に設置されるカラーが、正面の照射を受ける場合、全て当該層分け線の上に位置されるようにし、背面に設置されるカラーが、全て当該層分け線の下に位置されるようにする。図4(b)に示されているとおり、カラーの層分け線は藍色と緑色との間の分界線(第1の層分け線)、又は緑色と赤色との間の分界線(第2の層分け線)、又は赤色と赤外色との間の分界線(第3の層分け線)、又は赤外色の最も長い興味のある波長の限界線(第4の層分け線)である。
さらに、背面に設置されるそれぞれのカラーの波長はいずれも正面の対応する位置に設置されるカラーの波長より長く、背面の画素と正面の画素は位置的に対応関係を持っているが、パターンは違う可能性がある。背面に設置されるそれぞれのカラーはいずれも正面の対応する位置に設置されるカラースペクトルの総和と可視光範囲(又は可視光+赤外線)にて直交される。いわゆる2つのカラーの直交とは、2つのカラーに感応されるスペクトル(理論的に)が重なっていない部分を指す。
さらに、背面に設置されるそれぞれのカラーはいずれも正面の対応する位置に設置されるカラースペクトルの総和と可視光範囲(又は可視光+赤外線)にて相補される。いわゆる2つのカラーがあるスペクトル内(可視光、又は可視光+赤外線)での相補とは、2つの直交のカラーによって感応されるスペクトルを指し、合わせるとちょうど前記スペクトル(可視光、又は可視光+赤外線)全体をカバーする。
さらに、正面から照射される場合、前記背面の第2組カラーには空色や、緑色、赤色、黄色、白色、赤外、赤+赤外、黄+赤外、および白+赤外中の最大4種のカラーが含まれる。
カラーは同一の配列(全ての画素のカラーは同様)や、水平配列(同一行の画素のカラーは同様)、垂直配列(同一列の画素カラーは同様)、対角配列(同一対角線の画素カラーは同様)、広義ベイヤ配列(1本の対角線上の画素カラーは同様で、もう1本の対角線上の画素カラーは異なる)、YUV422配列、横方向YUV422配列、ハニカム配列、又は均一配列(4つの画素が均一交差等距離配列)方式よって設置される。これらの配列パターンの一部は、後の文章の中で詳しく説明するようになるが、他の一部は関連文献、又は本発明人によって早めに発表された『マルチスペクトル感光部材およびその製作方法』(PCT/CN2007/071262)発明出願を参照することができる。
正面にも1つの第1組感応の可視光強度(白色)の感光画素を含ませることができ、背面にも1つの第2組感応の赤外スペクトルと可視光スペクトル強度(白+赤外)の感光画素を含ませることができる。このような方法は一般的に白黒感光部材に良く使える。
上記透過式両面感光部材は複数種の最適化製作方法があるが、その中の2種はそれぞれ図9と図10に示されているとおりである。図11と図12はハニカム配列を用いた上記実現例である。
感光チップの正面又は背面の画素は方向上の対称性を有することができ、この時、当該当該感光チップを両方向対称感光チップと呼ばれるが、両方向対称感光チップとは、当該感光チップは正面からの照射が可能で、背面からの照射も可能であり、しかも、固定の照射方向である場合、感光チップを引っくり返しても同様なカラーが得られる。対称感光チップのデザインにおいて、正面と背面は互換性を有する。つまり、チップを引っくり返しても、上記正面と背面についての説明は依然として有効である。対称性は両方向感光の1つの十分な条件となる。片方向からの光信号だけを感光チップのデザインにおいて、正面は光源を面しなければならなく、そうでなければチップが正常に働けない可能性がある。このような片方向感光の感光チップは片方の性能において、対称性を満たす両方向感光チップに比べてもっと優れている。但し、両方向感光チップは、2つの方向からのシーンを同時に観察することができる。
図11と図12はハニカム配列を用いた対称のカラー感光チップのもう一つの例である。図14と図15は白色と赤外線を含む対称マルチスペクトル感光チップの1つの例である。
直交カラー層分け線を用いた対称感光チップにおいて、光源の方向が変わると、緑色は変わらず、赤色と藍色がお互いに換わり、黄色と青色がお互いに換わり、空色と白色(又は白+赤外)がお互いに換わる特徴を有する。その原理は次のとおりである。一般的に、感光画素がスペクトルを吸収する能力はその厚さと関係があり、藍・緑・赤を例に挙げて、三者の波長をそれぞれλ1、λ2、λ3とし、しかも、λ1<λ2<λ3とする。光源が正面から照射される場合、チップ正面のある位置の感光画素の厚さがλ1の光を吸収できるように設定されると、藍色が現れる。チップ背面の対応する位置の感光画素の厚さがλ2とλ3を吸収できるように設定されると、緑+赤=黄色が現れる。逆に、光源が背面から照射される場合、背面の感光画素はλ2とλ3を吸収するので、藍+緑=青色が現れ、正面はλ3を吸収するので、赤色が現れる。つまり、対称の感光チップのいずれかの面上の画素は、正面感光と背面感光の際、異なるスペクトルを感応するので、異なるカラーが得られる。
対称の両方向感光チップがシーの異なる2つの方向に使われる場合、異なる方向から来る光は同一の画素ポイントに同時に当たることはできない。同時に当たると混淆の画像になる。なら、どうやって透過式両面感光チップを同時に異なるシーンに応用すれば良いだろう。その方法としては少なくとも2つある。
その一、両方向感光チップをシーンが異なる2つの方向に使用する最適化実現方法はタイムシェア方向選択である。このような実現方法において、正面と背面のレンズの後にはそれぞれ1つのシンクロナス機械式シャッターが設置される。タイムシェア手段を使用することによって、つまり、正面のシャッターと背面のシャッターを時間ずれに開かれるようにし、同一の時刻に、もう1つのシャッターが閉じるようにして、対称の両方向感光チップが1つの単一時間間隔(奇数時間間隔など)において、正面からの光のみ引き受けることができ、もう1つの時間間隔(偶数時間間隔など)において、背面からの光のみ引き受けることができる。タイムシェア方向選択を用いた両方向画像システムは図16のとおりである。
その二、両方向感光チップをシーンの異なる2つの方向に使用する最適化実現方法は画素方向選択である。この実現方法において、画素アレイは正面感光組(正対角線上に位置される画素、又は奇数行又は奇数列に位置される画素)と背面感光組(逆対角線上に位置される画素、又は偶数行又は偶数列に位置される画素)に分けられる。正面にて背面感光組上の画素に対する遮光コーティングを実施し、背面にて正面感光組上の画素に対する遮光コーティングを実施することによって、画素方向選択方式を実現することができ、異なる画素が異なる方向から来る光を感応することになる。画素方向選択は画像のスペース解析度を犠牲させ、カラー画素パターンに対する調整が求められ、正面と背面感光組上に位置される画素はいずれも各自のカラーの再整合が可能であるけれど、タイムシェア方向選択のような1つの機械式シャッターシステムが要らないので、スペースに限界のある応用に最適である。図17は、画素方向選択を用いた両方向感光チップの両方向画像システムの構造見取図で、後の文章中、いくつかの画素方向選択の最適化実現方式を紹介するものとする。
その三、両方向感光チップをシーンの異なる2つの方向に使用して実現する方法は簡単なセクション方向選択で、図32示されたとおりである。
本発明のマルチスペクトル感光はスペクトル中の対応する4つの連続スペクトル範囲にて行われる。つまり、赤・緑・藍・赤外に対して感光が行われる。こちらで、我々は赤外色も一般的に1つの基本カラーと呼んでいるが、多くの応用において、赤外色は無視できる。これだけでなく、我々は複合カラースペクトル範囲、つまり、黄(赤と緑に対応)、青(緑と藍に対応)および白に対しても感光を行っている。
図4は興味のあるカラーのスペクトルの間の関係を示したもので、その中、図4(a)は異なるカラーの間の波長の関係を示したもので、図4(b)は異なる波長の光の入射深さを示したものである。図4(b)には4つのカラー層分け線があり、第1層分け線は藍色と緑色との間の分界線で、第2の層分け線は緑色と赤色との間の分界線で、第3の層分け線は赤色と赤外色との間の分界線で、第4の層分け線は赤外色の最も長い興味のある波長の限界線ある。各層の感光画素は、必ずしも同一の高さにするとは言えないけど、図4(b)に占めされているとおり、正面にてある層分け線の上のカラーだけを使用し、背面に当該層分け線の下のカラーだけを使用すれば、正面と背面のカラーの感光画素は、いずれも各自に同一の深さにて実現できる。同一面のカラー感光画素が同一深さにて実現できるメリットは感光部材の製作が容易となることである。図4(a)に示されているとおり、その中の背面の赤はその上面の青又は藍に比べて波長がもっと長く、黄は藍に比べて波長が長く、背面に位置する白色感光画素は、その正面は空き、又は透明にするしかない。黄と青は1つの共同の緑色スペクトルを有するので、同一画素の位置上に使えない。
空色(透明又は空のカラー)は正面(又は正面と見なす)にて実現され、フルカラー(白色又は白+赤外)は背面(又は背面と見なす)にて実現される。そのため、空色はいつもそれぞれの層分け線の上に置かれ、フルカラーはいつもそれぞれの層分け線の下に置かれる。
本発明の説明を簡略化させるために、二つの有用な概念を導入するが、それは相補色と直交色となる。そのため、我々は空色(透明又は全空のカラー)を1つの基本カラーと見なすが、空色はフルカラーと相補色を構成する。本発明中のフルカラーは可視光にとっては白色を指し、赤外色および可視光の複合スペクトルにとっては白色+赤外色を指す。
いずれかの興味のあるスペクトルスペース(可視光スペクトル、又は可視光と赤外線との複合スペクトル)において、2つのカラーが重なっていないスペクトルであれば、直交と呼ばれる。例えば、赤・緑・藍との間はいずれも直交となる。また、藍と黄も直交となり、青と赤も直交となる。同じく、赤は全ての可視光スペクトルと直交となるので、赤外線と全ての可視光範囲内のカラー、原色・補色・白色などといずれも直交となる。
いずれかの興味のあるスペクトルスペース(可視光スペクトル、又は可視光と赤外線との複合スペクトル)において、2つの直交するカラーが合わせて全ての興味のあるスペクトル範囲に対応すれば、相補と呼ばれる。例えば、可視光にとっては、青と赤は相補となり、藍と黄は相補となる。同じく、赤外線と可視光の複合スペクトルにとって、赤外色と白色は相補となり、赤+赤外色と青色は相補となる。
図5は可視光範囲内、又は可視光と赤外線の複合スペクトル範囲内で直交又は相補されるカラーペアの例であるが、その中、図5(a)には可視光の相補と直交のカラーペアを例に挙げており、図5(b)には赤外線と可視光の直交のカラーペアを例に挙げているが、2層感光部材に使える。
一旦ある層分け線が決められると、正面の感光画素のカラーはいずれも当該層分け線上に置かれ、背面の感光画素のカラーは対応する位置上の正面のカラーと直交となり、しかも、エネルギー最大化の角度から見て、相補になったほうが良い。背面の感光画素のカラーはいずれも当該層分け線の下に置かれる必要はないが、背面の感光画素のカラーがいずれも当該層分け線の下に置かれると、実現がもっと簡単になる。一般的に、より優れたスペース解像度をえるために、それぞれの層には4種以上のカラーが含まれてはいけない。
同一面の異なる感光画素を比較的高いスペース解像度が保てるように優れたパターンによって配列させる。これらの優れたパターンには広義ベイヤパターン(図9(b))や、YUV422パターン(YUYV配列)とハニカムパターン(図3(a)と図3(b))などが含まれるが、これに限らない。
本発明では、主に画素が四角形配列又はハニカム配列の感光部材が考慮されているが、四角形配列の画素は4つの画素又は8つの画素を1組とするマクロ画素に分解され、ハニカム配列の画素は3つの画素を1組とするマクロ画素に分解される。マクロ画素は簡単なコピーによって全体の画素アレイが得られる最小の画素組であり、一般的に2つごとに隣接する画素の組合によって構成される。四角形配列の画素にとって、マクロ画素は8つ以上の画素が含まれる場合もある。2層の感光部材にとって、8つ以上画素のマクロ画素を実現するにはコストが高くなるが、メリットはあまり著しくない。
1つの4画素のマクロ画素は1つの単一層において、1種、2種、3種、又は4種の異なるカラーを含むことができる。例えば、1つの4画素のマクロ画素に1種のカラーしかない場合、ただの1種の配列、つまり同一配列となる。1つの4画素のマクロ画素に2種のカラーが含まれる場合、三種の配列、つまり、対角配列(対角線上のカラーが同様)、垂直配列(垂直画素のカラーが同様)、および水平配列(水平画素のカラーが同様)となる。1つの4画素のマクロ画素に3種のカラーが含まれる場合、数多くの可能性があるが、一般的に広義ベイヤ配列(同じ2色が対角線上に置かれる)、YUV422配列(同じ2色が垂直に配列)、横方向YUV422配列(同じ2色が水平に配列)に分類される。1つの4画素のマクロ画素に4種のカラーが含まれる場合、全てのパターンはいずれも均一配列と呼ばれる。なぜならば、どうのように配列させても対称するからである。本発明の最適化実現において、8つ画素のマクロ画素は、後の4つの画素を鏡面対称の方法によって、前の4つの画素を鏡面コピーしたものである。
1つの3画素マクロ画素は1つの単一層において、1種、2種、又は3種の異なるカラーを含むことができ、トータル13種の可能性がある。ハニカム配列は垂直の面での解像度に有利な垂直配列方式(図3(a))と水平の面での解像度に有利な水平配列方式(図3(b))の2種に作られる。我々は幾つかの画素を含むかを問わず、3画素のマクロ画素をハニカム配列と総称する。
図6(a)、(b)および(c)は、それぞれベイヤ配列からなる両面2層感光部材の一種の最適化実現を示したもので、正面には赤・緑・藍の3色が含まれ、ベイヤ配列によって、背面も全く同様なカラー配列となる。中間のベース層は不透明であるので、正面の感光画素は正面から来る光だけを感応することができ、背面感光画素は背面から来る光だけを感応することができる。
図7(a)、(b)および(c)は、青・黄・桃・緑を均一に配列させた両面2層カラー感光部材の一種の最適化実現を示したもので、正面は青・黄・桃・緑などが均一に配列され、背面も全く同様なカラー配列となる。中間のベース層は不透明であるので、正面の感光画素は正面から来る光だけを感応することができ、背面感光画素は背面から来る光だけを感応することができる。
ベース層の不透明な実施方法のメリットは簡単で実施可能であることで、2つの普通のベイヤ式感光チップを簡単に集積したものに相当する。
図8(a)、(b)、(c)、(d)は、ベース層が不透明である両面2層感光部材を説明するためのもので、正面と背面は全く異なるカラーと配列方式を取ることができる。例えば、図8(a)に示されたのは、赤・緑・藍を用いたハニカムパターンの正面で、背面は図8(b)に示されている赤・緑・藍のベイヤパターンを使うことができ、図8(c)に示されている全く同様な赤・緑・藍のハニカムパターンを使うこともでき、図8(d)に示されている青・赤・桃・緑のカラーの均一分布パターンを使うこともできる。勿論、もっと多くのパターンとカラーの配合も可能である。
非透光性ベース層の両面2層のカラー感光チップは、両方向感光システムに使える。1つの図6〜図8に示された非透光性ベース層のカラー感光チップを両方向感光システムに使用する最適化実現方法は、図17に示されてとおりである。ベース層が不透明であるため、前記感光チップの両面は、正面と背面から来る光を同時に引き受けることができる。感光チップの正面には正面からのシーンが得られ、感光チップの背面には背面からのシーンが得られる。我々はこのような(非透光性ベース層)方向選択方式を隔離方向選択と呼ぶ。
次は図8を例に挙げて、本発明中、非透光性ベース層の両面2層カラーマルチスペクトル感光部材および対応する両方向感光システムの製作方法を纏めている。
非透光性ベース層を作って、ベース層の正面にて、第1組のカラーパターン(例えば、ベイヤパターン、ハニカムパターン、青・黄・桃・緑パターンなど)によってカラーマルチスペクトル感光部材を製作する。選択されたカラーとパターンは応用によって決められるもので、制限を受けない。
ベース層の背面に第2組カラーを感応する感光画素を設置し、第2組カラーパターン(例えば、ベイヤパターン、ハニカムパターン、青・黄・桃・緑パターンなど)によってカラーマルチスペクトル感光部材を製作する。選択されたカラーとパターンは応用によって決められるもので、制限を受けなく、正面の情況と全く異なる設置をすることができる。
ベース層の背面に第2組カラーを感応する感光画素を設置し、第2組カラーパターン(例えば、ベイヤパターン、ハニカムパターン、青・黄・桃・緑パターンなど)によってカラーマルチスペクトル感光部材を製作する。選択されたカラーとパターンは応用によって決められるもので、制限を受けなく、正面の情況と全く異なる設置をすることができる。
前記カラーマルチスペクトル感光部材の両面には、それぞれレンズが取り付けられる。このシステムにおいて、シャッターを設置する主な目的は露出をコントロールするためである。
図9に示されている最適化実現において、ベース層は光透過性を有し、正面にはそれぞれ藍色・緑色および青色が含まれる。エネルギースペクトルがもっと広い青色が図9(b)に示さている1つの対角線上のもっと多くの画素を占めるようになり、その背面には赤色又は赤色+赤外色スペクトルを感応する感光画素が含まれる。
カラー層分け線(図4(b)を参照)を設置し、正面に設置されるカラーが全て当該層分け線の上に位置すようにし、背面に設置されるカラーが全て当該層分け線の下に位置するようにする。前記カラー層分け線は藍色と緑色との間の分界線(第1の層分け線)、又は緑色と赤色との間の分界線(第2の層分け線)、又は赤色と赤外色との分界線(第3の層分け線)、赤外色の最も長い興味のある波長の限界線(第4の層分け線)である。図9(a)中のカラー層分け線は赤色と緑色との境となる。
さらに、正面のカラーは、同一配列や、水平配列、垂直配列、対角配列、広義ベイヤ配列、YUV422配列、横方向YUV422配列、ハニカム配列、又は均一配列などによって設置される。背面に設置されるそれぞれのカラーの波長はいずれも正面の対応する位置に設置されるカラーの波長より長い。図9(b)に示されたのは広義ベイヤ配列である。
さらに、背面に設置される個々のカラーはいずれも正面の対応する位置のカラーと可視光スペース又は赤外線スペースにて直交され、さらに好ましくて、背面に設置される個々のカラーは正面の対応する位置のカラーと可視光スペース又は可視光+赤外線スペースにて相補される。
図10に示されている最適化実現において、透光性ベース層の正面はいずれも藍色で構成されており、背面には緑色・赤色・黄色を感応する感光画素が含まれている。エネルギースペクトルがもっと広い黄色が、図10(a)に示されている1つの対角上で、もっと多くの画素を占めることになる。図10(a)中のカラー層分け線は藍色と緑色の境である。図の中で、我々は正面を下方に描いているが、その目的は、いわゆる正面と背面は、光の方向から決められるということを説明するためである。
さらに、背面のカラーを、同一配列、水平配列、垂直配列、対角配列、広義ベイヤ配列、YUV422配列、横方向YUV422配列、ハニカム配列、又は均一配列などによって配置させる。背面に設置された個々のカラーの波長はいずれも正面の対応する位置に設置されるカラーの波長より長い。図10(b)に示されているのは広義ベイヤ配列である。
さらに、背面に設置される個々のカラーは、いずれも正面の対応する位置のカラーと可視光スペース又は赤外線スペースにて直交され、さらに好ましくて、背面に設置される個々のカラーは正面の対応する位置のカラーと可視光スペース又は可視光+赤外線スペースにて相補される。
さらに、背面に設置される個々のカラーは、いずれも正面の対応する位置のカラーと可視光スペース又は赤外線スペースにて直交され、さらに好ましくて、背面に設置される個々のカラーは正面の対応する位置のカラーと可視光スペース又は可視光+赤外線スペースにて相補される。
図10と図9との差異は主に層分け線の選択である。この差異によって、図10中の感光部材と図10中の感光部材は方向上の対称性を有することになる。図9と図10に示されているのは、前記両方向対称の感光チップの1つの例である。光が図9の正面から来れば、図9は正面感光の情況を示したもので、図10はこの感光チップ背面の感光情況を示したものである。逆に、光が図10の正面から来れば、図10は正面感光の情況を示したもので、図9はこの感光チップ背面の感光情況を示したものである。つまり、図9と図10は同一の感光チップがそれぞれ正面と背面から照射されることによって得られるカラーの情況である。
もう一種の両面2層のカラーマルチスペクトル感光部材において、図13(a)、(b)、(c)に示されているとおり、可視光と赤外線を同時に感応することができる。その中、赤外色はいつも背面に位置され、独立のカラー、又はもう一つのカラーと結合される(例えば、白+赤外又は赤+赤外)。正面には藍色が含まれており、背面の各位置に使われるカラーは正面の藍色と直交される緑色、黄色、赤+赤外色である。この最適化実現は、1つのカラーと赤外色の感光部材を結合した例である。赤+赤外色にもっと高いスペース解像度を持たせるために、赤+赤外色が背面の1つの対角を占めるようにする。対応する位置の正面と背面の画素は可視光+赤外スペクトル範囲にて直交される。
もう一種の両面2層のカラーマルチスペクトル感光部材は、図14(a)と(b)に示されたとおりである。図14に示されているのは、もっと複雑な最適化実例である。本実施例において、白色には層分け線以上のスペクトルが含まれているものの、前記のとおり、対応する正面カラーは空又は透明であるため、白色は背面においても実現できるはずである。この実現において、カラーや白色および赤外色などは同時に使用できる。図14(a)はカラーの層分け情況を示したもので、図14(b)は正面に含まれる空色(透明)、緑色、藍色(又は青色)および白色(又は白+赤外色)を示したもので、図14(c)は背面の空色や、赤色(又は赤+赤外色)、緑色、藍色(又は青色)および白色(白+赤外色)を示したものである。対応する位置の正面と背面の画素は可視光+赤外スペクトルはにて直交される。
図15は、図14に示された感光チップを背面照射に使用する際の可能な情況を示したものである。
図9と図10は、事実上1つの両方向対称感光チップの正面と背面から照射される場合の情況を示したものである。図11と図12は、図9と図10の最適化実現方法と同様で、赤・緑・藍のハニカム配列を使うだけが違うが、やはり1つの両方向対称感光チップを構成する。図14と図15に示されている感光チップは可視光および赤外スペクトル内で両方向対称となっている。これらの両方向対称の感光チップの1つの共同な特徴としては、ベース層が透明で、画素の方向選択機能がないということである。これらの感光チップは片方向からの光だけを引き受ける場合に使え、両方向の感光の場合にも使える。
ベース層が透明で、画素方向選択機能がない、両方方向感光チップが両方向感光に使われる場合、両方向から来る光は、同時に正面と背面の感光画素上に作用するので、正面と背面のシーンは混じり合う。正面と背面シーンを分離する最適化実現方法は、図16に示されたシンクロナスダブルシャッターシステムを利用したものである。その中、正面のシャッターと背面のシャッターはいつもオン・オフの状態となっており、任意の時間内において、感光チップは正面又は背面からの光のみ得られるようにし、同時に得られないようにする。この方法はタイムシェア方向選択と呼ばれる。つまり、シンクロナスダブルシャッターによる快速切り替えを通じて、我々は異なる時間において、同一の両方向感光チップ上で異なる方向のシーンを得ることができる。
次は図13を例に挙げて、本発明の透光性ベース層の両面2層カラーマルチスペクトル感光部材および対応する両方向感光システムの最適化製作方法を纏めている。
1つの透光性ベース層を製作して、ベース層の正面において、空色や、藍色、緑色、青色、白色から、4種以下のカラー(第1組カラー)を選んで、決められたカラーパターン(例えば、ベイヤ又は広義ベイヤパターン、ハニカムパターン、青・黄・桃・緑パターン、YUV422パターンなど)によって、カラーマルチスペクトル感光部材を作る。
カラー層分け線(図4(b)を参照)を設置して、空色を除いて、正面に設置されるカラーがいずれも当該層分け線の上に位置するようにし、背面に設置されるカラーがいずれも当該層分け線の下に位置するようするとともに、層分け線以下のカラーの波長が層分け線以上の波長より長い。
ベース層の背面に第2組カラーを感応する感光画素を設置するが、前記感光画素と正面の画素は位置上重なり対応関係を有し、それぞれの背面の画素は対応する位置上の正面の画素と可視光又は可視光および赤外スペクトル内で直交又は相補される。さらに、背面の感光画素は、空色や、緑色、赤色、黄色、白色、赤外、赤+赤外、黄+赤外、および白+赤外中の最大4種のカラーを選択する。
この感光部材を両方向感光に使用する場合は、好ましくて、図16に示されているタイムシェア方式を正面と背面のシーンの隔離に使用する。勿論、この感光部材は専ら単一方向にも使える。
もう一種の方向選択感応方法は画素方向選択である。次は幾つかの最適化実現を説明する。
図18は、画素方向選択の両方向感光チップに用意した対称両面2層感光チップの画素配列パターンである。図18(a)はこの感光チップが正面照射になっている情況を示したもので、図18(b)はこの感光チップが背面照射になっている情況を示したものである。もし、図19(a)に示されているとおり、正面の逆対角線上の元素に遮光コーティングを実施し、図19(b)に示されているとおり、背面の正対角線上の元素に遮光コーティングを実施すると、画素方向選択機能付き両方向感光チップが得られる。図19に示された感光チップにおいて、正対角線上に位置する正面と背面の画素は、いずれも正面から来る光を感応し、逆対角線上に位置する正面と背面の画素は、いずれも背面から来る光を感応するので、画素方向選択の目的に達成できる。
画素方向選択は、正面と背面上の異なる画素上に遮光コーティングを実施することによって実現される。遮光コーティングのパターンは複数種ある。図19に示された対角パターンの他にも、図20に示された2行間隔水平パターンや、図21に示された1行間隔水平パターン、図22に示された2列間隔垂直パターン、図23に示された1列間隔垂直パターンなどもあるが、ただの本発明の精粋を解釈するために挙げられた実例であり、本発明の全ての特例と制限と見なしてはいけない。対角画素パターンの使用において、均一な画素分布を得るために、その他のパターンのように4つ又は3つの画素を1組として重複させるのではなく、8つを1組として重複させている。
画素方向選択両方向感光チップが白光と赤外線と関係がある場合、画素方向選択パターンはさらに複雑となる。マルチスペクトル感光は本発明の重要な応用なので、次ではもっと多くの最適化実現例を挙げることにする。
図24は専ら白色と赤外スペクトルに使われる画素方向選択両方向感光チップを示したものである。このような感光チップには、カラーがなく、白色又は白色+赤外色だけがある。このような感光チップは高感度の必要とする両方向感光システムに使える。
図25は画素方向選択両方向マルチスペクトル感光チップに用意した対称両面2層感光チップの画素配列パターンを示したものである。この感光チップには、赤や、緑、藍、空、白色などが含まれている。図25(a)に示されたのは、この感光チップが正面からの照射を受ける際、正面と背面のカラー情況とカラー画素の配列である。図25(b)に示されたのは、この感光チップが背面の照射を受ける際、正面と背面のカラー情況とカラー画素の配列である。図26(a)に示されているとおり、正面の逆対角線上に位置する元素に遮光コーティング処理を行い、図26(b)に示されているとおり、背面の正対角線上に位置する元素に遮光コーティング処理を行うと、画素方向選択機能付き両方向感光チップが得られる。図26に示された感光チップにおいて、正対角線上に位置する正面と背面の画素は、いずれも正面から来る光を感応し、逆対角線上に位置する正面と背面の画素は、いずれも背面から来る光を感応するので、画素方向選択の目的に達成できる。
同様に、白色赤外色を含有する画素方向選択マルチスペクトル両方向感光チップにおいて、図26に示された対角パターンの他に、図27に示された2行間隔水平パターンや、図28に示された1行間隔水平パターン、図29に示された2列間隔垂直パターン、図30に示された1列間隔垂直パターンなどを使用することもできる。
必要に応じて図24に示された高感度白黒マルチスペクトル両方向感光チップの中に、赤外色を増やすか、或いは単独に分離したい場合は、図31に示された対角パターンと画素分布を使用することができる。その中、正面の8つの画素が1組となるユニットにおいて、逆対角線上の画素には遮光コーティングが実施されており、正対角線上には白色+赤外色、2つの空色、および1つの白色(又は赤外色)が分布されている。背面の8つの画素が1組となるユニットにおいて、正対角線上の画素には遮光コーティングが実施されており、逆対角線上には白色+赤外色、2つの空色、および1つの白色(又は赤外色)が分布されている。
次は図30を例に挙げて、本発明の透光性ベース層の画素方向選択機能付き両面2層カラーマルチスペクトル感光部材および対応する両方向感光システムの最適化製作方法を纏めている。
1つの透光性ベース層を製作して、ベース層の正面において、空色や、藍色、緑色、青色、白色から、4種以下のカラー(第1組カラー)を選んで、決められたカラーパターン(例えば、ベイヤ又は広義ベイヤパターン、ハニカムパターン、青・黄・桃・緑パターン、YUV422パターンなど)によって、カラーマルチスペクトル感光部材を作る。
カラー層分け線(図4(b)を参照)を設置して、空色を除いて、正面に設置されるカラーがいずれも当該層分け線の上に位置するようにし、背面に設置されるカラーがいずれも当該層分け線の下に位置するようするとともに、層分け線以下のカラーの波長が層分け線以上の波長より長い。
ベース層の背面に第2組カラーを感応する感光画素を設置するが、前記感光画素と正面の画素は位置上重なり対応関係を有し、それぞれの背面の画素は対応する位置上の正面の画素と可視光又は可視光および赤外スペクトル内で直交又は相補される。さらに、背面の感光画素は、空色や、緑色、赤色、黄色、白色、赤外、赤+赤外、黄+赤外、および白+赤外中の最大4種のカラーを選択する。
ある最適化パターン、図26〜30に示された対角パターンや、水平2行間隔パターン、水平1行間隔パターン、垂直2列間隔パターン、垂直1列間隔パターンなどによって、正面の一部の画素表面に遮光コーティングを実施し、他の一部の背面の画素上にも遮光コーティングを実施して、対応する正面の遮光コーティングのない(正面と背面)画素が正面からの光だけを感応できるようにさせ、対応する背面の遮光コーティングのない(正面と背面)画素が背面からの光だけを感応できるようにさせる。
この感光部材は主に両方向感光に使われるが、画素方向選択機能があるので、図17に示された簡単なレンズシステムを使用することができる。シャッターはあっても良いし、なくても良い。
本分野の一般技術者なら、その他の図解(両方向又は片方向)フルカラースペクトル感光部材の製作方法がこれと同様又は類似しているということを十分理解できるので、こちらではわざと説明しないものとする。
本分野の一般技術者なら、正面と背面のカラーと配列を変化させることによって、数多くの上記最適化実現と異なる実施方法が得られるということを十分理解できる。
本発明ではフィルターを用いてカラー感光部材を製作することができ、フィルターを使わずカラー感光部材を製作することもできる。但し、フィルターは光エネルギーを吸収し、一部の吸収された光エネルギーは通常熱雑音に転化されるので、本発明では好ましくてフィルターを使わず、最大限に光を電子信号に転化できるアレイで画像感光部材を製作する。
本発明は、マルチスペクトル感光部材の1つのベース層の両面又はもっと多くの面に感光画素を設置するすることによって、物理構造的に両面2層の設計を実現するだけでなく、2つ方向からの異なるシーンを感応することができ、これによって、同一の部材で異なる方向からの異なるシーンが得られ、コンパクトになるだけでなく、コスト節減にも繋がる。不透明なベース層の場合は、隔離方向選択方式によって、同一感光チップを通じて2つのお互いに反対する方向からのシーンを同時に見ることができる。透明なベース層の場合は、正面と背面の画素を巧妙に設置することによって、完全なカラー再整合を保証することに基づき、比較的低いコストで入射光のエネルギーを最大限に使用するか、或いは最高スペース解像度を得るか、或いは最も広いカラーの表現範囲を得る。タイムシェア方向選択、又は画素方向選択方式によって、同一の感光チップを通じて2つのお互いに反対する方向からのシーンを同時に見ることができる。宇宙航空、工業、および特殊撮影への応用など方向選択手段を使わない場合も、2種のシーンを手軽に合成することができる。
本発明は、前記両面、両方向、2層などの感光方式の応用によって、単一感光部材を両方向感光システムに使用することができ、システムのコストを最大限に低減することができ、さらにコンパクトにし、システムの煩雑度を低減することができ、しかも、同一のシステムにマルチスペクトル又はマルチ方向(又は両方向からのマルチスペクトル信号)信号を引き受ける必要がある応用が可能となる。例えば、目下、患者の腸・胃系検査に使われる丸薬カメラは、片側のみレンズが取り付けられている。腸・胃系のある位置の画像を得るためには、複数回の撮影が必要とするので、患者に大きな苦痛と莫大な経済的負担を与える。そのため、1回撮影の撮影範囲拡大が必要とするが、丸薬カメラの他の端にもカメラを取り付けようとすれば、既存の技術では非常に小さなスペースの中に、2セットのシステムを取り付けるなんて、なかなか実現できない。ところが、本発明を使用すれば、他の1端に1つのレンズを増やすことだけで済み、その感光チップは依然として1枚だけを使用することになり、コンパクトであるだけでなく、コストも2セットのシステムより低くなる。さらに、ベース層を正六面体に作ると、ひいては上下左右前後の6の方向からのシーンを同時に感応することができ、1回だけで必要とする画像が得られる確率を大きく向上することができる。これだけでなく、本発明は1つのモニタリングカメラ上で、前後両方向のモニタリングが可能となり、数多くの前後に2つのカメラを取り付けていた3G携帯電話の場合、本発明を使用すると、1つの両方向カメラで代替することができ、電子又は機械式切り替えによって、前後シーンの切り替えを実現することができる。グランドホテルのモニタリングシステムにおいて、廊下の両端のシーンのモニタリングしようとする場合、本発明を使用すると、2セットのモニタリングシステムでそれぞれ両方向のシーンに対するモニタリングが要らなくなり、ただの1セットのモニタリングシステムで必要なモニタリングが実現できる。また、近代軍隊中、個人作戦システム(individual-soldier fighting system)には、一般的に作戦ヘルメット上には夜間視認モニタリングシステムが取り付けられるが、前後両方向のモニタリングが必要とする場合は、2セットのモニタリングシステムが必要とし、軽便性が求められる個人作戦設備にとって、これは不適合である。ところが、本発明を使用すると、2つのレンズだけが必要とし、その感光システムは1セットなので、個人作戦設備のコストが低くなるだけでなく、全体的重量も軽くなる。
本発明では最適化実現を例を挙げて説明しているが、これらの説明を何らかの制限であると理解してはいけない。画像感光部材(トランジスターチップなど)に詳しく、本文を熟読した者なら、数多くの変化や発揮はいずれも可能で、これらの変化と発揮が本発明の本当な精粋と簡単な変化でさえあれば、依然として本発明の範囲に属すると見なす。
Claims (5)
- 少なくとも1つの不透明なベース層からなり、それぞれのベース層には少なくとも2つの面があり、少なくとも2つの前記面上には感光画素組が設置されており、それぞれの感光画素組がその所在面の正面方向から照射されて来る任意に選ばれたスペクトル光の感応に使われ、
それぞれの前記感光画素組により感応される光は、異なる方向における異なるシーン(different views)からのものである、ことを特徴とするマルチスペクトル感光部材。 - 前記マルチスペクトル感光部材において、前記ベース層は1つであり、当該ベース層には2つの感光面があり、前記2つの感光面にそれぞれ含まれる各種スペクトルを感応する感光画素は、同様又は異なる分布を有することを特徴とする請求項1に記載のマルチスペクトル感光部材。
- 前記マルチスペクトル感光部材において、前記ベース層の個々の面の前方には1セットのレンズが設置されることを特徴とする請求項1に記載のマルチスペクトル感光部材。
- 前記マルチスペクトル感光部材において、前記任意に選ばれたスペクトルには、藍色や、緑色、赤色、青色、黄色、白色、赤外色、赤色+赤外スペクトル、黄色+赤外スペクトル、および可視光+赤外スペクトル中の一種又は複数種が含まれることを特徴とする請求項1〜3に記載のマルチスペクトル感光部材。
- 少なくとも1つの不透明なベース層を製作し、それぞれのベース層には少なくとも2つの面を有し、
少なくも2つの前記面上には、いずれも感光画素組が設置されており、それぞれの感光画素組はその所在面の正面方向から照射されて来る任意に選ばれたスペクトル光の感応に使われ、
それぞれの前記感光画素組により感応される光は、異なる方向における異なるシーン(different views)からのものである、ことを特徴とする、マルチスペクトル感光部材の製作方法。
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